JP2000119725A - 高生産性転炉製鋼方法 - Google Patents

高生産性転炉製鋼方法

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JP2000119725A JP28486498A JP28486498A JP2000119725A JP 2000119725 A JP2000119725 A JP 2000119725A JP 28486498 A JP28486498 A JP 28486498A JP 28486498 A JP28486498 A JP 28486498A JP 2000119725 A JP2000119725 A JP 2000119725A
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Tsutomu Yamazaki
強 山崎
Shinya Kitamura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常の容量の転炉を用いて、生産性を支配す
る酸素供給速度を2倍程度に増大させ、かつ、2倍程度
の範囲で生産性を変化させる。 【解決手段】 転炉製鋼の際、上吹きランスから供給さ
れる酸素ガス流量を200〜300Nm3/Hr/ton、全吹酸
期間の一部又は全部における底吹き羽口から供給される
酸素ガス流量を200〜300Nm3/Hr/tonとして脱炭精
錬する。上吹きガスによって生成される浴面凹み深さ
(L)と、底吹きガスによって生成されるコア長さ
(H)が、浴深さ(D)に対して数1(1)式を満足す
るようにすることが好ましい。 【数1】L+H<0.9×D …(1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はダストやスプラッシ
ュの発生が少なく、極めて高速の脱炭精錬を効率的に行
う転炉製鋼方法に関する。
【0002】
【従来の技術】転炉製鋼法において脱炭精錬の大部分の
時期は酸素供給律速であるため、生産性は酸素供給速度
で決まる。通常、上吹き転炉又は上底吹き転炉の場合、
過度に上吹き酸素の供給速度を増加させるとスプラッシ
ュが激しく発生するため、炉容に応じて上吹き酸素の供
給速度には限界があり、例えば水木栄夫著「転炉製鋼の
歴史と現状」,昭和60年8月31日発行,水星舎,第1
81ページに示されているように、一般には溶鋼重量あ
たりの上吹き送酸速度(F;Nm3/Hr/ton)は240Nm3/
Hr/tonが上限とされる経験則がある。
【0003】このため、酸素供給速度を増大するために
は炉容の大きな転炉にする必要があり、既設転炉を改造
する場合には多大な投資が必要となり非現実的であっ
た。これに対して、特開平2−205616号公報に
は、炉内を加圧することで上吹き送酸速度を3.7Nm3/m
in/t以上に増加させる技術が開示されている。しかし、
この技術であっても炉口締結や排ガス集塵装置の耐圧化
等の多大な設備改造が必要である上に、脱炭末期まで加
圧を継続するとCO分圧が高いためスラグの(T・F
e)が上がるという問題が生じる。これを回避するため
末期に加圧を解除する場合には送酸速度も低下させざる
を得ないため、生産性が低下する。
【0004】従って、現状は炉容で決まるほぼ一定の送
酸速度での操業となっていた。また、単に送酸速度を上
げるだけではなく、生産量が増加した時期は高速送酸を
実施し、生産量が低下した時期は通常の送酸速度で精錬
するという、生産性の可変な技術が必要である。現在、
とりうる唯一の方法は、大容量の転炉で生産量が低下し
た時期は送酸速度を低下させる方法であるが、炉容量が
大きいため放熱量が大きくなり熱効率が低下する。
【0005】一方、上底吹き転炉の技術は多数知られて
いる(例えば、鉄と鋼,第69年,第1号,1983
年,第24ページ以降)が、いずれも溶鋼重量あたりの
上吹きと底吹きを合わせた送酸速度は240Nm3/Hr/ton
を越えるものでは無く、高速精錬を実現させるものは無
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】水木栄夫著「転炉製鋼
の歴史と現状」,昭和60年8月31日発行,水星舎,第
181ページ、特開平2−205616号公報、鉄と
鋼,第69年,第1号,1983年,第24ページ以降
に開示されている諸々の方法では、生産性を大幅に増大
させるには多大な設備投資が必要である。本発明は小さ
な炉容積では生産性を大幅に変えることができないとい
う問題を解決し、生産性を支配する酸素供給速度を2倍
程度に増大させ、かつ、2倍程度の範囲で変化させるこ
とが可能である方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は以下の通
りである。
【0008】(1) 同一チャージにおいて、上吹きラ
ンスから供給される酸素ガス流量が200〜300Nm3/
Hr/tonで、全吹酸期間の一部又は全部における底吹き羽
口から供給される酸素ガス流量が200〜300Nm3/Hr
/tonであることを特徴とする高生産性転炉製鋼方法。
【0009】(2) 前記(1)の高生産性転炉製鋼方
法において、底吹き羽口から供給される酸素ガス流量を
10〜300Nm3/Hr/tonの範囲で変化させることを特徴
とする高生産性転炉製鋼方法。
【0010】(3) 前記(1)又は(2)の高生産性
転炉製鋼方法において、上吹きガスによって生成される
浴面凹み深さ(L;m)と、底吹きガスによって生成され
るコア長さ(H;m)が、浴深さ(D;m)に対して数2
(1)式を満足することを特徴とする高生産性転炉製鋼
方法。
【0011】
【数2】L+H<0.9×D ・・・ (1)
【0012】ここで、Hは数3(2)式で計算される。
【0013】
【数3】H=5.07×d×Fr1/3・・・ (2) Fr=(ρg/ρ)×(QB/a)2/(g×D)
【0014】(2)式において、dは底吹きノズル直径
(m)、aは底吹きノズル断面積(m2)、ρgは底吹きガスの
密度(kg/m3)、ρは溶鉄密度(kg/m3)、QBは底吹きガス
流量(Nm3/s)、gは重力加速度(m/s2)である。
【0015】また、Lは数4(3)式で計算される。
【0016】
【数4】 0.016×(L×1000)1/2=Hc/(LH+L×1000) ・・・ (3)
【0017】ここで、LHはランスと溶鋼表面間の距離
(ランスギャップ:mm)、Hcはジェットコア長さ(mm)
で数5(4)式で計算される。
【0018】
【数5】 Hc=f×Mop×(4.2+1.1×Mop2)×dt ・・・ (4)
【0019】Mopはノズル出口直径do(mm)とノズルス
ロート直径dt(mm)とにより数6(5)式を解いて求め
る。
【0020】
【数6】 do/dt=[(1/Mop)×{(1+0.2×Mop2)/1.2}3]1/2 ・・・(5)
【0021】また、fはPo/Pop=Xとした場合、X
≦0.7の場合は数7(6)式、X>0.7の場合は数8
(7)式で計算される。
【0022】
【数7】f=0.8X−0.06 ・・・ (6)
【0023】
【数8】 f=−2.7X4+17.7X3−41X2+40X−13 ・・・ (7)
【0024】さらに、PopはMopを用いて数9(8)式で
計算され、Poは上吹き酸素供給速度(F:Nm3/Hr)と
ノズル数nにより数10(9)式で計算される。
【0025】
【数9】Pop={(Mop2/5)+1}7/2 ・・・ (8)
【0026】
【数10】 Po=F/(0.456×n×dt2) ・・・ (9)
【0027】(4) 前記(1)〜(3)のいずれかの
高生産性転炉製鋼方法において、底吹き羽口を2重管と
し、内管を4〜12の等しい断面積を有する区画に分割
し、外管からは炭化水素ガスを主に含む冷却用ガスを、
内管からは酸素ガスを主に含む精錬用ガスを供給するこ
とを特徴とする高生産性転炉製鋼方法。
【0028】(5) 前記(1)〜(4)のいずれかの
高生産性転炉製鋼方法において、あらかじめ[P]を
0.03〜0.005%まで低下させた溶銑を用いるこ
とを特徴とする高生産性転炉製鋼方法。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明者は転炉精錬時に発生する
スプラッシュの挙動について詳細な研究を実施した結
果、以下のことがわかった。
【0030】まず、上吹きで発生するスプラッシュ量は
火点面積当たりのCOガス発生速度で決まり、いったん
生成した粒子が酸素ガス気流中で再び脱炭される(2次
バースト)ため粒子径が小さくなり高く飛散する。上吹
き酸素により生じるCOガス気泡は浴面直下で生成され
るため、気泡発生に伴う体積膨張のエネルギーはほとん
どがスプラッシュの発生に使われ、多量の粒子が発生す
る。つまり、上吹きによるスプラッシュは、数が多く小
さく高く飛ぶため、炉口地金よりも炉口から炉外へ飛び
出すいわゆるシャワリングとなり、歩留まり低下をもた
らすことが問題となる。このような機構のため、上吹き
ガスによるスプラッシュは底吹きの条件にはまったく依
存しない。
【0031】これに対して、底吹きで発生するスプラッ
シュ量は気泡浮上領域面積当たりのCOガス発生速度で
決まるが、上吹きが無い限りは2次バーストはしないた
め粒子径が大きく飛散高さは低い。また、底吹きは反応
による気泡の体積膨張のエネルギーが浮上中に溶鋼の攪
拌に消費されるように適正な吹き込みをすればスプラッ
シュは少ない。つまり、底吹き酸素によるスプラッシュ
は、数が少なく径が大きく飛散高さは低いため、シャワ
リングとはならず、炉口も含めた炉内付着地金となるこ
とが問題である。底吹きで発生する粒子は径が大きいた
め、上吹きを併用しても粒子が分裂するような激しい2
次バーストは起こらず、そのため基本的には上吹きの影
響は受けない。しかし、上吹きを併用した場合には2次
燃焼により上部空間温度が上がるため、炉内付着は抑制
される。
【0032】図1は、上吹き送酸速度F(Nm3/Hr/ton)
の上吹き転炉に、底吹き酸素Q(Nm 3/Hr/ton)を付加し
ていった場合のスプラッシュ発生挙動の実験結果を示す
図であるが、底吹き酸素を上吹き酸素の約1.2倍まで
付加してもスプラッシュは増加しないという極めて重要
な結果が得られることがわかる。
【0033】以下に本発明の数値限定の理由を述べる。
【0034】前記(1)に係る発明は、スプラッシュの
発生を抑制した上で高生産性を達成するための、上吹き
酸素と底吹き酸素の適正な条件を規定したものである。
上吹きランスから供給される酸素ガス流量を200〜3
00Nm3/Hr/tonとしたのは、200よりも少ない場合に
は脱炭速度が低下して生産性が低く、300よりも多い
場合には上吹き酸素によるシャワリングが激しく歩留り
が低下するためである。底吹き羽口から供給される酸素
ガス流量を200〜300Nm3/Hr/tonとしたのは、20
0よりも少ない場合には脱炭速度が低下して生産性が低
く、300よりも多い場合には底吹き酸素による炉内地
金付着が激しくなるためである。最も高い生産性が必要
とされる場合には、吹酸中の全期間において底吹き酸素
ガス流量を200〜300Nm3/Hr/tonとすることが望ま
しいが、生産性を高める必要が無い場合には、吹錬の前
半は底吹き酸素ガス流量を低下させ、後半に底吹き酸素
ガス流量を200〜300Nm3/Hr/tonとして強攪拌によ
る過酸化抑制効果を得ることが望ましい。
【0035】前記(2)に係る発明は、生産性を高める
必要が無い場合のチャージ内での底吹き酸素ガス流量の
パターンを規定したものであり、底吹き羽口から供給さ
れる酸素ガス流量を10〜300Nm3/Hr/tonの範囲で変
化させるものである。酸素ガス流量が10よりも少ない
場合には過酸化が抑制できず、吹錬前半であっても(T
・Fe)が増加しスロッピングが発生する。また、30
0よりも多い場合には底吹き酸素による炉内地金付着が
激しくなる。具体的には、炭素濃度が0.5%よりも高
い時期の一部又は全部で底吹き羽口から供給される酸素
ガス流量を10〜30Nm3/Hr/tonとし、炭素濃度が0.
5%以下の時期の一部又は全部で底吹き羽口から供給さ
れる酸素ガス流量を100〜300Nm3/Hr/tonとするこ
とが望ましい。
【0036】前記(3)に係る発明は、具体的な操業条
件を規定したものである。つまり、上吹きガスによって
生成される浴面凹み深さ(L)と、底吹きガスによって
生成されるコア長さ(H)が、浴深さ(D)に対して数
11(1)式を満足するものである。
【0037】
【数11】L+H<0.9×D ・・・ (1)
【0038】L+Hが0.9×Dよりも大きい場合に
は、底吹きガスの一部が吹きぬけるため図2に示すよう
にスプラッシュが激しく発生する。L+Hの下限は特に
規定しないが、Lが0.5×Dよりも小さい場合には、
上吹きの噴流流速が小さくなるため上吹きによる2次燃
焼率が高くなり、耐火物溶損が激しくなる。
【0039】前記(4)に係る発明は、底吹き羽口の形
状を定義したものである。本発明においては、底吹き流
量を大幅に変化させる場合があるため、通常の2重管羽
口ではなく、2重管羽口の内管を4〜12の等しい断面
積を有する区画に分割することが好ましい。つまり、小
区画に分割することで、溶鋼の差し込み限界や吹き抜け
限界が、内管全体の断面積ではなく、各区画の断面積で
決まる値となるため、溶鋼が差し込みにくく、吹き抜け
にくい羽口が得られる。分割区画が4よりも少ない場合
には、区画断面積が大きいため流量可変幅が小さく、1
2よりも多い場合には、区画断面積が小さすぎるため圧
損が大きくなる。
【0040】内管から吹き込むガスには、攪拌力、熱補
償の点で優れている酸素ガスを用いることが好ましい。
また、管の保護、ガスコストの点からCO2ガス、Ar
ガス、N2ガスを混合しても良いが、酸素は少なくとも
50vol%以上含有することが好ましい。外管から吹
き込むガスには、管の冷却のため冷却能力の高いメタ
ン、エタン、プロパン、ブタン等の炭化水素ガスを用い
ることが好ましい。また、過冷却を防止し冷却の安定性
を向上させるため、CO2ガス、Arガス、N2ガスを混
合しても良いが、炭化水素ガスは少なくとも25vol
%以上含有することが好ましい。
【0041】前記(5)に係る発明は、溶銑組成を規定
したものである。つまり、あらかじめ[P]を0.03
〜0.005%まで低下させた溶銑を用いることが好ま
しい。[P]が0.03%よりも高い場合には、転炉で脱
燐を実施するため(T・Fe)を増加させる必要があるの
で、底吹きガス量を充分に上げることができず、本発明
の効果を得ることができなくなり、0.005%よりも
低い場合には、溶銑脱燐処理にコストがかかるため経済
的ではない。
【0042】
【実施例】実施例は6トン規模の上底吹き転炉を用いて
実施した。上吹きランスにはスロート径が9mmφ、出口
径が12mmφの4孔ランスを用い、酸素供給速度は20
0〜300Nm3/H/ton とした。底吹きは酸素(内管)と
冷却用LPG(外管)の2重管羽口で、内径が8mmφの
内管をハニカム状に等しい断面積を有する5つの小区画
に分割したものを用い、酸素を約50〜250Nm3/H/to
n供給した。羽口本数は10本とした。表1に示す組成
で約1350℃の溶銑と、重量比で溶銑の5%相当量の
スクラップを装入した後、上吹きランス、底吹き羽口よ
り吹酸し脱炭した。
【0043】
【表1】 C :4.0〜4.3% Si:0.05〜0.35% Mn:0.12〜0.36% P :0.010〜0.025% S :0.005〜0.02%
【0044】
【実施例1】実施例1は、炭素濃度が約0.5%まで
は、上吹き送酸速度を250Nm3/H/ton、底吹き酸素を
250Nm3/H/tonで一定とし、その後、上吹き送酸速度
を167Nm3/H/ton 、底吹き酸素を83Nm3/H/tonで吹
酸し、炭素濃度が0.10%で吹き止めた。ランスと溶
鋼面間の距離を0.62mとしたため、上吹きガスによ
り生成される浴面凹み深さ(L)は0.16m、底吹き
ガスによって生成されるコア長さ(H)は0.13mで
あり、浴深さ(D)が0.4mであったため、L+Hは
0.725Dであった。その結果、送酸時間は6.5分と
なり、通常の2倍の生産性を得たが、ダスト発生量は約
10kg/tであり、炉下地金は約5kg/tであり、いずれも
通常と同一レベルであった。
【0045】
【実施例2】実施例2は、実施例1と同一の装置で生産
性を通常の状態で吹錬したものである。炭素濃度が約
0.5%までは、上吹き送酸速度を200Nm3/H/ton 、
底吹き酸素を50Nm3/H/tonで一定とし、その後、上吹
き送酸速度を133Nm3/H/ton、底吹き酸素を50Nm3/H
/tonで吹酸し、炭素濃度が0.10%で吹き止めた。こ
の結果、送酸時間は12.8分となり、通常転炉と同一
レベルであり、ダスト発生量は約11kg/t、炉下地金は
約4kg/tであった。実施例1と併せて、同一の転炉で2
倍に生産性を可変とすることができることがわかった。
【0046】
【実施例3】実施例3は、実施例1と同一条件とした
が、ランスと溶鋼面間の距離を0.4mとしたため、上
吹きガスにより生成される浴面凹み深さ(L)が0.2
4mとなったため、L+Hは0.925Dであった。そ
の結果、送酸時間は6.5分で、ダスト発生量は約12k
g/tであったが、スプラッシュが激しく炉下地金が約6k
g/tと多かった。
【0047】
【比較例】比較例も実施例と同じ上底吹き転炉を用いて
実施した。溶銑組成は同一範囲とした。上吹きランスは
スロート径が15mmφ、出口径が20mmφの6孔ランス
を用い、酸素供給速度を500Nm3/H/tonとした。底吹
きは酸素(内管)と冷却用LPG(外管)の2重管羽口
で内管の分割されていない内径が8mmφのものを2本用
い、酸素を約17Nm3/H/ton供給した。送酸時間は6.9
分であり、生産性は2倍に増加させることが出来たが、
ダスト発生量は約26kg/tで、スプラッシュが激しく炉
下地金が約12kg/tと極めて多く、さらに、スラグの噴
出も激しく、操業が極めて困難であり、実用性は無かっ
た。
【0048】
【発明の効果】本発明により、通常の容量の転炉を用い
て、生産性を支配する酸素供給速度を2倍程度に増大さ
せ、かつ、2倍程度の範囲で生産性を変化させることが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】上吹き送酸速度F(Nm3/Hr/ton)が一定の場合
の、底吹き送酸速度Q(Nm3/Hr/ton)とスプラッシュ発
生量を示す炉下地金重量との関係の実験結果を示す図で
ある。
【図2】上吹き送酸速度が250Nm3/Hr/ton、底吹き送
酸速度が250Nm3/Hr/tonで一定の場合の、(L+H)
/Dとスプラッシュ発生量を示す炉下地金重量との関係
の実験結果を示す図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一チャージにおいて、上吹きランスか
    ら供給される酸素ガス流量が200〜300Nm3/Hr/ton
    で、全吹酸期間の一部又は全部における底吹き羽口から
    供給される酸素ガス流量が200〜300Nm3/Hr/tonで
    あることを特徴とする高生産性転炉製鋼方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の高生産性転炉製鋼方法に
    おいて、底吹き羽口から供給される酸素ガス流量を10
    〜300Nm3/Hr/tonの範囲で変化させることを特徴とす
    る高生産性転炉製鋼方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の高生産性転炉製鋼
    方法において、上吹きガスによって生成される浴面凹み
    深さ(L)と、底吹きガスによって生成されるコア長さ
    (H)が、浴深さ(D)に対して数1(1)式を満足す
    ることを特徴とする高生産性転炉製鋼方法。 【数1】L+H<0.9×D ・・・ (1)
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか記載の高生産性
    転炉製鋼方法において、底吹き羽口を2重管とし、内管
    を4〜12の等しい断面積を有する区画に分割し、外管
    からは炭化水素ガスを含む冷却用ガスを、内管からは酸
    素ガスを含む精錬用ガスを供給することを特徴とする高
    生産性転炉製鋼方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか記載の高生産性
    転炉製鋼方法において、あらかじめ[P]を0.03〜
    0.005%まで低下させた溶銑を用いることを特徴と
    する高生産性転炉製鋼方法。
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Cited By (3)

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