JP2000124369A - 放熱部材 - Google Patents

放熱部材

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JP2000124369A
JP2000124369A JP10293401A JP29340198A JP2000124369A JP 2000124369 A JP2000124369 A JP 2000124369A JP 10293401 A JP10293401 A JP 10293401A JP 29340198 A JP29340198 A JP 29340198A JP 2000124369 A JP2000124369 A JP 2000124369A
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JP
Japan
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plate
heat
thermal expansion
heating element
coefficient
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JP10293401A
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English (en)
Inventor
Tadahiro Nishimoto
忠弘 西本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で放熱特性に優れ、温度上昇に伴う剥れ
等の発生が防止され長期に亘って高放熱特性を維持し得
る半導体素子の冷却用として適する放熱部材の提供。 【解決手段】 複数の板状体が所定の間隔をおいて並設
されてなり、発熱体上に接合されて熱の放散を行なう放
熱部材において、板状体の少なくとも表面が炭素繊維を
結合剤で結合して形成された伝熱層で構成されてなるこ
とを特徴とする放熱部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発熱体に結合して
使用される放熱部材、更に詳しくは、集積回路等の半導
体素子の冷却に適した放熱部材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピューターの高性能化、高速
化は著しいものがある。これらは半導体回路の高周波数
化による処理速度の向上によるものである。これにとも
ない半導体素子の発熱が増大し、その放熱が重要な問題
となってきている。このため、従来、セラミックが配合
されたプラスチック等で封止された半導体素子にアルミ
ニウムやセラミック等の放熱フィンを接着したり、冷却
ファンで冷却する方法がとられてきた。放熱フィンにつ
いてはアルミニウムやセラミックでは比重の関係から重
量が増え、放熱ファンの方法では取付のためにスペース
が必要となり装置が小さくできない等の問題があった。
また、アルミニウムの放熱フィンは熱伝導率が270W
・m-1・K-1と非常に高く放熱性は高いが、熱膨張係数
が24×10-6/℃と半導体素子または封止材に用いら
れる材料の熱膨張係数に対して大きく、材料間での熱応
力の発生が避けられず、接着部の剥離、封止材の破損、
ひいては半導体素子の異常等を引き起こす原因となっ
た。セラミックの放熱フィンでは熱膨張係数は半導体素
子または封止材とかなり近い熱膨張係数をとれるが、ア
ルミニウム等の金属と比較すると熱伝導率が低いため放
熱性能が劣るという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、軽量で放熱
特性に優れ、温度変化に起因する剥離等の発生が防止さ
れ、長期に亘って高放熱特性を維持し得る、半導体素子
の冷却用として適する放熱部材を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するため鋭意検討を行った結果、炭素繊維を結合剤
で結合した材料が熱伝導が大きく、半導体素子等との熱
膨張率が近似し剥離の発生が少ないことを見出してなさ
れたもので、具体的には、複数の板状体が所定の間隔を
おいて並設され、発熱体上に接合されて熱の放散を行う
放熱部剤において、板状体の少なくとも表面が炭素繊維
を結合剤で結合して形成された伝熱層で構成されてなる
ことを特徴とする放熱部材を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の放熱部材1は、図1に示
すように熱を伝導し、放散する板状体2が所定の間隔を
おいて併設され、半導体素子等の発熱体3に接合され
る。板状体2は一般的に連結材4で連結されて一体化さ
れて発熱体3に接着剤等で接合される。板状体2は、図
2に示すように、炭素繊維5、5が結合剤で結合された
板状に成形され伝熱層2aを有する。
【0006】炭素繊維5は板状体2の両端に亘って連続
し、一方向に配向するように揃えられ、その一端の端面
が発熱体3に対峙する位置となるように配設される。一
般には、炭素繊維を揃えた状態で結合剤を含浸せしめて
長尺状の板状体に賦形して硬化せしめ、これを炭素繊維
と直交する方向に切断して、炭素繊維5の端部が切口に
露出した状態の板状体2とされる。しかし、板状体2の
端部の強度向上、接着性改良等を目的として被覆材をコ
ーティングして薄膜を形成させることを排除するもので
はない。また、炭素繊維5の大部分は一方向に配向して
いることが望ましいが、一部を幅方向に延びるようにす
ることも熱を分散させる上で好ましい方法である。
【0007】炭素繊維5としては制限するものではない
がピッチ系の炭素繊維が好ましい。ピッチ系の炭素繊維
は熱伝導率が高く、また、熱膨張率の低い板状体2を得
ることができる。炭素繊維の太さに制限はなく、目的に
応じて任意の太さの繊維を使用することができるが、一
般には、0.1〜50μm、好ましくは0.5〜30μ
m、特に好ましくは3〜20μm程度のものが使用され
る。また、炭素繊維は熱伝導率が100〜2000W・
-1・K-1、好ましくは200〜2000W・m-1・K
-1のものが使用される。熱伝導率が100W・m-1・K
-1より小さいと放熱効果が低下する。
【0008】結合剤としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂のいずれでもよいが、炭素繊維への含浸性、成形
性、耐熱性、繊維との接着性等からエポキシ樹脂、ポリ
イミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化
性樹脂が好ましく、特に好ましくはエポキシ樹脂が用い
られる。板状体2の材料として一方向に引き揃えた炭素
繊維をエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂などの樹脂で固
めたプリプレグとよばれるものを使用することができ
る。プリプレグは予め樹脂を含んでいるので、所定の厚
さの板状体に賦形し硬化するだけで板状体2を形成する
ことができる。
【0009】炭素繊維5と結合剤との割合としては、炭
素繊維が、通常40〜90体積%、好ましくは50〜7
0体積%、樹脂が、通常10〜60体積%、好ましくは
30〜50体積%である。炭素繊維の割合が40体積%
より小さいと、十分に放熱することができない。また、
90体積%より大きいと板状体2の表面の物理的あるい
は機械的強度が低下し、発塵するおそれがある。こうし
て得られた板状体2は、炭素繊維5の一端側を発熱体3
に接合することによって、発熱体3に発生した熱を板状
体2に伝導して放熱することができる。
【0010】しかし、炭素繊維5を一方向に配向せしめ
ると、熱伝導は炭素繊維5の配向方向には発現するが、
それに直交する方向には小さいものとなり温度分布が生
じる。また、板状体2の熱膨張は炭素繊維5の配向方向
には低膨張率となるが、それに直交する方向には膨張率
は減少せず、このため、発熱体3の発熱による温度変化
によって、発熱体3と放熱部材1との接合が剥離して熱
伝導が悪くなったり、あるいは、発熱体3として半導体
素子を使用するときは、熱膨張率の差のために歪みが生
じ半導体素子の機能を損傷するおそれが生じる。
【0011】熱膨張率を発熱体3の熱膨張率と合せて剥
離等を防止するために、図3に示すように、板状体2の
中心に板状体2の幅方向の熱膨張率の小さい芯材2bを
介装することが望ましい。板状体2の幅方向の熱膨張率
としては、板状体2としたときの幅方向の熱膨張率と発
熱体3の熱膨張率との差が通常、10×10-6/℃以
下、好ましくは2.0×10-6/℃、特に好ましくは
0.5×10-6/℃以下のものが使用される。発熱体3
が半導体素子であるときは半導体あるいは半導体が封止
されているときは半導体パッケージ材料との熱膨張率の
差が上述の範囲にあるものが使用される。
【0012】このような板状体2の幅方向の熱膨張率を
発熱体3の熱膨張率と等しくするための芯材2bの材料
としては、低熱膨張率の繊維を合成樹脂で結合した複合
材が好ましい。芯材2bに用いられる繊維としては、通
常、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等の熱膨張率
が通常10×10-6/℃以下の繊維が用いられる。熱伝
導率が良好なので、炭素繊維が好ましく用いられる。
【0013】合成樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂のどちらでもよいが、繊維への含浸性、成形性、
耐熱性、繊維との接着性等からエポキシ樹脂、ポリイミ
ド樹脂、ビスマレイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性
樹脂が好ましく、特にエポキシ樹脂が好ましい。芯材2
bに用いる合成樹脂は伝熱層2aを構成する結合剤と同
じものを用いることが芯材2bと伝熱層2aとの層間剥
離を防止する上で好ましい。繊維の割合は、通常30〜
70体積%、樹脂の割合は、通常30〜70体積%であ
る。樹脂は通常熱膨張率が大きいので、樹脂の割合が多
すぎると、芯材の熱膨張率を小さくすることが難しくな
る。
【0014】芯材2bの繊維6は、図3に示すように、
発熱体3の接合面に平行な方向に揃えられ、これを合成
樹脂で結合して板状に賦形され、その両面に伝熱層2
a、2aが積層される。芯材2bと伝熱層2aの積層
は、各々の層を形成してから接着剤によって接合しても
よいが、伝熱層2aを構成する炭素繊維プリプレグと芯
材2bを構成するプリプレグとを積層し加圧下に加熱硬
化すると各層の接合が強固となるので好ましい。
【0015】複数の板状体2は連結材4によって所定間
隔に並列されて一体化される。連結材4は、発熱体4の
熱膨張率とほぼ等しい熱膨張率の材料で形成される。連
結材4の長手方向の熱膨張率は発熱体3の熱膨張率に対
して通常±10×10-6/℃、好ましくは±2×10-6
/℃の範囲とされる。従って芯材2bと同様の材料によ
って形成することができる。連結材4によって一体化さ
れた板状体2は接着剤による接着、あるいは超音波を用
いて融着することによって接合することができる。接着
には、接着剤が用いられるが、アルミナ、カーボン、銀
などを含む熱伝導性接着剤を用いることが好ましい。
【0016】
【実施例】熱伝導率620W・m-1・K-1の炭素繊維
(三菱化学社製「ダイアリードK13C」)49体積
%、エポキシ樹脂51体積%からなるプリプレグ(三菱
化学社製「HYEJ16M95D」)を3層、炭素繊維
が同一方向となるように積層し、伝熱層とした。芯材と
して、炭素繊維47体積%、エポキシ樹脂53体積%か
らなるプリプレグ(三菱化学社製「HMF3113」)
を2層、炭素繊維が同一方向となるように積層した。
【0017】芯材の両側に、伝熱層を積層した。一枚の
フィンで、プリプレグは8層重ねられたことになる。伝
熱層の炭素繊維の配向方向は、中心層の炭素繊維の配向
方向に対して90度となるようにした。このようにして
得られた8層重ねのプリプレグは、次いで、オートクレ
ーブを用いて177℃、7atmで加圧成形され、フィ
ンを得た。得られたフィンは表面層の炭素繊維の配向方
向に対する垂直方向の熱膨張率は、4.5×10-6
℃、フィンの熱伝導率は220W・m-1・K-1であっ
た。このように、シリコン半導体の熱膨張率4.2×1
-6/℃とほぼ同じ熱膨張係数と、アルミニウムと同等
の熱伝導率を有するフィンが得られた。
【0018】
【発明の効果】半導体及び半導体パッケージ等の発熱体
に熱膨張差による応力を与えることなく放熱性の高い放
熱部材を提供でき、より高集積な半導体の使用を可能と
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放熱部材を示す斜視図
【図2】板状体の一例を示す部分切欠き斜視図
【図3】板状体の他の例を示す部分切欠き斜視図
【符号の説明】
1. 放熱部材 2. 板状体 2a 伝熱層 2b 芯材 3. 発熱体 4. 連結材 5. 炭素繊維 6. 繊維

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の板状体が所定の間隔をおいて並設
    され、発熱体上に接合されて熱の放散を行なう放熱部材
    において、板状体の少なくとも表面が炭素繊維を結合剤
    で結合して形成された伝熱層で構成されてなることを特
    徴とする放熱部材。
  2. 【請求項2】 炭素繊維が、板状体の両端に亘って連続
    し、その一端が発熱体に対峙するように配設された伝熱
    層を有する請求項1記載の放熱部材。
  3. 【請求項3】 板状体の幅方向における熱膨張率が発熱
    体の熱膨張率に対して±10×10-6/℃以内である芯
    材の両面に伝熱層を積層してなる請求項1または2記載
    の放熱部材。
  4. 【請求項4】 伝熱層は発熱体の接合面に直交する方向
    に配向するように炭素繊維が配設され、芯材は発熱体の
    接合面に平行する方向に配向するように繊維が配設され
    てなる請求項1〜3いずれかに記載の放熱部材。
  5. 【請求項5】 発熱体が半導体素子である請求項1〜4
    いずれかに記載の放熱部材。
  6. 【請求項6】 板状体の熱膨張率と、発熱体の熱膨張率
    との差が±2×10 -6/℃以内である請求項1〜5いず
    れかに記載の放熱部材。
  7. 【請求項7】 熱伝導率が、100〜2000W・m-1
    ・K-1の炭素繊維を使用した請求項1〜6いずれかに記
    載の放熱部材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009005029A1 (ja) * 2007-07-02 2009-01-08 Starlite Co., Ltd. 樹脂製ヒートシンク
CN114623623A (zh) * 2022-03-14 2022-06-14 冠冷科技(深圳)有限公司 一种采用金属面板封装的tec半导体制冷片

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009005029A1 (ja) * 2007-07-02 2009-01-08 Starlite Co., Ltd. 樹脂製ヒートシンク
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