JP2000140906A - 圧下比が極めて大きな極厚鋼板の製造方法 - Google Patents

圧下比が極めて大きな極厚鋼板の製造方法

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JP2000140906A
JP2000140906A JP10317438A JP31743898A JP2000140906A JP 2000140906 A JP2000140906 A JP 2000140906A JP 10317438 A JP10317438 A JP 10317438A JP 31743898 A JP31743898 A JP 31743898A JP 2000140906 A JP2000140906 A JP 2000140906A
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Mitsuo Hisada
光夫 久田
Kiyomi Araki
清己 荒木
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連鋳鋳片を素材とする厚板圧延において、大
圧下率での圧延を可能ならしめ、併せて鋼板の内質特性
を格段に向上する。 【解決手段】 厚板圧延に先立ち、連鋳鋳片に幅方向か
ら鍛造圧下を加え、該鋳片の幅を減尺すると共に肥厚化
させて幅方向の断面形状をドッグボーン形状とし、つい
で厚み方向からも鍛造を加えて、該鋳片の初期幅方向が
厚み方向、一方初期厚み方向が幅方向となるような鋼片
形状に成形した後、厚板圧延を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧下比が極めて大
きな極厚鋼板の製造方法に関し、特に連続鋳造鋳片を素
材として極厚鋼板(製品板厚:150 〜200m以上)を製造
する場合に、従来懸念されたセンターポロシティを効果
的に消滅(閉鎖−圧着)させることによって、鋼板内質
の有利な向上を図ろうとするものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、厚鋼板は、連続鋳造鋳片(以
下、連鋳鋳片という)または鋳型鋳造したインゴットを
分塊圧延した鋼片(以下、分塊スラブという)を素材と
し、これらを圧延することによって製造される。両者を
比較すると、製造コストの点では前者の方に魅力がある
が、連鋳鋳片の場合、分塊スラブよりも厚みが薄いた
め、極厚鋼板の製造に際してはセンターポロシティの未
圧着部分が残存する割合が高く、また現状の厚板圧延機
の能力では、連鋳鋳片の中心部に存在するセンターポロ
シティを安定して消滅させることは難しい。そのため
に、連鋳鋳片から製造された極厚鋼板を超音波探傷試験
すると、多くの製品に内質不良が生じていることが多
い。
【0003】このため、従来、極厚鋼板の製造に際して
は、圧下比(鋼片厚み/製品厚み)に下限値を設け、そ
の下限値を下回るような加工条件で極厚鋼板を製造しな
ければならないときは、分塊スラブを素材として用いる
ことが普通である。例えば、圧力容器用鋼板の製造条件
を規定したASTM A20では、この圧下比の下限値を3以上
と規定している。また JIS規格にはこのような規定はな
いが、鋼板製造業者が自主的に管理して製造を行ってい
るのが、実情である。
【0004】一方、分塊スラブの場合、押し湯部の濃厚
偏析や沈殿晶部の負偏析などが発生するおそれがあり、
分塊圧延後にこれらの部分を切り捨てることによる歩留
りの低下、あるいは分塊圧延という中間工程を必要とす
ることから、コストの増大や生産性の低下を招くという
問題があった。
【0005】上記の問題を考慮すると、たとえ圧下比が
下限値を下回るような場合であっても、極厚鋼板を製造
するに当たっては連鋳鋳片を用いることが望ましい場合
が多く、そのために下記のような幾つかの提案がある。 (1) 「鉄と鋼」第66年(1980)第2号 201〜210 頁で
は、センターポロシティを効果的に消滅させるための圧
延条件を検討し、圧延形状比で定義された値を大きくす
ることにより内質の良好な鋼板を製造する方法を提案し
ている。しかしながら、この方法の場合、実際の圧延に
おいては圧延機の設備仕様により圧延形状比が大さな制
約を受けるため、圧下比が3未満になるような幅広い圧
下比にまで適用することができないという問題点があ
る。
【0006】(2) 特開昭55−114404号公報、特開昭61−
273201号公報では、連鋳機の出側でロールまたは面状の
圧下手段を設けて、連鋳スラブのセンターポロシティの
閉鎖−圧着を図る技術を提案している。しかしながら、
この技術では、厚板素材用連鋳機の設備改良にコストが
かかりすぎるという問題点がある。
【0007】(3) その他、厚板圧延の前に鍛造を行って
センターポロシティを軽減する方法も知られている
(「第2版わが国における最近の厚板製造技術の進歩」
(1984)日本鉄鋼協会152 〜153 頁)。そして、特開平
7−232201号公報では、下記式(1)で示される条件を満
足するように鍛造圧下率と圧延圧下率との関係を定めて
いる 0≧α1 ≧30−0.5 α2 --- (1) ここてα1 :鍛造での圧下率(%) α2 :圧延での圧下率(%)
【0008】しかしながら、これらの文献には、全圧下
率を30%未満で極厚鋼板を製造する技術についてまでは
開示していない。特に、鍛造コストを極力抑えるために
は、鍛造加熱は1回とすることが望ましく、しかも鋼片
の温度低下による鍛造圧不能を防ぐためには、短時間で
作業を終える必要がある。そのためには、圧下率緩和と
同時に最小の鍛造圧下率で前記センターポロシティを閉
鎖−圧着して消滅させることが肝要であるが、上記各文
献にはその条件が示されていない。
【0009】その他、幅方向に軽圧下後に鍛造する方法
(特願平9-075094号公報)もある。すなわち、鍛造と厚
板圧延とを併用して全圧下率が20〜60%の範囲内の加工
条件で125mm 厚以上の極厚鋼板を製造する方法におい
て、前記連鋳鋳片の端部を幅方向から圧下し、該鋳片幅
方向の両端部を150mm 以上減尺させると共に肥大化させ
ることにより、幅方向の断面形状がドッグボーン状を呈
する鋼片とした後、実体鍛錬し、これを被鍛造材として
厚板圧延を行うことを特徴とする製造方法である。ただ
し、この方法は、全圧下率を20〜25%とする加工に際し
ては鍛造時の圧下率を10%以上とすること、あるいは全
圧下率を25超〜60%とする加工に際しては鍛造時の圧下
率を15%とすることが必要であり、加工に必要な圧下率
に限界があるため、製造できる製品厚に限界がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の実情
に鑑み開発されたもので、連鋳鋳片の厚板圧延に先立つ
鍛造処理により、鋳片の初期幅方向が厚み方向、一方初
期厚み方向が幅方向となるような成形加工を施すことに
よって、大圧下率での厚板圧延を可能ならしめ、併せて
鋼板の内質特性を格段に向上させた極厚鋼板の新規な製
造方法を提案することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、連
鋳鋳片から、鍛造と厚板圧延とを併用して極厚鋼板を製
造するに際し、該連鋳鋳片に幅方向から鍛造を加え、該
鋳片の幅を減尺すると共に肥厚化させて幅方向の断面形
状をドッグボーン形状とし、さらに厚み方向からも鍛造
を加えることによって、該鋳片の初期幅方向が厚み方
向、初期厚み方向が幅方向となるような鋼片に成形した
後、厚板圧延を行うことを特徴とする、圧下比が極めて
大きな極厚鋼板の製造方法である。
【0012】本発明においては、連鋳鋳片に幅方向から
の鍛造処理を施すに先立ち、該連鋳鋳片に溶体化処理を
施して、該鋳片の中心部偏析を軽減しておくことが有利
である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、連鋳鋳片を鍛造と厚板
圧延により処理する際、通常の鍛造圧下により鋳片の幅
方向の中央部に生成するセンターポロシティおよび幅方
向の端部に生成する空隙性の欠陥を、通常の厚板圧延工
程にて確実に圧着−封鎖するために、まず、図1に示す
ように、金敷1を用い、連鋳鋳片2に対し、その幅方向
から鍛造圧下を加えて断面形状がドッグボーン形状2′
となるようにし(図2参照)、ついで幅方向が厚み方向
となるように厚み方向からも鍛造圧下を加えて厚板圧延
ができる鋼片形状に成形したのち(図3参照)、厚板圧
延を実施することにより、圧下率が非常に大きく、さら
に必要よっては素材である連鋳鋳片の厚みよりも製品厚
の方が厚く、しかも鋼板内質にも優れた極厚鋼板を得る
ことができるのである。
【0014】本発明において、連鋳鋳片の幅と厚みの比
は5以下(好ましくは3以下)程度とするのが好まし
い。というのは、(幅/厚み)比が5を超えると幅鍛造
の際に座屈の発生が懸念されるからである。また、連鋳
鋳片の中心部偏析を軽減するためには、連鋳鋳片に幅方
向からの鍛造処理を施すに先立って、該鋳片に溶体化処
理を施すことが好ましいが、かような溶体化処理条件に
ついては、1200〜1300℃,20h以上程度とすることが好
ましい。
【0015】
【実施例】連続鋳造で製造した、厚み:310 mm、幅:10
00〜2400mm、長さ:3000mmの連鋳鋳片(鋼種:一般用40
キロ級鋼)を、鍛造工場に搬送し、1250℃に加熱した
後、6000トン鍛造プレス機にて金敷幅:800 mmの金敷を
用い、鋳片幅方向の圧下を行い、ついでこの鋳片の幅方
向の中央部を鍛造圧下(厚み方向)し、その後に厚み方
向に鍛造後の鋳片に対して厚板圧延を行い種々の寸法の
極厚鋼板を得た。得られた極厚鋼板に対し、JIS G 0801
に規定された超音波探傷試験を実施し、その内質につい
て評価した。表1に、鍛造および厚板圧延における条件
と得られた極厚鋼板の品質評価結果を示すが、明らかに
本発明の条件に従った場合には内質の良好な極厚鋼板が
得られている。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】かくして、本発明によれば、製品の板厚
中心部に生成する連鋳スラブのセンターポロシティを効
果的に解消でき、しかも圧下率を大きくとることができ
ることから、圧下率不足から製品とならない寸法範囲に
ついて新たな設備投資を必要とすることなしに、内質が
極めて良好な極厚鋼板を安定して得ることができる。ま
た、本発明によれば、次のような効果が得られる。 (1) 従来、連鋳鋳片から極厚鋼板を厚板圧延によって直
接製造する場合の適用可能な圧下比は1.25程度であった
のに対し、本発明によれば、連鋳鋳片厚よりも板厚が厚
い製品の製造も可能となる。 (2) また、本発明によれば、既設の6000トン鍛造プレス
機を用いることにより、従来、分塊スラブを素材として
製造していた極厚の鋼板を、連鋳鋳片から確実に製造す
ることができ、しかもコスト的にも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】幅方向からの鍛造圧下前における連鋳鋳片の断
面形状を示した図である。
【図2】幅方向からの鍛造圧下後、連鋳鋳片の断面形状
がドッグボーン形状になった状態を示した図である。
【図3】幅方向からの鍛造圧下後、厚み方向からも鍛造
圧下を加えて、鋼片形状を成形した状態を示した図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4E002 AB04 AC01 AD03 BC05 BD01 BD08 CB01 4E087 AA01 BA13 CB01 DA03 DB01 DB14 EA11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連鋳鋳片から、鍛造と厚板圧延とを併用
    して極厚鋼板を製造するに際し、該連鋳鋳片に幅方向か
    ら鍛造を加え、該鋳片の幅を減尺すると共に肥厚化させ
    て幅方向の断面形状をドッグボーン形状とし、さらに厚
    み方向からも鍛造を加えることによって、該鋳片の初期
    幅方向が厚み方向、初期厚み方向が幅方向となるような
    鋼片に成形した後、厚板圧延を行うことを特徴とする、
    圧下比が極めて大きな極厚鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、連鋳鋳片に幅方向か
    らの鍛造処理を施すに先立ち、該連鋳鋳片に溶体化処理
    を施して、該鋳片の中心部偏析を軽減しておくことを特
    徴とする、圧下比が極めて大きな極厚鋼板の製造方法。
JP10317438A 1998-11-09 1998-11-09 圧下比が極めて大きな極厚鋼板の製造方法 Withdrawn JP2000140906A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2008208406A (ja) * 2007-02-26 2008-09-11 Jfe Steel Kk 材質異方性が小さく、耐疲労亀裂伝播特性に優れた鋼材およびその製造方法
US10913109B2 (en) 2015-09-16 2021-02-09 Posco Vertical semi-continuous casting equipment and vertical semi-continuous casting method

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