JP2000116094A - 可変リラクタンス型レゾルバ装置用のロータ - Google Patents

可変リラクタンス型レゾルバ装置用のロータ

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JP2000116094A
JP2000116094A JP28262698A JP28262698A JP2000116094A JP 2000116094 A JP2000116094 A JP 2000116094A JP 28262698 A JP28262698 A JP 28262698A JP 28262698 A JP28262698 A JP 28262698A JP 2000116094 A JP2000116094 A JP 2000116094A
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phase
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reluctance
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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転角度位置検出信号に含まれる高調波成分
を低減するのに好適であって、配線処理等の簡略化を図
るとともに、小型化が容易となり、しかもコストの面で
有利な可変リラクタンス型レゾルバ装置用のロータを提
供する。 【解決手段】 リラクタンス変化が得られるように形成
された複数のロータ片RB 1 〜RB12を有し、各ロータ片RB
1 〜RB12の回転によって生ずる位置検出精度誤差の位相
が所定角φ(60/n(nは任意の整数))ずれるよう
に、各ロータ片RB 1 〜RB12を、回転角方向に所定角ずら
しかつ内径中心O1 を一致させて積層した。例えば、ロ
ータ片RB2 ,RB4 ,RB6 ,RB8 ,RB10,RB12を、ロータ
片RB1 に対して回転角方向に30°ずらし、ロータ片RB
3 ,RB7 ,RB11を、ロータ片RB1 に対して回転角方向に
60°ずらして積層する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、角度位置や回転速
度の検出を行う可変リラクタンス型レゾルバに適用する
ロータの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、可変リラクタンス型レゾルバ装置
としては、本出願人が先に出願した特開平4-169816号公
報に開示された単極レゾルバ装置(以下、単に第1の従
来例という。)がある。この第1の従来例は、ロータと
ステータとの間のリラクタンスがロータの位置により変
化し、ロータ1回転につきリラクタンス変化の基本波成
分が1周期となるように構成し、リラクタンス変化を検
出することにより回転角度位置または回転速度を検出す
る単極レゾルバ装置において、ステータは、120°間
隔で形成された3相の第1の磁極A+ ,B+ ,C+ と、
それら各相に対してそれぞれ180°ずれた位置に形成
された3相の第2の磁極A- ,B- ,C-と、第1およ
び第2の磁極に個別に配設され各相ごとに互いに直列に
接続された励磁巻線LA+,LB+,LC+,LA-,LB-,L
C-と、を有し、各励磁巻線に流れる電流値を検出し、検
出された電流値を回転角度位置検出信号として用いて回
転角度位置または回転速度を検出するようになってい
る。
【0003】このような構成であるため、回転角度位置
検出信号に含まれる高調波成分を除去することができ、
回転角度位置または回転速度を高精度に検出することが
できるようになっている。
【0004】すなわち、各励磁巻線LA+〜LC-からのレ
ゾルバ信号fA+,fB+,fC+およびfA-,fB-,f
C-は、下式(1)〜(6)で表すことができる。
【0005】 fA+(θ)≒A0 +A1cosθ+A2cos2 θ +A3cos3 θ+A4cos4 θ …(1) fB+(θ)≒A0 +A1cos(θ-120°) +A2cos2 (θ-120°) +A3cos3 (θ-120°) +A4cos4 (θ-120°) …(2) fC+(θ)≒A0 +A1cos(θ+120°) +A2cos2 (θ+120°) +A3cos3 (θ+120°) +A4cos4 (θ+120°) …(3) fA-(θ)≒A0 +A1cos(θ+180°) +A2cos2 (θ+180°) +A3cos3 (θ+180°) +A4cos4 (θ+180°) …(4) fB-(θ)≒A0 +A1cos(θ-300°) +A2cos2 (θ-300°) +A3cos3 (θ-300°) +A4cos4 (θ-300°) …(5) fC-(θ)≒A0 +A1cos(θ+300°) +A2cos2 (θ+300°) +A3cos3 (θ+300°) +A4cos4 (θ+300°) …(6) これら各レゾルバ信号fA+〜fC+およびfA-〜fC-は、
差動増幅回路に供給されて減算されるので、これら差動
増幅回路の出力信号dA 〜dC は、下式(7)〜(9)
で表すことができる。
【0006】 dA =fA+−fA-=2A1cosθ+2A3cos3 θ …(7) dB =fB+−fB-=2A1cos(θ-120°) +2A3cos3 (θ-120°) …(8) dC =fC+−fC-=2A1cos(θ+120°) +2A3cos3 (θ+120°) …(9) 上式(7)〜(8)から明らかなように、差動増幅回路
からは、レゾルバ信号fA+〜fC+およびfA-〜fC-に含
まれる高調波成分のうち、偶数次の高調波成分が除去さ
れた3相信号dA 〜dC が得られる。
【0007】そして、これら3相信号dA 〜dC は、3
/2相変換回路に供給されて下式(10),(11)で表さ
れる3次の高調波成分を除去した2相交流信号fc ,f
s に変換される。なお、各式中、ωは、各励磁巻線に供
給される単相交流の角周波数である。
【0008】 fc (θ)=3A1cosθ/2=sin ωt・cos θ …(10) fs (θ)=3A1sinθ/2=sin ωt・sin θ …(11) このようにして、3相の第1の磁極A+ ,B+ ,C
+ と、それら各相に対してそれぞれ180°ずれた位置
に形成された3相の第2の磁極A- ,B- ,C- と、第
1および第2の磁極に個別に配設され各相ごとに互いに
直列に接続された励磁巻線LA+〜LC-と、を設けること
により、各励磁巻線からのレゾルバ信号に含まれる高調
波成分を除去、すなわち最終的に得られる回転角度位置
検出信号に含まれる高調波成分を除去することができる
のである。
【0009】またこの他、従来の可変リラクタンス型レ
ゾルバ装置としては、本出願人が先に出願した特開平5-
122916号公報に開示された多極レゾルバ装置(以下、単
に第2の従来例という。)がある。この第2の従来例
は、ロータとステータとの間のリラクタンスがロータの
位置により変化し、ロータ1回転につきリラクタンス変
化の基本波成分が多周期となるように構成し、リラクタ
ンス変化を検出することにより回転角度位置または回転
速度を検出する多極レゾルバ装置において、ステータ
は、等間隔で形成された3相の第1の磁極A11〜A16
11〜B16,C11〜C16と、それら第1の磁極間の中央
位置に形成された3相の第2の磁極A21〜A 26,B21
26,C21〜C26と、第1および第2の磁極に個別に配
設され各相ごとに互いに直列に接続された励磁巻線L
A11 〜LA26 ,LB11 〜LB26 ,LC11〜LC26 と、を
有し、各励磁巻線に流れる電流値を検出し、検出された
電流値を回転角度位置検出信号として用いて回転角度位
置または回転速度を検出するようになっている。
【0010】このような構成であるため、第1の従来例
と同様、差動増幅回路および3/2相変換回路により、
回転角度位置検出信号に含まれる高調波成分を除去する
ことができ、回転角度位置または回転速度を高精度に検
出することができるようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1お
よび第2の従来例においては、回転角度位置検出信号に
含まれる高調波成分を除去するのに、第1の磁極に対応
した第2の磁極を設けているため、ステータに形成され
る相数の2倍の磁極が必要となる。したがって、巻線処
理や配線処理が煩雑となるばかりか、余分な磁極を設け
るためのスペースが必要となることから小型化が困難で
あるという問題があった。
【0012】また、第1および第2の磁極からのレゾル
バ信号を減算する必要があるため、3つの差動増幅回路
を設ける必要があることに加え、第2の磁極について励
磁巻線やケーブル信号線等の余分な配線が必要であるこ
とから、比較的コストがかかるという問題もあった。
【0013】そこで、本発明は、このような従来の問題
を解決することを課題としており、回転角度位置検出信
号に含まれる高調波成分を低減するのに好適であって、
配線処理等の簡略化を図るとともに、小型化が容易とな
り、しかもコストの面で有利な可変リラクタンス型レゾ
ルバ装置用のロータを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る請求項1記載の可変リラクタンス型レ
ゾルバ装置用のロータは、ロータとステータとの間のリ
ラクタンスがロータの位置により変化し、ロータ1回転
につきリラクタンス変化の基本波成分が1周期または多
周期となるように構成し、前記リラクタンス変化を検出
することにより回転角度位置または回転速度を検出する
可変リラクタンス型レゾルバ装置に適用するロータであ
って、回転軸方向の微小長さ当たりの微小断面片であっ
て回転角方向に所定角ずれた少なくとも2つの微小断面
片を有し、前記各微小断面片は、それぞれの回転によっ
て生ずる位置検出精度誤差の位相が所定角φ(180°
/前記ステータに形成される相数の整数倍)ずれるよう
に、回転角方向にずれている。
【0015】一般に、ロータリエンコーダとの比較測定
によって得られる位置検出精度波形には、主として、ス
テータに形成される相数の整数倍の次数の高調波成分が
含まれるという特徴がある。例えば、ステータに形成さ
れる相数が3つである場合、位置検出精度波形には、3
次、6次、9次、…、3n次(nは整数)の高調波成分
が含まれることになる。
【0016】したがって、このような構成であれば、本
発明に係る可変リラクタンス型レゾルバ装置用のロータ
が回転させられると、可変リラクタンス型レゾルバ装置
では、一方の微小断面片の回転によって生じたリラクタ
ンス変化と、他方の微小断面片の回転によって生じたリ
ラクタンス変化とが、ステータに形成された1つの磁極
で加算され、加算されたリラクタンス変化に基づいて、
位置検出精度波形が得られる。
【0017】このように位置検出精度波形が得られるた
め、この位置検出精度波形は、一方の微小断面片を独立
に回転させたときに得られる位置検出精度波形と、他方
の微小断面片を独立に回転させたときに得られる位置検
出精度波形と、を加算したものと等しくなる。このと
き、各位置検出精度波形には、上記のように、ステータ
に形成される相数の整数倍の次数の高調波成分が含まれ
ているが、他方の微小断面片による位置検出精度波形
は、一方の微小断面片による位置検出精度波形に対して
位相が所定角φずれている。この所定角φは、これら位
置検出精度波形に含まれる高調波成分のうち少なくとも
1つのものと位相がちょうどπずれる角度である。した
がって、これら位置検出精度波形が加算される結果、一
方の微小断面片による位置検出精度波形に含まれる高調
波成分のうち少なくとも1つのものが、他方の微小断面
片による位置検出精度波形に含まれる同次の高調波成分
により減殺される。
【0018】ここで、可変リラクタンス型レゾルバ装置
は、単極構造であっても多極構造であってもよい。例え
ば、単極3相構造とする場合、本発明に係る可変リラク
タンス型レゾルバ装置用のロータは、各微小断面片が回
転角方向に60°、30°、15°、…、60/n°
(nは整数)のいずれかの角度ずれた構成となり、60
°ずれている場合は、3次の高調波成分が減殺される。
また、例えば、多極3相構造とする場合、本発明に係る
可変リラクタンス型レゾルバ装置用のロータは、ロータ
歯が150個形成されているとすると、各微小断面片が
回転角方向に24′、12′、6′、…、24/n′
(nは整数)のいずれかの角度ずれた構成となり、2
4′ずれている場合は、3次の高調波成分が減殺され
る。
【0019】また、本発明に係る請求項2記載の可変リ
ラクタンス型レゾルバ装置用のロータは、ロータとステ
ータとの間のリラクタンスがロータの位置により変化
し、ロータ1回転につきリラクタンス変化の基本波成分
が1周期または多周期となるように構成し、前記リラク
タンス変化を検出することにより回転角度位置または回
転速度を検出する可変リラクタンス型レゾルバ装置に適
用するロータであって、前記リラクタンス変化が得られ
るように形成された複数のロータ片を有し、前記各ロー
タ片の回転によって生ずる位置検出精度誤差の位相が所
定角φ(180°/前記ステータに形成される相数の整
数倍)ずれるように、前記各ロータ片を、回転角方向に
所定角ずらしかつ各回転軸を一致させて積層した。
【0020】このような構成であれば、本発明に係る可
変リラクタンス型レゾルバ装置用のロータが回転させら
れると、可変リラクタンス型レゾルバ装置では、一のロ
ータ片の回転によって生じたリラクタンス変化と、他の
ロータ片の回転によって生じたリラクタンス変化とが、
ステータに形成された1つの磁極で加算され、加算され
たリラクタンス変化に基づいて、位置検出精度波形が得
られる。
【0021】このように位置検出精度波形が得られるた
め、この位置検出精度波形は、一のロータ片を独立に回
転させたときに得られる位置検出精度波形と、他のロー
タ片を独立に回転させたときに得られる位置検出精度波
形と、を加算したものと等しくなる。このとき、各位置
検出精度波形には、上記のように、ステータに形成され
る相数の整数倍の次数の高調波成分が含まれているが、
他のロータ片による位置検出精度波形は、一のロータ片
による位置検出精度波形に対して位相が所定角φずれて
いる。この所定角φは、これら位置検出精度波形に含ま
れる高調波成分のうち少なくとも1つのものと位相がち
ょうどπずれる角度である。したがって、これら位置検
出精度波形が加算される結果、一のロータ片による位置
検出精度波形に含まれる高調波成分のうち少なくとも1
つのものが、他のロータ片による位置検出精度波形に含
まれる同次の高調波成分により減殺される。
【0022】ここで、可変リラクタンス型レゾルバ装置
は、単極構造であっても多極構造であってもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る
可変リラクタンス型レゾルバ装置用のロータを適用した
単極レゾルバの構成を示す断面図であり、図2は、単極
レゾルバの回路構成を示す回路図である。
【0024】この第1の実施の形態は、本発明に係る可
変リラクタンス型レゾルバ装置用のロータを、単極レゾ
ルバ装置に適用したものである。なお、単極レゾルバ装
置とは、図4に示すように、レゾルバ10を含む構成の
ものをいう。
【0025】まず、単極レゾルバの構成を説明すると、
レゾルバ10は、図1に示すように、単極3相可変リラ
クタンス型レゾルバであって、円筒状のステータ20
と、このステータ20内に回転自在に配設されたロータ
30と、で構成されており、ロータ30とステータ20
との間のリラクタンスがロータ30の位置により変化
し、ロータ30の1回転につきリラクタンス変化の基本
波成分が1周期となるように構成されている。すなわ
ち、ロータ30の内径中心O1 をステータ20の内径中
心と一致させ、ロータ30の外形中心O2 をその内径中
心O1 から一定の偏心量Aだけ偏心させるようにしてロ
ータ30の肉厚を変化させてあり、これによってリラク
タンスがロータ30の位置により変化するようになって
いる。
【0026】ステータ20の内周面には、A相、B相お
よびC相の3相の磁極がそれぞれ120°間隔で形成さ
れている。A相は、等間隔で形成された8つの磁極A1
〜A 8 からなっており、同様にB相は、等間隔で形成さ
れた8つの磁極B1 〜B8 からなり、C相は、等間隔で
形成された8つの磁極C1 〜C8 からなっている。結果
として、ステータ20の内周面には、各磁極が、A1
8 −B1 〜B8 −C 1 〜C8 の順序で配列されてい
る。
【0027】各磁極A1 〜C8 には、それぞれ励磁巻線
A1〜LC8が巻き付けられており、各励磁巻線LA1〜L
C8は、図2に示すように接続されている。すなわち、A
相の励磁巻線LA1〜LA8がその順序でそれぞれ直列接続
されているとともに、励磁巻線LA1が単相交流電源40
に接続され、励磁巻線LA8が抵抗RA を介して接地され
ている。同様に、B,C相の励磁巻線LB1〜LB8,LC1
〜LC8がその順序でそれぞれ直列接続されているととも
に、励磁巻線LB1,LC1が単相交流電源40に接続さ
れ、励磁巻線LB8,LC8が抵抗RB ,RC を介して接地
されている。
【0028】そして、励磁巻線LA8,LB8,LC8と抵抗
A 〜RC との接続点には、各磁極A1 〜C8 とロータ
30との間のリラクタンス変化に応じた、各励磁巻線L
A1〜LC8の電流変化としてのレゾルバ信号fA (θ)〜
C (θ)を出力するための出力端子T1 〜T3 が設け
られている。出力端子T1 〜T3 には、3相のレゾルバ
信号fA (θ)〜fC (θ)を2相の信号fs (θ),
c (θ)に変換する相変換回路60が接続され、相変
換回路60には、相変換回路60からの2相の信号fs
(θ),fc (θ)を処理して回転角度位置検出信号を
出力する信号処理回路70が接続されている。
【0029】次に、ロータ30の構成を図面を参照しな
がら説明する。図3は、ロータ30の構成を示す斜視図
である。
【0030】ロータ30は、図3に示すように、上記リ
ラクタンス変化が得られるように形成された12枚のロ
ータ片RB1 〜RB12を有しており、各ロータ片RB1 〜RB12
の回転によって生ずる位置検出精度誤差の位相が所定角
φ(60/n(nは任意の整数))ずれるように、各ロ
ータ片RB1 〜RB12を、回転角方向に所定角ずらしかつ内
径中心O1 を一致させて積層してある。なお、ロータ3
0は、内周面側で、例えば図示しないメガトルクモータ
(登録商標)等の回転子に接続されている。
【0031】このように各ロータ片RB1 〜RB12を積層し
た状態では、2層目のロータ片RB2は、1層目のロータ
片RB1 に対して回転角方向に30°ずれており、3層目
のロータ片RB3 は、1層目のロータ片RB1 に対して回転
角方向に60°ずれている。同じ要領で、4〜12層目
のロータ片RB4 〜RB12は、1層目のロータ片RB1 に対し
て回転角方向にそれぞれ30°、0°、30°、60
°、30°、0°、30°、60°、30°ずれてい
る。なお、各ロータ片RB1 〜RB12は、例えば、内径が1
26mm、外径が144mm、偏心量が2.5mmで、
回転軸方向の厚さが0.5mmに構成されている。
【0032】次に、信号処理回路70の構成を図面を参
照しながら説明する。図4は、信号処理回路70の構成
を示すブロック図である。
【0033】信号処理回路70は、図4に示すように、
相変換回路60からの2相の信号f s (θ),f
c (θ)を被乗数として個別に入力しかつ後述するカウ
ンタ90からのディジタル回転角度検出値ψを乗数とし
て入力する乗算器80,82と、乗算器80,82から
の乗算出力値を減算する減算器84と、減算器84から
の出力を入力しかつ単相交流電源40からの交流電圧を
同期信号として入力する同期整流器86と、同期整流器
86からの出力電圧に応じた周波数のパルス信号を出力
する電圧制御発振器88と、電圧制御発振器88からの
パルス信号のパルス数をカウントするカウント90と、
で構成されており、同期整流器86の出力電圧を速度信
号として出力するとともに、カウンタ90から回転角度
を示す位置検出精度波形としてのディジタル回転角度検
出値ψを出力するようになっている。
【0034】次に、上記第1の実施の形態の動作を図面
を参照しながら説明する。図5は、ロータ30を適用し
た上記第1の実施の形態に係る単極3相レゾルバ装置
と、従来のロータを適用した単極3相レゾルバ装置とに
ついて、それぞれの全周精度をロータリーエンコーダを
用いて比較測定したグラフである。
【0035】まず、各励磁巻線LA1〜LC8に単相交流を
供給するとともに、メガトルクモータ等を回転させるこ
とによりロータ30を回転させると、レゾルバ10で
は、各ロータ片RB1 〜RB12の回転によって生じたリラク
タンス変化が、ステータ20に形成された1つの磁極で
加算され、加算されたリラクタンス変化が、レゾルバ信
号fA ,fB ,fC として出力端子T1 〜T3 から出力
される。そして、これら各レゾルバ信号fA 〜fC が相
変換回路60に供給されると、相変換回路60により、
各レゾルバ信号fA 〜fC が2相交流信号fc (θ),
s (θ)に変換され、これら2相交流信号f
c (θ),fs (θ)が信号処理回路70に供給され
る。
【0036】信号処理回路70では、初期状態でカウン
タ90が零クリアされており、これによってディジタル
回転角度検出値ψが“0”にセットされる。このため、
乗算器80の乗算出力値はsin ωt・sin θとなり、乗
算器82の乗算出力値は“0”となるので、減算器13
の減算出力値、すなわちVsin ωt・sin (θ−ψ)
は、Vsin ωt・sin θとなる。そして、これが同期整
流器86に供給されると、同期整流器86により、励磁
電圧成分が除去され、除去されたVsin θが、速度検出
信号として外部の処理回路等に出力されるとともに、電
圧制御発振器88に供給される。電圧制御発振器88で
は、供給されたVsin θの電圧に応じた周波数のパルス
信号が出力され、これがカウンタ90に供給される。こ
れによって、カウンタ90のディジタル回転角度検出値
ψは、位相角θと等しい値となって出力される。
【0037】この状態でさらに、ロータ30を同一方向
に回転させ続けると、減算器84の減算出力値が、位相
角θのディジタル回転角度検出値ψに対する増加分だけ
増加し、これに応じて同期整流器86の出力も位相角θ
の増加分だけ増加するため、カウンタ90のカウント値
が位相角θの増加分だけカウントアップされる。したが
って、カウンタ90では、ロータ30の回転に応じた現
在のディジタル回転角度検出値ψが出力される。
【0038】このようにディジタル回転角度検出値ψが
得られるため、このディジタル回転角度検出値ψは、各
ロータ片RB1 〜RB12をそれぞれ独立に回転させたときに
得られるディジタル回転角度検出値を、それぞれ加算し
たものと等しくなる。このとき、各ディジタル回転角度
検出値には、3相構造であることから3次、6次、…、
3n次(nは整数)の高調波成分が含まれているが、ロ
ータ片RB3 ,RB7 ,RB 11は、ロータ片RB1 ,RB5 ,RB9
に対して機械角としてそれぞれ60°ずれているため、
そのディジタル回転角度検出値は、ロータ片RB1 ,R
B5 ,RB9 によるそれに対して位相がそれぞれ60°ず
れる。この位相のずれは、ロータ片RB1 ,RB 5 ,RB9
よるディジタル回転角度検出値に含まれる高調波成分の
うち3次のものと位相がちょうどπずれる角度である。
したがって、これらディジタル回転角度検出値が加算さ
れる結果、ロータ片RB1 ,RB5 ,RB9 によるディジタル
回転角度検出値に含まれる3次の高調波成分が、ロータ
片RB3 ,RB7 ,RB11によるディジタル回転角度検出値に
含まれる3次の高調波成分により減殺される。
【0039】また、ロータ片RB2 ,RB4 ,RB6 ,RB8
RB10,RB12は、ロータ片RB1 ,RB5,RB9 に対して機械
角としてそれぞれ30°ずれているため、そのディジタ
ル回転角度検出値は、ロータ片RB1 ,RB5 ,RB9 による
それに対して位相がそれぞれ30°ずれる。この位相の
ずれは、ロータ片RB1 ,RB5 ,RB9 によるディジタル回
転角度検出値に含まれる高調波成分のうち6次のものと
位相がちょうどπずれる角度である。したがって、これ
らディジタル回転角度検出値が加算される結果、ロータ
片RB1 ,RB5 ,RB9 によるディジタル回転角度検出値に
含まれる6次の高調波成分が、ロータ片RB2 ,RB4 ,RB
6 ,RB8 ,RB10,RB12によるディジタル回転角度検出値
に含まれる6次の高調波成分により減殺される。
【0040】なお、このように出力されたディジタル回
転角度検出値ψをロータリーエンコーダを用いて比較測
定すると、その全周精度は、上記第1の従来例である単
極6相レゾルバ装置および同相積層した従来のロータを
適用した単極3相レゾルバ装置に比して、図5(a)に
示すようになる。図5(a)は、ロータ30を適用した
上記第1の実施の形態に係る単極3相レゾルバ装置の全
周精度を示すグラフであり、図5(b)は、上記第1の
従来例である単極6相レゾルバ装置の全周精度を示すグ
ラフである。また、図6は、従来のロータを適用した単
極3相レゾルバ装置の全周精度を示すグラフである。
【0041】図中、上記第1の従来例である単極6相レ
ゾルバ装置は、図5(b)に示すように、その全周精度
が2191.78秒であるのに対し、上記第1の実施の
形態に係る単極3相レゾルバ装置は、図5(a)に示す
ように、その全周精度が1850.44秒となって、ほ
ぼ同じくらいであることが判る。また、従来のロータを
適用した単極3相レゾルバ装置は、図6に示すように、
その全周精度が84840.38秒であるのに対し、上
記第1の実施の形態に係る単極3相レゾルバ装置は、ほ
ぼ46倍に向上していることが判る。
【0042】したがって、本発明に係るロータ30を適
用すれば、3相構造であっても、上記第1の従来例であ
る単極6相レゾルバ装置に近い全周精度を得ることがで
きる。
【0043】このようにして、リラクタンス変化が得ら
れるように形成された複数のロータ片RB1 〜RB12を有
し、各ロータ片RB1 〜RB12の回転によって生ずる位置検
出精度誤差の位相が所定角φ(60/n(nは任意の整
数))ずれるように、各ロータ片RB1 〜RB12を、回転角
方向に所定角ずらしかつ内径中心O1 を一致させて積層
したから、位置検出精度波形に含まれる3次、6次の高
調波成分が減殺されるので、上記第1の従来例に比し
て、高調波成分を除去するのにステータ20に相数の2
倍の磁極を設ける必要がなく、これに伴い差動増幅回路
も設ける必要がなくなる。したがって、配線処理等を比
較的簡略化することができるとともに、小型化が容易と
なり、しかもコストを比較的削減することができる。
【0044】特に、ロータ片RB2 ,RB4 ,RB6 ,RB8
RB10,RB12を、ロータ片RB1 ,RB5,RB9 に対して回転
角方向に30°ずらし、ロータ片RB3 ,RB7 ,RB11を、
ロータ片RB1 ,RB5 ,RB9 に対して回転角方向に60°
ずらして積層したから、3相構造において、位置検出精
度波形に含まれる3次、6次の高調波成分を好適に低減
することができる。
【0045】次に、本発明の第2の実施の形態を図面を
参照しながら説明する。図7は、本発明に係る可変リラ
クタンス型レゾルバ装置用のロータを適用した多極レゾ
ルバの構成を示す断面図である。なお、上記第1の実施
の形態と同一の部分については、同一の符号を付して説
明を省略する。
【0046】この第2の実施の形態は、本発明に係る可
変リラクタンス型レゾルバ装置用のロータを、多極レゾ
ルバ装置に適用したものである。
【0047】まず、多極レゾルバの構成を説明すると、
レゾルバ10は、図7に示すように、多極3相可変リラ
クタンス型レゾルバであって、円筒状のステータ22
と、このステータ22内に回転自在に配設されたロータ
32と、で構成されており、ロータ32とステータ22
との間のリラクタンスがロータ32の位置により変化
し、ロータ32の1回転につきリラクタンス変化の基本
波成分が多周期(例えば、150周期)となるように構
成されている。このとき、ロータ32の内径および外径
中心O3 は、ステータ22の内径中心と一致している。
【0048】ステータ22の内周面には、A相、B相お
よびC相の3相の磁極がそれぞれ等間隔で交互に形成さ
れている。A相、B相およびC相は、等間隔で形成され
た8つの磁極A1 〜A8 ,B1 〜B8 ,C1 〜C8 から
なっている。結果として、ステータ22の内周面には、
各磁極が、A1 −B1 −C1 −〜−A8 −B8 −C8
順序で配列されている。そして、各磁極A1 〜C8
は、内周面側の端面に6つの歯TS1〜TS6が形成されて
いるとともに、それぞれ励磁巻線LA1〜LC8が巻き付け
られており、各励磁巻線LA1〜LC8は、上記第1の実施
の形態と同様に図2に示すように接続されている。
【0049】次に、ロータ32の構成を図面を参照しな
がら説明する。図8は、ロータ32の構成を示す斜視図
であり、図9は、図8におけるA部の拡大図である。
【0050】ロータ32は、図8に示すように、外周面
に等間隔で150歯のスロット歯T R が形成された12
枚のロータ片RB1 〜RB12を有しており、各ロータ片RB1
〜RB 12の回転によって生ずる位置検出精度誤差の位相が
所定角φ(60/n(nは任意の整数))ずれるよう
に、各ロータ片RB1 〜RB12を、回転角方向に所定角ずら
しかつ内径中心O3 を一致させて積層してある。ここ
で、各ロータ片RB1 〜RB12のスロット歯TR は、例えば
あるスロット歯TR がステータ22の磁極A1 の歯TS1
と一致しているものとすると、磁極A1 に隣接する磁極
1 の歯TS1が、ロータ32のスロット歯TR に対して
1/36ピッチ分機械的位相ずれを生じるようなピッチ
で形成されている。
【0051】このように各ロータ片RB1 〜RB12を積層し
た状態では、図9に示すように、2層目のロータ片RB2
は、1層目のロータ片RB1 に対して回転角方向に12′
ずれており、3層目のロータ片RB3 は、1層目のロータ
片RB1 に対して回転角方向に24′ずれている。同じ要
領で、4〜12層目のロータ片RB4 〜RB12は、1層目の
ロータ片RB1 に対して回転角方向にそれぞれ12′、
0′、12′、24′、12′、0′、12′、2
4′、12′ずれている。
【0052】次に、上記第2の実施の形態の動作を説明
する。
【0053】まず、各励磁巻線LA1〜LC8に単相交流を
供給するとともに、メガトルクモータ等を回転させるこ
とによりロータ32を回転させると、レゾルバ10で
は、各ロータ片RB1 〜RB12の回転によって生じたリラク
タンス変化が、ステータ22に形成された1つの磁極で
加算され、加算されたリラクタンス変化が、レゾルバ信
号fA ,fB ,fC として出力端子T1 〜T3 から出力
される。そして、これら各レゾルバ信号fA 〜fC が相
変換回路60に供給されると、相変換回路60により、
各レゾルバ信号fA 〜fC が2相交流信号fc (θ),
s (θ)に変換され、これら2相交流信号f
c (θ),fs (θ)が信号処理回路70に供給され
る。
【0054】信号処理回路70では、上記第1の実施の
形態と同様に、2相交流信号fc (θ),fs (θ)が
処理されて、ロータ32の回転に応じた現在のディジタ
ル回転角度検出値ψが出力される。
【0055】このようにディジタル回転角度検出値ψが
得られるため、このディジタル回転角度検出値ψは、各
ロータ片RB1 〜RB12をそれぞれ独立に回転させたときに
得られるディジタル回転角度検出値を、それぞれ加算し
たものと等しくなる。このとき、各ディジタル回転角度
検出値には、3相構造であることから3次、6次、…、
3n次(nは整数)の高調波成分が含まれているが、例
えば、ロータ片RB3 ,RB7 ,RB11は、ロータ片RB1 ,RB
5 ,RB9 に対して機械角としてそれぞれ24′ずれてい
るため、そのディジタル回転角度検出値は、ロータ片RB
1 ,RB5 ,RB9によるそれに対して位相がそれぞれ60
°ずれる。この位相のずれは、ロータ片RB1 ,RB5 ,RB
9 によるディジタル回転角度検出値に含まれる高調波成
分のうち3次のものと位相がちょうどπずれる角度であ
る。したがって、これらディジタル回転角度検出値が加
算される結果、ロータ片RB1 ,RB5 ,RB9 によるディジ
タル回転角度検出値に含まれる3次の高調波成分が、ロ
ータ片RB3 ,RB7 ,RB11によるディジタル回転角度検出
値に含まれる3次の高調波成分により減殺される。
【0056】また、ロータ片RB2 ,RB4 ,RB6 ,RB8
RB10,RB12は、ロータ片RB1 ,RB5,RB9 に対して機械
角としてそれぞれ12′ずれているため、そのディジタ
ル回転角度検出値は、ロータ片RB1 ,RB5 ,RB9 による
それに対して位相がそれぞれ30°ずれる。この位相の
ずれは、ロータ片RB1 ,RB5 ,RB9 によるディジタル回
転角度検出値に含まれる高調波成分のうち6次のものと
位相がちょうどπずれる角度である。したがって、これ
らディジタル回転角度検出値が加算される結果、ロータ
片RB1 ,RB5 ,RB9 によるディジタル回転角度検出値に
含まれる6次の高調波成分が、ロータ片RB2 ,RB4 ,RB
6 ,RB8 ,RB10,RB12によるディジタル回転角度検出値
に含まれる6次の高調波成分により減殺される。
【0057】このようにして、外周面に等間隔で所定歯
数(150歯)のスロット歯TR が形成された複数のロ
ータ片RB1 〜RB12を有し、各ロータ片RB1 〜RB12の回転
によって生ずる位置検出精度誤差の位相が所定角φ(6
0/n(nは任意の整数))ずれるように、各ロータ片
RB1 〜RB12を、回転角方向に所定角ずらしかつ内径中心
1 を一致させて積層したから、位置検出精度波形に含
まれる3次、6次の高調波成分が減殺されるので、上記
第2の従来例に比して、高調波成分を除去するのにステ
ータ20に相数の2倍の磁極を設ける必要がなく、これ
に伴い差動増幅回路も設ける必要がなくなる。したがっ
て、配線処理等を比較的簡略化することができるととも
に、小型化が容易となり、しかもコストを比較的削減す
ることができる。
【0058】特に、ロータ片RB2 ,RB4 ,RB6 ,RB8
RB10,RB12を、ロータ片RB1 ,RB5,RB9 に対して回転
角方向に12′ずらし、ロータ片RB3 ,RB7 ,RB11を、
ロータ片RB1 ,RB5 ,RB9 に対して回転角方向に24′
ずらして積層したから、3相構造において、位置検出精
度波形に含まれる3次、6次の高調波成分を好適に低減
することができる。
【0059】なお、上記第1の実施の形態においては、
ロータ片RB2 ,RB4 ,RB6 ,RB8 ,RB10,RB12を、ロー
タ片RB1 ,RB5 ,RB9 に対して回転角方向に30°ずら
し、ロータ片RB3 ,RB7 ,RB11を、ロータ片RB1 ,R
B5 ,RB9 に対して回転角方向に60°ずらして積層す
ることにより、ロータ30を構成したが、これに限ら
ず、各ロータ片RB1 〜RB12を、図10(a)に示すよう
なパターンで積層することにより、ロータ30を構成し
てもよい。
【0060】同様に、上記第2の実施の形態において
は、ロータ片RB2 ,RB4 ,RB6 ,RB8,RB10,RB12を、
ロータ片RB1 ,RB5 ,RB9 に対して回転角方向に12′
ずらし、ロータ片RB3 ,RB7 ,RB11を、ロータ片RB1
RB5 ,RB9 に対して回転角方向に24′ずらして積層す
ることにより、ロータ32を構成したが、これに限ら
ず、各ロータ片RB1 〜RB12を、図10(b)に示すよう
なパターンで積層することにより、ロータ32を構成し
てもよい。
【0061】また、上記第1および第2の実施の形態に
おいては、レゾルバ10を3相構造としたが、これに限
らず、より多相の構造としてもよい。例えば、単極レゾ
ルバ装置において、4相構造とする場合は、各ロータ片
RB1 〜RB12を、ロータ片RB1に対して回転方向にそれぞ
れ0°、22.5°、45°、22.5°、0°、22.5°、45
°、22.5°、0°、22.5°、45°、22.5°ずらして積
層すればよい。
【0062】さらに、上記第1の実施の形態において
は、レゾルバ10を、単極3相構造としたが、これに限
らず、単極6相構造としてもよい。このような構成であ
れば、上記第1の従来例に比して、位置検出精度波形に
含まれる高調波成分を低減することができるので、回転
角度位置または回転速度を比較的高精度に検出すること
ができる。
【0063】同様に、上記第2の実施の形態において
は、レゾルバ10を、多極3相構造としたが、これに限
らず、多極6相構造としてもよい。このような構成であ
れば、上記第2の従来例に比して、位置検出精度波形に
含まれる高調波成分を低減することができるので、回転
角度位置または回転速度を比較的高精度に検出すること
ができる。
【0064】さらに、上記第1および第2の実施の形態
においては、ロータ30およびロータ32を、ロータ片
RB1 〜RB12を12枚積層して構成したが、これに限ら
ず、これ未満またはこれよりも多数枚のロータ片を積層
して構成してもよい。
【0065】さらに、上記第1および第2の実施の形態
においては、信号処理回路70を、電子回路等で構成し
たが、これに限らず、マイクロコンピュータで構成して
もよい。
【0066】さらに、上記第1および第2の実施の形態
においては、ロータ30およびロータ32が、複数枚の
ロータ片RB1 〜RB12を積層した構造となっているが、こ
れに限らず、ロータ30およびロータ32を、複数枚の
ロータ片RB1 〜RB12を上記のように積層したときの形状
となる一体化の構造としてもよく、または一体化の構造
であっても、回転軸方向に微小長さごとに所定角度ずつ
ずらした構造としてもよい。すなわち、いずれの場合
も、ロータ30およびロータ32は、回転軸方向の微小
長さ当たりの微小断面片であって回転角方向に所定角ず
れた少なくとも2つの微小断面片を有し、各微小断面片
は、それぞれの回転によって生ずる位置検出精度誤差の
位相が所定角φ(180°/ステータに形成される相数
の整数倍)ずれるように、回転角方向にずれている。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る可変
リラクタンス型レゾルバ装置用のロータによれば、精度
をさほど低下させることなく、従来の単極6相レゾルバ
装置を3相構造に置き換えることができるので、従来に
比して、配線処理等を比較的簡略化することができると
ともに、小型化が容易となり、しかもコストを比較的削
減することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可変リラクタンス型レゾルバ装置
用のロータを適用した単極レゾルバの構成を示す断面図
である。
【図2】本発明に係る可変リラクタンス型レゾルバ装置
用のロータを適用した単極レゾルバの回路構成を示す回
路図である。
【図3】本発明に係る可変リラクタンス型レゾルバ装置
用のロータの第1の実施の形態を示す構成図である。
【図4】信号処理回路70の構成を示すブロック図であ
る。
【図5】全周精度をロータリーエンコーダを用いて比較
測定したグラフである。
【図6】全周精度をロータリーエンコーダを用いて比較
測定したグラフである。
【図7】本発明に係る可変リラクタンス型レゾルバ装置
用のロータを適用した多極レゾルバの構成を示す断面図
である。
【図8】本発明に係る可変リラクタンス型レゾルバ装置
用のロータの第2の実施の形態を示す構成図である。
【図9】図8におけるA部の拡大図である。
【図10】ロータを積層する他のパターンを示す表であ
る。
【符号の説明】 10 レゾルバ 20,22 ステータ 30,32 ロータ A1 〜C8 磁極 LA1〜LC8 励磁巻線 RA 〜RC 抵抗 T1 〜T3 出力端子 TS1〜TS6 歯 TR スロット歯 RB1 〜RB12 ロータ片 40 単相交流電源 60 相変換回路 70 信号処理回路 80,82 乗算器 84 減算器 86 同期整流器 88 電圧制御発振器 90 カウンタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータとステータとの間のリラクタンス
    がロータの位置により変化し、ロータ1回転につきリラ
    クタンス変化の基本波成分が1周期又は多周期となるよ
    うに構成し、前記リラクタンス変化を検出することによ
    り回転角度位置又は回転速度を検出する可変リラクタン
    ス型レゾルバ装置に適用するロータであって、 回転軸方向の微小長さ当たりの微小断面片であって回転
    角方向に所定角ずれた少なくとも2つの微小断面片を有
    し、 前記各微小断面片は、それぞれの回転によって生ずる位
    置検出精度誤差の位相が所定角φ(180°/前記ステ
    ータに形成される相数の整数倍)ずれるように、回転角
    方向にずれていることを特徴とする可変リラクタンス型
    レゾルバ装置用のロータ。
  2. 【請求項2】 ロータとステータとの間のリラクタンス
    がロータの位置により変化し、ロータ1回転につきリラ
    クタンス変化の基本波成分が1周期又は多周期となるよ
    うに構成し、前記リラクタンス変化を検出することによ
    り回転角度位置又は回転速度を検出する可変リラクタン
    ス型レゾルバ装置に適用するロータであって、 前記リラクタンス変化が得られるように形成された複数
    のロータ片を有し、前記各ロータ片の回転によって生ず
    る位置検出精度誤差の位相が所定角φ(180°/前記
    ステータに形成される相数の整数倍)ずれるように、前
    記各ロータ片を、回転角方向に所定角ずらし且つ各回転
    軸を一致させて積層したことを特徴とする可変リラクタ
    ンス型レゾルバ装置用のロータ。
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WO2015111485A1 (ja) * 2014-01-27 2015-07-30 日本精工株式会社 レゾルバ装置、モータ及びアクチュエータ

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