JP2000150668A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JP2000150668A
JP2000150668A JP10326964A JP32696498A JP2000150668A JP 2000150668 A JP2000150668 A JP 2000150668A JP 10326964 A JP10326964 A JP 10326964A JP 32696498 A JP32696498 A JP 32696498A JP 2000150668 A JP2000150668 A JP 2000150668A
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gate electrode
channel
gate
insulating film
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Satoshi Inaba
聡 稲葉
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】金属ゲート電極構造を用いた極微細CMOSト
ランジスタのnMOSFET、pMOSFETともに低
い閾値電圧を実現する。 【解決手段】金属ゲート電極12を有するCMOSFE
Tを形成した半導体装置において、金属ゲート電極の少
なくともゲート絶縁膜側には、仕事関数の値が4.2 eV
〜4.3 eVとなる金属が用いられており、nMOSFE
Tのチャネル領域は、チャネル領域のキャリアと同一導
電型の不純物がカウンタドーピングされたカウンタドー
ピング層が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置および
その製造方法に係り、特に半導体集積回路装置に形成さ
れる金属ゲート電極およびゲート絶縁膜を用いた電界効
果トランジスタ(Metal Insulator Semiconductor Fiel
d Effect Transistor ;MISFET)の高性能化を達
成する素子構造とその製造工程に関する。
【0002】
【従来の技術】MISFETを用いた半導体装置として
は、Si基板上に形成されたダイナミック型RAM、ス
タティック型RAMなどの記憶装置や、CMOS(Comp
rementry Metal Oxide Semiconductor;相補性絶縁ゲー
ト)構成のロジック回路を用いた演算装置などが挙げら
れる。
【0003】現在、集積密度の向上や性能向上のために
これらの装置の構成要素であるMOSFETの微細化が
進んでおり、世代が進むにつれて、MOSFETのいわ
ゆる短チャネル効果を抑制することが重要になってい
る。
【0004】MOSFETの短チヤネル効果を抑制する
方法は、いわゆるスケーリング則にしたがって幾つか提
案されており、その一つにゲー卜絶縁膜を薄膜化する手
法が挙げられる。
【0005】この手法は、ゲート電極に電圧を印加した
時にゲート絶縁膜が薄いほどSi基板中に形成される空
乏層の制御が容易になり、短チャネル効果を抑制できる
ことを意味している。
【0006】ところが、不純物をドープしたポリシリコ
ンを用いたゲート電極中で十分なキャリア濃度が得られ
ていない場合には、ゲート絶縁膜の薄膜化により相対的
にゲ一ト電極側にかかる電場が強くなると、ゲート電極
中にも空乏層が形成される現象(ゲ一ト電極の空乏化)
が見られる。特に、極微細のnチャネルMOSFET
(nMOSFET)では、上記したゲート電極の空乏化
の影響が顕著になる。
【0007】上記nMOSFETのゲート電極の空乏化
の影響が顕著になる原因の−つは、微細ゲ一ト電極の細
線構造に対してゲート電極の寄生抵抗を抑制するために
サリサイド構造が採用されていることが挙げられる。
【0008】即ち、サリサイド構造を実現するためにサ
リサイド工程を採用すると、As(砒素)をソース・ド
レイン領域とゲート領域に同時にイオン注入してn+ に
ドーピングすることが行われる。この場合、ゲート電極
中のAsの拡散係数が小さいので、ドーパントとしてP
(リン)を使った場合に比べて、同じ熱工程を経たとし
てもゲート電極のSi基板側での不純物濃度が低下し、
ゲート電極の空乏化を引き起し易くなり、実効的なゲー
ト絶縁膜厚が大きくなり、電流駆動力が減少するという
欠点が顕在化する。
【0009】一方、pチャネルMOSFET(pMOS
FET)に対しては、素子の徹細化が進むにつれて、従
来用いられてきた埋め込みチヤネル構造から表面チャネ
ル構造に変更することにより短チャネル効果を抑制する
ことが試みられており、サブミクロン〜0.25μm世代よ
り先のpMOSFETでは、ゲート電極としてB(ボロ
ン)をドーピングしたポリシリコンが用いられている。
【0010】しかし、ゲート電極の不純物にBを用いた
表面チャネル型pMOSFETでも、ゲート絶縁膜の薄
膜化につれて幾つかの問題を生じる。例えばBがゲート
領域から薄膜ゲ一ト絶縁膜を介してチャネル領域に突き
抜けてしまうことや、埋め込みチャネル型pMOSFE
Tのゲー卜電極で用いられているPと比べてBの固溶限
が小さいので、ゲート電極中のキャリア濃度が小さくな
り、やはリゲート電極の空乏化の影響が無視できなくな
ることなどである。
【0011】また、微細なゲート電極では、ゲート遅延
時間の劣化を引き起こさないように幾つかの寄生効果の
低減が必要となる。その−つとして、ゲート電極上のシ
ート抵抗を小さくすることが要求されている。
【0012】ゲート抵抗の低減化を図るために、現在は
サリサイド構造などが用いられているが、0.1 μm世代
の素子になると、現在実現されているシート抵抗では必
ずしもゲート抵抗の低減化が十分ではなくなる。
【0013】また、サリサイド技術においては、ゲート
長が短くなるにつれてシート抵抗の増大が引き起こされ
る細線効果も存在するので、ゲート電極のさらなる低抵
抗化が可能になる構造の開発が望まれていた。
【0014】これらの背景により、ゲート長が0.1 μm
以降の世代では、CMOSFETを構成するnMOSF
ET、pMOSFETともに、微細なゲート電極の低抵
抗化とゲート空乏化率の改善を主な目的として、ゲート
電極として、不純物をドープしたポリシリコンではな
く、金属を用いる手法が研究され始めている(例えば
A.Chatterjee et al. "Sub-100nm Gate Length Metal G
ate NMOS Transistors Fabricated by a Replacement
Gate PROCESS " ,1997 IEEE, IEDM Tech.Dig. P.82
1)。
【0015】この手法は、pMOSFETにおいてBが
ゲート領域から薄膜ゲ一ト絶縁膜を介してチャネル領域
に突き抜ける現象が生じない点でも有利になる。
【0016】なお、歴史的には、MIS型半導体装置の
初期には金属ゲート電極が用いられていたが、金属ゲー
ト電極は高温プロセスとの整合がとれないことから最近
では使われなくなっていた。
【0017】ところで、前記したように再び注目され始
めている金属ゲート電極の構造を、従来のLSIの製造
プロセスと整合性を持たせながら形成しようとすると、
比較的融点の高いW(タングステン)やTiN(チタン
ナイトライド)などを用いることが妥当である。特に、
TiNは、配向性の制御が可能になってきたこともあ
り、Wとの積層構造の金属ゲートを形成する上でのバリ
アメタルとしての役割を担う上で重要になってきてい
る。
【0018】ところが、TiNは仕事関数φM の値とし
て4.6 eV程度の値を持つことが知られており、図11
に示すエネルギーバンドからわかるように、フェルミレ
ベルEF がミッドギャップ(midgap)近傍、つまり、シ
リコン基板(Bulk Si )のE C 、EV の中間近傍になる
ので、nMOSFET、pMOSFETともこの世代の
MOSFETとしては閾値電圧Vthが高くなる。
【0019】図12は、ゲート電極にφM =4.6 eVの
TiNを使用した場合を想定したデバイスシミュレーシ
ョンから得られたMOSFETのId(ドレイン電流)
−Vg(ゲート電圧)特性を示す。
【0020】このId−Vg特性から、nMOSFE
T、pMOSFETともサブスレショールド(sub thre
shold )特性がVg=0 Vを挟んで対称的であり、且
つ、閾値電圧Vthが0.5 V程度になっていることがわか
る。
【0021】このことは、極微細CMOSデバイスにお
いては大変不都合である。なぜならば、極微細CMOS
デバイスにおいては、電源電圧を低減することを想定し
て各部の寸法がスケーリングされており、それに伴って
閾値電圧Vthも低減させることが前提となっているから
である。
【0022】もし、閾値電圧Vthが高いままで電源電圧
を低下させなければならないとすると、結果的にはMO
SFETの電流駆動力(Vg −Vthに比例する)を低減
させる結果となり、チャネル長をスケールダウンして素
子を高性能化するというシナリオから外れてしまう。
【0023】従って、金属ゲート電極を用いた極微細C
MOSデバイスにおいても、従来のポリシリコンを用い
たCMOSデバイスと同様に低い閾値電圧Vthを実現で
きる構造が望まれていた。低い閾値電圧Vthを実現する
ためには、まず、MOSFETのチヤネル部の基板エン
ジニアリングを行うことが考えられる。
【0024】図13は、埋め込みチャネル構造を有する
nMOSFETについて本願発明者らが行ったId−V
g特性のデバイスシミュレーションの結果を示してい
る。
【0025】このシミュレーションによれば、nMOS
FET、pMOSFETとも非常に浅い埋め込みチャネ
ル層を形成すれば、例えばTiNを用いてφM =4.6 e
Vの金属ゲート電極を有するMOSFETを形成した場
合でもパンチスルーを抑制しながら低い閾値電圧Vthを
実現できることが明らかになった。
【0026】なお、図13にはnMOSFETの場合だ
けを示しているが、pMOSFETも埋め込みチャネル
構造とすることで閾値電圧Vthの絶対値を0.2 V以下に
低減できる。
【0027】ところが、現実には、特にpMOSFET
について浅いカウンタチヤネルイオン注入で埋め込みチ
ャネル層の形成を行うことは、p型ドーパントとして通
常用いられるB(ボロン)を用いる限りは非常に困難で
ある。
【0028】この理由は、たとえイオン注入直後にBの
プロファイルを浅く形成できていたとしても、その後の
熱工程によリBが拡散して不純物プロファイルがなまっ
てしまうことに起因する。
【0029】不純物プロファイルが広がってしまったB
埋め込みチャネルでは、閾値が低くなり過ぎ、また、パ
ンチスルーも制御できないので、非常に不利であること
が判明している。
【0030】従って、金属ゲート電極を用いる場合で、
且つ、現実的なチャネル不純物プロファィルを形成した
時に低い閾値電圧を実現できる構造が望まれていた。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の
金属ゲート電極構造を用いたCMOSトランジスタは、
nMOSFET、pMOSFETともに低い閾値電圧を
実現することが困難であるという問題があった。
【0032】本発明は上記の問題点を解決すべくなされ
たもので、金属ゲート電極構造を用いた極微細CMOS
トランジスタのnMOSFET、pMOSFETともに
低い閾値電圧を実現し得る構造を有する半導体装置およ
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
半導体層に形成された絶縁ゲート型電界効果型トランジ
スタのソース領域、チャネル領域およびドレイン領域
と、前記チャネル領域上に形成されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に形成され、少なくともゲート絶縁
膜側に仕事関数φM が4.2 eV〜4.3 eVとなる金属が
用いられた金属ゲート電極とをそれぞれ具備するnチャ
ネル型の絶縁ゲート型電界効果型トランジスタおよびp
チャネル型の絶縁ゲート型電界効果型トランジスタが形
成されてなり、前記nチャネル型の絶縁ゲート型電界効
果型トランジスタのチャネル領域は、チャネル領域のキ
ャリアと同一導電型の不純物がカウンタドーピングされ
たカウンタドーピング層が形成されていることを特徴と
する。
【0034】また、本発明の半導体装置の製造方法は、
本発明の半導体装置を製造する際、前記nチャネルFE
Tのチャネル領域にAs、Sbのいずれか1つの不純物
を比較的低い加速電圧でイオン注入することによって前
記カウンタドーピング層を形成することを特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0036】<半導体装置の第1実施例>図1は、第1
実施例に係る半導体装置に形成されているCMOSFE
Tの断面構造を示している。
【0037】図1において、1aは半導体基板に形成さ
れたnウエル領域、1bは半導体基板に形成されたpウ
エル領域、15はCMOS領域分離用、nMOS・pM
OS間分離用の素子分離領域である。
【0038】nMOSFET領域に形成されているnM
OSFETおよびpMOSFET領域に形成されている
pMOSFETは、基板表層部に形成されたエクステン
ション領域6を含むソース領域・ドレイン領域4と、上
記ソース領域・ドレイン領域間のチャネル領域上に形成
されたゲート絶縁膜11と、前記ゲート絶縁膜上に形成
された金属ゲート電極12とをそれぞれ具備する。
【0039】なお、5はnMOSFET・pMOSFE
Tのゲート電極の側壁部に形成された側壁絶縁膜からな
るゲート側壁領域、8は基板上に形成された層間絶縁
膜、10はnMOSFET・pMOSFET上に形成さ
れた層間絶縁膜である。
【0040】このCMOSFETの構造の特徴は、
(1)pMOSFET側の閾値電圧Vthが適当な低い値
になるように、金属ゲート電極12の少なくともゲート
絶縁膜側にφM =4.2 eV〜4.3 eV程度の金属を用い
ている点、(2)nMOSFET側のチャネル領域に比
較的浅いカウンタイオン注入により埋め込みチャネル層
が形成されて閾値電圧Vthの低減が図られている点であ
る。
【0041】上記φM =4.2 eV〜4.3 eV程度の金属
として、φM =4.2 eV近傍のZn(亜鉛)やAl(ア
ルミニウム)またはTi(チタン)などが挙げられる。
【0042】換言すれば、前記金属ゲート電極12は、
上記Zn、Al、Tiのいずれか1つの単体金属で形成
する、または、この単体金属と高融点金属との積層構造
として形成することが可能である。
【0043】図2は、図1のCMOSFETにおいて金
属ゲート電極部がφM =4.2 eVである場合を想定して
計算したnMOSFETとpMOSFETのId−Vg
特性を示している。
【0044】ここでは、pMOSFET側では適正な低
い閾値電圧Vthになっているが、nMOSFETについ
てはカウンタチャネルイオン注入をしていない場合(そ
の閾値電圧Vthが高くなっている場合)を示している。
【0045】従って、図2のId−Vg特性は、図12
に示した従来例のCMOSFETのId−Vg特性の場
合とは異なり、nMOSFETとpMOSFETのId
−Vg特性がVg=0 Vに対して非対称となっている。
【0046】この結果から、TiNをゲートに用いた従
来例のCMOSFETとは異なり、pMOSFET側は
特別にカウンチャネルタイオン注入をしなくても従来の
ポリシリコンゲートを用いたCMOSFETと同程度の
基板不純物濃度にした場合でも所望の低い閾値電圧Vth
(〜0.2 V)が実現されることがわかる。
【0047】一般には、閾値電圧Vthを小さくするため
には、基板不純物濃度を小さくすることが行われるが、
その一方で、短チャネル効果を抑制するためには基板表
面近傍のパンチスルーを抑制するために、nMOSFE
T、pMOSFETの両方とも不純物濃度を1017cm
-3〜1018cm-3程度に保つ心要がある。
【0048】したがって、前記したように金属ゲート電
極に仕事関数φM =4.2 eV〜4.3eV程度の金属を用
いてpMOSFET側の閾値電圧Vthを適正化し、nM
OSFET側に閾値電圧Vthの調整をしわ寄せすること
により、nMOSFET、pMOSFETの両方の閾値
電圧Vthの低減を図っている。
【0049】このnMOSFET側の閾値電圧Vthを低
減するために、nMOSFETの基板に対してAs(ま
たはSb)をカウンタイオン注入することにより基板表
面近傍の浅い埋め込みチャネル層をカウンタ層として形
成している。
【0050】nMOSFETの場合は、ドーパントとし
てAsやSbが使えるので、比較的浅い埋め込みチャネ
ル層の形成をカウンタチヤネルイオン注入層(カウンタ
ドーピング層)で形成することは難しくない。
【0051】この際、イオン注入による埋め込みチヤネ
ル層の深さは、少なくともゲート空乏層の厚さよりも浅
いことが心要がある。従って、AsまたはSbなどの重
い不純物によって前記カウンタ層を形成する心要があ
る。
【0052】図3は、図1中のnMOSFETの基板中
の不純物プロファイルについてプロセスシミュレーショ
ンを行った結果を示したものである。
【0053】図3に示すように、nMOSFETのカウ
ンタ層の深さは約10nm以内にすることが心要である
(カウンタ層の深さが約10nm以内でないと、ゲート
長L〜0.1 μmではパンチスルーを引き起こしてしま
う)。このことは、図13に示したデバイスシミュレー
ションの結果から判明している。
【0054】上記したように第1実施例の半導体装置
は、金属ゲート電極構造を用いた極微細CMOSトラン
ジスタの金属ゲート電極を構成する材料として、その仕
事関数の値がpMOSFET側の閾値電圧が適当な低い
値になるようなものを選択し、且つ、nMOSFET側
では浅いカウンタチヤネルイオン注入によって閾値電圧
を低減していることを特徴としている。
【0055】<半導体装置の製造方法の第1実施例>図
4(a)〜図10(a)は、図1に示した第1実施例の
CMOSFETの製造方法の一例に係る主要工程におけ
る1個のMOSFET領域に着目した平面パターンを示
しており、それぞれに対応するB−B線に沿う断面構造
を図4(b)〜図10(b)に示している。
【0056】この製造工程において、熱工程に弱い金
属、もしくは金属と反応し易いゲ一ト絶縁膜を用いるに
は、ダマシンメタルゲート形成プロセスを採用した製造
方法を用いることによってゲート電極に対する熱工程を
低減することが望ましい。
【0057】まず、図4(a)、(b)に示すように、
シリコン基板1上に素子分離領域15を選択的に形成す
る。なお、素子分離領域15は、LOCOS(選択酸
化)法、STI(シャロウトレンチ絶縁)法のいずれに
よっても形成可能である。
【0058】次に、図5(a)、(b)に示すように、
素子領域上にダミーゲート絶縁膜2を形成し、その上に
ダミーゲート電極領域3を形成する。このダミーゲート
電極領域3は、図8(a)、(b)を参照して後述する
ように金属を埋め込む前には除去される。
【0059】ここで、ダミーゲート電極領域3を形成す
る物質は、後の加工性を考慮してポリシリコンを用いて
いるが、その上部にさらにキャップとなる材料、例えば
SiNなどを堆積し、後の工程でCMP(化学的機械研
磨)を行って層間膜を平坦化する際のストッパーの役割
を持たせるようにしてもよい。
【0060】次に、図6(a)、(b)に示すように、
ダミーゲート電極領域3に対してセルフアライン的にイ
オン注入を行い、所要の熱工程を加えてエクステンショ
ン領域6を形成する。さらに、ゲート側壁材料となる物
質を堆積し、例えばRIE(反応性イオンエッチング)
によるエッチバックを行ってゲート側壁領域5を形成す
る。
【0061】次に、図7(a)、(b)に示すように、
ゲート側壁領域5に対してセルフアライン的にイオン注
入を行い、不純物の活性化のためのRTA(急速加熱処
理)を行い、ソース・ドレイン領域4となる深い拡散層
を形成する。
【0062】さらに、上部に層間絶縁膜8を堆積する。
この層間絶縁膜8としては、CMPの均一性がよいLP
(減圧)−CVD(気相成長)法により形成される酸化
膜(例えばTEOS酸化膜)が用いられる。
【0063】次に、図8(a)、(b)に示すように、
層間絶縁膜8のCMPを行って前記ダミーゲート電極領
域3の表面が露出した時点でCMPをストップさせて、
その後にダミーゲート電極領域3を除去する。この時の
CMPに際して、ダミーゲート電極領域3のポリシリコ
ン上にキャップ材としてSiN等の材料が載っている場
合は、それをストッパーにしてCMPを行うことが可能
である。
【0064】そして、CDE(ケミカルドライエッチン
グ)法によってダミーゲート電極領域3およびその下側
のダミーゲート絶縁膜2を層間絶縁膜8に対して選択的
に除去する。
【0065】さらに、上記ダミーゲート電極領域3除去
後の溝に対して後述するように仕事関数値がTiNより
も小さい金属を埋め込む前に、チャネルイオン注入を行
う。この際、pMOSFET側に対しては、基板不純物
濃度が5×1017cm-3〜2×1018cm-3程度(この
世代としては極く普通の基板濃度)となるようにイオン
ドーズ量を設定してチャネルイオン注入を行うことによ
り、従来のポリシリコンゲート電極の場合と同様に閾値
電圧を適正化できる。
【0066】これに対して、nMOSFET側に対して
は、パンチスルーを抑制するためにBのイオンドーズ量
を設定してチャネルイオン注入を行うことにより、基板
不純物濃度が5×1017cm-3〜2×1018cm-3程度
となるように形成した後、比較的低い加速電圧(例えば
15KeV)、イオンドーズ量1.5×1012cm-2
度でAsのカウンタイオン注入を行う。この際、Asの
カウンタイオン注入量とnMOSFETの閾値電圧Vth
とは所定の関係を有する。
【0067】次に、図9(a)、(b)に示すように、
前記ダミーゲート電極領域除去後の溝の底面の基板表面
にゲート絶縁膜11を形成した後、金属を堆積すること
によりダミーゲート電極領域除去後の溝に金属ゲート電
極12を埋め込む。
【0068】ここで、上記ゲート絶縁膜11は、酸化膜
系でも酸化窒化膜系でも窒化膜系でもその他の高誘電体
薄膜でもよく、デバイスの世代が変わって実効的な膜厚
を薄くした時でも目的に応じて選択できる。さらに、上
記ゲート絶縁膜11の形成方法も、熱酸化だけでなく、
CVD法による成膜方法も適用できる。
【0069】次に、図10(a)、(b)に示すよう
に、前記ダミーゲート電極領域除去後の溝内だけに金属
ゲート電極12を残すように、メタルCMPによって前
記金属を除去した後、層間絶縁膜10を推積する。ここ
で、上記層間絶縁膜層10は、BPSG(ボロン・リン
・シリケートガラス)またはプラズマCVD系の絶縁膜
などが用いられる。
【0070】そして、上記層間絶縁膜層10にコンタク
トホール7を形成して前記金属ゲート電極12に接続さ
れる金属配線(図示せず)を形成する。
【0071】なお、上記実施例では、説明の簡単化のた
め、高性能化を図るためのソース・ドレイン領域4上の
シリサイド形成工程を省略したが、従来例と同様にゲー
ト側壁領域5を形成した時点でシリサイド工程を適用す
ることも勿論可能である。
【0072】さらに、前述したようにCMOSFETの
2つの導電型のMOSFETのうちのどちらか一方の導
電型のMOSFETに合わせて閾値電圧を低くできるよ
うな金属をゲート電極として選択するという考え方は、
上記第1実施例とは逆に、nMOSFET側の閾値電圧
を低くするという方向に対しても適用できることは明白
である。
【0073】即ち、金属ゲート電極部にφM =4.9 eV
〜5.0 eV程度の金属を用いることにより、nMOSF
ET側に対してはカウンタイオン注入を行うことなく低
い閾値電圧にすることができる。
【0074】これに対して、上記したように金属ゲート
電極部にφM =4.9 eV〜5.0 eV程度の金属を用いる
ことにより閾値電圧が高くなったpMOSFET側に対
しては、浅いカウンタイオン注入を行って低い閾値電圧
にすることができる。この場合、pMOSFET側に対
しては、熱工程で拡散しにくいドーパントをカウンタイ
オン注入層の形成に使えるという前提条件が必要であ
り、例えばIn(インジウム)のイオン注入によって実
現可能である。
【0075】
【発明の効果】上述したように本発明の半導体装置およ
びその製造方法によれば、金属ゲート電極構造を用いた
極微細CMOSトランジスタのnMOSFET、pMO
SFETともに低い閾値電圧を実現することができる。
【0076】即ち、請求項1の発明のように金属ゲート
電極の仕事関数の値を選択設定すれば、短チャネル効果
を抑制するために基板濃度を比較的高くした場合でも、
pMOSFETにおいて低電圧動作に適する低い閾値電
圧を実現できる。また、nMOSFETのチヤネル部に
浅いカウンタイオン注入を行うことにより、nMOSF
ET側の閾値電圧を低減化することができる。
【0077】また、金属ゲート電極として従来のように
仕事関数の値が4.6 eV程度のTiNなどの金属を用い
ると、フェルミレベルEF がミッドギャップになるので
閾値電圧を低減しにくいが、請求項2記載の金属を用い
れば、少なくともpMOSFETに対しては何も特別な
ことをせずに(通常の基板濃度の範囲で)、低い閾値電
圧を実現することができる。
【0078】また、請求項3の発明のように、nMOS
FETに対してカウンタイオン注入する領域の深さを少
なくともゲート空乏層の厚さよりも小さくすることによ
り、パントスルーを抑制することができる。
【0079】また、請求項4の発明は、請求項1乃至3
のいずれかの半導体装置の製造に際して、nMOSFE
Tに対してAsやSbを用いてカウンタイオン注入を行
うことにより、浅いカウンタ層を形成することが容易に
なり、極微細ゲートを持つnMOSFETにおいてもパ
ンチスルーを抑制しながら低い閾値電圧を実現できる。
【0080】また、金属ゲート電極としてZnなどの融
点の低い金属、または、金属と反応し易い高誘電率薄膜
を用いる場合に、請求項5の発明のように、これらの金
属とゲート絶縁膜との反応を抑制するために低温で金属
ゲートを形成可能なダマシンメタルゲート形成プロセス
を採用することにより実現できる。
【0081】また、請求項6の発明のように金属ゲート
電極の仕事関数の値を選択設定すれば、nMOSFET
において低電圧動作に適する低い閾値電圧を実現でき、
pMOSFETのチヤネル部に浅いカウンタイオン注入
を行うことにより、その閾値電圧を低減化することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る半導体装置に形成さ
れているCMOSFETの構造を示す断面図。
【図2】仕事関数の値が=4 ・24eVの金属ゲート電極
を用いた場合のnMOSFET、pMOSFETであっ
て、nMOSFETのカウンタイオン注入を行わない場
合Id−Vg特性を示す図。
【図3】図1中のnMOSFETの基板中にAsのカウ
ンタイオン注入を行って浅い埋め込みチヤネル層を形成
した場合における基板中の不純物プロファイルについて
プロセスシミュレーションを行った結果を示す図。
【図4】図1に示した第1実施例のCMOSFETの製
造方法の一例に係る主要工程の一部における平面パター
ンおよび断面構造を示す図。
【図5】図4の工程に続く工程における平面パターンお
よび断面構造を示す図。
【図6】図5の工程に続く工程における平面パターンお
よび断面構造を示す図。
【図7】図6の工程に続く工程における平面パターンお
よび断面構造を示す図。
【図8】図7の工程に続く工程における平面パターンお
よび断面構造を示す図。
【図9】図8の工程に続く工程における平面パターンお
よび断面構造を示す図。
【図10】図9の工程に続く工程における平面パターン
および断面構造を示す図。
【図11】仕事関数の値が4.6 eVの金属ゲート電極を
用いた従来のMOSFETにおけるエネルギーバンドを
示す図。
【図12】仕事関数の値が4.6 eVの金属ゲート電極を
用いた従来のnMOSFET、pMOSFETのId−
Vg特性を示す図。
【図13】深さが10nm以下の浅い埋め込みチヤネル
層を形成して閾値電圧の低減化を図ったnMOSFET
のId−Vg特性を示す図。
【符号の説明】
1…半導体基板、 2…ダミーゲート絶縁膜、 3…ダミーゲート電極領域、 4…ソース・ドレイン電極領域、 5…ゲート側壁領域、 6…エクステンション領域、 7…コンタクトホール、 8…TEOS酸化膜(LP−CVD酸化膜)、 10…BPSG膜、 11…ゲート絶縁膜、 12…金属ゲート電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M104 AA01 BB02 BB14 BB36 CC05 DD03 DD04 DD26 EE09 GG10 HH20 5F040 DA06 DA18 DB03 DC01 EC04 EC08 EF02 EK01 EK05 FA02 FA03 FB02 FB05 5F048 AA00 AC03 BA01 BB04 BB09 BB12 BB14 BB18 BC06 BE03 BG12 BG14 DA23

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体層に形成された絶縁ゲート型電界
    効果型トランジスタのソース領域、チャネル領域および
    ドレイン領域と、 前記チャネル領域上に形成されたゲート絶縁膜と、 前記ゲート絶縁膜上に形成され、少なくともゲート絶縁
    膜側に仕事関数の値が4.2 eV〜4.3 eVとなる金属が
    用いられた金属ゲート電極とをそれぞれ具備するnチャ
    ネル型の絶縁ゲート型電界効果型トランジスタおよびp
    チャネル型の絶縁ゲート型電界効果型トランジスタが形
    成されてなり、 前記nチャネル型の絶縁ゲート型電界効果型トランジス
    タのチャネル領域は、チャネル領域のキャリアと同一導
    電型の不純物がカウンタドーピングされたカウンタドー
    ピング層が形成されていることを特徴とする半導体装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置において、 前記金属ゲート電極は、亜鉛、アルミニウム、チタンの
    いずれか1つの単体金属で形成される、または、この単
    体金属と高融点金属との積層構造として形成されること
    を特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の半導体装置にお
    いて、 前記カウンタドーピング層の厚さは、少なくともゲート
    空乏層幅を超えないことを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    半導体装置を製造する際、 前記nチャネルFETのチャネル領域にAs、Sbのい
    ずれか1つの不純物を比較的低い加速電圧でイオン注入
    することによって前記カウンタドーピング層を形成する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記金属ゲート電極をダマシンメタルゲート形成プロセ
    スによって形成することを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 半導体層に形成された絶縁ゲート型電界
    効果型トランジスタのソース領域、チャネル領域および
    ドレイン領域と、 前記チャネル領域上に形成されたゲート絶縁膜と、 前記ゲート絶縁膜上に形成され、少なくともゲート絶縁
    膜側に仕事関数の値が4.9 eV〜5.0 eVとなる金属が
    用いられた金属ゲート電極とをそれぞれ具備するnチャ
    ネル型の絶縁ゲート型電界効果型トランジスタおよびp
    チャネル型の絶縁ゲート型電界効果型トランジスタが形
    成されてなり、 前記pチャネル型の絶縁ゲート型電界効果型トランジス
    タのチャネル領域は、インジウムがイオン注入されたカ
    ウンタ層が形成されていることを特徴とする半導体装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6825530B1 (en) 2003-06-11 2004-11-30 International Business Machines Corporation Zero Threshold Voltage pFET and method of making same
KR100463239B1 (ko) * 2002-03-30 2004-12-29 주식회사 하이닉스반도체 씨모스 반도체장치의 제조 방법
US7060581B2 (en) 2003-10-09 2006-06-13 Kabushiki Kaisha Toshiba Method for manufacturing a semiconductor device

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