JP2000153800A - 宇宙機分離機構 - Google Patents

宇宙機分離機構

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JP2000153800A
JP2000153800A JP10328956A JP32895698A JP2000153800A JP 2000153800 A JP2000153800 A JP 2000153800A JP 10328956 A JP10328956 A JP 10328956A JP 32895698 A JP32895698 A JP 32895698A JP 2000153800 A JP2000153800 A JP 2000153800A
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JP
Japan
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bolt
tension
clamp band
spacecraft
clamp
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Application number
JP10328956A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Kunii
喜則 國井
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クランプバンド方式の宇宙機分離機構におい
て、軌道上での分離の際に、クランプバンドの張力が高
いために、機体を回転させるように大きな外乱モーメン
トが発生し、分離後の宇宙機の姿勢制御系への負担を重
くしているという問題があったので、分離の前に、クラ
ンプバンドの張力を低下させることを目的とする。 【解決手段】 クランプバンドの張力解放を2段階と
し、クランプバンドに張力を掛けている2箇所のボルト
の内、最初に切断するボルトの方に並列に、張力解放を
一旦停止するストッパまたは間隙拡大速度を制限する減
速器を備えることにより、打ち上げ荷重に耐えるのに十
分な初期張力を持たせながら、外乱モーメント発生の原
因となっていた、機体分離の瞬間のクランプバンドの残
留張力を緩和するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、打ち上げロケッ
トと宇宙機、または、複数部分から構成される宇宙機同
志の、軌道上における分離に使用される機構に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図3は従来のクランプバンド方式の分離
機構を示す模式図であり、分離面での断面を表してい
る。また、図4は従来のクランプバンド方式の分離機構
で、機体軸を含む面による断面を示す模式図である。分
離される2つの機体の結合面では、フランジ1、及び、
フランジ2が突き合わされており、各々半周状のクラン
プバンド3及びクランプバンド4が、上記フランジ1及
びフランジ2の結合部分の外周を取り巻くように配置さ
れ、上記クランプバンド3及びクランプバンド4の端が
突き合わされている、180度離れた2箇所の隙間の部
分は、ボルト5及びボルト6によって各々結合されてい
る。上記ボルト5及びボルト6には、それぞれ、電気的
に点火され火薬によって作動するボルトカッタ7及びボ
ルトカッタ8が装備されている。分離スプリング9は、
上記フランジ1及びフランジ2の間に圧縮された状態で
取り付けられている。
【0003】宇宙機を打ち上げる時には、激しい加速度
及び振動荷重が加わるため、軌道上で分離する2つの機
体が、打ち上げ時の荷重環境で分離してしまわないよう
に、強い力で結合しておく必要がある。このため、上記
ボルト5及びボルト6を締め付けて、クランプバンド3
とクランプバンド4の間の間隙を縮めることで、強い張
力を掛けた状態で打ち上げる。クランプバンドの張力が
強い程、フランジ1及びフランジ2を結合する力が強く
なるので、打ち上げ時の加速度や振動による荷重に耐え
て、2つの機体の結合が保たれる。
【0004】軌道上で2つの機体が分離されるときに
は、図5に示すように、ボルトカッタ7及びボルトカッ
タ8がほぼ同時に点火され、ボルト5及びボルト6が切
断される。これにより、クランプバンド3及びクランプ
バンド4に加えられていた張力が無くなると同時に、ク
ランプバンド自身が弾性力により縮もうとする力によ
り、フランジ1及びフランジ2から半径方向に離れるよ
うに弾き飛ばされる。これにより、図6に示すように、
フランジ1及びフランジ2を拘束するものが無くなり、
2つの機体は、分離スプリング9により押し出されて分
離する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のクランプバンド
方式の分離機構は、上記のように構成されており、クラ
ンプバンド3及びクランプバンド4の結合を180度離
れた2箇所から、できるだけ同時に切り離すようにして
いるが、実際には、ボルトカッタ7及びボルトカッタ8
の動作の時間差を無くすことはできないので、図7に示
すように、どちらか一方のボルトカッタが先に動作し、
片側のみからクランプバンドが開き始めることになる。
図7においては、ボルトカッタ7の方がボルトカッタ8
よりも先に動作し、ボルト5の方が、ボルト6よりも先
に切断された直後で、クランプバンド3及びクランプバ
ンド4を伝搬する弾性波が、ボルト6の近傍に到達する
前の状態を示している。クランプバンド3及びクランプ
バンド4には、打ち上げ時の激しい荷重環境に耐えるた
め強い張力を掛けているので、図7のような状況では、
先に切断されたボルト5の近傍では張力が無くなって
も、切断されていないボルト6の近傍には、打ち上げ時
の強い張力が残るので、その張力が周方向に積分された
効果として、張力に比例した力がボルト6の方からボル
ト5の方に向かって発生し、フランジ1及びフランジ2
に作用するので、分離後の機体を回転させる外乱モーメ
ントとなって、分離後の宇宙機の姿勢制御系への負担を
重くしているという問題があった。
【0006】従って、この発明は、上記のような問題点
を解消するためになされたものであり、打ち上げ時の荷
重条件を満足しながら、軌道上での分離時に機体を回転
させる外乱の発生を抑制する分離機構を実現することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明による宇宙機分
離機構においては、分離の手順を2段階とし、最初にク
ランプバンドに加わる強い張力を緩めて、次に張力を完
全に解放し、機体を分離させるようにすることで、最終
的な機体分離の瞬間に加わっている張力を緩和し、外乱
モーメントの発生を抑制することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1を示す模式図であり、図において1は一方
の宇宙機のフランジ、2はもう一方の宇宙機のフラン
ジ、3はクランプバンドの一方の半周分、4はクランプ
バンドのもう一方の半周分、5はクランプバンド3とク
ランプバンド4の一方の結合点を結合するボルト、6は
クランプバンドの180度離れたもう一方の結合点を結
合するボルト、7は電流が供給されると火薬が点火され
てボルト5を切断するボルトカッタ、8はボルト6を切
断するボルトカッタ、9は2つの機体を押し出す力を発
生する分離スプリング、10はボルト5に並列に取り付
けられ、クランプバンド3とクランプバンド4の端部の
変位量を拘束するストッパである。
【0009】以下、発明の実施の形態1の動作について
図1を使って説明する。軌道上で宇宙機を分離する場
合、最初にボルトカッタ7を動作させ、ボルト5を切断
する。ボルト5が切断されると、クランプバンド3とク
ランプバンド4の張力が低下し、縮みながら隙間が広が
って行くが、ストッパ10によって、クランプバンド間
の間隙の距離の広がりを途中で一旦止めることができ
る。この距離は、ストッパ10による隙間の距離の設定
によって、クランプバンド3及び4が完全には張力を失
わず、軌道上の微小重力環境で2つの機体を繋ぎ止めて
おくのには必要なレベルの張力を残すように設定するこ
とができる。次に、ボルトカッタ8を作動させ、ボルト
6を切断すると、その時点で残留している張力に比例し
た外乱力が、ボルト5からボルト6の方向に向かって発
生することになるが、この残留張力は打ち上げ時の張力
に較べて遥かに小さくできるので、外乱モーメントの発
生を無害なレベルに抑えることができる。
【0010】実施の形態2.図2は、この発明の実施の
形態2を示す模式図であり、1から9は図1と同様であ
り、11は、ボルトカッタ7が動作し、ボルト5が切断
されたときに、クランプバンド3とクランプバンド4の
間の間隙が開いて行く速度を所定の値以下に拘束する減
速器である。
【0011】以下、発明の実施の形態2の動作について
図2を使って説明する。軌道上で宇宙機を分離する場
合、最初にボルトカッタ7を動作させ、ボルト5を切断
する。ボルト5が切断されると、クランプバンド3とク
ランプバンド4の張力が低下し、縮みながら隙間が広が
って行くが、減速器11によって、クランプバンド間の
間隙が広がる速度を、クランプバンド上を弾性波が伝播
する速度に較べて十分に遅く設定することができる。こ
れにより、クランプバンドの張力は周方向に一様化され
た状態で連続的に低下してゆくので、張力を周方向に積
分しても、一方向に作用する外乱力は発生しない。最後
に、ボルトカッタ8を作動させ、ボルト6を切断する
と、その時点で残留している張力は打ち上げ時の張力に
較べて遥かに小さくできるので、外乱モーメントの発生
を無害なレベルに抑えることができる。
【0012】
【発明の効果】この発明によれば、従来のクランプバン
ド方式の利点を活かしながら、分離後の機体に加わる回
転モーメントの外乱発生を抑制することができるので、
宇宙機の姿勢制御系の負担が軽減され、より低コストで
宇宙機の開発ができたり、姿勢制御の精度が改善され、
より高度なミッションに応用することができるようにな
る等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による宇宙機分離機構の実施の形態
1を示す説明図である。
【図2】 この発明による宇宙機分離機構の実施の形態
2を示す説明図である。
【図3】 従来のクランプバンド方式の分離機構の分離
面による断面図である。
【図4】 従来のクランプバンド方式の分離機構の機体
軸を含む面による断面図である。
【図5】 従来のクランプバンド方式の分離機構の分離
面による断面図であり、分離が完了した状態を示してい
る。
【図6】 従来のクランプバンド方式の分離機構の機体
軸を含む面による断面図であり、分離が完了した状態を
示している。
【図7】 従来のクランプバンド方式の分離機構の分離
面による断面図であり、分離動作の途中の状態を示して
いる。
【符号の説明】
1 一方の宇宙機のフランジ、2 もう一方の宇宙機の
フランジ、3 一方の半周分のクランプバンド、4 も
う一方の半周分のクランプバンド、5 一方のボルト、
6 もう一方のボルト、7 一方のボルトカッタ、8
もう一方のボルトカッタ、9 分離スプリング、10
ストッパ、11 減速器。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 打ち上げロケットと宇宙機、または、2
    つの宇宙機の各々の一端に設けられた円形のフランジ
    と、上記のフランジ同志を突き合わせた外周部を挟んで
    包み込む半周づつの、2本で1組のクランプバンドと、
    上記の半周づつのクランプバンドの両端をそれぞれ結合
    する2本のボルトと、上記ボルトの各々に取り付けられ
    たボルトカッタと、上記ボルトが切断された後に開いて
    行くクランプバンド間の間隙が所定の距離以上に開いて
    行かないように、クランプバンドの端部の変位を物理的
    に拘束するストッパを備えたことを特徴とする宇宙機分
    離機構。
  2. 【請求項2】 打ち上げロケットと宇宙機、または、2
    つの宇宙機の各々の一端に設けられた円形のフランジ
    と、上記のフランジ同志を突き合わせた外周部を挟んで
    包み込む半周づつの、2本で1組のクランプバンドと、
    上記の半周づつのクランプバンドの両端をそれぞれ結合
    する2本のボルトと、上記ボルトの各々に取り付けられ
    たボルトカッタと、上記ボルトが切断された後に開いて
    行くクランプバンド端部間の速度を所定の値以下に拘束
    する減速器を備えたことを特徴とする宇宙機分離機構。
JP10328956A 1998-11-19 1998-11-19 宇宙機分離機構 Pending JP2000153800A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011012903A (ja) * 2009-07-02 2011-01-20 Hiroto Hanyu ロケット用火工品の無線点火装置と方法
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JP2021535857A (ja) * 2018-05-24 2021-12-23 ザ ヨーロピアン ユニオン、リプレゼンテッド バイ ザ ヨーロピアン コミッションThe European Union, represented by the European Commission 単一又はスタックした複数の打ち上げのための効率的な衛星構造の概念

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