JP2000128635A - 誘電体磁器組成物と磁器コンデンサ - Google Patents

誘電体磁器組成物と磁器コンデンサ

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JP2000128635A
JP2000128635A JP10299369A JP29936998A JP2000128635A JP 2000128635 A JP2000128635 A JP 2000128635A JP 10299369 A JP10299369 A JP 10299369A JP 29936998 A JP29936998 A JP 29936998A JP 2000128635 A JP2000128635 A JP 2000128635A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 積層磁器コンデンサにした場合にリーク電流
が低い(125℃−600Vで1.0μA以下)誘電体
磁器組成物とこの誘電体磁器組成物を用いた磁器コンデ
ンサを提供する。 【解決手段】 一般式 X(Mg Zn (1−a)
SiOX+2 −YAl −ZSrTiO
で表わされる主成分と、添加成分を含有し、化合物のモ
ル比(X,Y,Z)を示す3成分組成図に於いて、点A
〜Dを頂点とする多角形で囲まれた範囲にあり、前記主
成分を表わす一般式中のa及びxの値が、 0.1≦a≦0.80、 0.67≦x≦1.30 の範囲にある誘電体磁器組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、誘電体磁器組成
物、特に数100MHz〜数GHzの高周波領域で使用
される0.01pF〜30pF程度の低容量の磁器コン
デンサの誘電体層を形成するのに適した誘電体磁器組成
物とこの誘電体磁器組成物を用いて形成した磁器コンデ
ンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】高周波領域で使用される低容量の磁器コ
ンデンサの誘電体層の材料としては、従来、TiO
系材料、CaTiO 系材料、LaTiO 系材料、
CaZrO 系材料、MgTiO 系材料等の低誘電
率の誘電体磁器組成物が用いられていた。そして、これ
らの誘電体磁器組成物を用いた磁器コンデンサの内部電
極の材料としては、Pt,Pd,Cu,Ni等の金属が
用いられていた。
【0003】ただ、これらの内部電極の材料中、Ptは
高価な金属なので、これを内部電極の材料として使用す
ると磁器コンデンサの製造コストを高めるという欠点が
あった。また、Cu,Ni等の卑金属は焼成中に酸化し
易いので、これを内部電極の材料として使用する場合は
焼成雰囲気の制御をしなければならず、この点で磁器コ
ンデンサの製造コストを高めるという欠点があった。
【0004】本件特許出願人はこれらの欠点を解消する
誘電体磁器組成物として、特願平8−188094号
(特開平10−17359号)特許出願及び特願平9−
84527号特許出願で、珪酸マグネシウム・亜鉛
[(Mg Zn(1−a)SiOx+2 ]、ア
ルミナ[Al ]、及びチタン酸ストロンチウム
[SrTiO ]系の誘電体磁器組成物を提案した。
【0005】この提案に係る誘電体磁器組成物は、数1
00MHz〜数GHzの高周波領域においてQ値が高
く、損失、リーク電流の小さな低容量(0.01pF〜
30pF)の磁器コンデンサを得ることができるという
利点を有するものである。また、これらの誘電体磁器組
成物は、1100℃以下の温度で焼結させることができ
るので、デラミネーション等の構造欠陥を抑制できると
いう利点を有するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、企業間にお
ける技術競争は厳しいものがあり、電子機器回路の特性
も更なる向上が求められ、そのために、上記提案の誘電
体磁器組成物についても磁器コンデンサのQ値を更に向
上させるものが求められている。
【0007】磁器コンデンサのQ値を高めるためには、
内部電極を比抵抗値の小さな金属材料で形成する方法が
考えられる。そして、比抵抗値の小さな金属材料として
はAgが挙げられる。
【0008】しかし、Agは融点が960℃と、上記誘
電体磁器組成物の焼結温度1050〜1100℃より低
いので、焼成の際に積層体内の内部電極が溶融してしま
い、このままでは内部電極の材料として使用することが
できない。
【0009】この発明は、950℃以下の温度で焼成で
き、Pdよりも比抵抗の小さな、周波数特性の良好なA
gを内部電極の材料として使用してもデラミネーション
を生じさせず、低誘電率(ε :15以下)で、積層
磁器コンデンサにした場合にリーク電流が低い(125
℃−600Vで1.0μA以下)誘電体磁器組成物とこ
の誘電体磁器組成物を用いた磁器コンデンサを提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る誘電体磁
器組成物は、一般式 X(Mg Zn(1−a)
SiOX+2 −YAl −ZSrTiO
表わされる主成分と、Nb,Ta,及びWから選択され
た1種又は2種以上の元素の化合物からなる第一添加成
分と、V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,及びCuか
ら選択された1種又は2種以上の元素の化合物からなる
第二添加成分を含有し、前記主成分を構成する珪酸マグ
ネシウム・亜鉛[(Mg Zn(1−a) Si
X+2 ]、アルミナ[Al ]及びチタン酸
ストロンチウム[SrTiO ]のモル比[%]が、
これら3種の化合物のモル比(X,Y,Z)を示す3成
分組成図に於いて、 A(94.9, 0.1, 5.0) B(85.0, 10.0, 5.0) C(65.0, 10.0, 25.0) D(65.0, 0.1, 34.9) で示される各点A〜Dを頂点とする多角形で囲まれた範
囲にあり、前記主成分を表す一般式中のa及びxの値
が、 0.1≦a≦0.80 0.67≦x≦1.30 の範囲にあり、前記第一添加成分がNbO5/2 ,T
aO5/2 ,又はWO に換算して0.01〜0.2
モル%含有され、前記第二添加成分がVO5/2 ,C
rO3/2 ,MnO3/2 ,FeO /2 ,CoO
3/2 ,NiO,又はCuOに換算して0.05〜
2.0モル%含有されているものである。
【0011】ここで、MZS,Al 及びSrT
iO のモル比[%]を上記の範囲としたのは、これ
らの化合物が上記の範囲にある場合は所望の電気的特性
の誘電体磁器組成物が得られるが、これらの化合物が上
記の範囲を逸脱すると、950℃以下の焼成で緻密な焼
結体が得られなくなったり、誘電率が15以上と大きく
なり過ぎ、また、温度係数がマイナス側に大きくなり過
ぎるからである。
【0012】また、aの値を0.1〜0.80の範囲と
したのは、aの値がこの範囲にある場合は所望の電気的
特性の誘電体磁器組成物が得られるが、aの値が0.1
未満になると、焼結体の内部にポアが多く存在してしま
い、緻密な焼結体が得られなくなり、aの値が0.8を
超えると、950℃の焼成で緻密な焼結体が得られなく
なるからである。
【0013】また、xの値を0.67〜1.30の範囲
としたのは、xの値がこの範囲にある場合は、所望の電
気的特性の誘電体磁器組成物が得られるが、xの値が
0.67未満になると、焼成の際に融着したり、焼成適
正温度幅が非常に狭くなり、焼結体中にポアが多く生成
してしまったり、Q値が1000より小さくなってしま
い、xの値が1.30を超えると、950℃の焼成で緻
密な焼結体が得られなくなるからである。
【0014】前記第一添加成分をNbO5/2 ,Ta
5/2 又はWO に換算して0.01〜0.2モル
%の範囲としたのは、これらの添加成分がこれらの範囲
にある場合は信頼性の高い(リーク電流の少ない)所望
の電気的特性の誘電体磁器組成物が得られるが、これら
の添加成分が0.01モル%未満になると、リーク電流
が1.0μA以上となり、0.2モル%を越えると95
0℃以下の焼成で、緻密な焼結体が得られなくなるから
である。
【0015】前記第二添加成分をVO5/2 ,CrO
3/2 ,MnO3/2 ,FeO /2 ,CoO
3/2 ,NiO又はCuOに換算して0.05〜2.
0モル%の範囲としたのは、これらの添加成分がこれら
の範囲にある場合は低温焼成で所望の電気的特性の誘電
体磁器組成物が得られるが、これらの成分が0.05モ
ル%未満になるか、2.0モル%を超えると緻密な焼結
体が得られなくなるからである。
【0016】なお、前記第一添加成分及び第二添加成分
は、単独で使用しても、また複数種を同時に使用しても
同様の結果が得られる。また、これらの添加成分は酸化
物だけでなく、焼成して酸化物となり得る炭酸塩やその
他の可溶性の合成物を用いても良い。
【0017】また、MZS,Al 及びSTから
なる混合物の仮焼は行っても、行わなくても、所望の特
性は得られるが、仮焼の有無で電気的特性は変化する。
また、仮焼により添加成分と主成分、或いは添加成分同
志で反応が起こり、結晶系が変化し、急激に収縮が生じ
たり、収縮率が大きくなる場合、仮焼は有効である。す
なわち、仮焼はデラミネーション、クラック等の構造欠
陥の抑制に有効である。
【0018】また、この発明に係る磁器コンデンサは、
上記の誘電体磁器組成物を誘電体層として用いたもので
ある。ここで、内部電極の材料としてはAgが好まし
い。磁器コンデンサは単層タイプのもの及び積層タイプ
のもののいずれにも適用できる。
【0019】また、この発明に係る磁器コンデンサは、
低周波領域でも十分使用できるが、特に、数100MH
z〜数GHzの高周波領域で使用される0.01pF〜
30pF程度の低容量の磁器コンデンサとして用いるの
に好適である。
【0020】
【実施例】まず、MgO,ZnO及びSiO を表1
〜表5に示すような比率で秤量し、これらをボールミル
に入れ、湿式で15時間粉砕混合し、これらの混合物か
らなる泥漿を得た。そして、この泥漿を取り出して濾過
し、ケーキの部分を乾燥器に入れ、150℃で充分に乾
燥させ、混合物の粉末を得た。
【0021】次に、この混合物の粉末を加熱炉に入れ、
1100℃で仮焼し、混合物を構成している化合物を相
互に反応させてMZSを得た。なお、ここでは混合物を
1100℃で仮焼しているが、仮焼温度は900〜12
00℃の範囲で変更可能である。また、この仮焼は必ず
しもしなくてよく、試料No.85〜89のものはこの
仮焼をしなかった。
【0022】次に、このMZSをボールミルに入れ、湿
式で充分に粉砕してMZSの泥漿を得た。そして、この
泥漿を取り出して濾過し、ケーキの部分を乾燥器に入
れ、150℃で充分に乾燥させ、MZSの粉末を得た。
【0023】次に、MZS,Al ,ST,第一
添加成分及び第二添加成分を表1〜表5に示すような比
率で秤量し、これらをボールミルに入れ、湿式で充分に
混合し、これらの混合物からなる泥漿を得た。そして、
この泥漿を取り出して濾過し、ケーキの部分を乾燥器に
入れ、150℃で充分に乾燥させ、混合物の粉末を得
た。
【0024】次に、試料No.24,88のものについ
ては、800℃で2時間(800/2)、試料No.8
9のものについては、900℃で2時間(900/2)
仮焼した。ここでは800℃又は900℃で2時間仮焼
しているが、700〜900℃で2〜4時間の範囲で変
更可能である。また、この仮焼も必須のものではなく、
これらの試料No以外のものは仮焼しなかった。
【0025】次に、有機バインダを加えて造粒し、プレ
ス成型して直径約10mm、厚さ約0.5mmの円板状
の試料を作製し、この試料を900〜950℃で1〜4
時間焼成して焼結させ、Agペーストを塗布し、700
℃で15分間焼成して外部電極を形成させ、磁器コンデ
ンサを形成した。
【0026】一方、混合物の粉末に有機溶剤、有機バイ
ンダー、可塑剤等を加えて混合し、スラリーとし、該ス
ラリーよりドクターブレード法を用いて厚さ40μmの
セラミックグリーンシートを得、このセラミックグリー
ンシートの表面にAg電極ペーストを所定パターンに印
刷し、これを交互に11枚積層・圧着して10層の積層
体を作成し、得られた積層体を切断して複数のチップ積
層体を得た。ここで、Agペーストは、焼結を遅延させ
るための添加成分を多少混合したものを用いても良い。
【0027】次に、この試料を脱バインダー処理して、
約900〜950℃で1〜4時間焼成させ、得られた焼
結体試料の両端部にAgペーストを塗布し、700℃で
15分間焼成して外部電極を形成させ、積層磁器コンデ
ンサを形成した(試料サイズ:1.0mm×0.5mm
×0.5mm、有効交差面積:0.05mm 、誘電
体一層当たりの厚み:30μm)。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】次に、円板磁器コンデンサ及び積層磁器コ
ンデンサについて、室温、HP4284A、1MHz、
1Vrms の条件でC,Qを求めた。誘電率、150
℃における絶縁抵抗、誘電率の温度係数(20℃を基準
として85℃の変化率)は、円板状磁器コンデンサから
10個平均として求めた。その結果は、表6〜表10に
示す通りであった。
【0034】なお、表6〜表10における絶縁抵抗ρの
数値、例えば9.10E+06は9.10×10
表す。温度係数TCCは次の数1の式を用いて算出し
た。リーク電流は125℃のオイル中で、試料に600
VのDCを印加し、安定したときの電流値をデジタルマ
ルチメータ(YOKOGAWA7552)を用いて測定
した。
【0035】
【数1】
【0036】
【表6】
【0037】
【表7】
【0038】
【表8】
【0039】
【表9】
【0040】
【表10】
【0041】表6〜表10に示す結果から、次のことが
わかる。すなわち、主成分を構成するMZS,Al
及びSrTiO のモル比[%]が、これら3種
の化合物のモル比(X,Y,Z)の組成範囲を示す図1
に於いて、 A(94.9, 0.1, 5.0) B(85.0, 10.0, 5.0) C(65.0, 10.0, 25.0) D(65.0, 0.1, 34.9) で示される各点A〜Dを頂点とする多角形で囲まれた範
囲にある場合、試料No.17〜24,50〜52,7
8,79,83〜89に示すように、所望の電気的特性
の誘電体磁器組成物が得られるが、この範囲を逸脱する
と、試料No.1,16,53,80,81に示すよう
に、950℃以下の焼成で緻密な焼結体が得られなくな
ったり、試料No.82に示すように誘電率が15以上
と大きくなり過ぎ、温度係数がマイナス側に大きくなり
過ぎてしまう。
【0042】また、aの値が、試料No.56〜58に
示すように、0.10〜0.80の範囲にある場合、所
望の電気的特性の誘電体磁器組成物が得られるが、試料
No.59に示すように、aの値が0.1未満になる
と、焼結体内部にポアが多く存在しまい、緻密な焼結体
が得られなくなり、また、試料No.54,55に示す
ように、aの値が0.8より大きくなると、950℃の
焼成で緻密な焼結体が得られなくなる。
【0043】また、xの値が、試料No.61,64に
示すように、0.67〜1.30の範囲にある場合、所
望の電気的特性の誘電体磁器組成物が得られるが、xの
値が0.67未満になると、焼結体が融着し易くなり、
焼成適正温度幅が非常に狭くなり、焼結体中にポアが多
く生成してしまったり、Q値が1000より小さくな
り、また、試料No.62,63に示すように、xの値
が1.3を超えると、950℃の焼成で緻密な焼結体が
得られなくなる。
【0044】また、第一添加成分であるNb,Ta又は
Wの化合物が、試料No.3,9,11,14に示すよ
うに、NbO5/2 ,TaO5/2 又はWO に換
算して0.01〜0.2モル%の範囲にある場合、所望
の電気的特性の誘電体磁器組成物が得られるが、試料N
o.2に示すように、0.01モル%未満になるとリー
ク電流が1.0μA以上となり、試料No.12,1
3,15に示すように、0.2モル%を超えると、95
0℃の焼成で緻密な焼結体が得られなくなる。Nb,T
a又はWの化合物は単独で添加してもよいし、試料N
o.75,77に示すように、複数種を同時に添加して
もよい。
【0045】また、第二添加成分であるV,Cr,M
n,Fe,Co,Ni又はCuの化合物が、試料No.
3〜7,9,11,14,26〜28,31〜33,3
6〜38,41〜43,46〜48に示すように、VO
5/2 ,CrO3/2 ,MnO3/2 ,FeO
3/2 ,CoO3/2 ,NiO又はCuOに換算して
0.05〜2.0モル%の範囲にある場合、所望の電気
的特性の誘電体磁器組成物が得られるが、試料No.
8,10,25,30,35,40,45に示すよう
に、0.05モル%未満になるか、2.0モル%を超え
ると緻密な焼結体が得られなくなる。V,Cr,Mn,
Fe,Co,Ni又はCuの化合物は単独で添加しても
よいし、試料No.66〜73に示すように、複数種を
同時に添加してもよい。
【0046】なお、MZS,Al 及びSTから
なる混合物の仮焼は行っても、行わなくても、所望の特
性は得られるが、仮焼の有無で電気的特性は変化する。
また、仮焼により、添加成分と主成分、或いは添加成分
同志で反応が起こり、結晶系が変化し、急激に収縮が生
じたり、収縮率が大きくなる場合、仮焼は有効である。
すなわち、仮焼はデラミネーション、クラック等の構造
欠陥の抑制に有効である。
【0047】この発明に従う誘電体磁器組成物、すなわ
ち表1〜表5中で評価○となっている試料は、950℃
以下の焼成で焼結でき、誘電率が15以下と低く、Q値
が高く(1MHzで1000以上)、150℃での抵抗
率が高く(1.0×10MΩcm以上)、容量の温度
係数が小さく、JIS規格の CG特性( −30〜 +30[ppm/℃]) CH特性( −60〜 +60[ppm/℃]) CJ特性(−120〜+120[ppm/℃]) PH特性( −90〜−210[ppm/℃]) RH特性(−160〜−280[ppm/℃]) SH特性(−270〜−390[ppm/℃]) を満足していることがわかる。
【0048】
【発明の効果】この発明によれば、数100MHz〜数
GHzの高周波領域においてQ値が高く、損失、リーク
電流の小さな低容量(0.01pF〜30pF)の磁器
コンデンサを得ることができるという効果がある。
【0049】また、この発明によれば、誘電体磁器組成
物の焼結温度を950℃以下に低下させることができる
ので、デラミネーション等の構造欠陥を抑制でき、磁器
コンデンサ製造の際における焼成のための電力費を低減
でき、コストダウンを図ることができるという効果があ
る。
【0050】また、この発明によれば、内部電極の材料
としてPdより安価なAgを使用することができるの
で、磁器コンデンサ製造のコストダウンを図ることがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】MZS,Al 及びSTのモル比[%]
を示す3成分組成図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 茶園 広一 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽誘 電株式会社内 Fターム(参考) 4G030 AA07 AA09 AA16 AA19 AA20 AA21 AA22 AA24 AA25 AA27 AA28 AA29 AA31 AA32 AA36 AA37 BA09 GA08 GA14 GA15 GA20 5E001 AB03 AC09 AE00 AE01 AE03 AE04 AF06 AH05 AH09 AJ02 5G303 AA01 AB06 AB08 AB15 AB20 BA12 CA01 CB01 CB09 CB10 CB11 CB13 CB17 CB18 CB21 CB22 CB30 CB32 CB33 CB35 CB36 CB37 CB38

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 X(Mg Zn(1−a) SiOX+2 −YA
    −ZSrTiO で表わされる主成分と、
    Nb,Ta,及びWから選択された1種又は2種以上の
    元素の化合物からなる第一添加成分と、V,Cr,M
    n,Fe,Co,Ni,及びCuから選択された1種又
    は2種以上の元素の化合物からなる第二添加成分を含有
    し、 前記主成分を構成する珪酸マグネシウム・亜鉛[(Mg
    Zn(1−a) SiOX+2 ]、アルミナ
    [Al ]及びチタン酸ストロンチウム[SrT
    iO ]のモル比[%]が、これら3種の化合物のモ
    ル比(X,Y,Z)を示す3成分組成図に於いて、 A(94.9, 0.1, 5.0) B(85.0, 10.0, 5.0) C(65.0, 10.0, 25.0) D(65.0, 0.1, 34.9) で示される各点A〜Dを頂点とする多角形で囲まれた範
    囲にあり、前記主成分を表わす一般式中のa及びxの値
    が、 0.1≦a≦0.80 0.67≦x≦1.30 の範囲にあり、 前記第一添加成分がNbO5/2 ,TaO5/2 ,又
    はWO に換算して0.01〜0.2モル%含有さ
    れ、 前記第二添加成分がVO5/2 ,CrO3/2 ,Mn
    3/2 ,FeO /2 ,CoO3/2 ,NiO,
    又はCuOに換算して0.05〜2.0モル%含有され
    ていることを特徴とする誘電体磁器組成物。
  2. 【請求項2】 一般式 X(Mg Zn(1−a) SiOX+2 −YA
    −ZSrTiO で表わされる主成分と、
    Nb,Ta,及びWから選択された1種又は2種以上の
    元素の化合物からなる第一添加成分と、V,Cr,M
    n,Fe,Co,Ni,及びCuから選択された1種又
    は2種以上の元素の化合物からなる第二添加成分を含有
    し、 前記主成分を構成する珪酸マグネシウム・亜鉛[(Mg
    Zn(1−a) SiOX+2 ]、アルミナ
    [Al ]及びチタン酸ストロンチウム[SrT
    iO ]のモル比[%]が、これら3種の化合物のモ
    ル比(X,Y,Z)を示す3成分組成図に於いて、 A(94.9, 0.1, 5.0) B(85.0, 10.0, 5.0) C(65.0, 10.0, 25.0) D(65.0, 0.1, 34.9) で示される各点A〜Dを頂点とする多角形で囲まれた範
    囲にあり、 前記主成分を表す一般式中のa及びxの値が、 0.1≦a≦0.80 0.67≦x≦1.30 の範囲にあり、 前記第一添加成分がNbO5/2 ,TaO5/2 ,又
    はWO に換算して0.01〜0.2モル%含有さ
    れ、 前記第二添加成分がVO5/2 ,CrO3/2 ,Mn
    3/2 ,FeO /2 ,CoO3/2 ,NiO,
    又はCuOに換算して0.05〜2.0モル%含有され
    ている誘電体磁器組成物を誘電体層として用いた磁器コ
    ンデンサ。
  3. 【請求項3】 誘電体層と内部電極とを交互に積層した
    ことを特徴とする請求項2に記載の磁器コンデンサ。
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