JP2000134421A - 画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

画像読取装置及び画像形成装置

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JP2000134421A
JP2000134421A JP10318397A JP31839798A JP2000134421A JP 2000134421 A JP2000134421 A JP 2000134421A JP 10318397 A JP10318397 A JP 10318397A JP 31839798 A JP31839798 A JP 31839798A JP 2000134421 A JP2000134421 A JP 2000134421A
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JP
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fluorescent lamp
heat
glass tube
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temperature
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JP10318397A
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Seiichiro Satomura
誠一郎 里村
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光灯の点灯直後に、蛍光灯のガラス管長手
方向端部の温度を上昇させ、蛍光灯から赤外線が発生す
ることを防止して高精度な画像読み取りを行う画像読取
装置を提供する。 【解決手段】 熱伝導部材101が蛍光灯1206の長
手方向端部から同じ長手方向端部側の電極近傍までのガ
ラス管表面を覆い、蛍光灯1206のガラス管長手方向
端部の温度を短時間で上昇させ、蛍光灯1206の点灯
直後に蛍光灯1206から赤外線が発生することを防止
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原稿の画像を読み
取る画像読取装置に関するものであり、例えば読み取っ
た画像をシートに画像形成する複写機等の画像形成装置
に適用される。
【0002】
【従来の技術】従来の複写機等の画像形成装置に適用さ
れた画像読取装置における原稿に光を照射する蛍光灯の
断面図を図8に、側面図を図9に示す。
【0003】図9において、蛍光灯1206のガラス管
801の中には水銀ガス及び希ガス901が、ガラス管
801の長手方向両端の口金902によって封入されて
いる。
【0004】さらに、ガラス管801には、電子放射物
質を塗布したタングステンコイルの電極903が2つ設
けてあり、電極903はステム904によって支持され
ている。口金902には電流を供給するための導電部9
05が設けられている。
【0005】また、図8のように、ガラス管801の内
側には、ガラス管801内部で発生した光を反射する反
射膜804が塗布され、そのさらに内側には蛍光体80
3が塗布されている。ガラス管801側面のアパーチャ
部805には、反射膜804あるいは蛍光体803は塗
布されていないので、アパーチャ部805では光が透過
する。
【0006】蛍光灯1206を点灯すると、電極903
から放出された電子が水銀電子に衝突し、水銀電子は励
起されて紫外線を放射する。この紫外線が放電管内壁の
蛍光体803によって蛍光体803特有の波長の可視光
に変換される。ガラス管801内部で発生した光は、反
射膜804で反射され、アパーチャ部805から出射さ
れる。この反射膜804とアパーチャ部805の働きに
よって、図8の矢印方向に強い光が出力される。
【0007】この蛍光灯1206を使用した画像読取装
置の光学系を図10に示す。図10においてガラス管8
01のアパーチャ部805から出射された光は、集光ミ
ラー1001,1002に反射して、プラテンガラス1
003上の原稿1004の読み取りライン1005付近
に照射される。
【0008】原稿の読み取りライン1005から出た光
は、ミラー1006,1007,1008、及びレンズ
1009によってCCD1010に導かれる。また、ガ
ラス管801の背面から出た光が直接原稿1004に照
射されないように、遮光板1011が設けられている。
【0009】ガラス管801、集光ミラー1001,1
002、遮光板1011は一つのスキャナユニット10
12として原稿面と水平に移動する。
【0010】また、ミラー1007,1008は、この
スキャナユニット1012の移動に合わせて、読み取り
ライン1005からCCD1010までの光路が一定に
保たれるように移動する。
【0011】画像読取装置の蛍光灯1206の光量は前
述のとおりガラス管801内の励起された水銀原子から
放射される紫外線の量に依存する。蛍光灯1206の光
量は蛍光灯1206に投入された電力と発光効率との積
で表わされるものと考えられる。
【0012】すると、発光効率は、水銀原子密度が低く
なると電子が衝突して励起される原子の数も少なくなる
ので減少し、逆に水銀原子密度が大きくなると光子の再
吸収される確率が増えるためにやはり減少する。
【0013】よって、発光効率が最大になる水銀蒸気圧
が存在することになる。また、水銀蒸気圧はガラス管8
01内部の温度の最も低い低温領域の温度(最冷部温
度)に依存する。つまり発光効率の最大となる最冷部温
度が存在する。
【0014】図11に示すグラフに蛍光灯1206の最
冷部温度あるいは水銀蒸気圧と発光効率との関係を示
す。発光効率が最大となる水銀蒸気圧はガラス管801
の内径によって異なり、例えば管内径が15mmの場合
には、発光効率が最大となる水銀蒸気圧は約1パスカ
ル、その時の最冷部温度は約44℃程度といわれてい
る。
【0015】通常、蛍光灯1206は、使用環境温度が
例えば25℃において点灯した時に、蛍光灯1206自
身の発熱と放熱により熱安定状態に達した時の最冷部温
度(通常はガラス管801長手方向両端内部の温度)が
前述最適最冷部温度となるように設計されている。
【0016】図12は蛍光灯1206の光量制御回路の
ブロック図、図13は蛍光灯1206の周辺図である。
図13において、蛍光灯1206はソケット1301に
よって支持されており、ソケット1301上のピンから
電流が供給されている。蛍光灯1206は必要方向にア
パーチャ805(光学的開口部)が設けられており、図
13は矢印方向に強い光が出力され、その逆方向には相
対的に弱い光が出力される。
【0017】蛍光灯1206の光量を測定するために、
蛍光灯1206に光量センサ1201が設けられてい
る。この光量センサ1201はフォトダイオード等が使
用され、蛍光灯1206光量に比例した電流を出力す
る。蛍光灯1206は、蛍光灯1206の光量センサ1
201で得られた光量測定値をフィードバックして、光
量が一定となるように制御されている。
【0018】図12において、光量センサ1201から
出力された光量信号はアンプ1202で電圧値に変換さ
れ増幅される。コンパレータ1203は観測された光量
相当の電圧と、所望光量値とを比較しその結果を出力す
る。
【0019】光量コントローラ1204はパルス幅変調
(PWM)信号を出力する。このパルス幅変調信号は、
観測された光量が所望光量よりも大きい時はデューティ
が小さくなり、観測された光量が所望光量よりも小さい
時はデューティが大きくなるように制御される。
【0020】画像読取装置において蛍光灯1206を使
用する場合、点灯後の光量は早く必要値に到達する必要
があり、また、光量が必要値に到達した後は、光量は安
定している必要があり、さらに光量分布特性あるいは発
光スペクトルも安定している必要がある。
【0021】さもないと、連続して何枚もの画像読み取
りを実行するために蛍光灯1206を連続点灯をする時
に、最初の原稿と最後の原稿とで濃度が違ったり、濃度
ムラが発生したり、色ずれが発生したりすることにな
る。
【0022】ところが蛍光灯1206では、点灯直後か
ら、熱的安定状態に達するまでの数十秒間は、温度不均
一による水銀蒸気圧の不安定さ、水銀原子の移動等によ
り、光量、光量分布、発光スペクトルは不安定となって
変化してしまう。
【0023】この問題を解決する方法として、蛍光灯1
206に発熱手段である蛍光灯ヒータを装着して、蛍光
灯1206が消灯している時でも所定温度以上に加熱保
温しておくという方法を使用する場合がある。
【0024】図14に蛍光灯ヒータの装着を示す。この
方法は、点灯直後の光量立ち上がり速度の向上、光量安
定性向上、光量分布特性安定性の向上、色安定性の向上
等に効果的である。
【0025】図14において、蛍光灯1206のアパー
チャ805は矢印の方向に向けられており、矢印の方向
に強い光を放出するので、この方向に放出される光が集
光ミラー1001,1002でプラテンガラス1003
上の原稿に集光される。
【0026】蛍光灯ヒータ213はアパーチャ805以
外の部分を覆うように装着される。また、蛍光灯ヒータ
213内の電熱線にはコネクタ1401を通して電流が
供給されて、発熱し蛍光灯1206を暖める。
【0027】光量センサ1201は蛍光灯1206の下
に配置されていて、蛍光灯1206の出力する光量を測
定する。光量センサ1201に入力する光が遮られない
ように、蛍光灯ヒータ213には切り欠き1302が設
けられている。蛍光灯ヒータ213は、蛍光灯1206
の点灯直後の光量立ち上がり速度の向上、光量安定性向
上、光量分布特性安定性の向上、色安定性の向上等に効
果的である。
【0028】蛍光灯ヒータ213の形としては、蛍光灯
1206がすっぽり覆われる形となることが理想的であ
る。これは蛍光灯ヒータ213に覆われていない部分が
あると、その部分が環境温度の影響を受けて、点灯直後
の光量立ち上がり速度、光量安定性、光量分布特性安定
性が悪化するためである。
【0029】但し、少なくとも蛍光灯1206のアパー
チャ部805は蛍光灯ヒータ213で覆うわけにはいか
ない。
【0030】一方、蛍光灯1206の点灯中のガラス管
801表面の温度分布を図16に示す。図16による
と、点灯中の蛍光灯1206のガラス管801表面は電
極903付近が高温領域となり最も高い。
【0031】従って、この部分を蛍光灯ヒータ213で
覆うと、蛍光灯ヒータ213自身の耐熱性を確保するこ
とが難しくなる。従来では、一般的に使用されている樹
脂製の支持材を使用して蛍光灯ヒータ213を使用して
電極903付近のガラス管801表面を覆うと、蛍光灯
1206点灯中に電極903の発する熱によって、支持
材が溶解したり変形したりしてしまう。
【0032】そのため、従来では図14に示されるよう
に、蛍光灯ヒータ213は蛍光灯1206の電極903
付近を回避して、蛍光灯1206の電極903間距離よ
りも短い長手方向中央部を覆うようになっている。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術であると蛍光灯1206が蛍光灯ヒータ213に
覆われずに露出した低温領域となる長手方向両端部の温
度が環境温度によって左右され悪影響を受ける。
【0034】先に述べたとおり、蛍光灯1206の点灯
はガラス管801内に水銀蒸気圧に大きく影響され、水
銀蒸気圧は最冷部温度に依存する。
【0035】よって特に、低温環境における点灯立ち上
げ時、あるいは蛍光灯1206寿命末期における点灯立
ち上げ時に著しく読み取り画像の品質が悪化する。
【0036】蛍光灯1206は劣化が進んで寿命末期に
なると、発光効率が低下してその分大きい電力の供給が
必要になる。すると蛍光灯1206が点灯して温度分布
が安定状態となる時の温度は高くなる。安定温度が高い
ということは、それに至るまでの時間が長くなるという
ことであり、温度分布が安定するまでにも水銀の移動や
不安定時の水銀輝線発生によって、光量不安定、光量分
布不安定、スペクトル再現性不安定が生じる。さらに、
低温環境であればなおさらである。
【0037】図7に白色蛍光灯1206の発光スペクト
ルの一例を示す。横軸は波長nmである。
【0038】常温環境下で点灯し、図7(a)は点灯直
後のスペクトル、図7(b)は点灯して所定時間後の、
ある程度安定した状態のスペクトルである。
【0039】図7(a)では750〜1000nmにお
いて赤外線が発生しているのに対し、図7(b)では7
50〜1000nmの赤外線は消えている。
【0040】750〜1000nmにおいて赤外線が発
生すると、画像読み取り精度に悪影響を及ぼす。白黒画
像読取装置の場合には、特に原稿の朱肉色部分の画像が
正しく読み取ることができなくなる。
【0041】カラー画像読取装置の場合にはさらに深刻
である。図15にカラー画像読取装置に使用されている
カラー画像読み取りCCDのBlue,Green,R
edの感度特性の一例を示す。
【0042】図15によると、Blue,Green,
Redのいずれも700nm以上で感度が高くなってい
る。これはカラー画像読み取りCCDに使用されている
カラーフィルタが赤外線を透過してしまうということで
ある。従って、赤外線の発生する蛍光灯1206を使用
すると、カラー画像読取装置の色再現精度は著しく低下
する。
【0043】対策として、赤外線をカットする光学フィ
ルタをCCDの前に装着することが考えられるが、これ
だとCCDに入る光量がやや低下するし、コストも上昇
する。
【0044】蛍光灯1206の赤外線は、本来は水銀に
衝突すべき放電電子が希ガスに衝突することにより発生
する。ある一定以上の水銀蒸気圧の時には、電子の衝突
エネルギーが小さいので、赤外線は発生しないが、水銀
蒸気圧がそれよりも低いときには電子の衝突エネルギー
が大きくなって赤外線が発生する。
【0045】この水銀蒸気圧は蛍光灯1206最冷部温
度によって決まるものであり、点灯直後は最冷部温度が
低いので水銀蒸気圧が低く赤外線が発生する。
【0046】これに対し、点灯後にある程度の時間が経
過すると最冷部温度が上がり水銀蒸気圧も下がるので赤
外線は図7(b)に示したように発生しなくなる。
【0047】このため、蛍光灯ヒータ213を使用する
場合では、点灯前からガラス管801の温度を一定以上
加熱しておくことができるので、点灯直後から図7
(b)のような赤外線の含有しないスペクトルが得られ
る。
【0048】ところが、環境温度が低い場合でしかも最
初の電源投入時には、蛍光灯ヒータ213の熱は蛍光灯
ヒータ213で覆われていないガラス管801長手方向
端部まで行き渡りにくく、伝導するには時間がかかって
しまう。
【0049】また、ガラス管801長手方向端部を加熱
するために、蛍光灯1206の電極(フィラメント)に
電流を流して予熱したり、電源投入直後にランプウォー
ムアップ点灯したりすると、それなりにガラス管801
長手方向端部の温度は上昇するが、やはり赤外線が発生
しなくなるまでには時間がかかってしまう。
【0050】特に、寒い日の朝一の電源投入直後には、
短い時間で蛍光灯1206のガラス管801長手方向端
部の温度を一定以上に上昇させる必要があった。
【0051】本発明は上記の従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、蛍光
灯の点灯直後に、蛍光灯のガラス管長手方向端部の温度
を上昇させ、蛍光灯から赤外線が発生することを防止し
て高精度な画像読み取りを行う画像読取装置及び画像形
成装置を提供することにある。
【0052】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の画像読取装置にあっては、原稿に光を照射す
る蛍光灯を備えた画像読取装置であって、前記蛍光灯
に、熱を伝導させる熱伝導部材を設けたことを特徴とす
る。
【0053】前記熱伝導部材は、前記蛍光灯の高温領域
の熱を低温領域へ伝えることが好ましい。
【0054】前記蛍光灯は、ガラス管と該ガラス管内に
2つの電極とを備え、前記熱伝導部材は、前記蛍光灯の
長手方向端部から前記電極近傍までの前記ガラス管表面
に設けられたことが好ましい。
【0055】前記熱伝導部材は、放熱して熱が蓄積され
ることを抑える孔を備えたことが好ましい。
【0056】前記蛍光灯が点灯する前に発熱して前記蛍
光灯を加熱する発熱手段を備えたことが好ましい。
【0057】前記発熱手段は、前記蛍光灯の電極間距離
よりも短い長手方向中央部のガラス管表面を覆うことが
好ましい。
【0058】本発明の画像形成装置にあっては、上記の
画像読取装置と、該画像読取装置で読み取った画像をシ
ートに画像形成する画像形成手段と、を備えたことを特
徴とする。
【0059】
【発明の実施の形態】本実施の形態では、画像読取装置
の全体の構成については従来技術と同様の公知技術であ
るのでその説明を省略する。
【0060】図1は実施の形態の蛍光灯を示す図であ
る。ここで用いられる蛍光灯1206は従来技術と同様
のものであり、図10に示される画像読取装置に備えら
れる。
【0061】蛍光灯1206のガラス管の中に、水銀ガ
ス及び希ガスがガラス管長手方向両端の口金によって封
入されている。ガラス管には、電子放射物質を塗布した
タングステンコイルの電極が2つ設けてあり、電極はス
テムによって支持されている。口金には電流を供給する
ための導電部が設けられている。
【0062】また、ガラス管の内側には、ガラス管内部
で発生した光を反射する反射膜が塗布され、そのさらに
内側には蛍光体が塗布されている。ガラス管側面のアパ
ーチャ部805には、反射膜あるいは蛍光体は塗布され
ていないので、アパーチャ部805では光が透過して、
図示光出射方向に光が出射される。
【0063】さらに、蛍光灯1206の光量を測定する
ためにフォトダイオード等の光量センサ1201及び蛍
光灯1206を加熱する発熱手段である蛍光灯ヒータ2
13が設けられている。これらの詳しい説明は従来技術
で説明したのでここでは省略する。
【0064】本実施の形態では、図1に示すように、熱
伝導部材101を蛍光灯1206にガラス管表面を覆う
形で設けている。熱伝導部材101は蛍光灯ヒータ21
3が装着された長手方向中央部の以外の部分で、なるべ
く蛍光灯1206の長手方向端部に近い位置を覆うよう
にする。即ち、本実施の形態では、この熱伝導部材10
1は蛍光灯1206の長手方向端部から電極近傍までの
ガラス管表面をそれぞれの長手方向両端部側で覆ってい
る。
【0065】図2は実施の形態の熱伝導部材の外形を示
す図である。図2(a)は上視図、図2(b)は側面
図、図2(c)は正面図であり、これらで示すように、
熱伝導部材101は半円筒状の板金である。ここで使用
される板金の材料としては、熱伝導率が高くてばね性の
高いものが好ましい。この熱伝導部材101を蛍光灯1
206のガラス管表面に装着している。
【0066】図3は熱伝導部材101を使用した時の蛍
光灯1206のガラス管表面の温度分布を示す。
【0067】図3は低温環境に画像読取装置を放置した
後、電源を投入して蛍光灯ヒータ213に通電し、且つ
蛍光灯1206の電極部(フィラメント)に電流を流し
て、所定時間経過後の温度分布で、Aは熱伝導部材10
1を使用した本実施の形態の温度分布を示し、Bは熱伝
導部材101を使用しない従来技術の温度分布を点線で
示す。
【0068】図3で示されるように、電源投入して所定
時間後の温度は、Bの熱伝導部材101を使用していな
い従来技術では、蛍光灯1206のガラス管長手方向端
部にまだ熱が伝わっていないので、電極近傍の温度は高
いもののガラス管長手方向端部の温度が急激に下がって
いる。
【0069】これに対し、Aの熱伝導部材101を使用
した本実施の形態では、電極近傍の熱や蛍光灯ヒータ2
13の熱が熱伝導部材101によって早くガラス管長手
方向端部まで伝わるので、ガラス管長手方向端部の温度
がBに比べて持ち上がっている。
【0070】従って、Aのようにガラス管長手方向端部
の温度が一定以上であれば、従来技術で説明したように
赤外線は発生しなくなる。尚、電源投入直後は電極部に
電流を流して予熱するだけでなくて、蛍光灯1206を
ウォームアップ点灯してもよく、こうすると予熱のみの
場合よりもガラス管長手方向端部の温度上昇はさらに早
くなるが、蛍光灯1206の寿命が消耗される。
【0071】また、熱伝導部材101には複数の孔が設
けられている。
【0072】熱伝導部材101に孔がない場合、蛍光灯
1206の連続点灯時には熱伝導部材101を装着して
いると、熱が蓄積されてガラス管長手方向端部の温度が
必要以上に高くなってしまい、かえって蛍光灯1206
の発光効率が下がってしまう。そのため、この孔が蛍光
灯1206の連続点灯時の放熱用に設けられている。
【0073】従って、熱伝導部材101により、電源投
入時には電極の熱をガラス管長手方向端部に効率良く伝
えられると共に、熱伝導部材101の孔により、蛍光灯
1206の連続点灯時にはガラス管長手方向端部の熱を
放熱して熱の蓄積を抑えることができる。
【0074】以上のように、電源投入時に短い時間で蛍
光灯1206のガラス管長手方向端部の温度を上昇させ
ることができ、点灯直後に蛍光灯1206から赤外線が
発生することを防止でき、赤外線の悪影響を受けない良
好な読み取り精度で画像を読み取ることができる。
【0075】また、このように熱伝導部材101を設け
ただけであるので、赤外線カットフィルタをCCDに設
けることよりもコストがかかることもなく、また、蛍光
灯1206の光量を効率よく使用することができる。
【0076】尚、図4,図5,図6に熱伝導部材101
の形状の他の実施例を示す。
【0077】図4の熱伝導部材101はチューブ状であ
り、蛍光灯1206のガラス管に被せるようになってい
る。このチューブ状の熱伝導部材101の場合は材質と
してばね性があまり必要でなくなる。
【0078】図5の熱伝導部材101はテープ状であ
り、蛍光灯1206のガラス管に貼り付ける形としてい
る。このテープ状の熱伝導部材101の場合は熱伝導性
は最も良好となるが、耐熱性の高い接着剤(粘着材)が
必要となる。
【0079】図6の熱伝導部材101は“H”形の板金
を曲げた形としている。この形でも、良好な熱伝導性と
連続点灯時の良好な放熱性が得られる。
【0080】また、図1では熱伝導部材101と蛍光灯
ヒータ213の間に隙間があるが、熱伝導部材101の
上に蛍光灯ヒータ213を覆いかぶせる形としてもよ
い。こうすると、蛍光灯ヒータ213と熱伝導部材10
1の装着がやや面倒になるが、蛍光灯ヒータ213の熱
をより効率的に蛍光灯1206のガラス管長手方向端部
に伝導させることができる。
【0081】さらに、本実施の形態の熱伝導部材101
を設けた蛍光灯1206を用いた画像読取装置を画像形
成装置に適用して、公知技術である例えば、電子写真方
式の感光ドラムに潜像を形成して、現像装置により潜像
を現像してシ−トに現像化された画像を転写し、定着装
置によってシ−トに画像を定着させるような画像形成手
段によって、画像読取装置で読み取った原稿の画像をシ
ートに画像形成するようにしてもよい。これによって、
画像読取装置で高精度に画像を読み取り、シートに高品
質な画像を画像形成することができる。また、画像形成
手段としては、その他の公知技術を適用できることはい
うまでもない。
【0082】
【発明の効果】本発明の画像読取装置は、蛍光灯に、熱
を伝導させる熱伝導部材を設けたことで、蛍光灯の高温
領域の熱を低温領域へ伝えることができ、蛍光灯の点灯
直後に、熱伝導部材によって短い時間で蛍光灯の低温領
域に熱を伝えて蛍光灯の温度を上昇させることができ、
蛍光灯から赤外線が発生することを防止できるので、点
灯直後でも赤外線の悪影響を受けない高精度な画像読み
取りが可能となる。
【0083】蛍光灯は、ガラス管とガラス管内に2つの
電極とを備え、熱伝導部材は、蛍光灯の長手方向端部か
ら電極近傍までのガラス管表面に設けられたことで、熱
伝導部材は高温領域の電極の熱を低温領域の長手方向端
部に伝えるので、短い時間で蛍光灯のガラス管長手方向
端部の温度を上昇させることができ、点灯直後の蛍光灯
から赤外線が発生することを防止できる。
【0084】熱伝導部材は、放熱して熱が蓄積されるこ
とを抑える孔を備えたことで、蛍光灯の連続点灯時に熱
伝導部材付近の温度が必要以上に上昇して蛍光灯の発光
効率が低下することを防ぐことができる。
【0085】蛍光灯が点灯する前に発熱して蛍光灯を加
熱する発熱手段を備えたことで、蛍光灯が点灯する前に
発熱手段で蛍光灯を加熱しておき、点灯直後の蛍光灯の
温度上昇の時間をより短縮することができる。また、発
熱手段の熱も熱伝導部材によって温度の低い部分に伝え
ることができる。
【0086】本発明の画像形成装置は、上記の画像読取
装置と、画像読取装置で読み取った画像をシートに画像
形成する画像形成手段と、を備えたことで、画像読取装
置で赤外線の悪影響を受けていない高精度な画像読み取
りができるので、シートに高品質な画像を画像形成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の熱伝導部材を設けた蛍光灯を示す
図である。
【図2】実施の形態の熱伝導部材を示す図である。
【図3】実施の形態の蛍光灯のガラス管表面の温度分布
を示すグラフ図である。
【図4】実施の形態の他の実施例の熱伝導部材を示す図
である。
【図5】実施の形態の他の実施例の熱伝導部材を示す図
である。
【図6】実施の形態の他の実施例の熱伝導部材を示す図
である。
【図7】図7(a)は蛍光灯の点灯直後のスペクトルを
示すグラフ図であり、図7(b)は蛍光灯の点灯所定時
間経過後のスペクトルを示すグラフ図である。
【図8】蛍光灯を示す断面図である。
【図9】蛍光灯を示す図である。
【図10】画像読取装置を示す構成図である。
【図11】蛍光灯の水銀蒸気圧と発光効率との関係を示
すグラフ図である。
【図12】蛍光灯調光回路を示すブロック図である。
【図13】従来技術の蛍光灯を示す図である。
【図14】従来技術の蛍光灯ヒータを備えた蛍光灯を示
す図である。
【図15】カラー読み取りCCDの分光感度分布特性の
一例を示すグラフ図である。
【図16】従来技術の点灯中の蛍光灯のガラス管表面の
温度分布を示すグラフ図である。
【符号の説明】
101 熱伝導部材 213 蛍光灯ヒータ 801 ガラス管 803 蛍光体 804 反射膜 805 アパーチャ部 901 水銀ガス及び希ガス 902 口金 903 電極 904 ステム 905 導電部 1001,1002 集光ミラー 1003 プラテンガラス 1004 原稿 1005 読み取りライン 1006,1007,1008 ミラー 1009 レンズ 1010 CCD 1011 遮光板 1012 スキャナユニット 1201 光量センサ 1202 アンプ 1203 コンパレータ 1204 光量コントローラ 1205 インバータ 1206 蛍光灯 1301 ソケット 1401 コネクタ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿に光を照射する蛍光灯を備えた画像
    読取装置であって、 前記蛍光灯に、熱を伝導させる熱伝導部材を設けたこと
    を特徴とする画像読取装置。
  2. 【請求項2】 前記熱伝導部材は、前記蛍光灯の高温領
    域の熱を低温領域へ伝えることを特徴とする請求項1に
    記載の画像読取装置。
  3. 【請求項3】 前記蛍光灯は、ガラス管と該ガラス管内
    に2つの電極とを備え、 前記熱伝導部材は、前記蛍光灯の長手方向端部から前記
    電極近傍までの前記ガラス管表面に設けられたことを特
    徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 【請求項4】 前記熱伝導部材は、放熱して熱が蓄積さ
    れることを抑える孔を備えたことを特徴とする請求項
    1、2又は3に記載の画像読取装置。
  5. 【請求項5】 前記蛍光灯が点灯する前に発熱して前記
    蛍光灯を加熱する発熱手段を備えたことを特徴とする請
    求項1、2、3又は4に記載の画像読取装置。
  6. 【請求項6】 前記発熱手段は、前記蛍光灯の電極間距
    離よりも短い長手方向中央部のガラス管表面を覆うこと
    を特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか一つに記載の
    画像読取装置と、 該画像読取装置で読み取った画像をシートに画像形成す
    る画像形成手段と、を備えたことを特徴とする画像形成
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011071020A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Iwasaki Electric Co Ltd 低圧水銀ランプ及びその最冷部温度調整方法

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