JP2000124647A - 薄型電子装置の放熱装置 - Google Patents

薄型電子装置の放熱装置

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JP2000124647A JP10296832A JP29683298A JP2000124647A JP 2000124647 A JP2000124647 A JP 2000124647A JP 10296832 A JP10296832 A JP 10296832A JP 29683298 A JP29683298 A JP 29683298A JP 2000124647 A JP2000124647 A JP 2000124647A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クレジットカードサイズ型電子装置のような
薄型電子装置における発熱素子から発生する熱を効率的
に外部に放出することを実現できる薄型電子装置の放熱
装置を提供する。 【解決手段】 長方形状に形成したベース、中間プレー
トおよび上面カバーの3層からなり、ベースの一方の長
辺側に排気口を設け、中間プレートの開口にファンを設
け、上面カバーと中間プレートとによりそれらの短辺側
に吸気口を設け、ファンの作動により冷却用空気を吸気
口から排気口に流通させて、ベースに蓄えられた熱を外
部に放出するように構成するとともに、冷却用空気の一
部を排出する小孔をベースに備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばクレジッ
トカードサイズ型電子装置のような薄型電子装置におけ
る発熱素子から発生する熱を効率的に外部に放出するこ
とを実現できる薄型電子装置の放熱装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、ノート型パソコンなどの可搬型の
情報処理装置が普及するとともに、これらの装置の薄型
化および処理能力の向上が図られてきており、高機能、
高性能のCPUが搭載されている。このため、素子や装
置の消費電力が次第に大となり、これにともなう発熱が
問題となり、発熱源からの熱を効率よく外部に放出する
工夫がされている。一方、CPUの高機能、高性能化に
よっても、低消費電力モードが設定できるようにした
り、低電圧で駆動できるようにするなど、種々の工夫が
なされている。
【0003】上記情報処理装置を構成する発熱素子、そ
の他の発熱源からの熱を外部に放出するためには、ファ
ンにより冷却用空気を流通させる手段が最も一般的であ
るが、電子装置自体が極めて薄型化されているため、冷
却用空気の流通が円滑に行なわれず、冷却効率が低下
し、発熱源からの熱が外部に有効に放出できないという
問題点がある。
【0004】上記冷却用空気の流通量を大にすれば冷却
能力の向上が図れるが、この手段は例えば冷却ファンの
大型化を招き、電子装置全体の薄型化を阻害するのみな
らず、このような大型のファンを収納する空間を確保す
ることができないため、採用することができない。
【0005】そこで、上記の問題点を解決するために、
同一出願人は先に出願した特願平9−310213「薄
型電子装置の放熱装置」によって、装置全体の薄型化を
阻害することなく、冷却効率の向上が図れる薄型電子装
置の放熱装置を提案した。
【0006】図11は従来技術の図を示すものである。
同図(a)および同図(b)において、放熱装置61
は、アルミニウム合金などの熱伝導性の良好な材料によ
り長方形平板状に形成したベース62と、長方形状に形
成した中間プレート63と、長方形箱形状に形成した上
面カバー64とを、この順に積層してねじ穴75により
固定している。
【0007】ベース62は、中央部に短円筒状の凹部7
2を設けるとともに、一方の長辺側に臨むように複数個
のフィン68をベース62の底部から突出して設け、冷
却用空気の排気口71を形成している。また、前記フィ
ン68間は前記凹部72と連通するように連通部73を
形成している。中間プレート63は、前記凹部72と対
向する位置に円形状の開口を設けるとともに、この開口
にファン66を装着している。また、上面カバー64と
中間プレート63とによりそれらの短辺側に吸気口70
を設け、モータ67を駆動することでファン66を作動
させ冷却用空気を吸気口70から排気口71に流通させ
て、ベース62に蓄えられた熱を外部に放出するように
構成されている。
【0008】同図(c)において、前記の放熱装置61
を用いた冷却構造を説明する。例えばクレジットカード
サイズ型電子装置のような薄型電子装置81は、プリン
ト回路板82を備え、図示しないコネクタを設けて外部
と電気的接続を行うように構成されている。また、プリ
ント回路板82には高発熱素子などからなる発熱体8
3、および発熱体84を実装している。一方の発熱体8
3の上面にはアルミニウムや銅などの熱伝導性の良好な
材料により形成された伝熱ブロック85が設置され、前
述の放熱装置61のベース62の下面と接続している。
これにより、発熱体83の発熱は放熱装置61のベース
62に伝達され、ベース62を介して冷却することにな
る。
【0009】同図(c)に示すように、ファン付きヒー
トシンクを備えた放熱装置61を上面に配置する薄型電
子装置81において、放熱装置61のベース62を介し
て冷却する発熱体83以外にも高発熱素子などからなる
発熱体84がある場合がある。この場合は、発熱体84
の発熱が薄型電子装置81の内部温度を上昇させる原因
となる。
【0010】また、図11において、上面カバー64と
中間プレート63とによりそれらの短辺側に吸気口70
を設け、モータ67を駆動することでファン66を作動
させ冷却用空気を吸気口70から排気口71に流通させ
ている。すなわち、平板状の中間プレート63の上側は
吸気部を形成し、下側は排気部を形成している。この場
合、中間プレート63は平板状に形成しているので、ベ
ース62を含む排気部の高さ寸法は、放熱装置61の高
さ寸法から上面カバー64の高さ寸法を差し引いた値に
なる。このため、排気部の高さ寸法を大きく設定するこ
とができないので、排気部の空気抵抗が増大しファンの
風量を減少させる原因となる。
【0011】なお、図12によって前記放熱装置61の
要部を説明する。同図において、中間プレート63は、
ベース62に形成する凹部72と対向する位置に円形状
の開口63aを設けるとともに、この開口63aにファ
ン66を装着している。ファン66は円形状の平板から
なるファンベース66aに羽根66bを突出させて形成
し、ファン66を作動させるモータ67に軸着されてい
る。モータ67はスポーク67aを介して中間プレート
63に固定されている。また、放熱装置61の薄型化を
図るために、上面カバー64とモータ67とは接触させ
ている。なお、上面カバー64は吸気口の形成に加え
て、排気の回り込み抑制と、冷却効率の向上と、軸受け
温度の低減を図るために取付けるものである。
【0012】図12の構成において、放熱装置61を薄
型化するため軸受けのボールベアリングは1個であるた
めに、羽根66bが上下に振れ、中間プレート63と羽
根66bとの間には例えば1.0mm以上のクリアラン
スが必要となっている。そのため、羽根66bを通らな
い空気の流れが発生するので、最大静圧が低くなり、空
気抵抗の大きい時の性能低下が大きくなることがある。
【0013】また、上面カバー64とモータ67とが接
触しているため、ファン66およびモータ67の振動が
上面カバー64に伝達され結果的にネジなどによる上面
カバー64の締結部などにおいて振動音が発生すること
がある。
【0014】また、中間プレート63に装着されたファ
ン66とベース62との関係において、ベース62の底
面は例えば1.2mm程度の肉厚寸法で形成され、ベー
ス62の中央部に設けた短円筒状の凹部72は例えば
0.7mm程度の肉厚寸法とし、凹部72の直径寸法は
ファン66の投影面積に対応して例えば1.0mm程度
のクリアランスを持つように形成している。さらに、フ
ァンベース66aと凹部72とのクリアランスは例えば
0.5mm程度に設定されている。この場合、ベース6
2に形成した凹部72の肉厚寸法は放熱装置61の薄型
化を阻害することになる。
【0015】また、図11および図12の構成におい
て、ファン66はベース62の中央部に設けた短円筒状
の凹部72に対応する位置に設置されており、ファン6
6と吸気口70との距離は長くなる。このため、冷却用
空気の吸入圧力損失が大きくなるので、結果的にファン
66の風量は減少することになる。また、フィン68の
長さも余り長く形成できないので、ベース62の放熱効
率を減少させることになる。
【0016】図13は従来技術の図を示すものである。
同図(a)および同図(b)は前述の放熱装置61の適
用例を示すものである。
【0017】同図(a)において、例えば、ノート型パ
ソコンなどの薄型電子装置81は、本体部81aと、本
体部81aに回転自在に連結された表示部81bと、表
示部81bの背面に装着された放熱装置61とを備えて
いる。また、本体部81aの内部には例えば図示しない
プリント回路板に実装された高発熱素子などの発熱源8
1cが実装されている。発熱源81cと放熱装置61と
は、例えばヒートパイプ92によって熱的に連結されて
いる。発熱源81cの発熱はヒートパイプ92を介して
放熱装置61に伝達され、ファン付きヒートシンクを備
えた放熱装置61は、ファンを作動させ冷却用空気を吸
気口70から排気口71に流通させて、ベースに蓄えら
れた熱を外部に放出するように構成されている。
【0018】同図(b)において、例えば発熱源81c
の上方に空間を確保できず、放熱装置61を設置できな
い場合は、放熱装置61を発熱源81cから離れた位置
に設置する。放熱装置61と発熱源81cとはヒートパ
イプ92によって熱的に連結されている。
【0019】放熱装置61とヒートパイプ92との接続
は、図14に示すように、放熱装置61のベース62の
短辺側または/および長辺側にこれらの辺に沿う方向に
設けられた溝91にヒートパイプ92をカシメによって
はめ込むことで収納している。
【0020】この構成において、離れた位置にある発熱
源81cの熱を放熱装置61に伝熱する場合、あるいは
放熱装置61の熱を外部に伝熱する場合は、ヒートパイ
プ92を放熱装置61に取付けることになる。この際
に、ヒートパイプ92を放熱装置61のベース62にカ
シメにて行われていた。このカシメ作業は温度ストレス
や振動や衝撃試験に十分耐えるだけの強度を保つことが
困難なものである。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】前記のごとく、従来の
技術による薄型電子装置の放熱装置では次のような問題
点がある。
【0022】1)ファン付きヒートシンクを備えた放熱
装置を上面に配置する薄型電子装置において、放熱装置
のベース部を介して冷却する発熱体以外にも発熱体があ
る場合は、薄型電子装置の内部温度が上昇する。
【0023】2)中間プレートを平板状に形成した場
合、排気部の高さ寸法を大きく設定することができない
ので、排気部の空気抵抗が増大しファンの風量が減少す
る。
【0024】3)中間プレートとファンの羽根との間に
は所定のクリアランスが必要となり、このクリアランス
により、最大静圧が低くなり、空気抵抗の大きい時の性
能低下が大きい。
【0025】4)ファンおよびモータの振動が上面カバ
ーに伝達され、上面カバーの締結部などにおいて振動音
が発生する。
【0026】5)中間プレートに装着されたファンとベ
ースとの関係において、ベースに形成した凹部の肉厚寸
法は放熱装置の薄型化を阻害する。
【0027】6)ファンはベースの中央部に設置されて
おり、ファンと吸気口との距離は長くなり、冷却用空気
の吸入圧力損失が大きくなるので、ファンの風量が減少
する。また、フィンの長さも余り長く形成できないの
で、ベースの放熱効率が減少する。
【0028】7)放熱装置から離れた位置にある発熱源
の発熱をヒートパイプで放熱装置に伝達する場合、ある
いは放熱装置の熱を外部に伝熱する場合は、ヒートパイ
プを放熱装置のベースにカシメによって取付けていた。
このため、溝やヒートパイプの寸法のバラツキによって
は温度ストレスや振動や衝撃試験の際に、ヒートパイプ
が放熱装置から脱落する恐れがある。
【0029】
【課題を解決するための手段】前記の問題点を解決する
ために、この発明では次のような手段を取る。
【0030】1)放熱装置のベース部を介して冷却する
発熱体およびベース部を介して冷却していない発熱体と
を含めた発熱体近傍に冷却用空気の一部を当てるように
する。
【0031】上記の手段を取ることにより、ベース部を
介して冷却する発熱体およびベース部を介して冷却して
いない発熱体とを含めた発熱体近傍の空気の淀みを防止
する。
【0032】2)中間プレートを排気部の高さ寸法が大
きく設定できるように形成する。
【0033】上記の手段を取ることにより、排気部の空
気抵抗を低減し、ファンの風量を増加する。
【0034】3)中間プレートとファンの羽根との間に
必要な所定のクリアランスに相当する厚みを有する円形
部材をファンの外周に設ける。
【0035】上記の手段を取ることにより、最大静圧の
低下を防止し、空気抵抗の大きい時の性能低下を少なく
する。
【0036】4)ファンおよびモータの振動が上面カバ
ーに伝達されないように、接触を防止する最小限度の開
口部を上面カバーに形成する。
【0037】上記の手段を取ることにより、ファンおよ
びモータの振動が上面カバーに直接伝達することを阻止
するとともに、空気の流入も防止する。
【0038】5)ファンに対向してファンとの接触を防
止する最小限度の開口部をベースに形成する。
【0039】上記の手段を取ることにより、ベースに形
成した開口部によってファンを放熱装置の底部に設置
し、放熱装置を薄型化する。
【0040】6)ファンと吸気口との距離が短くなるよ
うな位置にファンを設置する。また、ベースにはファン
から離れた位置に長いフィンを形成する。
【0041】上記の手段を取ることにより、冷却用空気
の吸入圧力損失が少なくなるので、ファンの風量が増大
する。また、長いフィンによってベースの放熱効率が増
大する。
【0042】7)放熱装置にフィン間を流れる風の流れ
を乱す突起部を配設する。
【0043】上記の手段を取ることにより、フィン間を
流れる風の流れを乱すことができるので冷却効率が向上
する。
【0044】8)伝熱部を放熱装置に固定する際は、溝
に伝熱部をはめ込むだけではなく、放熱装置の上面カバ
ーにて前記の溝にフタをする。
【0045】上記の手段を取ることにより、伝熱部を放
熱装置に強固に固定する。
【0046】
【発明の実施の形態】この発明は、次に示したような実
施の形態をとる。
【0047】図1に示すように、本発明の薄型電子装置
の放熱装置1は、熱伝導性の良好な材料により長方形平
板状に形成したベース2と、長方形状に形成した中間プ
レート3と、長方形箱形状に形成した上面カバー4の3
層からなり、ベース2の一方の長辺側に臨むように複数
個のフィン8をベース2の底部から突設して冷却用空気
の排気口11を設け、中間プレート3に設けた円形状の
開口にファン6を装着し、上面カバー4と中間プレート
3とによりそれらの短辺側に吸気口10を設け、ファン
6の作動により冷却用空気を吸気口10から排気口11
に流通させて、ベース2に蓄えられた熱を外部に放出す
るように構成された薄型電子装置の放熱装置において、
冷却用空気の一部を排出する小孔9をベース2に備え
る。
【0048】上記の実施の形態をとることにより、図2
に示すように、小孔9から排出される冷却用空気の一部
をベース2を介して冷却しない発熱体24に当てること
でベース2を介して冷却する発熱体23およびベース2
を介して冷却しない発熱体24とを含む発熱体近傍の空
気の淀みを防止する。
【0049】また、図3に示すように、本発明の薄型電
子装置の放熱装置1は、熱伝導性の良好な材料により長
方形平板状に形成したベース2と、長方形状に形成した
中間プレート3と、長方形箱形状に形成した上面カバー
4の3層からなり、ベース2の一方の長辺側に臨むよう
に複数個のフィン8をベース2の底部から突設して冷却
用空気の排気口11を設け、中間プレート3に設けた円
形状の開口にファン6を装着し、上面カバー4と中間プ
レート3とによりそれらの短辺側に吸気口10を設け、
ファン6の作動により冷却用空気を吸気口10から排気
口11に流通させて、ベース2に蓄えられた熱を外部に
放出するように構成された薄型電子装置の放熱装置にお
いて、中間プレート3を排気部において上方向に折曲げ
るとともに、ベース2の底部から突設するフィン8を排
気部において上方向に延長する。
【0050】上記の実施の形態をとることにより、排気
部の高さ寸法を大きく設定することで、排気部の空気抵
抗を低減し、ファンの風量を増加するとともに、ベース
の放熱効率も増大するので、放熱装置の冷却効率が向上
する。
【0051】また、図4に示すように、本発明の薄型電
子装置の放熱装置1は、熱伝導性の良好な材料により長
方形平板状に形成したベースと、長方形状に形成した中
間プレートと、長方形箱形状に形成した上面カバーの3
層からなり、ベースの一方の長辺側に臨むように複数個
のフィンをベースの底部から突設して冷却用空気の排気
口を設け、中間プレートに設けた円形状の開口にファン
を装着し、上面カバーと中間プレートとによりそれらの
短辺側に吸気口を設け、ファンの作動により冷却用空気
を吸気口から排気口に流通させて、ベースに蓄えられた
熱を外部に放出するように構成された薄型電子装置の放
熱装置において、中間プレート3とファン6に形成する
羽根6bとのクリアランスに相当する厚み寸法を持つO
リング16をファン6の外周に所定のクリアランスを持
って中間プレート3に備える。
【0052】上記の実施の形態をとることにより、中間
プレートと羽根との間にクリアランスがあっても、ファ
ンの外周に設けたOリングによって、羽根を通らない空
気の流れを阻止することで、最大静圧の低下を防止し、
空気抵抗の大きい時の性能低下を少なくする。
【0053】また、図5に示すように、本発明の薄型電
子装置の放熱装置1は、熱伝導性の良好な材料により長
方形平板状に形成したベースと、長方形状に形成した中
間プレートと、長方形箱形状に形成した上面カバーの3
層からなり、ベースの一方の長辺側に臨むように複数個
のフィンをベースの底部から突設して冷却用空気の排気
口を設け、中間プレートに設けた円形状の開口にファン
を装着し、上面カバーと中間プレートとによりそれらの
短辺側に吸気口を設け、ファンの作動により冷却用空気
を吸気口から排気口に流通させて、ベースに蓄えられた
熱を外部に放出するように構成された薄型電子装置の放
熱装置において、ファン6を回動するモータ7と当該モ
ータ7と中間プレート3とをつなぐスポーク7aとの投
影面積に相当する抜き穴17を上面カバー4に備える。
なお、抜き穴17は、モータ7とスポーク7aとの部品
寸法精度や中間プレート3への組立精度、および上面カ
バーの組立精度を考慮して、モータ7とスポーク7aと
に接触しない最小限度の隙間を持つようにすることが望
ましい。
【0054】上記の実施の形態をとることにより、上面
カバーの裏面とモータの上面とを同一面上になるように
して放熱装置を薄型化しても、ファンおよびモータの振
動が上面カバーに直接伝達することを阻止するととも
に、抜き穴は空気の流入も防止する。
【0055】さらに、図5に示すように、前記モータ7
は、振動吸収性の良好な部材からなる防振シート付きラ
ベル18を上面に備える。
【0056】上記の実施の形態をとることにより、防振
シート付きラベルに放熱装置の識別と、モータとファン
とを含むファンユニットの識別とを含む識別符号を設け
ることにより、一枚のラベルで放熱装置とファンユニッ
トとを識別できる。また、ラベルの厚みにより、ファン
およびモータの振動の上面カバーへの伝達阻止と、抜き
穴からの空気の流入防止とがさらに向上する。
【0057】また、図6に示すように、本発明の薄型電
子装置の放熱装置1は、熱伝導性の良好な材料により長
方形平板状に形成したベースと、長方形状に形成した中
間プレートと、長方形箱形状に形成した上面カバーの3
層からなり、ベースの一方の長辺側に臨むように複数個
のフィンをベースの底部から突設して冷却用空気の排気
口を設け、中間プレートに設けた円形状の開口にファン
を装着し、上面カバーと中間プレートとによりそれらの
短辺側に吸気口を設け、ファンの作動により冷却用空気
を吸気口から排気口に流通させて、ベースに蓄えられた
熱を外部に放出するように構成された薄型電子装置の放
熱装置において、中間プレート3に装着したファン6の
投影面積に対応して所定のクリアランスを持つ開口19
をベース2に備える。
【0058】上記の実施の形態をとることにより、ベー
スに形成した開口にファンを設置することで、放熱装置
を薄型化する。
【0059】また、図7に示すように、本発明の薄型電
子装置の放熱装置1は、熱伝導性の良好な材料により長
方形平板状に形成したベースと、長方形状に形成した中
間プレートと、長方形箱形状に形成した上面カバーの3
層からなり、ベースの一方の長辺側に臨むように複数個
のフィンをベースの底部から突設して冷却用空気の排気
口を設け、中間プレートに設けた円形状の開口にファン
を装着、上面カバーと中間プレートとによりそれらの短
辺側に吸気口を設け、ファンを作動により冷却用空気を
吸気口から排気口に流通させて、ベースに蓄えられた熱
を外部に放出するように構成された薄型電子装置の放熱
装置において、中間プレートに装着したファン6は短辺
側に設ける吸気口10からの距離を異ならせて配置(オ
フセット配置)するとともに、ベース2の底部から突設
するフィン8は、ファン6から離れているフィン8を長
く形成し、ファン6に近づくにつれて短く形成する。
【0060】上記の実施の形態をとることにより、一方
の吸気口とファンとの距離を近くすることで、冷却用空
気の吸入圧力損失を少なくするので、ファンの風量が増
大する。また、長いフィンによってベースの放熱効率が
増大する。このため、放熱装置の冷却効率が向上する。
【0061】また、図8に示すように、本発明の薄型電
子装置の放熱装置は、熱伝導性の良好な材料により長方
形平板状に形成したベースと、長方形状に形成した中間
プレートと、長方形箱形状に形成した上面カバーの3層
からなり、ベースの一方の長辺側に臨むように複数個の
フィンをベースの底部から突設して冷却用空気の排気口
を設け、中間プレートに設けた円形状の開口にファンを
装着し、上面カバーと中間プレートとによりそれらの短
辺側に吸気口を設け、ファンの作動により冷却用空気を
吸気口から排気口に流通させて、ベースに蓄えられた熱
を外部に放出するように構成された薄型電子装置の放熱
装置において、中間プレート3の下面に前記フィン8間
を流れる風の流れを乱す突起部35をベース2の底部か
ら突設した複数個のフィン8間の略中央に相当する位置
に配設する。なお、突起部35は、ベースの上面に配設
してもよい。
【0062】上記の実施の形態をとることにより、突起
部35によってフィン間を流れる風に乱流を発生させフ
ィン8の放熱特性が向上するので、放熱装置の冷却効率
が向上する。
【0063】また、図9に示すように、本発明の薄型電
子装置の放熱装置は、熱伝導性の良好な材料により長方
形平板状に形成したベースと、長方形状に形成した中間
プレートと、長方形箱形状に形成した上面カバーの3層
からなり、ベースの短辺側または/および長辺側にこれ
らの辺に沿う方向に設けられた溝に離れた発熱源からの
熱を熱伝導可能にする伝熱部を収納し、ベースの一方の
長辺側に臨むように複数個のフィンをベースの底部から
突設して冷却用空気の排気口を設け、中間プレートに設
けた円形状の開口にファンを装着し、上面カバーと中間
プレートとによりそれらの短辺側に吸気口を設け、ファ
ンの作動により冷却用空気を吸気口から排気口に流通さ
せて、ベースに蓄えられた熱を外部に放出するように構
成された薄型電子装置の放熱装置において、ベース2は
側面の所定位置に溝41と側面の下端に係止部44とを
設け、上面カバー4は前記係止部44に係着する係止片
43を設け、上面カバー4をベース2の側面まで延長し
て形成しベース2の溝41にはめ込まれたヒートパイプ
42を保持する。
【0064】また、図10に示すように、本発明の薄型
電子装置の放熱装置は、熱伝導性の良好な材料により長
方形平板状に形成したベースと、長方形状に形成した中
間プレートと、長方形箱形状に形成した上面カバーの3
層からなり、ベースの辺に沿う方向に設けられた溝に離
れた発熱源からの熱を熱伝導可能にする伝熱部を収納
し、ベースの一方の長辺側に臨むように複数個のフィン
をベースの底部から突設して冷却用空気の排気口を設
け、中間プレートに設けた円形状の開口にファンを装着
し、上面カバーと中間プレートとによりそれらの短辺側
に吸気口を設け、ファンの作動により冷却用空気を吸気
口から排気口に流通させて、ベースに蓄えられた熱を外
部に放出するように構成された薄型電子装置の放熱装置
において、ベース2の上面に溝41を設け、上面カバー
4をベース2の上面まで延長して形成しベース2の溝4
1にはめ込まれたヒートパイプ42を保持する。
【0065】上記の実施の形態をとることにより、離れ
た発熱源からの熱をヒートパイプからなる伝熱部によっ
て放熱装置に熱伝導する場合、あるいは放熱装置の熱を
外部に伝熱する場合において、伝熱部がベースから脱落
することを防止するとともに、伝熱部を放熱装置のベー
スに強固に固定する。なお、図10に示す形態では、ヒ
ートパイプの締結はベースの上面に設けた溝にはめ込む
ため、図9に示す形態と比較して簡単かつ確実にヒート
パイプを保持する。
【0066】
【実施例】この発明による代表的な実施例を図1ないし
図10によって説明する。なお、以下において、同じ箇
所は同一の符号を付して有り、詳細な説明を省略するこ
とがある。
【0067】図1は本発明の実施例の図を示す。
【0068】同図において、放熱装置1は、アルミニウ
ム合金などの熱伝導性の良好な材料により長方形平板状
に形成したベース2と、板金などの材料により長方形状
に形成した中間プレート3と、ステンレスなどの材料に
より長方形箱形状に形成した上面カバー4とを、この順
に積層してねじ穴15により固定している。
【0069】ベース2は、中央部に短円筒状の凹部12
を設けるとともに、一方の長辺側に臨むように複数個の
フィン8をベース2の底部から突出して設け、冷却用空
気の排気口11を形成している。また、前記フィン8間
は前記凹部12と連通するように連通部13を形成して
いる。さらに、連通部13の適当な位置に冷却用空気の
一部を排出する小孔9を形成している。
【0070】中間プレート3は、前記凹部12と対向す
る位置に円形状の開口を設けるとともに、この開口にフ
ァン6を装着している。また、上面カバー4と中間プレ
ート3とによりそれらの短辺側に吸気口10を設け、モ
ータ7を駆動することでファン6を作動させ冷却用空気
を吸気口10から排気口11に流通させて、ベース2に
蓄えられた熱を外部に放出するように構成している。な
お、前記のファン6は軸流ファンあるいはターボファン
(遠心ファン)を使用するが、空気抵抗のロスはターボ
ファンの方が少なく、薄型化に適している。
【0071】図2は本発明の実施例の図を示す。
【0072】同図において、図1で示した前記の放熱装
置1の使用形態を説明する。同図(a)に示すように、
例えばクレジットカードサイズ型電子装置のような薄型
電子装置21は上面に放熱装置1を配置して冷却するこ
とができる。
【0073】同図(b)に示すように、薄型電子装置2
1は、プリント回路板22を備え、図示しないコネクタ
を設けて外部と電気的接続を行うように構成している。
また、プリント回路板22には高発熱素子などからなる
発熱体23、および発熱体24を実装している。一方の
発熱体23の上面にはアルミニウムや銅などの熱伝導性
の良好な材料により形成された伝熱ブロック25が設置
され、前述の放熱装置1のベース2の下面と接続してい
る。これにより、発熱体23の発熱は放熱装置1のベー
ス2に伝達され、ベース2を介して冷却することにな
る。
【0074】一方、ベース2の連通部13に形成された
小孔9からは冷却用空気の一部が排出され、ベース2を
介して冷却しない発熱体24に直接当てることができ
る。これにより、ベース2を介して冷却する発熱体23
およびベース2を介して冷却しない発熱体24を含めた
発熱体近傍の空気の淀みを防止することで、発熱体24
の発熱が薄型電子装置21の内部温度を上昇させる原因
を排除する。
【0075】なお、ベース2の連通部13に形成される
小孔9は、前記の発熱体23,24の発熱量や発熱体2
3,24の実装位置によって、孔の大きさと、孔の位置
と、孔の個数とが決定される。すなわち、ベース2を介
して冷却する発熱体23と、ベース2を介して冷却しな
い発熱体24とに適時に冷却用空気の一部を直接当てる
こともできる。
【0076】図3は本発明の実施例の図を示す。
【0077】同図は、放熱装置の要部を短辺方向から示
している。同図において、中間プレート3は、排気部に
おいて上方向に折曲げるとともに放熱装置1の上面を部
分的に形成する。ベース2は、底部から突設するフィン
8を排気部において上方向に延長して形成する。上面カ
バー4は、排気部を除く放熱装置1の上面を形成する。
すなわち、排気部の高さ寸法を放熱装置1の厚み寸法に
相当するように構成する。
【0078】また、上面カバー4と中間プレート3とに
よりそれらの短辺側に吸気口10を設け、モータ7を駆
動することで中間プレート3に装着するファン6を作動
させ冷却用空気を吸気口10から排気口11に流通させ
て、ベース2に蓄えられた熱を外部に放出するように構
成している。
【0079】図3に示す構成において、排気部の高さ寸
法を放熱装置1の厚み寸法に相当するように最大限に大
きく設定することで、排気部の空気抵抗を低減し、ファ
ンの風量を増加するとともに、排気部において上方向に
延長して形成したフィン8によってベース2の放熱効率
も増加するので、放熱装置の冷却効率が向上する。
【0080】図4は本発明の実施例の図を示す。
【0081】同図において、中間プレート3は、円形状
の開口3aを設けるとともに、この開口3aにファン6
を装着している。ファン6は円形状の平板からなるファ
ンベース6aに羽根6bを突出させて形成し、ファン6
を作動させるモータ7に軸着している。モータ7はスポ
ーク7aを介して中間プレート3に固定している。ま
た、ファンユニットを薄型化するため軸受けのボールベ
アリングは1個であるために、羽根6bが上下に振れ、
中間プレート3と羽根6bとの間には例えば1.0mm
以上のクリアランスを設けている。
【0082】さらに、当該中間プレート3に装着したフ
ァン6の外周には、ファン6と1.0mm程度のクリア
ランスを持った位置に、例えばゴム部材で形成するOリ
ング16を中間プレート3に装着する。なお、Oリング
16の厚さは、中間プレート3と羽根6bとの間の前記
クリアランスと同等の厚み寸法とする。
【0083】図4に示す構成において、中間プレート3
と羽根6bとの間にクリアランスがあっても、ファン6
の外周に設けたOリング16によって、羽根6bを通ら
ない空気の流れを阻止することで、最大静圧の低下を防
止し、空気抵抗の大きい時の性能低下を少なくする。
【0084】図5は本発明の実施例の図を示す。
【0085】同図(a)および同図(b)において、放
熱装置を薄型化するために、上面カバー4の裏面とモー
タ7の上面とを同一面上になるようにしている。さら
に、上面カバー4は、モータ7とスポーク7aとの投影
面積に相当する抜き穴17を形成している。抜き穴17
は、モータ7とスポーク7aとの部品寸法精度や中間プ
レート3への組立精度、および上面カバーの組立精度を
考慮して、モータ7とスポーク7aとに接触しない最小
限度の隙間を持つようにする。
【0086】さらに、同図(c)において、モータ7の
上面には適度な厚み寸法とモータ7の外形寸法と同等の
外形寸法とを持ち、振動吸収性の良好な部材からなる防
振シート付きラベル18を貼る。防振シート付きラベル
18には、放熱装置全体を識別する識別符号や、モータ
とファンとを含むファンユニットを識別する識別符号な
どの型番、製造元、図番などが印刷されている。
【0087】図5に示す構成において、放熱装置を薄型
化しても、抜き穴17によってファン6およびモータ7
の振動が上面カバー4に直接伝達することを阻止すると
ともに、抜き穴17は空気の流入も防止する。このた
め、ネジなどによる上面カバー4の締結部5などにおい
て振動音を発生することがない。また、防振シート付き
ラベル18のみによって放熱装置とファンユニットとを
識別できる。また、防振シート付きラベル18の厚みに
より、ファン6およびモータ7の振動の上面カバー4へ
の伝達阻止と、抜き穴17からの空気の流入防止とがさ
らに向上する。
【0088】図6は本発明の実施例の図を示す。
【0089】同図において、中間プレート3に装着した
ファン6の投影面積に対応して例えば1.0mm程度の
クリアランスを持つ円形状の開口19をベース2に形成
する。また、ファン6は、ベース2の底面から例えば
0.5mm程度浮かせて開口19に前記クリアランスを
保って設置する。
【0090】図6に示す構成において、ベース2に形成
した開口19にファン6を設置することにより、ファン
6の下面にはベース2の肉厚を設けないので、放熱装置
を薄型化する。
【0091】図7は本発明の実施例の図を示す。
【0092】同図において、中間プレートに装着したフ
ァン6は短辺側に設ける吸気口10からの距離を異なら
せて配置(オフセット配置)する。すなわち、ファン6
が反時計回りに回動する場合、ファン6は右短辺側に設
ける吸気口10からの距離が短くなるように配置する。
また、左短辺側とファン6との距離が長くなるため、ベ
ース2の底部から突設するフィン8をファン6から離れ
ているフィン8を長く形成し、ファン6に近づくにつれ
て短く形成する。
【0093】図6に示す構成において、右短辺側に設け
る吸気口10とファン6との距離を近くすることで、冷
却用空気の吸入圧力損失を少なくするので、ファンの風
量が増大する。また、長いフィン8によってベース2の
放熱効率が増大する。このため、放熱装置の冷却効率が
向上する。
【0094】図8は本発明の実施例の図を示す。
【0095】同図(a)において、放熱装置は、前述の
図1に示した構成と同等の形態をとるので、詳細な説明
は省略する。ただし、ベースに形成する冷却用空気の一
部を排出する小孔9は必ずしも必要ではない。図4の特
徴的な形態は、同図(a)に示すように、ベース2の底
部から突設した複数個のフィン8間の略中央に相当する
位置に前記フィン8間を流れる風の流れを乱す突起部3
5を複数個配設するものである。また、突起部35は、
同図(b)に示すように、中間プレート3の下面に形成
する。なお、突起部35は、ベースの上面に配設しても
よい。
【0096】図8に示す構成において、突起部35がフ
ィン間を流れる風に乱流を発生させフィン8の放熱特性
が向上することにより、放熱装置の冷却効率が向上す
る。
【0097】つぎに、前述の図1、図3ないし図8に示
した放熱装置において、離れた位置にある発熱源の熱を
放熱装置に伝熱する場合、あるいは放熱装置の熱を外部
に伝熱する際に用いるヒートパイプの放熱装置への取付
けについて説明する。
【0098】図9は本発明の実施例の図を示す。
【0099】同図において、ベース2の短辺側または/
および長辺側にこれらの辺に沿う方向に設けられた溝4
1に離れた発熱源からの熱を熱伝導可能にするヒートパ
イプ42を収納するに際して、ベース2の下端に係止部
44を形成し、上面カバー4をベース2の下端まで延長
して前記の係止部44に係着する係止片43を形成す
る。これにより、上面カバー4は、係止片43をベース
2の係止部44に係着させることで、ベース2の溝41
にはめ込まれたヒートパイプ42を内側に押圧しながら
保持することになる。
【0100】図9に示す構成において、離れた発熱源か
らの熱をヒートパイプによって放熱装置に熱伝導する場
合、あるいはヒートパイプによって放熱装置の熱を外部
に伝熱する場合において、ヒートパイプがベースから脱
落することを防止するとともに、ヒートパイプをベース
に強固に固定する。
【0101】図10は本発明の実施例の図を示す。
【0102】同図は、放熱装置の要部を短辺方向から示
している。同図において、ベース2に設けられた溝41
に離れた発熱源からの熱を熱伝導可能にするヒートパイ
プ42を収納するに際して、ベース2は長辺側の一辺を
凸型に形成し、その上面にこの辺に沿う方向に溝41を
形成する。上面カバー4はベース2の上面まで延長して
形成し、例えばベース2の側面にサラネジ45によって
締結することで、ベース2の溝41にはめ込まれたヒー
トパイプ42を下側に押圧しながら保持することにな
る。
【0103】図10に示す構成において、離れた発熱源
からの熱をヒートパイプからなる伝熱部によって放熱装
置に熱伝導する場合、あるいは放熱装置の熱を外部に伝
熱する場合において、伝熱部がベースから脱落すること
を防止するとともに、伝熱部を放熱装置のベースに強固
に固定する。なお、ヒートパイプの締結において、ベー
スの上面に設けた溝にはめ込むため、前述の図9に示す
形態と比較して簡単かつ確実にヒートパイプを保持す
る。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
に示すような効果が期待できる。
【0105】冷却用空気の一部を排出する小孔をベース
に備えることにより、小孔から排出される冷却用空気の
一部を発熱素子などからなる発熱体に当てることによ
り、発熱体近傍の空気の淀みを防止することができる。
このため、放熱装置を上面に設置する薄型電子装置の内
部温度を上昇させる原因を排除することができる。
【0106】また、中間プレートを排気部において上方
向に折曲げるとともに、ベースの底部から突設するフィ
ンを排気部において上方向に延長することにより、排気
部の高さ寸法を大きく設定することで、排気部の空気抵
抗を低減し、ファンの風量を増加するとともに、ベース
の放熱効率も増大するので、放熱装置の冷却効率を向上
することができる。
【0107】また、中間プレートとファンに形成する羽
根とのクリアランスに相当する厚み寸法を持つOリング
をファンの外周に所定のクリアランスを持って中間プレ
ートに備えることにより、中間プレートと羽根との間に
クリアランスがあっても、ファンの外周に設けたOリン
グによって、羽根を通らない空気の流れを阻止すること
で、最大静圧の低下を防止し、空気抵抗の大きい時の性
能低下を少なくすることができる。
【0108】また、ファンを回動するモータと当該モー
タと中間プレートとをつなぐスポークとの投影面積に相
当する抜き穴を上面カバーに備えることにより、上面カ
バーの裏面とモータの上面とを同一面上になるようにし
て放熱装置を薄型化しても、抜き穴は空気の流入を防止
するとともに、ファンおよびモータの振動が上面カバー
に直接伝達することを阻止することができるので、上面
カバーの締結部などにおいて振動音を発生することがな
い。
【0109】さらに、前記モータは、振動吸収性の良好
な部材からなる防振シート付きラベルを上面に備え、防
振シート付きラベルに放熱装置の識別と、モータとファ
ンとを含むファンユニットの識別とを含む識別符号を設
けることにより、一枚のラベルで放熱装置とファンユニ
ットとを識別できる。また、ラベルの厚みにより、ファ
ンおよびモータの振動の上面カバーへの伝達阻止と、抜
き穴からの空気の流入防止とをさらに向上することがで
きる。
【0110】また、中間プレートに装着したファンの投
影面積に対応して所定のクリアランスを持つ開口をベー
スに備えることにより、ベースに形成した開口にファン
を設置することで、放熱装置を薄型化することができ
る。
【0111】また、中間プレートに装着したファンは短
辺側に設ける吸気口からの距離を異ならせて配置すると
ともに、ベースの底部から突設するフィンはファンから
離れているフィンを長く形成し、ファンに近づくにつれ
て短く形成することにより、一方の吸気口とファンとの
距離を近くすることで、冷却用空気の吸入圧力損失を少
なくするので、ファンの風量を増大することができる。
また、長いフィンによってベースの放熱効率を増大する
ことができる。このため、放熱装置の冷却効率を向上す
ることができる。
【0112】また、中間プレートの下面または/および
ベースの上面にフィン間を流れる風の流れを乱す突起部
をベースの底部から突設した複数個のフィン間の略中央
に相当する位置に配設することにより、フィン間を流れ
る風に乱流を発生させフィンの放熱特性を向上すること
ができ、冷却効率を向上することができる。
【0113】また、伝熱部を放熱装置に固定する場合に
おいて、ベースは側面の所定位置に溝と側面の下端に係
止部とを設け、上面カバーは前記係止部に係着する係止
片を設け、上面カバーをベースの側面まで延長して形成
しベースの溝にはめ込まれたヒートパイプを保持する。
あるいは、ベースは長辺側の一辺を凸型に形成し、その
上面にこの辺に沿う方向に溝を形成し、上面カバーはベ
ースの上面まで延長して形成し、ベースの溝にはめ込ま
れたヒートパイプを保持することにより、離れた発熱源
からの熱をヒートパイプからなる伝熱部によって放熱装
置に熱伝導する場合、あるいは放熱装置の熱を外部に伝
熱する場合において、伝熱部がベースから脱落すること
を防止するとともに、伝熱部をベースに強固に固定する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の図である。
【図2】本発明の実施例の図である。
【図3】本発明の実施例の図である。
【図4】本発明の実施例の図である。
【図5】本発明の実施例の図である。
【図6】本発明の実施例の図である。
【図7】本発明の実施例の図である。
【図8】本発明の実施例の図である。
【図9】本発明の実施例の図である。
【図10】本発明の実施例の図である。
【図11】従来技術の図である。
【図12】従来技術の図である。
【図13】従来技術の図である。
【図14】従来技術の図である。
【符号の説明】
1:放熱装置 2:ベース 3:中間プレート 4:上面カバー 6:ファン 6b:羽根 7:モータ 7a:スポーク 8:フィン 9:小孔 16:Oリング 17:抜き穴 18:防振シート付きラベル 19:開口 35:突起部 41:溝 42:ヒートパイプ 43:係止片 44:係止部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱伝導性の良好な材料により長方形平板状
    に形成したベースと、長方形状に形成した中間プレート
    と、長方形箱形状に形成した上面カバーの3層からな
    り、ベースの一方の長辺側に臨むように複数個のフィン
    をベースの底部から突設して冷却用空気の排気口を設
    け、中間プレートに設けた円形状の開口にファンを装着
    し、上面カバーと中間プレートとによりそれらの短辺側
    に吸気口を設け、ファンの作動により冷却用空気を吸気
    口から排気口に流通させて、ベースに蓄えられた熱を外
    部に放出するように構成された薄型電子装置の放熱装置
    において、 冷却用空気の一部を排出する小孔(9)をベース(2)
    に備える、 ことを特徴とする薄型電子装置の放熱装置。
  2. 【請求項2】熱伝導性の良好な材料により長方形平板状
    に形成したベースと、長方形状に形成した中間プレート
    と、長方形箱形状に形成した上面カバーの3層からな
    り、ベースの一方の長辺側に臨むように複数個のフィン
    をベースの底部から突設して冷却用空気の排気口を設
    け、中間プレートに設けた円形状の開口にファンを装着
    し、上面カバーと中間プレートとによりそれらの短辺側
    に吸気口を設け、ファンの作動により冷却用空気を吸気
    口から排気口に流通させて、ベースに蓄えられた熱を外
    部に放出するように構成された薄型電子装置の放熱装置
    において、 中間プレート(3)を排気部において上方向に折曲げる
    とともに、ベース(2)の底部から突設するフィン
    (8)を排気部において上方向に延長する、 ことを特徴とする薄型電子装置の放熱装置。
  3. 【請求項3】熱伝導性の良好な材料により長方形平板状
    に形成したベースと、長方形状に形成した中間プレート
    と、長方形箱形状に形成した上面カバーの3層からな
    り、ベースの一方の長辺側に臨むように複数個のフィン
    をベースの底部から突設して冷却用空気の排気口を設
    け、中間プレートに設けた円形状の開口にファンを装着
    し、上面カバーと中間プレートとによりそれらの短辺側
    に吸気口を設け、ファンの作動により冷却用空気を吸気
    口から排気口に流通させて、ベースに蓄えられた熱を外
    部に放出するように構成された薄型電子装置の放熱装置
    において、 中間プレート(3)とファン(6)に形成する羽根(6
    b)とのクリアランスに相当する厚み寸法を持つOリン
    グ(16)をファン(6)の外周に所定のクリアランス
    を持って中間プレート(3)に備える、 ことを特徴とする薄型電子装置の放熱装置。
  4. 【請求項4】熱伝導性の良好な材料により長方形平板状
    に形成したベースと、長方形状に形成した中間プレート
    と、長方形箱形状に形成した上面カバーの3層からな
    り、ベースの一方の長辺側に臨むように複数個のフィン
    をベースの底部から突設して冷却用空気の排気口を設
    け、中間プレートに設けた円形状の開口にファンを装着
    し、上面カバーと中間プレートとによりそれらの短辺側
    に吸気口を設け、ファンの作動により冷却用空気を吸気
    口から排気口に流通させて、ベースに蓄えられた熱を外
    部に放出するように構成された薄型電子装置の放熱装置
    において、 ファン(6)を回動するモータ(7)と当該モータ
    (7)と中間プレート(3)とをつなぐスポーク(7
    a)との投影面積に相当する抜き穴(17)を上面カバ
    ー(4)に備える、 ことを特徴とする薄型電子装置の放熱装置。
  5. 【請求項5】前記モータ(7)は、 振動吸収性の良好な部材からなる防振シート付きラベル
    (18)を上面に備える、 ことを特徴とする請求項4記載の薄型電子装置の放熱装
    置。
  6. 【請求項6】熱伝導性の良好な材料により長方形平板状
    に形成したベースと、長方形状に形成した中間プレート
    と、長方形箱形状に形成した上面カバーの3層からな
    り、ベースの一方の長辺側に臨むように複数個のフィン
    をベースの底部から突設して冷却用空気の排気口を設
    け、中間プレートに設けた円形状の開口にファンを装着
    し、上面カバーと中間プレートとによりそれらの短辺側
    に吸気口を設け、ファンの作動により冷却用空気を吸気
    口から排気口に流通させて、ベースに蓄えられた熱を外
    部に放出するように構成された薄型電子装置の放熱装置
    において、 中間プレートに装着したファン(6)の投影面積に対応
    して所定のクリアランスを持つ開口(19)をベース
    (2)に備える、 ことを特徴とする薄型電子装置の放熱装置。
  7. 【請求項7】熱伝導性の良好な材料により長方形平板状
    に形成したベースと、長方形状に形成した中間プレート
    と、長方形箱形状に形成した上面カバーの3層からな
    り、ベースの一方の長辺側に臨むように複数個のフィン
    をベースの底部から突設して冷却用空気の排気口を設
    け、中間プレートに設けた円形状の開口にファンを装着
    し、上面カバーと中間プレートとによりそれらの短辺側
    に吸気口を設け、ファンの作動により冷却用空気を吸気
    口から排気口に流通させて、ベースに蓄えられた熱を外
    部に放出するように構成された薄型電子装置の放熱装置
    において、 中間プレートに装着したファン(6)は短辺側に設ける
    吸気口(10)からの距離を異ならせて配置するととも
    に、ベース(2)の底部から突設するフィン(8)はフ
    ァン(6)から離れているフィン(8)を長く形成し、
    ファン(6)に近づくにつれて短く形成する、 ことを特徴とする薄型電子装置の放熱装置。
  8. 【請求項8】熱伝導性の良好な材料により長方形平板状
    に形成したベースと、長方形状に形成した中間プレート
    と、長方形箱形状に形成した上面カバーの3層からな
    り、ベースの一方の長辺側に臨むように複数個のフィン
    をベースの底部から突設して冷却用空気の排気口を設
    け、中間プレートに設けた円形状の開口にファンを装着
    し、上面カバーと中間プレートとによりそれらの短辺側
    に吸気口を設け、ファンの作動により冷却用空気を吸気
    口から排気口に流通させて、ベースに蓄えられた熱を外
    部に放出するように構成された薄型電子装置の放熱装置
    において、 中間プレート(3)の下面または/およびベース(2)
    の上面に前記フィン(8)間を流れる風の流れを乱す突
    起部(35)をベース(2)の底部から突設した複数個
    のフィン(8)間の略中央に相当する位置に配設する、 ことを特徴とする薄型電子装置の放熱装置。
  9. 【請求項9】熱伝導性の良好な材料により長方形平板状
    に形成したベースと、長方形状に形成した中間プレート
    と、長方形箱形状に形成した上面カバーの3層からな
    り、ベースの短辺側または/および長辺側にこれらの辺
    に沿う方向に設けられた溝に離れた発熱源からの熱を熱
    伝導可能にする伝熱部を収納し、ベースの一方の長辺側
    に臨むように複数個のフィンをベースの底部から突設し
    て冷却用空気の排気口を設け、中間プレートに設けた円
    形状の開口にファンを装着し、上面カバーと中間プレー
    トとによりそれらの短辺側に吸気口を設け、ファンの作
    動により冷却用空気を吸気口から排気口に流通させて、
    ベースに蓄えられた熱を外部に放出するように構成され
    た薄型電子装置の放熱装置において、 ベース(2)は側面の所定位置に溝(41)と側面の下
    端に係止部(44)とを設け、 上面カバー(4)は前記係止部(44)に係着する係止
    片(43)を設け、 上面カバー(4)をベース(2)の側面まで延長して形
    成しベース(2)の溝(41)にはめ込まれたヒートパ
    イプ(42)を保持する、 ことを特徴とする薄型電子装置の放熱装置。
  10. 【請求項10】熱伝導性の良好な材料により長方形平板
    状に形成したベースと、長方形状に形成した中間プレー
    トと、長方形箱形状に形成した上面カバーの3層からな
    り、ベースの辺に沿う方向に設けられた溝に離れた発熱
    源からの熱を熱伝導可能にする伝熱部を収納し、ベース
    の一方の長辺側に臨むように複数個のフィンをベースの
    底部から突設して冷却用空気の排気口を設け、中間プレ
    ートに設けた円形状の開口にファンを装着し、上面カバ
    ーと中間プレートとによりそれらの短辺側に吸気口を設
    け、ファンの作動により冷却用空気を吸気口から排気口
    に流通させて、ベースに蓄えられた熱を外部に放出する
    ように構成された薄型電子装置の放熱装置において、 ベース(2)の上面に溝(41)を設け、 上面カバー(4)をベース(2)の上面まで延長して形
    成しベース(2)の溝(41)にはめ込まれたヒートパ
    イプ(42)を保持する、 ことを特徴とする薄型電子装置の放熱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9213224B2 (en) 2010-08-09 2015-12-15 Seiko Epson Corporation Projector having cooling device that supplies cooling air in two supply directions

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