JP2000123451A - ディスクドライブ装置 - Google Patents

ディスクドライブ装置

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JP2000123451A
JP2000123451A JP10307847A JP30784798A JP2000123451A JP 2000123451 A JP2000123451 A JP 2000123451A JP 10307847 A JP10307847 A JP 10307847A JP 30784798 A JP30784798 A JP 30784798A JP 2000123451 A JP2000123451 A JP 2000123451A
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JP
Japan
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disk
chucking
floppy disk
drive pin
spindle
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JP10307847A
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Inventor
Akira Mitani
暁 三谷
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Rotational Drive Of Disk (AREA)
  • Holding Or Fastening Of Disk On Rotational Shaft (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスクチャッキング時のチャッキングミス
を検出して、ディスク及び装置本体の損傷を未然に防止
できるようにしたディスクドライブ装置を提供する。 【解決手段】 フロッピーディスク800のチャッキン
グ不良の際に駆動ピンにより生じる異常振動をショック
センサ816により検出し、コントローラ801によ
り、その検出出力に基づいてチャッキング不良の判定を
行い、その判定結果に基づいてチャッキング不良時に少
なくとも上記フロッピーディスク800の回転を停止さ
せる異常処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばフロッピー
ディスク等のディスク状記録媒体を介して情報の記録及
び/又は再生を行うためのディスクドライブ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、図32に示すような記録容量
が1〜2MBの小容量フロッピーディスク・ドライブ装
置FDDでは、図2〜図6に示すような小容量フロッピ
ーディスク・カートリッジFDCを用いている。そし
て、その小容量フロッピーディスク・カートリッジFD
Cをローディングして、そのカートリッジ5のセンター
ハブ穴6内に相対的に挿入されたディスクテーブル23
上にフロッピーディスク1のセンターハブ2をチャッキ
ングして、スピンドルモータ21によってフロッピーデ
ィスク1を300rpmの低速で回転駆動する。そし
て、ローディング時に開放されたディスクカートリッジ
の一対のヘッド挿入穴7内に上下一対の磁気ヘッド2
8,29を挿入してフロッピーディスク1の上下両面に
接触させた状態で、これに上下一対の磁気ヘッド28,
29をヘッド移送装置によってフロッピーディスク1の
中心からの放射線であるスキャニングセンターに沿って
矢印a,b方向にシーク及びトラッキングしながら、フ
ロッピーディスク1にデータを記録及び/又は再生して
いる。
【0003】一方、本発明の出願人は、記録容量を10
0MB以上に増大した図7〜図9に示すような大容量
(高容量)フロッピーディスク・カートリッジHFDC
を先に開発している。そして、この大容量フロッピーデ
ィスク・カートリッジHFDCでは、フロッピーディス
ク1を3600rpm以上の高遠で回転駆動しながら、
フライングヘッドで構成された上下一対の磁気ヘッドを
エアフィルムによってフロッピーディスク1の上下両面
から浮上(フライング状態)させてデータの高密度の記
録及び/又は再生を行うようになされている。
【0004】したがって、この大容量フロッピーディス
ク・カートリッジHFDCに使用するフロッピーディス
ク1は高回転化及び高密度記録によるデータトラック幅
の微小化のために、ヘッドとの当たり性改善として、ヘ
ッドの表面粗度向上及びフロッピーディスク1の磁性層
の薄膜化が必要となる。そして、磁性層の薄膜化を実現
するためには、磁性粉の大きさを0.1μm、塗布厚を
0.2μm程度に著しく小さく及び薄くする必要があ
る。
【0005】ところで、図39〜図41に示すように、
従来の小容量フロッピーディスク・ドライブFDDのデ
ィスクチャッキング装置31は、スピンドルモータ22
の板金製のロータの中央上部に同心円形状で水平にプレ
ス加工された凸部がディスクテーブル23に構成されて
いる。そして、そのディスクテーブル23には中央上部
に水平に形成された小径板形状の上部中央部23aと、
その下部の外周に水平に形成された大径板形状の下部外
周部23bが同心円形状で上下2段にプレス加工されて
いる。そして、チャッキングマグネットであるほほ馬蹄
形状のマグネットシート32がディスクテーブル23の
下部外周部23bの上部にスピンドル22の外周に沿っ
て同心円形状で水平に接着されていて、金属製の薄い板
バネによってほぼ1/4円弧状に形成されたチャッキン
グレバー33の基端33aがディスクテーブル23の下
部外周部23bの下部に固着された垂直なフランジ付支
点ピン34を中心にして水平面内で矢印S、下方向に回
転自在に取り付けられている。そして、このチャッキン
グレバー33の先端33bの上部に取り付けられた円柱
状の駆動ピン35がマグネットシート32の両端部間の
隙間相当位置で下部外周部23bに形成された駆動ピン
挿入穴36を通して上部中央部23aより上方位置まで
垂直状に突出されて、この駆動ピン35がその駆動ピン
挿通穴36内で内外方向である矢印S、下方向に移動自
存であるとともに・上下方向である矢印U,V方向に昇
降自在に構成されている。そして、チャッキングレバー
の基端33aにほぼ直角状にプレス加工された回転付勢
手段であるバネ作用片37の先端が下部外周部23bの
下部にハーリング加工等にて形成された垂直状のバネ係
上ピン38の側面に当接されて、そのバネ作用片37の
バネ力によってチャッキングレバー33が外側方向であ
る矢印S方向に回転付勢されている。
【0006】一方、ディスク状記録媒体であるフロッピ
ーディスク1のセンターハブ2は、磁性部材であるステ
ンレス板で円板状に形成されていて、その中央部にはほ
ぼ正方形のチャッキング穴2aが形成され、その偏心位
置にはほぼ長方形の位置決め穴2bが形成されている。
ただし、この位置決め穴2bのセンターC1はその位置
決め穴2bのディスク回転方向側(矢印W方向側)でセ
ンターハブ2の中心に対する半径R1が小さく、そのデ
ィスク回転方向側とは反対側の半径R2が大きくなるよ
うにセンターハブ2の中心からの放射線C2に対して角
度θ1に傾斜されている。
【0007】そして、ディスクローディング後のディス
クチャッキング時には、フロッピーディスク1のセンタ
ーハブ2をそのチャッキング穴2aによってスピンドル
22の先端(上端)の外周に遊嵌させて、そのセンター
ハブ2をディスクテーブル23の上部中央部23a上に
載置してマグネットシート32による磁気吸着力によっ
てディスクテーブル23上に水平状にチャッキング(マ
グネットチャッキング)する。その時、センターハブ2
を駆動ピン35上に当接して、その駆動ピン35をチャ
ッキングレバー33のバネ力に抗して一度下方である矢
印U方向に沈み込ませる。そして、スピンドルモータ2
1によってディスクテーブル23を矢印W方向に300
rpmで1回転以上、回転駆動して、駆動ピン31がセ
ンターハブ2の位置決め穴2bの下まで移動した時に、
その駆動ピン35を上方である矢印V方向に浮き上がら
せて、その駆動ピン35をセンターハブ2の位置決め穴
2b内に垂直状にすべり込ませる。ただし、この際に
は、フロッピーディスク1の上下両面に接触された上下
一対の磁気ヘッド28,29及び後述する小容量フロッ
ピーディスク・カートリッジFDC内の上下一対のクリ
ーニングシート15等によってフロッピーディスク1の
上下両面に総合15〜559/cm程度の大きな摩擦ト
ルクを与えた状態で、ディスクテーブル23を矢印U方
向に回転することによって、センターハブ2に対して駆
動ピン35を矢印W方向に相対的に回転させて、その駆
動ピン35を位置決め穴2b内にすベり込ませる。そし
て、図39及び図41に示すように、すべり込ませた駆
動ピン35がバネ作用片37のバネ力に抗してその位置
決め穴2bの外周側のエッジ2b1と回転方向側のエッ
ジ2b2との直角状の2つのエッジに力F1,F2で当
接されて、その力Fl,F2の反力F3,F4でチャッ
キング穴2の直角状の2つのエッジ2a1,2a2がス
ピンドル22の外周に抑圧されることになって、スピン
ドル22の中心に対するフロッピーディスク1のセンタ
ーリングが行われる。そして、ディスクテーブル23の
引き続きの矢印W方向への回転によって駆動ピン35が
センターハブ2を介してフロッピーディスク1を矢印W
方向に回転駆動するように構成されていた。
【0008】ところで、従来の小容量フロッピーディス
ク・ドライブFDDにおけるディスクチャッキング装置
31では、図42及び図43に示すように、ディスクチ
ャッキング時に、センターハブ2が駆動ピン35上に当
接して、その駆動ピン35がチャッキングレバー33の
バネ力に抗してディスクテーブル23の下方(矢印U方
向)に沈み込む際に、その駆動ピン35の傾き方向を規
制する手段が何等設けられておらず、チャッキングレバ
ー33の先端33bが外側である矢印Z2方向に捩れ
て、駆動ピン35がスピンドル22の周りの回転軌跡の
外側である矢印X1方向に傾くようになっていた。しか
し、従来の小容量フロッピーディスク・ドライブFDD
では、フロッピーディスク1を300rpm程度の低速
で回転駆動しているので、上下一対のクリーニングシー
ト15,16及び上下一対の磁気ヘッド28,29等に
よるフロッピーディスク1の摩擦トルクを総合15〜5
5g/cm程度に十分に大きく設定することができる
(フロッピーディスクの記録密度が低く、磁性層の薄膜
化が必要でないので、摩擦トルクを大きくしても、磁性
層がダメージを受けることがない)ことから、図42及
び図45に示すように、ディスクチャッキング時に、セ
ンターハブ2がディスクテーブル23上にチャッキング
される際に、たまたま、位置決め穴2bの2つのエッジ
2b1,2b2のコーナー部分が駆動ピン35の上端面
35a上に跨がるようにして当接された時でも、その十
分に大きな摩擦トルクによって駆動ピン35を確実に1
回転させて位置決め穴2b内に強引に引き込むことがで
きるので、チャッキングミスを招くようなことは殆んど
なかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、大容量フロッ
ピーディスク・カートリッジHFDCを記録及び/又は
再生するための大容量フロッピーディスク・ドライブH
FDDでは、フロッピーディスク1を3600rpm以
上の高遠で回転駆動する関係で、そのフロッピーディス
ク1の摩擦トルクを大きくしてしまうと、そのフロッピ
ーディスク1の薄膜化された磁性層が大きなダメージを
受けてしまう。したがって、この大容量フロッピーディ
スク・カートリッジHFDCでは、フロッピーディスク
1の摩擦トルクを0又は十分に小さく設定する必要があ
る。
【0010】そのため、大容量フロッピーディスク・ド
ライブHFDDでは、選択的にローディングされる大容
量フロッピーディスク・カートリッジHFDC又は小容
量フロッピーディスク・カートリッジFDCに対して、
次のように速度コントロールモードを切り換えるように
している。
【0011】すなわち、図44の(A),(B)は大容
量フロッピーディスク・カートリッジHFDCがローデ
ィングされた時の大容量フロッピーディスクHFDの速
度コントロールモードを示したものであって、ディスク
チャッキング時には、スピンドルモータを300rpm
の低速で1回転以上、回転駆動して、駆動ピン35をセ
ンターハブ2の位置決め穴2b内に確実、かつ、スムー
ズに挿入する。そして、ディスクチャッキング後にスピ
ンドルモータの回転速度を3600rpmまで上げて、
後述するトラッキングサーボを行いながら、大容量フロ
ッピーディスクHFDに対するデータの記録及び/又は
再生(R/W)を行う。そして、そのデータの記録及び
/又は再生後はスピンドルモータを停止するが、再起動
時には、スピンドルモータの回転速度を3600rpm
まで一気に上昇させることになる。ところで、この大容
量フロッピーディスクHFDの記録及び/又は再生時に
は前述したようにフライングヘッドに構成されている上
下一対の磁気ヘッドがエアフィルムによって大容量フロ
ッピーディスクHFDの上下両面から浮上されているの
で、これら上下一対の磁気ヘッドによる大容量フロッピ
ーディスクHFDの摩擦トルク=0g/cmであるが、
大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDC内の
上下一対のクリーニングシート等による大容量フロッピ
ーディスクHFDの摩擦トルク=0〜20g/cm程度
となる。そして、この大容量フロッピーディスクHFD
ではマグネットシートによる磁気吸着力を増大して、そ
の磁気吸着力のみでディスクテーブルに対するチャッキ
ングを行い、振動衝撃対策はその増大された磁気吸着力
で対応し、スピンドルの中心に対する大容量フロッピー
ディスクHFDのセンターリングについてはトラッキン
グサーボで対応している。
【0012】次に、図45の(A),(B)は小容量フ
ロッピーディスク・カートリッジFDCがローディング
された時の小容量フロッピーディスクFDの速度コント
ロールモードを示したものであって、ディスクチャッキ
ング時には、スピンドルモータを300rpmの低速で
1回転以上、回転駆動して、駆動ピン35をセンターハ
ブ2の位置決め穴2b内に挿入する(以下、この処理を
低速チャッキングという。)そして、この低速チャッキ
ングの後に、スピンドルモータを3600rpmの高遠
で回転駆動することによって、その駆動ピン35をセン
ターハブ2の位置決め穴2bの2つのエッジ2b1,2
b2に抑圧して、スピンドル22の中心に対する小容量
フロッピーディスクFDのセンターリングを行う(以
下、この処理を高速センターリングという。)。そし
て、この高速センターリング後に、スピンドルモータの
回転速度を再び300rpmまで下げて、小容量フロッ
ピーディスクFDに対するデータの記録及び/又は再生
(R/W)を行う。そして、そのデータの記録及び/又
は再生後はスピンドルモータを停止するが、再起動時に
は、スピンドルモータの回転速度を300rpmまで上
昇させるのみで、3600rpmまで上昇することはな
い。ところで、この小容量フロッピーディスクFDの回
転速度が300rpmの時の上下一対の磁気ヘッドによ
る摩擦トルク=0g/cmであり、上下一対のクリーニ
ングシート等による摩擦トルク=5〜25g/cm程度
であり、この小容量フロッピーディスクFDの回転速度
が3600rpmまで上昇された時の上下一対の磁気ヘ
ッドによる摩擦トルク=0g/cmであり、上下一対の
クリーニングシート等による摩擦トルク=10g/cm
程度となる。
【0013】このように、大容量フロッピーディスク・
ドライブHFDDでは、低速チャッキングと高速センタ
ーリングによって、小容量フロッピーディスクFDをチ
ャッキングするようにしているが、上記低速チャッキン
グに失敗すると、駆動ピン35がセンターハブ2の位置
決め穴2bにはまっていない状態になることがある。
【0014】すなわち、チャッキングミスが起こるの
は、小容量フロッピーディスクFDのセンターハブ2が
駆動ピン35に対して、図46に示すように、−あ
るいは−と動かずに、の位置で止まってしまい、
駆動ピン35とセンターハブ2が一緒に回転してしまう
ことによる。
【0015】駆動ピン35とセンターハブ2間の力の働
き方は、図47や図48に示すようになっており、例え
ば、駆動ピン35の表面粗度、駆動ピン35の先端傾斜
角θ、センターハブ2の位置決め穴2bのエッジの摩耗
変形などの影響でセンターハブ2が駆動ピン35の先端
傾斜面を動こうとする力、摩擦力と釣り合うことによ
り、図46のに示す状態が発生する。
【0016】ここで、図47には、駆動ピン35の速度
V1とセンターハブ2の速度V2を等しい状態を示して
ある。この状態では、センターハブ2が駆動ピン35か
ら受ける力F1の垂直抗力成分はF1sinθであるか
ら、駆動ピン35の先端傾斜面上でセンターハブ2に生
じる摩擦力はμF1sinθであり、センターハブ2が
駆動ピン35の先端傾斜面を下がろうする力は、センタ
ーハブ2の自重をW、吸着力をPとして(W+P)si
nθである。
【0017】また、図48には、駆動ピン35の速度V
1はセンターハブ2の速度V2が大きい状態を示してあ
る。この状態では、センターハブ2が駆動ピン35から
受ける力F2の垂直抗力成分はF2sinθであるか
ら、駆動ピン35の先端傾斜面上でセンターハブ2に生
じる摩擦力はμF2sinθであり、センターハブ2が
駆動ピン35の先端傾斜面を上がろうする力はF2co
sθであり、センターハブ2が駆動ピン35の先端傾斜
面を下がろうする力は、センターハブ2の自重をW、吸
着力をPとして(W+P)sinθである。
【0018】そして、このチャッキングミス状態のまま
高速センタリングを行うと、駆動ピン35がセンターハ
ブ2の位置決め穴2bと高速で衝突し、位置決め穴2b
に損傷を与えてしまうおそれがある。また、この状態で
小容量フロッピーディスクFDのチャッキングを完了さ
せると、磁気ヘッドとディスク上のトラックとの位置ず
れが起こるため、データの記録又は/及び再生が正常に
できなくなってしまう。さらに、このようにチャッキン
グを失敗した状態で動作を続行すると、正常な機能を提
供できないだけでなく、ユーザの小容量フロッピーディ
スクFDを破損してしまうという重大な結果を招くおそ
れがある。
【0019】そこで、本発明は、上記の問題を解決する
ためになされたものであって、ディスクチャッキング時
のチャッキングミスを検出して、ディスク及び装置本体
の損傷を未然に防止できるようにしたディスクドライブ
装置を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、スピンドルモ
ータによって回転駆動されるディスクテーブルと、上記
スピンドルの外周に沿って上記ディスクテーブルの上面
に取り付けられたチャッキングマグネットと、上記ディ
スクテーブルの下面に上記スピンドルと平行な支点ピン
を介してそのディスクテーブルと平行状に取り付けられ
たチャッキングレバーと、上記チャッキングレバーの先
端上に上記スピンドルモータと平行状に取り付けられ
て、上記ディスクテーブルに形成された駆動ピン挿通穴
を挿通して上記ディスクテーブルの上面上に突出された
駆動ピンとを有し、ディスク状記録媒体をそのセンター
ハブの中心に形成されたチャッキング穴によって上記ス
ピンドルの外周に挿入して上記チャッキングマグネット
によって上記ディスクテーブルの上面上にチャッキング
し、上記ディスクテーブルと上記センターハブの相対的
な回転動作によって、上記駆動ピンをそのセンターハブ
の偏心位置に形成された位置決め穴内に挿入して、その
駆動ピンをその位置決め穴の外周側のエッジと回転方向
側のエッジとに当接して上記スピンドルに対する上記デ
ィスク状記録媒体のセンターリングを行うように構成し
たディスクチャッキング装置を備えるディスクドライブ
装置において、ディスク状記録媒体のチャッキング不良
の際に上記駆動ピンにより生じる異常振動を検出する振
動検出手段と、上記振動検出手段による検出出力に基づ
いてチャッキング不良の判定を行い、その判定結果に基
づいてチャッキング不良時に少なくとも上記ディスク状
記録媒体の回転を停止させる異常処理を行う異常処理手
段とを設けたことを特徴とするものである。
【0021】本発明に係るディスクドライブ装置は、例
えば、上記ディスクテーブルを第1の回転速度で回転さ
せるように上記スピンドルモータを制御した後に該第1
の回転速度よりも速い第2の回転速度で回転させるよう
に上記スピンドルモータを制御する駆動制御手段を備
え、上記異常処理手段により、上記第2の回転速度で上
記ディスクテーブルを回転させる制御期間の開始時に異
常処理を行う。
【0022】また、本発明に係るディスクドライブ装置
では、例えば、上記異常処理手段により、上記判定結果
に基づいてチャッキング不良時に上記ディスク状記録媒
体の回転を停止させ、該ディスク状記録媒体を排出する
異常処理を行う。
【0023】また、本発明に係るディスクドライブ装置
では、例えば、上記異常処理手段により、上記判定結果
に基づいてチャッキング不良時に上記ディスク状記録媒
体の回転を停止させるとともに、警告信号を出力する異
常処理を行う。
【0024】また、本発明に係るディスクドライブ装置
では、例えば、上記異常処理手段により、上記異常振動
検出手段による検出出力の信号レベルをサンプリングし
て所定レベル以上のサンプリング値が得られた回数が規
定値以上になった時点でチャッキング不良であると判定
する。
【0025】また、本発明に係るディスクドライブ装置
では、例えば、上記振動検出手段は、異常振動を衝撃セ
ンサにより検出する。
【0026】さらに、本発明に係るディスクドライブ装
置では、例えば、上記振動検出手段は、異常振動をマイ
クロホンにより異音として検出する。
【0027】また、本発明は、スピンドルモータによっ
て回転駆動されるディスクテーブルと、上記スピンドル
の外周に沿って上記ディスクテーブルの上面に取り付け
られたチャッキングマグネットと、上記ディスクテーブ
ルの下面に上記スピンドルと平行な支点ピンを介してそ
のディスクテーブルと平行状に取り付けられたチャッキ
ングレバーと、上記チャッキングレバーの先端上に上記
スピンドルモータと平行状に取り付けられて、上記ディ
スクテーブルに形成された駆動ピン挿通穴を挿通して上
記ディスクテーブルの上面上に突出された駆動ピンとを
有し、ディスク状記録媒体をそのセンターハブの中心に
形成されたチャッキング穴によって上記スピンドルの外
周に挿入して上記チャッキングマグネットによって上記
ディスクテーブルの上面上にチャッキングし、上記ディ
スクテーブルと上記センターハブの相対的な回転動作に
よって、上記駆動ピンをそのセンターハブの偏心位置に
形成された位置決め穴内に挿入して、その駆動ピンをそ
の位置決め穴の外周側のエッジと回転方向側のエッジと
に当接して上記スピンドルに対する上記ディスク状記録
媒体のセンターリングを行うように構成したディスクチ
ャッキング装置を備えるディスクドライブ装置におい
て、上記ディスク状記録媒体のチャッキング不良の際に
上記駆動ピンにより生じる異常振動を検出する振動検出
手段と、上記振動検出手段による検出出力に基づいてチ
ャッキング不良の判定を行い、その判定結果に基づいて
チャッキング不良時に少なくとも警告信号を出力する異
常処理手段とを設けたことを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0029】本発明は、例えば図1に示すような構成の
フロッピーディスク制御システムに適用される。このフ
ロッピーディスク制御システムは、フロッピーディスク
装置810とホストコンピュータ140とからなる。
【0030】フロッピーディスクドライブ装置810で
は、使用可能なフロッピーディスク800として、既存
の例えば2Mバイト程度の記録容量を有する標準記録密
度(下位モード)のディスク状記録媒体が収容された小
容量フロッピーディスク・カートリッジFDCと、既存
のフロッピーディスクと互換性を有する数十Mバイト〜
数百Mバイト程度、あるいはそれ以上の大記録容量を有
する高記録密度(上位モード)のディスク状記録媒体が
収容された大容量フロッピーディスク・カートリッジH
DCを想定している。
【0031】小容量フロッピーディスク・カートリッジ
FDCは、図2〜図6に示すように、ディスク状記録媒
体である直径が3.5インチの磁気シートからなるフロ
ッピーディスク1をステンレス板からなる円板であるセ
ンターハブ2の外周に接着した構造の小容量フロッピー
ディスクFDを用いる小容量フロッピーディスク・カー
トリッジFDCは、そのフロッピーディスク1の記録容
量が1〜2MB(メガバイト)の小容量に構成されてい
る。そして、この小容量フロッピーディスク・カートリ
ッジFDCは、合成樹脂によって成形された上下シェル
3,4によって扁平で、ほほ方形状のカートリッジ5を
構成し、そのカートリッジ5内にフロッピーディスク1
を回転自在に収納している。
【0032】この際、フロッピーディスク1のセンター
ハブ2が下シェル4の中央に形成されたセンターハブ穴
6内に遊嵌されていて、矢印aで示すカートリッジ5の
後述する小容量フロッピーディスクドライブ内への挿入
方向側の端部である前端面5aとセンターハブ穴6との
間で、上下シェル3,4にはカートリッジセンターP1
に沿った長穴状の上下一対のヘッド挿入穴7が形成され
ている。そして、これら上下一対のヘッド挿入穴7を開
閉するために上下一対の水平板部8a,8bと前端垂直
板部8cとによって断面形状がコ字状に形成されたシャ
ッター8がカートリッジ5の上下両面5e,5f及び前
端部5aの外側にほぼコ字状に形成されているシャッタ
ースライド用凹所18内にスライド自在に配置されてい
て、このシャッター8が前端面5aに沿って上記挿入方
向である矢印a方向に対して直角な方向である矢印d方
向にスライド自在に取り付けられている。なお、このシ
ャッター8は内蔵されたシャッターバネ8dによって閉
蓋位置まで矢印c方向にスライド付勢されている。そし
て、このカートリッジ5の下シェル4で、前端面5a側
に偏位された位置には真円形状穴と長円形状穴からなる
左右一対の位置決め用の基準穴9が形成されていて、こ
のカートリッジ5の左右両側面5b,5cで、下シェル
4の前端面5a側に近接された位置には左右一対の半円
形状の凹部10が形成されている。そして、このカート
リッジ5の前端面5aと一方の側面である右側面5bと
のコーナー11aには上下シェル3,4全体を450に
カットしたいわゆるC面である誤挿入防止用の斜面12
が形成されている。また、このカートリッジ5の後端面
5dと他方の側面である左側面5cとのコーナー11b
には誤消去防止用のライトプロテクター13が組み込ま
れていて、その後端面5dと一方の側面である右側面5
bとのコーナー11cには容量識別穴14が形成されて
いる。
【0033】そして、これら上下シェル3,4の内壁面
3b,4bにはほぼ馬蹄形状に裁断された不織布である
上下一対のクリーニングシート15が接着等にて敷設さ
れていて、これら上下一対のクリーニングシート15を
フロッピーディスク1の上下両面に上下から弾性的に接
触させるためのリフター16が上下シェル3,4内の何
れか一方(又は両方)に接着等にて取り付けられてい
る。したがって、このフロッピーディスク1は上下一対
のクリーニングシート15間で上下から挟まれてカート
リッジ5の下面5fからそのカートリッジ5の厚さのほ
ぼH1/2の高さのディスク面位置で回転駆動されるよ
うに構成されていて、これら上下一対のクリーニングシ
ート15によってフロッピーディスク1の上下両面に所
定値の摩擦トルクを与えるように構成されている。そし
て、シャッター8の上下一対の水平板部8a,8bに上
下シェル3,4に形成されている上下一対のヘッド挿入
穴7に対向された長穴形状の上下一対のシャッター穴8
eが形成されている。また、カートリッジ5の上下シェ
ル3,4の上下両面5e,5fには後端面5dを迂回す
る形状のラベル貼付用凹所17が形成されている。
【0034】また、大容量フロッピーディスク・カート
リッジHFDCは、図7〜図9に示すように、前述した
小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCと同様
に、ディスク状記録媒体である直径が3.5インチの磁
気シートからなるフロッピーディスク1をステンレス板
からなる円板であるセンターハブ2の外周に接着した構
造の大容量フロッピーディスクHFDを合成樹脂によっ
て成形された上下シェル3,4によって構成されたカー
トリッジ5内に回転自在に収納したものである。そし
て、この大容量フロッピーディスクHFDの記録容量を
100MB以上、好ましくは300〜700MBに向上
させるように、データトラック幅の微小化のために、ヘ
ッドとの当たり性改善として、ヘッドの表面粗度向上及
びこの大容量フロッピーディスクHFDの上下両面にお
ける磁性層の薄膜化が図られていて、その磁性層の磁性
粉の大きさが0.1μm、塗布厚が0.2μm程度にま
で薄くして、この大容量フロッピーディスクHFDの回
転速度を3600rpm以上の高速回転域まで上昇させ
ることを可能にしている。ただし、この大容量フロッピ
ーディスクHFDを3600rpm以上の高速で回転駆
動することによる磁性層のダメージを防止するために、
大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDC内の
上下一対のクリーニングシート15の材料の選択やリフ
ター16の有無やバネ力の設定変換等によって、そのク
リーニングシート15等による大容量フロッピーディス
クHFDの摩擦トルクは0又は非常に小さい値に設定さ
れている。
【0035】一方、この大容量フロッピーディスク・カ
ートリッジHFDCは、前記小容量フロッピーディスク
・カートリッジFDCとの互換性を有するように、その
大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCのカ
ートリッジ5の外形寸法及び厚さが小容量フロッピーデ
ィスク・カートリッジFDCのカートリッジ5の外形寸
法及び厚さとほほ同等に構成されている。そして、この
大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCを小
容量フロッピーディスク・カートリッジFDCに対して
識別することができるように、この大容量フロッピーデ
ィスク・カートリッジHFDCでは、ライトプロテクタ
ー13と容量識別穴14との配置を反転させるととも
に、新たに設けた大容量識別穴18を真円形状穴に形成
されている一方の基準穴9の近傍位置に形成している。
なお、この大容量フロッピーディスク・カートリッジH
FDCではシャッター8の平面形状をほぼ下型形状に構
成してカートリッジ5の内部有効面萩の拡大等を図ると
ともに、小容量フロッピーディスク・カートリッジFD
Cの誤挿入防止用の斜面12に相当する誤挿入防止用の
溝20がカートリッジ5の上面5eで前端面5aの一端
側のコーナー11aに形成されている。なお、この大容
量フロッピーディスク・カートリッジHFDCにおける
大容量フロッピーディスクHFDのセンターハブ2の中
心に形成されているチャッキング穴2aは後述するスピ
ンドルモータ51のスピンドル52の直径より大きい円
形穴に構成されていて、そのセンターハブ2の下面中央
には、後述するディスクテーブル53の上部中央部53
aの直径より僅かに大きい直径の円形凹部2cがプレス
加工されている。
【0036】そして、このディスクドライブ装置810
は、図10〜図17に示すように、板厚が厚い板金によ
ってプレス加工されたシャーシ41の上下に板厚が薄い
板金によってプレス加工された上下カバー42,43を
脱着自在に取り付け、これらのフロント側にモールド部
品(プラスチックの成形晶)で構成されたフロントパネ
ル44を脱着自在に取り付けて、扁平な直方体形状のド
ライブ本体45を構成している。そして、フロントパネ
ル44の上端側には横長形状のカートリッジ挿入口46
が形成されていて、そのカートリッジ挿入口46の内側
には内開き方式の開閉蓋47が取り付けられている。ま
た、このフロントパネル44の下部側の左右両側位置に
はイジェクト釦48及びドライブの動作状態を表示する
発光表示部49が取り付けられている。
【0037】このドライブ本体45の内部で、フロント
パネル44側におけるシャーシ41の上部にはスピンド
ルモータ51及びその上部に搭載されているディスクテ
ーブル53が配置されている。なお、このディスクテー
ブル53はスピンドル52のロータの上面に形成されて
いて、そのディスクテーブル53の上面にはチャッキン
グマグネットであるマグネットシート54や駆動ピン5
5等が取り付けられている。そして、フロントパネル4
4側におけるシャーシ41の上部には板金等で構成され
たカートリッジホルダー56と、そのカートリッジホル
ダー56をアンローディング位置とローディング位置と
の間で平行運動によって矢印g,h方向に昇降駆動する
ための板金等で構成されたスライド板57を有するカー
トリッジローディング機構58が組み込まれている。そ
して、フロントパネル44側とは反対側である後端側に
おけるシャーシ41の上部には後述するようにフライン
グヘッドに構成されている上下一対の磁気ヘッド10
1,102を移送するリニアアクチュエータ103が組
み込まれている。なお、スピンドルモータ51及び上下
一対の磁気ヘッド101,102のR/Wギャップがフ
ロッピーディスク1にデータを記録及び/又は再生する
ためのスキャニング位置(シーク及びトラッキング位
置)であるスキャニングセンターP2上に配置されてい
る。そして、シャーシ41の下部にはモータ基板59、
メイン基板60及びスイッチ基板61等の複数の回路基
板が水平状にビス止めされていて、シャーシ41の後端
には外部インターフエース62がマウントされたインタ
ーフェース基板63が水平状にビス止めされている。そ
して、シャーシ41の上部で、カートリッジホルダー5
6の四隅の下部位置には左右各一対の位置決め用基準ピ
ン64と高さ基準ピン65が垂直状に取り付けられてい
て、基準ピン64は高さ基準ピンも兼用している。そし
て、スイッチ基板61の上部にマウントされたプッシュ
スイッチからなるカートリッジ挿入検出スイッチ66、
誤消去防止用検出スイッチ67、小容量検出スイッチ6
8及び大容量検出スイッチ69がシャーシ41及びスラ
イド板57を貫通してカートリッジホルダー56の下部
に露出されている。なお、イジェクト釦40によってO
Nされるイジェクトスイッチ70がスイッチ基板61の
前端部(フロントパネル44側の端部)の下面にマウン
トされている。
【0038】なお、シャーシ41は水平な底板部41a
と、その左右両側から上方に垂直状に立ち上げられた左
右両側板部41bを有しており、スピンドルモータ51
はモータ基板59によってシャーシ41の底板部41a
の下部に合計3つのスペーサ71を介して3本のビス7
3によってビス止めされている。そして、このスピンド
ルモータ51の上部に搭載されているディスクテーブル
53が底板部41aに形成された開口72を挿通してそ
の底板部41aの上方に突出されている。また、カート
リッジホルダー56は水平な天板部56aと、その左右
両側から下方に垂直に立ち下げられた左右両側板部56
bと、その左右両側板部56bの下端から内側に水平状
に折り返された左右一対の底板部56cとによって全体
として扁平なほぼコ字状に形成されていて、大容量フロ
ッピーディスク・カートリッジHFDC又は小容量フロ
ッピーディスク・カートリッジFDCがこのカートリッ
ジホルダー56内に矢印a,b方向から選択的で水平に
出し入れされるように構成されている。そして、このカ
ートリッジホルダー56の天板部56aのフロントパネ
ル44側とは反対側である後端側の中央部にはヘッド挿
入用開口73が切り欠かれている。また、スライド板5
7もシャーシ41と同様に水平な底板部57aと、その
底板部57aの左右両側から垂直状に立ち上げられた左
右両側板部57bを有している。そして、このスライド
板57はその底板部57bに形成された合計4つのガイ
ド港74によって合計4つの基準ピン64及び高さ基準
ピン65にスライド自在に係合されていて、このスライ
ド板57はシャーシ41の底板部41a上にてアンロー
ディング位置P11とローディング位置P12との間に
矢印a,b方向にスライド自在に構成されている。
【0039】そして、カートリッジローディング機構5
8は、カートリッジホルダー56の左右両側板部56b
の前後両端に絞り加工等によって形成された合計4つの
ガイドピン75と、スライド板57の左右両側板部57
bに形成されて、合計4つのガイドピン75がスライド
自在に係合された合計4つの傾斜ガイド溝76と、カー
トリッジホルダー56の左右両側板56bの前後方向の
ほぼ中央部に一体に形成した左右一対のガイド突起77
と、シャーシ41の左右両側板部41bに形成されて、
左右一対のガイド突起77が上下方向である矢印g,h
方向にスライド自在に係合された左右一対の垂直ガイド
溝78とによって構成されている。なお、スライド板5
7はシャーシ41との間に取り付けられたスライド付勢
手段である引張りコイルバネ79によって前方である矢
印b方向にスライド付勢されていて、シャーシ41の後
端側(フロントパネル44の反対側)で、その底板部4
1a上の一側部はギアードモータで構成されたイジェク
トモータ80が取り付けられている。そして、このイジ
ェクトモータ80にはイジェクト駆動ピン81が偏心位
置に形成されているイジェクト用カム82が取り付けら
れていて、スライド板57の一方の側板部57bの後端
から後方に延出されたイジェクト用アーム部83をイジ
ェクト用駆動ピン81が駆動するように構成されてい
る。そして、シャーシ41の底板部41a上でイジェク
トモータ80の前側位置(フロントパネル44側の位
置)にはシャッター開閉レバーを兼用しているトリガー
レバー84が支点ピン85を中心に図13に実線で示す
ロック位置と1点鎖線で示すロック解除位置との間で矢
印i,j方向に回転自在に取り付けられていて、回転付
勢手段(図示せず)によってロック位置まで矢印i方向
に回転付勢されている。そして、このトリガーレバー8
4がスライド板57に形成された被ロック部86をロッ
ク及びロック解除するように構成されている。
【0040】そして、このカートリッジローディング機
構58によれば、図13及び図16に示すように、スラ
イド板57が引張りコイルバネ79に抗して後方のアン
ローディング位置P11まで矢印a方向にスライドされ
た状態で、その被ロック部86に係合されたトリガーレ
バー84によってロックされていて、そのスライド板5
7の合計4つの傾斜ガイド溝78によってカートリッジ
ホルダー56の合計4つのガイドピン75が上方である
矢印h方向に押し上げられて・左右一対のガイド突起7
7を左斉一対の垂直ガイド溝78で案内しながら、カー
トリッジホルダー56をカートリッジ挿入口46と同一
高さの上昇位置であるアンローディング位置P13まで
平行運動によって上昇駆動している。そして、トリガー
レバー84が図13に実線で示すロック位置から1点鎖
線で示すロック解除位置へ矢印j方向に回転されると、
そのトリガーレバー84によるスライド板57のロック
が解除されて、このスライド板57が図16に示すアン
ローディング位置P11から前方のローディング位置P
12まで引張りコイルバネ79によって矢印b方向にス
ライドされて、そのスライド板57の合計4つの傾斜ガ
イド溝78によってカートリッジホルダー56の合計4
つのガイドピン75が下方である矢印g方向に押し下げ
られて、左右一対のガイド突起77を左右一対の垂直ガ
イド港78で案内しながら、カートリッジホルダー56
をアンローディング位置P13の下方に設定された下降
位置である図17の(A)に実線で示すローディング位
置P14まで矢印g方向に平行運動によって下降駆動す
る。なお、この時、図13に示すように、シャーシ41
の底板部41a上に取り付けられてスライド板57に形
成されているラック87に係合されているダンパー88
のダンピング作用によってスライド板57は低速で矢印
b方向にスライドされ、カートリッジホルダー56がア
ンローディング位置からローディング位置まで静かに下
降駆動されるように構成されている。そして、イジェク
トモータ80によってイジェクト用カム82が図17の
(A)に示す位置から1回転駆動されると、そのイジェ
クト用駆動ピン81が図17の(B)及び(C)に示す
ようにスライド板57のイジェクト用アーム部83を引
っ掛けて、そのスライド板57を引張りコイルバネ79
に抗してアンローディング位置P12から後方のローデ
ィング位置P11まで矢印a方向にスライド駆動され
て、カートリッジホルダー56が図17の(A)に示す
ローディング位置P14から図16に示すアンローディ
ング位置P13へ平行運動によって矢印h方向に上昇駆
動され、トリガーレバー84が図13に1点鎖線で示す
ロック解除位置から実線で示すロック位置84へ矢印i
方向に自動復帰されるトリガーレバー84によってスラ
イド板57がそのアンローディング位置P13で再び自
動ロックされるように構成されている。なお、図12に
示すように、カートリッジホルダー56の天板部56a
の後端側の一側部にはカートリッジ誤挿入防止レバー8
9が支点ピン90を中心に矢印k,m方向に回転自在に
取り付けられていて、このカートリッジ誤挿入防止レバ
ー89が天板部56aとの間に取り付けられた回転付勢
手段である引張りコイルバネ91によって矢印k方向に
回転付勢されている。また、カートリッジホルダー56
の天板部56aの左右両側位置には板バネ等で構成され
た左右一対のカートリッジ圧着用バネ92が取り付けら
れている。そして、以上のように構成されたこの大容量
フロッピーディスク・ドライブHFDDは下カバー43
によってコンピューター機器等の内部シャーシに取り付
けられるように構成されていて、シャーシ41全体が合
計4つのインシュレーター93によってその下カバー4
3の上部に弾性的に支持されて、外部振動等に対する大
容量フロッピーディスク・ドライブHFDDの耐根性が
実行されている。
【0041】このフロッピーディスクドライブ装置81
0は以上のように構成されていて、大容量フロッピーデ
ィスク・カートリッジHFDCと、小容量フロッピーデ
ィスク・カートリッジFDCをカートリッジ挿入口46
から選択的に挿入してローディングし、これらの大容量
フロッピーディスクHFD及び小容量FDにデータを選
択的に記録及び/又は再生することができるように構成
されている。
【0042】すなわち、図12、図13及び図16に1
点鎖線で示すように、大容量フロッピーディスク・カー
トリッジHFDC又は小容量フロッピーディスク・カー
トリッジFDCをカートリッジ挿入口46からアンロー
ディング位置P13に上昇されているカートリッジホル
ダー56内に矢印a方向に水平に挿入すると、これらの
カートリッジ5の前端面5aでトリガーレバー84がロ
ック位置からロック解除位置まで矢印j方向に回転さ
れ、この間に、このトリガーレバー84によってこれら
のシャッターがシャッターバネに抗して開蓋される。そ
して、トリガーレバー84がロック解除位置まで矢印j
方向に回転された瞬間に、カートリッジホルダー56に
よってこれらの大容量フロッピーディスク・カートリッ
ジHFDC又は小容量フロッピーディスク・カートリッ
ジFDCがアンローディング位置P13から図17に示
すローディング位置P14へ矢印g方向に下降駆動され
て、これらの大容量フロッピーディスク・カートリッジ
HFDC又は小容量フロッピーディスク・カートリッジ
FDCがそのローディング位置P14に水平にローディ
ングされる。
【0043】なお、大容量フロッピーディスク・カート
リッジHFDC又は小容量フロッピーディスク・カート
リッジFDCをカートリッジ挿入口46から正しく挿入
した時には、カートリッジ誤挿入防止レバー89がこれ
らの誤挿入防止用溝20内に相対的に挿入されたり、斜
面12によって矢印m方向に回転して逃げることによっ
て、これら大容量フロッピーディスク・カートリッジH
FDCや小容量フロッピーディスク・カートリッジFD
Cの挿入を可能にしている。一方、これら大容量フロッ
ピーディスク・カートリッジHFDC又は小容量フロッ
ピーディスク・カートリッジFDCがカートリッジ挿入
口46から誤挿入(上下や前後に反転された誤った向き
で挿入されること)された時には、そのカートリッジ誤
挿入防止レバー89がこれら大容量フロッピーディスク
・カートリッジHFDC又は小容量フロッピーディスク
・カートリッジFDCの挿入を禁止することができる。
【0044】そして、ローディング位置P14にローデ
ィングされた大容量フロッピーディスク・カートリッジ
HFDC又は小容量フロッピーディスク・カートリッジ
FDCは合計4つの基準ピン64及び高さ基準ピン65
上に左右一対のカートリッジ圧着用バネ93によって水
平に圧着されて位置決めされ、カートリッジ挿入検出ス
イッチ66によってこれらのローディング完了状態が検
出されるとともに、これら大容量フロッピーディスク・
カートリッジHFDC又は小容量フロッピーディスク・
カートリッジFDCの誤消去防止の有無やこれらのフロ
ッピーディスク1の記録容量が誤消去検出スイッチ67
や大容量検出スイッチ69又は小容量検出スイッチ68
によって検出される。そして、これらの大容量フロッピ
ーディスクHFD又は小容量フロッピーディスクFDの
センターハブ2がカートリッジ5のセンターハブ穴6内
に下方から相対的に挿入されたディスクテーブル53上
にマグネットシート54によってチャッキングされて、
そのセンターハブ2のチャッキング穴2aがスピンドル
52に嵌合されるとともに、位置決め穴2bが駆動ピン
55に嵌合される。そして、これらの大容量フロッピー
ディスクHFD又は小容量フロッピーディスクFDがス
ピンドルモータ51によってそれぞれ所定の回転速度で
回転駆動されるとともに、リニアアクチュエータ103
によって上下一対の磁気ヘッド101,102がスキャ
ニングセンターP2に沿って矢印a,b方向に移送しな
がら、これらの大容量フロッピーディスクHFD又は小
容量フロッピーディスクFDにデータを選択的に記録及
び/又は再生することになる。
【0045】なお、小容量フロッピーディスク・カート
リッジFDCの小容量フロッピーディスクFDについて
は、駆動ピン55とセンターハブ2の位置決め穴2bと
の係合関係によるセンターリング機能によってスピンド
ル52の中心に対する小容量フロッピーディスクFDの
センターリングを行い、スピンドルモータ51によって
その小容量フロッピーディスクFDを300rpmの低
速度で回転駆動して、上下一対の磁気ヘッド101,1
02をその小容量フロッピーディスクFDの上下両面に
発生するエアフィルムによって浮上(フライング現象)
させた非接触状態で、2MBの小容量(低容量)で、デ
ータの記録及び/又は再生を行う。そして、大容量フロ
ッピーディスク・カートリッジHFDCの大容量フロッ
ピーディスクHFDについては、そのセンターハブ2の
円形状のチャッキング穴2aをスピンドル52の外周に
遊嵌する一方、センターハブ2の形状変更によりディス
クテーブル53に対するセンターハブ2のチャッキング
力(マグネットシート54による磁気吸着力)を増大す
る。そして、後述するトラッキングサーボ方式によって
スピンドル52の中心に対する大容量フロッピーディス
クHFDのセンターリングを行う。そして、その大容量
フロッピーディスクHFDをスピンドルモータ51によ
って3600rpmの高速度で回転駆動することによっ
て、上下一対の磁気ヘッド101,102をその大容量
フロッピーディスクHFDの上下両面に発生するエアフ
ィルムによって浮上(フライング現象)させた非接触状
態で、100MB以上の大容量(高密度)で、データの
記録及び/又は再生を行う。
【0046】そして、このようにして、大容量フロッピ
ーディスクHFD又は小容量フロッピーディスクFDに
データを記録及び/又は再生した後に、イジェクト釦4
8を押すと、イジェクトスイッチ70がONされて、イ
ジェクトモータ80によってイジェクト用カム82が1
回転駆動され、大容量フロッピーディスク・カートリッ
ジHFDC又は小容量フロッピーディスク・カートリッ
ジFDCが図15の(A)に示すローディング位置P1
4から図16に示すアンローディング位置P12までカ
ートリッジホルダー56によって矢印h方向に上昇駆動
されるとともに、図13に1点鎖線で示すロック解除位
置から実線で示すロック位置まで矢印i方向に回転され
るトリガーレバー84によって大容量フロッピーディス
ク・カートリッジHFDC又は小容量フロッピーディス
ク・カートリッジFDCがカートリッジ挿入口46から
図16に1点鎖線で示すように矢印b方向に押し出され
るとともに、シャッターがシャッターバネによって閉蓋
される。
【0047】また、このディスクドライブ装置810で
は、図18及び図19に示すように、スピンドルモータ
51は、ステータヨークを兼用する板金製のモータ基板
59の上部に軸受51aをビス止め等にて固着して、垂
直なスピンドル52の下端をその軸受け51aで回転自
在に支持している。そして、板金によって円形状にプレ
ス加工されたロータ51bをスピンドル52の上端近傍
位置に圧入等にて固着し、そのロータ51bの下端の内
周に環状のロータマグネット51cを接着等にて固着
し、複数のステータコイル51dをモータ基板59の上
部で軸受51aの外周に沿って等間隔で環状にマウント
して、これら複数のステータコイル51dをロータマグ
ネット51cの内周に組み込んだ水平対向型モータに構
成されている。そして、ロータ51bの中央上部にディ
スクテーブル53が一体にプレス加工されている。そし
て、このスピンドルモータ51はそのモータ基板59を
合計3つのスペーサ71を介して合計3つのビス73に
よってシャーシ41の底板部41aの下面に下方からビ
ス止めされ、ロータ51b及びディスクテーブル53を
底板部41aに形成された円形の開口72から底板部4
1aの上方に突出させている。
【0048】そして、図20〜図25に示すように、こ
のディスクドライブ装置810のディスクチャッキング
装置441は、まず、ディスクテーブル53がスピンド
ルモータ51のロータ51bの中央上部に一体にプレス
加工されている。そして、このディスクテーブル51は
上部中央部53aと下部外周部53bの上下2段で、同
心円形状の凸部を有していて、チャッキングマグネット
であるほほ馬蹄形状のマグネットシート54がディスク
テーブル53の下部外周部53bの上部にスピンドル5
2の外周に沿って同心円形状で水平に接着されている。
そして、金属製の薄い板バネによってほぼ1/4円弧状
に形成されたチャッキングレバー442の基端442a
がディスクテーブル53の下部外周部53bの下部に固
着された垂直なフランジ付支点ピン443を中心に水平
面内で矢印S、下方向に回転自在に取り付けられてい
る。そして、このチャッキングレバー442の先端44
2bの上部に取り付けられた円柱状の駆動ピン55がマ
グネットシート32の両端部間の隙間相当位置で下部外
周部53bに形成された駆動ピン挿通穴414を挿通し
て上部中央部53aより上方位置まで垂直状に突出され
て、この駆動ピン55がその駆動ピン挿通穴444内で
内外方向である矢印S、下方向に移動自在であるととも
に、上下方向である矢印U・V方向に昇降自在に構成さ
れている。そして、チャッキングレバー442の基端4
42aにほぼ直角状にプレス加工された回転付勢手段で
あるバネ作用片445の先端が下部外周部23bの下部
にハーリング加工された垂直状のバネ係上ピン38の側
面に当接されて、そのバネ作用片445のバネ力によっ
て、チャッキングレバー442が外側方向である矢印S
方向に回転付勢されている。
【0049】そして、このディスクチャッキング装置4
41では、図20及び図24に示すように、駆動ピン5
5に下方である矢印U方向への外力が加えられた時に、
薄い板バネによって構成されているチャッキングレバー
442をそのバネ力に抗して矢印Z1方向に捩りなが
ら、駆動ピン55を、その駆動ピン55の矢印W方向の
回転軌跡内側方向、詳しくは、スピンドル52の中心方
向である矢印X2方向(図42及び図43で示した外側
方向である矢印X1方向の正反対方向である)に傾かせ
るための傾き規制手段447をディスクテーブル53に
付設している。そして、この傾き規制手段447として
は、例えば、図20〜図23に示すようなフランジ付ピ
ン448で構成することもできるし、図24に示すよう
なディスクテーブル53からの切り起こし片449で
も,構成することができる。なお、フランジ付ピン44
8はディスクテーブル53の下部外周部53bにおける
駆動ピン挿通穴444の外側の下部に垂直状に固着さ
れ、その下端に一体に形成された水平状のフランジ44
8aの内側端をチャッキングレバー442の先端442
bの外側エッジ442cの下部に入り込ませている。そ
して、切り起こし片449は駆動ピン挿通穴444の外
側エッジ部分にて下部外周部53bから下方及び内側に
向けてほほL型に切り起こされて、その内側向きの下部
水平端449aをやはりチャッキングレバー442の先
端442bの外側エッジ442cの下部に入り込ませて
いる。
【0050】この大容量フロッピーディスク・ドライブ
HFDDのディスクチャッキング装置441は以上のよ
うに構成されていて、前述したように、このディスクチ
ャッキング装置441には大容量フロッピーディスクH
FDと小容量フロッピーディスクFDが選択的にチャッ
キングされる。しかし、小容量フロッピーディスクFD
のチャッキング動作は図39〜図44と同じであるの
で、ここでは主として大容量フロッピーディスクHFD
のチャッキング動作について説明する。
【0051】すなわち、まず、前述したように、大容量
フロッピーディスクHFDのセンターハブ2の下面の中
央部には円形凹部2cが形成されている。そして、チャ
ッキング時には、図20の(A)及び図24の(A)に
示すように、そのセンターハブ2のチャッキング穴2a
がスピンドル52の上端の外周に遊嵌されて、円形凹部
2cの下面がディスクテーブル53の上部中央部53a
上に載置され、マグネットシート54の磁気吸着力によ
ってセンターハブ2がディスクテーブル53上に水平状
にチャッキング(マグネットチャッキング)される。こ
の時、図20の(A)及び図24の(A)に示すよう
に、センターハブ2の円形凹部2cの外周の下面が駆動
ピン55の上端面55a上に当接して、その駆動ピン5
5をチャッキングレバー442のバネ力に抗して一度下
方である矢印U方向に沈み込ませる。そして、スピンド
ルモータ51によってディスクテーブル53を矢印W方
向に300rpmで1回転以上、回転駆動して、駆動ピ
ン55がセンターハブ2の位置決め穴2bの下まで移動
した時に、図20の(B)及び図24の(B)に示すよ
うに、駆動ピン55をチャッキングレバー442のバネ
力によって上方である矢印V方向に浮き上がらせて、そ
の駆動ピン55をセンターハブ2の位置決め穴2b内に
挿入させる。
【0052】この際、大容量フロッピーディスクHFD
の上下両面の磁性層の薄膜化に伴う、その磁性層のダメ
ージを防止するために、後述するように、大容量フロッ
ピーディスク・カートリッジHFDC内での大容量フロ
ッピーディスクHFDの摩擦トルクを0又は非常に小さ
い値に設定しているので、その摩擦トルクを利用した従
来の小容量フロッピーディスク・ドライブFDDのディ
スクチャッキング装置31で説明したようなセンターリ
ングを行うことができない。そこで、マグネットシート
54によるセンターハブ2の磁気吸着力を従来のディス
クチャッキング装置31のそれに比べて増大させて、セ
ンターハブ2をディスクテーブル53上に強い吸着力で
チャッキングさせるとともに、スピンドル52の中心に
対する大容量フロッピーディスクHFDのセンターリン
グは、後述するトラッキングサーボで対応している。
【0053】すなわち、従来の小容量フロッピーディス
ク・ドライブFDDのディスクチャッキング装置は、セ
ンターハブ2の下面全体がフラットに形成されていて、
そのセンターハブ2の下面をディスクテーブルの上部中
央部上に水平に載置しているために、そのセンターハブ
2の下面とマグネットシートとの間の上下方向のクリア
ランスが大きく、マグネットシートによるセンターハブ
2の磁気吸引力が弱く設定されている。一方、この大容
量フロッピーディスク・ドライブHFDDにおけるディ
スクチャッキング装置441では、図20の(B)及び
図24の(B)に示すように、センターハブ2の下面中
央部に円形凹部2cを形成して、その円形凹部2cの下
面をディスクテーブル53の上部中央部53a上に水平
に載置するために、そのセンターハブ2の円形凹部2c
の外周の下面とマグネットシート54との間の上下方向
のクリアランスG2を、その円形凹部2cの上下方向の
深さ相当分だけ、従来のクリアランスG1より小さく構
成(G2<G1)することができて、マグネットシート
54によるセンターハブ2の磁気吸着力を大きく設定す
ることができる。
【0054】ところで、この大容量フロッピーディスク
・ドライブHFDDのディスクチャッキング装置441
では、ディスクチャッキング時に、図20の(A)及び
図24の(A)に示すように、センターハブ2で駆動ピ
ン55を下方である矢印U方向にチャッキングレバー4
2のバネ力に抗して矢印U方向へ沈み込ませる時に、そ
の駆動ピン55をスピンドル52の中心方向側である矢
印X2方向に傾けることができる。
【0055】すなわち、マグネットシート54の磁気吸
着力によってディスクテーブル53上にチャッキングさ
れるセンターハブ2で駆動ピン55をチャッキングレバ
ー442のバネ力に抗して一度下方である矢印U方向に
沈み込ませる際に、チャッキングレバー442の先端4
42bの外側エッジ442cが傾き規制手段447であ
るフランジ付ピン448の水平なフランジ448a又は
切り起こし片449の下部水平端449a上に当接され
て、このチャッキングレバー442が内側である矢印Z
1方向に捩れるために、駆動ピン55がその回転軌跡の
内側方向であって、詳しくはスピンドル52の中心方向
である矢印X2方向に傾くことになる。つまり、この駆
動ピン55の上端面55aがセンターハブ2の円形凹部
2cの外周の下面で平行に押されて、駆動ピン55が矢
印X2方向に傾きながら、矢印U方向にスムーズに沈み
込むことになる。
【0056】そして、この後に、スピンドルモータ51
によってディスクテーブル53を図26に示すように矢
印W方向に300rpmで1回転以上駆動すると、図2
0の(B)、図23の(B)及び図24の(A)に示す
ように、駆動ピン35が位置決め穴2bの下まで移動さ
れた時に、チャッキングレバー442の矢印Z2方向の
反発力によって駆動ピン55が矢印X1方向に傾き復帰
れながら矢印V方向に上昇復帰されて、この駆動ピン5
5がセンターハブ2の位置決め穴2b内にスムーズにす
べり込むことができる。
【0057】そして、このようにに、ディスクチャッキ
ング時に、駆動ピン55を一度矢印U方向に沈み込ませ
る際に、その駆動ピン55を矢印X2方向に傾けるよう
に構成すると、図25に実線で示すように、たまたま、
センターハブ2の位置決め穴2bの2つのエッジ2b
1,2b2のコーナー部分が駆動ピン55の上端面55
a上に跨がるようにして当接された時でも、図25に1
点鎖線で示すように、その駆動ピン55が2つのエッジ
2b1,2b2に対する内側方向である矢印X2方向に
スムーズに逃げることができ、その後のディスクテーブ
ル53の矢印W方向の回転によって、図25に点線で示
すように、駆動ピン55を位置決め穴2b内にスムーズ
にすべり込ませることができる。したがって、図42及
び図43で説明したように、その駆動ピン55の上端面
55aがその2つのエッジ2b1,2b2に矢印X1方
向から食い込むようにして引っ掛かり、センターハブ2
がディスクテーブル53で傾いたまま、その駆動ピン5
5によってセンターハブ2が矢印W方向に回転駆動され
てしまうようなチャッキングミス動作が発生しない。
【0058】このように、このディスクドライブ装置8
10のディスクチャッキング装置441によれば、大容
量フロッピーディスク・カートリッジHFDC内での大
容量フロッピーディスクHFDの摩擦トルクを0又は非
常に小さい値に設定しているにも拘わらず、ディスクチ
ャッキング時に、図25に示すように、たまたま、セン
ターハブ2の位置決め穴2bの2つのエッジ2b1,2
b2のコーナー部分が駆動ピン55の上端面55a上に
跨がるようにして当接された時でも、チャッキングミス
が全く発生せず、その駆動ピン55を位置決め穴2b内
に確実、かつ、スムーズにすべり込ませることができる
ので、この大容量フロッピーディスクHFDをディスク
テーブル53上に常にミスなく、確実、かつ、スムーズ
に正しくチャッキングすることができる。したがって、
スピンドルモータ51によって大容量フロッピーディス
クHFDを3600rpmの高速で回転駆動しながら上
下一対の磁気ヘッド101,102によってデータの記
録及び/又は再生を行う際に、この大容量フロッピーデ
ィスクHFDに上下方向のバタツキが発生せず、この大
容量フロッピーディスクHFDを水平姿勢(スピンドル
52に対する直角姿勢)で常に安定回転することがで
き、上下一対の磁気ヘッド101,102にスペーシン
グロスによる出力低下等が発生せず、常に安定した高出
力を得ることができる高品質の大容量フロッピーディス
ク・ドライブHFDDを実現できる。
【0059】次に、このディスクドライブ装置810で
は、選択的にローディングされる大容量フロッピーディ
スク・カートリッジHFDC又は小容量フロッピーディ
スク・カートリッジFDCを図13に示した大容量検出
スイッチ69又は小容量検出スイッチ68によって検出
して、図26及び図27に示すように、スピンドルモー
タ51の速度コントロールを行う制御回路が組み込まれ
ている。すなわち、図26の(A),(B)は大容量フ
ロッピーディスク・カートリッジHFDCがローディン
グされた時の大容量フロッピーディスクHFDの速度コ
ントロールモードを示したものであって、ディスクチャ
ッキング時には、スピンドルモータ51を300rpm
の低速で1回転以上、回転駆動して、前述したように駆
動ピン55をセンターハブ2の位置決め穴2b内に確
実、かつ、スムーズに挿入する。そして、ディスクチャ
ッキング後にスピンドルモータ51の回転速度を360
0rpmまで上げて、後述するトラッキングサーボを行
いながら、大容量フロッピーディスクHFDに対するデ
ータの記録及び/又は再生(R/W)を行う。そして、
そのデータの記録及び/又は再生後はスピンドルモータ
51を停止するが、再起動時には、スピンドルモータ5
1の回転速度を3600rpmまで一気に上昇させるこ
とになる。ところで、この大容量フロッピーディスクH
FDの記録及び/又は再生時には前述したようにフライ
ングヘッドに構成されている上下一対の磁気ヘッド10
1,102がエアフィルムによって大容量フロッピーデ
ィスクHFDの上下両面から浮上されているので、これ
ら上下一対の磁気ヘッド101,102による大容量フ
ロッピーディスクHFDの摩擦トルク=0g/cmであ
るが、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFD
C内の上下一対のクリーニングシート15等による大容
量フロッピーディスクHFDの摩擦トルク=0〜20g
/cm程度となる。そして、この大容量フロッピーディ
スクHFDでは前述したようにマグネットシート54に
よる磁気吸着力を増大して、その磁気吸着力のみでディ
スクテーブル53に対するチャッキングを行い、振動衝
撃対策はその増大された磁気吸着力で対応し、スピンド
ル52の中心に対する大容量フロッピーディスクHFD
のセンターリングについては後述するトラッキングサー
ボで対応している。
【0060】次に、図27の(A),(B)は小容量フ
ロッピーディスク・カートリッジFDCがローディング
された時の小容量フロッピーディスクFDの速度コント
ロールモードを示したものであって、ディスクチャッキ
ング時には、スピンドルモータ51を300rpmの低
速で1回転以上、具体的には、停止期間を挟んで、2回
転以上、回転駆動して、前述したように駆動ピン55を
センターハブ2の位置決め穴2b内に挿入する低速チャ
ッキングを行う。そして、この低速チャッキング後に、
スピンドルモータ51を1000〜2000rpmの高
遠で回転駆動することによって、その駆動ピン55をセ
ンターハブ2の位置決め穴2bの2つのエッジ2b1,
2b2に抑圧して、スピンドル52の中心に対する小容
量フロッピーディスクFDの高速センタリングを行う。
そして、この高速センタリング後に、スピンドルモータ
51の回転速度を再び300rpmまで下げて、小容量
フロッピーディスクFDに対するデータの記録及び/又
は再生(R/W)を行う。そして、そのデータの記録及
び/又は再生後はスピンドルモータ51を停止するが、
再起動時には、スピンドルモータ51の回転速度を30
0rpmまで上昇させるのみで、1000〜2000r
pmまで上昇することはない。ところで、この小容量フ
ロッピーディスクFDの回転速度が300rpmの時の
上下一対の磁気ヘッド101,102による摩擦トルク
=0g/cmであり、上下一対のクリーニングシート1
5等による摩擦トルク=5〜25g/cm程度であり、
この小容量フロッピーディスクFDの回転速度が360
0rpmまで上昇された時の上下一対の磁気ヘッド2
8,29による摩擦トルク=0g/cmであり、上下一
対のクリーニングシート15等による摩擦トルク=10
g/cm程度となる。
【0061】このディスクドライブ装置では、低速チャ
ッキングを行う際に、スピンドルモータ51の回転速度
を300rpmまで上昇してから減速して停止期間を設
け、再び回転速度を300rpmまで上昇してから減速
して停止期間を設けるようにしてある。このように停止
期間を設けることにより、駆動ピン55とセンターハブ
2との摩擦の状態を変化させ、低速チャッキングを確実
に行うことができる。
【0062】また、このディスクドライブ装置は、前述
のように大容量フロッピーディスク・カートリッジHF
DCが図16に示すカートリッジホルダー56内に矢印
a方向から挿入されて、第1のスライド板57がアンロ
ーディング位置P11からローディング位置P12まで
矢印b方向にスライドされて、カートリッジホルダー5
6によって大容量フロッピーディスク・カートリッジH
FDCがアンローディング位置P13から図17に示す
ローディング位置P14まで矢印g方向に下降されたカ
ートリッジローディング状態になると、図28に示すよ
うに、サスペンション182が上側ヘッド昇降アーム3
32のサスペンション受板332c上に接触され・この
状態で上下一対の磁気ヘッド101,102はフロッピ
ーディスク1の上下両面から上下に離間されたヘッドア
ンロード位置に保持される。したがって、カートリッジ
ローディング動作によって、上下一対の磁気ヘッド10
1,102がフロッピーディスク1の上下両面に衝撃的
に接触するような危険は全くない。
【0063】そして、この後、ホストコンピュータ14
0からのデータ記録、再生の再生信号が入ると、イジェ
クトモータ80が駆動されて、図29の(C),
(B),(A)に示すように、上下一対のヘッド昇降ア
ーム332,333が上下一対のサスペンション182
の内側から矢印F方向に安全速度で排出される。そし
て、この時、これら上下一対のヘッド昇降アーム33
2,333の一対のカム溝339,340がガイド軸3
35から矢印F方向に引き抜かれることになって、これ
らのカム作用部339a,340aによるガイド軸33
5に対するカム作用によって、上下一対のヘッド昇降ア
ーム332,333が支点軸336を中心に内側である
矢印B方向に上下対称状に閉じるように回転される。
【0064】すると、これら上下一対のヘッド昇降アー
ム332,333に同期して、上下一対のサスペンショ
ン182がこれらの弾性復帰力によって内側である矢印
B方向に安全速度で閉じて、上下一対の磁気ヘッド10
1,102がフロッピーディスク1の上下両面に矢印B
方向から上下対称状に安全速度で近づくことになる。そ
して、図29の(A)に示すように、上下一対のヘッド
昇降アーム332,333の上下一対のサスペンション
受板332c,333cが上下一対のサスペンション1
82から矢印F方向に完全に排出された時に、図29の
(A)及び図30に示すように、上下一対の磁気ヘッド
101,102がフロッピーディスク1の上下両面に接
触されたヘッドロード位置へ安全速度で矢印B方向から
閉じるヘッドロード動作が行われて、そのヘッドロード
動作はいわゆるソフトランディング(軟着陸)動作とな
る。
【0065】そして、このソフトランディング動作の終
了後に、ホストコンピュータ140からの指令信号によ
って、フロッピーディスク800へのデータの記録及び
/又は再生が行われる。そして、そのデータの記録及び
/又は再生後のカートリッジイジェクト時に、前述した
ように、第1のスライド板57が図17に示すローディ
ング位置から図16に示すアンローディング位置まで矢
印a方向にスライド復帰される際に、図29の(A),
(B),(C),(D)及び図31に示すように、ヘッ
ド昇降機構331の上下一対のヘッド昇降アーム33
2,333が上下一対のサスペンション182の内側に
再び矢印E方向から挿入されて、上下一対のサスペンシ
ョン182がこれらの弾性復帰力に抗して矢印A方向に
再び押し広げられて、上下一対の磁気ヘッド101,1
02が再びヘッドアンロード位置までヘッドアンロード
されることになる。
【0066】また、このディスクドライブ装置810で
は、図32及び図33に示すように、大容量フロッピー
ディスク・カートリッジHFDC内の大容量フロッピー
ディスクHFDに対してトラッキングサーボを実行して
いる。すなわち、図32に示すように、このトラッキン
グサーボには、サーボフレーム単位でサーボを行う埋め
込みサーボ方式が採用されていて、サーボ領域内にフォ
ーマット情報を書き込んでいる。例えば、このフォーマ
ット情報は、大容量フロッピーディスクHFDのフォー
マット或いはバージョンの違いを大容量のフロッピーデ
ィスク・ドライブHFDDに知らせるための情報であっ
て、サーボ領域SA内に記録されている。
【0067】そして、図33に示すように、上記大容量
フロッピーディスクHFDには、ユーザデータ記録再生
領域内に形成されるトラックTRUi,TRUi−1,
・・・,TRUk,・・・,TRUm−1,TRUm
と、このユーザデータ記録再生領域の範囲外の外周位置
に形成されるエンプティートラックTRE0,TRE
2,・・・,TREi−1と、ユーザデータ記録再生領
域の範囲外の内周位置に形成されるエンプティートラッ
クTREm+1,・・・,TREn−1,TREnとが
半径方向に形成される。
【0068】また、大容量フロッピーディスクHFDの
内周方向には、複数hに分割されてなるサーボフレーム
SF1,SF2,・・・,SF8,・・・,SFnが形
成されている。例えば、サーボフレームの数hは約10
0である。したがって、大容量フロッピーディスクHF
Dの記録及び/又は再生時に、サーボフレームSF1,
SF2,・・・,SF8,・・・,SFnを読み取って
高精度なトラッキングを行うことができる。
【0069】そして、図1に示したフロッピーディスク
制御システムにおけるフロッピーディスクドライブ装置
810にあっては、小容量フロッピーディスクFD及び
大容量フロッピーディスクHFDに対する磁気ヘッド装
置821の駆動をボイスコイルモータ(VCM)808
を用いて行う。大容量フロッピーディスクHFDには、
サーボ情報が予め書かれており、このサーボ情報を読む
ことによってVCM808を駆動し、磁気ヘッド装置8
21を動かす。
【0070】ところで、小容量フロッピーディスクFD
を記録/再生するとき、このフロッピーディスクドライ
ブ装置810は、磁気ヘッド装置821をヘッドキャリ
ッジ870を介してステッピングモータではなく、VC
M808でフロッピーディスクFDの径方向に移動操作
しようとするので、フロッピーディスクドライブ装置8
10に、外部から過度の衝撃が加わると、記録/再生を
中断しなければならない。記録中にあっては既に記録を
行った隣のトラックのデータを破壊してしまう可能性が
あるためである。但し、衝撃が無くなったときにはホス
ト側から記録/再生をリトライしなければならない。
【0071】そこで、このフロッピーディスクドライブ
装置810では、ショックセンサ116により外部から
の衝撃を検出し、その検出結果に基づいて記録/再生を
中断し、かつ衝撃が無くなったときには記録/再生をリ
トライする。
【0072】また、小容量フロッピーディスクFDをチ
ャッキングするようにしているが、低速チャッキングに
失敗して、駆動ピン35がセンターハブ2の位置決め穴
2bにはまっていない状態になった場合に、上記駆動ピ
ン35とセンターハブ2との間で生じる異音或いは異常
振動を上記ショックセンサ116により検出し、その結
果に基づいてチャッキングエラーに対する異常処理を行
う。
【0073】以下、このフロッピーディスクドライブ装
置810の構成、動作について詳細に説明していく。
【0074】このフロッピーディスクドライブ装置81
0において、ディスク800に対して磁気的に記録再生
を行うための磁気ヘッド装置821は、フロッピーディ
スク800を挟むように対向して配置されるヘッド部8
22A,822Bを備えている。ヘッド部822Aはフ
ロッピーディスク800の上側の記録面に対して記録/
再生するためのものであり、ヘッド部822Bはフロッ
ピーディスク800の下側の記録面に対して記録/再生
するためのものである。ヘッド部822A,822Bに
は、それぞれ既存の小容量フロッピーディスクFDに対
する標準記録密度(下位モード)用のヘッドチップ82
3と、大容量フロッピーディスクHFDに対する高記録
密度(上位モード)用のヘッドチップ824とが組み込
まれている。
【0075】磁気ヘッド装置821において、ヘッド部
822A,822Bは、支持アーム840A,840B
によって支持されている。支持アーム840A,840
Bは、フロッピーディスク800の径方向に移動操作さ
れるヘッドキャリッジ870に接続されている。ヘッド
キャリッジ870の基端部側の両側には一対のコイル支
持片が突設され、これらコイル支持片を介して、ボイス
コイルモータ(VCM)808のヨークに挿通される駆
動用コイルが取り付けられている。ヘッドキャリッジ7
0は、駆動用コイルにVCM808から駆動電流が供給
されることにより、フロッピーディスク800の径方向
に移動操作される。
【0076】ここで、このフロッピーディスクドライブ
装置810は、装置全体の制御を行うコントローラ80
1を有している。コントローラ801によって、フロッ
ピーディスク800の回転制御、磁気ヘッド装置821
の移動制御、高記録密度(上位モード)用の記録再生系
の制御、標準記録密度(下位モード)用の記録再生系の
制御等が行われる。
【0077】コントローラ801はバス802に接続さ
れている。コントローラ801は、バス802に接続さ
れているフラッシュメモリ803に記憶されているプロ
グラムをフェッチし、そのプログラムにしたがって制御
動作を実行する。
【0078】また、フロッピーディスクドライブ装置8
10は、フロッピーディスク800が、大容量フロッピ
ーディスクHFDであるか、小容量フロッピーディスク
FDであるかを、上述した孔17等を利用して検出する
ディスク検出部804を有している。このディスク検出
部804の出力信号はモード信号SMDとしてコントロ
ーラ801に供給される。コントローラ801は、この
モード信号SMDに応じて、フロッピーディスク800
の回転速度の切換制御、記録再生系の切換制御、さらに
はインタフェースの切換制御を行う。
【0079】また、フロッピーディスクドライブ装置8
10は、ディスクテーブル853に載置されたフロッピ
ーディスク800を回転させるためのスピンドルモータ
805と、このモータ805を駆動するためのスピンド
ルモータドライバ806とを有している。スピンドルモ
ータ805より得られるその回転速度に対応した周波数
信号SFGはスピンドルモータドライバ806を介して
コントローラ101に供給される。コントローラ801
は、周波数信号SFGを参照し、フロッピーディスク8
00の回転速度が所定値となるように、スピンドルモー
タドライバ806を制御する。
【0080】また、フロッピーディスクドライブ装置8
10は、磁気ヘッド装置821を構成するヘッド部82
2A,822Bを支持する支持アーム840A,840
Bが接続されるヘッドキャリッジ70をディスク半径方
向に移動させるVCM808と、このVCM808を駆
動するためのVCMドライバ809とを有している。コ
ントローラ801は、大容量フロッピーディスクHFD
が装着されたとき、後述するR/WチャネルIC813
より出力される磁気ヘッド装置821のトラッキング情
報や、グレイコード読み取り情報等に基づき、磁気ヘッ
ド装置821が目標トラックに正しく位置するように、
VCMドライバ809を制御する。
【0081】また、フロッピーディスクドライブ装置8
10は、高記録密度(上位モード)用の記録再生系と、
標準記録密度(下位モード)用の記録再生系とを有す
る。高記録密度(上位モード)用の記録再生系は、ホス
トコンピュータ側とアドバンステクノロジーアタッチメ
ントパケットインターフェース(ATAPI)818を
介してデータ、ステータス、コマンドの授受を行うため
のディスクコントローラ811と、データバッファとし
てのDRAM812と、記録信号処理及び再生信号処理
を行うR/WチャネルIC813と、R/WチャネルI
C813より出力される記録信号を増幅してヘッド部8
22A,822Bの高記録密度(上位モード)用のヘッ
ドチップ824に供給する記録アンプ及びヘッドチップ
824で再生された再生信号を増幅してR/Wチャネル
IC813に供給する再生アンプを備えるアンプ部81
4とを有している。
【0082】ディスクコントローラ811はバス802
に接続されている。ディスクコントローラ811及びR
/WチャネルIC813の動作は、それぞれコントロー
ラ101によって制御される。また、フロッピーディス
クドライブ装置810は、標準記録密度(下位モード)
用の記録再生系として、FDDコントローラ815を有
している。このFDDコントローラ815はホストコン
ピュータ840とFDDインタフェース817を介して
接続されている。このFDDコントローラ815は、書
き込み時にホストコンピュータ840より送られてくる
MFM変調データより記録信号を生成してヘッドチップ
823に供給すると共に、読み出し時にヘッドチップ8
23からの再生信号よりMFM変調データを得てホスト
コンピュータ840に供給する機能等を備えている。
【0083】すなわち、このフロッピーディスクドライ
ブ装置810は、小容量フロッピーディスクFDに対し
てVCM808により径方向に移動操作されて情報信号
を記録/再生するヘッドチップ823と、このヘッドチ
ップ823により記録されるための情報信号を外部のホ
ストコンピュータ840から受け取ると共に、ヘッドチ
ップ823により再生された情報信号を外部のホストコ
ンピュータ840へ送るためのFDDI/F部817
と、大容量フロッピーディスクHFDに対してVCM8
08により径方向に移動操作されて情報信号を記録/再
生するヘッドチップ824と、このヘッドチップ824
により記録されるための情報信号を外部のホストコンピ
ュータ840から受け取ると共に、ヘッドチップ824
により再生された情報信号を外部のホストコンピュータ
840へ送るためのATAPII/F部818と、外部
からの衝撃或いはチャッキングミスにより生じる振動を
検出するショックセンサ816と、このショックセンサ
816による検出出力に基づいて小容量フロッピーディ
スクFD及び大容量フロッピーディスクHFDに対する
記録/再生処理を制御するコントローラ801を備え
る。
【0084】また、このフロッピーディスクドライブ装
置810は、FDDI/F部117を介してホストコン
ピュータ840から受け取った記録のための情報信号に
記録信号処理を施すとともにヘッドチップ823により
再生した情報信号に再生信号処理を施すFDDコントロ
ーラ815を備える。
【0085】コントローラ801は、小容量フロッピー
ディスクFDがディスクテーブル853に装着される際
に、チャッキングミスにより生じる振動をショックセン
サ816が検出したとき、少なくとも上記フロッピーデ
ィスクの回転を停止させる異常処理を行う。また、コン
トローラ801は、小容量フロッピーディスクFDがデ
ィスクテーブル853に装着され、かつショックセンサ
816が衝撃を検出したときにATAPII/F818
を介してホストコンピュータ840から受け取った制御
信号に基づいてFDDコントローラ815の記録/再生
信号処理を中断する。
【0086】また、このフロッピーディスクドライブ装
置810は、ショックセンサ816が衝撃を検出したと
きに衝撃フラグを保持する保持部を備え、この保持部が
保持している衝撃フラグをクリアする制御信号がATA
PII/F818を介してホストコンピュータ840か
ら送られ、かつ記録/再生コマンドが送られてきたとき
にはFDDコントローラ815の記録/再生信号処理を
開始する。
【0087】一方、ホストコンピュータ840は、フロ
ッピーディスクドライブ装置810が小容量フロッピー
ディスクFDに対する記録/再生処理中に衝撃を検出し
て保持した衝撃フラグをクリアするクリアコマンド、及
び上記ディスクドライブ装置810から上記FDDI/
F部817経由で記録/再生信号の所定単位毎の終了情
報を受信したときに衝撃の有無を検出するコマンドを、
上記ATAPII/F818経由で発行すると共に、上
記衝撃の有無を検出するコマンドにより衝撃有りを検出
したら上記FDDI/F部817経由でリトライを実行
する中央処理装置(CPU)841を備える。
【0088】また、ホストコンピュータ840は、上記
フロッピーディスクドライブ装置810側の二つのI/
F817,818に対する機能を有するI/F842を
備える。
【0089】次に、フロッピーディスクドライブ装置8
10の全体的な動作を説明する。
【0090】フロッピーディスク800として小容量フ
ロッピーディスクFDが装着される場合、ディスク検出
部804よりコントローラ801に供給されるモード信
号SMDは下位モードを示すものとなる。そして、コン
トローラ8101は、上述の図27の(A),(B)に
示した小容量フロッピーディスク・カートリッジFDC
がローディングされた時の小容量フロッピーディスクF
Dの速度コントロールモードの制御動作を行う。
【0091】すなわち、ディスクチャッキング時には、
スピンドルモータ851を300rpmの低速で1回転
以上、具体的には、停止期間を挟んで、2回転以上、回
転駆動して、前述したように駆動ピン55をセンターハ
ブ2の位置決め穴2b内に挿入する低速チャッキングを
行う。そして、この低速チャッキング後に、スピンドル
モータ51を1000〜2000rpmの高遠で回転駆
動することによって、その駆動ピン55をセンターハブ
2の位置決め穴2bの2つのエッジ2b1,2b2に抑
圧して、スピンドル52の中心に対する小容量フロッピ
ーディスクFDの高速センタリングを行う。
【0092】そして、このフロッピーディスクドライブ
装置810における、コントローラ801は、上記フロ
ッピーディスクFDの高速センタリングを行う際に、シ
ョックセンサ816による検出出力に基づいて、チャッ
キング不良の判定を行い、その判定結果に基づいてチャ
ッキング不良時に少なくとも上記フロッピーディスクF
Dの回転を停止させる異常処理を行う。
【0093】すなわち、コントローラ801は、上記フ
ロッピーディスクFDの高速センタリングを行う際に図
27に示す異常処理期間T(200ms〜400ms)
に、チャッキングミスに対する異常処理モードに入り、
図34のフローチャートに示すような手順でチャッキン
グミスに対する異常処理を行う。
【0094】コントローラ801は、このチャッキング
ミスに対する異常処理モードに入ると、最初の処理ステ
ップS1でショックカウンタの値Nを0にリセットす
る。
【0095】次の処理ステップS2では、ショックセン
サ816による検出出力のデジタル値が1であるか否か
を判定する。このステップS2における判定結果が「Y
ES」すなわちショックセンサ816による検出出力の
デジタル値が1であるときには処理ステップS3に進
み、また、判定結果が「NO」すなわちショックセンサ
816による検出出力のデジタル値が0であるときには
処理ステップS5に進む。
【0096】処理ステップS3では、ショックカウンタ
の値Nをインクリメントする。
【0097】次の処理ステップS4では、ショックセン
サ816による検出出力のデジタル値をクリアして0に
する。
【0098】処理ステップS5では、ショックカウンタ
の値Nがイジェクト規定値以上になったか否かを判定す
る。このステップS5における判定結果が「NO」すな
わちカウント値Nが規定値以上でないときには処理ステ
ップS6に進み、また、判定結果が「YES」すなわち
ショックカウンタのカウント値Nが規定値以上であると
きには処理ステップS8に進む。
【0099】処理ステップS6では、異常処理期間Tを
経過したか否を判定する。このステップS6における判
定結果が「NO」すなわち異常処理期間Tを経過してい
ない時には処理ステップS7に進み、また、判定結果が
「YES」すなわち異常処理期間Tを経過しているとき
には、チャッキングミスに対する異常処理を終了する。
【0100】処理ステップS7では、80μs経過する
のを待ち、80μs経過したら処理ステップS2に戻
る。
【0101】処理ステップS8では、上記フロッピーデ
ィスクFDの回転を停止させる。
【0102】そして、処理ステップS9では、上記フロ
ッピーディスクFDを排出して、チャッキングミスに対
する異常処理を終了する。
【0103】ここで、上記ショックセンサ816による
検出出力は、図35に示すように、アナログ信号であ
り、所定レベルを閾値として上記処理ステップS2で8
0μs毎に2値化され、そのデジタル値が0であるか1
であるかが判定される。そして、ショックカウンタの値
Nは、上記デジタル値が1であると判定される毎にイン
クリメントされる。このショックカウンタの値Nが異常
処理期間T中に規定値以上になったときには、チャッキ
ングミスであると判断して、直ちに上記フロッピーディ
スクFDの回転を停止させ、上記フロッピーディスクF
Dを排出して、チャッキングミスに対する異常処理を終
了する。
【0104】なお、チャッキングミスであると判断した
ときに、上記フロッピーディスクFDの回転を停止さ
せ、上記フロッピーディスクFDを排出するかわりに、
チャッキングミスであることを知らせる警告出力するよ
うにしてもよい。
【0105】また、このディスクドライブ装置810で
は、フロッピーディスクFDのチャッキング不良の際に
上記駆動ピン35とセンターハブ2との間で生じる異常
振動を上記ショックセンサ816により検出し、その結
果に基づいてチャッキングエラーに対する異常処理を行
うようにしたが、異常振動をマイクロホンにより異音と
して検出して、異常処理を行うようにしてもよい。
【0106】このように、このディスクドライブ装置8
10では、上述の図27に示した小容量フロッピーディ
スクFDの速度コントロールモードにおける異常処理期
間T中にフロッピーディスクFDのチャッキング不良を
検出して、直ちに上記フロッピーディスクFDの回転を
停止させことができる。したがって、チャッキングの失
敗によるディスク及びドライブの損傷を防止することが
できる。また、チャッキングの失敗により、データの記
録又は/及び再生が正常にできなくなってしまう事態を
防止することができる。さらに、このこのディスクドラ
イブ装置810では、高速センタリング中に、外来衝撃
が加わったときにも、チャッキングミスであると判断し
て、直ちに上記フロッピーディスクFDの回転を停止さ
せ、上記フロッピーディスクFDを排出することがで
き、外来衝撃により高速センタリングを正常に行えない
場合のリスクを未然に回避することができる。
【0107】なお、上述の図27に示した小容量フロッ
ピーディスクFDの速度コントロールモードにおいて
は、低速チャッキングを行う際に、スピンドルモータ8
05の回転速度を300rpmまで上昇してから減速し
て停止期間を設け、再び回転速度を300rpmまで上
昇してから減速して停止期間を設けることにより、駆動
ピン55とセンターハブ2との摩擦の状態を変化させ、
低速チャッキングを確実に行うことができるようにして
あるが、図36に示すように、低速チャッキングを行う
際に、スピンドルモータ805の回転速度を300rp
mまで上昇してから減速して停止期間を1回だけ設ける
ようにしても、駆動ピン55とセンターハブ2との摩擦
の状態を変化させることができ、これにより低速チャッ
キングの信頼性を向上させることができる。この図36
に示す小容量フロッピーディスクFDの速度コントロー
ルモードにおける高速センタリング処理の開始の開始時
に異常処理期間Tを設けて、コントローラ801により
上述の如きチャッキングミスに対する異常処理を行うる
ようにしてもよい。
【0108】そして、上記異常処理期間Tにチャッキン
グミスであると判断されずに、正常に高速センタリング
を終了した場合には、その高速センタリング後に、スピ
ンドルモータ851の回転速度を再び300rpmまで
下げて、小容量フロッピーディスクFDに対するデータ
の記録及び/又は再生(R/W)を行う。
【0109】このような状態で、書き込み時には、ホス
トコンピュータ840よりFDDインタフェース817
を介してFDDコントローラ815に書き込みデータと
してMFM変調データが供給され、このFDDコントロ
ーラ815よりMFM変調データに対応する記録信号が
出力されてヘッド部822A,822Bのヘッドチップ
23に供給され、フロッピーディスク800の目標トラ
ックの所定セクタに記録される。一方、読み出し時に
は、フロッピーディスク800の目標トラックの所定セ
クタよりヘッドチップ23で再生された信号がFDDコ
ントローラ815に供給され、このFDDコントローラ
815より再生信号に対応するMFM変調データがFD
Dインターフェース817を介して出力されてホストコ
ンピュータ840に供給される。
【0110】フロッピーディスク800として大容量フ
ロッピーディスクHFDが装着される場合、ディスク検
出部804よりコントローラ801に供給されるモード
信号SMDは上記モードを示すものとなる。そのため、
スピンドルモータ805からの周波数信号SFGに基づ
き、コントローラ801によってスピンドルモータドラ
イバ806が制御され、フロッピーディスクHFDが高
速度(例えば3600rpm)で回転するようにされ
る。また、コントローラ801の制御によって高記録密
度(上位モード)用の記録再生系が使用される状態とさ
れる。
【0111】このような状態で、書き込み時には、ホス
トコンピュータ840よりATAPII/F818を介
してディスクコントローラ811に書き込み用のデータ
が供給され、この書き込み用のデータはDRAM812
に一時的に格納される。そして、この書き込み用のデー
タに対して、ディスクコントローラ811で誤り訂正符
号の付加処理やインターリーブ処理が施されて書き込み
データWDが生成される。
【0112】そして、フロッピーディスク800の目標
トラックの所定セクタに記録する場合は、ディスクコン
トローラ811よりR/WチャネルIC813に書き込
みデータWDが供給され、このR/WチャネルIC81
3より書き込みデータWDに対応した記録信号SRが出
力されてアンプ部814の記録アンプを介してヘッド部
822A,822Bのヘッドチップ24に供給され、フ
ロッピーディスク800の目標トラックの所定セクタに
記録される。
【0113】一方、読み出し時には、フロッピーディス
ク800の目標トラックの所定セクタよりヘッドチップ
824で再生された信号がアンプ部814の再生アンプ
で増幅されてR/WチャネルIC813に供給される。
そして、このR/WチャネルIC813で波形等化処
理、データ識別処理や16/17符号の復号化処理等が
行われて読み出しデータRDが得られる。この読み出し
データRDがディスクコントローラ811に供給されて
デインターリーブ処理や誤り訂正処理が行われて最終的
な読み出しデータが得られ、この読み出しデータがDR
AM812に一時的に格納された後にATAPII/F
818を介してホストコンピュータ840に供給され
る。
【0114】そして、このディスクドライブ装置810
でも、小容量フロッピーディスクFDを記録/再生中
に、ショックセンサ816により外部からの過度の衝撃
を検出すると、その検出結果に基づいて記録/再生を中
断する。また、過度の衝撃が無くなった後、ホストコン
ピュータ840がリトライを実行させる。
【0115】このため、フロッピーディスクドライブ装
置810と、このフロッピーディスクドライブ装置81
0を制御するホストコンピュータ840からなるフロッ
ピーディスク制御システムでは、小容量フロッピーディ
スクFDが装着され、ホストコンピュータ840側から
情報信号を記録しようとするときには、以下の図37の
フローチャートに示す手順にしたがった処理を行う。こ
こでは、セクタ単位毎のデータライト時の衝撃について
考慮している。また、このフローチャートでは、ホスト
コンピュータ140側の処理をH1〜H7とし、フロッ
ピーディスクドライブ装置810側の処理をD1〜D9
とする。
【0116】先ず、ホストコンピュータ840は、AT
APII/F818を経由してH1で衝撃フラグのクリ
アコマンドをATAPIベンダーユニークコマンドによ
り発行する。すると、フロッピーディスクドライブ装置
810のコントローラ101はD1で衝撃フラグ1をク
リアする。
【0117】次に、ホストコンピュータ840がH2で
ライトコマンドを発行し、ドライブ装置810がD2で
そのライトコマンドを受信すると、コントローラ801
はD3でFDDコントローラ815のライトゲートをO
Nする。具体的には、ホストコンピュータ140よりF
DDインタフェース817を介してFDDコントローラ
815に送られてくるセクタ単位の書き込みデータとし
てのMFM変調データに対応した記録信号をFDDコン
トローラ815に生成させる。そして、その記録信号を
ヘッド部822A,822Bのヘッドチップ23に供給
させる。
【0118】ドライブ装置810のコントローラ801
は、D4でセクタ単位のライトデータのエンドを判断
し、まだエンドでなければ、D5でFDDコントローラ
815のライトゲートにデータを送る。一方、D4でエ
ンドであると判断すると、D9に進む。
【0119】また、コントローラ801は、ライトを行
っている最中、D6でショックセンサ816がドライブ
装置810に対する過度の衝撃を検出したか否かを判断
し、衝撃が検出されれば、D7に進んでライトゲートを
OFFする。そして、D8で衝撃フラグを1にセットす
る。一方、D6でショックセンサ816が過度の衝撃を
検出していなければステップS4に戻る。
【0120】D9でコントローラ801はATAPII
/F818を介して衝撃フラグの値を返す。このD9で
の処理はH3でホストコンピュータ840からATAP
II/F818を介してATAPIベンダーユニークコ
マンドにより、衝撃フラグチェックコマンドが発行され
た後に実行される。
【0121】D9からの衝撃フラグを見て、ホストコン
ピュータ840がH4でフロッピーディスクドライブ装
置810の衝撃の有無を検出する。その結果H5で衝撃
フラグが1、すなわち衝撃が検出されていると判断する
と、H6で衝撃フラグのクリアコマンドを発行し上記A
TAPII/F818を介してコントローラ801に送
る。なお、このH6でのクリアコマンドの発行は、省略
してもよい。
【0122】そして、H7でライトリトライプログラム
を起動し、フロッピーディスクドライブ装置810にラ
イトを再実行させる。
【0123】このため、上記図1に示したフロッピーデ
ィスク制御システムにあって、フロッピーディスクドラ
イブ装置810が、小容量フロッピーディスクFDを装
着し、ホストコンピュータ840からライトデータが送
られた状態で、過度の衝撃を検出したときには、記録を
一旦中断することができる。また、ホストコンピュータ
140は、衝撃が無くなったときに、フロッピーディス
クドライブ装置810に記録のリトライを実行させるこ
とができる。
【0124】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
るディスクドライブ装置では、ディスク状記録媒体のチ
ャッキング不良の際に駆動ピンにより生じる異常振動を
振動検出手段により検出し、その検出出力に基づいてチ
ャッキング不良の判定を行い、その判定結果に基づいて
チャッキング不良時に少なくとも上記ディスク状記録媒
体の回転を停止させる異常処理を異常処理手段により行
うので、ディスク状記録媒体のチャッキング不良を検出
して、直ちに上記ディスク状記録媒体の回転を停止させ
ことができる。したがって、チャッキングの失敗による
ディスク及びドライブの損傷を防止することができる。
また、チャッキングの失敗により、データの記録又は/
及び再生が正常にできなくなってしまう事態を防止する
ことができる。したがって、チャッキングを失敗した状
態で動作を続行することにより、ユーザのディスク状記
録媒体を破損してしまうという重大な結果を招くおそれ
未然に回避することができる。
【0125】本発明に係るディスクドライブ装置は、例
えば、上記ディスクテーブルを第1の回転速度で回転さ
せるように上記スピンドルモータを制御した後に該第1
の回転速度よりも速い第2の回転速度で回転させるよう
に上記スピンドルモータを制御する駆動制御手段を備
え、上記異常処理手段により、上記第2の回転速度で上
記ディスクテーブルを回転させる制御期間の開始時に異
常処理を行うことにより、チャッキング不良の状態で上
記第1の回転速度よりも速い第2の回転速度で回転させ
ることによるディスク及びドライブの損傷を未然に防止
することができる。
【0126】また、本発明に係るディスクドライブ装置
では、例えば、上記異常処理手段により、上記判定結果
に基づいてチャッキング不良時に上記ディスク状記録媒
体の回転を停止させ、該ディスク状記録媒体を排出する
異常処理を行うことができるこれににより、チャッキン
グの失敗によるディスク及びドライブの損傷を防止する
ことができるとともに、チャッキング不良があったこと
をユーザに知らせることができる。
【0127】また、本発明に係るディスクドライブ装置
では、例えば、上記異常処理手段により、上記判定結果
に基づいてチャッキング不良時に上記ディスク状記録媒
体の回転を停止させるとともに、警告信号を出力する異
常処理を行うことができる。これにより、チャッキング
の失敗によるディスク及びドライブの損傷を防止するこ
とができるとともに、チャッキング不良があったことを
ユーザに知らせることができる。
【0128】また、本発明に係るディスクドライブ装置
では、例えば、上記異常処理手段により、上記異常振動
検出手段による検出出力の信号レベルをサンプリングし
て所定レベル以上のサンプリング値が得られた回数が規
定値以上になった時点でチャッキング不良であると判定
することができる。
【0129】また、本発明に係るディスクドライブ装置
では、例えば、上記振動検出手段は、異常振動を衝撃セ
ンサにより検出することができる。
【0130】さらに、本発明に係るディスクドライブ装
置では、例えば、上記振動検出手段は、異常振動をマイ
クロホンにより異音として検出することができる。
【0131】また、本発明に係るディスクドライブ装置
では、ディスク状記録媒体のチャッキング不良の際に駆
動ピンにより生じる異常振動を振動検出手段により検出
し、その検出出力に基づいてチャッキング不良の判定を
行い、その判定結果に基づいてチャッキング不良時に少
なくとも異常処理手段により警告信号を出力するので、
ディスク状記録媒体のチャッキング不良をユーザに知ら
せることができる。したがって、チャッキングの失敗に
よるディスク及びドライブの損傷を未然に防止すること
ができる。また、チャッキングの失敗により、データの
記録又は/及び再生が正常にできなくなってしまう事態
を防止することができる。したがって、チャッキングを
失敗した状態で動作を続行することにより、ユーザのデ
ィスク状記録媒体を破損してしまうという重大な結果を
招くおそれ未然に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したフロッピーディスク制御シス
テムの構成を示すブロック図である。
【図2】上記フロッピーディスク制御システムに用いら
れる小容量フロッピーディスク・カートリッジの斜視図
である。
【図3】上記小容量フロッピーディスク・カートリッジ
の分解斜視図である。
【図4】上記小容量フロッピーディスク・カートリッジ
の平面図である。
【図5】上記小容量フロッピーディスク・カートリッジ
の下面図である。
【図6】上記小容量フロッピーディスク・カートリッジ
の断面図である。
【図7】上記フロッピーディスク制御システムに用いら
れる大容量フロッピーディスク・カートリッジの斜視図
である。
【図8】上記大容量フロッピーディスク・カートリッジ
の平面図である。
【図9】上記大容量フロッピーディスク・カートリッジ
の下面図である。
【図10】上記フロッピーディスク制御システムにおけ
るディスクドライブ装置の外観斜視図である。
【図11】上記ディスクドライブ装置の上下カバー及び
フロントパネルを分解した状態の斜視図である。
【図12】上記ディスクドライブ装置の上カバーを外し
た状態の一部切欠き平面図である。
【図13】上記ディスクドライブ装置のカートリッジホ
ルダーを外した状態の平面図である。
【図14】上記ディスクドライブ装置の下面図である。
【図15】上記ディスクドライブ装置の下カバーを外し
た状態の下面図である。
【図16】上記ディスクドライブ装置のカートリッジロ
ーディング機構におけるアンローディング状態を示した
側面図である。
【図17】上記ディスクドライブ装置のカートリッジロ
ーディング機構におけるローディング状態を示した側面
図である。
【図18】上記ディスクドライブ装置におけるスピンド
ルモータを説明する平面図である。
【図19】図18のE−E矢視での一部切欠き側面図で
ある。
【図20】上記ディスクドライブ装置におけるディスク
チャッキング装置の大容量フロッピーディスクのチャッ
キング動作を説明する要部の拡大断面側面図である。
【図21】上記ディスクチャッキング装置におけるディ
スクテーブル上への大容量フロッピーディスクのセンタ
ーハブのチャッキング状態を示した平面図である。
【図22】上記ディスクチャッキング装置におけるディ
スクテーブルの下面図である。
【図23】図22のD−D矢視での断面側面図である。
【図24】ディスクチャッキング装置の他の例による大
容量フロッピーディスクのチャッキング動作を説明する
要部の拡大断面側面図である。
【図25】上記ディスクチャッキング装置によるディス
クチャッキングミスの回避動作を説明する平面図であ
る。
【図26】上記ディスクドライブ装置における大容量フ
ロッピーディスクのローディング時のスピンドルモータ
の速度コントロール方法を説明する図である。
【図27】上記ディスクドライブ装置における小容量フ
ロッピーディスクのローディング時のスピンドルモータ
の速度コントロール方法を説明する図である。
【図28】上記ディスクドライブ装置におけるヘッド昇
降機構の動作を説明するヘッドアンロード状態の一部切
欠き側面図である。
【図29】上記ヘッド昇降機構の動作を説明する正面図
である。
【図30】上記ヘッド昇降機構の動作を説明するロード
状態の側面図である。
【図31】上記ヘッド昇降機構の動作を説明するヘッド
退避状態の一部切欠き側面図である。
【図32】上記ディスクドライブ装置のトラッキングサ
ーボを説明する図面である。
【図33】上記トラッキングサーボを説明するためのフ
ロッピーディスクの説明図である。
【図34】上記ディスクドライブ装置における小容量フ
ロッピーディスクのローディング時のチャッキングミス
に対する異常処理の手順を示すフローチャートである。
【図35】上記チャッキングミスに対する異常処理に用
いされる各種信号の状態を示す図である。
【図36】上記ディスクドライブ装置における小容量フ
ロッピーディスクのローディング時のスピンドルモータ
の他の速度コントロール方法を説明する図である。
【図37】上記ディスクドライブ装置における小容量フ
ロッピーディスクFDを記録/再生中に行われる外部か
らの過度の衝撃に対する保護処理の手順を示すフローチ
ャートである。
【図38】従来の小容量フロッピーディスク・ドライブ
装置を説明する断面図である。
【図39】上記小容量フロッピーディスク・ドライブ装
置における従来のディスクチャッキング装置のディスク
チャッキングを説明するディスクテーブルの平面図であ
る。
【図40】上記ディスクチャッキング装置のディスクテ
ーブルの下面図である。
【図41】図40のディスクテーブルのF−F失視での
断面側面図である。
【図42】従来のディスクチャッキング装置で発生し易
いディスクチャッキングミスを説明する要部の平面図で
ある。
【図43】従来のディスクチャッキング装置で発生し易
いディスクチャッキングミスを説明する要部の断面側面
図である。
【図44】従来のディスクドライブ装置における大容量
フロッピーディスクのローディング時のスピンドルモー
タの速度コントロール方法を説明する図である。
【図45】従来のディスクドライブ装置における小容量
フロッピーディスクのローディング時のスピンドルモー
タの速度コントロール方法を説明する図である。
【図46】従来のディスクドライブ装置におけるチャッ
キングミスの発生の仕方を説明するための図である。
【図47】従来のディスクドライブ装置における駆動ピ
ンとセンターハブ間の力の働き方を示す図である。
【図48】従来のディスクドライブ装置における駆動ピ
ンとセンターハブ間の力の働き方を示す図である。
【符号の説明】
800 フロッピーディスク、801 コントローラ、
802 バス、804ディスク検出部、805 スピン
ドルモータ、806 スピンドルモータドライバ、80
8 VCM、809 VCMドライバ、810 フロッ
ピーディスクドライブ装置、811 ディスクコントロ
ーラ、816 ショックセンサ、821 磁気ヘッド装
置、822A,822B ヘッド部、840A,840
B 支持アーム、853 ディスクテーブル、870
ヘッドキャリッジ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピンドルモータによって回転駆動され
    るディスクテーブルと、上記スピンドルの外周に沿って
    上記ディスクテーブルの上面に取り付けられたチャッキ
    ングマグネットと、上記ディスクテーブルの下面に上記
    スピンドルと平行な支点ピンを介してそのディスクテー
    ブルと平行状に取り付けられたチャッキングレバーと、
    上記チャッキングレバーの先端上に上記スピンドルモー
    タと平行状に取り付けられて、上記ディスクテーブルに
    形成された駆動ピン挿通穴を挿通して上記ディスクテー
    ブルの上面上に突出された駆動ピンとを有し、ディスク
    状記録媒体をそのセンターハブの中心に形成されたチャ
    ッキング穴によって上記スピンドルの外周に挿入して上
    記チャッキングマグネットによって上記ディスクテーブ
    ルの上面上にチャッキングし、上記ディスクテーブルと
    上記センターハブの相対的な回転動作によって、上記駆
    動ピンをそのセンターハブの偏心位置に形成された位置
    決め穴内に挿入して、その駆動ピンをその位置決め穴の
    外周側のエッジと回転方向側のエッジとに当接して上記
    スピンドルに対する上記ディスク状記録媒体のセンター
    リングを行うように構成したディスクチャッキング装置
    を備えるディスクドライブ装置において、 ディスク状記録媒体のチャッキング不良の際に上記駆動
    ピンにより生じる異常振動を検出する振動検出手段と、 上記振動検出手段による検出出力に基づいてチャッキン
    グ不良の判定を行い、その判定結果に基づいてチャッキ
    ング不良時に少なくとも上記ディスク状記録媒体の回転
    を停止させる異常処理を行う異常処理手段とを設けたこ
    とを特徴とするディスクドライブ装置。
  2. 【請求項2】 上記ディスクテーブルを第1の回転速度
    で回転させるように上記スピンドルモータを制御した後
    に該第1の回転速度よりも速い第2の回転速度で回転さ
    せるように上記スピンドルモータを制御する駆動制御手
    段を備え、 上記異常処理手段は、上記第2の回転速度で上記ディス
    クテーブルを回転させる制御期間の開始時に異常処理を
    行うことを特徴とする
  3. 【請求項3】 上記異常処理手段は、上記判定結果に基
    づいてチャッキング不良時に上記ディスク状記録媒体の
    回転を停止させ、該ディスク状記録媒体を排出する異常
    処理を行うことを特徴とする請求項1記載のディスクド
    ライブ装置。
  4. 【請求項4】 上記異常処理手段は、上記判定結果に基
    づいてチャッキング不良時に上記ディスク状記録媒体の
    回転を停止させるとともに、警告信号を出力する異常処
    理を行うことを特徴とする請求項1記載のディスクドラ
    イブ装置。
  5. 【請求項5】 上記異常処理手段は、上記異常振動検出
    手段による検出出力の信号レベルをサンプリングして所
    定レベル以上のサンプリング値が得られた回数が規定値
    以上になった時点でチャッキング不良であると判定する
    ことを特徴とする請求項1記載のディスクドライブ装
    置。
  6. 【請求項6】 上記振動検出手段は、異常振動を衝撃セ
    ンサにより検出することを特徴とする請求項1記載のデ
    ィスクドライブ装置。
  7. 【請求項7】 上記振動検出手段は、異常振動をマイク
    ロホンにより異音として検出することを特徴とする請求
    項1記載のディスクドライブ装置。
  8. 【請求項8】 スピンドルモータによって回転駆動され
    るディスクテーブルと、上記スピンドルの外周に沿って
    上記ディスクテーブルの上面に取り付けられたチャッキ
    ングマグネットと、上記ディスクテーブルの下面に上記
    スピンドルと平行な支点ピンを介してそのディスクテー
    ブルと平行状に取り付けられたチャッキングレバーと、
    上記チャッキングレバーの先端上に上記スピンドルモー
    タと平行状に取り付けられて、上記ディスクテーブルに
    形成された駆動ピン挿通穴を挿通して上記ディスクテー
    ブルの上面上に突出された駆動ピンとを有し、ディスク
    状記録媒体をそのセンターハブの中心に形成されたチャ
    ッキング穴によって上記スピンドルの外周に挿入して上
    記チャッキングマグネットによって上記ディスクテーブ
    ルの上面上にチャッキングし、上記ディスクテーブルと
    上記センターハブの相対的な回転動作によって、上記駆
    動ピンをそのセンターハブの偏心位置に形成された位置
    決め穴内に挿入して、その駆動ピンをその位置決め穴の
    外周側のエッジと回転方向側のエッジとに当接して上記
    スピンドルに対する上記ディスク状記録媒体のセンター
    リングを行うように構成したディスクチャッキング装置
    を備えるディスクドライブ装置において、 上記ディスク状記録媒体のチャッキング不良の際に上記
    駆動ピンにより生じる異常振動を検出する振動検出手段
    と、 上記振動検出手段による検出出力に基づいてチャッキン
    グ不良の判定を行い、その判定結果に基づいてチャッキ
    ング不良時に少なくとも警告信号を出力する異常処理手
    段とを設けたことを特徴とするディスクドライブ装置。
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