JP2000131629A - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JP2000131629A
JP2000131629A JP30579098A JP30579098A JP2000131629A JP 2000131629 A JP2000131629 A JP 2000131629A JP 30579098 A JP30579098 A JP 30579098A JP 30579098 A JP30579098 A JP 30579098A JP 2000131629 A JP2000131629 A JP 2000131629A
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recording
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JP30579098A
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Yoshiharu Sasaki
義晴 佐々木
Koichi Kimura
宏一 木村
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/435Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of radiation to a printing material or impression-transfer material
    • B41J2/465Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of radiation to a printing material or impression-transfer material using masks, e.g. light-switching masks
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/001Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements based on interference in an adjustable optical cavity
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
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    • G02B26/02Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the intensity of light

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高出力レーザを用いてヒートモードの記録媒
体に対しても高速な画像記録を行うことが可能な高信頼
性の画像記録装置を提供する。 【解決手段】 高出力の半導体レーザ101から出射さ
れたレーザ光を、第1光学系103によってレーザ光の
出射方向に交差する所定方向に沿った幅の広い光束とし
て干渉型光シャッタ105に入射する一方、干渉型光シ
ャッタ105の各電極対に対して記録媒体3に記録すべ
き画像に応じた選択的電圧を印加して、干渉型光シャッ
タ105に入射された光束を可撓薄膜の電気機械動作に
より光変調して出射し、第2光学系107を介して記録
媒体に照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録用レーザヘッ
ドを用いて記録媒体に画像、文字等を記録する画像記録
装置に係り、特に、高出力のレーザ光に耐え得る干渉型
光シャッタを用いて、ヒートモードの記録媒体に対して
も高速な画像記録を行うことが可能な高信頼性の画像記
録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】記録媒体に画像を記録する画像記録装置
では、画像の記録速度の向上が常に求められている。特
に、感光材料等の記録媒体上に光スポットを走査させて
画素(ドット)単位で画像を記録する構成の画像記録装
置では、複数の光スポットを記録媒体に同時に照射して
複数のドットの記録を同時に行うように構成することが
記録速度の向上に有効である。
【0003】このような画像記録装置に関連して、特開
平2−254472号公報には固定走査型プリントヘッ
ドが提案されている。また、特開平4−303817号
公報、特開平4−306620号公報等では、PLZT
から成り、所定方向に沿って所定間隔をおいて配列され
た角柱状の複数のシャッタ部を備えた光学素子(所謂光
シャッタアレイ)を用い、1個又は複数個のレーザ光源
から出射された光束を、レーザ光源と光シャッタアレイ
との間に配置された光学系により前記所定方向に沿った
幅の広い光束に整形すると共に、該光束のビームウエス
ト位置に配置した光シャッタアレイにより各シャッタ部
を透過した光の偏光方向を選択的に変更し、光シャッタ
アレイの各シャッタ部を透過した光のうち所定の偏光方
向の光のみを記録媒体に照射することにより、複数のド
ットを同時に露光記録するようにした光ヘッドが提案さ
れている。
【0004】さらに、特開平9−216417号公報で
は、入射光束のエネルギーが画像記録に有効に利用され
るように入射光束を記録すべき画像に応じて偏光制御す
ることができ、故障等が生ずる確率の低い光学素子が提
案されている。この光学素子は、PLZT等の電気光学
材料から成り、入射光束の進行方向に沿った長さが略一
定で、入射光束に交差する所定方向に沿って連続してい
る形状の光透過部と、入射光束の光路を挟んで光透過部
の両側に配置され、所定方向に沿って所定間隔隔てて複
数配列された電極対とを含んで構成している。
【0005】この光学素子(PLZT素子)を光シャッ
タとして用いた光ヘッドの光学系の構成図を図25に示
す。光ヘッドの光学系は、半導体レーザ301、第1レ
ンズ311(シリンドリカルレンズ)、第2レンズ31
2、第1偏光素子304、光学素子(PLZT素子)3
05、第2偏光素子306、第3レンズ313及び第4
レンズ314を備えた構成である。
【0006】第1光学系としての第1レンズ311、第
2レンズ312及び第1偏光素子304は、半導体レー
ザ301から出射されたレーザ光の光束を所定方向に沿
った幅の広い光束として光学素子305の光透過部に入
射させる。そして、光学素子305の複数の電極対に対
して、図示しない制御手段により、記録媒体(ドラム2
上の記録部材)3に記録すべき画像様に選択的に電圧を
印加する。これにより、入射された光束は、光学素子3
05の光透過部上における透過箇所の異なる光束毎に、
記録すべき画像に応じて偏光制御され、偏光方向が45
゜又は135゜に回転される。そして、光学素子305
を透過した光束は、第2偏光素子306により、偏光方
向が45゜の光の大部分を除去して、偏光方向が135
゜の光による記録用光が形成され、第1光学系としての
第3レンズ313及び第4レンズ314を介して記録媒
体3に照射されることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の画像
記録装置では、光源としての半導体レーザに通常のパワ
ーのものを使用している。記録媒体が高感度のもの(ホ
トモード)、例えば写真フィルムや、印刷用ではリスフ
ィルム(感光材として銀塩を使用)等に対しては、この
通常パワーの半導体レーザで十分実用的な画像記録を行
うことが可能であるが、転写タイプの記録媒体のもの
(ヒートモード)に対しては、感度が3桁〜5桁も低下
することから、通常のパワーの半導体レーザでは長時間
の照射(露光)が必要となり、数千倍から数十万倍もの
処理時間を要することとなって実用的でないという事情
があった。
【0008】そこで、記録媒体がヒートモードの場合に
は、光源として高出力の半導体レーザを使用することが
望まれるが、上記従来の画像記録装置のように光シャッ
タとして光学素子(PLZT素子)や液晶光シャッタ
(FLC)を用いる構成では、高出力のため光シャッタ
にかなりの耐パワー適性が必要となってくる。しかしな
がら、液晶やPLZT素子が高出力の半導体レーザから
出射された光エネルギーの数%でも吸収しようものな
ら、液晶やPLZT素子の温度が過度に上昇して定格動
作温度から外れてしまい、その結果、装置が故障する可
能性を生じるといった事情があった。
【0009】本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされ
たもので、高出力のレーザ光に耐え得る干渉型光シャッ
タを用いて、ヒートモードの記録媒体に対しても高速な
画像記録を行うことが可能な高信頼性の画像記録装置を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る請求項1の画像記録装置は、光源から
の出射光を光変調素子により変調して記録媒体に画像を
記録する画像記録装置において、前記光源は高出力レー
ザからなり、前記光変調素子は、前記光源から出射され
た光束を可撓薄膜の電気機械動作による光学的な干渉効
果により光変調する透過型光変調素子であることを特徴
とする。
【0011】この画像記録装置では、高出力レーザから
の照射光が光変調素子の電気機械動作によって光変調す
る透過型光変調素子(干渉型光シャッタ)を用いること
で、従来の光学素子や液晶シャッタを用いる構成と比べ
て、入射光の吸収性が格段に小さくなり、高出力レーザ
に対する対高出力特性を高めることができ、ヒートモー
ドの記録媒体に対しても高速に記録することができる。
【0012】請求項2の画像記録装置は、前記光変調素
子が、一方の電極と、該一方の電極に間隙を挟んで対向
する他方の電極と、前記一方の電極又は他方の電極のい
ずれか一方の電極に接合された可撓薄膜と、を有し、前
記一方の電極及び他方の電極との間に電圧を印加して発
生したクーロン力により前記可撓薄膜を撓ませ、光学的
な多層膜干渉効果によって前記可撓薄膜を透過する光を
変調することを特徴とする。
【0013】この画像記録装置では、一方の電極と他方
の電極との間に電圧を印加することで発生したクーロン
力によって、一方の電極又は他方の電極のいずれか一方
に接合された可撓薄膜を撓ませることで、該可撓薄膜を
透過する光を変調する。即ち、この光変調素子では、電
極間に電圧を印加しないときは可撓薄膜が変形せずに光
強度透過率が低く抑えられ、一方、電極間に電圧が印加
されると可撓薄膜が変形して光強度透過率が高くなり、
その結果として光変調が可能となる。また、積層構造に
形成された光変調素子により、例えばファブリペロー干
渉を利用した干渉型光シャッタとすることにより、光吸
収による発熱問題がなく、高速応答性に優れ、より低い
電圧で駆動可能で、しかも、半導体基板上で回路の一体
化を図ることができる画像記録装置が得られる。
【0014】請求項3の画像記録装置は、前記光変調素
子を、前記光源からの入射光軸の直交面に対して所定角
度傾斜して配置することを特徴とする。
【0015】この画像記録装置では、光変調素子からの
戻り光が入射光路の一部又は全体に入射しないように、
光源からの入射光軸の直交面に対して所定角度傾斜して
配置することで、光変調素子からの戻り光が光源に入射
されることが防止され、光源の出力を正常に保つことが
できる。
【0016】請求項4の画像記録装置は、前記光変調素
子からの戻り光の光路途中に遮蔽板を配設し、該遮蔽板
により前記戻り光が光源に入射することを防止すること
を特徴とする。
【0017】この画像記録装置では、光変調素子からの
戻り光が光源に入射されることをより確実に防止できる
と共に、光変調素子の傾斜角をより小さくできるため光
変調効率の低下を抑止することができる。
【0018】請求項5の画像記録装置は、前記光源と前
記光変調素子との間に偏光ビームスプリッタ及び波長板
を配設することで、該波長板により入射光と戻り光の偏
光方向をそれぞれ異なるように変化させ、前記偏光ビー
ムスプリッタにより戻り光のみを入射光軸から除去する
ことを特徴とする。
【0019】この画像記録装置では、光源からの入射光
は偏光ビームスプリッタ及び波長板を透過して光変調素
子に出射される際、波長板により円偏光(45゜偏光)
されて光変調素子に照射される。そして、光変調素子か
らの戻り光は再度波長板を透過することで円偏光(45
゜偏光)され、入射光とは90゜偏光方向が変化する。
このように偏光された戻り光は偏光ビームスプリッタに
導入されることで戻り光だけが入射光軸から除去され
る。即ち、戻り光は波長板を透過することにより偏光方
向が変化し、この偏光方向の変化により偏光ビームスプ
リッタによって入射光軸方向から除去される。
【0020】請求項6の画像記録装置は、前記光源が、
ブロードエリアのレーザ光源であり、 前記光変調素子
は、複数の光変調素子を1次元のマトリクス状に配列し
た光変調素子アレイとして形成されていることを特徴と
する。
【0021】この画像記録装置では、光源としてブロー
ドエリアのレーザ光源を使用することでマルチスポット
が形成されると共に、光変調素子を所定の方向に配列し
た光変調アレイ素子とすることにより、一度に照射でき
るスポットが格段に増加するため、記録密度を高めつつ
記録時間を短縮することができる。
【0022】請求項8の画像記録装置は、前記光変調素
子アレイの配列方向が、主走査方向に直交する方向に略
一致していることを特徴とする。
【0023】この画像記録装置では、光源と光変調素子
とを一体とする光ヘッドを備え、光ヘッドを記録用回転
ドラムの軸方向に走査しつつ、光変調素子からの反射光
を記録用回転ドラムに照射する記録方式においては、ブ
ロードエリアのレーザ光源を用いて記録用回転ドラムの
軸方向(副走査方向)に複数のスポットを形成すること
ができ、記録速度を高めることができる。 また、光変
調素子からの反射光をポリゴンミラーを介して走査させ
つつ記録媒体に照射する記録方式においては、ブロード
エリアのレーザ光源を用いて記録媒体の搬送方向(副走
査方向)に複数のスポットを形成することができ、記録
速度を高めることができる。
【0024】請求項9の画像記録装置は、前記光変調素
子アレイが、素子表面の法線を軸として所定角度回転し
た向きで配置されることを特徴とする。
【0025】この画像記録装置では、光変調素子による
記録媒体幅方向の照射ポイントの間隔が実質的に狭くな
り、直線性に優れた緻密な画像が得られるようになる。
【0026】請求項10の画像記録装置は、前記光変調
素子が、2次元のマトリクス状に配列された光変調アレ
イ素子であり、各光変調素子に対応する照射ポイントの
主走査方向の行数をn、主走査方向ピッチをPv、副走
査方向のピッチをPhとすると、前記回転角度θは、t
anθ=Ph/(n×Pv)なる関係で表されることを
特徴とする。
【0027】この画像記録装置では、光変調アレイ素子
の各素子の配列ピッチが主走査方向と副走査方向とで異
なる場合であっても、正確に回転角度を規定することが
できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像記録装置の各
実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図
1は本発明に係る第1実施形態の画像記録装置の要部構
成を示す斜視図である。図1においては、複数のレーザ
ビームを有し、各々のレーザビームを記録データ通りに
ON/OFF変調させると共に、回転軸に対して平行方
向に移動可能な光ヘッド1と、記録媒体3を外周面に装
着し、回転自在に軸支された記録用回転ドラム2とを含
んで構成される本実施形態の画像記録装置が示されてい
る。ここで、光ヘッド1は、記録用回転ドラム2に対し
て平行移動可能な移動ステージ4上にセットされてい
る。この移動は画像形成の際の副走査方向に相当する。
これに対し、記録用回転ドラム2の回転方向は主走査方
向に相当する。尚、副走査は、光ヘッド1でなく、記録
用回転ドラム2が副走査方向に移動しても良く、つまり
は、光ヘッド1と記録用回転ドラム2が相対的にドラム
軸方向に動いて副走査ができればよい。
【0029】また、図2は、本実施形態の画像記録装置
で使用される記録媒体3として、受像シートとトナーシ
ートの構造を説明する構造図である。受像シート5は、
記録用回転ドラム2側から順番に、支持体、クッション
層、受像層で構成されており、またトナーシート6は、
レーザ光照射側から順番に支持体、光熱変換層、トナー
層で構成されている。この受像シート5が記録用回転ド
ラム2に装着され、受像シート5の上側にトナーシート
6がトナー層を受像シート5側に向けて重ねられ、トナ
ーシート6に受像シート5側の反対側からレーザ光を照
射すると、照射されたトナー層部分が熱によって受像層
に転写されることとなる。
【0030】ここで、支持体には、PET(ポリエチレ
ンテフタレート)ベース、TAC(トリアセチルセルロ
ース)ベース、PEN(ポリエチレンナフタレート)ベ
ース等、レーザ光を透過させるものが用いられる。また
光熱変換層には、カーボン、黒色、赤外線吸収色素、特
定波長吸収物質等のレーザエネルギを熱に効率良く変換
するものが用いられる。トナー層には、KCMYの、各
色のトナーシートがあり、金、銀、茶、グレー、オレン
ジ、グリーン等のトナーシートも使用されることがあ
る。受像層は、転写されるトナーを受け止めるものであ
る。さらにクッション層は、トナーが複数段に重ねられ
るときの段差吸収や、ゴミによる段差吸収の働きを担う
ものである。
【0031】尚、本実施形態の画像記録装置で使用され
る記録媒体3となる、受像シート5及びトナーシート6
のより詳細な内容に付いては、本出願人の出願に係る特
開平4−296594号公報、特開平4−327982
号公報、特開平4−327983号公報等に記載されて
おり、また、このような記録媒体を使用した画像記録装
置に付いては特開平6−275183号公報に詳述され
ているので、必要ならばそれらを参照されたい。
【0032】次に、図3はKCMY各色について行う記
録工程の一実例を示す記録工程図である。KCMY4色
の各工程は、それぞれ、各色データでレーザ記録を行う
工程と、記録後に受像シートからトナーシートを剥離さ
せる工程とからなっている。ただし、ラミネート処理を
行う場合は、レーザ記録工程の前段階にラミネート工程
が入ることになる。以下に、各工程を順次説明する。 1)受像シート5を記録用回転ドラム2に巻き付ける。 2)まず、K工程を実施するため、Kトナーシート6を
その受像シート5の上に巻き付ける。 3)Kの画像・文字データでレーザ光を照射し記録を行
う。 4)そして、Kトナーシート6を受像シートから剥離さ
せる(K工程終了)。 5)次に、C工程を実施する。即ち、Cトナーシートを
その受像シートの上に巻き付ける。 6)Cデータでレーザ記録を行う。 7)最後に、Cトナーシートを受像シートから剥離させ
る(C工程終了)。 8)さらに、M工程を実施する。即ち、Mトナーシート
をその受像シートの上に巻き付ける。 9)Mデータでレーザ記録を行う。 10)Mトナーシートを受像シートから剥離させる(M
工程終了)。 11)そして、Y工程を実施する。即ち、Yトナーシー
トをその受像シートの上に巻き付ける。 12)Yデータでレーザ記録を行う。 13)最後に、Yトナーシートを受像シートから剥離さ
せる(Y工程終了)。 14)このようにして、受像シート上にKCMY4色が
適宜積層又は積層されなかったりして、必要なカラーの
画像が出来上がる。 15)これを本紙に転写する。 尚、ラミネート処理する場合は、各色毎にレーザ記録の
直前にトナーシートを加圧ローラや加熱ローラ等により
押圧することで、トナーシートを受像シートに密着させ
る。
【0033】尚、上述の記録工程における記録速度範囲
は、0.5〜50[m/s]の範囲、好ましくは1〜1
6[m/s]の範囲に設定することが望ましい。以上が
画像記録装置の基本的な動作である。
【0034】次に、光ヘッド1の構成について説明す
る。図4に干渉型光シャッタを用いて構成した本実施形
態の画像記録装置における光ヘッドの光学系の構成図を
示した。同図において、本実施形態の画像記録装置にお
ける光ヘッドの光学系は、半導体レーザ101、第1レ
ンズ111(シリンドリカルレンズ)、第2レンズ11
2、干渉型光シャッタ105、第3レンズ113及び第
4レンズ114を備えた構成であり、第1レンズ111
及び第2レンズ112は第1光学系103を、第3レン
ズ113及び第4レンズ114は第2光学系107をそ
れぞれ構成している。
【0035】まず、本発明の光源に相当する記録用の半
導体レーザ101は、シングルスポットのレーザであっ
てもよいが、例えば1×200μmの発光面を有するブ
ロックをピッチ400μmで合計20個程度、直線的に
配列することで構成した、所謂、ブロードエリアのレー
ザが適用されている。これにより、各発光ブロックから
の光は複数重なり合うことで光量のばらつきが低減さ
れ、より均一な光量分布を有した光束が得られる。半導
体レーザ101からは、発光面の配列方向に沿って複数
本のレーザが出射される。ここで、レーザ光の波長は記
録媒体3の波長感度特性に合った値であればよく、例え
ば830[nm]とすることができる。また、レーザ光
のパワーに付いては、記録媒体3の感度や画像記録装置
の画像記録時間によって異なるものの、本実施形態では
記録媒体3がヒートモードである場合にも適用可能とな
るように、高出力のレーザ光を出力し得るものを想定し
ている。そのため、半導体レーザ101は、その出力
が、例えば2W以上(10W,20W,40W)の高出
力マルチモードLDであることが望ましい。
【0036】半導体レーザ101のレーザ光出射側には
第1レンズ(シリンドリカルレンズ)111が配置され
ている。第1レンズ111は、半導体レーザ101の発
光面から第1レンズ111の焦点距離だけ隔てた位置
に、レンズパワーを有する方向が、半導体レーザ101
から出射される複数本のレーザ光の配列方向に直交する
ように配置されている。尚、以下では便宜的に、半導体
レーザ101から出射される複数本のレーザ光の配列方
向(図4において紙面に垂直な方向)を横方向と、該配
列方向に直交する方向を縦方向と称することにする。こ
の第1レンズ111により、半導体レーザ101から出
射されて第1レンズ111に入射した複数本のレーザ光
は、各々縦方向にのみ発散光から平行光とされる。
【0037】第1レンズ111のレーザ光出射側には、
正のレンズパワーを有する回転対称な形状の第2レンズ
112が配置されている。第2レンズ112は、半導体
レーザ101の発光面から第2レンズ112の焦点距離
だけ隔てた位置に配置されている。この第2レンズ11
2により、第1レンズ111から出射されて第2レンズ
112に入射した複数本のレーザ光は、縦方向には平行
光から集束光とされ、横方向には発散光から平行光とさ
れて出射される。そして、第2レンズ112の焦点位置
付近では各々横方向に幅の広い光束とされると共に、第
2レンズ112の焦点位置において光軸が各々一致され
ることになる。
【0038】次に、第2レンズ112のレーザ光出射側
には、本発明の光変調素子に相当する干渉型光シャッタ
105が配置されている。この干渉型光シャッタ105
についての構成及び動作原理は後述する。
【0039】次に、第2光学系107を説明する。図4
において、干渉型光シャッタ105のレーザ光出射側に
は、正のレンズパワーを有し回転対称な形状の第3レン
ズ113が配置されている。第3レンズ113は、第2
レンズ112から、第2レンズ112の焦点距離と第3
レンズ113の焦点距離の和に相当する距離だけ隔てた
位置に配置されている。この第3レンズ113により、
干渉型光シャッタ105を透過して出射され第3レンズ
113に入射されたレーザ光は、縦方向には発散光から
平行光とされ、横方向には平行光から集束光とされて出
射される。
【0040】また、第3レンズ113のレーザ光出射側
には、正のレンズパワーを有し回転対称な形状の第4レ
ンズ114が配置されている。第4レンズ114は、第
3レンズ113から、第3レンズ113の焦点距離と第
4レンズ114の焦点距離の和に相当する距離だけ隔て
た位置に配置されている。この第4レンズ114によ
り、第3レンズ113から出射されて第4レンズ114
に入射されたレーザ光は、縦方向には平行光から集束光
とされ、横方向には発散光から平行光とされて出射され
る。
【0041】さらに、第4レンズ114から出射された
レーザ光は、光ヘッド1の筐体に設けられた図示しない
開口を通過して筐体外へ出射される。第4レンズ114
の焦点位置に対応する位置には、記録用回転ドラム2の
外周面に保持された記録媒体3が配置されており、第4
レンズ114から出射されて光ヘッド1の筐体外へ出射
されたレーザ光は、記録媒体2に照射される。
【0042】図5にコントローラ周辺の概略構成を示す
構成図を示した。同図に示すように、半導体レーザ10
1は、ドライバ155を介してコントローラ151に接
続されると共に、干渉型光シャッタ105は、ドライバ
157を介してコントローラ151に接続されている。
コントローラ151には、外部より画像データを入力す
るための信号線が接続されており、記録媒体3に記録す
べき画像を表す画像データが該信号線を介して外部より
入力される。また、コントローラ151には、画像デー
タを記憶するためのフレームメモリ153が接続されて
いると共に、記録用回転ドラム2を回転させる駆動部及
び移動ステージ4(及び光ヘッド1)を移動させる駆動
部がそれぞれ接続されている。
【0043】次に、本実施形態の干渉型光シャッタ10
5を詳細に説明する。本実施形態では、電極対間に介装
されて透明な可撓薄膜を備え、第1光学系103(第2
レンズ112)から出射された光束を、該可撓薄膜の電
気機械動作により光変調して出射する光変調素子とし
て、ファブリペロー干渉を利用した干渉型光シャッタ
(マイクロマシン駆動によるファブリペロー干渉型光変
調素子)105を使用している。
【0044】ファブリペロー干渉では、2枚の平面が向
かい合わせに平行に配置された状態において、入射光は
反射と透過を繰り返して多数の光に分割され、これらは
互いに平行となる。透過光は無限遠において重なり合い
干渉する。面の垂線と入射光のなす角をθiとすれば、
相隣る2光間の光路差はx=nt・cosθiで与えられ
る。ただし、nは2面間の屈折率、tは2面間の間隔で
ある。光路差xが波長λの整数倍であれば透過光は互い
に強め合い、半波長の奇数倍であれば互いに打ち消し合
う。即ち、反射の際の位相変化がなければ、 2nt・cosθi=mλ で透過光最大となり、 2nt・cosθi=(2m+1)λ/2 で透過光最小となる。 ただし、mは正整数である。即ち、光路差xが所望の値
となるように、可撓薄膜を移動させることにより、信号
電極間から出射される光を光変調して可撓薄膜から出射
させることが可能となる。
【0045】このようなファブリペロー干渉を利用した
光変調素子(干渉型光シャッタ)105の具体例を図6
〜図11を参照して説明する。図6は干渉型光シャッタ
105の平面図、図7は図6のA−A断面図を示してい
る。
【0046】図6及び図7において、干渉型光シャッタ
105は、入射光に対し所定角度を持って配置される一
方の電極203と、一方の電極203に少なくとも空隙
を挟んで対向する他方の電極204と、一方の電極20
3及び他方の電極間204に介装されて透明な可撓薄膜
207とを具備し、一方の電極203及び他方の電極2
04間に電圧を印加することで発生したクーロン力によ
って可撓薄膜207を撓ませ該可撓薄膜207を透過す
る光を変調して出射するものである。
【0047】即ち、一方の電極203は透明基板201
に組み込まれて構成され、該一方の電極203の上側に
は誘電体多層膜ミラー205が設けられている。また透
明基板201上には左右に支柱202が設けられてお
り、該支柱202の上端面には可撓薄膜207が設けら
れている。可撓薄膜207の誘電体多層膜ミラー205
に対向する下面にはもう1つの誘電体多層膜ミラー20
6が設けられている。従って、上下2つの誘電体多層膜
ミラー205,206間には空隙209が形成されてい
る。さらに可撓薄膜207の上面には一方の電極203
と対向するように他方の電極204が設けられている。
【0048】このように構成される干渉型光シャッタ1
05では、図8(a)の状態に示すように、一方の電極2
03と他方の電極204との間の電源電圧Vgsの供給を
OFFとしたとき、上下2つの誘電体多層膜ミラー20
5,206間の空隙209の間隔はtoffとなる。ま
た、図8(b)の状態に示すように、一方の電極203と
他方の電極204と間の電源電圧Vgsの供給をONとし
たとき、上下2つの誘電体多層膜ミラー205,206
間の空隙209の間隔はtonとなる。即ち、各電極20
3、204間に電圧Vgsを印加すると、発生したクーロ
ン力によって可撓薄膜207が変形して空隙209の間
隔が狭くなる。
【0049】ここで、toffは可撓薄膜207の成膜時
に調整可能であり、またtonの制御は、印加される電圧
Vgsと可撓薄膜207が変形したときに発生する復元力
のバランスで可能となる。尚、より安定な制御を行うに
は、変位が一定となるように電極203と可撓薄膜20
7との間にスペーサを形成してもよい。このスペーサを
絶縁体とした場合には、その比誘電率(1以上)により
印加電圧を低減する効果があり、また導電性とした場合
には、さらにこの効果は大きくなる。また、電極20
3,204とスペーサとを同一材料で形成してもよい。
【0050】また、図7に示すように、光シャッタの面
法線と入射光のなす角がθiのとき、干渉型光シャッタ
105の光強度透過率Itは次式で与えられる。ここに
おいて、Rは誘電体多層膜ミラー205,206の光強
度反射率、nは空隙209の屈折率(空気の場合に
1)、tは誘電体多層膜ミラー205,206間の空隙
209の間隔、λは光の波長である。
【0051】
【数1】
【0052】ここで、ton、toffを下記のように設定
する(m=1)。 ton=1/2×λ=415.0[nm] toff=3/4×λ=622.5[nm] また、誘電体多層膜ミラー205,206の光強度反射
率R=0.9とし、入射角θi=0[deg]とし、空隙2
09を空気又は希ガスとして屈折率n=1とする。この
ときの干渉型光シャッタ105における光強度透過率の
波長に対する特性は、図9に示すようになる。即ち、電
圧Vgsを印加しないとき(toffのとき)は光を全く透
過せず、電圧Vgsを印加したとき(tonのとき)には半
導体レーザ光の波長830[nm]を中心とした光を透
過するようになる。
【0053】以上のように、本実施形態で使用する干渉
型光シャッタ105では、一方の電極203及び他方の
電極204との間に電圧Vgsを印加することで発生した
クーロン力によって可撓薄膜207を撓ませ、多層膜干
渉効果を発生することにより可撓薄膜207を透過する
光を光変調することができる。尚、干渉の条件を満たせ
ば、空隙209の間隔t、屈折率n、誘電体多層膜ミラ
ー205,206の光強度反射率R等は何れの組み合わ
せであってもよい。また、電圧Vgsの値により間隔tを
連続的に変化させると、透過スペクトルの中心波長を任
意に変化させることが可能である。これにより透過光量
を連続的に制御することも可能である。即ち、印加電圧
による階調制御が可能となる。
【0054】ここで、誘電体多層膜ミラー205,20
6の光強度反射率Rを例えば0.7として干渉型光シャ
ッタ105の光強度透過率の波長に対する特性を求めた
結果を図10に示した。これによれば、電圧Vgsを印加
したときの光強度透過率の特性が図9のものよりブロー
ドな分布となっている。即ち、図10に示す特性の干渉
型光シャッタ105を用いれば、半導体レーザ101の
出射光の波長に対して多少のばらつきが許容され、低価
格の半導体レーザであっても使用することができるの
で、画像記録装置の製品コストを低減することが可能と
なる。
【0055】また、図11には電圧Vgsの供給をOFF
としたときの誘電体多層膜ミラー205,206間の間
隔toffを、480[nm],622.5[nm],7
70[nm]と変化させたときの、それぞれの光強度透
過率の特性を示す。それぞれ半導体レーザ光の波長83
0[nm]について約15[%]以下の光強度透過率で
あることから、電圧Vgsの供給がOFF時の光強度透過
率を概ね0.2以下とするための間隔toffの範囲は、
480[nm]<toff<770[nm]であることが
わかる。電圧Vgsの供給をONとしたときの誘電体多層
膜ミラー205,206間の間隔tonについても同様に
変化させれば、図示はしないが、電圧Vgsの供給がON
時の光強度透過率を概ね0.8以上とするための間隔t
onの範囲は、404[nm]<ton<428[nm]と
なる。
【0056】即ち、コントラストを4以上確保するため
には、ON時の光強度透過率が概ね0.8以上で、かつ
OFF時の光強度透過率が概ね0.2以下であればよい
が、上記のように間隔ton及びtoffにばらつきがあっ
ても該仕様を満たすことができる。また、比較的雑な成
膜作業によっても干渉型光シャッタ105が実現可能で
あることから、画像記録装置の製品コストを低減するこ
とが可能となる。尚、記録媒体が濃度階調の感材である
場合には光強度透過率が15[%]程度であっても記録
されてしまうが、2値感材の場合には記録されることは
なく、むしろ、隣接する画素(ドット)に対するプレヒ
ート効果やアフターヒート効果を持つという利点を生ず
ることになる。
【0057】以上説明した干渉型光シャッタの構造と動
作原理は、一例として挙げたものであり、干渉効果を利
用し、その光路長差を変化させて光透過率を制御するも
のであれば、何れの構造であっても良い。また、干渉型
光シャッタ105の構成を単一の素子構造として説明し
たが、これを1次元又は2次元に配列して干渉型光シャ
ッタアレイとしてもよい。即ち、1次元アレイの場合に
は図4において上記素子構造が横方向(紙面に垂直方
向)に並んで配列され、2次元アレイの場合には該1次
元アレイがさらに縦方向に並んで配列された構成とな
る。この場合、アレイの各要素の電極に対する電圧の印
加は各々独立して制御される。例えば、各要素の一方の
電極203を共通電極としてドライバ157(図5参
照)に接続し、また各要素の他方の電極204を個別に
ドライバ157に接続して構成し、ドライバ157から
アレイの要素毎に独立した電圧印加制御を行うようにす
る。また、このような複数の要素を配列した素子におい
ては、必要に応じて、その要素間隙に不要光の透過を防
止するための反射材を設けても良い。
【0058】次に、本実施形態で利用するマイクロマシ
ン駆動によるファブリペロー干渉型光変調素子と、従来
のPLZT素子等の電気光学結晶デバイスとを比較する
と、次のことがいえる。まず、光吸収による発熱の問題
に関して、PLZT素子等では光路長が長いためにPL
ZTバルク吸収が問題となるのに対して、ファブリペロ
ー干渉型では光路長が短いので光の吸収が少なく発熱の
問題は生じない。また、PLZT等の偏光素子を利用す
る光シャッタでは、レーザ光の偏光度及び偏光素子の位
置精度が重要であり、レーザ素子の選択及び光学設計に
制限が課されるが、干渉型では偏光性に基本的な制約が
なく、設計の自由度が向上する。
【0059】また、高速性に関しては、電気光学結晶デ
バイスでは約1[μs]以下であるのに対して、ファブ
リペロー干渉型光変調素子では、可撓性薄膜の形状、材
質(特に弾性定数)を適宜選択し、また、対向する透明
電極間において、その重なる面積を大きくすると同時
に、その透明電極間の距離を可能な限り短くすることに
より、数十[ns]から数[μs]の範囲で可能であ
る。例えば1画素の記録に1[μs]の光を出射する場
合には100〜300[ns]程度の高速応答性のもの
が使用される。即ち、ファブリペロー干渉型光変調素子
によれば、より高速な高速応答性のものも実現可能であ
る。
【0060】さらに、駆動電圧に関しては、電気光学結
晶デバイスでは約40[V]程度の駆動電圧を必要とす
るのに対して、ファブリペロー干渉型光変調素子では、
静電気力を利用することから、前述のような素子構造の
最適化を行うことにより、約10[V]の駆動電圧で足
りる。そして、回路の一体化に関して、電気光学結晶デ
バイスではPLZT基板を使用することから困難である
のに対して、ファブリペロー干渉型光変調素子ではシリ
コン基板等のプロセス上で回路の一体化を容易に行うこ
とができる。例えば、前述の図6〜図8で説明した透明
基板(例えばガラス基板)を使用する代わりに、シリコ
ン基板を使用する。この場合、例えば830[nm]の
波長の光の透過率は低いので、光シャッタ領域を透明化
する。具体的には、シリコン基板の可撓薄膜形成側の表
面にシリコン酸化膜を形成し、その後、この光シャッタ
領域のシリコン基板のみをエッチングにより除去するこ
とで、光シャッタ領域は透明なシリコン酸化膜のみが残
る。尚、回路はエッチングされないシリコン基板上に形
成される。このように、ファブリペロー干渉型光変調素
子は、電気光学結晶デバイスからは得られない有益な特
性を備えている。
【0061】次に、本実施形態の画像記録装置の作用を
説明する。記録媒体2に画像を記録する際には、予め外
部よりコントローラ151に画像データが入力される。
この画像データは、画像を構成する各画素の濃度を2値
(即ちドットの記録の有無)で表すデータであり、コン
トローラ151は入力された画像データをフレームメモ
リ153に一旦記憶する。そして記録媒体3に実際に画
像を記録する場合には、コントローラ151は記録用回
転ドラム2を一定速度で回転させると共に、半導体レー
ザ101を点灯させ該半導体レーザ101から出射され
るレーザ光のパワーが所定値となるように制御すると共
に、半導体レーザ101の温度が所定温度となるように
制御する。
【0062】また上記制御と並行して、コントローラ1
51は、光ヘッド1による記録媒体3への画像の記録順
序に従って、干渉型光シャッタアレイ(1次元を想定)
105に設けられている電極204の数と略同数の画素
単位で、フレームメモリ153に記憶されている画像デ
ータを順に読み出し、読み出した画像データが表す各画
素毎の濃度値(2値)に応じて、干渉型光シャッタアレ
イ105の多数の電極204各々に対し、ドライバ15
7を介して共通電極203との間に選択的に電圧を印加
することを繰り返す。
【0063】これにより、光ヘッド1から記録用レーザ
光が出射されて記録媒体3に照射され、記録用回転ドラ
ム2の回転に伴い、主走査方向に沿って画像の多数本の
ラインが同時に記録される。1回の主走査が完了する
と、コントローラ151は移動ステージ4及び光ヘッド
1を初期位置に移動させる。この動作により記録用レー
ザ光の副走査が成され、該副走査が繰り返されることに
より、記録媒体2上に画像が記録される。
【0064】以上説明したように、本実施形態の画像記
録装置では、高出力の半導体レーザ101から出射され
たレーザ光を、第1光学系103によって該レーザ光の
出射方向に交差する所定方向に沿った幅の広い光束とし
て干渉型光シャッタ105に入射する。また、コントロ
ーラ151によって干渉型光シャッタ105の各電極対
に対して記録媒体3に記録すべき画像に応じて選択的に
電圧を印加して、干渉型光シャッタ105に入射された
光束を可撓薄膜207の電気機械動作により光変調す
る。これにより、干渉型光シャッタ105を通過した光
は第2光学系107を介して記録媒体に照射される。こ
のように干渉型光シャッタを用いることにより、光吸収
による発熱問題がなく、高速応答性に優れ、より低い電
圧で駆動可能で、しかも半導体基板上で回路の一体化を
図ることができ、また、ヒートモードの低感度の記録媒
体に対しても高速な画像記録を行うことが可能な高信頼
性を備えた画像記録装置を実現できる。
【0065】上述したように、干渉型光シャッタ105
では、一方の電極203及び他方の電極204間に電圧
を印加しないOFF時には、干渉型光シャッタ105は
レーザ光を透過せずに反射することとなる。この場合、
干渉型光シャッタ105からの反射光、即ち、戻り光が
半導体レーザ101に入射することがあると、半導体レ
ーザ101に複合共振器が形成され特性が不安定とな
る。そこで、以降の第2〜第5実施形態では、干渉型光
シャッタ105からの戻り光を積極的に半導体レーザに
入射させないように構成している。
【0066】まず、本発明の第2実施形態を説明する。
図12に本実施形態の画像記録装置における光ヘッドの
光学系の要部構成図を示した。本実施形態では、上記戻
り光による影響を無くすために、干渉型光シャッタ10
5からの戻り光が第1光学系103(第1レンズ111
及び第2レンズ112)に入射しないように、干渉型光
シャッタ105のシャッタ面を、第1光学系103から
の入射光軸の直交面に対して所定角度α1だけ傾斜させ
て配置している。これにより、干渉型光シャッタ105
からの戻り光は、第1光学系103に照射されることが
なくなり、半導体レーザ101に戻ることを防止でき
る。
【0067】次に、本発明の第3実施形態を説明する。
図13に本実施形態の画像記録装置における光ヘッドの
光学系の要部構成図を示した。本実施形態では、干渉型
光シャッタ105からの戻り光を第2レンズに入射させ
るが、第1レンズ111には入射しないように、干渉型
光シャッタ105を第1光学系103からの入射光軸の
直交面に対して前記α1より小さい所定角度α2だけ傾斜
させて配置している。これにより、干渉型光シャッタ1
05からの戻り光が半導体レーザ101に入射されるこ
とが防止できると共に、第1光学系103の第2レンズ
112だけに戻り光の入射を許容する構成とすること
で、干渉型光シャッタ105の傾斜角度α2を前記角度
α1より小さくすることができ、そのため光変調効率の
低下を抑制することができる。
【0068】次に、本発明の第4実施形態を説明する。
図14に本実施形態の画像記録装置における光ヘッドの
光学系の要部構成図を示した。本実施形態では、干渉型
光シャッタ105からの戻り光が半導体レーザ101に
入射しないように、戻り光の光路途中の第1レンズ11
1近傍に遮へい板121を配置した構成としている。こ
れにより、干渉型光シャッタ105の傾斜角度α2を小
さくして、光変調効率の低下を抑制すると共に、半導体
レーザ101への戻り光の入射をより確実に防止するこ
とができ、戻り光による影響を無くすことができる。
【0069】次に、本発明の第5実施形態を説明する。
図15に本実施形態の画像記録装置における光ヘッドの
光学系の要部構成図を示した。本実施形態では、第2レ
ンズ112と干渉型光シャッタ105の間に、偏光ビー
ムスプリッタ123及びλ/4波長板125を配置した
構成としている。
【0070】偏光の状態について説明すると、偏光ビー
ムスプリッタ123を偏光方向が縦方向の光を透過し、
横方向の光を屈折するように設定して、半導体レーザ1
01から偏光方向が縦方向のレーザ光が出射される場合
を考える。偏光方向が縦方向のレーザ光が第1レンズ1
11、第2レンズ112及び偏光ビームスプリッタ12
3を透過してλ/4波長板125に入射すると、偏光方
向が縦方向のレーザ光は、λ/4波長板125によって
円偏光(45゜偏光)されたレーザ光として干渉型光シ
ャッタ105に出射される。
【0071】そして、干渉型光シャッタ105が透過す
るときには円偏光(45゜偏光)されたレーザ光が第2
光学系107に出射されるが、干渉型光シャッタ105
が透過しないときには円偏光(45゜偏光)されたレー
ザ光は、戻り光としてλ/4波長板125に再度入射す
る。そして、λ/4波長板125によって偏光方向が横
方向となり、偏光ビームスプリッタ123に出射され
る。該偏光ビームスプリッタ123では、偏光方向が横
方向の光は屈折されるため、入射光軸から除去されるこ
ととなる。
【0072】これにより、干渉型光シャッタ105に配
置角度を持たせる必要がなくなるので光変調効率が低下
することがなく、また、半導体レーザ101への干渉型
光シャッタ105からの戻り光を確実に除去することが
でき、戻り光による影響を確実に無くすことができる。
【0073】次に、本発明に係る画像記録装置の第6実
施形態を説明する。図16は第6実施形態に用いられる
干渉型光シャッタアレイの平面図である。この実施形態
による画像記録装置は、透過型光変調素子が、複数の干
渉型光シャッタを二次元で配列した二次元干渉型光シャ
ッタアレイ131として形成されている。図示の例で
は、副走査方向(記録用回転ドラム2の幅方向)、及び
主走査方向に複数の干渉型光シャッタをマトリクス状に
配列してある。
【0074】主走査方向に並べられた干渉型光シャッタ
の電極膜207には、電極Y1、Y2、Y3、Y4、…
が接続されている。また、副走査方向に並べられた干渉
型光シャッタの基板側電極203には、電極X1、X
2、X3、X4、…が接続されている。従って、電極Y
1〜Y4のいずれかと、電極X1〜X4のいずれかとを
選択して電圧を印加することで、マトリクス状に配列さ
れた任意の干渉型光シャッタの駆動が可能となる。
【0075】この干渉型光シャッタアレイ131には、
マトリクス状に配列された干渉型光シャッタからなる光
変調部131a、131b、131c、131d、…の
各行に、同時に照射光を入射させることができる。即
ち、複数行分の光変調が同時に可能となる。この実施形
態による画像記録装置によれば、主走査方向の処理速度
を、干渉型光シャッタが同数配列された一次元光変調ア
レイ素子の場合に比べて行数分速めることができる。
【0076】次に、本発明に係る画像記録装置の第7実
施形態を説明する。図17は第7実施形態に用いられる
干渉型光シャッタアレイの平面図である。この実施形態
による画像記録装置では、干渉型光シャッタアレイが、
上述の第6実施形態と同様に複数の干渉型シャッタを二
次元で配列した二次元干渉型光シャッタアレイ131と
して形成されている。更に、この実施形態では、二次元
干渉型光シャッタアレイ131が反射回折面の法線を軸
として所定角度θだけ回転されて配置されている。尚、
本実施形態においては、光変調素子(干渉型光シャッ
タ)を主走査方向及び副走査方向にそれぞれ4個配列し
た構成を一例として説明する。
【0077】一次元に配列された各行の光変調部131
a〜131dは、水平方向から所定角度θ回転されるた
め、各光変調部内における個々の干渉型光シャッタの照
射ポイントP1、P2、P3、P4は主走査方向、副走
査方向共にずれることになる。更に、各光変調部131
a〜131dにおける照射開始ポイントPsも主走査方
向、副走査方向共にずれることになる。
【0078】そのため、各光変調部131a〜131d
における照射ポイントP1〜P4は、記録用回転ドラム
2の周速度、即ち、主走査速度と照射ポイント間の離間
距離を加味したΔt分ずつ記録信号を遅延させること
で、図18に示すように副走査方向に沿った各直線上に
光変調アレイ素子の素子の数だけ記録される。この遅延
情報はLUT(ルックアップテーブル)に予め設定され
ており、記録の際に適宜LUTを参照することで信号を
遅延する。更に、各光変調部131a〜131dにおけ
る照射開始ポイントPsを、主走査速度と照射開始ポイ
ントPs間の離間距離を加味したt1、t2、t3分ず
つ遅延させることで、図19に示すように一つの直線上
に各光変調部131a〜131dによる記録がそれぞれ
行われ、高密度の記録が達成できる。また、各照射ポイ
ントの各々の主走査方向の離間距離を加味し、各々独立
に遅延するようにしても良い。
【0079】本実施形態による画像記録装置によれば、
干渉型光シャッタアレイ131を所定角度θ回転させる
ことにより、各干渉型光シャッタによる副走査方向の照
射ポイントP1、P2、P3、P4の間隔を実質的に狭
くすることができ、直線性に優れた緻密な直線画像を得
ることができる。
【0080】また、回転角度θは、干渉型光シャッタア
レイ131のマトリクス間隔に依存するが、全ての照射
ポイントを直線上に重ね合わせた際(図19の状態)
に、各照射ポイント間の離間距離ができるだけ等しくな
るものであることが好ましい。いま、図20に示すよう
に、照射ポイントが4×4の等ピッチで配列された場合
を考えると、照射ポイントの行数nと回転角度θとの関
係を、 tanθ=1/n で規定したときは、照射ポイントの全チャンネルを使用
して記録を行う。また、図21に示すように、 tanθ=1/(n−1) で規定したときは、1行目と4行目で重合する照射ポイ
ントが生じる。この場合は、記録時にどちらか一方の行
(例えば1行目)に対する書き込み信号の出力を停止す
る。即ち、1行を使用せずに記録を行う。次に、図22
に示すように、 tanθ=1/(n−2) で規定したときは、1行目と3行目、及び2行目と4行
目で重合する照射ポイントが生じる。この場合は、例え
ば1行目と2行目を使用せずに記録を行う。一方、図2
3に示すように、照射ポイントが5×4の主副走査方向
に対して異ピッチで配列された場合は、照射ポイントの
行数nと回転角度θとの関係は、 tanθ=Ph/(n×Pv) となる。ここで、Ph及びPvは照射ポイント配列の縦
ピッチ及び横ピッチである。
【0081】次に、本発明の第8実施形態を説明する。
上述の各実施形態では、光源が搭載された光ヘッドを、
記録媒体の装着された記録用回転ドラムに対して相対的
に移動させていたが、本実施形態では、図24に示すよ
うに、光源101からの光を出射する露光ユニット46
と、該露光ユニット46からの光を記録媒体に照射させ
ると共に記録媒体を副走査方向に搬送する副走査搬送手
段48とを備えた構成としている。尚、上述の実施形態
で示した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複
する説明は省略するものとする。
【0082】露光ユニット46は、図に示すように記録
画像に応じて変調した光ビームLを主走査方向(この場
合は記録材料Aの幅方向となり、上述の各実施形態とは
異なる。)に偏向して、所定の記録位置Xに入射する公
知の光ビーム走査装置であって、記録材料Aの分光感度
特性に応じた狭帯波長域の光ビームLを射出する光源1
01と、第1レンズ(シリンドリカルレンズ)111、
及び第2レンズ112と、光偏光器であるポリゴンミラ
ー54と、fθレンズ56と、立ち下げミラー58とを
有して構成される。尚、露光ユニット46には、これ以
外にも、光源から出射された光ビームLを整形するコリ
メータレンズやビームエキスパンダ、面倒れ補正光学
系、光路調整用ミラー等、公知の光ビーム走査装置に配
置される各種の部材が必要に応じて配置されている。
【0083】この場合の記録材料としては、熱現像記録
材料又は感光感熱記録材料とが挙げられる。熱現像感光
材料は、少なくとも1本のレーザビームのような光ビー
ムによって画像を記録(露光)し、その後、熱現像して
発色させる記録材料である。また、感光感熱記録材料
は、少なくとも1本のレーザビームのような光ビームに
よって画像を記録(露光)し、その後、熱現像して発色
させる、或いは、レーザビームのヒートモード(熱)に
よって画像を記録し、同時に発色させて、その後光照射
で定着する記録材料である。これら熱現像感光材料及び
感光感熱記録材料に関しては、後段において詳細に説明
することにする。
【0084】光源101から出射された光ビームLは、
干渉型光シャッタ105を介してポリゴンミラー54に
よって主走査方向に偏向され、fθレンズ56によって
記録位置Xで結像するように調光され、立ち下げミラー
58によって光路を偏向されて記録位置Xに入射する。
尚、図示の例ではモノクロの画像記録を行う装置で、露
光ユニット46は光源101を1つのみ有するが、カラ
ー画像の記録に利用する際には、例えば、カラー感光材
料のR(赤)、G(緑)、B(青)の分光感度特性に応
じた波長の光ビームを出射する3種の光源を有する露光
ユニットが用いられる。一方、副走査搬送手段48は、
記録位置X(走査線)を挟んで配置される一対の搬送ロ
ーラ対60,62を有するものであり、搬送ローラ対6
0,62によって、記録材料Aを記録位置Xに保持しつ
つ、前記主走査方向と直交する副走査方向(図24中矢
印a方向)に搬送する。
【0085】ここで、前述のように記録画像に応じてパ
ルス幅変調された光ビームLは、主走査方向に偏向され
ているので、記録材料Aは光ビームによって2次元的に
走査露光され、潜像が形成される。図示の例では、光源
101を直接変調してパルス幅変調を行う構成である
が、これ以外にも、パルス数変調を行う装置にも利用可
能であり、また、パルス変調を行う装置であれば、AO
M(音響工学変調器)等の外部変調器を用いた間接変調
の装置にも利用可能である。また、アナログ変調により
画像記録を行うようにしてもよい。
【0086】尚、光源101はブロードエリアのレーザ
光源であり、発光面(又は発光点)を有する発光ブロッ
クの複数個が一列に配列されたリニアアレイタイプであ
る。そして、干渉型光シャッタ105は、個々の光変調
素子の配列方向が光源101の発光ブロックの配列方向
に一致しており、また、この方向は、記録媒体Aの主走
査方向に直交する方向に略一致している。
【0087】このような構成で、ポリゴンミラー54の
回転により干渉型光シャッタ105からの透過光を記録
媒体Aに主走査方向に走査させると共に干渉型光シャッ
タ105をオン/オフ制御する一方、副走査搬送手段4
8により記録媒体Aを搬送させることにより、記録媒体
Aへの記録を行うことができる。
【0088】さらに、光源101と干渉型光シャッタ1
05とを含むユニットを記録媒体Aの搬送方向(副走査
方向)に直交する方向から所定角度回転させることによ
り、図17に示す場合と同様に高密度の記録を行うこと
ができる。
【0089】次に、記録材料Aに関して以下に詳細に説
明する。一般的に、乾式現像方式の一例としては以下に
示す各方式が挙げられる。 (1)画像様に露光された感光材料を受像材料と重ね合
わせて加熱(および必要に応じて加圧)することによ
り、露光によって感光材料に形成された潜像に応じた画
像を受像材料に転写する方式(例えば、特開平5−11
3629号、特開平9−258404号、特開平9−6
1978号、特開平8−62803号、特開平10−7
1740号、特開平9−152705号、特願平10−
90181号、特願平10−13326号、特願平10
−18172号に記載の方式)。本方式の記録材料が第
1〜第7実施形態に示した記録媒体3に相当する。
【0090】(2)画像様に露光された感光材料を処理
材料と重ね合わせて加熱することにより、露光によって
感光材料に形成された潜像に応じた画像を感光材料に形
成する方式(例えば、特開平9−274295号、特願
平10−17192号等に記載の方式)。
【0091】(3)光触媒として作用するハロゲン化
銀、画像形成物質として作用する銀塩、銀イオン用還元
剤等をバインダー内に分散させた感光層を有する感光材
料を画像様に露光した後、所定温度に加熱することによ
り、露光によって形成された潜像を顕像化する方式(例
えば、B.シェリー(Shely)による「熱によって処理さ
れる銀システム(Thermally Processed Silver System
s)」(イメージング・プロセッシーズ・アンド・マテリ
アルズ(Imaging Processes and Materials) Neblette第
8版、スタージ(Sturge)、V.ウォールワース(Walwort
h)、A.シェップ(Shepp)編集、第2頁、1996
年)、Research Disclosure 17029(1978年)、EP
803764A1号、EP803765A1号、特開平
8−211521号に記載された方式)。
【0092】(4)感光感熱記録材料を利用する方式で
あって、感光感熱記録層が、熱応答性マイクロカプセル
に内包された電子供与性の無色染料と、マイクロカプセ
ルの外に、同一分子内に電子受容部と重合性ビニルモノ
マー部とを有する化合物及び光重合開始剤を含む記録材
料を利用する方式(例えば、特開平4−249251号
等に記載された方式)又は感光感熱記録層が、熱応答性
マイクロカプセルに内包された電子供与性の無色染料
と、マイクロカプセルの外に、電子受容性化合物、重合
性ビニルモノマー及び光重合開始剤を含む記録材料を利
用する方式(例えば、特開平4−211252号等に記
載された方式)。
【0093】本明細書では、これらの乾式現像方式に使
用される感光材料乃至記録材料を総称して「熱現像感光
材料」としている。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像記録
装置によれば、光源から出射された光束を高出力のレー
ザ光に耐え得る透過型光変調素子(干渉型光シャッタ)
に入射する一方、光変調素子の各電極対に対して記録媒
体に記録すべき画像に応じた選択的に電圧を印加して、
光変調素子に入射された光束を可撓薄膜の電気機械動作
により光変調して出射し、記録媒体に照射することで、
光変調が可能となる。このため、ヒートモードの記録媒
体に対しても高速な画像記録を行うことが可能な高信頼
性の画録装置を提供することができる。
【0095】また、光変調素子を、一方の電極及び他方
の電極との間に電圧を印加することで発生したクーロン
力によって、一方の電極及び他方の電極間に介装された
可撓薄膜を撓ませ、この可撓薄膜を透過する光を変調す
ることができる。この場合、例えばファブリペロー干渉
を利用した光変調素子とすることにより、光吸収による
発熱問題を生じることなく、高速応答性に優れ、低電圧
駆動可能で、しかも半導体基板上で回路の一体化を図る
ことができ、該光変調素子の利用により、ヒートモード
の低感度の記録媒体に対しても高速な画像記録を行うこ
とができる。
【0096】さらに、光変調素子からの戻り光が入射光
路の一部又は全体に入射しないように、光源からの入射
光軸の直交面に対して光変調素子を所定角度だけ傾斜さ
せて配置したり、遮蔽板、或いは偏光ビームスプリッタ
及び波長板は配置することによって、光変調素子からの
戻り光が光源に入射することを防止できる。これによ
り、戻り光による光源特性への影響を無くすことがで
き、画像記録装置の動作信頼性をより向上することがで
きる。
【0097】また、光変調素子アレイを、光変調素子の
配列方向が記録用回転ドラムの軸方向に対して所定角度
回転するように配置することにより、光変調素子による
記録媒体幅方向の照射ポイントの間隔が実質的に狭くな
り、直線性に優れた緻密な画像が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像記録装置の第1実施形態にお
ける要部構成を示す斜視図である。
【図2】画像記録装置で使用される記録媒体の構造を説
明する構造図である。
【図3】KCMY各色について行う記録工程の一実例を
示す記録工程図である。
【図4】干渉型光シャッタを用いて構成した第1実施形
態の画像記録装置における光ヘッドの光学系の構成図で
ある。
【図5】コントローラ周辺の概略構成を示す構成図であ
る。
【図6】干渉型光シャッタの平面図である。
【図7】図5のA−A断面図である。
【図8】図5の干渉型光シャッタの動作状態を示す説明
図である。
【図9】干渉型光シャッタの光強度透過率の波長に対す
る特性を示す説明図(その1)である。
【図10】干渉型光シャッタの光強度透過率の波長に対
する特性を示す説明図(その2)である。
【図11】干渉型光シャッタの光強度透過率の波長に対
する特性を示す説明図(その3)である。
【図12】本発明の第2実施形態における光ヘッドの光
学系の要部構成図である。
【図13】本発明の第3実施形態における光ヘッドの光
学系の要部構成図である。
【図14】本発明の第4実施形態における光ヘッドの光
学系の要部構成図である。
【図15】本発明の第5実施形態における光ヘッドの光
学系の要部構成図である。
【図16】本発明の第6実施形態に用いられる光変調ア
レイ素子の平面図である。
【図17】本発明の第7実施形態に用いられる光変調ア
レイ素子の平面図である。
【図18】図17の光変調アレイ素子により記録した状
態を示す説明図である。
【図19】図17の光変調アレイ素子により最終的に記
録されるスポット間隔を示す説明図である。
【図20】照射ポイントを4×4の等ピッチで配列し
て、全チャンネルを使用して記録する様子を示す説明図
である。
【図21】照射ポイントを4×4の等ピッチで配列し
て、1行を使用せずに記録する様子を示す説明図であ
る。
【図22】照射ポイントを4×4の等ピッチで配列し
て、2行を使用せずに記録する様子を示す説明図であ
る。
【図23】照射ポイントを5×4の主副異ピッチで配列
した場合を示す説明図である。
【図24】本発明の第8実施形態における画像記録装置
の要部構成を示す斜視図である。
【図25】光学素子(PLZT素子)を光シャッタとし
て用いて構成した従来の画像記録装置における光ヘッド
の光学系の構成図である。
【符号の説明】
1 光ヘッド 3 記録媒体 101 半導体レーザ(光源) 103 第1光学系 105 干渉型光シャッタ(光変調素子) 107 第2光学系 121 遮へい板 123 偏光ビームスプリッタ 125 λ/4波長板 203,204 電極 205,206 誘電体多層膜ミラー 207 可撓薄膜 209 空隙

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの出射光を光変調素子により変
    調して記録媒体に画像を記録する画像記録装置におい
    て、 前記光源は高出力レーザからなり、 前記光変調素子は、前記光源から出射された光束を可撓
    薄膜の電気機械動作による光学的な干渉効果により光変
    調する透過型光変調素子であることを特徴とする画像記
    録装置。
  2. 【請求項2】 前記光変調素子は、 一方の電極と、 該一方の電極に間隙を挟んで対向する他方の電極と、 前記一方の電極又は他方の電極のいずれか一方の電極に
    接合された可撓薄膜と、を有し、 前記一方の電極及び
    他方の電極との間に電圧を印加して発生したクーロン力
    により前記可撓薄膜を撓ませ、光学的な多層膜干渉効果
    によって前記可撓薄膜を透過する光を変調することを特
    徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  3. 【請求項3】 前記光変調素子は、前記光源からの入射
    光軸の直交面に対して所定角度傾斜して配置することを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の画像記録装置。
  4. 【請求項4】 前記光変調素子からの戻り光の光路途中
    に遮蔽板を配設し、該遮蔽板により前記戻り光が光源に
    入射することを防止することを特徴とする請求項1又は
    請求項2記載の画像記録装置。
  5. 【請求項5】 前記光源と前記光変調素子との間に偏光
    ビームスプリッタ及び波長板を配設することで、該波長
    板により入射光と戻り光の偏光方向をそれぞれ異なるよ
    うに変化させ、前記偏光ビームスプリッタにより戻り光
    のみを入射光軸から除去することを特徴とする請求項1
    又は請求項2記載の画像記録装置。
  6. 【請求項6】 前記光源は、ブロードエリアのレーザ光
    源であり、 前記光変調素子は、複数の光変調素子を1次元のマトリ
    クス状に配列した光変調素子アレイとして形成されてい
    ることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項
    記載の画像記録装置。
  7. 【請求項7】 前記光変調素子アレイの配列方向が、主
    走査方向に直交する方向に略一致していることを特徴と
    する請求項6記載の画像記録装置。
  8. 【請求項8】 前記光変調素子アレイは、素子表面の法
    線を軸として所定角度回転した向きで配置されることを
    特徴とする請求項6記載の画像記録装置。
  9. 【請求項9】 前記光変調素子は、2次元のマトリクス
    状に配列された光変調アレイ素子であり、各光変調素子
    に対応する照射ポイントの主走査方向の行数をn、主走
    査方向ピッチをPv、副走査方向のピッチをPhとする
    と、前記回転角度θは、tanθ=Ph/(n×Pv)
    なる関係で表されることを特徴とする請求項8項記載の
    画像記録装置。
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