JP2000124964A - オフセット調整方法およびオフセット調整装置 - Google Patents

オフセット調整方法およびオフセット調整装置

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JP2000124964A
JP2000124964A JP11071083A JP7108399A JP2000124964A JP 2000124964 A JP2000124964 A JP 2000124964A JP 11071083 A JP11071083 A JP 11071083A JP 7108399 A JP7108399 A JP 7108399A JP 2000124964 A JP2000124964 A JP 2000124964A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直交変調器を含み、オフセット調整値に応じ
てI,Q信号のオフセットを調整する送信装置におい
て、直交変調器のI,Qオフセット調整を容易にする。 【解決手段】 調整時には、直交変調器に加えるオフセ
ット電圧を複数回可変し、それぞれのオフセット電圧に
対する変調出力信号のオリジンオフセットをオリジンオ
フセット測定手段により測定し、前記複数の測定値から
算出したオフセット値をオフセット調整値とし、前記オ
フセット調整値を記憶手段に記憶する。送信時には、記
憶手段に記憶されたオフセット調整値を読み出し、送信
装置内の差動符号器または直交変調器に設定してオフセ
ット調整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直交変調器を用い
た送信装置におけるI,Qオフセットを調整するオフセ
ット調整方法およびオフセット調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】直交変調器を用いた送信装置において、
一般に、I,Q信号を発生するベースバンド信号発生部
と直交変調器を含む無線部とは別ユニットで構成されて
いる。そして、ベースバンド信号発生部と無線部では、
それぞれ、直流電圧のアンバランスに起因してI,Qオ
フセットを生ずる。
【0003】I,Qオフセットは、送信時の変調出力信
号のオリジンオフセットを劣化させてキャリアリークを
増大させる。また、変調精度を劣化させる。なお、オリ
ジンオフセット(原点オフセット)は、原点からのオフ
セットの絶対値に対する信号レベルの絶対値をデシベル
表現したものである。オリジンオフセットの劣化は、帯
域内送信スプリアス特性に影響を与える。また、相手受
信側における受信レベルが大きいとき、例えば送信側と
受信側とが接近しているとき、エラー率を増大させる。
【0004】以上のようなオリジンオフセットの劣化に
起因する問題を回避するには、オリジンオフセットの値
を小さくすればよい。オリジンオフセットを少なくする
には、送信装置を構成する構成する個々の各デバイスま
たは各ユニットにおいてオフセットを少なくするか、ま
たは、オフセット調整によってオフセットを少なくする
等が考えられる。しかし、個々の各デバイス等において
オフセットを少なくしようとすると、調整工数はかから
ないが、各デバイス等の製造時の歩留まりを低下させる
おそれがあり好ましくない。
【0005】図8は、送信装置においてオフセット調整
によってオフセットを少なくするための構成を示すブロ
ック図である。図8に示す例では、送信装置101は、
ディジタル信号入力端子1とアナログ信号入力端子2と
を有する。アナログ信号入力端子2に入力されたアナロ
グ信号は、ADPCM符号器3でADPCM符号に変換
される。
【0006】ディジタル信号入力端子1またはADPC
M符号器3からのディジタル信号は、ベースバンド信号
発生部4に入力される。ベースバンド信号発生部4にお
いて、時分割多重回路4aは、例えば、RCR(財団法
人電波システム開発センタ)STD−28で規定されて
いるTDMA/TDD(Time Division
Multiple Access/Time Divi
son Duplex)多重方式に従って多重化され
る。そして、差動符号器4bは、多重化信号を差動符号
化してI,Q信号を生成する。差動符号器4bには、オ
フセット調整回路4cが接続されている。
【0007】差動符号器4bからのI,Q信号は無線部
5に入力される。無線部5において、直交変調器5a
は、I,Q信号にもとづいて例えばπ/4シフトQPS
K変調を行い変調出力信号を生成する。変調出力信号
は、周波数変換回路5bで例えば1.9GHz帯に周波
数変換され、電力増幅器5cで必要なレベルにまで電力
増幅された後、アンテナ(図示せず)に供給される。
【0008】ベースバンド信号発生部4は、無線プロト
コルを実行するマイクロコンピュータシステムにバス9
を介して接続される。マイクロコンピュータシステム
は、例えば、RAM6、ROM71およびCPU8で構
成される。そして、I/Oポート11を介してオフセッ
ト調整のための多数のビットを有するディップスイッチ
12が接続される。
【0009】オフセット調整時には、CPU8は、ディ
ップスイッチ12の設定に応じてI信号およびQ信号の
オフセット調整を独立して行う。すなわち、CPU8
は、ディップスイッチ12の設定状態をI/Oポート1
1を介して読み取り、読み取った値をオフセット調整回
路4cに設定する。差動符号器4bは、オフセット調整
回路4cの設定値に応じて、I信号およびQ信号のそれ
ぞれにオフセットを与える。
【0010】送信装置101の出荷検査時等のオフセッ
ト調整が行われるときには、電力増幅器5cの出力端
に、スペクトラムアナライザや無線テスタ等のオリジン
オフセット測定手段10が接続される。調整を行う者
は、オリジンオフセット測定手段10で送信出力信号の
オリジンオフセットを測定する。そして、測定値が規格
以下になるように、例えば−35dB以下になるように
ディップスイッチ12を設定する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来のオフセット調整
方法は以上のように行われているので、調整者は、ディ
ップスイッチ12によってIオフセットとQオフセット
とを変更しながら、送信出力信号のオリジンオフセット
を規格以下にするディップスイッチ12の設定値を決定
する。
【0012】ところが、オリジンオフセット測定手段1
0によって得られるオフセット値から求められる値は
I,Qオフセットの絶対値のみである。I信号とQ信号
とは2次元信号であるので、オリジンオフセット測定手
段10によって得られるオフセット値から直ちにI信号
とQ信号のそれぞれのオフセット値を得ることはできな
い。
【0013】よって、オリジンオフセットを規格値以下
にするディップスイッチ12の設定値が得られるまで、
ディップスイッチ12によるI,Qオフセットの設定を
適宜変更しながら多数回の測定を行わなくてはならな
い。すなわち、オフセット調整が終了するまでに時間と
手間がかかるという課題がある。
【0014】本発明は、そのような課題を解決するため
のものであって、容易に短時間でオフセット調整を行う
ことができるオフセット調整方法およびオフセット調整
装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によるオフセット
調整方法は、直交変調器に加えるオフセット電圧を複数
回可変し、それぞれのオフセット電圧に対する変調出力
信号のオリジンオフセットを測定し、測定値からオフセ
ット調整値を算出するように構成される。
【0016】本発明によれば、I,Qオフセットの設定
を複数回可変し、それぞれオリジンオフセット測定手段
により変調出力信号におけるオリジンオフセット値を測
定し、複数の測定値から幾何学的な計算によりI,Q信
号レベルの絶対値を求めることができる。そして、I,
Q信号レベルの絶対値および測定値からそれぞれのオフ
セット測定点からのオフセット値が求められるため、そ
れぞれの測定値からの交点を算出することによってI,
Qオフセット調整値を求めることができる。
【0017】オフセット調整方法は、直交変調器に加え
るオフセット電圧を任意に複数回可変し、それぞれのオ
フセット電圧に対する変調出力信号のオリジンオフセッ
トを測定し、オリジンオフセット測定値から求められる
I,Qオフセット値(絶対値)からI,Qオフセット調
整値を算出してオフセット調整値とするように構成され
ていてもよい。
【0018】また、オフセット調整値が0の時のオリジ
ンオフセット測定値から求められたI,Qオフセット値
の絶対値をそれぞれQ信号オフセット調整値を0とした
I信号オフセット調整値、Q信号オフセット調整値を0
とした−I信号オフセット調整値、およびI信号オフセ
ット調整値を0としたQ信号オフセット調整値として与
えてそれぞれのオフセット電圧に対する変調出力信号の
オリジンオフセットを測定し、オリジンオフセット測定
値から求められるI,Qオフセット値(絶対値)から
I,Qオフセット調整値を算出してオフセット調整値と
するように構成されていてもよい。
【0019】オフセット調整方法は、それぞれのオリジ
ンオフセット測定時にオリジンオフセット測定値が規格
以下であればそれ以降の測定を中止し、そのときに設定
された値をオフセット調整値とするように構成されてい
てもよい。
【0020】また、算出されたI,Qオフセット調整値
によって調整された変調出力信号のオリジンオフセット
測定値が規格値を越えている場合には、調整不良とする
ように構成されていてもよく、調整後のオリジンオフセ
ット測定値にもとづいて再度オフセット調整値の設定処
理を行うように構成されていてもよい。
【0021】オフセット調整方法は、複数回のオリジン
オフセット測定値からI,Q信号レベルを算出し、オリ
ジンオフセット測定値およびI,Q信号レベルを用いて
オフセット調整値を算出するように構成されていてもよ
い。このとき、I,Q信号レベルの上限および下限を設
け、算出されたI,Q信号レベルの値を制限ように構成
されていてもよい。
【0022】また、調整後のオリジンオフセット良否判
定レベルに対して調整時のオリジンオフセット良否判定
レベルを小さくするよう構成されていてもよく、この場
合には、調整後の測定を含む各オリジンオフセット測定
値の中からオリジンオフセット値が最も小さいときの設
定値をI,Q信号オフセット調整値とするよう構成され
ていてもよい。
【0023】本発明によるオフセット調整装置は、直交
変調器による変調出力信号のオリジンオフセットを測定
するオリジンオフセット測定手段と、直交変調器に加え
るオフセット電圧を複数回可変し、それぞれのオフセッ
ト電圧に対する変調出力信号のオリジンオフセットをオ
リジンオフセット測定手段により測定し、測定値から算
出された調整値をオフセット調整値とするオフセット調
整値決定手段と、オフセット調整値決定手段により決定
されたオフセット調整値を記憶する記憶手段と、送信時
に、記憶手段に記憶されたオフセット調整値を送信装置
内の差動符号器または直交変調器に与える手段とを含む
ことを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、送信装置においてオフセ
ット調整によってオフセットを少なくするための構成を
示すブロック図である。図1に示す送信装置100にお
いて、マイクロコンピュータシステムおよびオリジンオ
フセット測定手段との接続以外の構成は、図8に示され
た構成と同じでよい。この実施の形態では、マイクロコ
ンピュータシステムは、RAM6、フラッシュメモリ等
によるPROM7およびCPU8を含む。オリジンオフ
セット測定手段との接続はRS232C等のインタフェ
ースにより行われる。
【0025】図2は、オフセット調整回路4cの構成例
を示すブロック図である。この構成例では、オフセット
調整回路4cは、ベースバンド信号発生部4の内部バス
4dに接続されオフセット調整用データがセットされる
レジスタ41,42と、レジスタ内のデータをアナログ
変換するD−A変換回路43,44とを含む。レジスタ
41,42には、CPU8から、バス9およびベースバ
ンド信号発生部4の内部バス4dを介して、差動符号器
4bおよび直交変調器5aにおけるオフセットに起因す
るI,Q信号のオフセットを調整するための値が設定さ
れる。そして、D−A変換回路43,44の出力はI,
Qオフセット信号調整電圧として差動符号器4bに入力
される。
【0026】次に、図3のI,Qオフセットを示すベク
トル図および図4,図5のフローチャートを参照してオ
フセット調整方法について説明する。送信装置100の
出荷検査時等のオフセット調整が行われるときには(ス
テップS11)、電力増幅器5cの出力端に、スペクト
ラムアナライザや無線テスタ等のオリジンオフセット測
定手段10が接続される。また、オリジンオフセット測
定手段10の出力がCPU8に入力される状態にする。
【0027】そして、CPU8は、オフセット調整回路
4cのレジスタ41,42のそれぞれに0を設定する
(ステップS12)。すなわち、オフセット調整を行わ
ない状態にする(Ir =0,Qr =0)。その状態
で、オリジンオフセット測定手段10が、オリジンオフ
セットOoff1を測定する(ステップS13)。CP
U8は、測定値から(1)式によってI,Qオフセット
の絶対値Aを求める(ステップS14)。
【0028】 (I,Qオフセットの絶対値A) =k×10^(Ooff1/20) ・・・(1)
【0029】(1)式において、「^」の右側は指数を
示す。また、kはI,Q信号レベルに関する係数を示
す。具体的には、√(I^2+Q^2)である。ただ
し、この値は、この段階では求められていないので仮の
固定値とする。(1)式で求められた(I,Qオフセッ
トの絶対値)により距離Aを半径とする一点鎖線の円周
上のオフセット測定点Ia、IbおよびQaを決定す
る。点線の円は、後述するように、求めるI,Qオフセ
ット調整値が点線の円周上にあることを示す。一点鎖線
の円と点線の円との違いは、IQ信号レベルのばらつき
によって固定値と実際の値とが相違すること、およびレ
ジスタに設定する値がステップ状であるため計算値と設
定値が異なることなどに起因する。
【0030】次いで、CPU8は、一点鎖線の円とI軸
とが交差する点Iaのオフセットを与える(ステップS
15)。すなわち、CPU8は、Ir =Ia ,Qr
=0をオフセット調整回路4cのレジスタ41,42
に設定する。そして、オリジンオフセット測定手段10
によってオリジンオフセットOoff2を測定をする
(ステップS16)。
【0031】同様にして、CPU8は、一点鎖線の円と
I軸とが交差する点Ibおよび一点鎖線の円とQ軸とが
交差する点Qaのオフセットを与える(ステップS1
7、19)。すなわち、CPU8は、それぞれIr =
Ib,Qr =0およびIr=0,Qr=Qa をオフ
セット調整回路4cのレジスタ41,42に設定する。
そして、オリジンオフセット測定手段10によってオリ
ジンオフセットOoff3およびOoff4を測定する
(ステップS18、20)。
【0032】CPU8は、オリジンオフセット測定手段
10で測定されたオリジンオフセット値からI,Qオフ
セット調整値を算出する(ステップS21)。図5は、
ステップS21の具体的処理を示すフローチャートであ
る。それぞれのオリジンオフセット測定値は(2)〜
(5)式によってオフセット値B〜Eとして示すことが
でき、(Io−Qa)間のオフセット値Fは(6)式に
よって示すことができる。
【0033】 (O−Xoff)間オフセット値B=S×10^(Ooff1/20) ・・・(2) (Ia−Xoff)間オフセット値C=S×10^(Ooff2/20) ・・・(3) (Ib−Xoff)間オフセット値D=S×10^(Ooff3/20) ・・・(4) (Qa−Xoff)間オフセット値E=S×10^(Ooff4/20) ・・・(5) (Io−Qa)間のオフセット値F=SQR(A^2+B^2) ・・・(6)
【0034】ここで、SはI,Q信号レベルの絶対値を
示す。また、それぞれのオリジンオフセット測定点から
方程式(7)〜(9)が成り立ち、式(2)〜(5)お
よび方程式(7)〜(9)から式(10)〜(12)を
得る。
【0035】 Ioff^2+Qoff^2=B^2 ・・・(7) (A−Ioff)^2+Qoff^2=C^2 ・・・(8) (A+Ioff)^2+Qoff^2=D^2 ・・・(9)
【0036】 S=SQR[(2×A^2)/[{10^(Ooff2/20)}^2+{1 0^(Ooff3/20)}^2−2×{10^(Ooff1/20)}^2] ] ・・・(10) Ioff=SQR{(D^2−C^2)/(4×A)} ・・・(11) Qoff=SQR(B^2−Ioff^2) ・・・(12) Qoff=−SQR(B^2−Ioff^2) ・・・(13)
【0037】各式において、Ioff、Qoffは求め
るIオフセット調整値、Qオフセット調整値を示す。C
PU8は、I,Qオフセット調整値の算出にあたって、
まず、オリジンオフセット測定手段10による各測定値
を(10)式に代入してI,Q信号レベルSを計算する
(ステップS211)。I,Q信号レベルSが求められ
ると、(2)〜(6)式に代入して(O−Xoff)、
(Ia−Xoff)、(Ib−Xoff)、(Qa−X
off)および(Io−Qa)間のオフセット値(絶対
値)を求める(S212)。
【0038】(2)式で求められたI,Qオフセット値
は、図3における(0−Xoff)の距離に対応する。
すなわち、求めるI,Qオフセット値が、(0−Xof
f)を半径とする点線の円周上にあることを示す。
【0039】また、I,Qオフセットは、(Ia−Xo
ff)の値から、図3における点線の円周上のXoff
点かXoff ’点に限定される。すなわち、点線の
円周と、Iaを中心とする半径|Ia−Xoff|の円
との2つの交点のうちのいずれかに限定される。そし
て、(6)式より求めた|Io−Qa|の値と|Qa−
Xoff|の値との大小関係に応じて、I,Qオフセッ
トがXoff点にあるのかXoff’点にあるのか決定
する(ステップS213)。
【0040】|Qa−Xoff|の値が|Io−Qa|
の値よりも大きくない場合にはI,QオフセットがI軸
よりも上にあることを示す。一方、|Qa−Xoff|
の値が|Io−Qa|の値よりも大きい場合にはI,Q
オフセットがI軸よりも下にあること、すなわちI,Q
オフセットはXoff’点にあることを示す。I,Qオ
フセットがI軸よりも上にある場合、すなわちI,Qオ
フセットがXoff点であった場合には、(11)およ
び(12)式によってI,Qオフセット調整値Iof
f,Qoffを求める(ステップS214)。また、
I,QオフセットがXoff’点であった場合には、
I,Qオフセット設定値Ioff,Qoffを(11)
式および(12)式の符号をマイナスにした(13)式
により求める(ステップS215)。
【0041】CPU8は、以上のようにして求められた
I,Qオフセット設定値Ioff,Qoffをオフセッ
ト調整回路4cのレジスタ41,42に設定する(ステ
ップS22)。そして、オリジンオフセット測定手段1
0によるオリジンオフセットの測定値を入力し(ステッ
プS23)、測定値が規格値以下であるか否か確認する
(ステップS24)。規格値以下であれば、CPU8
は、Ir=Ioff,Qr=QoffをPROM7に格
納し(ステップS25)、調整動作を終了する。
【0042】ステップS24において、測定値が規格値
を越えていれば、オフセット調整不良として異常終了と
する。
【0043】以上のように、この実施の形態では、I,
Q信号のオフセット値を数回(この例では4回)変えて
送信出力信号のオリジンオフセットを測定し、測定値か
らI,Qオフセット値を算出し、算出した値をオフセッ
ト調整値とする。従って、従来の調整方法のようにI,
Qオフセットのそれぞれを調整しながらオリジンオフセ
ットが規格値以下になるような設定値を見つけだすとい
った操作を行わずにすむ。すなわち、容易に短時間でオ
フセット調整を終了することができる。
【0044】オフセット調整が完了すると、電力増幅器
5cの出力がアンテナに供給される状態に設定される。
そして、送信動作が行われるときに、CPU8は、PR
OM7に設定されているオフセット調整値Ioff,Q
offを読み出してオフセット調整回路4cのレジスタ
41,42に設定する(ステップS26)。そして、C
PU8は、送信制御を行う(ステップS27,S28,
S29)。
【0045】なお、上記の実施の形態では、算出された
I,Qオフセット設定値Ioff,Qoffを設定した
ときにのみ、オリジンオフセット測定手段10から入力
されたオリジンオフセットの測定値が規格値以下か否か
を確認しているが、図6に示すように各測定(ステップ
S13、S16、S18、S20)の後にオリジンオフ
セットが規格値以下かを確認するようにしてもよい(ス
テップS30〜S33)。
【0046】この場合、調整精度を向上させ規格に対す
るマージンを確保するために、調整後のオリジンオフセ
ット良否判定レベルに対して調整時のオリジンオフセッ
ト良否判定レベルを小さくするようにしてもよい。さら
に、調整後の測定を含むオリジンオフセット測定値の中
からオリジンオフセット値が最も小さいときの設定値を
I,Qオフセット調整値としてもよい。
【0047】上記の実施の形態では、算出したI,Qオ
フセット調整値を設定後、送信出力信号のオリジンオフ
セットを測定し、測定値が規格値を越えている場合には
異常終了としたが、直ちに異常終了とせずに、オリジン
オフセット測定値からI,Qオフセット調整値を再度算
出し、オフセット調整値からのずれを再調整してもよ
い。そして、再調整を何度か繰り返してもよく、何度か
繰り返し再調整しても測定値が規格値以下にならない場
合に異常終了としてもよい。
【0048】また、上記の実施の形態では、1回目の測
定値をもとに2回目、3回目および4回目のI,Qオフ
セット設定値を決定してオリジンオフセットを測定した
が、2回目、3回目および4回目のI,Qオフセット調
整値を任意の値にしてもよい。
【0049】図7は、2回目、3回目および4回目の
I,Qオフセット調整値をそれぞれ値の任意の値I
a’、Ib’およびQa’としたときのベクトル図を示
す。Ia’、Ib’およびQa’は、例えば、|Ia’
|=|Ib’|=|Qa’|とし、I,Qオフセット設
定値を任意の値(図7では|Xoff|に比べ|Ia’
|の方が小さい)にした場合でも、I,Qオフセット調
整値算出時は方程式(7)〜(9)が成立し、同様にし
てI,Qオフセット調整値を求めることができる。
【0050】上記の実施の形態では、測定したI,Q信
号レベルを求め、その値を使用してI,Qオフセット調
整値を求めているが、このとき、残留オフセットの影響
によりI,Q信号レベルに誤差を生じ、その結果、オリ
ジンオフセット調整値が最適にならないおそれがある。
そのような事態を防止するために、I,Q信号レベルの
上限値および下限値を設け、I,Q信号レベルを上限値
および下限値以内に制限して、I,Qオフセット調整値
を求めるようにしてもよい。
【0051】さらに、上記の実施の形態では、送信装置
100内のCPU8がオリジンオフセット測定値を入力
してI,Qオフセット調整値を算出したが、オリジンオ
フセット測定手段10または他の外部制御装置等でI,
Qオフセット調整値を算出し、算出値をCPU8に入力
してもよい。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、オフセ
ット調整方法およびオフセット調整装置が、I,Qオフ
セットを複数回可変し、直交変調器による変調出力信号
のオリジンオフセットを測定し、測定値から算出された
調整値をオフセット調整値とするように構成されている
ので、I,Qオフセットのそれぞれを調整しながらオリ
ジンオフセットが規格値以下になるような設定値を見つ
けだすといった操作を行わずにすみ、容易に短時間でオ
フセット調整を行うことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 送信装置においてオフセット調整によってオ
リジンオフセットを少なくするための構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】 オフセット調整回路の構成例を示すブロック
図である。
【図3】 I,Qオフセットを示すベクトル図である。
【図4】 オフセット調整処理を示すフローチャートで
ある。
【図5】 I,Qオフセット調整値算出処理を示すフロ
ーチャートである。
【図6】 他のオフセット調整処理を示すフローチャー
トである。
【図7】 他のI,Qオフセットを示すベクトル図であ
る。
【図8】 送信装置においてオフセット調整によってオ
リジンオフセットを少なくするための従来の構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
1 ディジタル信号入力端子 2 アナログ信号入力端子 3 ADPCM符号器 4 ベースバンド信号発生部 5 無線部 6 RAM 7 PROM 8 CPU 9 バス 10 オリジンオフセット測定手段 4a 時分割多重回路 4b 差動符号器 4c オフセット調整回路 5a 直交変調器 5b 周波数変換回路 5c 電力増幅器 100 送信装置

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直交変調器を含み、オフセット調整値に
    応じてI,Q信号のオフセットを調整する送信装置にお
    けるオフセット調整方法であって、 直交変調器に加えるオフセット電圧を複数回可変し、そ
    れぞれのオフセット電圧に対する変調出力信号のオリジ
    ンオフセットを測定し、前記測定値からオフセット調整
    値を算出することを特徴とするオフセット調整方法。
  2. 【請求項2】 直交変調器に加えるオフセット電圧を任
    意に複数回可変し、それぞれのオフセット電圧に対する
    変調出力信号のオリジンオフセットを測定する請求項1
    記載のオフセット調整方法。
  3. 【請求項3】 オフセット調整値が0の時のオリジンオ
    フセット測定値から求められたI,Qオフセット値の絶
    対値をそれぞれQ信号オフセット調整値を0としたI信
    号オフセット調整値、Q信号オフセット調整値を0とし
    た−I信号オフセット調整値、およびI信号オフセット
    調整値を0としたQ信号オフセット調整値として与えて
    それぞれのオフセット電圧に対する変調出力信号のオリ
    ジンオフセットを測定する請求項1記載のオフセット調
    整方法。
  4. 【請求項4】 それぞれのオリジンオフセット測定時に
    オリジンオフセット測定値が規格以下であればそれ以降
    の測定を中止し、そのときに設定された値をオフセット
    調整値とする請求項2または3記載のオフセット調整方
    法。
  5. 【請求項5】 算出されたI,Qオフセット調整値によ
    る調整後の変調出力信号のオリジンオフセットを測定
    し、測定値が規格値を越えていれば調整不良とする請求
    項2、3または4記載のオフセット調整方法。
  6. 【請求項6】 算出されたI,Qオフセット調整値によ
    る調整後の変調出力信号のオリジンオフセットを測定
    し、測定値が規格値を越えていれば調整後のオリジンオ
    フセット測定値にもとづいて再度オフセット調整値の設
    定処理を行う請求項2、3または4記載のオフセット調
    整方法。
  7. 【請求項7】 複数回のオリジンオフセット測定値から
    I,Q信号レベルを求め、前記オリジンオフセット測定
    値および前記I,Q信号レベルを用いてオフセット調整
    値を算出する請求項2、3または4記載のオフセット調
    整方法。
  8. 【請求項8】 複数回のオリジンオフセット測定値から
    I,Q信号レベルを算出するときに、I,Q信号レベル
    の上限および下限を設け、算出されたI,Q信号レベル
    の値を制限する請求項7記載のオフセット調整方法。
  9. 【請求項9】 調整後のオリジンオフセット良否判定レ
    ベルに対して調整時のオリジンオフセット良否判定レベ
    ルを小さくする請求項2、3または4記載のオフセット
    調整方法。
  10. 【請求項10】 調整後の測定を含む各オリジンオフセ
    ット測定値の中からオリジンオフセット値が最も小さい
    ときの設定値をI,Q信号オフセット調整値とする請求
    項9記載のオフセット調整方法。
  11. 【請求項11】 直交変調器を含み、オフセット調整値
    に応じてI,Q信号のオフセットを調整する送信装置に
    用いられるオフセット調整装置であって、 前記直交変調器による変調出力信号のオリジンオフセッ
    トを測定するオリジンオフセット測定手段と、 直交変調器に加えるオフセット電圧を複数回可変し、そ
    れぞれのオフセット電圧に対する変調出力信号のオリジ
    ンオフセットを前記オリジンオフセット測定手段によっ
    て測定し、前記測定値から算出された調整値をオフセッ
    ト調整値とするオフセット調整値決定手段と、 前記オフセット調整値決定手段により決定されたオフセ
    ット調整値を記憶する記憶手段と、 送信時に、記憶手段に記憶されたオフセット調整値を送
    信装置内の差動符号器または直交変調器に与える手段と
    を含むことを特徴とするオフセット調整装置。
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