JP2000152912A - 内視鏡の湾曲操作装置 - Google Patents

内視鏡の湾曲操作装置

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JP2000152912A
JP2000152912A JP10329679A JP32967998A JP2000152912A JP 2000152912 A JP2000152912 A JP 2000152912A JP 10329679 A JP10329679 A JP 10329679A JP 32967998 A JP32967998 A JP 32967998A JP 2000152912 A JP2000152912 A JP 2000152912A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、構成部品の寸法がばらついても、制
動力のばらつきが少なく、安定した制動力が得られる内
視鏡の湾曲操作装置を提供することを最も主要な特徴と
する。 【解決手段】第1の操作ノブ27の制動時にブレーキレ
バー部材59の回転操作により保持部材31を軸方向に
移動させた際に、保持部材31と第1の当接部材28と
の間で挟まれた状態で弾性的に圧接されて変形する第1
の圧接部材30の圧接部34の一部を逃げ溝31bに逃
がして保持部材31の軸方向の移動にともない第1の当
接部材28と圧接部材30との間に作用する摩擦力が略
線形状態で増加する摩擦力の増加特性を鈍らせるように
したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内視鏡の挿入部の先
端に設けられた湾曲部を湾曲操作する湾曲操作ノブの回
転操作に対して制動をかける制動機構を備えた内視鏡の
湾曲操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、内視鏡の挿入部の先端部側に湾
曲部を備えた内視鏡では挿入部の手元側に配設された操
作部に湾曲部を遠隔的に湾曲操作する操作ノブが回動可
能に装着されている。この湾曲操作ノブは内視鏡の操作
部に固定された固定軸に回転可能に装着されている。そ
して、湾曲操作ノブの回転操作にともない内視鏡の挿入
部の先端側の湾曲部を遠隔操作することにより、湾曲部
を任意の方向に湾曲させ、挿入部の先端部を所望の方向
に向けるようになっている。
【0003】さらに、内視鏡の操作部には湾曲操作ノブ
の回転操作に対して制動をかける制動機構が装着されて
いる。この制動機構として、例えば特願平9−2087
78号に示す構成のものがある。この制動機構には、湾
曲操作ノブと一体となった被制動部材と、弾性体によっ
て形成され、湾曲操作ノブの制動時に被制動部材に弾性
的に圧接されて変形する圧接部材と、この圧接部材を保
持して固定軸の軸方向に移動可能な保持部材と、固定軸
に回転可能に支持され、回転操作により保持部材を軸方
向に移動させるブレーキレバー等の制動操作部とが設け
られている。
【0004】そして、湾曲操作ノブの回転操作にともな
い湾曲部を任意の方向に湾曲させ、挿入部の先端部を所
望の方向に向けたのち、ブレーキレバー等の制動操作部
を回転操作させることにより、制動機構を動作させ、保
持部材に係止されている圧接部材を湾曲操作ノブ側の被
制動部材に圧接することで湾曲操作ノブを制動する構成
になっている。このとき、従来の湾曲操作装置ではブレ
ーキレバー等の制動操作部を回転操作させた際に圧接部
材の全面が平滑な2面間で締め付けられる。そのため、
湾曲操作装置の制動機構における圧接部材と被制動部材
との間に作用する摩擦力は図23(A)の特性図に示す
ように圧接量に対して略線形状態で増加するようになっ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成のものに
あっては湾曲操作ノブの制動時に圧接部材の圧接面が被
制動部材に圧接された際に、弾性体からなる圧接部材自
体のゴム硬度、寸法等のばらつきや、制動機構を構成す
る複数の構成部品の寸法精度のばらつきで、圧接部材を
被制動部材に圧接した時の圧接部材のつぶし量(変形
量)にばらつきが生じるおそれがある。そのため、制動
機構の圧接部材の垂直抗力にばらつきが生じるので、そ
れが原因で湾曲操作ノブに対する制動力にばらつきが生
じ、必要とする制動力が得られないおそれがある。
【0006】また、湾曲操作ノブに対する制動力のばら
つきにより、湾曲操作ノブの制動時に制動機構の圧接部
材の垂直抗力が標準よりも大きくなり、必要以上の制動
力が作用するおそれもある。このような場合には制動状
態で湾曲操作ノブの回転角を微調整する時に大きな操作
力を必要とし、操作性が悪くなる問題がある。
【0007】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、構成部品の寸法がばらついても、制動
力のばらつきを少なくすることができ、安定した制動力
が得られる内視鏡の湾曲操作装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は内視鏡の操作部
に固定された固定軸に湾曲操作ノブの回転軸が回転可能
に装着され、前記湾曲操作ノブの回転操作にともない内
視鏡の挿入部の先端側に設けられた湾曲部を遠隔操作す
るとともに、前記湾曲操作ノブの回動に対して制動をか
ける制動機構を有し、前記制動機構は、前記湾曲操作ノ
ブと一体となった被制動部材と、前記湾曲操作ノブの制
動時に前記被制動部材に弾性的に圧接されて変形する圧
接部材と、前記圧接部材を保持して前記固定軸の軸方向
に移動可能な保持部材と、前記固定軸に回転可能で、回
転操作により前記保持部材を軸方向に移動させる制動操
作部とを有する内視鏡の湾曲操作装置において、前記湾
曲操作ノブの制動時に前記制動操作部の回転操作により
前記保持部材を軸方向に移動させた際に、前記保持部材
と前記被制動部材との間で挟まれた状態で弾性的に圧接
されて変形する前記圧接部材の圧接部の一部を逃がして
前記保持部材の軸方向の移動にともない前記被制動部材
と前記圧接部材との間に作用する摩擦力が略線形状態で
増加する摩擦力の増加特性を鈍らせる摩擦力の増加特性
調整手段を設けたことを特徴とする内視鏡の湾曲操作装
置である。そして、本発明では湾曲操作ノブの制動時に
は制動操作部の回転操作により保持部材を軸方向に移動
させた際に、保持部材と被制動部材との間で挟まれた状
態で弾性的に圧接されて変形する圧接部材の圧接部の一
部を摩擦力の増加特性調整手段によって逃がすことによ
り、保持部材の軸方向の移動にともない被制動部材と圧
接部材との間に作用する摩擦力が略線形状態で増加する
摩擦力の増加特性を鈍らせる。これにより、構成部品の
寸法がばらついても、制動力のばらつきを少なくするよ
うにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図1(A),(B)乃至図14を参照して説明する。
図1(A)は内視鏡1全体の概略構成を示すものであ
る。この内視鏡1には把持部を兼ねた操作部2と、この
操作部2に連設され、体腔内に挿入される細長い挿入部
3とが設けられている。
【0010】ここで、挿入部3は軟性の可撓管で構成さ
れている。この挿入部3の先端側には湾曲部4が連設さ
れ、この湾曲部4の先端側には観察光学系等(図示しな
い)を配設した硬質の先端部5が設けられている。
【0011】さらに、操作部2には本実施の形態の内視
鏡の湾曲操作装置としての湾曲操作部6が突出して設け
られている。そして、この湾曲操作部6を操作すること
で操作部2内に設けた湾曲機構を介して湾曲部4を遠隔
的に湾曲させ、先端部5を所望の方向に向けることがで
きるようになっている。
【0012】また、湾曲操作部6は上下方向の湾曲操作
を行うための第1の湾曲操作手段7と、左右方向の湾曲
操作を行うための第2の湾曲操作手段8と、第1の湾曲
操作手段7を制動および非制動状態に切換え操作するた
めの第1の制動操作手段9と、第2の湾曲操作手段8の
制動および非制動状態を操作するための第2の制動操作
手段10とからなる。
【0013】また、図1(B)は湾曲操作部6の概略構
成を示すものである。ここで、操作部2のケーシング1
1内には、基板12が固定されている。この基板12に
は固定軸13の基端側が固定されている。さらに、固定
軸13の他端側は、ケーシング11に設けられたケーシ
ング孔14から外部に突出されている。
【0014】また、固定軸13には第1の連結筒15と
この第1の連結筒15の内側に配置された第2の連結筒
16とがそれぞれ回転自在に外嵌されている。そして、
第1の連結筒15の上端部に第1の湾曲操作手段7が、
また第2の連結筒16の上端部に第2の湾曲操作手段8
がそれぞれ連結されている。
【0015】さらに、第1の連結筒15の下端部には図
5に示すように係合爪部17、第2の連結筒16の下端
部には図14に示すように係合爪部18がそれぞれ設け
られている。
【0016】また、固定軸13の下端部には第1のスプ
ロケット19および第2のスプロケット20が上下に並
べて配置されている。これらの第1のスプロケット19
および第2のスプロケット20がそれぞれ独立に回転可
能に支持されている。ここで、第1のスプロケット19
の軸心部には第1の連結筒15の係合爪部17と係合す
る係合溝21、第2のスプロケット20の軸心部には第
2の連結筒16の係合爪部18と係合する係合溝22が
それぞれ形成されている。そして、第1の連結筒15の
係合爪部17と第1のスプロケット19の係合溝21と
の間が係合され、第1の連結筒15は第1のスプロケッ
ト19と、一体となって回転可能になっている。同様
に、第2の連結筒16の係合爪部18と第2のスプロケ
ット20の係合溝22との間が係合され、第2の連結筒
16は第2のスプロケット20と一体となって回転可能
になっている。
【0017】なお、第1の連結筒15の係合爪部17と
第1のスプロケット19の係合溝21との係合部間、第
2の連結筒16の係合爪部18と第2のスプロケット2
0の係合溝22との係合部間はそれぞれ一定の方向に組
み付くようになっている。ここで、係合爪部17と係合
溝21との係合部における爪部の長さと溝の深さはほぼ
同じに設定され、同様に係合爪部18と係合溝22との
係合部における爪部の長さと溝の深さもほぼ同じに設定
されている。そして、係合溝21の底部に係合爪部17
の先端が当接し、係合溝22の底部に係合爪部18の先
端が当接する寸法にそれぞれ設定されている。
【0018】また、第1のスプロケット19、第2のス
プロケット20にはそれぞれ両端に湾曲ワイヤ(図示し
ない)が連結されたチェーン(図示しない)がそれぞれ
係合されている。ここで、上下方向湾曲操作用のチェー
ンには上下方向湾曲操作用の2本の湾曲ワイヤの一端部
がそれぞれ連結されている。さらに、左右方向湾曲操作
用のチェーンには左右方向湾曲操作用の2本の湾曲ワイ
ヤの一端部がそれぞれ連結されている。これらのチェー
ンに連結された4本の湾曲ワイヤの各他端部は、挿入部
3の内部に挿通されて先端側は湾曲部4に連結されてい
る。そして、湾曲部4は第1のスプロケット19が回転
すると上下方向湾曲操作用のチェーンおよび2本の湾曲
ワイヤを介して上下方向へ、また第2のスプロケット2
0が回転すると左右方向湾曲操作用のチェーンおよび2
本の湾曲ワイヤを介して左右方向にそれぞれ湾曲するよ
うになっている。
【0019】また、基板12には第1のスプロケット1
9、第2のスプロケット20を覆うカバー部材23が固
定されている。このカバー部材23には軸受24が固定
されている。この軸受24には第1の連結筒15および
第2の連結筒16が内嵌されている。
【0020】また、軸受24には円筒部24aと、この
円筒部24aの一端部(下端部)に設けられたフランジ
状の固定部24bとが設けられている。そして、この軸
受24の固定部24bがカバー部材23にねじ止め固定
されている。さらに、この軸受24の上端部外周面には
図10に示すように角柱形状をした係合軸部50が形成
されている。
【0021】また、軸受24には鉗子起上機構(図示し
ない)を操作するための略リング状の鉗子起上軸25が
回転可能に外嵌されている。この鉗子起上軸25の外周
面はケーシング11のケーシング孔14に回転自在に軸
支されている。ここで、鉗子起上軸25の外周面にはケ
ーシング孔14との接合部位にOリング26が嵌着され
ている。そして、このOリング26によって鉗子起上軸
25の外周面とケーシング孔14との接合部位間が水密
気密にシールされている。
【0022】さらに、軸受24の円筒部24aの外周面
には鉗子起上軸25の内周面との接合部位にOリング2
4cが嵌着されている。そして、このOリング24cに
よって軸受24の外周面と鉗子起上軸25の内周面との
接合部位間が水密気密にシールされている。
【0023】次に、本実施の形態の第1の湾曲操作手段
7および第1の制動操作手段9について説明する。図2
は第1の湾曲操作手段7および第1の制動操作手段9の
内部構成を示すものである。ここで、第1の湾曲操作手
段7には操作者が把持できる第1の操作ノブ27が設け
られている。そして、この第1の湾曲操作手段7の上部
外観形状は第1の操作ノブ27によって決まるようにな
っている。
【0024】また、第1の操作ノブ27には下面側に円
筒状の大円筒部27aが突設されている。さらに、この
第1の操作ノブ27には大円筒部27aの中央部位に円
孔27bが形成され、この円孔27bの周縁部位には下
方に向けて屈曲された円筒状の小円筒部27cが突設さ
れている。
【0025】また、第1の操作ノブ27の内面には大円
筒部27aと小円筒部27cとの間に略矩形状の凹陥部
27dが形成されている。この凹陥部27dには大円筒
部27aの筒内上側に配置された第1の制動操作手段9
の第1の当接部材(被制動部材)28が接着固定されて
いる。この第1の当接部材28には第1の操作ノブ27
の制動時に後述する圧接部材30が当接されるようにな
っている。
【0026】また、第1の当接部材28には図5に示す
ように略矩形板状の当接部28aと、この当接部28a
の下面中央部位に下方に向けて突出された円筒状の突出
部28bとが設けられている。ここで、第1の当接部材
28の当接部28aは第1の操作ノブ27の凹陥部27
dと同一形状に形成されている。そして、第1の操作ノ
ブ27の小円筒部27cに第1の当接部材28の突出部
28bが外嵌されるとともに、凹陥部27dに第1の当
接部材28の当接部28aが挿入された状態で第1の操
作ノブ27に第1の当接部材28が接着固定されてい
る。
【0027】さらに、第1の当接部材28における当接
部28aの少なくとも一側部にはこの第1の当接部材2
8と第1の操作ノブ27との間の回転方向の位置を位置
決めする切り欠き部28cが形成されている。ここで、
第1の操作ノブ27の凹陥部27d側には第1の当接部
材28の切り欠き部28cと係合する略同一形状の図示
しない係合突起が形成されている。そして、第1の操作
ノブ27と第1の当接部材28との接合時には第1の操
作ノブ27の係合突起と第1の当接部材28の切り欠き
部28cとが係合し、第1の操作ノブ27と第1の当接
部材28との接合部間は軸回り方向の位置がある一定の
方向に確実に位置決めされるようになっている。これに
より、湾曲部4の湾曲角度をニュートラル位置(湾曲を
掛けない状態)にしたとき、第1の操作ノブ27につけ
た図示しない指標が決まった位置に位置決めされるよう
になっている。
【0028】また、第1の連結筒15の上端部には第1
の当接部材28の突出部28bの下面と略同一形状の接
合円板15aが設けられている。この接合円板15aは
第1の当接部材28の突出部28bの下面に当接された
状態で、少なくとも1つの固定ねじ29により第1の当
接部材28に固定されている。これにより、第1の当接
部材28と第1の連結筒15との間の軸回り方向の回転
位置がある一定の方向に位置決めされるようになってい
る。
【0029】そして、第1の操作ノブ27が基準位置と
なるニュートラル位置で保持されている場合には湾曲部
4の上下方向の湾曲角度は0°、すなわち湾曲部4に上
下方向の湾曲を掛けないニュートラル位置で保持される
ようになっている。ここで、第1の操作ノブ27の回転
操作時にはこの第1の操作ノブ27の回転が第1の当接
部材28と、第1の連結筒15を順次介して第1のスプ
ロケット19に伝達されてこの第1のスプロケット19
が回転駆動されるようになっている。さらに、第1のス
プロケット19の回転にともない上下方向湾曲操作用の
チェーンおよび2本の湾曲ワイヤを介して湾曲部4が上
下方向へ湾曲操作されるようになっている。
【0030】また、第1の制動操作手段9には第1の操
作ノブ27と一体となった上述した第1の当接部材28
と、第1の操作ノブ27の制動時に第1の当接部材28
に弾性的に圧接されて変形する圧接部材30と、この圧
接部材30を保持して固定軸13の軸方向に移動可能な
保持部材31と、固定軸13に回転可能で、回転操作に
より保持部材31を軸方向に移動させるブレーキレバー
部材(制動操作部)59とが設けられている。
【0031】ここで、第1の当接部材28の当接部28
aにおける第1の操作ノブ27との接着面と反対側の面
(図2中で下面)には圧接部材30が圧接される平面部
62が設けられている。なお、第1の当接部材28は、
アルミニウム等の比重が低い材質の金属材料で形成され
ている。特に、平面部62は、アルマイト処理等の表面
処理を施して部品製作時に生じる切削の跡を除去し、こ
の平面部62に圧接部材30が圧接された時に発生する
摩擦力量が安定するようにしている。
【0032】また、第1の制動操作手段9のブレーキレ
バー部材59は略リング状のブレーキ軸42の下面に、
少なくとも1つの固定ねじ61により、このブレーキ軸
42の軸回り方向の相対位置が位置決めされて固定され
ている。ここで、軸受24の円筒部24aの外周面には
ブレーキ軸42の内周面との接合部位に2つのOリング
171,172が嵌着されている。これらのOリング1
71,172は上下に並設されている。そして、これら
のOリング171,172によって軸受24の外周面と
ブレーキ軸42の内周面との接合部位間が水密気密にシ
ールされている。これにより、ブレーキ軸42は軸受2
4の円筒部24aにOリング171,172を介して水
密、気密を確保し、回動自在に外嵌されている。
【0033】また、図9は本実施の形態のブレーキ軸4
2を示すものである。このブレーキ軸42の外周面側に
は図9に示すように2つのクリック突起52、53(第
1のクリック突起52および第2のクリック突起53)
が上向きに突設されている。これらの第1のクリック突
起52および第2のクリック突起53の外周面側には係
合溝52a,53aが上下方向に延設されている。そし
て、図3および図4に示すように第1のクリック突起5
2の係合溝52aには後述する第1のクリックばね54
の突起部54a、第2のクリック突起53の係合溝53
aには後述する第2のクリックばね55の突起部55a
がそれぞれ係脱可能に係合するようになっている。
【0034】さらに、ブレーキ軸42の外周面側には一
方の係合溝52aの近傍に第1のクリックばね54の突
起部54aを逃がす切り欠き部42a、他方の係合溝5
3aの近傍に第2のクリックばね55の突起部55aを
逃がす切り欠き部42bがそれぞれ形成されている。
【0035】また、ブレーキ軸42の上面には保持部材
31および第1のカム部材43が配設されている。ここ
で、第1のカム部材43は耐摩耗性の良いポリエーテル
イミド、ポリアセタール等のプラスチック材料で形成さ
れている。そして、この第1のカム部材43はブレーキ
軸42の上面に接着固定されている。
【0036】さらに、第1のカム部材43には図8
(A)に示すように略リング状のカム部材本体43aが
設けられている。このカム部材本体43aの下面側には
係合突起44が設けられている。
【0037】また、図8(B)に示すようにカム部材本
体43aの下面側には係合突起44の外周部に接着溜り
溝46が設けられている。ここで、ブレーキ軸42の外
周面には第1のカム部材43の係合突起44が係合する
係合溝45が少なくとも1つ形成されている。そして、
カム部材本体43aの下面の係合突起44とブレーキ軸
42の係合溝45とを合わせて回転方向の位置決めを行
い、係合突起44が係合溝45内に嵌着された状態で、
第1のカム部材43とブレーキ軸42との間が接着剤で
接着されている。この時、接着剤は接着溜り溝46に溜
まるので、第1のカム部材43のブレーキ軸42に対す
る高さが接着層の厚さによってばらつかない様になって
いる。
【0038】また、第1のカム部材43の上面側には複
数、本実施の形態では3つのカム部49が上向きに突設
されている。各カム部49にはカム部材本体43aの上
面の平面に対して傾斜させた傾斜部47と、カム部材本
体43aの上面の平面に対して平行に形成された平滑部
48とが設けられている。
【0039】また、図7(A),(B)は保持部材31
の細部構造を示すものである。ここで、図7(A)は保
持部材31の上面側を、図7(B)は保持部材31の裏
面側をそれぞれ示している。この保持部材31は例え
ば、アルミダイキャスト、亜鉛ダイキャスト、金属射出
成形品等の材質の金属材料で形成されている。この保持
部材31の裏面側には3箇所にカム部37が形成されて
いる。各カム部37は第1のカム部材43の上面側のカ
ム部49と対応する位置に形成されている。ここで、各
カム部37には第1のカム部材43のカム部49と同様
に図7(B)に示すようにこの保持部材31の中心軸周
り方向に沿って回転しつつある一定の角度で傾斜してい
く傾斜部38と、平滑部39とが設けられている。
【0040】さらに、保持部材31の外周面には円筒状
の外壁40が形成されている。この外壁40にはクリッ
クばね固定用のねじ孔40aおよび長穴状の複数、本実
施の形態では4つの係合溝32が設けられている。
【0041】また、外壁40の内周面には第1のクリッ
クばね54、及び第2のクリックばね55が配設されて
いる。これらの第1のクリックばね54、及び第2のク
リックばね55には略円弧状の板ばね体の一部に内方向
に向けて略山形の突起部54a,55aがそれぞれ突設
されている。そして、第1のクリックばね54、及び第
2のクリックばね55は外壁40の内壁側に配置され、
各第1のクリックばね54、及び第2のクリックばね5
5の一端部がねじ孔40aに螺着される固定ねじ61に
より外壁40の内壁側から固定されている。ここで、ね
じ61の位置は保持部材31の裏面のカム部37を避け
る位置に配置されており、ねじ61の締め付けができる
ようになっている。
【0042】また、保持部材31の略中心位置には四角
孔36が設けられている。この保持部材31の四角孔3
6には軸受24の係合軸部50が係合されている。そし
て、この保持部材31の四角孔36と軸受24の係合軸
部50との係合部によって保持部材31は回転不能で、
かつ軸方向には移動可能に支持されている。
【0043】また、保持部材31の上面側にはこの保持
部材31の上側に配置される第1の圧接部材30を押圧
する平面状の押圧面31aが形成されている。この押圧
面31aには図7(A)に示すように円周状の逃げ溝
(摩擦力の増加特性調整手段)31bが設けられてい
る。
【0044】また、図6(A),(B)は第1の圧接部
材30の細部構造を示すものである。図6(A)は第1
の圧接部材30の上面側を、図6(B)は第1の圧接部
材30の裏面側をそれぞれ示している。この第1の圧接
部材30は、弾性的に変形可能な軟質のゴム材料で、略
リング状の圧接部材本体30aが形成されている。この
第1の圧接部材30のゴム材料は、具体的にはシリコン
ゴム、フッ素ゴム、天然ゴム、高分子エラストマー等の
材質で形成される。さらに、この圧接部材30は第1の
操作ノブ27の大円筒部27aの内部に配設されてい
る。
【0045】また、第1の圧接部材30の圧接部材本体
30aの下面には図6(B)に示すように圧接部材本体
30aの周縁部位に複数、本実施の形態では4つの係合
突起30bが内部側に向けて突設されている。これらの
係合突起30bは保持部材31の係合溝32と対応する
大きさに形成されている。そして、第1の圧接部材30
の係合突起30bが保持部材31の係合溝32に弾性的
に嵌着されることにより、第1の圧接部材30と保持部
材31とは、軸方向、および回転方向の位置が規制され
ている。
【0046】さらに、この第1の圧接部材30の圧接部
材本体30aの上面側には制動時に第1の当接部材28
の当接部28aに圧接される略リング状の圧接部34が
上向きに突設されている。この圧接部材30の圧接部3
4は第1の当接部材28に圧接されたときに弾性変形す
るが、変形した際に、この圧接部材30の内、外周側が
第1の操作ノブ27、第1の連結筒15、第1の当接部
材28の突出部28bに当接しないように設定されてい
る。そして、制動力(摩擦力)は圧接部34と第1の当
接部材28の当接部28aとの接触部のみに発生するよ
うにしている。
【0047】また、第1の圧接部材30の圧接部材本体
30aの上面側には図6(B)に示すように圧接部34
の内側に円柱状の突起34cが複数配設されている。こ
れらの円柱状突起34cは圧接部材30における圧接部
34の上面よりも上側に突出されている。そして、非制
動状態ではこれらの円柱状突起34cが第1の当接部材
28の平面部62に当接された状態で保持され、これに
よって圧接部34が第1の当接部材28の平面部62に
当接しない方向に付勢されている。
【0048】さらに、円柱状突起34cの半径方向の位
置は、制動状態、または、非制動状態時に各突起34c
が変形しても圧接部34と第1の当接部材28の当接部
28aにおける平面部62との間に嵌まり込まない位置
に配置されている。
【0049】また、本実施の形態の装置では保持部材3
1の押圧面31aは第1の圧接部材30の圧接部34の
下側に配置されている。さらに、保持部材31のカム部
37は第1の圧接部材30の圧接部34の半径方向位置
と略等しい位置に配置されている。そして、保持部材3
1の押圧面31aにおける円周状の逃げ溝31bは圧接
部34の外周側の近傍位置に配置されている。これによ
り、第1の操作ノブ27の制動時にブレーキレバー部材
59の回転操作により保持部材31を軸方向に移動させ
た際に、保持部材31と第1の当接部材28との間で挟
まれた状態で弾性的に圧接されて変形する第1の圧接部
材30の圧接部34の一部を保持部材31の逃げ溝31
bに逃がして保持部材31の軸方向の移動にともない第
1の当接部材28と第1の圧接部材30の圧接部34と
の間に作用する摩擦力が略線形状態で増加する摩擦力の
増加特性を鈍らせる摩擦力の増加特性調整手段が構成さ
れている。
【0050】また、ブレーキ軸42の外周部には第1の
クリックばね54、または第2のクリックばね55が係
合溝52a、または係合溝53aから外れた後に位置す
る部分の円周上に切り欠き部42a、切り欠き部42b
がそれぞれ設けられている。
【0051】さらに、第1のカム部材43の外周面には
ブレーキ軸42の係合溝52a,53aおよび切り欠き
部42a、切り欠き部42bと対応する部分に切り欠き
43b1,43b2がそれぞれ形成されている。
【0052】また、第1の操作ノブ27の下面にはこの
第1の操作ノブ27の大円筒部27aの下面開口部とブ
レーキ軸42の外周面との間の隙間を覆う第1のカバー
部材56が配設されている。この第1のカバー部材56
には図11に示すように外周壁部に複数の突起58が上
向きに突設されている。なお、図11中には2個の突起
58しか示していないがこの突起58は円周方向に沿っ
て複数設けられている。
【0053】さらに、第1の操作ノブ27の内部の内周
壁部にはこれらの突起58と係合する係合溝が形成され
ている。そして、第1の操作ノブ27の内部の内周壁部
の各係合溝に第1のカバー部材56の各突起58が係合
された状態で、第1の操作ノブ27と第1のカバー部材
56との間が接着固定されている。
【0054】また、第1のカバー部材56の外周面には
第1の操作ノブ27の大円筒部27aとの接合面にOリ
ング170が嵌着されている。そして、このOリング1
70によって第1のカバー部材56の外周面と第1の操
作ノブ27の大円筒部27aとの接合面間の水密気密が
確保されている。
【0055】さらに、ブレーキ軸42の外周面には第1
のカバー部材56の内周面との接合面にOリング60が
嵌着されている。そして、このOリング60によって第
1のカバー部材56の内周面とブレーキ軸42の外周面
との接合面間の水密気密が確保されている。これによ
り、ブレーキ軸42は水密気密が確保された状態で第1
のカバー部材56に対して回転可能になっている。
【0056】また、第1のカバー部材56の内周部位に
は円筒突起部63が上向きに突設されている。この円筒
突起部63の先端部には平面部63aが形成されてい
る。そして、第1の操作ノブ27の非制動時には、第1
の操作ノブ27に一体的に固定された第1の当接部材2
8の平面部62と、第1のカバー部材56の円筒突起部
63の平面部63aとの間にブレーキ軸42、第1のカ
ム部材43、保持部材31、第1の圧接部材30が連接
されている。その結果、前記したように第1の圧接部材
30の円柱状突起34cの弾性力を利用して、非制動状
態で第1の圧接部材30の圧接部34が第1の当接部材
28の平面部62に当接しない方向に付勢されている。
【0057】次に、図3、図4および図22(A),
(B)を用いて、保持部材31、ブレーキ軸42および
第1のカム部材43の動作およびクリックばね54、5
5の位置関係に関して説明する。ここで、図3および図
22(A)は非制動時の状態、図4および図22(B)
は制動時の状態をそれぞれ示すものである。なお、図
3、図4中で斜線部分は保持部材31側のカム部37の
位置を示している。
【0058】また、保持部材31の裏面側には図22
(A),(B)に示すように2つのカム部37,37間
にブレーキ軸42の第1のクリック突起52の移動範囲
を規制する長溝65が形成されている。この長溝65の
一端部にはブレーキ軸42を非制動方向に回転させた際
に、第1のクリック突起52が当接する第1の当接端部
65aが形成され、他端部にはブレーキ軸42を制動方
向に回転させた際に、第1のクリック突起52が当接す
る第2の当接端部65bが形成されている。
【0059】そして、非制動状態では図22(A)に示
すように、ブレーキ軸42の第1のクリック突起52は
保持部材31の2つのカム部37,37間に形成された
長溝65に入り込んでいる。この状態で、図3に示すよ
うに一方の第1のクリックばね54の突起部54aが第
1のクリック突起52の係合溝52aに係合して位置決
めされている。このとき、他方の第2のクリックばね5
5の突起部55aはブレーキ軸42の切り欠き部42b
および第1のカム部材43の切り欠き43b2内に配置
されている。
【0060】また、非制動方向にブレーキ軸42を回転
させた時、図22(A)に示すように、第1のクリック
突起52は長溝65の第1の当接端部65aに当接し、
また制動方向にブレーキ軸42を回転させたとき、図2
2(B)に示すように、第1のクリック突起52は第2
の当接端部65bに当接するようになっている。
【0061】以上説明したように、本実施の形態では第
1の操作ノブ27、第1の当接部材28、第1の連結筒
15、圧接部材30、保持部材31、第1のクリックば
ね54、第2のクリックばね55、第1のカム部材4
3、ブレーキ軸42、第1のカバー部材56の各構成部
材で第1の湾曲操作手段7を構成し、ブレーキ軸42の
下面に第1の制動操作手段9のブレーキレバー部材59
が一体的に取り付けられている。
【0062】そして、上記第1の湾曲操作手段7及び第
1の制動手段9が一体となった部組品は次の通り組立ら
れる。ここでは、まず軸受24の円筒部24aの内部に
第1の湾曲操作手段7の第1の連結筒15が嵌挿され
る。次に、ブレーキ軸42内に軸受24の円筒部24a
が嵌挿される。この状態で、次に軸受24の係合軸部5
0が保持部材31の四角孔36に嵌挿された後、第1の
連結筒15が第1のスプロケット19に係合される。そ
して、ブレーキレバー部材59の回動操作によって第1
の操作ノブ27の制動を行う際に、第1の圧接部材30
が第1の当接部材28に圧接されることで制動力が発生
されるようになっている。
【0063】また、圧接部材30の圧接部34の圧接量
は第1の操作ノブ27、第1の当接部材28、圧接部材
30、保持部材31、ブレーキ軸42、第1のカム部材
43の部品寸法のバラツキで変化が生じることになる。
【0064】そこで、本実施の形態では第1の操作ノブ
27を押し下げた時、各部品の寸法のバラツキによって
圧接部34が第1の当接部材28に当接してしまい、第
1の操作ノブ27の回転力量が重くならない様に、第1
の操作ノブ27を押し下げた時は、第1の連結筒15の
係合爪部17が第1のスプロケット19の係合溝21に
当接し、その他の部品間、例えば、鉗子起上軸25とブ
レーキ軸42との間は当接しないように隙間を設けてい
る。
【0065】次に、本実施の形態の第2の湾曲操作手段
8および第2の制動操作手段10について説明する。図
12は第2の湾曲操作手段8および第2の制動操作手段
10の内部構成を示すものである。この第2の湾曲操作
手段8には操作者が把持できる第2の操作ノブ70が設
けられている。そして、第2の湾曲操作手段8の上部外
観形状は第2の操作ノブ70によって決まるようになっ
ている。
【0066】また、第2の操作ノブ70には下面側に円
筒状の大円筒部70aが突設されている。さらに、この
第2の操作ノブ70には大円筒部70aの中央部位に円
孔70bが形成され、この円孔70bの周縁部位には上
方に向けて屈曲された円筒状の小円筒部70cが突設さ
れている。
【0067】また、第2の操作ノブ70の大円筒部70
aの下部にはこの大円筒部70aの下面開口部70dを
閉塞する第2のカバー部材73が配設されている。さら
に、第2の連結筒16の上端側には図14に示すように
スプライン部71および雄ねじ状のねじ部72がそれぞ
れ設けられている。
【0068】また、第2のカバー部材73の上面には第
2の当接部材75が配設されている。この第2の当接部
材75の中心部には円筒突起部78が形成されている。
さらに、この円筒突起部78の筒内には第2の連結筒1
6のねじ部72に螺合するねじ穴部75aが形成されて
いる。なお、第2のカバー部材73と第2の操作ノブ7
0の大円筒部70aとの間の接合面にはOリング76b
が介設され、このOリング76bによって第2のカバー
部材73と第2の操作ノブ70の大円筒部70aとの間
がシールされている。
【0069】また、第2のカバー部材73側には第2の
連結筒16のスプライン部71と係合する係合溝74が
設けられている。そして、組み立て時には第2の連結筒
16におけるスプライン部71よりも上側部分にOリン
グ76を外嵌した状態で、第2の当接部材75のねじ穴
部75aに第2の連結筒16のねじ部72が螺合され
る。この状態で、第2の当接部材75と第2の連結筒1
6のスプライン部71との間で第2のカバー部材73を
挟み込んで接着固定されている。ここで、スプライン部
71の突起形状を一部異ならせた位置出し用の突起71
aを設けることで、第2の連結筒16と第2のカバー部
材73との相対的な軸回り方向の位置決めを行うことが
できる。
【0070】これにより、第2の操作ノブ70の回転操
作が第2のカバー部材73の係合溝74と第2の連結筒
16のスプライン部71とのスプライン係合部を介して
第2の連結筒16に伝達され、この第2の連結筒16を
介して第2のスプロケット20が回転駆動されるように
なっている。さらに、第2のスプロケット20の回転に
ともない左右方向湾曲操作用のチェーンおよび2本の湾
曲ワイヤを介して湾曲部4が左右方向へ湾曲操作される
ようになっている。
【0071】また、第2の制動操作手段10には第2の
操作ノブ70と一体となった上述した第2の当接部材7
5と、第2の操作ノブ70の制動時に第2の当接部材7
5に弾性的に圧接されて変形する第2の圧接部材91
と、この圧接部材91を保持して固定軸13の軸方向に
移動可能な第2の保持部材83と、固定軸13に回転可
能で、回転操作により保持部材83を軸方向に移動させ
るブレーキノブ(制動操作部)155とが設けられてい
る。
【0072】ここで、第2の当接部材75の外周部には
螺合時に使用されるカニメ等の工具取付け用の切り欠き
77が設けられている。なお、本実施の形態では切り欠
き77を第2の当接部材75の外周部に設けたが、第2
の圧接部材91が当接される当接部75b以外であれば
第2の当接部材75のどの部分に設けてもよい。
【0073】さらに、第2の当接部材75の円筒突起部
78には回転止め部材79が外嵌されている。ここで、
回転止め部材79の中心部には上部側に図13(B)に
示すように、角孔81aが形成され、下部側に第2の当
接部材75の円筒突起部78に外嵌される大径な円形穴
部81bが形成されている。
【0074】また、図13(A)に示すように固定軸1
3の先端側には角柱形状の係合軸部80が形成され、こ
の係合軸部80の先端側にねじ部13aが形成されてい
る。この固定軸13の係合軸部80には回転止め部材7
9の角孔81が係合されている。そして、回転止め部材
79は固定軸13に対して回転不能に支持されている。
さらに、回転止め部材79の外周面には角柱形状をした
係合部82が設けられている。
【0075】また、第2の操作ノブ70の大円筒部70
aの内部には、第2の当接部材75の上面の当接部75
bに圧接することで制動力を発生する第2の圧接部材9
1が第2の保持部材83に軸方向、及び回転方向の動き
を規制された状態で嵌着されている。なお、第2の保持
部材83は第1の保持部材31と同様の材質の金属材料
で形成されている。
【0076】次に、第2の圧接部材91と第2の保持部
材83の具体的な構成について説明する。図15(A)
は第2の保持部材83の上面側、図15(B)は第2の
保持部材83の下面(裏面)側をそれぞれ示している。
また、図16は第2の圧接部材91の上面側を示す。
【0077】ここで、図15(A)に示すように第2の
保持部材83には略リング状の保持部材本体83aが設
けられている。この保持部材本体83aの中心部には回
転止め部材79の係合部82と対応する矩形穴形状の係
合孔84が形成されている。そして、この第2の保持部
材83の係合孔84は回転止め部材79の係合部82に
係合されている。これによって、第2の保持部材83は
回転止め部材79に対して軸回り方向には回転不能であ
るが、軸方向には移動可能に支持されている。
【0078】また、第2の保持部材83の外周面には図
12に示すように上向きに突設された円筒状の突出部8
3bと、この突出部83bの下方に配置されたリング状
溝85とがそれぞれ設けられている。
【0079】さらに、この第2の保持部材83の下面に
は図15(B)に示すように係合孔84よりも大径な円
形穴83cが形成されている。この円形穴83cの内周
面には半径方向に延設された複数の係合溝83dが円周
方向に沿って適宜の間隔で並設されている。
【0080】また、第2の保持部材83の下面には第2
の圧接部材91が配設されている。この第2の圧接部材
91には図16に示すように略リング状の圧接部材本体
91aが設けられている。この圧接部材本体91aの外
周面には図12に示すように第2の保持部材83のリン
グ状溝85に係合する係合突起92が内方に向けて突設
されている。そして、第2の圧接部材91の係合突起9
2が第2の保持部材83のリング状溝85に弾性的に嵌
着されている。これにより、第2の圧接部材91は、第
2の保持部材83に対して軸方向の抜けが規制されてい
る。
【0081】また、第2の圧接部材91の上面側には圧
接部材本体91aの中心穴の周囲に半径方向に延設され
た複数の係合突起91bが円周方向に沿って適宜の間隔
で並設されている。これらの係合突起91bは第2の保
持部材83の下面の複数の係合溝83dに係合され、第
2の保持部材83に対する第2の圧接部材91の軸回り
方向の回転が規制されている。
【0082】また、第2の圧接部材91の下面側(第2
の当接部材75)側には制動時に第2の当接部材75の
当接部75bに圧接される略リング状の圧接部93aが
下向きに突設されている。さらに、第2の圧接部材91
の下面側には円柱状の突起93bが圧接部93aの内側
に複数配設されている。そして、非制動状態ではこれら
の突起93bが第2の当接部材75に当接し、圧接部9
3aが第2の当接部材75に当接しないようにしてい
る。
【0083】なお、図19(A),(B)は第2の圧接
部材91が第2の保持部材83に嵌着された状態を示す
ものである。ここで、圧接部材91の圧接部93aの下
面における回転規制部の凹凸の面積関係は、第2の保持
部材83を用いて説明すると、係合溝83dの凹部の面
積よりも、第2の保持部材83の下面の凸部側の面積の
方が大きくなっている。そのため、図19(B)に示す
ように第2の圧接部材91の係合突起91bが第2の保
持部材83の係合溝83dに嵌着され、第2の圧接部材
91が第2の保持部材83の下面の凸部側に当接した状
態で、第2の保持部材83の係合溝83dの凹部と第2
の圧接部材91の係合突起91bとの圧接方向には隙間
xが設けられている。
【0084】さらに、本実施の形態では、第2の保持部
材83の下面の凸部の面積を大きくしたが、係合溝83
dの凹部の面積を大きくしてもよい。この場合には第2
の圧接部材91の圧接部93aの厚さが全体的に厚くな
り、つぶし率を下げることができる。その結果、第2の
圧接部材91の圧接部93aのつぶし率が下がることに
より、永久ひずみが発生しにくくなり、経時的に制動力
が変化し難くなる効果がある。
【0085】また、本実施の形態の第2の制動操作手段
10には第2のブレーキ軸95と、第2のカム部材99
とが設けられている。ここで、ブレーキ軸95には図1
7に示すように円板状のブレーキ軸本体95aが設けら
れている。このブレーキ軸本体95aの上面側中央部位
には歯車状の係合突起97が突設されている。この係合
突起97の軸心部には中心孔98が設けられている。そ
して、このブレーキ軸95の中心孔98内に固定軸13
の角柱形状をした係合軸部80が回動自在に挿通されて
いる。
【0086】さらに、第2のブレーキ軸95の外周面側
にはブレーキ軸42と同様に2つのクリック突起10
0、101(第1のクリック突起100および第2のク
リック突起101)が下向きに突設されている。これら
の第1のクリック突起100および第2のクリック突起
101の外周面側には係合溝102a,103aが上下
方向に延設されている。そして、第1のクリック突起1
00の係合溝102aには後述する第3のクリックばね
125の突起部125a、第2のクリック突起102の
係合溝103aには後述する第4のクリックばね126
の突起部126aがそれぞれ係脱可能に係合するように
なっている。
【0087】なお、第3のクリックばね125および第
4のクリックばね126は図15(A)に示すように第
1の湾曲操作手段7側と同様に第2の保持部材83の突
出部83bの内周面側に固定されている。
【0088】また、第2のブレーキ軸95の下面には第
2のカム部材99が固定されている。なお、第2のブレ
ーキ軸95と第2のカム部材99との固定方法は第1の
湾曲操作手段7側と同様になっている。
【0089】図18は第2のカム部材99を示すもので
ある。この第2のカム部材99には略リング状のカム部
材本体99aが設けられている。このカム部材本体99
aの下面側には複数、本実施の形態では3つのカム部2
00が下向きに突設されている。
【0090】また、図20は上下方向操作部側で説明し
た第1のカム部材43の3つのカム部49とは異なる構
成の第2のカム部材99のカム部200を示すものであ
る。この第2のカム部材99のカム部200は周方向に
長く形成されており、その突起先端側に略円弧上に形成
された円弧部200aが形成されている。さらに、円弧
部200aの一部には回転方向に一定の傾斜角を有した
傾斜部200bと、傾斜角を有しない非傾斜部200c
とが形成されている。
【0091】また、第2の保持部材83側にはカム部2
00の形状にならった受け部201が形成されている。
この受け部201には傾斜部200bの傾斜角と略等し
い傾斜角を有し、溝の底部が傾斜部200bの円弧部と
略等しい傾斜溝部201bと、傾斜しない非傾斜部20
1cとが形成されている。
【0092】なお、本実施の形態では、第2のカム部材
99のカム部200と第2の保持部材83側の受け部2
01とは3個所に設けているが、それに限らず、3個以
外の複数であってもよい。
【0093】このように形成すると、第2のカム部材9
9のカム部200と第2の保持部材83側の受け部20
1との接触面を円弧状にしたことにより、上下方向の湾
曲手段で示した突起部による駆動構成よりも接触面積が
大きくなり、カム部200および受け部201が削れに
くくなる。
【0094】また、制動、非制動を操作する操作方向が
第1の制動操作手段9と第2の制動操作手段10とで同
じ方向となるように、第2の保持部材83および第2の
カム部材99に設けたカム部の傾斜方向は、図22
(C),(D)に示した様に、傾斜カムの方向が逆にな
っている。
【0095】なお、第2の操作ノブ70の平面部70d
が第1の湾曲操作手段7側の第1のカバー部材56の平
面部63aに相当する。そして、第2のカバー部材73
に一体的に固定された第2の当接部材75の平面状の当
接部75bと、第2の操作ノブ70の平面部70dとの
間に第2の圧接部材91、第2の保持部材83、第2の
カム部材99、第2のブレーキ軸95が連接されてい
る。
【0096】以上説明したように、第2の湾曲操作手段
8の第2の操作ノブ70と第2のカバー部材73との間
の空間内部には、第2の当接部材75、第2の連結筒1
6、第2の圧接部材91、第2の保持部材83、第3の
クリックばね125、第4のクリックばね126、第2
のカム部材99、第2のブレーキ軸95等の各構成部品
が組み込まれている。
【0097】そして、組立方法は、第1の操作ノブ27
側の部組(第1の湾曲操作手段7及び第1の制動操作手
段9が一体となった部組品)を固定軸13に挿嵌した
後、第2の湾曲操作手段8の第2の連結筒16を固定軸
13に挿嵌する。その時、回転止め部材79、第2のブ
レーキ軸95を固定軸13の係合部に嵌挿したのち、第
2のスプロケット20に第2の連結筒16を係合するよ
うになっている。
【0098】また、第2の連結筒16の外周面における
第1の操作ノブ27の小円筒部27cとの接触部位には
Oリング173が嵌着されている。そして、このOリン
グ173によって第2の連結筒16の外周面と第1の操
作ノブ27の小円筒部27cとの接触部位間が水密気密
にシールされている。
【0099】さらに、第2の連結筒16と第1の連結筒
15との間の軸方向の当接面には第2の連結筒16と第
1の連結筒15とが摺動した時の削れ防止のためにテフ
ロン板のような耐摩耗性の良い材質の円筒状の板部材1
60が配設されている。
【0100】また、第2のブレーキ軸95の係合突起9
7には第2の制動操作手段10の第2のブレーキ操作部
130が一体的に取り付けられている。この第2のブレ
ーキ操作部130の内周面側には、第2のブレーキ軸9
5の歯車状の係合突起97に係合する係合溝131が形
成されている。
【0101】そして、第1の操作ノブ27および第2の
操作ノブ70を固定軸13に嵌挿した後、第2のブレー
キ操作部130を第2のブレーキ軸95の歯車状の係合
突起97に係合させるようになっている。このとき、第
2のブレーキ操作部130における第2の操作ノブ70
の小円筒部70cとの接触部位にはOリング174が嵌
着されている。そして、このOリング174によって第
2のブレーキ操作部130と第2の操作ノブ70の小円
筒部70cとの接触部位間が水密気密にシールされてい
る。
【0102】さらに、図21に示すように固定軸13の
頭部のねじ部13aには止め部材136が螺合されてい
る。そして、この止め部材136によって第1の湾曲操
作手段7および第2の湾曲操作手段8の各構成部材およ
び第2のブレーキ操作部130が固定軸13の上方向に
抜けない様になっている。
【0103】また、止め部材136の外周部には図21
に示すように、上向きに円筒状に突出した円筒壁部13
6aが設けられている。この円筒壁部136aの上縁部
には螺合時に組み立て治具がはまり込む2つの係合溝1
36bが略対称位置に設けられている。さらに、円筒壁
部136aの軸方向の高さは、ブレーキノブ155内に
組み付けた状態で第2のブレーキ操作部130の上部円
筒部130aよりも上側に突出されるように設定されて
いる。
【0104】また、固定軸13の頭部のねじ部13aに
はさらにナット139が螺合されている。そして、組み
立て時には固定軸13のねじ部13aに止め部材136
を締め付け方向に回転させ、固定した後、ナット139
を締め付け方向に螺合して止め部材136に当接させる
ようになっている。その後、止め部材136をねじが緩
む方向に若干回転させることで、ナット139および止
め部材136のねじ部の緩みを防止している。
【0105】また、第2のブレーキ操作部130の上部
外周面側には略スプライン状の係合突起132が設けら
れている。さらに、ブレーキノブ155の内部には固定
軸13のねじ部13aと、止め部材136およびナット
139との螺合部の上側にカバー部材140が配設され
ている。このカバー部材140の内周面には第2のブレ
ーキ操作部130の係合突起132と係合する係合溝1
41が設けられている。そして、第2のブレーキ操作部
130の係合突起132は、カバー部材140の係合溝
141と係合し、回転が規制されるようになっている。
【0106】また、第2のブレーキ操作部130の係合
突起132の一部分には切り欠き部134が設けられて
いる。さらに、この切り欠き部134にはカバー部材1
40と第2のブレーキ操作部130との間の軸方向の抜
けを規制する少なくとも1つの固定ピン150が係合す
る穴133が設けられている。
【0107】また、カバー部材140の外周側にはブレ
ーキノブ155の内部に設けられた係合部156と係合
し、回転を固定する係合突起142が設けられている。
さらに、カバー部材140とブレーキノブ155とは接
着固定されている。
【0108】次に、上記構成の本実施の形態の内視鏡の
湾曲操作装置の作用について説明する。内視鏡1の使用
時には内視鏡1の湾曲部4を上下方向、或いは左右方向
に湾曲操作するために操作部2を保持した状態で、湾曲
操作部6が操作される。
【0109】まず、内視鏡1の湾曲部4を上下方向に湾
曲操作させる第1の操作ノブ27側の作用について説明
する。ここで、第1の湾曲操作手段7の第1の操作ノブ
27を回転させると、第1の当接部材28、第1の連結
筒15、第1のカバー部材56が一体に回転する。この
とき、第1の連結筒15によって第1のスプロケット1
9が回転される。さらに、この第1のスプロケット19
の回転に連動して上下方向湾曲操作用のチェーンおよび
2本の湾曲ワイヤがそれぞれ駆動され、これらの上下方
向湾曲操作用のチェーンおよび2本の湾曲ワイヤを介し
て湾曲部4が上下方向に湾曲される。
【0110】また、第1の湾曲操作手段7の第1の操作
ノブ27の回転操作時には第1の制動操作手段9のブレ
ーキレバー部材59は非制動位置で保持される。このと
き、図22(A)に示すように、ブレーキ軸42の第1
のクリック突起52は保持部材31の長溝65内の第1
の当接端部65aに当接した状態で保持される。さら
に、この状態で、図3に示すように一方の第1のクリッ
クばね54の突起部54aは第1のクリック突起52の
係合溝52aに係合して位置決めされている。このと
き、他方の第2のクリックばね55の突起部55aはブ
レーキ軸42の切り欠き部42bおよび第1のカム部材
43の切り欠き43b2内に配置されている。
【0111】また、湾曲部4を上下方向の所望の方向に
湾曲させたのち、その調整位置で湾曲部4を固定する場
合には第1の制動操作手段9のブレーキレバー部材59
を非制動位置から制動位置側に回転させる。このブレー
キレバー部材59の回転時にはブレーキ軸42、第1の
カム部材43がブレーキレバー部材59と一体に回転す
る。このとき、ブレーキ軸42、第1のカム部材43は
図3中で、反時計回り方向に回転し、かつ図22(A)
中で、右方向に移動する。
【0112】そして、このときのブレーキ軸42、第1
のカム部材43の移動動作にともない第1のカム部材4
3における第1のクリック突起52によって第1のクリ
ックばね54が中心軸から離れる方向に弾性変形され、
第1のカム部材43における第1のクリック突起52の
係合溝52aと第1のクリックばね54の突起部54a
との係合状態が解除される。
【0113】その後、第1のクリック突起52は保持部
材31の長溝65内の第2の当接端部65bに当接する
まで回転する。このとき、第1のクリックばね54の突
起部54aは切り欠き部42a、43a内に挿入され、
制動時の第1の制動操作手段9の回転位置が規制され
る。
【0114】さらに、ブレーキレバー部材59が非制動
位置から制動位置側に回転させる動作中、第1のカム部
材43の第2のクリック突起53は、切り欠き部42
b、43b内に挿入されていた第2のクリックばね55
の突起部55aを、軸中心から離れる方向に弾性変形さ
せ、図4に示すように突起部55aに係合溝53aが係
合される。このとき、図22(B)に示すように第1の
カム部材43のカム49が保持部材31のカム部37に
乗り上げる。これにより、保持部材31が上方向(第1
の当接部材28の方向)に移動し、保持部材31に一体
的に取り付けられている第1の圧接部材30の圧接部3
4が第1の当接部材28に圧接されることで、第1の湾
曲操作手段7の回転位置を所望の位置で制動することが
できる。
【0115】そのため、この制動状態で第1の操作ノブ
27を回転すると、第1の圧接部材30の圧接部34と
第1の当接部材28との間に生じる摩擦力に、ブレーキ
軸42と第1のカバー部材56との接触面における摩擦
力を加えた摩擦力が摩擦抵抗となり、第1の操作ノブ2
7の回転位置を規制できる。
【0116】また、ブレーキレバー部材59が非制動位
置から制動位置側に回転させる動作中、第1の圧接部材
30が第1の当接部材28に圧接されて、圧接部34が
弾性変形し、外周側、内周側に広がる際に、保持部材3
1の押圧面31aに圧接される第1の圧接部材30の一
部は逃げ溝31b内に逃がされる。そのため、圧接部3
4の下面の一部が逃げ溝31bに落ち込むことで、圧接
部34に発生する垂直抗力を鈍らせることができるの
で、図23(B)に示すように、必要摩擦力の範囲Z内
で圧接量の変化に対する摩擦力の変化量を鈍らせること
ができる。
【0117】また、非制動状態で、第1の操作ノブ27
を回転させると第1のカバー部材56も一体に回転する
ことから、第1のカバー部材56の内周面とブレーキ軸
42との接合面のOリング60に発生する摩擦抵抗によ
り、第1の操作ノブ27と一緒にブレーキ軸42を回転
させようとする力が働くが、軸回り方向の回転が規制さ
れている保持部材31に固定された第2のクリックばね
55の突起部55aがブレーキ軸42の第2のクリック
突起53を固定位置で保持するためブレーキ軸42は回
転しないようになっている。
【0118】また、制動状態時には図3に示すように回
転が規制された保持部材31に固定された第1のクリッ
クばね54の突起部54aがブレーキ軸42の第1のク
リック突起52に係合しているためブレーキ軸42は回
転しないようになっている。このとき、さらにブレーキ
軸42の内部側に設けられたOリング171,172
も、第1のカバー部材56の回転時にブレーキ軸42を
回転し難くする抵抗として働いている。以上から第1の
操作ノブ27を回動させても第1の制動操作手段9のブ
レーキレバー部材59は回動しないようになっている。
【0119】なお、本実施の形態では、クリックばねを
2つ用いた構成を示したが、制動状態時における位置決
め用のクリックばね55は必ずしも設ける必要がない。
つまり、制動状態では、保持部材31のカム面の平滑部
39と第1のカム部材43のカム部49の平滑部48と
の間に生じる摩擦力が、制動時における第1の操作ノブ
27の回動により第1の制動操作手段9を回動させる回
転力よりも大きければ第1の操作ノブ27を回動しても
第1の制動操作手段9のブレーキレバー部材59は回動
しない。
【0120】次に、内視鏡1の湾曲部4を左右方向に湾
曲操作させる第2の操作ノブ70側の作用について説明
する。ここで、第2の湾曲操作手段8の第2の操作ノブ
70を回転させると、第2のカバー部材73、第2の当
接部材75、第2の連結筒16が一体に回転する。この
とき、第2の連結筒16によって第2のスプロケット2
0が回転される。さらに、この第2のスプロケット20
の回転に連動して左右方向湾曲操作用のチェーンおよび
2本の湾曲ワイヤがそれぞれ駆動され、これらの左右方
向湾曲操作用のチェーンおよび2本の湾曲ワイヤを介し
て湾曲部4が左右方向に湾曲される。
【0121】また、第2の湾曲操作手段8の第2の操作
ノブ70の回転操作時には第2の制動操作手段10のブ
レーキノブ155は第1の湾曲操作手段7の場合と同様
に非制動位置で保持される。このときの第2のカム部材
99と第2の保持部材83との間の位置関係は図22
(C)に示す通りとなる。
【0122】また、湾曲部4を左右方向の所望の方向に
湾曲させたのち、その調整位置で湾曲部4を固定する場
合には第2の制動操作手段10のブレーキノブ155を
非制動位置から制動位置側に回転させる。このブレーキ
ノブ155の回転時にはカバー部材140、第2のブレ
ーキ操作部130、第2のブレーキ軸95、第2のカム
部材99がブレーキノブ155と一体に回転する。この
とき、第2のブレーキ軸95、第2のカム部材99は図
22(C)中で、右方向に移動する。
【0123】そして、このときの第2のブレーキ軸9
5、第2のカム部材99の移動動作にともない図22
(D)に示すように、第2のカム部材99のカム部20
0が第2の保持部材83の受け部201に乗り上げる。
この時、それぞれの傾斜部同士が面接触で摺動する。こ
れにより、第2の保持部材83が軸方向に移動し、第2
の保持部材83に取り付けられている第2の圧接部材9
1の圧接部93aが第2の当接部材75に圧接されるこ
とで、第2の湾曲操作手段8の第2の操作ノブ70の回
転位置を所望の位置で制動することができる。
【0124】なお、このときの第2のブレーキ軸95の
突起100、係合突起101、クリックばね125,1
26の作用は上下方向湾曲側の第1の制動操作手段9の
場合と同様である。
【0125】また、第2の湾曲操作手段8の第2の操作
ノブ70の制動時には、第2の圧接部材91の圧接部材
93と第2の当接部材75の間に生じる摩擦力に、第2
のブレーキ軸95と第2の操作ノブ70との接触面に生
じる摩擦力を加えた摩擦力が第2の操作ノブ70の回転
を保持する制動力となる。
【0126】さらに、第2の操作ノブ70の制動状態
で、第2の操作ノブ70に回転操作力を加えると、第2
のブレーキ軸95と第2の操作ノブ70の平面部70d
との接触面に発生する摩擦力により、第2の操作ノブ7
0の回転に伴い第2のブレーキ軸95も回転しようとす
るが、回転が規制されている第2の保持部材83に固定
されたクリックばね126が第2のブレーキ軸95の係
合突起101に係合し、回転を規制するため第2のブレ
ーキ軸95は回転しないようになっている。
【0127】また、第2の操作ノブ70の非制動状態
で、第2の操作ノブ70を回転させると、Oリング17
4の摩擦力により第2のブレーキ軸95を回転させよう
とする力が働くが、クリックばね125が第2のブレー
キ軸95の第1のクリック突起100を規制するため回
動しない(供回りしない)ようになっている。
【0128】また、第2の湾曲操作手段8側の第2の制
動操作手段10の制動状態では第2の圧接部材91の圧
接部93aは第2の保持部材83の保持部材本体83a
と第2の当接部材75の当接部75bとの間で圧接さ
れ、制動力が発生する。このとき、係合溝83dよりも
面積の大きい第2の保持部材83の保持部材本体83a
を第2の圧接部材91に当接させている。そのため、圧
接部材91を圧接したとき、面積が広い保持部材本体8
3a側で制動力が決まるため安定した摩擦力が得られ
る。
【0129】さらに、係合溝83dの凹部面積を大きく
した場合は、圧接部材91の圧接部93aの厚さを厚く
できる。よって、圧接部材91の厚さに対する圧接量の
比(つぶし率)を下げることができるため、永久ひずみ
が発生しにくく、経時的に摩擦力が低下することを軽減
できる。
【0130】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態の第1の湾曲操作
手段7側に示した構成によると、保持部材31の押圧面
31aに図7(A)に示すように円周状の逃げ溝31b
を設けたので、第1の圧接部材30が第1の当接部材2
8に圧接されて、圧接部34が変形し、外周側、内周側
に広がる際に、保持部材31の押圧面31aに圧接され
る第1の圧接部材30の一部を逃げ溝31b内に逃がす
ことができる。そのため、圧接部34の下面の一部が逃
げ溝31bに落ち込むことで、圧接部34に発生する垂
直抗力を鈍らせることができるので、図23(B)に示
すように、圧接量の変化に対する摩擦力の変化量を鈍ら
せることができる。これにより、第1の湾曲操作手段7
および第1の制動操作手段9の各構成部品の寸法がばら
ついても、制動力のばらつきを少なくすることができ、
安定した制動力が得られる。
【0131】なお、第1の圧接部材30が第1の当接部
材28に圧接された時、第1の圧接部材30の圧接部3
4の下面は保持部材31の押圧面31aで支えている。
ここで、従来、一般的に使用されている内視鏡の湾曲操
作装置では圧接部34の全面が平滑な2面により締め付
けられるているので、この場合には図23(A)に示す
ように、圧接部材30の圧接量の変化状態と、摩擦力の
変化状態とは略線形関係になる。そして、図23(A)
に示したように圧接部材30の圧接量の変化状態と、摩
擦力の変化状態とが略線形関係になる場合には、湾曲操
作装置の複数の構成部材の部品寸法のばらつきにより、
圧接部34の圧接量にバラツキが生じた際に、圧接量の
ばらつきによる摩擦力のばらつきが非常に大きくなる。
【0132】これに対して、本実施の形態の内視鏡の湾
曲操作装置では圧接部材30の圧接量の変化状態と、摩
擦力の変化状態との関係を図23(B)に示した関係に
することで、圧接量のばらつきによる摩擦力のばらつき
を押さえることができ、安定した摩擦力が得られる。
【0133】また、第2の制動操作手段10では第1の
制動操作手段9側で示した保持部材31のカム部37と
第1のカム部材43のカム49との斜面構成よりも、第
2のカム部材99のカム部200と第2の保持部材83
の受け部201との傾斜面部分の接触面積を大きくでき
ることから、さらに削れにくくなる効果がある。
【0134】なお、本実施の形態の内視鏡の湾曲操作装
置では保持部材31の押圧面31aにおける摩擦面の外
周側に円周状の逃げ溝31bを設けた構成を示したが、
保持部材31の押圧面31aにおける摩擦面の内周側に
円周状の逃げ溝31bを配置してもよい。ただし、円周
状の逃げ溝31bは保持部材31の押圧面31aにおけ
る摩擦面の外周側に設けたほうが、摩擦トルクの観点か
ら、力量の落ち幅が大きくなる。また、圧接部材30が
当接する当接部材28側に、円周状の逃げ溝31bを設
けてもよい。
【0135】また、図24(A),(B)は第1の実施
の形態(図1(A),(B)乃至図23(B)参照)の
湾曲操作装置における第1の圧接部材30と第1の保持
部材31との嵌着部の変形例を示すものである。
【0136】すなわち、本変形例では図24(A)に示
すように第1の保持部材31Aの上面側に圧接部材30
Aの回転位置を規制するための複数の位置決め溝32A
を設けたものである。ここで、保持部材31Aと圧接部
材30Aとの接合時には図24(B)のように圧接部材
30Aの圧接部34Aの外周部は、保持部材31Aの外
周部の近傍位置に配置されている。
【0137】そこで、本変形例では圧接部材30Aの圧
接部34Aの圧接時に、圧接部材30Aの変形により圧
接部34Aの外周部が保持部材31Aの外周部に落ち込
み、第1の実施の形態で示した効果と同様の効果が得ら
れる。
【0138】また、図25(A)は本発明の第2の実施
の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の
形態(図1(A),(B)乃至図23(B)参照)の内
視鏡の湾曲操作装置の構成を次の通り変更したものであ
る。
【0139】すなわち、上記第1の実施の形態では保持
部材31側のみに円周状の逃げ溝31bを設けたが、本
実施の形態では図25(A)に示すように、第1の当接
部材28側に保持部材31側の逃げ溝31bと同じよう
な逃げ溝28cを円周状に設けたものである。
【0140】そこで、上記構成のものにあっては第1の
当接部材28と第1の圧接部材30の圧接部34との圧
接時に、第1の当接部材28と第1の圧接部材30の圧
接部34との間の摩擦面に発生する垂直抗力の鈍りが第
1の実施の形態よりも大きくなる効果がある。
【0141】また、図25(B)は本発明の第3の実施
の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の
形態(図1(A),(B)乃至図23(B)参照)の内
視鏡の湾曲操作装置の保持部材31における第1の圧接
部材30との圧接面側に、圧接部材30の圧接部34の
内周面側と外周面側とにそれぞれ入り込むように2つの
逃げ溝31bを設けたものである。
【0142】そこで、上記構成のものにあっては制動時
に保持部材31の逃げ溝31bを圧接部34の内周面側
と外周面側とにそれぞれ設けているので、垂直抗力は2
つの逃げ溝31bの間で発生する。そのため、第1の圧
接部材30のゴムのばらつきで圧接部34の摩擦面に発
生する垂直抗力に圧接部34の内周面側と外周面側とで
ばらつきが生じた場合でもゴムの寸法ばらつきの方が、
金属の部品寸法ばらつきよりも大きいため、第1の圧接
部材30のゴムのばらつきで圧接部34の摩擦面に発生
する垂直抗力に生じる圧接部34の内周面側と外周面側
とのばらつきを金属部品である保持部材31の2つの逃
げ溝31b間の幅寸法精度で吸収することができる。
【0143】さらに、本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々変形実施できることは勿論である。次に、本出願の他
の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。 記 (付記項1) 内視鏡の操作部に固定された固定軸に湾
曲操作ノブの回転軸が回転可能に装着され、前記湾曲操
作ノブの回転操作にともない内視鏡の挿入部先端側に設
けられた湾曲部を遠隔操作するとともに、前記湾曲操作
ノブの回動に対して制動をかける制動機構を有し、前記
制動機構は、湾曲操作ノブと一体となった被制動部材
と、湾曲操作ノブ制動時に前記被制動部材に弾性的に変
形して圧接される圧接部材と、前記圧接部材を保持して
軸方向に移動可能な保持部材と、前記固定軸に回転可能
で、回転操作により前記保持部材を軸方向に移動させる
制動操作部とを有する湾曲制動機構において、制動時、
前記圧接部材の圧接部の一部が回避する回避部を設け
た。
【0144】(付記項2) 回避部を被制動部材に設け
た付記項1。
【0145】(付記項3) 回避部を保持部材に設けた
付記項1。
【0146】(付記項4) 前記回避部を保持部材およ
び被制動部材の両方に設けた付記項1。
【0147】(付記項5) 前記圧接部材の圧接部の外
周部位置が保持部材の外周位置に略等しくなるように設
けた付記項1。
【0148】(付記項6) 回避部が、非制動時に圧接
部の一部と重なる位置にある付記項2,3,4,5。
【0149】(付記項7) 回避部を圧接面の外周側に
設けた付記項2,3,4,5。
【0150】(付記項8) 内視鏡の操作部に固定され
た固定軸に湾曲操作ノブの回転軸が回転可能に装着さ
れ、前記湾曲操作ノブの回転操作にともない内視鏡の挿
入部先端側に設けられた湾曲部を遠隔操作するととも
に、前記湾曲操作ノブの回動に対して制動をかける制動
機構を有し、前記制動機構は湾曲操作ノブと一体となっ
た被制動部材と、湾曲操作ノブ制動時に前記被制動部材
に弾性的に変形して圧接される圧接部材と、前記圧接部
材を保持して軸方向に移動可能な保持部材と、前記固定
軸に回転可能で、回転操作により前記保持部材を軸方向
に移動させる制動操作部とを有し、前記圧接部材の圧接
部下面と前記保持部材の双方に圧接部材と保持部材の相
対的な回転を規制する為の相対する凹凸係合部を設けた
湾曲制動機構において、前記凹凸係合部における圧接部
材側凹凸部の面積の大きいほうで軸方向の面を接触さ
せ、他方は非接触とした。
【0151】(付記項9) 圧接部材側凸部の面積を大
きくした付記項8。
【0152】(付記項10) 内視鏡の操作部に固定さ
れた固定軸に湾曲操作ノブの回転軸が回転可能に装着さ
れ、前記湾曲操作ノブの回転操作にともない、内視鏡の
挿入部先端側に設けられた湾曲部を遠隔操作するととも
に、前記湾曲操作ノブの回動に対して制動をかける制動
機構を有し、前記制動機構は、前記固定軸に回転可能で
一部にカム部を備えた制動操作部と、一部に前記カム部
と相対するカム部を備え前記固定軸に回転不能で軸方向
に移動可能な制動部材とを備えた制動部材移動手段にお
いて、カム機構のカム部が面接触することを特徴とす
る。
【0153】(付記項11) 前記面接触の手段が制動
部材側、及び制動操作部側で傾斜角が等しい螺旋状の傾
斜部同士からなる付記項10。
【0154】(付記項12) 前記傾斜部が円弧状の凹
凸からなる付記項11。
【0155】(付記項1〜7の従来技術) 従来技術と
して特願平9−208778号がある。摩擦部材を保持
部材に係止し、操作ノブに圧接することで操作ノブを制
動することが開示されている。
【0156】(付記項1〜3が解決しようとする課題)
弾性(圧接)部材の圧接面が圧接状態となった時、弾
性部材自体のゴム硬度、寸法等のばらつきや、制動機構
を構成する部品寸法のばらつきで、弾性部材を圧接した
時の弾性部材のつぶし量にばらつきが生じるため、垂直
抗力にばらつきが生じる。つまり、それが原因で湾曲操
作ノブに対する制動力にばらつきが生じて、必要とする
制動力が得られない、または、必要以上の制動力のた
め、制動状態で湾曲ノブの回転角を微調整する時に回転
力を必要とし操作性が悪くなる場合があった。
【0157】(付記項1〜3の目的) 制動力のばらつ
きを少なくすること。
【0158】(付記項4、7の目的) さらに摩擦力の
ばらつきを少なくすること。
【0159】(付記項5の目的) 部品加工費を下げる
こと。
【0160】(付記項6の目的) 圧接部材の圧接部の
内、外径寸法のばらつきを吸収する。
【0161】(付記項1〜7の課題を解決するための手
段) 圧接部材圧接時(制動時)、圧接部材は内径、外
径側に変形する。変形が大きくなると、圧接面の一部が
保持部材の逃げ部に落ち込んで、落ち込むまえの摩擦力
と圧接量の線形関係が崩れ、圧接量のバラツキに対する
摩擦力の変化量が小さくなり、安定した制動力が得られ
る。
【0162】(付記項1〜3の効果) 構成部品の寸法
がばらついても、制動力のばらつきが少なく、安定した
制動力が得られる。
【0163】(付記項4の効果) 付記項2・3に比べ
制動力のばらつきをさらに少なくすることができる。
【0164】(付記項5の効果) 特に逃げ溝を形成す
ることがないので、部品加工費が安い。
【0165】(付記項6の効果) 付記項2・3に比
べ、ゴムの内、外径の寸法のばらつきを吸収できる。
【0166】(付記項7の効果) 外周側に設けること
で、制動力の鈍りが大きくなる。
【0167】(付記項8、9の従来技術) 特願平9−
208778号がある。摩擦部材を操作ノブに圧接して
制動力を得ようとする構成において、摩擦部材に、操作
ノブに圧接する圧接面を設け、その圧接面の下部に摩擦
部材の保持部材に対する回転を規制する凹凸が設けられ
ていることが開示されている。
【0168】(付記項8が解決しようとする課題) 圧
接部材(弾性部材)と保持部材の回転を規制する凹凸係
合部の軸方向の当接関係によって、弾性部材を圧接した
時に発生する垂直抗力(摩擦力に関係する)が安定しな
い。具体的には凹凸係合部において、圧接部材側の面積
の小さい凸部で保持部材側に当接させると、面積の大き
い凹部で発生する摩擦力のばらつきが大きくなり、全体
として圧接部材をつぶしたときに発生する摩擦力がばら
ついてしまう。
【0169】(付記項8の目的) 安定した摩擦力(制
動力)を得ること。
【0170】(付記項9が解決しようとする課題) 凹
部の面積を大きくすると圧接部材の厚さが薄くなり、つ
ぶし率が高くなる。つぶし率が高いと、圧接部材に永久
ひずみが生じてしまい、制動力が経時的に低下してしま
う。
【0171】(付記項9の目的) 経時変化による力量
の低下を発生し難くする。
【0172】(付記項8、9の課題を解決するための手
段) 圧接時、保持部材の回転防止の凹凸部の面積の大
きいほうを当接させることで、摩擦力(制動力)を安定
させることができる。
【0173】(付記項8の効果) 制動力のばらつきが
少なく、安定した制動力が得られる。
【0174】(付記項9の効果) ゴムのつぶし率を下
げることができ、永久ひずみによる力量の低下を押さえ
ることができる。
【0175】(付記項10〜12の従来技術) 従来技
術として特願平9−208778号がある。摩擦部材の
軸方向の移動手段は制動操作部側に設けた平滑な傾斜と
制動部材側に設けた突起部からなっていることが開示さ
れている。
【0176】(付記項10、11が解決しようとする課
題) 一定の角度を持った平面状の傾斜部と、突起の組
み合わせによる方法のため、接触面積が小さいため、単
位面積当たりに受ける応力が大きくなる。よって摺動し
たときに突起部、または傾斜部が削れが生じ、耐性的に
問題であった。
【0177】(付記項10、11の目的) リフト機構
部の削れ抑制。
【0178】(付記項12の目的) 付記項11よりも
さらに削れ難くする。
【0179】(付記項10〜12の課題を解決するため
の手段) 面で接触するので、部品の削れが生じにく
い。
【0180】(付記項10、11の効果) リフト機構
部の削れを抑制できる。
【0181】(付記項12の効果) 上記よりも接触面
積が大きくなるので、更に削れを抑制できる。
【0182】
【発明の効果】本発明によれば湾曲操作ノブの制動時に
制動操作部の回転操作により保持部材を軸方向に移動さ
せた際に、保持部材と被制動部材との間で挟まれた状態
で弾性的に圧接されて変形する圧接部材の圧接部の一部
を逃がして保持部材の軸方向の移動にともない被制動部
材と圧接部材との間に作用する摩擦力が略線形状態で増
加する摩擦力の増加特性を鈍らせる摩擦力の増加特性調
整手段を設けたので、構成部品の寸法がばらついても、
制動力のばらつきが少なく、安定した制動力が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示すもので、
(A)は内視鏡全体の概略構成を示す側面図、(B)は
内視鏡の湾曲操作装置の内部構成を示す縦断面図。
【図2】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における第
1の湾曲操作手段および第1の制動操作手段の内部構成
を示す縦断面図。
【図3】 第1の実施の形態の湾曲操作装置におけるブ
レーキ軸が非制動位置で保持されている状態を示す図2
のA−A線断面図。
【図4】 第1の実施の形態の湾曲操作装置におけるブ
レーキ軸が制動位置に移動された状態を示す横断面図。
【図5】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における第
1の当接部材および第1の連結筒を示す斜視図。
【図6】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における第
1の圧接部材を示すもので、(A)は第1の圧接部材の
表面側を示す斜視図、(B)は第1の圧接部材の裏面側
を示す斜視図。
【図7】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における保
持部材を示すもので、(A)は保持部材の表面側を示す
斜視図、(B)は保持部材の裏面側を示す斜視図。
【図8】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における第
1のカム部材を示すもので、(A)は第1のカム部材の
表面側を示す斜視図、(B)は第1のカム部材の裏面側
の要部構成を示す斜視図。
【図9】 第1の実施の形態の湾曲操作装置におけるブ
レーキ軸を示す斜視図。
【図10】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における
軸受の係合軸部を示す斜視図。
【図11】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における
第1のカバー部材を示す斜視図。
【図12】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における
第2の湾曲操作手段および第2の制動操作手段の内部構
成を示す縦断面図。
【図13】 (A)は第1の実施の形態の湾曲操作装置
における固定軸を示す斜視図、(B)は回転止め部材を
示す斜視図。
【図14】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における
第2の連結筒16の上端側の連結部分を説明するための
分解斜視図。
【図15】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における
第2の保持部材を示すもので、(A)は第2の保持部材
の表面側を示す斜視図、(B)は第2の保持部材の裏面
側を示す斜視図。
【図16】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における
第2の圧接部材を示す斜視図。
【図17】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における
第2のブレーキ軸を示す斜視図。
【図18】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における
第2のカム部材を示す斜視図。
【図19】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における
第2の圧接部材が第2の保持部材に嵌着された状態を示
すもので、(A)は平面図、(B)は要部の縦断面図。
【図20】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における
第2のカム部材の要部構成を示す斜視図。
【図21】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における
ブレーキノブの内部構成を示す分解斜視図。
【図22】 (A)は第1の実施の形態の湾曲操作装置
における第1の制動操作手段のブレーキレバー部材が非
制動位置で保持されている場合の第1のカム部材と保持
部材との間の位置関係を示す概略構成図、(B)は同ブ
レーキレバー部材が制動位置に移動された場合の第1の
カム部材と保持部材との間の位置関係を示す概略構成
図、(C)は第2の制動操作手段のブレーキノブが非制
動位置で保持されている場合の第2のカム部材と第2の
保持部材との間の位置関係を示す概略構成図、(D)は
同ブレーキレバー部材が制動位置に移動された場合の第
2のカム部材と第2の保持部材との間の位置関係を示す
概略構成図。
【図23】 (A)は従来の湾曲操作装置の制動機構に
おける当接部材と圧接部材との間に作用する摩擦力が略
線形状態で増加する摩擦力の増加特性を示す特性図、
(B)は第1の実施の形態の湾曲操作装置における当接
部材と圧接部材との間に作用する摩擦力の増加特性を示
す特性図。
【図24】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における
第2の圧接部材と第2の保持部材との嵌着部の変形例を
示すもので、(A)は斜視図、(B)は要部の縦断面
図。
【図25】 (A)は本発明の第2の実施の形態におけ
る湾曲操作装置の要部構成を示す縦断面図、(B)は本
発明の第3の実施の形態における湾曲操作装置の要部構
成を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 内視鏡 2 操作部 3 挿入部 4 湾曲部 9 第1の制動操作手段 10 第2の制動操作手段 13 固定軸 15 第1の連結筒(回転軸) 27 第1の操作ノブ(湾曲操作ノブ) 28 第1の当接部材(被制動部材) 30 圧接部材 31 保持部材 31b 逃げ溝(摩擦力の増加特性調整手段) 34 圧接部 59 ブレーキレバー部材(制動操作部) 70 第2の操作ノブ(湾曲操作ノブ) 75 第2の当接部材(被制動部材) 83 第2の保持部材 91 第2の圧接部材 155 ブレーキノブ(制動操作部)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内視鏡の操作部に固定された固定軸に湾
    曲操作ノブの回転軸が回転可能に装着され、前記湾曲操
    作ノブの回転操作にともない内視鏡の挿入部の先端側に
    設けられた湾曲部を遠隔操作するとともに、 前記湾曲操作ノブの回動に対して制動をかける制動機構
    を有し、 前記制動機構は、前記湾曲操作ノブと一体となった被制
    動部材と、 前記湾曲操作ノブの制動時に前記被制動部材に弾性的に
    圧接されて変形する圧接部材と、 前記圧接部材を保持して前記固定軸の軸方向に移動可能
    な保持部材と、 前記固定軸に回転可能で、回転操作により前記保持部材
    を軸方向に移動させる制動操作部とを有する内視鏡の湾
    曲操作装置において、 前記湾曲操作ノブの制動時に前記制動操作部の回転操作
    により前記保持部材を軸方向に移動させた際に、前記保
    持部材と前記被制動部材との間で挟まれた状態で弾性的
    に圧接されて変形する前記圧接部材の圧接部の一部を逃
    がして前記保持部材の軸方向の移動にともない前記被制
    動部材と前記圧接部材との間に作用する摩擦力が略線形
    状態で増加する摩擦力の増加特性を鈍らせる摩擦力の増
    加特性調整手段を設けたことを特徴とする内視鏡の湾曲
    操作装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009000332A (ja) * 2007-06-22 2009-01-08 Hoya Corp 内視鏡における連結部の構造
WO2013061690A1 (ja) 2011-10-28 2013-05-02 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 内視鏡の湾曲操作装置

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