JP2000125277A - マルチキャスト通信装置及びマルチキャスト通信方法 - Google Patents

マルチキャスト通信装置及びマルチキャスト通信方法

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JP2000125277A
JP2000125277A JP29737098A JP29737098A JP2000125277A JP 2000125277 A JP2000125277 A JP 2000125277A JP 29737098 A JP29737098 A JP 29737098A JP 29737098 A JP29737098 A JP 29737098A JP 2000125277 A JP2000125277 A JP 2000125277A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブリッジとして動作する局がＩＧＭＰメッセ
ージの代理応答を行うことにより、不要な下りトラフィ
ックの宅内網への流入を防ぐ。 【解決手段】 端末は、マルチキャストパケットの受信
を開始する場合、IGMPのMembership Report Messageを
送信して加入者局にデータの配信を要求する。加入者局
は、このReport Messageをセンター局に転送し、次にこ
のReport Messageのグループアドレス情報を取得するこ
とにより、必要とされるマルチキャストパケットの配信
を動的に開始する。加入者局は、定期的にIGMPのMember
ship QueryMessageを配下の端末に送信することによ
り、配信が不要になったマルチキャストパケットがない
か否かを監視し、端末から一定期間応答がないか又はグ
ループからの離脱応答があり、かつ他に同グループ宛の
マルチキャストパケット配信を要求する端末がない場合
には、不要となったパケットの配信を動的に停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、双方向ＣＡＴＶネ
ットワークにおけるマルチキャスト通信装置及びマルチ
キャスト通信方法に関し、特に、ブリッジ装置における
下りマルチキャストパケットのフィルタリング機構に関
する。
【０００２】
【従来の技術】双方向ＣＡＴＶネットワークにおいて
は、一般に１つのセンター局に対して数百から数千の加
入者局が接続され、各加入者局毎に少なくとも１台の宅
内端末が接続される。双方向ＣＡＴＶネットワークの場
合、センター局から加入者局への下り回線は放送型であ
り、加入者局からセンター局への上り回線はマルチアク
セス型である。
【０００３】センター局及び加入者局は、その入出力イ
ンタフェース間でＯＳＩ（OpenSystems Interconnectio
n：開放型システム間相互接続）の７層モデルにおける
レイヤ３のパケットの転送を行うルータ装置として動作
するか、またはレイヤ２のパケットの転送を行うブリッ
ジ装置として動作する。
【０００４】一般に、ルータ装置におけるマルチキャス
トパケットの転送は、ルータ装置が入出力インタフェー
ス毎に転送すべきレイヤ３のグループアドレスを管理す
ることによりおこなう。ルータ装置は、マルチキャスト
パケットが入力されると、入力パケットの宛先のレイヤ
３グループアドレスに基き、出力するインタフェースを
選択してパケットを出力する。出力するインタフェース
が無い場合には、入力されたパケットを破棄する。ま
た、ルータ装置は、インタフェース毎に、端末や近隣の
ルータ装置との間でメッセージの送受信をおこない、転
送すべきグループアドレスを管理する。
【０００５】例えば、ＴＣＰ／ＩＰプロトコルの場合、
ルータ装置は、端末との間で以下のようにＩＧＭＰ（In
ternet Group Management Protocol）のメッセージを送
受信することにより、マルチキャストパケットの転送制
御をおこなう。ＩＧＭＰについては、フェンナーによる
アイ・イー・ティー・エフ リクエスト フォー コメ
ンツ ２２３６ （W.Fenner, IETF Request for Comme
nts 2236, November 1997）において規定されている
が、以下、ＩＧＭＰの概要を簡単に説明する。
【０００６】ＩＧＭＰの場合、端末がアプリケーション
を開始して新たにマルチキャストパケットの配信を要求
する場合には、配信を要求するグループアドレス宛にメ
ンバーシップレポートメッセージ（Membership Report
Message）を送信する。ルータ装置ではこれを受けて、
以後同端末宛に指定されたグループアドレスのマルチキ
ャストパケットを配信する。また、ルータ装置では定期
的に全マルチキャスト端末宛にメンバーシップクイアリ
ーメッセージ（Membership Query Message）を送信し、
マルチキャストパケットの配信の継続を問い合わせる。
【０００７】端末は、メンバーシップクイアリーメッセ
ージを受信すると、内部で乱数を発生してタイマを起動
し、タイマが停止するまでに他の端末からメンバーシッ
プレポートメッセージを受信しなかった場合、配信の継
続を要求するグループアドレス宛にメンバーシップレポ
ートメッセージを送信する。また、端末は、タイマが有
効である内に他の端末からメンバーシップレポートメッ
セージを受信した場合にはタイマを停止する。
【０００８】また、端末は、内部に、サブネットの中に
自分以外の端末が同一グループアドレス宛のマルチキャ
ストパケットの配信を要求中であることを認識するため
のフラグを持ち、自分がメンバーシップレポートメッセ
ージを送信した際にこのフラグをＯＮにする。すなわ
ち、このフラグがＯＦＦであれば、サブネットワーク内
に少なくとも１台の自分以外の端末が同一グループアド
レス宛のマルチキャストパケットの配信を要求中である
ことを示す。
【０００９】端末がマルチキャストパケットの受信を停
止する場合には、フラグがＯＮであればルータ装置にリ
ーブグループメッセージ（Leave Group Message）を送
信してアプリケーションを終了し、フラグがＯＦＦであ
れば、ルータ装置に対してマルチキャストグループから
の離脱を明示的に通知せずそのまま終了する。
【００１０】一般のブリッジ装置におけるマルチキャス
トパケットの転送は、静的にレイヤ２グループアドレス
でフィルタリングされる場合を除き、通常マルチキャス
トパケットが入力されると、入力ポートを除く全ポート
に対して出力する。従来の技術例としては、ＩＳＯ／Ｉ
ＥＣ標準１００３８“Information technology-Telecom
munications and information exchange between syste
ms-Local area networks-Media access control(MAC)br
idges”の第３．１２節が挙げられる。
【００１１】また、ブリッジ装置において、マルチキャ
ストの管理メッセージを利用することにより、マルチキ
ャストパケットのフィルタリングをおこなう従来の技術
例としては、米国特許５，６０８，７２６号がある。
【００１２】この米国特許５，６０８，７２６号のＦＩ
Ｇ．５では、マルチキャストの管理メッセージを受信す
ると、そのメッセージ種別を解析し、マルチキャストの
加入要求メッセージである場合には、マルチキャストの
転送テーブルを更新することが示されている。また、米
国特許５，６０８，７２６号のＦＩＧ．６において、ブ
リッジ装置がマルチキャストパケットを受信した場合に
は、マルチキャストパケットの宛先グループアドレス情
報からマルチキャストの転送テーブルを参照し、テーブ
ルで指定されたポートにのみマルチキャストパケットを
転送することにより、不要なマルチキャストトラフィッ
クの流出を避ける方法が示されている。
【００１３】
【発明が解決しようとする課題】前述の加入者局がブリ
ッジ装置として動作する場合、加入者局に接続された宅
内端末がどのレイヤ２グループアドレスを宛先とするマ
ルチキャストパケットの配信を要望するかによらず、放
送型下り回線のすべてのマルチキャストパケットが宅内
網に転送される。特に、下り回線を流れるデータの相当
分をマルチキャストのパケットが占める場合や、下り回
線の物理速度に対して加入者局と宅内端末とを結ぶ宅内
網の物理速度が低い場合には、宅内網が下り回線のマル
チキャストのトラフィックであふれてしまい、加入者局
において下りパケットが消失する頻度が増大するという
問題が生じる。
【００１４】また、センター局がブリッジ装置として動
作する場合も同様に、外部網からセンター局にマルチキ
ャストパケットが入力されると、センター局配下のマル
チキャストパケットの配信を要望する加入者局の有無に
かかわらず、下り回線へと転送される。このため、外部
網からセンター局にマルチキャストのパケットが多く流
入する場合や、外部網に対して下り回線の物理速度が十
分でない場合には、下り回線がマルチキャストのトラフ
ィックであふれ、センター局において下りパケットが消
失する頻度が増大する。
【００１５】また、上記米国特許５，６０８，７２６号
を、ＣＡＴＶ網のように、ブリッジとして動作する数百
から数千の加入者局が同一サブネットワークに存在する
形態のネットワークに適用した場合、一度マルチキャス
トの加入要求メッセージを配下の端末から受信した加入
者局は、配下の端末が加入要求メッセージで指定された
グループアドレス宛のマルチキャストパケットの転送継
続の要否によらず、網内のすべての宅内端末が同グルー
プアドレス宛のマルチキャストパケットの受信を停止す
るまで、マルチキャストパケットを転送し続けるという
問題がある。
【００１６】これは、米国特許５，６０８，７２６号に
おいては、ブリッジが受信したマルチキャストの管理メ
ッセージを解析した後、端末またはルータにそのまま転
送しているため、あるブリッジ配下の端末がマルチキャ
ストのグループから離脱した後も、他のブリッジ配下で
マルチキャストグループに参加中の端末が発するマルチ
キャストの加入要求メッセージによってマルチキャスト
の転送テーブルが更新され、転送を継続してしまうから
である。
【００１７】そこで、本発明の目的は、双方向ＣＡＴＶ
ネットワークにおいて、センター局または加入者局がブ
リッジ装置として動作する場合、レイヤ３のパケットル
ーティング機能やルーティング情報の交換機能を実装す
ることなく、配下の端末が配信を要望するグループアド
レス宛のマルチキャストパケットのみをフィルタリング
して転送することにより、帯域を効率的に利用すること
にある。
【００１８】
【課題を解決するための手段】第１の発明のマルチキャ
スト通信装置は、双方向ＣＡＴＶネットワークのセンタ
ー局または加入者局であって、パケットを入出力する複
数のポートと、ポート間でＯＳＩの７層モデルにおける
レイヤ２のパケットのブリッジングを行う手段と、ポー
ト毎に用意されたレイヤ２とレイヤ３のグループアドレ
スを保持するテーブルと、レイヤ３グループアドレスを
レイヤ２グループアドレスに変換する手段を有する。
【００１９】このマルチキャスト通信装置が、任意のポ
ートからマルチキャストパケットを受信した場合、受信
したポート以外の各々のポートにおいて、マルチキャス
トパケットの宛先のレイヤ２グループアドレスがテーブ
ルに登録されている場合のみマルチキャストパケットを
そのポートに転送する手段を有する。
【００２０】また、各々のポートから受信するレイヤ３
のメッセージの種類を解析する手段を持ち、解析したレ
イヤ３のメッセージの内容が、レイヤ３のマルチキャス
トグループへの加入要求や加入状況問い合わせ等の管理
メッセージである場合、管理メッセージの種別がマルチ
キャストの加入要求である場合には、加入を要求するレ
イヤ３グループアドレスが加入要求メッセージを受信し
たポートに対応するテーブルに登録されているかを調
べ、登録済みであれば他のポートへ加入要求メッセージ
を転送せず、未登録であれば加入要求メッセージを受信
したポートを除く全ポートに転送し、加入を要求するレ
イヤ３グループアドレスを加入要求メッセージを受信し
たポートに対応するテーブルに登録し、かつ登録したレ
イヤ３のグループアドレスに対応するレイヤ２のグルー
プアドレスがテーブルに未登録であればあわせて登録す
る手段を有する。
【００２１】一方、管理メッセージの種別がマルチキャ
ストの加入状況問い合わせである場合には、受信したポ
ートを除く全ポートへこの加入状況問い合わせメッセー
ジを転送すると共に、受信したポートを除く全ポートの
テーブルに登録されているレイヤ３のグループアドレス
を収集し、収集したそれぞれのレイヤ３のグループアド
レスを宛先とするレイヤ３のマルチキャストの加入要求
メッセージを作成して、加入状況問い合わせメッセージ
を受信したポートへ出力する手段を有する。
【００２２】一定期間、ポートからテーブルに登録済み
のレイヤ３グループアドレスを宛先とするマルチキャス
トの加入要求を受信しなかった場合は、該当するレイヤ
３グループアドレスをテーブルから削除し、この削除の
結果レイヤ２グループアドレスに対応するレイヤ３グル
ープアドレスが無くなった場合には、レイヤ２グループ
アドレスをテーブルから削除する手段を有する。
【００２３】第２の発明のマルチキャスト通信装置は、
第１の発明のマルチキャスト通信装置において、任意の
ポートから周期的にマルチキャストの加入状況問い合わ
せメッセージを送信する手段を有する。
【００２４】また、任意のポートからマルチキャストの
加入状況問い合わせのメッセージを受信した場合は、こ
のメッセージを他のポートへと転送せず、このメッセー
ジを受信したポートを除く全ポートに対応するテーブル
に登録されたレイヤ３グループアドレスを収集し、収集
したそれぞれのレイヤ３グループアドレスを宛先とする
マルチキャストの加入要求メッセージを作成し、この加
入要求メッセージを、受信した前記ポートから出力する
手段を有する。
【００２５】第３の発明のマルチキャスト通信装置は、
双方向ＣＡＴＶネットワークのセンター局または加入者
局において、下りパケットの入力及び上りパケットの出
力をおこなう第１のポートと、下りパケットの出力及び
上りパケットの入力をおこなう第２のポートと、第１の
ポートと第２のポート間でＯＳＩの７層モデルにおける
レイヤ２のブリッジングをおこなう手段を有する。
【００２６】また、センター局または加入者局は、第１
のポートから第２のポートへと転送すべき下りマルチキ
ャストパケットの宛先のレイヤ２グループアドレスとレ
イヤ３グループアドレスを保持するテーブルと、レイヤ
３のグループアドレスをレイヤ２のグループアドレスに
変換する手段とを有する。
【００２７】センター局または加入者局が、第１のポー
トから下りマルチキャストパケットを受信した場合、そ
の宛先のレイヤ２グループアドレスが前記テーブルに登
録されている場合のみ前記第２のポートへと転送し、登
録されていなければ下りマルチキャストパケットを破棄
する手段を有する。センター局または加入者局は第１の
ポート及び第２のポートから受信したレイヤ３のメッセ
ージの種類を解析する手段を有する。
【００２８】センター局または加入者局が第２のポート
からマルチキャストの加入要求メッセージを受信した場
合には、加入を要求するレイヤ３グループアドレスがテ
ーブルに登録済みであるかを検査し、登録済みであれば
第１のポートへこの加入要求メッセージを転送せず、未
登録であれば第１のポートへと転送し、テーブルに加入
を要求するレイヤ３グループアドレスを登録し、かつ登
録したレイヤ３のグループアドレスに対応するレイヤ２
のグループアドレスがテーブルに未登録であればあわせ
て登録する手段を有する。
【００２９】センター局または加入者局は、第２のポー
トから周期的にマルチキャストの加入状況問い合わせメ
ッセージを送信する手段を有する。センター局または加
入者局が第１のポートからマルチキャストの加入状況問
い合わせメッセージを受信した場合には、このメッセー
ジを第２のポートへと転送せず、テーブルに登録済みの
レイヤ３のグループアドレスを収集し、収集したそれぞ
れのレイヤ３のグループアドレスを宛先とするレイヤ３
のマルチキャストの加入要求メッセージを作成し、第１
のポートから出力する手段を有する。
【００３０】さらに、センター局または加入者局は、一
定期間第２のポートからテーブルに登録済みのレイヤ３
グループアドレスを宛先とするマルチキャストの加入要
求メッセージを受信しなかった場合は、該当するレイヤ
３グループアドレスをテーブルから削除し、この削除の
結果レイヤ２グループアドレスに対応するレイヤ３グル
ープアドレスが無くなった場合にはレイヤ２グループア
ドレスをテーブルから削除する手段を有する。
【００３１】第１の発明のマルチキャスト通信装置は、
センター局または加入者局の入出力ポート毎に転送すべ
きレイヤ２及びレイヤ３のグループアドレスをのテーブ
ルを備えているので、センター局または加入者局は、以
下の方法により、マルチキャストパケットフィルタリン
グ処理を行う。
【００３２】すなわち、任意のポートからマルチキャス
トパケットを受信すると、受信したパケットのレイヤ２
における宛先グループアドレスがパケットを受信したポ
ート以外のポートのテーブルに登録されていれば、その
ポートにパケットを転送し、登録されていなければ受信
したパケットを破棄することにより、配下の端末が配信
を要望するグループアドレス宛のマルチキャストパケッ
トのみをフィルタリングすることができる。このテーブ
ルに対するグループアドレスの登録及び削除は、以下の
ように、レイヤ３のマルチキャスト管理メッセージを送
受信することによりおこなう。
【００３３】まず、受信したマルチキャストパケットの
レイヤ３におけるヘッダ部分から、受信パケットがマル
チキャストの管理メッセージであるかどうかを判断す
る。受信パケットがマルチキャストの管理メッセージ以
外であればレイヤ２におけるブリッジングをおこない、
マルチキャストの管理メッセージであれば以下のような
処理をおこなう。
【００３４】マルチキャストの管理メッセージの種別が
マルチキャストの加入要求である場合には、加入を要求
するレイヤ３のグループアドレスが、受信したポートに
対応するテーブルに登録済みであるかを調べる。登録済
みであれば受信した加入要求メッセージを他のポートに
転送せず、該当するレイヤ３グループアドレスのテーブ
ルにおける有効期間を更新する。未登録であれば、受信
した加入要求メッセージを受信ポートを除く全ポートに
転送し、加入を要求するレイヤ３グループアドレスをテ
ーブルに登録する。
【００３５】また、このレイヤ３のグループアドレスを
レイヤ２のグループアドレスに変換し、レイヤ２グルー
プアドレスがメッセージを受信したポートに対応するテ
ーブルに未登録であれば登録する。レイヤ２のグループ
アドレスとレイヤ３のグループアドレスとは必ずしも１
対１に対応せず、例えばＩＥＥＥ８０２．３ネットワー
ク上でＴＣＰ／ＩＰプロトコルを用いた通信を用いる場
合、１つのレイヤ２グループアドレスに対して最大３２
のレイヤ３グループアドレスが対応する。このため、マ
ルチキャストパケットの転送制御は、テーブルのレイヤ
２グループアドレスのみを参照しておこなうが、テーブ
ルには、レイヤ２のグループアドレスだけではなく、レ
イヤ３のグループアドレスもあわせて登録するようにす
る。
【００３６】一方、マルチキャストの管理メッセージの
種別がマルチキャストの加入状況問い合わせであった場
合には、メッセージを受信したポートを除く全ポートへ
この加入状況問い合わせメッセージを転送し、受信ポー
トを除く全ポートに対応するテーブルに登録されている
レイヤ３のグループアドレスを収集し、収集したそれぞ
れのレイヤ３のグループアドレスを宛先とするレイヤ３
のマルチキャストの加入要求メッセージを作成して、加
入状況問い合わせメッセージを受信した前記ポートへ出
力する。
【００３７】テーブルに登録した各々のレイヤ３及びレ
イヤ２のグループアドレスには、予め定めた有効期間を
与え、マルチキャストの加入要求メッセージを受信する
毎に有効期間を更新する。テーブルに登録済みのレイヤ
３グループアドレスを宛先とするマルチキャストの加入
要求メッセージを一定期間受信しない場合には、該当す
るレイヤ３グループアドレスをテーブルから削除する。
この削除の結果、レイヤ２グループアドレスに対応する
レイヤ３グループアドレスが無くなった場合には、レイ
ヤ２グループアドレスをテーブルから削除する。
【００３８】従って、本発明のマルチキャスト通信装置
では、レイヤ３のマルチキャスト管理メッセージの送受
信を通じたマルチキャストの転送テーブルの管理によ
り、レイヤ３のパケットルーティング機能やルーティン
グ情報の交換機能を実装することなく、受信したマルチ
キャストパケットを全ポートではなく必要とされるポー
トにのみ転送し、帯域を効率的に利用することができ
る。
【００３９】また、第１の発明のマルチキャスト通信装
置は、受信したレイヤ３のマルチキャスト管理メッセー
ジの内マルチキャストの加入要求については、配下の端
末から初めて加入要求メッセージを受信した場合を除き
他のポートに転送しないようにしているので、上記米国
特許５，６０８，７２６号記載の発明とは異なり、ブリ
ッジ装置配下の端末が、他のブリッジ装置配下の端末が
送信したマルチキャストの加入要求メッセージの受信に
よりマルチキャストの加入要求メッセージの送信を停止
することはない。
【００４０】さらに、第１の発明のマルチキャスト通信
装置では、マルチキャストの加入状況問い合わせメッセ
ージを任意のポートに転送した後、一定期間内に同ポー
ト配下の端末からマルチキャストの加入要求メッセージ
を受信しない場合には、登録済みのグループアドレスを
テーブルから削除する手段を有しているので、配下の端
末がマルチキャストパケットの受信を停止した場合に
は、すみやかにマルチキャストパケットの転送を止める
ことができるという利点を持つ。
【００４１】第２の発明のマルチキャスト通信装置にお
いては、センター局または加入者局の任意のポートから
周期的にマルチキャストの加入状況の問い合わせメッセ
ージを作成して送信し、また、マルチキャストの加入状
況の問い合わせメッセージを受信した場合には他のポー
トに転送しないようにする。通常、マルチキャストの加
入状況の問い合わせメッセージは、ルータ装置が作成し
て送信するものであるが、マルチキャスト通信装置にこ
のマルチキャストの加入状況の問い合わせ送信機能を追
加することにより、ネットワーク構成にルータ装置が含
まれない場合においても、受信したマルチキャストパケ
ットを全ポートではなく必要とされるポートにのみ転送
し、帯域を効率的に利用することができる。
【００４２】第３の発明のマルチキャスト通信装置で
は、双方向ＣＡＴＶネットワークのセンター局または加
入者局において、下りパケットの入力及び上りパケット
の出力をおこなう第１のポートと、下りパケットの出力
及び上りパケットの入力をおこなう第２のポートを備
え、第１のポートと第２のポートの間では、ＯＳＩの７
層モデルにおけるレイヤ２のブリッジングをおこなう。
【００４３】また、第１のポートから第２のポートへと
転送すべき下りマルチキャストパケットの宛先のレイヤ
２グループアドレスとレイヤ３グループアドレスを保持
するテーブルを備え、またレイヤ３のグループアドレス
をレイヤ２のグループアドレスに変換する手段を備えて
いるので、センター局または加入者局が第１のポートか
ら下りマルチキャストパケットを受信した場合、その宛
先のレイヤ２グループアドレスがテーブルに登録されて
いる場合には第２のポートへと転送し、登録されていな
ければ受信した下りマルチキャストパケットを破棄す
る。テーブルへのアドレス追加及び削除方法は、以下に
示すようにマルチキャストの管理メッセージの送受信に
より動的におこなう。
【００４４】センター局または加入者局が第２のポート
からマルチキャストの加入要求メッセージを受信した場
合には、加入を要求するレイヤ３グループアドレスがテ
ーブルに登録済みであるかを検査し、登録済みであれば
第１のポートへこの加入要求メッセージを転送せず、未
登録であれば第１のポートへと転送し、テーブルに加入
を要求するレイヤ３グループアドレスを登録し、かつ登
録したレイヤ３のグループアドレスに対応するレイヤ２
のグループアドレスがテーブルに未登録であればあわせ
て登録する。
【００４５】このように、下りマルチキャストパケット
の転送は、第２のポートに接続された配下の端末から初
めてマルチキャストの加入要求メッセージを受信したと
きにおこなう。また、センター局または加入者局は、第
２のポートから周期的にマルチキャストの加入状況問い
合わせメッセージを送信し、第２のポートに接続された
端末に対し、下りマルチキャストの転送の継続の要望を
問い合わせる。
【００４６】センター局または加入者局が、第１のポー
トからマルチキャストの加入状況問い合わせメッセージ
を受信した場合には、このメッセージを第２のポートへ
と転送せず、テーブルに登録済みのレイヤ３のグループ
アドレスを収集し、収集したそれぞれのレイヤ３のグル
ープアドレスを宛先とするレイヤ３のマルチキャストの
加入要求メッセージを作成し、第１のポートから出力す
る。加入要求メッセージを出力する前に、他の加入者局
またはセンター局から同一のレイヤ３グループアドレス
を宛先とするマルチキャストの加入要求メッセージを受
信した場合には、このメッセージを出力せずに廃棄す
る。
【００４７】さらに、センター局または加入者局は、一
定期間第２のポートからテーブルに登録済みのレイヤ３
グループアドレスを宛先とするマルチキャストの加入要
求メッセージを受信しない場合には、該当するレイヤ３
グループアドレスをテーブルから削除し、この削除の結
果レイヤ２グループアドレスに対応するレイヤ３グルー
プアドレスが無くなった場合にはレイヤ２グループアド
レスをテーブルから削除する。
【００４８】このように、本実施の形態によれば、レイ
ヤ３のマルチキャスト管理メッセージの送受信を通じた
マルチキャストの転送テーブルの管理により、レイヤ３
のパケットルーティング機能やルーティング情報の交換
機能を実装することなく、必要な場合にのみ受信した下
りマルチキャストパケットを配下の端末に転送するた
め、帯域を効率的に利用することができる。
【００４９】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図１は、本発明の第１の実
施の形態のマルチキャスト通信装置における、サーバ端
末１０、センター局２０、加入者局群３０〜３２、クラ
イアント端末群４０〜４５の接続図である。
【００５０】サーバ端末１０とセンター局２０とは、第
１の回線６０を介して接続され、センター局２０と加入
者局群３０、３１、３２とは、第２の回線７０を介して
接続され、加入者局３０とクライアント端末４０とは、
第３の回線８０を介して接続され、加入者局３１とクラ
イアント端末群４１、４２とは、第３の回線８１を介し
て接続され、加入者局３２とクライアント端末群４３、
４４、４５とは、それぞれ第３の回線８２を介して接続
される。
【００５１】センター局２０は、サーバ端末１０または
加入者局３０、３１、３２から受信したパケットに対し
てレイヤ３における転送処理をおこない、ルータ装置と
して動作する。また、加入者局３０、３１、３２は、セ
ンター局２０またはクライアント端末群４０、４１、４
２、４３、４４、４５から受信したパケットに対してレ
イヤ２における転送処理をおこない、ブリッジ装置とし
て動作する。
【００５２】第１の回線６０は、物理回線速度１００Ｍ
ｂ／ｓのイーサネットである。第２の回線７０は、ＣＡ
ＴＶの同軸ケーブル網であり、下り放送回線と上りマル
チアクセス回線の物理回線速度の典型的な数値は、それ
ぞれ３０Ｍｂ／ｓと２Ｍｂ／ｓである。また、第３の回
線８０、８１、８２は、物理回線速度１０Ｍｂ／ｓのイ
ーサネットである。
【００５３】図２にセンター局２０のプロトコル階層を
示す。本実施の形態では、データ通信網において一般的
に普及しているＴＣＰ／ＩＰプロトコルを使用する。図
２の左側は第１の回線６０側のプロトコル階層、右側は
第２の回線７０側のプロトコル階層である。第１の回線
６０側のＩＥＥＥ８０２．３／ＤＩＸ ＰＨＹ層１０１
はイーサネットに対し電気的な送受信処理をおこなう。
【００５４】ＩＥＥＥ８０２．３／ＤＩＸ ＭＡＣ層１
０２及びＩＥＥＥ８０２．２／ＤＩＸ ＬＬＣ層１０３
は、第１の回線６０側のレイヤ２の処理、すなわち入出
力データのフレームへの分割と結合、誤りフレームの破
棄、マルチアクセス制御などをおこなう。また、第２の
回線７０側のＣａｂｌｅ ＰＨＹ層１０５は、ＣＡＴＶ
の同軸網を介して送受信する高周波信号の電気的な処理
をおこない、Ｃａｂｌｅ ＭＡＣ層１０６及びＩＥＥＥ
８０２．２／ＤＩＸ ＬＬＣ層１０７は、レイヤ２の処
理をおこなう。
【００５５】センター局２０は、第１の回線６０または
第２の回線７０からマルチキャストパケット２００を受
信すると、これらの下位層の処理をおこなった後、レイ
ヤ３であるＩＰ層１００においてルーティング処理をお
こなう。また、ＩＧＭＰメッセージ２０１に関しては、
ＩＰ層１００の内部に位置するＩＧＭＰ副層１０４にお
いて送受信の処理をおこない、第１の回線６０と第２の
回線７０との間で転送すべきマルチキャストパケットの
グループアドレスを管理する。
【００５６】図３に加入者局３０、３１、３２のプロト
コル階層を示す。図３の左側は第２の回線７０側のプロ
トコル階層、右側は第３の回線８０、８１、８２側のプ
ロトコル階層である。
【００５７】加入者局３０、３１、３２は、第２の回線
または第３の回線よりマルチキャストパケット２５０を
受信すると、レイヤ２であるＩＥＥＥ８０２．２／ＤＩ
ＸＬＬＣ層１５３及び１５７との間でトランスペアレン
トにブリッジング処理をおこなう。一方、ＩＧＭＰメッ
セージ２５１に関しては、センター局２０と同様にＩＰ
層１５０の内部に位置するＩＧＭＰ副層１５４において
送受信の処理をおこない、クライアント端末群へと転送
すべきマルチキャストパケットのグループアドレスを管
理する。
【００５８】加入者局３０、３１、３２は、上記のＩＧ
ＭＰメッセージに対する処理をおこなうため、パケット
受信時にＩＰヘッダに含まれるプロトコル番号フィール
ドを検査し、その結果ＩＧＭＰメッセージであった場合
はブリッジング処理をおこなわず、上位のＩＧＭＰ副層
１５４に引き渡すようにする。また、ＩＧＭＰ副層１５
４は、下位層のブリッジング処理に対し、クライアント
端末群へと転送すべき下りパケットのレイヤ２における
グループアドレスを通知する。
【００５９】図４は、加入者局３０、３１、３２におけ
る下りマルチキャストパケットの転送制御テーブル４０
０の構成例である。
【００６０】転送制御テーブルの項目４１０はレイヤ２
のグループアドレス、項目４２０は項目４１０のレイヤ
２グループアドレスに対応するレイヤ３のグループアド
レス、項目４３０は項目４２０の有効期限を示す。ま
た、項目４１１はレイヤ２のグループアドレス、項目４
２１は項目４１１のレイヤ２グループアドレスに対応す
るレイヤ３のグループアドレス、項目４３１は項目４２
１の有効期限を示す。さらに、項目４１２はレイヤ２の
グループアドレス、項目４２２及び４２３は項目４１２
のレイヤ２グループアドレスに対応するレイヤ３のグル
ープアドレス、項目４３２及び４３３はそれぞれ項目４
２２及び４２３の有効期限を示す。
【００６１】加入者局３０、３１、３２は、第２の回線
７０から下りマルチキャストパケット２５０を受信する
と、その宛先レイヤ２グループアドレスが転送制御テー
ブル４００の項目４１０、４１１、４１２、．．．に登
録されていればそれぞれ第３の回線８０、８１、８２を
介して、受信したパケットを転送し、未登録であれば受
信したパケットを破棄する。
【００６２】加入者局３０、３１、３２は、それぞれ第
３の回線８０、８１、８２よりＩＧＭＰのメンバーシッ
プレポートメッセージを受信すると、このメッセージで
指定されたレイヤ３グループアドレスが転送制御テーブ
ル４００の項目４２０、４２１、４２２、４２
３、．．．に登録されていれば、対応する有効期限の項
目を更新し、受信したメンバーシップレポートメッセー
ジを破棄する。
【００６３】また、レイヤ３グループアドレスが転送制
御テーブル４００に登録されていない場合には、受信し
たメンバーシップレポートメッセージを第２の回線７０
に転送し、レイヤ３グループアドレスの項目を転送制御
テーブル４００に新たに追加する。また、追加したレイ
ヤ３グループアドレスに対応するレイヤ２グループアド
レスの項目が転送制御テーブル４００に未登録であれ
ば、新たにレイヤ２グループアドレスの項目を追加す
る。
【００６４】一定期間加入者局３０、３１、３２が第３
の回線８０、８１、８２からＩＧＭＰのメンバーシップ
レポートメッセージを受信せず、転送制御テーブル４０
０の該当するグループアドレスの有効期限が過ぎた場合
には、対応するレイヤ３グループアドレスの項目を削除
する。この削除の結果、レイヤ２グループアドレスに対
応するレイヤ３グループアドレスの数が０になった場合
には、転送制御テーブル４００からレイヤ２グループア
ドレスの項目も削除する。
【００６５】図５は、本発明の第１の実施の形態のマル
チキャスト通信装置における、サーバ端末１０、センタ
ー局２０、加入者局３０、３１、３２、及びクライアン
ト端末４０間のメッセージシーケンスの一例を示してい
る。以下、本発明の第１の実施の形態の動作について、
図５に示す各端末間のメッセージシーケンスを参照して
説明する。
【００６６】まず、加入者局３０がクライアント端末４
０からＩＧＰＭのメンバーシップレポートを受信してい
ない初期状態において、加入者局３０が、センター局２
０から下りマルチキャストパケット３００を受信した場
合、クライアント端末４０へは転送せずに受信パケット
を廃棄する。
【００６７】次に、クライアント端末４０が、下りマル
チキャストパケットの受信を開始するため、転送を要望
するグループアドレス宛にＩＧＭＰのメンバーシップレ
ポートメッセージ３２０を送信し、加入者局３０が、こ
のメンバーシップレポートメッセージ３２０を受信する
と、加入者局３０は、まずセンター局２０に受信したメ
ッセージを転送し、以後このメッセージで指定されたグ
ループアドレス宛の下りマルチキャストパケット３０１
をセンター局２０から受信した場合には、クライアント
端末４０へ転送する。
【００６８】加入者局３０は、センター局２０が周期的
に送信するＩＧＭＰのメンバーシップクイアリーメッセ
ージ３４１、３４２を受信すると、該メッセージをクラ
イアント端末４０に転送してマルチキャストパケットの
転送の継続を要望するか否かを問い合わせる。クライア
ント端末４０は、この問い合わせに対し、メンバーシッ
プレポートメッセージ３２１、３２２を送信して応答す
ることにより、加入者局３０に対してマルチキャストパ
ケットの転送継続を要求する。
【００６９】また、加入者局３０は、この問い合わせに
対して一定期間以上クライアント端末からメンバーシッ
プレポートメッセージによる応答を受信しない場合に
は、下りマルチキャストパケットの転送を停止する。
【００７０】さらに、加入者局３０は、センター局２０
から受信したメンバーシップクイアリーメッセージ３４
１、３４２に対し、下りマルチキャストパケットの転送
制御テーブル４００に登録された各々のレイヤ３グルー
プアドレスを宛先とするＩＧＭＰのメンバーシップレポ
ートメッセージを作成し、センター局２０に対して送信
する。このとき、加入者局３０がメンバーシップレポー
トメッセージを送信する前に、他の加入者局３１または
３２からメンバーシップレポートメッセージ３２３によ
る応答を受信した場合には、該当するグループアドレス
宛のメンバーシップレポートメッセージを送信しないよ
うにする。
【００７１】このように、通常のマルチキャストパケッ
トに対してはブリッジ装置として動作する加入者局３０
群が、ＩＧＭＰによるマルチキャストの管理メッセージ
の送受信によりマルチキャストパケットの転送テーブル
を制御することにより、レイヤ３のパケットルーティン
グ機能やルーティング情報の交換機能を実装することな
く、配下の端末が配信を要望するグループアドレス宛の
マルチキャストパケットのみをフィルタリングして転送
するので、帯域を効率的に利用することができる。
【００７２】図６は、本発明マルチキャスト通信装置の
第２の実施の形態におけるセンター局２０のプロトコル
階層を示している。なお、ネットワークの構成について
は第１の実施の形態と同様である。図６の左側は第１の
回線６０側のプロトコル階層、右側は第２の回線７０側
のプロトコル階層である。
【００７３】センター局２０の機能は、第１の実施の形
態における加入者局３０、３１、３２と同様であり、通
常のマルチキャストパケット２１０に対してはレイヤ２
におけるブリッジング処理をおこなう。また、ＩＧＭＰ
メッセージ２１１に関してはＩＰ層１１０の内部に位置
するＩＧＭＰ副層１１４において送受信処理をおこな
い、第１の回線６０から第２の回線７０へと転送すべき
マルチキャストパケットの宛先グループアドレスを管理
する。また、センター局２０におけるマルチキャストの
配層管理テーブルの構成は、第１の実施の形態における
転送管理テーブル４００と同様である。
【００７４】図７は、本発明マルチキャスト通信装置に
おけるサーバ端末１０、センター局２０、加入者局３
０、３１、３２、及びクライアント端末４０間のメッセ
ージシーケンスの第２の実施の形態を示している。
【００７５】加入者局３０は、第１の実施の形態と同様
に、配下のクライアント端末４０からＩＧＭＰのメンバ
ーシップレポートメッセージ３２５を初めて受信する
と、受信したメッセージをセンター局２０に転送する。
また、加入者局３０は、このメンバーシップレポートメ
ッセージ３２５で指定されたグループアドレスをマルチ
キャストパケットの転送制御テーブルに登録し、以後同
グループアドレス宛のマルチキャストパケット３０３を
センター局から受信した場合は、クライアント端末４０
に転送する。
【００７６】また、センター局２０は、配下の加入者局
３０から初めてメンバーシップレポートメッセージ３２
５を受信すると、メッセージで指定されたグループアド
レスを内部のマルチキャストパケットの転送制御テーブ
ルに登録し、以後同グループアドレス宛のマルチキャス
トパケット３０３をサーバ端末から受信した場合には、
加入者局３０、３１、３２に転送する。
【００７７】また、センター局２０は、周期的にＩＧＭ
Ｐのメンバーシップクイアリーメッセージ３４６、３４
７、３４８、．．．を作成して配下の加入者局３０、３
１、３２に送信し、加入者局３０、３１、３２は、これ
に対してマルチキャストパケットの配信を要望する場合
にはメンバーシップレポートメッセージを作成して応答
する。一方、加入者局３０は、センター局２０から受信
したメンバーシップクイアリーメッセージを配下のクラ
イアント端末４０に転送せず、周期的にメンバーシップ
クイアリーメッセージを作成して配下のクライアント端
末４０に向けて送信する。
【００７８】このように、ブリッジとして動作するセン
ター局及び加入者局がＩＧＭＰのメンバーシップクイア
リーメッセージを作成して送信することにより、網内に
マルチキャストに対応したルータ装置が存在しない場合
においても、配下の端末が配信を要望するグループアド
レス宛のマルチキャストパケットのみをフィルタリング
して転送し、帯域を効率的に利用することができる。
【００７９】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、双方
向ＣＡＴＶネットワークにおいてセンター局または加入
者局がブリッジ装置として動作する場合、レイヤ３のパ
ケットルーティング機能やルーティング情報の交換機能
を実装することなく、配下の端末が配信を要望するグル
ープアドレス宛のマルチキャストパケットのみをフィル
タリングして転送することにより、帯域を効率的に利用
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施の形態のマルチキャスト通
信装置におけるサーバ端末、センター局、加入者局、及
びクライアント端末の接続図である。
【図２】本発明の第１の実施の形態のマルチキャスト通
信装置におけるセンター局のプロトコル階層を示す図で
ある。
【図３】本発明の第１の実施の形態のマルチキャスト通
信装置における加入者局のプロトコル階層を示す図であ
る。
【図４】本発明の第１の実施の形態のマルチキャスト通
信装置における、転送制御テーブルの構成を示す図であ
る。
【図５】本発明におけるメッセージシーケンスの第１の
実施の形態を示す図である。
【図６】本発明のマルチキャスト通信装置におけるセン
ター局のプロトコル階層の第２の実施の形態を示す図で
ある。
【図７】本発明におけるメッセージシーケンスの第２の
実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
１０ サーバ端末 ２０ センター局 ３０〜３２ 加入者局 ４０〜４５ クライアント端末 ６０ 第１の回線 ７０ 第２の回線 ８０〜８２ 第３の回線 ９０ 下り信号 ９１ 上り信号 １００、１１０、１５０ ＩＰ層 １０１、１１１、１５５ ＩＥＥＥ８０２．３／ＤＩＸ
ＰＨＹ層 １０２、１１２、１５６ ＩＥＥＥ８０２．３／ＤＩＸ
ＭＡＣ層 １０３、１１３、１０７、１１７、１５３、１５７ Ｉ
ＥＥＥ８０２．２／ＤＩＸ ＬＬＣ層 １０４、１１４、１５４ ＩＧＭＰ副層 １０５、１１５、１５１ Ｃａｂｌｅ ＰＨＹ層 １０６、１１６、１５２ Ｃａｂｌｅ ＭＡＣ層 １１８、１５８ トランスペアレントブリッジング層 ２００、２１０、２５０ マルチキャストパケット ２０１、２１１、２５１ ＩＧＭＰメッセージ ３００〜３０３ マルチキャストパケット ３２０〜３２９ メンバーシップレポートメッセージ ３４１〜３４８ メンバーシップクイアリーメッセージ ４００ 転送制御テーブル ４１０〜４１２ レイヤ２グループアドレス ４２０〜４２３ レイヤ３グループアドレス ４３０〜４３３ 有効期限

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 双方向ＣＡＴＶネットワークにおける
    センター局または加入者局であって、該センター局また
    は加入者局は、 パケットの入出力をおこなう複数のポートと、 該ポート間でＯＳＩの７層モデルにおけるレイヤ２のブ
    リッジングをおこなう手段と、 各々の該ポート毎に前記ＯＳＩの７層モデルにおけるレ
    イヤ２とレイヤ３のグループアドレスを保持する転送制
    御テーブルと、 前記レイヤ３のグループアドレスを前記レイヤ２のグル
    ープアドレスに変換する手段と、 任意の前記ポートからマルチキャストパケットを受信し
    た場合、受信したポート以外の各々のポートに対する前
    記テーブルに、前記マルチキャストパケットの宛先のレ
    イヤ２グループアドレスが登録されている場合のみ前記
    マルチキャストパケットを当該ポートに転送する手段
    と、 前記ポートの各々から受信した前記レイヤ３のメッセー
    ジを解析して、その内容がレイヤ３のマルチキャストの
    グループへの加入要求や加入状況問い合わせを示す管理
    メッセージであれば抽出する手段と、 前記抽出した管理メッセージがマルチキャストの加入要
    求である場合には、加入を要求する前記レイヤ３グルー
    プアドレスが加入要求メッセージを受信した前記ポート
    に対応する前記テーブルに登録済みであるか否かを検査
    し、登録済みであれば他の前記ポートへ該加入要求メッ
    セージを転送せず、未登録であれば該加入要求メッセー
    ジを受信した前記ポートを除く全ポートに転送し、加入
    要求メッセージを受信した前記ポートに対応する前記テ
    ーブルに加入を要求するレイヤ３グループアドレスを登
    録し、かつ登録したレイヤ３のグループアドレスに対応
    するレイヤ２のグループアドレスが前記テーブルに未登
    録であればあわせて登録する手段と、 前記抽出した管理メッセージがマルチキャストの加入状
    況問い合わせである場合には、受信した前記ポートを除
    く全ポートへ該加入状況問い合わせメッセージを転送す
    ると共に、受信したポートを除く全ポートに対応する前
    記転送制御テーブルに登録されているレイヤ３のグルー
    プアドレスを収集し、該収集したそれぞれのレイヤ３の
    グループアドレスを宛先とするレイヤ３のマルチキャス
    トの加入要求メッセージを作成して、前記加入状況問い
    合わせメッセージを前記受信したポートから出力する手
    段と、 一定期間前記ポートを介して前記テーブルに登録済みの
    レイヤ３グループアドレスを宛先とするマルチキャスト
    の加入要求メッセージを受信しなかった場合は、該当す
    る前記レイヤ３グループアドレスを前記テーブルから削
    除し、該削除の結果、前記テーブルに登録されているレ
    イヤ２グループアドレスに対応するレイヤ３グループア
    ドレスが無くなった場合には該当する前記レイヤ２グル
    ープアドレスを前記テーブルから削除する手段と、を有
    することを特徴とするマルチキャスト通信装置。
  2. 【請求項２】 双方向ＣＡＴＶネットワークにおけるセ
    ンター局または加入者局であって、該センター局または
    加入者局は、 パケットの入出力をおこなう複数のポートと、 該ポート間でＯＳＩの７層モデルにおけるレイヤ２のブ
    リッジングをおこなう手段と、 各々の該ポート毎に前記ＯＳＩの７層モデルにおけるレ
    イヤ２とレイヤ３のグループアドレスを保持する転送制
    御テーブルと、 前記レイヤ３のグループアドレスを前記レイヤ２のグル
    ープアドレスに変換する手段と、 任意の前記ポートからマルチキャストパケットを受信し
    た場合、受信したポート以外の各々のポートに対する前
    記テーブルに、前記マルチキャストパケットの宛先のレ
    イヤ２グループアドレスが登録されている場合のみ前記
    マルチキャストパケットを当該ポートに転送する手段
    と、 前記ポートの各々から受信した前記レイヤ３のメッセー
    ジを解析して、その内容がレイヤ３のマルチキャストの
    グループへの加入要求や加入状況問い合わせを示す管理
    メッセージであれば抽出する手段と、 前記抽出した管理メッセージがマルチキャストの加入要
    求である場合には、加入を要求する前記レイヤ３グルー
    プアドレスが加入要求メッセージを受信した前記ポート
    に対応する前記テーブルに登録済みであるか否かを検査
    し、登録済みであれば他の前記ポートへ該加入要求メッ
    セージを転送せず、未登録であれば該加入要求メッセー
    ジを受信した前記ポートを除く全ポートに転送し、加入
    要求メッセージを受信した前記ポートに対応する前記テ
    ーブルに加入を要求するレイヤ３グループアドレスを登
    録し、かつ登録したレイヤ３のグループアドレスに対応
    するレイヤ２のグループアドレスが前記テーブルに未登
    録であればあわせて登録する手段と、 前記ポートからマルチキャストの加入状況問い合わせメ
    ッセージを受信した場合には、該メッセージを他のポー
    トへと転送せず、前記転送制御テーブルを参照して前記
    メッセージを受信した前記ポートを除く全ポートに対応
    する前記転送制御テーブルに登録されているレイヤ３グ
    ループアドレスを収集し、該収集したそれぞれのレイヤ
    ３グループアドレスを宛先とするマルチキャストの加入
    要求メッセージを作成して、マルチキャストの加入状況
    問い合わせメッセージを前記受信したポートから出力す
    る手段と、 任意の前記ポートから周期的にマルチキャストの加入状
    況問い合わせメッセージを送信する手段と、 一定期間前記ポートを介して前記テーブルに登録済みの
    レイヤ３グループアドレスを宛先とするマルチキャスト
    の加入要求メッセージを受信しなかった場合は、該当す
    る前記レイヤ３グループアドレスを前記テーブルから削
    除し、該削除の結果、前記テーブルに登録されているレ
    イヤ２グループアドレスに対応するレイヤ３グループア
    ドレスが無くなった場合には該当する前記レイヤ２グル
    ープアドレスを前記テーブルから削除する手段と、を有
    することを特徴とするマルチキャスト通信装置。
  3. 【請求項３】 双方向ＣＡＴＶネットワークのセンター
    局または加入者局であって、該センター局または加入者
    局は、 下りパケットの入力及び上りパケットの出力をおこなう
    第１のポートと、 下りパケットの出力及び上りパケットの入力をおこなう
    第２のポートと、 前記第１のポートと前記第２のポート間でＯＳＩの７層
    モデルにおけるレイヤ２のブリッジングをおこなう手段
    と、 前記第１のポートから前記第２のポートへと転送すべき
    下りマルチキャストパケットの宛先のレイヤ２グループ
    アドレスとレイヤ３グループアドレスを保持する転送制
    御テーブルと、 前記レイヤ３のグループアドレスを前記レイヤ２のグル
    ープアドレスに変換する手段と、 前記第１のポートから下りマルチキャストパケットを受
    信したとき、該下りマルチキャストパケットの宛先のレ
    イヤ２グループアドレスが前記テーブルに登録されてい
    る場合のみ前記第２のポートへと転送し、登録されてい
    なければ該下りマルチキャストパケットを破棄する手段
    と、 前記第１のポート及び前記第２のポートから受信したレ
    イヤ３のメッセージの種類を解析する手段と、 前記第２のポートからマルチキャストの加入要求メッセ
    ージを受信したとき、加入を要求するレイヤ３グループ
    アドレスが前記テーブルに登録済みであるかを検査し、
    登録済みであれば前記第１のポートへこの加入要求メッ
    セージを転送せず、未登録であれば前記第１のポートへ
    と転送し、前記テーブルに加入を要求するレイヤ３グル
    ープアドレスを登録し、かつ登録したレイヤ３のグルー
    プアドレスに対応するレイヤ２のグループアドレスが前
    記テーブルに未登録であればあわせて登録する手段と、 前記第２のポートから周期的にマルチキャストの加入状
    況問い合わせメッセージを送信する手段と、 前記第１のポートからマルチキャストの加入状況問い合
    わせメッセージを受信した場合には、このメッセージを
    前記第２のポートへと転送せず、前記テーブルに登録済
    みのレイヤ３のグループアドレスを収集し、収集したそ
    れぞれのレイヤ３のグループアドレスを宛先とするレイ
    ヤ３のマルチキャストの加入要求メッセージを作成し、
    第１のポートから出力する手段と、 一定期間前記第２のポートから前記テーブルに登録済み
    のレイヤ３グループアドレスを宛先とするマルチキャス
    トの加入要求メッセージを受信しなかった場合は、該当
    するレイヤ３グループアドレスを前記テーブルから削除
    し、該削除の結果、前記テーブルに登録されているレイ
    ヤ２グループアドレスに対応するレイヤ３グループアド
    レスが無くなった場合には該当するレイヤ２グループア
    ドレスを前記テーブルから削除する手段と、を有するこ
    とを特徴とするマルチキャスト通信装置。
  4. 【請求項４】 双方向ＣＡＴＶネットワークにおけるセ
    ンター局または加入者局の入出力ポート毎に転送すべき
    レイヤ２及びレイヤ３のグループアドレスを保持する転
    送制御テーブルを備え、任意のポートからマルチキャス
    トパケットを受信すると、受信したパケットのレイヤ２
    における宛先グループアドレスがパケットを受信したポ
    ート以外のポートに対応する前記テーブルに登録されて
    いれば、そのポートにパケットを転送し、登録されてい
    なければ受信したパケットを破棄することにより、配下
    の端末が配信を要望するグループアドレス宛のマルチキ
    ャストパケットのみをフィルタリングするマルチキャス
    ト通信方法において、 前記ポートで受信したマルチキャストパケットが、マル
    チキャストの管理メッセージである場合、該管理メッセ
    ージの種別がマルチキャストの加入要求である場合に
    は、加入を要求するレイヤ３のグループアドレスが、前
    記受信したポートに対応する前記テーブルに登録済みで
    あるかを調べ、登録済みであれば受信した加入要求メッ
    セージを他のポートに転送せず、該当するレイヤ３グル
    ープアドレスのテーブルにおける有効期間を更新し、未
    登録であれば、受信した加入要求メッセージを、前記受
    信ポートを除く全ポートに転送し、加入を要求するレイ
    ヤ３グループアドレスを前記テーブルに登録するととも
    に、前記レイヤ３のグループアドレスを前記レイヤ２の
    グループアドレスに変換し、前記レイヤ２グループアド
    レスが前記メッセージを受信したポートに対応する前記
    テーブルに未登録であれば登録し、 前記受信したマルチキャストの管理メッセージの種別が
    マルチキャストの加入状況問い合わせメッセージの場合
    には、該メッセージを受信したポートを除く全ポートへ
    該加入状況問い合わせメッセージを転送し、前記メッセ
    ージを受信したポートを除く全ポートに対応する前記テ
    ーブルに登録されているレイヤ３のグループアドレスを
    収集し、該収集したそれぞれのレイヤ３のグループアド
    レスを宛先とするレイヤ３のマルチキャストの加入要求
    メッセージを作成して、前記加入状況問い合わせメッセ
    ージを受信した前記ポートへ出力することを特徴とする
    マルチキャスト通信方法。
  5. 【請求項５】 前記テーブルに登録した各々のレイヤ３
    及びレイヤ２のグループアドレスに対して、予め定めた
    有効期間を設定し、前記マルチキャストの加入要求メッ
    セージを受信する毎に前記有効期間を更新するととも
    に、前記テーブルに登録済みのレイヤ３グループアドレ
    スを宛先とするマルチキャストの加入要求メッセージを
    一定期間受信しない場合には、該当する前記レイヤ３グ
    ループアドレスをテーブルから削除し、該削除の結果、
    前記レイヤ２グループアドレスに対応するレイヤ３グル
    ープアドレスが無くなった場合には、該当するレイヤ２
    グループアドレスを前記テーブルから削除することを特
    徴とする請求項４記載のマルチキャスト通信方法。
  6. 【請求項６】 下りパケットの入力及び上りパケットの
    出力をおこなう第１のポートと、下りパケットの出力及
    び上りパケットの入力をおこなう第２のポートと、前記
    第１のポートから前記第２のポートへと転送すべき下り
    マルチキャストパケットの宛先のレイヤ２グループアド
    レスとレイヤ３グループアドレスを保持する転送制御テ
    ーブルを備え、前記第１のポートから下りマルチキャス
    トパケットを受信した場合、該下りマルチキャッストパ
    ケットの宛先のレイヤ２グループアドレスが前記テーブ
    ルに登録されている場合のみ前記第２のポートに転送
    し、登録されていなければ受信したパケットを破棄する
    ことにより、配下の端末が配信を要望するグループアド
    レス宛のマルチキャストパケットのみをフィルタリング
    するセンター局または加入者局を有する双方向ＣＡＴＶ
    ネットワークにおけるマルチキャスト通信方法におい
    て、 前記第２のポートから周期的にマルチキャストの加入状
    況問い合わせメッセージを送信するとともに、前記第２
    のポートからマルチキャストの加入要求メッセージを受
    信した場合には、加入を要求するレイヤ３グループアド
    レスが前記テーブルに登録済であれば前記第１のポート
    へ該加入要求メッセージを転送せず、未登録であれば前
    記第１のポートへと転送するとともに、前記テーブルに
    加入を要求するレイヤ３グループアドレスを登録し、か
    つ登録したレイヤ３のグループアドレスに対応するレイ
    ヤ２のグループアドレスが前記テーブルに未登録であれ
    ば併せて登録し、 前記第１のポートからマルチキャストの加入状況問い合
    わせメッセージを受信した場合には、該メッセージを前
    記第２のポートへと転送せず、前記テーブルに登録済の
    レイヤ３のグループアドレスを収集し、該収集したそれ
    ぞれのレイヤ３のグループアドレスを宛先とするレイヤ
    ３のマルチキャストの加入要求メッセージを作成して前
    記第１のポートから出力することを特徴とするマルチキ
    ャスト通信方法。
  7. 【請求項７】 前記第２のポートから一定期間前記テー
    ブルに登録済みのレイヤ３グループアドレスを宛先とす
    るマルチキャストの加入要求メッセージを受信しなかっ
    た場合には、該当するレイヤ３グループアドレスを前記
    テーブルから削除し、該削除の結果、前記レイヤ２グル
    ープアドレスに対応するレイヤ３グループアドレスがな
    くなった場合には、該当するレイヤ２グループアドレス
    も前記テーブルから削除することを特徴とする請求項６
    記載のマルチキャスト通信方法。
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