JP2000131855A - 画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

画像形成装置及びプロセスカートリッジ

Info

Publication number
JP2000131855A
JP2000131855A JP30230398A JP30230398A JP2000131855A JP 2000131855 A JP2000131855 A JP 2000131855A JP 30230398 A JP30230398 A JP 30230398A JP 30230398 A JP30230398 A JP 30230398A JP 2000131855 A JP2000131855 A JP 2000131855A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
image forming
polycarbonate resin
molecular weight
photosensitive drum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30230398A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Kato
淳一 加藤
Atsutoshi Ando
温敏 安藤
Seiichi Shinohara
聖一 篠原
Yusuke Nakazono
祐輔 中園
Masaru Sunahara
賢 砂原
Satoshi Inami
聡 居波
Masahiro Yoshida
雅弘 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP30230398A priority Critical patent/JP2000131855A/ja
Publication of JP2000131855A publication Critical patent/JP2000131855A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像流れ防止と低温時の縦スジ防止の両立を
図った画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供す
る。 【解決手段】 少なくとも、感光体及び該感光体に接触
する接触帯電部材を有する画像形成装置において、該感
光体の感光層が1.5×104 未満の粘度平均分子量を
有するポリカーボネート樹脂(I)と1.5×104
上の粘度平均分子量を有するポリカーボネート樹脂(I
I)を含有し、該ポリカーボネート樹脂(I)がポリカ
ーボネート樹脂(I)と(II)からなる組成物中に30
重量部から95重量部の割合で含有されており、該接触
帯電部材の表面が水系樹脂を含む材料から形成され、表
面を形成する材料の気温23℃、相対湿度50%から気
温40℃、相対湿度95%への環境変化に伴う吸水によ
る重量変化率が3%以下である画像形成装置及びプロセ
スカートリッジ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、レーザー
プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置及びプロセ
スカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】図6に、複写機やレーザープリンタなど
の画像形成装置の概略構成を示す。図中、Mはプリンタ
エンジンとしての画像形成装置本体である。1は像担持
体としての円筒状の感光ドラムであり、駆動手段(不図
示)によって矢印R1方向に回転駆動される。感光ドラ
ム1の表面は、これに接触配置されて帯電ニップ部N1
を構成すると共に矢印R2方向に回転する帯電装置2に
よって一様に帯電された後、露光装置3によって静電潜
像が形成される。現像装置(トナー像形成手段)4は、
トナーTの貯蔵、保管を行うトナー収納装置であるホッ
パーとトナー担持体である現像スリーブ4aとを備えて
おり、感光ドラム1上に形成された静電潜像を現像す
る。矢印R4方向に回転する現像スリーブ4aの近傍に
はトナー規制部材である現像ブレード4bが設置されて
いる。そして、画像形成装置を駆動するための電源、画
像形成するためのバイアスを供給する高圧回路を備えた
エンジン制御部8により、感光ドラム1と現像スリーブ
4aとの間に直流バイアスに交流バイアスを重畳した現
像バイアスが与えられ、これにより感光ドラム1上の静
電潜像は、トナーが付着されてトナー像として現像され
る。感光ドラム1上のトナー像は、矢印R5方向に回転
する転写装置(転写手段)5により紙などの転写材Pに
転写される。転写材Pは給紙用カセット(不図示)に保
管されており、給紙ローラ(不図示)で給紙され、レジ
ストローラ9により感光ドラム1上のトナー像と同期が
とられて感光ドラム1と転写装置5との間の転写ニップ
部N2 に送られる。転写材Pに転写されたトナー像は、
転写材Pと共に定着装置7に搬送され、ここで加熱加圧
されて転写材Pに定着されて記録画像となる。一方、ト
ナー像転写後に転写材Pに転写されないで感光ドラム1
上に残ったトナー(以下「転写残トナー」という)はク
リーニング装置(クリーニング手段)6内のクリーニン
グブレード6aにより除去される。表面の転写残トナー
が除去された感光ドラム1は、帯電装置2の帯電から始
まる次の画像形成に供され、上述の一連の画像形成プロ
セスを繰り返す。
【0003】ここで、従来の電子写真方式の画像形成装
置における帯電ローラの一例を図7及び図8に示し説明
する。
【0004】帯電部材である帯電ローラ2は、給電電極
を兼ねた導電性の支持軸21、その上に設けられた弾性
層22、その上に設けられた抵抗層23、及びその上に
設けられた保護層24から構成されている。
【0005】弾性層22は合成ゴムから形成され、スチ
レン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム及び
シリコーンゴムなどのソリッドゴムなどが使用される。
これらのゴムには、カーボンブラックや金属粉などの導
電剤を分散することにより、導電性が付与されている。
【0006】抵抗層23は、帯電ローラ2に適切な抵抗
を付与するための層で、ポリアミド樹脂、アクリル樹
脂、ヒドリンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムなど
が用いられている。これらの材料には、カーボンブラッ
クや金属粉などの導電剤を適量分散することにより、適
切な導電性が付与されている。
【0007】保護層24は、帯電ローラ2の表面性を確
保するためと、抵抗層23の材料による感光体表面の汚
染を防止するために設けられる。材料としては、アクリ
ル樹脂、N−メトキシメチル化ナイロンなどのナイロン
系樹脂、アクリル変成ウレタン樹脂などが挙げられる。
【0008】更に近年、抵抗層23及び保護層24の材
料として、従来の有機溶剤可溶型樹脂でなく、水系の樹
脂を用いた帯電ローラも考案されている。これは、例え
ば弾性層22上に抵抗層23を形成する場合、抵抗層2
3に有機溶剤可溶型樹脂を用いると、有機溶剤がフォー
ム体である弾性層22を膨潤させ、表面の平滑性を損な
うので、これを防止するためである。
【0009】また、水系の樹脂を使用すると、有機溶剤
管理の必要がなくなり、コスト面でも有利であること、
また有害な有機溶剤を使用しないため、環境汚染もない
などのメリットがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、帯電ローラ2の保護層24に水系の樹脂を用
いたことで、画像流れが発生し易くなるといった欠点が
あった。画像流れとは、高温高湿環境下で起こる画像不
良である。
【0011】この画像流れは、感光ドラム表面に結露す
ることによっても発生することがあるが、多くは、転写
材に含有されているタルクが感光ドラム表面に付着し、
帯電装置から発生するオゾンによって生成される酸化物
と多湿による水分とが化合して、低抵抗物ができ、この
低抵抗物により潜像が乱されて発生する。画像が流れた
ような不良となることから、画像流れと呼ばれる。
【0012】帯電ローラ2の保護層24に水系の樹脂を
用いたことで、高温高湿により吸水するため、タルクに
水分を与えてしまうことや、タルクが帯電ローラの保護
層表面に付着し易くなるといったことが起き、画像流れ
を招く結果となっていた。
【0013】上述の低抵抗物を除去する方策として、感
光ドラムの表面層の結着樹脂の分子量を低くし、クリー
ニング時の摩耗量を大きくすることが考えられている。
しかし、結着樹脂の分子量を低くすると、耐久などで摺
擦されたときに感光ドラム表面が荒れ易くなるため、特
に低温時にクリーニングブレードが硬くなった状態で感
光ドラム走行方向に傷状に荒れるため、画像露光時に感
光ドラム表面で画像露光が乱反射するので感光電位のム
ラを生じ、ハーフトーンなどで縦スジが発生する画像不
良を招く弊害があった。画像流れの防止と低温時の縦ス
ジ防止の両立が困難であった。
【0014】本出願に係る第1の発明の目的は、表面に
水系の樹脂を用いた接触帯電ローラを使ったときの画像
流れ防止と低温時の縦スジ防止の両立を図った画像形成
装置を提供することである。
【0015】本出願に係る第2の発明の目的は、画像流
れ防止と低温時の縦スジ防止の両立を図った画像形成装
置を提供することである。
【0016】本出願に係る第3の発明の目的は、画像流
れ防止と低温時の縦スジ防止の両立を図ったプロセスカ
ートリッジを提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本出願に係る第1の発明は、少なくとも、像を担持
する像担持体である感光体を有し、該感光体に接触し
て、該感光体との間に電圧を印加することによって該感
光体を帯電する接触帯電部材を有し、該感光体上に形成
された現像剤像を転写材へ転写する転写装置を有する画
像形成装置において、該感光体の感光層が1.5×10
4 未満の粘度平均分子量を有するポリカーボネート樹脂
(I)の少なくとも一種と1.5×104 以上の粘度平
均分子量を有するポリカーボネート樹脂(II)の少なく
とも一種を含有し、該ポリカーボネート樹脂(I)がポ
リカーボネート樹脂(I)と(II)からなる組成物中に
30重量部から95重量部の割合で含有されており、該
接触帯電部材の表面が水系樹脂を含む材料から形成さ
れ、表面を形成する材料の気温23℃、相対湿度50%
から気温40℃、相対湿度95%への環境変化に伴う吸
水による重量変化率が3%以下であることにより、感光
体の表層が適度な摩耗性を有することと、帯電ローラの
保護層の吸水により転写材中に含まれるタルクに水を与
えることが少ないので、高温高湿環境下の画像流れが防
止されると共に、低温低湿環境下のハーフトーンの縦ス
ジが防止される。
【0018】また、本出願に係る第2の発明は、上記画
像形成装置において、接触帯電部材の表面を有する材料
の水系樹脂を水系フッ素樹脂としたことにより、上記作
用に加え、帯電ローラへのトナーなどの付着を少なくす
ることができ、帯電の均一化も図れる。
【0019】更に、本出願に係る第3の発明は、少なく
とも、上記感光体と、上記接触帯電部材とを有し、一体
として画像形成装置に着脱可能であることを特徴とする
プロセスカートリッジにより、上述の作用により、画像
流れやハーフトーンの縦スジを防止し均一な帯電が可能
になる。
【0020】
【発明の実施の形態】(実施例1)本発明の第1の実施
例を説明する。
【0021】本実施例の断面図を図1に示す。
【0022】まず、帯電ローラの構成につき説明する。
【0023】<帯電ローラ実施例1>図1に示すよう
に、本帯電ローラ20は、給電電極を兼ねた金属もしく
はプラスチック製の導電性の支持軸201、その上に設
けられた弾性層202、その上に設けられた抵抗層20
3、及びその上に設けられた保護層204から構成され
ており、約14mmの外径を有している。
【0024】弾性層202は帯電ローラ20の基層とな
るもので、本実施例では、弾性層202をウレタンフォ
ームで形成した。このウレタンフォームには、導電性を
付与するために、導電剤として金属酸化物を添加した。
【0025】抵抗層203は、水系アクリル樹脂にカー
ボンを添加して、これを導電性軸201にディッピング
法により塗工して形成した。塗膜の厚さは約300μm
で、塗工後、気温100℃の環境に5〜6時間放置、乾
燥して抵抗層203を得た。
【0026】保護層204は、カーボンを添加した水系
フッ素樹脂、ビニリデンエマルジョン及びブチラール樹
脂の混合物を、抵抗層203を形成した軸201にディ
ッピング法により塗工して形成した。塗膜の厚さは約1
0μmで、塗工後、気温100℃の環境に5〜6時間放
置、乾燥して保護層14を得た。
【0027】帯電ローラ20の保護層204の材料の環
境変化からの経過時間に対する吸水率の推移を図2に示
す。ここで、吸水率とは吸水による材料の重量変化率で
あり、気温23℃、相対湿度50%の環境から、気温4
0℃、相対湿度95%の環境に材料単体を移したとき
の、材料の重量変化率をいう。材料の吸水率が大きいほ
ど、材料が吸水する水分量が多いことを示す。図2に示
すごとく、保護層204の材料の吸水率は最大で約3.
0%となっている。
【0028】<帯電ローラ実施例2>帯電ローラ実施例
1の帯電ローラにおいて、抵抗層203はそのままと
し、保護層204について、材料のうちのブチラール樹
脂の量を0.5倍して帯電ローラ実施例2の帯電ローラ
を構成した。
【0029】この保護層204の吸水率は最大で約2.
5%であった。
【0030】<帯電ローラ比較例>帯電ローラ実施例1
の帯電ローラにおいて、抵抗層203はそのままとし、
保護層204について材料のうちのブチラール樹脂の量
を2倍にして更に架橋剤を配合した。架橋剤には2官能
のジイソシアネート類を用いた。
【0031】この比較例の保護層204の吸水率は最大
で約4.5%となった。
【0032】次に、感光ドラム1の説明を図1により行
う。
【0033】<感光ドラム実施例>感光ドラム1は、そ
の内側から順に、支持体11、電荷発生層12、電荷輸
送層13を備えており、電荷発生層12と電荷輸送層1
3とで感光層を構成している。
【0034】支持体11としては、アルミニウム、ステ
ンレスなどの金属、紙、プラスチックなどの円筒状シリ
ンダーまたはフィルムが用いられる。本実施例では直径
30mmのアルミニウムシリンダーを用いた。
【0035】電荷発生層12は電荷発生物質を0.5〜
4倍量の結着樹脂、及び溶剤と共に、ホモジナイザー、
超音波、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、ア
トライター、ロールミルなどの方法でよく分散させ、塗
布−乾燥されて形成される。その厚みは0.1〜1μm
程度である。
【0036】電荷輸送層13は、電荷輸送性物質と、前
述のポリカーボネート樹脂(I)とポリカーボネート樹
脂(II)のブレンド組成物とを溶剤に溶解して電荷発生
層12上に塗布される。電荷輸送性物質とポリカーボネ
ート樹脂ブレンド組成物との混合割合は2:1〜1:2
程度である。溶剤としてはシクロヘキサノンなどのケト
ン類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、TH
Fなどのエーテル類、クロルベンゼン、クロロホルム、
四塩化炭素などの塩素系炭化水素類などが用いられる。
【0037】本実施例では電荷輸送層13として、電荷
輸送性物質と、組成物すなわち粘度平均分子量が5×1
3 のポリカーボネート樹脂と、2×104 のポリカー
ボネート樹脂とを、前者の5×103 のポリカーボネー
ト樹脂が40重量部含有するようにした組成物とにより
形成させた。
【0038】一般に、樹脂の強度(耐摩耗性、硬度)は
分子量の増加と共に高くなるが、更にある分子量以上に
なると、分子量が増加しても強度はもはや大きくならず
一定値を示す。一方、分子量が低くなると強度は徐々に
低下し、更にある分子量以下になると急激に低下する。
ポリカーボネート樹脂の場合、この強度が急激に低下す
る分子量が1.5〜2.0×104 であるため、これよ
り低分子量の樹脂をある程度含有することにより、適度
な摩耗性を付与することができるものである。
【0039】これにより、常に感光層表面が微少な摩耗
により低抵抗付着物が除去され、表面が清浄に保たれる
ので画質劣化を防止することができる。
【0040】本発明における、ポリカーボネート樹脂
(I)とポリカーボネート樹脂(II)とのブレンド組成
物の組成比は、粘度平均分子量1.5×104 未満のポ
リカーボネート樹脂(I)が前述のブレンド組成物に対
して30重量部から95重量部の割合である。ポリカー
ボネート樹脂(I)が30重量部より少ないと適度な摩
耗性が付与されず前述のような効果が認められなくな
る。他方、95重量部を超えると摩耗性の過多、粘度低
下といった問題がある。また、ポリカーボネート樹脂
(I)の分子量は、前述のように強度に急激な変化を生
ずる1.5×104 未満が望ましい。
【0041】高分子量ポリカーボネート樹脂(II)と低
分子量ポリカーボネート樹脂(I)の粘度平均分子量に
ついては、前者が後者の2倍以上、特には3倍以上大き
いものが好適である。
【0042】ここで、感光層の粘度平均分子量と組成比
は、以下の方法により分析可能である。
【0043】試料0.5gを精秤して、メチレンクロラ
イド100mlに溶解し、この溶液を改良ウベローデ型
粘度計を用いて、25℃における比粘度を測定する。こ
の比粘度から、極限粘度を求め、Mark−Houwi
nkの粘度式により平均分子量を算出する。また、組成
比は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラ
フィー)により求められる。
【0044】本発明に用いられるポリカーボネート樹脂
は、図3の一般式〔A〕で示される繰り返し単位の1種
または2種以上を成分とする線状ポリマーを含有するも
のである。なお、式中、R12及びR13は、それぞれ水素
原子、アルキル基または芳香族基である。またR12及び
13とで、結合している炭素原子と共に環状構造を形成
してもよい。X1 、X2 、X3 及びX4 は、それぞれ水
素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール基を
表す。
【0045】上記アルキル基としてはエチル、プロピ
ル、ブチル、ヘキシルなどの基、芳香族基としてはフェ
ニル、ナフチルなどの基、ハロゲン原子としては、フッ
素、塩素、ヨウ素などの原子、アリール基としてはフェ
ニル、ナフチルなどの基が挙げられる。
【0046】電荷発生物質としては、オキシチタニウム
フタロシアニン顔料、多環キノン顔料、トリスアゾ顔
料、ジスアゾ顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、インジゴ
顔料、キナクリドン顔料、アズレニウム塩染料、スクワ
リウム染料、シアニン染料、ピリリウム染料、チオピリ
リウム染料、キサンテン染料、トリフェニルメタン染
料、スチリル染料、セレン、セレン−テルル合金、アモ
ルファスシリコン、硫化カドミウムなど挙げられる。顔
料、染料系の電荷発生物質は結着樹脂中に分散して塗料
として用いられるのが一般的であるが、このような結着
樹脂としては、ポリビニルブチラール、ポリビニルベン
ザール、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリエス
テル、ポリウレタン、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂、
セルロース系樹脂などが好ましい。
【0047】電荷輸送性物質としては、トリアリールア
ミン系化合物、ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、
ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、トリアリ
ルメタン系化合物、チアゾール系化合物などが挙げられ
る。
【0048】次に、本実施例の感光ドラムの作成方法に
ついてより具体的に述べる。
【0049】直径30mm、長さ254mmのアルミニ
ウムシリンダーを支持体とし、それに以下の材料より構
成される塗料を支持体上に浸漬法で塗布し、140℃、
30分熱硬化して膜厚15μmの導電層を形成した。
【0050】 導電性顔料:SnO2 コート処理硫酸バリウム 10部 (部は重量部、以下同様) 抵抗調節用顔料:酸化チタン 2部 結着樹脂:フェノール樹脂 6部 レベリング材:シリコーンオイル 0.001部 溶剤:メタノール/メトキシプロパノール(0.2/0.8) 20部
【0051】次に、この導電層上にN−メトキシメチル
化ナイロン3部及び共重合ナイロン3部をメタノール6
5部/n−ブタノール30部の混合溶媒に溶解した溶液
を浸漬法で塗布し、膜厚0.5μmの中間層を形成し
た。
【0052】次に、CuKαのX線回折におけるブラッ
ク角2θ±0.2度の9.0度、14.2度、23.9
度、27.1度に強いピークを有するオキシチタニウム
フタロシアニン(TiOPc)4部とポリビニルブチラ
ール(商品名:エスレックBM2,積水化学製)2部及
びシクロヘキサノン60部をφ1mmガラスビーズを用
いたサンドミル装置で4時間分散した後、エチルアセテ
ート100部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。
これを浸漬法で塗布し、膜厚0.3μmの電荷発生層を
形成した。
【0053】次に、下記構造式のアミン化合物9部、
【0054】
【化1】
【0055】下記構造式のスチリル化合物1部、
【0056】
【化2】
【0057】 粘度平均分子量2×104 のポリカーボネートZ 6部 粘度平均分子量5×103 のポリカーボネートZ 4部 とをモノクロロベンゼン50部/ジクロロメタン50部
の混合溶媒に溶解した。なお、粘度平均分子量は、GP
C(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により
測定されるポリスチレン換算値とした。この塗料を浸漬
法で塗布し120℃、2時間乾燥し、膜厚20μmの電
荷輸送層を形成した。
【0058】感光ドラム1の比較例を示す。
【0059】<感光ドラム比較例1>電荷輸送層の結着
樹脂として、粘度平均分子量5×103 のポリカーボネ
ート樹脂のみからなるようにした。
【0060】<感光ドラム比較例2>電荷輸送層の結着
樹脂として、粘度平均分子量2×104 のポリカーボネ
ート樹脂のみからなるようにした。
【0061】以上説明した帯電ローラ実施例1、帯電ロ
ーラ実施例2、帯電ローラ比較例、感光ドラム実施例、
感光ドラム比較例1、感光ドラム比較例2を組み合わせ
て図6に示す画像形成装置に適用して、温度32.5
℃、相対湿度80%の高温高湿環境(以下「H/H環
境」という)において、4%印字比率画像で10000
枚の連続耐久を行い、画像流れの評価を行った。
【0062】また、温度15℃、相対湿度10%の低温
低湿環境(以下「L/L環境」という)において、印字
比率4%の画像で一枚ずつの間欠耐久を10000枚行
い、ハーフトーン上の縦スジ画像の評価を行った。
【0063】評価結果を表1に示す。
【0064】
【表1】
【0065】表中、H/H環境の画像流れの評価につい
ては、 ○:10000枚耐久しても画像流れの発生なし。
【0066】△:10000枚耐久中に一部軽微な画像
流れが発生したが、実用上問題ないレベル。
【0067】×:10000枚耐久中に実用上問題とな
る画像流れが発生。として表わした。
【0068】L/L環境ハーフトーン縦スジの評価につ
いては、 ○:10000枚耐久後で問題なし。
【0069】×:10000枚耐久中に実用上問題とな
るハーフトーン縦スジ画像発生。として表わした。
【0070】感光ドラム実施例を用いた場合、帯電ロー
ラ実施例1、2では、画像流れは実用上問題ではない
が、帯電ローラ比較例では実用上問題となる画像流れが
発生した。これは、帯電ローラ比較例では帯電ローラ表
面が吸水し、タルクに水分を与えてしまうことによる。
また、感光ドラム実施例を用いた場合L/L環境のハー
フトーン縦スジの発生はなかった。
【0071】これから、感光ドラム実施例と帯電ローラ
実施例1、2との組み合わせでは実用上問題となること
がない。このとき、帯電ローラの表面の吸水率は3%以
下であればよいということがわかった。
【0072】次に、帯電ローラ実施例1を用い、感光ド
ラム比較例1、2との組み合わせについては、感光ドラ
ム比較例1は表層が低分子量化しているため画像流れは
良くなるが、L/L環境では表層が荒れるためハーフト
ーン縦スジは実用上問題となるレベルとなり、感光ドラ
ム比較例2では表層が高分子量化されているため、L/
L環境のハーフトーン縦スジは良くなるものの、画像流
れが問題となった。
【0073】更に、帯電ローラ比較例を用い感光ドラム
比較例1、比較例2との組み合わせに関しては、帯電ロ
ーラ比較例を用いたため帯電ローラ表面での吸水が起き
画像流れに問題が生じた。
【0074】以上から、感光体の感光層が1.5×10
4 未満の粘度平均分子量を有するポリカーボネート樹脂
(I)の少なくとも一種と1.5×104 以上の粘度平
均分子量を有するポリカーボネート樹脂(II)の少なく
とも一種を含有し、該ポリカーボネート樹脂(I)がポ
リカーボネート樹脂(I)と(II)からなる組成物中に
30重量部から95重量部の割合で含有されており、接
触帯電部材の表面が水系樹脂を含む材料から形成され、
表面を形成する材料の気温23℃、相対湿度50%から
気温40℃、相対湿度95%への環境変化に伴う吸水に
よる重量変化率が3%以下であることにより、感光体の
表層が適度な摩耗性を有することと、帯電ローラの保護
層の吸水により転写材中に含まれるタルクに水を与える
ことが少ないので、高温高湿環境下の画像流れが防止さ
れると共に、低温低湿環境下のハーフトーンの縦スジが
防止されるという効果が奏される。
【0075】(実施例2)本実施例では、感光ドラム1
の帯電部材として、図4に示すように、ブレード状の部
材、すなわち帯電ブレード200を使用したことが特徴
である。
【0076】この帯電ブレード200は、給電電極を兼
ねた、金属あるいはプラスチック製の導電性の支持体2
11、その支持体211に支持させたウレタンフォーム
の基材212、その感光ドラム1側の面に設けた抵抗層
213、及びその抵抗層213を覆った保護層214か
らなっている。抵抗層213及び保護層214の材料
は、それぞれ実施例1の帯電ローラ20の抵抗層203
及び保護層204と同じである。
【0077】帯電ブレード200は、支持体211の感
光ドラム1の長手方向と同方向の長手方向両端部におい
て、図示しない固定部材により画像形成装置本体に固定
されており、これにより、感光ドラム1との間に適切な
ニップ幅及び当接圧を得ている。帯電ブレード200の
当接圧は、線圧で43g重/cmである。
【0078】感光ドラムは実施例1で示したのと同様の
ものを用いた。
【0079】本実施例のものを用いて、図6の画像形成
装置でH/H環境、L/L環境で耐久を行ったところ、
H/H画像流れ、L/Lハーフトーン縦スジなどの問題
は起きなかった。
【0080】(実施例3)図5は、本発明の更に他の実
施例にかかるプロセスカートリッジを示す断面図であ
る。本実施例は、プロセスカートリッジ方式の画像形成
装置におけるそのプロセスカートリッジ110に、感光
ドラム1、現像装置111及びクリーニング装置117
といった機能部品と共に、図1の帯電ローラ20を組み
込んだことが特徴である。
【0081】これら感光ドラム1、帯電ローラ20など
は、プロセスカートリッジ110のハウジング118内
にまとめて設置して一体化されており、カートリッジ1
10は、ハウジング118外面の図示しない案内部材に
より図示しない画像形成装置本体に着脱自在に装着され
る。
【0082】感光ドラム1は、実施例1と同様な構成を
有している。この感光ドラム1が回転し、帯電ローラ2
0に画像形成装置本体側の図示しない帯電電源から電圧
が印加され、この帯電ローラ20により感光ドラム1の
表面が一様帯電され、次いで本体装置側からの露光12
0により感光ドラム1の表面に静電潜像が形成される。
【0083】現像装置111は、感光ドラム1に対面し
た開口部に回転自在に配置された現像スリーブ112に
より、内に収容したトナー114を担持して、感光ドラ
ム1と対向した現像部に搬送し、その搬送途上、現像ス
リーブ112に当接した現像ブレード113によりトナ
ー114を一定の層厚に規制する。現像部に搬送された
トナー114は、図示しない電源から現像スリーブ11
2に印加された電圧により、感光ドラム1に向かって飛
翔し、感光ドラム40の表面に形成された静電潜像に付
着して、潜像をトナー像として現像する。
【0084】感光ドラム1上に形成されたトナー像は、
感光ドラム1に搬送された図示しない記録材に画像形成
装置本体側の図示しない転写手段により転写され、トナ
ー像が転写された記録材は、装置本体側の図示しない定
着装置によりトナー像の定着が行われる。
【0085】トナー像の転写によって感光ドラム上に残
存したトナーは、クリーニング装置117のクリーニン
グブレード116によって掻き落とされ、トナー回収容
器117内に貯蔵される。
【0086】このプロセスカートリッジ110を図6に
示したような画像形成装置に組み込むことによって実施
例1で示したのと同様の効果のあるプロセスカートリッ
ジが提供できる。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、本出願に係る第1
の発明によれば、少なくとも、像を担持する像担持体で
ある感光体を有し、該感光体に接触して、該感光体との
間に電圧を印加することによって該感光体を帯電する接
触帯電部材を有し、該感光体上に形成された現像剤像を
転写剤へ転写する転写装置を有する画像形成装置におい
て、該感光体の感光層が1.5×104 未満の粘度平均
分子量を有するポリカーボネート樹脂(I)の少なくと
も一種と1.5×104 以上の粘度平均分子量を有する
ポリカーボネート樹脂(II)の少なくとも一種を含有
し、該ポリカーボネート樹脂(I)がポリカーボネート
樹脂(I)と(II)からなる組成物中に30重量部から
95重量部の割合で含有されており、該接触帯電部材の
表面が水系樹脂を含む材料から形成され、表面を形成す
る材料の気温23℃、相対湿度50%から気温40℃、
相対湿度95%への環境変化に伴う吸水による重量変化
率が3%以下であることにより、感光体の表層が適度な
摩耗性を有することと、帯電ローラの保護層の吸水によ
り転写材中に含まれるタルクに水を与えることが少ない
ので、高温高湿環境下の画像流れが防止されると共に、
低温低湿環境下のハーフトーンの縦スジが防止される効
果がある。
【0088】また、本出願に係る第2の発明によれば、
上記画像形成装置において、接触帯電部材の表面を形成
する材料の水系樹脂を水系フッ素樹脂としたことによ
り、上記作用に加え、帯電ローラへのトナーなどの付着
を少なくすることができ、帯電の均一化も図かれる効果
がある。
【0089】更に、本出願に係る第3の発明によれば、
少なくとも、前記感光体と、前記接触帯電部材とを有
し、一体として画像形成装置に着脱可能であることを特
徴とするプロセスカートリッジにより、上述の作用によ
り、画像流れやハーフトーンの縦スジを防止し均一な帯
電が可能になる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で用いた帯電ローラ及び感光
ドラムの断面図。
【図2】本発明に用いる帯電ローラの吸水特性を示した
図。
【図3】ポリカーボネート樹脂の一般式。
【図4】本発明の実施例2で用いた帯電ローラ及び感光
ドラムの断面図。
【図5】本発明の実施例3のプロセスカートリッジの断
面図。
【図6】従来の画像形成装置。
【図7】帯電ローラの断面図。
【図8】帯電ローラの斜視図。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2,20 帯電ローラ 200 帯電ブレード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠原 聖一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 中園 祐輔 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 砂原 賢 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 居波 聡 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 吉田 雅弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H003 AA12 BB11 CC05 2H068 AA13 BB25 BB31 BB52 BB54 FA27

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、像を担持する像担持体であ
    る感光体を有し、 該感光体に接触して、該感光体との間に電圧を印加する
    ことによって該感光体を帯電する接触帯電部材を有し、 該感光体上に形成された現像剤像を転写材へ転写する転
    写装置を有する画像形成装置において、 該感光体の感光層が1.5×104 未満の粘度平均分子
    量を有するポリカーボネート樹脂(I)の少なくとも一
    種と1.5×104 以上の粘度平均分子量を有するポリ
    カーボネート樹脂(II)の少なくとも一種を含有し、該
    ポリカーボネート樹脂(I)がポリカーボネート樹脂
    (I)と(II)からなる組成物中に30重量部から95
    重量部の割合で含有されており、 該接触帯電部材の表面が水系樹脂を含む材料から形成さ
    れ、表面を形成する材料の気温23℃、相対湿度50%
    から気温40℃、相対湿度95%への環境変化に伴う吸
    水による重量変化率が3%以下であることを特徴とする
    画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記接触帯電部材の表面を形成する材料
    の水系樹脂が水系フッ素樹脂である請求項1に記載の画
    像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記ポリカーボネート樹脂(II)の粘度
    平均分子量が、前記ポリカーボネート樹脂(I)の粘度
    平均分子量の2倍以上である請求項1に記載の画像形成
    装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも、請求項1または3に記載の
    感光体と、請求項1または2に記載の接触帯電部材とを
    有し、一体として画像形成装置に着脱可能であることを
    特徴とするプロセスカートリッジ。
JP30230398A 1998-10-23 1998-10-23 画像形成装置及びプロセスカートリッジ Pending JP2000131855A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30230398A JP2000131855A (ja) 1998-10-23 1998-10-23 画像形成装置及びプロセスカートリッジ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30230398A JP2000131855A (ja) 1998-10-23 1998-10-23 画像形成装置及びプロセスカートリッジ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000131855A true JP2000131855A (ja) 2000-05-12

Family

ID=17907357

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30230398A Pending JP2000131855A (ja) 1998-10-23 1998-10-23 画像形成装置及びプロセスカートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000131855A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2005064414A1 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2007256768A (ja) 電子写真感光体及び画像形成装置
JP2013257416A (ja) 電子写真感光体、それを備えた画像形成装置およびプロセスカートリッジ
US5349426A (en) Toner guide roller for image-forming process and apparatus applied therewith
JP3987040B2 (ja) 電子写真感光体及びそれを備えた画像形成装置
JPH1020534A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP4072287B2 (ja) プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP4989619B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP6681229B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2007121819A (ja) 電子写真感光体及び画像形成装置
JP2000131855A (ja) 画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2007248733A (ja) 電子写真感光体及び画像形成装置
JP2003316117A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JPH06214412A (ja) 電子写真感光体
JP2000131857A (ja) 画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2001117255A (ja) 電子写真感光体、及びそれを用いた画像形成装置
JP2013011885A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、電子写真装置および積層膜
US20070092817A1 (en) Imaging member
JP2002268491A (ja) 弾性ブレードによるクリーニング手段を有する画像形成装置
JP2007192904A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2002351101A (ja) 湿式現像画像形成装置に使用される電子写真感光体
JP4262107B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、電子写真装置および電子写真感光体の製造方法
JP2004102156A (ja) 電子写真感光体、およびそれを用いた電子写真装置、プロセスカートリッジ
JP2000131895A (ja) 画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2005250029A (ja) 電子写真感光体の製造方法、電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置