JP2000146618A - 船舶外形表示方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】防波堤、岸壁等と船舶との相対位置関係を明瞭
にした船舶外形表示方法を提供する。 【解決手段】船舶１の船首と船尾とにそれぞれ各別にデ
ィファレンシャルＧＰＳ受信機２と３とを配置し、ディ
ファレンシャルＧＰＳ受信機２と３とによる測位から船
長４および進行方位５を求め、船長４から船幅を推定し
て船長４と船幅から船舶外形を推定し、海図表示装置に
おける海図表示縮尺と同一縮尺で海図表示上における船
舶１の位置および進行方位５に推定船舶外形を重畳表示
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、船舶の外形を算出
し、船舶外形を海図等を表示する海図表示装置上に重畳
表示する船舶外形表示方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】海図表示装置上における船舶外形の従来
の表示は、船舶の外形にかかわらず点で表示されてい
る。また、船舶外形表示は海図の表示縮尺にかかわらず
点表示であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
海図表示上における船舶の表示は、船舶の外形にかかわ
らず点による表示であったため、海図の表示が大縮尺で
あるときは防波堤、岸壁等と船舶との相対位置関係が不
明瞭であるという問題点があった。

【０００４】この結果、防波堤、岸壁等と船舶との相互
位置関係が不明瞭になるという問題点が生ずる。

【０００５】本発明は、防波堤、岸壁等と船舶との相対
位置関係を明瞭にした船舶外形表示方法を提供すること
を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明にかかる船舶外形
表示方法は、船首と船尾にそれぞれ各別に第１と第２の
ディファレンシャルＧＰＳ受信機を配置し、第１と第２
のディファレンシャルＧＰＳ受信機にて船首位置と船尾
位置とを測位し、測位した船首位置と船尾位置とから船
長と進行方位を演算し、演算した船長から船舶外形を推
定し、海図表示装置における海図表示縮尺と同一縮尺で
海図表示上における船舶位置および進行方位に船舶外形
を航跡海図表示上に重畳表示することを特徴とする。

【０００７】本発明にかかる船舶外形表示方法によれ
ば、船首位置と船尾位置とが第１と第２のディファレン
シャルＧＰＳ受信機による測位により得られ、船首位置
と船尾位置とから船長と進行方位とが演算され、演算さ
れた船長から船舶外形が推定され、海図表示装置におけ
る海図表示縮尺と同一縮尺で船舶外形が海図表示上にお
ける船舶位置および進行方位に重畳表示される。

【０００８】したがって、海図表示装置の表示から防波
堤、岸壁等と船舶との相対位置関係が明瞭に表示される
ことになる。

【０００９】また、本発明にかかる船舶外形表示方法に
おいて、船幅を船舶の船長と船幅との比に基づいて、船
長から演算して、船長と船幅とから船舶外形を推定して
もよい。

【００１０】さらにまた、本発明に係る船舶外形表示方
法において、両舷に設けた第３と第４のディファレンシ
ャルＧＰＳ受信機により測位した両舷位置から船幅を演
算し、船長と船幅とから船舶外形を推定してもよい。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる船舶外形表
示方法を実施の形態によって説明する。

【００１２】図１は、本発明の実施の一形態にかかる船
舶外形表示方法の説明図である。

【００１３】船舶１の船首および船尾にそれぞれ各別に
ディファレンシャルＧＰＳ受信機２、３が設けてある。
船首に設けたディファレンシャルＧＰＳ受信機２と船尾
に設けたディファレンシャルＧＰＳ受信機３とにより船
首位置と船尾位置を測位する。

【００１４】ディファレンシャルＧＰＳ受信機２とディ
ファレンシャルＧＰＳ受信機３との間隔はほぼ船長であ
る。ディファレンシャルＧＰＳ受信機２とディファレン
シャルＧＰＳ受信機３とによって船首位置と船尾位置と
が緯度、経度によって測位される。

【００１５】ディファレンシャルＧＰＳ受信機は測位誤
差は５ｍ以下であることが知られており、ディファレン
シャルＧＰＳ受信機２および３により測位された船首位
置と船尾位置との差を演算処理装置によって演算するこ
とにより船舶１の船長４が求められる。また、ディファ
レンシャルＧＰＳ受信機２および３により測位された船
首位置と船尾位置とから演算処理装置により演算するこ
とによって、船舶１の進行方位５が求められる。

【００１６】一般的な船舶における船長と船幅との比か
ら、演算処理装置によって得られた船長４に対する船幅
が演算される。演算により求めた船長４と船幅とにより
一般的な船舶の外形が推定される。

【００１７】一方、船舶１には海図等表示装置が搭載さ
れており、海図等表示装置に海図および船舶１の航跡が
設定された表示縮尺で表示される。この表示の際に海図
の表示縮尺と同一縮尺で、演算により求めた船舶１の船
長４、船幅に基づく船舶１の外形を船舶１の測位位置お
よび進行方位５にしたがって海図表示装置の海図表示上
に重畳表示させる。

【００１８】したがって、海図等表示装置における海図
表示縮尺と同一の表示縮尺で、進行方位５および測位位
置に船舶１の外形が海図表示上に重畳表示されるため
に、海図表示装置における表示から防波堤、岸壁等と船
舶１との相対位置関係を正確に把握することができる。

【００１９】なお、船舶位置の表示位置はディファレン
シャルＧＰＳ受信機２により測位した船首位置である。

【００２０】また、ディファレンシャルＧＰＳ受信機２
および３に代って測量用のＧＰＳ受信機を用いてもよ
く、測量用のＧＰＳ受信機を用いたときはｍｍ単位で測
位をすることができる。

【００２１】なお、上記した本発明の実施の一形態にか
かる船舶外形表示方法において、船舶１の船幅は、ディ
ファレンシャルＧＰＳ受信機２および３による測位に基
づいて演算した船首と船尾との間の距離である船長４か
ら、船長と船幅との比によって船幅を演算により求め
た。

【００２２】しかし、上記の船幅の演算に代って、船舶
１の船幅方向の両端の舷にディファレンシャルＧＰＳ受
信機６および７を配置し、ディファレンシャルＧＰＳ受
信機６および７による測位結果から、船舶１の船幅８を
演算によって、船長４の場合と同様に求めてもよい。大
型船舶の場合はディファレンシャルＧＰＳ受信機６およ
び７の測位位置から船幅８をより正確に得ることができ
る。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の船舶外形
表示方法によれば、船舶外形が航跡、海図等表示装置に
おける海図の表示縮尺と同一の縮尺で海図上の船舶位置
に重畳表示されるため、防波堤、岸壁等と船舶との相対
位置関係が明瞭に表示される。また、狭水道における航
行時に航路ずれ等を的確に把握することができて、危険
防止に役立つ。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の一形態にかかかる船舶外形表示
方法の説明図である。

【図２】本発明の実施の一形態にかかる船舶外形表示方
法の変形例の説明図である。

【符号の説明】

１…船舶 ２、３、６、７…ディファレンシャルＧＰＳ受信機 ４…船長 ５…船舶の進行方位 ８…船幅

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】船首と船尾にそれぞれ各別に第１と第２の
   ディファレンシャルＧＰＳ受信機を配置し、第１と第２
   のディファレンシャルＧＰＳ受信機にて船首位置と船尾
   位置とを測位し、測位した船首位置と船尾位置とから船
   長と進行方位を演算し、演算した船長から船舶外形を推
   定し、海図表示装置における海図表示縮尺と同一縮尺で
   海図表示上における船舶位置および進行方位に船舶外形
   を海図表示上に重畳表示することを特徴とする船舶外形
   表示方法。
2. 【請求項２】請求項１記載の船舶外形表示方法におい
   て、船長と船幅との予め定めた比に基づいて船長から船
   幅を演算して、船長と船幅とに基づいて船舶外形を推定
   することを特徴とする船舶外形表示方法。
3. 【請求項３】請求項１記載の船舶外形表示方法におい
   て、船舶の両舷にそれぞれ各別に第３と第４のディファ
   レンシャルＧＰＳ受信機を配置し、第３と第４のディフ
   ァレンシャルＧＰＳ受信機にて両舷位置を測位し、測位
   した両舷位置から船幅を演算して、船長と船幅とに基づ
   いて船舶外形を推定することを特徴とする船舶外形表示
   方法。