JP2000141213A - 半導体ウェーハのラッピング装置及びラッピング方法 - Google Patents
半導体ウェーハのラッピング装置及びラッピング方法Info
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- JP2000141213A JP2000141213A JP32583098A JP32583098A JP2000141213A JP 2000141213 A JP2000141213 A JP 2000141213A JP 32583098 A JP32583098 A JP 32583098A JP 32583098 A JP32583098 A JP 32583098A JP 2000141213 A JP2000141213 A JP 2000141213A
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Abstract
に修正し、半導体ウェーハのラッピングによる平坦度を
向上させるとともに、キャリアに装填の際に発生する半
導体ウェーハの端数による損失を減らす。 【解決手段】 キャリアのウェーハ装填穴を1個〜4個
とする。同装填穴が1個の場合を例に説明すると、キャ
リア4と噛み合うサンギヤ2及びインターナルギヤ3の
回転角度及び回転速度を個別にサーボ制御して半導体ウ
ェーハ5の位置を制御する。ラッピングは、まず半導体
ウェーハ5が定盤1の外周側又は内周側から局部的には
み出した状態で行い、定盤1のラップ面、特に内外の周
縁部を平坦化した後、全くはみ出さない位置でウェーハ
の仕上げを行い、この位置でラッピングを終了する。
Description
導体ウェーハの切断面を平坦化する半導体ウェーハのラ
ッピング装置及びラッピング方法に関する。
ェーハは、面取りの後、ラッピングまたは平面研削によ
りその切断面が整えられる。前記ラッピングは、複数枚
の半導体ウェーハを同時に平坦化するバッチ処理である
ため効率がよい。ラッピング装置は、環状の上下定盤の
中心部に設けられたサンギヤと、前記定盤の外周を取り
囲むように設けられたインターナルギヤとの間に複数の
キャリヤを配設したものである。キャリアに設けたウェ
ーハ装填穴に半導体ウェーハを装填した上、一般的には
互いに反対方向に回転する上定盤と下定盤との間に前記
キャリアを挟み込み、サンギヤとインターナルギヤとの
回転差によりキャリアを自転させると、上下定盤に対し
てキャリアが遊星運動をしながら半導体ウェーハをラッ
ピングする。1個のキャリヤには、通常、6〜7個のウ
ェーハ装填穴が設けられている。したがって、キャリヤ
の総数を5個とすれば、1回のラッピング加工で平坦化
されるウェーハの枚数、すなわち1バッチの処理数は3
0〜35枚となる。
をラッピング加工する場合、図15に示すように各キャ
リア10にそれぞれ6枚の半導体ウェーハ11a〜11
fを装填する。この状態でサンギヤ2、インターナルギ
ヤ3を駆動してラッピングを行うと、加工が終了してラ
ッピング装置を停止した時点において、いずれかの半導
体ウェーハ11a〜11fが局部的に定盤1のラップ面
の外周部または内周部から外部へはみ出している(図1
5においては11a、11b、11d、11eの4
枚)。そして、ラッピング装置を停止した時に局部的な
はみ出し部分がなかった他の半導体ウェーハ(図15に
おいては11c、11fの2枚)と比較すると仕上げ面
の形状が異なっている。この点の詳細については後述す
る。
下定盤1bのラップ面形状は、ラッピングした半導体ウ
ェーハの形状むらが原因となって図16に示すように凹
凸の激しい断面となり、そのままラッピング加工を継続
すると前記凹凸は更に悪化するため、ラッピングした半
導体ウェーハの形状むらも一層大きくなる。半導体ウェ
ーハのTTVは、上下定盤1のラップ面形状によって左
右されるので、従来から定盤の平坦度を所定の頻度で測
定し、必要に応じて修正キャリアを使用して上下定盤の
面修正が行われている。
側で局部的にはみ出していた半導体ウェーハ11a、1
1bは、例えば図17(a)に示すような断面形状とな
る。すなわち半導体ウェーハ11aの、定盤外周側から
はみ出していた部分には定盤の周縁部の影響が残り、凹
部12と凸部13とが形成されている。一方、ラッピン
グ加工終了時に定盤の内周側で局部的にはみ出していた
半導体ウェーハ11d、11eは、例えば図17(b)
に示すような断面形状となる。すなわち、半導体ウェー
ハ11a、11bと同様に半導体ウェーハ11dの定盤
内周側からはみ出していた部分に凹部12と凸部13と
が形成されている。これに対し、ラッピング加工終了時
に定盤から全くはみ出していなかった半導体ウェーハ1
1c、11fは、図17(c)に示すように凹部12や
凸部13の形成がなく、中心部がやや厚い断面形状にな
っている。
盤の平坦度測定や修正キャリアによる上下定盤の面修正
を頻繁に行っていると、ラッピング作業の能率が低下す
るため、実施頻度を少なくせざるを得ない。しかしなが
ら、その一方で半導体ウェーハのTTVは徐々に悪化し
てしまうという問題点がある。また近年、半導体デバイ
ス生産の効率化、歩留り向上等を目的としたシリコンウ
ェーハの大径化が進み、これに伴ってラッピング装置も
大型化し、バッチ処理での装填枚数が増えている。一
方、半導体ウェーハの数が1バッチに満たない場合に
は、その端数に相当する数の半導体ウェーハをダミーと
して装填してラッピングしなければならない。この結
果、上記のようにバッチ処理での装填枚数が増えた分だ
け端数も大きくなり、よってダミーウェーハ使用による
損失が増加している。以上のことから、上下定盤の平坦
度測定及び面修正作業を行う必要がなく、しかもダミー
ウェーハの使用回数の減少が可能な半導体ウェーハのラ
ッピング装置及びラッピング方法の開発が強く要望され
ている。
数が3枚あるいは6枚、7枚の場合は、キャリア停止時
にいずれかの半導体ウェーハの一部分が定盤の外周側ま
たは内周側からはみ出し易い状態にあり、はみ出したま
までラッピングを終了した半導体ウェーハはTTVが大
きく、好ましくない。これに対し、ウェーハ装填枚数が
1枚、2枚または4枚の場合は、全ての半導体ウェーハ
が定盤からはみ出さない状態が必ず存在し、しかもはみ
出さないようにすることが容易であり、この状態でラッ
ピングを終了すれば半導体ウェーハはTTVが大きくな
ることはなくなる。
されたもので、ラッピング装置の上下定盤を各部均一に
磨耗させて平坦に維持し、しかも半導体ウェーハのラッ
ピングによる平坦度を向上させるとともに、半導体ウェ
ーハをキャリアに装填する際に発生する端数による損失
を減らすことが可能な半導体ウェーハのラッピング装置
及びラッピング方法を提供することを目的としている。
装填枚数が1枚、2枚または4枚の場合は、キャリアに
装填されている半導体ウェーハの位置を検出し、ラッピ
ング終了時に半導体ウェーハが所定位置にあるときラッ
ピング装置を所定のタイミングで停止させるようにキャ
リアを位置制御するならば、全ての半導体ウェーハが定
盤からはみ出さない位置でキャリアを停止させることが
容易に可能となり、しかもこれによって上下定盤の平坦
度及び半導体ウェーハの平坦度も維持できることを実験
的に確認した。これに基づいて、以下、各発明について
説明する。
の発明は、キャリアのウェーハ装填穴に装填した半導体
ウェーハをラップ面を対向させて互いに反対方向に回転
する環状の上定盤と下定盤との間に挟み込み、上下定盤
の内周側に設けたサンギヤと上下定盤の外周側に設けた
インターナルギヤとの間にキャリアの外周部に設けたギ
ヤを係合させ、サンギヤ及びインターナルギヤを回転駆
動してキャリアを自転ならびに公転させることにより、
半導体ウェーハの切断面を平坦化する半導体ウェーハの
ラッピング装置において、サンギヤ及びインターナルギ
ヤをそれぞれ回転駆動するサンギヤモータ及びインター
ナルギヤモータと、入力されるそれぞれの回転速度指令
に基づいてサンギヤモータ及びインターナルギヤモータ
の回転速度をそれぞれ制御するサンギヤモータドライバ
及びインターナルギヤモータドライバと、サンギヤ及び
インターナルギヤのそれぞれの回転角度を検出するサン
ギヤ角度センサ及びインターナルギヤ角度センサと、サ
ンギヤ角度センサからのサンギヤ回転角度、及びインタ
ーナルギヤ角度センサからのインターナルギヤ回転角度
をそれぞれ入力し、キャリアが所定の動作パターンに従
って自転及び公転するように予めサンギヤ及びインター
ナルギヤのそれぞれの回転速度及び回転角度の目標値が
記憶された駆動プログラムに基づいて、サンギヤモータ
の回転角度目標値と前記入力したサンギヤ回転角度との
偏差、及びインターナルギヤモータの回転角度目標値と
前記入力したインターナルギヤ回転角度との偏差がそれ
ぞれ小さくなるようにサンギヤモータ及びインターナル
ギヤモータの各回転速度指令を演算し、演算した各回転
速度指令をサンギヤモータドライバ及びインターナルギ
ヤモータドライバにそれぞれ出力し、サンギヤ及びイン
ターナルギヤの回転角度を制御するコントローラとを備
えた構成としている。
ナルギヤの回転角度及び回転速度は駆動プログラムに基
づいてサーボ制御されるので、キャリアの自転ならびに
公転は予め設定した動作パターンに従って行われる。こ
のキャリアの自転によって、定盤と半導体ウェーハとの
相対的摩擦方向が変化すると共に、キャリア内での半導
体ウェーハの自転が促されて定盤と半導体ウェーハとの
接触位置が変化するので、定盤の平坦度を維持でき、さ
らに半導体ウェーハを平坦にラッピングできる。また、
キャリアに装填されている半導体ウェーハが定盤の外周
側に位置しているか、内周側に位置しているか、または
前記両者の中間位置にあるかといった位置の制御と確認
とが正確に行われる。このため、キャリアの回転角度
(位置)を予め設定された所定の動作パターンで制御し
て、定盤の平坦度を作り込む工程、半導体ウェーハの平
坦度を作り込む工程、またラッピング終了時の仕上げ工
程を正確に実施できる。したがって、定盤のラップ面か
ら局部的なはみ出しのある状態でラッピングを終了した
半導体ウェーハに従来発生していた凹部、凸部や、局部
的なはみ出しのない状態でラッピングを終了した半導体
ウェーハに従来発生していた厚さのばらつきといった問
題も同時に解決され、定盤及び半導体ウェーハの平坦度
を確実に高精度に維持できる。
半導体ウェーハのラッピング装置において、ウェーハ装
填穴に装填した半導体ウェーハが全て同時に又は交互に
上下定盤のラップ面から局部的にはみ出す状態と、半導
体ウェーハが全て上下定盤のラップ面からはみ出さない
状態とをキャリアの自転によって切り換え可能とする位
置にウェーハ装填穴を設けたキャリアを備えた構成とし
ている。
位置に設けたので、このウェーハ装填穴に半導体ウェー
ハを装填したキャリアが自転することにより半導体ウェ
ーハが定盤から局部的にはみ出したり、あるいは全くは
み出さなくなったりする。このようなキャリアを使用す
ることにより、定盤に対する半導体ウェーハの位置を自
在に制御可能となるので、定盤のラップ面の平坦化と半
導体ウェーハの平坦化の双方を達成できる。
半導体ウェーハのラッピング装置において、キャリアに
設けるウェーハ装填穴の数を1個〜4個のいずれかとす
ることを特徴としている。
個、2個または4個の場合は、キャリアに装填した全て
の半導体ウェーハを同時に又は交互に定盤のラップ面の
外周側及び内周側から局部的にはみ出させた状態でラッ
ピングすることによって定盤のラップ面を平坦化した
後、キャリアを自転させて全ての半導体ウェーハが定盤
のラップ面からはみ出さない位置になった状態を維持し
つつ均一にラッピングし、この全ての半導体ウェーハが
定盤のラップ面からはみ出さない状態でラッピングを停
止させることが可能である。また、ウェーハ装填穴の数
が3個の場合は、ラッピングの最終工程において、少な
くとも1枚の半導体ウェーハは定盤のラップ面からはみ
出すのでその品質は低下するが、残りの2枚の半導体ウ
ェーハは定盤のラップ面から全くはみ出さない状態にさ
れるので、少なくとも2枚の半導体ウェーハについては
所望の高平坦度が得られる。したがって、キャリアに設
けるウェーハ装填穴の数を1個〜4個とすることによ
り、半導体ウェーハを高平坦度に仕上げることができ、
またラッピング装置を大型化しなくても効率的なラッピ
ング加工ができる。また、1個のキャリアに6〜7枚な
いしそれ以上の枚数の半導体ウェーハを装填する従来の
大型のラッピング装置に比べて1バッチ当たりの装填枚
数が減少するため、端数が小さくなり、ダミーウェーハ
(端数の装填位置にラッピングのために一時的に装填さ
れる半導体ウェーハ)の消費量も減少し、よって無駄な
損失が少なくできる。
ェーハをラッピング装置のキャリアに装填し、キャリア
を上下定盤のラップ面間に挟み込んでラッピングするこ
とにより、半導体ウェーハの切断面を平坦化する半導体
ウェーハのラッピング方法において、キャリアに装填し
た半導体ウェーハの全て又は一部が上下定盤のラップ面
の外周側及び内周側の少なくとも一側から局部的にはみ
出した状態でのラッピングをそれぞれの半導体ウェーハ
が順次局部的にはみ出すようにして行い、次に全ての半
導体ウェーハが上下定盤のラップ面からはみ出さない状
態を維持しつつラッピングを行い、以上のラッピングサ
イクルを所定回数繰り返した後、全ての半導体ウェーハ
が上下定盤のラップ面からはみ出さない状態のときにラ
ッピングを終了する方法としている。
1個、2個又は4個の場合は、まず定盤のラップ面の外
周側及び内周側の少なくとも一側から半導体ウェーハの
全て又は一部が局部的にはみ出した状態でラッピングす
ることにより、定盤のラップ面の外周側及び内周側が凸
状になるのを防止し、重点的に定盤のラップ面が平坦化
されると共に、半導体ウェーハの切断面も平坦化され
る。その後、全ての半導体ウェーハが定盤の外周側及び
内周側からはみ出していない状態でラッピングを行うの
で、定盤の外周端部及び内周端部による削り込みがなく
なり、全ての半導体ウェーハの切断面は均一の条件で、
つまり平坦なラップ面でラッピングされ、よって凹凸の
小さい平坦面となる。そして、全ての半導体ウェーハが
定盤の外周側及び内周側からはみ出さない状態のときに
ラッピングを停止し、半導体ウェーハをラッピング荷重
から解放するので、半導体ウェーハのラッピング面に従
来のような凹凸やきず等は発生せず、平坦度が向上す
る。
をラッピング装置のキャリアに装填し、キャリアを上下
定盤のラップ面間に挟み込んでラッピングすることによ
り、半導体ウェーハの切断面を平坦化する半導体ウェー
ハのラッピング方法において、キャリアに装填した複数
の半導体ウェーハの一部が上下定盤のラップ面の外周側
及び内周側から局部的にはみ出した状態でのラッピング
をそれぞれの半導体ウェーハが順次局部的にはみ出すよ
うにして行い、次に全ての半導体ウェーハの内特定の半
導体ウェーハを除く残りの半導体ウェーハが上下定盤の
ラップ面からはみ出さない状態を維持しつつラッピング
を行い、以上のラッピングサイクルを所定回数繰り返し
た後、前記特定の半導体ウェーハを除く残りの半導体ウ
ェーハが上下定盤のラップ面からはみ出さない状態のと
きにラッピングを終了する方法としている。
ウェーハ装填穴が3個の場合に有効なラッピング方法で
ある。この場合は、全ての半導体ウェーハを定盤の外周
側及び内周側からはみ出さない状態にすることが困難で
あり、少なくとも1枚の半導体ウェーハは外周側又は内
周側からはみ出すため、1個のキャリアについて残りの
(3枚装填の場合は、2枚の)半導体ウェーハを所定の
平坦度に仕上げるものとする。各半導体ウェーハを交互
に定盤のラップ面の外周側又は内周側から局部的に順次
はみ出させてラッピングすることによって定盤を平坦化
した後、複数枚中の所定枚(同、3枚中の2枚)の半導
体ウェーハが上下定盤のラップ面からはみ出さない状態
を維持しつつラッピングを行い、そのままの状態でラッ
ピングを終了する。この結果、ラップ面からはみ出さな
い状態で最終のラッピングを終了した所定枚(同、2
枚)の半導体ウェーハについては所定の平坦度が得られ
る。したがって、1個のキャリアに3枚の半導体ウェー
ハを装填した場合でも、定盤の平坦度を維持でき、また
半導体ウェーハの平坦度を向上できる。
記載の半導体ウェーハのラッピング方法において、キャ
リアの自転方向を切り換えて半導体ウェーハをウェーハ
装填穴内で自転させながらラッピングする方法としてい
る。
の自転方向の変換によって半導体ウェーハの自転が促さ
れるため、定盤と半導体ウェーハとの接触面が変化し、
定盤のラップ面の凸凹の影響が半導体ウェーハに分散さ
れてラッピングされる。したがって、半導体ウェーハの
ラッピングされた面の凸凹の度合は従来に比してより小
さくなり、よって半導体ウェーハの平坦度を向上でき
る。また、これにより上下定盤の平坦度維持も可能とな
る。
置及びラッピング方法の実施形態について、図面を参照
して説明する。ラッピング加工を行う場合、半導体ウェ
ーハはキャリアに装填される。キャリア径はウェーハ径
と装填可能枚数とによって決まるが、キャリア径とウェ
ーハ径との比率を装填可能枚数別に見るとその最適値は
表1のようになる。
比較する説明図、図2はラッピング加工後の定盤の径方
向断面を示す模式図である。ラッピング装置は、互いに
反対方向に回転する環状の上定盤(図示せず)及び下定
盤(以下単に定盤という)1を有し、同軸上に設置され
たサンギヤ2とインターナルギヤ3とを駆動することに
よって、サンギヤ2及びインターナルギヤ3と噛み合う
キャリア4が自転ならびに公転する。キャリア4には、
スライスされた半導体ウェーハを装填するウェーハ装填
穴が設けられており、図1は各キャリア4にそれぞれ1
枚の半導体ウェーハが装填されている場合を示す。キャ
リア4に小径の半導体ウェーハ5aを装填した場合と、
これよりも大径の半導体ウェーハ5bを装填した場合と
を比べると、キャリア径/ウェーハ径の比率は前者の方
が大きい。そして、定盤1の外周側から半導体ウェーハ
が局部的にはみ出した状態でラッピングを行ったとき、
定盤1の外周部近傍における定盤と半導体ウェーハとの
接触長さについて、定盤1の外周C0 とこれよりも内側
寄りの円周C1 とで比較すると、半導体ウェーハの直径
の大小にかかわらず定盤1の外周C0 上の接触長さより
円周C1 上の接触長さの方が長い。したがって、定盤1
は外周C0 よりもその内側のほうが磨耗量が大きくな
る。定盤1の内周側についても外周側と同様であり、そ
の結果図2に示すように、定盤1のラップ面は径方向の
中程の磨耗が外側よりも激しく、内周部及び外周部の両
端が高い状態で残る。したがって、定盤1の形状を平坦
に保つには、定盤両端の高い部分を重点的に研磨するこ
とが重要であり、キャリア径/ウェーハ径の比率が1に
近いほどその実現は困難となる。ただし、キャリア径/
ウェーハ径の比率が大きくなり過ぎると、定盤の両端が
過剰に研磨されるという問題が発生する。これらを総合
すると、キャリア径/ウェーハ径の比率は表1に示した
値が最適であることを本発明者らは確認している。
置を制御する手段の1例を示すもので、サンギヤ、イン
ターナルギヤを駆動するサーボモータの動作角度指令な
らびに動作角度検出によって半導体ウェーハの位置を制
御する場合のブロック図である。キャリアを自転あるい
は公転させるサンギヤ及びインターナルギヤには、それ
ぞれを回転駆動するサーボモータが個別に設けられてお
り、シーケンサ又はマイクロコンピュータ等で構成され
るコントローラ20にはそれぞれのサーボモータの回転
角度及び回転速度を所定の動作パターンに基づいて制御
するプログラムが予め入力されている。同図において、
コントローラ20は上記プログラムに従って各モータ毎
の動作角度指令及び動作速度指令をサンギヤモータドラ
イバ及びインターナルギヤモータドライバ26にそれぞ
れ出力し、サンギヤモータドライバ及びインターナルギ
ヤモータドライバ26はこの入力した動作角度指令及び
動作速度指令に基づいてサンギヤモータ22、インター
ナルギヤモータ27を制御する。これらの各サーボモー
タにはそれぞれの回転角度を検出する(したがって、サ
ンギヤ及びインターナルギヤを検出する)角度センサが
装着されており、角度センサにより検出した回転角度は
それぞれサンギヤモータドライバ及びインターナルギヤ
モータドライバ26を介してコントローラ20にフィー
ドバックされる。コントローラ20は、プログラムに設
定されている動作パターンの各モータ毎の回転角度目標
値とフィードバックされた回転角度値との偏差が小さく
なるように各モータ毎の動作指令値を演算し、出力して
いる。
ハの位置をモニタして制御する場合のブロック図であ
る。この例の場合は、ラッピング加工の初期から中盤ま
では半導体ウェーハの位置制御を特に行わず、定盤の中
程で加工する段階になったところで、例えば各キャリア
の所定位置に設けた位置検出用の目印等をカメラ29で
検出し、検出した目印の位置情報データに基づいて演算
した半導体ウェーハの位置データをコントローラ20に
フィードバックする。以後、コントローラ20はこのフ
ィードバックされた位置データに基づいて各モータの回
転角度を制御し、半導体ウェーハの位置制御を行うよう
にしている。なお、本発明に係わる各モータの位置検出
手段は、上記のような各モータ毎に装着した角度セン
サ、又は監視カメラによる手段に限定されるものではな
く、他の位置検出センサを用いることも可能である。
す。このラッピング装置は、サンギヤ2及びインターナ
ルギヤ3の駆動手段にそれぞれサーボモータ(図示せ
ず)を用い、あらかじめ設定してコントローラ20に入
力している回転角度及び回転速度に基づいて各サーボモ
ータによりサンギヤ2とインターナルギヤ3とを駆動す
ることによって、定盤1に設置されたキャリア4の自転
及び公転のそれぞれの方向と回転速度と回転位置とを制
御できるようになっている。なお、回転速度の一般的な
設定値は、定盤1が約50rpm、キャリア(自転速
度)が約5rpmである。
ウェーハ5を装填するウェーハ装填穴が1個ずつ、キャ
リア4の中心に対して変位した位置に設けられている。
このラッピング装置を用いる場合のラッピング作業のシ
ーケンスとしては、ウェーハ装填工程から始まって反時
計回りに進み、半導体ウェーハ5の一部分が定盤1のラ
ップ面の外周側から局部的にはみ出す位置でラッピング
を行う外側工程と、半導体ウェーハ5の一部分が定盤1
のラップ面の内周側から局部的にはみ出す位置でラッピ
ングを行う内側工程と、半導体ウェーハ5のいかなる部
分も定盤1のラップ面からはみ出さない仕上げ位置でラ
ッピングを行う仕上げ工程とを経て、最後に平坦化した
半導体ウェーハ5をキャリア4から取り出す工程があ
る。図1は前記工程順序を示したもので、各ウェーハが
それぞれ異なった位置に描かれているが、実際には従来
のラッピング装置と同様に各ウェーハ装填穴は同一の位
置(たとえば全てのウェーハ装填穴が定盤1の外周側位
置)に揃うように配設するものとする。
形態のラッピング作業の際に、図6に矢印で示すように
キャリア4の自転方向を急激に切り換え、キャリア4を
小さい範囲で往復動させる。この往復動は、サンギヤ2
及びインターナルギヤ3の回転速度を小刻みに変化させ
てキャリア4を正逆転させるもので、キャリア4の自転
方向を急激に切り換えることにより半導体ウェーハ5に
ウェーハ装填穴内での自転を促す。そして、半導体ウェ
ーハ5の自転により、定盤1のラップ面の外周側、内周
側及び中程の各位置において半導体ウェーハ5が固定さ
れた状態でラッピングされることを防ぐことができる。
特に、図6(a)に示す外側工程及び図6(b)に示す
内側工程で半導体ウェーハ5を自転させることにより、
定盤1の周縁部が接触する位置を変えることができ、従
来のラップドウェーハに発生していた凹部や凸部(図1
7参照)を低減させる。なお、図6(c)は定盤の中程
でラッピングを行う仕上げ工程を示し、定盤1のラップ
面の外周側、内周側からはみ出さない範囲内で正転、逆
転を繰り返す。
ンギヤ2及びインターナルギヤ3の回転速度を同期させ
てキャリア4の公転を制御し、サンギヤ2及びインター
ナルギヤ3のいずれか一方の回転速度を同期速度に対し
て増減することによりキャリア4の自転を制御する。し
たがって、予め決められた動作パターンに従ってサンギ
ヤ2及びインターナルギヤ3の各サーボモータの回転速
度及び回転角度を設定し、例えばインターナルギヤ3の
サーボモータの回転速度を同期速度に対して増減するこ
とによりキャリア4を自転させる。このとき、各サーボ
モータの回転速度及び回転角度はフィードバック機能に
よってコントローラ20が確認できるので、半導体ウェ
ーハ5が図6(a)〜(c)に示す所望の位置に移動し
ているか否かを確認することができる。
アの制御内容について説明する。図7は、ラッピング方
法の第1実施形態において、半導体ウェーハの定盤上で
の位置の経時変化をハッチングで示したものであり、図
では横方向が時間経過を表す。第1工程(外側工程)で
は、各キャリアに装填した半導体ウェーハが定盤の外周
側から局部的にはみ出す状態を維持しつつキャリアを公
転ならびに自転させる。次に第2工程(内側工程)で
は、半導体ウェーハが定盤の内周側から局部的にはみ出
した状態となるようにキャリアを自転させた後、この状
態を維持しつつキャリアを公転ならびに自転させる。最
後に第3工程(仕上げ工程)では、半導体ウェーハが定
盤の外周側及び内周側のいずれからもはみ出さない中程
の位置に来るようにキャリアを自転させた後、この中程
の位置を維持しつつキャリアを公転ならびに自転させ
る。前記第1工程及び第2工程では定盤形状の造り込み
に重点が置かれ、第3工程では第1及び第2工程で平坦
化された定盤によるウェーハ形状の造り込みに重点が置
かれている。なお、本実施形態では、各工程の所要時間
比率は、第1及び第2工程がそれぞれ約42%、第3工
程が約13%であるが、この比率に限定されるものでは
ない。
の一例を示す。同図において、正転とは下定盤の回転方
向に対向する方向であり、逆転とは前記正転と反対の方
向である。図8の場合、キャリアは逆転の状態で加工を
開始し、正転と逆転とを交互に繰り返す。そして、図7
に示した第1工程から第2工程への切り換えの前後に逆
転をやや長い時間行い、次いで再び正転と逆転とを交互
に繰り返す。その後、図7に示した第2工程から第3工
程への切り換え時に逆転をやや長い時間行い、更に正転
と逆転とを行って逆転で加工を終了させる。この例で
は、半導体ウェーハが定盤の外周側及び内周側のいずれ
からもはみ出さない中程の位置にある第3工程で加工を
終了させるので、終了時の回転方向は正転、逆転のいず
れでもよい。
ると、定盤のラップ面全体を使用して、特に外側工程及
び内側工程でのラッピング時間を定盤中程での仕上げ工
程よりも長めにしてラッピングするため、従来に比して
定盤の磨耗量はほぼ均一となり、よってラップ面は平坦
に保たれる。この結果、平坦化されたラップ面でのラッ
ピングにより、半導体ウェーハを厚さの変化を生じるこ
となく平坦化することができる。さらに、定盤のラップ
面の外周側や内周側から局部的にはみ出した状態でラッ
ピングを終了した従来の半導体ウェーハに発生していた
凹部や凸部の問題は、本実施形態における最終工程のラ
ッピング、すなわち半導体ウェーハのいかなる部分も定
盤からはみ出さない仕上げ位置でのラッピングを行うこ
とにより解決される。
モータを用いてコントローラにより半導体ウェーハの位
置を制御しつつラッピングを行うと、次の利点がある。 (1)従来のように半導体ウェーハが定盤のラップ面か
ら局部的にはみ出した状態でラッピングを終了すると、
定盤周縁部での半導体ウェーハへの削り込みにより半導
体ウェーハの平坦度が著しく悪化する。しかし、コント
ローラに予め入力したサンギヤ及びインターナルギヤの
駆動プログラムによって、各サーボモータの回転角度、
あるいは監視カメラによるキャリアの回転角度のフィー
ドバック値に基づいて各サーボモータの回転角度を制御
することにより、ラッピング終了時に半導体ウェーハが
局部的なはみ出しの起こらない位置で停止するように制
御することができる。したがって、従来技術による半導
体ウェーハよりもTTVを大幅に向上させることができ
る。 (2)キャリア急反転の効果:キャリヤに装填された半
導体ウェーハの一部が定盤の外周側、内周側からはみ出
している位置にあるとき、及び定盤から全くはみ出さな
い位置にあるとき、コントローラに入力したキャリア駆
動プログラムに基づいてキャリアの自転方向を急激に切
り換えて装填されている半導体ウェーハの自転を促すこ
とにより、定盤と半導体ウェーハの接触面が変化する。
これにより、定盤の凸凹面が均等に半導体ウェーハに接
触し、半導体ウェーハの全面が均等にラッピングされ
る。この結果、従来の半導体ウェーハの仕上げ面に発生
していた凹部、凸部(図17(a)、(b)参照)は複
数箇所に分散して発生し、TTVは小さい値となる。
の第2実施形態を示す。このラッピング装置で使用する
キャリア6には、その回転中心を挟んで対向する位置に
2個のウェーハ装填穴が設けられ、1個のキャリア6に
2枚の半導体ウェーハ7a、7bを装填可能となってい
る。サンギヤ2及びインターナルギヤ3は、前実施形態
と同様にいずれも図示しない各サーボモータによってそ
れぞれ駆動される。また、前実施形態と同様に、コント
ローラ(図示せず)は記憶している動作プログラムに基
づいた各サーボモータの回転角度目標値とフィードバッ
クされた回転角度値との偏差が小さくなるように速度指
令値を演算し、この速度指令値をそれぞれのモータドラ
イバに出力して各サーボモータを制御する。
場合、図9(a)及び(b)に示すようにラッピング中
に定盤1のラップ面の外周側または内周側から半導体ウ
ェーハ7a、7bがそれぞれ局部的にはみ出す位置と、
図9(c)に示すように半導体ウェーハ7a、7bが定
盤1のラップ面から全くはみ出さない位置とでラッピン
グを行う。
ターナルギヤの駆動プログラムの一例を図10に示す。
同図において、ラッピング加工の第1工程では、加工開
始時に定盤の外周側に配置された半導体ウェーハ7a、
7bのいずれか一方(ここでは、半導体ウェーハ7aと
する)が定盤の外周側から局部的にはみ出した状態を維
持すると共に、定盤の内周側に配置された他方の半導体
ウェーハ(ここでは、半導体ウェーハ7b)が定盤の内
周側から局部的にはみ出した状態を維持しつつ(図9
(a)に対応する。)、所定時間キャリアを公転ならび
に自転させる。次に第2工程では、前記2枚の半導体ウ
ェーハの位置が逆になるようにキャリアを自転させ、こ
の状態(図9(b)に対応する。)を維持しつつ、所定
時間キャリアを公転ならびに自転させる。最後に第3工
程では、前記2枚の半導体ウェーハ7a、7bが定盤1
のラップ面から全くはみ出さない中程の位置に来るよう
にキャリアを自転させ、この状態(図9(c)に対応す
る。)を維持しつつ所定時間キャリアを自転及び公転さ
せた後、ラッピングを終了する。
造り込みに重点が置かれ、第1工程及び第2工程の時間
を第3工程より長めに設定している。これにより、定盤
1の外周側と内周側のラップ面の摩耗量と中程のラップ
面の摩耗量が略等しくなるので、定盤1のラップ面が平
坦化される。また、第3工程では第1及び第2工程で平
坦化された定盤によるウェーハ形状の造り込みに重点が
置かれており、半導体ウェーハ7a、7bが定盤1のラ
ップ面から全くはみ出さない中程の位置でラッピング終
了する。
ムの一例を示す。キャリアは逆転の状態で加工を開始
し、正転と逆転とを交互に繰り返す。そして、図10に
示した第1工程から第2工程への切り換えの前後に、逆
転をやや長い時間行い、次いで再び正転と逆転とを交互
に繰り返す。その後、図10に示した第2工程から第3
工程への切り換え時に逆転をやや長い時間行い、更に正
転と逆転とを行って逆転で加工を終了させる。第3工程
では、半導体ウェーハが定盤の外周側及び内周側のいず
れからもはみ出さない中程の位置にあるため、終了時の
回転方向は正転、逆転のいずれでもよい。このように、
上記各工程においては各キャリア6を所定時間毎に急激
に自転方向を反転させて、半導体ウェーハの自転を促す
ようにする。これにより、上記第1実施形態と同様に、
定盤1のラップ面が平坦化されるとともに、キャリア6
に装填された半導体ウェーハが定盤1の様々な箇所のラ
ップ面により均等にラッピングされるので、半導体ウェ
ーハのラッピング面が平坦化される。
ピング方法の第3実施形態を示す。同図に示すように、
第3実施形態で使用するキャリア8は1個につき4枚の
半導体ウェーハ9a〜9dを装填するもので、4個のウ
ェーハ装填穴はキャリア8の回転中心から等距離の位置
に、かつ回転中心に対して互いに90度ずつ位相をずら
して設けられている。
は、図12に示すように、5個のキャリア8にそれぞれ
4枚の半導体ウェーハ9a〜9dが装填され、1バッチ
で処理可能な枚数は20枚である。例えば半導体ウェー
ハ9aについて説明すると、ラッピング開始後、まず定
盤1の外周側から局部的にはみ出した位置でキャリア8
が正逆両方向に所定角度ずつ自転を繰り返しながら公転
して所定時間ラッピングされ、次に半導体ウェーハ9c
とともに定盤1の外周側、内周側のいずれからもはみ出
さない位置に移動し、同じくキャリア8が正逆両方向に
所定角度ずつ自転を繰り返しながら公転して所定時間ラ
ッピングされる。この後、定盤1の内周側から局部的に
はみ出した位置で同じく所定角度の正逆転を繰り返す自
転と、公転とをして所定時間ラッピングされ、つぎに半
導体ウェーハ9cとともに定盤1の外周側、内周側のい
ずれからもはみ出さない位置に移動して同じく自転及び
公転をして所定時間ラッピングされる。以上のラッピン
グサイクルを所定回数繰り返した後、最後の工程で4枚
の半導体ウェーハ9a〜9dがすべて定盤1からはみ出
さない位置にキャリア8を移動させて所定時間ラッピン
グを行い、その位置においてラッピングを終了する。こ
れにより上記各実施形態と同様に定盤1のラップ面が平
坦化され、かつ、キャリア8に装填された全ての半導体
ウェーハが均等の条件で平坦化される。
インターナルギヤの駆動プログラムについて、図13を
参照して説明する。キャリア当たりの半導体ウェーハ装
填枚数が4枚の場合は、第1工程で半導体ウェーハ9a
が定盤の外周側、半導体9cが定盤の内周側にあってそ
れぞれ定盤から局部的にはみ出し、半導体ウェーハ9
b、9dは定盤の中程に位置する。つぎに第2工程で半
導体ウェーハ9dが定盤の外周側、半導体9bが定盤の
内周側に移動し、第3工程で半導体ウェーハ9cが定盤
の外周側、半導体9aが定盤の内周側に移動する。更に
第4工程で半導体ウェーハ9bが定盤の外周側、半導体
9dが定盤の内周側に移動することにより、4枚の半導
体ウェーハは均一の条件でラッピングされる。そして、
以上の第1工程から第4工程までのサイクル加工を所定
回数繰り返した後、最終工程に移行し、全ての半導体ウ
ェーハ9a〜9dは定盤からはみ出さない中程の位置で
ラッピングされる。
は装填されている半導体ウェーハがそれぞれ定盤の外周
側又は内周側からはみ出した位置と、中程の位置とで均
等にラッピングされるので、定盤のラップ面の平坦度が
維持されると共に、半導体ウェーハが均一に平坦にラッ
ピングされる。
示す。このラッピング装置で使用するキャリア8には3
個のウェーハ装填穴が設けられ、キャリア8毎に3枚の
半導体ウェーハ9a、9b、9cを装填することが可能
となっている。前述までの実施形態と同様に、サンギヤ
2及びインターナルギヤ3はいずれもサーボモータ(図
示せず)によって駆動され、コントローラ(図3及び図
4参照)が所定の駆動プログラムに従って各サーボモー
タの回転角度及び回転速度をそれぞれに対応するモータ
ドライバを介して制御する。
場合、図14(a)〜(c)に示すようにラッピング中
に半導体ウェーハ9a〜9cの内の2枚が交互に定盤1
のラップ面の外周側及び内周側から局部的にはみ出した
状態と、図14(d)に示すように半導体ウェーハ9a
〜9cの内の1枚のみ(同図では、半導体ウェーハ9
c)が定盤1のラップ面の外周側及び内周側から局部的
にはみ出し、かつ2枚(同図では、半導体ウェーハ9
a、9b)が定盤1のラップ面から全くはみ出さない状
態とにおいてラッピングを行うようにする。半導体ウェ
ーハ9cは、他の2枚の半導体ウェーハ9a、9bが仕
上げ工程に入ったとき定盤1からはみ出してしまうた
め、平坦度が所望のレベルに到達せず、廃却することに
なる。また、本実施形態におけるキャリアの回転方向制
御プログラムは、図13に示した第3実施形態の駆動プ
ログラムに準じたものとなるので、ここでの説明は省略
する。
確認が正確で、容易なサーボモータを用いてキャリアの
回転角度を制御しているが、本発明はこれに限定される
ものではなく、サーボモータに代わる他の手段によって
キャリアの回転を制御することも可能である。たとえ
ば、前述のように(図4での説明参照)キャリアの所定
位置に位置検知用の目印(例えば穴やマーク)を設け、
この目印の位置を位置監視用のCCDカメラ等で検知す
ることによって半導体ウェーハの位置を特定し、この位
置情報によりサンギヤとインターナルギヤの回転角度を
制御するようにすれば、上記実施形態と同様の効果が得
られる。あるいは、パルスモータを用いて、回転角度指
令をパルス数として出力することにより、サンギヤとイ
ンターナルギヤの回転角度を演算により求めるようにし
てもよい。
ッピング装置のキャリアに装填した半導体ウェーハに対
して、あらかじめ設定して入力したプログラムに基づい
てキャリアを上下定盤の外周側、内周側及び中程の各位
置に所定の工程順に制御してラッピング作業を行うこと
とし、特に、このラッピング作業の前半では上下定盤の
平坦度維持、後半では半導体ウェーハの平坦度向上に重
点を置いたラッピング方法を取り入れたので、スライス
された半導体ウェーハの全面にわたってラッピング後の
平坦度を高くできる。同時に、キャリアを駆動プログラ
ムに基づいて所定の工程順に所定時間ずつ公転及び自転
をさせることにより、定盤の外周側及び内周側での実質
的なラッピング時間と、中程の位置での実質的なラッピ
ング時間とが略等しくなるようにしている。これによ
り、上下定盤のラップ面は均等に磨耗し、その形状が平
坦に維持される。したがって、上下定盤の平坦度測定や
修正キャリアを用いる修正ラッピング等の定盤の平坦度
維持に要する作業の頻度を著しく低減させることがで
き、ラッピング装置の稼働率が向上し、ラッピング能率
を向上できる。
し、既設のラッピング装置を用いて1キャリア当たりの
半導体ウェーハ装填枚数を1〜2枚とするならば、半導
体ウェーハの大径化に対応したラッピング装置の大型化
や枚葉式の平面研削盤の使用は必ずしも必要でなく、既
設のラッピング装置の活用を図ることができるととも
に、1バッチ当たりの半導体ウェーハ装填枚数の減少に
伴って端数による損失が低減される。
導体ウェーハとの接触長さを比較する説明図である。
式図である。
ロック図の一例である。
ロック図の他例である。
装置の平面模式図で、ウェーハ装填からラッピング完了
後のウェーハ取り出しに至る各工程を時系列的に示す。
する部分平面図である。
体ウェーハの定盤上での位置の経時変化を表す図であ
る。
アの回転方向制御内容の説明図である。
する部分平面図である。
導体ウェーハの定盤上での位置の経時変化を示す図であ
る。
リアの回転方向制御内容の説明図である。
平面図で、装填された各半導体ウェーハのラッピング工
程を時系列的に示す。
導体ウェーハの定盤上での位置の経時変化を示す図であ
る。
明する部分平面図である。
部分平面図である。
ップ面形状を示す模式的断面図である。
導体ウェーハの形状を示す断面図で、(a)は定盤のラ
ップ面の外周側から局部的にはみ出した状態でラッピン
グを終了した場合、(b)は前記ラップ面の内周側から
局部的にはみ出した状態でラッピングを終了した場合、
(c)は全くはみ出しのない状態でラッピングを終了し
た場合を示す。
6,8,10…キャリア、5,5a,5b,7a,7
b,9a,9b,9c,9d,11a,11b,11
c,11d,11e,11f…半導体ウェーハ、21…
サンギヤモータドライバ、22…サンギヤモータ、23
…サンギヤ角度センサ、26…インターナルギヤモータ
ドライバ26、27…インターナルギヤモータ、28…
インターナルギヤ角度センサ、29…カメラ。
Claims (6)
- 【請求項1】 キャリアのウェーハ装填穴に装填した半
導体ウェーハをラップ面を対向させて互いに反対方向に
回転する環状の上定盤と下定盤との間に挟み込み、上下
定盤の内周側に設けたサンギヤと上下定盤の外周側に設
けたインターナルギヤとの間にキャリアの外周部に設け
たギヤを係合させ、サンギヤ及びインターナルギヤを回
転駆動してキャリアを自転ならびに公転させることによ
り、半導体ウェーハの切断面を平坦化する半導体ウェー
ハのラッピング装置において、 サンギヤ(2) 及びインターナルギヤ(3) をそれぞれ回転
駆動するサンギヤモータ(22)及びインターナルギヤモー
タ(27)と、 入力されるそれぞれの回転速度指令に基づいてサンギヤ
モータ(22)及びインターナルギヤモータ(27)の回転速度
をそれぞれ制御するサンギヤモータドライバ(21)及びイ
ンターナルギヤモータドライバ(26)と、 サンギヤ(2) 及びインターナルギヤ(3) のそれぞれの回
転角度を検出するサンギヤ角度センサ(23)及びインター
ナルギヤ角度センサ(28)と、 サンギヤ角度センサ(23)からのサンギヤ回転角度、及び
インターナルギヤ角度センサ(28)からのインターナルギ
ヤ回転角度をそれぞれ入力し、キャリア(4,6,8) が所定
の動作パターンに従って自転及び公転するように予めサ
ンギヤ(2) 及びインターナルギヤ(3) のそれぞれの回転
速度及び回転角度の目標値が記憶された駆動プログラム
に基づいて、サンギヤモータ(22)の回転角度目標値と前
記入力したサンギヤ回転角度との偏差、及びインターナ
ルギヤモータ(27)の回転角度目標値と前記入力したイン
ターナルギヤ回転角度との偏差がそれぞれ小さくなるよ
うにサンギヤモータ(22)及びインターナルギヤモータ(2
7)の各回転速度指令を演算し、演算した各回転速度指令
をサンギヤモータドライバ(21)及びインターナルギヤモ
ータドライバ(26)にそれぞれ出力し、サンギヤ(2) 及び
インターナルギヤ(3) の回転角度を制御するコントロー
ラ(20)とを備えたことを特徴とする半導体ウェーハのラ
ッピング装置。 - 【請求項2】 ウェーハ装填穴に装填した半導体ウェー
ハ(5,7a,7b,9a,9b,9c,9d) が全て同時に又は交互に上下
定盤(1) のラップ面から局部的にはみ出す状態と、半導
体ウェーハ(5,7a,7b,9a,9b,9c,9d) が全て上下定盤(1)
のラップ面からはみ出さない状態とをキャリア(4,6,8)
の自転によって切り換え可能とする位置にウェーハ装填
穴を設けたキャリア(4,6,8) を備えていることを特徴と
する請求項1記載の半導体ウェーハのラッピング装置。 - 【請求項3】 キャリア(4,6,8) に設けるウェーハ装填
穴の数を1個〜4個のいずれかとすることを特徴とする
請求項2記載の半導体ウェーハのラッピング装置。 - 【請求項4】 半導体ウェーハをラッピング装置のキャ
リアに装填し、キャリアを上下定盤のラップ面間に挟み
込んでラッピングすることにより、半導体ウェーハの切
断面を平坦化する半導体ウェーハのラッピング方法にお
いて、 キャリア(4,6,8) に装填した半導体ウェーハ(5,7a,7b,9
a,9b,9c,9d) の全て又は一部が上下定盤(1) のラップ面
の外周側及び内周側の少なくとも一側から局部的にはみ
出した状態でのラッピングをそれぞれの半導体ウェーハ
(5,7a,7b,9a,9b,9c,9d) が順次局部的にはみ出すように
して行い、次に全ての半導体ウェーハ(5,7a,7b,9a,9b,9
c,9d) が上下定盤(1) のラップ面からはみ出さない状態
を維持しつつラッピングを行い、以上のラッピングサイ
クルを所定回数繰り返した後、全ての半導体ウェーハ
(5,7a,7b,9a,9b,9c,9d) が上下定盤(1) のラップ面から
はみ出さない状態のときにラッピングを終了することを
特徴とする半導体ウェーハのラッピング方法。 - 【請求項5】 半導体ウェーハをラッピング装置のキャ
リアに装填し、キャリアを上下定盤のラップ面間に挟み
込んでラッピングすることにより、半導体ウェーハの切
断面を平坦化する半導体ウェーハのラッピング方法にお
いて、 キャリア(8) に装填した複数の半導体ウェーハ(9a,9b,9
c)の一部が上下定盤(1) のラップ面の外周側及び内周側
から局部的にはみ出した状態でのラッピングをそれぞれ
の半導体ウェーハ(9a,9b,9c)が順次局部的にはみ出すよ
うにして行い、次に全ての半導体ウェーハ(9a,9b,9c)の
内特定の半導体ウェーハ(9c)を除く残りの半導体ウェー
ハ(9a,9b) が上下定盤(1) のラップ面からはみ出さない
状態を維持しつつラッピングを行い、以上のラッピング
サイクルを所定回数繰り返した後、前記特定の半導体ウ
ェーハ(9c)を除く残りの半導体ウェーハ(9a,9b) が上下
定盤(1) のラップ面からはみ出さない状態のときにラッ
ピングを終了することを特徴とする半導体ウェーハのラ
ッピング方法。 - 【請求項6】 キャリア(4,6,8) の自転方向を切り換え
て半導体ウェーハ(5,7a,7b,9a,9b,9c,9d) をウェーハ装
填穴内で自転させながらラッピングすることを特徴とす
る請求項4又は5記載の半導体ウェーハのラッピング方
法。
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