JP2000147052A - ケーブルの絶縁劣化診断方法 - Google Patents

ケーブルの絶縁劣化診断方法

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JP2000147052A
JP2000147052A JP31302898A JP31302898A JP2000147052A JP 2000147052 A JP2000147052 A JP 2000147052A JP 31302898 A JP31302898 A JP 31302898A JP 31302898 A JP31302898 A JP 31302898A JP 2000147052 A JP2000147052 A JP 2000147052A
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Japan
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pulsating
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JP31302898A
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Inventor
Yoshio Tsunoda
美伯 角田
Takashi Kikuchi
孝史 菊地
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外来ノイズの影響を排除して正確な劣化診断
を行う。 【解決手段】 接続線から変流器を介して得られた接地
線電流をローパスフィルタ、増幅器、バンドパスフィル
タ、狭帯域増幅器を介して、(a) に示すような波形とす
る。次いで、増幅器14、検波回路15に入力して整流
し、積分回路16を通過させることにより、(b) に示す
ような電流波形を得る。(a) に示す波形において、振幅
に若干の大小はあるが比較的安定した微動部Aと、振幅
が突出的に大となる変動部Bとが存在しているが、微動
部Aはノイズの混入があってもその影響は比較的少ない
部分と判断でき、トリー劣化の度合に応じて生ずる脈流
電流であると考えられる。脈流成分を整流及び積分する
ことにより、微動部Aは連続的に低いレベルの平滑され
た安定部A’に変換され、この安定部A’における最低
レベルLが、ノイズによる影響が最も少ないものと考え
られるので、この最低レベルLを劣化の大きさを示す数
値として評価することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CVケーブルの絶
縁劣化程度を診断するためのケーブルの絶縁劣化診断方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、電力ケーブルは布設後の経年
変化により絶縁体の絶縁性能が低下する。特に、CVケ
ーブルでは架橋ポリエチレン絶縁体に樹状の亀裂が生
じ、この亀裂に水分が侵入する所謂水トリーの発生が絶
縁劣化の主な原因であることが知られている。このよう
な絶縁性能の低下は、放置すると更に進展して大きな絶
縁破壊事故につながる虞れがある。従って、ケーブルの
絶縁抵抗の変化を頻繁に把握し、劣化を早期に発見する
ことが重要とされている。
【0003】この絶縁抵抗の変化を常時監視する1つの
方法として、脈流検出法が知られている。この脈流検出
法は交流課電中のケーブルの接地線を流れる電流を検出
した場合に、ケーブル絶縁体中に水トリーが存在すると
概ね数Hz以下の周期で変動する脈流電流が発生し、し
かも劣化が激しい程、この脈流電流成分は大きくなると
いう現象に基づくものである。
【0004】このような脈流電流により劣化診断を行う
手段としては、接地線電流から交流充電電流成分を除去
して脈流成分を取り出し、これを増幅して波形表示手段
に表示し、この表示波形を時間解析する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら脈流成分
を単に波形表示させたのみでは、その解析はなかなか困
難である。つまり、前述の通り脈流成分は水トリー劣化
程度に応じてその大きさが変化するので、脈流の大きさ
を検知することが劣化診断法においては重要となるので
あるが、脈流波形は極めて不定的な波形であり、特に診
断には微弱の信号を使用して増幅率が大きいことからノ
イズの混入が避けられず、波形そのものを基に脈流成分
本来の大きさを評価することは極めて困難である。
【0006】本発明の目的は、上述の問題を解消し、検
出した脈流成分の解析を容易とし、劣化診断を正確に行
い得るケーブルの絶縁劣化診断方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係るケーブルの絶縁劣化診断方法は、線路の
接地線に結合して電力ケーブルの診断を行う劣化診断方
法であって、接地線電流から交流充電電流成分をフィル
タにより除去し、該フィルタの出力を特定周波数におい
て選択的に増幅し、その出力を整流、検波して平滑化し
て直流電流出力を得て、該直流電流出力中の最低レベル
を検知することにより絶縁劣化を診断することを特徴と
する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明を図示の実施例に基づいて
詳細に説明する。
【0009】図1は単心CV電力ケーブル1の絶縁劣化
診断を行う場合の構成図である。ケーブル1は導体2を
中心に順次に架橋ポリエチレン絶縁体3、遮蔽層4、外
被5が被覆されている。導体2には交流電源6を接続
し、他端を接地している。なお、ケーブル1が活線状態
の場合において実施するときは、印加されている線路電
圧をそのまま利用すればよく、この場合は交流電源6は
不要となる。
【0010】ケーブル1の遮蔽層4と大地との間は接地
線7に接続されており、接地線7には変流器8を結合す
る。接地線7中を流れる接地線電流iを変流器8によっ
て検出し、この電流を劣化診断回路9に送出する。接地
線電流iの他の検出手段としては、接地線7の中間部に
抵抗を挿入し、この抵抗の両端に現れる端子電圧を利用
する方法等を用いてもよい。
【0011】ケーブル1に交流電源6を印加すると、導
体2と遮蔽層4との静電結合により印加交流電源に応じ
た電荷が誘起され、この時間変化のため印加交流電圧の
周波数と同程度の周期で変動する交流充電電流が発生
し、接地線7中を流れることになる。これに加えて、絶
縁体3に劣化部が存在する場合には、前述の脈流電流が
重畳されることとなる。脈流電流とは、交流電圧課電状
態において絶縁体中の劣化部の静電容量が変化すること
により発生する印加交流電圧の周波数以下の周波数の電
流である。従って、ケーブル1の接地線電流i中には、
交流充電電流成分、脈流電流成分、及び外部から混入す
るノイズによる雑音電流成分が存在していることにな
る。
【0012】劣化診断回路9において、変流器8の出力
は、例えば変流器8が検出した接地線電流iから交流充
電電流成分を除去して脈流成分を取り出すフィルタ回路
としてのローパスフィルタ11、この信号を増幅する増
幅器12、検出された全脈流成分の中から特定周波数成
分のみを選択出力するバンドパスフィルタ13、この信
号を増幅する狭帯域増幅器14、この出力信号を整流す
る検波回路15、検波回路15の出力を平滑な直流信号
出力とするための積分回路16を順次に通過する。
【0013】ローパスフィルタ11としては例えばLC
型の所謂定K型フィルタを使用することができ、バンド
パスフィルタ13及び増幅器14の働きをするものとし
て、例えば並列T型CR回路(Twin−T型狭帯域増
幅回路)を使用することができる。積分回路16として
は、例えばCR積分回路を使用することができるが、脈
流成分をより直流的に変換して、後述する最低レベルを
検出するために時定数は少なくともCR=5以上、好ま
しくはCR=20程度であればよい。
【0014】劣化診断回路9の出力は表示装置に波形表
示させてもよいが、この出力は直流信号であるのでデジ
タル変換が容易であり、積分回路16の出力をA/D変
換しコンピュータで出力処理することができる。
【0015】図2は変流器8が検出した接地線電流iの
電流波形を示しており、実線で示す交流充電電流をベー
スとし、水トリー劣化の存在によって発生する点線の包
絡線で示す脈流成分及び雑音電流成分が重畳された形の
波形となっている。なお、劣化部が存在しない場合は交
流充電電流波形の振幅は一定となる。
【0016】このような接地線電流iをローパスフィル
タ11に入力し、ベースの交流充電電流成分を除去す
る。ケーブル1が活線状態の場合に、交流充電電流の周
波数は50Hz又は60Hzであり、一方で脈流成分は
概ね数Hz以下の周波数であるので、ローパスフィルタ
11としては例えば10Hz程度以下の電流成分を通過
させる回路を用いればよい。ローパスフィルタ11の出
力である脈流成分は微弱な信号であるので、増幅器12
により増幅し、その後にバンドパスフィルタ13に入力
する。バンドパスフィルタ13では脈流成分の中から単
一周波数信号を取り出し、次段の狭帯域増幅器14でこ
の信号を増幅する。
【0017】狭帯域増幅を行う周波数は10Hz以下で
あることが望ましい。これは狭帯域増幅器14の前段で
交流除去フィルタであるローパスフィルタ11を使用し
ている関係で、10Hzを越える周波数成分の減衰度合
が大きくなり脈流の検出効率が低下するからである。ま
た、前述したように脈流成分は交流課電状態において劣
化部の静電容量の変化により発生するが、この静電容量
の変化速度が遅いため、脈流成分は主に数Hz以下の極
めて低い周波数成分で構成されている。これらの理由
で、脈流成分を狭帯域増幅する周波数は低い方が良く、
好ましくは10Hz以下、より好ましくは1Hz程度が
微小な脈動電流成分の検知を可能とし、測定精度を向上
させるという点で好適である。
【0018】図3(a) の電流波形は時間軸のスケールを
図2よりも縮小しており、狭帯域増幅器14の出力波形
を示すものであって、この波形は脈流成分の中の単一周
波数信号成分を表している。バンドパスフィルタ13を
使用するのは、全脈流成分を増幅すると雑音電流成分も
同時に増幅してしまい、測定に悪影響を及ぼす可能性が
あるためで、バンドパスフィルタ13及び増幅器14で
脈流成分を狭帯域増幅することにより雑音成分の影響を
小さくするためである。
【0019】そして、増幅器14の出力を検波回路15
に入力して整流し、次いで積分回路16を通過させるこ
とにより、図3(b) に示すような電流波形を得ることが
できる。図3(a) に示す波形において、振幅に若干の大
小はあるが比較的安定した微動部Aと、振幅が突出的に
大となる変動部Bとが存在しているが、微動部Aはノイ
ズの混入があってもその影響は比較的少ない部分と判断
でき、トリー劣化の度合に応じて生ずる脈流電流である
と考えられる。一方、変動部Bは突発的なノイズによる
雑音電流が生成されていて、その誤差が大きく現われて
いる可能性が大きい。
【0020】そこで、本実施例のように脈流成分を整流
及び積分することにより、図3(b)に示すように、図3
(a) における変動部Bは波形の突出部B’として残存す
るが、微動部Aは連続的に比較的低いレベルの平滑され
た安定部A’に変換されることになる。
【0021】劣化診断を行うに際しては、突出部B’は
ノイズによる雑音として無視し、安定部A’を脈流成分
の大きさに応じた直流出力として把えればよく、特に安
定部A’における最低レベルLがノイズによる影響が最
も少ないものと考えられるので、この最低レベルLを劣
化の大きさを示す数値として評価することができる。こ
の診断に当っては、前述したように安定部A’のレベル
をデジタル数値として把握し、その最小値を求めればよ
い。
【0022】図4は実際の劣化部を有するケーブルによ
る測定データの波形図であり、(a)は増幅器14の出力
データであり、(b) は積分回路16の出力データであ
る。また、図5は劣化部のないケーブルの図4と同様の
波形図である。
【0023】図4においては最低レベルLが劣化の度合
を示すものと把えればよく、図5においては最低レベル
は殆ど零である。
【0024】
【発明の効果】以上説明した通りの本発明に係るケーブ
ルの絶縁劣化診断方法によれば、接地線より脈流成分を
検出し、更に整流して積分することにより、不定的な脈
流成分を直流に変換し、その最小値を評価するので、流
入ノイズ成分の影響を少なくでき、脈流成分本来の大き
さを評価し易くなり正確な劣化程度を診断できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための回路構成図である。
【図2】変流器により検出した波形図である。
【図3】出力波形図である。
【図4】劣化部を有するケーブルの実際のデータによる
波形図である。
【図5】劣化部がないケーブルの実際のデータによる波
形図である。
【符号の説明】
1 ケーブル 2 導体 3 絶縁体 4 遮蔽層 5 外被 6 交流電源 7 接地線 8 変流器 9 劣化診断回路 11 ローパスフィルタ 12 増幅器 13 バンドパスフィルタ 14 狭帯域増幅器 15 検波回路 16 積分回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線路の接地線に結合して電力ケーブルの
    診断を行う劣化診断方法であって、接地線電流から交流
    充電電流成分をフィルタにより除去し、該フィルタの出
    力を特定周波数において選択的に増幅し、その出力を整
    流、検波して平滑化して直流電流出力を得て、該直流電
    流出力中の最低レベルを検知することにより絶縁劣化を
    診断することを特徴とするケーブルの絶縁劣化診断方
    法。
  2. 【請求項2】 前記増幅する周波数は10Hz以下の特
    定周波数とする請求項1に記載のケーブルの絶縁劣化診
    断方法。
  3. 【請求項3】 前記直流電流出力をデジタル値に変換し
    てから診断する請求項1に記載のケーブルの絶縁劣化診
    断方法。
JP31302898A 1998-11-04 1998-11-04 ケーブルの絶縁劣化診断方法 Pending JP2000147052A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115453273A (zh) * 2022-06-30 2022-12-09 中广核(东至)新能源有限公司 一种电力电缆绝缘监测装置

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