JP2000135903A - 駆動車輪用軸受ユニット - Google Patents
駆動車輪用軸受ユニットInfo
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- JP2000135903A JP2000135903A JP11232985A JP23298599A JP2000135903A JP 2000135903 A JP2000135903 A JP 2000135903A JP 11232985 A JP11232985 A JP 11232985A JP 23298599 A JP23298599 A JP 23298599A JP 2000135903 A JP2000135903 A JP 2000135903A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 等速自在継手の外方継手部材とハブ輪と車軸
軸受とをユニット化した駆動車輪用軸受ユニットの剛性
を高めて耐久性を向上させるとともに小型化、コンパク
ト化を図る。 【解決手段】 ハブ輪10と等速自在継手の外方継手部材
20と車軸軸受30とをユニット化し、車軸軸受30の複列の
インナレース33a,33bのうちの少なくとも一方(33
b)を外方継手部材20に形成したものにおいて、外方継
手部材20がマウス部28と軸部29を有し、軸部29とハブ輪
10をはめあいとセレーションとにより結合し、はめあい
部17b,29bを複列の転動体34a,34bの列間に位置さ
せる。
軸受とをユニット化した駆動車輪用軸受ユニットの剛性
を高めて耐久性を向上させるとともに小型化、コンパク
ト化を図る。 【解決手段】 ハブ輪10と等速自在継手の外方継手部材
20と車軸軸受30とをユニット化し、車軸軸受30の複列の
インナレース33a,33bのうちの少なくとも一方(33
b)を外方継手部材20に形成したものにおいて、外方継
手部材20がマウス部28と軸部29を有し、軸部29とハブ輪
10をはめあいとセレーションとにより結合し、はめあい
部17b,29bを複列の転動体34a,34bの列間に位置さ
せる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車の駆動車輪用
の軸受ユニットに関するもので、より詳しくは、ハブ輪
と等速自在継手の外方継手部材と車軸軸受とをユニット
化した駆動車輪用軸受ユニットに関するものである。
の軸受ユニットに関するもので、より詳しくは、ハブ輪
と等速自在継手の外方継手部材と車軸軸受とをユニット
化した駆動車輪用軸受ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のエンジンから駆動車輪に動力を
伝達する動力伝達系は、エンジンと車輪との相対的位置
関係の変化による角度変位と軸方向変位に対応する必要
があるため、たとえば図4に示すように、エンジン側と
駆動車輪側との間にドライブシャフト(1)を介装し、
ドライブシャフト(1)の一端を摺動型等速自在継手
(J1 )を介してディファレンシャルに連結し、他端を
固定型等速自在継手(J2)を介して駆動車輪(2)に
連結している。摺動型等速自在継手(J1 )のいわゆる
プランジングによって軸方向の変位が吸収される。これ
に対して固定型等速自在継手(J2 )は角度変位のみが
可能である。
伝達する動力伝達系は、エンジンと車輪との相対的位置
関係の変化による角度変位と軸方向変位に対応する必要
があるため、たとえば図4に示すように、エンジン側と
駆動車輪側との間にドライブシャフト(1)を介装し、
ドライブシャフト(1)の一端を摺動型等速自在継手
(J1 )を介してディファレンシャルに連結し、他端を
固定型等速自在継手(J2)を介して駆動車輪(2)に
連結している。摺動型等速自在継手(J1 )のいわゆる
プランジングによって軸方向の変位が吸収される。これ
に対して固定型等速自在継手(J2 )は角度変位のみが
可能である。
【0003】固定型等速自在継手(J2 )は、ドライブ
シャフト(1)の前記他端に取り付けられた内方継手部
材(4)と、ハブ輪(7)に結合された外方継手部材
(3)と、内方継手部材(4)および外方継手部材
(3)のボール溝間に組み込まれた複数のトルク伝達ボ
ール(5)と、内方継手部材(4)の外球面と外方継手
部材(3)の内球面との間に介在してトルク伝達ボール
を保持する保持器(6)を主要な構成要素としている。
ハブ輪(7)は車軸軸受(8)によって回転自在に支持
され、このハブ輪(7)に駆動車輪(2)のホイールが
固定される。
シャフト(1)の前記他端に取り付けられた内方継手部
材(4)と、ハブ輪(7)に結合された外方継手部材
(3)と、内方継手部材(4)および外方継手部材
(3)のボール溝間に組み込まれた複数のトルク伝達ボ
ール(5)と、内方継手部材(4)の外球面と外方継手
部材(3)の内球面との間に介在してトルク伝達ボール
を保持する保持器(6)を主要な構成要素としている。
ハブ輪(7)は車軸軸受(8)によって回転自在に支持
され、このハブ輪(7)に駆動車輪(2)のホイールが
固定される。
【0004】ハブ輪(7)と等速自在継手(J2 )の外
方継手部材(3)と車軸軸受(8)がユニット化されて
駆動車輪用軸受ユニット(H)を構成している。
方継手部材(3)と車軸軸受(8)がユニット化されて
駆動車輪用軸受ユニット(H)を構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】車軸軸受(8)は複列
転がり軸受であって、ナックル(9)を介して車体の懸
架装置によって支持され、複列のボール(8a,8b)のう
ちの一方(8a)が車両のアウトボード側に位置し他方
(8b)が車両のインボード側に位置する。インボード側
のボール列は、ドライブシャフト(1)からトルクを受
ける等速自在継手(J2 )の外方継手部材(3)からの
熱による影響があり、しかもインボード側故に良好な放
熱状態が得にくいことから、非常に厳しい荷重条件が要
求されている。
転がり軸受であって、ナックル(9)を介して車体の懸
架装置によって支持され、複列のボール(8a,8b)のう
ちの一方(8a)が車両のアウトボード側に位置し他方
(8b)が車両のインボード側に位置する。インボード側
のボール列は、ドライブシャフト(1)からトルクを受
ける等速自在継手(J2 )の外方継手部材(3)からの
熱による影響があり、しかもインボード側故に良好な放
熱状態が得にくいことから、非常に厳しい荷重条件が要
求されている。
【0006】本発明の目的は、駆動車輪用軸受ユニット
の剛性を高めて耐久性を向上させるとともに小型化、コ
ンパクト化を図ることにある。
の剛性を高めて耐久性を向上させるとともに小型化、コ
ンパクト化を図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の駆動車輪用軸受
ユニットは、ハブ輪と等速自在継手の外方継手部材と車
軸軸受とをユニット化し、車軸軸受の複列のインナレー
スのうちの少なくとも一方を外方継手部材に形成したも
のにおいて、外方継手部材がマウス部と軸部を有し、マ
ウス部の軸部側端面をハブ輪との突合せ面とし、軸部と
ハブ輪をはめあいとセレーションとにより結合し、はめ
あい部を複列の転動体間に配置したものである。はめあ
い部は、その締め代量によって、ハブ輪外径が、比例膨
張するため、はめあい部上に転動体(レース面)がある
場合、軸受すきま管理が繁雑となり、また、転動体とは
めあい部の軸方向位置によっては、レース形状が変形し
耐久性の悪化を招く。そのため、はめあい部は、転動体
を避けた位置に設けるのが望ましいのである。そして、
はめあい部の長さ、セレーション部の長さ、はめあい部
の締め代を適切な範囲に設定することによって、車輪用
軸受ユニットとして必要な剛性と現実的な方法、圧入力
での組立てが可能になる。
ユニットは、ハブ輪と等速自在継手の外方継手部材と車
軸軸受とをユニット化し、車軸軸受の複列のインナレー
スのうちの少なくとも一方を外方継手部材に形成したも
のにおいて、外方継手部材がマウス部と軸部を有し、マ
ウス部の軸部側端面をハブ輪との突合せ面とし、軸部と
ハブ輪をはめあいとセレーションとにより結合し、はめ
あい部を複列の転動体間に配置したものである。はめあ
い部は、その締め代量によって、ハブ輪外径が、比例膨
張するため、はめあい部上に転動体(レース面)がある
場合、軸受すきま管理が繁雑となり、また、転動体とは
めあい部の軸方向位置によっては、レース形状が変形し
耐久性の悪化を招く。そのため、はめあい部は、転動体
を避けた位置に設けるのが望ましいのである。そして、
はめあい部の長さ、セレーション部の長さ、はめあい部
の締め代を適切な範囲に設定することによって、車輪用
軸受ユニットとして必要な剛性と現実的な方法、圧入力
での組立てが可能になる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の駆動車輪用
軸受ユニットにおいて、セレーション部の噛み合い歯間
に締め代を設け、そして、長さ(S)をはめあい部の長
さ(L)よりも長く(S>L)したことを特徴とする。
セレーション部に、円周方向ガタがあると、突合わせ部
においてガタ分だけ擦れるため、摩耗、フレティングが
生じ、軸受すきまに影響し、軸受剛性が低下するなど不
都合が生じる。そのため、セレーション部のガタをなく
すことは、軸受性能維持にとって重要である。一方、セ
レーション部長さを前述の構成とすることで、ハブ輪に
外方継手部材を組み付ける際に、まずセレーション部が
噛み合い始め、周方向の位相が合った後、圧入が始まる
ため、圧入操作が容易となる。つまり、一旦圧入が始ま
った後では相対回転は難しく、セレーションの周方向位
相合わせを行うことは困難である。
軸受ユニットにおいて、セレーション部の噛み合い歯間
に締め代を設け、そして、長さ(S)をはめあい部の長
さ(L)よりも長く(S>L)したことを特徴とする。
セレーション部に、円周方向ガタがあると、突合わせ部
においてガタ分だけ擦れるため、摩耗、フレティングが
生じ、軸受すきまに影響し、軸受剛性が低下するなど不
都合が生じる。そのため、セレーション部のガタをなく
すことは、軸受性能維持にとって重要である。一方、セ
レーション部長さを前述の構成とすることで、ハブ輪に
外方継手部材を組み付ける際に、まずセレーション部が
噛み合い始め、周方向の位相が合った後、圧入が始まる
ため、圧入操作が容易となる。つまり、一旦圧入が始ま
った後では相対回転は難しく、セレーションの周方向位
相合わせを行うことは困難である。
【0009】請求項3の発明は、請求項1または2の駆
動車輪用軸受ユニットにおいて、はめあい部の長さを、
はめあい部軸径の1/5以上とし、そして、はめあい部
締め代(A)を0≦A≦60μmとしたことを特徴とす
る。はめあい部には、軸受のラジアル荷重が負荷される
ので、前述の長さ設定より短い場合、面圧が高くなり、
問題となる。したがって、はめあい部は、請求項1の転
動体間における前述の長さ設定値が望ましい位置および
長さとなる。また、はめあい部の締め代の下限について
は、軸受支持剛性の面から0μm≦Aとし、上限につい
ては、セレーション部とはめあい部を合わせた圧入力が
ナットの軸力以下となるようA≦60μmとしたもので
ある。
動車輪用軸受ユニットにおいて、はめあい部の長さを、
はめあい部軸径の1/5以上とし、そして、はめあい部
締め代(A)を0≦A≦60μmとしたことを特徴とす
る。はめあい部には、軸受のラジアル荷重が負荷される
ので、前述の長さ設定より短い場合、面圧が高くなり、
問題となる。したがって、はめあい部は、請求項1の転
動体間における前述の長さ設定値が望ましい位置および
長さとなる。また、はめあい部の締め代の下限について
は、軸受支持剛性の面から0μm≦Aとし、上限につい
ては、セレーション部とはめあい部を合わせた圧入力が
ナットの軸力以下となるようA≦60μmとしたもので
ある。
【0010】請求項4の発明は、請求項1乃至3のいず
れかの駆動車輪用軸受ユニットにおいて、外方継手部材
のマウス底に圧入治具を当てるための平坦部を設けたこ
とを特徴とする。これにより、ハブ輪に外方継手部材の
軸部を圧入して組み付ける際に、外方継手部材を押圧す
る圧入治具がマウス底の平坦部に当接して、押圧力が正
しく軸方向に作用するため、圧入作業が容易となる。
れかの駆動車輪用軸受ユニットにおいて、外方継手部材
のマウス底に圧入治具を当てるための平坦部を設けたこ
とを特徴とする。これにより、ハブ輪に外方継手部材の
軸部を圧入して組み付ける際に、外方継手部材を押圧す
る圧入治具がマウス底の平坦部に当接して、押圧力が正
しく軸方向に作用するため、圧入作業が容易となる。
【0011】請求項5の発明は、請求項1乃至4のいず
れかの駆動車輪用軸受ユニットにおいて、外方継手部材
の軸端部を加締めることによって外方継手部材とハブ輪
とを結合したことを特徴とする。ハブ輪から突出した外
方継手部材の軸部にハブナットを締め付けることによっ
てハブ輪と外方継手部材を締結するのに比べて、ハブナ
ットを廃止できるため軽量化とコストダウンが図れる。
この場合、外方継手部材の軸部の少なくとも端部を中空
円筒状にしておくのが好ましい。また、ハブ輪の内径に
スペーサリングを嵌入し、このスペーサリングから加締
めるようにしてもよい。
れかの駆動車輪用軸受ユニットにおいて、外方継手部材
の軸端部を加締めることによって外方継手部材とハブ輪
とを結合したことを特徴とする。ハブ輪から突出した外
方継手部材の軸部にハブナットを締め付けることによっ
てハブ輪と外方継手部材を締結するのに比べて、ハブナ
ットを廃止できるため軽量化とコストダウンが図れる。
この場合、外方継手部材の軸部の少なくとも端部を中空
円筒状にしておくのが好ましい。また、ハブ輪の内径に
スペーサリングを嵌入し、このスペーサリングから加締
めるようにしてもよい。
【0012】請求項6の発明は、請求項1乃至5のいず
れかに記載の駆動車輪用軸受ユニットにおいて、外方継
手部材の軸部を中空にしてマウス部内と外気を連通させ
たことを特徴とする。これにより放熱効果が得られ、軸
受の昇温による寿命低下を抑えることができる。この場
合、請求項7の発明のように、強度上、中空軸部の孔径
をはめあい部径の90%以下とするのが望ましい。
れかに記載の駆動車輪用軸受ユニットにおいて、外方継
手部材の軸部を中空にしてマウス部内と外気を連通させ
たことを特徴とする。これにより放熱効果が得られ、軸
受の昇温による寿命低下を抑えることができる。この場
合、請求項7の発明のように、強度上、中空軸部の孔径
をはめあい部径の90%以下とするのが望ましい。
【0013】請求項8の発明は、請求項6または7に記
載の駆動車輪用軸受ユニットにおいて、外側継手部材の
マウス部底に貫通小孔を有するエンドプレートを装着し
たことを特徴とする。エンドプレートはマウス部の空腔
内に充填したグリースの漏洩を防止する役割を果たす
が、貫通小孔が存在することによって、マウス部内と外
部とを連通させて通気を促すとともに、継手内部の内圧
増大を防止することができる。
載の駆動車輪用軸受ユニットにおいて、外側継手部材の
マウス部底に貫通小孔を有するエンドプレートを装着し
たことを特徴とする。エンドプレートはマウス部の空腔
内に充填したグリースの漏洩を防止する役割を果たす
が、貫通小孔が存在することによって、マウス部内と外
部とを連通させて通気を促すとともに、継手内部の内圧
増大を防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1に示すように、ハブ輪(10)
と、等速自在継手の外方継手部材(20)と、車軸軸受
(30)とをユニット化して駆動車輪用軸受ユニットが構
成されている。
と、等速自在継手の外方継手部材(20)と、車軸軸受
(30)とをユニット化して駆動車輪用軸受ユニットが構
成されている。
【0015】車軸軸受(30)は複列のアウタレース(32
a,32b)を備えた軸受外輪(31)と、複列のインナレ
ース(33a,33b)と、複列の転動体(34a,34b)と
で構成される。ここでは複列のインナレース(33a,33
b)のうちの一方(33a)をハブ輪(10)の外周面に直
接形成し、他方(33b)を外方継手部材(20)の外周面
に直接形成した場合を例示してあるが、レース面を備え
た別体のリング(内側軌道輪)をハブ輪(10)および/
または外方継手部材(20)に嵌合させるようにしてもよ
い。軸受外輪(31)はフランジ(35)にてナックルに固
定される。図示した実施の形態は複列アンギュラ玉軸受
構造であるため軸受負荷容量が大きい。転動体に円すい
ころを使用した複列円すいころ軸受構造を採用すること
も可能である。車軸軸受(30)の両端開口部には、外部
からの異物の浸入や内部に充填したグリースの漏出を防
止するため、シール(36)を装着してある。
a,32b)を備えた軸受外輪(31)と、複列のインナレ
ース(33a,33b)と、複列の転動体(34a,34b)と
で構成される。ここでは複列のインナレース(33a,33
b)のうちの一方(33a)をハブ輪(10)の外周面に直
接形成し、他方(33b)を外方継手部材(20)の外周面
に直接形成した場合を例示してあるが、レース面を備え
た別体のリング(内側軌道輪)をハブ輪(10)および/
または外方継手部材(20)に嵌合させるようにしてもよ
い。軸受外輪(31)はフランジ(35)にてナックルに固
定される。図示した実施の形態は複列アンギュラ玉軸受
構造であるため軸受負荷容量が大きい。転動体に円すい
ころを使用した複列円すいころ軸受構造を採用すること
も可能である。車軸軸受(30)の両端開口部には、外部
からの異物の浸入や内部に充填したグリースの漏出を防
止するため、シール(36)を装着してある。
【0016】ハブ輪(10)はフランジ(11)を備え、こ
のフランジ(11)の円周方向等間隔位置にホイールベー
スを固定するためのハブボルト(12)を取り付けてあ
る。ハブ輪(10)の外周面には複列のインナレースのう
ちの一方(33a)が形成されている。このインナレース
部には高周波焼入れ等によって硬化層を形成させてあ
る。ハブ輪(10)の外方継手部材側の端部には、外周部
分に環状凸縁(13)を形成してある。ハブ輪(10)は反
外方継手部材側の端面に開口する空洞部(16)を有し、
ハブ輪(10)の中心部には軸方向に貫通した通し孔を設
けてある。
のフランジ(11)の円周方向等間隔位置にホイールベー
スを固定するためのハブボルト(12)を取り付けてあ
る。ハブ輪(10)の外周面には複列のインナレースのう
ちの一方(33a)が形成されている。このインナレース
部には高周波焼入れ等によって硬化層を形成させてあ
る。ハブ輪(10)の外方継手部材側の端部には、外周部
分に環状凸縁(13)を形成してある。ハブ輪(10)は反
外方継手部材側の端面に開口する空洞部(16)を有し、
ハブ輪(10)の中心部には軸方向に貫通した通し孔を設
けてある。
【0017】外方継手部材(20)は、概ね椀状のマウス
部(28)と、マウス部(28)と一体的に形成された軸部
(29)とを有する。マウス部(28)は、内球面(21)の
円周方向等間隔位置に軸方向に延びるボール溝(22)を
備えている。このボール溝(22)はトルク伝達ボール
(43)が転動するためのもので、高周波焼入れ等により
硬化層(23)を形成させてある。外方継手部材(20)の
外周面には車軸軸受(30)の複列のインナレースのうち
の一方(33b)が形成されている。
部(28)と、マウス部(28)と一体的に形成された軸部
(29)とを有する。マウス部(28)は、内球面(21)の
円周方向等間隔位置に軸方向に延びるボール溝(22)を
備えている。このボール溝(22)はトルク伝達ボール
(43)が転動するためのもので、高周波焼入れ等により
硬化層(23)を形成させてある。外方継手部材(20)の
外周面には車軸軸受(30)の複列のインナレースのうち
の一方(33b)が形成されている。
【0018】外方継手部材(20)のマウス部(28)内
に、内方継手部材(40)、トルク伝達ボール(43)、保
持器(44)が組み込まれる。内方継手部材(40)はエン
ジンからの動力を伝達するドライブシャフト(図示省
略)とセレーションまたはスプライン結合するようにな
っており、外球面(41)の円周方向等分位置に外方継手
部材(20)のボール溝(22)と対応するボール溝(42)
を備えている。外方継手部材(20)のボール溝(22)と
内方継手部材(40)のボール溝(42)との間にトルク伝
達ボール(43)が介在して両者間でトルクを伝達する。
各トルク伝達ボール(43)は保持器(44)のポケット
(45)内に組み込んである。保持器(44)は外方継手部
材(20)の内球面(21)と内方継手部材(40)の外球面
(41)との間に介在し、トルク伝達ボール(43)を継手
二等分面上に配向せしめることによって継手の等速性を
担保する役割を果たす。
に、内方継手部材(40)、トルク伝達ボール(43)、保
持器(44)が組み込まれる。内方継手部材(40)はエン
ジンからの動力を伝達するドライブシャフト(図示省
略)とセレーションまたはスプライン結合するようにな
っており、外球面(41)の円周方向等分位置に外方継手
部材(20)のボール溝(22)と対応するボール溝(42)
を備えている。外方継手部材(20)のボール溝(22)と
内方継手部材(40)のボール溝(42)との間にトルク伝
達ボール(43)が介在して両者間でトルクを伝達する。
各トルク伝達ボール(43)は保持器(44)のポケット
(45)内に組み込んである。保持器(44)は外方継手部
材(20)の内球面(21)と内方継手部材(40)の外球面
(41)との間に介在し、トルク伝達ボール(43)を継手
二等分面上に配向せしめることによって継手の等速性を
担保する役割を果たす。
【0019】外方継手部材(20)の軸部(29)は、先端
部に雄ねじを切ってあり、さらに、セレーション部(29
a)とはめあい部(29b)を備えている。マウス部(2
8)の軸部側端面、言い換えると、はめあい部(29b)
のマウス部側端部から半径方向に立ち上がった部分をハ
ブ輪(10)の環状凸縁(13)に対する突合せ部(26)と
している。環状凸縁(13)および突合せ部(26)の軸方
向位置は複列のインナレース(33a,33b)間の距離を
左右する。したがって、環状凸縁(13)および突合せ部
(26)のいずれか一方または両方の加工量を加減するこ
とによって軸受すきま(または予圧)の調整をすること
ができる。
部に雄ねじを切ってあり、さらに、セレーション部(29
a)とはめあい部(29b)を備えている。マウス部(2
8)の軸部側端面、言い換えると、はめあい部(29b)
のマウス部側端部から半径方向に立ち上がった部分をハ
ブ輪(10)の環状凸縁(13)に対する突合せ部(26)と
している。環状凸縁(13)および突合せ部(26)の軸方
向位置は複列のインナレース(33a,33b)間の距離を
左右する。したがって、環状凸縁(13)および突合せ部
(26)のいずれか一方または両方の加工量を加減するこ
とによって軸受すきま(または予圧)の調整をすること
ができる。
【0020】図1は、理解を容易にする目的で、中心線
を境にして上半分に通常の断面を示し、下半分ではクロ
スハッチングにより硬化層(熱処理範囲)および熱影響
層を表したものである。なお、硬化層を目の詰まったク
ロスハッチングで表し、熱影響層を目の粗いクロスハッ
チングで表してある。図示のとおり、インナレース(33
b)部分から突合せ部(26)およびシール(36)の摺接
部にかけて、外方継手部材(20)の表面に硬化層(25)
が形成され、かつ、その熱影響層がボール溝(22)の硬
化層(23)の熱影響層と連続している。
を境にして上半分に通常の断面を示し、下半分ではクロ
スハッチングにより硬化層(熱処理範囲)および熱影響
層を表したものである。なお、硬化層を目の詰まったク
ロスハッチングで表し、熱影響層を目の粗いクロスハッ
チングで表してある。図示のとおり、インナレース(33
b)部分から突合せ部(26)およびシール(36)の摺接
部にかけて、外方継手部材(20)の表面に硬化層(25)
が形成され、かつ、その熱影響層がボール溝(22)の硬
化層(23)の熱影響層と連続している。
【0021】ハブ輪(10)の通し孔には、外方継手部材
(20)のセレーション部(29a)及びはめあい部(29
b)とそれぞれ対応する軸方向位置に、セレーション部
(17a)及びはめあい部(17b)が形成されている。そ
して、ハブ輪(10)の通し孔から突出した軸部(29)の
雄ねじにナット(29c)を締め付けることによって、ハ
ブ輪(10)と外方継手部材(20)が分離可能に締結され
る。セレーション部は、ねじれ角がつけてあり、噛み合
い歯間を締め代にして、円周方向ガタをなくしている。
この場合、セレーション部(17a,29a)によりトルク
の伝達が行なわれる。また、はめあい部(17b,29b)
によって、複列のインナレース(33a,33b)の心出し
がなされる。この心出しは、複列のインナレース(33
a,33b)が別々の部材すなわちハブ輪(10)と外方継
手部材(20)とに配分的に形成されていることから、車
軸軸受(30)の良好な軸受性能を発揮させる上で重要な
意義を有する。
(20)のセレーション部(29a)及びはめあい部(29
b)とそれぞれ対応する軸方向位置に、セレーション部
(17a)及びはめあい部(17b)が形成されている。そ
して、ハブ輪(10)の通し孔から突出した軸部(29)の
雄ねじにナット(29c)を締め付けることによって、ハ
ブ輪(10)と外方継手部材(20)が分離可能に締結され
る。セレーション部は、ねじれ角がつけてあり、噛み合
い歯間を締め代にして、円周方向ガタをなくしている。
この場合、セレーション部(17a,29a)によりトルク
の伝達が行なわれる。また、はめあい部(17b,29b)
によって、複列のインナレース(33a,33b)の心出し
がなされる。この心出しは、複列のインナレース(33
a,33b)が別々の部材すなわちハブ輪(10)と外方継
手部材(20)とに配分的に形成されていることから、車
軸軸受(30)の良好な軸受性能を発揮させる上で重要な
意義を有する。
【0022】図1の駆動車輪用軸受ユニットを組み立て
る際には、図2に示すように、先にハブ輪(10)と車軸
軸受(30)を組み付けておき、次に、ハブ輪(10)に外
方継手部材(20)を組み付ける。なお、外方継手部材
(20)の組付けを終えるまでは、インナレース(33a,
33b)の一方(33b)がないため、片方の転動体列は保
持器(37)によって保持される。ハブ輪(10)の通し孔
に外方継手部材(20)の軸部(29)を挿入すると、まず
セレーション部(17a,29a)が当たるので、セレーシ
ョンが噛み合うように周方向の位相を合わせてさらに軸
方向に押す。続いて、はめあい部(17b)への挿入が始
まる。ハブ輪(10)の環状凸縁(13)に外方継手部材
(20)の突合せ部(26)が当たった時点で圧入を終了す
る。
る際には、図2に示すように、先にハブ輪(10)と車軸
軸受(30)を組み付けておき、次に、ハブ輪(10)に外
方継手部材(20)を組み付ける。なお、外方継手部材
(20)の組付けを終えるまでは、インナレース(33a,
33b)の一方(33b)がないため、片方の転動体列は保
持器(37)によって保持される。ハブ輪(10)の通し孔
に外方継手部材(20)の軸部(29)を挿入すると、まず
セレーション部(17a,29a)が当たるので、セレーシ
ョンが噛み合うように周方向の位相を合わせてさらに軸
方向に押す。続いて、はめあい部(17b)への挿入が始
まる。ハブ輪(10)の環状凸縁(13)に外方継手部材
(20)の突合せ部(26)が当たった時点で圧入を終了す
る。
【0023】セレーション部(17a,29a)の長さ
(S)とはめあい部(17b,29b)の長さ(L)との関
係をS>Lとする(図1)。これにより、セレーション
部(17a,29a)の噛み合い始めがはめあい部よりも先
行することとなるので、セレーション部(17a,29a)
の周方向位相合わせが容易となる。
(S)とはめあい部(17b,29b)の長さ(L)との関
係をS>Lとする(図1)。これにより、セレーション
部(17a,29a)の噛み合い始めがはめあい部よりも先
行することとなるので、セレーション部(17a,29a)
の周方向位相合わせが容易となる。
【0024】図示するように、はめあい部(17b,29
b)を複列の転動体(34a,34b)間に配置すること
で、はめあい部の締め代によりハブ輪(10)の外径に変
化が生じてもインナレース(33a)に影響を与える心配
がなくなる。はめあい部(17b,29b)の長さ(L)は
軸径(D)の1/5以上とする。はめあい部(17a,29
a)の締め代(A)は0μm≦A≦60μmの範囲に設
定する。下限を0μm以上とするのは軸受の剛性を確保
するためである。上限を60μm以下とするのは、セレ
ーション部(17a,29a)とはめあい部(17b,29b)
を合わせた圧入力がナット(29c)締付けによる軸力以
下となるようにしてナット(29c)による締結を有効に
するためである。
b)を複列の転動体(34a,34b)間に配置すること
で、はめあい部の締め代によりハブ輪(10)の外径に変
化が生じてもインナレース(33a)に影響を与える心配
がなくなる。はめあい部(17b,29b)の長さ(L)は
軸径(D)の1/5以上とする。はめあい部(17a,29
a)の締め代(A)は0μm≦A≦60μmの範囲に設
定する。下限を0μm以上とするのは軸受の剛性を確保
するためである。上限を60μm以下とするのは、セレ
ーション部(17a,29a)とはめあい部(17b,29b)
を合わせた圧入力がナット(29c)締付けによる軸力以
下となるようにしてナット(29c)による締結を有効に
するためである。
【0025】図2に示す外方継手部材(20)はマウス部
(28)の底に平坦部(27)を設けてある。この平坦部
(27)に圧入治具(50)の先端を当てて力を加えること
により、加えた力がすべて正しく軸方向に作用するた
め、圧入操作が容易となり、しかも、こじったり、部品
を傷めたりする心配がない。
(28)の底に平坦部(27)を設けてある。この平坦部
(27)に圧入治具(50)の先端を当てて力を加えること
により、加えた力がすべて正しく軸方向に作用するた
め、圧入操作が容易となり、しかも、こじったり、部品
を傷めたりする心配がない。
【0026】図3に示す実施の形態は、外方継手部材
(20)の軸部(29)を中空円筒形とし、符号29dで示す
ように軸端部をかしめることによってハブ輪(10)との
結合を行っている。ハブ輪(10)の通し穴の端部に環状
段部を形成してスペーサリング(18)を収容させ、この
スペーサリング(18)を挟み込むようにしてかしめる。
このスペーサリング(18)を省略してハブ輪(10)の通
し穴の端部に軸部(29)の軸端部を直接かしめてもよ
い。軸部(29)を中空としたことによって軽量化、放熱
条件の緩和といった利点が得られる。はめあい部(29
b)の所期の締め代を保持するため、強度上、軸部(2
9)の中空部(24)の孔径dをはめあい部(29b)の軸
径Dの90%以下に設定するのが好ましい。
(20)の軸部(29)を中空円筒形とし、符号29dで示す
ように軸端部をかしめることによってハブ輪(10)との
結合を行っている。ハブ輪(10)の通し穴の端部に環状
段部を形成してスペーサリング(18)を収容させ、この
スペーサリング(18)を挟み込むようにしてかしめる。
このスペーサリング(18)を省略してハブ輪(10)の通
し穴の端部に軸部(29)の軸端部を直接かしめてもよ
い。軸部(29)を中空としたことによって軽量化、放熱
条件の緩和といった利点が得られる。はめあい部(29
b)の所期の締め代を保持するため、強度上、軸部(2
9)の中空部(24)の孔径dをはめあい部(29b)の軸
径Dの90%以下に設定するのが好ましい。
【0027】マウス部(28)の底に形成された平坦部
(27)にエンドプレート(48)を装着して、マウス部
(28)に充填したグリースの漏出を防ぐようにしてい
る。マウス部底に平坦部(27)を設けない場合などには
中空部(24)にエンドプレート(48)を装着するように
してもよい。エンドプレート(48)には貫通小孔(49)
を設けてあるため、中空部(24)による放熱作用が損な
われることはない。つまり、この貫通小孔(49)を通じ
てマウス部(28)内と外気とが連通しているため、マウ
ス部内や外側継手部材の内表面の熱を貫通小孔(49)お
よび中空部(24)を通じて外部に放散させることができ
る。
(27)にエンドプレート(48)を装着して、マウス部
(28)に充填したグリースの漏出を防ぐようにしてい
る。マウス部底に平坦部(27)を設けない場合などには
中空部(24)にエンドプレート(48)を装着するように
してもよい。エンドプレート(48)には貫通小孔(49)
を設けてあるため、中空部(24)による放熱作用が損な
われることはない。つまり、この貫通小孔(49)を通じ
てマウス部(28)内と外気とが連通しているため、マウ
ス部内や外側継手部材の内表面の熱を貫通小孔(49)お
よび中空部(24)を通じて外部に放散させることができ
る。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の駆動車輪
用軸受ユニットは、ハブ輪と等速自在継手の外方継手部
材と車軸軸受とをユニット化し、車軸軸受の複列のイン
ナレースのうちの少なくとも一方を外方継手部材に形成
したものにおいて、外方継手部材がマウス部と軸部を有
し、マウス部の軸部側端面をハブ輪との突合せ面とし、
軸部とハブ輪をはめあいとセレーションとにより結合
し、はめあい部を複列の転動体間に配置し、セレーショ
ン部とはめあい部の各々の長さ及び締め代を適切な範囲
に設定することによって、車輪用軸受ユニットとして必
要な剛性と現実的な方法、圧入力での組立てが可能にな
る。
用軸受ユニットは、ハブ輪と等速自在継手の外方継手部
材と車軸軸受とをユニット化し、車軸軸受の複列のイン
ナレースのうちの少なくとも一方を外方継手部材に形成
したものにおいて、外方継手部材がマウス部と軸部を有
し、マウス部の軸部側端面をハブ輪との突合せ面とし、
軸部とハブ輪をはめあいとセレーションとにより結合
し、はめあい部を複列の転動体間に配置し、セレーショ
ン部とはめあい部の各々の長さ及び締め代を適切な範囲
に設定することによって、車輪用軸受ユニットとして必
要な剛性と現実的な方法、圧入力での組立てが可能にな
る。
【0029】請求項2の発明のように、セレーション部
の長さ(S)とはめあい部の長さ(L)との関係をS>
Lとすることにより、ハブ輪に外方継手部材を組み付け
る際に、まずセレーション部が噛み合い始め、周方向の
位相が合った後、はめあい部に入るため、圧入操作が容
易となる。
の長さ(S)とはめあい部の長さ(L)との関係をS>
Lとすることにより、ハブ輪に外方継手部材を組み付け
る際に、まずセレーション部が噛み合い始め、周方向の
位相が合った後、はめあい部に入るため、圧入操作が容
易となる。
【0030】請求項4の発明のように、外方継手部材の
マウス底に圧入治具を当てるための平坦部を設けること
により、ハブ輪に外方継手部材の軸部を圧入して組み付
ける際に、外方継手部材を押圧する圧入治具がマウス底
の平坦部に当接して、押圧力が正しく軸方向に作用する
ため、圧入作業が容易となる。
マウス底に圧入治具を当てるための平坦部を設けること
により、ハブ輪に外方継手部材の軸部を圧入して組み付
ける際に、外方継手部材を押圧する圧入治具がマウス底
の平坦部に当接して、押圧力が正しく軸方向に作用する
ため、圧入作業が容易となる。
【0031】請求項5の発明のように、外方継手部材の
軸端部を加締めることによって外方継手部材とハブ輪と
を結合することにより、ハブナットを廃止できるため軽
量化とコストダウンが図れる。
軸端部を加締めることによって外方継手部材とハブ輪と
を結合することにより、ハブナットを廃止できるため軽
量化とコストダウンが図れる。
【0032】請求項6の発明のように、外方継手部材の
軸部を中空とすることによって放熱効果が得られるた
め、軸受の昇温による寿命低下を抑えることができる。
具体的には、中実のものに比べて軸受の温度上昇が約1
0℃低下することが確認されている。この場合、強度
上、軸部の孔径をはめあい部径の90%以下とするのが
望ましい(請求項7)。また、請求項8の発明のよう
に、マウス部底に装着するエンドプレートに貫通小孔を
設けることにより、外側継手部材のマウス部内に充填し
たグリースの漏洩を防止しつつ、マウス部内を外気に連
通させて通気を促すとともに、継手内部の内圧増大を防
止し、放熱効果を維持することができる。
軸部を中空とすることによって放熱効果が得られるた
め、軸受の昇温による寿命低下を抑えることができる。
具体的には、中実のものに比べて軸受の温度上昇が約1
0℃低下することが確認されている。この場合、強度
上、軸部の孔径をはめあい部径の90%以下とするのが
望ましい(請求項7)。また、請求項8の発明のよう
に、マウス部底に装着するエンドプレートに貫通小孔を
設けることにより、外側継手部材のマウス部内に充填し
たグリースの漏洩を防止しつつ、マウス部内を外気に連
通させて通気を促すとともに、継手内部の内圧増大を防
止し、放熱効果を維持することができる。
【図1】駆動車輪用軸受ユニットの縦断面図である。
【図2】駆動車輪用軸受ユニットの縦断面図である。
【図3】駆動車輪用軸受ユニットの縦断面図である。
【図4】従来の技術を示す縦断面図である。
10 ハブ輪 17a セレーション部 17b はめあい部 20 外方継手部材 26 突合せ部 27 平坦部 28 マウス部 29 軸部 29a セレーション部 29b はめあい部 29c ハブナット 30 車軸軸受 33a インナレース(アウトボード側) 33b インナレース(インボード側) 48 エンドプレート 49 貫通小孔 50 圧入治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 曽根 啓助 静岡県磐田市東貝塚1578番地 エヌティエ ヌ株式会社内 (72)発明者 小澤 仁博 静岡県磐田市東貝塚1578番地 エヌティエ ヌ株式会社内
Claims (8)
- 【請求項1】 ハブ輪と等速自在継手の外方継手部材と
車軸軸受とをユニット化し、車軸軸受の複列のインナレ
ースのうちの少なくとも一方を外方継手部材に形成した
ものにおいて、外方継手部材がマウス部と軸部を有し、
マウス部の軸部側端面をハブ輪との突合せ面とし、軸部
とハブ輪をはめあいとセレーションとにより結合し、は
めあい部を複列の転動体間に配置したことを特徴とする
駆動車輪用軸受ユニット。 - 【請求項2】 セレーション部は、噛み合い歯間に締め
代を設け、円周方向ガタをなくし、また、その長さをは
めあい部の長さよりも長くしたことを特徴とする請求項
1に記載の駆動車輪用軸受ユニット。 - 【請求項3】 はめあい部の長さをはめあい部軸径の1
/5以上とし、締め代(A)を0≦A≦60μmとした
ことを特徴とする請求項1または2に記載の駆動車輪用
軸受ユニット。 - 【請求項4】 外方継手部材のマウス底に圧入治具を当
てるための平坦部を設けたことを特徴とする請求項1乃
至3のいずれかに記載の駆動車輪用軸受ユニット。 - 【請求項5】 外方継手部材の軸端部を加締めることに
よって外方継手部材とハブ輪とを結合したことを特徴と
する請求項1乃至4のいずれかに記載の駆動車輪用軸受
ユニット。 - 【請求項6】 外方継手部材の軸部を中空にしてマウス
部内と外気を連通させたことを特徴とする請求項1乃至
5のいずれかに記載の駆動車輪用軸受ユニット。 - 【請求項7】 中空軸部の孔径をはめあい部径の90%
以下としたことを特徴とする請求項6に記載の駆動車輪
用軸受ユニット。 - 【請求項8】 外方継手部材のマウス部底に貫通小孔を
有するエンドプレートを装着したことを特徴とする請求
項6または7に記載の駆動車輪用軸受ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11232985A JP2000135903A (ja) | 1998-08-26 | 1999-08-19 | 駆動車輪用軸受ユニット |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24058398 | 1998-08-26 | ||
JP10-240583 | 1998-08-26 | ||
JP11232985A JP2000135903A (ja) | 1998-08-26 | 1999-08-19 | 駆動車輪用軸受ユニット |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006219424A Division JP4319208B2 (ja) | 1998-08-26 | 2006-08-11 | 駆動車輪用軸受ユニットの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000135903A true JP2000135903A (ja) | 2000-05-16 |
Family
ID=26530775
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11232985A Pending JP2000135903A (ja) | 1998-08-26 | 1999-08-19 | 駆動車輪用軸受ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000135903A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001092739A1 (fr) * | 2000-05-31 | 2001-12-06 | Nsk Ltd. | Unite d'entrainement de roue et son procede de fabrication |
JP2003054210A (ja) * | 2001-08-08 | 2003-02-26 | Koyo Seiko Co Ltd | 車軸用軸受装置 |
EP1177918A3 (en) * | 2000-07-31 | 2003-10-08 | Nsk Ltd | Drive unit for the wheels of a vehicle and its assembly method |
JP2008230487A (ja) * | 2007-03-22 | 2008-10-02 | Ntn Corp | 駆動車輪用軸受装置 |
CN111400831A (zh) * | 2020-03-06 | 2020-07-10 | 中国北方车辆研究所 | 一种三维编织碳纤维复合材料齿轮与金属轴连接方法和装置 |
-
1999
- 1999-08-19 JP JP11232985A patent/JP2000135903A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001092739A1 (fr) * | 2000-05-31 | 2001-12-06 | Nsk Ltd. | Unite d'entrainement de roue et son procede de fabrication |
US7104893B2 (en) | 2000-05-31 | 2006-09-12 | Nsk Ltd. | Wheel drive unit |
EP1177918A3 (en) * | 2000-07-31 | 2003-10-08 | Nsk Ltd | Drive unit for the wheels of a vehicle and its assembly method |
US6851866B2 (en) | 2000-07-31 | 2005-02-08 | Nsk Ltd. | Drive unit for wheel and assembly method for the same |
JP2003054210A (ja) * | 2001-08-08 | 2003-02-26 | Koyo Seiko Co Ltd | 車軸用軸受装置 |
JP4613462B2 (ja) * | 2001-08-08 | 2011-01-19 | 株式会社ジェイテクト | 車軸用軸受装置 |
JP2008230487A (ja) * | 2007-03-22 | 2008-10-02 | Ntn Corp | 駆動車輪用軸受装置 |
CN111400831A (zh) * | 2020-03-06 | 2020-07-10 | 中国北方车辆研究所 | 一种三维编织碳纤维复合材料齿轮与金属轴连接方法和装置 |
CN111400831B (zh) * | 2020-03-06 | 2023-04-28 | 中国北方车辆研究所 | 一种三维编织碳纤维复合材料齿轮与金属轴连接方法和装置 |
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---|---|---|---|
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