JP2000115077A - 自動波長分散等化光伝送システム - Google Patents

自動波長分散等化光伝送システム

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JP2000115077A
JP2000115077A JP10284626A JP28462698A JP2000115077A JP 2000115077 A JP2000115077 A JP 2000115077A JP 10284626 A JP10284626 A JP 10284626A JP 28462698 A JP28462698 A JP 28462698A JP 2000115077 A JP2000115077 A JP 2000115077A
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昭一郎 桑原
Akihide Sano
明秀 佐野
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一茂 米永
Yutaka Miyamoto
宮本  裕
Mikio Yoneyama
幹夫 米山
Hiroshi Toba
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 線形中継区間ごとに自動的に分散等化を行
い、さらに受信装置および線形中継器の受信部で識別電
圧、データ信号とクロックの位相を最適化することによ
り、高速光伝送システムの再生中継区間の長距離化を可
能にする。 【解決手段】 伝送用光ファイバを介して接続された送
信装置と受信装置との間に所定の間隔で配置される線形
中継器および再生中継器に可変分散等化器を備え、線形
中継器で線形中継区間の波長分散等化を行い、受信装置
および再生中継器の受信部で再生中継区間の波長分散等
化を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伝送用光ファイバ
を介して接続された送信装置と受信装置との間に、所定
の間隔で線形中継器および再生中継器を配置した光伝送
システムのシステム導入時に、再生中継区間の総波長分
散量を線形中継区間ごとに自動的に等化する自動波長分
散等化光伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光技術の発展および集積化技術、
高速電気回路技術の進展により光伝送システムの高速化
が図られ、現在までに、電気段の多重により1チャネル
あたり40Gbit/s の伝送速度の伝送実験が報告されてい
る(参考文献:M.Yoneyama etal.,"A 40-Gbit/s Optica
l Repeater Circuits using InAlAs/InGaAs HEMT Digit
al IC Chip Set", IEEE MTT-S Digest, WE1D-2,199
7)。また、実用システムでは、10Gbit/s の伝送容量
を有する超高速光伝送システムが基幹系ネットワークと
して運用されている(参考文献:K.Hagimoto et al.,"M
ulti-Gigabit-per-second Optical Transmission Syste
ms", IOOC'95, WC1-1, 1995)。
【0003】今後、加入者系の光化、マルチメディアサ
ービスの展開などにより、高速広帯域通信サービスの発
展が予想されている。このような通信サービスを経済的
かつ効率的に提供するにはさらに高速化が必要であり、
そのためには光ファイバの波長分散による伝送距離の制
限の克服が重要課題になっている。
【0004】ここで、波長分散について説明する。波長
分散は、光パルスを形成している異なる波長成分が屈折
率の波長依存性により異なる速度で伝搬する現象であ
り、伝送後に波形歪みを起こし、伝送速度や伝送距離に
大きな制約を与える。以下の説明では、波長分散を単に
「分散」と呼ぶこととする。
【0005】ビットレートBと許容分散量Dの関係は、
信号光波長をλ、光速をc、光ファイバ損失をα、カー
定数をn2 、有効コア面積をSeff 、再生中継距離を
L、線形中継距離をZa 、各線形中継器の送信出力をP
out とすると、
【0006】
【数1】 と表される(参考文献:A.Naka et al.,"In-Line Ampli
fier Transmission Distance Determined by Self-Phas
e Modulation and Group-Velocity Dispertion",J.Ligh
twave Technol., vol.12, no.2, p.280, 1994) 。
【0007】式(1) に示すように、許容分散量Dは、ビ
ットレートBの2乗に比例して減少し、さらに再生中継
距離Lの2乗に比例して減少する。そのため、システム
導入時に伝送路ごとに分散特性を自動的に測定して等化
する自動分散等化技術は、高速光伝送システムにおいて
有用な方法として検討されている。
【0008】従来の自動分散等化技術としては、例えば
特開平9−326755号公報に記載の「自動等化シス
テム」がある。このシステムでは、送受信装置内に再生
中継区間内の分散を自動的に等化する手段を備えること
により、分散補償に必要であった設計コストおよび人員
コストを削減することができる。これにより、最悪条件
設計というコスト高なオーバースペックを回避すること
ができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記公報に
記載の自動分散等化技術では、送受信間の伝送路である
再生中継区間の平均分散量に応じて、再生中継区間の分
散量を一括して等化する。一方、高速化を図る場合、従
来のSN比を確保するためには送信パワーの高出力化が
必要となる。しかし、送信パワーの高出力化は、分散と
非線形光学効果の影響を大きくし、一括分散等化が可能
な再生中継距離を制限することになる。また、従来の技
術では、高速化に伴い線形中継が困難になる。そのた
め、従来の線形中継区間ごとに再生中継器を導入する必
要が生じ、大幅なコストの増加を招く問題があった。
【0010】本発明は、線形中継区間ごとに自動的に分
散等化を行い、さらに受信装置および線形中継器の受信
部で識別電圧、データ信号とクロックの位相を最適化す
ることにより、高速光伝送システムの再生中継区間の長
距離化を可能にする自動波長分散等化光伝送システムを
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1〜4の自動波長
分散等化光伝送システムは、伝送用光ファイバを介して
接続された送信装置と受信装置との間に所定の間隔で配
置される線形中継器および再生中継器に可変分散等化器
を備え、線形中継器で線形中継区間の波長分散等化を行
い、受信装置および再生中継器の受信部で再生中継区間
の波長分散等化を行う構成である。
【0012】請求項5〜10の自動波長分散等化光伝送
システムは、線形中継器の可変分散等化器に設定する分
散量について、試験信号光として伝送される交番チャー
プ信号光の変調周波数成分強度が最小になる(請求項
5)、交番チャープ信号光の変調周波数成分強度と直流
成分強度の比が最小になる(請求項6)、試験信号光と
して伝送される位相変調信号光のPM−AM変換効果に
よる変調周波数成分強度が最小になる(請求項7)、P
M−AM変換効果による変調周波数成分強度と直流成分
強度の比が最小になる(請求項8)、データ信号のクロ
ック成分強度が最大になる(請求項9)、2波長の試験
信号光の位相差が最小になる(請求項10)ように制御
する。
【0013】請求項11〜13の自動波長分散等化光伝
送システムは、受信装置または再生中継器の受信部の可
変分散等化器に設定する分散量について、受信信号の符
号誤り率が最小になる(請求項11)、受信信号のQ値
が最大になる(請求項12)、受信信号のクロック成分
強度が最大になる(請求項13)ように制御する。
【0014】請求項14の自動波長分散等化光伝送シス
テムは、受信信号の符号誤り率が最小になる、または受
信信号のQ値が最大になるように、受信装置または再生
中継器の受信部の可変分散等化器に設定する分散量、お
よび識別回路のクロック位相を制御する。
【0015】請求項15の自動波長分散等化光伝送シス
テムは、受信信号の符号誤り率が最小になる、または受
信信号のQ値が最大になるように、受信装置または再生
中継器の受信部の可変分散等化器に設定する分散量、お
よび識別回路の識別電圧を制御する。
【0016】請求項16の自動波長分散等化光伝送シス
テムは、受信信号のクロック成分強度が最大になるよう
に受信装置または再生中継器の受信部の可変分散等化器
に設定する分散量を制御し、さらに受信信号の符号誤り
率が最小になる、または受信信号のQ値が最大になるよ
うに、受信装置または再生中継器の受信部の識別回路の
クロック位相を制御する。
【0017】請求項17の自動波長分散等化光伝送シス
テムは、受信信号のクロック成分強度が最大になるよう
に受信装置または再生中継器の受信部の可変分散等化器
に設定する分散量を制御し、さらに受信信号の符号誤り
率が最小になる、または受信信号のQ値が最大になるよ
うに、受信装置または再生中継器の受信部の識別回路の
識別電圧を制御する。
【0018】請求項18の自動波長分散等化光伝送シス
テムは、送信装置と受信装置との間に制御用回線を配線
し、送信装置と線形中継器と再生中継器の受信部と受信
装置にそれぞれ制御信号送受信回路を備え、自動波長分
散等化の開始および終了に伴う試験信号とデータ信号の
伝送切り替えその他の制御信号を送受信する。
【0019】
【発明の実施の形態】(基本構成:請求項1〜4)図1
は、本発明の自動波長分散等化光伝送システムの基本構
成を示す。
【0020】図において、本発明の自動波長分散等化光
伝送システムは、伝送用光ファイバ1を介して接続され
た送信装置10と受信装置30との間に、所定の間隔で
線形中継器20および再生中継器を配置した構成であ
る。なお、送信装置10および受信装置30は、それぞ
れ再生中継器の送信部および受信部に置き換えることが
できる。本発明の特徴は、線形中継器20で線形中継区
間の波長分散等化を行い、受信装置(再生中継器の受信
部)30で再生中継区間の波長分散等化を行うところに
ある。
【0021】送信装置(再生中継器の送信部)10は、
分散等化用の試験信号とデータ信号を切り替える測定・
データ伝送切替回路11と、データ伝送時にはデータ信
号で変調されたデータ信号光を生成し、分散等化時には
試験信号で変調された試験信号光を生成する光変調回路
12と、光増幅器13とを備える。送信装置(再生中継
器の送信部)10から出力されるデータ信号光および試
験信号光は伝送用光ファイバ1に送出される。
【0022】線形中継器20は、分散量を変化させて分
散等化を行う可変分散等化器21と、光分岐器22と、
光増幅器23と、線形中継区間の波長分散に応じて可変
分散等化器21に設定する分散量を制御する制御回路2
4とを備える。
【0023】受信装置(再生中継器の受信部)30は、
光増幅器31と、分散量を変化させて分散等化を行う可
変分散等化器32と、光電気変換器(O/E)33と、
等化増幅器34と、クロック抽出回路35と、識別回路
36と、再生中継区間の波長分散に応じて可変分散等化
器32に設定する分散量を制御する制御回路37とを備
える。
【0024】光増幅器13,23,31には、例えばエ
ルビウム添加光ファイバ増幅器が用いられる。O/E3
3には、例えばPINフォトダイオードが用いられる。
クロック抽出回路35には、例えば微分回路と全波整流
回路と誘電体共振器フィルタの組み合わせが用いられ
る。識別回路36には、例えばInP HEMTが用いら
れる。
【0025】可変分散等化器21,32は、例えば分散
量(長さ)が異なる分散ファイバを光スイッチを用いて
切り替える構成により実現される。その他の可変分散等
化器21,32の構成としては、複数のファイバグレー
ティングを光スイッチで切り替えてもよいし、チャープ
ドグレーティングに温度または張力を加えてもよいし、
PLCの温度を変化させて分散量を変化させてもよい。
【0026】図2は、本発明の自動波長分散等化伝送シ
ステムの等化手順の一例を示す。ここでは、送信装置
(再生中継器の送信部)10と受信装置(再生中継器の
受信部)30との間、すなわち再生中継区間に3つの線
形中継器20−1,20−2,20−3が配置される例
を示す。
【0027】第1段階では、第1線形中継器20−1で
第1線形中継区間の分散等化を行う。ここで、線形中継
器の可変分散等化器21として、例えば分散量(長さ)
が異なる分散ファイバを光スイッチを用いて切り替える
構成をとった場合には、設定する分散量が離散的な値に
なり、線形中継区間の分散を完全に零分散に等化するこ
とができず、残留分散値が生じる。そこで、第2段階で
は、第1線形中継区間の残留分散値と第2線形中継区間
を一括して分散等化を行う。第3段階では、第2線形中
継区間までの残留分散値と第3線形中継区間を一括して
分散等化を行う。第4段階では、受信装置(再生中継器
の受信部)30で、第3線形中継区間までの残留分散値
と第4線形中継区間を一括した再生中継区間の分散等化
を行う。
【0028】このような手順により、各線形中継器で生
じる残留分散値の累積を抑圧し、各線形中継区間の分散
値を最小値に制御して再生中継区間を最適な分散値に等
化することができるので、再生中継間隔の長距離化を可
能にすることができる。
【0029】なお、可変分散等化器21に設定される分
散量が離散的な値をとる場合に、その設定値の数は要求
される等化精度を満たし、かつ最小となるように選択さ
れる。また、システムの分散耐力に応じて、線形中継器
20および受信装置(再生中継器の受信部)30の可変
分散等化器の等化範囲および等化精度を最適化すること
により、可変分散等化器の構成部品の簡素化が可能にな
り、コストを低減することができる。
【0030】(第1の実施形態:請求項5〜13)本実施
形態の説明では、線形中継器における波長分散等化の構
成例として6例(請求項5〜10)、再生中継器における
波長分散等化の構成例として3例(請求項11〜13)を個
別に示すが、自動波長分散等化光伝送システムとしては
それらの組み合わせ(18例)となる。
【0031】(線形中継器の構成例)図3は、線形中継
器で波長分散等化を行う第1構成例を示す(請求項
5)。図において、送信装置(再生中継器の送信部)1
0は、測定・データ伝送切替回路11と、光変調回路1
2を構成する光源121,変調器122,バイアス電圧
設定回路123と、光増幅器13とを備える。線形中継
器20は、可変分散等化器21と、光分岐器22と、光
増幅器23と、制御回路24を構成する光電気変換器
(O/E)241,変調周波数成分強度測定回路24
2,分散量制御回路243とを備える。
【0032】本構成例の特徴は、送信装置(再生中継器
の送信部)10が試験信号光として、パルスごとにチャ
ープパラメータの符号が変化する交番チャープ信号光を
出力し、線形中継器20でその変調周波数成分強度を測
定し、その強度が最小になるように可変分散等化器21
の分散量を制御するところにある。
【0033】ここで、交番チャープ信号光の生成方法に
ついて説明する。変調器122の消光比の静特性、入力
信号と出力光信号の関係を図15に示す。変調器122
には、例えばマッハツェンダ型LN変調器が用いられ
る。バイアス電圧設定回路123は、変調器122の出
力光パワーをモニタし(図3は省略)、変調器122の
バイアス電圧を挿入損失が最大(出力光パワーが最小)
となる電圧に設定する。なお、バイアス電圧に微小な強
度変調成分を重畳し、この変調成分強度が最小になるよ
うにバイアス電圧を設定してもよい。このとき、入力信
号電圧と出力光信号パワーは偶関数の関係として表され
る。
【0034】測定・データ伝送切替回路11を介して試
験信号が変調器122に与えられると、入力された変調
周波数の2倍に逓倍された周波数成分をもち、パルスご
とにチャープパラメータの符号が変化する交番チャープ
信号光が出力される。この交番チャープ信号光は、伝送
路の分散量の変化に対して同符号のチャープをもつパル
スが同様の分散の影響を受けるので、分散量の変化に対
して入力変調周波数成分強度が変化する。40GHz交番チ
ャープ信号光を用いて分散量の変化に対する20GHz成分
の強度変化を測定した結果を図16に示す。
【0035】伝送用光ファイバを介して伝送された交番
チャープ信号光は可変分散等化器21に入力される。可
変分散等化器21により所定の分散量で等化された光信
号は、光分岐器22、光増幅器23を介して次段に出力
されるとともに、O/E241にその一部が分岐されて
電気信号に変換され、変調周波数成分強度測定回路24
2に入力され、変調周波数成分強度が測定される。分散
量制御回路243は、その測定強度が最小になるように
可変分散等化器21に設定する分散量を制御し、線形中
継区間の分散を等化する。変調周波数成分強度測定回路
242は、例えば入力変調周波数成分を抽出するフィル
タ、ダイオード、ローパスフィルタ、電流計の構成によ
り実現することができる。
【0036】従来技術では、線形中継区間の分散値を測
定するためには、分散測定器等を用いて分散値を実測す
る必要があり、装置の大規模化、複雑化が問題になって
いたが、本方式では簡単な構成で入力変調周波数成分強
度から伝送路の分散量の変化に対応した情報を得ること
ができる。すなわち、交番チャープ信号光の入力変調周
波数成分強度が最小値となる分散値が零分散となり、こ
の強度が最小値になるように可変分散等化器21の分散
量を設定することにより等化することができる。
【0037】このように、本構成例は試験信号光(交番
チャープ信号光)の生成が簡単であり、また線形中継器
でこの変調周波数成分強度をモニタして分散量を制御す
ることにより線形中継区間の分散等化を簡単に行うこと
ができる。これにより、再生中継間隔の長距離化が可能
になる。なお、送信装置(線形中継器の送信部)10に
おいて、試験信号の変調振幅をデータ伝送時の変調振幅
と同振幅にすることができ、試験信号としてデータ信号
の1,0固定パターンを用いることにより、測定・デー
タ伝送切替回路11を省くことができる。
【0038】図4は、線形中継器で波長分散等化を行う
第2構成例を示す(請求項6)。図において、送信装置
(再生中継器の送信部)10は、図3の第1構成例と同
様である。線形中継器20は、可変分散等化器21と、
光分岐器22と、光増幅器23と、制御回路24を構成
する光電気変換器(O/E)241,変調周波数成分強
度測定回路242,直流成分強度測定回路244,分散
量制御回路243とを備える。
【0039】本構成例の特徴は、送信装置(再生中継器
の送信部)10が試験信号光として交番チャープ信号光
を出力し、線形中継器20でその変調周波数成分強度と
直流成分強度を測定し、その強度比が最小になるように
可変分散等化器21の分散量を制御するところにある。
本構成で交番チャープ信号光の直流成分強度をモニタし
て規格化することにより、入力光パワーの変動にも対応
することができる。なお、図16の縦軸は、この直流成
分強度で変調周波数成分強度を規格化したものである。
【0040】線形中継器で波長分散等化を行う第3構成
例について説明する(請求項7)。本構成例の特徴は、
図3と同様の構成において、送信装置(再生中継器の送
信部)10が試験信号光として位相変調信号光を出力
し、線形中継器20で伝送路の分散に対する位相変調−
強度変調変換効果(PM−AM変換効果)による変調周
波数成分強度を測定し、その強度が最小になるように可
変分散等化器21の分散量を制御するところにある。
【0041】なお、変調器122には位相変調器と強度
変調器を用い、データ伝送時には強度変調器にデータ信
号を入力し、分散等化時には位相変調器に試験信号を入
力する。また、位相変調器として、図17に示すよう
に、強度変調器の挿入損失が最小となるバイアス電圧
で、損失が変化しない振幅で変調するようにしてもよ
い。
【0042】PM−AM変換効果は、位相変調信号光が
伝送路の分散によって強度変調に変換される効果であ
り、分散量により変調周波数成分の強度が変化する。変
調周波数20GHzにおいて、PM−AM変換効果による分
散量変化に対する強度変化を測定した結果を図18に示
す。図の横軸は位相変調信号光の波長であり、伝送路の
分散量を変化させる代わりに、位相変調信号光の波長を
変化させた。交番チャープ信号光の場合と同様に、位相
変調信号光の変調周波数成分強度が最小値となる分散値
が零分散となり、この強度が最小値になるように可変分
散等化器21の分散量を設定することにより、線形中継
区間の分散等化を行うことができる。
【0043】図3において、伝送用光ファイバを介して
伝送された位相変調信号光は可変分散等化器21に入力
される。可変分散等化器21により所定の分散量で等化
された光信号は、光分岐器22、光増幅器23を介して
次段に出力されるとともに、O/E241にその一部が
分岐されて電気信号に変換され、変調周波数成分強度測
定回路242に入力され、変調周波数成分強度が測定さ
れる。分散量制御回路243は、その測定強度が最小に
なるように可変分散等化器21に設定する分散量を制御
し、線形中継区間の分散を等化する。すなわち、入力変
調周波数成分強度が最小値となる分散値が零分散とな
り、この強度が最小値になるように可変分散等化器21
の分散量を設定することにより等化することができる。
【0044】本構成例は、試験信号光(位相変調信号
光)の生成が簡単であり、また線形中継器でこの変調周
波数成分強度をモニタして分散量を制御することにより
線形中継区間の分散等化を簡単に行うことができる。こ
れにより、再生中継間隔の長距離化が可能になる。
【0045】線形中継器で波長分散等化を行う第4構成
例について説明する(請求項8)。本構成例の特徴は、
図4と同様の構成において、送信装置(再生中継器の送
信部)10が試験信号光として位相変調信号光を出力
し、線形中継器20で分散に対する位相変調−強度変調
変換効果(PM−AM変換効果)による変調周波数成分
強度と直流成分強度を測定し、その強度比が最小になる
ように可変分散等化器21の分散量を制御するところに
ある。本構成で位相変調信号光の直流成分強度をモニタ
して規格化することにより、入力光パワーの変動にも対
応することができる。
【0046】図5は、線形中継器で波長分散等化を行う
第5構成例を示す(請求項9)。図において、送信装置
(再生中継器の送信部)10は、光変調回路12を構成
する光源121,変調器122,バイアス電圧設定回路
123と、光増幅器13とを備える。線形中継器20
は、可変分散等化器21と、光分岐器22と、光増幅器
23と、制御回路24を構成する光電気変換器(O/
E)241,クロック抽出回路245,クロック成分強
度測定回路246,分散量制御回路243とを備える。
クロック抽出回路245は、例えば微分回路と全波整流
回路と誘電体共振器フィルタの組み合わせにより実現す
ることができる。クロック成分強度測定回路246は、
例えばRFパワーメータを用いることができる。
【0047】本構成例の特徴は、線形中継器10でデー
タ信号から抽出したクロックの強度を測定し、その強度
が最大になるように可変分散等化器21の分散量を制御
するところにある。
【0048】伝送用光ファイバを介して伝送されたデー
タ信号光は可変分散等化器21に入力される。可変分散
等化器21により所定の分散量で等化された光信号は、
光分岐器22、光増幅器23を介して次段に出力される
とともに、O/E241にその一部が分岐されて電気信
号に変換され、クロック抽出回路245に入力されてク
ロック成分が抽出され、クロック成分強度測定回路24
6でクロック成分強度が測定される。ここで、20Gbit/
s 、NRZ信号から抽出したクロック成分の分散量の変
化に対する強度変化を測定した結果を図19に示す。図
に示すように、分散量の変化に対してクロック成分強度
が変化する。分散量制御回路243は、そのクロック成
分強度が最大になるように可変分散等化器21に設定す
る分散量を制御し、線形中継区間の分散を等化する。
【0049】従来技術では、線形中継区間の分散値を測
定するためには、分散測定器等を用いて分散値を実測す
る必要があり、装置の大規模化、複雑化が問題になって
いたが、本方式では簡単な構成でデータ信号のクロック
成分強度から伝送路の分散量の変化に対応した情報を得
ることができる。すなわち、クロック成分強度が最大値
となる分散値が零分散となり、この強度が最大値になる
ように可変分散等化器21の分散量を設定することによ
り等化することができる。
【0050】本構成例は、データ信号と試験信号の切り
替えが不要であり、さらに線形中継器でデータ信号のク
ロック成分強度をモニタして分散量を制御することによ
り、線形中継区間の分散等化を簡単に行うことができ
る。これにより、再生中継間隔の長距離化が可能にな
る。
【0051】図6は、線形中継器で波長分散等化を行う
第6構成例を示す(請求項10)。図において、送信装
置(再生中継器の送信部)10は、測定・データ伝送切
替回路11と、光変調回路12を構成する光源121−
1,121−2、変調器122−1,122−2と、光
合波器14と、光増幅器13とを備える。線形中継器2
0は、可変分散等化器21と、光分岐器22と、光増幅
器23と、制御回路24を構成する光分波器247、光
電気変換器(O/E)241−1,241−2、位相比
較回路248、分散量制御回路243とを備える。
【0052】本構成例の特徴は、送信装置(再生中継器
の送信部)10が2波長の試験信号光を出力し、線形中
継器10で2波長の試験信号光の位相差を測定し、その
位相差が最小になるように可変分散等化器21の分散量
を制御するところにある。
【0053】測定・データ伝送切替回路11は、データ
信号を変調器122−1に入力し、試験信号を変調器1
22−1,122−2に入力する。試験信号には、発振
器から出力される信号または分周クロックを用いてもよ
い。変調器122−1,122−2は、波長λs の光源
121−1および波長λm の光源121−2の出力光を
変調する。これにより、2波長の試験信号光が生成さ
れ、光合波器14で合波され光増幅器13を介して出力
される。なお、2波長の試験信号光は、伝送用光ファイ
バに入力される点までの位相差が等しくなるように調整
するか、内部位相差をあらかじめ測定しておく。
【0054】伝送用光ファイバを介して伝送された2波
長の試験信号光は可変分散等化器21に入力される。可
変分散等化器21により所定の分散量で等化された光信
号は、光分岐器22、光増幅器23を介して次段に出力
されるとともに、光分波器247で波長λs とλm の各
光信号に分波され、O/E241−1,241−2でそ
れぞれ電気信号に変換され、位相比較回路248でその
位相差が検出される。なお、光分波器247に代えて、
光分岐器と光バンドパスフィルタを用いてもよい。位相
比較回路248にはミキサを用いることができる。
【0055】分散量制御回路243は、両信号の位相差
が最小になるように可変分散等化器21に設定する分散
量を制御し、線形中継区間の分散を等化する。なお、線
形中継器20内においても、2波長の試験信号光の位相
差が等しくなるように調整するか、内部位相差をあらか
じめ測定しておく。
【0056】本構成例は、2波長の試験信号光を用い、
線形中継器で各試験信号光の位相差をモニタして分散量
を制御することにより、線形中継区間の分散等化を簡単
に行うことができる。これにより、再生中継間隔の長距
離化が可能になる。
【0057】(受信装置または再生中継器の受信部の構
成例)図7は、受信装置または再生中継器の受信部で波
長分散等化を行う第1構成例を示す(請求項11)。
【0058】図において、送信装置(再生中継器の送信
部)10は、測定・データ伝送切替回路11と、光変調
回路12を構成する光源121,変調器122,バイア
ス電圧設定回路123と、光増幅器13とを備える。受
信装置(再生中継器の受信部)30は、光増幅器31
と、可変分散等化器32と、光電気変換器(O/E)3
3と、等化増幅器34と、クロック抽出回路35と、識
別回路36と、制御回路37として誤り率検出回路37
1および分散量制御回路372とを備える。
【0059】本構成例の特徴は、受信装置(再生中継器
の受信部)30の識別回路36の出力信号の符号誤り率
を測定し、その符号誤り率が最小になるように可変分散
等化器32の分散量を制御するところにある(符号誤り
率モニタ法)。
【0060】伝送用光ファイバを介して伝送されたデー
タ信号光は、光増幅器31を介して可変分散等化器32
に入力される。可変分散等化器32により所定の分散量
で等化された光信号は、O/E33で電気信号に変換さ
れ、等化増幅器34で増幅されてクロック抽出回路35
および識別回路36に入力される。クロック抽出回路3
5で抽出されたクロック成分は、識別回路36の識別処
理に供される。誤り率検出回路371は、識別回路36
の出力信号の符号誤り率を測定する。分散量制御回路3
72は、その符号誤り率が最小になるように可変分散等
化器32に設定する分散量を制御し、再生中継区間の分
散を等化する。なお、符号誤り率に対する可変分散等化
器32の分散量の設定方法の詳細については後述する。
【0061】従来の分散等化技術では、再生中継区間で
伝送路の総分散量が零分散になるように制御されていた
が、高速化に伴う非線形光学効果の影響により、受信感
度からみた最適な分散量が零分散になるとは限らなくな
っている。本構成例では、受信信号の符号誤り率をモニ
タすることにより、再生中継区間を最適な分散量に設定
することができ、再生中継間隔の長距離化を図ることが
できる。
【0062】図8は、受信装置または再生中継器の受信
部で波長分散等化を行う第2構成例を示す(請求項1
2)。図において、送信装置(再生中継器の送信部)1
0は、図7に示す第1構成例と同様である。受信装置
(再生中継器の受信部)30は、光増幅器31と、可変
分散等化器32と、光電気変換器(O/E)33と、等
化増幅器34と、クロック抽出回路35と、識別回路3
6と、制御回路37としてQ値測定回路373および分
散量制御回路372とを備える。
【0063】本構成例の特徴は、受信装置(再生中継器
の受信部)30の識別回路36の出力信号のQ値を測定
し、そのQ値が最大になるように可変分散等化器32の
分散量を制御するところにある(Q値モニタ法)。
【0064】伝送用光ファイバを介して伝送されたデー
タ信号光は、光増幅器31を介して可変分散等化器32
に入力される。可変分散等化器32により所定の分散量
で等化された光信号は、O/E33で電気信号に変換さ
れ、等化増幅器34で増幅されてクロック抽出回路35
および識別回路36に入力される。クロック抽出回路3
5で抽出されたクロック成分は、識別回路36の識別処
理に供される。Q値測定回路373は、識別回路36の
出力信号の符号誤り率を測定し、その誤り率と識別回路
36の識別電圧からQ値を求める(符号誤り率モニタに
よるQ値モニタ法)。分散量制御回路372は、そのQ
値が最大になるように可変分散等化器32に設定する分
散量を制御し、再生中継区間の分散を等化する。
【0065】なお、図7の第1構成例の符号誤り率の最
小値をモニタする構成では相当な時間を要するが、本方
式によりQ値を外挿することにより短時間で測定が可能
となる。また、Q値の測定法としては、光サンプリング
を用いて0,1レベルの各平均値と標準偏差を測定する
方法でもよい(光波形モニタによるQ値モニタ法)。ま
た、本構成例でも、受信信号のQ値をモニタすることに
より、再生中継区間を最適な分散量に設定することがで
き、再生中継間隔の長距離化を図ることができる。
【0066】図9は、受信装置または再生中継器の受信
部で波長分散等化を行う第3構成例を示す(請求項1
3)。図において、送信装置(再生中継器の送信部)1
0は、図7に示す第1構成例と同様である。受信装置
(再生中継器の受信部)30は、光増幅器31と、可変
分散等化器32と、光電気変換器(O/E)33と、等
化増幅器34と、クロック抽出回路35と、識別回路3
6と、制御回路37としてクロック成分強度測定回路3
74および分散量制御回路372とを備える。
【0067】本構成例の特徴は、受信装置(再生中継器
の受信部)30のクロック抽出回路35で抽出されたク
ロック成分の強度を測定し、その強度が最大になるよう
に可変分散等化器32の分散量を制御するところにある
(クロック成分強度モニタ法)。
【0068】伝送用光ファイバを介して伝送されたデー
タ信号光は、光増幅器31を介して可変分散等化器32
に入力される。可変分散等化器32により所定の分散量
で等化された光信号は、O/E33で電気信号に変換さ
れ、等化増幅器34で増幅されてクロック抽出回路35
および識別回路36に入力される。クロック抽出回路3
5で抽出されたクロック成分は、識別回路36の識別処
理に供されるとともにクロック成分強度測定回路374
に入力され、クロック成分強度が測定される。分散量制
御回路372は、そのクロック成分強度が最大になるよ
うに可変分散等化器32に設定する分散量を制御し、再
生中継区間の分散を等化する。
【0069】本方式は、符号誤り率を測定せずに抽出さ
れたクロック成分強度をモニタするので、上記の符号誤
り率モニタ法、Q値モニタ法と比較して短時間で再生中
継区間の最適分散量を得ることができる。これにより、
再生中継間隔の長距離化を図ることができる。
【0070】以上示した線形中継器20で線形中継区間
の分散等化を行う6通りの構成と、受信装置(再生中継
器の受信部)30で再生中継区間の分散等化を行う3通
りの構成を組み合わせた18通りの構成により、線形中継
器20で線形中継区間の波長分散等化を行い、さらに受
信装置(再生中継器の受信部)30で再生中継器区間の
波長分散等化を行うことができる。
【0071】(第2の実施形態:請求項14)伝送路の分
散により、受信装置または再生中継器の受信部の識別回
路の最適クロック位相および位相余裕が変化する。この
ため、高速光伝送システムでは識別感度が劣化し、再生
中継間隔の長距離化の制限となるので、クロック位相の
最適化が必要となる。
【0072】図10は、受信装置または再生中継器の受
信部にクロック位相調整回路を付加した構成例を示す。
本構成例は、図7に示す受信装置または再生中継器の受
信部の第1構成例にクロック位相調整回路を付加したも
のである(請求項11,14)。
【0073】図において、送信装置(再生中継器の送信
部)10の構成は同様である。受信装置(再生中継器の
受信部)30は、光増幅器31と、可変分散等化器32
と、光電気変換器(O/E)33と、等化増幅器34
と、クロック抽出回路35と、クロック位相調整回路3
8と、識別回路36と、制御回路37として誤り率検出
回路371、コントローラ375および分散量制御回路
372とを備える。
【0074】本構成例の特徴は、受信装置(再生中継器
の受信部)30の識別回路36の出力信号の符号誤り率
を測定し、その符号誤り率が最小になるように可変分散
等化器32の分散量および識別回路36のクロック位相
を制御するところにある。
【0075】伝送用光ファイバを介して伝送されたデー
タ信号光は、光増幅器31を介して可変分散等化器32
に入力される。可変分散等化器32により所定の分散量
で等化された光信号は、O/E33で電気信号に変換さ
れ、等化増幅器34で増幅されてクロック抽出回路35
および識別回路36に入力される。クロック抽出回路3
5で抽出されたクロック成分は、クロック位相調整回路
38を介して識別回路36の識別処理に供される。誤り
率検出回路371は、識別回路36の出力信号の符号誤
り率を測定する。コントローラ375は、クロック位相
調整回路38および分散量制御回路372に対して、符
号誤り率が最小になるようにクロック位相および可変分
散等化器32に設定する分散量を制御し、再生中継区間
の分散を等化する。なお、分散量の設定方法と最適クロ
ック位相の設定方法の関連については後述する。
【0076】このように、可変分散等化器32を用いて
再生中継区間の分散等化を行いながら、符号誤り率が最
小になる最適なクロック位相を設定することにより、受
信感度劣化を抑圧し、再生中継間隔の長距離化を図るこ
とができる。
【0077】また、最適クロック位相の検出手段は、誤
り率検出回路371をQ値測定回路373に置き換える
Q値モニタ法でもよい。すなわち、図8に示す受信装置
または再生中継器の受信部の第2構成例にクロック位相
調整回路38を付加したものでもよい(請求項12,1
4)。
【0078】(第3の実施形態:請求項15)伝送路の分
散により、受信装置または再生中継器の受信部の識別回
路の最適識別電圧および識別余裕が変化する。このた
め、高速光伝送システムでは識別感度が劣化し、再生中
継間隔の長距離化の制限となるので、識別電圧の最適化
が必要となる。
【0079】図11は、受信装置または再生中継器の受
信部に識別電圧調整回路を付加した構成例を示す。本構
成例は、図7に示す受信装置または再生中継器の受信部
の第1構成例に識別電圧調整回路を付加したものである
(請求項11,15)。
【0080】図において、送信装置(再生中継器の送信
部)10の構成は同様である。受信装置(再生中継器の
受信部)30は、光増幅器31と、可変分散等化器32
と、光電気変換器(O/E)33と、等化増幅器34
と、クロック抽出回路35と、識別回路36と、識別電
圧調整回路39と、制御回路37として誤り率検出回路
371、コントローラ375および分散量制御回路37
2とを備える。
【0081】本構成例の特徴は、受信装置(再生中継器
の受信部)30の識別回路36の出力信号の符号誤り率
を測定し、その符号誤り率が最小になるように可変分散
等化器32の分散量および識別回路36の識別電圧を制
御するところにある。
【0082】伝送用光ファイバを介して伝送されたデー
タ信号光は、光増幅器31を介して可変分散等化器32
に入力される。可変分散等化器32により所定の分散量
で等化された光信号は、O/E33で電気信号に変換さ
れ、等化増幅器34で増幅されてクロック抽出回路35
および識別回路36に入力される。クロック抽出回路3
5で抽出されたクロック成分は、識別回路36の識別処
理に供される。誤り率検出回路371は、識別回路36
の出力信号の符号誤り率を測定する。コントローラ37
5は、識別電圧調整回路39および分散量制御回路37
2に対して、符号誤り率が最小になるように識別電圧お
よび可変分散等化器32に設定する分散量を制御し、再
生中継区間の分散を等化する。なお、分散量の設定方法
と最適識別電圧の設定方法の関連については後述する。
【0083】このように、再生中継区間の分散等化を行
いながら、符号誤り率が最小になる最適な識別電圧を設
定することにより、受信感度劣化を抑圧し、再生中継間
隔の長距離化を図ることができる。
【0084】また、最適識別電圧の検出手段は、誤り率
検出回路371をQ値測定回路373に置き換えるQ値
モニタ法でもよい。すなわち、図8に示す受信装置また
は再生中継器の受信部の第2構成例に識別電圧調整回路
39を付加したものでもよい(請求項12,15)。
【0085】図12は、受信装置または再生中継器の受
信部にクロック位相調整回路および識別電圧調整回路を
付加した構成例を示す。本構成例は、図7に示す受信装
置または再生中継器の受信部の第1構成例に、クロック
位相調整回路38および識別電圧調整回路39を付加し
たものであり、図10,11を合わせたものである(請
求項11,14,15)。
【0086】本構成例の特徴は、受信装置(再生中継器
の受信部)30の識別回路36の出力信号の符号誤り率
を測定し、その符号誤り率が最小になるように可変分散
等化器32の分散量、識別回路36のクロック位相およ
び識別電圧を制御するところにある。コントローラ37
5は、クロック位相調整回路38、識別電圧調整回路3
9および分散量制御回路372に対して、符号誤り率が
最小になるようにクロック位相、識別電圧および可変分
散等化器32に設定する分散量を制御し、再生中継区間
の分散を等化する。
【0087】なお、最適クロック位相および識別電圧の
検出手段は、誤り率検出回路371をQ値測定回路37
3に置き換えるQ値モニタ法でもよい。このように、受
信装置(再生中継器の受信部)30の識別回路36の出
力信号の符号誤り率またはQ値により分散量制御を行う
構成に、クロック位相調整回路38または識別電圧調整
回路39の少なくとも一方を備えた6通りの構成が可能
である。図10,11,12は、そのうちの3通りの構
成である。
【0088】(第4の実施形態:請求項16,17)可変分
散等化器32に設定する分散量は、図9に示すように、
クロック抽出回路35で抽出されたクロック成分の強度
が最大になるように制御し、識別回路36のクロック位
相または識別電圧は、識別回路36の出力信号の符号誤
り率が最小になるように、またはQ値が最大になるよう
に制御する構成としてもよい。
【0089】図13は、受信装置または再生中継器の受
信部にクロック位相調整回路および識別電圧調整回路を
付加した他の構成例を示す。本構成例は、図9に示す受
信装置または再生中継器の受信部の第3構成例に、クロ
ック位相調整回路38および識別電圧調整回路39を付
加したものである(請求項13,16,17)。
【0090】図において、送信装置(再生中継器の送信
部)10の構成は同様である。受信装置(再生中継器の
受信部)30は、光増幅器31と、可変分散等化器32
と、光電気変換器(O/E)33と、等化増幅器34
と、クロック抽出回路35と、クロック位相調整回路3
8と、識別回路36と、識別電圧調整回路39と、制御
回路37として誤り率検出回路371、クロック成分強
度測定回路374、コントローラ375および分散量制
御回路372とを備える。
【0091】本構成例の特徴は、クロック抽出回路35
で抽出されたクロック成分の強度が最大になるように可
変分散等化器32の分散量を制御し、識別回路36の出
力信号の符号誤り率が最小になるように、識別回路36
のクロック位相および識別電圧を制御するところにあ
る。コントローラ375は、クロック成分強度測定回路
374で測定されたクロック成分強度が最大になるよう
に分散量制御回路372を制御し、クロック位相調整回
路38および識別電圧調整回路39に対して、符号誤り
率が最小になるようにクロック位相および識別電圧を制
御する。
【0092】なお、最適クロック位相および識別電圧の
検出手段は、誤り率検出回路371をQ値測定回路37
3に置き換えるQ値モニタ法でもよい。このように、受
信装置(再生中継器の受信部)30の識別回路36のク
ロック成分強度により分散量制御を行う構成に、クロッ
ク位相調整回路38または識別電圧調整回路39の少な
くとも一方を備えた3通りの構成が可能である。図13
は、そのうちの1つである。
【0093】本発明の自動波長分散等化光伝送システム
では、以上示した線形中継器20の構成および受信装置
(再生中継器の受信部)30の構成の組み合わせによ
り、72通りの構成が可能である。これにより、線形中継
器20で線形中継区間の波長分散等化を行い、受信装置
(再生中継器の受信部)30で再生中継器区間の波長分
散等化を行い、さらにクロック位相および識別電圧の最
適化により、再生中継間隔の長距離化を図ることができ
る。
【0094】(第5の実施形態:請求項18)図14は、
本発明の自動波長分散等化光伝送システムに制御用回線
を備えた構成例を示す。本構成例は、送信装置10と受
信装置30との間に制御用回線2を配線し、送信装置
(線形中継器の送信部)10に制御信号受信回路3を備
え、線形中継器20と受信装置(再生中継器の受信部)
30にそれぞれ制御信号送受信回路4を備える。そし
て、自動波長分散等化の開始および終了に伴う試験信号
とデータ信号の伝送切り替えその他の制御信号を送受信
する。制御信号の具体例については第6の実施形態にお
いて説明する。これにより、伝送モードと試験モードの
切り替えや測定を自動的に行うことができ、試験の際の
人員およびコストを削減することができる。
【0095】(第6の実施形態)本実施形態では、受信
装置(再生中継器の受信部)の最適分散量、最適識別電
圧、最適クロック位相の設定方法および最適化手順につ
いて説明する。受信装置(再生中継器の受信部)30の
可変分散等化器32の各分散量に対して、それぞれ図2
0に示す識別電圧に対する符号誤り率(BER)特性を
測定し、要求される符号誤り率に対する2つの識別電圧
を記録する。すべての分散量に対して測定を行った後
に、図21に示す分散量に対する識別電圧のマップを記
録する。このマップの中で、識別電圧間の電位差が最も
長くなる分散量を最適分散量とし、2つの識別電圧の平
均値(中間値)を最適識別電圧として設定する。図で
は、×印が最適識別電圧となる。
【0096】本手順を用いることにより、伝送路の分散
変動に対して識別電圧の変動耐力を増加させることがで
きる。また、最適識別電圧として、上記の手順で測定さ
れた符号誤り率が最小となる識別電圧に設定する方式で
は、受信感度劣化を最小にすることができ、再生中継間
隔の長距離化が可能となる。
【0097】図22は、10Gbit/s 、NRZ信号伝送時
の特定の符号誤り率(BER)における分散量に対する
識別電圧を測定した結果を示す。伝送路の分散値を変化
させる代わりに、信号光の波長を変化させて等価とし
た。図の横軸は信号光の波長を示し、縦軸は識別電圧を
示す。図のように、分散に対して要求する符号誤り率と
なる識別電圧間の電位差が変化している。この電位差が
最大となる信号光波長に設定したときに受信感度劣化を
最小にすることができ、本方式の有効性を確認できた。
【0098】最適クロック位相の設定方法についても同
様である。受信装置(再生中継器の受信部)の可変分散
等化器32の各分散量に対して、それぞれ図23に示す
クロック位相に対する符号誤り率(BER)特性を測定
し、要求される符号誤り率に対する2つのクロック位相
を記録し、さらに図24に示す分散量に対するクロック
位相のマップを記録する。このマップの中で、クロック
位相間の位相差が最も大きくなる分散量を最適分散量と
し、2つのクロック位相の平均値(中間値)を最適クロ
ック位相として設定する。図では、×印が最適クロック
位相となる。
【0099】本手順を用いることにより、伝送路の分散
変動に対してクロック位相の変動耐力を増加させること
ができる。また、最適クロック位相として、上記の手順
で測定された符号誤り率が最小となるクロック位相に設
定する方式では、受信感度劣化を最小にすることがで
き、再生中継間隔の長距離化が可能となる。
【0100】図25は、本発明の自動波長分散等化光伝
送システムの分散等化手順の一例を示す。ここでは、試
験信号光として交番チャープ信号光を用いる場合につい
て示す。
【0101】送信装置(再生中継器の送信部)は、まず
変調器のバイアス電圧を調整し、変調器入力を試験信号
に切り替え、ACK信号を送信した後に交番チャープ信
号光を送信する。
【0102】線形中継器は、ACK信号を受信すると測
定モードに入り、交番チャープ信号光を受信すると、線
形中継区間の分散等化処理を行う。そして、ACK信号
を次段の線形中継器に送信し、測定モードを終了して伝
送モードに入る。この処理を各線形中継器で順次行う。
線形中継区間の分散等化処理は、図26に示すように、
可変分散等化器の分散量を変化させて交番チャープ信号
光の変調周波数成分強度を測定し、その強度が最小とな
る分散量を可変分散等化器に設定する。
【0103】受信装置(再生中継器の受信部)は、AC
K信号を受信すると交番チャープ信号光終了コマンドを
送信して測定モードに入る。送信装置(再生中継器の送
信部)は、この交番チャープ信号光終了コマンドを受信
すると、変調器のバイアス電圧を調整し、変調器入力を
データ信号に切り替えてデータ信号光を送信する。受信
装置(再生中継器の受信部)は、データ信号光を受信す
ると、符号誤り率モニタ法により最適分散量および最適
識別電圧の設定処理を行う。その後、同様の符号誤り率
モニタ法により最適クロック位相の設定処理を行う。そ
して、試験終了コマンドを送信し、測定モードを終了し
て伝送モードに入る。
【0104】最適分散量、最適識別電圧、最適クロック
位相の設定処理は、図27に示すように、可変分散等化
器の分散量を変化させて識別電圧に対する符号誤り率を
測定し、特定の符号誤り率となる2つの識別電圧を記録
する。これをすべての分散量に対して行った後に、2つ
の識別電圧の電位差が最大となる分散量を最適分散量と
して設定し、さらに2つの識別電圧の中点を最適識別電
圧として設定する。その後、クロック位相を変化させて
クロック位相に対する符号誤り率を測定し、特定の符号
誤り率となる2つのクロック位相の中点を最適クロック
位相として設定する。
【0105】図28は、受信装置(再生中継器の受信
部)における最適分散量、最適識別電圧、最適クロック
位相の他の設定処理手順を示す。ここでは、可変分散等
化器の分散量を変化させるごとに、クロック位相を変化
させ、その分散量に対する最適クロック位相を設定する
手順を示す。
【0106】線形中継器での分散等化を終えた後に、受
信装置(再生中継器の受信部)の可変分散等化器の分散
量を設定する。クロック位相を変化させてクロック位相
に対する符号誤り率を測定する。特定の符号誤り率とな
る2つのクロック位相の中点にクロック位相を設定し、
識別電圧に対する符号誤り率を測定し、特定の符号誤り
率となる2つの識別電圧を記録する。これをすべての分
散量に対して行った後に、2つの識別電圧の電位差が最
大となる分散量を最適分散量として設定し、さらに設定
された分散量のときに測定された最適クロック位相を設
定し、さらに2つの識別電圧の中点を最適識別電圧とし
て設定する。
【0107】伝送路の分散に対して最適クロック位相が
変化するので、等化する分散量ごとにクロック位相の調
整を行うことにより、最適分散量と最適識別電圧を正確
に検出することができる。なお、識別電圧とクロック位
相の最適化については、それぞれ独立に最適化する簡便
法を用いてもよいし、2次元格子上のすべての点を走査
する2次元法および局所探索法の山登り法を用いてもよ
い。
【0108】図29は、伝送路の分散変動を考慮した最
適分散量、最適識別電圧、最適クロック位相の設定処理
手順を示す。線形中継器での分散等化を終えた後に、受
信装置(再生中継器の受信部)の可変分散等化器の分散
量を設定する。クロック位相を変化させてクロック位相
に対する符号誤り率を測定する。特定の符号誤り率とな
る2つのクロック位相の中点にクロック位相を設定し、
識別電圧に対する符号誤り率を測定し、分散量に対する
識別電圧のマップを記録する。
【0109】この際に、要求条件内の分散量のうち記録
された両端の分散量から予想される分散変動量ΔDの範
囲内に存在する分散量を対象外として除外する。さら
に、対象内の分散量が複数存在する場合には、例えば対
象となる分散量の2つの識別電圧の電位差と、その両側
にある分散量の2つの識別電圧の電位差の合計が最大と
なる分散量と最適値とする。さらに、最適分散量から予
想される分散変動量以上離れた最も近い2つの分散量に
おいて記録された識別電圧のうち、電位差が最小となる
組み合わせの中間点を最適識別電圧に設定する。
【0110】この方法を用いることにより、伝送路の分
散変動に耐力のある分散量、識別電圧を設定することが
できる。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動波長
分散等化光伝送システムは、線形中継器で線形中継区間
ごとに波長分散等化を行い、受信装置および再生中継器
の受信部で最終的に再生中継区間の波長分散等化を行う
ことができる。さらに、受信装置および再生中継器の受
信部で、データ信号を識別するための識別電圧およびク
ロック位相を最適化することにより、高速光伝送システ
ムの再生中継区間の長距離化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動波長分散等化光伝送システムの基
本構成を示すブロック図。
【図2】本発明の自動波長分散等化光伝送システムの等
化手順の一例を示す図。
【図3】線形中継器で波長分散等化を行う第1構成例を
示すブロック図。
【図4】線形中継器で波長分散等化を行う第2構成例を
示すブロック図。
【図5】線形中継器で波長分散等化を行う第5構成例を
示すブロック図。
【図6】線形中継器で波長分散等化を行う第6構成例を
示すブロック図。
【図7】受信装置または再生中継器の受信部で波長分散
等化を行う第1構成例を示すブロック図。
【図8】受信装置または再生中継器の受信部で波長分散
等化を行う第2構成例を示すブロック図。
【図9】受信装置または再生中継器の受信部で波長分散
等化を行う第3構成例を示すブロック図。
【図10】受信装置または再生中継器の受信部にクロッ
ク位相調整回路を付加した構成例を示すブロック図。
【図11】受信装置または再生中継器の受信部に識別電
圧調整回路を付加した構成例を示すブロック図。
【図12】受信装置または再生中継器の受信部にクロッ
ク位相調整回路と識別電圧調整回路を付加した構成例を
示すブロック図。
【図13】受信装置または再生中継器の受信部にクロッ
ク位相調整回路と識別電圧調整回路を付加した他の構成
例を示すブロック図。
【図14】本発明の自動波長分散等化光伝送システムに
制御用回線を備えた構成例。
【図15】交番チャープ信号光の生成例を示す図。
【図16】分散に対する交番チャープ信号光の変調周波
数成分強度の測定例を示す図。
【図17】位相変調信号の生成例を示す図。
【図18】分散に対するPM−AM変換効果による変調
周波数成分強度の測定例を示す図。
【図19】分散に対するクロック成分強度の測定例を示
す図。
【図20】識別電圧に対する符号誤り率特性を示す図。
【図21】特定の符号誤り率の分散に対する識別電圧を
示す図。
【図22】特定の符号誤り率の分散に対する識別電圧の
測定例を示す図。
【図23】クロック位相に対する符号誤り率特性を示す
図。
【図24】特定の符号誤り率の分散に対するクロック位
相を示す図。
【図25】本発明の自動波長分散等化光伝送システムの
分散等化手順の一例を示すフローチャート。
【図26】線形中継区間の分散等化手順を示すフローチ
ャート。
【図27】受信装置(線形中継器の受信部)における最
適分散量、最適識別電圧、最適クロック位相の設定処理
手順を示すフローチャート。
【図28】受信装置(再生中継器の受信部)における最
適分散量、最適識別電圧、最適クロック位相の他の設定
処理手順を示すフローチャート。
【図29】伝送路の分散変動を考慮した最適分散量、最
適識別電圧、最適クロック位相の設定処理手順を示すフ
ローチャート。
【符号の説明】
1 伝送用光ファイバ 2 制御用回線 3 制御信号受信回路 4 制御信号送受信回路 10 送信装置(再生中継器の送信部) 11 測定・データ伝送切替回路 12 光変調回路 121 光源 122 変調器 123 バイアス電圧設定回路 13 光増幅器 14 光合波器 20 線形中継器 21 可変分散等化器 22 光分岐器 23 光増幅器 24 制御回路 241 光電気変換器(O/E) 242 変調周波数成分強度測定回路 243 分散量制御回路 244 直流成分強度測定回路 245 クロック抽出回路 246 クロック成分強度測定回路 247 光分波器 248 位相比較回路 30 受信装置(再生中継器の受信部) 31 光増幅器 32 可変分散等化器 33 光電気変換器(O/E) 34 等化増幅器 35 クロック抽出回路 36 識別回路 37 制御回路 371 誤り率検出回路 372 分散量制御回路 373 Q値測定回路 374 クロック成分強度測定回路 375 コントローラ 38 クロック位相調整回路 39 識別電圧調整回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米永 一茂 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 宮本 裕 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 米山 幹夫 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 鳥羽 弘 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5K002 AA03 AA06 BA04 BA06 CA01 CA13 EA06 FA01 5K046 AA08 BB05 EE06 EE55 EF02 EF52

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝送用光ファイバを介して接続された送
    信装置と受信装置との間に、所定の間隔で線形中継器お
    よび再生中継器を配置した光伝送システムにおいて、 前記線形中継器は、分散量を変化させて分散等化を行う
    可変分散等化器と、線形中継区間の波長分散に応じて可
    変分散等化器に設定する分散量を制御する制御回路とを
    備え、 前記受信装置および前記再生中継器の受信部は、分散量
    を変化させて分散等化を行う可変分散等化器と、再生中
    継区間の波長分散に応じて可変分散等化器に設定する分
    散量を制御する制御回路とを備え、 前記線形中継区間ごとに波長分散を等化し、さらに1以
    上の線形中継器を含む前記再生中継区間全体の波長分散
    を等化する構成であることを特徴とする自動波長分散等
    化光伝送システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の自動波長分散等化光伝
    送システムにおいて、 再生中継区間内で、伝送方向順に第1線形中継器は第1
    線形中継区間の波長分散を等化し、第2線形中継器は第
    1〜第2線形中継区間の波長分散を等化し、第n線形中
    継器(nは2以上の整数)は第1〜第n線形中継区間の
    波長分散を等化する構成であることを特徴とする自動波
    長分散等化光伝送システム。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の自動波長分散等化光伝
    送システムにおいて、 第m線形中継器(mは1〜nの整数)の制御回路は、第
    1〜第m線形中継区間の波長分散値が最小になるよう
    に、可変分散等化器に設定する分散量を制御する構成で
    あることを特徴とする自動波長分散等化光伝送システ
    ム。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の自動波長分散等化光伝
    送システムにおいて、 線形中継器、受信装置および再生中継器の受信部の各制
    御回路は、可変分散等化器に離散的な分散量を設定して
    等化処理を行う構成であり、その設定値の数は要求され
    る等化精度を満たしかつ最小となることを特徴とする自
    動波長分散等化光伝送システム。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の自動波長分散等化光伝
    送システムにおいて、 送信装置および再生中継器の送信部は、パルスごとにチ
    ャープパラメータの符号が変化する交番チャープ信号光
    を出力する手段を備え、 線形中継器の制御回路は、前記交番チャープ信号光の変
    調周波数成分強度を測定する変調周波数成分強度測定回
    路と、その測定強度が最小になるように可変分散等化器
    に設定する分散量を制御する分散量制御回路とを備えた
    ことを特徴とする自動波長分散等化光伝送システム。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の自動波長分散等化光伝
    送システムにおいて、 線形中継器の制御回路は、交番チャープ信号光の直流成
    分強度を測定する直流成分強度測定回路を備え、分散量
    制御回路は交番チャープ信号光の変調周波数成分と直流
    成分の強度比が最小になるように可変分散等化器に設定
    する分散量を制御する構成であることを特徴とする自動
    波長分散等化光伝送システム。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の自動波長分散等化光伝
    送システムにおいて、 送信装置および再生中継器の送信部は、位相変調または
    周波数変調された試験信号光を出力する手段を備え、 線形中継器の制御回路は、前記試験信号光の変調周波数
    成分強度を測定する変調周波数成分強度測定回路と、そ
    の測定強度が最小になるように可変分散等化器に設定す
    る分散量を制御する分散量制御回路とを備えたことを特
    徴とする自動波長分散等化光伝送システム。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の自動波長分散等化光伝
    送システムにおいて、 線形中継器の制御回路は、位相変調または周波数変調さ
    れた試験信号光の直流成分強度を測定する直流成分強度
    測定回路を備え、分散量制御回路は試験信号光の変調周
    波数成分と直流成分の強度比が最小になるように可変分
    散等化器に設定する分散量を制御する構成であることを
    特徴とする自動波長分散等化光伝送システム。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の自動波長分散等化光伝
    送システムにおいて、 線形中継器の制御回路は、データ信号光のクロック成分
    を抽出するクロック抽出回路と、抽出されたクロック成
    分の強度を測定するクロック成分強度測定回路と、その
    測定強度が最大になるように可変分散等化器に設定する
    分散量を制御する分散量制御回路とを備えたことを特徴
    とする自動波長分散等化光伝送システム。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の自動波長分散等化光
    伝送システムにおいて、 送信装置および再生中継器の送信部は、相異なる2波長
    の試験信号光を出力する手段を備え、 線形中継器の制御回路は、前記2波長の試験信号光の位
    相差を測定する位相比較回路と、その位相差が最小にな
    るように可変分散等化器に設定する分散量を制御する分
    散量制御回路とを備えたことを特徴とする自動波長分散
    等化光伝送システム。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の自動波長分散等化光
    伝送システムにおいて、 受信装置および再生中継器の受信部の制御回路は、受信
    信号の誤り率を測定する誤り率測定回路と、その誤り率
    が最小になるように可変分散等化器に設定する分散量を
    制御する分散量制御回路とを備えたことを特徴とする自
    動波長分散等化光伝送システム。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の自動波長分散等化光
    伝送システムにおいて、 受信装置および再生中継器の受信部の制御回路は、受信
    信号のQ値を測定するQ値測定回路と、そのQ値が最大
    になるように可変分散等化器に設定する分散量を制御す
    る分散量制御回路とを備えたことを特徴とする自動波長
    分散等化光伝送システム。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載の自動波長分散等化光
    伝送システムにおいて、 受信装置および再生中継器の受信部の制御回路は、受信
    信号のクロック成分強度を測定するクロック成分強度測
    定回路と、その測定強度が最大になるように可変分散等
    化器に設定する分散量を制御する分散量制御回路とを備
    えたことを特徴とする自動波長分散等化光伝送システ
    ム。
  14. 【請求項14】 請求項11または請求項12に記載の
    自動波長分散等化光伝送システムにおいて、 受信装置および再生中継器の受信部は、クロック抽出回
    路で抽出されたクロックの位相を調整して識別回路に与
    えるクロック位相調整回路と、受信信号の誤り率または
    Q値に応じて、データ信号に対するクロック位相が最適
    になるようにクロック位相調整回路を制御するコントロ
    ーラとを備えたことを特徴とする自動波長分散等化光伝
    送システム。
  15. 【請求項15】 請求項11または請求項12に記載の
    自動波長分散等化光伝送システムにおいて、 受信装置および再生中継器の受信部は、データ信号を識
    別する識別回路の識別電圧を調整する識別電圧調整回路
    と、受信信号の誤り率またはQ値に応じて、識別回路に
    設定する識別電圧が最適になるように識別電圧調整回路
    を制御するコントローラとを備えたことを特徴とする自
    動波長分散等化光伝送システム。
  16. 【請求項16】 請求項13に記載の自動波長分散等化
    光伝送システムにおいて、 受信装置および再生中継器の受信部は、受信信号の誤り
    率またはQ値を測定する誤り率/Q値測定回路と、クロ
    ック抽出回路で抽出されたクロックの位相を調整して識
    別回路に与えるクロック位相調整回路と、受信信号の誤
    り率またはQ値に応じて、データ信号に対するクロック
    位相が最適になるようにクロック位相調整回路を制御す
    るコントローラとを備えたことを特徴とする自動波長分
    散等化光伝送システム。
  17. 【請求項17】 請求項13に記載の自動波長分散等化
    光伝送システムにおいて、 受信装置および再生中継器の受信部は、受信信号の誤り
    率またはQ値を測定する誤り率/Q値測定回路と、デー
    タ信号を識別する識別回路の識別電圧を調整する識別電
    圧調整回路と、受信信号の誤り率またはQ値に応じて、
    識別回路に設定する識別電圧が最適になるように識別電
    圧調整回路を制御するコントローラとを備えたことを特
    徴とする自動波長分散等化光伝送システム。
  18. 【請求項18】 請求項1〜17のいずれかに記載の自
    動波長分散等化光伝送システムにおいて、 送信装置と受信装置との間に制御用回線を配線し、送信
    装置と線形中継器と再生中継器の受信部と受信装置にそ
    れぞれ制御信号送受信回路を備え、自動波長分散等化の
    開始および終了に伴う試験信号とデータ信号の伝送切り
    替えその他の制御信号を送受信する構成であることを特
    徴とする自動波長分散等化光伝送システム。
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