JP2000142502A - クローラ走行装置 - Google Patents

クローラ走行装置

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JP2000142502A
JP2000142502A JP10343639A JP34363998A JP2000142502A JP 2000142502 A JP2000142502 A JP 2000142502A JP 10343639 A JP10343639 A JP 10343639A JP 34363998 A JP34363998 A JP 34363998A JP 2000142502 A JP2000142502 A JP 2000142502A
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rubber
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traveling device
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Kazutoshi Hori
一俊 堀
Sadatsugu Yamamoto
定嗣 山本
Hiroaki Watanabe
裕明 渡辺
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D55/00Endless track vehicles
    • B62D55/08Endless track units; Parts thereof
    • B62D55/14Arrangement, location, or adaptation of rollers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D55/00Endless track vehicles
    • B62D55/08Endless track units; Parts thereof
    • B62D55/18Tracks
    • B62D55/24Tracks of continuously flexible type, e.g. rubber belts
    • B62D55/253Tracks of continuously flexible type, e.g. rubber belts having elements interconnected by one or more cables or like elements

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗り心地をよくすると共に、ゴム履帯のゴム
転動部及び転輪のタイヤ部の耐久性を向上させ、同時
に、凹凸路面においても履帯の横ずれや離脱を防止でき
るクローラ走行装置を提供する。 【解決手段】 弾性材から成る履帯本体2内に、幅方向
略中央部に内方向に突出する左右1対のガイド突起3,
3を有する芯金4を長手方向に所定間隔で埋設すると共
に、ガイド突起3,3の幅方向外方で、かつ履帯内周面
に左右1対のゴム転動部5,5を形成したゴム履帯1
と、ゴム転動部5,5を転動する転輪20とを備えたク
ローラ走行装置において、転輪20は、ボス21と、ボ
ス21の幅方向中央部に形成された中鍔24と、ボス2
1の両端部の外周部に装着された、弾性材で環状のタイ
ヤ25,25とを有すると共に、中鍔24の幅方向側面
とガイド突起3,3の内側面との間の所定の隙間a1
を、タイヤ25,25の内側面とガイド突起3,3の外
側面との間の所定の隙間bよりも小さくした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クローラダンプや
油圧ショベル等の装軌式車両に用いるクローラ走行装置
に関し、特に、転輪、ゴム履帯の耐久性を向上させたク
ローラ走行装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、乗り心地を良くし、また走行騒音
を小さくするという目的で、ゴム履帯を使用したゴムク
ローラ走行装置がされている。この従来のゴムクローラ
走行装置は、図7に示すように、ゴム等の弾性材から成
る履帯本体32内に中央部に左右1対のガイド突起3
3,33を有する芯金34を履帯の長手方向に所定間隔
で、かつ履帯の幅方向の中央にガイド突起33,33を
履帯の内周側に向けて埋設すると共に、ガイド突起3
3,33の幅方向外方近傍に1対の平坦なゴム転動部3
5,35を形成したゴム履帯31を有している。そし
て、走行装置本体のクローラフレーム37に回動自在に
取着された、鉄製の転動部39,39を有する転輪38
が、前記ゴム履帯31のゴム転動部35,35を転動
し、走行するようにしている。
【0003】ところが、上記のような従来のゴムクロー
ラ走行装置では、転輪38の転動部39が転動するゴム
履帯31のゴム転動部35はゴム等の弾性体で形成され
ているため、車両が大型になると、転動部35に過大な
圧縮荷重がかかって、転動部35のゴムが破壊したり、
剥離したりする。このために、ゴム履帯の耐久性が低い
という欠点がある。特に、クローラダンプ等において
は、積載荷重が大きくなると、ゴムの圧縮歪が大きくな
り早期にゴムの破壊、接着面の剥離が発生するという問
題がある。そこで、この問題に対処するために、転動部
35のゴムを厚くすることも考えられるが、しかし、こ
の方法はゴム履帯31全体の重量を重くし、よって走行
抵抗を増してしまう結果となり、走行効率が低下する。
【0004】このような問題を解決する手段として、転
輪38側の表面をゴム等の弾性体で形成することが有効
であり、この解決手段の一つとして、例えば実開平2−
26985号公報に開示されたクローラ走行装置があ
る。同公報には、ゴムクローラベルト(前記ゴム履帯)
をガイドする外転輪が、ボス側の転輪本体部と、弾性材
にて環状に形成されて前記転輪本体部の外周部に装着さ
れるクッション部と、そのクッション部よりも耐磨耗性
大なる材質で環状に形成されて前記クッション部の外周
部に装着されるベルト接触部とからなり、前記転輪本体
部に、ゴムクローラベルトの内方側に突出する左右1対
の脱輪防止用の突起(前記ガイド突起33に対応する)
の横外側面に接当自在な横ズレ規制用の当たり部が連設
されているクローラ走行装置が記載されている。また、
このクローラ走行装置には、断面形状T字形のハズレ止
め用の案内体が前記突起の内側面に当接自在に架け渡さ
れていて、転輪本体部から履帯が外れるのを防止してい
る。
【0005】一方、転輪側を弾性体で形成することによ
り、履帯が捩じれたりしてスラスト方向の外力を受けた
ときに転輪側の弾性体が変形し、履帯が転輪から外れて
しまう可能性が生じて来る。このような履帯外れを防止
する先行技術として、例えば実開昭62−16571号
公報によれば、内外側、及び中央に配した横三列のロー
ラ部(それぞれ前記転動部39,39、及び本発明の中
鍔24に対応する)より成る最前後端位置配設用下部転
動輪と、内外側横二列に配したローラ部より成る多数の
中間位置配設用下部転動輪とを、前後二個づつ支持ブラ
ケットの前後部に軸支すると共に、前後いずれかに偏位
した各ブラケットの上端位置を、前後端に駆動輪と遊動
輪を連結した走行フレームの下側に上下揺動自在に枢支
し、しかも、全下部転動輪の内外側ローラ部間には駆動
輪と遊動輪との間に懸架した履帯内側の二又係合突条
(前記ガイド突起3,3に対応する)が嵌合保持せられ
るように構成してなる転動輪取付構造が記載されてい
る。
【0006】また、履帯外れを防止する他の先行技術と
して、例えば実開平6−12277号公報によれば、駆
動輪と遊動輪とに履帯を巻き掛け、路面に接触する走行
部に下転輪を転接し、戻り走行側の内側に上転輪を転接
してなる履帯走行装置において、上転輪、下転輪の軸方
向中間部に履帯のリンク部の内側で軸方向に係合する係
合フランジを設けた履帯走行装置が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術はいずれも以下のような問題がある。上記の実
開平2−26985号公報、実開昭62−16571号
公報及び実開平6−12277号公報に記載されている
技術では、いずれも、履帯の中央部に設けた1対の突起
間にそれぞれ案内体、中央のローラ部、及び係合フラン
ジを係合させて履帯外れを防止するようにしているが、
前記突起の外側面と対向する転輪の内側面との接触につ
いては防止していない。これにより、ゴム転輪を使用し
た場合には、ゴム転輪の内側面が突起の外側面に接触し
てゴム転輪の摩耗や破損が発生し、転輪の耐久性が保証
されず、メンテナンスコストが高くなる。
【0008】本発明は、上記従来の問題点に着目し、乗
り心地の向上及び走行騒音の低下を可能とすると共に、
ゴム履帯のゴム転動部及び転輪のタイヤ部の耐久性を向
上させ、同時に、凹凸路面においてもゴム履帯の横ずれ
や離脱を防止できるクローラ走行装置を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用効果】上記目的
を達成するために、請求項1に記載の発明は、ゴム等の
弾性材から成る履帯本体内に、履帯幅方向の略中央部に
内方向に突出する左右1対のガイド突起を有する芯金を
履帯の長手方向に沿って所定間隔で埋設すると共に、左
右1対のガイド突起の幅方向外方で、かつ履帯内周面に
左右1対のゴム転動部を形成したゴム履帯と、車体下部
に装着されたクローラフレームに回動自在に取着され、
かつゴム履帯の左右1対のゴム転動部を転動する転輪と
を備えた作業車両のクローラ走行装置において、転輪
は、ボスと、ボスの幅方向中央部に張り出して形成され
た円盤状の中鍔と、中鍔を挟んでボスの幅方向両端部の
外周部にそれぞれ装着された、弾性材で環状に形成され
た左右1対のタイヤとを有すると共に、転輪の中鍔の外
周部の幅方向側面とゴム履帯の左右1対のガイド突起の
内側面との間に有する所定の隙間a1 を、転輪の左右1
対のタイヤの内側面と前記ガイド突起の外側面との間に
有する所定の隙間bよりも小さく(a1 <b)した構成
としたものである。請求項1に記載の発明によると、ゴ
ム履帯からのスラスト方向の力を転輪の中央部の中鍔に
より受け、上下荷重を転輪の左右両端部のタイヤ及びゴ
ム履帯のゴム転動部により受ける。したがって、弾性体
のタイヤにより、乗り心地及び走行騒音低減性がゴム履
帯のみの場合よりもさらに向上すると共に、ゴム履帯の
ゴム転動部の耐久性が飛躍的に向上する。さらに、転輪
側の転動する外周部をタイヤとすることにより、ゴム履
帯の弾性体を厚くする必要がなく、クローラ走行装置全
体の重量が軽減されるので、走行効率が向上する。ま
た、a1 <bと設定することにより、先にガイド突起が
中鍔に当たるので、スラスト荷重は中鍔が受けてタイヤ
には加わることがなくなり、よってタイヤが摩耗及び破
損する度合が格段に低減し、タイヤの耐久性が向上す
る。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、ゴム等の
弾性材から成る履帯本体内に、履帯幅方向の略中央部に
内方向に突出する左右1対のガイド突起を有する芯金を
履帯の長手方向に沿って所定間隔で埋設すると共に、左
右1対のガイド突起の幅方向外方で、かつ履帯内周面に
左右1対のゴム転動部を形成したゴム履帯と、車体下部
に装着されたクローラフレームに回動自在に取着され、
かつゴム履帯の左右1対のゴム転動部を転動する転輪と
を備えた作業車両のクローラ走行装置において、前記ク
ローラフレームに、所定の断面形状を有し、かつゴム履
帯の左右1対のガイド突起間を通るガイド体を取着し、
転輪は、ボスと、ボスの幅方向両端部の外周部にそれぞ
れ装着された、弾性材で環状に形成された左右1対のタ
イヤとを有すると共に、ガイド体の履帯幅方向の側面と
ゴム履帯の左右1対のガイド突起の内側面との間に有す
る所定の隙間a2 を、転輪の左右1対のタイヤの内側面
と前記ガイド突起の外側面との間に有する所定の隙間b
よりも小さく(a2 <b)した構成としたものである。
請求項2に記載の発明によると、ゴム履帯からのスラス
ト方向の力をクローラフレームに設けたガイド体により
受け、上下荷重を転輪の左右両端部のタイヤ及びゴム履
帯のゴム転動部により受ける。したがって、弾性体のタ
イヤにより、乗り心地及び走行騒音低減性がゴム履帯の
みの場合よりもさらに向上すると共に、ゴム履帯のゴム
転動部の耐久性が飛躍的に向上する。さらに、転輪側の
転動する外周部をタイヤとすることにより、ゴム履帯の
弾性体を厚くする必要がなく、クローラ走行装置全体の
重量が軽減されるので、走行効率が向上する。また、a
2 <bと設定することにより、先にガイド突起が中鍔に
当たるので、スラスト荷重は中鍔が受けてタイヤには加
わることがなくなり、タイヤが摩耗及び破損する度合が
格段に低減し、タイヤの耐久性が向上する。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
記載のクローラ走行装置において、前記タイヤが着脱可
能である。請求項3に記載の発明によると、タイヤの磨
耗あるいは損傷等のため交換が必要な時に、タイヤのみ
を容易に交換可能なので、転輪のメンテナンスコストを
安くできる。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項1又は2
記載のクローラ走行装置において、ガイド突起の外側面
に対向するタイヤの内側面は転輪の回動軸心に略垂直で
ある構成としたものである。請求項4に記載の発明によ
ると、ゴム履帯のゴム転動部を転動するタイヤの踏面が
磨耗しても、タイヤの内側面とガイド突起の外側面との
隙間bは不変となる。したがって、新品タイヤのときに
設定されていた、隙間b、及び転輪の中鍔あるいはクロ
ーラフレームのガイド体の外側面とガイド突起の内側面
との隙間a1,a2 の関係(a1 <b、あるいはa2 <
b)が経年変化によっても保持されるので、タイヤは損
傷することがなく、長期にわたって良好な緩衝作用及び
騒音防止作用を発揮することができる。
【0013】請求項5に記載の発明は、請求項1又は2
記載のクローラ走行装置において、タイヤの内側面に対
向するガイド突起の外側面は略鉛直である構成としたも
のである。請求項5に記載の発明によると、ゴム履帯の
ゴム転動部を転動するタイヤの踏面が磨耗しても、タイ
ヤの内側面とガイド突起の外側面との隙間bは不変とな
る。したがって、新品タイヤのときに設定されていた、
隙間b、及び転輪の中鍔あるいはクローラフレームのガ
イド体の外側面とガイド突起の内側面との隙間a1,a2
の関係(a1 <b、あるいはa2 <b)が経年変化に
よっても保持されるので、タイヤは損傷することがな
く、長期にわたって良好な緩衝作用及び騒音防止作用を
発揮することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るクローラ走
行装置の実施形態について、図を参照して詳細に説明す
る。まず、図1に、本発明に係わるクローラ走行装置が
適用される作業車両の一例としてクローラ式ダンプトラ
ックを示す。同図において、クローラ式ダンプトラック
はトラックフレーム55の左右に1対のクローラ式走行
装置50,50を備えており、トラックフレーム55の
上部に旋回装置56を介して上部旋回体57が旋回自在
に搭載されている。上部旋回体57の前部には運転室5
8が配設され、後部には後端部を中心に上下方向に揺動
自在に取着された荷台59が配設されている。クローラ
式走行装置50は長手方向(車両の前後方向)にクロー
ラフレーム10を有し、クローラフレーム10の前端部
及び後端部にそれぞれスプロケット52及びアイドラ5
3が回動自在に取着されている。また、クローラフレー
ム10の下部には複数の転輪20(第1実施形態)又は
転輪20A(第2実施形態)が回動自在に取着されてい
る。さらに、プロケット52、アイドラ53及び転輪2
0,20Aの外周部にゴム履帯1が卷装されている。な
お、クローラ式走行装置50の数は2個に限定されず、
作業車両に少なくとも1個以上有していればよく、例え
ば左右複数対を有してもよい。
【0015】つぎに、図2に基づいて本発明に係わるク
ローラ走行装置の第1実施形態を説明する。図2におい
て、転輪20のシャフト12は左右のブラケット13,
13を介してボルト14により前記クローラフレーム1
0に固定されている。ボス部21はシャフト12に嵌入
されており、左右のベアリング22,22を介して回動
自在にシャフト12に支承されている。また、ボス部2
1の左右端面は、スラストプレート23,23を介して
褶動自在にブラケット13,13の内側端面に当接して
いる。そして、ボス部21の左右端部とブラケット1
3,13の間にはフローティングシール15,15が設
けられており、軸部の潤滑油を封止している。
【0016】ボス部21の外周面の幅方向中央部には、
略円盤状で、かつ外周部断面が幅方向両側に所定の滑ら
かな面を有する中鍔24が張り出して形成されている。
この中鍔24の前記所定の滑らかな面は後述するゴム履
帯1のガイド突起3,3の内側の面と接触させるための
面であり、本実施形態ではガイド突起3,3の内側の面
の傾斜と略同じ傾斜を有する平面で形成されている。そ
して、ボス部21の外周部の幅方向両端部には1対のリ
ム26,26の外周部に焼き付け等によりそれぞれ固着
された1対のタイヤ25,25が嵌入されており、その
リム26,26の挿入側端部はそれぞれ押板27,27
を介してボルト28,28によりボス部21に固定され
ている。押板27,27の取付け及び取外しにより、タ
イヤ25,25はリム26,26と一体で交換可能とな
っている。
【0017】一方、ゴム履帯1は、ゴム等の弾性材から
成る履帯本体2内に、幅方向の略中央部に履帯の内方向
に向けて突出し、かつ幅方向に所定間隔で配設された1
対のガイド突起3,3を有する芯金4が、履帯の長手方
向に沿って所定間隔で埋設されている。また、このガイ
ド突起3,3の幅方向外方近傍で、かつ履帯本体2の内
周面には、1対のゴム転動部5,5が形成されている。
そして、転輪20の前記中鍔24が左右1対のガイド突
起3,3の間に位置するようにゴム履帯1が卷装され、
ゴム転動部5,5を転輪20の1対のタイヤ25,25
がそれぞれ転動するようになっている。
【0018】ここで、中鍔24の左右側面はガイド突起
3,3の内側面に所定の隙間a1 を有して対向してお
り、また、タイヤ25,25の内側面はガイド突起3,
3の外側面に所定の隙間bを有して対向している。そし
て、「隙間a1 <隙間b」となるように、それぞれの隙
間は設定されている。
【0019】このような第1実施形態によれば、ゴム履
帯1からのスラスト方向の力は、ガイド突起3,3の内
側面が転輪20の中鍔24に当たることにより、中鍔2
4で受け、上下荷重はゴム履帯1のゴム転動部5,5と
転輪20の左右のタイヤ25,25とにより受ける。し
たがって、弾性体のタイヤ25,25により、ゴム履帯
1のみの場合よりも乗り心地がさらに向上すると共に、
ゴム履帯1のゴム転動部5,5にかかる上下荷重が軽減
されるので、ゴム転動部5,5の耐久性が飛躍的に向上
する。
【0020】また、中鍔24が鉄製であることにより、
ゴム履帯1が捩じれても、金属製のガイド突起3,3は
中鍔24から所定の反力を受けるので、両ガイド突起
3,3の間から中鍔24が外れることがなく、したがっ
てゴム履帯1が外れることがない。さらに、「隙間a1
<隙間b」となるように設定しているので、タイヤ25
の内側面よりも先に中鍔24の側面がガイド突起3,3
の内側面に当たり、タイヤ25の内側面がガイド突起
3,3の外側面に当たるのを未然に防止している。この
結果、タイヤ25,25にはスラスト荷重が加わらず、
タイヤ25,25の耐久性も向上する。さらにまた、タ
イヤ25,25は押板27,27により着脱可能である
から、タイヤ25,25が磨耗したり、あるいは損傷し
た時、容易に交換できるので、転輪20のメンテナンス
コストが安くなる。
【0021】次に、本発明に係るクローラ走行装置の第
2実施形態について、図3,3により説明する。図3に
おいて、転輪20Aのシャフト12は左右のブラケット
13,13を介してボルト14によりクローラフレーム
10に固定されている。ボス部21Aはシャフト12に
嵌入されており、左右のベアリング22,22を介して
回動自在にシャフト12に支承されている。また、ボス
部21Aの左右端面は、スラストプレート23,23を
介して褶動自在にブラケット13,13の内側端面に当
接している。そして、ボス部21Aの左右端部とブラケ
ット13,13の間にはフローティングシール15,1
5が設けられており、軸部の潤滑油を封止している。
【0022】また、ボス部21Aの外周部の幅方向両端
部には1対のリム26,26の外周部に焼き付け等によ
りそれぞれ固着された1対のタイヤ25,25が嵌入さ
れており、そのリム26,26の挿入側端部はそれぞれ
押板27,27を介してボルト28,28によりボス部
21Aに固定されている。押板27,27の取付け及び
取外しにより、タイヤ25,25はリム26,26と一
体で交換可能となっている。
【0023】そして、図3,3に示すように、断面が略
台形状のガイド体11が、その長手方向に向かって左右
の側面がガイド突起3,3の内側面に対向するように、
前記クローラフレーム10の長手方向に設けられてい
る。
【0024】一方、ゴム履帯1は、ゴム等の弾性材から
成る履帯本体2内に、幅方向の略中央部に履帯の内方向
に向けて突出し、かつ幅方向に所定間隔で配設された1
対のガイド突起3,3を有する芯金4が、履帯の長手方
向に沿って所定間隔で埋設されている。また、このガイ
ド突起3,3の幅方向外方近傍で、かつ履帯本体2の内
周面には、1対のゴム転動部5,5が形成されている。
そして、ゴム転動部5,5を転輪20Aの1対のタイヤ
25,25がそれぞれ転動するようになっている。
【0025】ここで、ガイド体11の左右側面はガイド
突起3,3の内側面に所定の隙間a2 を有して対向して
おり、また、タイヤ25,25の内側面はガイド突起
3,3の外側面に所定の隙間bを有して対向している。
そして、「隙間a2 <隙間b」となるように、それぞれ
の隙間は設定されている。
【0026】このような第2実施形態によれば、ゴム履
帯1からのスラスト方向の力は、ガイド突起3,3の内
側面がクローラフレーム10に設けたガイド体11の外
側面に当たることにより、ガイド体11で受け、上下荷
重はゴム履帯1のゴム転動部5,5と転輪20Aの左右
のタイヤ25,25とにより受ける。したがって、弾性
体のタイヤ25,25により、ゴム履帯1のみの場合よ
りも乗り心地がさらに向上すると共に、ゴム履帯1のゴ
ム転動部5,5にかかる上下荷重が軽減されるので、ゴ
ム転動部5,5の耐久性が飛躍的に向上する。
【0027】また、ガイド体11が鉄製であることによ
り、ゴム履帯1が捩じれても、金属製のガイド突起3,
3はガイド体11から所定の反力を受けるので、両ガイ
ド突起3,3の間からガイド体11が外れることがな
く、したがってゴム履帯1が外れることがない。さら
に、「隙間a2 <隙間b」となるように設定しているの
で、タイヤ25の内側面よりも先にガイド体11の側面
がガイド突起3,3の内側面に当たり、タイヤ25の内
側面がガイド突起3,3の外側面に当たるのを未然に防
止している。この結果、タイヤ25,25にはスラスト
荷重が加わらず、タイヤ25,25の耐久性も向上す
る。さらにまた、タイヤ25,25は押板27,27に
より着脱可能であるから、タイヤ25,25が磨耗した
り、あるいは損傷した時,容易に交換できるので、転輪
20Aのメンテナンスコストが安くなる。
【0028】次に、本発明に係るクローラ走行装置の第
3実施形態について、図5により説明する。図5は、タ
イヤとガイド突起の近傍の詳細図である。なお、同図に
おいて、前実施形態と同一の構成要素には同じ符号を付
し、ここでの説明を省く。本実施形態は、前記第1、第
2実施形態におけるタイヤ25,25の形状を変えたも
のである。すなわち、転輪20又は転輪20Aの幅方向
両端部に挿入されるタイヤ25A,25Aの内側面は、
シャフト12の軸心12aに対して略垂直になってい
る。この他の構成は、第1、第2実施形態と同一である
ので、説明は省略する。
【0029】このような第3実施形態によれば、ゴム履
帯1のゴム転動部5,5の転動面とタイヤ25A,25
Aの内側面とが略垂直なので、ゴム転動部5,5を転動
するタイヤ25A,25Aの踏面が磨耗しても、タイヤ
25A,25Aの内側面とガイド突起3,3の外側面と
の隙間bは不変となる。したがって、タイヤ25A,2
5Aは損傷することがなく、長期にわたって良好な緩衝
及び騒音低減の作用及び効果を発揮できる。この他の効
果は、第1、第2実施形態と同一であるので、説明は省
略する。
【0030】次に、本発明に係るクローラ走行装置の第
4実施形態について、図6により説明する。図6は、本
実施形態でのタイヤとガイド突起の近傍の詳細図であ
る。なお、同図において、前実施形態と同一の構成要素
には同じ符号を付し、ここでの説明を省く。本実施形態
は、前記第1、第2実施形態におけるゴム履帯1のガイ
ド突起3,3の形状を変えたものである。すなわち、ガ
イド突起3A,3Aの外側面は、シャフト12の軸心1
2aに対して略垂直になっている。この他の構成は、第
1、第2実施形態と同一であるので、説明は省略する。
【0031】このような第4実施形態によれば、ゴム履
帯1のゴム転動部5,5の転動面とガイド突起3A,3
Aの外側面とが垂直なので、ゴム転動部5,5を転動す
るタイヤ25,25の踏面が磨耗しても、タイヤ25,
25の内側面とガイド突起3A,3Aの外側面との隙間
bは不変となる。したがって、タイヤ25,25は損傷
することがなく、長期にわたって良好な緩衝及び騒音低
減の作用及び効果を発揮できる。この他の効果は、第
1、第2実施形態と同一であるので、説明は省略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクローラ走行装置が適用される作
業車両の一例を示す図である。
【図2】本発明に係るクローラ走行装置の第1実施形態
を示す断面図である。
【図3】本発明に係るクローラ走行装置の第2実施形態
を示す断面図である。
【図4】同、ガイド体の取付図である。
【図5】本発明に係るクローラ走行装置の第3実施形態
を示す部分断面図である。
【図6】本発明に係るクローラ走行装置の第4実施形態
を示す部分断面図である。
【図7】従来のクローラ走行装置の断面図である。
【符号の説明】
1 ゴム履帯 2 本体 3,3A ガイド突起 4 芯金 5 ゴム転動部 10 クローラフレーム 11 ガイド体 12 シャフト 20,20A 転輪 21,21A ボス 22 ベアリング 23 スラストプレート 24 中鍔 25,25A タイヤ 26 リム

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム等の弾性材から成る履帯本体(2) 内
    に、履帯幅方向の略中央部に内方向に突出する左右1対
    のガイド突起(3,3) を有する芯金(4) を履帯の長手方向
    に沿って所定間隔で埋設すると共に、左右1対のガイド
    突起(3,3) の幅方向外方で、かつ履帯内周面に左右1対
    のゴム転動部(5,5) を形成したゴム履帯(1) と、車体下
    部に装着されたクローラフレーム(10)に回動自在に取着
    され、かつゴム履帯(1) の左右1対のゴム転動部(5,5)
    を転動する転輪(20)とを備えた作業車両のクローラ走行
    装置において、 転輪(20)は、ボス(21)と、ボス(21)の幅方向中央部に張
    り出して形成された円盤状の中鍔(24)と、中鍔(24)を挟
    んでボス(21)の幅方向両端部の外周部にそれぞれ装着さ
    れた、弾性材で環状に形成された左右1対のタイヤ(25,
    25) とを有すると共に、 転輪(20)の中鍔(24)の外周部の幅方向側面とゴム履帯
    (1) の左右1対のガイド突起(3,3) の内側面との間に有
    する所定の隙間(a1)を、転輪(20)の左右1対のタイヤ(2
    5,25) の内側面と前記ガイド突起(3,3) の外側面との間
    に有する所定の隙間(b) よりも小さく(a1 <b)した
    ことを特徴とするクローラ走行装置。
  2. 【請求項2】 ゴム等の弾性材から成る履帯本体(2) 内
    に、履帯幅方向の略中央部に内方向に突出する左右1対
    のガイド突起(3,3) を有する芯金(4) を履帯の長手方向
    に沿って所定間隔で埋設すると共に、左右1対のガイド
    突起(3,3) の幅方向外方で、かつ履帯内周面に左右1対
    のゴム転動部(5,5) を形成したゴム履帯(1) と、車体下
    部に装着されたクローラフレーム(10)に回動自在に取着
    され、かつゴム履帯(1) の左右1対のゴム転動部(5,5)
    を転動する転輪(20A) とを備えた作業車両のクローラ走
    行装置において、 前記クローラフレーム(10)に、所定の断面形状を有し、
    かつゴム履帯(1) の左右1対のガイド突起(3,3) 間を通
    るガイド体(11)を取着し、 転輪(20A) は、ボス(21A) と、ボス(21A) の幅方向両端
    部の外周部にそれぞれ装着された、弾性材で環状に形成
    された左右1対のタイヤ(25,25) とを有すると共に、 ガイド体(11)の履帯幅方向の側面とゴム履帯(1) の左右
    1対のガイド突起(3,3) の内側面との間に有する所定の
    隙間(a2)を、転輪(20)の左右1対のタイヤ(25,25) の内
    側面と前記ガイド突起(3,3) の外側面との間に有する所
    定の隙間(b) よりも小さく(a2 <b)したことを特徴
    とするクローラ走行装置。
  3. 【請求項3】 前記タイヤ(25,25) が着脱可能であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のクローラ走行装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のクローラ走行装置
    において、 ガイド突起(3,3) の外側面に対向するタイヤ(25,25) の
    内側面は、転輪(20)の回動軸心に略垂直であることを特
    徴とするクローラ走行装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載のクローラ走行装置
    において、 タイヤ(25,25) の内側面に対向するガイド突起(3,3) の
    外側面は、略鉛直であることを特徴とするクローラ走行
    装置。
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