JP2000134987A - 三相交流モータのインバータ制御装置 - Google Patents

三相交流モータのインバータ制御装置

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JP2000134987A
JP2000134987A JP10296719A JP29671998A JP2000134987A JP 2000134987 A JP2000134987 A JP 2000134987A JP 10296719 A JP10296719 A JP 10296719A JP 29671998 A JP29671998 A JP 29671998A JP 2000134987 A JP2000134987 A JP 2000134987A
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phase
voltage
motor
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control device
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JP10296719A
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English (en)
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Takeshi Sawada
武志 澤田
Tsuneyuki Egami
常幸 江上
Toyoaki Kurita
豊明 栗田
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】たとえばデッドタイムなどによりインバータの
非停止相の補正出力電圧成分の誤差に起因するモータ電
流の乱れを簡素に低減できる三相交流モータのインバー
タ制御装置を提供すること。 【解決手段】従来の二相変調制御法と同じく、非停止相
の電圧指令値に、停止相へのスイッチング停止区間の設
定に伴うインバータの出力電圧のずれを補償するための
補正電圧を算出し(S400)、更に、補正電圧に対応
するインバータの出力電圧の成分と補正電圧との間の誤
差を補償する誤差補償電圧をデッドタイム関連信号から
演算し(S402)、これら補正電圧Vof1u,Vo
f1v,Vof1wと誤差補償電圧Vof2u,Vof
2v,Vof2wとを加算して出力補正電圧Vofu,
Vofv,Vofwを求め(S404)、この出力補正
電圧で三相の電圧指令値Vu、Vv、Vwを補正して、
PWM信号形成のための補正電圧指令値とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は三相交流モータのイ
ンバータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の三相三相交流モータのインバータ
(PWM)制御では、任意相のデューティ比が1近傍に
なった場合にデューティ比を所定のスイッチング停止区
間の間、1に固定する二相変調制御法を採用することが
行われている。特開平5−56649号公報は、上記二
相変調制御法において、停止相のデューティ比の強制固
定時に非停止相の電圧指令値に補正電圧を加えて電流波
形の乱れを防止することを提案している。
【0003】また、従来の三相交流モータのインバータ
制御では、インバータの同一相の一対のスイッチング素
子の同時導通による高位電源端と低位電源端との間の短
絡を防止するために、同一相の上アームおよび下アーム
のスイッチング素子を両方共オフするデッドタイムを設
けることが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うに、従来の二相変調制御法においてデッドタイムを設
けると、インバータの非停止相の出力電圧のうち、上記
補正電圧に対応する出力電圧成分(補正出力電圧成分)
がデッドタイムの影響により誤差を生じ、この誤差分だ
け、本来の補正出力電圧成分からずれてしまい、このた
め相間電圧が変化してモータの電流が乱れてしまうとい
う問題が生じてしまう。
【0005】二相変調制御法における上記した非停止相
の電圧指令値に加える上記補正電圧と、インバータの出
力電圧のうち上記補正電圧に対応する電圧(補正出力電
圧成分)との間の上記不一致は、上記したデッドタイム
以外にも各種原因により生じることが考えられる。本発
明は上記問題点に鑑みなされたものであり、たとえばデ
ッドタイムなどによりインバータの非停止相の補正出力
電圧成分の誤差に起因するモータ電流の乱れを簡素に低
減できる三相交流モータのインバータ制御装置を提供す
ることを、その解決すべき課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
になされた請求項1記載のインバータ制御装置によれ
ば、従来の二相変調制御法と同じく、非停止相の電圧指
令値に、停止相へのスイッチング停止区間の設定に伴う
インバータの出力電圧のずれを補償するための補正電圧
を加える。なお、ここでいう「加える」という用語の意
味は単なる算術加算だけでなく、減算など上記ずれを補
償可能な各種演算を含む。
【0007】更に、本発明では特に、補正出力電圧成
分、すなわち、補正電圧に対応するインバータの出力電
圧の成分と補正電圧との間の誤差を補償する誤差補償電
圧を演算してあらかじめ補正電圧に加える。このように
すれば、種々の原因により電圧指令値に加えられる上記
補正電圧と、この補正電圧に対応してインバータから実
際に三相交流モータに出力される出力電圧中の補正出力
電圧成分との間の誤差を、実際に出力電圧をモニタする
といった煩雑な手法を採用することなく簡単に補償する
ことができ、上記誤差により生じる電流の乱れを防止す
ることができる。
【0008】更に本発明では、三相交流モータの逆起電
力に関連する成分が低減された電圧指令値関連状態量に
基づいてスイッチング停止区間を決定する。このように
すれば、算出した電圧指令値に含まれるモータの逆起電
力によりスイッチング停止区間が乱れて最適な区間から
ずれるという問題を解決することができる。
【0009】請求項2記載の構成によれば請求項1記載
の三相交流モータのインバータ制御装置において更に、
上記誤差は、インバータにより実施されるデッドタイム
による補正出力電圧成分と補正電圧との間の誤差を含む
ので、デッドタイムにより非停止相の補正出力電圧成分
に形成される誤差を解消することができ、たとえば二相
変調制御法を採用するインバータ制御においてデッドタ
イムを採用する場合でも電流の乱れを簡素かつ正確に低
減することができる。
【0010】請求項3記載の構成によれば請求項1又は
2記載の三相交流モータのインバータ制御装置において
更に、電圧指令値関連状態量から三相交流モータの逆起
電力に関連する成分を減算するこのようにすれば、電圧
指令値からモ-タの逆起電力に関連する成分を簡単かつ正
確に除去することができる。
【0011】請求項4記載の構成によれば請求項3記載
の三相交流モータのインバータ制御装置において更に、
三相交流モータの回転数及び回転位相角に基づいて上記
逆起電力を決定するので、簡単かつ正確に逆起電力を求
めることができる。請求項5記載の構成によれば請求項
4記載の三相交流モータのインバータ制御装置において
更に、所定の一相の逆起電力を請求項4の方式で求め、
他の相の逆起電力を、上記所定の一相の逆起電力と各相
間の位相差および回転数に基づいて決定するので、すべ
ての相の逆起電力を請求項4記載の方式で求めるよりも
たとえばマップを小型化できるなど、演算を簡素化する
ことができる。
【0012】請求項6記載の構成によれば請求項3記載
の三相交流モータのインバータ制御装置において更に、
三相交流モータの電圧指令値および相電流に基づいて上
記逆起電力を決定するので、逆起電力を簡単に決定する
ことができる。請求項7記載の構成によれば請求項1又
は2記載の三相交流モータのインバータ制御装置におい
て更に、入力される電流指令値及び検出された電流検出
値に基づいて演算された回転座標系上の指令値の高調波
成分を除去して回転座標系上の指令値の低域成分を抽出
し、この回転座標系上の指令値の低域成分によりスイッ
チング停止区間を決定する。
【0013】このようにすれば、スイッチング停止区間
決定用の信号に含まれるモータの逆起電力成分を回転座
標系上であらかじめ除去するという手法を採用するの
で、モータの逆起電力成分の除去がLPF処理によりき
わめて簡素に実現できるという優れた効果を奏すること
ができる。請求項8記載の構成によれば請求項7記載の
三相交流モータのインバータ制御装置において更に、三
相交流モータは誘導モータからなる。
【0014】このようにすれば、誘導モータにおいて二
相変調制御法を採用する際において、たとえば、ティー
ス及びスロットの形状による回転磁界の正弦波分布形状
の歪みや、鉄心のインダクタンス特性の非直線性などに
起因して電圧指令値に重畳する高調波成分を除去するこ
とができるので、上記高調波成分によるスイッチング停
止区間の望ましくないずれを防止することができる。
【0015】請求項9記載の構成によれば請求項1ない
し8のいずれか記載の三相交流モータのインバータ制御
装置において更に、インバータのデッドタイムを発生す
るための回路部分の温度に関連する状態量に基づいて誤
差補償電圧を決定するので、上記回路部分の温度変化に
もとづくデッドタイムの変動による上記補正電圧と上記
補正出力電圧成分との間のずれの変動を簡素に補償する
ことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の三相交流モータのインバ
ータ制御装置の好適な態様を以下の実施例を参照して説
明する。
【0017】
【実施例】本発明をPMモータ(磁石界磁型三相交流モ
ータ)のインバータ制御装置に適用した実施例を図1に
示すブロック図を参照して説明する。このインバータ制
御装置は、入力された直流電源電圧DCVを三相交流電
圧に変換してPMモータMに印加してPMモータMを制
御するインバータ1と、このインバータ1を制御するコ
ントローラ2と、コントローラ2からインバータへ出力
される制御電圧を電力増幅し、レベルシフトしてインバ
ータ1の各6個の三端子パワースイッチング素子の制御
端子に印加するバッファ3と、インバータ1からPMモ
ータMへ流れるU相電流Iuと、W相電流Iwとを検出
する電流センサ4,5とを有している。
【0018】インバータ1は、上述の6個の三端子パワ
ースイッチング素子と、各三端子パワースイッチング素
子の一対の主端子間に並列接続されるフライバックダイ
オードとからなるが、周知の構成であるので説明は省略
する。コントローラ2は、U相電流Iu、W相電流I
w、及び入力されるトルク指令に従ってインバータ1の
スイッチング制御信号を形成する。コントローラ2の詳
細を図2に示すブロック図を参照して説明する。
【0019】コントローラ2は、PWM変調手段10、
電圧指令値演算手段20、逆起電力演算手段30、スイ
ッチング停止区間決定手段40、補正電圧量演算手段5
0、デジタル加算手段(本発明でいう電圧指令値補正手
段)60、70、80を備えている。以下、上記各手段
の詳細を以下に説明する。
【0020】PWM変調手段10は、入力される後述の
補正電圧指令値Vu’、Vv’、Vw’の大きさにそれ
ぞれ比例するデューティ比を有する3相分のPWM信号
を形成するものであり、ハードウエアまたはソフトウエ
アにより実現することができる。たとえば、搬送周波数
に等しい周期の鋸歯状波電圧をこれら補正電圧指令値V
u’、Vv’、Vw’でそれぞれクランプし、二値化す
ることにより得ることができる。
【0021】上述の他の手段20〜80は、DSP(デ
ジタルシグナルプロセッサ)でソフトウエア処理される
ことができ、その信号の流れは図3のフローチャートに
示されるように、実電流Iu、Iwを電流センサ4,5
を読み込むステップS1、トルク指令を読み込んでそれ
から指令電流Iu’、Iw’を演算するステップS2、
三相の電圧指令値Vu、Vv、Vwを演算するステップ
S3、モータの逆起電力VRu,VRv,VRwを演算
する(逆起電力演算手段)ステップS4、スイッチング
停止区間を決定するステップ(スイッチング停止区間決
定手段)S5、補正電圧を演算するステップ(補正電圧
演算手段)S6、電圧指令値を補正するステップ(電圧
指令値補正手段)S7からなる。
【0022】トルク指令を読み込むステップS2は、ト
ルク指令の代わりに指令電流指令電流Iu’、Iw’を
読み込んでもよい。三相の電圧指令値Vu、Vv、Vw
を演算するステップS3は、指令電流Iu’、Iw’と
実電流Iu、Iwとに基づいて両者を一致させるように
三相の電圧指令値Vu、Vv、Vwを演算する手段であ
って、三相交流モータのインバータ制御では周知のもの
であるが、これらステップS2、S3の信号処理の流れ
の一例を図4に示す。
【0023】図4において、電圧指令値演算手段20は
U相電流Iu、W相電流Iwを静止直交座標系における
電流Iy、Ixへ3相−2相変換する処理ブロック2
1、電流Iy、Ixを回転座標系における電流Id、I
qに座標変換する処理ブロック22、電流Id、Iqか
ら回転数を検出する処理ブロック23、抽出された回転
数信号の高域ノイズをカットする処理ブロック24、高
域カットされた回転数信号を角速度信号に変換する処理
ブロック25、電流Iy、Ixと角速度信号と電圧V
x、Vyとから回転子位置θを示す位置角度信号を検出
する処理ブロック26、角速度信号により上記位置角度
信号の通過帯域を調整する一次遅れ型フィルタ27を有
している。一次遅れ型フィルタ27から出力される補正
位置角度信号は、座標変換用の処理ブロック22に入力
されて静止直交座標系における電流Iy、Ixを回転座
標系における電流Id、Iqに座標変換する際に用いら
れるとともに、後述する逆座標変換用の処理ブロック3
3に入力されて回転座標系における電圧Vd、Vqを静
止直交座標系における電圧Vy、Vxに変換する際にも
用いられる。座標変換用の処理ブロック22から出力さ
れる電流Id、Iqは、電流制御用の処理ブロック32
に入力され、処理ブロック32にて電圧Vd、Vqが形
成される。
【0024】更に説明すると、外部から入力されたトル
ク指令は、処理ブロック31で対応する回転座標系にお
ける電流Id’、Iq’に変換され、電流制御用の処理
ブロック32は、検出電流Id、Iqが目標電流I
d’、Iq’に収束するように回転座標系における電圧
Vd、Vqを形成する。そして、この電圧Vd、Vqは
逆座標変換用の処理ブロック33にて静止直交座標系に
おける電圧Vy、Vxに変換され、更に、電圧Vy、V
xは2相−3相変換する処理ブロック34で三相の電圧
指令値Vu、Vv、Vwに変換される。なお、上述した
相電流Iu、Iwと入力トルク指令値に基づいて三相の
電圧指令値Vu、Vv、Vwを形成するセンサレスイン
バータ制御自体は、たとえば本出願人の出願になる特開
平10−32993号公報などに記述されるように周知
であり、かつ、本発明の要旨ではないのでこれ以上の説
明は省略する。
【0025】逆起電力演算手段30を構成するステップ
S4は、モータMの逆起電力に関する逆起電力関連信号
から逆起電力VRu,VRv,VRwを演算する。逆起
電力演算手段30はハードウエアまたはソフトウエアに
より構成することができるが、たとえば、図5または図
6に示すフローチャートを実行することにより実現する
ことができる。
【0026】図5では、モータMの逆起電力に関する逆
起電力関連信号として回転数および回転子の回転角度位
置が用いられる。まず、図4に示す処理ブロック23か
らモータの回転数が読み込まれ、処理ブロック26から
回転子の回転角度位置が読み込まれる(S100)。次
に、読み込んだ回転数および回転角度位置をあらかじめ
記憶するマップに入力して所定相の逆起電力をサーチす
る(S102)。なお、このマップは、モータの回転数
と回転子の回転角度位置と上記所定相の逆起電力との関
係を示す。なお、マップの代わりに逆起電力と回転数と
回転角度位置とのよく知られている関係を示す公知の計
算式から逆起電力を算出することもできる。次に、サー
チした所定相の逆起電力と回転数および各相の位相差か
ら他の相逆起電力を演算する(S104)。
【0027】その他、図6では、モータMの逆起電力に
関する逆起電力関連信号として電流、電圧指令値が用い
られる。まず、S1、S3で求めた電流、電圧指令値を
読み込み(S202)、それらからマップまたは公知の
計算式に基づいてモータの逆起電力VRu,VRv,V
Rwを決定する(S204)。次に、スイッチング停止
区間決定手段40を構成するステップS5を図7に示す
フローチャートを参照して次に説明する。ステップS5
では、スイッチング停止区間を三相の電圧指令値Vu、
Vv、Vwだけでなく、ステップS4で求めた逆起電力
VRu,VRv,VRwに基づいて決定する。
【0028】更に説明すると、モータ電流に基づいて決
定した三相の電圧指令値Vu、Vv、Vwの波形は逆起
電力VRu,VRv,VRwの影響で波形が乱れている
ので、三相の電圧指令値Vu、Vv、Vwおよび逆起電
力VRu,VRv,VRwを読み込み(S300)、三
相の電圧指令値Vu、Vv、Vwから三相の逆起電力V
Ru,VRv,VRwを差し引いたスイッチング停止区
間演算用の電圧指令VRud,VRvd,VRwdを演
算する(S302)。これにより、モータの逆起電力V
Ru,VRv,VRwによる波形の乱れがないスイッチ
ング停止区間演算用の電圧指令VRud,VRvd,V
Rwdが得られる。次に、求めたスイッチング停止区間
演算用の電圧指令VRud,VRvd,VRwdから零
クロスコンパレ−タによりデジタル信号zcu〜zcw
を演算し(S304)、デジタル信号zcu〜zcwの
組み合わせに対するマップに基づいて、絶対値が最も大
きい相の電圧指令値にスイッチング停止区間を設定する
スイッチング停止区間決定信号Pssを演算して補正電
圧演算手段50に出力する(S306)。
【0029】次に、補正電圧演算手段50を構成するス
テップS6を図8に示すフローチャートを参照して説明
する。ここでは、三相の電圧指令値Vu、Vv、Vwお
よびスイッチング停止区間決定信号Pssから、停止相
の電圧指令値のデューティ比(変調率)を0または1に
補正するとともに、それによる相間電圧の変化を補償す
るために非停止相の電圧指令値を補正する補正電圧Vo
f1u,Vof1v,Vof1wを求める(S40
0)。
【0030】次に、非停止相の上記補正電圧に対応する
インバータの出力電圧の成分である補正出力電圧成分と
上記補正電圧との間の誤差を補償する誤差補償電圧を求
める(S402)。なお、この実施例では、インバータ
1に内蔵されるデッドタイム設定回路や三端子パワース
イッチング素子のスイッチングの遅れなどの影響により
非停止相の上記補正出力電圧成分が変化する現象を上記
誤差の発生原因とする。更に具体的に説明すれば、イン
バータ1からデッドタイムに関するデッドタイム関連信
号を読み込み、このデッドタイム関連信号と誤差補償電
圧との関係を示すマップへこのデッドタイム関連信号を
入力して誤差補償電圧Vof2u,Vof2v,Vof
2wを求める。そして、補正電圧Vof1u,Vof1
v,Vof1wと誤差補償電圧Vof2u,Vof2
v,Vof2wとを加算して、出力補正電圧Vofu,
Vofv,Vofwを求める(S404)。
【0031】デッドタイム関連信号としては、この実施
例ではデッドタイムのタイミングを用いるが、更にスィ
ッチング周波数、温度、電源電圧、電流などを用いるこ
ともできる。すなわち、二相変調制御法における非停止
相の上記補正電圧Vof1u,Vof1v,Vof1w
と、この補正電圧Vof1u,Vof1v,Vof1w
に対応するインバータの出力電圧成分である補正出力電
圧成分との間に誤差を生じさせる外部要因に対しては、
この外部要因と上記誤差との関係をあらかじめ記憶して
おき、それに基づいて誤差を推定してその分を補正電圧
から差し引くことにより、外部環境の影響を排除して正
確な補正が可能な二相変調制御法を実現することができ
る。
【0032】デジタル加算器60,70,80をなすス
テップS7では、補正電圧演算手段50から出力された
各相の電圧補正量Vofu,Vofv,Vofwと三相
の電圧指令値Vu、Vv、Vwとを加算して出力電圧指
令値Vu’、Vv’、Vw’を求め、これをPWM変調
手段10に出力する。以上説明したこの実施例のインバ
ータ制御装置によれば、モータの逆起電力の影響による
スイッチング停止区間の変動を低減できるとともに、デ
ッドタイムなどの外乱による補正電圧の誤差を補償して
それによるモータ電流の乱れが少ない制御を実現するこ
とができる。 (変形態様1)上記実施例で説明したインバータ制御装
置の変形態様を以下に説明する。
【0033】この態様では、補正電圧演算手段50は、
インバータ1、特にインバータ1のデッドタイムを発生
するための回路部分あるいはスイッチング素子の温度を
検出し、この温度と誤差補償電圧との関係を記憶するマ
ップに検出温度を入力して誤差補償電圧を検出する。こ
のようにすれば、インバータ1のデッドタイムを発生す
るための回路部分の温度の変化による上記誤差の変動を
補償することができる。 (変形態様2)上記実施例で説明したインバータ制御装
置の変形態様を図9に示すブロック図を参照して以下に
説明する。
【0034】この態様は、上記実施例において、PMモ
ータの代わりに三相誘導モータを用い、更に、逆起電力
演算手段30の代わりに電圧指令値関連状態量演算手段
30’を用い、スイッチング停止区間決定手段40の代
わりにスイッチング停止区間決定手段40’を用いた点
が異なっている。以下、構成上、実施例1と異なる上記
部分について説明する。
【0035】電圧指令値関連状態量演算手段30’は、
電圧指令値演算手段20の電流制御処理ブロック32か
ら入力される回転座標系上の電圧指令値Vd,Vqの低
域成分を抽出するローパスフィルタ300と、ローパス
フィルタ300から出力される電圧指令値Vd,Vqの
低域成分を2相−3相変換して求めた電圧指令値(電圧
指令値関連状態量)Vu’’、Vv’’、Vw’’をス
イッチング停止区間決定手段40’に出力する2相3相
変換処理ブロック301とからなる。
【0036】スイッチング停止区間決定手段40’は、
入力される電圧指令値(電圧指令値関連状態量)V
u’’、Vv’’、Vw’’に基づいてスイッチング停
止区間を決定する。このようにすれば、誘導モータの回
転子及び固定子の形状および磁気特性に基づく回転磁界
及び回転磁極の空間的歪みに起因して電流Iu,Iwに
含まれる高調波成分によりスイッチング停止区間がずれ
るのを抑止することができる。
【0037】なお、図9に示すスイッチング停止区間決
定方式をPMモータに採用してもよい。特に、この実施
例では、スイッチング停止区間決定用の指令値を作成す
るための信号(ここでは電流Iu,Iw)に含まれるモ
ータの逆起電力成分を回転座標系上で高調波成分として
除去するという手法を採用するので、モータの逆起電力
成分の除去がLPF処理により簡素かつ良好に実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるPMモータの制御装置のブロック
図である。
【図2】図1のコントローラ(インバータ制御装置)の
ブロック図である。
【図3】図1のコントローラの動作を示すフローチャー
トである。
【図4】図2の電圧指令値演算手段の一例を示すブロッ
ク図である。
【図5】図3のステップS4の一例を示すフローチャー
トである。
【図6】図3のステップS4の他例を示すフローチャー
トである。
【図7】図3のステップS5の一例を示すフローチャー
トである。
【図8】図3のステップS6の一例を示すフローチャー
トである。
【図9】他のインバータ制御例を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1…インバータ 2…コントローラ(インバータ制御装置) 20…電圧指令値演算手段 30…逆起電力演算手段 40…スイッチング停止区間決定手段 50…補正電圧演算手段 60,70,80…デジタル加算器(電圧指令値補正手
段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗田 豊明 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5H576 BB04 BB05 CC01 DD02 DD04 EE01 EE11 GG04 HA01 HB02 JJ02 JJ17 JJ25 JJ26 JJ30 LL14 LL22 LL41

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】三相交流モータ駆動用のインバータの各相
    電圧を指令する電圧指令値に関連する電圧指令値関連状
    態量に基づいてスイッチング停止区間を設定するスイッ
    チング停止区間決定手段と、 各相の前記電圧指令値を補正する補正電圧を前記電圧指
    令値および前記スイッチング停止区間に基づいて演算す
    る補正電圧演算手段と、 前記電圧指令値に前記補正電圧を加えることにより停止
    相への前記スイッチング停止区間の設定に伴う前記イン
    バータの出力電圧のずれを補償する電圧指令値補正手段
    と、 を備える三相交流モータのインバータ制御装置におい
    て、 前記スイッチング停止区間決定手段は、前記三相交流モ
    ータの逆起電力に関連する成分が低減された前記電圧指
    令値関連状態量に基づいて前記スイッチング停止区間を
    演算し、 前記補正電圧演算手段は、前記補正電圧に対応する前記
    インバータの出力電圧の成分である補正出力電圧成分と
    前記補正電圧との間の誤差を補償する誤差補償電圧を演
    算して前記補正電圧に加えることを特徴とする三相交流
    モータのインバータ制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の三相交流モータのインバー
    タ制御装置において、 前記誤差は、前記インバータにより実施されるデッドタ
    イムによる前記補正出力電圧成分と前記補正電圧との間
    の誤差を含むことを特徴とする三相交流モータのインバ
    ータ制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の三相交流モータのイ
    ンバータ制御装置において、 前記スイッチング停止区間決定手段は、前記電圧指令値
    から前記三相交流モータの逆起電力に関連する成分を減
    算することを特徴とする三相交流モータのインバータ制
    御装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の三相交流モータのインバー
    タ制御装置において、 予め記憶する前記三相交流モータの回転数及び回転位相
    角に基づいて前記逆起電力に関連する成分を決定する逆
    起電力演算手段を有することを特徴とする三相交流モー
    タのインバータ制御装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の三相交流モータのインバー
    タ制御装置において、 前記逆起電力演算手段は、前記所定の一相の逆起電力に
    関連する成分を前記三相交流モータの回転数及び回転位
    相角に基づいて決定し、残る相の前記逆起電力に関連す
    る成分を前記所定相の逆起電力、各相間の位相差および
    回転数に基づいて決定することを特徴とする三相交流モ
    ータのインバータ制御装置。
  6. 【請求項6】請求項3記載の三相交流モータのインバー
    タ制御装置において、 前記三相交流モータの電圧指令値および相電流に基づい
    て前記逆起電力に関連する成分を決定する逆起電力演算
    手段を有することを特徴とする三相交流モータのインバ
    ータ制御装置。
  7. 【請求項7】請求項1又は2記載の三相交流モータのイ
    ンバータ制御装置において、 入力される電流指令値及び検出された電流検出値に基づ
    いて演算された回転座標系上の指令値の高調波成分を除
    去することにより抽出された前記回転座標系上の指令値
    の低域成分に基づいて前記電圧指令値関連状態量を演算
    する電圧指令値関連状態量演算手段を有することを特徴
    とする三相交流モータのインバータ制御装置。
  8. 【請求項8】請求項7記載の三相交流モータのインバー
    タ制御装置において、 前記三相交流モータは、誘導モータからなることを特徴
    とする三相交流モータのインバータ制御装置。
  9. 【請求項9】請求項1ないし8のいずれか記載の三相交
    流モータのインバータ制御装置において、 前記補正電圧演算手段は、前記インバータのデッドタイ
    ムを発生するための回路部分の温度に関連する状態量に
    基づいて前記誤差補償電圧を決定することを特徴とする
    三相交流モータのインバータ制御装置。
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