JP2000146536A - 引張り試験の伸び計測方法 - Google Patents

引張り試験の伸び計測方法

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JP2000146536A
JP2000146536A JP10315181A JP31518198A JP2000146536A JP 2000146536 A JP2000146536 A JP 2000146536A JP 10315181 A JP10315181 A JP 10315181A JP 31518198 A JP31518198 A JP 31518198A JP 2000146536 A JP2000146536 A JP 2000146536A
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elongation
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JP10315181A
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Zenzo Yamaguchi
善三 山口
Naoki Moriuchi
直樹 森内
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試験片の伸びを自動計測することができる引
張り試験の伸び計測方法を提供する。 【解決手段】 引張り試験によって破断した試験片2の
正面を第二照明装置40で照らしながら、CCDカメラ
20で、少なくとも二つのケガキ線2aを含む部分であ
ってケガキ線2a間に破断面が介在する部分を撮像する
ことにより、試験片2についての画像を取得する。画像
処理装置50は、その画像に所定のフィルタリング処理
を施し、ケガキ線2aの輪郭を強調したフィルタ処理画
像を得た後、そのフィルタ処理画像に二値化処理を施
す。次に、画像処理装置50は、その二値画像に基づい
て、ケガキ線2aに対応する島を抽出した後、そのケガ
キ線2aに対応する島の位置データを求める。そして、
画像処理装置50は、その位置データに基づいて、試験
片2の伸びを計測する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、材料の機械的性質
を調べるための引張り試験において用いられる伸び計測
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、材料の機械的性質を調べるた
めに引張り試験が行われている。引張り試験では、試験
片を引張り試験機に固定し、その試験片を徐々に引っ張
る。そして、ある荷重で引っ張ったときに、試験片はそ
の荷重に耐えられずに破断する。破断した試験片の伸び
や破断面の形状は、試験片の材料によって異なる。例え
ば、材料が柔らかい性質を有するものであれば、試験片
は長く伸びて破断し、しかも、破断面は細く絞られる。
一方、材料が固い性質を有するものであれば、試験片は
あまり伸びずに破断し、破断面も破断前とほとんど変わ
らない。したがって、引張り試験で試験片が破断した後
に、試験片の伸びや絞り等を計測することにより、その
材料の機械的性質を知ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来、試験片
の伸びや絞りの計測は、破断した二つの試験片を繋ぎ合
わせた後、作業者によりノギス等を用いて手作業で行わ
れていた。このため、作業者の負担が大きく、作業能率
が良くないという問題があった。また、作業者の熟練の
度合いにより、測定した結果に差が生じ、正確な計測が
できないという問題があった。したがって、これまで手
作業で行われている伸びの計測を自動で行う方法の実現
が望まれている。
【0004】本発明は上記事情に基づいてなされたもの
であり、試験片の伸びを自動計測することができる引張
り試験の伸び計測方法を提供することを目的とするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明は、目印が長手方向に沿って所定間隔で設け
られた試験片に対して、引張り試験を行うことによって
前記試験片を二つに破断して前記試験片の伸びを計測す
る引張り試験の伸び計測方法において、少なくとも二つ
の前記目印を含む部分であって且つ前記目印間に前記破
断した各試験片の破断面が介在する部分を撮像して画像
データを取得する工程と、前記画像データに所定のフィ
ルタリング処理を施すことにより、前記目印の輪郭を強
調したフィルタ処理画像データを得る工程と、前記フィ
ルタ処理画像データに二値化処理を施すことにより、二
値画像データを得る工程と、前記二値画像データにラベ
ル付け処理を施した後、ラベル付けられた各島について
の所定の特徴量を求める工程と、前記特徴量に基づい
て、前記各島の中から前記目印に対応する島を抽出する
工程と、前記目印に対応する島の位置データを求め、そ
の求めた結果に基づいて前記試験片の伸びを算出する工
程と、を具備することを特徴とするものである。
【0006】また、上記の目的を達成するための本発明
は、目印が長手方向に沿って所定間隔で設けられた試験
片に対して、引張り試験を行うことによって前記試験片
を二つに破断して前記試験片の伸びを計測する引張り試
験の伸び計測方法において、前記破断した各試験片の破
断面が間に介在する部分であって且つ少なくとも二つの
前記目印を含む部分を撮像して画像データを取得する工
程と、前記画像データに所定のフィルタリング処理を施
すことにより、前記目印の輪郭を強調したフィルタ処理
画像データを得る工程と、前記フィルタ処理画像データ
を用いて前記長手方向についての濃度ヒストグラムを求
める工程と、前記濃度ヒストグラムの分布状況に基づい
て前記目印に対応するピークを抽出する工程と、前記ピ
ークの位置データを求め、その求めた結果に基づいて前
記試験片の伸びを計測する工程と、を具備することを特
徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の第一実施形態につ
いて図面を参照して説明する。図1は本発明の第一実施
形態である引張り試験の伸び計測方法を適用した計測シ
ステムの概略構成図、図2はその計測システムの概略ブ
ロック図、図3は引張り試験を説明するための図であ
る。
【0008】本実施形態の計測システムは、図1及び図
2に示すように、引張り試験機10と、CCDカメラ2
0と、第一照明装置30と、第二照明装置40と、画像
処理装置50と、制御装置60とを備えるものである。
引張り試験機10は、材料の機械的性質として、降伏
点、耐力、引張強さ、伸び、絞り等を計測するものであ
る。試験片2としては、一般に、線材や平板が用いられ
るが、ここでは、丸棒を用いて説明する。試験片2は、
図3(a)に示すように、立てた状態でその上端及び下
端を引張り試験機10に固定される。そして、引張り試
験機10は、試験片2の上端を試験片2の中心軸方向に
沿って上方に引っ張る。すると、試験片2は変形し、遂
には破断する(図3(b)参照)。第一実施形態では、
引張り試験を行ったときに、破断した二つの試験片2は
上下に略同一直線上に位置し、完全に二つに分離してい
るものと仮定する。破断したときの荷重に関するデータ
は引張り試験機10から制御装置60に送られる。
【0009】引張り試験における伸びとは、破断した試
験片2がその中心軸方向に伸びた割合をいう。試験片2
の表面には、図1に示すように、予め、試験片2の中心
軸方向に直角に多数のケガキ線2aが等間隔で刻まれて
いる。このケガキ線2aはケガキ装置を用いて形成され
る。例えば、このケガキ線2aの間隔は、試験片2の直
径をDとすると、D又は2Dである。引張り試験後の試
験片2のケガキ線2aの間隔を計測することにより、伸
びを求めることができる。尚、第一実施形態では、引張
り試験を行って試験片2が破断した後の状態でも、ケガ
キ線2aがはっきりと残っているものと仮定する。
【0010】また、引張り試験における絞りとは、破断
前の試験片2の断面積に対する、破断前後の試験片2の
断面積の差の割合をいう。したがって、破断面において
絞りを計測する必要がある。JIS規格では、破断した
二つの試験片2の破断面同士を繋ぎ合わせた後、一の方
向から見たときの絞りを計測すると共に、その方向に対
して90度回転した方向から見たときの絞りを計測する
ことが規定されている。
【0011】第一実施形態では、画像処理の手法を使っ
て、引張り試験における試験片2の伸びや絞りを自動計
測する。このため、本計測システムにおける計測工程は
大きく三つに分けられる。すなわち、試験片2の画像に
基づいて試験片2の破断位置を計測する第一工程と、試
験片2の画像に基づいて伸びを計測する第二工程と、試
験片2の画像に基づいて絞りを計測する第三工程とであ
る。このうち、第二工程が本発明の伸び計測方法に対応
する。
【0012】CCDカメラ20は、試験片2を撮像する
ためのものである。このCCDカメラ20にはズーム機
構が付いており、画像処理装置50からの指示に基づい
て倍率を変えることができる。破断位置を計測する場合
には、破断した二つの試験片2が一つの画像中に写るよ
うにCCDカメラ20の倍率を設定する。一方、伸びや
絞りを計測する場合には、試験片2の一部を拡大した画
像を得ることができるようにCCDカメラ20の倍率を
設定する。CCDカメラ20で撮像された画像は画像処
理装置50に送られ、所定の画像処理が施される。尚、
通常は、CCDカメラ20は試験片2に形成したケガキ
線2aと対向させて配置する。
【0013】第一照明装置30及び第二照明装置40
は、試験片2に照射する光源であり、この照明下で試験
片2が撮像される。但し、第一照明装置30、第二照明
装置40は、破断位置の計測、伸びの計測、絞りの計測
に応じて、いずれか一方だけが点灯される。第一照明装
置30は、試験片2から見てCCDカメラ20と反対側
に配置される。第一照明装置30からの光は、試験片2
の存在しない部分、例えば破断した二つの試験片2の間
の部分を通過して、CCDカメラ20に入射する。この
ため、第一照明装置30の照明下で撮像された画像に
は、試験片2が暗く、その他の部分が明るく写る。かか
る画像を用いることにより、破断面の形状を明確に認識
することができる。したがって、第一照明装置30は、
破断位置を計測する第一工程、絞りを計測する第三工程
において使用する。また、第二照明装置40はCCDカ
メラ20の周囲に配置されており、第二照明装置40か
らの光は試験片2の前面を照らすことになる。このた
め、第二照明装置40の照明下で撮像された画像には、
試験片2に設けたケガキ線2aがはっきりと写る。した
がって、第二照明装置40は、伸びを計測する第二工程
において使用する。
【0014】また、CCDカメラ20、第一照明装置3
0及び第二照明装置40は、図示しないロボットに取り
付けられている。かかるロボットは、画像処理装置50
の指示に基づいて動作する。これにより、CCDカメラ
20、第一照明装置30及び第二照明装置40を一体的
に上下方向に移動したり、引張り試験機10の回りに回
転することができる。ここで、CCDカメラ20等を回
転可能に構成したのは、上記のJIS規格に適合した絞
り計測を行うためである。
【0015】尚、CCDカメラ20等を回転可能に構成
する代わりに、CCDカメラ20等を二組用意し、互い
に直交する方向から試験片2を撮像できるように構成し
てもよい。画像処理装置50は、CCDカメラ20で取
得した画像に所定の処理を施すことにより、試験片2の
破断位置を計測したり、伸びや絞りを計測するものであ
る。また、画像処理装置50は、第二又は第三工程にお
いて、第一工程で得た計測データに基づいて、伸び又は
絞りを計測するのに適したCCDカメラ20の位置及び
倍率を算出すると共に、その算出結果に基づいてロボッ
ト及びCCDカメラ20に指示を与える。
【0016】制御装置60は、引張り試験機10、第一
及び第二の照明装置30,40、画像処理装置50を制
御すると共に、引張り試験機10や画像処理装置50か
ら送られた各種の計測データを管理するものである。第
一実施形態では、かかる制御装置60をコンピュータで
構成している。次に、第一工程である試験片2の破断位
置を計測する処理について説明する。図4は試験片2の
破断位置を計測する処理手順を説明するためのフローチ
ャートである。
【0017】最初に、試験片2の引張り試験を行う。す
なわち、試験片2を引張り試験機10に固定し、図3
(a)に示すように、徐々に大きな荷重をかけて試験片
2を上方に引っ張る。荷重がある値に達したときに、図
3(b)に示すように、試験片2が破断し、荷重が急激
に落ちる。引張り試験機2は、荷重が落ちたことを検出
することにより、試験片2が破断した瞬間を知ることが
できる。引張り試験機10は、試験片2が破断した瞬間
から一定の時間、例えば1秒経過した後に各部の動作を
停止する。これにより、破断した二つの試験片2の間に
は隙間ができ、試験片2は二つに分離した状態のまま保
持される。
【0018】引張り試験機10は、試験片2が破断した
ことを検出すると、その旨の信号を制御装置60に送
る。制御装置60は、かかる信号を受け取ると、第一照
明装置30を点灯し(step11)、画像処理装置50に画
像を取り込む旨の信号を送る。画像処理装置50はCC
Dカメラ20に信号を送り、CCDカメラ20は破断し
た試験片2を撮像する。CCDカメラ20で得られた画
像は画像処理装置50に送られ、これにより、画像の取
り込みが完了する(step12)。この画像は濃淡画像であ
り、濃度レベルが高いほど、輝度値が高く、画像は明る
い。また、濃度レベルが低いほど、輝度値が低く、画像
は暗い。したがって、試験片2を表す部分は濃度レベル
が低く、背景を表す部分は濃度レベルが高い。尚、取り
込んだ画像には、破断した二つの試験片2が上下に写っ
ているものとする。そして、画像の横方向をx軸、縦方
向をy軸としたxy座標系を取る。
【0019】次に、画像処理装置50は、ノイズを除去
するため、画像にフィルタリング処理を施した後(step
13)、その画像を二値化処理する(step14)。尚、ここ
では、濃度レベルがしきい値以下である画素に「1」の
値を、濃度レベルがしきい値より大きい画素に「0」の
値を付与する。その後、画像処理装置50は、二値画像
にラベル付けの処理を施す(step15)。ラベル付けと
は、二値画像中の「1」の値を持つ画素の集合に対し
て、互いに連結性を持つ画素には同じラベルを与え、連
結性のない画素には異なったラベルを与える処理をい
う。また、連結した領域を島とも称する。次に、画像処
理装置50は、各島について、所定の特徴量を抽出する
(step16)。ここで、特徴量としては、島の数、各島に
ついての面積値、各島についての重心位置を用いる。
尚、島の重心位置の代わりに、例えば、島についての外
接長方形の中心位置を用いてもよい。
【0020】次に、画像処理装置50は、step15の処理
において島の数が三つ以上である場合に、各島の中か
ら、破断した二つの試験片2に対応する二つの試験片領
域を抽出する(step17)。通常、島は二つの試験片2に
対応して二つしかないが、時には、画像に含まれるノイ
ズが、これまでの処理においてきちんと取り除かれてお
らず、残ってしまうことがある。例えば、試験片2が破
断した際にそのかけらが画像に写っている場合等であ
る。このように画像中に三つ以上の島が含まれる場合に
は、どれが破断した試験片に対応するものであるかを特
定しなければならない。step17では、そのための処理
を、step16で求めた各島についての面積値及び重心位置
に基づいて行う。具体的には、まず、各島の中で最大の
面積値を持つものを見い出す。そして、この面積値が最
大である島を、破断した一方の試験片2に対応する試験
片領域とする。次に、もう一方の試験片2に対応する試
験片領域を特定する。引張り試験機10で破断した二つ
の試験片2はほとんど同じ直線上に上下に位置している
と考えられる。このため、二つの試験片2の重心のx座
標はほぼ同じである。例えば、二つの島がもし真横に並
んで位置していれば、少なくともその一方はノイズであ
ると考えても間違いはない。また、引張り試験において
は、破断した試験片2は、少なくともある一定の大きさ
を持っていると考えられる。したがって、最大の面積値
を持つ島以外の各島のうち、その重心のx座標と最大の
面積値を持つ島の重心のx座標との差が所定の範囲内に
収まっており、且つ、面積値が少なくとも所定の基準値
であるものを、もう一方の試験片2に対応する試験片領
域とする。
【0021】次に、画像処理装置50は、step17で抽出
した二つの試験片領域に対して、破断面の位置と、破断
面間の中心位置とを算出する(step18)。第一実施形態
では、二つの試験片2は上下に略同一直線上に位置し、
二つに完全に分離している場合を考えているので、上側
に位置する試験片領域の下辺が上の破断面を表し、下側
に位置する試験片領域の上辺が下の破断面を表してい
る。このため、上(下)の破断面の位置を算出するに
は、例えば、その試験片領域の下辺(上辺)を構成する
各画素の位置データに基づいて、その下辺(上辺)を表
す直線の方程式を算出する。そして、その直線の方程式
を用いて、その試験片領域の下辺(上辺)の中心位置を
求め、これを上(下)の破断面の位置とすればよい。ま
た、破断面間の中心位置は、上下の破断面の位置の中点
を求めることにより、容易に得ることができる。
【0022】画像処理装置50は、こうして試験片の破
断面の位置等を計測すると、その計測データを制御装置
60に送る。制御装置60は、破断面の位置等の計測デ
ータを受け取ると、その計測データをメモリに格納する
と共に、第一照明装置30を消灯する(step19)。これ
により、第一工程である破断位置の計測処理が終了す
る。
【0023】ところで、引張り試験を行ったときに、破
断した試験片2の少なくとも一方が試験片の中心軸に対
して傾いてしまうことがある。かかる場合、画像処理装
置50は、step17の処理を行った後、抽出した二つの試
験片領域についてボーダーサーチを行うことが望まし
い。すなわち、各試験片領域の境界点の座標を取り込
み、その取得した座標データに基づいて、各試験片領域
の中心軸の傾きを算出する。または、ボーダーサーチを
行う代わりに、例えば、細線化処理を行うことにより、
各試験片領域の中心軸の傾きを算出してもよい。そし
て、その後は、step18以下の処理を行う。
【0024】次に、第二工程である伸びの計測処理に移
行する。図5は第一実施形態の引張り試験の伸び計測方
法を説明するための図である。まず、制御装置60は、
第二照明装置40を点灯し、画像処理装置50に画像を
取り込む旨の信号を送る。第二工程では、図5(a)に
示すように、破断した二つの試験片2を複数の領域
1 ,R2 ,・・・ に分割し、各分割した領域R1
2 ,・・・ の拡大画像を取得することにする。これは、
試験片2のケガキ線2aの位置を正確に計測するためで
ある。画像処理装置50は、第一工程の破断位置の計測
処理で得られたデータに基づいて、CCDカメラ20の
所定の各位置及び拡大倍率を算出し、その算出結果に基
づいてCCDカメラ20の倍率を設定し、ロボットを所
定の各位置に移動する。CCDカメラ20はロボットで
各位置に移動する度に、第二照明装置40の照明下で試
験片2の分割したそれぞれの領域R 1 ,R2 ,・・・ を撮
像し、これにより、複数の拡大画像を取得する。このよ
うに、CCDカメラ20をロボットに装着し、ロボット
を上下に移動させて画像を取り込むので、どの拡大画像
も分解能は同じである。また、各分割領域としては、試
験片2の全範囲を取る必要はない。例えば、各分割領域
の高さは、引張り試験前のケガキ線2aの間隔と同程度
とし、分割領域の数は、破断面間の中心位置を境界とし
て、その上下に少なくとも二つとする。図5(a)で
は、分割領域の数が四つとした場合について示してい
る。さらに、図5(a)に示すように各分割領域の上下
の境界は一致している。
【0025】このようにして取り込んだ各拡大画像は濃
淡画像である。ケガキ線2aは試験片2の表面に刻んで
形成されているため、第二照明装置40による光が前方
から試験片2のケガキ線2aを照らすと、ケガキ線2a
の凹んだ部分が最も明るくなる。したがって、各拡大画
像の中で、ケガキ線2aの部分は最も明るく写り、輝度
値(濃度レベル)が一番高い。次に輝度値(濃度レベ
ル)が高いのはケガキ線2a以外の試験片2の部分であ
り、最も輝度値(濃度レベル)が低いのは背景部分であ
る。
【0026】次に、画像処理装置50は、複数の拡大画
像に基づいてケガキ線2aの位置を算出する。図6は各
拡大画像に基づいてケガキ線2aを検出する処理手順を
説明するためのフローチャートである。まず、画像処理
装置50は、ケガキ線2aの輪郭を強調するため、フィ
ルタリング処理を行う(step21、step22)。具体的に
は、最初に、各拡大画像に最小値フィルタをかけた後、
その最小値フィルタをかけて得られる画像に最大値フィ
ルタをかける処理を行う(step21)。最小値フィルタ処
理は、元の画像に対して、ある一つの画素に着目したと
きに、それに隣接する画素の中で一番小さい輝度値に、
その着目する画素の輝度値を置き換える処理である。ま
た、最大値フィルタ処理は、元の画像に対して、ある一
つの画素に着目したときに、それに隣接する画素の中で
一番大きい輝度値に、その着目する画素の輝度値を置き
換える処理である。このため、原画像に最小値フィルタ
をかけて得られる画像に、さらに最大値フィルタをかけ
て得られる画像は、原画像に比べて全体的に輝度値が落
ちて、暗くなる。また、このとき、最小値フィルタと最
大値フィルタのサイズはそれぞれ任意に変えることがで
きるので、最小値フィルタ及び最小値フィルタはともに
同じサイズであって、その横幅は、試験片2の左右の輪
郭の間隔よりも少し小さく、且つ、ケガキ線2aの長さ
よりは大きくなるように設定する。そして、最小値フィ
ルタと最大値フィルタを、各拡大画像中の試験片2の内
部を表す領域であって、ケガキ線2aを含む領域にかけ
る。次に、原画像から、最小値フィルタをかけた後にさ
らに最大値フィルタをかけて得られる画像を差し引く処
理を行う(step22)。これにより、最小値フィルタと最
大値フィルタをかけた領域のうち、輝度値の変化が激し
い部分、すなわち、ケガキ線2aの輪郭が際立った画像
(以下、フィルタ処理画像とも称する。)を得ることが
できる。
【0027】尚、step21において、最小値フィルタと最
大値フィルタをかける順序を逆にしてもよい。すなわ
ち、原画像に最大値フィルタをかけた後、その最大値フ
ィルタをかけて得られる画像に最小値フィルタをかけて
もよい。これにより、原画像に比べて全体的に輝度値が
上がり、明るい画像が得られる。この場合、step22で
は、最大値フィルタをかけた後にさらに最小値フィルタ
をかけて得られる画像から、原画像を差し引く処理を行
う。このようにしても、上記と同様の結果が得られる。
【0028】次に、画像処理装置50は、step22で得ら
れたフィルタ処理画像を二値化処理する(step23)。す
なわち、濃度レベルが所定のしきい値以上である画素に
「1」の値を、濃度レベルがしきい値より小さい画素に
「0」の値を付与する。これにより、ケガキ線2aの輪
郭を表す二値画像を得ることができる。その後、画像処
理装置50は、二値画像にラベル付けの処理を施し(st
ep24)、各島にラベルを付ける。この時点では、これら
の各島が表すものは、ケガキ線2aの輪郭だけでなく、
ノイズを含んでいる可能性がある。画像処理装置50
は、ラベル付けられた各島について所定の特徴量を抽出
する(step25)。ここでは、特徴量として、例えば、各
島についての外接長方形の面積値を用いる。
【0029】次に、画像処理装置50は、各島の中か
ら、ケガキ線2aの輪郭を表すものを抽出する(step2
6)。具体的には、予めケガキ線を表す領域の面積値に
関して最大面積値と最小面積値とを指定しておき、ラベ
ル付けされた各島のうち、その外接長方形の面積値が最
大面積値と最小面積値とで定まる範囲内に含まれている
か否かを判断する。そして、外接長方形の面積値がその
範囲内に収まっている島をケガキ線2aを表すものとし
て検出する。以上で、一つの分割した拡大画像について
の図6の処理フローが終了する。
【0030】画像処理装置50は、各分割した拡大画像
について図6の処理フローを行うことにより、各拡大領
域についての二値画像を得る。次に、画像処理装置50
は、それらの二値画像に基づいて、破断面を繋ぎ合わせ
る画像合成処理を内部的に行う。通常、引張り試験機1
0では試験片2の下端を固定しているので、破断面より
上側に位置する試験片2についての各二値画像を所定の
距離dだけ下に移動させることにより、画像合成を行
う。ここで下に移動する距離dは、第一工程で得られた
上下の破断面の位置の差、及びCCDカメラ20の拡大
倍率に基づいて求められる。例えば、図5(a)に示す
例では、領域R1 ,R2 についての各二値画像I1 ,I
2 は、破断面の下側に位置するので、そのままにしてお
く。そして、領域R3 ,R4 についての各二値画像
3 ,I4 は、破断面の上側に位置するので、それぞれ
距離dだけ下側に移動する。これにより、図5(b)に
示すように、破断面を繋ぎ合わせた二値画像を得ること
ができる。
【0031】尚、引張り試験機によっては、試験片2の
上端を固定し、下端を下方に引っ張るものもある。かか
る引張り試験機を用いる場合には、破断面の下側に位置
する画像を上に移動することにより、画像合成処理を行
う。また、引張り試験を行ったときに、破断した試験片
の少なくとも一方が傾いてしまった場合は、第一工程で
算出した各試験片領域の中心軸の傾きを考慮して、各試
験片領域の傾きを一致させた後、上述の画像合成処理を
行う。
【0032】その後、画像処理装置50は、この画像合
成処理を施した二値画像に基づいて、各ケガキ線2aを
表す島の位置データ(ここではy座標)を取得する。具
体的には、ケガキ線2aを表す島は長方形状になるの
で、その長方形の中心位置のy座標をそのケガキ線2a
の位置とする。そして、隣り合うケガキ線2aを表す島
のy座標の差分を取ることにより、ケガキ線2aの間隔
を求める。また、画像処理装置50は、そのケガキ線2
aの間隔についてのデータに基づいて試験片2の伸びを
計測する。
【0033】次に、第三工程である絞りの計測処理に移
行する。かかる第三工程では、破断面の近傍における絞
りを正確に求めるために、試験片2の破断した部分の拡
大画像に基づいて絞りの計測を行う。まず、画像処理装
置50は、上記の破断位置の計測処理で得られたデータ
に基づいて、CCDカメラ20の所定の位置及び倍率を
算出し、この算出結果に基づいてロボットを所定の位置
に移動すると共に、CCDカメラ20の倍率を設定す
る。そして、CCDカメラ20は第一照明装置30の照
明下で試験片2の破断した部分を撮像し、その破断した
部分が略中央に位置するような拡大画像を取得する。次
に、画像処理装置50は、その拡大画像に基づいて、一
方の試験片領域を他方の試験片領域に繋ぎ合わせる処理
を行う。そして、二つの試験片領域を一つに繋ぎ合わせ
た画像に基づいて、破断面における試験片2の絞りを計
測する。すなわち、二つの試験片領域を一つに繋ぎ合わ
せた画像に基づいて破断面の大きさ(破断面における試
験片2の径)を求め、その求めた結果を用いて、破断面
における試験片2の絞り値を算出する。尚、この絞り計
測は、ロボットを90度回転させた位置で、再度行う。
【0034】第一実施形態の引張り試験の伸び計測方法
では、二つに破断した試験片についての画像にフィルタ
リング処理を施すことにより、ケガキ線の輪郭を強調し
たフィルタ処理画像を得た後、そのフィルタ処理画像に
二値化処理を施す。そして、その二値画像に基づいて、
ケガキ線に対応する島を抽出した後、そのケガキ線に対
応する島の位置データを求め、その求めた結果に基づい
て試験片の伸びを計測する。したがって、かかる伸び計
測方法によれば、従来、作業者によりノギス等を用いて
手作業で行っていた伸びの計測を、正確かつ迅速に自動
で行うことができる。
【0035】次に、本発明の第二実施形態について図面
を参照して説明する。図7は本発明の第二実施形態であ
る引張り試験の伸び計測方法を説明するための図であ
る。第二実施形態の引張り試験の伸び計測方法が適用さ
れる計測システムは、第一実施形態で説明した図1及び
図2に示すものと同様である。尚、第二実施形態におい
て、上記第一実施形態で示すものと同様のものには同一
の符号を付すことによりその詳細な説明を省略する。第
二実施形態では、引張り試験を行ったときに、破断した
二つの試験片は上下に略同一直線上に位置し、完全に二
つに分離しているものと仮定する。また、引張り試験後
に破断した二つの試験片2には、ケガキ線2aが残って
いると仮定する。
【0036】第二実施形態の引張り試験の伸び計測方法
では、まず、制御装置60は、第二照明装置40を点灯
し、画像処理装置50に画像を取り込む旨の信号を送
る。画像処理装置50は、破断位置の計測処理で得られ
たデータに基づいて、CCDカメラ20の所定の位置及
び拡大倍率を算出し、この算出結果に基づいてロボット
を所定の位置に移動すると共に、CCDカメラ20の倍
率を設定する。そして、CCDカメラ20は第二照明装
置40の照明下で試験片2の分割した各領域を撮像し、
図7(a)に示すように、複数の拡大画像I1 ,I2
・・・ を取得する。ここまでの処理は、上記第一実施形態
のものと同様である。尚、図7(a)に示す例では、破
断面の上下にそれぞれ二つずつ領域をとり、合計四つの
拡大画像I 1 ,I2 ,I3 ,I4 を得ることにしてい
る。
【0037】次に、画像処理装置50は、複数の拡大画
像に基づいてケガキ線2aの位置を算出する。図8は各
拡大画像に基づいてケガキ線2aを検出する処理手順を
説明するためのフローチャートである。まず、画像処理
装置50は、ケガキ線2aの輪郭を強調するため、フィ
ルタリング処理を行う(step31)。このフィルタリング
処理では、第一実施形態とは異なり、各拡大画像に微分
フィルタをかける。微分フィルタ処理は、エッジを強調
するための処理であり、これにより、試験片2の輪郭や
ケガキ線2aの輪郭を際立たせた画像(フィルタ処理画
像)を得ることができる。尚、フィルタ処理画像におい
ては、試験片2の輪郭やケガキ線2aの輪郭を表す画素
が最も明るくなるようにしている。
【0038】その後、画像処理装置50は、図7(b)
に示すように、微分フィルタ処理が施されたフィルタ処
理画像に基づいて、ケガキ線2aの長さ方向に直交する
方向、すなわちy方向についての濃度ヒストグラムを求
める(step32)。y方向の濃度ヒストグラムは、各y座
標の値に対して各画素の持つ濃度レベルを集計したもの
である。ケガキ線2aは水平方向(画像上ではx方向に
対応する。)に形成されており、その幅は短い。したが
って、濃度ヒストグラムにおいて、ケガキ線2aが形成
された位置に対応するy座標において濃度値はピークを
とることになる。尚、二つの試験片2の破断面が含まれ
ている拡大画像とその拡大画像中における破断面の位置
とは既知であり、y方向の濃度ヒストグラムを求める際
に、破断面に対応する位置での濃度レベルは集計しない
ことにする。
【0039】次に、画像処理装置50は、ノイズを除去
するため、濃度ヒストグラムについての補正処理を行う
(step33)。この補正処理としては、例えば、移動平均
を取る処理を行う。その後、濃度ヒストグラムにおいて
ピークを与えるy座標を求め、これをケガキ線2aの位
置として検出する(step34)。以上で、一つの分割した
拡大画像についての図8の処理フローが終了する。
【0040】画像処理装置50は、各分割した拡大画像
について図8の処理フローを行うことにより、各分割領
域毎にケガキ線2aの位置(y座標)を検出する。例え
ば、図7に示す例では、拡大画像I1 におけるケガキ線
2aの位置のy座標がy1 、拡大画像I2 におけるケガ
キ線2aの位置のy座標がy2 、拡大画像I3 における
ケガキ線2aの位置のy座標がy3 、拡大画像I4 にお
けるケガキ線2aの位置のy座標がy4 である。但し、
これらの各y座標はそれぞれの拡大画像におけるxy座
標系における値である。そして、各拡大画像毎のケガキ
線2aの位置についてのデータと、第一工程で得られた
二つの破断面に関するデータとに基づいて、破断面間の
間隔dを考慮して、ケガキ線2aの間隔を算出する。図
7の場合、拡大画像I1 ,I2 におけるケガキ線2aの
間隔は(y2 +y0 )−y1 により与えられ、拡大画像
3 ,I4 におけるケガキ線2aの間隔は(y4
0 )−y3 により与えられる。ここで、y0 は分割領
域の高さである。また、拡大画像I2 と拡大画像I3
は、破断面を介して上下に存在しているため、それらの
ケガキ線2aの間隔は、(y3 +y0 −d)−y2 によ
り与えられる。最後に、画像処理装置50は、そのケガ
キ線2aの間隔についてのデータ基づいて、試験片2の
伸びを算出する。
【0041】第二実施形態の引張り試験の伸び計測方法
では、二つに破断した試験片についての画像にフィルタ
リング処理を施すことにより、ケガキ線の輪郭を強調し
たフィルタ処理画像を得た後、そのフィルタ処理画像を
用いてy方向の濃度ヒストグラムを求める。そして、濃
度ヒストグラムの分布状況に基づいてケガキ線に対応す
るピークの位置データを求め、その求めた結果に基づい
て試験片の伸びを計測する。したがって、かかる伸び計
測方法によれば、従来、作業者によりノギス等を用いて
手作業で行っていた伸びの計測を、正確かつ迅速に自動
で行うことができる。
【0042】ところで、試験片2として、例えば、建材
等に使われる異形棒鋼を用いることがある。かかる異形
棒鋼は、図9(a)に示すように、その表面に斜めに凹
凸2bが形成されている。この異形棒鋼に対して、上記
の第一実施形態の引張り試験の伸び計測方法を適用する
と、原画像から最小値フィルタ及び最大値フィルタ処理
後の画像を差し引いた画像を求めたときに、この画像に
は、ケガキ線だけでなく、凹凸も残ってしまう可能性が
ある。この場合、二値化処理、ラベル付け処理等を施す
ことによりケガキ線を検出することは困難である。一
方、第二実施形態の引張り試験の伸び計測方法を異形棒
鋼に対して適用しても、微分フィルタ処理を行った画像
には、ケガキ線2aだけでなく、凹凸2bも残ってしま
う可能性がある。しかしながら、ケガキ線2aは水平方
向に形成されているため、垂直方向(y方向)の濃度ヒ
ストグラムをとると、図9(b)に示すように、ケガキ
線2aの位置に対応する濃度値は、凹凸2bの位置にお
ける濃度値に比べて大きなピークを持つ。したがって、
濃度ヒストグラムにおいて所定の値より大きなピーク値
を持つy座標の値を見いだすことにより、ケガキ線2a
の位置を抽出することができる。したがって、第二実施
形態の伸び計測方法は、異形棒鋼のようなケガキ線が形
成された方向と異なる方向に凹凸等の模様を有する試験
片2に対して伸びを計測する場合に用いるのに好適であ
る。
【0043】尚、本発明は上記の各実施形態に限定され
るものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形
が可能である。上記の各実施形態では、試験片の表面に
ケガキ線を刻んだ場合について説明したが、一般に、試
験片の表面には引張り試験用の所定の目印を設けるよう
にしてもよい。かかる目印としては、ケガキ線の他に、
例えばポンチ穴や塗料でペイントした線等を用いること
ができる。ここで、塗料としては、光の反射率が高い等
の性質を有するものを用いる必要がある。
【0044】また、上記の第一実施形態の引張り試験の
伸び計測方法において、step21,step22の原画像から最
小値フィルタ及び最大値フィルタ処理後の画像を差し引
く処理を行う代わりに、第二実施形態のstep31の微分フ
ィルタ処理を行うようにしてもよい。さらには、上記の
第二実施形態の引張り試験の伸び計測方法において、st
ep31の微分フィルタ処理の代わりに、第一実施形態のst
ep21,step22の原画像から最小値フィルタ及び最大値フ
ィルタ処理後の画像を差し引く処理を行うようにしても
よい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明の引張り試験
の伸び計測方法では、二つに破断した試験片についての
画像データにフィルタリング処理を施すことにより、目
印の輪郭を強調したフィルタ処理画像データを得た後、
そのフィルタ処理画像データに二値化処理を施す。そし
て、その二値画像データに基づいて、目印に対応する島
を抽出した後、その目印に対応する島の位置データを求
め、その求めた結果に基づいて試験片の伸びを計測す
る。したがって、かかる伸び計測方法によれば、従来、
作業者によりノギス等を用いて手作業で行っていた伸び
の計測を、正確かつ迅速に自動で行うことができる。
【0046】また、以上説明したように本発明の引張り
試験の伸び計測方法では、二つに破断した試験片につい
ての画像データにフィルタリング処理を施すことによ
り、目印の輪郭を強調したフィルタ処理画像データを得
た後、そのフィルタ処理画像データを用いて、目印が設
けられた長手方向についての濃度ヒストグラムを求め
る。そして、濃度ヒストグラムの分布状況に基づいて目
印に対応するピークの位置データを求め、その求めた結
果に基づいて試験片の伸びを計測する。したがって、か
かる伸び計測方法によれば、従来、作業者によりノギス
等を用いて手作業で行っていた伸びの計測を、正確かつ
迅速に自動で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態である引張り試験の伸び
計測方法を適用した計測システムの概略構成図である。
【図2】その計測システムの概略ブロック図である。
【図3】引張り試験を説明するための図である。
【図4】試験片の破断位置を計測する処理手順を説明す
るためのフローチャートである。
【図5】第一実施形態の引張り試験の伸び計測方法を説
明するための図である。
【図6】その引張り試験の伸び計測方法において各拡大
画像に基づいてケガキ線を検出する処理手順を説明する
ためのフローチャートである。
【図7】本発明の第二実施形態である引張り試験の伸び
計測方法を説明するための図である。
【図8】第二実施形態の引張り試験の伸び計測方法にお
いて各拡大画像に基づいてケガキ線を検出する処理手順
を説明するためのフローチャートである。
【図9】(a)は試験片としての異形棒鋼を説明するた
めの図、(b)はその異形棒鋼に対して垂直方向の濃度
ヒストグラムを説明するための図である。
【符号の説明】
2 試験片 2a ケガキ線 2b 凹凸 10 引張り試験機 20 CCDカメラ 30 第一照明装置 40 第二照明装置 50 画像処理装置 60 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA02 AA17 AA22 AA58 AA65 BB01 BB06 BB27 CC00 DD06 FF01 FF04 JJ02 JJ03 JJ07 JJ25 JJ26 MM06 PP01 PP11 PP25 QQ04 QQ13 QQ23 QQ25 QQ27 QQ29 QQ31 QQ33 QQ34 QQ43 2G061 AA01 AB03 BA02 BA20 CA01 CB02 CB05 DA07 EC05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目印が長手方向に沿って所定間隔で設け
    られた試験片に対して、引張り試験を行うことによって
    前記試験片を二つに破断して前記試験片の伸びを計測す
    る引張り試験の伸び計測方法において、 少なくとも二つの前記目印を含む部分であって且つ前記
    目印間に前記破断した各試験片の破断面が介在する部分
    を撮像して画像データを取得する工程と、 前記画像データに所定のフィルタリング処理を施すこと
    により、前記目印の輪郭を強調したフィルタ処理画像デ
    ータを得る工程と、 前記フィルタ処理画像データに二値化処理を施すことに
    より、二値画像データを得る工程と、 前記二値画像データにラベル付け処理を施した後、ラベ
    ル付けられた各島についての所定の特徴量を求める工程
    と、 前記特徴量に基づいて、前記各島の中から前記目印に対
    応する島を抽出する工程と、 前記目印に対応する島の位置データを求め、その求めた
    結果に基づいて前記試験片の伸びを算出する工程と、 を具備することを特徴とする引張り試験の伸び計測方
    法。
  2. 【請求項2】 目印が長手方向に沿って所定間隔で設け
    られた試験片に対して、引張り試験を行うことによって
    前記試験片を二つに破断して前記試験片の伸びを計測す
    る引張り試験の伸び計測方法において、 前記破断した各試験片の破断面が間に介在する部分であ
    って且つ少なくとも二つの前記目印を含む部分を撮像し
    て画像データを取得する工程と、 前記画像データに所定のフィルタリング処理を施すこと
    により、前記目印の輪郭を強調したフィルタ処理画像デ
    ータを得る工程と、 前記フィルタ処理画像データを用いて前記長手方向につ
    いての濃度ヒストグラムを求める工程と、 前記濃度ヒストグラムの分布状況に基づいて前記目印に
    対応するピークを抽出する工程と、 前記ピークの位置データを求め、その求めた結果に基づ
    いて前記試験片の伸びを計測する工程と、 を具備することを特徴とする引張り試験の伸び計測方
    法。
  3. 【請求項3】 前記濃度ヒストグラムは、予め求めた前
    記破断面の位置データに基づき、前記破断面に対応する
    位置での濃度レベルを集計しないものであることを特徴
    とする請求項2記載の引張り試験の伸び計測方法。
  4. 【請求項4】 前記画像データは、前記目印に対して照
    明光を正面から当てて取得したものであることを特徴と
    する請求項1、2又は3記載の引張り試験の伸び計測方
    法。
  5. 【請求項5】 前記フィルタリング処理は、前記画像デ
    ータに最小値フィルタをかけて得られる画像データに最
    大値フィルタをかける処理を施した後、又は、前記画像
    データに最大値フィルタをかけて得られる画像データに
    最小値フィルタをかける処理を施した後、その結果得ら
    れた画像データと前記画像データとの差分を取るもので
    あることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の引
    張り試験の伸び計測方法。
  6. 【請求項6】 前記フィルタリング処理は、前記画像デ
    ータに微分フィルタをかける処理であることを特徴とす
    る請求項1、2、3又は4記載の引張り試験の伸び計測
    方法。
  7. 【請求項7】 前記画像データは、前記長手方向におい
    て前記部分を複数の領域に分割して撮像することにより
    取得したものであることを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5又は6記載の引張り試験の伸び計測方法。
  8. 【請求項8】 前記目印は前記長手方向に直交する方向
    に沿って刻まれたケガキ線であることを特徴とする請求
    項1、2、3、4、5、6又は7記載の引張り試験の伸
    び計測方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002357521A (ja) * 2001-06-01 2002-12-13 Shimadzu Corp 材料試験機
CN111829876A (zh) * 2020-06-30 2020-10-27 安钢自动化软件股份有限公司 一种应用于螺纹钢断后延伸率测量的视觉设备
CN112098232A (zh) * 2018-03-20 2020-12-18 国网山东省电力公司济宁供电公司 一种试件极限拉伸长度的测量方法

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