JP2000150256A - 圧粉磁芯 - Google Patents

圧粉磁芯

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JP2000150256A
JP2000150256A JP10336574A JP33657498A JP2000150256A JP 2000150256 A JP2000150256 A JP 2000150256A JP 10336574 A JP10336574 A JP 10336574A JP 33657498 A JP33657498 A JP 33657498A JP 2000150256 A JP2000150256 A JP 2000150256A
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magnetic
powder
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coercive force
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Haruki Hoshi
晴輝 保志
Masayoshi Ishii
政義 石井
Teruhiko Fujiwara
照彦 藤原
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Tokin Corp
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Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い飽和磁化で、低い保磁力の圧粉磁芯を提
供すること。 【解決手段】 圧粉磁芯の合金組成を、Si1〜10重
量%、Mn0.1〜5重量%、B0.01〜1重量%、残
部Feとし、かつ、圧粉磁芯に用いる粉末粒径を500
μm以下とすることにより、保磁力が5.0Oe以下
で、かつ、印加磁場200Oeにおける磁束密度が10
000G以上の特性となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チョークコイル等
に用いられる圧粉磁芯に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高周波で用いられるチョークコイルとし
て、フェライト磁芯や圧粉磁芯が使用されている。これ
らの内、フェライト磁芯は、飽和磁束密度が小さいとい
う欠点を有している。これに対して、金属粉末を成形し
て作製される圧粉磁芯は、軟磁性フェライトに比べて、
高い飽和磁束密度を持つため、直流重畳性に優れている
という長所を有している。
【0003】しかし、近年の電子機器の小型化要請に伴
う電子部品は、小型化、大電流化が進んでいる。これに
伴い、使用される圧粉磁芯には、高磁界での透磁率向上
が強く求められている。一般に、コイルの直流重畳特性
を向上させるためには、飽和磁化の高い磁芯を選択する
こと、つまり、高い飽和磁束密度を持つ圧粉磁芯の選択
が必須とされている。
【0004】そこで、必然的に高い飽和磁化の材料が必
須となるが、そのような高い飽和磁化の材料としては、
純鉄が一般的に良く知られており、純鉄粉は、圧粉磁芯
材料として広く使用されている。
【0005】ところが、純鉄粉を用いた圧粉磁芯は、セ
ンダスト系圧粉磁芯よりも低い重畳特性しか示さない。
この理由は、純鉄がセンダストに比較し、高い磁気異方
性のため、保磁力が大きくなるためと考えられる。
【0006】その欠点を改善するため、純鉄にSi、A
l等を添加元素として合金を製造することにより、磁気
異方性を低減させることは、広く知られている所であ
る。
【0007】しかし、圧粉磁芯材料としてみた場合、発
明者らが検討した結果によると、何れの添加元素の合金
粉末で圧粉磁芯を製造しても、直流重畳特性の改善は顕
著ではなかった。その原因は、純鉄にSi,Alを添加
した合金系では、磁気異方性を0にする組成が存在しな
いため、保磁力が高く、材料の高い飽和磁化を有効に利
用できないためと考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、高い
飽和磁化で、低い保磁力の圧粉磁芯を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記問題点を鑑み、調査を進めた結果、優れた直流重畳
特性を得られる圧粉磁芯合金組成を提案している。この
発明は、1〜10重量%SiのSiFe合金組成に、
0.1〜5重量%のMnを添加することにより、合金粉
末の保磁力が低減し、圧粉磁芯の直流重畳特性が著しく
向上した圧粉磁芯が得られるというものである。
【0010】更に調査を継続した結果、上記合金組成に
Bを0.01〜1重量%添加することで、保磁力をより
小さくでき、より優れた直流重畳特性を有する圧粉磁芯
を見い出すに至った。これは、電磁鋼板材料として知ら
れているSiFeにMn,Bを添加することにより、合
金粉末の保磁力が低減したためであり、磁気異方性の低
減が関与していると推察される。
【0011】また、ここで、SiFe合金系を選択した
理由は、SiはAlに比較し少量の添加でFeの磁気異
方性を著しく低減させることが可能なためである。
【0012】即ち、本発明は、強磁性粉末とバインダー
とを混合した粉末を圧縮成形して得られる圧粉磁芯にお
いて、前記強磁性粉末の合金組成が1〜10重量%S
i、0.1〜5重量%Mn、0.01〜1重量%B、残部
Feとする圧粉磁芯である。
【0013】また、本発明は、前記圧粉磁芯において、
前記強磁性粉末の粒径が500μm以下とする圧粉磁芯
である。
【0014】また、本発明は、前記圧粉磁芯において、
保磁力が5.0Oe以下、かつ、印加磁界200Oeに
おける磁束密度Bが10000G以上とする圧粉磁芯で
ある。
【0015】以上により、Mnの添加で磁芯の保磁力も
低減し、更に、Bの添加で保磁力をより低減でき、結果
として、高い直流電流重畳特性が達成されたものと思わ
れる。
【0016】
【発明の実施の形態】出発原料は、組成が1〜10重量
%Si、0.1〜5重量%Mn、0.01〜1重量%B、
残部Feであり、粉末は、高周波溶解で作製したインゴ
ットを粉砕しても、アトマイズ法で作製しても、組成が
均一であれば、どの方法でも良い。この粉末は、必要に
応じて熱処理し、次に、バインダーを混合し、金型を使
用し、所望の形状にプレス成形する。次に、この成形体
を必要に応じ歪取熱処理することにより、本発明による
圧粉磁芯が作製される。
【0017】ここで、B量を規定したのは、0.01%
未満のB量では、無添加と同等で、添加の効果が見られ
ないためで、1%を超えると、飽和磁化の低下が著し
く、重畳特性を劣化させるためである。
【0018】また、Si量、Mn量の規定は、前記特許
に記載の通りである。
【0019】また、粒径を500μm以下に規定したの
は、500μmを越えると、コアの保磁力が増大し、良
好な特性が得られないためである。更に、充填率も低下
する傾向にあるためである。
【0020】コアの保磁力を規定した理由も同様に、
5.0Oeを越えると、良好な直流重畳特性が得られな
いためである。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。
【0022】(実施例1)6.5%Si、0.5%Mn、
0.01%B、残部Fe組成の合金インゴットを高周波
溶解で作製した。このインゴットをジョークラッシャ
ー、ロールミルを使用して150μm以下に粉砕した。
【0023】次に、この粉末をFe製の容器に入れ、炉
中1000℃で2時間Ar雰囲気中保持後、そのまま炉
冷した。
【0024】次に、この粉末を炉から取出し後、篩を使
用し、20〜150μmに分級した。この分級した粉末
にシリコーン樹脂を2.0wt%混合し、外径φ20m
m、内径φ10mmの金型を用い、室温で10ton/
cm2で成形し、トロイダル形状の圧粉磁芯を得た。
【0025】次に、この圧粉磁芯を170℃で2時間大
気中で熱処理を行い、バインダー硬化を行った。次に、
この磁芯に対し、粉末成形時の歪を除去するため、60
0℃で2時間水素中で熱処理した。次に、この磁芯に対
して巻線をし、HP製4284Aプレシジョンメーター
で直流重畳特性を測定した。その測定インダクタンス値
より透磁率μを計算した。また、重畳した直流電流値よ
り重畳した直流磁界Hm(Oe)を計算した。これらの
結果を図1に示す。
【0026】比較例として、出発原料の組成が6.5%
SiFe(Mn無添加、B無添加)であり、本発明と全
く同じくインゴットから粉末を製造し、熱処理、バイン
ダー混合、成形、熱処理を行った磁芯の直流重畳特性を
測定した結果も図1に示す。
【0027】図1から明らかなように、本発明による圧
粉磁芯は、直流重畳特性が向上していることが分かる。
【0028】(実施例2)実施例1と同様の組成のイン
ゴットを、実施例1と同様の方法で粉末の熱処理を行っ
た。
【0029】次に、その粉末を20μm〜150μm、
150μm〜250μm、250μm〜500μm、5
00μmから750μm、750μm〜1000μmの
5種類に篩分け、実施例1と同様の方法でバインダー混
合、磁芯作製、熱処理を行った。
【0030】次に、これらの磁芯に、一次55ターン、
二次30ターンの巻線をし、東英工業株式会社製TRF
−5A直流磁気磁束計により、これら圧粉磁芯の直流磁
気特性を測定した。
【0031】次に、HP製4284Aプレシジョンメー
ターで直流重畳特性を測定した。測定結果のうち、印加
磁界40Oeにおける透磁率μを計算により求めた。こ
れらの結果を表1に示す。
【0032】
【0033】表1より、500μmを越えた粉末粒径で
磁芯の保磁力が大きく、透磁率μ40が低下していること
がわかる。
【0034】以上より、粉末粒径500μm以下で良好
な直流重畳特性が得られることがわかった。
【0035】(実施例3)Si量を6.5%、Mn量を
1.0%と一定として、B量を0,0.005,0.0
1,0.05,0.1,0.25,0.5,0.75,1.
0,1.25,1.5%のの各組成のインゴットを高周波
溶解にて作製した。
【0036】次に、実施例1と同様な方法で粉末の熱処
理、篩分け、バインダー混合、磁芯作製、熱処理を行っ
た。次に、これら磁芯に一次55ターン、二次30ター
ンの巻線をし、東英工業株式会社製TRF−5A直流磁
気磁束計により、これら圧粉磁芯の直流磁気特性を測定
した。
【0037】測定した結果の内、印加磁界200Oeの
時の磁束密度B200を図2に、保磁力を図3に、印加磁
界40Oeにおける透磁率μ40を図4に示す。
【0038】図2より、B200は0.01重量%以上Bを
添加することにより、無添加のものより高い値を示すも
のの、1重量%を越えて添加すると、B無添加合金の値
よりも低くなり、Bの添加の効果が、実質的に失われる
ことがわかる。
【0039】図3より、Bが1重量%を越えて添加する
と、B無添加のものより保磁力が増加しており、これ
は、Bの添加量が1重量%を越えると、磁気異方性が増
加しているものと考えられる。
【0040】図4より、Bが1重量%を越えて添加した
場合では、透磁率μ40が無添加のものより低下してい
る。これは、保磁力の影響と、前に述べたB200の低下
が関係しているものと考えられる。
【0041】(実施例4)Si量を6.5%、B量を0.
5%と一定として、Mn量を0,0.1,0.5,1,
2,3,4,5,6%の各組成のインゴットを高周波溶
解にて作製した。
【0042】次に、実施例1と同様な方法で粉末の熱処
理、篩分け、バインダー混合、磁芯作製、熱処理を行っ
た。
【0043】次に、実施例3と同様な方法で、これらの
磁芯に巻線をし、東英工業株式会社製TRF−5A直流
磁気磁束計により、これら圧粉磁芯の直流磁気特性を測
定した。
【0044】測定した結果の内、印加磁界200Oeの
時の磁束密度B200を図6に示し、保磁力を図7に示
す。
【0045】図5より、B200は0.1重量%以上Mnを
添加することにより、無添加のものより高いB200を示
すものの、5重量%を越えて添加すると、Mn無添加合
金の値よりも低くなり、Mnの添加の効果が、実質的に
失われることがわかる。
【0046】図6より、Mn量が5重量%を越えた場合
では、Mn無添加のものより保磁力が増加しているのが
わかる。
【0047】次に、この磁芯に対して巻線をし、HP製
4284Aプレシジョンメーターで直流重畳特性を測定
した。測定値の内、印加磁界40Oeにおける透磁率μ
40を計算により求め、それら結果を図7に示す。
【0048】図7より、0.1〜5重量%のMn量で透
磁率μ40が向上していることが分かる。また、Mn量が
5重量%を越えると、透磁率μ40がMn無添加のものよ
り低下する。これは、保磁力の増加と、前に述べたB
200の低下が関係しているものと考えられる。
【0049】以上より、保磁力5.0Oe以下、B200
10000G以上で良好な直流重畳特性が得られた。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
1〜10重量%Si、0.1〜5重量%Mn、0.01〜
1重量%B、残りFeの合金粉末を使用することによ
り、高い飽和磁化で、低い保磁力の圧粉磁芯を提供する
ことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における、本発明と比較例との直流重
畳磁界と透磁率μの関係を示す図。
【図2】実施例3における、B量と直流磁気特性(B
200)を示す図。
【図3】実施例3における、B量と保磁力を示す図。
【図4】実施例3における、B量と直流重畳特性
(μ40)を示す図。
【図5】実施例4における、Mn量と直流磁気特性(B
200)を示す図。
【図6】実施例4における、Mn量と保磁力を示す図。
【図7】実施例4における、Mn量と直流重畳特性(μ
40)を示す図。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強磁性粉末とバインダーとを混合した粉
    末を圧縮成形して得られる圧粉磁芯において、前記強磁
    性粉末の合金組成が1〜10重量%Si、0.1〜5重
    量%Mn、0.01〜1重量%B、残部Feであること
    を特徴とする圧粉磁芯。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の圧粉磁芯において、前記
    強磁性粉末の粒径が500μm以下であることを特徴と
    する圧粉磁芯。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の圧粉磁芯におい
    て、保磁力が5.0Oe以下、かつ、印加磁界200O
    eにおける磁束密度Bが10000G以上であることを
    特徴とする圧粉磁芯。
JP10336574A 1998-11-10 1998-11-10 圧粉磁芯 Pending JP2000150256A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009059848A (ja) * 2007-08-31 2009-03-19 Tamura Seisakusho Co Ltd コア材とそれを用いたコア、そのコアを使用したチョークコイル
JP2017110256A (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 セイコーエプソン株式会社 軟磁性粉末、圧粉磁心、磁性素子および電子機器

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