JP2000137023A - 溶接用不活性ガス純度計測方法及びその装置 - Google Patents
溶接用不活性ガス純度計測方法及びその装置Info
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- JP2000137023A JP2000137023A JP10312061A JP31206198A JP2000137023A JP 2000137023 A JP2000137023 A JP 2000137023A JP 10312061 A JP10312061 A JP 10312061A JP 31206198 A JP31206198 A JP 31206198A JP 2000137023 A JP2000137023 A JP 2000137023A
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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- Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
- Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 不活性ガス中の酸素量だけでなく、窒素やそ
の他の不純物についても直接的且つ正確な計測を行うこ
と。 【解決手段】 不活性ガス供給源からの不活性ガスは切
換弁3を通った後、第1の開閉弁6又は第2の開閉弁7
を通って溶接トーチ9から溶接チャンバ8内へ供給され
る。このときの不活性ガス中の不純物含有量は四重極質
量分析計13により分析され、不純物含有量が一定レベ
ルを超えると溶接制御装置に異常信号が出力される。分
析計13に導入される不活性ガスは微量であるため、そ
の分析結果がチャンバ8内の実際の不純物の量と異なる
場合があり得るが、標準ガスボンベ16から標準ガスを
スポット的に混入させる予備計測を行い、計測限界値を
予め求めておく。
の他の不純物についても直接的且つ正確な計測を行うこ
と。 【解決手段】 不活性ガス供給源からの不活性ガスは切
換弁3を通った後、第1の開閉弁6又は第2の開閉弁7
を通って溶接トーチ9から溶接チャンバ8内へ供給され
る。このときの不活性ガス中の不純物含有量は四重極質
量分析計13により分析され、不純物含有量が一定レベ
ルを超えると溶接制御装置に異常信号が出力される。分
析計13に導入される不活性ガスは微量であるため、そ
の分析結果がチャンバ8内の実際の不純物の量と異なる
場合があり得るが、標準ガスボンベ16から標準ガスを
スポット的に混入させる予備計測を行い、計測限界値を
予め求めておく。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として、核燃料
集合体の製造設備において用いられる溶接用不活性ガス
純度計測方法及びその装置に関するものである。
集合体の製造設備において用いられる溶接用不活性ガス
純度計測方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】核燃料集合体は、複数本の長尺状原子燃
料棒を束ね、これをスペーサにより結束することにより
構成されたものである。そして、原子燃料棒は、長尺状
の被覆管の両端に端栓を固着することにより形成され、
また、スペーサは、バンド部材の内側に複数の管状セル
をマトリクス状に配列した状態で固着することにより形
成されている。ここで、被覆管と端栓との間の固着、及
びバンド部材と管状セルとの間の固着は、不活性ガスが
満たされた溶接チャンバ内での溶接により行われる。こ
のように、不活性ガスが満たされた溶接チャンバ内で溶
接を行うこととしているのは、上記の被覆管、端栓、バ
ンド部材、及び管状セル等の材質は高温下で酸化しやす
いジルカロイという活性な金属であることから、溶接時
の温度上昇によってこれらの部材が酸化するのを防止す
るためである。
料棒を束ね、これをスペーサにより結束することにより
構成されたものである。そして、原子燃料棒は、長尺状
の被覆管の両端に端栓を固着することにより形成され、
また、スペーサは、バンド部材の内側に複数の管状セル
をマトリクス状に配列した状態で固着することにより形
成されている。ここで、被覆管と端栓との間の固着、及
びバンド部材と管状セルとの間の固着は、不活性ガスが
満たされた溶接チャンバ内での溶接により行われる。こ
のように、不活性ガスが満たされた溶接チャンバ内で溶
接を行うこととしているのは、上記の被覆管、端栓、バ
ンド部材、及び管状セル等の材質は高温下で酸化しやす
いジルカロイという活性な金属であることから、溶接時
の温度上昇によってこれらの部材が酸化するのを防止す
るためである。
【0003】上記のように、ジルカロイは高温下で酸素
と結合しやすい活性な金属であるため、溶接時の雰囲気
中からは極力酸素を排除しておくことが要求される。も
し、一定以上の酸素が溶接雰囲気中に含まれていると、
ジルカロイに酸化が発生し、核燃料集合体の各構成部材
に腐食が発生するおそれがあるからである。そこで、上
記の各構成部材に対して溶接を行うにあたっては、不活
性ガス供給源から溶接チャンバに至るまでのガス供給経
路に酸素濃度測定器を配設し、溶接チャンバ内の不活性
ガス中の酸素濃度が所定レベル以下であることを確認す
ることにより、ガス供給経路途中のリークに起因する不
活性ガス純度の低下を防止するようにしている。
と結合しやすい活性な金属であるため、溶接時の雰囲気
中からは極力酸素を排除しておくことが要求される。も
し、一定以上の酸素が溶接雰囲気中に含まれていると、
ジルカロイに酸化が発生し、核燃料集合体の各構成部材
に腐食が発生するおそれがあるからである。そこで、上
記の各構成部材に対して溶接を行うにあたっては、不活
性ガス供給源から溶接チャンバに至るまでのガス供給経
路に酸素濃度測定器を配設し、溶接チャンバ内の不活性
ガス中の酸素濃度が所定レベル以下であることを確認す
ることにより、ガス供給経路途中のリークに起因する不
活性ガス純度の低下を防止するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、溶接部の品
質を一定レベル以上に維持するためには、本来、溶接部
の酸化だけでなく窒化についても防止することが必要で
あり、さらに、酸素や窒素以外の不純物の存在に起因す
る溶接劣化についても防止することが好ましい。
質を一定レベル以上に維持するためには、本来、溶接部
の酸化だけでなく窒化についても防止することが必要で
あり、さらに、酸素や窒素以外の不純物の存在に起因す
る溶接劣化についても防止することが好ましい。
【0005】しかし、不活性ガス中に含まれる酸素以外
の不純物を検出するセンサを設けることは、工程管理上
の観点からも製造設備のコスト削減という観点からも実
用化することは困難であると考えられていた。そのた
め、従来は、空気中に存在する酸素と窒素との比は一定
であるという事象を利用し、不活性ガス中の酸素量のみ
を酸素濃度測定器によって直接測定することとし、窒素
量については測定した酸素量に基づいて推測するという
手法を採用してきた。したがって、従来求められていた
窒素量の値は、このように酸素量の測定結果に基づく推
測値であるため、充分な精度を有する値とは言い難いも
のであった。
の不純物を検出するセンサを設けることは、工程管理上
の観点からも製造設備のコスト削減という観点からも実
用化することは困難であると考えられていた。そのた
め、従来は、空気中に存在する酸素と窒素との比は一定
であるという事象を利用し、不活性ガス中の酸素量のみ
を酸素濃度測定器によって直接測定することとし、窒素
量については測定した酸素量に基づいて推測するという
手法を採用してきた。したがって、従来求められていた
窒素量の値は、このように酸素量の測定結果に基づく推
測値であるため、充分な精度を有する値とは言い難いも
のであった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、不活性ガス中の酸素量だけでなく、窒素やその他
の不純物についても直接的且つ正確な計測を行うことが
でき、もって溶接部の品質を向上させることが可能な溶
接用不活性ガス純度計測方法及びその装置を提供するこ
とを目的としている。
あり、不活性ガス中の酸素量だけでなく、窒素やその他
の不純物についても直接的且つ正確な計測を行うことが
でき、もって溶接部の品質を向上させることが可能な溶
接用不活性ガス純度計測方法及びその装置を提供するこ
とを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、請求項1記載の発明は、不活性ガス供給
源から溶接チャンバ内に供給される不活性ガスの不純物
含有量を計測する溶接用不活性ガス純度計測方法におい
て、前記不活性ガス供給源と前記溶接チャンバとの間の
ガス供給経路に、前記不活性ガスの成分についての質量
分析を行う四重極質量分析計を設け、この四重極質量分
析計の質量分析結果に基づき、前記不活性ガスの不純物
含有量を計測する、ことを特徴とする。
の手段として、請求項1記載の発明は、不活性ガス供給
源から溶接チャンバ内に供給される不活性ガスの不純物
含有量を計測する溶接用不活性ガス純度計測方法におい
て、前記不活性ガス供給源と前記溶接チャンバとの間の
ガス供給経路に、前記不活性ガスの成分についての質量
分析を行う四重極質量分析計を設け、この四重極質量分
析計の質量分析結果に基づき、前記不活性ガスの不純物
含有量を計測する、ことを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、不純物含有量が既知である所定量の標準ガ
スをスポット的に前記ガス供給経路に混入させ、そのと
きの前記四重極質量分析計の分析値を求める予備計測を
行うことにより、この四重極質量分析計による計測限界
値を予め求めておく、ことを特徴とする。
明において、不純物含有量が既知である所定量の標準ガ
スをスポット的に前記ガス供給経路に混入させ、そのと
きの前記四重極質量分析計の分析値を求める予備計測を
行うことにより、この四重極質量分析計による計測限界
値を予め求めておく、ことを特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明は、不活性ガス供給源
から溶接チャンバ内に供給される不活性ガスの不純物含
有量を計測する溶接用不活性ガス純度計測装置におい
て、前記不活性ガス供給源と前記溶接チャンバとの間の
ガス供給経路から不活性ガスを導入し、この不活性ガス
の成分についての質量分析を行う四重極質量分析計を備
えた、ことを特徴とする。
から溶接チャンバ内に供給される不活性ガスの不純物含
有量を計測する溶接用不活性ガス純度計測装置におい
て、前記不活性ガス供給源と前記溶接チャンバとの間の
ガス供給経路から不活性ガスを導入し、この不活性ガス
の成分についての質量分析を行う四重極質量分析計を備
えた、ことを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記ガス供給経路に配設され、前記溶接チ
ャンバ内で溶接作業が行われている間は開放される第1
の開閉弁と、前記ガス供給経路に前記第1の開閉弁と並
列して配設され、前記溶接チャンバ内で冷却が行われて
いる間は開放される第2の開閉弁と、前記ガス供給経路
から分岐する分岐経路に配設され、前記第1の開閉弁及
び前記第2の開閉弁と共に開放される第3の開閉弁と、
を備え、前記四重極質量分析計の質量分析部は前記第3
の開閉弁と連通している、ことを特徴とする。
明において、前記ガス供給経路に配設され、前記溶接チ
ャンバ内で溶接作業が行われている間は開放される第1
の開閉弁と、前記ガス供給経路に前記第1の開閉弁と並
列して配設され、前記溶接チャンバ内で冷却が行われて
いる間は開放される第2の開閉弁と、前記ガス供給経路
から分岐する分岐経路に配設され、前記第1の開閉弁及
び前記第2の開閉弁と共に開放される第3の開閉弁と、
を備え、前記四重極質量分析計の質量分析部は前記第3
の開閉弁と連通している、ことを特徴とする。
【0011】請求項5記載の発明は、請求項3又は4記
載の発明において、前記ガス供給経路から分岐する混入
経路に接続され、不純物含有量が既知である標準ガスが
充填された標準ガスボンベと、前記混入経路に配設さ
れ、前記標準ガスボンベに充填された標準ガスを前記ガ
ス供給経路に所定量だけスポット的に混入させる混入ガ
ス調節弁と、を備えたことを特徴とする。
載の発明において、前記ガス供給経路から分岐する混入
経路に接続され、不純物含有量が既知である標準ガスが
充填された標準ガスボンベと、前記混入経路に配設さ
れ、前記標準ガスボンベに充填された標準ガスを前記ガ
ス供給経路に所定量だけスポット的に混入させる混入ガ
ス調節弁と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につき説
明する。図1は、本実施形態に係る装置の構成を示す説
明図である。図1において、図示を省略してある不活性
ガス供給源(この実施形態では、不活性ガスとしてヘリ
ウムガスを用いているものとする。)に、ガス供給経路
を形成する配管1が接続されており、この配管1の途中
に供給弁2が配設されている。配管1は、さらに、一つ
の入力ポートP及び二つの出力ポートA,Bを有する切
換弁3に接続されている。
明する。図1は、本実施形態に係る装置の構成を示す説
明図である。図1において、図示を省略してある不活性
ガス供給源(この実施形態では、不活性ガスとしてヘリ
ウムガスを用いているものとする。)に、ガス供給経路
を形成する配管1が接続されており、この配管1の途中
に供給弁2が配設されている。配管1は、さらに、一つ
の入力ポートP及び二つの出力ポートA,Bを有する切
換弁3に接続されている。
【0013】切換弁3の出力ポートA,Bは、それぞれ
配管4,5に接続されており、これら配管4,5にはそ
れぞれ第1の開閉弁6及び第2の開閉弁7が配設されて
いる。配管5における第2の開閉弁7の下流側は、配管
4における第1の開閉弁6の下流側と合流しており、さ
らに、その下流側は溶接チャンバ8の溶接トーチ9に接
続されている。そして、この溶接トーチ9から不活性ガ
スが送り出され、溶接チャンバ8内が不活性ガスで満た
されるようになっている。なお、図示は省略してある
が、第1の開閉弁6及び第2の開閉弁7の各上流側に
は、溶接チャンバ8内へ供給する不活性ガスの流量を制
御するためのマスフローコントローラが設けられてい
る。
配管4,5に接続されており、これら配管4,5にはそ
れぞれ第1の開閉弁6及び第2の開閉弁7が配設されて
いる。配管5における第2の開閉弁7の下流側は、配管
4における第1の開閉弁6の下流側と合流しており、さ
らに、その下流側は溶接チャンバ8の溶接トーチ9に接
続されている。そして、この溶接トーチ9から不活性ガ
スが送り出され、溶接チャンバ8内が不活性ガスで満た
されるようになっている。なお、図示は省略してある
が、第1の開閉弁6及び第2の開閉弁7の各上流側に
は、溶接チャンバ8内へ供給する不活性ガスの流量を制
御するためのマスフローコントローラが設けられてい
る。
【0014】配管4,5からは、それぞれ分岐経路とし
ての配管10,11が分岐しており、配管10の途中に
は配管11の一端側が接続されている。そして、配管1
0は、第3の開閉弁12を介して四重極質量分析計13
に接続されている。この四重極質量分析計13は、不活
性ガス中に存在する各成分の質量分析を行うものであ
り、一定レベル以上の不純物を検出した場合に、図示を
省略した溶接制御装置に異常検出信号を出力するように
なっている。
ての配管10,11が分岐しており、配管10の途中に
は配管11の一端側が接続されている。そして、配管1
0は、第3の開閉弁12を介して四重極質量分析計13
に接続されている。この四重極質量分析計13は、不活
性ガス中に存在する各成分の質量分析を行うものであ
り、一定レベル以上の不純物を検出した場合に、図示を
省略した溶接制御装置に異常検出信号を出力するように
なっている。
【0015】配管1からは、混入経路としての配管14
が接続されており、この配管14には調節弁15が接続
されている。そして、配管1は、この配管14及び調節
弁15を介して標準ガスボンベ16に接続されている。
が接続されており、この配管14には調節弁15が接続
されている。そして、配管1は、この配管14及び調節
弁15を介して標準ガスボンベ16に接続されている。
【0016】切換弁3、第1の開閉弁6、第2の開閉弁
7、及び第3の開閉弁12の各開閉状態は、溶接工程の
進捗状況に応じて変化するようになっている。すなわ
ち、溶接工程は、溶接準備作業(溶接部材を溶接チャン
バ8内へ送り込み、これを所定位置に固定する等の作
業)、溶接作業、冷却作業等により構成されており、ま
ず、溶接準備作業中においては、第1の開閉弁6、第2
の開閉弁7、及び第3の開閉弁12はいずれもオフする
ようになっている。そして、溶接作業中においては、切
換弁3の入力ポートPは出力ポートA側と連通し、第1
の開閉弁6及び第3の開閉弁12がオンすると共に、第
2の開閉弁7がオフするようになっている。また、冷却
作業中においては、切換弁3の入力ポートPは出力ポー
トB側と連通し、第2の開閉弁7及び第3の開閉弁12
がオンすると共に、第1の開閉弁6がオフするようにな
っている。
7、及び第3の開閉弁12の各開閉状態は、溶接工程の
進捗状況に応じて変化するようになっている。すなわ
ち、溶接工程は、溶接準備作業(溶接部材を溶接チャン
バ8内へ送り込み、これを所定位置に固定する等の作
業)、溶接作業、冷却作業等により構成されており、ま
ず、溶接準備作業中においては、第1の開閉弁6、第2
の開閉弁7、及び第3の開閉弁12はいずれもオフする
ようになっている。そして、溶接作業中においては、切
換弁3の入力ポートPは出力ポートA側と連通し、第1
の開閉弁6及び第3の開閉弁12がオンすると共に、第
2の開閉弁7がオフするようになっている。また、冷却
作業中においては、切換弁3の入力ポートPは出力ポー
トB側と連通し、第2の開閉弁7及び第3の開閉弁12
がオンすると共に、第1の開閉弁6がオフするようにな
っている。
【0017】上記のように、図1の構成では、不活性ガ
ス中に存在する酸素や窒素等の不純物を検出する手段と
して、四重極質量分析計13を用いているが、ここで、
この四重極質量分析計13について説明する。質量分析
計とは、固定した1個の集イオン電極に試料ガスのイオ
ンを集めたときのイオン電流に基づいて質量スペクトル
を得るための計器であり、「偏向型」のものと「非偏向
型」のものとがある。
ス中に存在する酸素や窒素等の不純物を検出する手段と
して、四重極質量分析計13を用いているが、ここで、
この四重極質量分析計13について説明する。質量分析
計とは、固定した1個の集イオン電極に試料ガスのイオ
ンを集めたときのイオン電流に基づいて質量スペクトル
を得るための計器であり、「偏向型」のものと「非偏向
型」のものとがある。
【0018】まず、「偏向型」の質量分析計としては、
磁場型質量分析計がある。これは、所定の曲率半径を有
する円形軌道を扇型磁場により形成したものであり、磁
場の強さ及びイオン加速電圧を変化させ、所定の関係式
を満足する質量を持ったイオンのみを電極に到達させる
ことにより質量スペクトルを得るようにしたものであ
る。しかし、この磁場型質量分析計は、扇型磁場を形成
する手段として大きな磁石を用いており、その分析計自
体が溶接機本体を上回るほど大型化してしまうという欠
点を有している。
磁場型質量分析計がある。これは、所定の曲率半径を有
する円形軌道を扇型磁場により形成したものであり、磁
場の強さ及びイオン加速電圧を変化させ、所定の関係式
を満足する質量を持ったイオンのみを電極に到達させる
ことにより質量スペクトルを得るようにしたものであ
る。しかし、この磁場型質量分析計は、扇型磁場を形成
する手段として大きな磁石を用いており、その分析計自
体が溶接機本体を上回るほど大型化してしまうという欠
点を有している。
【0019】一方、「非偏向型」の質量分析計として上
記の四重極質量分析計がある。これは、直流電圧に高周
波電圧を重畳させた印加電圧により、特定の質量電荷比
を持つ試料ガスのイオンのみを電極に到達させることに
より質量スペクトルを得るようにしたものである。この
四重極質量分析計は、磁場型質量分析計のように大きな
磁石を用いているわけではないのでそれほど大型化する
わけではなく、また、低質量域での感度が高いことや分
析の反応性が高いこと等の長所を有している。本発明で
は、溶接用不活性ガスの純度計測を行う手段として、こ
の四重極質量分析計を用いている。
記の四重極質量分析計がある。これは、直流電圧に高周
波電圧を重畳させた印加電圧により、特定の質量電荷比
を持つ試料ガスのイオンのみを電極に到達させることに
より質量スペクトルを得るようにしたものである。この
四重極質量分析計は、磁場型質量分析計のように大きな
磁石を用いているわけではないのでそれほど大型化する
わけではなく、また、低質量域での感度が高いことや分
析の反応性が高いこと等の長所を有している。本発明で
は、溶接用不活性ガスの純度計測を行う手段として、こ
の四重極質量分析計を用いている。
【0020】図2は、四重極質量分析計により得られる
質量スペクトルのデータ例を示すものであり、不活性ガ
スとしてヘリウムガスを用いた場合の特性図である。図
示すえるように、それぞれ質量の異なるHeガス、N2
ガス、O2ガスの各イオン電流が示されている。
質量スペクトルのデータ例を示すものであり、不活性ガ
スとしてヘリウムガスを用いた場合の特性図である。図
示すえるように、それぞれ質量の異なるHeガス、N2
ガス、O2ガスの各イオン電流が示されている。
【0021】ところで、図1の構成において、四重極質
量分析計13を用いるにあたって注意すべき点がある。
それは、不活性ガスの分析は、真空状態に保たれている
分析部で行われるが、第3の開閉弁12からの不活性ガ
スはオリフィスと呼ばれる非常に小さな孔を通ってこの
分析部に送られてくることである。すなわち、四重極質
量分析計13の分析部に送られてくる不活性ガスは溶接
チャンバ8内の不活性ガスに比べて微量であるため、不
活性ガス供給源から供給される不活性ガス中に不純物が
均一に拡散している場合は特に問題は生じないが、不活
性ガス中に不純物がスポット的に混入されている場合
は、四重極質量分析計13による分析結果が溶接チャン
バ8内における不純物の存在状態を正確に反映していな
いおそれがある。標準ガスボンベ16は、このような事
態に対処するために備えられたもので、この標準ガスボ
ンベ16には不純物(酸素及び窒素とする)含有量が既知
である標準ガス(ヘリウムガス)が充填されている。そし
て、本実施形態では、予備計測において所定量の標準ガ
スをガス供給経路を形成する配管1に送るようにし、そ
のときの四重極質量分析計13の結果を解析することに
より、四重極質量分析計13の計測限界値を予め求めて
おくようにしている。
量分析計13を用いるにあたって注意すべき点がある。
それは、不活性ガスの分析は、真空状態に保たれている
分析部で行われるが、第3の開閉弁12からの不活性ガ
スはオリフィスと呼ばれる非常に小さな孔を通ってこの
分析部に送られてくることである。すなわち、四重極質
量分析計13の分析部に送られてくる不活性ガスは溶接
チャンバ8内の不活性ガスに比べて微量であるため、不
活性ガス供給源から供給される不活性ガス中に不純物が
均一に拡散している場合は特に問題は生じないが、不活
性ガス中に不純物がスポット的に混入されている場合
は、四重極質量分析計13による分析結果が溶接チャン
バ8内における不純物の存在状態を正確に反映していな
いおそれがある。標準ガスボンベ16は、このような事
態に対処するために備えられたもので、この標準ガスボ
ンベ16には不純物(酸素及び窒素とする)含有量が既知
である標準ガス(ヘリウムガス)が充填されている。そし
て、本実施形態では、予備計測において所定量の標準ガ
スをガス供給経路を形成する配管1に送るようにし、そ
のときの四重極質量分析計13の結果を解析することに
より、四重極質量分析計13の計測限界値を予め求めて
おくようにしている。
【0022】次に、上記のように構成される溶接用不活
性ガスの純度計測装置を用いて行う計測方法の例につき
説明する。作業員は、まず、上記した予備計測を行うこ
とにより四重極質量分析計13の計測限界値を求めるよ
うにする。すなわち、初めに、調節弁15をオフ状態に
すると共に、第1の開閉弁6をオン、第2の開閉弁7を
オフ、第3の開閉弁12をオン状態にして切換弁3の入
力ポートPを出力ポートA側に連通させておく。この状
態で供給弁2をオンにすると、不活性ガス供給源からの
不活性ガスが、切換弁3、第1の開閉弁6及び溶接トー
チ9を通って溶接チャンバ8内に供給され、また、切換
弁3の出力ポートAから第3の開閉弁12を通って送ら
れてくる不活性ガスが四重極質量分析計13により分析
される。
性ガスの純度計測装置を用いて行う計測方法の例につき
説明する。作業員は、まず、上記した予備計測を行うこ
とにより四重極質量分析計13の計測限界値を求めるよ
うにする。すなわち、初めに、調節弁15をオフ状態に
すると共に、第1の開閉弁6をオン、第2の開閉弁7を
オフ、第3の開閉弁12をオン状態にして切換弁3の入
力ポートPを出力ポートA側に連通させておく。この状
態で供給弁2をオンにすると、不活性ガス供給源からの
不活性ガスが、切換弁3、第1の開閉弁6及び溶接トー
チ9を通って溶接チャンバ8内に供給され、また、切換
弁3の出力ポートAから第3の開閉弁12を通って送ら
れてくる不活性ガスが四重極質量分析計13により分析
される。
【0023】次いで、調節弁15の開度を制御して、標
準ガスボンベ16の標準ガスを所定量だけ切換弁3に送
出するようにする。この標準ガスは、不活性ガス供給源
からの不活性ガス内に混入して出力ポートAを出た後、
溶接チャンバ8に送られると共に、四重極質量分析計1
3に送られる。四重極質量分析計13は、このように標
準ガスが混入された不活性ガス中の各成分の分析を行う
が、このときの不純物についての分析結果は標準ガスが
混入される前の分析結果に対して変化が生じているはず
である。そして、混入された標準ガスの量すなわち不純
物の量は既知であるから、このときの分析結果の変化の
度合いを調べれば、四重極質量分析計13による不純物
含有量の計測限界をある程度把握することができる。
準ガスボンベ16の標準ガスを所定量だけ切換弁3に送
出するようにする。この標準ガスは、不活性ガス供給源
からの不活性ガス内に混入して出力ポートAを出た後、
溶接チャンバ8に送られると共に、四重極質量分析計1
3に送られる。四重極質量分析計13は、このように標
準ガスが混入された不活性ガス中の各成分の分析を行う
が、このときの不純物についての分析結果は標準ガスが
混入される前の分析結果に対して変化が生じているはず
である。そして、混入された標準ガスの量すなわち不純
物の量は既知であるから、このときの分析結果の変化の
度合いを調べれば、四重極質量分析計13による不純物
含有量の計測限界をある程度把握することができる。
【0024】つまり、不活性ガス中に含まれる不純物の
偏在が発生し、溶接チャンバ8内における不活性ガス中
の不純物含有率が大きくなり、一方、四重極質量分析計
13の検出部における不純物含有率が溶接チャンバ8内
の含有率に比べて実際には小さくなったとしても、この
溶接チャンバ8内での不純物含有率の増大は必ず四重極
質量分析計13の検出部側にも反映されているはずであ
る。したがって、所定量の不純物を実際に混入した場合
に、四重極質量分析計13がどのような分析結果を示す
かを前もって調べておくことにより、溶接作業中におい
ては、逆に、この四重極質量分析計13の分析結果に基
づいて溶接チャンバ8内での不純物含有率を知ることが
できる。なお、四重極質量分析計13の計測に基づく不
純物含有率が溶接チャンバ8内の実際の不純物含有率よ
りも大きなものである場合は、いわゆる「安全側」の誤
計測であり許容され得るものである。
偏在が発生し、溶接チャンバ8内における不活性ガス中
の不純物含有率が大きくなり、一方、四重極質量分析計
13の検出部における不純物含有率が溶接チャンバ8内
の含有率に比べて実際には小さくなったとしても、この
溶接チャンバ8内での不純物含有率の増大は必ず四重極
質量分析計13の検出部側にも反映されているはずであ
る。したがって、所定量の不純物を実際に混入した場合
に、四重極質量分析計13がどのような分析結果を示す
かを前もって調べておくことにより、溶接作業中におい
ては、逆に、この四重極質量分析計13の分析結果に基
づいて溶接チャンバ8内での不純物含有率を知ることが
できる。なお、四重極質量分析計13の計測に基づく不
純物含有率が溶接チャンバ8内の実際の不純物含有率よ
りも大きなものである場合は、いわゆる「安全側」の誤
計測であり許容され得るものである。
【0025】上記のように、標準ガスボンベ16から切
換弁3に送出する標準ガスの量を繰り返し変化させ、そ
のときの四重極質量分析計13の分析結果の変化の度合
いを調べることとすれば、四重極質量分析計13の計測
限界を相当程度正確に把握することができる。
換弁3に送出する標準ガスの量を繰り返し変化させ、そ
のときの四重極質量分析計13の分析結果の変化の度合
いを調べることとすれば、四重極質量分析計13の計測
限界を相当程度正確に把握することができる。
【0026】作業員は、このように切換弁3の入力ポー
トPが出力ポートA側に連通した状態における四重極質
量分析計13の計測限界を把握した後、入力ポートPが
出力ポートBに連通した状態に切り換え、この状態にお
ける四重極質量分析計13の計測限界を上記と同様の手
順により正確に把握するようにする。なお、この実施形
態では、標準ガスボンベ16からの標準ガスが不活性ガ
ス供給源からの不活性ガスに混入される個所は切換弁3
の上流側に位置する配管1となっているが、この混入箇
所は、配管系統の接続状況等を考慮して種々に変えるこ
とができる。
トPが出力ポートA側に連通した状態における四重極質
量分析計13の計測限界を把握した後、入力ポートPが
出力ポートBに連通した状態に切り換え、この状態にお
ける四重極質量分析計13の計測限界を上記と同様の手
順により正確に把握するようにする。なお、この実施形
態では、標準ガスボンベ16からの標準ガスが不活性ガ
ス供給源からの不活性ガスに混入される個所は切換弁3
の上流側に位置する配管1となっているが、この混入箇
所は、配管系統の接続状況等を考慮して種々に変えるこ
とができる。
【0027】上記のようにして予備計測を行い、四重極
質量分析計13の計測限界を把握した後、作業員は溶接
工程における各作業を開始する(予備計測終了後は調節
弁15はオフ状態が維持される。)。すなわち、まず、
第1の開閉弁6、第2の開閉弁7、及び第3の開閉弁1
2をいずれもオフして溶接準備作業を行う。次いで、切
換弁3の入力ポートPを出力ポートA側と連通させ、第
1の開閉弁6及び第3の開閉弁12をオンすると共に、
第2の開閉弁7をオフして溶接作業を行う。このとき、
出力ポートA側から溶接チャンバ8側へ供給される不活
性ガスの一部が第3の開閉弁12を介して四重極質量分
析計13に送られ、ここで酸素や窒素の不純物の含有量
が計測され、その含有量が一定レベル以上であれば、図
示を省略してある溶接制御装置に異常信号が出力され
る。
質量分析計13の計測限界を把握した後、作業員は溶接
工程における各作業を開始する(予備計測終了後は調節
弁15はオフ状態が維持される。)。すなわち、まず、
第1の開閉弁6、第2の開閉弁7、及び第3の開閉弁1
2をいずれもオフして溶接準備作業を行う。次いで、切
換弁3の入力ポートPを出力ポートA側と連通させ、第
1の開閉弁6及び第3の開閉弁12をオンすると共に、
第2の開閉弁7をオフして溶接作業を行う。このとき、
出力ポートA側から溶接チャンバ8側へ供給される不活
性ガスの一部が第3の開閉弁12を介して四重極質量分
析計13に送られ、ここで酸素や窒素の不純物の含有量
が計測され、その含有量が一定レベル以上であれば、図
示を省略してある溶接制御装置に異常信号が出力され
る。
【0028】溶接作業が終了すると、切換弁3の入力ポ
ートPを出力ポートB側と連通させ、第2の開閉弁7及
び第3の開閉弁12をオンすると共に、第1の開閉弁6
をオフして冷却作業を行う。このとき、上記の場合と同
様に、出力ポートB側から溶接チャンバ8側へ供給され
る不活性ガスの一部が第3の開閉弁12を介して四重極
質量分析計13に送られ、ここで酸素や窒素の不純物の
含有量が計測され、その含有量が一定レベル以上であれ
ば、図示を省略してある溶接制御装置に異常信号が出力
される。
ートPを出力ポートB側と連通させ、第2の開閉弁7及
び第3の開閉弁12をオンすると共に、第1の開閉弁6
をオフして冷却作業を行う。このとき、上記の場合と同
様に、出力ポートB側から溶接チャンバ8側へ供給され
る不活性ガスの一部が第3の開閉弁12を介して四重極
質量分析計13に送られ、ここで酸素や窒素の不純物の
含有量が計測され、その含有量が一定レベル以上であれ
ば、図示を省略してある溶接制御装置に異常信号が出力
される。
【0029】図3は、ヘリウム、窒素、及び酸素の各イ
オン電流について四重極質量分析計13により観測され
た各時系列観測データを示す特性図である。この図に示
されるように、時刻t1において窒素及び酸素が急激に
増大しており、配管系統のいずれかの部分においてリー
クが発生していることが分かる。
オン電流について四重極質量分析計13により観測され
た各時系列観測データを示す特性図である。この図に示
されるように、時刻t1において窒素及び酸素が急激に
増大しており、配管系統のいずれかの部分においてリー
クが発生していることが分かる。
【0030】上述した溶接用不活性ガスの純度計測方法
及びその装置によれば、不活性ガス供給源と溶接チャン
バ8との間のガス供給経路に四重極質量分析計を設け、
この四重極質量分析計の質量分析結果に基づき、不活性
ガス中の不純物含有量を計測する構成としてあるので、
この計測を直接的且つ正確に行うことができ、溶接部の
品質向上に寄与することが可能となる。
及びその装置によれば、不活性ガス供給源と溶接チャン
バ8との間のガス供給経路に四重極質量分析計を設け、
この四重極質量分析計の質量分析結果に基づき、不活性
ガス中の不純物含有量を計測する構成としてあるので、
この計測を直接的且つ正確に行うことができ、溶接部の
品質向上に寄与することが可能となる。
【0031】すなわち、四重極質量分析計は、「非偏向
型」の質量分析計の特徴として低質量域の感度が高く、
反応速度が速いという性質を有しているため、不活性ガ
ス中の酸素や窒素等の不純物を精度良く検出することが
できる。したがって、酸素だけでなく、窒素の溶接雰囲
気管理を実施することもでき、品質管理の向上を図るこ
とができる。また、一般的な分析能力として5種類程度
の元素(分子)を時系列で確認できる能力を有しており、
酸素及び窒素以外の不純物についても検出することがで
き、より品質管理面の向上を図ることができる。
型」の質量分析計の特徴として低質量域の感度が高く、
反応速度が速いという性質を有しているため、不活性ガ
ス中の酸素や窒素等の不純物を精度良く検出することが
できる。したがって、酸素だけでなく、窒素の溶接雰囲
気管理を実施することもでき、品質管理の向上を図るこ
とができる。また、一般的な分析能力として5種類程度
の元素(分子)を時系列で確認できる能力を有しており、
酸素及び窒素以外の不純物についても検出することがで
き、より品質管理面の向上を図ることができる。
【0032】そして、上記の実施形態では、予備計測に
おいて、標準ガスをガス供給経路にスポット的に混入さ
せ、四重極質量分析計の計測限界値を予め求めることが
できるようにしているので、質量分析計がオリフィスと
呼ばれる小さな孔を有するために、不活性ガス中に不純
物が不均一に拡散した場合の計測を必ずしも正確に行う
ことができない場合があり得るという問題をクリアする
ことができる。
おいて、標準ガスをガス供給経路にスポット的に混入さ
せ、四重極質量分析計の計測限界値を予め求めることが
できるようにしているので、質量分析計がオリフィスと
呼ばれる小さな孔を有するために、不活性ガス中に不純
物が不均一に拡散した場合の計測を必ずしも正確に行う
ことができない場合があり得るという問題をクリアする
ことができる。
【0033】さらに、本発明では、四重極質量分析計に
おける分析部の四重極に導入されるガスは不活性ガスを
主成分とするものであるから、この四重極の酸化等によ
る感度低下が生じることがなく、安定した分析を長期間
行うことが可能である。
おける分析部の四重極に導入されるガスは不活性ガスを
主成分とするものであるから、この四重極の酸化等によ
る感度低下が生じることがなく、安定した分析を長期間
行うことが可能である。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、不活性
ガス供給源と溶接チャンバとの間のガス供給経路に不活
性ガスの成分についての質量分析を行う四重極質量分析
計を設け、この四重極質量分析計の質量分析結果に基づ
き不活性ガスの不純物含有量を計測する構成としている
ので、不活性ガス中の酸素量だけでなく、窒素やその他
の不純物についても直接的且つ正確な計測を行うことが
でき、もって溶接部の品質を向上させることができる。
ガス供給源と溶接チャンバとの間のガス供給経路に不活
性ガスの成分についての質量分析を行う四重極質量分析
計を設け、この四重極質量分析計の質量分析結果に基づ
き不活性ガスの不純物含有量を計測する構成としている
ので、不活性ガス中の酸素量だけでなく、窒素やその他
の不純物についても直接的且つ正確な計測を行うことが
でき、もって溶接部の品質を向上させることができる。
【図1】本発明の実施形態に係る装置の構成を示す説明
図。
図。
【図2】四重極質量分析計により得られる質量スペクト
ルのデータ例を示す特性図。
ルのデータ例を示す特性図。
【図3】ヘリウム、窒素、及び酸素の各イオン電流につ
いて図1における四重極質量分析計13により観測され
た各時系列観測データを示す特性図。
いて図1における四重極質量分析計13により観測され
た各時系列観測データを示す特性図。
1 配管 2 供給弁 3 切換弁 4 配管 5 配管 6 第1の開閉弁 7 第2の開閉弁 8 溶接チャンバ 9 溶接トーチ 10 配管 11 配管 12 第3の開閉弁 13 四重極質量分析計 14 配管 15 調節弁 16 標準ガスボンベ
Claims (5)
- 【請求項1】不活性ガス供給源から溶接チャンバ内に供
給される不活性ガスの不純物含有量を計測する溶接用不
活性ガス純度計測方法において、 前記不活性ガス供給源と前記溶接チャンバとの間のガス
供給経路に、前記不活性ガスの成分についての質量分析
を行う四重極質量分析計を設け、この四重極質量分析計
の質量分析結果に基づき、前記不活性ガスの不純物含有
量を計測する、 ことを特徴とする溶接用不活性ガス純度計測方法。 - 【請求項2】不純物含有量が既知である所定量の標準ガ
スをスポット的に前記ガス供給経路に混入させ、そのと
きの前記四重極質量分析計の分析値を求める予備計測を
行うことにより、この四重極質量分析計による計測限界
値を予め求めておく、 ことを特徴とする請求項1記載の溶接用不活性ガス純度
計測方法。 - 【請求項3】不活性ガス供給源から溶接チャンバ内に供
給される不活性ガスの不純物含有量を計測する溶接用不
活性ガス純度計測装置において、 前記不活性ガス供給源と前記溶接チャンバとの間のガス
供給経路から不活性ガスを導入し、この不活性ガスの成
分についての質量分析を行う四重極質量分析計を備え
た、 ことを特徴とする溶接用不活性ガス純度計測装置。 - 【請求項4】前記ガス供給経路に配設され、前記溶接チ
ャンバ内で溶接作業が行われている間は開放される第1
の開閉弁と、 前記ガス供給経路に前記第1の開閉弁と並列して配設さ
れ、前記溶接チャンバ内で冷却が行われている間は開放
される第2の開閉弁と、 前記ガス供給経路から分岐する分岐経路に配設され、前
記第1の開閉弁及び前記第2の開閉弁と共に開放される
第3の開閉弁と、 を備え、前記四重極質量分析計の質量分析部は前記第3
の開閉弁と連通している、 ことを特徴とする請求項3記載の溶接用不活性ガス純度
計測装置。 - 【請求項5】前記ガス供給経路から分岐する混入経路に
接続され、不純物含有量が既知である標準ガスが充填さ
れた標準ガスボンベと、 前記混入経路に配設され、前記標準ガスボンベに充填さ
れた標準ガスを前記ガス供給経路に所定量だけスポット
的に混入させる混入ガス調節弁と、 を備えたことを特徴とする請求項3又は4記載の溶接用
不活性ガス純度計測装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10312061A JP2000137023A (ja) | 1998-11-02 | 1998-11-02 | 溶接用不活性ガス純度計測方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10312061A JP2000137023A (ja) | 1998-11-02 | 1998-11-02 | 溶接用不活性ガス純度計測方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000137023A true JP2000137023A (ja) | 2000-05-16 |
Family
ID=18024765
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10312061A Pending JP2000137023A (ja) | 1998-11-02 | 1998-11-02 | 溶接用不活性ガス純度計測方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000137023A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102189315A (zh) * | 2010-03-15 | 2011-09-21 | 株式会社大亨 | 电弧焊接装置 |
EP3650156A1 (de) * | 2018-11-09 | 2020-05-13 | Illinois Tool Works, Inc. | Orbitalschweissvorrichtung mit einfacherer handhabung der restsauerstoffmessung |
US20210379706A1 (en) * | 2018-11-09 | 2021-12-09 | Illinois Tool Works Inc. | Orbital welding device with improved residual oxygen measurement |
-
1998
- 1998-11-02 JP JP10312061A patent/JP2000137023A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102189315A (zh) * | 2010-03-15 | 2011-09-21 | 株式会社大亨 | 电弧焊接装置 |
JP2011189378A (ja) * | 2010-03-15 | 2011-09-29 | Daihen Corp | アーク溶接装置 |
CN102189315B (zh) * | 2010-03-15 | 2014-12-17 | 株式会社大亨 | 电弧焊接装置 |
EP3650156A1 (de) * | 2018-11-09 | 2020-05-13 | Illinois Tool Works, Inc. | Orbitalschweissvorrichtung mit einfacherer handhabung der restsauerstoffmessung |
WO2020096872A1 (en) * | 2018-11-09 | 2020-05-14 | Illinois Tool Works Inc. | Orbital welding device with simpler handling of the measurement of residual oxygen |
US20210379706A1 (en) * | 2018-11-09 | 2021-12-09 | Illinois Tool Works Inc. | Orbital welding device with improved residual oxygen measurement |
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