JP2000145885A - 自己シール浮上の免震装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】地震発生時に文化財、家屋、ビル等を大地より
切り離して完全に浮上させ、かつ、台風襲来時も安全で
しかも安価な免震装置を得る。 【解決手段】建物等の台座２の周辺下部の基盤８に溝７
を設け、この台座の外縁部にスカート状の形をしたもの
を装着し、その先端を溝壁面に沿って垂下させ浮上用内
圧により自己シールしながら伸縮、スライドする可撓性
スカート６をそこに挿入する。水平に保つ為に加重をバ
ランスさせたこの台座の下面の数点の凹部とその直下の
基盤上にそれと勘合する凸型固定筒５を設け、それらの
間に浮上の高さの設定と原状復帰用のスプリング４を取
り付ける。台風時の吹き上げ力はこれら台座、スカー
ト、基盤に囲まれた密閉空間内の大気圧により耐え、そ
の横風の風圧は凹凸部の勘合により確保するようにす
る。地震発生時には台座を浮上用気体圧力で浮上させ基
盤と切り離して地震の影響を受けないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】「産業上の利用分野」この発明は文化財、
家屋、ビル等の免震装置に関するものである。

【０００２】「従来の技術」建物等の支承を支える免震
方式として積層ゴム方式、滑り方式、レール転がり方式
等が提案されている。

【０００３】「発明が解決しようとする課題」従来の免
震装置はそれぞれ長周期化や制御、安定性が難しかつた
り、高コストになったりして、そのうえ強風に対して固
定、地震に対して開放の状態に切り替えるのが難しい。

【０００４】「課題を解決する為の手段」文化財、家
屋、ビル等の台座（２）の周辺の基盤（８）に溝（７）
を設け、この台座の外縁部に可撓性のスカートを装着さ
せて、それを溝壁面に沿って挿入垂下させ浮上用気圧に
より自己シールさせながら伸縮、スライドさせる。水平
に保つ為に加重をバランスさせたこの台座の下面の数点
の凹部（３）とその直下の基盤上にそれらと勘合する凸
型固定筒（５）を設け、それらの間に浮上の高さの設定
と原状復帰用のスプリング（４）を取り付ける。台風時
の横風力にはこれら凹凸筒の勘合で、その吹き上げ力に
は台座、スカート、溝、基盤の密閉空間の負圧化を防ぐ
大気圧力により耐えるようにする。地震発生時には地震
センサー等によりエアーバック方式（１２）やガスボン
ベ（１０）のバルブ（１１）を開放させ、気体はこの密
閉空間内に注気され台座は即時に浮上し基盤と切り離さ
れて地震の影響を受けない。地震沈静後は浮上用気体を
抜けばスプリングにより元に復帰する。

【０００５】「作用」例えば台座を含め五十トンの建物
を浮上させるにはその台座床面積を五十平方メートルと
すると浮上空気圧は僅か十分の一気圧にすれば良い。ス
カートの上部はタイヤの様に内圧に対して補強され下部
は内圧を受けて溝壁をスライドし自身も自由に伸縮出来
る可撓性に富むゴムシート状のものが良い。

【０００６】「発明の効果」本発明により大地震にも完
全に耐え保守、耐久性にも優れ、台風にも安全な安価な
免震装置が得られた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の自己シール浮上の免震装置の断面図を
示す。

【符号の説明】

１支柱 ２台座 ３凹部 ４スプリング ５凸型固定筒 ６スカート ７溝 ８基盤 ９リリーフ弁 １０気体ボンベ １１地震センサー付き定圧バルブ １２ガス生成爆発物

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 文化財、家屋、ビル等の台座（２）の周辺の基盤（８）
   に溝（７）を設け、この台座の外縁部に可撓性スカート
   （６）を装着させ、それを溝壁面に沿って挿入垂下させ
   浮上用気圧により壁に押しつけられて自己シールしなが
   ら伸縮、スライドさせる。水平に保つ為に加重をバラン
   スさせたこの台座の下面の数点の凹部（３）とその直下
   の基盤上にそれらと勘合する凸型固定筒（５）を設け、
   それらの間に浮上の高さの設定と原状復帰用のスプリン
   グ（４）を取り付ける。台風時の横風力にはこれら凹凸
   部の勘合で、その吹き上げ力には台座、スカート、溝、
   基盤に囲まれた密閉空間の負圧化を防ぐ大気圧力により
   耐えるようにする。地震発生時には地震センサー等によ
   りエアーバック方式（１２）やガスボンベ（１０）のバ
   ルブ（１１）を開放させ台座、スカート、溝、基盤に囲
   まれた密閉空間内を即時に加圧し、台座を浮上させ基盤
   と切り離して地震の影響を受けさせない。地震沈静後は
   浮上用気体を抜けばスプリングにより元に復帰する。以
   上は支承構造えの適用も含む。