JP2000124173A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2000124173A
JP2000124173A JP29491198A JP29491198A JP2000124173A JP 2000124173 A JP2000124173 A JP 2000124173A JP 29491198 A JP29491198 A JP 29491198A JP 29491198 A JP29491198 A JP 29491198A JP 2000124173 A JP2000124173 A JP 2000124173A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体基板上に形成された薄膜を研磨する
際、研磨面が平坦で且つ残膜の厚さむらが生じない半導
体装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 半導体基板の基板表面上に形成された薄
膜の研磨に際し、前記基板表面が平坦な基板を用い、又
は平坦となるように矯正した後、研磨粉を含む砥石を用
いて研磨する。 【効果】 基板表面上に形成された薄膜に膜厚むらを生
じることなく、さらにパターンに対応した薄膜の凹部を
加工することなく、薄膜の凸部のみを平坦に加工できる
ので、高性能な半導体装置を高い歩留まりで製造し、安
価に提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板表面上
に形成された薄膜を砥石を用いて化学的機械研磨加工す
る半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】集積度が256Mbit以上のDRAM
(Dynamic Random Access Me
mory)等の高集積な半導体装置の製造工程では、最
小寸法が0.2μm以下の微細なパターンを形成するこ
とになる。光リソグラフィを用いてこのように微細なパ
ターンを高精度に形成するためには露光光の短波長化や
開口数の増大が必要となる。それに伴い、光リソグラフ
ィ工程で用いる縮小投影露光装置の許容焦点深度が浅く
なる。この工程において、基板表面に形成された薄膜上
の感光剤膜(ホトレジスト膜)に高い解像度で微細な回
路パターンを露光転写するためには、被露光面である感
光剤膜表面で0.3μm以下の平坦度が必要である。
【0003】感光剤膜表面の平坦性を得る手法として、
特開平7−314298号公報には加熱により前記感光
剤膜が形成される下地となる絶縁膜を軟化させてリフロ
ーさせるリフロー平坦化法が開示されている。また、当
該絶縁膜の凸部を溶かして平坦化するエッチング法、さ
らに研磨粉を含むスラリーと研磨パッドを用いて化学的
機械的に当該絶縁膜を加工する化学的機械研磨加工(C
MP:Chemical Mechanical Po
lishing)法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のリ
フロー平坦化法やエッチング法では、段差部分を局所的
に平滑化できるものの、半導体基板の広い領域(直径3
0mm以上)にわたって露光装置の浅い焦点深度の許容
範囲を満たすほどの平坦度が得られないという問題があ
った。一方、従来の化学的機械研磨加工法はリフロー平
坦化法に比べて良い平坦性が得られる。しかしながら、
従来の化学的機械研磨加工法は基板表面上に形成された
薄膜面を柔軟な研磨布(例えば、ポリウレタンからなる
研磨パッドであり、縦弾性係数でいうと1000kg/
cm2以下)に押し当てて基板表面を研磨する方法であ
るため、基板表面に数百μm以上の間隔で凹凸が存在す
ると当該凹凸に研磨布が倣ってしまう。半導体基板の表
面には数μm以下の凹凸が無数に存在するため当該半導
体基板表面を広い範囲に渡って高精度に平坦化すること
が困難であった。
【0005】研磨部材への半導体基板の押しつけ力が大
きい程、すなわち加工面圧が高いほど、また、基板表面
の段差パターンの隣接する凸部の間隔が広いほど加工後
の基板表面の平坦性は悪化する。この現象を低減するた
め加工面圧を下げると、加工能率が低下して加工時間が
増大するという問題が生じる。
【0006】研磨剤と研磨布とを用いる代わりに、研磨
砥粒を樹脂で固めた砥石を用いて基板表面を加工する技
術が特開平9−232260号に開示されている。砥石
は研磨布に比べて硬い(例えば、5000kg/cm2
以上)ため、加工前の基板表面に凹凸が存在しても、加
工後の基板表面を平坦にすることができる。しかしなが
ら、砥石を用いると、新たに残膜の厚さが不均一となる
ことが判明した。残膜の厚さの不均一性は2つに分類さ
れる。第1は基板表面に同心円状に生じるものであり、
第2は基板表面に斑点状に生じるものである。発明者ら
が検討した結果、同心円状のものは基板の取り付け治具
を調整することにより低減できるが、斑点状のものは
0.1μm以下まで残膜の厚さむらを低減することが困
難であった。
【0007】なお、加工中に半導体基板を遊星運動させ
て平坦性の加工むらを低減する加工方法が特開平7−1
328号に開示されている。
【0008】また,真空吸着で半導体基板を保持して研
磨部材に押し付けた後、真空吸着を開放して研磨を行う
ことにより、平坦性の加工むらを低減する方法が特開平
5−251411号に開示されている。
【0009】さらに、研磨屑を除去する複数の溝を有
し、曲げ剛性の高い研磨部材を用いて基板表面の半導体
装置の微細な凹凸構造の凹部を研磨せずに凸部のみを研
磨して平坦性を向上する方法が特開平7−314298
号に開示されている。
【0010】また、研磨部材と半導体基板との間隙に研
磨材を十分に介在させることにより加工速度低下の低減
を狙って、研磨部材の外周を囲って研磨剤の懸濁液の液
溜まりを形成して加工する方法が特公平7−7755号
に記載されている。
【0011】さらに、半導体基板を固定するチャック面
の曲率を任意に変化させることにより残膜厚さの同心円
状の不均一性を低減することを目的として半導体基板を
研磨する装置が特開平9−38858号に記載されてい
る。
【0012】また、研磨剤の懸濁液中の気泡除去のため
表面活性剤を添加して表面張力を低減したり脱気処理を
施した液体を固化手段とした冷凍チャックを用いて半導
体基板を凍結固定し、基板表面を砥石で研削する方法が
特開平9−007986号に記載されている。
【0013】さらに、半導体基板のチャックへの固定を
簡略化するため含水可能な吸着パッドに半導体基板を水
貼りにより吸着し、冷却固化させて、基板表面を研磨す
る方法が特開平9−123059号に記載されている。
【0014】しかしながら、いずれの先行技術において
も残膜の厚さが斑点状に不均一となる問題やその対策に
関しては記載されていない。
【0015】本発明の目的は、表面に起伏を有する半導
体基板上に形成された薄膜の凸部を砥粒を含む砥石を用
いて加工する際の当該薄膜の残膜の斑点状の厚さむらの
発生を低減あるいは防止することのできる半導体装置の
製造方法を提供することである。
【0016】本発明の他の目的は、半導体基板表面に形
成された回路パターンの凸部分を平坦に加工し、凹部の
加工を低減或いは防止して研磨時間を低減し、スループ
ットを向上することのできる半導体装置の製造方法を提
供することである。
【0017】また、本発明の他の目的は、半導体基板表
面に形成された薄膜の凸部分を平坦に加工し、凹部の加
工を低減あるいは防止し、かつ残膜の厚さむらの発生を
低減あるいは防止することのできる半導体装置の製造方
法を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の一実施例によれ
ば、半導体基板の基板表面上に形成された薄膜を研磨す
る場合、前記基板表面が平坦な基板を用い、又は平坦と
なるように矯正した後、研磨粉を含む砥石を用いて研磨
することにより当該薄膜の斑点状の厚さむらの発生が低
減された半導体装置の製造方法が提供される。
【0019】表面が平坦な、或いは平坦にされた該半導
体基板の研磨ホルダー(保持部材)への固定は、該基板
裏面と該半導体基板を保持する保持部材との非接触領域
に流動化した媒体を供給し、該媒体を固化させることに
より行うことができる。
【0020】なお、基板表面を平坦にするということ
は、例えば、砥石表面の面粗さ曲線の山頂線と該基板表
面との距離が所定距離に保持された状態をいう。本発明
で述べた山頂線を説明するための部材の部分拡大した概
略断面図を図6に示す。なお、このようなデータは表面
粗さ計を用いることにより得ることができる。部材10
0の表面の粗さ曲線101のうち最も突出した点を結ん
だ線を山頂線102、最も深い点を結んだ線を谷底線1
03という。
【0021】また、基板表面の矯正は、基板裏面側から
所望の箇所に局所的な力を加えることによりことにより
行うことができる。
【0022】さらに、基板表面の矯正は、基板の表面側
から矯正用のジグ(矯正板)を押し当て、基板表面に形
成された薄膜の面粗さ曲線の山頂線と接触させることに
より行うことができる。
【0023】半導体基板の基板表面形状が平坦になるよ
うに制御した後、基板裏面とホルダー(固定台)との非
接触領域を液状媒体を供給し、固化することにより該基
板を固定して化学的機械研磨加工するので、半導体基板
に化学的機械研磨加工時の砥石等の研磨手段からの反力
による基板表面の平坦度の劣化を生じない。そのため、
基板表面上に形成された薄膜に膜厚むらを生じることが
ない。すなわち、薄膜を有する基板表面と研磨板の面粗
さ曲線の山頂線との距離を一定の距離に保持して薄膜を
化学的機械研磨加工するので、半導体基板上の残膜の厚
さむらを生じることがない。これにより、特性が均一で
高性能な半導体装置を製造することができる。
【0024】なお、発明者は、砥石(研磨板)を用いる
化学的機械研磨法による半導体装置の製造方法におい
て、斑点状で0.1μm以下の残膜の厚さむらが生じる
主要因が基板表面、すなわち、被加工物である薄膜の形
成された基板表面の平坦度の不良に起因することを実験
的に発見し検証した。すなわち、基板表面上に形成され
た薄膜の表面を研磨手段に押しつける加工方法では、薄
膜の表面の面粗さ曲線の山頂線が基準面となってしま
い、薄膜の底に存在する基板表面の数十nm以下の微小
な凹凸を平坦に矯正することができず、その状態で薄膜
の表面を研磨加工すると、薄膜の表面が平坦に加工され
た後には、基板表面の凹凸分だけ薄膜の膜厚が変動して
しまい、その結果残膜の厚さむらが生じることを見いだ
した。
【0025】また、含水可能な吸着パッドは、半導体基
板を水貼りにより吸着する吸着パッドの表面形状が荷重
下の研磨加工に伴って経時変化、すなわち研磨中に基板
の動きに応じて吸着パッド表面の動的な剛性が変化する
ので長期間に渡って加工荷重を均一に維持することが困
難なことを見いだした。すなわち、吸着パッド表面の山
頂線を一定に保持することが極めて困難であった。
【0026】本発明で述べる残膜の厚さむらとは、半導
体基板上に点在状に配列し形成されたパターンの同一段
差部分の残膜の厚さ、すなわち、薄膜の表面と基板表面
との距離のばらつきのことを言う。
【0027】特に、研磨板の剛性が高くなると、すなわ
ち研磨手段の縦弾性係数が1000kg/cm2以上に
大きくなると、数ミリ〜数十ミリの周期または単独で存
在する±50nm以下の基板表面の凹凸の形状が、従来
の化学的機械研磨加工法では、加工後の残膜の厚さむら
として顕著に現われることを見いだした。
【0028】この残膜の厚さむらは剛性の高い砥石で化
学的機械研磨方法を用いる際の特有の現象であることが
判明し、半導体装置を製造する際に高精度化を図る上で
の障害となることが解った。その結果、基板表面形状の
影響を無くし、極めて高精度に半導体装置を製造する製
造方法の開発が必要とされた。本発明は、上記知見に基
づいて成されたものである。
【0029】
【発明の実施の形態】(実施例1)以下、本発明の一実
施例を図を用いて説明する。なお、それぞれ図中におい
て、同一の機能の部分には同一の番号を付した。
【0030】図1は本発明の一実施例の半導体装置の製
造方法を示す概略断面図である。
【0031】図1(a)は半導体基板の化学的機械研磨
加工前の状態、図1(b)はホルダー(本ホルダーは移
動手段に接続されている)に装着された半導体基板の加
工開始直前の状態、図1(c)はホルダーに装着された
半導体基板の加工開始直後の状態、図1(d)はホルダ
ーに装着された半導体基板の加工終了時の状態、図1
(e)はホルダーから取り外した半導体基板の加工後の
状態を示す一例である。
【0032】図1(a)に示すように、半導体基板1は
基板表面2上に半導体装置の機能要素の一部を形成した
複数のパターン3と、これらのパターン3およびパター
ン3の存在しない基板表面2の領域を覆う薄膜4とで主
に構成される。このような薄膜を有する半導体基板は、
通常、100nm程度の小さな起伏や10μm〜200
μm程度の大きな反りを有している。また、パターン3
の配列間隔の大きさに応じて薄膜4の表面形状は、起伏
5が存在する。
【0033】図1(b)は、薄膜4を有する半導体基板
1の基板裏面8を移動手段7に設けた固定手段6で保持
し、基板表面2の形状を平坦に矯正した状態を示す。ホ
ルダー(固定手段)6としては、基板表面2の形状を平
坦に矯正可能なように、基板表面との接触支持部分を局
所的に押したり引いたりする動作の可能な構造が望まし
く、特願平9−322544号に記載されている半導体
基板の固定台の構造の応用が考えられる。
【0034】図1(c)は移動手段7と研磨板10とを
図示していない純水を図示しない供給手段(例えば定量
供給ポンプと配管系)を介して供給し、研磨板10と薄
膜4の間に介在させて化学的機械研磨加工を開始した直
後の状態を示す。なお、純水の代わりに、砥粒や分散剤
を含むスラリ液を用いることにより研磨速度を速めるこ
とができるが、砥粒の凝集を防止するための撹拌装置等
が必要になる。
【0035】固定手段6に保持した半導体基板の加工時
の摩擦力による横ズレや脱落を防止するため、半導体基
板の外形と略同一の内周形状を有するガイド部材9(リ
テーナ)を備えている。
【0036】なお、ガイド部材9と研磨板10とを所定
荷重で押しつけ互いに接触させることにより、移動手段
7の研磨板10に対する姿勢を常に一定に保持すること
を容易にしかも高精度に行なうことが可能である。その
結果、固定手段6に装着した半導体基板1の研磨板10
に対する姿勢の矯正が容易になるという利点もある。
【0037】図1(d)は移動手段7により半導体基板
1と研磨板10とを相対的に制御し運動させて行なう薄
膜4の化学的機械研磨加工の加工終了直前の状態を示
す。薄膜表面が研磨板10により半導体基板の全領域に
おいて平坦に加工されており、加工初期に存在した薄膜
表面の起伏が無くなり平坦になっている。
【0038】図1(b)で示すように加工開始前に基板
表面2が平坦に矯正されているので、図1(d)で示す
ように薄膜表面が平坦に加工された加工終了時には、半
導体基板全域に渡って配列点在しているパターンの反復
した配列のそれぞれの対応する位置における薄膜の表面
と基板表面との距離は半導体基板全域に渡って0.1μ
m以下の所望の範囲内に納めることができる。±50n
m以下にすることも可能である。すなわち、残膜の厚さ
むらの発生を低減あるいは防止することができる。
【0039】図1(e)は化学的機械研磨加工を終え、
固定手段6から取り外された半導体基板の状態である。
基板表面を平坦に矯正していた基板裏面への固定力が解
放されるため、基板表面2の平坦度は低下し、基板表面
上を覆っている薄膜の表面形状もその変化に対応した平
坦度に低下するものの、薄膜の表面と基板表面2との距
離は変わらないため残膜の厚さむらは生じない。
【0040】なお、研磨板10は適度な硬度の微細な研
磨砥粒を分散させた固定砥粒盤の砥石であり、研磨板の
縦弾性係数は3000kg/cm2(294Mpa)以
上の値にするのが望ましいことが発明者により明らかに
なった。
【0041】参考例として、図2と図3に従来技術の一
例の概略断面図を示し、本発明との違いを述べる。
【0042】被研磨基板を図2(a)に示す。この基板
の構造は実施例1と同様である。
【0043】図2(b)は薄膜4を基板表面2に有する
半導体基板1の基板裏面18を、移動手段7に設けたホ
ルダー(固定手段)16で保持した状態を示す。固定手
段16は柔軟で含水可能な弾性体で構成されており、容
易に伸縮可能な構造体であり、基板裏面18の凹凸形状
に追従して半導体基板を保持できる。基板裏面18を水
の表面張力を利用して水貼りして保持できる。
【0044】図2(c)は移動手段7とポリウレタンか
らなる研磨布20とを図示していない純水または砥粒や
分散剤を純水に調合したスラリ液を、図示しない供給手
段経由で供給し、研磨布20と薄膜4の間に介在させて
化学的機械研磨加工を開始した直後の状態を示す。固定
手段16で保持した半導体基板の横ズレや脱落を防止す
るため、半導体基板の外形と略同一の内周形状を有する
ガイド部材9(リテーナ)を備えている。
【0045】図2(d)は移動手段により半導体基板と
研磨板20との相対的な加工運動を制御して薄膜を化学
的機械研磨し、その加工終了直前の状態を示す。研磨布
20は柔軟な硬度の弾性体である。研磨布の縦弾性係数
は1000kg/cm2(98Mpa)以下の値が薄膜
表面のうねりに追従し易い点から広く用いられていた。
しかし、研磨布の表面形状が半導体基板上のパターン凹
部の形状にも追従して加工してしまう。従って、加工時
間の経過につれ薄膜の平均的な厚さの値は小さくなるも
ののパターン凹部が加工されてしまうので、平坦化性能
が良くないと言う問題が生じる。
【0046】図2(e)は化学的機械研磨加工を終え固
定手段16から取り外した薄膜付きの半導体基板の断面
概略図である。基板裏面を保持する手段が柔軟であり、
さらに、研磨手段も柔軟であるため、薄膜表面は凸部の
みならず凹部も半導体基板全域で研磨されてしまう。そ
のため、薄膜の表面と基板表面との距離、すなわち、残
膜の厚さが半導体基板全域に渡って不均一となり、残膜
の厚さむらが生じる。
【0047】図3は従来技術の第2の参考例として、研
磨手段に縦弾性係数が大きい硬い砥石を用いた場合の一
例の断面概略図である。
【0048】被研磨基板を図3(a)に示す。この基板
の構造は実施例1と同様である。
【0049】図3(b)は薄膜4を基板表面2に有する
半導体基板1の基板裏面18を移動手段7に設けたホル
ダー(固定手段)16で保持した状態を示す。固定手段
16は柔軟で含水可能な弾性体で構成されており容易に
伸縮可能な構造体であり、水貼りにより基板裏面の凹凸
の形状に追従して半導体基板を保持する。
【0050】図3(c)は移動手段7と研磨板30とを
図示していない純水または砥粒や分散剤を純水に調合し
たスラリ液を図示しない供給手段経由で供給し、研磨板
30と薄膜4の間に介在させて化学的機械研磨加工を開
始した直後の状態を示す。固定手段16に保持した半導
体基板の横ズレや脱落を防止するため、半導体基板の外
形と略同一の内周形状を有するガイド部材9(リテー
ナ)を備えている。研磨板30の剛性が高くかつ平坦で
あるため薄膜の表面の突出した部分が選択的に早く研磨
加工でき、薄膜の凹部の加工の進行が少ない。
【0051】図3(d)は移動手段7により半導体基板
と研磨板との相対的な加工運動を制御して薄膜を化学的
機械研磨し、加工終了直前の状態を示す。研磨板30は
縦弾性係数10000kg/cm2(980Mpa)以
上と剛性が高く平坦な砥石である。従って、薄膜表面の
凸部のみ選択的に加工されるため、平坦な薄膜表面が形
成される。
【0052】図3(e)は化学的機械研磨加工を終え固
定手段16から取り外した薄膜付きの半導体基板であ
る。基板裏面を保持する手段が柔軟であるため、薄膜表
面が平坦に加工されているにも係わらず、薄膜表面と基
板表面との距離、すなわち、残膜の厚さが半導体基板全
域に渡って不均一となる領域が発生し、残膜の厚さむら
が生じる。
【0053】以上図1で述べてきたように、本発明は薄
膜を有する基板表面の形状を、砥石表面の山頂線との距
離が一定となるように矯正して研磨加工するため、残膜
の厚さむらを解消することができる。なお、この距離は
0.1μm〜10μmの範囲内であれば実用上問題な
い。
【0054】(実施例2)以下、本発明の別の実施例を
説明する。
【0055】図4は本発明の第2の実施例の半導体装置
の製造方法を示す概略断面図である。
【0056】被研磨基板を図4(a)に示す。この基板
の構造は実施例1と同様である。
【0057】図4(b)は、薄膜4を有する半導体基板
1の基板裏面38を移動手段7に設けた固定手段36で
保持した状態を示す。固定手段36は突起部35が数m
m以下の間隔で複数配列され、それぞれの突起部の先端
部分がほぼ平坦面をなす構造である。突起部の先端部分
は一辺が0.2mm以下の略矩形または直径0.2mm
以下の略円形をなしている。突起部35の先端部分を基
板裏面に接触させることで形成される領域、すなわち、
突起部の周辺と基板裏面と囲まれた領域39は配管系3
7につながった弁31と吸引排気手段33で吸引排気可
能な構造である。領域39の吸引圧力を制御して、基板
裏面38を吸引して突起部35に接触保持して、研磨手
段30上へ移動する。吸引力はゲージ圧で−200mm
Hg以下であれば良い。
【0058】図4(c)は、固定手段36に吸引固定し
た基板表面上に形成された薄膜を平坦な研磨手段30の
表面に軽く押し当て接触させて、弁31を切り換えて領
域39の吸引圧力を解放し、固定手段36と研磨手段3
0とで半導体基板1を挟んだ状態である。
【0059】図4(d)は、固定手段36と基板裏面3
8とで囲まれた領域39に供給手段34から弁32と配
管系37を経由し、液体を供給して充満させ圧力を制御
して、基板表面上の薄膜面の山頂線と研磨手段の表面の
山頂線とを接触させ、基板裏面38と突起部35の先端
部分との隙間や領域39を充満させた液体の温度を、弁
44と循環系46を経た液温制御手段45で固定台の温
度を制御して、液体を固化させた後、所定の荷重を加え
て砥石30によって薄膜4を研磨加工開始した直後の状
態である。基板裏面38に液体を供給する圧力を制御す
ることにより、薄膜の表面を基準面として基板表面2を
平坦に矯正した状態で基板裏面全域を固化した媒体で固
定できる。その結果、基板裏面の凹凸形状や面粗さに依
存せずに基板表面2の微小な凹凸形状を矯正することが
できる。しかも、基板表面2の形状を矯正した状態のま
ま基板裏面38と固定手段36との間の空間領域39を
固体化して保持するので、薄膜の表面に加工荷重が加わ
っても半導体基板を変形させずに研磨加工できる。な
お、空間領域39は全て固化することが望ましい。
【0060】図4(e)は、基板表面上の薄膜の研磨加
工終了直前の状態を示す図であり、薄膜4の表面が砥石
30の表面に倣って平坦に加工されている。
【0061】図4(f)は化学的機械研磨加工を終え固
定手段36と基板裏面との間の領域39で固化していた
媒体を、温度制御手段45で固定手段(固定台)36の
温度を制御して液化させ、必要に応じて配管系37と弁
31を経て、吸引排気手段33で除去して、配管系37
と弁32を経て、供給手段34から純水または空気や窒
素ガス等の気体を供給して、脱却させた半導体基板の状
態である。基板表面2の形状を平坦に矯正していた基板
裏面への固定力が解放されたため、基板表面2の平坦度
は低下し、基板表面上を覆っている薄膜表面もその変化
に対応した平坦度に低下しているものの、薄膜表面と基
板表面との距離は変わらず、残膜の厚さむらは許容範囲
まで低減される。 なお、媒体の温度の制御方法とし
ては、温度制御した冷媒を温度制御手段経由で循環させ
る方法や、固定台にヒータを設けて温度制御する方法、
さらには、ペルチェ素子を内蔵させ電気的に加熱や冷却
を行なう方法等が応用できる。
【0062】また、実施例1や2において、基板の表面
側と裏面側の平行度が高いほど表面側の平坦度を容易に
調整できる。
【0063】(実施例3)図5は本発明の第3の一実施
例の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。特
に、半導体基板上の薄膜の山頂線が平坦面を成している
場合に適用するのが好ましい化学的機械研磨加工方法の
一実施例である。
【0064】被研磨基板を図5(a)に示す。この基板
の構造は実施例1と同様である。
【0065】図5(b)は、加工前の半導体基板が第2
の固定手段40に装着された状態である。第2の固定手
段40は、配列間隔が2mm以下の複数の突起部41を
有し、その突起部の先端部分42は有効面積が約0.0
5mm2以下で、それぞれの面粗さの山頂線が全て同一
の平坦面を成し、薄膜4と固定台とで挾まれる領域43
を配管系47を経由して図示していない排気手段で負圧
にして吸引し、基板表面上の薄膜の表面の山頂線と先端
部分の山頂線とが接するように吸引圧力を制御可能な構
造である。
【0066】なお、第2の固定手段として、本願と同一
出願人からの特願平9−322544号に示したような
吸着台を用いることができる。第2の固定手段を用いる
ことにより、被加工面である薄膜の表面の凸部の包絡面
を平坦な基準面とすることができ、その結果、薄膜の下
層にある基板表面2の形状を平坦に矯正することが容易
にできる。
【0067】図5(c)は、第2の固定手段40を用い
て、基板表面2が平坦に矯正された基板裏面38に移動
手段7に設けた固定手段26を近接させ固定した状態で
ある。基板裏面38に近接する固定手段26の面は略平
坦な形状であれば良い。固定手段26と基板裏面38と
が近接して形成する非接触な領域39に固化可能な液状
の媒体を供給し、図示していない温度制御手段により図
4(c)の場合の一実施例と同様に液状の媒体を固化さ
せて、半導体基板1を固定手段26に対して固定するこ
とができる。半導体基板1を固定手段26に固定した後
に、第2の固定手段40を薄膜の表面から離脱させる
と、基板表面2の凹凸形状が平坦な状態で半導体基板が
固定台26に保持される。なお、半導体基板1が予め固
定手段40で矯正されているので、固定手段26と基板
表面38とは接触せずに適度な隙間が存在していても良
い。従って、液状の媒体がその隙間に供給できれば良い
ので、特突起部の無い略平坦な金属板やセラミックス板
に液状の媒体の噴出孔とそれに繋がる配管系とを設けた
構造も可能である。当該隙間は媒体により充満されるこ
とが望ましい。
【0068】図5(d)は、固定台26に基板表面2の
形状が平坦な状態で保持された基板表面2上の薄膜4を
表面の平坦な砥石20に所定の荷重で押しつけ、図示し
ていない加工液または純水を薄膜4と砥石20との間に
介在させて、化学的機械研磨加工を開始した直後の状態
である。
【0069】図5(e)は、基板表面上の薄膜4の化学
的機械研磨加工終了時の状態である。砥石20により薄
膜4の表面が平坦に加工されている。
【0070】図5(f)は化学的機械研磨加工を終え固
定手段26と基板裏面38との間の領域39で固化して
いる媒体の温度を、図示してない温度制御手段で図4
(f)の場合の一実施例と同様に制御して液化させ、脱
却した半導体基板の状態である。基板表面2を平坦に矯
正していた基板裏面への固定力が解放されたため、基板
表面2の平坦度は低下し、基板表面上を覆っている薄膜
の表面もその変化に対応した平坦度に低下するものの、
薄膜表面と基板表面との距離は変わらず、0.1μm以
下の範囲内に残膜の厚さむらを低減することができる。
【0071】なお、半導体基板と固定台の隙間である領
域39に侵入させた液状の媒体は、その表面張力で領域
39に滞留し、余分なものが隙間外へ流出するので、特
別なシール構造は不要であるが、必要に応じて柔軟なゴ
ム材等の弾性体を用いたシール機構を設けることも可能
である。
【0072】(実施例4)図7は、本発明の第4の実施
例を示す断面の部分拡大概略図である。特に半導体基板
の表と裏の両面の平坦度が不十分な場合に適用するのが
好ましい化学的機械研磨加工方法の一実施例である。
【0073】図7(a)は、半導体基板の断面図であ
る。半導体基板51の中央部を切断線59で省略し、そ
の左右に基板表面52と基板裏面53とを示した。基板
表面52の面粗さは基板裏面53の面粗さに比べて小さ
いものの、数mmオーダ間隔で数〜数十nm台の凹凸形
状を成している。
【0074】図7(b)は、それぞれ複数の突起部を有
し、それぞれの突起部の先端部分が略平坦面をなす第1
の固定台60と第2の固定台70とで基板表面と基板裏
面とを挟み、固定台70の突起部と基板裏面53との非
接触の領域72に固化可能な液状の媒体を供給し、実施
例2と同様の温度制御手段(図示せず)で液状の媒体の
温度を制御して固化させた状態である。
【0075】図7(c)は、固定台70に対し基板裏面
53を固定した状態で、表面52を押さえていた固定台
60を退避させた状態である。
【0076】図7(d)は、固定台70に対し基板裏面
53を固定した状態で、基板表面を微小な溝81を有す
る砥石80で研磨加工し、平坦な基板表面54を形成し
ている状態を示す。
【0077】図7(e)は、基板表面54を加工した
後、砥石を退避させて、基板表面54を洗浄した後、固
定台60を近接させた状態を示す。
【0078】図7(f)は、固定台60と基板表面54
との接触していない空間の領域61に固化可能な液状の
第2の媒体を供給し、実施例2と同様の温度制御手段
(図示せず)で第2の液状の媒体の温度を制御して固化
させた状態である。
【0079】図7(g)は、固定台70側の固化した媒
体の温度を制御し流動化させて除去し、半導体基板を固
定台70から固定台60に持ち換えた状態である。例え
ば、第1の媒体を18℃以上で固化するものとし、第2
の媒体を20℃以下で固化するものとすれば、図7
(b)〜図7(e)では固定台を20℃以上に保ち、図
7(g)では20℃から18℃以下に温度を下げて保
つ。図7(f)では20℃から18℃に温度を遷移させ
る。なお、領域72に供給する第1の媒体と領域61に
供給する第2の媒体として、それぞれ固化温度を数度以
上異ならせた成分の媒体を用いることにより、一方の媒
体を固化した状態で他方の媒体を液化することができ
る。これにより、半導体基板の一方の面の境界を固化固
定した状態で半導体基板の他方の面の境界を液化し半導
体基板を固定台70から離脱可能となり、固定台間で半
導体基板51を持ち換える操作が容易になる。両者の媒
体の固化する温度が互いに近接ないしは同一な場合に
は、各領域を局所的に加熱冷却して半導体基板51を介
して表裏で温度勾配を形成するように温度制御すること
ができる。これにより少なくとも半導体基板の片面が常
に固定されているので、半導体基板を矯正したままその
平坦度を崩さずに持ち換える操作を行なうことが可能で
ある。
【0080】図7(h)は、固定台60に対し基板表面
54を固定した状態で、基板裏面53を微小な溝86を
有する砥石85で研磨加工している状態を示す。
【0081】図7(i)は、基板裏面を加工し、平坦な
基板裏面55を形成した後、砥石を退避させて、裏面5
5を洗浄した後、固定台60から離脱した半導体基板を
示す。半導体基板51の基板表面54と基板裏面55と
両面が平坦に加工されている。
【0082】図7(j)は、基板表面54上にアルミ等
の金属配線90と下地カバー膜としてのSiO2等の酸
化膜91のパターンが形成され、その上に有機SOG膜
92が塗布されている状態の一例である。有機SOG膜
92の表面93は基板表面上のパターン90や91等の
形状に応じて起伏が存在する。
【0083】図7(k)は半導体基板51を固定台60
と固定台70とで挟み、基板表面54を平坦に矯正した
状態を示す。図7(i)で示したように基板表面54と
基板裏面55とが平坦面であるため、半導体基板51の
基板裏面55を平坦な包絡面を形成する突起部71を有
する固定台70に所定荷重で押しつけるか、固定台70
に吸着することで、基板表面54を平坦に保持すること
が容易に行なえる。すなわち、図7(i)で示したよう
な半導体基板51を用いた場合には基板裏面55を基準
面として基板表面を平坦に保持できるという本発明の特
長がある。
【0084】図7(l)は、基板裏面55と固定台70
との互いに非接触な領域72に、温度により液化や固化
する液状の媒体を供給して充満させ、実施例2と同様の
温度制御手段(図示せず)を用いて液状の媒体の温度を
制御して固化して半導体基板51を固定した状態を示し
ている。
【0085】図7(m)は、固定台70に半導体基板を
固定した後、固定台60を退避させ、固定保持した基板
表面54上に塗布した有機SOG膜92の表面を、微小
な溝86を有する砥石88で研磨加工している状態を示
す。
【0086】図7(n)は、有機SOG膜92の表面を
加工した後、砥石を退避させて、洗浄した後、固定台7
0から離脱した半導体基板を示す。半導体基板51の表
面54と加工後の有機SOG膜92の表面95との距離
が半導体基板全域に渡って一定で残膜の厚さむらを0.
1μm以下まで低減することができた。
【0087】なお、平坦性の精度は多少劣るが、基板表
面側のみを平坦化した基板を用いることもできる。ま
た、本実施例では基板を固定台60と固定台70で挟み
込んでから基板裏面側を保持して表面側を研磨している
が、固定台60を使わず固定台70だけを用いて基板を
保持し、基板表面を研磨することもできる。
【0088】(実施例5)図17は両面鏡面基板のよう
に半導体基板51の基板表面54と基板裏面55とがそ
れぞれ平坦な場合の化学的研磨加工方法の第5の実施例
を示す。
【0089】図17(a)で示すような半導体基板51
の基板表面54と基板裏面55とがそれぞれ平坦な場合
の半導体基板51を用いる場合には基板裏面55を基準
面として基板表面を平坦に保持できる。
【0090】図17(b)は、基板表面54上にアルミ
等の金属配線90と下地カバー膜としてのSiO2等の
酸化膜91のパターンが形成され、その上に有機SOG
膜92が塗布されている状態の一例である。有機SOG
膜92の表面93は基板表面上のパターン90や91等
の形状に応じて起伏が存在する。
【0091】図17(c)は半導体基板51を固定台6
0と固定台70とで挟み、基板表面54を平坦に矯正し
た状態を示す。基板表面54と基板裏面55とが平坦面
であるため、平坦な包絡面を形成する突起部71を有す
る固定台70に所定荷重で押しつけるか、固定台70に
吸引することで、基板表面54を平坦に保持することが
容易に行なえる。
【0092】図17(d)は、基板裏面55と固定台7
0との互いに非接触な領域72に、温度により液化や固
化する液状の媒体を供給して充満させ、実施例2と同様
の温度制御手段(図示せず)を用いて液状の媒体の温度
を制御して固化して半導体基板51を固定した状態を示
している。
【0093】図17(e)は、固定台70に半導体基板
を固定した後、固定台60を退避させ、固定保持した基
板表面54上に塗布した有機SOG膜92の表面を、微
小な溝86を有する砥石88で研磨加工している状態を
示す。
【0094】図17(f)は、有機SOG膜92の表面
を加工した後、砥石を退避させて、洗浄した後、固定台
70から離脱した半導体基板を示す。半導体基板51の
表面54と加工後の有機SOG膜92の表面95との距
離が半導体基板全域に渡って一定で、残膜の厚さむらが
0.1μm以下の平坦面が得られた。
【0095】上記実施例1〜5で示したように、基板裏
面を支持している固定台と基板裏面との非接触な隙間を
媒体でふさぎ固化することにより接触面積が増大する。
これにより、化学的機械研磨加工時の加工面に生じる反
力による半導体基板の不規則な変形を防止でき、加工荷
重の変動や偏りを解消できる。さらには、化学的機械研
磨加工時の加工面に生じる摩擦熱の伝導散逸を促進でき
るので、局所的な温度差による化学反応の不均一性を解
消できる。従って、本発明のように被加工物である半導
体基板の基板裏面と固定台の非接触な隙間領域を液状媒
体で埋め固化した状態で化学的機械研磨加工する方法
は、小面積の先端部が平坦面を形成しているピンチャッ
ク等の突起型の固定台で単に半導体基板を吸引固定して
化学的機械研磨加工する場合より、加工特性が格段に安
定し、加工精度が向上する大きな特長もある。
【0096】さらに、被加工物である半導体基板の基板
裏面と固定台の非接触な隙間を液状媒体で埋めて固化し
た状態で、固定台全体すなわち固定台と一体となってい
る半導体基板共々数μm以下の微小量だけ凹形状または
凸形状等に変形させて、化学的機械研磨加工することに
より、半導体基板全体に数mm以上と比較的大きな間隔
または周期で、薄膜形成プロセス起因等で生じる同心円
状等の膜厚差を制御し化学的機械研磨加工して、所望の
膜厚形状にすることも可能である。
【0097】さらには、部分的な領域のみを平坦に加工
することも容易である。
【0098】また、薄膜形成プロセス起因等で生じる同
心円状等の膜厚差を有する半導体基板の薄膜面を平坦な
基準に押しつけて、基板裏面を固定台に固化固定する際
に生じる、半導体基板全体に渡る大きな基板面の逆変形
の現象も、固定台と一体となっている半導体基板共々数
μm以下の微小量だけ凹形状または凸形状等に制御変形
させて、化学的機械研磨加工することにより、所望の膜
厚形状にすることも可能である。これらの、半導体基板
の形状を固定台共々に変形させて化学的機械研磨加工す
る際には、被加工物の薄膜の膜厚をin−situでモ
ニタするとさらに精度向上とスループット向上をもたら
す効果がある。
【0099】研磨手段である砥石の溝は砥石と基板表面
との間に介在する加工液を適度に逃がして、加工時の流
体の動圧力による隙間拡大を防止する役を担っている。
さらには、砥粒を固定した固定砥粒盤においては、加工
に伴って離脱して来る砥粒を溝内に滞留させて数%程度
の適度な懸濁濃度を維持することにより化学的反応効率
を向上する役を有している。また、固定砥粒盤である砥
石から離脱砥粒以外に外部より化学的研磨作用促進のた
めにスラリを滴下する場合にはこのスラリを溝内に滞留
させ化学的反応効率を向上する役も有している。なお、
この微小な溝は、砥石に形成される気孔を最適化するこ
とでも同等の役を得られる。
【0100】さらに、半導体基板上のパターンの凹凸や
間隔、周期が種々の場合が有り、さらには、化学的機械
研磨加工の進行に伴い凹凸形状が変化して加工効率が変
化するのに対応するため、代表的な回路パターンの段差
形状よりは数倍〜十数倍程度の大きさの段差構造と等価
な溝や気孔を固定砥粒盤である砥石に形成しておくこと
により安定した加工特性が得られる。なお、ここで用い
る半導体基板の表と裏の各表面はそれぞれ平坦で有れば
良く互いの平行度は問題とならない。すなわち、半導体
基板の表面と研磨手段の表面とが常に平行に接するよう
に半導体基板を固定した固定台を取り付けた移動手段の
姿勢を制御することで安定した化学的機械研磨加工が行
なえる。
【0101】なお、両面鏡面状の半導体基板を用いる場
合には、半導体基板表面上の薄膜に膜厚むらが存在して
いても、実施例2で示したような固定台36の突起部3
5の山頂線に半導体基板の平坦な裏面を接触させ液状媒
体を介して固化固定した後、平坦な研磨手段でこの薄膜
を化学的機械研磨加工することにより、当初存在した薄
膜の膜厚むらを解消して、膜厚むらのない薄膜に加工で
きるという特長もある。
【0102】(実施例6)図8、9は本発明の第6の実
施例の概略断面図である。球面座を有する取付台172
に、複数の独立に伸縮可能な電歪部材170を介して設
置した固定台171に半導体基板160が固定してあ
る。半導体基板160と研磨手段162とで挟まれ加工
液163の介在する隙間は、周知の複数の電歪部材17
0の伸縮量を制御することにより2μm以下の範囲で制
御され、大口径の半導体基板の主要な領域を残膜の厚さ
むら0.1μm以下の範囲内で研磨加工することができ
る。
【0103】図8は複数の電歪部材170に電圧を印加
していない状態を示し、図9は複数の電歪部材170の
うち、中央部に配置した電歪部材程伸び量が大きくなる
ように電圧を制御した場合の一例を示している。
【0104】半導体基板160と砥石(研磨手段)16
2とで挟まれた加工液163の介在する隙間を2μm以
下の範囲で随時制御するように複数の電歪部材170の
伸縮量を随時制御することにより、半導体基板160と
研磨手段162との隙間に存在する加工液の、半導体基
板加工時の動圧による圧力の上昇や吸引作用などの加工
速度の不安定要因を低減し、また加工残さの排出を促進
して、スクラッチ等の傷や欠陥の発生を防止する効果が
極めて大きいことが認められた。
【0105】なお、この制御量は必要に応じて大きくし
てもよい。特に、平坦度の良い研磨手段162を用いる
場合、研磨手段162と半導体基板160上の薄膜との
間に介在する加工液中の遊離砥粒の懸濁濃度が加工効率
に影響することが発明者により見いだされた。加工液中
の遊離砥粒の懸濁濃度が0.05〜0.5重量%の時に
200〜1000g/cm2の加工面圧で研磨する場合
に化学的研磨作用を効率よく併用できるので、薄膜の研
磨効率が向上する。研磨手段の平坦度がよく、さらに適
当な微細溝が有していない場合に、半導体基板上の薄膜
を単に研磨手段に押し続けていると隙間に介在する加工
液が排除されて遊離砥粒の濃度や量が減少してしまい、
化学的研磨効果の利用効率が低下してしまうことが実験
的に見いだされた。従って、このような場合には、加工
液の介在する隙間を周期的にあるいは波状に変化移動さ
せて、遊離砥粒を供給することが研磨効率向上の点で有
効で、その手法の一つとして半導体基板を固定した固定
台の形状を微小量変形制御させながら化学的機械研磨加
工する方法が望ましい。
【0106】また、電歪部材での伸縮で固定台171を
変形する代わりに、固定台171と取付台172との間
に流体圧を加えて固定台171を変形制御することも可
能である。特に固定台の面形状を略球面上の凹面や凸面
に微小変形する場合に固定台の背面に圧力封入空間を設
けてその空間の内圧を上げることにより凸面に制御し、
負圧に下げることにより凹面に制御することが可能であ
る。
【0107】また、研磨手段に接近させる前に、あらか
じめレーザー光を用いた干渉平坦度測定器で基板表面の
平坦度をモニタし、半導体基板160の面取り加工済み
の外周端部分を除く基板表面の全域を円周方向に10m
m当たり±50nm以下の平坦度に制御し保持して、研
磨加工手段162に接近させ加工することも可能であ
る。
【0108】さらに、半径方向の同心円状の凹凸形状が
半導体基板に存在していても、半導体基板全体のを中心
部が数μmから数十μm程度までの凸状な略球面に保持
し歳差運動するように軸の傾き角を変えるように固定台
の姿勢を制御して加工することにより、半径方向の同心
円状の半導体基板の凹凸の影響を解消して、薄膜を部分
的に化学的機械研磨加工できるので、残膜の厚さむらの
ない研磨加工が可能である。
【0109】(実施例7)図10、11は、本発明の第
7の実施例の概略断面図である。半導体基板と研磨手段
との境界面を回転中心とする自由度を有した構造の一例
である。取付台400に設けた円弧部材401と円弧部
材402、403の回転案内手段およびスチールベルト
等の巻部材404、405の拘束手段により、図10の
紙面に垂直な軸周りの回転自由度を有し、さらに、円弧
部材411と円弧部材412、413の回転案内手段お
よびスチールベルト等の巻部材414、415の拘束手
段により、図11の紙面に垂直な軸周りの回転自由度を
有し、両者により半導体基板160と研磨手段162と
の境界面を回転中心とする球面転動の自由度を有した構
造の一例である。
【0110】円弧部材401と411の円弧の空間上の
中心位置を半導体基板160と研磨部材162との境界
面位置となるように設計することにより加工処理中の固
定台の動きを安定化できる。本構造は、すき間や摺動抵
抗の微妙な管理をすることなく、軸406方向の案内剛
性を大きく保ちながら、半導体基板160の表面の歳差
運動を滑らかに実現できるので、高精度な化学的研磨加
工処理が行える特長がある。
【0111】本発明は固定台の山頂線が常に平坦に規定
されており、その固定台の山頂線に半導体基板の裏面の
山頂線を接触させることにより、半導体基板のたわみが
矯正される。その後、互いに接触していない領域を液体
で充満させて固化することにより、加工時の砥石と半導
体基板の表面側の隙間に介在する加工液を介した反力を
半導体基板裏面全域で受けることができるので、半導体
基板の内側領域でのたわみ変形の抑制と、半導体基板の
周辺領域の支持力低下による反力の偏る領域でのたわみ
変形の抑制とが可能なので、半導体基板の局所的変形が
まったく生じないという特長がある。従って、半導体の
種々のプロセスを経て生じる半導体基板の面内の残留応
力による半導体基板の湾曲を矯正して半導体基板上の薄
膜を平坦に研磨加工である。
【0112】さらに、平坦な半導体基板上に不均一な膜
厚の薄膜が形成されている場合には、固定台の山頂線に
半導体基板の裏面の山頂線を接触させ半導体基板のたわ
みを矯正し、互いに接触していない領域に液体を供給
し、固化して研磨手段に一定荷重で押しつけて化学的機
械研磨加工することにより、残膜の厚さむらのない研磨
加工が可能である。
【0113】両面鏡面の半導体基板のように、表面と裏
面とが平坦な仕上げ加工の施された半導体基板を用いる
場合には、固定台の山頂線に半導体基板の裏面の山頂線
を接触させ半導体基板のたわみを矯正し、互いに接触し
ていない領域を液体で充満させて固化して、研磨手段に
一定荷重で押しつけて化学的機械研磨加工することによ
り、半導体基板全域に局所的変形を生じることが無いの
で、半導体基板の厚さが500μm以下から10μm程
度までの板厚の薄い場合でも、その半導体基板上に形成
された薄膜を化学的機械研磨加工して、残膜の厚さむら
が±50nm以内となるように研磨加工することが可能
である。
【0114】また、STI(Shallow Tren
ch Insulator)素子のように被研磨加工材
である薄膜の厚さが100nm以下と極めて薄い場合に
は、固定台の山頂線に半導体基板の裏面の山頂線を接触
させ半導体基板のたわみを矯正し、互いに接触していな
い領域を液体で充満させて固化して、研磨手段に一定荷
重で押しつけて化学的機械研磨加工することにより、残
膜の厚さむらのない研磨加工が可能である。
【0115】固定台を支えている移動台に設けたガイド
部材の研磨手段側の端面の位置を、固定台に固定した半
導体基板上の薄膜の表面と略同一の構造として、研磨手
段で化学的機械研磨加工なう際に、ガイド部材の端面と
研磨手段の表面とが常に接触する状態で化学的機械研磨
加工することにより、移動手段の研磨手段に対する相対
的な姿勢を一定に保持可能となるため、半導体基板の裏
面を固定した固定台を移動手段内で研磨手段表面に垂直
な方向のみに移動可能な構造として、化学的機械研磨加
工することにより、残膜の厚さむらのない研磨加工が可
能である。
【0116】(実施例8)図12は本発明の第8の実施
例の半導体装置の製造方法の断面概略図である。通常、
半導体基板段差形成、ウェル形成、アイソレーション、
トランジスタ形成、ビット線形成、キャパシタ形成、配
線形成を反復することにより、DRAM等の半導体装置
の機能が形成される。これらのプロセスは露光処理、エ
ッチング処理、熱処理(酸化、アニール、拡散)、イオ
ン注入処理、薄膜形成処理(CVD、スパッタリング、
蒸着)、洗浄処理(レジスト除去、溶液による洗浄)、
検査処理等を適宜組み合わせて構成される。
【0117】図12には、 DRAMの製造プロセスの
うち、ビット線形成とキャパシタ形成の一例を示した。
特に、素子構造が変化する工程での断面構造の概略図を
示した。各図の右側にメモリセル部の断面構造を示し、
左側に周辺CMOS部の断面構造を示した。製造プロセ
スは図12(a)から図12(g)へと進行する。
【0118】まず、半導体基板201に素子分離のため
の溝を形成する。その後、溝を有する基板上に化学気相
成長法によりシリコン酸化膜を形成する。次に、実施例
2で示した方法によりこのシリコン酸化膜表面を研磨
し、溝内にシリコン酸化膜を埋め込む。その後、ゲート
酸化膜及びゲート電極204、ソースやドレインとなる
不純物ドープ層を形成する。更に、シリコン酸化膜を形
成する。この酸化膜上にレジスト膜202を形成、露光
することによりメモリセル部においてソース領域となる
不純物ドープ層上に開口部を有するレジストパターンを
形成する。このレジストパターンをマスクにしてメモリ
セル部において不純物ドープ層上のシリコン酸化膜をエ
ッチングする(図12(a))。
【0119】次に、レジスト膜202を除去した後、多
結晶シリコン膜及びシリコン酸化膜を形成し、加工して
ビット線を形成する(図12(b))。次に、シリコン
酸化膜、シリコン窒化膜209及びシリコン酸化膜21
0を堆積する(図12(c))。その後、リソグラフィ
ー及びドライエッチング技術を用いてメモリセル部にお
いてドレインとなる不純物ドープ層上の絶縁膜に開口部
を形成し、蓄積容量の第1の下部電極(蓄積電極)とな
る多結晶シリコン膜を211を形成する。さらに、ドレ
インとなる不純物ドープ層上の多結晶シリコン上に開口
部を有するシリコン酸化膜212を形成する(図12
(d))。その後、蓄積容量の第2の下部電極となる多
結晶シリコン膜(第1の下部電極の内側)を形成する
(図12(e))。次に、上部表面の多結晶シリコン膜
の除去、シリコン酸化膜212及びシリコン窒化膜20
9の除去を行う(図12(f))。その後、酸化タンタ
ル膜(Ta25膜)215の形成(キャパシタ絶縁
膜)、蓄積容量の上部電極となるタングステン膜(W
膜)216又は多結晶シリコン膜を形成する(図12
(g))。
【0120】なお、図12に示した符号は次の通りであ
る。すなわち、半導体基板201、レジスト膜202、
SiO2膜(パッシベーション膜)203、Si34
204、n+層205、p+層206、poly−Si
膜(ポリサイド)207、SiO2膜208、Si34
膜209、SiO2膜210、poly−Si膜21
1、SiO2膜212、poly−Si膜213、21
4、Ta25膜215、W(poly−Si)216で
ある。
【0121】SiO2膜堆積、poly−Si膜堆積、
Si34膜堆積、poly−Si膜エッチング、SiO
2膜エッチング、Si34膜エッチング、Ta25膜形
成、W膜形成等の各処理に先だって、実施例1〜7のい
ずれかの化学的機械研磨加工の工程を行って、露光装置
でアライメント誤差なく露光処理を行うことにより、高
性能で高信頼性を特徴とする半導体装置を容易に提供可
能となった。なお、SiO2膜(パッシベーション膜)
等の化学的機械研磨加工の際には加工液等の研磨雰囲気
をアルカリ性にして、半導体基板上の薄膜の被加工面を
化学的に活性にして機械研磨加工することにより加工効
率を飛躍的向上できる。
【0122】(実施例9)図13は本発明の第9の実施
例の半導体装置の製造方法の断面鳥瞰概略図である。本
発明の化学的機械研磨処理により平坦化処理した半導体
基板上に配線層に相当する膜厚でSiO2膜等の層間絶
縁膜221を堆積する。なお、半導体基板にはトランジ
スタが形成されている。さらに、配線溝のエッチング深
さ制御の精度を得るためSiN膜等のエッチストップ層
220を堆積する(図13(a))。レジスト膜222
を塗付処理した後、本発明の固定台に半導体基板を載せ
配線溝パターンを露光転写する(図13(b))。レジ
ストを現像処理後、残存形成されたレジスト膜をマスク
にエッチング処理をして配線形成領域223を形成する
(図13(c))。再度、半導体基板にレジスト膜22
4を塗付して、本発明の固定台に半導体基板を載せ接続
孔パターンを露光転写し、レジスト膜を現像処理後、残
存形成されたレジスト膜をマスクにエッチング処理をし
て接続孔225を形成する(図13(d))。レジスト
膜除去後にWないしはCu等の金属を埋め込み、この基
板表面を本発明の化学的機械研磨加工の工程により平坦
化処理することにより、配線226と、図示していない
下層の配線に接続する配線プラグ227とが形成できる
(図13(e))。以上の工程を必要に応じて応用して
反復することで、微細な多層配線層を有する半導体装置
を高精度かつ容易に製造可能となる。
【0123】なお、図13(d)に示すような金属の化
学的機械研磨加工の際には加工液等の研磨雰囲気を酸性
にして、半導体基板上の金属薄膜の被加工面を化学的に
腐食して機械研磨加工することにより加工効率を飛躍的
向上できる。酸化剤としては過酸化水素や硝酸鉄等が利
用できる。また、砥粒としてはAl23 MnO2等が
利用できる。さらには、化学的選択性を利用した加工終
了点の制御のためBTA等の酸化抑止剤を併用すること
も有効である。
【0124】(実施例10)図14は本発明の第10の
一実施例の半導体装置の製造方法の断面概略図である。
配線間容量を小さくするための低誘電率絶縁膜の一つの
有機SOG膜を用いる工程である。半導体基板上にAl
等の金属配線230を形成し、下地カバー膜としてSi
2等の酸化膜231を成膜する(図14(a))。有
機SOG膜232を塗付する(図14(b))。この基
板表面を本発明の化学的機械研磨加工の工程により平坦
な表面233を形成する(図14(c))。酸素プラズ
マ耐性を付与するためキャップの酸化膜234を成膜す
る(図14(d))。この半導体基板にレジスト膜23
5を塗付後、本発明の固定台に半導体基板を載せ接続孔
パターンを露光転写し、レジスト膜を現像処理後、残存
形成されたレジスト膜をマスクにエッチング処理をして
接続孔236を形成する(図14(e))。この後、低
圧の酸素RIE処理237で接続孔236下方の有機S
OG層の孔であるビア239の表面に10nmの厚さの
酸化層238を形成する。この後、レジスト膜235を
除去し、ビア239に金属を埋めた後に、本発明の化学
的機械研磨処理により平坦化処理等を行う。なお、有機
SOG膜は酸化膜234や酸化層238で覆われている
ため、酸素プラズマ処理に耐えることが可能となる。さ
らに、化学的機械研磨処理により平坦化処理を行う際の
ストッパの効果もあるので平坦化加工処理精度が向上す
る。その結果、より高性能な半導体装置が容易に製造可
能となった。
【0125】(実施例11)図15は本発明の第11の
一実施例の概略断面図である。高精度に回転可能な取付
台330に設置した固定台301に半導体基板160を
固定する(図15(a))。固定台301の突起部や壁
部と半導体基板160の裏面との接触していない間隙に
流動化した媒体350を供給し、間隙に充満したこの媒
体350を所定の温度に冷却または昇温して固化させ半
導体基板160の裏面の固定力を増加させる。次に、軸
333を中心に高精度に回転させる(図15(b))。
高精度に回転可能な取付台335に設置した砥石などの
研磨手段334を軸336を中心に高速高精度に回転さ
せながら、軸336方向に高精度に移動させ半導体基板
160の表面に接近させ、かつ半径方向に揺動させて半
導体基板160の表面を加工処理する(図15
(c))。加工処理に際しては、図示していない供給手
段により所定の加工液が供給され研磨手段334および
その表面が加工液で湿潤し、加工処理中に半導体基板1
60と研磨手段334との接触する界面や隙間が加工液
で満たされる。
【0126】冷却して固化する媒体としては、特開平9
−7986号に記載されているようなステアリン酸カリ
ウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸アンモニ
ウム、オクチル酸カリウム、オクチル酸ナトリウム、オ
クチル酸アンモニウム、ラウリル酸カリウム、ラウリル
酸ナトリウム、ラウリル酸アンモニウム等の界面活性剤
を20〜60体積%含む脱気水が利用できる。また、昇
温により固化する媒体としては特開平9−208924
号に記載されているような側鎖結晶可能ポリマーや主鎖
結晶可能ポリマー等を用いることが可能である。さらに
は、磁性粒子等の粉体を用いて磁場でその流動性を制御
したり、電場で粘度の変化する媒体を電界で制御するこ
とも可能である。
【0127】このように固化可能な流動性媒体を用いる
ことにより、固定台の突起部に十分に接触できない基板
裏面の数十nm程度の凹凸と固定台との空間を充填固体
化できるようになる。その結果、基板表面からの負荷に
より半導体基板が微小変形することを防止できるので、
面取り加工済みの外周端部分を除く基板表面全域を円周
方向に高い平坦度に保持することが可能となり、基板表
面の処理精度が向上する。なお、平坦化加工処理を経た
後は、上記の固化温度以外に温度を上げたり冷やすこと
により媒体を流動化させて半導体基板を固定台から離脱
させ搬送できる。また、媒体の固化温度は、加工液に用
いる純水やスラリ液の固化する氷点(0℃)より数℃以
上高い温度とすることが望ましい。また、供給される加
工液の熱容量の点から温度変化の時定数を配慮して、供
給直後の媒体の固化を防ぐことが可能な場合には、加工
液と媒体の固化温度の値が近接していても使用可能であ
る。
【0128】(実施例12)図16は本発明の第12の
実施例の概略断面図である。図16(a)は側面断面
図、図16(b)は正面断面図である。研磨手段に砥粒
を保持した研磨テープ370を用いる半導体装置の製造
方法を示している。高精度に回転可能な取付台330に
設置した固定台301に半導体基板10を吸引固定す
る。固定台301の突起部や壁部と半導体基板160の
基板裏面との非接触の領域に流動化した媒体350を供
給し、間隙に充満したこの媒体350を所定の温度に冷
却して固化させ半導体基板160の固定保持力を増加さ
せる。次に、軸333を中心に高精度に回転させる。研
磨テープ370は適当な張力で図示していない送りだし
巻取り機構で所定の速度で順次送りだし巻取られて行
く。研磨テープの背面から回転ローラ371により、半
導体基板に対する加工加重が加えられる。研磨テープを
用いることにより研磨手段のドレッシング工程が簡略化
でき均一で安定な化学的機械研磨による半導体装置の製
造が可能となる。
【0129】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る半導
体装置の製造方法により、基板表面上に形成された薄膜
に傷や加工むらを生じることなく、さらにパターンに対
応した薄膜の凹部を加工することなく、薄膜の凸部のみ
を平坦に加工できるので、 高性能な半導体装置を高い
歩留まりで製造し、安価に提供できるという効果を得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る研磨工程を示す装
置主要部断面図である。
【図2】従来技術の一例に係る研磨工程を示す装置主要
部断面図である。
【図3】従来技術の一例に係る研磨工程を示す装置主要
部断面図である。
【図4】本発明の第2の実施例に係る研磨工程を示す装
置主要部断面図である。
【図5】本発明の第3の実施例に係る研磨工程を示す装
置主要部断面図である。
【図6】本発明の実施例説明を補足する概略図である。
【図7】本発明の第4の実施例に係る研磨工程を示す装
置主要部断面図である。
【図8】本発明の第6の実施例に係る研磨装置主要部断
面図である。
【図9】本発明の第6の実施例に係る研磨装置主要部断
面図である。
【図10】本発明の第7の実施例に係る研磨装置主要部
断面図である。
【図11】本発明の第7の実施例に係る研磨装置主要部
断面図である。
【図12】本発明の第8の実施例に係る研磨工程を示す
半導体装置主要部断面図である。
【図13】本発明の第9の実施例に係る研磨工程を示す
半導体装置主要部斜視図である。
【図14】本発明の第10の実施例に係る研磨工程を示
す半導体装置主要部断面図である。
【図15】本発明の第11の実施例に係る研磨工程を示
す装置主要部断面図である。
【図16】本発明の第12の実施例に係る研磨装置主要
部断面図である。
【図17】本発明の第5の実施例に係る研磨工程を示す
半導体装置主要部断面図である。
【符号の説明】
1…半導体基板、2…基板表面、3…パターン、4…薄
膜、5…起伏、6…固定手段、7…移動手段、8…基板
裏面、9…ガイド部材、10…研磨板、16…固定手
段、18…基板裏面、 20…研磨布、26…固定手
段、30…研磨板、31.32…弁、33…吸引排気手
段、34…供給手段、35…突起部、36…固定手段、
37…配管系、38…基板裏面、39…領域、40…
第2の固定手段、41…突起部、42…先端部分、43
…領域、 44…弁、…45液温制御手段、46…管路
系、47…配管系、51…半導体基板、52…基板表
面、53…基板裏面、54…基板表面、55…基板裏
面、60…固定台、61…領域、62…突起部、70…
固定台、71…突起部、72…領域、80…砥石、81
…溝、86…溝、88…砥石、90…金属配線、91…
酸化膜、92…有機SOG膜、93…表面、95…表
面、100…部材、101…粗さ曲線、102…山頂
線、103…谷底線、160…半導体基板、162…研
磨手段、163…加工液、170…電歪部材、171…
固定台、172…取付台、 201…半導体基板、20
2…レジスト、203…SiO2、204…Si34
205…n+層、206…p+層、207…poly−
Si、208…SiO2、209…Si34、210…
SiO2、211…poly−Si、212…SiO2
213、214…poly−Si、215…Ta25
216…W、220…エッチストップ層、221…層間
絶縁膜、222…レジスト、223…配線形成領域、2
24…レジスト、225…接続孔、226…配線、22
7…配線プラグ、230…金属配線、231…酸化膜、
232…有機SOG膜、233…表面、234…酸化
膜、235…レジスト、236…接続孔、237…酸素
RIE処理、238…酸化層、239…ビア、330…
取付台、301…固定台、333…軸、334…研磨手
段、335…取付台、336…軸、350…媒体、37
0…研磨テープ、371…回転ローラ、401、40
2、403…円弧部材、404、405…巻部材、40
6…軸、 411、412、413…円弧部材、41
4、415…巻部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安井 感 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 河合 亮成 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 佐藤 雅彦 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に薄膜が形成された基板を準備する工
    程と、 前記基板の裏面側をホルダーで保持する工程と、 前記基板の裏面側の所望の箇所を局所的に加圧すること
    により前記基板表面を平坦に矯正する工程と、 前記基板の裏面と前記ホルダーとの隙間に流動化した媒
    体を供給する工程と、 前記媒体を固化する工程と、 その後、砥石を用いて前記基板表面に形成された薄膜を
    研磨する工程とを有することを特徴とする研磨方法。
  2. 【請求項2】前記ホルダーは電極部材を有し、前記電極
    部材により前記基板裏面側の所望の箇所を局所的に加圧
    することを特徴とする請求項1記載の研磨方法。
  3. 【請求項3】表面に薄膜が形成された基板を準備する工
    程と、 前記薄膜を研磨するための砥石を準備する工程と、 前記基板表面の面粗さ曲線の山頂線と前記砥石表面の面
    粗さ曲線の山頂線とが接触するように、前記基板表面を
    平坦に矯正する工程と、 その後、砥石を用いて前記基板表面に形成された薄膜を
    研磨する工程とを有することを特徴とする研磨方法。
  4. 【請求項4】表面に薄膜が形成された基板を準備する工
    程と、 表面に突起部を有するホルダーを用い、真空吸引するこ
    とにより前記基板の裏面側から前記基板を保持する工程
    と、 前記基板の裏面と前記ホルダーとの隙間に流動化した媒
    体を供給する工程と、 前記媒体を固化する工程と、 その後、砥石を用いて前記基板表面に形成された薄膜を
    研磨する工程とを有することを特徴とする研磨方法。
  5. 【請求項5】前記砥石の縦弾性係数が3000Kg/c
    2以上であることを特徴とする請求項4記載の研磨方
    法。
  6. 【請求項6】前記砥石を用いて研磨を行う際、砥粒を含
    むスラリーを前記砥石表面に供給することを特徴とする
    請求項4又は5記載の研磨方法。
  7. 【請求項7】前記研磨は、前記基板の平坦度をモニター
    しながら行われることを特徴とする請求項4乃至6のい
    ずれかに記載の研磨方法。
  8. 【請求項8】前記媒体は容器から供給され、研磨終了後
    前記容器に回収されることを特徴とする請求項4乃至7
    のいずれかに記載の研磨方法。
  9. 【請求項9】前記薄膜は有機SOG薄膜であることを特
    徴とする請求項4乃至8のいずれかに記載の研磨方法。
  10. 【請求項10】表面に薄膜が形成された基板を準備する
    工程と、 前記基板の裏面側をホルダーで保持する工程と、 前記基板の表面側に前記基板の表面を平坦にするための
    矯正板を押し当てる工程と、 前記基板の裏面と前記ホルダーとの隙間に流動化した媒
    体を供給する工程と、前記媒体を固化する工程と、 その後、砥石を用いて前記基板表面に形成された薄膜を
    研磨する工程とを有することを特徴とする研磨方法。
  11. 【請求項11】表面に薄膜が形成された基板を準備する
    工程と、 前記基板を裏面側からホルダーで保持する工程と、 前記基板の表面側に突起部を有する矯正板を押し当て、
    前記突起部の隙間を排気して前記基板の表面を吸引する
    工程と、 前記基板の裏面と前記ホルダーとの隙間に流動化した媒
    体を供給する工程と、前記媒体を固化する工程と、 その後、砥石を用いて前記基板表面に形成された薄膜を
    研磨する工程とを有することを特徴とする研磨方法。
  12. 【請求項12】基板を準備する工程と、 表面に突起を有するホルダーで前記基板の裏面側を保持
    する工程と、 前記基板の裏面と前記ホルダーとの隙間に流動化した媒
    体を供給する工程と、前記媒体を固化する工程と、 砥石を用いて前記基板表面を研磨する工程と、 前記ホルダーから基板を取り外す工程と、 表面を研磨された前記基板表面に薄膜を形成する工程
    と、 その後、砥石を用いて前記基板表面に形成された薄膜を
    研磨する工程とを有することを特徴とする研磨方法。
  13. 【請求項13】表面の凹凸が±50nm以下に平坦化さ
    れた基板を準備する工程と、 前記基板表面に薄膜を形成する工程と、 前記基板の裏面側をホルダーで保持する工程と、 前記基板の裏面と前記ホルダーとの隙間に流動化した媒
    体を供給する工程と、前記媒体を固化する工程と、 その後、砥石を用いて前記基板表面に形成された薄膜を
    研磨する工程とを有することを特徴とする研磨方法。
  14. 【請求項14】基板を準備する工程と、 表面に突起を有する第1のホルダーで前記基板の裏面側
    を保持する工程と、 前記基板の裏面と前記第1のホルダーとの隙間に流動化
    した第1の媒体を供給する工程と、 前記第1の媒体を固化する工程と、 砥石を用いて前記基板表面を研磨する工程と、 その後、表面に突起を有する第2のホルダーで前記基板
    の表面側をも保持する工程と、 前記基板の裏面と前記第2のホルダーとの隙間に、固化
    温度が前記第1の媒体と異なる流動化した第2の媒体を
    供給する工程と、 前記第2の媒体を固化する工程と、 前記第1の媒体を液化させ、前記第1のホルダーを取り
    外す工程と、 その後、砥石を用いて前記基板の裏面側を研磨する工程
    とを有することを特徴とする研磨方法。
  15. 【請求項15】基板を準備する工程と、 表面に突起を有する第1のホルダーで前記基板の裏面側
    を保持する工程と、 前記基板の裏面と前記第1のホルダーとの隙間に流動化
    した第1の媒体を供給する工程と、 前記第1の媒体を固化する工程と、 砥石を用いて前記基板表面を研磨する工程と、 その後、表面に突起を有する第2のホルダーで前記基板
    の表面側をも保持する工程と、 前記基板の裏面と前記第2のホルダーとの隙間に、固化
    温度が前記第1の媒体と異なる流動化した第2の媒体を
    供給する工程と、 前記第2の媒体を固化する工程と、 前記第1の媒体を液化させ、前記第1のホルダーを取り
    外す工程と、 砥石を用いて前記基板の裏面側を研磨する工程と、 前記第2の媒体を液化させ、前記第2のホルダーを取り
    外す工程と、 前記基板に薄膜を形成する工程と、 その後、砥石を用いて前記基板に形成された薄膜を研磨
    する工程とを有することを特徴とする研磨方法。
  16. 【請求項16】表面及び裏面の凹凸が±50nm以下に
    平坦化された基板を準備する工程と、 前記基板表面に薄膜を形成する工程と、 前記基板の裏面側をホルダーで保持する工程と、 前記基板の裏面と前記ホルダーとの隙間に流動化した媒
    体を供給する工程と、前記媒体を固化する工程と、 その後、砥石を用いて前記基板表面に形成された薄膜を
    研磨する工程とを有することを特徴とする研磨方法。
  17. 【請求項17】電荷蓄積用の容量と前記容量への電荷の
    出し入れ用のスイッチトランジスタとを備えた半導体装
    置の製造方法であって、 半導体基板上部に薄膜を形成する工程と、 表面に突起部を有するホルダーを用い、真空吸引するこ
    とにより前記半導体基板の裏面側から前記半導体基板を
    保持する工程と、 前記半導体基板の裏面と前記ホルダーとの隙間に流動化
    した媒体を供給する工程と、 前記媒体を固化する工程と、 その後、砥石を用いて前記薄膜を研磨する工程とを有す
    ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  18. 【請求項18】スイッチング用トランジスタと容量とを
    備えた半導体装置の製造方法であって、 半導体基板表
    面に溝を形成する工程と、 前記溝を有する半導体基板表面に絶縁膜を形成する工程
    と、 表面に突起部を有するホルダーを用い、真空吸引するこ
    とにより前記半導体基板の裏面側から前記半導体基板を
    保持する工程と、 前記半導体基板の裏面と前記ホルダーとの隙間に流動化
    した媒体を供給する工程と、 前記媒体を固化する工程と、 その後、前記溝内に前記絶縁膜を残すように、砥石を用
    いて前記絶縁膜を研磨する工程とを有することを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  19. 【請求項19】スイッチング用トランジスタと容量とを
    備えた半導体装置の製造方法であって、 半導体基板表
    面にトランジスタを形成する工程と、 前記トランジスタを覆うように絶縁膜を形成する工程
    と、 表面に突起部を有するホルダーを用い、真空吸引するこ
    とにより前記半導体基板の裏面側から前記半導体基板を
    保持する工程と、 前記半導体基板の裏面と前記ホルダーとの隙間に流動化
    した媒体を供給する工程と、 前記媒体を固化する工程と、 砥石を用いて前記絶縁膜を研磨する工程と、 その後、前記絶縁膜に、前記トランジスタと容量とを電
    気的に接続するための開口部を形成する工程とを有する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  20. 【請求項20】トランジスタと容量とを備えた半導体装
    置の製造方法であって、 半導体基板表面に容量及びトランジスタを形成する工程
    と、 前記容量及びトランジスタを覆うように絶縁膜を形成す
    る工程と、 表面に突起部を有するホルダーを用い、真空吸引するこ
    とにより前記半導体基板の裏面側から前記半導体基板を
    保持する工程と、 前記半導体基板の裏面と前記ホルダーとの隙間に流動化
    した媒体を供給する工程と、 前記媒体を固化する工程と、 砥石を用いて前記絶縁膜を研磨する工程と、 その後、前記絶縁膜を有する前記半導体基板上に配線層
    となる金属層を形成する工程とを有することを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  21. 【請求項21】トランジスタを備えた半導体装置の製造
    方法であって、 半導体基板上にトランジスタを形成する工程と、 前記トランジスタ上に絶縁膜を形成する工程と、 表面に突起部を有するホルダーを用い、真空吸引するこ
    とにより前記半導体基板の裏面側から前記半導体基板を
    保持する工程と、 前記半導体基板の裏面と前記ホルダーとの隙間に流動化
    した媒体を供給する工程と、 前記媒体を固化する工程と、 その後、砥石を用いて前記絶縁膜を研磨する工程とを有
    することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  22. 【請求項22】前記砥石の縦弾性係数が3000Kg/
    cm2以上であることを特徴とする請求項21記載の半
    導体装置の製造方法。
  23. 【請求項23】前記絶縁膜は有機SOG膜であることを
    特徴とする請求項21又は22記載の半導体装置の製造
    方法。
  24. 【請求項24】トランジスタを備えた半導体装置の製造
    方法であって、 半導体基板上にトランジスタを形成する工程と、 前記トランジスタ上に絶縁膜を形成する工程と、 前記絶縁膜に開口部を形成する工程と、 前記開口部を有する半導体基板上に金属層を形成する工
    程と、 表面に突起部を有するホルダーを用い、真空吸引するこ
    とにより前記半導体基板の裏面側から前記半導体基板を
    保持する工程と、 前記半導体基板の裏面と前記ホルダーとの隙間に流動化
    した媒体を供給する工程と、 前記媒体を固化する工程と、 その後、前記開口部内に金属層が残るように、砥石を用
    いて前記金属層を研磨する工程とを有することを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  25. 【請求項25】トランジスタを備えた半導体装置の製造
    方法であって、 半導体基板上にトランジスタを形成する工程と、 前記トランジスタ上にコンタクトホール用の開口部を有
    する第1の絶縁膜と配線用の溝部を有する第2の絶縁膜
    を形成する工程と、 前記第1及び第2の絶縁膜を有する半導体基板上に金属
    層を形成する工程と、 表面に突起部を有するホルダーを用い、真空吸引するこ
    とにより前記半導体基板の裏面側から前記半導体基板を
    保持する工程と、 前記半導体基板の裏面と前記ホルダーとの隙間に流動化
    した媒体を供給する工程と、 前記媒体を固化する工程と、 その後、前記コンタクトホール及び溝内に金属層が残る
    ように、砥石を用いて前記金属層を研磨する工程とを有
    することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  26. 【請求項26】半導体基板の表面上に形成された薄膜を
    研磨する半導体装置の製造方法において、 前記半導体基板の表面が露出するように前記基板を裏面
    側から保持する工程と、 前記半導体基板の裏面と該半
    導体基板を保持する保持部材との非接触領域に流動化し
    た媒体を供給し、前記非接触領域に充満した前記媒体を
    固化し前記半導体基板の固定力を増加させる工程と、 砥粒を固定した固定砥粒盤を用いて前記基板表面上の薄
    膜を化学的機械研磨加工する工程を含むことを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  27. 【請求項27】基板表面上に形成された薄膜を砥粒を固
    定した固定砥粒盤を用いて研磨する半導体装置の製造方
    法において、 前記砥粒を固定した固定砥粒盤の表面の面粗さ曲線の山
    頂線と該基板表面との距離を所定距離に保持して、前記
    薄膜を化学的機械研磨加工する工程を有することを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  28. 【請求項28】前記固定砥粒盤は、縦弾性係数が300
    0kg/cm2以上であることを特徴とする請求項26
    記載の半導体装置の製造方法。
  29. 【請求項29】前記媒体を固化する前に、前記固定砥粒
    盤の表面の面粗さ曲線の山頂線と該基板表面との距離が
    所定距離となるように基板表面を矯正する工程を有する
    ことを特徴とする請求項26記載の半導体装置の製造方
    法。
  30. 【請求項30】前記矯正する工程は、前記基板表面を同
    心円状の略球面に矯正する工程であることを特徴とする
    請求項28記載の半導体装置の製造方法。
  31. 【請求項31】前記矯正する工程は、薄膜が形成された
    前記基板表面の平坦度を計測して所定形状に前記基板表
    面形状を矯正する工程であることを特徴とする請求項2
    8記載の半導体装置の製造方法。
  32. 【請求項32】薄膜が形成された半導体基板の表面側と
    前記基板裏面側とをそれぞれ第1の固定手段と第2の固
    定手段で挟み、前記基板表面を平坦に矯正する工程と、 前記基板裏面側の第2の固定手段と前記基板裏面との非
    接触領域に流動性媒体を介在させて固化する工程と、 前記基板の表側の第1の固定手段を除去して、前記薄膜
    を化学的機械研磨加工する工程とを少なくとも有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  33. 【請求項33】半導体基板表面に形成された薄膜の面粗
    さ曲線の山頂線と接触して前記基板の表側を保持する工
    程と、 前記基板裏面の保持手段に前記基板裏面を近接させ、前
    記保持手段と前記基板裏面との非接触領域に流動性媒体
    を介在させて固化する工程と、 前記基板の表側の保持を解除して、前記薄膜を化学的機
    械研磨加工する工程とを有することを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  34. 【請求項34】前記基板表面上に形成された薄膜と前記
    固定砥粒盤との隙間を随時制御して、前記薄膜と前記固
    定砥粒盤との間に介在する加工液の量を制御する工程を
    有することを特徴とする請求項26記載の半導体装置の
    製造方法。
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