JP2000134696A - 電磁型電気音響変換器 - Google Patents

電磁型電気音響変換器

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JP2000134696A
JP2000134696A JP30659998A JP30659998A JP2000134696A JP 2000134696 A JP2000134696 A JP 2000134696A JP 30659998 A JP30659998 A JP 30659998A JP 30659998 A JP30659998 A JP 30659998A JP 2000134696 A JP2000134696 A JP 2000134696A
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diaphragm
outer peripheral
peripheral portion
center pole
acoustic transducer
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JP30659998A
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English (en)
Inventor
Shuji Saeki
周二 佐伯
Sawako Usuki
佐和子 薄木
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)
  • Electrostatic, Electromagnetic, Magneto- Strictive, And Variable-Resistance Transducers (AREA)
  • Telephone Set Structure (AREA)
  • Telephone Function (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は携帯端末に用いられる電磁型電気音
響変換器であり、振動板の共振周波数と音響共振周波数
で再生される2つの共振峰間の音圧レベルを向上させ、
メロディー音の高調波成分を十分な音圧レベルで再生す
ることを目的とする。 【解決手段】 本発明は、センターポール1とマグネッ
ト4の上面に空隙を設けて支持された第1の振動板10
と、前記第1の振動板10の上面に固着され、中央部と
外周部の磁束密度が実質的に均一となるように、外周部
に切欠き部を設けた形状の第2の振動板11を具備し、
第1と第2の振動板で構成される振動系の質量を軽量化し
て、高い音圧レベルが得られるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は携帯電話、PHS
(登録商標)(Personal Handy Phon
e Set)、ポケットベル(登録商標)等の携帯端末
装置で、主に着信を知らせる呼出し音の再生に使用され
る電磁型電気音響変換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯電話、PHS(Person
al Handy Phone Set)、ポケットベル
等の携帯端末装置では、その本体内に、振動板の共振を
利用して高音圧の再生が可能な電磁型電気音響変換器が
取り付けられ、着信を知らせる呼出し音の再生に用いら
れてきた。
【0003】従来の電磁型電気音響変換器を図9、図1
0により説明する。図9は従来の電磁型電気音響変換器
の構造断面図であり、1はプレート2の中央部に一体に
形成されたセンターポール、3はセンターポール2の外
周に設けられた励磁コイル、4は励磁コイル2の外周部
でプレート2の上面に固着されたマグネット、5はセン
ターポール1の上面とマグネット4の上面との間に空隙
を設け、マグネット外周部の突出部上面に置かれる磁性
材料よりなる第1の振動板、6は第1の振動板の上面中
央に固着され磁性材料よりなる第2の振動板、7は第
1、第2の振動板5、6の上面を覆い、マグネット4及
びプレート2の外周に固着されたケース、8はケース7
の壁面に設けられた音響ポート、9はケース7と第1、
第2の振動板5、6の上面に構成される空室である。図
10は第1の振動板5と第2の振動板6の上面図を示す
が、ともに円板状であり、通常、振動板の厚みは、例え
ば第1の振動板5が30μ、第2の振動板6が150μ
として、第2の振動板は第1の振動板に比べて厚く設計
される。
【0004】前記電磁型電気音響変換器の動作について
説明すると、振動系を構成する第1の振動板5と第2の
振動板6は磁性材料であるため、マグネット4とセンタ
ーポール1との間に作用する静的吸引力により吸引さ
れ、センターポール側に撓む。励磁コイル2に電気信号
が加えられると、第1の振動板5と第2の振動板6の中
を前記電気信号により発生する磁束が流れ、第1の振動
板5、第2の振動板6とマグネット4、センターポール
1との間の磁気吸引力が変化して、第1の振動板5と第
2の振動板6が振動して音を発生するものである。この
場合、マグネット4で発生する磁束で材厚の薄い第1の
振動板は磁気飽和を生じるため、励磁コイル3に印可さ
れる電気信号により生じる吸引力のほとんどは、センタ
ーポール1と十分な材厚を持たせた第2の振動板6との
間で作用するものである。前記の発生音は第1の振動板
5と第2の振動板6上面のケース7で覆われた空間9に
伝えられ、ケース7の壁面に設けられた音響ポート8よ
り放射されるものである。
【0005】図11のカーブAは前記構成の電磁型電気
音響変換器に正弦波信号を印加した場合の音圧周波数特
性を示すものである。ケース7の空間9と音響ポート8
はヘルムホルツの音響共鳴器を構成するものであり、こ
の音響共振周波数f3は第1の振動板5と第2の振動板
6で構成される機械振動系の共振周波数f1よりも高く
設定され、これにより電磁型電気音響変換器では、2つ
の共振峰によって再生帯域の拡大が図られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の電磁型電気
音響変換器では、呼出し音に変化をあたえるため、メロ
ディー音の再生を行っている。その手段は励磁コイル2
に加える信号波形をを矩形波として、メロディー音を構
成する高調波成分を図11で示した音圧周波数特性の周
波数帯域幅f1からf3で再生するものである。図12
のCカーブはduty=50%の矩形波信号を電磁型電
気音響変換器に印加した場合の高調波成分を含む音圧特
性を示す。正弦波信号を印可して測定した図11の音圧
周波数特性と比較して、高調波成分で再生される低音域
の特性がわかる。しかしながら、従来の電磁型電気音響
変換器では、図11で示す音圧特性の再生帯域幅f1と
f3との間の帯域f2付近の音圧レベルが低く、この帯
域で再生されるメロディー音の高調波成分の音圧レベル
が低く、メロディー音の再生時に音量が低下するという
課題があった。
【0007】さらに、メロディー音ではない通常の呼出
し音は単一周期(2.5kから2.8kHzの1ポイン
ト周波数)の矩形波が用いられる。この帯域は、電磁型
電気音響変換器の第1の振動板5と第2の振動板6で構
成される機械振動系の共振周波数f1を厳しく管理する
ことで実現するものである。一方、高い音圧レベルを得
るためには振動板の質量を軽くする必要があるが、共振
周波数f1は第1の振動板5と第2の振動板6で構成さ
れる機械振動系の振動質量と第1の振動板のスティフネ
スで決定されるため、振動板の質量を変化させると共振
周波数f1が変動して、1ポイント周波数を用いる通常
の呼出し音の音圧レベルが低下するいう課題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の電磁型電気音響変換器は、中央部にセンター
ポールを有するプレートと、前記センターポールの外周
部に配置された励磁コイルと、前記励磁コイルの外周部
の前記プレート上に配置されたリング状のマグネット
と、前記センターポールと前記マグネットの上面に空隙
を設けて支持された第1の振動板と、前記第1の振動板
の上面に固着され、中央部と外周部の磁束密度が実質的
に均一となるように、外周部に切欠き部を設けた形状、
あるいは振動板の外周部の材厚を中央部より薄くした形
状とした第2の振動板と、前記第1、第2の振動板の上
面を覆いその壁面に音響ポートを具備する構成とするこ
とにより、第2の振動板の中を流れる磁束を従来と大き
く変化させることなく、第1と第2の振動板で構成される
振動系の質量を軽量化して、高い音圧レベルが得られる
ものである。
【0009】また、中央部にセンターポールを有するプ
レートと、前記センターポールの外周部に配置された励
磁コイルと、前記励磁コイルの外周部の前記プレート上
に配置されたリング状のマグネットと、前記センターポ
ールと前記マグネットの上面に空隙を設けて外周部を支
持された第1の振動板と、前記第1の振動板の上面に固
着され、円板状の中央部とリング状の外周部との間を細
棒状の連結部で連結した構成、あるいは外周部に突起部
を設けた構成として、外形を実質的に大きくした第2の
振動板と、前記第1、第2の振動板の上面を覆いその壁
面に音響ポートを具備する構成とすることにより、第1
の振動板と第2の振動板とで構成される振動系の質量を
ほとんど変化させることなく、第1の振動板のスティフ
ネスの値を変化させ、前記振動系の共振周波数を所定の
周波数に設定できるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しつつ説明する。
【0011】(実施の形態1)本発明の実施の形態1の
電磁型電気音響変換器を図1、図2で説明する。図1は
電磁型電気音響変換器の振動板の平面図であり、図2は
図1の振動板をI―I゜で切断する方向で表した電磁型
電気音響変換器の構造断面図である。図1によると、1
0は第1の振動板、11は周辺部を切り欠いた第2の振
動板であり、第1の振動板上に接合され、それぞれの材
厚は、従来例と同様に第2の振動板は第1の振動板より
も厚い設定としている。また、図2では、図9で示した
従来の技術と同じ構成部品については、同じ番号を付
し、重複した記載は省略する。
【0012】以上のように構成された電磁型電気音響変
換器について、その動作を説明する。励磁コイル3に電
気信号が印加されると、マグネット4で生じる磁束と励
磁コイル3で生じる磁束の合成磁束φ1、φ2、φ3
が、マグネット4から第1の振動板10、第2の振動板
11、センターポール1、プレート2を介して流れる。
ここで、磁束φ1はセンターポール1の外周部付近、φ
2はセンターポール1の中間部付近、φ3はセンターポ
ール1の中央部付近を流れる磁束を示すものである。磁
束φ1、φ2、φ3は振動板11の周辺部より中央部に
流れ、切り欠きがない場合、単位面積当たりの磁束であ
る磁束密度B=φ/S(φ:磁束、S:面積)は外周ほ
ど断面積が大きいため、外周部の磁束密度は小さくな
る。振動板11はその周辺部に切り欠き部を設けてある
ので、磁束の通過する断面積を変化させ、振動板11内
の磁束密度を均一化することができる。また、振動板1
1とセンターポール1との対向面では磁束はセンターポ
ール1の外周部よりφ3、φ2、φ1と分流し、その大
きさは内部になるほど減少するため、切り欠きがなくて
もかなり均一な磁束密度とすることが可能である。ま
た、磁気飽和が生じない程度に切り欠きを設けるなら
ば、第2の振動板11を流れる磁束は、従来の均一な円
板振動板とは大差がなく、第2の振動板11に作用する
振動力も同じとすることができる。その結果、磁束密度
か均一な第2の振動板11とセンターポール1との間
で、励磁コイル3に印加する電気信号に応じて吸引力が
変化し、第2の振動板11と一体に結合されている第1
の振動板10とともに振動して、発音するものである。
ここでは、第1の振動板10よりも材厚が厚い第2の振
動板11の周辺部に切り欠きを設けているため、第1の
振動板10と第2の振動板11とで構成される振動系の
質量は軽量化される。
【0013】図11のBカーブは振動系の質量を軽くし
た本実施の形態の音圧周波数特性である。振動系の共振
周波数f1と音響共振周波数f3との間の帯域f2付近
の音圧レベルが向上している。また、図12のDカーブ
では、本実施の形態の電磁型電気音響変換器に矩形波信
号を印加した時の音圧周波数特性を示す。低音域でのレ
ベルが向上して、メロディー音の音圧レベルを高くする
ことができる。
【0014】なお、第2の振動板の切り欠き部のより具
体的な形状は、センターポール上面と対向し、前記セン
ターポールの外径と等しい径での断面積を基準として、
外周部に伸びた切欠き部を除く振動板の円周上の合成面
積が、前記前記センターポールの外径と等しい径での断
面積とほぼ等しくなるように設計することが望ましい。
【0015】(実施の形態2)本発明の実施の形態2を
図3(a)、(b)で説明する。図3(a)は要部であ
る振動板の断面図、(b)は同平面図である。なお、実
施の形態2の電磁型電気音響変換器の構造については実
施の形態1と同様であるので、ここでは記載を省略す
る。
【0016】図3によると、12は第1の振動板、13
は第2の振動板であるが、本実施の形態と実施の形態1
との主たる相違点は、第2の振動板の外周部の厚みt
1、中央部の厚みt2としてt1<t2となるように、
外周部から中央部にかけて材厚を増加させた点である。
この場合、実施の形態1では切り欠き部を設けて実現し
ていた振動板断面積の縮小による磁束密度の均一化を、
第2の振動板の外周部の材厚を薄くすることにより達成
するものである。これにより、第1の振動板と第2の振
動板とで構成される振動系の質量は軽量化され、音圧レ
ベルの向上するという、実施の形態1と同様な効果が実
現できるものである。
【0017】(実施の形態3)本発明の実施の形態3を
図4(a)、(b)で説明する。図4(a)は要部であ
る振動板の断面図、(b)は同平面図である。なお、実
施の形態3についても電磁型電気音響変換器の構造につ
いては実施の形態1と同様であるので、ここでは記載を
省略する。
【0018】図4によると、14は第1の振動板、15
は第2の振動板である。本実施の形態と実施の形態2と
の主たる相違点は、第2の振動板15が直径の異なる複
数の振動板15a、15b、15cを積層して構成して
いる点である。この場合、実施の形態2では第2の振動
板の材厚を外周部から中央部にかけて連続的に増加させ
て、振動板断面積の変化により磁束密度の均一化を図っ
ていたが、実施の形態3では、直径の異なる振動板15
a、15b、15cを積層して、振動板の材厚変化を等
価的に実現するものであり、音圧レベルの向上という、
実施の形態1、2と同様な効果が期待できるものであ
る。この場合、第2の振動板は単に径の異なる円板を組
み合わせればよいため、実施の形態2に比べて実現が比
較的容易である。
【0019】(実施の形態4)本発明の実施の形態4を
図5で説明する。図5は要部である振動板の平面図であ
る。なお、実施の形態4についても電磁型電気音響変換
器の構造については実施の形態1と同様であるので、こ
こでは記載を省略する。
【0020】図5によると、16は第1の振動板、17
は円板状の中央部17a、リング上状の外周部17b、
その間を連結する連結部17c,17d,17eよりな
る第2の振動板である。
【0021】以上の振動板により構成された電磁型電気
音響変換器の動作を説明する。振動系の共振周波数f1
は、厳密には振動板の振動有効質量とそのスティフネス
及び、磁気吸引力により生じる負のスティフネスにより
決定されることは周知である。また、振動板は第1の振
動板と第2の振動板で構成されるが、第2の振動板は第
1の振動板に比べて材厚を厚くして剛性を持たせている
ため、振動系のスティフネスは実質的には第1の振動板
の呈するスティフネス、すなわち、第1の振動板の外周
支持部(マグネット外周の突起部)から第2の振動板と
の接合部までのフラット部のスティフネスで決定される
ものである。
【0022】従って、第2の振動板の径を小さくして重
量が軽くなっても、第1の振動板の外周支持部と第2の
振動板との接合部間のフラット面は拡大して、スティフ
ネスが小さくなり共振周波数はむしろ低下するものであ
る。厳密には、前記負のスティフネスも変化するため、
共振周波数の変動はさらに予測し難いものがある。図6
は直径が9.4mm、材厚30μ第1の振動板を用い
て、材厚150μの第2の振動板の直径を変化させた場
合の振動系共振周波数の測定結果である。第2の振動板
の径を小さくすると振動板質量は小さくなり、共振周波
数を上昇させるが、第1の振動板のスティフネスが小さ
くなり、共振周波数を低下させる。図6では結果的には
第2の振動板の径を小さくすると共振周波数が低下する
ことを示している。
【0023】本実施の形態では、第2の振動板の中央部
17aはセンターポールとの間で振動力を得る、本来の
振動板としての役割を持つものである。連結部17c,
17d,17eで結合されたリング状の外周部17bは
第1の振動板16と接合され、第1の振動板のフラット
部の幅を狭くする。この結果、第1の振動板のスティフ
ネスは大きくなり、中央部17aの径を小さくして低下
した共振周波数を所定の周波数まで上昇させることが可
能となる。以上のように、第2の振動板のリング状の外
周部17bの径を所定の大きさに設定することにより、
通常の呼出し音で用いられる2.5kから2.8kHz
という狭い帯域の1ポイント周波数に振動系の共振周波
数を一致させることができるため、高い音圧レベルが確
保できる。
【0024】さらに、第2の振動板の中央部17aの径
を小さくすれば、振動系の質量が軽くできて振動系の共
振周波数f1と音響共振周波数f3との間の帯域f2付
近の音圧レベルも大きくなり、メロディー音の音圧レベ
ルを高くすることも可能である。そのためには、第2の
振動板のリング状周辺部及び連結部は質量増とならない
ように細くすることが望ましい。さらに、実施の形態2
のように第2の振動板の中央部に切り欠きを設けてもよ
い。また、実施の形態3のように第2の振動板の中央部
の材厚を変化させてもよい。
【0025】また、図8の20で示すように第2の振動
板のリング状の外周部を一部切り取る形状とすれば質量
をより軽くできる。
【0026】(実施の形態5)本発明の実施の形態5を
図7で説明する。図7は要部である振動板の平面図であ
る。図7によれば18は第1の振動板、19は中央部1
9f、突起部19a,19b,19c,19d,19
e、19f、19gよりなる第2の振動板である。本実
施の形態と実施の形態2との主たる相違点は、突起部1
9a,19b,19c,19d,19e、19f、19
gを第1の振動板上の外周方向に延ばした点である。こ
の場合、突起部19a,19b,19c,19d,19
e、19f、19gの頂点を結ぶ仮想の円をEとする
と、第1の振動板と第2の振動板との接合部は仮想の円
をE付近まで拡大され、第1の振動板スティフネスは大
きくなり、実施の形態4と同様に振動系の共振周波数を
所定の周波数まで上昇させることが可能となる。この場
合、実施の形態5に比べて、第2の振動板の形状が簡単
になるという利点がある。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明の電磁型電気音響変
換器を構成すれば、第1、第2の振動板で構成される振
動系で、第2の振動板の中央部と外周部の磁束密度が実
質的に均一となるように、外周部に切欠き部を設けた形
状、あるいは外周部の材厚を中央部より薄くした形状と
して、振動系の質量を軽量化することが可能である。さ
らに、第2の振動板各部で磁気飽和がない形状とすれ
ば、吸引力が従来と大きく変化しないため、振動系の共
振周波数f1と音響共振周波数f3との間の帯域である
f2付近の音圧レベルが向上し、低音域での高調波成分
のレベルが向上して、高能率なメロディー音再生が可能
な電磁型電気音響変換器が実現できる。
【0028】さらに、第2の振動板の円板状の中央部と
リング状の外周部との間を棒状の連結部で連結した構
成、あるいは外周部に突起部を設けた構成とすることに
より、振動系の質量ををほとんど変化させることなく外
形を実質的に大きくして、第1の振動板の呈するスティ
フネスを任意の値に設定できため、通常の呼出し音で用
いられる2.5kから2.8kHzという狭い帯域の1
ポイント周波数に振動板の共振周波数を一致させ、ベル
音を高い音圧レベルで再生する電磁型電気音響変換器が
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の振動板の平面図
【図2】本発明の実施の形態1の電磁型電気音響変換器
の構造断面図
【図3】(a)は本発明の実施の形態2振動板の断面図 (b)は同振動板の平面図
【図4】(a)は本発明の実施の形態3振動板の断面図 (b)は同振動板の平面図
【図5】本発明の実施の形態4の振動板の平面図
【図6】第2の振動板の直径を変化させた時の振動系の
共振周波数の測定結果を示す図
【図7】本発明の実施の形態5の振動板の平面図
【図8】本発明の実施の形態4の振動板の平面図
【図9】従来の電磁型電気音響変換器の構造断面図
【図10】従来の振動板の平面図
【図11】電磁型電気音響変換器に正弦波信号を印加し
た場合の音圧周波数特性を示す図
【図12】電磁型電気音響変換器に矩形波信号を印加し
た場合の音圧周波数特性を示す図
【符号の説明】
1 センターポール 2 プレート 3 励磁コイル 4 マグネット 5,10,12,14,16,18 第1の振動板 6,11,13,15,17,19,20 第2の振動
板 7 ケース 8 音響ポート 9 空室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D016 AA05 DA01 5D021 BB02 BB11 BB19 5K023 AA07 BB03 HH04 HH12 5K027 AA11 FF03 FF25 MM13

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央部にセンターポールを有するプレー
    トと、前記センターポールの外周部に配置された励磁コ
    イルと、前記励磁コイルの外周部の前記プレート上に配
    置されたリング状のマグネットと、前記センターポール
    と前記マグネットの上面に空隙を設けて支持された第1
    の振動板と、前記第1の振動板の上面に固着され、磁性
    材料よりなり中央部と外周部の磁束密度が実質的に均一
    となる形状に形成された第2の振動板と、前記第1、第
    2の振動板の上面を覆いその壁面に音響ポートを具備す
    る電磁型電気音響変換器。
  2. 【請求項2】 第2の振動板の各部は実質的に磁気飽和
    の生じない請求項1記載の電磁型電気音響変換器。
  3. 【請求項3】 第2の振動板は外周部に切欠き部を設け
    た形状とした請求項1記載の電磁型電気音響変換器。
  4. 【請求項4】 第2の振動板は、センターポール上面と
    対向し、前記センターポールの外径と等しい径での断面
    積を基準として、外周部に伸びた切欠き部を除く振動板
    の円周上の合成面積が、前記前記センターポールの外径
    と等しい径での断面積とほぼ等しい請求項3記載の電磁
    型電気音響変換器。
  5. 【請求項5】 第2の振動板の外周部の材厚を中央部よ
    り薄くした請求項1記載の電磁型電気音響変換器。
  6. 【請求項6】 第2の振動板が直径の異なる複数の円板
    状の振動板で構成される請求項5記載の電磁型電気音響
    変換器。
  7. 【請求項7】 中央部にセンターポールを有するプレー
    トと、前記センターポールの外周部に配置された励磁コ
    イルと、前記励磁コイルの外周部の前記プレート上に配
    置されたリング状のマグネットと、前記センターポール
    と前記マグネットの上面に空隙を設けて外周部を支持さ
    れた第1の振動板と、前記第1の振動板の上面に固着さ
    れ、その重量をほとんど変化させることなく外形を実質
    的に大きくして、前記第1の振動板の呈するスティフネ
    スを所定の値に設定できる形状に形成した第2の振動板
    と、前記第1、第2の振動板の上面を覆いその壁面に音
    響ポートを具備する電磁型電気音響変換器。
  8. 【請求項8】 第2の振動板は円板状の中央部とリング
    状の外周部との間を棒状の連結部で連結して構成される
    請求項7記載の電磁型電気音響変換器。
  9. 【請求項9】 第2の振動板は外周部に突起部を設けて
    構成される請求項7記載の電磁型電気音響変換器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015114322A (ja) * 2013-12-09 2015-06-22 モントレー ブレゲ・エス アー ミュージカルウォッチ用の音響放散膜
JP2015114320A (ja) * 2013-12-09 2015-06-22 モントレー ブレゲ・エス アー 音楽対応腕時計用の音響放射膜
US9131304B2 (en) 2012-06-20 2015-09-08 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Loudspeaker and equipment including the same

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