JP2000140802A - 圧縮機からのオイル抜き取り方法 - Google Patents

圧縮機からのオイル抜き取り方法

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JP2000140802A
JP2000140802A JP32029598A JP32029598A JP2000140802A JP 2000140802 A JP2000140802 A JP 2000140802A JP 32029598 A JP32029598 A JP 32029598A JP 32029598 A JP32029598 A JP 32029598A JP 2000140802 A JP2000140802 A JP 2000140802A
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裕至 高野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オイルを含む圧縮機を破砕機等により解体処
理する前に効率良くオイルを抜き取ることにより、周囲
環境を汚染することなく解体を安全に行うことのできる
圧縮機からのオイル抜き取り方法を提供すること。 【解決手段】 オイルが充填された圧縮機1に少なくと
も二つの開口部を設け、第1開口部をオイル回収経路8
と接続するとともに、第2開口部を溶媒注入経路9と接
続するようにした。また、オイルとの密度差が0.05
g/ml以上の溶媒を圧縮機内部に第2開口部より注入
して貯留することによりオイルを遊離させ、遊離したオ
イルをオイル回収経路8を介して回収するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和器、電気
冷蔵庫等の圧縮機を解体あるいは破砕する前に行われる
オイル抜き取り方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄、アルミニウム、銅、プラステ
ィック等、あるいは、これらの複合材からなる産業廃棄
物は破砕機等を使用して破砕した後、分離・選別するこ
とによりリサイクルを行っていた。
【0003】また、圧縮機等の廃棄物は内部にオイルが
封入されているため、そのままの状態で破砕機に投入す
ると、オイルが燃焼し爆発の危険性があることから、ラ
ンニング設備及びコスト高の低温破砕、不活性ガス中で
の破砕等しかなかった。したがって、一般的には安価で
危険な溶断等による手解体が主に行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、溶断等
による手解体は火炎が飛び、火災ややけどの危険を伴う
作業で、発煙により周囲環境を悪化させ、かつ、作業者
の処理能力にも限界があることから、破砕機等を使用し
て安全に処理するためには、あらかじめ廃棄物からオイ
ルを効率良く抜き取る必要があった。
【0005】本発明は、従来技術の有するこのような問
題点に鑑みてなされたものであり、オイルを含む圧縮機
を破砕機等により解体処理する前に効率良くオイルを抜
き取ることにより、周囲環境を汚染することなく解体を
安全に行うことのできる圧縮機からのオイル抜き取り方
法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、オイルが
充填された圧縮機に少なくとも二つの開口部を設け、第
1開口部をオイル回収経路と接続するとともに、第2開
口部を溶媒注入経路と接続し、オイルとの密度差が0.
05g/ml以上の溶媒を圧縮機内部に上記第2開口部
より注入して貯留することによりオイルを遊離させ、遊
離したオイルを上記オイル回収経路を介して回収するよ
うにしたことを特徴とする。
【0007】また、請求項2に記載の発明は、第3開口
部を圧縮空気導入経路と接続し、該圧縮空気導入経路を
介して圧縮空気を圧縮機内部に導入することにより遊離
したオイルを回収するようにしたことを特徴とする。
【0008】さらに、請求項3に記載の発明は、上記溶
媒を所定温度まで加温したことを特徴とする。
【0009】また、請求項4に記載の発明は、圧縮機に
注入される溶媒の誘電率が30以上であることを特徴と
する。
【0010】また、請求項5に記載の発明は、圧縮機に
注入される溶媒の動粘度が3cSt以下であることを特
徴とする。
【0011】また、請求項6に記載の発明は、圧縮機に
注入する溶媒として水を使用し、該水に水溶性物質を添
加したことを特徴とする。
【0012】また、請求項7に記載の発明は、上記水溶
性物質が糖質類であることを特徴とする。
【0013】また、請求項8に記載の発明は、圧縮機に
注入する溶媒に電解質を所定濃度含有するようにしたこ
とを特徴とする。
【0014】また、請求項9に記載の発明は、上記電解
質としてアルカリ土類金属の硫酸塩または硝酸塩を0.
001〜0.01モル濃度含有したことを特徴とする。
【0015】また、請求項10に記載の発明は、上記電
解質としてアルカリイオン水を0.001〜0.01モ
ル濃度含有したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。図1は産業廃棄物と
なった密閉型圧縮機1を示しており、電動部と圧縮機構
部が内蔵された密閉容器2と、密閉容器2に並設された
アキュムレータ3とを備えている。アキュムレータ3に
は吸入管4が連結される一方、密閉容器2の上部には吐
出管5が連結され、圧縮機電動部への入力ターミナル6
も配設されている。この密閉型圧縮機1には、使用時圧
縮機構部を潤滑していた例えば0.97g/mlのエス
テルオイル(日本石油製:RB68A)が充填されてお
り、廃棄物となった密閉型圧縮機1をそのままの状態で
破砕機に投入すると、オイルが燃焼し爆発の危険性があ
る。
【0017】したがって、密閉型圧縮機1を破砕機に投
入する前にオイルを抜き取る必要があるが、図1に示さ
れる縦型圧縮機の場合、アキュムレータ3は吸入口7を
介して密閉容器2に強固に固定されており、アキュムレ
ータ3を切り離すと、充填されているオイルが吸入口7
から流出するので、オイル抜き取り作業はアキュムレー
タ3が連結された状態で行われる。
【0018】以下、上記構成の密閉型圧縮機1をワーク
として使用した場合の本発明にかかるオイル抜き取り方
法について説明する。
【0019】実施の形態1 図2は、本発明の実施の形態1にかかるオイル抜き取り
方法を実施する装置を示している。図2に示されるよう
に、ワーク1をまず所定位置にセットし、吐出管5を第
1開口部としてオイル回収経路8と接続するとともに、
吸入管4を圧縮機構部への吸入口となる第2開口部とし
て注水経路(あるいは溶媒注入経路)9に接続する。
【0020】オイル回収経路8と注水経路9は、一時回
収オイルタンクを兼ねた貯水タンク10に連結され、注
水経路9の途中には注水ポンプ(あるいは溶媒注入ポン
プ)11が配設されるとともに、オイル回収経路8の途
中にはオイル溜め12が配設されている。
【0021】また、密閉型圧縮機1とオイル溜め12と
の間のオイル回収経路8には第1弁13が取り付けられ
る一方、密閉型圧縮機1と注水ポンプ11との間の注水
経路9には第2弁14が取り付けられている。さらに、
貯水タンク10には、その側部に回収オイルを最終排出
するための第3弁15が取り付けられるとともに、その
上部には空気口16が設けられており、貯水タンク10
内には、注水ポンプ11により密閉型圧縮機1に供給す
る水を一定温度に加温するためのヒータ17が配設され
ている。なお、貯水タンク10内の水にはブドウ糖が添
加されて、密度1.10g/mlに高密度化されてい
る。
【0022】上記構成のオイル抜き取り装置の動作につ
き以下説明する。まず、オイル回収経路8及び注水経路
9をそれぞれ吐出管5及び吸入管4を介して密閉型圧縮
機1と連結した後、第1弁13及び第2弁14を開放し
て注水ポンプ11を駆動すると、所定温度に加温され
た、例えば50℃の温水が注水経路9を通って圧縮機内
部に注水される。圧縮機1よりオーバーフローしたオイ
ル及び水はオイル回収経路8を通ってオイル溜め12に
至る。
【0023】この状態で、注水ポンプ11の運転を停止
するとともに第2弁14を閉じ、所定時間放置すると、
圧縮機内部のオイルは高密度化された水との密度差によ
り浮上し、充填されていたオイルのほとんどはオイル溜
め12に回収され貯留される。
【0024】次に、第2弁14を開放して注水ポンプ1
1を再駆動すると、オイルとオーバーフロー水は一時回
収オイルタンクを兼用する貯水タンク10に至る。その
後、第1弁13及び第2弁14を閉じるとともに、密閉
型圧縮機1をオイル回収経路8と注水経路9から分離
し、内部にある水を排水して圧縮機からのオイル抜き取
り作業が終了する。
【0025】貯水タンク11内のオイルは、貯水タンク
11の内部をモニターしながら定期的に第3弁15を開
放して、最終的にはオイル回収タンク(図示せず)に回
収される。
【0026】この実施の形態においては、圧縮機内部に
導入する水を温水とした。この場合、圧縮機本体内部を
予熱することなく、導入する温水でオイルが分離し易く
なる条件を作り出すため、ある程度高温の温水を使用し
たほうが作業性がよい。例えば、40℃と50℃では5
0℃の場合の方がオイル分離回収を迅速に行うことがで
き、連続的な作業性は良好であった。また、圧縮機本体
がオイル抜き取り作業前に冬場の低温状態にある場合に
は、かなり高温の温水が必要である。
【0027】また、この実施の形態では、0.97g/
mlのエステルオイルに対して1.10g/mlのブド
ウ糖水溶液を使用して0.13g/mlの密度差を設け
ることにより充分な浮力を生じさせることができた。充
分な浮力を生じさせる密度差としては、0.05g/m
l以上が好ましく、さらに好ましくは0.1g/ml以
上であった。また、密度差が大きすぎても、オイルと溶
媒との分離性を良くする方向に作用するので、特に不具
合は生じない。
【0028】しかしながら、高密度化のために、溶質等
を含んだ溶媒の粘度があまり大きくなると、圧縮機の細
部まで侵入し難くなるので、粘度は作業雰囲気での動粘
度で3cSt以下、さらに好ましくは2cSt以下に抑
える必要があった。
【0029】実施の形態2 図3は、本発明の実施の形態2にかかるオイル抜き取り
方法を実施する装置を示している。密閉型圧縮機1には
使用時の圧縮要素を潤滑する、例えば密度0.94g/
mlのエーテルオイル(出光製:FVC68DX3)が
充填されている。
【0030】図3の装置において、第1開口部としての
吐出管5はオイル回収経路8に接続され、密閉型圧縮機
1の側壁上部にドリルで穿設されたφ6の貫通孔2aは
第2開口部としてシール部を介して注水経路9に接続さ
れている。吸入管4は圧縮空気導入経路18を介して圧
縮空気供給源19に連結され、圧縮空気導入経路18の
途中には第4弁20が取り付けられている。
【0031】オイル回収経路8及び注水経路9は、一時
回収オイルタンクを兼用する貯水タンク11に連結さ
れ、注水経路9の途中には注水ポンプ11が配設される
とともに、オイル回収経路8の途中にはオイル溜め12
が配設されている。密閉型圧縮機1とオイル溜め12と
の間のオイル回収経路8には第1弁13が取り付けられ
る一方、密閉型圧縮機1と注水ポンプ11との間の注水
経路9には第2弁14が取り付けられている。
【0032】また、貯水タンク10には、その側部に回
収オイルを最終排出するための第3弁15が取り付けら
れるとともに、その上部には空気口16が設けられてお
り、貯水タンク10の内部にはオイルレベル検知器23
が取り付けられている。貯水タンク10の内部に収容さ
れた水には、硫酸マグネシウムが0.002モル濃度と
ブドウ糖が添加され、密度1.05g/mlに高密度化
されている。
【0033】一方、圧縮機1の入力ターミナル6は、3
相のうち2相が電源制御部22を介して電源21に接続
されている。
【0034】上記構成のオイル抜き取り装置の動作につ
いて以下説明する。まず、電源21から20A以下の電
流が圧縮機1の入力ターミナル6に流れるように、電源
制御部22により電流値をモニター制御し、約5分間入
力を継続すると、モータコイルの温度は例えば約80℃
まで上昇する。このモータコイルへの通電中に、第2開
口部2aを穿設する作業を行い、オイル回収経路8と注
水経路9と圧縮空気導入経路18を密閉型圧縮機1と連
結する。なお、モータコイルは大きな熱容量を有してい
るので、一旦温度上昇すると、短時間に温度低下するこ
とはない。
【0035】その後、第1弁13及び第2弁14を開放
して、注水ポンプ11を駆動すると、貯水タンク10内
の水は注水経路9を通って圧縮機内部に注水され、密閉
容器2よりオーバーフローしたオイルおよび水はオイル
回収経路8を通ってオイル溜め12に至る。この状態
で、注水ポンプ12を停止して第2弁14を閉じ、所定
時間放置すると、圧縮機内部のオイルは水との密度差に
よって浮上し、圧縮機内部に充填されていたオイルのほ
とんどは、オイル溜め12に回収される。
【0036】次に、第4弁20を開放すると、例えば約
5kg/cm2の圧縮空気が圧縮空気源19より吸入管
4に供給され、圧縮機構部を低圧側から高圧側に通過す
る。さらに、吐出管5を介してオイル溜め12に到達し
た時点で第4弁20と第1弁13が同時に閉鎖される。
その結果、密閉型圧縮機1に充填されていたオイルとオ
イル回収のために利用した水は貯水タンク10に排出さ
れるので、圧縮機1をオイル回収経路8、注水経路9、
圧縮空気導入経路18から分離するとともに、入力ター
ミナル6から入力端子を外し、圧縮機1からのオイル抜
き取り作業は終了する。なお、一時回収オイルタンクを
兼用する貯水タンク10内のオイルは、そのレベルをオ
イルレベル検知器23でモニターしながら自動的に第3
弁15を開放して、最終的にはオイル回収タンク(図示
せず)に回収される。
【0037】この実施の形態においては、圧縮機本体を
予備加熱するために欠相で通電する方式を利用したが、
圧縮機駆動部を低Hz、例えば30Hz以下で回転させ
ればオイル吐出はほとんどなく、圧縮機本体を均一に予
備加熱することができる。
【0038】さらに、この実施の形態においては、圧縮
機構部の吸入口から圧縮空気を導入することにより、内
部に残留するオイル量及び水量をより少なくすることが
できた。また、約5kg/cm2というある程度の圧力を有す
る圧縮空気を使用することにより圧縮空気導入時に駆動
部も付随的に駆動でき、オイルの回収率向上につながっ
た。圧縮空気としては、圧縮機構部の複雑さにも依存す
るが3〜10kg/cm2の圧力が好ましかった。
【0039】また、この実施の形態においては、電解質
として硫酸マグネシウム0.002モル濃度を添加した
が、ある程度の電解質を添加することによりオイルと溶
媒との分離性を向上させることができ、分離時間を短縮
することができた。具体的には、0.001〜0.01
モル濃度が本発明に適用できる好ましい電解質濃度であ
った。また、同様な効果を奏する電解質として、アルカ
リ土類金属の硫酸塩、硝酸塩やアルカリイオン水等が挙
げられる。
【0040】さらに、この実施の形態においては、取り
扱いの容易な水を溶媒とし、ブドウ糖を添加して高密度
化することでエステルオイルとの密度差を大きくするこ
とにより圧縮機からのオイル抜き取り性を向上させた。
【0041】しかしながら、本発明で使用できる溶媒と
しては、水(誘電率80)以外に、エチレングリコール
(誘電率39)、プロピレングリコール(誘電率3
2)、プロピレンカーボネート(誘電率69)等が挙げ
られ、これらを所定の割合で混合して混合溶媒として使
用することもできる。一方、圧縮機に充填されるオイル
は、一般的に誘電率の小さなものが使用される。例え
ば、エステルオイル(日本石油製:RB68A)は誘電
率3.08で、エーテルオイル(出光製:FVC68D
X3)は誘電率3.17で、合成油(日本石油製:アト
モスM60)は誘電率2.25である。なお、相互溶解
性を小さく抑制するためには、単独溶媒及び混合溶媒と
もに好ましい特性として誘電率が30以上であった。
【0042】また、上記実施の形態において、貯水タン
ク10内の水にブドウ糖を添加したが、本発明に使用で
きる糖質類として、単糖類、二糖類、三糖類、四糖類、
多糖類等があるが、汎用性の高いブドウ糖、ショ糖、果
糖等が取り扱いが容易で好ましい。
【0043】さらに、上記実施の形態において、圧縮機
内部機構部からのオイル遊離を促進する方法として、圧
縮機モータ部に欠相通電する方法や圧縮機駆動部を回転
させる方法を採用したが、圧縮機を直接的あるいは間接
的に振動させる方法も採用することが可能で、これらの
方法を組み合わせて利用することもできる。しかしなが
ら、圧縮機内部に水を導入した後に入力ターミナルに電
気を入力するのは危険を伴うので、圧縮機モータ部への
欠相通電あるいは圧縮機駆動部の回転は圧縮機本体の予
備加熱手段として注水の前工程で実施するのが好まし
い。
【0044】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。本
発明のうちで請求項1に記載の発明によれば、圧縮機の
第1及び第2開口部をオイル回収経路及び溶媒注入経路
とそれぞれ接続し、オイルとの密度差が0.05g/m
l以上の溶媒を圧縮機内部に注入して貯留するようにし
たので、オイルと相互溶解することがなくオイルよりも
重い溶媒との密度差によりオイルは充分な浮力を受けて
圧縮機内部機構部から遊離し易くなる。遊離したオイル
は溶媒の上部に移動するので、容易に回収することがで
き、オイル回収率が向上するとともに回収時間を短縮す
ることができる。
【0045】また、請求項2に記載の発明によれば、第
3開口部を圧縮空気導入経路と接続し、圧縮空気を圧縮
機内部に導入することにより遊離したオイルを回収する
ようにしたので、よりスムーズにオイルを回収できると
ともにオイル回収に使用した溶媒も完全に排出すること
ができる。
【0046】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
溶媒を所定温度まで加温したので、オイルの分離性が向
上し、オイル回収を容易に行うことができる。
【0047】また、請求項4に記載の発明によれば、圧
縮機に注入される溶媒の誘電率を30以上としたので、
オイルとの相互溶解性が抑制され、オイルを溶媒からほ
ぼ完全に分離することができる。
【0048】また、請求項5に記載の発明によれば、圧
縮機に注入される溶媒の動粘度を3cSt以下としたの
で、圧縮機内部機構部の小さい間隙にも溶媒が侵入し、
オイル回収率が向上する。
【0049】また、請求項6に記載の発明によれば、圧
縮機に注入する溶媒として水を使用したので、溶媒を容
易かつ安価に入手することができるとともに、水は大き
な比熱を有していることから熱溶媒としても利用するこ
とができる。また、この水に水溶性物質を添加したの
で、溶媒密度を大きくすることができ、オイルと溶媒と
の分離性を向上させることができる。
【0050】さらに、請求項7に記載の発明によれば、
水溶性物質として糖質類を使用したので、容易かつ安価
に入手することができるとともに溶媒管理も容易であ
る。また、糖質類は添加量に対する粘度上昇を小さく抑
えることができるばかりでなく、圧縮機内部に残留して
も廃棄物リサイクルへの悪影響が小さい。
【0051】また、請求項8に記載の発明によれば、圧
縮機に注入する溶媒に電解質を所定濃度含有するように
したので、オイルの溶媒との分離性を向上させることが
できる。
【0052】また、請求項9あるいは10に記載の発明
によれば、電解質としてアルカリ土類金属の硫酸塩また
は硝酸塩、あるいは、アルカリイオン水を0.001〜
0.01モル濃度含有したので、適切に選択された電解
質の少量の添加によりオイルと溶媒との分離性が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ワークとして使用される縦型圧縮機の正面図
である。
【図2】 本発明の実施の形態1にかかる図1の圧縮機
からのオイル抜き取り方法を示す配管系統図である。
【図3】 本発明の実施の形態2にかかる図1の圧縮機
からのオイル抜き取り方法を示す配管系統図である。
【符号の説明】
1 密閉型圧縮機 2 密閉容器 3 アキュムレータ 4 吸入管 5 吐出管 6 入力ターミナル 7 吸入口 8 オイル回収経路 9 注水経路 10 貯水タンク 11 注水ポンプ 12 オイル溜め 17 ヒータ 18 圧縮空気導入経路 19 圧縮空気供給源 21 電源 22 電源制御部 23 オイルレベル検知器

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイルが充填された圧縮機に少なくとも
    二つの開口部を設け、第1開口部をオイル回収経路と接
    続するとともに、第2開口部を溶媒注入経路と接続し、
    オイルとの密度差が0.05g/ml以上の溶媒を圧縮
    機内部に上記第2開口部より注入して貯留することによ
    りオイルを遊離させ、遊離したオイルを上記オイル回収
    経路を介して回収するようにしたことを特徴とする圧縮
    機からのオイル抜き取り方法。
  2. 【請求項2】 第3開口部を圧縮空気導入経路と接続
    し、該圧縮空気導入経路を介して圧縮空気を圧縮機内部
    に導入することにより遊離したオイルを回収するように
    した請求項1に記載の圧縮機からのオイル抜き取り方
    法。
  3. 【請求項3】 上記溶媒を所定温度まで加温した請求項
    1あるいは2に記載の圧縮機からのオイル抜き取り方
    法。
  4. 【請求項4】 圧縮機に注入される溶媒の誘電率が30
    以上である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の圧縮
    機からのオイル抜き取り方法。
  5. 【請求項5】 圧縮機に注入される溶媒の動粘度が3c
    St以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    圧縮機からのオイル抜き取り方法。
  6. 【請求項6】 圧縮機に注入する溶媒として水を使用
    し、該水に水溶性物質を添加した請求項1乃至5のいず
    れか1項に記載の圧縮機からのオイル抜き取り方法。
  7. 【請求項7】 上記水溶性物質が糖質類である請求項6
    に記載の圧縮機からのオイル抜き取り方法。
  8. 【請求項8】 圧縮機に注入する溶媒に電解質を所定濃
    度含有するようにした請求項1乃至6のいずれか1項に
    記載の圧縮機からのオイル抜き取り方法。
  9. 【請求項9】 上記電解質としてアルカリ土類金属の硫
    酸塩または硝酸塩を0.001〜0.01モル濃度含有
    した請求項8に記載の圧縮機からのオイル抜き取り方
    法。
  10. 【請求項10】 上記電解質としてアルカリイオン水を
    0.001〜0.01モル濃度含有した請求項8に記載
    の圧縮機からのオイル抜き取り方法。
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