JP2000147823A - 電子写真用塗工紙及びその製造方法 - Google Patents

電子写真用塗工紙及びその製造方法

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JP2000147823A
JP2000147823A JP10317320A JP31732098A JP2000147823A JP 2000147823 A JP2000147823 A JP 2000147823A JP 10317320 A JP10317320 A JP 10317320A JP 31732098 A JP31732098 A JP 31732098A JP 2000147823 A JP2000147823 A JP 2000147823A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真方式の複写機やプリンターなどでの
使用において、定着ロール部での巻付きやブリスターを
発生しない電子写真用塗工紙を提供するものである。 【解決手段】 原紙の両面又は片面に顔料と接着剤を主
成分とする塗工層を備えた電子写真用塗工紙において、
前記原紙がキトサンを含有することを特徴とする電子写
真用塗工紙、及びその製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フルカラー又はモ
ノクロームの電子写真複写機、ファクシミリ、プリンタ
ー等のハードコピー機器や電子写真方式のデジタル印刷
機などに適用する電子写真用塗工紙及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機、プリンターのカラー化、
高速化及び高画質化が進んでいる。特に、オンデマンド
の出版物の分野では、より手軽に、且つ小部数への対応
が可能なことから、これまで印刷により得ていた出版物
をカラー複写機、カラープリンターにより得ようという
動きが注目されている。
【0003】通常、複写機及びプリンターは記録用紙を
機械本体内部のトレイ又は本体外部に設置した手差しト
レイから印字部に供給するが、印刷用塗工紙をPPC用
紙やプリンター用紙として使用した場合、こわさが低い
ことにより走行トラブルが発生する。
【0004】また、トナー画像が熱定着される時、ブリ
スターと呼ばれるトラブルが発生する。ブリスターの発
生メカニズムは以下のように説明される。熱定着される
時、用紙内部の水分が熱により蒸発し、用紙内部に水蒸
気圧が生じる。水蒸気を用紙の外に排出しようとすると
きに、その排出が阻害されるため水蒸気圧が異常に上昇
して紙層内部が破裂する。
【0005】上記ブリスターと走行トラブルを改善する
技術がいくつか報告されている。例えば、特開昭62−
198875号公報や特開昭62−198876号公報
には、塗工層表面の中心線平均粗さが2.0μm以下
で、透気度が4000秒以下に調整された電子写真用転
写紙が提案されている。
【0006】また、特開平3−294600号公報に
は、塗料に対して内部に空隙を有する非造膜性樹脂を顔
料重量の5〜25重量%含有させ、塗工紙水分を4〜6
%とし、塗工紙密度を1.10g/cm3 以下とし、透
気度を4000秒以下にし、塗工紙の塗工量を片面当た
り8〜20g/m2 の範囲に調整した電子写真用転写紙
が提案されている。
【0007】さらに、特開平5−241366号公報に
は、平滑度及び透気度が特定の範囲にある原紙に、顔料
100重量部中に有機顔料を3〜80重量部含有する顔
料と結着剤を配合した塗液を塗工量3〜7g/m2 で塗
工して電子写真用塗工紙が開示されている。
【0008】しかし、これらの塗工紙は、塗工材料中に
中空顔料を含有させたり、塗工量を軽減させて塗工層の
通気性を改善してブリスターや走行トラブルを改善する
技術であるため、坪量が特定範囲に限定され、かつ片面
プリントに用途が限定される。即ち、坪量が低い場合や
両面プリントに適用する場合は、ブリスターや走行トラ
ブルを改善することが困難となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の課題
を解消し、電子写真方式の複写機やプリンターなどにお
いて、熱定着ロール部への巻付きやブリスターを発生し
ない電子写真用塗工紙、及びその製造方法を提供しよう
とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、上
記課題を解決するために、原紙特性に着目して鋭意検討
を重ねた結果、原紙のこわさ向上による熱定着ロール巻
付きトラブルの改善と、原紙の紙間結合強度向上による
ブリスターの改善ができることを見出した。即ち、原紙
の製造段階において、キトサンを添加することによっ
て、キトサンの有する高分子凝集性、及び繊維との吸着
性を効果的に導出し、こわさ及び結合強度を向上させる
ことに成功し、本発明を完成するに至った。即ち、本発
明の構成は以下の通りである。
【0011】(1) 原紙の両面又は片面に顔料と接着剤を
主成分とする塗工層を備えた電子写真用塗工紙におい
て、前記原紙がキトサンを含有することを特徴とする電
子写真用塗工紙。 (2) 原紙の両面又は片面に顔料と接着剤を主成分とする
塗工層を備えた電子写真用塗工紙において、前記原紙が
キトサンを含有することを特徴とする加熱定着方式を採
用した電子写真用塗工紙。 (3) 前記キトサンの分子量が5万〜200万の範囲にあ
ることを特徴とする前記(1) 又は(2) 記載の電子写真用
塗工紙。
【0012】(4) 原紙の両面又は片面に、顔料と接着剤
を主成分とする塗工層を設けて電子写真用塗工紙を製造
する方法において、前記原紙の製造用紙料にキトサン及
び有機酸を含有する高分子カチオン性コロイド状溶液を
添加することを特徴とする電子写真用塗工紙の製造方
法。 (5) 原紙の両面又は片面に、顔料と接着剤を主成分とす
る塗工層を設けて電子写真用塗工紙を製造する方法にお
いて、前記原紙の製造用紙料にキトサン及び有機酸を含
有する高分子カチオン性コロイド状溶液を添加すること
を特徴とする加熱定着方式を採用した電子写真用塗工紙
の製造方法。 (6) 前記キトサンは分子量が5万〜200万の範囲にあ
ることを特徴とする前記(4) 又は(5) 記載の電子写真用
塗工紙の製造方法。
【0013】(7) 前記原紙紙料中に溶解しているキトサ
ン濃度を、パルプ100重量部に対してキトサンを固形
分で0.3〜3.0重量部の範囲に調整することを特徴
とする前記(4) 〜(6) のいずれか1つに記載の電子写真
用塗工紙の製造方法。 (8) 前記キトサンは、分子量が50〜300の範囲の有
機酸に溶解して添加することを特徴とする前記(4) 〜
(7) のいずれか1つに記載の電子写真用塗工紙の製造方
法。
【0014】(9) 前記原紙の製造用紙料を用いて坪量4
5〜125g/m2 の原紙を製造し、片面当り2〜25
g/m2 の塗工量で前記原紙の両面又は片面を塗工した
後、平滑処理を施すことを特徴とする前記(4) 〜(8) の
いずれか1つに記載の電子写真用塗工紙の製造方法。 (10)前記塗工に、顔料100重量部当たり接着剤を5〜
50重量部配合した塗工組成物を用いることを特徴とす
る前記(4) 〜(9) のいずれか1つに記載の電子写真用塗
工紙の製造方法。 (11)前記平滑処理は、仕上がり密度が1.30g/m3
以下になるように仕上げることを特徴とする前記(4) 〜
(10)のいずれか1つに記載の電子写真用塗工紙の製造方
法。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の特徴は電子写真用塗工紙
の原紙の製造工程において、有機酸により溶解したキト
サンの水溶液を添加してパルプの繊維間結合強度を改善
することにより、熱定着ロールへの巻付きやブリスター
を防止できる程度の原紙のこわさ及び紙間結合強度を確
保することにある。
【0016】なお、キトサンを種々の記録用シートに用
いることが提案されているが、いずれも本発明とは使用
目的及び使用態様が相違し、本発明とは全く関係のない
ものである。即ち、特開平5−303229号公報に
は、バックグランドの染みなどのない高品質の画像形成
を可能にする記録シートが提案されており、原紙を被覆
する帯電防止層に親水性多糖類の1つとしてキトサンを
配合することが例示されている。また、特開平6−86
18号公報には、カラー間ブリードが少なく耐熱・耐湿
性を備えた記録シートが提案されており、原紙を被覆す
る受像層が、ラテックスを形成する重合体及びオキシア
ルキレンモノマーを含有する重合体に多糖類を配合して
構成することが記載され、前記多糖類としてキトサンが
例示されている。さらに、特開平6−40146号公報
には、水性インクの混色ブリージングを抑制した記録用
コートシートが提案されており、原紙上の2つのコーテ
ィング層のうち、第1のコーティング中に配合する親水
性物質の1つとしてキトサンが例示されている。しか
し、上記の記録シートはいずれも被覆層にキトサンを配
合するものであって、本発明のように原紙にキトサンを
配合するものでないところから、本発明とは関係のない
ものである。
【0017】また、特開平8−314178号公報に
は、サイズ剤をパルプ内部に添加した後、サイズプレス
により耐水化剤、水溶性高分子及びサイズ剤を含浸させ
ることにより、サイズプレス後のドライヤーやカンバス
汚れの発生を防止し、サイズプレスムラの発生を防止す
ることが提案されているが、本発明のように原紙にキト
サンを配合するものでないところから、本発明とは関係
のないものである。さらに、特開平6−250439号
公報には、インクジェット記録紙のカール(紙が丸ま
る)やコックリング(紙が波打つ)を防止するために、
耐水化剤、水溶性高分子及びサイズ剤をパルプに加えて
抄造した記録紙が提案されており、前記水溶性高分子の
1つとしてキトサンが例示されているが、本発明のよう
に、熱定着方式を採用する電子写真用の塗工紙における
熱定着ロールへの巻付きやブリスターを防止するため
に、原紙にキトサンを含有させることについて示唆する
記載がないので、本発明とは関係のないものである。
【0018】本発明で使用するキトサンは塩基性ホモ多
糖類の天然高分子であり、蟹・エビなの甲殻類の外殻、
イカの背骨や蛸の嘴などに含まれるキチン、カルシウム
や蛋白質などの複合体を酸及び/又はアルカリで処理し
てキチン質を抽出し、強アルカリで脱アセチル化処理す
ることにより得られる。キトサンは、生物により合成さ
れ、また、自然に分解されるため環境汚染など懸念のな
いことなどから、その特性を活かし食品や医用などの分
野で研究・開発に利用されているものである。具体的に
は、(株)共和テクノスからはフローナック(FLON
AC)の商品名で、(株)加ト吉バイオからはキトサン
7B/8B/9B/10B/70H/70M/80H/
80M/90M/90L/100Lなどの商品名で市販
されている。
【0019】キトサンは通常のアルカリや有機溶媒には
溶解しないが、希酸には溶解し、高分子カチオン性コロ
イド状の物質を形成し、非常に優れた凝集性を示す。本
発明者はこの高分子凝集性に着目し、キトサンの適応に
よりパルプの繊維間結合を補強し、原紙のこわさや強度
を向上させることについて鋭意検討した。即ち、こわさ
や強度を上げるには繊維のセルロース分子間で形成され
る水素結合が重要であり、水素結合の数を増すことによ
り強度が向上する。そこで、キトサンの凝集力を利用し
て、セルロース分子の水素基同士、そして、カチオン化
澱粉等を添加する場合はその水酸基との水素結合を増加
させ、さらにキトサンの水酸基(−OH)及び/又はア
ミド基(−CONH2 )との水素結合により強度が向上
すると考えらさる。
【0020】そこで、紙原料調成工程において、叩解し
た木材パルプLBKPに填料、内添サイズ剤、キトサン
溶解水溶液を順次加えて、原紙を抄造した。キトサンの
用紙のこわさや紙間結合強度への効果について鋭意検討
した。得られた用紙の特性・性能の評価結果から、本発
明で使用するキトサンは、5万〜200万、好ましくは
20万〜200万の範囲にあるものが最適であることを
確認した。5万より低いと、キトサンの添加効果が著し
く低下する。また、200万を超えると、著しく凝集性
が高くなり、上記調製作業やパルプへの添加作業が困難
であり、添加してもフロックが発生し易いなどの問題が
ある。
【0021】また、キトサンを溶解するための希酸の種
類について検討した。キトサンは希塩酸や希硝酸などの
無機酸にも溶解するが、有機酸の方が溶解性が良く、パ
ルプ原料への添加作業にも適することが判った。特にキ
トサンは0.1〜2.0重量%程度の希薄な有機酸に良
く溶解する。また、有機酸は分子量が50〜300、好
ましくは90〜300の範囲にある酢酸、アスコルビン
酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、乳酸、アジピン
酸、スルファミン酸、リンゴ酸、コハク酸、マレイン
酸、クエン酸、酒石酸などが最も好ましいものであるこ
とを確認した。
【0022】原紙紙料中に溶解しているキトサン濃度
は、パルプ100重量部に対してキトサンを固形分で
0.3〜3.0重量部の範囲、好ましくは0.5〜2.
0重量部の範囲に調整することが望ましい。キトサン固
形分が0.3重量部未満では凝集効果が充分得られず、
必要なこわさ及び強度を確保できず、3.0重量部を超
えると凝集効果が極度に高くなり過ぎて、分散性が低下
するため、必要なこわさを得ることができず地合いも悪
化する。
【0023】キトサン添加剤は次のように調製した。溶
液槽に張った一定量の水に対して、0.5〜3.0%、
好ましくは0.5〜2.5%、より好ましくは0.5〜
2.0%のキトサン濃度となるように秤量し、キトサン
を上記の水に少量ずつ投入しながら攪拌・分散させ、充
分に水に馴染ませてキトサンを膨潤させる。膨潤したこ
とを確認した後、キトサンと同量(重量比)の有機酸を
添加して充分に攪拌・溶解することにより高分子カチオ
ン性コロイド状キトサン溶液を調製する。キトサン濃度
が上記範囲の上限値を超えると、粘度が高すぎて調製液
を溶解槽から他に移すことができない。また、下限値を
下回ると、低粘度となり取扱性は向上するが、キトサン
の凝集性が発現しにくくなる。
【0024】本発明の塗工紙は、原紙坪量が45〜12
5g/m2 、好ましくは50〜125g/m2 の原紙に
対し、片面当り2〜25g/m2 、好ましくは5〜25
g/m2 の範囲の塗工量で両面又は片面に塗工層を設け
た後、スーパーキャレンダーなどによる平滑処理を施し
て得られる。本発明では、上記の原紙の製造工程におい
て、上記キトサンの添加により、こわさ及び繊維間の結
合強度を大幅に向上させることができ、ハードコピー機
器や従来の印刷機器などにも充分に適応し得る電子写真
用塗工紙を完成するに至った。
【0025】本発明の塗工紙は、電子写真方式の複写機
やプリンターなどのハードコピー機器に使用することを
目的としているために、目標とする坪量、密度、紙厚、
こわさ、白色度及び表面平滑性など電子写真用紙に必要
な基本特性を満足する必要がある。そのためにはパルプ
の濾水度を叩解調整したパルプ・スラリーに対し、填
料、内添サイズ剤、定着剤を内添し、乾燥工程のサイズ
プレスで澱粉などの表面サイズ剤を塗布又は含浸して抄
造する。また、PPC用紙等のハードコピー機器に使用
する場合はサイズプレスで澱粉などと共に無機塩等など
の導電剤を加えて電気抵抗を調整する必要がある。
【0026】本発明で使用するパルプの種類は特に限定
されるものではないが、木材化学パルプ、特に広葉樹晒
クラフトパルプL・BKPが望ましい。印刷古紙、オフ
ィス古紙、新聞古紙などの古紙パルプ、CMP、CTM
P、TMP等の木材機械パルプ、わら、バガス、ケナフ
等の非木材パルプなど公知のパルプ単独又はそれらを組
合せて使用することを妨げるものではない。
【0027】本発明で使用する填料は、軽質炭酸カルシ
ウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、焼成ク
レー、タルク、カオリンなどの無機顔料、及びメラミン
樹脂、尿素樹脂などの有機顔料を挙げることができる
が、特に限定されるものではない。これらの填料の配合
量は特に限定されないが、3〜20重量%、好ましくは
5〜15重量%の範囲で使用するのが適当である。
【0028】また、本発明で使用するサイズ剤は、アル
ケニル無水コハク酸系、アルキルケテンダイマー系、ア
ルケニルケテンダイマー系、中性ロジン系、オレフィン
系樹脂、スチレン・アクリル系樹脂等の中性サイズ剤、
カチオン化澱粉、ロジン系サイズ剤、石油樹脂系サイズ
剤などを挙げることができ、これらは内添及び/又は外
添される。これらも填料と同様に限定されるものではな
く、必要に応じてサイズ性や填料定着性などの調整のた
めに適宜使用される。
【0029】本発明のキトサン溶液は、紙料調成工程で
填料、内添サイズ剤等を添加した後に加えるのが最も効
果的であるが、抄紙機のワイヤーパートにおけるスプレ
ーや乾燥工程におけるサイズプレスで添加してもその効
果を得ることができる。
【0030】本発明の塗工紙をPPC用紙やプリンター
用紙などに適用するには表面電気抵抗の調整が必要であ
る。表面電気抵抗値を調整する導電剤としては、塩化ナ
トリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリ
ウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化錫、酸化アルミニ
ウム、酸化マグネシウム等の無機物や、アルキルリン酸
エステル酸、アルキル硫酸エステル酸、スルホン酸ナト
リウム塩、第4級アンモニウム塩等の有機系の材料を挙
げることができるが、これらに限定されるものではな
く、単独又は混合して使用することができる。この他
に、染料、pH調整剤等、通常の転写紙に配合される各
種助剤を適宜使用することが可能である。
【0031】本発明の塗工紙の塗工層に用いられる顔料
としては、通常の塗工紙に用いられる顔料、例えば、重
質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、二酸化チタ
ン、水酸化アルミニウム、サチンホワイト、タルク、硫
酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシ
ウム、炭酸マグネシウム、非晶質シリカ、コロイダルシ
リカ、ホワイトカーボン、カオリン、焼成カオリン、デ
ラミネーテッドクレー、アルミノ珪酸塩、セリサイト、
ベントナイト、スメクタイト等の鉱物質顔料や、ポリス
チレン樹脂微粒子、尿素ホルムアルデヒド樹脂微粒子、
微小中空粒子、その他の有機系顔料等を単独あるいは複
数組み合わせて使用することができる。
【0032】本発明に用いられる接着剤としては、スチ
レン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン
・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート
系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合
及びポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、
アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成
系接着剤や、酸化デンプン、エステル化デンプン、酵素
変性デンプンやそれらをフラッシュドライして得られる
冷水可溶性デンプン、カゼイン、大豆たんぱく等の天然
系接着剤として一般に知られた接着剤が挙げられる。こ
れら接着剤は顔料100重量部当り5〜50重量部、好
ましくは10〜30重量部の範囲で使用される。また、
必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水
化剤等通常の塗工紙用顔料に配合される各種助剤が適宜
使用される。
【0033】調製された塗工組成物は、通常の一般塗工
紙製造に使用される塗工装置、例えばブレードコータ、
エアナイフコータ、ロールコータ、リバースロールコー
タ、バーコータ、カーテンコータ、ダイスロットコー
タ、グラビアコータ等を用いオンマシン又はオフマシン
により、上記で得られた原紙上に一層又は多層に分けて
乾燥重量で片面当り2〜25g/cm2 、好ましくは5
〜25g/m2 の範囲で塗工される。
【0034】塗工後の平滑化処理は、通常使用される平
滑化装置、例えば、スーパーキャレンダー、マシンキャ
レンダー、ソフトニップキャレンダー等が用いられ、仕
上がり密度が1.30g/m3 以下になるように仕上げ
られる。
【0035】
【実施例】以下、本発明について、実施例を挙げて具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定さ
れるものではない。なお本実施例において「部」、
「%」は全て「重量部」、「重量%」を意味し、重量値
は全て「有効成分(固形分)」を表す。
【0036】〔実施例1〕 (キトサン添加剤の調製)溶液槽に張った一定量の水に
対し、高分子量キトサン(フローナックN、分子量20
万〜50万:共和テクノス(株)社製)を秤量し、キト
サンを少量ずつ投入しながら攪拌・分散させ、充分に水
に馴染ませてキトサンを膨潤させた。膨潤を確認した
後、キトサンを溶解するために、キトサンと同量のアス
コルビン酸(分子量:176)を加えて充分に攪拌・溶
解することにより高分子カチオン性コロイド状のキトサ
ン溶液を調製した。
【0037】(塗工顔料の処方)塗工組成物の顔料成分
100重量部のうち、軽質炭酸カルシウム(タマパール
TP−222H:奥多摩工業(株)製)を40部、カオ
リン(ウルトラホワイト90:エンゲルハート(株)
製)を60部、また接着剤として酸化デンプン(王子エ
ースB:王子コーンスターチ(株)製)を3.5部、合
成接着剤(JSRO668:日本合成ゴム(株)製)を
11.0部、分散剤(アロンT−40:東亜合成(株)
製)を0.3部、及び導電剤として塩化ナトリウムを
0.06部配合して塗工組成物を調製した。
【0038】(塗工紙の製造)広葉樹晒パルプ(L・B
KP)100部を用い、その濾水度を450ml−cs
fに叩解調製し、パルプ100部に対して固形分の高分
子量キトサン(フローナックN,分子量20万〜50
万:共和テクノス(株)製)0.5部を含有する上記キ
トサン添加剤と、その他填料として軽質炭酸カルシウム
を5部、内添サイズ剤としてアルケニル無水コハク酸を
0.2部、定着剤としてカチオン化澱粉を0.5部を添
加して紙料調製した。この調製紙料をオリエンテッドシ
ートフォーマー(熊谷理機工業(株)製)に適用し、ロ
ータリードライヤー(熊谷理機工業(株)製)で乾燥し
た後、坪量75g/m2 なる原紙を得た。この原紙に対
して、上記の塗工顔料をバーコーターにより、片面当り
15g/m2 で原紙の両面に塗工した後、スーパーキャ
レンダー処理を行って、坪量105g/m2 、仕上密度
1.21g/cm3 の電子写真用塗工紙を得た。
【0039】〔実施例2〕実施例1において、キトサン
溶液をアスコルビン酸で調製する代わりに乳酸(分子
量:90)を用い、キトサンの添加量を0.5部から1
部に変更した以外は実施例1と全く同一処方条件・方法
で、坪量105g/m2 、仕上密度1.21g/cm3
(原紙坪量:75g/m2 )の電子写真用塗工紙を得
た。
【0040】〔実施例3〕実施例2において、キトサン
溶液を乳酸で調製する代わりに酢酸(分子量:60)を
用いた以外は実施例2と全く同一処方条件・方法で、坪
量105g/m2、仕上密度1.22g/cm3 (原紙
坪量:75g/m2 )の電子写真用塗工紙を得た。
【0041】〔実施例4〕実施例1において、キトサン
の添加量を0.5部から2部とした以外は実施例1と全
く同一処方条件・方法で、坪量105g/m2 、仕上密
度1.23g/cm3 (原紙坪量:75g/m2 )の電
子写真用塗工紙を得た。
【0042】〔実施例5〕実施例1において、キトサン
の種類を高分子量キトサン(フローナックN(共和テク
ノス(株)製)から低分子量キトサンSK−10(分子
量:約5万;三栄工業(株)製)に、キトサンの添加量
を0.5部から1部に変更した以外は実施例1と全く同
一処方条件方法で、坪量105g/m2 、仕上密度1.
22g/cm3 (原紙坪量:75g/m2 )の電子写真
用塗工紙を得た。
【0043】〔実施例6〕実施例5において、キトサン
の添加量を1部から2部に変更した以外は実施例5と全
く同一処方条件方法で、坪量105g/m2 、仕上密度
1.21g/cm 3 (原紙坪量:75g/m2 )の電子
写真用塗工紙を得た。
【0044】〔実施例7〕実施例6において、キトサン
溶液をアスコルビン酸で調製する代わりに乳酸(分子
量:90)を用い、キトサンの添加量を2部とした以外
は、実施例6と全く同一処方条件方法で、坪量105g
/m2 、仕上密度1.21g/cm3 (原紙坪量:75
g/m2 )の電子写真用塗工紙を得た。
【0045】〔実施例8〕実施例6において、キトサン
溶液をアスコルビン酸で調製する代わりに酢酸(分子
量:60)を用い、キトサンの添加量を2部とした以外
は実施例6と全く同一処方条件・方法で、坪量105g
/m2 、仕上密度1.22g/cm3 (原紙坪量:75
g/m2 )の電子写真用塗工紙を得た。
【0046】〔実施例9〕実施例4において、抄紙機の
設定条件を変更し、坪量55g/m2 の原紙を得て、片
面当り10g/m2 なる塗工量で両面塗工とした以外は
実施例4と全く同一処方条件・方法で、坪量75g/m
2 、仕上密度1.19g/cm3 なる電子写真用塗工紙
を得た。
【0047】〔実施例10〕実施例1において、キトサ
ンの添加量を1部とし、抄紙機の設定条件を変更して坪
量85g/m2 の原紙を得た。そして、片面当り20g
/m2 なる塗工量で両面塗工とした条件変更以外は全く
同一処方条件・方法で、坪量125g/m2、仕上密度
1.23g/cm3 なる電子写真用塗工紙を得た。
【0048】〔比較例1〕実施例9において、キトサン
の添加を省略した以外は実施例9と全く同一処方条件・
方法で、坪量75g/m2 、仕上密度1.19g/cm
3 なる電子写真用塗工紙を得た。
【0049】〔比較例2〕実施例1において、キトサン
の添加を省略した以外は全く同一処方条件・方法で、坪
量105g/m2 、仕上密度1.21g/cm3 なる電
子写真用塗工紙を得た。
【0050】〔比較例3〕実施例10において、キトサ
ンの添加を省略した以外は実施例10と全く同一処方条
件・方法で、坪量125g/m2 、仕上密度1.22g
/cm3 なる電子写真用塗工紙を得た。
【0051】〔比較例4〕実施例3において、キトサン
溶液を酢酸で調製する代わりに蟻酸(分子量:46)を
用いた以外は実施例3と全く同一処方条件・方法で、坪
量105g/m2、仕上密度1.21g/cm3 なる電
子写真用塗工紙を得た。
【0052】〔評価方法〕上記の実施例1〜10及び比
較例1〜4で得た電子写真用塗工紙を使い、JIS−P
−8110(試験用紙採取方法),及びJIS−P−8
111(試験用紙の前処置)に準拠して前処理・採取し
た評価用試料を作製し、以下の通り、評価を実施した。
なお、評価結果は表1〜3に示した。
【0053】「坪量」測定 :JIS−P−812
4(紙のメートル坪量測定方法)に準拠 「こわさ」評価 :JIS−P−8143(紙の自重
曲げ法によるこわさ試験方法:クラーク法)に従い、ク
ラーク式柔軟度紙試験器(東西精器(株)製)を使用
し、測定した。 「内部結合強度」評価 :Tappi Testing-Method T 5
41 om-89(Internalbond strength of paperboard (Z
−direction tensil))に従い、インターナルボンドテ
スター(熊谷理機工業(株)製)を使用し、測定した。
【0054】「定着ロール巻付き」評価 :20℃/
55%RHの環境で以下の手順で実施した。予め60,
000枚走行させた定着機構を装備した電子写真複写機
Acolor620(富士ゼロックス(株)製)を使用
し、コピー原稿としてカラー写真原稿(画像密度45
%)を使用した。評価に使用した用紙サイズはA4横送
りで、走行枚数は50枚連続コピーを1回の評価とし、
計10回実施、定着ロール巻付き回数を測定した。発生
レベルは以下に示すとおりである。 ○:発生なし、△:1回発生、×:2回以上発生
【0055】「ブリスター」評価 :上記の電子写真
複写機Acolor620(富士ゼロックス(株)製)
を使用し、そのブリスター性を評価し、その結果を表−
1〜3に示した。以下に発生レベルを示す。 ○:発生なし、△:僅かに発生するが実用上問題なし、
×:かなり発生し、実用に耐えない。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】実施例1〜4及び実施例9〜10のよう
に、分子量が50以上の有機酸に高分子量キトサン(分
子量:20〜50万)を溶解してパルプに混抄すること
により、キトサンを省略した比較例1〜3(従来処方)
に比べて、大幅な紙力強度を改善することができた。ま
た、実施例5〜8のように、上記の実施例の高分子キト
サンの代わりに低分子量キトサン(分子量:約5万)を
用いるときにも、上記実施例と同様の効果を確認するこ
とができた。他方、比較例4のように、分子量が46の
蟻酸に高分子量キトサンを溶解してパルプに混抄する
と、紙力強度は僅かに上昇するが、ブリスターを防止で
きるほどのものではなかった。また、比較例1と比較3
を対比すると明らかなように、塗工量を増加させると、
こわさがある程度改善され、熱定着ロール巻き付けは防
止できるものの、紙力強度を改善することはできず、ブ
リスターを防止することはできなかった。
【0060】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、画質品位及び走行性能に優れ、カラー複写機適性
及びカラープリンタ適性に優れた電子写真用塗工紙の提
供が可能になった。また、本発明は廃棄処理などにおい
て懸念のない生物資源を原料とした天然高分子を添加剤
として使用するために、環境を汚すこともなく環境に優
しい改善技術の確立を可能にした。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原紙の両面又は片面に顔料と接着剤を主
    成分とする塗工層を備えた電子写真用塗工紙において、
    前記原紙がキトサンを含有することを特徴とする電子写
    真用塗工紙。
  2. 【請求項2】 前記キトサンの分子量が5万〜200万
    の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の電子写真
    用塗工紙。
  3. 【請求項3】 原紙の両面又は片面に、顔料と接着剤を
    主成分とする塗工層を設けて電子写真用塗工紙を製造す
    る方法において、前記原紙の製造用紙料にキトサン及び
    有機酸を含有する高分子カチオン性コロイド状溶液を添
    加することを特徴とする電子写真用塗工紙の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記キトサンは分子量が5万〜200万
    の範囲にあることを特徴とする請求項3記載の電子写真
    用塗工紙の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記原紙紙料中に溶解しているキトサン
    濃度を、パルプ100重量部に対してキトサンを固形分
    で0.3〜3.0重量部の範囲に調整することを特徴と
    する請求項3又は4記載の電子写真用塗工紙の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記キトサンは、分子量が50〜300
    の範囲の有機酸に溶解して添加することを特徴とする請
    求項3〜5のいずれか1項に記載の電子写真用塗工紙の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記原紙の製造用紙料を用いて坪量45
    〜125g/m2 の原紙を製造し、片面当り2〜25g
    /m2 の塗工量で前記原紙の両面又は片面を塗工した
    後、平滑処理を施すことを特徴とする請求項3〜6のい
    ずれか1項に記載の電子写真用塗工紙の製造方法。
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