JP2000151556A - マルチユーザ受信機 - Google Patents

マルチユーザ受信機

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JP2000151556A JP31642498A JP31642498A JP2000151556A JP 2000151556 A JP2000151556 A JP 2000151556A JP 31642498 A JP31642498 A JP 31642498A JP 31642498 A JP31642498 A JP 31642498A JP 2000151556 A JP2000151556 A JP 2000151556A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、他ユーザの干渉を除去後に各ユー
ザ単位に伝送路特性を推定することにより、処理の高速
化、および回路規模の小規模化を実現可能とし、さらに
復調特性の向上を実現可能なマルチユーザ受信機を得る
こと。 【解決手段】 複数のステージにて構成され、複数ユー
ザに対応する拡散信号が同一周波数帯に重ね合わされた
受信信号に基づき全ユーザの復調信号を個々に出力する
マルチユーザ受信機であり、複数のステージは、全ユー
ザに個別に割り当てられた拡散符号の相互相関に起因し
て発生する干渉をユーザ単位に除去する干渉除去処理を
行う最終ステージ以外の各ステージ(702、703、
…)と、全ユーザの復調信号を個々に出力する復調処理
を行う最終ステージ(704)とから構成され、受信信
号から他ユーザの干渉を除去後、各ユーザに対応する伝
送路特性を推定し、該推定値に基づいて干渉除去処理お
よび復調処理が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信、衛星
通信、および屋内通信等に利用されるマルチユーザ受信
機に関し、特に、複数ユーザに対応する拡散信号が同一
周波数帯に重ね合わされた受信信号から、各ユーザ単位
に当該ユーザ以外の他ユーザの干渉を除去し、全ユーザ
の復調信号を個々に出力可能なCDMAマルチユーザ受
信機に関するのもである。
【0002】
【従来の技術】以下、従来のCDMAマルチユーザ受信
機について説明する。CDMA方式を利用した通信で
は、通信を行う複数のユーザに個別の拡散符号を割り当
てることにより、全ユーザが同一の周波数帯を共有す
る。この場合、それぞれのユーザに割り当てられた拡散
符号の相互相関により他ユーザの拡散信号が干渉信号と
なり、受信特性が劣化することがある。
【0003】この相互相関に起因する干渉を低減する技
術として、例えば、マルチステージ干渉キャンセラ方式
を採用するマルチユーザ受信機が検討されている。これ
は、各ユーザ単位に受信信号を仮判定し、その仮判定を
基に干渉信号レプリカを受信側で推定し、それを受信信
号から差し引くことにより、以降のユーザに対する信号
電力対干渉電力比(SIR)を向上させ、受信特性を改
善する受信機である。
【0004】上記、マルチステージ干渉キャンセラ方式
を採用するマルチユーザ受信機に関する文献として、例
えば、深澤、佐藤(拓朗)川辺、佐藤(慎一)、および
杉本による「パイロット信号を用いた伝搬路推定に基づ
く干渉キャンセラの構成とその特性」(電子情報通信学
会論文誌、B−II Vol.J77-B-II No11 1994年11月)が
ある(特開平7−273713と同様)。本文献では、
残差信号伝送型構成をとり、ユーザ単位の硬判定シンボ
ルを干渉レプリカとして用いている。しかし、干渉の影
響を大きく受ける最初のステージで推定した伝送路特性
を、以降の全ステージで利用しているため、伝送路特性
の推定誤差が大きいときは、干渉除去特性が大きく劣化
する。
【0005】そこで、このマルチユーザ受信機の応用と
して、最初のステージにおいてのみ伝送路特性を推定す
るのではなく、各ステージ毎に伝送路特性を推定し、推
定誤差による干渉除去特性の劣化を抑える方式のマルチ
ユーザ受信機が提案されている。
【0006】このマルチユーザ受信機に関する文献とし
ては、例えば、佐和橋、三木、安藤、樋口による「DS
−CDMAにおけるパイロットシンボルを用いる逐次チ
ャネル推定型シリアルキャンセラ」(電子情報通信学
会、無線通信システム研究会技術報告、RCS95-50、1995
年7月)と、特開平8−237190と、戸田、関、田
中による「ハイブリッド判定を用いたマルチステージ型
パラレル干渉キャンセラ」(電子情報通信学会、199
7年総合大会、B-5-48、1997年3月)と、吉田、後川に
よる「シンボルレプリカ処理を活用した逐次伝送路推定
型CDMAマルチステージ干渉キャンセラ」(電子情報
通信学会、無線通信システム研究会技術報告、RCS96-17
1 、1997年2月(特開平10−51353と同様))が
ある。
【0007】以下、この中から代表して「シンボルレプ
リカ処理を活用した逐次伝送路推定型CDMAマルチス
テージ干渉キャンセラ」について説明する。なお、この
逐次伝送路推定型CDMAマルチステージ干渉キャンセ
ラのことを、以降、単にCDMAマルチユーザ受信機と
呼ぶ。
【0008】図14は、従来のCDMAマルチユーザ受
信機の構成を示す。このCDMAマルチユーザ受信機
は、例えば、N個(N≧1の整数)のユーザに対応する
受信信号を受信可能な、Mステージ構成(M≧1の整
数)の受信機である。具体的には、第1ステージ10
2、第2ステージ103、…、第Mステージ104から
構成され、受け取った受信信号101から、各ユーザ単
位に当該ユーザ以外の他ユーザの干渉を除去し、復調信
号(1)136、復調信号(2)141、…、復調信号
(N)146をそれぞれユーザ単位に出力する。
【0009】また、上記第1ステージ102は、全ユー
ザ個々に対応するように、干渉除去部(以後、ICUと
呼ぶ)105、ICU110、…、ICU115と、遅
延器108、遅延器113、…、遅延器118と、加算
器109、加算器114、…、加算器119とから構成
され、第2ステージ103も、同様に、ICU120、
ICU125、…、ICU130と、遅延器123、遅
延器128、…、遅延器133と、加算器124、加算
器129、…、加算器134とから構成される。なお、
第1ステージ102、第2ステージ103、および第M
ステージ104以外の、省略された各ステージに関して
は、第2ステージ103と同様の構成であるため、説明
を省略する。第1ステージ102および103は、N個
のICUが受信レベルの高い順に直列に接続された構成
をとり、ユーザ単位に干渉除去処理を行う。
【0010】また、上記第Mステージ104は、全ユー
ザ個々に対応するように、ICU135、ICU14
0、…、ICU145と、遅延器138、遅延器14
3、…と、加算器139、加算器144、…とから構成
され、N個のICUが直列に接続された構成をとり、ユ
ーザ単位に復調処理を行う。なお、最終ステージとなる
第Mステージでは、最終ユーザに対応する遅延器、加算
器が不要のため削除されている。
【0011】つぎに、上記のように構成されるCDMA
マルチユーザ受信機の動作について説明する。まず、第
1ステージ102において、ICU105には受信信号
101が入力される。なお、ICU105が第1ステー
ジであるため、前ステージのシンボルレプリカは入力さ
れない。ICU105では、シンボルレプリカ106と
それに関する拡散信号107(干渉レプリカ)とを出力
する。
【0012】このとき、遅延器108では、受信信号1
01を、拡散信号107の出力に関する処理時間だけ遅
延させる。その後、加算器109では、遅延器108の
出力信号から拡散信号107を差し引き、更新された残
差信号(1(ステージ番号を示す)、1(ユーザ番号を
示す))を出力する。これにより、受信レベルの最も高
いユーザの干渉信号が除去されたことになる。
【0013】この更新された残差信号(1、1)は、I
CU110および遅延器113に入力され、ICU11
0からはシンボルレプリカ111と拡散信号112とが
出力され、その後、加算器114からはさらに更新され
た残差信号(1、2)が出力される。これにより、2番
目に受信レベルの高いユーザの干渉信号も除去されたこ
とになる。以下、N−1番目のユーザの干渉信号を除去
し、更新された残差信号(1、N−1)が出力されるま
で、同様の処理を繰り返す。
【0014】この更新された残差信号(1、N−1)
は、ICU115および遅延器118に入力され、IC
U115からはシンボルレプリカ116と拡散信号11
7とが出力され、その後、加算器119からはさらに更
新された残差信号(1、N)が出力される。これによ
り、最も受信レベルの低いユーザの干渉信号も除去され
たことになる。
【0015】つぎに、第2ステージ103において、I
CU120には残差信号(1、N)と、前ステージのI
CU105から出力されたシンボルレプリカ106が入
力される。ICU120では、現ステージのシンボルレ
プリカ121を出力すると共に、現ステージのシンボル
レプリカ121と前ステージのシンボルレプリカ106
との差に関する拡散信号122(干渉レプリカ)を出力
する。このとき、遅延器123では、残差信号(1、
N)を、拡散信号122の出力に関する処理時間だけ遅
延させる。
【0016】その後、加算器124では、遅延器123
の出力信号から拡散信号122を差し引き、更新された
残差信号(2、1)を出力する。以下、第2ステージ1
03についての他のユーザに関しても同様の処理を繰り
返し、残差信号(2、2)、…、(2、N)を順に出力
する。なお、図示の信号126、131は、対応するユ
ーザのシンボルレプリカを、信号127,132は、対
応するユーザの拡散信号をそれぞれ示す。
【0017】最後に、第Mステージ104において、I
CU135には残差信号(M−1、N)と、前ステージ
のICUから出力されたシンボルレプリカが入力され
る。ICU135では、現ステージのシンボルレプリカ
を再推定する必要がなく、復調処理結果を復調信号
(1)136として出力すると共に、拡散信号137を
出力する。このとき、遅延器138では、残差信号(M
−1、N)を、拡散信号137の出力に関する処理時間
だけ遅延させる。
【0018】その後、加算器139では、遅延器138
の出力信号から拡散信号137を差し引き、更新された
残差信号(M、1)を出力する。以下、第Mステージ1
04の他のユーザに関しても同様の処理を繰り返し、残
差信号(M、2)、…、(M、N−1)を順に出力す
る。なお、図示の信号141は復調信号(2)を、信号
146は復調信号(N)を、信号142は対応するユー
ザの拡散信号をそれぞれ示す。
【0019】図15は、図14で使用される従来のIC
Uの内部構成を示す。従来のICUは、例えば、K個
(K≧1の整数)のマルチパス伝送路に対応し、パス単
位に伝送路特性を推定するための前段部(逆拡散処理部
202、加算器203、伝送路特性推定部205、乗算
器206、遅延器207を含む)と、Rake合成器2
08と、判定器209と、パス単位に現ステージのシン
ボルレプリカと干渉レプリカである拡散信号を生成する
ための後段部(乗算器210、加算器212、拡散処理
部213、遅延器214を含む)と、加算器215から
構成され、前記各加算器(109、114、…、等)に
対応する各ユーザの干渉除去処理の、前処理を行う。
【0020】つぎに、上記のように構成されるICUの
動作について説明する。逆拡散処理部202では、例え
ば、k番目(K≧k≧1の整数)のパスに同期したタイ
ミングで、対応するユーザの拡散符号を用いて、入力さ
れた残差信号201(但し、前記第1ステージ101の
ICU105には受信信号が入力される)を逆拡散して
出力する。
【0021】出力後、加算器203は、この逆拡散信号
と前ステージで推定された当該ユーザのk番目のパスに
対応するシンボルレプリカ204を加算する。なお、シ
ンボルレプリカ204は、後述する前ステージにて最も
確からしいと判定された判定シンボルとそのパスの伝送
路特性推定値の積であり、パス毎に異なる値をとる。ま
た、第1ステージ102のICUでは前ステージが存在
しないので、シンボルレプリカ204が存在せず、加算
器203は処理を行わない。
【0022】伝送路特性推定部205では、加算器20
3の出力に対してキャリア同期を行うことにより伝送路
特性を推定し、伝送路特性の推定値とその複素共役値を
出力する。乗算器206では、加算器203の出力と前
記複素共役値との積を計算することによりRake合成
(最大比合成)のための振幅重み付けを行う。遅延器2
07では、後続する処理(この場合、後続のRake合
成に相当)を行うために、各パス単位に必要な時間だけ
乗算器206の出力信号を遅延させる。すなわち、各パ
スの同期をとる。
【0023】Rake合成器208では、K個の重み付
けされた検波信号をRake合成し、判定器209に出
力する。判定器209では、Rake合成器208の出
力から最も確からしい送信シンボルを判定し、その結果
を判定シンボルとして出力する。
【0024】出力後、例えば、k番目のパスの乗算器2
10では、受信した判定シンボルと、同一パスの伝送路
特性推定部205にて推定された推定値との積を計算す
る。このとき、先に出力された判定シンボルは、全パス
の乗算器210に入力され、パス毎に同様の計算が行わ
れる。この乗算器210の出力は、現ステージのシンボ
ルレプリカ211として、加算器212と、次ステージ
の同一ユーザのICUに出力される。加算器212で
は、この現ステージのシンボルレプリカ211から前ス
テージのシンボルレプリカ204をパス毎に差し引く。
【0025】拡散処理部213では、k番目のパスに同
期するタイミングで、対応するユーザの拡散符号を用い
て、加算器212の出力を拡散処理する。遅延器214
では、後続する処理(この場合、パス毎に生成された拡
散信号の合成に相当)を行うために、各パス単位に必要
な時間だけ遅延させる。すなわち、各パス毎の拡散信号
の同期をとる。そして、加算器215では、各拡散信号
を合成し、対応するユーザ単位の拡散信号を生成する。
【0026】このように、従来のCDMAマルチユーザ
受信機では、各ステージ毎に伝送路特性を推定すること
により、すなわち、すべてのユーザに対応するICUの
各パス毎に伝送路特性を逐次推定することにより、推定
誤差を減少させ、干渉除去特性の劣化を抑える方式が採
用されている。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記、
従来のCDMAマルチユーザ受信機では、全ステージに
おける、全てのユーザに対応するICUの各パス単位
に、伝送路特性の推定処理を実行しているため、演算量
および演算処理の遅延が増大するという問題があった。
【0028】また、同様の理由から、推定処理に伴う演
算結果(伝送路特性の推定値に相当)を記憶する記憶装
置が大規模となり、さらに、ユーザが増加するほどに回
路規模が増大するという問題があった。
【0029】また、各ステージ間において、パス単位で
シンボルレプリカを伝送するため、その配線数も増大す
るという問題があった。
【0030】また、従来のCDMAマルチユーザ受信機
において、第1ステージでは、全ユーザの干渉除去が未
処理、または、一部のユーザの干渉除去が未処理のま
ま、伝送路特性の推定処理、およびシンボルレプリカの
判定処理が行われるため、推定誤差が生じる。そのた
め、その推定誤差は以降のステージでの処理に伝搬さ
れ、最終ステージでは、復調信号に誤りが発生する場合
があった。
【0031】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
って、他ユーザの干渉を除去後に各ユーザ単位に伝送路
特性を推定することにより、上記課題を解決し、すなわ
ち、処理の高速化、および回路規模の小規模化を実現可
能とし、さらに復調特性の向上を実現可能なマルチユー
ザ受信機を得ることを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するため、本発明にかかるマルチユーザ受信
機は、全ユーザに個別に割り当てられた拡散符号の相互
相関に起因して発生する干渉をユーザ単位に除去する干
渉除去処理を行う最終ステージ以外の各ステージ(後述
する実施の形態1、4、5、6の第1ステージ702、
第2ステージ703、…と、実施の形態2の第1ステー
ジ802、第2ステージ803、…と、実施の形態3の
第1ステージ901、…に相当)と、前記全ユーザの復
調信号を個々に出力する復調処理を行う最終ステージ
(後述する実施の形態1、4、5、6の第Mステージ7
04と、実施の形態2の第Mステージ804と、実施の
形態3の第Mステージ902、…に相当)とから構成さ
れ、受信信号から他ユーザの干渉を除去後、各ユーザに
対応する伝送路特性を推定し、該伝送路特性の推定値に
基づいて、前記干渉除去処理および前記復調処理を行う
ことを特徴とする。ここでは、従来の課題を解決するた
めの基本的な構成例を規定する。
【0033】この発明によれば、受信信号から、最終ス
テージ以外の各ステージにて、対応するユーザ以外の他
ユーザの干渉を除去後、最終ステージでのみ、各ユーザ
に対応する伝送路特性を推定し、その伝送路特性の推定
値に基づいて、干渉除去処理および復調処理が行われ
る。これにより、従来のように各ステージ毎に伝送路特
性の推定を実行していないため、演算量および演算処理
の遅延を減少させることができる。また、同様の理由か
ら、推定処理に伴う演算結果を記憶するための記憶装置
を小規模化することが可能となり、伴って、回路規模も
縮小させることができる。さらに、最終ステージでのみ
伝送路特性の推定が行われることから、その推定誤差
を、従来より減少させることが可能となり、伴って干渉
除去特性および復調特性の向上も実現可能となる。
【0034】つぎの発明にかかるマルチユーザ受信機
は、前記最終ステージ以外の各ステージが、各ユーザ単
位に、受信信号または残差信号、前ステージからの当該
ユーザの判定シンボル、および当該ユーザに対応する伝
送路特性の推定値に基づいて、干渉信号レプリカである
拡散信号と、現ステージの当該ユーザの判定シンボルを
生成する干渉レプリカ生成手段(後述する実施の形態の
各ICUに相当)を有し、前記最終ステージが、各ユー
ザ単位に、残差信号、前ステージからの当該ユーザの判
定シンボル、および当該ユーザに対応する伝送路特性の
推定値に基づいて、干渉信号レプリカである拡散信号
と、前記復調信号を生成し、当該ユーザの伝送路特性を
推定する復調手段(後述する実施の形態の各Last−
ICUに相当)と、該伝送路特性の推定値をその都度蓄
積する蓄積手段(後述する実施の形態1〜5の各記憶装
置、実施の形態6の各伝送路出力部に相当)とを有し、
前記干渉レプリカ生成手段および前期復調手段には、前
記蓄積手段内の推定値が供給されることを特徴とする。
ここでは、最終ステージ以外の各ステージ、および最終
ステージの具体的な構成を規定する。
【0035】この発明によれば、最終ステージ以外の各
ステージと最終ステージとが、従来と違い、互いに異な
る構成を有することがわかる。例えば、最終ステージ以
外の各ステージにおいては、対応するユーザのパス毎に
伝送路特性を推定していない。一方、最終ステージにお
いては、全ステージに供給するための伝送路特性の推定
値を、対応するユーザのパス毎に生成している。これに
より、最終ステージ以外の各ステージにおける、演算量
および演算処理遅延を減少させることができ、さらに演
算結果を記憶するための記憶装置を小規模化することが
可能となる。また、上記各ステージでは、現ステージの
対応するユーザ毎に判定シンボルを生成し、従来のよう
に、パス毎のシンボルレプリカは生成していため、各ス
テージ間において、パス単位でシンボルレプリカを伝送
する従来とは異なり、ユーザ毎に判定シンボルを伝送す
ることになり、その配線数も減少できる。
【0036】つぎの発明にかかるマルチユーザ受信機に
おいて、前記最終ステージ以外の各ステージ(後述する
実施の形態の第1ステージ702、第2ステージ70
3、…に相当)は、前記干渉レプリカ生成手段(後述す
る実施の形態のICU705、711、717、72
3、729、735に相当)と、入力される受信信号ま
たは残差信号を、前記干渉信号レプリカ生成手段にて拡
散信号を出力するための処理時間にあわせて遅延させる
第1の遅延手段(後述する実施の形態の遅延器709、
715、721、727、733、739に相当)と、
前記第1の遅延手段の出力信号から該拡散信号を差し引
くことにより干渉除去処理を行い、更新された残差信号
を出力する第1の減算手段(後述する実施の形態の加算
器710、716、722、728、734、740に
相当)とを、ユーザ単位に具備し、所定順に干渉除去処
理を行うことにより、順次更新された残差信号を伝搬す
る直列構成とし、各ステージ間では、前ステージの最終
ユーザの出力する更新された残差信号を、次ステージの
入力とすることを特徴とする。ここでは、最終ステージ
以外の各ステージの第1の構成例として、より詳細な構
成およびその接続方法を規定する。
【0037】この発明によれば、順次ユーザ間および各
ステージ間で、更新された残差信号をカスケード的に伝
搬しているため、より干渉の少ない状態で、判定シンボ
ルの判定処理が可能となり、後のステージにいく程、判
定シンボルの精度が向上する。
【0038】つぎの発明にかかるマルチユーザ受信機に
おいて、前記最終ステージ(後述する実施の形態の第M
ステージ704に相当)は、前記復調手段(後述する実
施の形態のLast−ICU741、747、753に
相当)と、前記蓄積手段(後述する実施の形態の記憶装
置744、750、755に相当)と、入力される残差
信号を、前記復調手段にて拡散信号を出力するための処
理時間にあわせて遅延させる第2の遅延手段(後述する
実施の形態の遅延器745、751に相当)と、前記第
2の遅延手段の出力信号から該拡散信号を差し引くこと
により干渉除去処理を行い、更新された残差信号を出力
する第2の減算手段(後述する実施の形態の加算器74
6、752に相当)とを、ユーザ単位に具備し、所定順
に復調処理および干渉除去処理を行うことにより、順次
更新された残差信号を伝搬する直列構成とすることを特
徴とする。ここでは、最終ステージの第1の構成例とし
て、より詳細な構成およびその接続方法を規定する。
【0039】この発明によれば、順次ユーザ間で、更新
された残差信号をカスケード的に伝搬しているため、よ
り干渉の少ない状態で、復調信号の復調処理が可能とな
る。また、対応するユーザ以外の他のユーザの干渉を除
去後に、伝送路特性を推定しているため、その推定精度
が向上し、伴って干渉除去処理も正確になるので復調特
性も向上する。
【0040】つぎの発明にかかるマルチユーザ受信機に
おいて、前記所定順は、各ユーザに対応する受信信号の
受信電力レベル、伝送レートレベルに基づいて決定され
ることを特徴とする。ここでは、干渉を除去する順番を
決定するための一例を規定する。
【0041】この発明によれば、例えば、干渉の影響の
大きいユーザ順に干渉信号を除去可能となり、後続のユ
ーザに対する干渉の影響を小さくできる。
【0042】つぎの発明にかかるマルチユーザ受信機に
おいて、前記最終ステージ以外の各ステージ(後述する
実施の形態の第1ステージ802、第2ステージ803
に相当)は、入力される受信信号または残差信号を、最
後に拡散信号を出力するユーザの前記干渉レプリカ生成
手段(後述する実施の形態のICU805、809、8
13、819、823、827に相当)の処理時間にあ
わせて遅延させる遅延手段(後述する実施の形態の遅延
器817に相当)と、前記遅延手段の出力信号から、全
ユーザに対応する拡散信号を一度に差し引くことにより
干渉除去処理を行い、更新された残差信号を出力する減
算手段(後述する実施の形態の加算器818に相当)と
を具備し、受信信号または残差信号の入力に対して、一
斉に干渉除去処理を行うことにより更新された残差信号
を出力する並列構成とし、各ステージ間では、前ステー
ジの出力する更新された残差信号を、次ステージの入力
とすることを特徴とする。ここでは、最終ステージ以外
の各ステージの第2の構成例として、より詳細な構成お
よびその接続方法を規定する。
【0043】この発明によれば、順次各ステージ毎に更
新された残差信号をカスケード的に伝搬しているため、
より干渉の少ない状態で、判定シンボルの判定処理が可
能となり、後のステージにいく程、判定シンボルの精度
が向上する。さらに、全ユーザの干渉レプリカ生成手段
にて生成された拡散信号を用いて、一斉に干渉除去処理
を行うことにより、前記最終ステージの各ステージの第
1の構成例よりさらに処理の高速化を図ることができ
る。
【0044】つぎに発明にかかるマルチユーザ受信機に
おいて、前記最終ステージ(後述する実施の形態の第M
ステージ804に相当)は、各ユーザに対する前記復調
手段(後述する実施の形態のLast−ICU833、
836、839に相当)への残差信号の入力に対して、
一斉に復調処理を行うことにより復調信号を出力する並
列構成とすることを特徴とする。ここでは、最終ステー
ジの第2の構成例として、より詳細な構成およびその接
続方法を規定する。
【0045】この発明によれば、順次各ステージにてカ
スケード的に伝搬された残差信号を、最終ステージにて
受信しているため、より干渉の少ない状態で、復調信号
の復調処理が可能となる。また、対応するユーザ以外の
他のユーザの干渉を除去後に、伝送路特性を推定してい
るため、その推定精度が向上し、伴って干渉除去処理も
正確になるので復調特性も向上する。また、更新された
残差信号の入力により、一斉に復調が行われる並列構成
ため、前記最終ステージの第1の構成例より、さらに処
理の高速化を図ることができる。
【0046】つぎの発明にかかるマルチユーザ受信機に
おいて、前記最終ステージ以外の各ステージ(後述する
実施の形態の第1ステージ901、…に相当)は、各ユ
ーザに対応する前期干渉レプリカ生成手段(後述する実
施の形態のICU907、911、917、921に相
当)を、所定の基準に基づいて複数の干渉除去グループ
(後述する実施の形態の第1分割グループ903、第2
分割グループ904に相当)に分割する構成とし、前記
干渉除去グループは、入力される受信信号または残差信
号を、最後に拡散信号を出力するユーザの前記干渉レプ
リカ生成手段の処理時間にあわせて遅延させる第1の遅
延手段(後述する実施の形態の遅延器915、925に
相当)と、前記第1の遅延手段の出力信号から、内部の
核ユーザに対応する拡散信号を一度に差し引くことによ
り干渉除去処理を行い、更新された残差信号を出力する
第1の減算手段(後述する実施の形態の加算器916、
926に相当)とを具備し、受信信号または残差信号の
入力に対して、一斉に干渉除去処理を行うことにより更
新された残差信号を出力する並列構成とし、各干渉除去
グループ間では、順次更新された残差信号を伝搬する直
列構成とし、各ステージ間では、前ステージの最終グル
ープの出力する更新された残差信号を、次ステージの入
力とすることを特徴とする。ここでは、最終ステージ以
外の各ステージの第3の構成例として、より詳細な構成
およびその接続方法を規定する。
【0047】この発明によれば、各グループ間および各
ステージ間で、順次更新された残差信号をカスケード的
に伝搬しているため、前記最終ステージ以外の各ステー
ジの第2の構成例よりも、干渉の少ない状態で、判定シ
ンボルの判定処理が可能となり、後のステージにいく
程、判定シンボルの精度が向上する。さらに、グループ
単位の各ユーザの干渉レプリカ生成手段にて生成された
拡散信号にて、一斉に干渉除去処理を行うことにより、
前記最終ステージ以外の各ステージの第1の構成例より
も、さらに処理の高速化を図ることができる。
【0048】つぎの発明にかかるマルチユーザ受信機に
おいて、前記最終ステージ(後述する実施の形態の第M
ステージ902に相当)は、各ユーザに対応する前期復
調手段(後述する実施の形態のLast−ICU92
9、933、940、943に相当)を、所定の基準に
基づいて複数の復調処理グループ(後述する実施の形態
の第1分割グループ905、第2分割グループ906に
相当)に分割する構成とし、前記復調処理グループは、
入力される残差信号を、最後に拡散信号を出力するユー
ザの前記復調手段の処理時間にあわせて遅延させる第2
の遅延手段(後述する実施の形態の遅延器937に相
当)と、前記第2の遅延手段の出力信号から、内部の核
ユーザに対応する拡散信号を一度に差し引くことにより
干渉除去処理を行い、更新された残差信号を出力する第
2の減算手段(後述する実施の形態の加算器938に相
当)とを具備し、残差信号の入力に対して、一斉に干渉
除去処理および復調処理を行うことにより、更新された
残差信号および復調信号を出力する並列構成とし、各復
調処理グループ間では、順次更新された残差信号を伝搬
する直列構成とすることを特徴とする。ここでは、最終
ステージの第3の構成例として、より詳細な構成および
その接続方法を規定する。
【0049】この発明によれば、順次各グループにてカ
スケード的に伝搬された残差信号を、最終ステージにて
受信しているため、前記最終ステージの第2の構成例よ
りも、干渉の少ない状態で、復調信号の復調処理が可能
となる。また、対応するユーザ以外の他のユーザの干渉
を除去後に、伝送路特性を推定しているため、その推定
精度が向上し、伴って干渉除去処理も正確になるので復
調特性も向上する。さらに、更新された残差信号の入力
により、グループ毎に復調が行われるため、前記最終ス
テージの第1の構成例よりも、さらに処理の高速化を図
ることができる。
【0050】つぎの発明にかかるマルチユーザ受信機に
おいて、前記所定の基準は、各ユーザに対応する受信信
号の受信電力レベル、伝送レートレベルに基づいて決定
されることを特徴とする。ここでは、干渉を除去する順
番を決定するための一例を規定する。
【0051】この発明によれば、例えば、干渉の影響の
大きいユーザ順にグループを構成することにより、効率
よく干渉信号を除去可能となり、後続のユーザに対する
干渉を小さくできる。
【0052】つぎの発明にかかるマルチユーザ受信機
は、前記受信信号、および前記伝送路特性の推定値の入
力により、干渉除去処理を行う全ユーザの制御チャネル
を復調し、制御シンボル内のTPCシンボルを推定する
TPCシンボル推定手段(後述する実施の形態のTPC
シンボル推定部762に相当)と、該TPCシンボルの
推定値を、各ユーザの拡散符号を用いてそれぞれ拡散
し、制御シンボル拡散信号を生成する制御シンボルレプ
リカ生成手段(後述する実施の形態の制御シンボルレプ
リカ生成部763に相当)と、各ユーザ単位に、当該ユ
ーザ以外の全ユーザの制御シンボル拡散信号の総和を生
成する除去成分生成手段(後述する実施の形態の除去成
分生成部764に相当)と、前記受信信号を、前記制御
シンボル拡散信号の総和を生成するまでの処理時間にあ
わせて遅延させる受信信号遅延手段(後述する実施の形
態の遅延器766に相当)とを有し、最初のステージの
各干渉レプリカ生成手段に入力される受信信号および残
差信号から、当該ユーザに対応する前記除去成分生成手
段にて生成された各総和を所定のタイミングで差し引
き、その後の信号を更新された残差信号として、各干渉
レプリカ生成手段に入力することを特徴とする。ここで
は、より正確な復調信号を出力するための具体的な構成
を規定する。
【0053】この発明によれば、最初のステージの各干
渉レプリカ生成手段に入力する受信信号および残差信号
から、各ユーザ毎に、他のユーザの制御シンボルレプリ
カを除去し、その後の信号を更新された残差信号とし
て、各干渉レプリカ生成手段に入力することにより、最
初のステージにおけるシンボル判定処理、および干渉レ
プリカ(拡散信号)生成処理の特性を向上させることが
できる。それに伴って、さらに後のステージへの誤差の
伝搬も軽減でき、復調特性を向上させることができる。
【0054】つぎの発明にかかるマルチユーザ受信機
は、各ユーザの拡散符号を用いて、制御チャネルのパイ
ロットシンボルに関する拡散信号を生成するパイロット
シンボルレプリカ生成手段(後述する実施の形態のパイ
ロットシンボルレプリカ生成部772に相当)と、各ユ
ーザ単位に、当該ユーザ以外の全ユーザのパイロットシ
ンボル拡散信号の総和を生成する除去成分生成手段(後
述する実施の形態の除去成分生成部773に相当)と、
前記受信信号を、前記パイロットシンボル拡散信号の総
和を生成するまでの処理時間にあわせて遅延させる受信
信号遅延手段(後述する実施の形態の遅延器775に相
当)とを有し、最初のステージの各干渉レプリカ生成手
段に入力される受信信号および残差信号から、当該ユー
ザに対応する前記除去成分生成手段にて生成された各総
和を所定のタイミングで差し引き、その後の信号を更新
された残差信号として、各干渉レプリカ生成手段に入力
することを特徴とする。ここでは、より正確な復調信号
を出力するための、請求項11とは異なる具体的な構成
を規定する。
【0055】この発明によれば、最初のステージの各干
渉レプリカ生成手段に入力する受信信号および残差信号
から、各ユーザ毎に、他のユーザのパイロットシンボル
レプリカを除去し、その後の信号を更新された残差信号
として、各干渉レプリカ生成手段に入力することによ
り、最初のステージにおけるシンボル判定処理、および
干渉レプリカ(拡散信号)生成処理の特性を向上させる
ことができる。それに伴って、さらに後のステージへの
誤差の伝搬も軽減でき、復調特性を向上させることがで
きる。
【0056】つぎの発明にかかるマルチユーザ受信機に
おいて、前記干渉レプリカ生成手段および前期復調手段
は、さらに、複数のアンテナにて受信信号を受信し、該
受信信号を合成可能な構成とすることを特徴とする。
【0057】この発明によれば、ダイバーシチに対応し
た干渉レプリカ生成手段および復調手段の構成が可能と
なり、判定シンボルの判定処理、干渉除去処理の精度を
向上させることができ、それに伴って、復調特性も向上
させることができる。
【0058】つぎの発明にかかるマルチユーザ受信機に
おいて、前記最終ステージの蓄積手段(後述する実施の
形態の伝送路出力部781、782、783に相当)
は、処理中のスロットより以前に蓄積された、受信信号
のスロット毎の伝送路特性の推定値に基づいて、現スロ
ットの伝送路特性を推定することを特徴とする。
【0059】この発明によれば、処理中のスロットより
以前に蓄積された伝送路特性の推定値を利用して現ステ
ージの伝送路特性を推定することにより、伝送路特性処
理の処理遅延を削減することができる。なお、このと
き、復調手段にて生成された伝送路特性の推定値は、後
から別途、蓄積手段に蓄積される。
【0060】つぎの発明にかかるマルチユーザ受信機に
おいて、前記最終ステージの蓄積手段(後述する実施の
形態の伝送路出力部781,782,783に相当)
は、さらに、現スロットの伝送路特性の推定を実行する
際に参照する、以前の伝送路特性の推定値のスロット数
を、伝送路特性の運動量に応じて変化させることを特徴
とする。
【0061】この発明によれば、伝送路特性の推定値の
運動量が大きいとき、以前の多数の推定値を参照し、平
均化することにより、伝送路特性の推定精度を向上させ
ることができる。また、小さいときは、参照する推定値
を少なくして、処理の高速化を図る。
【0062】つぎの発明にかかるマルチユーザ受信機に
おいて、前記最終ステージ以外の各ステージ内の各干渉
レプリカ生成手段(後述する実施の形態の各ICUに相
当)は、必要に応じて動作を停止可能とすることを特徴
とする。
【0063】この発明によれば、干渉による影響が少な
い時等は、干渉レプリカ生成手段の動作を停止させ、処
理の高速化、演算量および消費電力の削減を図ることが
できる。
【0064】
【発明の実施の形態】以下、本発明のマルチユーザ受信
機の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。な
お、この実施の形態によりこの発明が限定されるもので
はない。
【0065】まず、図1は、本発明にかかるマルチユー
ザ受信機の原理構成を示す。具体的にいうと、図1の構
成は、例えば、N個(N≧1の整数)のユーザに対応す
る受信信号を受信可能な、Mステージ構成(M≧1の整
数)のマルチユーザ受信機を示している。
【0066】このマルチユーザ受信機は、第1ステージ
335、第2ステージ336、…、第Mステージ337
から構成され、第1ステージ335にて受け取った受信
信号301から各ユーザの干渉レプリカを除去し、その
残差信号311を第2ステージ336に通知し、以後、
更新された残差信号311、321、…、322を各ス
テージ順にカスケード的に伝搬し、最終的に残差信号3
22を受けとった第Mステージ337にて復調処理を行
うことにより、復調信号(1)325、復調信号(2)
329、…、復調信号(N)333をそれぞれ各ユーザ
単位に出力している。
【0067】また、上記第1ステージ335は、全ユー
ザ個々に対応するように、N個の干渉除去処理部30
2、干渉除去処理部305、…、干渉除去処理部308
を含み、第2ステージ336も、同様に、N個の干渉除
去処理部312、干渉除去処理部315、…、干渉除去
処理部318を含んでいる。なお、第1ステージ33
5、第2ステージ336、および第Mステージ337以
外の、省略された各ステージに関しても、第2ステージ
336と同様の処理部を含んでいる。
【0068】この第1ステージ335、第2ステージ3
36、…(第Mステージ337以外)では、前ステージ
の判定シンボル(第1ステージ335には入力されな
い)と、前記残差信号または前記受信信号301(干渉
除去処理部302にのみ受信信号301が入力される)
と、外部から入力される伝送路特性の推定値(303、
306、…、309,313、316、…、319)の
入力により、各ユーザに対応する判定シンボル(30
4、307、…、310,314、317、…、32
0,324、328、…、332)を各ステージのユー
ザ単位に出力し、さらに干渉除去処理を行う。
【0069】また、上記第Mステージ337は、全ユー
ザ個々に対応するように、N個の復調処理部323、復
調処理部327、…、復調処理部331と、例えば、N
個の記憶装置326、330、…、334とを含み、前
ステージの判定シンボルと、前記残差信号の入力によ
り、各ユーザ単位に伝送路特性を推定して、その推定値
を各記憶装置に記憶し、さらに各ユーザ単位に復調信号
(325、329、…、333)を出力するための復調
処理を行う。なお、前記外部から入力される伝送路特性
の推定値(303等)は、上記各記憶装置内に記憶され
ている推定値が読み出されたものである。
【0070】このように、本発明は、各干渉除去処理部
では伝送路特性の推定処理を行わず、最終ステージの復
調処理部でのみ伝送路特性の推定処理を行うという特徴
を持ち、その処理結果を記憶装置に記憶して、以降の各
ステージの処理にこの推定値を用いることで、処理遅延
の短縮、記憶装置およびそれを含めた回路の削減、並び
に復調特性の向上を実現可能とする。
【0071】以下、上記図1に示すような原理構成に基
づく、本発明のマルチユーザ受信機の実施の形態を、詳
細に説明する。
【0072】実施の形態1.図2は、本発明のマルチユ
ーザ受信機にかかる実施の形態1の構成を示す。図2に
示す実施の形態1は、例えば、N個(N≧1の整数)の
ユーザに対応する受信信号を受信可能な、Mステージの
構成(M≧1の整数)である。具体的にいうと、第1ス
テージ702、第2ステージ703、…、第Mステージ
704から構成され、第1ステージ702にて受け取っ
た受信信号701から、各ユーザ単位に、当該ユーザの
干渉レプリカを除去し、さらに第2ステージ703以降
の各ステージでもこの干渉レプリカの除去処理を繰り返
し行い、最終的な残差信号を第Mステージ704の入力
として復調処理を行うことにより、復調信号(1)74
2、復調信号(2)748、…、復調信号(N)754
をそれぞれユーザ単位に出力する。
【0073】なお、ここでいう受信信号は、N個のユー
ザに割り当てられた個別の拡散符号により拡散された各
拡散信号を、同一周波数帯に重ね合わせた信号である。
また、第Mステージ704以外の各ステージは、干渉除
去処理の対象となるN個のユーザのうち、n個(N≧n
>1の整数)の干渉を除去する構成としてもよい。
【0074】また、上記第1ステージ702は、N個の
ユーザ個々に対応するように、干渉除去部(以後、IC
Uと呼ぶ)705、遅延器709、および加算器710
を具備する第1の干渉除去処理ブロック(図1の干渉除
去処理部302に相当)と、ICU711、遅延器71
5、および加算器716を具備する第2の干渉除去処理
ブロック(図1の干渉除去処理部305に相当)と、
…、ICU717、遅延器721、および加算器722
を具備する第Mの干渉除去処理ブロック(図1の干渉除
去処理部308に相当)とを含む構成とする。
【0075】この第1ステージ702では、N個のIC
Uが、例えば、対応するユーザ信号の受信レベルの高い
順に直列に接続された構成をとり、ユーザ単位に干渉除
去処理を行う。なお、処理の順番は、前記受信レベルの
高い順に限らず、例えば、伝送レート順等のような他の
基準により決定することとしてもよい。また、処理の順
番は、干渉除去処理に先立ち一度だけ決定することとし
てもよいし、各ステージ毎に決定することとしてもよ
い。
【0076】また、上記第2ステージ703は、N個の
ユーザ個々に対応するように、ICU723、遅延器7
27、および加算器728を具備する第1の干渉除去処
理ブロック(図1の干渉除去処理部312に相当)と、
ICU729、遅延器733、および加算器734を具
備する第2の干渉除去処理ブロック(図1の干渉除去処
理部315に相当)と、…、ICU735、遅延器73
9、および加算器740を具備する第Mの干渉除去処理
ブロック(図1の干渉除去処理部318に相当)とを含
む構成とする。
【0077】なお、第1ステージ702、第2ステージ
703、および後述する第Mステージ704以外の、省
略された各ステージに関しては、第2ステージ703と
同様の構成であるため説明を省略する。この第2ステー
ジ703でも、第1ステージ702と同様に、N個のI
CUが直列に接続された構成をとり、ユーザ単位に干渉
除去処理を行う。
【0078】また、上記第Mステージ704は、N個の
ユーザ個々に対応するように、復調部(以後、Last
−ICUと呼ぶ)741、記憶装置744、遅延器74
5、および加算器746を具備する第1の復調処理ブロ
ック(図1の復調処理部323に相当)と、Last−
ICU747、記憶装置750、遅延器751、および
加算器752を具備する第2の復調処理ブロック(図1
の復調処理部327に相当)と、…、Last−ICU
753、記憶装置755を具備する第Mの復調処理ブロ
ック(図1の復調処理部331に相当)とを含む構成と
する。この第Mステージ704では、N個のICUが直
列に接続された構成をとり、ユーザ単位に復調処理を行
う。なお、最終ステージとなる第Mステージ704で
は、最終ユーザに対応する遅延器、加算器が不要のため
削除されている。
【0079】つぎに、上記のように構成されるマルチユ
ーザ受信機の動作について説明する。まず、第1ステー
ジ702において、ICU705には、受信信号701
と、記憶手段744に予め記憶されている伝送路特性の
推定値706が入力される。なお、この伝送路特性の推
定値706は、対応するユーザのパス単位に異なる値が
記憶されている。また、ICU705が第1ステージで
あるため、前ステージの判定シンボルは入力されない。
ICU705では、現ステージの判定シンボル707と
それに関する拡散信号708(干渉レプリカ)とを出力
する。
【0080】このとき、遅延器709では、受信信号7
01を、拡散信号708の出力に関する処理時間だけ遅
延させる。その後、加算器710では、遅延器709の
出力信号から拡散信号708を差し引き、更新された残
差信号(1(ステージ番号を示す)、1(ユーザ番号を
示す))を出力する。これにより、第1ステージ702
の第1の干渉除去処理ブロックでは、受信レベルの最も
高いユーザの干渉信号が除去されたことになる。
【0081】この更新された残差信号(1、1)は、I
CU711および遅延器715に入力される。ICU7
11では、この残差信号(1、1)と、記憶手段750
に予め対応するユーザのパス単位に記憶されている伝送
路特性の推定値712の入力に基づいて、現ステージの
判定シンボル713とそれに関する拡散信号714が出
力され、その後、第1ステージ702と同様の手順で、
加算器716からはさらに更新された残差信号(1、
2)が出力される。
【0082】これにより、第1ステージ702の第2の
干渉除去処理ブロックでは、2番目に受信レベルの高い
ユーザの干渉も除去されたことになる。以降、第1ステ
ージ702では、順にN−1番目までのユーザの干渉を
除去し、更新された残差信号(1、N−1)が出力され
るまで、同様の処理を繰り返す。
【0083】この更新された残差信号(1、N−1)
は、ICU717および遅延器721に入力される。I
CU717では、この残差信号(1、N−1)と、記憶
手段755に予め対応するユーザのパス単位に記憶され
ている伝送路特性の推定値718の入力に基づいて、現
ステージの判定シンボル719とそれに関する拡散信号
720が出力され、その後、加算器722からは更新さ
れた残差信号(1、N)が出力される。これにより、第
1ステージ702の第Nの干渉除去処理ブロックでは、
最も受信レベルの低いユーザの干渉が除去されたことに
なる。
【0084】つぎに、第2ステージ703において、I
CU723には、前ステージからの残差信号(1、N)
と、前ステージのICU705から出力された判定シン
ボル707と、記憶装置774に記憶されている伝送路
特性の推定値724が入力される。ICU723では、
現ステージの判定シンボル725を出力すると共に、現
ステージの判定シンボル725と前ステージの判定シン
ボル707との差に関する拡散信号726(干渉レプリ
カ)を出力する。このとき、遅延器727では、残差信
号(1、N)を、拡散信号726の出力に関する処理時
間だけ遅延させる。
【0085】その後、加算器728では、遅延器727
の出力信号から拡散信号726を差し引き、更新された
残差信号(2、1)を出力する。以下、第2ステージ7
03についての他のユーザに関しても同様の処理を繰り
返し、残差信号(2、2)、…、(2、N)を順に出力
する。なお、図示の信号730、736はそれぞれ記憶
装置750と755に記憶されている対応するユーザの
伝送路特性の推定値を、信号731、737は対応する
ユーザの判定シンボルを、信号732,738は対応す
るユーザの拡散信号をそれぞれ示す。
【0086】このように、第1ステージ702から第M
−1ステージまでは、順次ユーザ毎に更新された残差信
号をカスケード的に伝搬しているため、より干渉の少な
い状態で、判定シンボルの判定処理が可能となる。その
ため、後のステージにいく程、判定シンボルの精度が向
上する。
【0087】最後に、第Mステージ704において、L
ast−ICU741には残差信号(M−1、N)と、
前ステージのICU723から出力された判定シンボル
725と、記憶装置744に記憶されている伝送路特性
の推定値が入力される。Last−ICU741では、
現ステージの判定シンボルを再推定する必要がなく、復
調処理結果を復調信号(1)742として外部に出力す
ると共に、拡散信号743を出力する。このとき、遅延
器745では、残差信号(M−1、N)を、拡散信号7
43の出力に関する処理時間だけ遅延させる。その後、
加算器746では、遅延器745の出力信号から拡散信
号743を差し引き、更新された残差信号(M、1)を
出力する。
【0088】さらに、Last−ICU741では、上
記復調処理に加えて、対応するユーザのマルチパス伝送
路のパス単位に、伝送路特性の推定処理を行い、その処
理結果を記憶装置744にその都度蓄積する。記憶装置
744では、以前の処理結果の中から、例えば、最新の
伝送路特性の推定値を、各ステージの対応するユーザの
ICU、およびLast−ICUに供給する。なお、記
憶装置744は、全てのICUおよびLast−ICU
に同じ推定値を供給することとしてもよいし、異なる推
定値を供給することとしてもよい。
【0089】以降、第Mステージ704の他のユーザに
関しても同様の処理を繰り返し、残差信号(M、2)、
…、(M、N−1)を順に出力する。なお、図示の信号
748は復調信号(2)を、信号754は復調信号
(N)を、信号749は、対応するユーザの拡散信号を
それぞれ示す。このように、第Mステージ704は、順
次ユーザ毎に更新された残差信号をカスケード的に伝搬
しているため、より干渉の少ない状態で、復調信号の復
調処理が可能となる。
【0090】以上、説明したように、本発明のマルチユ
ーザ受信機は、受信信号701から、第Mステージ70
4以外の各ステージにて、対応するユーザ以外の他ユー
ザの干渉を除去した判定シンボルを生成後、第Mステー
ジでのみ各ユーザに対応する伝送路特性を推定し、その
伝送路特性の推定値に基づいて、干渉除去処理および復
調処理を行っている。
【0091】従って、本発明のマルチユーザ受信機で
は、従来のように全ステージで伝送路特性の推定を実行
していないため、演算量および演算処理の遅延を減少さ
せることができる。また、推定処理に伴う演算結果を記
憶するための記憶装置を小規模化することが可能とな
り、伴って、回路規模も縮小させることができる。
【0092】また、本発明のマルチユーザ受信機では、
伝送路特性の推定処理を各ステージによる干渉除去処理
後に行うため、その推定誤差を、従来より減少させるこ
とが可能となり、伴って復調特性の向上も実現可能とな
る。
【0093】つぎに、上記図2のマルチユーザ受信機に
おける、第1ステージ702から第M−1ステージ内の
ICUと、第Mステージ704内のLast−ICU
の、構成および動作について詳細に説明する。
【0094】図3は、本発明のICUの内部構成を示
す。ICUは、例えば、K個(K≧1の整数)のマルチ
パス伝送路に対応し、パス単位に、入力される残差信号
403および前ステージの判定シンボル406を処理す
るための前段部(逆拡散処理部404、加算器408、
乗算器409、遅延器410、乗算器405を含む)4
01と、Rake合成器411と、判定器412と、加
算器414と、パス単位に干渉レプリカである拡散信号
を生成するための後段部(乗算器415、拡散処理部4
16、遅延器417を含む)402と、加算器418か
ら構成され、前記各加算器(710、716、…、等)
にて行われる各ユーザの干渉除去処理の、前処理を行
う。
【0095】逆拡散処理部404では、例えば、k番目
(K≧k≧1の整数)のパスに同期したタイミングで、
対応するユーザ個々の拡散符号を用いて、入力された残
差信号403(但し、図2の第1ステージ702のIC
U705には受信信号がそのまま入力される)をI軸、
Q軸のそれぞれについて逆拡散して出力する。
【0096】出力後、加算器408では、この逆拡散信
号と、前ステージで推定された当該ユーザに対応する判
定シンボル406に伝送路特性推定値407をかけた乗
算器405の出力信号とを加算する。なお、判定シンボ
ル406は、後述する前ステージにて最も確からしいと
判定された判定シンボルであり、全てのパスで共通の値
をとる。また、第1ステージ702のICUでは前ステ
ージが存在しないので、判定シンボル406が存在せず
乗算器405の出力がないため、加算器408は処理を
行わない。
【0097】乗算器409では、加算器408の出力
と、後述する伝送路特性推定部からの推定値の複素共役
値との積を計算することによりRake合成(最大比合
成)のための振幅重み付けを行う。遅延器410では、
後続する処理(この場合、後続のRake合成に相当)
を行うために、各パス単位に必要な時間だけ乗算器40
9の出力信号を遅延させる。すなわち、各パスの同期を
とる。
【0098】Rake合成器411では、従来と同様
に、K個の重み付けされた検波信号をRake合成し、
判定器412に出力する。判定器412では、Rake
合成器411の出力から最も確からしい送信シンボルを
判定し、その結果を現ステージのn番目(N≧n≧1の
整数)のユーザに対応する判定シンボル413として出
力する。この判定シンボルは、つぎのステージの入力信
号としてICUの外部に出力される。なお、従来例で
は、この出力をシンボルレプリカとしてパス単位に出力
していたが、ここでは判定シンボルとしてユーザ単位の
出力としている。そのため、本発明では、配線数の減少
や、記憶容量の削減等の効果が得られる。
【0099】加算器414では、この現ステージの判定
シンボル413と前ステージの判定シンボル406の差
をとり、その差信号を各パス毎に後段部402に出力す
る。例えば、k番目のパスの乗算器415では、受信し
た差信号と、同一パスの伝送路特性推定値407との積
を計算する。このとき、先に出力された差信号は、全パ
スの乗算器415に入力され、パス毎に同様の計算が行
われる。
【0100】この乗算器415の出力は、現ステージの
干渉レプリカとして、拡散処理部416に入力される。
拡散処理部416では、例えば、k番目のパスに同期す
るタイミングで、対応するユーザの拡散符号を用いて、
乗算器415の出力を拡散処理する。遅延器417で
は、後続する処理(この場合、パス毎に生成された拡散
信号の合成に相当)を行うために、各パス単位に必要な
時間だけ遅延させる。すなわち、各パス毎の拡散信号の
同期をとる。そして、加算器418では、各拡散信号を
合成し、対応するユーザ単位の拡散信号419を生成す
る。
【0101】図4は、本発明のLast−ICUの内部
構成を示す。なお、Last−ICUの内部構成におい
て、先に説明した図3のICUと同一の構成について
は、同様の符号を付して説明を省略する。
【0102】Last−ICUは、図3に示すICUと
同様に、例えば、K個(K≧1の整数)のマルチパス伝
送路に対応し、パス単位に、入力される残差信号403
および前ステージの判定シンボル406を処理するため
の前段部(逆拡散処理部404、加算器408、乗算器
409、遅延器410、乗算器405を含む)401
と、Rake合成器411と、判定器412と、加算器
414と、パス単位に干渉レプリカである拡散信号を生
成するための後段部(乗算器415、拡散処理部41
6、遅延器417を含む)402と、加算器418から
構成され、前記各加算器(710、716、…、等)に
て行われる各ユーザの干渉除去処理の、前処理を行う。
【0103】さらにLast−ICUは、上記構成に加
えて、前段部401内に伝送路特性推定部601を具備
する構成とし、その伝送路特性推定部601は、加算器
408の出力する逆拡散信号を入力とし、その信号に対
してキャリア同期を行うことにより伝送路特性を推定
し、伝送路特性推定値602とその複素共役値を出力す
る。この推定値は、各ユーザに対応する記憶装置にその
都度蓄積されることになる。
【0104】また、加算器415に入力される伝送路特
性推定値、および乗算器409に入力される推定値の複
素共役値は、図3のICUでは、記憶装置に蓄積された
値を供給していたが、Last−ICUでは、記憶装置
に記憶する前の最新の値を供給している。これにより、
Last−ICUでは、より正確な復調処理が可能とな
る。なお、乗算器405に入力される伝送路特性推定値
407は、記憶装置に蓄積されている推定値の中から任
意に供給可能である。
【0105】このように、本発明のICUとLast−
ICUを使用したマルチユーザ受信機は、従来のICU
を使用したマルチユーザ受信機と比較して、伝送路特性
の推定処理の回数を大幅に削減できるため、演算量およ
び演算による処理遅延を大幅に削減でき、さらに記憶装
置の減少による回路規模の縮小を実現することができ
る。
【0106】また、この処理遅延の大幅削減は、送信電
力制御および高速データ伝送において、大変有利とな
る。また、従来のICUは、現ステージのシンボルレプ
リカをパス単位に出力していたが、本発明のICUおよ
びLast−ICUは、現ステージの判定シンボルをユ
ーザ単位の出力としているため、配線数の減少や、記憶
容量の削減等の効果が得られる。
【0107】また、本発明のICUにおいて、Rake
合成後の、判定器412による軟判定の絶対値が所定の
しきい値(予め設定しておく)以上のときは、次ステー
ジ以降の同一ユーザのICUの動作を停止させ、当該ユ
ーザのつぎの処理は、最終ステージのLast−ICU
による復調処理とする。これにより、本発明のICUを
使用したマルチユーザ受信機の演算量と消費電力の削
減、および処理遅延の減少が可能となる。
【0108】なお、図5は、図3の本発明のICUと異
なる構成を有するICUの内部構成を示したものであ
る。このICUは、図3のICUと同等の性能を有し、
乗算器405と加算器408にて行う処理を、パス毎に
推定値の絶対値の2乗をとる演算器502および乗算器
503を具備する判定シンボル加算ブロック501と、
パス毎の出力信号をの総和をとる加算器504にてかわ
りに行っている。従って、図1の本発明のマルチユーザ
受信機において、例えば、図3のICUと図5のICU
とを置き換えても、得られる効果は変わらない。
【0109】実施の形態2.図6は、図2に示す実施の
形態1とは異なる、本発明のマルチユーザ受信機におけ
る実施の形態2の構成を示す。
【0110】図6に示す実施の形態2は、例えば、N個
(N≧1の整数)のユーザに対応する受信信号を受信可
能な、Mステージの構成(M≧1の整数)である。具体
的にいうと、第1ステージ802、第2ステージ80
3、…、第Mステージ804から構成され、第1ステー
ジ802にて受け取った受信信号801から、全ユーザ
一斉に干渉レプリカを除去し、さらに第2ステージ80
3以降の各ステージでもこの干渉レプリカの除去処理を
繰り返し行い、最終的な残差信号を第Mステージ804
の入力として復調処理を行うことにより、復調信号
(1)834、復調信号(2)837、…、復調信号
(N)840をそれぞれユーザ単位に出力する。
【0111】なお、ここでいう受信信号は、実施の形態
1と同様に、N個のユーザに割り当てられた個別の拡散
符号により拡散された各拡散信号を、同一周波数帯に重
ね合わせた信号である。また、第Mステージ804以外
の各ステージは、干渉除去処理の対象となるN個のユー
ザのうち、n個(N≧n>1の整数)の干渉を除去する
構成としてもよい。
【0112】また、上記第1ステージ802は、N個の
ユーザ個々に対応するように、干渉除去部(以後、IC
Uと呼ぶ)805と、ICU809と、…、ICU81
3とを含み、さらに一つずつ遅延器817と加算器81
8とを含む構成とする。この第1ステージ802では、
N個のICUが、受け取った受信信号801をそれぞれ
同時に入力する並列構成をとり、全ユーザ一斉に干渉除
去処理を行う。
【0113】また、上記第2ステージ803は、N個の
ユーザ個々に対応するように、ICU819と、ICU
823と、…、ICU827とを含み、さらに一つずつ
遅延器831と加算器832とを含む構成とする。な
お、第1ステージ802、第2ステージ803、および
後述する第Mステージ804以外の、省略された各ステ
ージに関しては、第2ステージ803と同様の構成であ
るため説明を省略する。この第2ステージ803では、
N個のICUが、受け取った残差信号(1)をそれぞれ
同時に入力する並列構成をとり、全ユーザ一斉に干渉除
去処理を行う。
【0114】また、上記第Mステージ804は、N個の
ユーザ個々に対応するように、復調部(以後、Last
−ICUと呼ぶ)833、および記憶装置835を具備
する第1の復調処理ブロックと、Last−ICU83
6、および記憶装置838を具備する第2の復調処理ブ
ロックと、…、Last−ICU839、および記憶装
置841を具備する第Mの復調処理ブロックとを含む構
成とする。この第Mステージ804では、N個のICU
が、受け取った残差信号(M−1)をそれぞれ同時に入
力する並列構成をとり、全ユーザ一斉に復調処理を行
う。なお、最終ステージとなる第Mステージ804で
は、他のステージと異なり、遅延器、加算器が不要のた
め削除されている。
【0115】つぎに、上記のように構成されるマルチユ
ーザ受信機の動作について説明する。まず、第1ステー
ジ802において、全てのICU805、809、…、
813には、同時に受信信号801が入力され、さら
に、対応するユーザのパス単位に、伝送路特性の推定値
806、810、…、814(この推定値は記憶手段8
35、838、…、841内に予め記憶されている)が
入力される。なお、第1ステージ内のICUには、前ス
テージの判定シンボルが入力されない。
【0116】この状態において、例えば、ICU805
では、現ステージの判定シンボル807とそれに関する
拡散信号808(干渉レプリカ)とを出力する。同時に
ICU809、…、ICU813では、それぞれ、現ス
テージの判定シンボル811、…、判定シンボル815
と、それに関する拡散信号812、…、拡散信号816
とを出力する。
【0117】このとき、遅延器817では、受信信号8
01を、全ての拡散信号(808、812、…、81
6)の出力に関する処理時間のうち、最も処理遅延の大
きい拡散信号にあわせて遅延させる。その後、加算器8
18では、遅延器817の出力信号から一斉に全ての拡
散信号を差し引き、更新された残差信号(1(この1は
ステージ番号を示す))を出力する。
【0118】つぎに、第2ステージ803において、全
てのICU819、823、…、827には、同時に残
差信号(1)が入力され、さらに、対応するユーザのパ
ス単位に、伝送路特性の推定値820、824、…、8
28(この推定値は記憶手段835、838、…、84
1内に予め記憶されている)と、第1ステージ802か
らの判定シンボル807、811、…、815が入力さ
れる。
【0119】この状態において、例えば、ICU819
では、現ステージの判定シンボル821とそれに関する
拡散信号822とを出力する。同時にICU823、
…、ICU827では、それぞれ、現ステージの判定シ
ンボル825、…、判定シンボル829と、それに関す
る拡散信号826、…、拡散信号830とを出力する。
【0120】このとき、遅延器831では、残差信号
(1)を、全ての拡散信号(822、826、…、83
0)の出力に関する処理時間のうち、最も処理遅延の大
きい拡散信号にあわせて遅延させる。その後、加算器8
32では、遅延器831の出力信号から一斉に全ての拡
散信号を差し引き、更新された残差信号(2)を出力す
る。以降、第3ステージ以降に関しても同様の処理を繰
り返し、残差信号(3)、…、(M−1)を順に出力す
る。
【0121】このように、第1ステージ802から第M
−1ステージまでは、順次各ステージ毎に更新された残
差信号をカスケード的に伝搬しているため、より干渉の
少ない状態で、判定シンボルの判定処理が可能となる。
そのため、後のステージにいく程、判定シンボルの精度
が向上する。さらに、全ユーザに対応するICUにて生
成された拡散信号で、一斉に干渉除去処理を行うことに
より、実施の形態1よりも、処理の高速化を図ることが
できる。
【0122】最後に、第Mステージ804において、全
てのLast−ICU833、836、…、839に
は、同時に残差信号(M−1)が入力され、さらに、対
応するユーザのパス単位に、伝送路特性の推定値(この
推定値は記憶手段835、838、…、841内に予め
記憶されている)と、第M−1ステージからの判定シン
ボルが入力される。
【0123】この状態において、例えば、Last−I
CU833では、現ステージの判定シンボルを再推定す
る必要がなく、復調処理結果を復調信号(1)834と
して外部に出力する。同時に、Last−ICU83
6、…、Last−ICU839では、それぞれの復調
処理結果を復調信号(2)837、…、復調信号(N)
840として外部に出力する。
【0124】さらに、Last−ICU833、83
6、…、839では、上記復調処理に加えて、対応する
ユーザのマルチパス伝送路のパス単位に、伝送路特性の
推定処理を行い、その処理結果をそれぞれ記憶装置83
5、838、…、841にその都度蓄積する。記憶装置
835、838、…、841では、以前の処理結果の中
から、例えば、最新の伝送路特性の推定値を、各ステー
ジの対応するユーザのICU、およびLast−ICU
に供給する。なお、各記憶装置は、全てのICUおよび
Last−ICUに同じ推定値を供給することとしても
よいし、異なる推定値を供給することとしてもよい。
【0125】このように、第Mステージ804は、順次
各ステージ毎に更新された残差信号を受け取るため、よ
り干渉の少ない状態で、復調信号の復調処理が可能とな
る。また、複数のステージにて干渉を除去後に、伝送路
特性を推定しているため、その推定精度が向上し、伴っ
て干渉除去処理も正確になるので復調特性も向上する。
さらに、更新された残差信号の入力により、一斉に復調
が行われるため、実施の形態1よりも、処理の高速化を
図ることができる。
【0126】以上、説明したように、本発明のマルチユ
ーザ受信機は、受信信号801から、第Mステージ80
4以外の各ステージにて、対応するユーザ以外の他ユー
ザの干渉を除去した判定シンボルを生成後、第Mステー
ジでのみ各ユーザに対応する伝送路特性を推定し、その
伝送路特性の推定値に基づいて、干渉除去処理および復
調処理を行っている。
【0127】従って、本発明のマルチユーザ受信機で
は、従来のように全ステージで伝送路特性の推定を実行
していないため、演算量および演算処理の遅延を減少さ
せることができる。また、推定処理に伴う演算結果を記
憶するための記憶装置を小規模化することが可能とな
り、伴って、回路規模も縮小させることができる。ま
た、本発明のマルチユーザ受信機では、伝送路特性の推
定処理を各ステージによる干渉除去処理後に行うため、
その推定誤差を、従来より減少させることが可能とな
り、伴って復調特性の向上も実現可能となる。
【0128】なお、上記図6のマルチユーザ受信機にお
いて、第1ステージ802から第M−1ステージ内のI
CUと、第Mステージ804内のLasu−ICUの、
構成および動作については、先に図3、図4、図5にて
説明した構成および動作と同様のため、説明を省略す
る。
【0129】実施の形態3.図7は、図2に示す実施の
形態1および図6に示す実施の形態2とは異なる、本発
明のマルチユーザ受信機における実施の形態3の構成を
示す。図7に示す実施の形態3は、例えば、4個のユー
ザに対応する受信信号を受信可能な、Mステージの構成
(M≧1の整数)である。具体的にいうと、第1ステー
ジ901、…、第Mステージ902から構成され、第1
ステージ901にて受け取った受信信号900から、全
ユーザの干渉レプリカを除去し、さらに第2ステージ以
降の各ステージでもこの干渉レプリカの除去処理を繰り
返し行い、最終的な残差信号を第Mステージ902の入
力として復調処理を行うことにより、復調信号(1)9
30、復調信号(2)934、…、復調信号(3)94
1、復調信号(4)944をそれぞれユーザ単位に出力
する。
【0130】なお、第Mステージ902以外の各ステー
ジは、干渉除去処理の対象となるN個のユーザのうち、
n個(N≧n>1の整数)の干渉を除去する構成として
もよい。また、本実施の形態では、説明の便宜上、受信
可能なユーザ数を4個としているが、この個数はこれに
限らない。
【0131】また、上記第1ステージ901は、第1分
割グループ903と、第2分割グループ904に分けら
れており、第1分割グループ903は、2個のユーザに
対応するICU907およびICU911、遅延器91
5、加算器916を含む構成とし、第2分割グループ9
04は、2個のユーザに対応するICU917およびI
CU921、遅延器925、加算器926を含む構成と
する。なお、本実施の形態では、説明の便宜上、2グル
ープ構成をとるが、グループ数はこれに限らず、さら
に、各グループでの受信可能なユーザ数もこれに限らな
い。
【0132】この第1分割グループ903は、受け取っ
た受信信号900を、それぞれ同時に、ICU907、
911に入力する並列構成をとり、全ユーザ一斉に干渉
除去処理を行う。また、第2分割グループ904は、受
け取った残差信号927を、それぞれ同時に、ICU9
17、ICU921に入力する並列構成をとり、第1の
分割グループ903と同様に、全ユーザ一斉に干渉除去
処理を行う。第1分割グループ903、第2分割グルー
プ904、…のステージ内の接続は、各グループの出力
する残差信号を介した直列構成とする。
【0133】なお、第2ステージから第M−1ステージ
については、第1ステージ901と同様の構成をとるた
め説明を省略する。また、グループの分割数、および組
み合わせについては、全ステージ同一にする方法と、各
ステージ毎に更新する方法とが考えられる。
【0134】上記第Mステージ902は、第1分割グル
ープ905と、第2分割グループ906に分けられてお
り、第1分割グループ905は、2個のユーザに対応す
るLast−ICU929およびLast−ICU93
3、記憶装置932、記憶装置936、遅延器937、
加算器938を含む構成とし、第2分割グループ906
は、2個のユーザに対応するLast−ICU940お
よびLast−ICU943、記憶装置942、記憶装
置945を含む構成とする。なお、本実施の形態では、
説明の便宜上、2グループ構成をとるが、グループ数は
これに限らず、さらに、各グループでの受信可能なユー
ザ数もこれに限らない。
【0135】この第1分割グループ905は、第M−1
ステージから受け取った残差信号928を、それぞれ同
時に、Last−ICU929、933に入力する並列
構成をとり、全ユーザ一斉に復調処理を行う。また、第
2分割グループ906は、受け取った残差信号939
を、それぞれ同時に、Last−ICU940、Las
t−ICU943に入力する並列構成をとり、第1の分
割グループ905と同様に、全ユーザ一斉に復調処理を
行う。第1分割グループ905、第2分割グループ90
6、…のステージ内での接続は、各グループの出力する
残差信号を介した直列構成とする。
【0136】つぎに、上記のように構成されるマルチユ
ーザ受信機の動作について説明する。まず、第1ステー
ジ901において、第1分割グループ903の全てのI
CU907、911には、同時に受信信号900が入力
され、さらに、対応するユーザのパス単位に、伝送路特
性の推定値908、912(この推定値は記憶手段93
2、936内に予め記憶されている)が入力される。な
お、第1ステージ内のICUには、前ステージの判定シ
ンボルが入力されない。
【0137】この状態において、ICU907では、現
ステージの判定シンボル909とそれに関する拡散信号
910(干渉レプリカ)とを出力する。同時にICU9
11では、それぞれ、現ステージの判定シンボル913
とそれに関する拡散信号914とを出力する。
【0138】このとき、遅延器915では、受信信号9
00を、全ての拡散信号(910、914)の出力に関
する処理時間のうち、最も処理遅延の大きい拡散信号に
あわせて遅延させる。その後、加算器916では、遅延
器915の出力信号から一斉に全ての拡散信号を差し引
き、更新された残差信号927を出力する。
【0139】つぎに、第2分割グループ904におい
て、全てのICU917、921には、同時に残差信号
927が入力され、さらに、対応するユーザのパス単位
に、伝送路特性の推定値918、922(この推定値は
記憶手段942、945内に予め記憶されている)が入
力される。この状態において、ICU917では、現ス
テージの判定シンボル919とそれに関する拡散信号9
20(干渉レプリカ)とを出力する。同時にICU92
1では、それぞれ、現ステージの判定シンボル923と
それに関する拡散信号924とを出力する。
【0140】このとき、遅延器925では、残差信号9
27を、全ての拡散信号(920、924)の出力に関
する処理時間のうち、最も処理遅延の大きい拡散信号に
あわせて遅延させる。その後、加算器926では、遅延
器925の出力信号から一斉に全ての拡散信号を差し引
き、更新された残差信号を出力する。その後、第2ステ
ージ以降に関しても同様の処理を繰り返し、残差信号を
順に出力する。
【0141】このように、第1ステージ901から第M
−1ステージまでは、順次各グループ毎に更新された残
差信号をカスケード的に伝搬しているため、実施の形態
2よりも、干渉の少ない状態で判定シンボルの判定処理
が可能となる。そのため、後のステージにいく程、判定
シンボルの精度が向上する。さらに、分割グループ毎に
生成された拡散信号で、一斉に干渉除去処理を行うこと
により、実施の形態1よりも、処理の高速化を図ること
ができる。
【0142】最後に、第Mステージ902において、第
1分割グループ905の全てのLast−ICU92
9、933には、同時に残差信号928が入力され、さ
らに、対応するユーザのパス単位に、伝送路特性の推定
値(この推定値は記憶手段932、936内に予め記憶
されている)と、第M−1ステージからの判定シンボル
がそれぞれ入力される。
【0143】この状態において、Last−ICU92
9では、現ステージの判定シンボルと前ステージの判定
シンボルとの差に関する拡散信号931(干渉レプリ
カ)と共に、復調処理結果を復調信号(1)930とし
て外部に出力する。同時に、Last−ICU933で
は、現ステージの判定シンボルと前ステージの判定シン
ボルとの差に関する拡散信号935と共に、復調処理結
果を復調信号(2)934として外部に出力する。
【0144】このとき、遅延器937では、残差信号9
28を、全ての拡散信号(931、935)の出力に関
する処理時間のうち、最も処理遅延の大きい拡散信号に
あわせて遅延させる。その後、加算器938では、遅延
器937の出力信号から一斉に全ての拡散信号を差し引
き、更新された残差信号939を出力する。
【0145】そして、第2分割グループ906の全ての
Last−ICU940、943には、同時に残差信号
939が入力され、さらに、対応するユーザのパス単位
に、伝送路特性の推定値(この推定値は記憶手段94
2、945内に予め記憶されている)と、第M−1ステ
ージからの判定シンボルがそれぞれ入力される。この状
態において、Last−ICU940では、復調処理結
果を復調信号(3)941として外部に出力する。同時
に、Last−ICU943では、復調処理結果を復調
信号(4)944として外部に出力する。
【0146】なお、Last−ICU929、933、
940、943では、上記復調処理に加えて、対応する
ユーザのマルチパス伝送路のパス単位に、伝送路特性の
推定処理を行い、その処理結果をそれぞれ記憶装置93
2、936、942、945にその都度蓄積する。各記
憶装置では、以前の処理結果の中から、例えば、最新の
伝送路特性の推定値を、各ステージの対応するユーザの
ICU、およびLast−ICUに供給する。
【0147】このように、第Mステージ902は、順次
各グループ毎に更新された残差信号を受け取るため、実
施の形態2より干渉の少ない状態で、復調信号の復調処
理が可能となる。また、複数のグループにて干渉を除去
後に、伝送路特性を推定しているため、その推定精度が
向上し、伴って干渉除去処理も正確になるので復調特性
も向上する。さらに、更新された残差信号の入力によ
り、グループ毎に復調が行われるため、実施の形態1よ
りも、処理の高速化を図ることができる。
【0148】以上、説明したように、本発明のマルチユ
ーザ受信機は、受信信号900から、第Mステージ90
2以外の各ステージにて、対応するユーザ以外の他ユー
ザの干渉を除去した判定シンボルを生成後、第Mステー
ジ902でのみ各ユーザに対応する伝送路特性を推定
し、その伝送路特性の推定値に基づいて、干渉除去処理
および復調処理を行っている。
【0149】従って、本発明のマルチユーザ受信機で
は、従来のように全ステージで伝送路特性の推定を実行
していないため、演算量および演算処理の遅延を減少さ
せることができる。また、推定処理に伴う演算結果を記
憶するための記憶装置を小規模化することが可能とな
り、伴って、回路規模も縮小させることができる。ま
た、本発明のマルチユーザ受信機では、伝送路特性の推
定処理を各ステージによる干渉除去処理後に行うため、
その推定誤差を、従来より減少させることが可能とな
り、伴って復調特性の向上も実現可能となる。
【0150】なお、上記図7のマルチユーザ受信機にお
いて、第1ステージ901から第M−1ステージ内のI
CUと、第Mステージ902内のLast−ICUの、
構成および動作については、先に図3、図4、図5にて
説明した構成および動作と同様のため、説明を省略す
る。
【0151】実施の形態4.図8は、本発明のマルチユ
ーザ受信機における実施の形態4を示す。図8に示す実
施の形態4は、実施の形態1の構成に、さらに干渉除去
特性および復調特性を向上させるための構成を加えたマ
ルチユーザ受信機である。従って、先に説明した実施の
形態1と同一の構成に関しては、同様の符号を付して説
明を省略する。なお、図8において、実施の形態1の構
成部分については、実施の形態2および実施の形態3の
構成との置き換えが可能であり、その際も同様の効果が
得られる。
【0152】以下、図8の追加の構成について説明す
る。本発明のマルチユーザ受信機は、実施の形態1の構
成に加えて、N個のユーザ個々に対応する、TPCシン
ボル推定部762、制御シンボルレプリカ生成部76
3、除去成分生成部764を具備する制御信号レプリカ
生成部761と、遅延器766と、遅延器765を有す
る構成とする。TPCシンボル推定部762は、受信信
号701および各ユーザ対応の記憶装置の出力する伝送
路特性の推定値の入力により、干渉除去処理を行うユー
ザ毎に制御チャネルを復調し、制御シンボル内のTPC
シンボルを推定する。
【0153】制御シンボルレプリカ生成部763は、推
定されたTPCシンボルの推定値を、各ユーザ個々の拡
散符号を用いてそれぞれ拡散し、制御シンボル拡散信号
を生成する。除去成分生成部764は、N個のユーザの
制御シンボル拡散信号の総和から、対応するユーザの制
御シンボル拡散信号を差し引き、その他のユーザの制御
シンボル拡散信号の総和をユーザ単位に出力する。な
お、マルチユーザ受信機の第1ステージ702におい
て、各ユーザ毎に加算器767、768、…、769が
加えられている。
【0154】つぎに上記のように構成される本発明のマ
ルチユーザ受信機の動作について説明する。例えば、受
信信号701を受け取ると、制御信号レプリカ生成部7
61では、先に説明した処理に基づいて、前記他ユーザ
の制御シンボル拡散信号の総和(以後、他ユーザの拡散
信号の総和と呼ぶ)を出力する。このとき、遅延器76
6では、受信信号701を制御信号レプリカ生成部76
1の処理時間だけ遅延させ、第1ステージ702に出力
する。
【0155】第1ステージ702において、第1の干渉
除去処理グループに対応するユーザは、加算器767に
て、遅延器766の出力から他ユーザの拡散信号の総和
を差し引き、ICU705に出力し、先に説明した干渉
除去処理を行う。
【0156】つぎに、第2の干渉除去処理グループに対
応するユーザは、加算器768にて、残差信号(1,
1)から、遅延器765にてICU705の処理時間だ
け遅延された他ユーザの拡散信号の総和を差し引き、I
CU711に出力し、干渉除去処理を行う。以降、同様
の方法で、第N−1の干渉除去処理グループに対応する
ユーザまで、干渉除去処理を行う。
【0157】最後に、第Nの干渉除去処理グループに対
応するユーザは、加算器769にて、残差信号(1,N
−1)から、遅延器765にてICU705、ICU7
11、…の合計の処理時間だけ遅延された他ユーザの拡
散信号の総和を差し引き、ICU717に出力し、干渉
除去処理を行う。
【0158】このように、本発明のマルチユーザ受信機
では、第1ステージ702の各ICUの処理に先立ち、
他ユーザの制御シンボル拡散信号を除去することによ
り、第1ステージにおける干渉除去特性を向上させ、後
ステージへの誤差伝搬を低減させることが可能となる。
【0159】実施の形態5.図9は、本発明のマルチユ
ーザ受信機における実施の形態5を示す。図9に示す実
施の形態5は、実施の形態1の構成に、さらに干渉除去
特性および復調特性を向上させるための構成(実施の形
態4とは異なる構成)を加えたマルチユーザ受信機であ
る。従って、先に説明した実施の形態1の構成に関して
は、同様の符号を付して説明を省略する。なお、図9に
おいて、実施の形態1の構成部分については、実施の形
態2および実施の形態3の構成との置き換えが可能であ
り、その際も同様の効果が得られる。
【0160】以下、図9の追加の構成について説明す
る。本発明のマルチユーザ受信機は、実施の形態1の構
成に加えて、N個のユーザ個々に対応する、パイロット
シンボルレプリカ生成部772、除去成分生成部773
を具備するパイロット信号レプリカ生成部771と、遅
延器775と、遅延器774を有する構成とする。パイ
ロットシンボルレプリカ生成部772は、制御チャネル
のパイロットシンボルに関する拡散信号を生成する。
【0161】除去成分生成部773は、N個のユーザの
パイロットシンボル拡散信号の総和から、対応するユー
ザのパイロットシンボル拡散信号を差し引き、その他の
ユーザのパイロットシンボル拡散信号の総和をユーザ単
位に出力する。なお、マルチユーザ受信機の第1ステー
ジ702において、各ユーザ毎に加算器767、76
8、…、769が加えられている。
【0162】また、本発明のマルチユーザ受信機の動作
については、先に説明した実施の形態4と同様のため、
説明を省略する。なお、その際、制御シンボル拡散信号
をパイロットシンボル拡散信号、遅延器765を遅延器
774、遅延器766を遅延器775と読み替える。
【0163】このように、本発明のマルチユーザ受信機
では、第1ステージ702の各ICUの処理に先立ち、
他ユーザのパイロットシンボル拡散信号を除去すること
により、第1ステージにおける干渉除去特性を向上さ
せ、後ステージへの誤差伝搬を低減させることが可能と
なる。
【0164】実施の形態6.図10は、本発明のマルチ
ユーザ受信機における実施の形態6を示す。図10に示
す実施の形態6は、実施の形態1の記憶装置に新たな機
能を加えたマルチユーザ受信機である。従って、先に説
明した実施の形態1と同一の構成に関しては、同様の符
号を付して説明を省略する。なお、図10において、実
施の形態1の構成部分については、実施の形態2、およ
び実施の形態3の構成との置き換えが可能であり、さら
に、実施の形態4、および実施の形態5への応用も可能
であり、その際も各実施の形態と同様の効果が得られ
る。
【0165】以下、図10の追加の構成について説明す
る。本発明のマルチユーザ受信機は、実施の形態1の構
成部分である記憶装置744、750、…、755のか
わりに、N個のユーザ個々に対応する伝送路出力部78
1,782、…、783を有する構成とする。例えば、
伝送路出力部781は、処理中のスロットより以前にL
ast−ICU741にて蓄積された、受信信号のスロ
ット毎の伝送路特性の推定値に基づいて、現スロットの
伝送路特性を推定する。
【0166】以下、伝送路出力部(781、782、
…、783)による伝送路特性の推定方法について説明
する。図11(a)は、受信信号のI軸とQ軸における
データシンボル、パイロットシンボル、TPCシンボル
を表すフレーム構成図である。例えば、n番目のスロッ
トのパイロットシンボルを用いて推定されたパス毎の伝
送路特性を、P(1,n),P(2,n),P(3,
n),…,P(k,n)としたとき、図11(a)に示
すスロットNの伝送路特性は、次式により推定可能であ
る。
【0167】
【数1】
【0168】なお、kは対応するユーザのパス数を、s
はスロット数を、それぞれ表す。また、上記の式におけ
る伝送路特性の推定方法では、図11(a)によるスロ
ット構成の他、例えば、図11(b)のように、TPC
シンボルを先頭に配置したスロット構成、または図11
(c)のように、TPCシンボルを中間に配置したスロ
ット構成を用いてもよい。また、伝送路出力部による伝
送路特性の推定方法は、上記方法に限らず、例えば、L
MS(Least Mean Square )アルゴリズム、RLS(Re
cursive Least Square)アルゴリズム、重み付け平均推
定、二乗平均推定、外挿推定等の方法により推定するこ
ととしてもよい。
【0169】つぎに、伝送路出力部(781、782、
…、783)による上記伝送路特性の推定方法の応用例
について説明する。この応用例では、以前の伝送路特性
の推定値の運動量に基づいて、現ステージの伝送路特性
を推定する。図12は、伝送路特性推定値の変動例を示
す図である。図12は、P(N−4),P(N−3),
P(N−2),P(N−1)と推移してきた伝送路特性
推定値から、Nスロットの伝送路特性を推定する原理を
示している。
【0170】例えば、n番目のスロットのパイロットシ
ンボルを用いて推定されたパス毎の伝送路特性を、P
(1,n),P(2,n),P(3,n),…,P
(k,n)としたとき、スロットNの伝送路特性は、上
記の式により推定可能である。このとき、本応用例で
は、例えば、以前の伝送路特性推定値の変動量が大きい
場合、推定に用いるスロット数sを増やし、変動量が小
さい場合、スロット数sを減らす。これにより、伝送路
特性推定値の変動量が大きい場合でも、正確な平均化が
可能となり、推定精度を向上できる。
【0171】このように、図10に示す本発明のマルチ
ユーザ受信機では、処理中のスロットのパイロットシン
ボルを用いず、以前のスロットにおいて推定した伝送路
特性に基づいて、現スロットの伝送路特性を推定するこ
とにより、Last−ICU内で行われる現スロットの
伝送路特性の推定処理を待たずして、伝送路出力部にて
現スロットの伝送路特性を推定できる。
【0172】そのため、Last−ICU内では、現ス
ロットの伝送路特性の推定処理と平行して、他の処理を
進められ、伝送路特性推定の処理遅延を削除できると共
に、復調処理の遅延時間の短縮も可能となる。なお、こ
のとき、Last−ICUにて生成された伝送路特性の
推定値は、後から別途、伝送路出力部に蓄積される。
【0173】図13は、実施の形態1から実施の形態6
にて使用されている図3のICUの応用例を示したもの
である。これは、基本的に図3のICUを二つ並列に並
べたダイバーシチの構成であるため、図3と同一の構成
については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0174】このICUは、二つのアンテナにそれぞれ
前段部401aと401bが対応する。まず、前段部4
01aと401bのパス単位の出力のRake合成信号
が総和器451に入力され、さらに合成される。つぎ
に、総和器451の出力が判定器452に入力され、判
定器452では、この中から最も確からしい送信シンボ
ルを、判定シンボルとして出力する。
【0175】最後に、この判定シンボルは、それぞれ二
つのアンテナに対応した後段部402aと402bに入
力され、所定の拡散処理を経て、次ICUに出力され
る。なお、総和器451において行われる、上記Rak
e合成信号の合成方法としては、例えば、最大比合成、
等利得合成、選択合成等が実行可能である。また、ここ
では説明の便宜上二つのアンテナによる送受信を行って
いるが、複数の受信信号を処理可能な構成であれば、ア
ンテナ数はこれに限らない。
【0176】このように、図13に示すICUは、ダイ
バーシチ対応の構成をとることにより、判定器452の
信号判定処理の特性を向上させることができる。従っ
て、実施の形態1から実施の形態6におけるマルチユー
ザ受信機において、このICUを使用すれば、さらに干
渉除去特性、および復調特性を向上させることができ
る。
【0177】
【発明の効果】以上、説明したとおり、この発明によれ
ば、受信信号から、最終ステージ以外の各ステージに
て、対応するユーザ以外の他ユーザの干渉を除去後、最
終ステージでのみ、各ユーザに対応する伝送路特性を推
定し、その伝送路特性の推定値に基づいて、干渉除去処
理および復調処理が行われる。これにより、本発明のマ
ルチユーザ受信機では、従来のように各ステージ毎に伝
送路特性の推定を実行していないため、演算量および演
算処理の遅延を減少させることができ、さらに伝送路特
性の推定処理に伴う演算結果を記憶する記憶装置を小規
模化することができ、伴って、回路規模を縮小させるこ
とができるという効果を奏する。また、最終ステージで
のみ伝送路特性の推定が行われるため、その推定誤差
を、従来より減少させることが可能となり、伴って干渉
除去特性および復調特性の向上も実現できるという効果
を奏する。
【0178】つぎの発明によれば、最終ステージ以外の
各ステージにおいては、対応するユーザの伝送路特性を
推定せず、最終ステージにおいては、全ステージに供給
するための伝送路特性の推定値を、対応するユーザのパ
ス毎に生成しており、これにより、最終ステージ以外の
各ステージにおける、演算量および演算処理遅延を減少
させることができ、さらに演算結果を記憶する記憶装置
を小規模化することができるという効果を奏する。
【0179】また、最終ステージ以外の各ステージにお
いては、現ステージの対応するユーザ毎に判定シンボル
を生成し、従来のように、パス毎のシンボルレプリカは
生成しておらず、これにより、パス単位でシンボルレプ
リカを伝送する従来とは異なり、ユーザ毎に判定シンボ
ルを伝送することになり、その配線数も減少できるとい
う効果を奏する。
【0180】つぎの発明によれば、順次ユーザ間および
各ステージ間で、更新された残差信号をカスケード的に
伝搬しているため、より干渉の少ない状態で、判定シン
ボルの判定処理が可能となり、これにより、後のステー
ジにいく程、精度のよい判定シンボルが得られるという
効果を奏する。
【0181】つぎの発明によれば、順次各ユーザ単位に
カスケード的に伝搬された残差信号を、最終ステージに
て受信しているため、より干渉の少ない状態で、復調処
理が可能となり、これにより、精度のよい復調信号が得
られるという効果を奏する。また、対応するユーザ以外
の他のユーザの干渉を除去後に、伝送路特性を推定して
いることから、その推定精度を向上させることかでき、
さらに干渉除去処理も正確になることから、復調特性も
向上させることができるという効果を奏する。
【0182】つぎの発明によれば、例えば、干渉の影響
の大きいユーザ順に干渉信号を除去可能となることか
ら、後続のユーザに対する干渉の影響を小さくできると
いう効果を奏する。
【0183】つぎの発明によれば、順次各ステージ毎に
更新された残差信号をカスケード的に伝搬しているた
め、より干渉の少ない状態で、判定シンボルの判定処理
が可能となり、これにより、後のステージにいく程、精
度のよい判定シンボルが得られるという効果を奏する。
さらに、全ユーザの干渉レプリカ生成手段にて生成され
た拡散信号を用いて、一斉に干渉除去処理を行うことか
ら、処理の高速化を図ることができるという効果を奏す
る。
【0184】つぎの発明によれば、順次各ステージにて
カスケード的に伝搬され、更新された残差信号を、最終
ステージにて受信しているため、より干渉の少ない状態
で、復調処理が可能となり、これにより、精度のよい復
調信号が得られるという効果を奏する。また、対応する
ユーザ以外の他のユーザの干渉を除去後に、伝送路特性
を推定していることから、その推定精度を向上させるこ
とができ、さらに干渉除去処理も正確になることから、
復調特性も向上させることができるという効果を奏す
る。また、更新された残差信号の入力により、一斉に復
調が行われる並列構成ため、処理の高速化を図ることが
できるという効果を奏する。
【0185】つぎの発明によれば、各グループ間および
各ステージ間で、更新された残差信号をカスケード的に
伝搬しているため、より干渉の少ない状態で、判定シン
ボルの判定処理が可能となり、これにより、後のステー
ジにいく程、精度のよい判定シンボルが得られるという
効果を奏する。さらに、グループ単位の各ユーザの干渉
レプリカ生成手段にて生成された拡散信号にて、一斉に
干渉除去処理を行うことから、より処理の高速化を図る
ことができるという効果を奏する。
【0186】つぎの発明によれば、順次各グループ毎に
更新された残差信号をカスケード的に伝搬しているた
め、より干渉の少ない状態で、復調信号の復調処理が可
能となり、これにより、精度のよい復調信号が得られる
という効果を奏する。また、対応するユーザ以外の他の
ユーザの干渉を除去後に、伝送路特性を推定しているこ
とから、その推定精度を向上させることができ、さらに
干渉除去処理も正確になることから、復調特性も向上さ
せることができるという効果を奏する。また、更新され
た残差信号の入力により、グループ毎に復調が行われる
ことから、より処理の高速化を図ることができるという
効果を奏する。
【0187】つぎの発明によれば、例えば、干渉の影響
の大きいユーザ順にグループを構成することにより、効
率よく干渉信号を除去可能となることから、後続のユー
ザに対する干渉を小さくできるという効果を奏する。
【0188】つぎの発明によれば、最初のステージの各
干渉レプリカ生成手段に入力する受信信号および残差信
号から、各ユーザ毎に、他のユーザの制御シンボルレプ
リカを除去し、その後の信号を更新された残差信号とし
て、各干渉レプリカ生成手段に入力することから、最初
のステージにおけるシンボル判定処理、および干渉レプ
リカ(拡散信号)生成処理の特性を向上させることがで
きるという効果を奏する。また、それに伴って、さらに
後のステージへの誤差の伝搬も軽減でき、復調特性を向
上させることができるという効果を奏する。
【0189】つぎの発明によれば、最初のステージの各
干渉レプリカ生成手段に入力する受信信号および残差信
号から、各ユーザ毎に、他のユーザのパイロットシンボ
ルレプリカを除去し、その後の信号を更新された残差信
号として、各干渉レプリカ生成手段に入力することか
ら、最初のステージにおけるシンボル判定処理、および
干渉レプリカ(拡散信号)生成処理の特性を向上させる
ことができるという効果を奏する。また、それに伴っ
て、さらに後のステージへの誤差の伝搬も軽減でき、よ
り復調特性を向上させることができるという効果を奏す
る。
【0190】つぎの発明によれば、ダイバーシチに対応
した干渉レプリカ生成手段および復調手段の構成が可能
となることから、判定シンボルの判定処理、干渉除去処
理の精度を向上させることができ、それに伴って、復調
特性もさらに向上させることができるという効果を奏す
る。
【0191】つぎの発明によれば、処理中のスロットよ
り以前に蓄積された伝送路特性の推定値を利用して現ス
テージの伝送路特性を推定することから、伝送路特性処
理の処理遅延を削減することができるという効果を奏す
る。
【0192】つぎの発明によれば、伝送路特性の推定値
の運動量が大きいときは、以前の多数の推定値を参照し
て平均化することにより伝送路特性の推定精度を向上さ
せることができ、小さいときは、参照する推定値を少な
くして処理の高速化を図ることができるという効果を奏
する。
【0193】つぎの発明によれば、干渉による影響が少
ない時等は、干渉レプリカ生成手段の動作を停止させる
ことにより、処理の高速化、演算量および消費電力の削
減を図ることができるという効果を奏する。
【0194】従って、本発明によれば、処理の高速化、
および回路規模の小規模化を実現可能とし、さらに干渉
除去特性および復調特性の向上を実現可能なマルチユー
ザ受信機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるマルチユーザ受信機の原理構
成を示すブロック図である。
【図2】 本発明にかかるマルチユーザ受信機の実施の
形態1を示すブロック図である。
【図3】 本発明にかかるICUの内部構成を示すブロ
ック図である。
【図4】 本発明にかかるLast−ICUの内部構成
を示すブロック図である。
【図5】 図3のICU以外の本発明にかかるICUの
内部構成を示すブロック図である。
【図6】 本発明にかかるマルチユーザ受信機の実施の
形態2を示すブロック図である。
【図7】 本発明にかかるマルチユーザ受信機の実施の
形態3を示すブロック図である。
【図8】 本発明にかかるマルチユーザ受信機の実施の
形態4を示すブロック図である。
【図9】 本発明にかかるマルチユーザ受信機の実施の
形態5を示すブロック図である。
【図10】 本発明にかかるマルチユーザ受信機の実施
の形態6を示すブロック図である。
【図11】 受信信号のフレーム構成図を示す説明図で
ある。
【図12】 伝送路特性推定値の変動例を示す説明図で
ある。
【図13】 ダイバーシチに対応したICUの内部構成
を示すブロック図である。
【図14】 従来におけるCDMAマルチユーザ受信機
の構成を示すブロック図である。
【図15】 従来におけるICU内部構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
101,201,301,701,801,900 受
信信号、102,335,702,802,901 第
1ステージ、103,336,703,803第2ステ
ージ、104,337,704,804,902 第M
ステージ、105,110,115,120,125
ICU、130,135,140,145 ICU、1
06,111,116,121,126,131 シン
ボルレプリカ、107,112,117,122 拡散
信号、127,132,137,142 拡散信号、1
08,113,118,123,128,133,13
8、143 遅延器、109,114,119,12
4,129,134,139、144 加算器、13
6,325,742,834,930 復調信号
(1)、141,329,748,837,934 復
調信号(2)、941 復調信号(3)、944 復調
信号(4)、146,333,754,840 復調信
号(N)、201 残差信号、202 逆拡散処理部、
203,212,215 加算器、204 シンボルレ
プリカ、205 伝送路特性推定部、206,210,
405 乗算器、207,214 遅延器、208 R
ake合成器、209 判定器、213 拡散処理部、
216 拡散信号、302,305,308,312,
315,318 ICU、303,306,309,3
13,316,319 伝送路特性推定値、304,3
07,310,314,317判定シンボル、320,
324,328,332 判定シンボル、311,32
1,322 残差信号、323,327,331 La
st−ICU、326,330,334 記憶装置、4
01,401a,401b 前段部、402,402
a,402b 後段部、403 残差信号、404 逆
拡散処理部、405,409,415,503 乗算
器、406 判定シンボル、407 伝送路特性推定
値、408,414,418,504 加算器、41
0,417 遅延器、411 Rake合成器、412
判定器、413 判定シンボル、416拡散処理部、
419 拡散信号、501 判定シンボル加算ブロッ
ク、502演算器、601 伝送路特性推定部、602
伝送路特性推定値、705,711,717,72
3,729,735 ICU、706,712,71
8,724,730,736 伝送路特性推定値、70
7,713,719,725,731,737 判定シ
ンボル、708,714,720,726,732 拡
散信号、738,743,749 拡散信号、709,
715,721,727,733,739,745,7
51 遅延器、710,716,722,728,73
4,740,746,752 加算器、741,74
7,753 Last−ICU、744,750,75
5 記憶装置、761 制御信号レプリカ生成部、76
2 TPCシンボル推定部、763 制御シンボルレプ
リカ生成部、764,773 除去成分生成部、76
5,766,774,775 遅延器、767,76
8,769 加算器、771 パイロット信号レプリカ
生成部、772 パイロットシンボルレプリカ生成部、
781,782,783 伝送路出力部、805,80
9,813,819,823,827 ICU、80
6,810,814,820,824,828 伝送路
特性推定値、807,811,815,821,82
5,829 判定シンボル、808,812,816,
822,826,830 拡散信号、817,831
遅延器、818,832 加算器、833,836,8
39 Last−ICU、835,838,841記憶
装置、903,905 第1分割グループ、904,9
06 第2分割グループ、907,911,917,9
21 ICU、908,912,918,922 伝送
路特性推定値、909,913,919,923 判定
シンボル、910,914,920,924,931,
935 拡散信号、915,925,937 遅延器、
916,926,938 加算器、927,928,9
39残差信号、929,933,940,943 La
st−ICU、932,936,942,945 記憶
装置。
フロントページの続き (72)発明者 小島 年春 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 村井 英志 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 村上 圭司 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5K022 EE08 EE32 EE35 5K052 AA01 BB08 CC06 DD04 EE17 FF32 GG11 GG19 GG20 GG42 5K061 AA10 BB12 CC25 JJ07

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のステージにて構成され、複数ユー
    ザに対応する拡散信号が同一周波数帯に重ね合わされた
    受信信号に基づいて、全ユーザの復調信号を個々に出力
    するマルチユーザ受信機において、 前記複数のステージは、 前記全ユーザに個別に割り当てられた拡散符号の相互相
    関に起因して発生する干渉をユーザ単位に除去する干渉
    除去処理を行う最終ステージ以外の各ステージと、 前記全ユーザの復調信号を個々に出力する復調処理を行
    う最終ステージと、 から構成され、 前記受信信号から他ユーザの干渉を除去後、各ユーザに
    対応する伝送路特性を推定し、該伝送路特性の推定値に
    基づいて、前記干渉除去処理および前記復調処理を行う
    ことを特徴とするマルチユーザ受信機。
  2. 【請求項2】 前記最終ステージ以外の各ステージは、 各ユーザ単位に、受信信号または残差信号、前ステージ
    からの当該ユーザの判定シンボル、および当該ユーザに
    対応する伝送路特性の推定値に基づいて、干渉信号レプ
    リカである拡散信号と、現ステージの当該ユーザの判定
    シンボルを生成する干渉レプリカ生成手段を有し、 前記最終ステージは、 各ユーザ単位に、残差信号、前ステージからの当該ユー
    ザの判定シンボル、および当該ユーザに対応する伝送路
    特性の推定値に基づいて、干渉信号レプリカである拡散
    信号と前記復調信号を生成し、当該ユーザの伝送路特性
    を推定する復調手段と、 該伝送路特性の推定値をその都度蓄積する蓄積手段と、 を有し、 前記干渉レプリカ生成手段および前記復調手段には、前
    記蓄積手段内の推定値が供給されることを特徴とする請
    求項1に記載のマルチユーザ受信機。
  3. 【請求項3】 前記最終ステージ以外の各ステージは、 前記干渉レプリカ生成手段と、 入力される受信信号または残差信号を、前記干渉レプリ
    カ生成手段にて拡散信号を出力するための処理時間にあ
    わせて遅延させる第1の遅延手段と、 前記第1の遅延手段の出力信号から該拡散信号を差し引
    くことにより干渉除去処理を行い、更新された残差信号
    を出力する第1の減算手段と、 をユーザ単位に具備し、 所定順に干渉除去処理を行うことにより、順次更新され
    た残差信号を伝搬する直列構成とし、 各ステージ間では、前ステージの最終ユーザの出力する
    更新された残差信号を、次ステージの入力とすることを
    特徴とする請求項2に記載のマルチユーザ受信機。
  4. 【請求項4】 前記最終ステージは、 前記復調手段と、 前記蓄積手段と、 入力される残差信号を、前記復調手段にて拡散信号を出
    力するための処理時間にあわせて遅延させる第2の遅延
    手段と、 前記第2の遅延手段の出力信号から該拡散信号を差し引
    くことにより干渉除去処理を行い、更新された残差信号
    を出力する第2の減算手段と、 をユーザ単位に具備し、 所定順に復調処理および干渉除去処理を行うことによ
    り、順次更新された残差信号を伝搬する直列構成とする
    ことを特徴とする請求項3に記載のマルチユーザ受信
    機。
  5. 【請求項5】 前記所定順は、各ユーザに対応する受信
    信号の受信電力レベル、伝送レートレベルに基づいて決
    定されることを特徴とする請求項3または4に記載のマ
    ルチユーザ受信機。
  6. 【請求項6】 前記最終ステージ以外の各ステージは、 入力される受信信号または残差信号を、最後に拡散信号
    を出力するユーザの前記干渉レプリカ生成手段の処理時
    間にあわせて遅延させる遅延手段と、 前記遅延手段の出力信号から、全ユーザに対応する拡散
    信号を一度に差し引くことにより干渉除去処理を行い、
    更新された残差信号を出力する減算手段と、 を具備し、 受信信号または残差信号の入力に対して、一斉に干渉除
    去処理を行うことにより更新された残差信号を出力する
    並列構成とし、 各ステージ間では、前ステージの出力する更新された残
    差信号を、次ステージの入力とすることを特徴とする請
    求項2に記載のマルチユーザ受信機。
  7. 【請求項7】 前記最終ステージは、 各ユーザに対する前記復調手段への残差信号の入力に対
    して、一斉に復調処理を行うことにより復調信号を出力
    する並列構成とすることを特徴とする請求項6に記載の
    マルチユーザ受信機。
  8. 【請求項8】 前記最終ステージ以外の各ステージは、 各ユーザに対応する前期干渉レプリカ生成手段を、所定
    の基準に基づいて複数の干渉除去グループに分割する構
    成とし、 前記干渉除去グループは、 入力される受信信号または残差信号を、最後に拡散信号
    を出力するユーザの前記干渉レプリカ生成手段の処理時
    間にあわせて遅延させる第1の遅延手段と、 前記第1の遅延手段の出力信号から、内部の各ユーザに
    対応する拡散信号を一度に差し引くことにより干渉除去
    処理を行い、更新された残差信号を出力する第1の減算
    手段と、 を具備し、 受信信号または残差信号の入力に対して、一斉に干渉除
    去処理を行うことにより更新された残差信号を出力する
    並列構成とし、 各干渉除去グループ間では、順次更新された残差信号を
    伝搬する直列構成とし、 各ステージ間では、前ステージの最終グループの出力す
    る更新された残差信号を、次ステージの入力とすること
    を特徴とする請求項2に記載のマルチユーザ受信機。
  9. 【請求項9】 前記最終ステージは、 各ユーザに対応する前期復調手段を、所定の基準に基づ
    いて複数の復調処理グループに分割する構成とし、 前記復調処理グループは、 入力される残差信号を、最後に拡散信号を出力するユー
    ザの前記復調手段の処理時間にあわせて遅延させる第2
    の遅延手段と、 前記第2の遅延手段の出力信号から、内部の核ユーザに
    対応する拡散信号を一度に差し引くことにより干渉除去
    処理を行い、更新された残差信号を出力する第2の減算
    手段と、 を具備し、 残差信号の入力に対して、一斉に干渉除去処理および復
    調処理を行うことにより、更新された残差信号および復
    調信号を出力する並列構成とし、 各復調処理グループ間では、順次更新された残差信号を
    伝搬する直列構成とすることを特徴とする請求項8に記
    載のマルチユーザ受信機。
  10. 【請求項10】 前記所定の基準は、各ユーザに対応す
    る受信信号の受信電力レベル、伝送レートレベルに基づ
    いて決定されることを特徴とする請求項8または9に記
    載のマルチユーザ受信機。
  11. 【請求項11】 前記受信信号、および前記伝送路特性
    の推定値の入力により、干渉除去処理を行う全ユーザの
    制御チャネルを復調し、制御シンボル内のTPCシンボ
    ルを推定するTPCシンボル推定手段と、 該TPCシンボルの推定値を、各ユーザの拡散符号を用
    いてそれぞれ拡散し、制御シンボル拡散信号を生成する
    制御シンボルレプリカ生成手段と、 各ユーザ単位に、当該ユーザ以外の全ユーザの制御シン
    ボル拡散信号の総和を生成する除去成分生成手段と、 前記受信信号を、前記制御シンボル拡散信号の総和を生
    成するまでの処理時間にあわせて遅延させる受信信号遅
    延手段と、 を有し、 最初のステージの各干渉レプリカ生成手段に入力される
    受信信号および残差信号から、当該ユーザに対応する前
    記除去成分生成手段にて生成された各総和を所定のタイ
    ミングで差し引き、その後の信号を更新された残差信号
    として、各干渉レプリカ生成手段に入力することを特徴
    とする請求項3〜10のいずれか一つに記載のマルチユ
    ーザ受信機。
  12. 【請求項12】 各ユーザの拡散符号を用いて、制御チ
    ャネルのパイロットシンボルに関する拡散信号を生成す
    るパイロットシンボルレプリカ生成手段と、 各ユーザ単位に、当該ユーザ以外の全ユーザのパイロッ
    トシンボル拡散信号の総和を生成する除去成分生成手段
    と、 前記受信信号を、前記パイロットシンボル拡散信号の総
    和を生成するまでの処理時間にあわせて遅延させる受信
    信号遅延手段と、 を有し、 最初のステージの各干渉レプリカ生成手段に入力される
    受信信号および残差信号から、当該ユーザに対応する前
    記除去成分生成手段にて生成された各総和を所定のタイ
    ミングで差し引き、その後の信号を更新された残差信号
    として、各干渉レプリカ生成手段に入力することを特徴
    とする請求項3〜10のいずれか一つに記載のマルチユ
    ーザ受信機。
  13. 【請求項13】 前記干渉レプリカ生成手段および前期
    復調手段は、さらに、複数のアンテナにて受信信号を受
    信し、該受信信号を合成可能な構成とすることを特徴と
    する請求項3〜12のいずれか一つに記載のマルチユー
    ザ受信機。
  14. 【請求項14】 前記最終ステージの蓄積手段は、処理
    中のスロットより以前に蓄積された、受信信号のスロッ
    ト毎の伝送路特性の推定値に基づいて、現スロットの伝
    送路特性を推定することを特徴とする請求項3〜13の
    いずれか一つに記載のマルチユーザ受信機。
  15. 【請求項15】 前記最終ステージの蓄積手段は、さら
    に、現スロットの伝送路特性の推定を実行する際に参照
    する、以前の伝送路特性の推定値のスロット数を、伝送
    路特性の運動量に応じて変化させることを特徴とする請
    求項14に記載のマルチユーザ受信機。
  16. 【請求項16】 前記最終ステージ以外の各ステージ内
    の各干渉レプリカ生成手段は、必要に応じて動作を停止
    可能とすることを特徴とする請求項3〜15のいずれか
    一つに記載のマルチユーザ受信機。
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