JP2000114890A - 増幅器及びこれを用いた液晶ディスプレイ装置 - Google Patents

増幅器及びこれを用いた液晶ディスプレイ装置

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JP2000114890A
JP2000114890A JP10285211A JP28521198A JP2000114890A JP 2000114890 A JP2000114890 A JP 2000114890A JP 10285211 A JP10285211 A JP 10285211A JP 28521198 A JP28521198 A JP 28521198A JP 2000114890 A JP2000114890 A JP 2000114890A
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differential
transistors
input
signal
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Tetsuro Itakura
哲朗 板倉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】消費電流の増加や入力信号電圧の振幅範囲の制
限を伴うことなく、小さい位相補償容量で安定な動作を
実現できる増幅器を提供する。 【解決手段】信号入力端子IN+,IN−に入力される
信号を増幅する第1の差動トランジスタ対11と、差動
トランジスタ対11と共に共通負荷端T1,T2にドレ
インが共通に接続された第2の差動トランジスタ対12
と、差動トランジスタ対11,12の共通ソース間に接
続されたトランジスタ回路13と、第3の差動トランジ
スタ対で信号入力端子IN+,IN−に入力される差動
入力信号を受け、第2の差動トランジスタ対12に入力
する差動出力信号を発生する差動増幅回路16と、共通
負荷端T2と信号出力端子OUTに入出力端が接続され
た反転増幅回路17と、信号出力端子OUTから差動ト
ランジスタ対11,12の共通ノードN2に負帰還を施
す容量素子Cf1を含む帰還回路18とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば所定の期間
毎に変化する入力電圧に応じて容量性負荷を駆動するの
に適した増幅器に係り、特に小容量のキャパシタによる
位相補償と同相入力電圧範囲の拡大を可能とした増幅器
及びこれを用いた液晶ディスプレイ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶ディスプレイ装置は図10
に示すように、液晶セル301がマトリクス状に配列さ
れ、画像信号が供給される複数本の信号線304と複数
本の走査線305が交差して配設されて構成された液晶
ディスプレイパネル300と、画像信号を信号線304
に供給して液晶ディスプレイパネル300を駆動するた
めの液晶ディスプレイ駆動回路302、および走査線3
05を選択的に駆動する走査線選択回路303により構
成される。
【0003】図11に、従来の液晶ディスプレイ駆動回
路302の構成例を示す。同図に示すように、液晶ディ
スプレイ駆動回路は映像信号(以下、RGB信号とい
う)を記憶する1水平ラインに必要な画素数と同数のラ
ッチ3022と、ラッチ3022にRGB信号をラッチ
するためのタイミングパルスを転送するシフトレジスタ
3021と、ラッチ3022で記憶されたRGB信号を
1水平期間の周期でさらに記憶するラッチ3023と、
ラッチ3023で記憶された1水平ラインのRGB信号
をアナログ値に変換するD/A変換器(ディジタル−ア
ナログ変換器)3024と、D/A変換器3024でア
ナログに変換されたRGB信号を入力し、液晶ディスプ
レイパネル300の信号線304を駆動する信号線駆動
回路3025により構成される。
【0004】ここで、液晶ディスプレイパネルの信号線
304及び液晶セル301を駆動するための増幅器30
25は、従来、ボルテージフォロア構成のものが用いら
れてきた。増幅器の利得Aが有限であるために、ボルテ
ージフォロア構成で生じる入出力間の誤差は、入力電圧
の利得の逆数で表される。この入出力間の誤差を小さく
するため、従来の増幅器では増幅段が2段の構成をとっ
ている。
【0005】このような2段構成の増幅器では、発振な
どの不安定現象を起こすことなく、いかに安定に動作さ
せるかが重要である。この安定化のために、従来では出
力段増幅回路の入出力端間にキャパシタ(位相補償容
量)を接続する方法がとられている。図10に示したよ
うな液晶ディスプレイパネルの信号線304は容量性負
荷であり、サイズによっては150pFと大容量であ
る。このように大容量の負荷を駆動する場合、液晶ディ
スプレイ駆動回路を低消費電流化するためには、一般に
出力段増幅回路の電流を小さくし、上述した位相補償用
容量の値を大きくしなければならない。近年、液晶ディ
スプレイ駆動回路を集積化する際は、1チップ当たり数
100個もの増幅器を内蔵するため、位相補償用容量に
よりチップ面積が増大してしまうという問題があった。
【0006】この位相補償用容量の値を低減する技術
が、“An Improved Frequency Compensation Technique
for CMOS Operational Amplifiers”,IEEE Journal o
f Solid-State Circuits,Vol.SC-18 No.6,pp.629-633
Dec.(以下、文献[1])や、“Design Techniques fo
r Cascoded CMOS Op Amps with Improved PSRR and Com
mon-Mode Input Range”,IEEE Journal of Solid-Stat
e Circuits,Vol.SC-19No.6,pp-919-925,Dec.1998
(以下、文献[2]という)に記載されている。これは
入力段増幅回路の出力端にゲート接地回路のドレインを
接続し、ゲート接地回路のソースを低インピーダンスと
し、この低インピーダンスのノードに出力段増幅回路で
ある反転増幅回路の出力端から位相補償容量を含む帰還
回路を形成する手法である。この手法によると、増幅器
の開ループ周波数特性における第2ポールを高周波側に
ずらせることにより、小さな位相補償容量で動作の安定
化を図ることができる。しかし、この手法はゲート接地
回路の導入により、消費電流が増加してしまうという問
題点があった。
【0007】また、文献[2]の図2には、入力段増幅
回路を構成する差動トランジスタ対の出力端にカスコー
ドトランジスタを設けて、いわゆるフォールディッドカ
スコード回路構成として、このカスコードトランジスタ
と差動対トランジスタの出力端との接続点を低インピー
ダンスノードとし、この低インピーダンスノードに上記
と同様に反転増幅回路の出力端から位相補償容量を含む
帰還回路を形成しているが、この構成ではカスコードト
ランジスタにより入力信号電圧の振幅範囲が制限される
という問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の位相補償容量により2段構成の増幅器を安定化させる
手法では、消費電流の増加を伴ったり、入力信号電圧の
振幅範囲が制限されてしまうという問題点があった。
【0009】本発明は、上記従来技術の有する問題点を
解消すべくなされたもので、消費電流の増加や入力信号
電圧の振幅範囲の制限を伴うことなく、小さい位相補償
容量で安定な動作を実現してチップ面積を低減し、製造
コストを下げることができる増幅器及びこれを用いた液
晶ディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係る増幅器においては、差動入力信号が入
力される第1、第2の信号入力端子に第1の差動対トラ
ンジスタを構成する第1、第2のトランジスタの各々の
ゲートまたはベースが接続され、第1、第2の共通負荷
端に第1、第2のトランジスタの各々のドレインまたは
コレクタが接続される。さらに、第1、第2のトランジ
スタと同一導電型の第3、第4のトランジスタにより第
2の差動トランジスタ対が構成され、これら第3、第4
のトランジスタの各々のドレインまたはコレクタは第
1、第2の共通負荷端に接続される。第1、第2の信号
入力端子に入力される差動入力信号は、第1〜第4のト
ランジスタと異なる導電型のトランジスタからなる第3
の差動トランジスタ対を含んで構成される差動増幅回路
の第3の差動トランジスタ対にも入力され、この差動増
幅回路により発生される差動出力信号が第3、第4のト
ランジスタのゲートまたはベースに入力される。第1、
第2、第3および第4のトランジスタとゲートが共通に
接続され、第1、第2、第3および第4のトランジスタ
のソースまたはエミッタにドレインがそれぞれ接続され
た第5、第6、第7および第8のトランジスタが設けら
れる。
【0011】さらに、第1、第2の共通負荷端の少なく
とも一方に入力端が接続され、出力端が信号出力端子に
接続された反転増幅回路が設けられる。そして、第2の
トランジスタのソースまたはエミッタと第6のドレイン
との接続点および第4のトランジスタのソースまたはエ
ミッタと第8のドレインとの接続点とが共通に接続され
た共通ノードに、信号出力端子から少なくとも容量素子
を含む帰還回路により帰還が施される。
【0012】他の観点によれば、第1の差動対トランジ
スタを構成する第1、第2のトランジスタの各々のソー
スまたはエミッタと、第2の差動トランジスタ対を構成
する第3、第4のトランジスタの各々のソースまたはエ
ミッタは第1、第2の共通ノードに接続されており、さ
らに少なくとも容量素子を含む帰還回路によって信号出
力端子から第2の共通ノードに帰還が施される。
【0013】また、第1、第2の共通ノード間に第5〜
第8のトランジスタに代えて、インピーダンス素子を接
続してもよい。このように構成される本発明の増幅器で
は、容量素子を含む帰還回路によって帰還が施される共
通ノードが低インピーダンスとなるため、容量素子(位
相補償容量)として低容量の素子を用いながら動作の安
定化が図られる。また、反転増幅回路の入出力端間に位
相補償容量を接続する手法では、位相補償容量を大きく
するか、反転増幅回路のバイアス電流を大きくしてトラ
ンスコンダクタンスを大きくする必要があったが、本発
明の増幅器ではこのような問題が解消する。
【0014】また、カスコードトランジスタにより低イ
ンピーダンスノードを実現するために、ゲート接地回路
を用いて低インピーダンスノードを実現する手法に比較
しても消費電流の増加がなく、この点からも消費電流の
低減が可能となる。
【0015】さらに、入力信号電圧が高い場合は第1の
差動トランジスタ対が活性化し、入力信号電圧が低い場
合は差動増幅回路の出力により制御されて第2の差動ト
ランジスタ対が活性化することにより、入力信号電圧の
広い振幅範囲にわたって増幅を行うことができる。
【0016】すなわち、本発明の増幅器では消費電流の
増加や、入力信号電圧の振幅範囲の制限を伴うことな
く、小さい位相補償容量で動作の安定化が図られる。従
って、この増幅器を集積化した場合、チップ面積を小さ
くできるので集積度が向上し、製造コストが低減され
る。
【0017】これらのことから、本発明の増幅器は、複
数の画素と、これらの各画素に画像信号に応じた信号電
圧を選択的に与えるための信号線および該信号線と交差
する走査線が配列形成された液晶ディスプレイと、信号
線を画像信号に応じて駆動する駆動回路と、走査線を順
次選択する選択回路とを有する液晶ディスプレイ装置に
おける上記駆動回路の増幅器として有用である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係る増幅器の構成を示す図である。この増幅器は、第1
の信号入力端子IN+(非反転入力端子)と第2の信号
入力端子IN−(反転入力端子)との間に入力された差
動入力信号を増幅して信号出力端子OUTより出力する
回路であり、入力段増幅回路10と、入力段増幅回路1
0の出力をさらに増幅するための出力段増幅回路である
反転増幅回路16からなる。入力段増幅回路10は、第
1、第2の差動対トランジスタ11,12、トランジス
タ回路13、負荷14、バイアス電流源15および差動
増幅回路16から構成される。
【0019】入力段増幅回路10の構成を詳しく説明す
ると、まず第1の差動トランジスタ対11は、第1、第
2の信号入力端子IN+,IN−に各々のゲートがそれ
ぞれ接続され、第1、第2の共通負荷端T1,T2に各
々のドレインがそれぞれ接続された第1、第2のトラン
ジスタmn1,mn2により構成される。また、トラン
ジスタmn1,mn2の各々のソースは、第1、第2の
共通ノードN1,N2にそれぞれ接続される。
【0020】一方、第2の差動トランジスタ対12は、
第1、第2の共通負荷端T1,T2に各々のドレインが
それぞれ接続された第3、第4のトランジスタにより構
成される。ここで、トランジスタmn1,mn2とトラ
ンジスタmn3,mn4は同一導電型のトランジスタで
あり、この例ではnチャネルMOSFETが使用され
る。トランジスタmn3,mn4の各々のソースは、第
1、第2の共通ノードN1,N2にそれぞれ接続され
る。
【0021】共通負荷端T1,T2と高電位側電源端V
ddとの間に、後に具体例を示す負荷14が接続され
る。バイアス電流源15は、第1、第2の差動トランジ
スタ対11,12に共通にバイアス電流を供給するため
のものである。
【0022】差動増幅回路16は、第1、第2、第3お
よび第4のトランジスタmn1,mn2,mn3,mn
4と異なる導電型、この例ではpチャネルMOSFET
であるトランジスタmp1,mp2からなる第3の差動
トランジスタ対を入力部に配置して構成され、この第3
の差動トランジスタ対の二つのゲートで信号入力端子I
N+,IN−に入力される差動入力信号を受け、第3、
第4のトランジスタmn3,mn4のゲートに入力する
差動出力信号を発生する。
【0023】すなわち、トランジスタmp1,mp2の
各々のゲートは、信号入力端子IN+,IN−にそれぞ
れ接続され、差動増幅回路16の差動出力端はトランジ
スタmn3,mn4のゲートに接続される。言い換えれ
ば、トランジスタmn1とmn3のゲート、またトラン
ジスタmn2とmn4のゲートにそれぞれ印加される信
号の極性が同じとなるように、差動増幅回路16は接続
されている。
【0024】トランジスタ回路13は、第5、第6、第
7および第8のトランジスタmn5,mn6,mn7,
mn8により構成される。トランジスタmn5,mn
6,mn7,mn8の各々のゲートは、第1、第2、第
3および第4のトランジスタmn1,mn2,mn3,
mn4の各々のゲートとそれぞれ接続され、各々のドレ
インはトランジスタmn1,mn2,mn3,mn4の
各々のソースにそれぞれ接続され、また各々のソースは
共通接続されており、この共通ソースと低電位側電源端
Vssとの間にバイアス電流源15が接続される。
【0025】反転増幅回路17の入力端は第2の共通負
荷端T2に接続され、出力端は増幅器の信号出力端子O
UTに接続される。そして、信号出力端子OUTと第2
の共通ノードN2との間に、少なくともキャパシタCf
1を含む帰還回路18が接続され、この帰還回路18に
よって負帰還が施される。信号出力端子OUTには、容
量性負荷CL が接続される。容量性負荷CL は、例えば
図10に示した液晶ディスプレイ装置における信号線3
04に相当する。
【0026】次に、本実施形態の増幅器の動作を図2〜
図5を用いて説明する。図2は、信号入力端子IN+,
IN−間に与えられる入力信号電圧が高いときの動作状
態を表した図であって、点線で示された部分はオフ状態
にあり、実線で示した部分が活性化していることを意味
している。すなわち、入力信号電圧が高いときはトラン
ジスタmn1,mn2,mn5,mn6は活性化する
が、差動増幅回路16の入力部の差動トランジスタ対を
構成するトランジスタmp1,mp2がオフ状態となる
ため、トランジスタmn3,mn4,mn7,mn8に
は信号が伝わらない。
【0027】このとき、トランジスタmn2は飽和領域
で動作しており、そのソース端はインピーダンスが低
い。また、トランジスタmn2のソース端は、小信号で
みると仮想接地点となるバイアス電流源15の供給ノー
ドとはトランジスタmn6によって分離されている。従
って、トランジスタmn2のソースに接続されているキ
ャパシタCf1からみると、トランジスタmn2のゲー
トには入力信号電圧が印加されているものの、キャパシ
タCf1を介して帰還される信号成分はトランジスタm
n2のソースに流れ込むので、トランジスタmn2のソ
ースは低インピーダンスノードとして働き、結果として
文献[1]や文献[2]に示されている手法と同様に、
位相補償容量であるキャパシタCf1として小容量のキ
ャパシタを用いて位相補償を行うことができる。
【0028】図3に、従来の通常の位相補償(キャパシ
タCf2のみを用いた位相補償)を行った2段構成の増
幅器と本実施形態の増幅器について、入力信号電圧が
0.2V(Vss=0V,Vdd=5V)と低い場合の
位相および振幅の周波数特性のシュミレーションを行っ
た結果を示す。なお、シミュレーションに際してキャパ
シタCf1,Cf2の容量値は同じとした。図3の結果
から明らかなように、本実施形態によると従来のキャパ
シタCf2のみによる位相補償を行った2段構成の増幅
器に比べ、同じ容量値で位相余裕を大幅に改善できる。
【0029】図4は、信号入力端子IN+,IN−間に
与えられる入力信号電圧が低いときの動作状態を表した
図であって、図2と同様に点線で示された部分はオフ状
態にあり、実線で示した部分が活性化していることを意
味している。すなわち、入力信号電圧が低いときは、ト
ランジスタmn3,mn4,mn7,mn8および差動
増幅回路14は活性化するが、トランジスタmn1,m
n2,mn5,mn6はオフ状態にある。
【0030】このとき、トランジスタmn4は飽和領域
で動作しており、そのソース端のインピーダンスは低
い。また、トランジスタmn4のソース端は、小信号で
みると仮想接地点となるバイアス電流源15の供給ノー
ドとはトランジスタmn8によって分離されている。従
って、トランジスタmn4のソースに接続されているキ
ャパシタCf1からみると、トランジスタmn4のゲー
トには入力信号電圧が印加されているものの、キャパシ
タCf1を介して帰還される信号成分はトランジスタm
n4のソースに流れ込むので、トランジスタmn4のソ
ースは低インピーダンスノードとして働き、入力信号電
圧が高い場合と同様にキャパシタCf1として小容量の
キャパシタを用いて位相補償を行うことができる。
【0031】図5に、従来の通常の位相補償(キャパシ
タCf2のみを用いた位相補償)を行った2段構成の増
幅器と本実施形態の増幅器について、入力信号電圧が
4.8V(Vss=0V,Vdd=5V)と高い場合の
位相および振幅の周波数特性のシュミレーションを行っ
た結果を示す。図3の場合と同様、シミュレーションに
際してキャパシタCf1,Cf2の容量値は同じとし
た。図5の結果から明らかなように、本実施形態による
と従来のキャパシタCf2のみによる位相補償を行った
2段構成の増幅器に比べ、同じ容量値で位相余裕を大幅
に改善できる。
【0032】ここで、従来のキャパシタCf2のみによ
る位相補償を行った2段構成の増幅器では、本実施形態
の増幅器と同等の位相余裕を得ようとすると、位相補償
用キャパシタCf2の容量を大きくするか、反転増幅回
路17のバイアス電流を大きくしてトランスコンダクタ
ンスを大きくするという方法をとるしかない。
【0033】これに対して、本実施形態の増幅器による
と、位相補償用キャパシタCf1,Cf2の容量を小さ
くして集積回路化した場合の小面積化を図ることがで
き、また反転増幅回路16のバイアス電流を必要以上に
大きくする必要がなく、消費電流を低減させることがで
きる。
【0034】また、本実施形態の増幅器において、トラ
ンジスタmn1,mn2,nm3,mn4は、トランジ
スタmn5,mn6に対してカスコードトランジスタと
して動作しているので、別にゲート接地回路を付加した
場合に比較してゲート接地回路分の消費電流を小さくで
き、この点も回路全体の消費電流の低減に寄与する。
【0035】さらに、本実施形態の増幅器では上述した
ように入力信号電圧が高い領域ではトランジスタmn
1,mn2,mn5,mn6が活性化し、入力信号電圧
が低い領域ではトランジスタmn3,mn4,mn7,
mn8が活性化することによって、入力信号電圧を広い
振幅範囲にわたって増幅することが可能であるため、図
10に示したような液晶ディスプレイ装置における信号
線を駆動するための駆動回路(図10の液晶ディスプレ
イ駆動回路302)の増幅器のように振幅範囲の広い画
像信号を扱う用途に適している。
【0036】なお、本発明の手法では容量性負荷CL
容量が小さくなると、文献[2]で解析されている通
り、動作が不安定になることもあるので、図1に点線で
示したように従来の位相補償と同様、反転増幅回路16
の入出力端間に設けたキャパシタ(位相補償容量)Cf
2を併用してもよい。
【0037】次に、図6を用いて本実施形態のより具体
的な例を説明する。図6は、図1における差動増幅回路
14、負荷15および反転増幅回路16の構成を具体的
に示している。負荷15は、トランジスタmp11,m
p12からなるカレントミラー回路により構成され、反
転増幅回路16はトランジスタmp21と電流源I3か
らなるソース接地増幅回路により構成される。
【0038】差動増幅回路14は、トランジスタmp
1,mp2による差動トランジスタ対と、ダイオード接
続されたトランジスタmn11,mn13と、トランジ
スタmn3,mn4,mn7,mn8に適切な動作点を
与えるためのレベルシフト回路として動作するトランジ
スタmn12,mn14より構成されている。
【0039】この差動増幅回路14では、入力信号電圧
が高いときは入力部の差動トランジスタ対を構成するト
ランジスタmp1,mp2がオフとなるため、増幅回路
14の出力に信号成分は伝達されない。また、差動増幅
回路14の出力であるトランジスタmn11,mn13
のドレイン電圧は入力信号電圧より低くなるので、トラ
ンジスタmn3,mn4,mn7,mn8はトランジス
タmn1,mn2,mn5,mn6の動作に影響を与え
ない。
【0040】(第2の実施形態)図7は、本発明の第2
の実施形態に係る増幅器であり、図1におけるトランジ
スタ回路13を変形した例を示している。すなわち、図
1ではトランジスタmn5〜mn8の一端はバイアス電
流源15に接続されているが、図7ではトランジスタm
n5〜mn8のソースおよびドレインは、トランジスタ
mn1,mn3の共通ソースおよびトランジスタmn
2,mn4の共通ソースに各々接続されている。また、
図1のバイアス電流源15は2つの電流源15−1,1
5−2に分割され、各々トランジスタmn1,mn3の
共通ソースとトランジスタmn2,mn4の共通ソース
に接続される。
【0041】本実施形態によると、トランジスタmn
6,mn8がトランジスタmn2,mn4のソース端
(共通ノードN2)を他のノードと分離するように動作
する点は図1に示した第1の実施形態と変わらず、第1
の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0042】(第3の実施形態)図8に、本発明の第3
の実施形態に係る増幅器を示す。図1、図7に示した第
1、第2の実施形態では、トランジスタ回路13により
トランジスタmn6,mn8がトランジスタmn2,m
n4のソース端(共通ノードN2)を他のノードと分離
するようにしたが、図8に示すようにトランジスタ回路
13に代えて、抵抗などによるインピーダンス素子19
を用いてもよい。
【0043】図9に、インピーダンス素子19の具体例
を示す。この例では、インピーダンス素子19はゲート
を回路の最高電位点である高電位側電源端Vdd、最低
電位点である低電位側電源端Vssにそれぞれ接続され
たトランジスタmnR,mpRのオン抵抗を利用して構
成される。
【0044】なお、以上の実施形態ではFET(MOS
トランジスタ)を用いて構成した増幅器について説明し
てきたが、各トランジスタをバイポーラトランジスタに
置き換えて本発明の増幅器を構成することもできる。そ
の場合は、FETのゲート、ドレイン、ソースをそれぞ
れバイポーラトランジスタのベース、コレクタ、エミッ
タに置き換えて考えればよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による増幅
器では消費電流の増加や入力信号電圧の振幅範囲の制限
を伴うことなく、小さい位相補償容量で安定な動作を実
現してチップ面積を低減し、製造コストを下げることが
できる。従って、この増幅器を集積化したときのチップ
面積を小さくして、集積度を上げると共に、製造コスト
を低減することが可能となる。さらに、本発明の増幅器
を液晶ディスプレイ装置の集積化した駆動回路に適用す
ることで、液晶ディスプレイ装置の低コスト化を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る増幅器の構成を
示す回路図
【図2】同実施形態に係る増幅器の入力信号電圧が高い
ときの動作を説明する図
【図3】同実施形態に係る増幅器の入力信号電圧が高い
ときの周波数特性を従来の増幅器と比較して示す図
【図4】同実施形態に係る増幅器の入力信号電圧が低い
ときの動作を説明する図
【図5】同実施形態に係る増幅器の入力信号電圧が低い
ときの周波数特性を従来の増幅器と比較して示す図
【図6】同実施形態に係る増幅器のより具体的な構成例
を示す回路図
【図7】図1を変形した本発明の第2の実施形態に係る
増幅器の構成を示す回路図
【図8】本発明の第3の実施形態に係る増幅器の構成を
示す回路図
【図9】同実施形態に係る増幅器のより具体的な構成例
を示す回路図
【図10】液晶ディスプレイ装置の構成を示す図
【図11】図10における液晶ディスプレイ駆動回路の
構成を示す図
【符号の説明】
10…入力段増幅回路 11…第1の差動トランジスタ対 12…第2の差動トランジスタ対 13…トランジスタ回路 14…負荷 15…電流源 16…差動増幅回路 17…反転増幅回路 18…帰還回路 19…インピーダンス素子 mn1,mn2…第1、第2のトランジスタ mn3,mn4…第3、第4のトランジスタ mn5,mn6,mn7,mn8…第5、第6、第7、
第8のトランジスタ mp1,mp2…差動増幅回路のトランジスタ Vdd…高電位側電源端 Vss…低電位側電源端 Cf1,Cf2…キャパシタ(位相補償容量) CL …容量性負荷 IN+,IN−…第1、第2の信号入力端子 OUT…信号出力端子 300…液晶ディスプレイ 301…液晶セル 302…液晶ディスプレイ駆動回路 303…走査線選択回路 304…信号線 305…走査線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H093 NA16 NC22 NC23 NC25 NC27 NC34 NC44 NC90 ND33 ND37 ND39 ND40 ND48 NE07 5J066 AA01 CA78 CA87 CA92 FA15 HA08 HA10 HA17 HA25 HA29 HA38 KA02 KA04 KA05 KA09 KA18 KA34 KA36 MA13 MA17 ND04 ND05 ND11 ND22 ND23 PD01 SA08 TA03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】差動入力信号が入力される第1、第2の信
    号入力端子に各々のゲートまたはベースが接続され、第
    1、第2の共通負荷端に各々のドレインまたはコレクタ
    が接続された第1、第2のトランジスタからなる第1の
    差動トランジスタ対と、 前記第1、第2の共通負荷端に各々のドレインまたはコ
    レクタが接続された前記第1、第2のトランジスタと同
    一導電型の第3、第4のトランジスタからなる第2の差
    動トランジスタ対と、 前記第1〜第4のトランジスタと異なる導電型のトラン
    ジスタからなる第3の差動トランジスタ対を含んで構成
    され、この第3の差動トランジスタ対で前記信号入力端
    子に入力される差動入力信号を受け、前記第3、第4の
    トランジスタのゲートまたはベースに入力する差動出力
    信号を発生する差動増幅回路と、 前記第1、第2、第3および第4のトランジスタとゲー
    トが共通に接続され、前記第1、第2、第3および第4
    のトランジスタのソースまたはエミッタにドレインがそ
    れぞれ接続された第5、第6、第7および第8のトラン
    ジスタと、 前記第1、第2の共通負荷端の少なくとも一方に入力端
    が接続され、出力端が信号出力端子に接続された反転増
    幅回路と、 前記信号出力端子から、前記第2のトランジスタのソー
    スまたはエミッタと前記第6のトランジスタのドレイン
    との接続点および前記第4のトランジスタのソースまた
    はエミッタと前記第8のトランジスタのドレインとの接
    続点とを共通に接続した共通ノードに帰還を施す少なく
    とも容量素子を含む帰還回路とを有することを特徴とす
    る増幅器。
  2. 【請求項2】差動入力信号が入力される第1、第2の信
    号入力端子に各々のゲートまたはベースが接続され、第
    1、第2の共通負荷端に各々のドレインまたはコレクタ
    が接続され、各々のソースまたはエミッタが第1、第2
    の共通ノードに接続された第1、第2のトランジスタか
    らなる第1の差動トランジスタ対と、 前記第1、第2の共通負荷端に各々のドレインまたはコ
    レクタが接続され、各々のソースまたはエミッタが第
    1、第2の共通ノードに接続された、前記第1、第2の
    トランジスタと同一導電型の第3、第4のトランジスタ
    からなる第2の差動トランジスタ対と、 前記第1〜第4のトランジスタと異なる導電型のトラン
    ジスタからなる第3の差動トランジスタ対を含んで構成
    され、前記信号入力端子に入力される差動入力信号を受
    け、前記第3、第4のトランジスタのゲートまたはベー
    スに入力する差動出力信号を発生する差動増幅回路と、 前記第1、第2、第3および第4のトランジスタとゲー
    トが共通に接続され、前記第1、第2、第3および第4
    のトランジスタのソースまたはエミッタにドレインがそ
    れぞれ接続された第5、第6、第7および第8のトラン
    ジスタと、 前記第1、第2の共通負荷端の少なくとも一方に入力端
    が接続され、出力端が信号出力端子に接続された反転増
    幅回路と、 前記信号出力端子から、前記第2の共通ノードに帰還を
    施す少なくとも容量素子を含む帰還回路とを有すること
    を特徴とする増幅器。
  3. 【請求項3】前記第5、第6、第7および第8のトラン
    ジスタのソースを共通に接続し、この共通ソースに電流
    源を接続したことを特徴とする請求項1または2記載の
    増幅器。
  4. 【請求項4】前記第2の共通ノードに前記第6、第8の
    トランジスタのソースを共通に接続すると共に第1の電
    流源を接続し、前記第1の共通ノードに前記第5、第7
    のトランジスタのソースを共通に接続すると共に第2の
    電流源を接続したことを特徴とする請求項1または2記
    載の増幅器。
  5. 【請求項5】差動入力信号が入力される第1、第2の信
    号入力端子に各々のゲートまたはベースが接続され、第
    1、第2の共通負荷端に各々のドレインまたはコレクタ
    が接続され、各々のソースまたはエミッタが第1、第2
    の共通ノードに接続された第1、第2のトランジスタか
    らなる第1の差動トランジスタ対と、 前記第1、第2の共通負荷端に各々のドレインまたはコ
    レクタが接続され、各々のソースまたはエミッタが第
    1、第2の共通ノードに接続された、前記第1、第2の
    トランジスタと同一導電型の第3、第4のトランジスタ
    からなる第2の差動トランジスタ対と、 前記第1〜第4のトランジスタと異なる導電型のトラン
    ジスタからなる第3の差動トランジスタ対を含んで構成
    され、前記信号入力端子に入力される差動入力信号を受
    け、前記第3、第4のトランジスタのゲートまたはベー
    スに入力する差動出力信号を発生する差動増幅回路と、 前記第1、第2の共通ノード間に接続されたインピーダ
    ンス素子と、 前記第1、第2の共通負荷端の少なくとも一方に入力端
    が接続され、出力端が信号出力端子に接続された反転増
    幅回路と、 前記信号出力端子から、前記第2の共通ノードに帰還を
    施す少なくとも容量素子を含む帰還回路とを有すること
    を特徴とする増幅器。
  6. 【請求項6】複数の画素と、 これらの各画素に画像信号に応じた信号電圧を選択的に
    与えるための信号線および該信号線と交差する走査線が
    配列形成された液晶ディスプレイと、 前記信号線を画像信号に応じて駆動する駆動回路と、前
    記走査線を順次選択する選択回路とを有し、 前記駆動回路は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載
    の増幅器を有することを特徴とする液晶ディスプレイ装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004029703A (ja) * 2002-06-21 2004-01-29 Himax Optelectronics Corp 液晶ディスプレイモニター駆動方法及び装置

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