JP2000116612A - 生体信号監視装置 - Google Patents

生体信号監視装置

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JP2000116612A
JP2000116612A JP10295047A JP29504798A JP2000116612A JP 2000116612 A JP2000116612 A JP 2000116612A JP 10295047 A JP10295047 A JP 10295047A JP 29504798 A JP29504798 A JP 29504798A JP 2000116612 A JP2000116612 A JP 2000116612A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 心拍等の生体のバイタル情報を音楽として再
生し、その音楽を通して生体を常時監視する際、医療従
事者が快適に業務を続けられるようにする。 【解決手段】 生体信号監視装置10が、心拍を計測す
る心拍検出部12と、所定の音楽を構成する音符情報を
記憶するMIDIファイル14と、前記音符情報に基づ
いて所定の音楽を再生するMIDIシーケンサ16及び
MIDI音源18とを備え、前記シーケンサ16が心拍
検出部12により検出された心拍信号のリズム周期から
次のリズム周期を予測する予測手段と、予測されたリズ
ム周期を基に前記MIDI音源18が再生する音楽のリ
ズム周期を制御する時刻制御手段を内蔵している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体信号監視装
置、特に医療現場で、主としてICU(集中治療室)、
NICU(新生児集中治療室)、CCU(循環器疾患治
療室)、手術室、救急処置室、救急車、ドクターカー等
はもとより、在宅医療においても、心拍等の生体のバイ
タル情報を常時監視する際に適用して好適な、生体信号
監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、医療現場で生体のバイタル情報
の1つである心臓機能を常時監視するために使用される
心電モニタには、心拍リズムと同期したパルス音を鳴ら
す再生機能が備わっており、医療従事者はこの音を聞く
ことにより患者に対する処置作業に集中できるようにな
っていると共に、離れた病棟からの遠隔監視も可能にな
っている。
【0003】又、今後は医療経費削減等のため、高齢者
や慢性疾患の患者等は在宅医療が中心となり、家庭にベ
ッドサイドモニタ(心電モニタ)等が入り込む機会が増
大し、担当医師が遠隔地から各在宅患者の容態を監視す
るニーズが増大とすると考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現状の
心電モニタによる再生音はバイタルをモニタすることだ
けを目的として設計されているため、無味乾燥な機械音
が連続して鳴り、人には不快感、恐怖感、焦燥感を与
え、又時には聞き慣れた医療従事者には睡魔を催させ、
監視業務を阻害するという問題があった。
【0005】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、生体のバイタル情報を音として再生
し、その音を通して生体を常時監視する際、医療従事者
が遠隔地等においても快適な状態で監視業務等を続ける
ことができる生体信号監視装置を提供することを課題と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、生体信号監視
装置において、生体のバイタル信号を計測する計測手段
と、所定の音楽を構成する音符情報を記憶する記憶手段
と、前記音符情報に基づいて所定の音楽を再生する音楽
再生手段と、前記計測手段により計測された前記バイタ
ル信号のリズム周期から次のリズム周期を予測する予測
手段と、該予測手段により予測されたリズム周期をもと
に前記音楽再生手段が再生する音楽のリズム周期を制御
する時刻制御手段と、を備えた構成とすることにより、
前記課題を解決したものである。
【0007】即ち、本発明においては、音楽再生手段に
より再生される音楽のリズム周期を、計測手段により実
測された心拍等のバイタル信号のリズム周期から予測し
て制御するようにしたので、バイタル信号を種々の音楽
を通して監視することが可能となり、従って、従来の無
味乾燥な連続した機械音のように、不快感等を与えた
り、睡魔を催させたりして、監視業務を阻害することを
有効に防止することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0009】図1は、本発明に係る第1実施形態の生体
信号監視装置を、その開発に使用したECG/呼吸波シ
ミュレータの概略構成と共に示すブロック図である。
【0010】本実施形態の生体信号監視装置10は、生
体のバイタル信号である心拍を、心電計から入力される
信号から検出する心拍検出部(計測手段)12と、所定
の音楽を構成する音符情報を記憶するBGMデータMI
DIファイル(記憶手段)14と、前記音符情報に基づ
いて所定の音楽を再生する音楽再生手段であるMIDI
シーケンサ16及びMIDI音源18とを備えて、これ
らMIDIファイル14、MIDIシーケンサ16及び
MIDI音源18は、BGM変調器を構成している。こ
こで、BGMはBack Ground Music、MIDIはMus
ical Instrument Digital Interfaceである。
【0011】本実施形態では、上記生体信号監視装置1
0を開発するにあたり、後述する課題を解決するため
に、ECG(心電モニタ)/呼吸波シミュレータを使用
した。このECGシミュレータは、基本クロック発生部
20と、該発生部20から発生されるクロック信号に揺
らぎを与えるための揺らぎ発生部22と、該発生部22
から出力される信号から、心電図波形と呼吸波を発生さ
せるECG/呼吸波パターン発生部24とを備え、且つ
これら各発生部20、22及び24に対しては、テンポ
設定部26、揺らぎパラメータ設定部28及びECG/
呼吸波形状パラメータ設定部30により、それぞれパラ
メータが設定されるようになっている。
【0012】上記ECG/呼吸波パターン発生部24か
ら出力される信号は、グラフ表示制御部32を介してデ
ィスプレイに出力され、後に詳述するインターネットの
ブラウザの画面である図2の表示画面に示すような心電
図と呼吸波の信号波形として出力されるようになってい
る。又、前記揺らぎ発生部22からは、上記図2に示し
たパルスに相当する心拍のシミュレーション信号がBG
M変調器の前記MIDIシーケンサ16に入力されるよ
うになっている。
【0013】又、脈搏センサからは外部同期インターフ
ェース34を介して前記基本クロック発生部20に生体
から脈搏信号が入力され、生体信号に基づいて基本クロ
ック発生部20で発生するクロック信号のテンポを設定
することもできるようになっている。
【0014】本実施形態においては、前記心拍検出部1
2で検出される心拍信号をモニタ音としてスピーカから
流すにあたり、該モニタ音をより快適な音楽として提供
するために、通常一致しない音楽の拍数(音符の数)と
心拍のタイミングをどのようにとるか、という課題を解
決する必要がある。
【0015】ここでは、上記課題を解決するために、前
記ECG/呼吸波シミュレータから前記BGM変調器に
種々のパルス信号を出力しながら検討した結果、楽曲各
小節の頭の音符、又は小節内1拍の頭の音符は心拍に同
期させ、その他の副音符の演奏タイミングは、例えば直
前のリズム周期を基に予測した予測周期を各音符の長さ
に基づいて割り振ることにより解決できることを知見し
た。そして、このようにすることにより、拍子が一定で
あればあらゆる音楽を利用することが可能となった。
【0016】そこで、本実施形態の生体信号監視装置1
0では、音符情報をMIDIデータで構成して、前記B
GMデータMIDIファイル14に記憶しておくと共
に、その情報に基づいてMIDIシーケンサ16及びM
IDI音源18からなる音楽再生手段で音楽を再生する
際、該MIDIシーケンサ16に前記心拍検出部12か
ら心電誘導等による心拍信号を入力し、該心拍信号の周
期や振幅に同期して再生する音楽を制御するようにし
た。
【0017】そして、再生する音楽を制御するために、
前記MIDIシーケンサ16には、前記心拍検出部12
により計測された心拍信号(バイタル信号)のリズム周
期から次のリズム周期を予測する予測手段と、該予測手
段により予測されたリズム周期をもとに前記MIDI音
源18(音楽再生手段)が再生する音楽のリズム周期を
制御する時刻制御手段(いずれも図示せず)とが内蔵さ
れていると共に、前記MIDI音源18で音符情報を再
生する強度を、該音符情報の演奏時刻に対応する前記バ
イタル信号の振幅に基づいて制御する演奏強度制御手段
も内蔵されている。
【0018】又、本実施形態では、MIDIシーケンサ
16内の前記リズム周期の予測手段が、直前のリズム周
期を次のリズム周期の予測値(リズム周期)とするよう
になっている。又、前記時刻制御手段が、上記予測手段
により与えられた予測値に、次に演奏する音楽のリズム
周期を一致させるように制御するようになっており、そ
の際に、次に演奏する音楽のリズムを構成するどれか1
つの音符の演奏タイミングを、前記バイタル信号のタイ
ミングと一致させるように制御するようになっている。
又、前記時刻制御手段は、前記リズム周期の予測手段に
より与えられた予測値に対して所定の割合で増減した値
に、次に演奏する音楽のリズム周期を一致させるように
制御する機能も有している。
【0019】ここでは、音楽のリズムを構成する先頭の
音符の演奏タイミングと心拍信号のタイミングとを一致
させ、その後に続く副音符は、直前の心拍信号のリズム
周期を等分割したタイミングで演奏する場合を具体例と
して、以下に説明する。
【0020】図3は、MIDI符号で記述されたBGM
音楽に対して、生体信号で演奏を制御するコンセプトの
一例を原理的に示したものである。この例では、図3
(A)のソースBGMデータ(MIDI)としての音楽
が、先頭の2の音符に対してのみIとIIの符号を付して
示したように、2拍ずつの音符の連続(リズム)で構成
されているが、この音楽のリズムに対して心電波形のR
波(心拍位相)に各音符の第I拍を同期させ、第II拍以
降の副音符は心拍周期の予測値(直前の周期)を等分し
たタイミングに配置する。
【0021】即ち、ここでは第II拍までだから、同図
(B)に示したBGM変調器に入力される心電波形とし
て示したパルスP1 に、音楽のリズムの第I拍の音符を
同期させ、第II拍の音符は図示しない前回のパルスP0
からP1 までの時間である直前の周期Tを等分したT/
2の時間がパルスP1 から経過した後に演奏するように
制御する。同様の制御を他の全ての音符に対して、パル
スP2 以降の信号に基づいて行うことにより、常に直前
の心拍周期が反映された音楽を演奏することが可能とな
る。
【0022】そして、その音楽を再生するに際しては、
前記MIDIシーケンサ16が有する前記制御機能によ
り、再生する音楽のリズム周期を直前の心拍信号(バイ
タル信号)のリズム周期を基に制御すると共に、音楽情
報を再生する際の演奏強度を前記バイタル信号の振幅に
同期させる制御ができるようになっている。
【0023】しかしながら、後者の演奏強度を前記バイ
タル信号即ち心拍信号の振幅に同期させる制御は、現実
の心拍信号がパルス状で振幅が顕著に変化しないことか
ら、必ずしも十分な効果が期待できないこともあり得
る。最近、呼吸曲線信号(肺に貯えられた空気容量の変
動を記録したもの)が心電誘導と同様な方法で同時に計
測することが可能になっているため、前記演奏強度の制
御は心拍信号(第1信号成分)ではなく、同時計測され
るバイタル信号である呼吸信号(第2信号成分)の振幅
を用いた方が更なる効果が期待できる。即ち、呼吸信号
は心拍信号の約5倍の周期で滑らかに変化し、音楽用語
でフレーズと呼ばれ、一息で歌われる音符のグループに
類似するため、演奏されるBGMに対して、より音楽的
にも自然な抑揚が加わる。
【0024】前記図3(B)の下段に示した呼吸波形
が、呼吸信号を心電波形の時間経過に対応させて示した
ものである。図3(A)のBGMデータの演奏タイミン
グを、前述した如く同図(B)の心電波形の心拍信号に
基づいて制御すると共に、この呼吸信号により音楽の再
生する強度を合わせて制御すると、同図(C)に変調さ
れたBGMデータとして示した、抑揚がはっきりした音
楽として演奏(再生)することが可能となる。
【0025】次に、図4を用いて前記BGM変調器によ
るシーケンサ動作を、更に具体的に説明する。
【0026】図4(A)は、前記BGMデータMIDI
ファイル14に記憶されている、メロディ/コード、い
ずれも単音からなる分散コード1、分散コード2、経過
音により構成されたBGMデータを概念的に示したもの
であり、この表を区切る縦の線が小節線に対応してい
る。このBGMデータを構成する各コードを表わす記号
は、同図(C)に示した音源ファイルとして模式的に示
した意味を持っている。なお、この音源ファイルは、ピ
アノ等の生楽器音の単音又は和音のPCM(PulsCode M
odulation)録音データで作成されている。
【0027】このBGMデータは、各小節を2つの心拍
に対応させて演奏するようになっており、基本的には各
心拍がメロディ/コード、分散コード1、分散コード2
の3つの音符で演奏されるようになっている。例えば、
図中の第1小節の場合であれば、第1心拍でH1、D
3、G3の各コードを、第2心拍でH2、E3、G3の
各コードが演奏されるが、その際にH1、H2は各心拍
に丁度同期して、他の2つの副音符はそれぞれ1/3周
期(T)ずつ遅らせて演奏される。但し、第2小節と第
4小節には3/4周期のタイミングで経過音E4が演奏
されるようになっている。
【0028】従って、上記図4(A)のBGMデータに
基づいて、前記MIDIシーケンサ16及びMIDI音
源18により音楽を再生すると、同図(B)に演奏シー
ケンサ動作を示したように、第1小節の場合は心拍検出
部12からシーケンサ16に入力される第1心拍にあた
るクロック信号のパルス1に同期して、メロディ/コー
ドH1が、これより直前で実測された周期Tを基準に1
/3周期遅れて分散コードのD3が、2/3周期遅れて
分散コード2のG3が出力される。次の第2心拍にあた
るパルス2に同期してH2が、同様にE3、G3が順次
出力され、第1小節の演奏が終わる。
【0029】次いで、第2小節がパルス3、4により、
第3小節がパルス5、6により同様に対応する各音が出
力されることにより、スピーカからはそれが音楽として
流れることになる。
【0030】この例では、パルス4まではほぼ等しい周
期であるが、パルス5の時点で心拍に異常が発生して周
期が長くなっている。ところが、直前の実測周期を利用
して制御をしているため、パルス4を起点に演奏される
副音符D3、A3はそれまでの短い周期で制御され、次
のパルス5を起点とする副音符D3、G3が長い周期で
制御されることになる。その結果、パルス4から5にか
けて音楽のメロディに大きな変化が現われることになる
ため、このようなメロディの変化により、医療従事者は
患者に起きた心拍の乱れを知ることができる。
【0031】上述した如く、本実施形態によれば、環境
音楽(BGM)を再生する機能を心電モニタ装置に組み
込み、再生される音楽の各音符又は音符群が演奏される
タイミング又はその強さを、計測された生体からの心拍
のリズム信号により制御するようにしたので、医療従事
者は、より人に快適なBGMのリズム変動を聴取しなが
ら、心臓機能の状態を監視することが可能となる。
【0032】又、本実施形態では、音楽のリズム周期を
構成する1拍目の音符を心拍信号に同期させ、それに続
く副音符は直前の心拍信号の周期を等分した間隔を割り
当てて演奏するようにしたので、拍子が一定のあらゆる
音楽を心拍に同期させて演奏することができる。
【0033】又、前記MIDIシーケンサ16に内蔵さ
れている時刻制御手段が有する機能である予測周期を所
定の割合で増減させ、その周期に音楽のリズム周期を一
致させる制御を行う場合には、このリズム周期の第1拍
も予測周期で演奏することができるようになる。このよ
うにすることにより、BGMの演奏テンポを心拍周期に
同期させるだけでなく、常に心拍周期より一定の割合で
遅くしたり、速くしたりするといった速度制御が可能に
なる。従って、自分の心拍に同期したBGMを聞くこと
ができることにより、BGMを聞いている間に心拍が落
ち着くと、BGMのテンポもそれに合わせて遅くなると
いうバイオフィードバック効果を得ることができる。
【0034】即ち、例えば、BGMの演奏速度を心拍の
80%に設定した場合、初め心拍数100の人に対して
毎分80のテンポでBGMが演奏され、その後、その人
の心拍数が80に低下すると、BGMのテンポも毎分6
4に低下するというように、バイオフィードバックをか
けることが可能となる。このようにBGMで心拍をコン
トロールすることにより、睡眠効果があることが知られ
ており、これにより睡眠治療等、音楽療法への応用も期
待できる。又、逆にテンポを速く設定することにより、
覚醒させることもできる。
【0035】次に本発明に係る第2実施形態の生体信号
監視装置について説明する。
【0036】本実施形態の生体信号監視装置は、基本的
な機能は前記第1実施形態と同一であるが、更に、
(1)あちらこちらに点在している在宅療養患者を集中
管理するにはどうしたらよいか、(2)心拍と呼吸の信
号を同時にとるためには2種類のセンサを必要とする
が、在宅等で患者の負担にならないように1つのセンサ
でとるにはどうしたらよいか、という課題を解決するた
めに、以下の(1)、(2)の機能を追加したものであ
る。
【0037】(1)在宅家庭のベッドサイドモニタから
常時監視を必要とする情報のみを抽出して、電話回線で
所定のWWW(World Wide Web)サーバ(インターネッ
ト・プロバイダ、病院のネットワークサーバ等)にリア
ルタイムで伝送できるようにする。こうすることによ
り、担当医は病院のパソコンや家庭のパソコンで担当患
者の状態をWWWブラウザで常時監視でき、席を外して
もBGMでモニタできるようになる。
【0038】(2)心音マイクを患者の胸に吸着固定
し、該マイクから得られる心音情報から心拍と呼吸の情
報を分離する方法を採る。心音は心臓から発せられる音
が呼吸器を介して伝導するため、呼吸器の空気容量によ
り音の周波数が変調される。即ち、心音からその第I音
を検出し、そのタイミングが心拍で、音程の揺らぎ成分
が呼吸振幅を表わしているため、この呼吸振幅を、本発
明者が既に特開平10−247099に「音声信号の符
号化方法」として提案している技術を利用して検出す
る。
【0039】図5は、本実施形態の生体信号監視装置の
要部を概念的に示したものである。本実施形態の監視装
置は、前記図1に示した心電計に相当する心音ソースと
して吸盤で患者の胸に直接固定できる心音マイク(聴診
器)と、該心音マイクを介して入力される心音信号を計
測し、該心音信号を心拍信号と呼吸信号に分離する機能
を有する、前記心拍検出部12に相当するMIDI符号
化ソフトとを備えている。このMIDI符号化ソフト
は、BGM変調器等の他の全ての構成要素と地理的に隔
離されていると共に、該BGM変調器が内蔵されている
図示したベッドサイドモニタとの間にはバイタル信号を
伝送するためのイントラネット/インターネット(伝送
手段)が配設されている。即ち、本実施形態の生体信号
監視装置は、前記図1で説明すれば、心拍検出部12と
BGM変調器が地理的に隔離され、該検出部12と前記
MIDIシーケンサ16に内蔵されている前記リズム周
期の予測手段とがインターネット等のネットワークで接
続された構成になっている。
【0040】まず、生体信号からBGM制御信号を生成
する方法について説明する。一般に、BGMを制御する
に必要な時系列情報は心拍のパルス情報に呼吸成分の振
幅がのったもので、ビットレートは数kbpsのオーダーで
ある。従って、電話回線経由のインターネットでも伝送
に耐えられ、ベッドサイド部と監視するブラウザ部を隔
離できる。
【0041】これら心拍と呼吸の情報は、通常使われて
いるベッドサイドモニタから技術的には容易に入手でき
るが、ここでは患者の胸に聴診マスクを取り付けて聴取
した心音情報(生体信号)から、前記MIDI符号化ソ
フトにより心拍と呼吸の情報を分離抽出する。心音は心
臓の音が呼吸器系を介して聴取されているため、肺の空
気容量に応じて伝導する音の周波数が変調されているの
で、本発明者が提案している、前記MIDI符号化ソフ
トによる信号処理を応用することにより、心音信号から
上記両信号を分離抽出することができる。その結果、心
音のI音位相から心拍パルスを求め、I音の音程の揺ら
ぎから呼吸の深さ情報(呼吸波形)を算出することがで
きる。
【0042】このMIDI符号化信号処理により心音情
報から心拍と呼吸の情報を分離する方法を、図6を用い
て説明する。通常、聴診マイクを通して得られる心音
は、図6(A)にイメージを示すように、1つの心拍が
I音、II音の2つの音で構成されている。そして、この
心音を前記MIDI符号化ソフトで処理すると、同図
(B)にMIDIデータを示したように、緩やかな振幅
で上下する音符情報に変換される。但し、特殊な心患者
ではIII 、IV音が聴取される場合もある。
【0043】この音符情報の心音のI音の位相から、同
図(C)の心拍パルスを求め、該I音の音程の揺らぎか
ら、同図(D)にイメージを示したような呼吸情報を算
出することができる。
【0044】本実施形態では、このように分離抽出した
心拍と呼吸の情報を前記図5に示したように、インター
ネット等のネットワークを介してベッドサイドモニタが
有するBGM変調器に伝送し、前記図2に示したと同様
のブラウザ画面にこれら両情報を表示すると共に、該両
情報により変調されたBGM音楽を演奏できるようにな
る。従って、地理的に隔離されている在宅患者に対して
も、患者には聴診器1つ取り付けておくだけで、病院等
の医療機関で常時監視することができるようになる。
【0045】本実施形態では、以上の遠隔監視をインタ
ーネットのWWW環境で行うために、WWWサーバ側
(患者側)のMIDI符号化ソフトを、WWWクライア
ント側のベッドサイドモニタが有する前記BGM変調器
(患者側にも置く場合はそれも含む)をJavaアプレ
ット(サン・マイクロシステムズ社が開発したプログラ
ミング言語Javaで作成したプログラム)で実現して
いる。特に、前記図1に示したBGM変調器に相当する
BGM再生機能は、MIDI音源18を含む全てをJa
vaアプレットで実現した。
【0046】このように、Javaアプレットで実現し
たMIDI符号化処理機能をWWWサーバ側に、BGM
変調機能をWWWサーバのクライアント側にそれぞれイ
ンプリメントすることにより、前記図5に示した1対1
の対応を拡張することができ、図7にイメージを示すよ
うに、インターネット経由で複数の患者を遠隔監視する
システムを構築することができる。
【0047】この図7には、太い矢印で示したように、
ベッドサイドモニタAから患者の心音等のバイタル信号
がMIB(Medical Infornation Bus )を介してWWW
サーバAに伝送されると、該サーバAでは前記MIDI
符号化処理により心音情報から心拍と呼吸の情報が取り
出され、この両情報がHTTP(プロトコル)を使って
インターネット等を介してWWWクライアント2に伝送
され、前記ブラウザの画面に表示されると共に、Jav
aアプレットで実現されている前記BGM変調機能によ
り音楽が演奏される。
【0048】このように、複数のサーバにそれぞれ複数
の患者(図7中ではベッドサイドモニタ)が接続され、
且つ、各サーバがネットワークを介して複数のクライア
ント(医療従事者)と接続された遠隔監視システムが構
築できることから、患者は希望するクライアントに情報
を伝送することができると共に、クライアントも任意の
患者を監視でき、複数のクライアントが同時に同一の患
者の状態を監視することもできる。
【0049】以上、本発明について具体的に説明した
が、本発明は、前記実施形態に示したものに限られるも
のでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
ある。
【0050】例えば、バイタル情報としては、これまで
述べた各種心電波形、心拍変動曲線、呼吸曲線に限ら
ず、血圧変動、体温変動、動脈血酸素飽和度、脳波等、
電気的に時系列計測できるものであれば任意である。
【0051】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
生体のバイタル情報を音として再生し、その音を通して
生体の状態を常時監視する際、医療従事者が快適な状態
で監視業務等を続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の生体信号監視装置
の概略構成を、ECG/呼吸波シミュレータと共に示す
ブロック図
【図2】上記ECG/呼吸波シミュレータから出力され
る心電波形と呼吸波形の一例を示す説明図
【図3】生体信号によるBGM変調の概念を示す説明図
【図4】生体信号監視装置を構成するBGM変調器のシ
ーケンサ動作の一例を示す説明図
【図5】本発明に係る第2実施形態の生体信号監視装置
の基本概念を示す説明図
【図6】心音情報から心拍と呼吸の2つの情報を分離す
る処理のイメージを示す説明図
【図7】第2実施形態の生体信号監視装置の変形例を示
す説明図
【符号の説明】
10…生体信号監視装置 12…心拍検出部 14…BGMデータMIDIファイル 16…MIDIシーケンサ 18…MIDI音源

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体のバイタル信号を計測する計測手段
    と、所定の音楽を構成する音符情報を記憶する記憶手段
    と、前記音符情報に基づいて所定の音楽を再生する音楽
    再生手段と、前記計測手段により計測された前記バイタ
    ル信号のリズム周期から次のリズム周期を予測する予測
    手段と、該予測手段により予測されたリズム周期をもと
    に前記音楽再生手段が再生する音楽のリズム周期を制御
    する時刻制御手段と、を備えていることを特徴とする生
    体信号監視装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記音楽再生手段で前記音符情報を再生する強度を、前
    記音符情報の演奏時刻に対応する前記バイタル信号の振
    幅に基づいて制御する演奏強度制御手段を備えているこ
    とを特徴とする生体信号監視装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、 前記時刻制御手段が、前記心拍信号に基づいて前記音楽
    の演奏タイミングを制御し、前記演奏強度制御手段が前
    記呼吸信号に基づいて、前記音楽の演奏強度を制御する
    ことを特徴とする生体信号監視装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、 前記計測手段が、心音信号を計測し、該心音信号を心拍
    信号と呼吸信号の2つのバイタル信号に分離する機能を
    有していることを特徴とする生体信号監視装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、 前記計測手段と、それ以外の全ての手段とが地理的に隔
    離されていると共に、前記予測手段との間に、バイタル
    信号を伝送する伝送手段が設けられていることを特徴と
    する生体信号監視装置。
  6. 【請求項6】請求項1において、 前記予測手段が、直前のリズム周期を次のリズム周期の
    予測値としていることを特徴とする生体信号監視装置。
  7. 【請求項7】請求項1において、 前記時刻制御手段が、前記予測手段により予測されたバ
    イタル信号の予測周期の値に、次に演奏する音楽のリズ
    ム周期を一致させるように制御することを特徴とする生
    体信号監視装置。
  8. 【請求項8】請求項7において、 前記次に演奏する音楽のリズムを構成するいずれか1つ
    の音符の演奏タイミングを、前記バイタル信号のタイミ
    ングと一致させるように制御することを特徴とする生体
    信号監視装置。
  9. 【請求項9】請求項1において、 前記時刻制御手段が、前記予測手段により予測されたバ
    イタル信号の予測周期の値に対して所定の割合で増減し
    た値に、次に演奏する音楽のリズム周期を一致させるよ
    うに制御することを特徴とする生体信号監視装置。
  10. 【請求項10】請求項1において、 前記音符情報がMIDIデータで構成され、且つ前記音
    楽再生手段がMIDIシーケンサ及びMIDI音源を備
    えていることを特徴とする生体信号監視装置。
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JP2019175371A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 東京瓦斯株式会社 見守りシステム
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