JP2000135451A - 衛生洗浄装置用ノズル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄水の噴出形態を簡単に変更することがで
き、しかも、共通部品で対応することができて製造も比
較的容易な衛生洗浄装置用ノズルを提供する。 【解決手段】 吐水孔１を有するノズル本体２に、この
ノズル本体２との間で同吐水孔１と連通する流水スペー
ス３が形成されるよう、前後進退動作可能にノズルカバ
ー４を付設し、このノズルカバー４に同流水スペース３
と連通する主噴出孔５及び副噴出孔６を形成し、同ノズ
ルカバー４が後退動作された状態で、前記主噴出孔５が
吐水孔１と連通接合されると共に、前記副噴出孔６がノ
ズル本体２によって閉塞されるように、同主噴出孔５及
び副噴出孔６を配設してなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、人体の肛門、局部
等を洗浄する携帯式或いは便器取付式の衛生洗浄装置に
用いられる衛生洗浄装置用ノズルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、図４に示す如く、吐水孔１を
有するノズル本体２が備わった衛生洗浄装置用ノズルは
知られている。この場合、衛生洗浄装置Ｂは、人体の肛
門、局部等を洗浄するもので、手で保持して使用するこ
とができ持ち運びすることができる携帯式である。該衛
生洗浄装置Ｂにおいては、本体ケース７にノズル接続部
16が突設され、該ノズル接続部16にノズル本体２は取り
付けられる。本体ケース７には、洗浄水を貯めるタンク
11、該タンク11内に挿入される吸水ホース12、該吸水ホ
ース12を通し同タンク11から洗浄水を吸い上げて前記ノ
ズル接続部16へと送水するポンプ13、等が内蔵されてい
る。したがって、ポンプ13を作動させることで、タンク
11内の洗浄水がノズル接続部16に給水され、該ノズル接
続部16に取り付けられるノズル本体２の吐水孔１から同
洗浄水は噴出される。

【０００３】又、この場合、水圧が強くストレート状に
噴出して人体の肛門や局部等を集中的にスポット洗浄す
ることができる噴出形態と、水圧が弱くて人体の肛門や
局部等の周辺を広範囲にワイド洗浄することができる噴
出形態とを、ノズル本体２を取り替えることによって変
更することができるようになっている。すなわち、スポ
ット洗浄を行う際には、前端に唯一つ吐水孔１が形成さ
れたノズル本体2aをノズル接続部16に取り付けて使用
し、ワイド洗浄を行う際には、前端に複数の吐水孔１が
形成されたノズル本体2bを同ノズル接続部16に取り付け
て使用し、これによって所望の洗浄作用が得られるよう
になっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術においては、スポット洗浄或いはワイド洗浄の
ように所望の洗浄作用を得るため、洗浄水の噴出形態を
変更するに際して、ノズル本体2a、2bを取り替える作業
が必要となり、該変更作業に手間取って使い勝手が良く
ないという問題があった。又、この場合、複数のノズル
本体2a、2bを製造しこれを部品として備える必要があ
り、製造、部品管理面でも問題があった。

【０００５】本発明は、上記従来の技術における問題を
悉く解決するために発明されたもので、その課題は、洗
浄水の噴出形態を簡単に変更することができて使い勝手
が良好で、しかも、共通部品で対応することができて製
造も比較的容易な衛生洗浄装置用ノズルを提供すること
である。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１記載の
衛生洗浄装置用ノズルは、吐水孔を有するノズル本体
に、該ノズル本体との間で同吐水孔と連通する流水スペ
ースが形成されるよう、前後進退動作可能にノズルカバ
ーを付設し、該ノズルカバーに同流水スペースと連通す
る主噴出孔及び副噴出孔を形成し、同ノズルカバーが後
退動作された状態で、前記主噴出孔が吐水孔と連通接合
されると共に、前記副噴出孔がノズル本体によって閉塞
されるように、同主噴出孔及び副噴出孔を配設してな
る。

【０００７】したがって、この場合、吐水孔を有するノ
ズル本体に主噴出孔及び副噴出孔が形成されたノズルカ
バーを付設しており、該ノズルカバーを後退動作させる
ことにより、主噴出孔が吐水孔と連通されると共に副噴
出孔が閉塞されて、洗浄水は主噴出孔からのみ勢い良く
噴出され、逆に、同ノズルカバーを前進動作させること
により、主噴出孔及び副噴出孔が共に流水スペースを介
して吐水孔と連通されて、洗浄水は主噴出孔及び副噴出
孔両者から弱く噴出される。

【０００８】このように、ノズルカバーを進退動作させ
ることによって簡単に洗浄水の噴出形態を変更すること
ができ、使い勝手良好にして所望の洗浄作用を得ること
ができる。又、この場合、一つのノズルカバーで対応で
きているので部品点数は少なく、該ノズルカバーをノズ
ル本体に前後進退動作可能に付設した構造で、部品管理
や製造も比較的容易となる。

【０００９】本発明の請求項２記載の衛生洗浄装置用ノ
ズルは、上記請求項１記載の衛生洗浄装置用ノズルにお
いて、ノズルカバーの前端中央に一つの主噴出孔を形成
し、該主噴出孔の周囲に複数の副噴出孔を形成したこと
を特徴とする。

【００１０】したがって、この場合は特に、ノズルカバ
ーを後退動作させることにより、該ノズルカバーの前端
中央に形成された一つの主噴出孔から洗浄水は勢い良く
ストレート状に噴出して、人体の肛門や局部等を集中的
にスポット洗浄することができ、逆に、同ノズルカバー
を前進動作させることにより、前記主噴出孔及びその周
囲に形成された複数の副噴出孔から洗浄水は弱く拡散状
に噴出して、人体の肛門や局部等をその周辺をも含めて
広範囲にワイド洗浄することができる。

【００１１】本発明の請求項３記載の衛生洗浄装置用ノ
ズルは、上記請求項２記載の衛生洗浄装置用ノズルにお
いて、主噴出孔を通る直線上に複数の副噴出孔を配設し
たことを特徴とする。

【００１２】したがって、この場合は特に、上記複数の
副噴出孔が主噴出孔と共に一直線上に配設されるので、
該一直線が人体の前後方向と略平行となる向きにして使
用することにより、ワイド洗浄する際に洗浄水が人体の
肛門や局部等の両側方へ飛散することを防止することが
でき、良好なワイド洗浄作用を得ることができる。

【００１３】本発明の請求項４記載の衛生洗浄装置用ノ
ズルは、上記請求項１〜３のいずれか一つに記載の衛生
洗浄装置用ノズルにおいて、ノズル本体の前端部分の外
側にノズルカバーを前後方向スライド自在に嵌合して付
設したことを特徴とする。

【００１４】したがって、この場合は特に、ノズル本体
の前端部分の外側に嵌合されたノズルカバーを前後方向
にスライド操作することによって、該ノズルカバーを簡
単に進退動作させることができ、使い勝手性が更に向上
する。

【００１５】

【発明の実施の形態】図１〜３は、本発明の請求項１〜
４全てに対応する一実施形態を示し、該実施形態の衛生
洗浄装置用ノズルは、吐水孔１を有するノズル本体２
に、該ノズル本体２との間で同吐水孔１と連通する流水
スペース３が形成されるよう、前後進退動作可能にノズ
ルカバー４を付設し、該ノズルカバー４に同流水スペー
ス３と連通する主噴出孔５及び副噴出孔６を形成し、同
ノズルカバー４が後退動作された状態で、前記主噴出孔
５が吐水孔１と連通接合されると共に、前記副噴出孔６
がノズル本体２によって閉塞されるように、同主噴出孔
５及び副噴出孔６を配設してなる。

【００１６】該実施形態の衛生洗浄装置用ノズルにおい
ては、ノズル本体２の前端部分の外側にノズルカバー４
を前後方向スライド自在に嵌合して付設している。又、
ノズルカバー４の前端中央に一つの主噴出孔５を形成
し、該主噴出孔５の周囲に複数の副噴出孔６を形成して
おり、この場合、主噴出孔５を通る一直線上に複数の副
噴出孔６を配設してもいる。

【００１７】この場合、衛生洗浄装置Ａは、人体の肛
門、局部等を洗浄するもので、手で保持して使用するこ
とができ持ち運びすることができる携帯式である。該衛
生洗浄装置Ａにおいては、図２に示す如く、本体ケース
７の衛生洗浄装置Ａ先端側の正面にノズル支持部８が突
設されており、該ノズル支持部８にノズル本体２は取着
固定されている。本体ケース７には、洗浄水を貯めるタ
ンク11、該タンク11内に挿入される吸水ホース12、該吸
水ホース12を通し同タンク11から洗浄水を吸い上げて前
記ノズル本体２へと送水するポンプ13、等が内蔵されて
いる。

【００１８】又、本体ケース７には、前記ポンプ13を駆
動させるモータ14や該モータ14の電源となる電池15等も
内蔵されており、同モータ14を作動・停止させるスイッ
チ16が同本体ケース７の正面側に設けられ、該スイッチ
16よりも衛生洗浄装置Ａ先端側の近傍位置に前記ノズル
本体２は突設されている。電池15は本体ケース７から出
し入れして取り替えることができるものであり、前記タ
ンク11も該本体ケース７に対して着脱自在で、該タンク
11を同本体ケース７から取り外して簡単に洗浄水を補給
することができる。

【００１９】この場合、スイッチ16を操作してポンプ13
を作動させると、タンク11内の洗浄水がノズル本体２に
給水され、該ノズル本体２の吐水孔１から吐出される。
ノズル本体２は略円筒形状で、図１に示す如く、その内
部が流水路９として形成されており、該流水路９の前端
側の一端に吐水孔１が形成され、同後端側の他端に接続
口部10が折曲状に延設されている。該接続口部10は前記
吸水ホース12と連通接続されており、洗浄水が同接続口
部10からルズル本体２に導入されて流水路９を通じ吐水
孔１から吐出される。

【００２０】又、ノズル本体２のノズル支持部８より突
出した部分の外側には、前端が曲面となったキャップ状
のノズルカバー４が前後進退動作自在に嵌合されてい
る。この場合、ノズルカバー４は手動で前後方向にスラ
イド動作され、前進動作された状態及び後退された状態
各々で停止固定されるものである。ここで停止固定する
ストッパー機構は特に限定されるものでなく、ノズル本
体２の前端部分の外側にノズルカバー４を螺合させ、該
ノズルカバー４が回動操作により前後進退動作されるよ
うになしても良く、この場合には、ストッパー機構は不
要となる。又、水圧が変化されるようになして、ノズル
カバー４を後方へバネ付勢しておき、強くされた水圧に
よって前方へ動作されるようになすことも可能である。

【００２１】図３に示す如く、ノズルカバー２の曲面と
なった前端には、その中央に主噴出孔５が形成され、該
主噴出孔５よりも若干径の小さな副噴出孔６が、同主噴
出孔５の両側に一直線上で揃うように配設形成されてい
る。この場合、中央の主噴出孔５はノズル本体２の前記
流水路９の中心線に沿った方向で形成され、両側の副噴
出孔６は同中心線に対し前方外側へと傾斜する方向で形
成されていて、洗浄水はこれ等の孔から横方向で拡散す
るように噴出される。

【００２２】したがって、該実施形態の衛生洗浄装置用
ノズルにおいては、図１（ｂ）に示す如く、ノズルカバ
ー４を後退動作させることにより、主噴出孔５が吐水孔
１と連通されると共にその両側の副噴出孔６はノズル本
体２の前端曲面が当接されることで閉塞されて、洗浄水
は中央の主噴出孔５からのみ勢い良く噴出される。逆
に、図１（ａ）に示す如く、ノズルカバー４を前進動作
させることにより、主噴出孔５及びその両側の副噴出孔
６が共に流水スペース３を介して吐水孔１と連通され
て、洗浄水は主噴出孔５及び両副噴出孔６から弱く噴出
される。

【００２３】このように、ノズルカバー４を進退動作さ
せることによって簡単に洗浄水の噴出形態を変更するこ
とができ、使い勝手良好にして所望の洗浄作用を得るこ
とができる。又、この場合、一つのノズルカバー４で対
応できているので部品点数は少なくて済み、該ノズルカ
バー４をノズル本体２に前後進退動作可能に付設した構
造で、部品管理や製造も比較的容易となる。

【００２４】又、該実施形態の衛生洗浄装置用ノズルに
おいては、ノズルカバー４の前端中央に一つの主噴出孔
５が形成され、該主噴出孔５の周囲両側に二つ副噴出孔
６が形成されているので、図１（ｂ）に示す如く、ノズ
ルカバー４を後退動作させることにより、該ノズルカバ
ー４の前端中央に形成された一つの主噴出孔５から洗浄
水は勢い良くストレート状に噴出して、人体の肛門や局
部等を集中的にスポット洗浄することができる。逆に、
図１（ａ）に示す如く、ノズルカバー４を前進動作させ
ることにより、前記主噴出孔５及びその両側二つの副噴
出孔６から洗浄水は弱く拡散状に噴出して、人体の肛門
や局部等をその周辺をも含めて広範囲にワイド洗浄する
ことができる。

【００２５】しかも、この場合、両側の副噴出孔６が主
噴出孔５と共に一直線上に配設されているので、該一直
線が人体の前後方向と略平行となる向きにして使用する
ことにより、ワイド洗浄する際に洗浄水が人体の肛門や
局部等の両側方へ飛散することを防止することができ、
良好なワイド洗浄作用を得ることができる。又、携帯式
の衛生洗浄装置Ａであるので、前記一直線が人体の前後
方向と略直交する向きにして同衛生洗浄装置Ａを手で持
ち、該衛生洗浄装置Ａを人体の前後方向に移動させなが
ら使用することで、人体の肛門や局部等をその周辺をも
含めて広く効果的にワイド洗浄することもできる。

【００２６】又、該実施形態の衛生洗浄装置用ノズルに
おいては、ノズル本体２の前端部分の外側にノズルカバ
ー４が前後方向スライド自在に嵌合されているので、該
ノズルカバー４を、例えば、その外側を手で持ち手動で
前後方向にスライド操作することができ、これによっ
て、同ノズルカバー４を簡単に進退動作させることがで
き、使い勝手はきわめて良好となっている。

【００２７】

【発明の効果】上述の如く、本発明の請求項１記載の衛
生洗浄装置用ノズルにおいては、使い勝手良好にして所
望の洗浄作用を得ることができ、しかも、共通部品で対
応することができて部品点数は少なく、部品管理や製造
も比較的容易となる。

【００２８】又、本発明の請求項２記載の衛生洗浄装置
用ノズルにおいては、特に、ノズルカバーを後退動作さ
せることによってスポット洗浄したり、同ノズルカバー
を前進動作させることによってワイド洗浄したりするこ
とができる。

【００２９】又、本発明の請求項３記載の衛生洗浄装置
用ノズルにおいては、特に、上記ワイド洗浄する際に、
洗浄水が両側方へ飛散することを防止することができ、
良好なワイド洗浄作用を得ることができる。

【００３０】又、本発明の請求項４記載の衛生洗浄装置
用ノズルにおいては、特に、外側に嵌合されたノズルカ
バーを前後方向にスライド操作することによって簡単に
進退動作させることができ、使い勝手性が更に向上す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態である衛生洗浄装置用ノズ
ルを示す（ａ）（ｂ）各々異なる状態における要部横断
面図。

【図２】同衛生洗浄装置用ノズルを備えた衛生洗浄装置
全体を示す縦断面図。

【図３】同衛生洗浄装置用ノズルを示す要部正面図。

【図４】従来例である衛生洗浄装置用ノズルを備えた衛
生洗浄装置全体を示す一部断面分解側面図。

【符号の説明】

１ 吐水孔 ２ ノズル本体 ３ 流水スペース ４ ノズルカバー ５ 主噴出孔 ６ 副噴出孔

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 吐水孔を有するノズル本体に、該ノズル
   本体との間で同吐水孔と連通する流水スペースが形成さ
   れるよう、前後進退動作可能にノズルカバーを付設し、
   該ノズルカバーに同流水スペースと連通する主噴出孔及
   び副噴出孔を形成し、同ノズルカバーが後退動作された
   状態で、前記主噴出孔が吐水孔と連通接合されると共
   に、前記副噴出孔がノズル本体によって閉塞されるよう
   に、同主噴出孔及び副噴出孔を配設してなる衛生洗浄装
   置用ノズル。
2. 【請求項２】 ノズルカバーの前端中央に一つの主噴出
   孔を形成し、該主噴出孔の周囲に複数の副噴出孔を形成
   したことを特徴とする請求項１記載の衛生洗浄装置用ノ
   ズル。
3. 【請求項３】 主噴出孔を通る一直線上に複数の副噴出
   孔を配設したことを特徴とする請求項２記載の衛生洗浄
   装置用ノズル。
4. 【請求項４】 ノズル本体の前端部分の外側にノズルカ
   バーを前後方向スライド自在に嵌合して付設したことを
   特徴とする請求項１〜３のいずれか一つに記載の衛生洗
   浄装置用ノズル。