JP2000131973A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000131973A
JP2000131973A JP11049598A JP4959899A JP2000131973A JP 2000131973 A JP2000131973 A JP 2000131973A JP 11049598 A JP11049598 A JP 11049598A JP 4959899 A JP4959899 A JP 4959899A JP 2000131973 A JP2000131973 A JP 2000131973A
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lubricant
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Application number
JP11049598A
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English (en)
Inventor
Nobuhito Yokogawa
信人 横川
Hidetoshi Yano
英俊 矢野
Hiroshi Yasutomi
啓 安富
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写ローラ上に潤滑剤を塗布し、その潤滑剤
を感光体表面に転移して、感光体表面の摩擦係数を低下
させる画像形成装置において、感光体への潤滑剤量を増
大させる。 【解決手段】 潤滑剤塗布手段19によって、転写ロー
ラ5の周面に潤滑剤を塗布し、その潤滑剤を感光体1の
表面に転移させるとき、転写ローラ5をアースするか、
又はトナー像転写時と同極性であってトナー像転写時よ
りも低い電圧を転写ローラ5に印加し、或いは転写ロー
ラ5上の潤滑剤の帯電極性と同極性の電圧を転写ローラ
5に印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像担持体表面にト
ナー像を形成し、そのトナー像を、トナーの帯電極性と
逆極性の電圧が印加された転写部材によって被転写体表
面に転写する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子複写機、各種プリンタ、ファクシミ
リ或いはこれらの少なくとも2つの機能を備えた複合機
などとして構成される上記形式の画像形成装置は従来よ
り周知である。この種の画像形成装置においては、像担
持体の表面に1又は複数の作像要素が直に当接してい
る。例えば、トナー像を転写したあとの像担持体表面に
付着するトナーをクリーニング部材により除去し、像担
持体表面を清掃しているが、かかるクリーニング部材
が、像担持体の表面に当接する作像要素の一例である。
【0003】ここで、像担持体表面と、これに当接する
作像要素との間に作用する摩擦力が過度に大きくなる
と、その作像要素と像担持体表面の摩耗が促進され、こ
れらが短命化する。そこで、像担持体表面に潤滑剤を塗
布し、その表面に当接する作像要素に対する像担持体表
面の摩擦係数を下げ、両者の寿命が縮まる不具合を防止
した画像形成装置が提案されている。
【0004】その際、像担持体表面には、潤滑剤塗布手
段によって、直接又は間接的に潤滑剤が塗布される。潤
滑剤を像担持体表面に間接的に塗布する代表的な例とし
ては、像担持体に当接する転写部材に潤滑剤を供給し、
その転写部材上の潤滑剤を像担持体表面に塗布する形式
の画像形成装置を挙げることができる。この形式の画像
形成装置では、像担持体表面に転写部材を介して潤滑剤
を塗布するので、小サイズの像担持体を用いたときも、
潤滑剤塗布手段を支障なく配置し、像担持体表面に潤滑
剤を塗布することができる。ところが、この形式の画像
形成装置においては、潤滑剤を転写部材から像担持体表
面に効率よく転移させることができず、像担持体表面に
転移される潤滑剤の量が不足し、潤滑剤の効果を充分に
発揮することが困難となるおそれがあった。
【0005】また、転写部材を介することなく、潤滑剤
を像担持体表面に塗布する画像形成装置においても、像
担持体表面に塗布された潤滑剤が、その像担持体表面に
当接する転写部材に静電的に移行して、その潤滑剤が多
量に回収され、これによって潤滑剤の消費量が増大する
欠点を免れなかった。
【0006】さらに、像担持体から常に離間して位置す
る非接触転写部材を用いた場合も、像担持体表面の潤滑
剤がその転写部材に静電的に移行し、その潤滑剤が転写
部材に付着し、その転写部材の機能が低下するおそれが
あった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来の欠点を除去した画像形成装置を提供すること
にある
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、表面が移動するように駆動され、かつその
表面にトナー像が形成される像担持体と、該像担持体の
表面に対向配置され、該像担持体表面に形成されたトナ
ー像を被転写体の表面に転写する転写部材と、前記像担
持体の表面に、トナーの帯電極性と同極性に帯電される
潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段と、像担持体表面に形
成されたトナー像を、該像担持体と前記転写部材の間を
搬送される被転写体に転写するトナー像転写時に、該転
写部材に対し、トナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加
すると共に、像担持体と転写部材との間に被転写体が存
在しないときに、転写部材への電圧印加状態を、像担持
体表面のトナー像を被転写体に転写しているトナー像転
写時よりも、転写部材側の潤滑剤が像担持体側に移行し
やすくなる非転写時状態にする電圧印加手段とを具備し
て成る画像形成装置を提悪する(請求項1)。
【0009】その際、前記転写部材は、像担持体表面に
当接する接触転写部材であり、前記潤滑剤塗布手段は、
当該転写部材に潤滑剤を塗布し、該転写部材を介して、
像担持体表面に潤滑剤を塗布し、転写部材が像担持体表
面に直に当接しているときに、転写部材への電圧印加状
態を前記非転写時状態にするように構成すると有利であ
る(請求項2)。
【0010】また、上記請求項2に記載の画像形成装置
において、前記転写部材への電圧印加状態が前記非転写
時状態にある間に、像担持体表面の移動する距離が、該
像担持体表面の周長の略整数倍であると有利である(請
求項3)。
【0011】さらに、上記請求項2又は3に記載の画像
形成装置において、前記転写部材は、その表面が、像担
持体と転写部材との当接部において像担持体表面の移動
方向と同方向に移動するように作動する可動転写部材よ
り成り、該転写部材の表面の線速が、像担持体表面の線
速の1乃至1.2倍に設定されていると有利である(請
求項4)。
【0012】また、上記請求項1乃至4のいずれかに記
載の画像形成装置において、複数の被転写体を、互いに
間隔をあけて、順次、像担持体と転写部材との間に給送
して各被転写体にトナー像を転写する連続画像成形時
に、先行する被転写体の後端が、像担持体と転写部材と
の間を離れた時点から、次の被転写体の先端が、像担持
体と転写部材との間に達する時点までの間に、転写部材
への電圧印加状態を前記非転写時状態にすると有利であ
る(請求項5)。
【0013】さらに、上記請求項1乃至5のいずれかに
記載の画像形成装置において、画像形成装置の電源オン
時から、最初の被転写体の先端が像担持体と転写部材と
の間に達する時点までの間に、転写部材への電圧印加状
態を前記非転写時状態にすると有利である(請求項
6)。
【0014】また、上記請求項1乃至6のいずれかに記
載の画像形成装置において、最後の被転写体の後端が、
像担持体と転写部材との間を離れた時点以降の時期に、
転写部材への電圧印加状態を前記非転写時状態にすると
有利である(請求項7)。
【0015】さらに、上記請求項1乃至7のいずれかに
記載の画像形成装置において、所定回数の画像形成動作
を行うごとに、転写部材への電圧印加状態を前記非転写
時状態にすると有利である(請求項8)。
【0016】また、上記請求項1乃至8のいずれかに記
載の画像形成装置において、前記転写部材への電圧印加
状態が前記非転写時状態にある時、該転写部材に対向す
る像担持体表面の電位をほぼ0Vにすると有利である
(請求項9)。
【0017】さらに、上記請求項9に記載の画像形成装
置において、像担持体表面を帯電する帯電装置と、その
帯電した像担持体を像露光して静電潜像を形成する露光
装置と、現像剤担持部材に現像剤を担持して搬送し、該
現像剤によって前記静電潜像をトナー像として可視像化
する現像装置とを具備し、前記帯電装置による像担持体
への帯電を禁止することにより、転写部材に対向する像
担持体表面の電位をほぼ0Vにすると共に、その表面電
位がほぼ0Vの像担持体表面が現像装置の現像剤担持部
材を通過するとき、当該現像剤担持部材に対し、これに
担持されたトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加する
ように構成すると有利である(請求項10)。
【0018】また、上記請求項9に記載の画像形成装置
において、前記像担持体表面の移動方向に関し、前記転
写部材よりも上流側であって、現像装置よりも下流側の
像担持体表面部分を除電する除電手段を設け、該除電手
段によって、像担持体表面の電位をほぼ0Vにすると有
利である(請求項11)。
【0019】さらに、上記請求項1乃至11のいずれか
に記載の画像形成装置において、前記非転写時状態にお
いて、前記転写部材はアース状態にされるように構成す
ることができる(請求項12)。
【0020】また、上記請求項1乃至11のいずれかに
記載の画像形成装置において、前記非転写時状態におい
て、前記転写部材は、前記トナー像を被転写体に転写し
ているトナー像転写時に印加される電圧の極性と同極性
であって、該トナー像転写時よりも絶対値で低い値の電
圧を印加されるように構成することもできる(請求項1
3)。
【0021】さらに、上記請求項1乃至11のいずれか
に記載の画像形成装置において、前記非転写時状態にお
いて、前記転写部材は、前記像担持体表面に塗布された
潤滑剤の帯電極性と同極性の電圧を印加されるように構
成することもできる(請求項14)。
【0022】また、上記請求項1乃至14のいずれかに
記載の画像形成装置において、静電潜像の可視像化に供
されるトナーとして、マイナス極性に帯電するトナーを
用い、かつ前記潤滑剤としてフッ素系材料より成る潤滑
剤を用いることができる(請求項15)。
【0023】さらに、上記請求項15に記載の画像形成
装置において、潤滑剤が、ポリテトラフルオロエチレン
であると有利である(請求項16)。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に従って詳細に説明し、併せて前述の従来の欠点を図面
に即してより具体的に明らかにする。
【0025】図1は画像形成装置の一例であるレーザビ
ームプリンタの内部構造を示す概略断面図である。ここ
に示した画像形成装置は、像担持体の一例であるドラム
状の感光体1を有し、画像形成動作時に感光体1は図1
における時計方向に回転駆動される。感光体1のまわり
には、その回転方向に沿って、除電装置の一例である除
電ランプ2、帯電装置の一例である帯電ローラ3、現像
装置4、感光体表面に対向配置された転写部材の一例で
ある転写ローラ5、分離装置の一例である分離電極15
及びクリーニング装置6がそれぞれ配設されている。
【0026】図示していないプリントボタンが押されて
画像形成動作が開始されると、感光体1が時計方向に回
転し、その表面が移動するように駆動される。このと
き、感光体表面は除電ランプ2からの光を照射され、そ
の表面電位が基準値に下げられる。また、帯電ローラ3
が感光体1の表面に接触しながらその感光体1の回転に
従動して回転し、このとき帯電ローラ3には所定極性の
電圧が印加され、これによって感光体表面がその極性に
一様に帯電される。図示した例では、帯電ローラ3にマ
イナスの電圧が印加され、感光体表面がマイナス極性に
帯電され、帯電後の感光体1の表面電位が−900Vに
なるものとする。
【0027】かかる感光体1の帯電面は、図示していな
い光書き込み装置から出射する光変調されたレーザ光L
を選択的に照射され、感光体上に画像情報に対応した所
定の静電潜像が形成される。レーザ光を照射された感光
体部分の表面電位は−150Vとなり、この部分が静電
潜像を構成し、レーザ光の照射されない感光体部分の表
面電位はほぼ−900Vを維持し、この部分が地肌部と
なる。光書き込み装置は、像担持体表面を露光してその
表面に静電潜像を形成する露光装置の一例を構成する。
【0028】上記静電潜像は現像装置4を通るとき、ト
ナー像として可視像化される。図に一例として示した現
像装置4は、現像剤Dを収容した現像剤ケース7と、こ
のケース7に支持されて反時計方向に回転する現像ロー
ラ8とを有している。現像剤Dとしては、トナーとキャ
リアを有する粉体状の二成分系現像剤や、このうちのキ
ャリアを有さない粉体状の一成分系現像剤などを適宜用
いることができるが、図示した例では、粉体状の二成分
系現像剤が用いられている。かかる現像剤Dは、回転駆
動される撹拌スクリュー9,10によって撹拌混合さ
れ、そのトナーとキャリアが互いに逆極性に摩擦帯電さ
れる。本例ではトナーがマイナス極性に、キャリアがプ
ラス極性に帯電するものとする。
【0029】このように摩擦帯電された現像剤Dが、回
転する現像ローラ8の周面に磁気ブラシを形成しながら
担持され、現像ローラ8と感光体1の対向する領域、す
なわち現像領域へ搬送され、ここでその現像剤が感光体
表面に摺接し、当該現像剤中のトナーが感光体1に形成
された静電潜像に静電的に移行し、その表面にトナー像
が形成される。このとき、現像ローラ8には、所定極性
のバイアス電圧、図の例ではトナーの帯電極性と同極性
の−650Vの電圧が印加され、感光体表面の−150
Vの静電潜像との電位差により生じる電界によって、現
像剤D中のトナーが静電潜像に移行する。現像ローラ8
は、現像剤を担持して搬送する現像剤担持部材の一例を
構成する。
【0030】上述のように、本例の画像形成装置におい
ては、反転現像方式が採用され、感光体の表面電位が絶
対値で低い部分にトナーが付着してトナー像が形成され
る。感光体表面を一様に帯電し、その帯電面を像露光し
て、その表面電位の絶対値が高い部分に、これと逆極性
に帯電したトナーを付着させてトナー像を形成する正規
現像方式を採用した画像形成装置にも本発明を適用でき
る。
【0031】一方、図示していない給紙装置から、転写
紙又は樹脂製の転写シートや転写フィルムなどから成る
被転写体Pが矢印B1方向に給送され、この被転写体P
は、レジストローラ対11の回転によって、感光体上の
トナー像と整合するタイミングで、感光体1と転写ロー
ラ5との間に送り込まれ、両者の間を通過する。このと
き転写ローラ5は、被転写体Pを介して感光体1の表面
に当接し、しかも感光体との当接部において、転写ロー
ラ5の表面が感光体表面の移動方向と同じ方向に移動す
る向きに回転駆動されている。
【0032】さらに、図1に模式的に示した電圧印加手
段12のスイッチ13が実線で示すように電源14に接
続され、これによって転写ローラ5には、感光体表面の
トナー像を構成するトナーの帯電極性と逆極性、図の例
ではプラス極性の直流電圧が印加される。転写ローラ5
は、導電性の中心軸5Aと、これに固定されたローラ本
体5Bより成るが、その中心軸5Aに電源14によって
電圧が印加される。その際、定電圧制御によって転写ロ
ーラ5に電圧を印加してもよいが、図の例では定電流制
御により、+10μAの電流が転写ローラ5に供給され
て、当該転写ローラ5に転写電圧が印加されるものとす
る。このように、感光体表面に形成されたトナー像を、
感光体1と転写ローラ5の間を搬送される被転写体Pに
転写するトナー像転写時に、その転写ローラ5に対し、
トナー像を形成するトナーの帯電極性と逆極性の電圧が
印加される。これにより、転写ローラ5と感光体1との
間には、感光体表面のトナー像が被転写体Pに静電的に
移行する向きの電界が形成され、被転写体Pへのトナー
像の転写が実行される。このように、転写ローラ5より
成る転写部材は、感光体表面に形成されたトナー像を被
転写体Pの表面に転写する用をなす。
【0033】トナー像を転写された被転写体Pは、分離
電極15の放電作用によって感光体表面から分離され、
引き続き矢印B2方向に送られ、図示していない定着装
置を通る。このとき、熱と圧力の作用によって被転写体
P上のトナー像が定着され、次いでその被転写体が画像
形成装置本体外の図示していない排紙トレイ上に排出さ
れる。
【0034】一方、トナー像を被転写体Pに転写したあ
との感光体表面に付着する転写残トナーは、クリーニン
グ装置6により除去される。本例のクリーニング装置6
は、クリーニングケース16と、そのケース16に基端
部を固定され、先端エッジ部を感光体表面に圧接された
クリーニングブレード17より成るクリーニング部材を
有し、そのクリーニングブレード17が感光体表面に付
着したトナーを掻き取り除去する。その除去されたトナ
ーは、トナー排出部材18の回転によって、図示してい
ない廃トナー容器に搬送され、或いは現像装置4に戻さ
れて再使用される。
【0035】以上は、1枚の被転写体に画像を形成する
ときの動作であるが、連続して被転写体上に画像を形成
する連続画像形成時には、上述した画像形成動作が引き
続き所定回数実行され、互いに間隔をあけて、順次、感
光体1と転写ローラ5との当接部に給送される各被転写
体上にトナー像がそれぞれ転写される。
【0036】ここで、感光体1にはクリーニングブレー
ド17が圧接しているが、その両者間に作用する摩擦力
が過度に大きくなると、先にも説明したように、クリー
ニングブレード17の摩耗が進み、また感光体1の表面
の膜削れが促進され、これらの寿命が縮まる不具合を免
れない。
【0037】そこで、図1に示した画像形成装置におい
ては、感光体1の表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手
段19が設けられ、転写ローラ5を介して感光体表面に
潤滑剤が塗布されるように構成されている。図1に例示
した潤滑剤塗布手段19は、固形状の潤滑剤ブロック2
0と、その基端部を保持するホルダ21と、その潤滑剤
ブロック20の先端面が転写ローラ5の表面に圧接する
ように、ホルダ21を加圧する押圧部材の一例である圧
縮ばね22とを有し、潤滑剤ブロック20を直に転写ロ
ーラ表面に接触させて、転写ローラ表面に直接潤滑剤を
塗布するように構成されている。ブラシ又はローラなど
の塗布部材を転写ローラ5の表面に接触させ、潤滑剤塗
布手段によってその塗布部材に潤滑剤を供給し、該塗布
部材を介して、転写ローラ5の表面に潤滑剤を塗布する
ように構成してもよい。このように、潤滑剤塗布手段
は、転写ローラ5の表面に、直接又は間接的に潤滑剤を
塗布するものである。
【0038】上述のように潤滑剤塗布手段19を設け、
その潤滑剤ブロック20を転写ローラ5との摩擦によっ
て削り取りながら転写ローラ5の周面に塗布し、その塗
布された潤滑剤を感光体1の表面に転移させることによ
り、クリーニングブレード17に対する感光体表面の摩
擦係数を下げることができ、これにより両者の摩耗を抑
え、その寿命を伸ばすことができる。しかも潤滑剤塗布
手段19は、感光体1に直に潤滑剤を塗布するものでは
ないため、周囲に多数の作像要素が配置される感光体1
の径が小さいときも、その潤滑剤塗布手段19を支障な
く配置することができる。
【0039】潤滑剤としては、転写ローラ5や感光体1
との摩擦によって、感光体表面のトナー像を構成するト
ナーの本来の帯電極性、すなわち正常に帯電したトナー
の帯電極性と同極性に帯電する潤滑剤が用いられてい
る。かかる潤滑剤として、フッ素を含有する材料より成
るフッ素系潤滑剤、特に低分子量ポリテトラフルオロエ
チレンより成る潤滑剤を有利に用いることができ、本例
の画像形成装置では、このポリテトラフルオロエチレン
より成る潤滑剤が使用されている。静電潜像の可視像化
に供されるトナーとして、マイナス極性に帯電するトナ
ーが用いられ、しかも潤滑剤として、同じくマイナスに
摩擦帯電されるフッ素系材料より成る潤滑剤が用いられ
ているのである。かかる材質の固形状の潤滑剤ブロック
20が回転する転写ローラ5の周面に圧接し、その潤滑
剤ブロック20が、転写ローラ5の回転に伴って削り取
られながら、粉体状の潤滑剤となって転写ローラ5を介
して感光体の表面に塗布されるが、このとき、潤滑剤は
転写ローラ5との摩擦によって、トナーの帯電極性と同
極性、本例ではマイナス極性に帯電する。
【0040】回転する転写ローラ5と感光体1との間を
被転写体Pが送られ、その被転写体Pに感光体表面のト
ナー像が転写されているとき、前述のように、転写ロー
ラ5には電圧印加手段12の電源14によって、+10
μAの定電流が供給され、プラス極性の直流電圧が印加
されている。このため、転写ローラ5上に塗布されたマ
イナス極性の潤滑剤は、転写ローラ5の表面に静電的に
保持され、しかも固形状の潤滑剤ブロック20から削り
取られた潤滑剤が転写ローラ5の周面に容易に転移す
る。このように、転写ローラ5の潤滑剤は静電的に転写
ローラ5の表面に引かれて保持されるので、その潤滑剤
が被転写体Pに接触したときも、当該潤滑剤が被転写体
Pの裏面に転移することを抑制できる。このようにし
て、潤滑剤が無駄に消費されることを防止でき、転写ロ
ーラ5上に多量の潤滑剤を担持させることができる。
【0041】上述のように、図1に示した画像形成装置
は、表面が移動するように駆動され、かつその表面にト
ナー像が形成される感光体1として構成された像担持体
と、その像担持体の表面に対向配置され、該像担持体表
面に形成されたトナー像を被転写体Pの表面に転写する
転写ローラ5より成る転写部材と、像担持体の表面に、
トナーの帯電極性と同極性に帯電される潤滑剤を塗布す
る潤滑剤塗布手段19とを具備し、これによって像担持
体とこれに当接するクリーニングブレード17との摩耗
を抑制できる。
【0042】ところが、上述のように潤滑剤塗布手段1
9を設けただけであると、次のような問題が発生するお
それがある。
【0043】感光体1と転写ローラ5の間に被転写体が
存在せず、転写ローラ5が直に感光体表面に当接すると
き、転写ローラ5上の潤滑剤が感光体表面に転移する
が、その際、潤滑剤が転写ローラ5との摩擦によってト
ナーの帯電極性と同極性、この例ではマイナス極性に帯
電するものであるため、かかる潤滑剤の感光体表面への
転移時にも、転写ローラ5に対し、トナーの帯電極性と
逆極性であって、トナー像転写時と同じ大きさの電圧を
印加し続けたとすると、転写ローラ5上のマイナス極性
の潤滑剤は、転写ローラ5の表面に静電的に引かれ、こ
れによって感光体表面に潤滑剤が転移し難くなる。この
ように、単に転写ローラ5に潤滑剤を塗布するだけで
は、充分な量の潤滑剤を感光体表面に転移させることが
できず、感光体表面に潤滑剤を塗布する本来の目的を達
成することが困難となる。
【0044】そこで、図1に示す画像形成装置において
は、被転写体Pが感光体1と転写ローラ5との間を通過
し終え、転写ローラ5と感光体1が、回転しながら被転
写体Pを介さずに直に当接しているとき、図1に示した
電圧印加手段12のスイッチ13が、破線で示すように
切換えられ、これによって転写ローラ5がアース状態に
される。すなわち、転写ローラ5に電圧を印加せず、換
言すれば転写ローラ5への印加電圧の値を0Vにするの
である。このため、転写ローラ5と、その表面に塗布さ
れた潤滑剤との電気的な保持力が解除され、その潤滑剤
が感光体表面との接触により受ける機械的な掻き取り力
によって、当該潤滑剤が感光体表面に効果的に転移する
ことができる。このようにして、充分な量の潤滑剤を感
光体表面に塗布し、その表面を滑らかにすることができ
る。
【0045】また、図2は図1に示した電圧印加手段の
改変例を示す。図2に示した電圧印加手段12において
は、転写ローラ5と感光体1が回転しながら直に当接し
ているとき、スイッチ13は破線で示すように、電源1
4(以下、必要に応じて、これを第1の電源と言う)と
は異なる第2の電源14Aに切換えられる。この第2の
電源14Aは、転写ローラ5の中心軸5Aに対して、第
1の電源14よりも低いプラス極性の直流電圧を印加す
る。すなわち、転写ローラ5は、トナー像の転写時に印
加される電圧の極性と同極性であって、そのトナー像転
写時よりも絶対値で低い値の電圧を印加されるのであ
る。このように構成しても、トナー像転写時よりも、転
写ローラ5側の潤滑剤が感光体表面に移行しやすくな
り、感光体1への潤滑剤の供給量を増やすことができ
る。図2に示した画像形成装置は、転写ローラ5と感光
体1が直に当接するとき、スイッチ13がアースに直に
接続される図1の構成に代えて、スイッチ13が第2の
電源14Aに接続されるほかは、図1に示した画像形成
装置と変りはない。
【0046】上述した各構成によっても、転写ローラ上
の潤滑剤を感光体表面に転移させることができるが、感
光体1と転写ローラ5との間に被転写体Pが存在しない
状態で、転写ローラ5に当接しながらその転写ローラ5
の部位を通過する感光体表面が、帯電ローラ3によって
例えば−900Vに帯電されているような場合、転写ロ
ーラ5をアースしただけであるか、又はこの転写ローラ
5に低いプラス極性の電圧を印加するだけであると、依
然として、転写ローラ5上のマイナス極性の潤滑剤は、
感光体表面から静電的に反発されるので、機械的な力だ
けで潤滑剤を感光体表面に効率よく転移させることが難
しく、その転移スピードが低下するおそれがある。
【0047】そこで、転写ローラ5が感光体表面に直に
当接しているとき、図3に示すように、電圧印加手段1
2のスイッチ13を、破線で示すように、第3の電源1
4Bの側に切換え、転写ローラ5の中心軸5Aにトナー
の本来の帯電極性と同極性、すなわち転写ローラ5上の
潤滑剤の帯電極性と同極性の直流電圧を転写ローラ5に
印加するように構成することもできる。例えば、転写ロ
ーラ5のローラ本体5Bの体積固有抵抗率が10Ωcm
であるとしたとき、当該転写ローラ5に−1.5Vの電
圧を印加する。このようにすれば、感光体表面が−90
0Vに帯電していても、転写ローラ5上のマイナス極性
に摩擦帯電した潤滑剤が、転写ローラ5の表面から感光
体表面へ向かう電界が形成され、積極的に感光体表面に
潤滑剤を転移させることができ、感光体表面に充分な量
の潤滑剤を短時間で塗布することができる。図3に示し
た画像形成装置は、転写ローラ5と感光体1が直に当接
するとき、スイッチ13がアースに直に接続される図1
の構成に代えて、スイッチ13が第3の電源14Bに接
続されるほかは、図1に示した画像形成装置と変りはな
い。
【0048】上述のように、図1乃至図3に示したいず
れの例においても、感光体1と転写ローラ5の間に被転
写体Pが存在せず、従ってトナー像の転写が行われてい
ないとき、転写ローラ5への電圧印加状態が、トナー像
転写時よりも、転写ローラ5側の潤滑剤が感光体1の表
面に移行しやすくなるように設定される。このときの転
写ローラへの電圧印加状態を非転写時状態と称すること
にすると、図1乃至図3に示した画像形成装置は、感光
体1として構成された像担持体の表面に形成されたトナ
ー像を、該像担持体と転写部材の一例である転写ローラ
5の間を搬送される被転写体Pに転写するトナー像転写
時に、該転写部材に対し、トナーの帯電極性と逆極性の
電圧を印加すると共に、像担持体と転写部材との間に被
転写体Pが存在しないときに、転写部材への電圧印加状
態を、像担持体表面のトナー像を被転写体に転写してい
るトナー像転写時よりも、転写部材側の潤滑剤が像担持
体側に移行しやすくなる非転写時状態にする電圧印加手
段12を有している。
【0049】図1乃至図3に示した例では、電源14,
14A,14Bと、スイッチ13と、このスイッチ13
を前述のように切換制御する図示していない制御装置と
によって、それぞれ上記電圧印加手段12が構成されて
いる。
【0050】図1に示した例では、電圧印加手段12に
より、上述の非転写時状態において、転写ローラ5より
成る転写部材はアース状態にされ、また図2に示した例
では、その電圧印加手段12により、上述の非転写時状
態において、転写ローラ5より成る転写部材は、トナー
像を被転写体Pに転写しているトナー像転写時に印加さ
れる電圧の極性と同極性であって、該トナー像転写時よ
りも絶対値で低い値の電圧を印加される。
【0051】また図3に示した例では、その電圧印加手
段12により、上述の非転写時状態において、転写ロー
ラ5より成る転写部材は、感光体1より成る像担持体の
表面に塗布された潤滑剤の帯電極性と同極性の電圧を印
加される。転写ローラ5が感光体1に直に接触している
とき、上述の電源14A,14Bによる直流電圧に、交
流電圧を重畳した電圧を転写ローラ5に印加することも
できる。
【0052】図1乃至図3に示した画像形成装置におい
ては、転写ローラ5から感光体1に転移した潤滑剤は、
感光体1の回転に伴ってクリーニングブレード17に至
るが、このとき本例のようにフッ素を含有する材料より
成る潤滑剤、特にポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)を用いると、クリーニングブレード17の先端エッ
ジ部に至った潤滑剤が、そのクリーニングブレード17
によってほとんど掻き取られず、むしろ感光体表面に延
ばされて細密充填される。このため、潤滑剤の消費量を
少なく抑えることができ、画像形成装置のランニングコ
ストを低減できる。
【0053】また、クリーニングブレード17を通過し
た感光体上の潤滑剤は、帯電ローラ3と出会うが、この
とき帯電ローラ3には、潤滑剤の帯電極性と同極性のマ
イナスの電圧が印加され、しかも帯電ローラ3は感光体
表面に当接しながら感光体の回転に従動して回転してい
るので、潤滑剤は帯電ローラ3にほとんど転移しない。
【0054】感光体上の潤滑剤は、次いで現像装置4の
現像ローラ8の位置に至るが、このとき多少の潤滑剤が
現像ローラ8の側に回収される。その際、潤滑剤が付着
している感光体表面の電位が、例えば−150(静電潜
像部)であり、現像ローラ8へのバイアス電圧印加が−
650Vであるときは、感光体表面の潤滑剤が現像ロー
ラ8の側に静電的に引かれることはなく、現像剤中に回
収される潤滑剤の量は極く少量となる。これに対し、潤
滑剤が付着している感光体表面の電位が−900Vで、
現像ローラ8への印加電圧が−650Vであると、マイ
ナス極性に帯電した潤滑剤は、現像ローラ8の側に静電
的に引かれ、現像剤中に掻き取られる。しかしながら、
感光体表面の潤滑剤が全て現像ローラ8の側に掻き取ら
れることはなく、全体の約1/4程度が回収される。
【0055】感光体1の表面の摩耗は、その約90%が
クリーニングブレード17との摩擦作用で生じるので、
感光体1上の潤滑剤の一部が現像装置4に回収されて
も、感光体の摩耗にほとんど影響を与えることはない。
また、潤滑剤として、フッ素系の材料を用いると、この
材料は感光体1でマイナスに帯電するので、これが現像
装置4の現像剤D中に多少混入しても、不具合が発生し
難い。
【0056】また、上述のように、感光体表面の電位の
差によって、現像装置4に回収される潤滑剤の量に相違
ができ、現像装置通過後の感光体表面に付着する潤滑剤
の量に多少のむらができるが、次に転写ローラ5から感
光体表面に潤滑剤が転移されることと、クリーニングブ
レード17による潤滑剤の延ばし効果とによって、その
潤滑剤量のむらはほぼ無くなる。
【0057】上述のようにして、感光体表面に或る量の
潤滑剤を保持することができ、これによって感光体1及
びクリーニングブレード17の摩耗を低減でき、さらに
クリーニングブレード17の巻き込みや、ビビリの発生
を阻止できる。しかも感光体表面でのトナーの滑り性が
高まるので、被転写体Pへのトナー像の転写効率を高
め、また小粒径トナーや球形トナーの使用も可能とな
る。
【0058】図4乃至図6に示す画像形成装置は、潤滑
剤塗布手段19の潤滑剤ブロック20が直に感光体表面
に圧接し、従って、転写ローラ5を介することなく、潤
滑剤が感光体表面に塗布されるように構成されている。
図4乃至図6に示した潤滑剤ブロック20からの潤滑剤
を、ブラシ又はローラなどの塗布部材を介し、或いは帯
電ローラ3などを介して、感光体表面に塗布することも
でき、転写ローラ5を介することなく、直接又は間接的
に、潤滑剤を感光体表面に塗布することができる。
【0059】また、図4乃至図6に示した潤滑剤塗布手
段19は、帯電ローラ3より成る帯電装置と、現像装置
4との間に配置されているが、他の適宜な個所に潤滑剤
塗布手段19を設け、潤滑剤を転写ローラ5を介するこ
となく感光体表面に塗布するように構成することもでき
る。
【0060】図4乃至図6に示した画像形成装置の他の
構成は図1乃至図3に示した画像形成装置と変りはな
い。図1乃至図3に示した画像形成装置では、潤滑剤塗
布手段19によって、転写ローラ5を介して、潤滑剤を
感光体表面に塗布したのに対し、図4乃至図6に示した
例では、転写ローラ5を介することなく、潤滑剤を感光
体表面に塗布する点が相違するだけである。潤滑剤塗布
手段の構成自体も、両画像形成装置において異なるとこ
ろはない。
【0061】図4乃至図6に示した画像形成装置の感光
体表面に塗布された潤滑剤は、現像装置4、転写ローラ
5、クリーニングブレード17及び帯電ローラ3を経て
再び潤滑剤塗布手段19に戻り、ここでその潤滑剤ブロ
ック20から感光体表面に潤滑剤が供給される。新たな
感光体を画像形成装置本体にセットしたとき、その感光
体表面は、潤滑剤の塗布されていないフレッシュな状態
にあるため、その表面の摩擦係数は高いが、感光体1の
回転が開始されると、圧縮ばね22により加圧されて感
光体表面に圧接した潤滑剤ブロック20は、感光体表面
との摺動摩擦によって感光体表面に転移する。その転移
した潤滑剤が現像装置4や転写ローラ5を通るとき、そ
の一部が現像装置或いは転写ローラ5に取り去られ、或
る割合の潤滑剤が感光体表面に残留し、感光体1が回転
を重ねていくうちに、感光体表面の摩擦係数が下がった
状態で、感光体表面の潤滑剤の量が安定する。また、感
光体表面の摩擦係数が低下して行くにつれ、潤滑剤ブロ
ック20と感光体表面との摺動摩擦力が低下するので、
潤滑剤ブロック20から感光体表面に移行する潤滑剤の
量も徐々に低下し、適量の潤滑剤が感光体表面に塗布さ
れる。潤滑剤として、本例のようにポリテトラフルオロ
エチレンを用いると、特にこのような自己制御性が高め
られることは実験によっても確認されている。
【0062】ここで、先にも説明したように、図4乃至
図6に示した感光体表面に塗布された潤滑剤も、クリー
ニングブレード17と帯電ローラ3によってはほとんど
回収されず、現像装置4に回収される。その際、感光体
1と転写ローラ5との間に被転写体Pが存在しないと
き、転写ローラ5に対して、トナーの帯電極性と逆極
性、すなわち感光体表面に付着した潤滑剤の帯電極性と
逆極性であって、トナー像転写時と同じ値の高い電圧を
印加したとすると、感光体表面の潤滑剤が、転写ローラ
5に静電的に多量に移行する。しかも一旦、転写ローラ
5に移行した潤滑剤を感光体表面に戻すことが困難とな
る。このようになれば、多量の潤滑剤が消費される欠点
を免れない。
【0063】ところが、図4乃至図6に示した画像形成
装置においては、図1乃至図3に示した画像形成装置と
全く同様に、転写ローラ5と感光体1が被転写体Pを介
さずに直に当接しているとき、転写ローラ5はアース状
態にされ(図4の例)、又はトナー像転写時に印加され
る電圧の極性と同極性であって、そのトナー像転写時よ
りも絶対値で低い値の電圧が印加され(図5の例)、或
いは感光体表面に塗布された潤滑剤と同極性の電圧を印
加される(図6の例)ので、感光体表面に塗布された潤
滑剤が、その感光体表面に直に当接しながら回転する転
写ローラ5の表面に移転し難くなる。また一旦転写ロー
ラ5の表面に移転しても、その潤滑剤を感光体表面に戻
すことでき、感光体表面に塗布された潤滑剤を長時間に
亘ってその感光体表面に留まらせることができる。この
ようにして潤滑剤の消費量を抑えることができ、潤滑剤
ブロック20の長寿命化を達成できる。
【0064】上述のように、感光体1より成る像担持体
と転写ローラ5より成る転写部材との間に被転写体Pが
存在しないとき、電圧印加手段12によって、転写部材
への電圧印加状態を、像担持体表面のトナー像を被転写
体Pに転写しているトナー像転写時よりも、転写部材側
の潤滑剤が像担持体表面に移行しやすくなる非転写状態
にするのであるが、このとき、図4乃至図6に示す例で
は、転写ローラ5の表面に潤滑剤が全く存在しないか、
又は存在しない状態になり得るが、転写ローラ5への電
圧印加状態を、転写ローラ5の表面に潤滑剤があるとし
たとき、その潤滑剤が感光体側に移行しやすくなる非転
写時状態にするのである。
【0065】潤滑剤ブロック20からの潤滑剤を転写部
材を介することなく感光体表面に塗布する画像形成装置
においては、その転写部材として、図4乃至図6に示し
た転写ローラ5のように、感光体表面に当接する接触転
写部材のほかに、感光体表面から常に離間した非接触転
写部材を用いることもできる。例えば、前述の転写ロー
ラ5と同じタイミングで電圧を印加されるチャージワイ
ヤより成る転写部材を備えた転写装置を用いることもで
き、このチャージワイヤは常に感光体表面から離れてい
る。このようなチャージワイヤより成る非接触転写部材
を用いた場合も、これと感光体1との間に被転写体Pが
存在しないとき、感光体上の潤滑剤がチャージワイヤに
静電的に移行して、そのワイヤに付着すると、チャージ
ワイヤの機能が低下する。ところが、この場合も、上述
した各構成を採用することによって、チャージワイヤと
感光体1の間に被転写体が存在しないとき、感光体表面
の潤滑剤がチャージワイヤの側に移行し難くなり、その
機能の低下を効果的に抑えることができる。
【0066】図1乃至図6に示した画像形成装置におい
て、転写ローラ5をアース状態にするか、又はその転写
ローラ5にトナー像転写時と同極性で、トナー像転写時
よりも絶対値で低い値の電圧を印加するか、或いはトナ
ーの本来の帯電極性と同極性の電圧を印加して、転写ロ
ーラ5への電圧印加状態を非転写時状態にする時期は、
感光体1と転写ローラ5との間に被転写体Pが存在せ
ず、従って転写ローラ5が感光体表面に直に当接してい
る全期間、すなわちトナー像の転写が行われている時以
外の画像形成動作中の全期間であってもよいし、そのう
ちの一部の期間だけであってもよい。その際、短時間の
うちに、充分な量の潤滑剤が感光体表面に転移し(図1
乃至図3の場合)、或いは感光体表面の潤滑剤が転写ロ
ーラ5にできるだけ転移しないように(図4乃至図6の
場合)、その時間を定めることが望ましい。
【0067】さらに、図1乃至図6に示した画像形成装
置において、転写ローラ5への電圧印加状態を非転写時
状態にする時期を特別に設定してもよいが、画像形成装
置の通常の作動時に感光体1と転写ローラ5が直に当接
する時間を利用して、転写ローラ5への電圧印加状態を
非転写時状態にするように構成すると、画像形成スピー
ドの低下を招くことはなく、特に有利である。
【0068】例えば、複数の被転写体Pを、互いに間隔
をあけて、順次、感光体1より成る像担持体と転写ロー
ラ5より成る転写部材との間(図1乃至図6の例では像
担持体と転写部材の当接部)に給送して各被転写体Pに
トナー像を転写する連続画像成形時に、先行する被転写
体Pの後端が、像担持体と転写部材との間を離れた時点
から、次の被転写体の先端が、像担持体と転写部材との
間に達する時点までの間の適時、すなわちその間の一部
の期間又はその全期間中に、転写部材への電圧印加状態
を前述の非転写状態にするように電圧印加手段12を構
成することができる。
【0069】また、上記構成に代え、又は上記構成と共
に、画像形成装置の電源オン時から、最初の被転写体P
の先端が像担持体と転写部材との間に達する時点までの
間の適時に、転写部材への電圧印加状態を非転写時状態
にするように電圧印加手段12を構成することもでき
る。
【0070】さらに、上記各構成に代え、又はこれらの
少なくとも1つの構成と共に、1又は複数の被転写体P
にトナー像を形成する一連の画像形成動作時に、最後の
被転写体Pの後端が、像担持体と転写部材との間を離れ
た時点以降の時期に、転写部材への電圧印加状態を前述
の非転写時状態にするように電圧印加手段12を構成す
ることもできる。
【0071】また、所定回数の画像形成動作を行うごと
に、すなわち所定枚数の被転写体Pに画像を形成し終え
たときに、転写部材への電圧印加状態を前述の非転写時
状態にするように電圧印加手段12を構成してもよい。
例えば、100回のプリント動作を終了したとき、転写
ローラ5を感光体1に直に当接させ、これらを回転させ
ながら、転写ローラ5への電圧印加状態を非転写時状態
にするのである。
【0072】また、図1乃至図6に示した画像形成装置
において、感光体1と転写ローラ5が被転写体Pを介す
ることなく、直に当接した状態で、転写ローラ5への電
圧印加状態が前述の非転写時状態にあるとき、その転写
ローラ5の部位を通過する感光体表面の部分の電位の絶
対値を下げ、その値を例えばほぼ0Vに低下させること
が望ましい。このように構成すると、図1乃至図3に示
した画像形成装置の場合、転写ローラ5上の潤滑剤を感
光体表面へより一層転移させやすくすることができ、ま
た図4乃至図6に示した画像形成装置の場合、感光体表
面の潤滑剤を転写ローラ5へより一層移行させ難くする
ことができる。転写部材への電圧印加状態が前述の非転
写時状態にあるとき、その転写部材に対向する像担持体
表面の電位をほぼ0Vにするのである。
【0073】その際、図1乃至図6に示した画像形成装
置は、感光体1より成る像担持体の表面を帯電する帯電
装置の一例である帯電ローラ3と、その帯電した像担持
体を像露光して静電潜像を形成する露光装置と、現像ロ
ーラ8より成る現像剤担持部材に現像剤Dを担持して搬
送し、該現像剤Dによって静電潜像をトナー像として可
視像化する現像装置4とを具備しているが、上記帯電装
置による像担持体への帯電を禁止することにより、転写
ローラ5より成る転写部材に対向する像担持体表面の電
位をほぼ0Vにすることができる。その際、その表面電
位がほぼ0Vの像担持体表面が現像装置4の現像剤担持
部材を通過するとき、当該現像剤担持部材に対し、これ
に担持されたトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加す
ることが望ましい。現像剤担持部材にこのような極性の
電圧を印加することによって、現像剤担持部材上のトナ
ーが像担持体表面に静電的に移行する不具合を防止でき
る。
【0074】上記構成をより具体的に示すと、帯電ロー
ラ3への電圧印加をオフし、感光体表面を帯電せず、そ
の感光体表面部分を、感光体1に当接した転写ローラ5
を通過させ、このときその転写ローラ5をアースし、又
はその転写ローラ5にトナー像転写時よりも絶対値で低
いプラス極性の電圧を印加し、或いはこの転写ローラ5
にマイナス極性の電圧を印加して転写ローラ5への転写
印加状態を非転写時状態にする。この場合、帯電してい
ない感光体表面部分が現像装置4を通過するとき、その
現像ローラ8に、トナーの帯電極性と逆極性の電圧、例
えば+150Vのバイアス電圧を印加して、現像ローラ
8上のトナーが感光体表面に付着しなくなるようにする
のである。
【0075】上記構成によれば、感光体の表面電位をほ
ぼ0Vの落すための専用の手段を設ける必要はなく、画
像形成装置のコストの上昇を抑えることができる。
【0076】また図1乃至図6に鎖線で示すように、感
光体1より成る像担持体の表面の移動方向に関し、転写
ローラ5より成る転写部材よりも上流側であって、現像
装置4よりも下流側の像担持体表面部分を除電する、例
えば除電ランプ103より成る除電手段を設け、その除
電手段によって、像担持体表面の電位をほぼ0Vにする
こともできる。この構成によれば、現像装置4を通過し
た後の感光体表面を除電ランプ103により除電するの
で、現像装置4のキャリアやトナーが感光体表面に付着
することを効果的に防止でき、容易に感光体の表面電位
をほぼ0Vにすることができる。
【0077】ところで、図1乃至図3に示した画像形成
装置は、転写部材が、像担持体表面に当接する接触転写
部材であり、潤滑剤塗布手段19は、その転写部材に潤
滑剤を塗布し、該転写部材を介して、像担持体表面に潤
滑剤を塗布し、転写部材が像担持体表面に直に当接して
いるときに、転写部材への電圧印加状態が前述の非転写
時状態にされ、これによって像担持体表面への潤滑剤の
塗布効率を高めることができるのであるが、その際、転
写部材への電圧印加状態が上記非転写時状態にある間
に、感光体1より成る像担持体の表面の移動する距離
が、該像担持体表面の周長の略整数倍となるように、電
圧印加手段12を構成し、かつ像担持体の周長と被転写
体Pの搬送速度を設定することが望ましい。
【0078】例えば、連続画像形成時に、先行する被転
写体の後端が感光体1と転写ローラ5との当接部を通過
した時点から次の被転写体の先端がこの当接部に達する
までの全期間を利用して転写ローラ5への電圧印加状態
を非転写時状態にする場合には、先行する被転写体の後
端と次の被転写体の先端との間の距離をdとし、感光体
1の1周分の長さをSとすると共に、nを1以上の整数
としたとき、d=n×Sに設定するのである。このよう
にすれば、感光体の全周に亘って均一に潤滑剤を塗布す
ることができ、クリーニングブレード17に対する感光
体表面の摩擦係数を、感光体の全周に亘って均一化で
き、これらの寿命を確実に伸ばすことが可能となる。
【0079】また、潤滑剤を転写部材を介して感光体表
面に塗布する画像形成装置の転写部材としては、図1乃
至図3に示した転写ローラ5のほか、図13を参照して
後に説明する転写ベルト23を採用することもでき、さ
らに不動に固定された転写ブレードや転写ブラシなどの
固定型転写部材を用いることも可能である。その際、図
1乃至図3又は図13に示した転写ローラ5や転写ベル
ト23のように、その表面が、像担持体と転写部材との
当接部において、像担持体表面の移動方向と同方向に移
動するように作動する可動転写部材を用いた場合、その
転写部材の表面の線速が、像担持体表面の線速の1乃至
1.2倍に設定されていると有利である。
【0080】例えば、転写ローラ5の表面周速を感光体
1の表面周速と等しくするか、又は転写ローラ5の表面
周速を感光体1の表面周速よりも速くし、最大で感光体
表面の周速の1.2倍に設定するのである。このように
すれば、転写ローラ5が感光体1の表面に直に接触し
て、転写ローラ5上の潤滑剤を感光体表面に転移させる
とき、潤滑剤に対して大きな機械的な外力を与えること
ができ、効率よく転写ローラ上の潤滑剤を感光体表面に
転移させることができる。転写ローラ5上の潤滑剤を感
光体1へ転移させるときの転写ローラ5の回転数を、ト
ナー像転写時の転写ローラ5の回転数と異ならせるよう
に、転写ローラ5の回転を制御することなく、転写ロー
ラ5から感光体1に効率よく潤滑剤を転移させることが
できるのである。
【0081】転写ローラ5の表面周速を感光体表面の周
速の1.2倍よりも大きくすれば、より一層効果的に転
写ローラ5上の潤滑剤を感光体1に転移させることがで
きるが、このようにすると、感光体上のトナー像を被転
写体Pに転写するとき、被転写体Pが感光体表面に対し
て滑るようになり、被転写体Pに転写されたトナー像が
伸びてしまうおそれがある。このため、転写ローラの表
面線速を、感光体表面の線速の1.2倍以下に設定する
ことが望ましい。
【0082】図7乃至図11は、図1乃至図3に示した
画像形成装置に新品の感光体1を搭載し、その画像形成
装置によって画像形成動作を行うときの様子を示すグラ
フである。前述の感光体の摩擦係数、及びこれらのグラ
フに示した感光体表面の摩擦係数μとは、図12に示す
オイラーベルト式〔日本機械学会 機械工学便覧 基礎
編 A3力学・機械力学 35頁(1986)〕と称せ
られる方法によって測定、計算した値である。これを簡
単に説明すると、ベース131の上に支持台132を固
定し、その上に感光体1を不動に固定支持する。この感
光体1の周面に、幅30mmの紙テープ133を掛け、そ
の一端に100gの重りWを取り付け、その他端をフォ
ースゲージ134のフック135に引っ掛ける。フォー
スゲージ134の本体136はベース131の上に摺動
可能に載置されている。
【0083】ここで、フォースゲージ134を矢印C方
向に引くと、先ずその本体136がこの方向に移動し始
める。その引く力を順次高めていくと、今度は、フック
135を介して本体136に連結された紙テープ133
が、不動に固定された感光体1の周面を滑りながら矢印
C方向に引かれ始まる。このときの引く力(最大静止摩
擦力)Fがフォースゲージ134により測定され、μ=
ln{(F/100)/(π/2)}から摩擦係数μが計算
される。
【0084】ここに示した感光体1の場合、その表面に
ポリテトラフルオロエチレンより成る潤滑剤を塗布しな
いとき、上記測定法で得た摩擦係数μの値は0.5程度
であり、また、感光体表面が概略8μm摩耗すると、そ
の残留電位が上昇し始め、寿命となる。従って感光体の
使用可能範囲はその表面の摩耗量が8μmより少ない状
態である。以下の例から判るように、感光体表面にポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)より成る潤滑剤を
塗布したときの感光体1の摩擦係数μの値が0.2とな
ると、感光体1を長時間使用しても、その摩耗量をほぼ
0に抑えることが可能となる。
【0085】図7の一点鎖線は、転写ローラ5に常時+
10μAの電流を供給して、転写ローラ5から感光体1
に全く又はほとんど潤滑剤を転移させなかったときの画
像形成回数(トナー像を転写した被転写体の枚数)と、
感光体表面の摩擦係数μとの関係を示す(K=100
0)。このグラフから、感光体表面に潤滑剤を塗布しな
いと、感光体表面の摩擦係数μが当初0.5であったも
のが、画像形成回数を増すごとに増大していることが判
る。
【0086】また、先に説明したように、先行する被転
写体の後端が、感光体1と転写ローラ5との当接部を出
た後、次の被転写体の先端がその当接部に達する時点ま
での全期間を紙間期間と称することにすると、図7の破
線は、この紙間期間に、感光体表面を−900Vに帯電
し、かつ転写ローラ5をアースして、転写ローラ5上の
潤滑剤を感光体表面に転移させたときの画像形成回数と
感光体表面の摩擦係数μとの関係を示す。この破線か
ら、感光体表面の摩擦係数μが、潤滑剤の塗布前の0.
5から、漸次低下し、画像形成回数が約15K(150
00)回で約0.2まで低下していることが判る。但
し、転写ローラ5から感光体1の表面に潤滑剤が転移す
るスピードは比較的遅い。
【0087】これに対し、図7の実線は、紙間期間に感
光体表面を−900Vに帯電し、転写ローラ5に対して
−1.5Vの電圧を印加したときの例を示している。こ
の実線から、感光体表面の摩擦係数μは、潤滑剤の塗布
前の0.5から約3Kという短かい期間で約0.2まで
低下することが判る。すなわち、転写ローラ5にマイナ
ス極性の電圧を印加することによって、早期に感光体表
面の摩擦係数μを0.2まで低下させることができるの
である。
【0088】転写ローラ5から感光体1への潤滑剤の転
移スピードは、これが早ければ早い程、感光体表面の摩
耗量を少なくできるので、潤滑剤の転移スピードは速い
ことが好ましい。
【0089】図8は、感光体表面の摩擦係数μが0.
2、0.3及び0.5であるときの画像形成回数(トナ
ー像を形成した被転写体の枚数)と感光体の摩耗量の関
係を示す。感光体表面に潤滑剤を塗布しないときの感光
体表面の摩擦係数μは0.5であり、この場合には、画
像形成回数が約80K(80,000枚)となると、感
光体表面の摩耗量が感光体の使用可能限度である8μm
に達し、100Kになると摩耗量は10μmとなり、使
用不能な状態となる。また、感光体表面に潤滑剤を充分
に塗布し、その表面の摩擦係数μを0.2にしたとき
は、画像形成回数が増大しても感光体表面の摩耗はほと
んど認められない。
【0090】さらに、図7から判るように、紙間期間に
転写ローラ5をアースした場合、約15Kの画像形成回
数で、感光体表面の摩擦係数μは約0.2まで低下して
おり、一方、図8から判るように感光体表面に潤滑剤を
塗布せず、その表面の摩擦係数μが0.5であるとき、
20Kの画像形成回数で、その表面の摩耗量はほぼ2μ
mであり、使用上問題のない値である。このことから、
紙間期間に転写ローラ5をアースするだけであっても、
感光体が使用不能状態となるよりもずっと前に感光体表
面の摩擦係数μが0.2となり、それ以降の感光体表面
の摩耗を防止でき、よって転写ローラ5をアースするだ
けでも、実用上問題とならないことを理解することがで
きる。
【0091】図9は、画像形成回数が100K(10
万)回になったときの感光体表面の摩擦係数μとその表
面の摩耗量の関係を示す。感光体表面に潤滑剤を塗布せ
ず、その表面の摩擦係数μが0.5であるときは、10
0Kの画像形成回数で感光体の摩耗量は、その使用可能
範囲を越えている。これに対し、感光体表面に潤滑剤を
充分に塗布し、その表面の摩擦係数μを例えば0.2に
すれば、画像形成回数が100Kに達したときも、感光
体表面は実質的に摩耗しておらず、これが寿命となるこ
とはない。
【0092】また感光体表面に潤滑剤を充分に塗布する
と、トナー像を転写したあとの感光体表面に付着する転
写残トナーに対する感光体表面の摩擦係数が低下し、ク
リーニング装置6のクリーニング性能も上昇する。しか
もクリーニングブレード17の摩耗を抑え、その寿命を
伸ばすことができる。
【0093】クリーニングブレード17のクリーニング
性能は、クリーニングブレード17を通した後の感光体
表面に存在するトナーの個数でほぼ代替できる。図10
は、かかるトナーの個数が画像形成回数の経過に伴って
いかに変化するかを示すグラフである。このグラフから
判るように、感光体表面に潤滑剤を塗布せずに、その表
面の摩擦係数μが0.5であるときは、画像形成回数4
0Kを越えたあたりから、クリーニングブレード17の
摩耗が著しくなり、クリーニングブレード通過後の感光
体表面に残留するトナーの個数が10個/0.3cm
越え、クリーニングブレード17の使用不能状態とな
る。
【0094】これに対し、感光体表面に潤滑剤を充分に
塗布し、その表面の摩擦係数μを0.2にすると、画像
形成回数が100Kとなっても、クリーニングブレード
通過後の感光体表面に残留するトナーの個数はスタート
時と変らず、従って帯電ローラ3のトナー汚れもほとん
ど無くなる。さらに、このまま画像形成動作を繰返し行
っても、感光体表面の摩耗、クリーニングブレード17
の摩耗、帯電ローラ3のトナー汚れがほとんど発生しな
いものと推測される。
【0095】またクリーニングブレード通過後の感光体
表面に残留するトナーの個数は、μ=0.5とμ=0.
2を比べた場合、スタート時からμ=0.2の方が少な
くなっている。感光体表面の摩擦係数μを0.2に下げ
れば、当初よりクリーニングブレード17のクリーニン
グ性能を高めることができるのである。
【0096】また図11は、画像形成回数が100Kと
なったときのクリーニングブレード通過後の感光体表面
に残留するトナーの個数と、感光体表面の摩擦係数μの
関係を示している。このグラフからも、感光体表面の摩
擦係数μが0.2であると、残留トナーの個数を効果的
に少なくでき、クリーニングブレード17を長期に亘っ
て使用可能状態に維持でき、その寿命を伸ばすことがで
きることを理解できる。
【0097】ところで、感光体1と、そのまわりに配設
される作像要素には、そのそれぞれの性能に対する寿命
があり、感光体1については、その静電的な性能が大き
く劣化したり、その感光層が画像形成回数の増大に伴っ
て次第に削られて薄くなり、その性能が劣化し、その表
面を除電したにもかかわらず、その表面電位が低下しな
くなると、残留電位の上昇となり、画像濃度が大きく変
わる。このようになったとき、感光体1は寿命となり、
これを新たなものと交換する必要がある。またクリーニ
ングブレード17は、その先端エッジ部が感光体表面に
圧接しながら摺擦するので、図10のμ=0.5の例か
らも判るように、画像形成回数の増大に伴って、その先
端エッジ部の稜線が削れ、クリーニングブレード17を
通過するトナーが徐々に多くなる。このようにしてクリ
ーニングブレード17が寿命となる。また帯電ローラ3
も、そのトナー汚れが著しくなると、感光体表面を所定
の電位に帯電できなくなり、寿命となる。
【0098】図1乃至図3には特に明示していないが、
感光体1と、帯電ローラ3と、現像装置4と、クリーニ
ング装置6を一体的に組付けて、これを1つの作像カー
トリッジとして構成することは従来より周知である。現
像装置4は、これに収容された現像剤のキャリアの劣化
が著しくなったときに、その寿命とされる。このような
作像ユニットを画像形成装置本体に着脱可能に装着して
使用した場合、従来の作像ユニットの場合、その寿命
は、感光体1、クリーニングブレード17、帯電ローラ
3、現像剤のキャリアの順に短かくなる。キャリアの寿
命は、感光体1の寿命の3乃至4倍となるのが普通であ
った。例えば、従来の感光体1においては、30mmの直
径のOPC感光体の場合、その使用時の表面線速を90
mm/秒としたとき、画像形成回数が50K程度で寿命と
なっていた。また従来のクリーニングブレード17及び
帯電ローラ3は、画像形成回数が80K程度、現像剤は
300g程度の量で、約150K乃至200K程度の画
像形成回数で寿命となっていた。
【0099】上述のように、従来の作像カートリッジ
は、その構成要素ごとに寿命に大きなばらつきがあり、
寿命の一番短かい要素が寿命となったとき、作像要素が
寿命となったものとして、これを新たなものと交換して
いた。ところが、このようにすると、未だ寿命となって
いない要素までも廃棄されることになり、多大な経済的
ロスが発生する。
【0100】ところが、図1乃至図3に示した画像形成
装置においては、感光体表面に効率よく充分な量の潤滑
剤を塗布できるので、その感光体1とクリーニングブレ
ード17の摺動抵抗を下げてこれらの摩耗を低減させ、
これらの要素の寿命を延ばすことができる。しかも、感
光体表面の摩擦係数の低下により、クリーニングブレー
ド17のクリーニング性能が向上するので、帯電ローラ
3のトナー汚れを少なくすることができ、これによって
帯電ローラ3の寿命を延ばすことができる。結局、感光
体1、クリーニングブレード17及び帯電ローラ3の寿
命を大幅に延ばし、その寿命を現像剤のキャリアの寿命
に近づけることができ、全てがほぼ同時に寿命となるよ
うに構成することが可能となり、経済的なロスの発生を
防止することができる。これは、図4乃至図6に示した
画像形成装置にも言えることである。
【0101】図13は、先にも説明したように、転写ベ
ルト23より成る転写部材を用いた画像形成装置の例を
示す概略断面図である。ここに示した画像形成装置にお
いては、図1に示した転写ローラ5の代りに、駆動ロー
ラ24と従動ローラ25に巻き掛けられた転写ベルト2
3が用いられ、この転写ベルト23が感光体1の表面に
当接しながら矢印E方向に駆動される。被転写体Pは、
転写ベルト24上に担持されながら搬送され、その転写
ベルト23と感光体1との当接部を通るとき、転写ベル
ト23の裏面に当接しながら回転する電圧印加ローラ2
6に、図示していない電圧印加手段(図1乃至図3に示
したの電圧印加手段12を参照)によって感光体上のト
ナー像のトナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加され、
これによって感光体上のトナー像が被転写体P上に転写
される。トナー像を転写された被転写体Pは、矢印B2
方向に搬送され、図示していない定着装置に送られ、こ
こでトナー像が被転写体上に定着される。
【0102】また固形状の潤滑剤ブロック20と、これ
を保持するホルダ21と、潤滑剤ブロック20を転写ベ
ルト23の表面に押圧する圧縮ばね22とから成る潤滑
剤塗布手段19によって、転写ベルト23の表面に潤滑
剤が塗布され、転写ベルト23と感光体1との間に被転
写体Pが存在せず、転写ベルト23が直に感光体1の表
面に当接しているとき、電圧印加手段により、転写ベル
ト23がアース状態にされるか、又はその転写ベルト2
3に、トナーの帯電極性と逆極性で、トナー像転写時よ
りも絶対値の低い電圧が印加され、或いはその転写ベル
ト23にトナーの帯電極性と同極性の電圧が印加され
て、当該転写ベルト23への電圧印加状態が前述の非転
写時状態にされる。これによって転写ベルト上の潤滑剤
が効率よく感光体表面に転移する。
【0103】図13に示した画像形成装置の他の構成と
作用は、図1乃至図3に示した画像形成装置と実質的に
相違するところはない。図1乃至図3に示した画像形成
装置では転写ローラ5に所定の電圧又は電流が供給され
るのに対し、図13に示した画像形成装置では、電圧印
加ローラ26を介して、転写ベルト23に電圧が印加さ
れ、ないしは電流が供給される点だけが相違する。従っ
て、図1乃至図3に関連して先に説明した全ての構成を
図13に示した画像形成装置にも適用できる。図13に
おける図1乃至図3と同一ないしは同様な部分には、図
1乃至図3に付した符号と同じ符号を付してある。
【0104】また、図13に示した画像形成装置の転写
ベルト23を介することなく、感光体1に潤滑剤を塗布
するように構成した場合には、図4乃至図6に関連して
先に説明した全ての構成を図13に示した画像形成装置
に適用できる。
【0105】図14は、カラー画像形成装置の一例を示
し、その感光体1上には、イエロー現像装置4Y、マゼ
ンタ現像装置4M、シアン現像装置4C及びブラック現
像装置4BKによって、順次、そのそれぞれの色のトナ
ー像が形成される。そして、その各トナー像は、複数の
ローラ27,28,29,30,36に巻き掛けられて
矢印G方向に走行駆動される中間転写ベルト37の表面
に順次重ね合せられて転写される。このように中間転写
ベルト37に各色のトナー像が転写されるとき、転写ロ
ーラ105は中間転写ベルト37の表面から離間してい
るが、被転写体Pに中間転写ベルト37上の重ね合せト
ナー像を転写するとき、転写ローラ105は矢印方向に
回転しながら中間転写ベルト37の表面に当接する。か
かる転写ローラ105と中間転写ベルト37の間を被転
写体Pが通るとき、図1乃至図3に示した画像形成装置
の場合と全く同様に、転写ローラ105に、トナーの帯
電極性と逆極性の電圧が図示していない電圧印加手段に
よって印加され、中間転写ベルト37上のトナー像が被
転写体P上に転写される。トナーを転写された被転写体
Pは、搬送ベルト38に担持されて矢印B2方向に搬送
され、図示していない定着装置に送られ、ここでそのト
ナー像が被転写体上に定着される。
【0106】トナー像を転写したあとの中間転写ベルト
37の表面に付着する転写残トナーは、クリーニング装
置39のクリーニングブレード40によって掻き取り除
去される。中間転写ベルト37上にトナー像を転写して
いるとき、クリーニングブレード40は中間転写ベルト
37から離間し、中間転写ベルト37上の転写残トナー
を除去するときだけ、中間転写ベルト37の表面に圧接
する。
【0107】転写ローラ105には、図1乃至図3に示
した転写ローラ5と全く同様にして、潤滑剤塗布手段1
9により潤滑剤が塗布され、また中間転写ベルト37と
転写ローラ105との間に被転写体Pが存在せず、転写
ローラ105が中間転写ベルト37の表面に直に当接し
ているとき、電圧印加手段により、転写ローラ105が
アース状態にされるか、その転写ローラ105に、トナ
ーの帯電極性と逆極性で、かつトナー像転写時よりも絶
対値で低い電圧が印加され、又は潤滑剤の帯電極性と同
極性の電圧が印加されて、転写ローラ105への電圧印
加状態が非転写時状態にされる。これによって効率よく
潤滑剤が中間転写ベルト37に転移する。また中間転写
ベルト37に転移した潤滑剤の一部は、感光体1の表面
にも転移する。図14に示した画像形成装置の他の構成
は、図1乃至図3に示した画像形成装置と実質的に変り
はなく、図14における図1乃至図3と同一又は同様の
要素には、図1乃至図3に付した符号と同一の符号を付
してある。
【0108】上述のように、図14に示した画像形成装
置では、図1乃至図3に示した感光体1の代りに、中間
転写ベルト37より成る像担持体の表面に、転写ローラ
105より成る転写部材を介して、潤滑剤が塗布される
ように構成されており、これに関連する先に説明した各
構成を全て図14に示した画像形成装置にも適用するこ
とができる。
【0109】また、図14に示す画像形成装置におい
て、転写ローラ105を介することなく、中間転写ベル
ト37より成る像担持体に潤滑剤を塗布するように構成
することによって、図4乃至図6に関連して先に説明し
た全ての構成を図14に示した画像形成装置に適用する
ことができる。
【0110】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、転写部
材表面の潤滑剤を像担持体側に効率よく移転させ、或い
は像担持体表面の潤滑剤が転写部材に移行することを効
果的に抑制できる。
【0111】請求項2に記載の発明によれば、トナーの
帯電極性と同極性に摩擦帯電される潤滑剤を転写部材に
塗布すると共に、その潤滑剤を像担持体表面に転移させ
るとき、効率よく転写部材上の潤滑剤を像担持体表面に
転移させることができる。
【0112】請求項3に記載の発明によれば、像担持体
の周方向における潤滑剤の塗布むらが発生することを防
止できる。
【0113】請求項4に記載の発明によれば、被転写体
に転写されるトナー像の画質を劣化させることなく、よ
り効率的に、転写部材上の潤滑剤を像担持体表面に転移
させることができる。
【0114】請求項5乃至8に記載の発明によれば、画
像形成スピードを低下させることなく、効率よく転写部
材上の潤滑剤を像担持体表面に転移させ、或いは像担持
体表面の潤滑剤が転写部材に移行することを抑制でき
る。
【0115】請求項9に記載の発明によれば、転写部材
から像担持体へ潤滑剤をより効果的に移行させ、或いは
像担持体から転写部材への潤滑剤の移行をより効果的に
抑制することができる。
【0116】請求項10に記載の発明によれば、特別な
手段を付加することなく、像担持体の表面電位をほぼ0
Vにすることができる。
【0117】請求項11に記載の発明によれば、像担持
体へのトナーやキャリアの付着を抑えつつ、確実に像担
持体の表面電位をほぼ0Vにすることができる。
【0118】請求項12乃至14に記載の発明によれ
ば、転写部材から像担持体へ潤滑剤を効果的に移行さ
せ、或いは像担持体から転写部材への潤滑剤の移行を効
果的に抑制できる。
【0119】請求項15及び16に記載の発明によれ
ば、潤滑剤の消費量をより効果的に抑え、画像形成装置
のランニングコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】図1に示した電圧印加手段とは異なる電圧印加
手段を備えた画像形成装置の概略断面図である。
【図3】図1及び図2に示した電圧印加手段とは異なる
電圧印加手段を備えた画像形成装置の概略断面図であ
る。
【図4】転写ローラを介することなく、潤滑剤を感光体
表面に塗布する画像形成装置の一例を示す概略断面図で
ある。
【図5】図4に示した電圧印加手段とは異なる電圧印加
手段を備えた画像形成装置の概略断面図である。
【図6】図4及び図5に示した電圧印加手段とは異なる
電圧印加手段を備えた画像形成装置の概略断面図であ
る。
【図7】転写ローラをアースしたときと、転写ローラに
マイナス極性の電圧を印加したときの相違を明らかにす
るグラフである。
【図8】感光体表面の摩擦係数の相違による感光体の摩
耗量の変化の状況を明らかにするグラフである。
【図9】画像形成回数が100Kのときの感光体表面の
摩擦係数とその摩耗量の状況を説明するグラフである。
【図10】感光体表面の摩擦係数と、クリーニングブレ
ード通過後の感光体表面に付着するトナーの個数の関係
を説明するグラフである。
【図11】画像形成回数が100Kのときの感光体表面
の摩擦係数と、クリーニングブレード通過後の感光体表
面に付着するトナーの個数の関係を説明するグラフであ
る。
【図12】オイラーベルト式の測定法で感光体表面の摩
擦係数を測定する原理を説明する図である。
【図13】画像形成装置の他の例を示す概略断面図であ
る。
【図14】画像形成装置のさらに他の例を示す概略断面
図である。
【符号の説明】
4 現像装置 12 電圧印加手段 19 潤滑剤塗布手段 P 被転写体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安富 啓 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H027 DC04 EA05 ED24 2H032 AA15 BA01 BA19 BA23 BA26 BA28 2H073 AA09 BA02 BA23

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面が移動するように駆動され、かつそ
    の表面にトナー像が形成される像担持体と、該像担持体
    の表面に対向配置され、該像担持体表面に形成されたト
    ナー像を被転写体の表面に転写する転写部材と、前記像
    担持体の表面に、トナーの帯電極性と同極性に帯電され
    る潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段と、像担持体表面に
    形成されたトナー像を、該像担持体と前記転写部材の間
    を搬送される被転写体に転写するトナー像転写時に、該
    転写部材に対し、トナーの帯電極性と逆極性の電圧を印
    加すると共に、像担持体と転写部材との間に被転写体が
    存在しないときに、転写部材への電圧印加状態を、像担
    持体表面のトナー像を被転写体に転写しているトナー像
    転写時よりも、転写部材側の潤滑剤が像担持体側に移行
    しやすくなる非転写時状態にする電圧印加手段とを具備
    して成る画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記転写部材は、像担持体表面に当接す
    る接触転写部材であり、前記潤滑剤塗布手段は、当該転
    写部材に潤滑剤を塗布し、該転写部材を介して、像担持
    体表面に潤滑剤を塗布し、転写部材が像担持体表面に直
    に当接しているときに、転写部材への電圧印加状態を前
    記非転写時状態にする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記転写部材への電圧印加状態が前記非
    転写時状態にある間に、像担持体表面の移動する距離
    が、該像担持体表面の周長の略整数倍である請求項2に
    記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記転写部材は、その表面が、像担持体
    と転写部材との当接部において像担持体表面の移動方向
    と同方向に移動するように作動する可動転写部材より成
    り、該転写部材の表面の線速が、像担持体表面の線速の
    1乃至1.2倍に設定されている請求項2又は3に記載
    の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 複数の被転写体を、互いに間隔をあけ
    て、順次、像担持体と転写部材との間に給送して各被転
    写体にトナー像を転写する連続画像成形時に、先行する
    被転写体の後端が、像担持体と転写部材との間を離れた
    時点から、次の被転写体の先端が、像担持体と転写部材
    との間に達する時点までの間に、転写部材への電圧印加
    状態を前記非転写時状態にする請求項1乃至4のいずれ
    かに記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 画像形成装置の電源オン時から、最初の
    被転写体の先端が像担持体と転写部材との間に達する時
    点までの間に、転写部材への電圧印加状態を前記非転写
    時状態にする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形
    成装置。
  7. 【請求項7】 最後の被転写体の後端が、像担持体と転
    写部材との間を離れた時点以降の時期に、転写部材への
    電圧印加状態を前記非転写時状態にする請求項1乃至6
    のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 所定回数の画像形成動作を行うごとに、
    転写部材への電圧印加状態を前記非転写時状態にする請
    求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記転写部材への電圧印加状態が前記非
    転写時状態にある時、該転写部材に対向する像担持体表
    面の電位をほぼ0Vにする請求項1乃至8のいずれかに
    記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 像担持体表面を帯電する帯電装置と、
    その帯電した像担持体を像露光して静電潜像を形成する
    露光装置と、現像剤担持部材に現像剤を担持して搬送
    し、該現像剤によって前記静電潜像をトナー像として可
    視像化する現像装置とを具備し、前記帯電装置による像
    担持体への帯電を禁止することにより、転写部材に対向
    する像担持体表面の電位をほぼ0Vにすると共に、その
    表面電位がほぼ0Vの像担持体表面が現像装置の現像剤
    担持部材を通過するとき、当該現像剤担持部材に対し、
    これに担持されたトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印
    加する請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記像担持体表面の移動方向に関し、
    前記転写部材よりも上流側であって、現像装置よりも下
    流側の像担持体表面部分を除電する除電手段を設け、該
    除電手段によって、像担持体表面の電位をほぼ0Vにす
    る請求項9に記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記非転写時状態において、前記転写
    部材はアース状態にされる請求項1乃至11のいずれか
    に記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記非転写時状態において、前記転写
    部材は、前記トナー像を被転写体に転写しているトナー
    像転写時に印加される電圧の極性と同極性であって、該
    トナー像転写時よりも絶対値で低い値の電圧を印加され
    る請求項1乃至11のいずれかに記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記非転写時状態において、前記転写
    部材は、前記像担持体表面に塗布された潤滑剤の帯電極
    性と同極性の電圧を印加される請求項1乃至11のいず
    れかに記載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】 静電潜像の可視像化に供されるトナー
    として、マイナス極性に帯電するトナーを用い、かつ前
    記潤滑剤としてフッ素系材料より成る潤滑剤を用いた請
    求項1乃至14のいずれかに記載の画像形成装置。
  16. 【請求項16】 潤滑剤が、ポリテトラフルオロエチレ
    ンである請求項15に記載の画像形成装置。
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