JP2000143663A - 抗血栓物質 - Google Patents

抗血栓物質

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JP2000143663A JP11308814A JP30881499A JP2000143663A JP 2000143663 A JP2000143663 A JP 2000143663A JP 11308814 A JP11308814 A JP 11308814A JP 30881499 A JP30881499 A JP 30881499A JP 2000143663 A JP2000143663 A JP 2000143663A
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ジョリー・アン・バスティアン
Matthew Joseph Fisher
マシュー・ジョゼフ・フィッシャー
Richard Waltz Harper
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Ho-Shen Lin
ホ−シェン・リン
Jefferson Ray Mccowan
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Daniel Jon Sall
ダニエル・ジョン・サル
Gerald F Smith
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クミコ・タケウチ
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マイケル・ロバート・ワイリー
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    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 有用な抗凝固剤であるトロンビンインヒビタ
ーを提供する。 【解決手段】 下記一般式(I): で示される新規化合物または製薬的に許容されるその
塩、ならびにその製造方法および中間体、上記の新規化
合物を含む医薬製剤および上記の化合物のトロンビンイ
ンヒビターとしての使用。化合物の具体的一例を示す
と、下記式の化合物になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、哺乳動物の有用な
抗凝固剤であるトロンビンインヒビターに関するもので
ある。特に本発明は、高い抗凝固活性および抗血栓活性
を有する5−および6−アザインドール誘導体に関する
ものである。したがって本発明は、トロンビンの新規な
インヒビター、活性成分として当該化合物を含有する医
薬組成物、ならびに、肺塞栓症、動脈血栓症、特に心筋
虚血、心筋梗塞および脳血栓症、全身的凝固亢進状態お
よび局所的凝固亢進状態、例えば血管形成術および冠動
脈バイパス手術後の、および炎症プロセスに関連して全
身性化した組織損傷、の処置および予防のための抗凝固
剤としての当該化合物の用途に関するものである。さら
にこの抗血栓物質は、インビトロ適用で抗凝固剤として
有用である。
【0002】血液凝固のプロセスである血栓症は、トロ
ンビンの形成を導く複雑な蛋白分解カスケードによって
引き起こされる。トロンビンは、血漿可溶性のフィブリ
ノーゲンのAα鎖およびBβ鎖から活性化ペプチドを蛋
白分解的に除去して、不溶性フィブリンの形成を開始さ
せる。
【0003】
【従来の技術】抗凝固は現在ヘパリンおよびクマリンの
投与により達成されている。凝固および血栓症の非経口
的薬理学的制御は、ヘパリンの使用によってトロンビン
を阻害することに基づいている。ヘパリンは、内因性抗
トロンビンIII(トロンビンの主たる生理学的インヒビタ
ー)の阻害作用を加速することにより、トロンビンに間
接的に作用する。抗トロンビンIIIのレベルは血漿中で
相違し、また血餅に結合したトロンビンはこの間接的機
構に対し抵抗性らしいため、ヘパリンは無効な処置とな
り得る。凝固検定は有効性および安全性に結びついてい
ると信じられているため、ヘパリンレベルは、凝固検定
によって監視せねばならない(特に、活性化部分トロン
ボプラスチン時間(APTT)検定)。クマリンは、プロトロ
ンビンおよびこの型の他の蛋白の合成における翻訳後γ
−カルボキシ化をブロックすることにより、トロンビン
の生成を妨害する。その作用機構の故に、クマリンの効
果は、投与の6−24時間後、徐々にしか発現し得な
い。その上それらは選択的抗凝固剤ではない。クマリン
もまた凝固検定(特にプロトロンビン時間(PT)検定)によ
る監視を必要とする。国際特許出願公開番号WO 97
/25033に抗血栓ジアミンが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ヘパリンおよびクマリ
ンは有効な抗凝固剤であるが、このクラスの化合物に対
する期待に基づく市販の薬品はまだ現れておらず、トロ
ンビンに選択的に働き、そして抗トロンビンIIIとは無
関係に、投与後短時間で、好ましくは経口投与後短時間
で阻害作用を発現し、そして止血の維持に必要な血餅の
溶解を妨げない抗凝固剤に対する必要性が、尚存在す
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記定義によ
る本発明に係る化合物が、経口投与後に高い経口のバイ
オアベイラビリティーおよび好ましい薬動力学を有し得
る強力なトロンビンインヒビターである、という発見に
向けられる。
【0006】本発明では、式I:
【化2】 [式中、XおよびYの一方はNであり、XおよびYの他
方はCHであり;Reは水素、メチル、メトキシまたは
ハロであり;R1はカルボキシ、[(1−4C)アルコ
キシ]カルボニル、ヒドロキシメチル、−CO−NRs
tまたは−X1−(CH2s−NRst(式中、X1
直接の結合、メチレンまたはOであり;sは1または2
であり;ただしsが1である場合は、X1は直接の結合
であり;ならびにRsおよびRtは独立して水素または
(1−3C)アルキルであり、あるいは基:NRst
ピロリジノ、ピペリジノまたはモルホリノである)であ
り;ならびに、R2は−X2−(CH2m−NRab(式
中、X2は直接の結合、メチレン、OまたはSであり;
mは1、2、3、4または5であり;ただしmが1であ
る場合は、X2は直接の結合であり;ならびにRaおよび
bは独立して水素または(1−3C)アルキルであ
り、あるいは基:NRabはピロリジノ、ピペリジノま
たはモルホリノである)であり;あるいは、R2は−X2
−(CH2n−Rf(X2は直接の結合、メチレンまたは
Oであり;nは1、2または3であり;ならびにRf
5−テトラゾリル、カルボキシ、[(1−4C)アルコ
キシ]カルボニルまたはヒドロキシメチルである)であ
り;ただし、R1およびR2の少なくとも一方は塩基性ア
ミノ基:−NRstまたは−NRabを含むことを条件
とする]で示される化合物(または製薬的に許容される
その塩)を提供する。
【0007】本明細書中では、特記しない限り、以下の
定義を使用する:ハロは、フルオロ、クロロ、ブロモま
たはヨードである。アルキル、アルコキシ等は直鎖およ
び分枝鎖基の両者を示すが、「プロピル」といったよう
な個々の基に対する言及は直鎖(「ノルマル」)基のみ
を包含し、「イソプロピル」のような分枝鎖異性体は個
別に表示する。
【0008】
【発明の実施の形態】式Iで示される或る化合物(また
は塩もしくはプロドラッグ等)は、cis-またはtrans-異
性体、および光学活性な、ラセミ体の、またはジアステ
レオマーの型を包含する異性体型で存在することがあ
り、且つそのような型で分離することができるというこ
とは理解できるであろう。本発明は、ジアステレオマー
の混合物として、および個々のジアステレオマーの形で
の式Iの化合物を包含するという事、そして、本発明
は、エナンチオマーの混合物としての、および個々のエ
ナンチオマーの形での式Iの化合物を包含し、いずれの
混合物または形もトロンビンに対する阻害的性質を有
し、特定の形を製造または分離する方法、および下記の
試験を包含する標準的試験によりトロンビンに対する阻
害的性質を測定する方法が当分野で良く知られていると
いう事は、理解されるべきである。
【0009】さらに、式Iの化合物(または塩もしくは
プロドラッグ等)は多形性を示すことがあり、または水
もしくは有機溶媒との溶媒和物を形成し得る。本発明は
また、任意のこのような多形型、任意の溶媒和物もしく
はそれらの任意の混合物をも包含する。
【0010】基、置換基、および範囲について以下にあ
げる具体例は単なる例示であって、それらは、基および
置換基の他の定義された意義またはその定義された範囲
内の他の意義を排除するものではない。
【0011】(1−3C)アルキル基の具体例は、例えば
メチル、エチル、プロピルまたはイソプロピルであり;
(1−4C)アルコキシ基については、例えばメトキシ、
エトキシ、イソプロポキシまたはt−ブトキシである。
【0012】それぞれ独立に、Reの具体例はメチル、
メトキシまたはブロモであり;R1については−CO−
NRstまたは−X1−(CH2s−NRstであり;
ならびにR2については−X2−(CH2m−NRab
たは−X2−(CH2n−Rf(式中、X2はOであり;
nは3であり;ならびにRfはカルボキシ、[(1−4
C)アルコキシ]カルボニルまたはヒドロキシメチルで
ある)である。それぞれ独立に、Reのさらに具体的な
例はメトキシであり;R1についてはピロリジノカルボ
ニルまたはピロリジノメチルであり;ならびにR2につ
いては2−ピロリジノエトキシである。
【0013】式Iの特定の化合物は、Reがメトキシで
あり、ならびにR1がピロリジノメチルである化合物で
ある。式Iの特定の化合物を以下の実施例に記載する。
【0014】本発明に係る抗血栓物質の製薬的に許容さ
れる塩は、製薬的に許容される陰イオンを提供する酸と
ともに作られる酸付加塩であるものを包含する。したが
って、製薬的に許容される陰イオンを提供する酸ととも
に作られた、上記提供の式Iの新規化合物の酸付加塩は
本発明の特定の側面を提供する。このような酸の例は下
に述べるものである。さらに、酸性基を有する式Iの化
合物は製薬的に許容される陰イオンを提供する塩基とと
もに作られる塩を形成する。
【0015】本発明のさらなる態様として、上記のいず
れかに示された式Iの化合物(またはその製薬的に許容
される塩)を、製薬的に許容される担体、希釈剤または
賦形剤と共に含む、医薬製剤を提供する。
【0016】式Iの化合物は、式Iで示される化合物と
構造的に関連する化合物の製造のために化学分野で知ら
れる方法を包含する方法によって、または、本明細書に
記載する新規な方法によって製造することができる。式
Iの化合物(またはその製薬的に許容される塩)のため
の方法、式Iの化合物のための新規な方法、および上に
定義された式Iの化合物の製造のための新規中間体は、
本発明のさらなる特徴を提供するものであり、以下の方
法により例示する(この中で、一般的な基の意味は、別
途記載の無い限り、上に定義の通りである)。官能基は
常套的保護基を用いて保護し、次いで式Iの化合物を得
るためにこの保護基を除去する、という式Iの化合物の
製造が好ましい、またはその必要がある、という事が、
理解できるであろう。
【0017】一般に、式Iの化合物は、反応式Iに概説
し実施例に記載した経路[ここでQ1、Q2およびQe
各々R1、R2およびRe基について定義した意義、係る
基の保護された型、または係る基へとさらに合成できる
基を表す]の一つに従って製造することができる。都合
のよいことには、強塩基を用いて式(A)の種を脱プロ
トン化し、得られたジアニオンをベンズアミド、例えば
記載の Weinreb アミドと縮合させ、環化して式(B)
のアザインドールを得る。式(B)のアザインドールを
式(D)の試薬でアルキル化することによって、式
(C)の1−置換アザインドールを得る。Q1、Q2また
はQe基からR1、R2またはReへの最終変換は、使用す
る化学と矛盾しない、都合の良い時点で実施する。
【化3】
【0018】したがって、以下のものから選択される、
上の説明のいずれかに記載したような式Iの化合物(ま
たはその製薬的に許容される塩)を製造する方法を提供
する: (a)式II:
【化4】 で示されるアザインドールの第1位を、例えば実施例1
−Dに記載のような手法を用い、式III:
【化5】 [式中、Lは慣用の脱離基である]で示される化合物を
用いてアルキル化し; (b)R1が−CO−NRstである式Iの化合物につ
いて、(例えば実施例1−Eに記載の)R1が[(1−
4C)アルコキシ]カルボニルである式Iのエステル、
またはR1がカルボキシである式Iの酸、またはその活
性化誘導体を式:H−NRstのアミンでアミド化し;
ならびに、 (c)R1が−CH2−NRstである式Iの化合物につ
いて、(例えば実施例2に記載のような手法を用いて)
1が−CO−NRstである式Iの化合物のカルボニ
ルを還元し;上記手法のいずれかについて、保護基を用
いて官能基を保護していた場合、次いでこの保護基を除
去し;ならびに、上記手法のいずれかについて、式Iで
示される化合物の製薬的に許容される塩が必要とされる
場合、次いで該式Iの化合物の塩基形態を、製薬的に許
容される対イオンを提供する酸と反応させることによっ
て、あるいは酸性基を有する式Iの化合物については、
該式Iの化合物の酸形態を、製薬的に許容される陽イオ
ンを提供する塩基と反応させることによって、あるいは
他の任意の慣用方法によってこれを得る。また、特記し
ない限り、X、Y、R1、R2およびReは上記意義を有
する。
【0019】本明細書中で用いる脱離基は、求核置換反
応において置換された基、例えばハロ基(例えばクロ
ロ、ブロモまたはヨード)、スルホン酸エステル基(例
えばメチルスルホニルオキシ、p−トルイルスルホニル
オキシまたはトリフルオロメチルスルホニルオキシ)ま
たは(Mitsunobu 反応において)アルコールをトリフェ
ニルホスフィン、ジエチルアゾジカルボキシレートおよ
びトリエチルアミンで処理することによって生じる反応
性種である。カルボン酸の活性化誘導体には、例えばエ
ステル(例えばメチルエステル)、酸ハライド(例えば
酸クロライド)、(例えば1−ヒドロキシ−7−アザベ
ンゾトリアゾール 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
またはN−ヒドロキシスクシンイミドで)活性化された
エステル、(例えばクロロギ酸ブチルと反応させること
によって形成される)カルボン酸を伴う無水物、または
(カルボジイミド、例えばジシクロヘキシルカルボジイ
ミドまたは1−(3−ジメチアミノプロピル)−3−エ
チルカルボジイミドのような)カップリング試薬との反
応によって形成される活性化誘導体が含まれる。
【0020】式IIのアザインドールのような新規中間
体化合物または出発物質化合物は本発明のさらなる側面
を提供する。
【0021】上記のように、本発明は、上記式Iで定義
されるトロンビン阻害化合物の製薬的に許容される塩を
含む。酸性基を有する式Iの化合物は、製薬的に許容さ
れる塩基と塩を形成する。このような製薬的に許容され
る塩は、製薬的に許容される陽イオンを提供する塩基と
ともに形成され、これにはアルカリ金属塩(特にナトリ
ウムおよびカリウム)、アルカリ土類金属塩(特にカル
シウムおよびマグネシウム)、アルミニウム塩およびア
ンモニウム塩ならびに生理的に許容される有機塩基、例
えばトリエチルアミン、モルホリン、ピペリジンおよび
トリエタノールアミンから作られる塩が含まれる。カリ
ウム塩およびナトリウム塩形態は特に好ましい。
【0022】生理的に許容される対イオンを与える数多
くの無機酸および有機酸のいずれとも反応するために十
分に塩基性である1またはそれ以上の官能基を持つ式I
の特定の化合物は、製薬的に許容される酸付加塩を形成
する。製薬的に許容される酸付加塩の形成のため一般に
使用する酸は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫
酸、燐酸等のような無機酸、および−トルエンスルホ
ン酸、メタンスルホン酸、蓚酸、−ブロモベンゼンス
ルホン酸、炭酸、琥珀酸、クエン酸、安息香酸、酢酸等
のような有機酸である。したがって、このような製薬的
に許容される塩の例は、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸
塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、燐酸塩、燐酸一水素塩、燐
酸二水素塩、メタ燐酸塩、ピロ燐酸塩、塩化物、臭化
物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、
カプリル酸塩、アクリル酸塩、蟻酸塩、イソ酪酸塩、カ
プロン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオール酸塩、蓚酸
塩、マロン酸塩、琥珀酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸
塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン−1,4−二酸
塩、ヘキシン−1,6−二酸塩、安息香酸塩、クロロ安息
香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒド
ロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、
スルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸
塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン
酸塩、乳酸塩、γ−ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸
塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパンスルホン
酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2
−スルホン酸塩、マンデル酸塩等である。好ましい製薬
的に許容される酸付加塩は、塩酸、臭化水素酸および硫
酸のような鉱酸を用いて製造されるものを包含する。
【0023】市販品を入手できない場合、式Iの化合物
の製造のための必要な出発物質は、芳香族およびヘテロ
芳香族置換および変換を包含する有機化学の標準技術、
既知の構造的に似かよった化合物の合成と類似の技術、
および上記の方法または実施例に記載の方法と類似の技
術、から選択される方法によって製造することができ
る。出発物質の製造には様々な連続的方法が利用できる
ということが当業者には明らかであろう。新規な出発物
質は、本発明のもう一つの態様を提供する。
【0024】一般に、本発明化合物は、酸付加塩の形で
最も良好に分離される。上記のような酸を用いて製造し
た式Iの化合物の塩は、抗血栓物質の投与のための、お
よびそれらの物質の製剤の製造のための製薬的に許容さ
れる塩として有用である。その他の酸付加塩は、当該化
合物の分離および精製の際に製造し使用することができ
る。
【0025】上記のように、式Iの化合物の光学活性異
性体およびジアステレオマーもまたこの発明の一部と考
えられる。係る光学活性異性体は、それら各々の光学活
性前駆体から上記の方法によって、またはラセミ混合物
を分割することによって製造することができる。この分
割は、キラル試薬を用いる誘導体化とそれに続くクロマ
トグラフィーまたは反復結晶化により、実施できる。標
準法によりキラルな補助部分を除去すると、本発明に係
る化合物またはそれらの前駆体の実質上光学的に純粋な
異性体が得られる。分割に関するさらなる詳細は、ジャ
ックス等、Enantiomers,Racemates,and Resolutions、
ジョン・ウィレイ・アンド・サンズ、1981に記載が
ある。
【0026】本発明化合物は、身体の天然の血餅溶解能
を認め得るほどに妨害することなく(該化合物はフィブ
リン溶解に対しては阻害効果が低い)、血液凝固に関与
する他のプロテイナーゼおよび非酵素蛋白に比較してト
ロンビンを選択的に阻害すると信じられる。さらにこの
ような選択性は、血栓溶解およびフィブリン溶解を実質
上妨害せずに血栓溶解物質との使用を可能にすると信じ
られる。
【0027】本発明は、本明細書中のいずれかの説明中
で提供する式Iの化合物(または製薬的に許容されるそ
の塩)の有効量を用いることを特徴とするトロンビンの
阻害方法を提供する。本発明は、その態様の一つにおい
て、処置を必要とする哺乳動物に、式Iの化合物の有効
な(トロンビン阻害)用量を投与することを含む、哺乳
動物においてトロンビンを阻害する方法を提供する。
【0028】別の態様において本発明は、処置を必要と
する哺乳動物に、式Iの化合物の有効な(血栓塞栓疾患
治療および/または予防量の)用量を投与することを含
む、血栓塞栓疾患を処置する方法を提供する。別の態様
において本発明は、処置を必要とする哺乳動物に、式I
の化合物の有効な(凝固阻害)用量を投与することを含
む、哺乳動物の凝固を阻害する方法を提供する。本方法
により企図されるトロンビン阻害、凝固阻害および血栓
塞栓疾患処置は、適宜、医学的治療および/または予防
処置の両者を包含する。
【0029】さらなる態様において本発明は、人間また
は動物においてトロンビンの阻害が必要な状態の処置に
関するものである。本発明化合物は、人間を包含する動
物において、血栓症ならびに血液および組織の凝固性亢
進の処置または予防に役立つと予想される。該化合物が
有用性を有する可能性のある疾患は、血栓症ならびに血
液および組織の凝固性亢進の処置または予防である。該
化合物が処置および/または予防に有用性を有する可能
性のある疾患は、静脈血栓症および肺塞栓症、動脈血栓
症、例えば心筋虚血、心筋梗塞、不安定アンギーナ、血
栓症に基づく卒中および末梢動脈血栓症を包含する。さ
らに、該化合物は、冠動脈疾患、脳動脈疾患および末梢
動脈疾患のようなアテローム性動脈硬化異常(疾患)の
処置または予防に有用性が期待される。さらに、該化合
物は、心筋梗塞の際、血栓溶解剤との併用で有用である
と期待される。さらに、該化合物は、血栓溶解、経皮経
管腔血管形成術(PTCA)および冠状動脈バイパス手術後の
再閉鎖の予防に有用性が期待できる。さらに該化合物
は、顕微手術後の再血栓症の防止に有用性が期待でき
る。さらに該化合物は、人工臓器および心臓弁に関連す
る抗凝固処置に有用であると期待される。さらに該化合
物は、血液透析および播種性血管内凝固における抗凝固
処置に有用性が期待できる。期待されるさらなる有用性
は、患者にインビボで使用するカテーテルおよび器具を
すすぐ際に、そして血液、血漿およびその他の血液産物
のインビトロの保存のための抗凝固剤としてである。さ
らに該化合物は、血液凝固が二次的な病状の原因または
基本的な寄与過程となり得るその他の疾患、例えば転移
を含む癌、関節炎を含む炎症性疾患、および糖尿病に有
用性が期待される。この抗凝固化合物は、経口的に、非
経口的に、例えば静脈内注入(iv)、筋肉内注射(im)また
は皮下(sc)投与する。
【0030】治療的および/または予防的効果を得るた
めに本発明に従って投与される化合物の個々の用量は、
無論、例えば投与される化合物、投与速度、投与経路、
および処置される状態を包含する、その症例を取り巻く
個々の状況によって決定されるであろう。
【0031】上の用途の各々のための典型的な日用量
は、約0.01mg/kgおよび約1000mg/kgの間である。用量計
画は変わり得、例えば予防的使用のためには、日用量を
一回投与することができ、または1日に3または5回と
いった複数回投与が適当であるかも知れない。重症管理
状況では、本発明化合物を約0.01mg/kg/hおよび約20mg/
kg/hの間の速度で、好ましくは約0.1mg/kg/hおよび約5m
g/kg/hの間の速度でiv注入により投与する。
【0032】本発明方法はさらに、血餅溶解物質、例え
ば組織プラスミノーゲンアクチベーター(t-PA)、修飾t
−PA、ストレプトキナーゼまたはウロキナーゼと共に
実施する。血餅の生成が起き、動脈または静脈が部分的
にまたは完全に遮断された場合、通常、血餅溶解剤を使
用する。本発明化合物はこの溶解剤の前に、またはこれ
と共に、またはその使用後に投与することができ、さら
に好ましくは、血餅の形成が再度起こるのを防止するた
めアスピリンと共に投与する。
【0033】本発明方法はまた、血小板凝集を阻害する
血小板糖蛋白レセプター(IIb/IIIa)アンタゴニストと共
に実施する。本発明化合物は、血餅形成が起こるのを、
または再度起こるのを防止するため、IIb/IIIaアンタゴ
ニストの前に、またはこれと共に、またはその使用後に
投与することができる。本発明方法はアスピリンと共に
実施することもできる。本発明化合物は、血餅形成が起
こるのを、または再度起こるのを防止するため、アスピ
リンの前に、またはこれと共に、またはその使用後に投
与することができる。上に述べたように、好ましくは本
発明化合物は血餅溶解剤およびアスピリンと共に投与す
る。
【0034】本発明はまた、上記の治療方法に使用する
薬用製剤を提供する。本発明に係る薬用製剤は、式Iの
化合物の有効なトロンビン阻害量を、製薬的に許容され
る担体、賦形剤または希釈剤と共に含む。経口投与のた
めには、この抗血栓化合物を、結合剤、潤滑剤、崩壊剤
等のような賦形剤を含有してよいカプセルまたは錠剤に
調合する。非経口投与のためには、抗血栓物質を、例え
ば生理食塩水(0.9パーセント)、5パーセントデキスト
ロース、リンゲル液等のような製薬的に許容される希釈
剤中に調合する。
【0035】本発明化合物は、約0.1mgおよび約1000mg
の間の用量を含む単位投薬製剤に調合することができ
る。好ましくは該化合物は、例えば硫酸塩、酢酸塩また
は燐酸塩といったような製薬的に許容される塩の形であ
る。単位投薬製剤の一例は、10mLの滅菌ガラスアンプル
中の製薬的に許容される塩としての本発明化合物5mgを
含む。単位投薬製剤の別の例は、滅菌アンプルに入れた
20mLの等張食塩水中の、製薬的に許容される塩としての
本発明化合物約10mgを含む。
【0036】本化合物は、経口、直腸内、経皮、皮下、
静脈内、筋肉内、および経鼻を包含する様々な経路で投
与することができる。本発明化合物は好ましくは投与前
に調合する。本発明の別の態様は、式Iの新規化合物ま
たはその製薬的に許容される塩もしくは溶媒和物の有効
量を、製薬的に許容される担体、希釈剤または賦形剤と
共に含む薬用製剤である。このような製剤中の活性成分
は、その製剤の0.1パーセントないし99.9パーセント
(重量)を構成する。「製薬的に許容される」とは、そ
の担体、希釈剤または賦形剤が製剤の他の成分と共存で
き、且つ被投与者にとって有害でないことを意味する。
【0037】本薬用製剤は、既知の容易に入手し得る成
分を用いて既知の方法により製造する。本発明に係る組
成物は、当分野で良く知られる方法を用いることによ
り、患者への投与後に活性成分の迅速な、持続的な、ま
たは遅延された放出を行うよう、調合することができ
る。本発明に係る組成物の製造にあたり、活性成分は通
常、担体と混合し、または担体により希釈し、または、
カプセル、サシェー、紙もしくはその他の容器の形であ
ってよい担体中に封入する。担体が希釈剤としての役割
を有する場合、それは、活性成分のために媒質、賦形剤
もしくは媒体として働く固体、半固体または液体材料で
あってよい。したがって、本組成物は、錠剤、丸剤、散
剤、トローチ剤、サシェー剤、カシェー剤、エリキシル
剤、懸濁剤、乳剤、溶液、シロップ剤、エアゾール(固
体として、または液体媒質中の)、軟および硬ゼラチン
カプセル剤、坐剤、無菌注射溶液、無菌充填粉末等の形
とすることができる。
【0038】以下の製剤例は例示に過ぎず、いかなるや
り方によっても本発明の範囲の限定を意図するものでは
ない。「活性成分」とは、無論、式Iの化合物またはそ
の製薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を意味する。
【0039】製剤例1:硬ゼラチンカプセル剤を以下の
成分を用いて製造する: 量(mg/カプセル) 活性成分 250 乾燥澱粉 200 ステアリン酸マグネシウム 10 計 460mg
【0040】製剤例2:錠剤を以下の成分を用いて製造
する: 量(mg/錠) 活性成分 250 微結晶性セルロース 400 二酸化珪素、フュームド 10 ステアリン酸 計 665mg 成分を混和し圧縮して、各々665mg重量の錠剤を製造す
る。
【0041】製剤例3:以下の成分を含有するエアゾー
ル溶液を製造する: 重量 活性成分 0.25 エタノール 25.75 プロペラント22(クロロジフルオロメタン) 70.00 計 100.00 活性化合物をエタノールと混合し、混合物をプロペラン
ト22の一部に加え、-30℃に冷却し、充填器具に移
す。次いで必要量をステンレススチール容器に入れ、プ
ロペラントの残量で希釈する。次いでこの容器にバルブ
ユニットを取り付ける。
【0042】製剤例4:活性成分60mgを各々含有する錠
剤を以下のように製造する: 活性成分 60mg 澱粉 45mg 微結晶性セルロース 35mg ポリビニルピロリドン(10%水溶液として) 4mg カルボキシメチル澱粉ナトリウム 4.5mg ステアリン酸マグネシウム 0.5mg タルク 1mg 計 150mg 活性成分、澱粉およびセルロースをNo.45メッシュU.S.
篩に通し、完全に混合する。ポリビニルピロリドンを含
有する水溶液を、得られた粉末と混合し、次いでこの混
合物をNo.14メッシュU.S.篩に通す。このようにして製
造した顆粒を50℃で乾燥し、No.18メッシュU.S.篩に通
す。次に、予めNo.60メッシュU.S.篩に通しておいたカ
ルボキシメチル澱粉ナトリウム、ステアリン酸マグネシ
ウムおよびタルクをこの顆粒に加え、混合後、打錠機で
圧縮して、各々150mg重量の錠剤を得る。
【0043】製剤例5:活性成分80mgを各々含有するカ
プセル剤を以下のように製造する: 活性成分 80mg 澱粉 59mg 微結晶性セルロース 59mg ステアリン酸マグネシウム 2mg 計 200mg 活性成分、セルロース、澱粉、およびステアリン酸マグ
ネシウムを混和し、No.45メッシュU.S.篩にかけ、200mg
の量を硬ゼラチンカプセル中に充填する。
【0044】製剤例6:活性成分225mgを各々含有する
坐剤を以下のように製造する: 活性成分 225mg 飽和脂肪酸グリセリド 2000mg 計 2225mg 活性成分をNo.60メッシュU.S.篩にかけ、予め必要最小
限の熱で融解した飽和脂肪酸グリセリドに懸濁する。次
いで混合物を公称2g容量の坐剤鋳型中に注ぎ、放冷す
る。
【0045】製剤例7:5ml用量当たり活性成分50mgを
含有する懸濁剤を以下のように製造する: 活性成分 50mg カルボキシメチルセルロースナトリウム 50mg シロップ 1.25mL 安息香酸溶液 0.10mL 香料 適量 着色料 適量 精製水で計5mLとする 活性成分をNo.45メッシュU.S.篩にかけ、カルボキシメ
チルセルロースナトリウムおよびシロップと混合し、滑
らかなペーストを作成する。安息香酸溶液、香料および
着色料を一部の水で希釈して攪拌しながら加える。次い
で、必要な容量とするに充分な水を加える。
【0046】製剤例8:静脈内製剤を以下のように製造
する: 活性成分 100mg 等張食塩水 1000mL 上の成分の溶液は、一般に毎分1mLの速度で対象に静脈
内投与する。本発明化合物の有効且つ経口活性なトロン
ビンインヒビターである能力は、1またはそれ以上の下
記の検定で評価する。
【0047】本発明により提供される化合物(式I)
は、哺乳動物においてトロンビンの作用を選択的に阻害
する。トロンビンの阻害は、トロンビンが色素生成基質
N−ベンゾイル−L−フェニルアラニル−L−バリル−
L−アルギニル−p−ニトロアニリド、N−ベンゾイル
−L−Phe−L−Val−L−Arg−p−ニトロアニリドを
加水分解する検定で測定されるトロンビンのアミダーゼ
活性のインビトロ阻害によって立証する。
【0048】この検定は、緩衝液(0.03Mトリス、0.15M
NaCl、pH7.4)50μLを、ヒトトロンビン溶液(精製ヒト
トロンビン、エンザイム・リサーチ・ラボラトリーズ
(インディアナ州サウスベンド)、8NIH単位/mL)25μL
および溶媒(50%水性メタノール(v:v))中の被験化合物
25μLと混合することにより実施する。次に色素生成基
質の水溶液(0.25mg/mL)150μLを加え、基質の加水分解
速度を、p−ニトロアニリンの放出について405nmで反
応を監視することにより測定する。遊離トロンビン濃度
に対し加水分解速度をプロットすることにより標準曲線
を作成する。次いで、被験化合物で観測される加水分解
速度を標準曲線を用いてそれぞれの検定における「遊離
トロンビン」値に変換する。結合トロンビン(被験化合
物に結合したトロンビン)は、各検定で観察された遊離
トロンビンの量を、その検定で用いたトロンビンのわか
っている最初の量から差し引くことによって算出する。
各検定での遊離インヒビターの量は、結合トロンビンの
モル数を、添加したインヒビター(被験化合物)のモル
数から差し引くことによって算出する。
【0049】Kass値は、トロンビンおよび被験化合物
(I)の間の反応に対する仮定的平衡定数である。
【数1】 Kassを被験化合物の濃度範囲について算出し、平均値を
L/moleの単位で記録する。一般に、本発明に係る式Iの
トロンビン阻害化合物は0.1x106L/moleまたはこれより
はるかに高いKassを示す。
【0050】ヒトトロンビンについて上に記載した方法
に実質上従い、別のヒト血液凝固系セリンプロテアーゼ
を使用し、そして下に定義する適当な色素生成基質と共
にフィブリン溶解系セリンプロテアーゼを使用すること
により、凝固因子セリンプロテアーゼおよびフィブリン
溶解性セリンプロテアーゼに関して本発明化合物の選択
性を、ヒト血漿血餅フィブリン溶解の妨害の実質的欠如
と共に評価する。
【0051】ヒト因子X、Xa、IXa、XIaおよびXII
aはエンザイム・リサーチ・ラボラトリーズ(インディ
アナ州サウスベンド)より;ヒトウロキナーゼはレオ・
ファーマシューティカルズ(デンマーク)より購入し;
そして組換え活性化プロテインC(aPC)は米国特許49
81952に実質上従ってイーライ・リリー・アンド・
カンパニーで製造する。色素生成基質:N-ベンゾイル-I
le-Glu-Gly-Arg-p-ニトロアニリド(因子Xa用);N-Cbz
-D-Arg-Gly-Arg-p-ニトロアニリド(因子Xa基質として
因子IXa検定用);ピログルタミル-Pro-Arg-p-ニトロア
ニリド(因子XIaおよびaPC用);H-D-Pro-Phe-Arg-p-
ニトロアニリド(因子XIIa用);およびピログルタミル
-Gly-Arg-p-ニトロアニリド(ウロキナーゼ用);は、
カビ・ヴィトゥルム(スウェーデン・ストックホルム)
またはミドウエスト・バイオテク(インディアナ州フィ
ッシャーズ)より購入する。牛トリプシンはワージント
ン・バイオケミカルズ(ニュージャージー州フリーホー
ルド)より購入し、ヒト血漿カリクレインはカビ・ヴィ
トゥルム(スウェーデンン・ストックホルム)より購入
する。血漿カリクレイン用の色素生成基質H-D-Pro-Phe-
Arg-p-ニトロアニリドはカビ・ヴィトゥルム(スウェー
デン・ストックホルム)より購入する。ヒトトロンビン
およびトリプシンの基質であるN-ベンゾイル-Phe-Val-A
rg-p-ニトロアニリドは、本発明化合物について上に記
載の方法に従い、既知のペプチドカップリング法を用い
て、入手し得る市販の反応体から合成するか、またはミ
ドウエスト・バイオテク(インディアナ州フィッシャー
ズ)より購入する。
【0052】ヒトプラスミンはベーリンガー・マンハイ
ム(インディアナ州インディアナポリス)より購入し;
nt-PAはアメリカン・ダイアグノスティカ(コネティカ
ット州グリーンウィッチ)から一本鎖活性対照として購
入し;修飾t-PA6(mt-PA6)は当分野で既知の方法(ビュ
ルク等、J.Biol.Chem. 、265、5120-5177(1990)を参照され
たい)によりイーライ・リリー・アンド・カンパニーで
製造する。プラスミン色素生成基質H-D-Val-Leu-Lys-p-
ニトロアニリドおよび組織プラスミノーゲンアクチベー
ター(t-PA)基質H-D-Ile-Pro-Arg-p-ニトロアニリドはカ
ビ・ヴィトゥルム(スウェーデン・ストックホルム)よ
り購入する。
【0053】上記の色素生成基質において、三文字の記
号Ile、Glu、Gly、Pro、Arg、Phe、Val、LeuおよびLys
はそれぞれ対応するアミノ酸基イソロイシン、グルタミ
ン酸、グリシン、プロリン、アルギニン、フェニルアラ
ニン、バリン、ロイシンおよびリジンを指すのに使用す
る。トロンビンインヒビターは、好ましくはウロキナー
ゼ、組織プラスミノーゲンアクチベーター(t-PA)および
ストレプトキナーゼにより誘導されるフィブリン溶解を
温存すべきである。この事は、ストレプトキナーゼ、t-
PAまたはウロキナーゼの血栓溶解療法の併用薬としての
係る物質の治療的使用にとって、そして内因性フィブリ
ン溶解を温存する(t-PAおよびウロキナーゼに関して)
抗トロンビン物質としての係る物質の使用にとって、重
要となるであろう。フィブリン溶解性プロテアーゼのア
ミダーゼ活性妨害の欠如に加えて、このようなフィブリ
ン溶解系の温存を、ヒト血漿血餅の使用、およびそれぞ
れのフィブリン溶解プラスミノーゲンアクチベーターに
よるそれらの溶解によって研究することができる。
【0054】材料 イヌ血漿は、静脈穿刺により、意識のある雑種猟犬から
3.8パーセントクエン酸中に取得する(両性をバトラー
・ファームズ(米国ニューヨーク州クライド)より)。
フィブリノーゲンは新鮮なイヌ血漿から調製し、ヒトフ
ィブリノーゲンは前の方法および明細書に従って、当日
のACDヒト血液の画分I-2から調製する。スミス、Bioche
m.J. 、185、1-11(1980);およびスミス等、Biochemistry
11、2958-2967(1972)。ヒトフィブリノーゲン(純度98パ
ーセント/無プラスミン)はアメリカン・ダイアグノス
ティカ(コネティカット州グリーンウィッチ)からのも
のである。フィブリノーゲンI-2調製物の放射標識はか
つて報告されたように実施する。スミス等、Biochemist
ry 、11、2958-2967(1972)。ウロキナーゼはレオ・ファー
マシューティカルズ(デンマーク)から、2200プローグ
単位/バイアルとして購入する。ストレプトキナーゼは
ヘキスト−ルーセル・ファーマシューティカルズ(ニュ
ージャージー州サマヴィル)より購入する。
【0055】方法 − t-PAによるヒト血漿血餅の溶解に及ぼす効果 0.0229μCiの125-ヨウ素で標識したフィブリノーゲンを
含有するヒト血漿100μLにトロンビン50μL(73NIH単位
/mL)を添加することにより、微小試験管中でヒト血漿
血餅を形成させる。この血餅にウロキナーゼまたはスト
レプトキナーゼ(50、100、または1000単位/mL)50μL
を積層し、室温で20時間インキュベートすることによ
り、血餅の溶解を研究する。インキュベーション後、試
験管をベックマン・マイクロフュージで遠心する。ガン
マ線計数のため、上清25μLを0.03Mトリス/0.15M NaCl
緩衝液1.0mL容量に加える。100パーセント溶解の計数対
照をトロンビンを除去する(そして緩衝液に置き換え
る)事によって得る。当該化合物を1、5、および10μ
g/mL濃度で積層溶液に加えることにより、起こり得るフ
ィブリン溶解の妨害についてトロンビンインヒビターを
評価する。フィブリン溶解物質の特定の濃度に関して50
パーセントの溶解を表す値をデータの点から線形外挿す
ることにより、IC50値のおよその近似値を見積もる。
【0056】抗凝固活性 材料 イヌ血漿およびラット血漿は、静脈穿刺により、意識の
ある雑種猟犬(両性をバトラー・ファームズ(米国ニュ
ーヨーク州クライド)より)または麻酔した雄スプラー
グ−ドーリーラット(ハーラン・スプラーグ−ドーリ
ー、インコーポーテッド(米国インディアナ州インディ
アナポリス))から3.8パーセントクエン酸中に取得す
る。フィブリノーゲンは前の方法および明細書に従って
当日のACDヒト血液の画分I-2から調製する。スミ
ス、Biochem.J. 、185、1-11(1980);およびスミス等、Bio
chemistry 、11、2958-2967(1972)。ヒトフィブリノーゲン
は純度98パーセント/無プラスミンとして、やはりアメ
リカン・ダイアグノスティカ(コネティカット州グリー
ンウィッチ)から購入する。凝固試薬アクチン、トロン
ボプラスチン、インノビンおよびヒト血漿はバクスター
・ヘルスケア・コーポレーション、デイド・ディヴィジ
ョン(フロリダ州マイアミ)からのものである。パーク
−デイヴィス(ミシガン州デトロイト)からの牛トロン
ビンを血漿中の凝固検定に使用する。
【0057】方法 抗凝固測定 凝固検定法はかつて記載された通りである。スミス等、
Thrombosis Research、50、163-174(1988)。全ての凝固検
定の測定にCoAスクリーナー凝固装置(アメリカン・レ
イバー、インコーポレーテッド)を使用する。生理食塩
水0.05mLおよびトロンボプラスチン−C試薬または組換
えヒト組織因子試薬(インノヴィン)0.05mLを被験血漿
0.05mLに添加することにより、プロトロンビン時間(PT)
を測定する。活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)
は、被験血漿0.05mLをアクチン試薬0.05mLと共に120秒
間インキュベートし、次いでCaCl20.05mL(0.02M)を加え
ることにより測定する。トロンビン時間(TT)は、生理食
塩水0.05mLおよびトロンビン0.05mL(10NIH単位/mL)を被
験血漿0.05mLに添加することにより測定する。式Iの化
合物を広範囲の濃度でヒトまたは動物の血漿に加えて、
APTT、PT、およびTT検定に及ぼす延長効果を測定する。
線形外挿法を行い、各検定について凝固時間を二倍にす
るのに必要な濃度を見積もる。
【0058】動物 雄スプラーグ・ドーリーラット(350-425g、ハーラン・
スプラーグ・ドーリー・インコーポレーテッド(インデ
ィアナ州インディアナポリス)をキシラジン(20mg/kg、s.
c.)およびケタミン(120mg/kg、s.c.)で麻酔し、温水ブラ
ンケット(37℃)上に維持する。注入を可能にするため頚
静脈にカニューレを挿入する。
【0059】動脈−静脈シャントモデル 左頚静脈および右頚動脈に長さ20cmのポリエチレンPE60
管を挿管する。管腔に綿糸(5cm)を入れた、より大きな
管(PE190)の中央部分6cmを、より長い部分の間に摩擦
で固定して、動脈−静脈シャント回路を完成する。シャ
ントに15分間血液を循環させた後、糸を注意深く抜き取
って秤量する。濡れた糸の重量を、糸および血栓の総重
量から差し引く(J.R.スミス、Br J Pharmacol 、77:29、19
82を参照されたい)。このモデルにおいて本発明に係る
好ましい化合物は、i.v.用量33.176μmol/kg/hで正味の
血餅重量を対照のおよそ25-30%、またはそれ以上低下さ
せる。
【0060】動脈損傷のFeCl3 モデル 頚動脈を正中腹側頸部切開により分離する。熱電対を各
動脈の下に置き、血管温度を連続して連続記録紙に記録
する。縦に切った管(0.058ID x 0.077OD x 4mm、バクス
ター・Med.グレード・シリコーン)でできたカバーを、
熱電対の真上で各頚動脈に巻き付ける。FeCl3六水和物
を水に溶解し、濃度(20パーセント)をFeCl3のみの実重
量で表す。動脈を損傷し血栓症を誘発するため、2.85μ
Lをピペットでカバーの中に入れて、熱電対プローブ上
部の動脈を浸す。動脈の閉塞は温度の急激な低下で示さ
れる。閉塞までの時間は分で記録し、これはFeCl3の適
用と血管温度の急激な低下との間の経過時間を表す(K.
D.クルツ、Thromb.Res.、60:269、1990を参照されたい)。
【0061】自発的血栓溶解モデル インビトロデータは、トロンビンインヒビターはトロン
ビンを阻害し、且つ、高濃度ではプラスミンおよび組織
プラスミノーゲンアクチベーターのような他のセリンプ
ロテアーゼを阻害し得ることを示唆している。本化合物
がインビボでフィブリン溶解を阻害するか否かを評価す
るため、標識した全血液血餅を肺循環中に埋め込むこと
により、自発的血栓溶解の速度を測定する。ラットの血
液(1mL)を牛トロンビン(4IU、パーク・デイヴィス)およ
125Iヒトフィブロゲン(5μCi、ICN)と速やかに混合
し、直ちにシラスチック管に吸引し、37℃で1時間イン
キュベートする。経時した血栓を管から排出し、1cmの
セグメントに切り取り、正常食塩水で3回洗浄し、各セ
グメントをガンマカウンターで計数する。計数値のわか
ったセグメントをカテーテル中に吸引し、続いてこれを
頚静脈中に埋め込む。カテーテル先端を右心房の近くへ
進めて血餅を排出し、肺循環中に浮遊させる。埋込の1
時間後、心臓および肺を摘出し、別々に計数する。血栓
溶解を以下の式に従い、パーセントで表す。
【数2】 埋め込まれた血餅のフィブリン溶解性溶解は時間に依存
して起こる(J.P.クロッツェル、Cardiovas.Pharmacol. 、1
2:520、1988を参照されたい)。
【0062】凝固パラメータ 血漿トロンビン時間(TT)および活性化部分トロンボプラ
スチン時間(APTT)はフィブロメーターで測定する。頸部
カテーテルから血液試料を採取し、クエン酸ナトリウム
(3.8パーセント、血液9部に対して1部)を入れた注射
筒に集める。TTを測定するため、ラット血漿(0.1mL)を
生理食塩水(0.1mL)および牛トロンビン(0.1mL、トリス緩
衝液中30U/mL;パーク・デイヴィス)と37℃で混合す
る。APTTのためには、血漿(0.1mL)およびAPTT溶液(0.1m
L、オーガノン・テクニカ)を5分間インキュベートし(37
℃)、凝固を開始させるためCaCl2(0.1mL、0.025M)を加え
る。検定は二重に行い、平均する。
【0063】バイオアベイラビリティーの指標 生物活性の尺度のため、観察されたTTの増加は親化合物
のみによるトロンビン阻害に起因するものであるという
仮定の下に、血漿トロンビン時間(TT)を親化合物の検定
のための代替値として扱う。TTに及ぼすトロンビン阻害
効果の時間経過を、麻酔したラットへのi.v.ボーラス投
与の後に、そして拘束した意識のあるラットへの経口処
置の後に測定する。血液容量が限定されているため、そ
して処置の時間から反応が処置前の値に戻るまでの時間
経過を測定するのに必要な点の数が限定されていること
から、2群のラットを使用する。それぞれの試料群は連
続する時点を交互に表す。この時間経過にわたる平均TT
を用いて曲線下面積(AUC)を算出する。バイオアベイラ
ビリティーの指標は下記の式により算出し、相対活性パ
ーセントとして表現する。
【0064】血漿TT時間経過の曲線下面積(AUC)を決定
し、用量について調節する。このバイオアベイラビリテ
ィーの指標は「相対活性%」と名付け、下記の式に従っ
て算出する。
【数3】
【0065】化合物 化合物の溶液は規定食塩水中で毎日新しく作成し、ボー
ラスとしての注射、または15分前に開始して実験的摂動
の間中続ける注入を行うが、その摂動は、動脈静脈シャ
ントモデルでは15分間であり、動脈損傷のFeCl3モデル
および自発的血栓溶解モデルでは60分間である。ボーラ
ス注射の容量はi.v.で1mL/kg、p.o.で5mL/kg、そして注
入容量は3mL/hrである。
【0066】統計 結果は平均値+/-SEMとして表現する。分散の一元分析を
用いて統計上有意な差異を検出し、次いでダネット試験
を適用してどの平均値が異なっているのかを決定する。
等しい平均値の帰無仮説の棄却のための有意水準はP<0.
05である。
【0067】動物 雄の犬(ビーグル;18ヶ月−2年;12-13kg、マーシャ
ル・ファームズ(14516ニューヨーク州ノースロー
ズ))を一晩絶食させ、薬物投与の240分後にピュリー
ナ保証プレスクリプション・ダイエット(ピュリーナ・
ミルズ(ミズーリ州セントルイス))を与える。水は自
由に摂取できる。室温は66−74゜F、相対湿度45-50
パーセントに維持し、6:00-18:00まで点灯する。
【0068】薬動力学的モデル 被験化合物は、滅菌した0.9パーセント食塩水に溶解し
て5mg/mL製剤とすることにより投与の直前に調合する。
被験化合物2mg/kg用量を1回、経口経管栄養によって犬
に与える。血液試料(4.5mL)を、投与の0.25、0.5、0.7
5、1、2、3、4および6時間後に頭部静脈から採取
する。試料はクエン酸添加したバキュテイナー管に集
め、氷上に維持した後、遠心により血漿へと減量する。
血漿試料をHPLC MSにより分析する。被験化合物の血漿
濃度を記録し、薬動力学的パラメータ:排泄速度定数、
Ke;総クリアランス、Clt;分布容量、Vd;血漿中最大
被験化合物濃度の時間、Tmax;Tmaxの最大被験化合物濃
度、Cmax;血漿半減期、t0.5;および曲線下面積、A.U.
C.;吸収された被験化合物の画分、F、の算出に使用す
る。
【0069】冠動脈血栓症の犬モデル 犬の外科的処置および機器使用は、ジャクソン等、Circ
ulation 、82、930-940(1990)に記載の通りである。雑種猟
犬(6-7月齢、いずれかの性、バトラー・ファームズ
(ニューヨーク州クライド))をペントバルビタールナ
トリウム(静脈内30mg/kg、i.v.)で麻酔し、挿管し、室
内の空気で換気する。一回換気量および呼吸数を、血液
のPO2、PCO2、およびpHが正常範囲内に維持されるよ
う調節する。誘導II ECGを記録するため、皮下注射針電
極を挿入する。左の中外側頸部切開により、左頚静脈お
よび総頸動脈を分離する。動脈血圧(ABP)を、頚動脈に
挿入した前もって検定したミラー変換器(モデル(MPC-
500、ミラー・インストゥルメンツ(米国テキサス州ヒ
ューストン))で連続測定する。頚静脈は実験中の血液
試料採取のためカニューレを挿入する。さらに、被験化
合物の投与のため、両後脚の大腿静脈にカニューレを挿
入する。
【0070】第五肋間で左開胸を行い、心臓を心膜揺籃
中に懸架する。左回旋冠動脈(LCX)の1ないし2cmのセ
グメントを、最初の主要な対角心室分岐の近くで分離す
る。3-4mm長の26ゲージ針の先端を有する針金の陽極電
極(テフロン被覆、30ゲージ銀メッキの銅線)をLCX中
に挿入し、この動脈の内膜表面に接触させて留置する
(実験の終了時に確認する)。陰極を皮下(s.c.)部位に
留置することにより、刺激回路を完成する。調節可能な
プラスチック製閉塞器をLCXの周りに電極領域の上方に
設置する。前もって検定した電磁気流プローブ(カロリ
ナ・メディカル・エレクトロニクス(米国ノースカロラ
イナ州キング))を、LCXの周りに、冠動脈血流(CBF)測
定のための陽極の近くに設置する。閉塞器は、LCXを10
秒間機械的に閉鎖した後に観察される充血血流反応の40
-50パーセント阻害をもたらすよう調節する。全ての血
液動態およびECG測定値を記録し、データ取得システム
(モデルM3000、モデュラー・インストゥルメンツ(米
国ペンシルヴァニア州マルヴァーン))で分析する。
【0071】血栓形成および化合物の投与計画 陽極に100μAの直流(DC)を適用することにより、LCXの
内膜に電解的損傷を作成する。この電流は60分間維持
し、次いでその血管が閉塞しているか否かに拘わらず中
止する。血栓形成は、LCXが完全に閉塞するまで自発的
に進行する(ゼロCBFおよびS-Tセグメントの増加として
測定される)。閉鎖している血栓を1時間経時させた後
に化合物の投与を開始する。0.5および1mg/kg/h用量の
本発明化合物の2時間の注入を、血栓溶解剤(例えば組
織プラスミノーゲンアクチベーター、ストレプトキナー
ゼ、APSAC)の注入と同時に始める。被験化合物の投与
後、再灌流を3時間行う。血栓溶解がうまくいった後の
冠動脈の再閉鎖を、少なくとも30分間持続したゼロCBF
と定義する。
【0072】血液学およびテンプレート出血時間の測定 全血球数、ヘモグロビン、およびヘマトクリット値を、
クエン酸(3.8パーセント)添加血液(クエン酸1部:血
液9部)40μLの試料について血液学分析機(セル−ディ
ン900、セコイア−ターナー(米国カリフォルニア州マ
ウント・ビュー))を用いて測定する。歯肉テンプレー
ト出血時間を、シンプレートII出血時間装置(オーガノ
ン・テクニカ(米国ノースカロライナ州ダーラム))で
測定する。この装置を用いて、犬の上または下の左顎の
歯肉に2個の水平切開を施す。各切開は幅3mm x深さ
2mmである。切開を施し、ストップウォッチを用いて出
血がどれだけの時間起こるか測定する。綿棒を用いて切
開からにじみ出る血液を吸い取る。テンプレート出血時
間は、切開から出血の停止までの時間である。出血時間
は、被験化合物の投与直前(0分)、注入後60分、被
験化合物の投与終了時(120分)、および実験終了時に
測定する。
【0073】全てのデータを分散の一元分析(ANOVA)、
引き続きステューデント−ニューマン−クエルスの事後
t検定により分析して有意水準を決定する。この実験の
最中、時点の間における有意な差異を測定するために、
反復法ANOVAを用いる。値は少なくともp<0.05のレベル
で統計的に相違すると決定する。全ての数値は平均値±
SEMである。全ての研究は、米国物理学会の指導原理に
従って実施する。方法に関するさらなる詳細はジャクソ
ン等、J.Cardiovasc.Pharmacol.、(1993)、21、587-599に
記載されている。
【0074】以下の実施例および代表的な中間体化合物
の製造例は本発明をさらに説明するために供するもので
あり、本発明を限定するものと解してはならない。実施
例で使用する略語、記号および用語は以下の意味を有す
る。 Ac=アセチル AIBN=アゾビスイソブチロニトリル Anal.=元素分析 BnまたはBzl=ベンジル Bu=ブチル n-BuLi=ブチルリチウム calcd=理論値 DCC=ジシクロヘキシルカルボジイミド DIBAL-H=水素化ジイソブチルアルミニウム DMF=ジメチルホルムアミド DMSO=ジメチルスルホキシド Et=エチル EtOAc=酢酸エチル Et3N=トリエチルアミン Et2O=ジエチルエーテル EtOH=エタノール EtSH=エタンチオール FAB=高速原子衝撃(質量分光法) FDMS=電場脱離質量スペクトル Hex=ヘキサン類 HOAt=1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール HPLC=高速液体クロマトグラフィー HRMS=高分解能質量スペクトル i-PrOH=イソプロパノール IR=赤外スペクトル LAH=水素化アルミニウムリチウム Me=メチル MeI=沃化メチル MeOH=メタノール MPLC=中圧液体クロマトグラフィー NBS=N−ブロモスクシンイミド NMR=核磁気共鳴 Ph=フェニル i-Pr=イソプロピル ロシェル塩=酒石酸ナトリウムカリウム RPHPLC=逆相高速液体クロマトグラフィー SiO2=シリカゲル TBS=tert-ブチルジメチルシリル TFA=トリフルオロ酢酸 THF=テトラヒドロフラン TIPS=トリイソプロピルシリル TLC=薄層クロマトグラフィー トリフリック酸=トリフルオロメタンスルホン酸
【0075】別途記載の無い限り、pH調節および後処理
は酸または塩基水溶液によって行う。PrepLCは、「Prep
Pak(TM)」シリカカートリッジを用いる調製用液体クロ
マトグラフィーを指し;円形クロマトグラフィーは、
「クロマトトロン(TM)」装置を用いる調製用クロマトグ
ラフィーを指す。
【実施例】
【0076】実施例1 1−[2−メトキシ−4−(1−ピロリジニルカルボニ
ル)ベンジル]−2−[4−[2−(1−ピロリジニ
ル)エトキシ]フェニル]−5−アザインドール蓚酸塩
の製造
【化6】 A.N−メトキシ−N−メチル−4−[2−(1−ピロ
リジニル)エトキシ]ベンズアミド
【化7】 ジクロロエタン500mL中の4−[2−(1−ピロリ
ジニル)エトキシ]安息香酸塩酸塩(30.0g、11
0.4mmol)のスラリーをDMF2滴および(COC
l)2(48mL、552mmol)で処理した。室温で2
日後、酸を完全に溶解させた。反応混合物を減圧下で濃
縮し、ジクロロエタンに再懸濁し、もう一度濃縮した。
直ちに酸クロライドをジクロロエタン500mLに溶解
させ、−10℃にまで冷却した。得られた溶液をN,O
−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(11.8g、1
21.4mmol)で処理した。得られた混合物を室温にま
であたためた。一晩攪拌した後、反応混合物をNaHC
3飽和水溶液500mLに注いだ。層を分離し、水層
をCHCl3(2×250mL)で抽出した。有機層を
まとめ、K2CO3で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮し
た。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2;80:
15:5から70:25:5 ヘキサン/THF/TE
Aの濃度勾配)によって粗製の残留物を精製し、標題の
Weinreb アミド16.1g(57.8mmol、52%)
を淡いオレンジ色の油状物として得た。 ISMS 279(M+1); 元素分析 (C152223・0.5H2Oとして): 計算値: C, 62.70;H, 8.07;N, 9.75; 実測値: C, 62.63;H, 7.68;N ,9.55。
【0077】B.2−[4−[2−(1−ピロリジニ
ル)エトキシ]フェニル]−5−アザインドール
【化8】 Synthesis 1996, 877-882 に記載の方法と類似の方法に
より、4−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル
ピリジンおよびN−メトキシ−N−メチル−4−[2−
(1−ピロリジニル)エトキシ]ベンズアミドのジアニ
オンから標題化合物を総収率35%で製造した。 ISMS 308(M+1),306(M−1); 元素分析 (C19213Oとして): 計算値: C, 74.24;H, 6.89;N, 13.67; 実測値: C, 74.54;H, 6.87;N, 13.70。
【0078】C.4−ブロモメチル−2−メトキシ安息
香酸メチル
【化9】 アセトン250mL中の4−メチルサリチル酸(20
g、131.5mmol)、CH3I(74.7g、526.
3mmol)およびK2CO3(36.2g、262mmol)の
混合物を4日間還流温度で維持した。ろ過した後、ろ液
を減圧下で濃縮し、得られた残留物をEt2Oにとり、
2N NaOHで洗浄した。有機抽出物を減圧下で濃縮
した。この粗製の物質から、10g(55.6mmol)を
CCl4100mLにとり;N−ブロモスクシンイミド
(10.8g、61.1mmol)および触媒量のAIBN
を加えた。この混合物を4時間加熱還流し、次いでEt
2Oで10倍希釈した。有機層を25% NaOH(水溶
液)で洗浄し、減圧下で濃縮した。粗製の生成物をEt
OAc−ヘキサンから再結晶し、所望のブロミド14.
2g(99%)を得た。1 H NMR(CDCl3)δ 7.77(d,J=8.
3Hz,1H),7.01(d,J=2.6Hz,1
H),6.99(s,1H),4.47(s,2H),
3.94(s,3H),3.91(s,3H)。
【0079】D.2−メトキシ−4−[[2−[4−
[2−(1−ピロリジニル)エトキシ]フェニル]−5
−アザインドール−1−イル]メチル]安息香酸メチル
【化10】 粉末のKOH(730mg、13.0mmol)を室温でD
MSO25mLに加えた。10分後、2−[4−[2−
(1−ピロリジニル)エトキシ]フェニル]−5−アザ
インドール(2.0g、6.5mmol)を加えた。45分
後、DMSO10mL中の4−ブロモメチル−2−メト
キシ安息香酸メチル(1.69g、6.5mmol)の溶液
をカニューレで滴加した。得られた混合物を一晩攪拌し
た後、H2O 100mLに注いだ。この水溶液をEtO
Ac(3×100mL)で抽出した。有機層をまとめ、
2CO3で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。放射状
クロマトグラフィー(SiO2;NH4OHで飽和させた
0−2% MeOH/CHCl3の濃度勾配)によって粗
製の残留物を精製し、標題化合物550mg(1.13
mmol、17%)を得た。 ISMS 486(M+1); FAB HRMS:m
/e,計算値(C293234として):486.23
93;実測値:486.2390(M+1); 元素分析(C293134として): 計算値: C, 71.73;H, 6.44;N, 8.65; 実測値: C, 72.33;H, 6.92;N, 8.11。
【0080】E.1−[2−メトキシ−4−(1−ピロ
リジニルカルボニル)ベンジル]−2−[4−[2−
(1−ピロリジニル)エトキシ]フェニル]−5−アザ
インドール蓚酸塩 ピロリジン5mL中の2−メトキシ−4−[[2−[4
−[2−(1−ピロリジニル)エトキシ]フェニル]−
5−アザインドール−1−イル]メチル]安息香酸メチ
ル(500mg、1.03mmol)の溶液を密封したチュ
ーブ中、120℃で2日間加熱した。この反応混合物を
室温にまで冷却し、CHCl3で希釈し、減圧下で濃縮
した。放射状クロマトグラフィー(SiO2;NH4OH
で飽和させた1−3% MeOH/CHCl3の濃度勾
配)によって粗製の残留物を精製し、遊離塩基125m
g(0.238mmol、23%)を得た。少量のEtOA
cに溶解させた遊離塩基の一部を、EtOAc中のわず
かに過剰の蓚酸で処理した。得られた白色沈殿をろ過
し、減圧下で乾燥し、標題蓚酸塩を白色粉末として得
た。 ISMS 525(M+1); 元素分析(C323643・1.85C224として): 計算値: C, 62.03;H, 5.79;N, 8.11; 実測値: C, 61.97;H, 6.03;N, 8.18。
【0081】実施例2 1−[3−メトキシ−4−(1−ピロリジニル)メチ
ル]ベンジル−2−[4−[2−(1−ピロリジニル)
エトキシ]フェニル]−5−アザインドール二蓚酸塩の
製造
【化11】 THF1mL中の1−[2−メトキシ−4−(1−ピロ
リジニルカルボニル)ベンジル]−2−[4−[2−
(1−ピロリジニル)エトキシ]フェニル]−5−アザ
インドール(50mg、0.10mmol)の0℃の溶液を
LAH(0.285mL、0.286mmol;THF中1
M)で滴下処理した。室温で2日後、反応混合物を冷H
2O 5mLでクエンチした。CHCl3および Rochell
e's 塩の飽和水溶液(各20mL)を加えた後、層を分
離し、水層をCHCl3(2×20mL)で抽出した。
有機層をまとめ、K2CO3で乾燥し、ろ過し、減圧下で
濃縮した。粗製残留物を放射状クロマトグラフィー(S
iO2;NH4OHで飽和させた1−3% MeOH/C
HCl3の濃度勾配)によって精製し、標題化合物30
mg(0.059mmol、62%)を得、これを実施例1
パートEに記載の方法と類似の方法によって、二蓚酸塩
に変換した。 IR(KBr) 3421(br),1612 c
-1; ISMS 511(M+1); 元素分析 (C323842・2.1C224・1.3H2Oとして): 計算値: C, 60.12;H, 6.24;N, 7.75; 実測値: C, 60.29;H, 5.93;N, 7.35。
【0082】実施例3 1−[2−メトキシ−4−(1−ピロリジニルカルボニ
ル)ベンジル]−2−[4−[2−(1−ピロリジニ
ル)エトキシ]フェニル]−6−アザインドール蓚酸塩
の製造。
【化12】 A.2−[4−[2−(1−ピロリジニル)エトキシ]
フェニル]−6−アザインドール
【化13】 Synthesis 1996, 877-882 に記載の方法と類似の方法に
より、3−t−ブトキシカルボニルアミノ−4−メチル
ピリジンおよびN−メトキシ−N−メチル−4−[2−
(1−ピロリジニル)エトキシ]ベンズアミドのジアニ
オンから標題化合物を総収率36%で製造した。 ISMS 308(M+1), 306(M−1); 元素分析 (C19213O・0.5H2Oとして): 計算値: C, 72.12;H, 7.01;N, 13.28; 実測値: C, 72.20;H, 6.63;N, 13.05。
【0083】B.2−メトキシ−4−[[2−[4−
[2−(1−ピロリジニル)エトキシ]フェニル]−6
−アザインドール−1−イル]メチル]安息香酸メチル
【化14】 実施例1パートDに記載の手法により、2−[4−[2
−(1−ピロリジニル)エトキシ]フェニル]−6−ア
ザインドールおよび4−ブロモメチル−2−メトキシ安
息香酸メチルから標題化合物を7%収率で製造した。 IR(KBr) 1722,1611,1247 cm
-1; ISMS 486(M+1);FAB HRMS: m
/e,計算値(C293234として):486.23
93.実測値:486.2400(M+1); 元素分析 (C293134として): 計算値: C, 71.73;H, 6.44;N, 8.65; 実測値: C, 70.82;H, 6.23;N, 8.03。
【0084】C.1−[2−メトキシ−4−(1−ピロ
リジニルカルボニル)ベンジル]−2−[4−[2−
(1−ピロリジニル)エトキシ]フェニル]−6−アザ
インドール蓚酸塩 実施例1パートEに記載の方法により、2−メトキシ−
4−[[2−[4−[2−(1−ピロリジニル)エトキ
シ]フェニル]−6−アザインドール−1−イル]メチ
ル]安息香酸メチルから標題化合物を16%収率で製造
した。 IR(KBr) 3430(br),1632,161
0,1476 cm-1; ISMS 525(M+1); 元素分析 (C323643・1.9C224として): 計算値: C, 61.80;H, 5.77;N, 8.05; 実測値: C, 61.86;H, 5.68;N, 8.25。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マシュー・ジョゼフ・フィッシャー アメリカ合衆国46033インディアナ州カー メル、アーモン・コート4106番 (72)発明者 リチャード・ワルツ・ハーパー アメリカ合衆国46208インディアナ州イン ディアナポリス、ノース・メリディアン・ ストリート3025番、アパートメント806 (72)発明者 ホ−シェン・リン アメリカ合衆国46217インディアナ州イン ディアナポリス、トレベリアン・ウェイ 8128番 (72)発明者 ジェファーソン・レイ・マッコワン アメリカ合衆国46208インディアナ州イン ディアナポリス、クレセント・ヒル・レイ ン2653番 (72)発明者 ダニエル・ジョン・サル アメリカ合衆国46142インディアナ州グリ ーンウッド、レジャー・レイン376番 (72)発明者 ジェラルド・フロイド・スミス アメリカ合衆国46217インディアナ州イン ディアナポリス、クイーンズウッド・コー ト825番 (72)発明者 クミコ・タケウチ アメリカ合衆国46268インディアナ州イン ディアナポリス、ロビンズロック・ドライ ブ6342番 (72)発明者 マイケル・ロバート・ワイリー アメリカ合衆国46268インディアナ州イン ディアナポリス、ラングウッド・ドライブ 7725番 (72)発明者 ミンシェン・ジャン アメリカ合衆国07059ニュージャージー州 ウォーレン、シューアマン・テラス31番

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 [式中、 XおよびYは、一方がN、他方がCHを表し;Reは水
    素、メチル、メトキシまたはハロを表し;R1はカルボ
    キシ、[(1−4C)アルコキシ]カルボニル、ヒドロ
    キシメチルまたは基: −CO−NRstまたは−X1−(CH2s−NRst (式中、X1は直接結合、メチレンまたはO;sは1ま
    たは2;ならびにRsおよびRtは独立して水素または
    (1−3C)アルキルであるか、あるいは基:NRst
    はピロリジノ、ピペリジノまたはモルホリノである。た
    だしsが1である場合、X1は直接結合である。)を表
    し;そして、 R2は基: −X2−(CH2m−NRab (式中、X2は直接結合、メチレン、OまたはS;mは
    1、2、3、4または5;ならびにRaおよびRbは独立
    して水素または(1−3C)アルキルであるか、基:N
    abはピロリジノ、ピペリジノまたはモルホリノであ
    る。ただしmが1である場合、X2は直接結合であ
    る。)を表すか、あるいは、R2は基: −X2−(CH2n−Rf (式中、X2は直接結合、メチレンまたはO;nは1、
    2または3;ならびにRfは5−テトラゾリル、カルボ
    キシ、[(1−4C)アルコキシ]カルボニルまたはヒ
    ドロキシメチルである。)を表す。ただし、R1および
    2の少なくとも一方は塩基性アミノ基:−NRst
    たは−NRabを含むことを条件とする。]で示される
    化合物、または製薬的に許容されるその塩。
  2. 【請求項2】 Reがメトキシであり;R1がピロリジノ
    メチルであり;ならびに、 R2が2−ピロリジノエトキシである請求項1に記載の
    式Iの化合物または製薬的に許容されるその塩。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の式Iの
    化合物または製薬的に許容されるその塩を、製薬的に許
    容される担体、希釈剤または賦形剤とともに含む医薬製
    剤。
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