JP2000114659A - 発光素子の光出力を測定するシステム、及びそれに使用される回路 - Google Patents
発光素子の光出力を測定するシステム、及びそれに使用される回路Info
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Abstract
ザと光検出器との間の電気的分離を可能にするモノリシ
ック集積化レーザ・光検出器構造のためのシステム及び
回路を提供する。 【解決手段】レーザ・光検出器構造500は、VCSE
Lタイプの発光素子520及び発光素子に光学的に結合
される光検出器となるヘテロ接合フォトトランジスタ5
10とを有する。発光素子及びヘテロ接合フォトトラン
ジスタはモノリシック集積化技術によってヘテロ接合フ
ォトトランジスタ510が発光素子上に重なるように形
成される。発光素子の接触部をヘテロ接合フォトトラン
ジスタのエミッタと共通にすることにより、発光素子及
びヘテロ接合フォトトランジスタに加えるためのバイア
スを電気的に独立させることができ、且つ必要とされる
バイアス電圧を比較的低くすることができる。
Description
するものであり、特に低バイアス電圧動作のために発光
素子と光検出器のモノリシック集積化を行うシステム及
び方法に関し、特に十分低いバイアス電圧動作を行わせ
るための発光素子及びヘテロ接合バイポーラフォトトラ
ンジスタ(HPT)のためのモノリシック集積化のため
の構造、回路、方法に関するものである。
器型面発光レーザ(VCSEL)は、電子機器、通信シ
ステム、及びコンピュータシステムを含む多くの用途に
用いられている。レーザは、指向性を有する光を発生す
る。レーザの多くの用途、特に多くのVCSELの応用
によれば、レーザの出力パワーを精密に制御する必要が
ある。半導体レーザの出力パワーは、主としてバイアス
電流によって決まる。しかし、それは周囲温度及びデバ
イスのエージングによって大きく変化する可能性があ
る。このため、出力パワーの制御は、レーザ出力をモニ
タして所定のレーザ出力パワーが保たれるようにレーザ
電流を調整することによって実現される。光の測定は、
一般に半導体光検出器、光導電体、又は光検出器として
のフォトトランジスタを利用して実施され、一方フィー
ドバックのためのループは外部電子回路を用いて実現さ
れる。こうしたレーザ・光検出器システムの種々の実施
例が様々な用途、性能にして非常に多く存在している。
の主要な設計上の問題は、デバイスのコスト及び特定の
用途に必要とされる性能を提供する能力である。コスト
の観点からすると、同一か又は類似の製造技術を利用し
て、同一のチップ上にレーザ及び光検出器を製造するの
が望ましい。これは、レーザと光検出器のモノリシック
集積化によって実現される。モノリシック集積化は、個
々のレーザ及び光検出デバイスが、ウェハレベルで一緒
に実現されることを示している。性能の観点からする
と、いくつかの所望の特性が得られる。検出器の電流
は、全方向自然放射光の捕捉を最小限に抑えつつ、レー
ザからの指向性を有する出力光に追随して検出できるこ
とが望ましい。指向性レーザ出力パワーと光検出器の電
流との関係は、安定したものであり且つ再現性を有する
ことが望ましい。適正な動作のためには、光検出器の電
流は、外部アナログフィードバック回路に必要とされる
範囲内であることが望ましい。光検出器の存在及びその
バイアスがレーザの動作、特にレーザの変調特性に及ぼ
す影響は、無視できる程度であることが望ましい。ま
た、レーザの変調及びバイアスによる光検出器の動作へ
の影響はごくわずかであることが望ましい。
ばならない。コンピュータ通信用途では、コンピュータ
の電力消費を減らしたいという要求のために、バイアス
電圧を最小にするとことがますます重要な問題になって
来ている。今日のコンピュータのアーキテクチャでは、
下限が約3.1V(ボルト)である3.3V電源を利用
している。今後の用途及び他の用途では、電力消費が更
に減らされることが要求され、必要とされるバイアス電
圧レベルも更に小さいものであろうことが予測される。
は、レーザと光検出器が同一電源から独立にバイアスを
加えられる構成である。結果的にこの構成を実現するた
めに、電源電圧は、フォトンのエネルギーによって決ま
るレーザの動作電圧、及び効率の良い性能に必要な光検
出器の逆バイアス又はフォトトランジスタのコレクタ−
エミッタバイアスによって決まる光検出器の動作電圧の
両方より大きく設定されなければならない。光通信の場
合、垂直共振器型レーザのための電圧は約1乃至2Vの
範囲であり、一方典型的な光検出器の逆バイアス電圧は
0.5乃至1Vであり、フォトトランジスタの動作のた
めには、材料にも依存するがコレクタ−エミッタバイア
スは1乃至1.5Vとされる。他の用途の場合、これら
の電圧は変えられる可能性がある。
する集積型のレーザ・光検出器構造は、バイアス電圧を
最小にして利用している。これは、2つの端子が電源に
まとめて接続された4端子デバイス構造を利用して実施
可能であるが、このときレーザと光検出器との間の相対
極性を任意にとることができる。3端子モノリシック集
積化デバイスの場合、レーザと光検出器の間における相
対極性は、製造上の制限のため任意にはならない。
中でレーザと共に集積化されてきた。例えば、集積化方
式には、異なるチップ上で別個に製造された光検出器と
レーザとを利用するものもある。2つのデバイスは、製
造後のパッケージング段階で集積化されるので、結果と
してレーザと光検出器との間に任意の相対極性が得られ
ることになる。この集積化方式は、「混成集積化又はハ
イブリッド集積化」と呼ばれる。このアプローチの主た
る欠点は、製造後に光検出器とレーザとを集積化する追
加の処理工程を有するために、製造コストが増してしま
うことであり、好ましくない。加えて、多くの場合には
レーザ出力ビーム形状の揺らぎのために、光検出器の電
流とレーザ出力との関係が、不安定で且つ再現性もな
い。
結合を含むようにして光検出器とレーザのモノリシック
集積化が行われるが、この場合は結果として3端子デバ
イスと4端子デバイスの両方が得られる。こうしたデバ
イスの主たる欠点は、光検出器が指向性を有するレーザ
出力を検出するものでなく、主として全方向の自然放射
光を捕捉して検出してしまうという点である。
合は頂部(又は底部)発光を利用して実現されるレーザ
と光検出器とのモノリシック集積化であり、結果として
3端子デバイスと4端子デバイスの両方が得られる。
動作に比較的高いバイアス電圧を必要とし、レーザと光
検出器とが電気的に結合される、レーザと光検出器とが
共通のn層側(陰極)と共通のp層側(陽極)を共用す
る3端子デバイス、又はレーザとフォトトランジスタと
で共通の接地端子を共用する、高速のコレクタ駆動又は
ドレイン駆動の電子回路とは交換不可能とされる構成、
又は製造が比較的難しくコストが高くなってしまう4端
子デバイスが結果として提供される。従って、3.3V
といった低バイアス電圧で動作可能で、レーザと光検出
器との間の電気的分離を可能にするモノリシック集積化
3端子デバイスが所望される。
来技術のレーザと光検出器との組み合わせが示されてい
る。レーザ・光検出器構造又はレーザ・光検出器アセン
ブリ11は、共通陰極での構成の場合、基本的にレーザ
13の上に配置された光検出器12を有する。共通陰極
の構成は、半導体の導電性タイプが構造内において2度
変化するので、PNP構造とも呼ばれる。レーザ13
は、一般に垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)で
ある。この構成の特徴を説明すると、2つのPN接合を
備えるということになる。第1のPN接合はレーザ13
内に配置された活性層14であり、第2のPN接合は、
光検出器12内に配置された吸収層16である。レーザ
13は、p型基板22を備えており、その底面にはp型
層接触部21が配置されている。基板22の上には、p
型ミラー23が設けられている。発光媒体によって分離
されたn型材料とp型材料を含む活性領域14が、p型
ミラー23上に成長させられている。活性領域14の上
にはn型ミラー24が設けられ、その上にはn型層接触
部26が成長させられている。
のn型層31が設けられ、その上に、吸収層16及びp
型層32が成長させられている。層32、16、及び3
1は、PIN構造を備えた光検出器を構成している。p
型材料32の上には、p型層接触部33が設けられてい
る。レーザ13から放出される光の一部は光検出器12
に吸収され、その他の光はデバイスから図1(a)中に
矢印で示す方向に放出される。
を含む図1(a)の従来技術によるレーザ・光検出器構
造の概略図である。ダイオード36及びダイオード37
を包囲する点線のボックスは、レーザ・光検出器構造1
1を例示しており、ダイオード36はレーザ13に相当
し、ダイオード37は光検出器12に相当する。レーザ
駆動用トランジスタ41、及びトランジスタ38及び3
9によって形成されるカレントミラー回路は、NPNバ
イポーラトランジスタを用いて例示されている。PNP
構造に比較してNPNトランジスタが高速度且つ高利得
の性能を有するものであるために、増幅器ではNPNト
ランジスタを利用するのが一般的である。もっとも、P
NPトランジスタを利用しての実施も実現可能である。
ス電圧VCCは、個々のPN接合の最低電圧の合計より高
く、以下の関係式によって表すことが可能である: VCC>VL+VPD+VCM (式1) ここで、VLは、レーザ動作電流においてレーザダイオ
ード36の両端間にかかるVCSEL順バイアス電圧で
あり、VPDは、光検出器ダイオード37の両端間にかか
る逆バイアス電圧であり、VCMは、トランジスタ38及
び39によって形成されるカレントミラー回路42にお
けるトランジスタ38に対する順バイアス電圧である。
例えばこれらの電圧値は、VLが約1.7V、VPDが約
0.5V、VCMが約0.8Vとされる。この例の場合、
VCMが約0.8Vであることはシリコン系バイポーラト
ランジスタに対応し、トランジスタのタイプ及びトラン
ジスタが製造される材料次第で、VCMが0.8Vを超え
ることも0.8Vを下回ることもあり得る。これによっ
て、最低バイアス電圧についてVCC>3Vの関係とな
る。システム全体の電圧消費が最小限に抑えられるよう
に、バイアス電圧VCCを最低にすることが望ましい。前
述のレーザ・光検出器アセンブリは、3.1Vを最小電
源とするシステムによればごくわずかの余裕しかない。
ーザ36と光検出器ダイオード37の両方を駆動する
が、この場合、光検出器37の寄生容量がトランジスタ
41に負荷を加えるので、レーザの周波数応答が制限さ
れる。加えて、レーザ36の動作点が所定の出力パワー
に達するように調整することは、本質的に光検出器37
の動作点を修正することになり、これはこの構成にとっ
て極めて不利な望ましくない副作用である。
は、低バイアス電圧を利用して動作し、レーザと光検出
器との間の電気的分離を可能にする、モノリシック集積
化レーザ・光検出器構造のシステム及びその回路を提供
することにある。
現可能であったよりも低い動作バイアス電圧を可能に
し、発光素子と光検出器(特にヘテロ接合フォトトラン
ジスタ又はHPT)との間における電気的分離を可能に
する3端子モノリシック集積化構造が得られる。これら
の特定の用途に制限されるわけではないが、本発明のシ
ステム及び方法は、特に電力消費を最小限に抑える新規
の構造で、光検出器と垂直共振器型面発光レーザ(VC
SEL)をモノリシック集積化するのに好適である。低
バイアス電圧動作のために発光素子及び光検出器のモノ
リシック集積化を行うシステム及び方法は、様々な電気
特性を備えた種々のエピタキシャル成長半導体材料を用
いて実施することが可能である。例えば、好適実施形態
及びいくつかの他の実施形態によって後述する材料層
は、本発明の概念を逸脱することなく、n型又はp型の
材料とすることが可能である。
な動作電流を有する発光素子と、発光素子に光学的に結
合される光検出器とを有し、発光素子の出力を測定でき
るシステムとして概念化することが可能である。更に光
検出器は、適当な動作電流を有する。発光素子及び光検
出器は単一装置となるように集積され、且つ寄生PN接
合が発光素子と光検出器との接合部に形成される。
は、P端子及びN端子を有する発光素子を含むような発
光素子の光出力を測定するシステムとして概念化するこ
とが可能である。コレクタ及びエミッタを具えるヘテロ
接合フォトトランジスタは光学的に発光素子に結合され
る。ヘテロ接合フォトトランジスタはPNP構造を有
し、発光素子のP端子はPNPヘテロ接合フォトトラン
ジスタのエミッタに共通にして接続される。加えてこの
構造は、発光素子及びヘテロ接合フォトトランジスタの
独立バイアスを可能にし、一方で電圧バイアスの必要性
を減らす。
えた発光素子と、コレクタ端子及びエミッタ端子を具え
たヘテロ接合フォトトランジスタ(HPT)を含む、発
光素子の光出力を測定し、低バイアス電圧要件を可能に
するための回路として実施することが可能である。発光
素子の正側端子及びHPTのエミッタ端子は、電源に対
して共通接続を施されており、これにより、発光素子と
HPTの個別バイアスが可能になり、コレクタ駆動(又
はドレイン駆動)電子回路要素を利用した高速変調制御
が可能になる。更に、この構成によれば、以前に実現可
能であったよりも低いバイアス電圧が可能になる。
の他の実施形態の場合、発光素子と光検出器の接合部に
形成される寄生PN接合は短絡させられる。
の更に他の実施形態の場合、光検出器及び寄生PN接合
は発光素子のミラー部の1つの内側に形成される。
べく、発光素子と光検出器とをモノリシックに構成する
ために後述の方法を提供するものとして概念化すること
も可能である。
ている発光素子が形成される。更に、適当な動作電流が
決まっている光検出器が発光素子と一体化又は集積化さ
れて形成される。発光素子と光検出器との境界部分にP
N接合が形成される。
示として、そのいくつかが後述される。
動作バイアス電圧が大幅に低下する構成で発光素子の光
出力を測定可能にする点にある。
にヘテロ接合フォトトランジスタ)と発光素子とが電気
的に分離されることによって、発光素子及び光検出器の
個別バイアスが可能になり、光検出器の寄生容量による
発光素子駆動回路に対する不要な負荷が除去されること
によって、従来技術に対してデバイスの高周波応答が改
善されるという点である。
あり、市販品の大量生産が容易に実現できるという点で
ある。
下の図面及び詳細な説明を検討することによって当業者
にとって明確なものとなるであろう。これらの追加の特
徴及び効果は、本発明の範囲内に含まれることを意図し
たものである。
実施形態について詳細に説明する。本発明は、一般に、
様々な電気特性を備えたエピタキシャル材料層を成長さ
せることによって実施され、様々な基板及びエピタキシ
ャル成長材料を用いることによって実施可能である。更
に、モノリシック集積化光検出器を備える垂直共振器型
面発光レーザ(VCSEL)に関連して解説されるが、
本発明はこれに制限されるものではなく、例えば発光ダ
イオード(LED)のような他の発光構造にも適用可能
である。更にVCSELにおける電流及び光モードの閉
じ込めは、側方酸化、絶縁物注入、又は当該技術におい
て既知の他の適合する技法によって実施することが可能
である。
光検出器構造100の断面図である図2(a)を参照す
る。この実施形態の場合、光検出器110はVCSEL
120の上側に配置されている。
02によって形成され、その底面には、n型層接触部1
01が成膜させられる。n型底側ミラー部104が、基
板層102上に成長させられており、更にその上に活性
領域106が成長させられている。少ない層を用いて例
示されているが、言及したミラー層は、一般に多くの材
料層から構成されており、「分布反射器(DBR: Distrib
uted Bragg Reflector)」又は「ミラー」として示され
る。
るn型の材料及びp型の材料が含まれている。PN接合
は、半導体の導電性タイプが異なる2つの層間における
接合である。この接合には、任意の数のドープ量の少な
い層又はドープしていない層、及び量子井戸又はバルク
半導体層を形成する任意の数の材料を含むことが可能で
ある。活性領域106の中間層の機能は、接合を横切る
光を発生し、増幅することである。
108及びp型層接触部107が成長させられている。
p型頂側ミラー部108上には、光検出器110のn型
底側透明層111が成長させられている。VCSEL1
20のp型頂側ミラー部108と光検出器110のn型
底側透明層111の接合部は、寄生PN接合とも呼ばれ
る第2のPN接合115を形成している。この接合によ
って、本発明は低バイアス電圧レベルで動作することが
可能になるが、その動作については、図2(b)、図3
(b)、及び図4(b)に関連して後述される。
明層111、吸収層112、及び吸収層112上に成長
させられたp型頂側透明層114によって形成されてい
る。p型頂側透明層114の上には、図示のように、p
型層接触部(又は接触層)116が成膜させられてい
る。PIN型接合は、任意の数のドープ量の少ない層又
はドープしていない層、或いは1つのp型層と1つのn
型層との間に位置する量子井戸又はバルク半導体層を構
成する任意の数の異なる材料を特徴とする。光検出器1
10のPIN接合における中間層の機能は、接合を横切
る光を部分的に吸収することである。
を成すレーザ及び光検出器の結合が得られる。このPN
PN構造は、基板層102から光検出器110の頂面ま
での間に、半導体導電性タイプがp型材料とn型材料と
の間で3回交番するレーザ・光検出器構造100を示し
ている。即ち、活性層106はPIN構造を備えた第1
のPN接合であり、レーザ120が光検出器110と接
する接合115は第2のPN接合であり、更に吸収層1
12はPIN構造を備えた第3のPN接合である。この
配列によって、上述のPNPN構造が得られる。PNP
N構造は、集積化レーザ・光検出器を形成する各層の上
側又は下側に異なる半導体導電性タイプの層が設けられ
る構造を企図している。
は、この実施形態の光出力を表している。留意すべき
は、材料層を逆にすることができるという点である(即
ち、全てのn型層がp型層に置き換えられ、全てのp型
層がn型層に置き換えられることもあり得る)。
可能である。出力光はレーザの頂側又は底側から得られ
るので、検出器は、本発明の概念から逸脱することな
く、レーザのいずれか任意の側に配置することが可能で
ある。検出器がレーザ出力ビームの光路内に配置される
場合には、吸収層112はレーザ出力パワーの一部のみ
を吸収し、残りの光はデバイスから放出されるように設
計され得る。一方、検出器がレーザ出力ミラーの逆側に
配置される場合には、検出器の吸収層は検出器を横切る
光を全て吸収するように設計することが可能である。後
者の構造は図示されていないが、当業者には明らかなよ
うに、光が捉えられるか又は吸収される検出器とミラー
の位置関係は、本発明の基本概念から逸脱することな
く、任意に変更可能である。
101、p型頂側ミラー部108と接触するp型層接触
部107、及び光検出器110のp型頂側透明層114
と接触するp型層接触部116によって、3つの接触部
が形成される。これら3つの接触部は、光検出器110
のn型底側透明層111を備えた前述の光検出器構造と
共に、VCSEL120のp型頂側ミラー部108に接
触して、レーザ及び光検出器が必要とするバイアス電圧
を大幅に低下させることを可能にするが、この回路構成
については後述する。
るn型層接触部は、本発明の概念を逸脱せずに、基板1
02を介してではなく、p型層接触部107から横方向
に離間した位置で、直接的にn型底側ミラー層104上
に配置された接触部を利用して実現することが可能であ
る。
2(a)のレーザ・光検出器アセンブリ100の概略図
であり、それは関連する外部バイアス回路の構成概要を
示す。特にそれは、低バイアス電圧及び電気的に分離さ
れた動作を明らかにするために利用される。
は、図2(a)のレーザ・光検出器構造を点線のボック
ス100に囲まれたダイオード151、152、及び1
53として示している。ダイオード151の両端にかか
る電圧は、VCSEL120の両端にかかる電圧VLで
あり、ダイオード152の両端にかかる電圧VDは、P
N接合115の両端にかかる順バイアス電圧であり、ダ
イオード153の両端にかかる電圧VPDは、光検出器の
動作電流において光検出器110の両端間にかかる逆バ
イアス電圧である。単純化されたレーザ駆動回路158
は、レーザ120を介してバイアス電流IBIAS及び変調
電流IMODを制御する。
は、個々のPN接合の最低動作電圧の合計より高く、以
下の関係式で表すことが可能である: VCC>VD+VPD+VCM(式2) ここで、VDは光検出器153の動作電流に対する寄生
PN接合152での順バイアス電圧であり、VPDは光検
出器153に対する逆バイアス電圧であり、VCMは、ト
ランジスタ154及び157によって形成されるカレン
トミラー回路156におけるトランジスタ154に対す
る順バイアス電圧である。カレントミラー回路156
は、光検出器110を流れる電流を測定するものして本
図に例示されている。
を比較することによって明らかになるように、ダイオー
ド152の両端に加えられる寄生PN接合の順バイアス
電圧VDがVCSELの順バイアス電圧VLより低ければ
(即ち、VD<VL)、レーザ・光検出器アセンブリ10
0が必要とするバイアス電圧VCCを低下させることが可
能である。ここで、VLは、レーザ動作点(又はレーザ
動作電流)におけるVCSELの順バイアス電圧であ
る。
て満足されるものである。第1に、レーザ又はVCSE
L120の直列抵抗は、レーザ120の電流経路がより
長いため、寄生PN接合115の抵抗よりも大きくな
る。第2に、VCSEL120(第1のPN接合を含
む)と寄生PN接合115の動作点が異なる。レーザ
は、数ミリアンペア(mA)の範囲で動作するが、一般
に0.5mA未満の検出器電流が寄生PN接合115に
も流れる。
VDが約1.2Vであり、VPDが約0.5Vであり、更
にVCMが約0.8Vであると仮定すると、VCC>2.5
Vとなる。寄生PN接合115の両端にかかる電圧VD
が上述の如く約1.2Vであることは、ガリウム砒素系
材料でのホモ接合で一般的であるが、それに制限される
わけではなく、禁止帯の幅を制御する技術、即ち多量の
ドーピング、グレーディング等によって、又は当該技術
において既知の他の半導体材料を利用して、更に低下さ
せることもできる。更に、VCMが約0.8Vであること
は、シリコン系のバイポーラトランジスタに対応してお
り、使用されるトランジスタ、及びトランジスタの製造
材料次第で、0.8Vを超える場合もあれば0.8Vを
下回る場合もあり得る。前述の例は従来技術に対して
0.5Vの改善に相当し、3.1Vの最低電源電圧を有
するシステムでは0.6Vの余力をもたらす。
電源によってバイアスを加えられているので、最低回路
バイアス電圧VCCも、レーザの動作電圧VLと駆動トラ
ンジスタ158の電圧との合計によって制限されるとい
う点に留意するのが重要である。
デバイス内のレーザと光検出器の間における所望の相対
極性が示されるが、それによれば、単一電源の利用によ
ってレーザに対する順バイアスと光検出器に対する逆バ
イアスとが同時に可能になることが示されている。更に
これと同じ構成の場合、レーザ及び光検出器のそれぞれ
の電流は、レーザ・光検出器構造の個々のバイアス条件
によって別個に決まり互いに完全に独立している。後者
は、本発明のレーザ・光検出器構造の電気的分離の重要
な特徴を構成するものである。
出器アセンブリの他の実施形態(第2の実施形態)20
0の断面図である。本発明のレーザ・光検出器構造の第
2の実施形態200は、後述のように製造されるが、そ
れは図2(a)のレーザ・光検出器構造100に関して
解説のものと類似する。
して形成され、その上に基板層にn型層接触部201が
成膜させられる。n型底側ミラー部204が基板層20
2の上に成長させられ、その上に活性領域206が成長
させられる。活性領域206には、発光媒体を包囲する
n型材料及びp型材料が含まれており、図2(a)に関
連して既述のものと同様である。活性領域206は、レ
ーザ・光検出器構造200における第1のPN接合を形
成し、例示のように光増幅媒体(又はレーザ媒体)とし
て作用する。
208が成長させられ、その上に、p型層接触部207
が成膜される。
0のn型透明層211が成長させられる。接触部207
は、2つの異なる金属を利用するか、又は単一金属によ
って、p型頂側ミラー部208とn型透明層211との
両方に対して実現される。明らかに、図2(a)に関連
して既述の構造に対する改良として、接触部207は、
レーザ220のp型頂側ミラー部208及び光検出器2
10のn型透明層211の両方に接触して、p型頂側ミ
ラー部208をn型透明層211に対して有効に接続す
る。レーザ220のp型頂側ミラー部208と光検出器
210のn型透明層211の境界部分に形成される接合
215に対する短絡又は分路の設置によって、レーザ及
び光検出器にバイアスをかけるのに必要な電圧を更に低
下させることが可能である。これについて図3(b)に
関連して詳細に後述することにする。
211の上には、吸収層212及び頂側p型透明層21
4の形で、第3のPN接合が形成される。結果生じる構
造は、図2(a)に関連して既述のものと同様のPNP
N構造を示す。頂側p型透明層214の上には、略図示
のように、p型層接触部216が成膜させられる。レー
ザ・光検出器構造220の上の矢印は、この第2の実施
形態の光出力を表している。留意すべきは、本発明の概
念を逸脱することなく、材料層を逆にすることができる
という点である(即ち、全てのn型層がp型層に置き換
えられ、全てのp型層がn型層に置き換えられる)。
1、p型頂側ミラー部208に接触する接触部207、
及び光検出器210の頂側p型透明層214は、VCS
EL220のp型頂側ミラー部208に対して短絡させ
られたn型透明層211を備える前述の光検出器構造と
共に、レーザ及び光検出器が必要とするバイアス電圧を
極めて低くすることを可能ならしめる3つの接触部を形
成するが、その回路構成については後述することにす
る。
ス電圧動作を例証するために利用される、関連する外部
バイアス回路要素を含む、図3(a)のレーザ・光検出
器構造200の概略図250が示されている。
は、点線ボックス200に囲まれたダイオード251、
252、及び253として示されている。ダイオード2
51の両端にかかる電圧はVCSEL220の両端にか
かる電圧VLに相当し、ダイオード252の両端にかか
る電圧VDは、光検出器の動作電流においてPN接合2
15の両端にかかる順バイアス電圧に相当し、ダイオー
ド253の両端にかかる電圧VPDは、光検出器210の
両端にかかる逆バイアスに相当する。
p型頂側ミラー部208及び光検出器210のn型透明
層211を短絡させる接触部207に相当する分路25
5が追加されているので、寄生PN接合215の両端に
かかる電圧が除去される。接触部207は、2つの異な
る金属又は単一金属を利用することによって、p型及び
n型の両方の材料で形成される。
動作バイアス電圧の合計より高くなければならないとい
う点、及びそれが以下の式によって表されるという点を
想起されたい: VCC>VD+VPD+VCM (式2) ここで、VDは、光検出器253の動作電流における寄
生PN接合252の順バイアス電圧であり、VPDは、光
検出器253に対する逆バイアス電圧であり、VCMは、
トランジスタ254及び257によって形成されるカレ
ントミラー回路256におけるトランジスタ254に対
する順バイアス電圧である。分路255を用いることに
よって、寄生電圧VDが除去され、その結果、電圧要件
は以下のようになる: VCC>VPD+VCM (式3)
な値VDが約1.2V、VPDが約0.5V、及びVCMが
約0.8Vであると仮定し、VDを除去すると、結果は
VCC>1.3Vになる。寄生PN接合215の両端にか
かる電圧VDが上述の如く約1.2Vであることは、ガ
リウム砒素系材料でのホモ接合において一般的である。
更に、VCMが約0.8Vであることは、シリコン系バイ
ポーラトランジスタに対応し、使用されるトランジスタ
のタイプ及びトランジスタの製造材料次第で、0.8V
を超えることもあれば、或いは0.8Vを下回ることも
あり得る。しかし、この場合、VCC値はおそらく1.3
Vを超えることになるレーザVL及び駆動トランジスタ
258へのバイアスに必要な電圧によって制限される。
従って、この用途の場合VCCは、光検出回路によって制
限されるのではなく、むしろレーザ及び駆動トランジス
タによって制限される。
る分路255は、半導体/金属接触部の特性に起因す
る、検出器の動作電流における非消滅抵抗又は非消滅電
圧降下を生じ得る点に留意することが重要である。しか
しながら、検出器の動作電流における分路の両端間の全
電圧降下が、同じ電流における寄生PN接合の電圧降下
よりも低い限りにおいては、バイアス電圧が改善され
る。
・光検出器アセンブリの第2の実施形態200は、3端
子デバイス内のレーザと光検出器の間で所望の相対極性
を示す。この構成によれば、単一電源を利用してレーザ
に対する順バイアスと光検出器に対する逆バイアスが同
時に可能になる。更に当然明らかなように、前述のもの
と同じであるので、レーザの電流及び光検出器の電流
は、レーザ及び光検出器の個々のバイアス条件によって
別個に決まり、互いに完全に独立している。後者は、レ
ーザと光検出器との電気的分離の特徴を構成するもので
ある。
センブリの第3の実施形態を示す断面図である。レーザ
・光検出器構造300は、光検出器と寄生PN接合とが
レーザ・デバイスのミラーの1つに組み込まれるという
可能性のある一つの組み合わせの構造を示している。こ
の構成によれば、吸収層による全方向自然放射光の捕捉
を最小限に抑えることができる。量子井戸又はバルク半
導体である吸収層312及び寄生pn接合315はレー
ザ320内の任意の場所に配置されるが、このときPN
PN構成を維持することが可能である。これにより、集
積化されたレーザ・光検出器構造は、従来技術よりも低
いバイアス電圧で動作することが可能になるが、この場
合にも、レーザ及び光検出器は電気的に分離された状態
にすることが可能である。この第3の実施形態の構造
は、図2(a)に関連して既述したものと類似し、従っ
て、同様の構成要素の参照番号には頭に「3」を付けて
「3XX」として示すが、「XX」は同様の構造を備え
る図2(a)の同様の素子を表しており、その詳細な説
明については省略するものとする。
0(図2(a))のp型材料層114は、p型ミラー部
314に置き換えられる。p型ミラー部314の配置に
よって、光検出器310及びレーザ320は集積化構造
に組み込まれる。
造の第4の実施形態に関する断面図である。レーザ・光
検出器構造400は、光検出器410がやはりレーザ4
20内に組み込まれている更にもう1つの可能性のある
組み合わせを例示したものである。しかし、図5のレー
ザ・光検出器構造400には、更に図3(a)に関連し
て説明した分路が組み込まれている。この第4の実施形
態の構造は、図3(a)に関連して既に説明したものと
類似し、従って類似の構成要素には、「4」を頭につけ
て、「4XX」と示しているが、「XX」は、同様の構
造を備える図3(a)中の同様の構成要素を表してお
り、その詳細な説明については省略するものとする。
して既述したように、レーザのp型頂側ミラー部408
と光検出器のn型透明層411の境界部分に形成された
接合は、接触部407によって短絡又は分路設置を施さ
れる。接触部407は、p型頂側ミラー部408とn型
透明層411の両方に接触し、p型頂側ミラー部層40
8をn型透明層411に有効に接続する。
5の実施形態に関するレーザ/ヘテロ接合フォトトラン
ジスタ組み合わせを例示する断面図である。
02によって形成され、その底面には、n型層接触部5
01が成膜させられる。n型底側ミラー部504が、基
板層502上に成長させられており、更にその上に活性
領域506が成長させられている。少ない層を用いて例
示されているが、言及したミラー層は、一般に多くの材
料層から構成されており、「分布反射器(DBR: Distrib
uted Bragg Reflector)」又は「ミラー」として示され
る。
るn型の材料及びp型の材料が含まれている。PN接合
は、半導体の導電性タイプが異なる2つの層間における
接合である。この接合には、任意の数のドープ量の少な
い層又はドープしていない層、及び量子井戸又はバルク
半導体層を形成する任意の数の材料を含むことが可能で
ある。活性領域506となる中間層の機能は、接合を横
切る光を発生し、増幅することである。
08及びp型層接触部507が成長させられる。図2
(a)に関連して解説したものから離れて、フォトダイ
オード110の代わりに、ヘテロ接合フォトトランジス
タ(HPT)510が用いられる。すなわち、p型頂側
ミラー部508上に、HPT510のp型エミッタが成
長させられる。p型エミッタ511上には、HPT51
0のn型ベース512が成長させられ、n型ベース51
2上には、p型コレクタ514が成長させられる。p型
コレクタ514上には、p型層接触部516が成膜させ
られる。
(a)の112及び115)は、2つの接合間に少数電
荷の相互作用が生じることがなく独立しており、n型層
111を通る多数キャリアの流れによってのみ、2つの
接合が結合されるという点に留意されたい。HPT51
0の場合、n型ベース領域512は十分に薄いので、少
数キャリアがエミッタ/ベース接合からコレクタ/ベー
ス接合に流れることが可能になる。
PN接合(n型底側透明層111、吸収層112、及
び、p型頂側透明層114)の代わりにHPT510を
用いることによって、寄生PN接合115が排除される
ことになり、バイアスをかけるのはHPT510だけに
なるという利点を生じる。
で、レーザ520から吸収するべき光を利得のない検出
器よりも少なくなるように設計することが可能である。
これは、光検出器によって吸収されるパワーは本質的に
無駄になるので、望まれる点である。説明のため、外部
制御回路(図6(b))が、レーザバイアスを能動的に
制御するのに、光検出器(HPT510)からの所定の
範囲の電流を必要とするものと考える。従って、光検出
器電流の範囲は、外部回路によって設定される(一般に
は、50μA〜500μAの範囲内)。光検出器電流
は、発光素子から吸収される光量に直接的に正比例する
ので、光検出器によって吸収される光パワーの範囲が設
定される(1つの光子によって約1つの電子が生じ
る)。光検出器(即ち、HPT510)に利得が生じる
場合、吸収される各光子毎に、より多くの電子(より大
量の電流)を発生することが可能になる。これによっ
て、吸収層をより薄くしても利得のある光検出装置を製
作することが可能になり、従って、より少ない光の吸収
によって利得のない光検出器と同じ電流が発生すること
になる。
ーザ520のp型層接触部507とPNP構造を有する
HPT510のエミッタ511を共通にし、この端子を
単一の正電源に接続することによって、NPN駆動トラ
ンジスタによってレーザにバイアスをかけ、変調を施す
ことが可能になる。高速コレクタ駆動構成については、
図6(b)に関連して詳述することにする。
アセンブリ500の上の矢印は、この望ましい実施態様
の光出力を表している。留意すべきは、材料層を逆にす
る(すなわち、全てのn型層をp型層に置き換え、全て
のp型層をn型層に置き換える)ことが可能であり、な
おかつ、コレクタ駆動回路要素の利用が可能であるとい
う点である。
るn型層接触部は、基板502を介してではなく、p型
層接触部507から横方向に離れた位置にあるn型ミラ
ー部504上に直接成膜させた接触部を利用して実現す
ることが可能である。
バイアス回路要素を含む、図6(a)のレーザ/ヘテロ
接合フォトトランジスタ500の回路概略図550であ
る。
ランジスタ500は、図6(a)のレーザ/ヘテロ接合
フォトトランジスタを表した、点線のボックス500に
納められたダイオード551、及び、PNP構造を有す
るフォトトランジスタ552として示されている。ダイ
オード551の両端間における電圧は、VCSEL52
0の両端間における電圧VLに相当する。明らかに、ダ
イオード152の両端間における電圧VD(図2
(a))及びダイオード153の両端間における電圧V
PDは、除去されている。ダイオード152及びダイオー
ド153の代わりに、PNPヘテロ接合フォトトランジ
スタ552が設けられており、その両端間における電圧
は、電圧VHPTによって表示されている。HPTを適正
に動作させるため、少なくとも、そのエミッタ/ベース
電圧と同じ程度の電圧でバイアスをかけることが望まし
い。エミッタ/ベース接合は、吸光の発生下において、
自己バイアスを行う。GaAs/AlGaAs(ガリウ
ム砒素/アルミニウム・ガリウム砒素)フォトトランジ
スタにおける実際のコレクタ電流の導通に必要とされる
一般的なバイアス電圧は、1.2Vの範囲内である。従
って、HPTでは、わずかVHPT>1.2Vほどのバイ
アス電圧で動作可能になる。
2は、図6(a)のヘテロ接合フォトトランジスタ51
0の概略表現である。単純化されたレーザ駆動回路55
8によって、レーザ520を通るバイアス電流IBIAS及
び変調電流IMODが制御される。更に、レーザ520の
p型層接触部507(図6(a)参照)とPNP構造を
有するHPT510のエミッタ511(図6(a)参
照)を共通にすることによって、NPN駆動トランジス
タ558、554、及び557を有する構造にバイアス
をかけることが可能になる。増幅器においてNPN駆動
トランジスタを利用すると、PNP構造に対してより高
速の動作及びより大きい利得が可能になる。更に、レー
ザ520とヘテロ接合フォトトランジスタ510の両方
に共通の端子561を正の電源VCCに接続することによ
って、極めて低い電源バイアス電圧の利用が可能にな
る。こうして、ダイオード551及びフォトトランジス
タ552に同じ低電圧電源を用いることが可能になる。
が、個々の最低PN接合動作電圧の合計より高く、下記
の関係式によって表すことが可能であるという点を想起
されたい。 VCC>VHPT+VCM (式4) 典型的な値は、NPNシリコン・トランジスタの場合、
VHPTに対してVHPT>1.2Vであり、VCMは約0.8
Vとされる。これは、バイアス電圧がわずか2V程度に
なる可能性があることを表している。最低電源要件が
3.1Vのシステムの場合には、バイアスに1Vよりも
大きな余裕が生じる。こうして、HPTの最適な動作点
を決定し、なおかつ、電源電圧の揺らぎに適応すること
が可能になる。カレントミラー回路556は、ヘテロ接
合フォトトランジスタ510に流れる電流を測定するも
のであり、例証となるように示されている。
れた例とを比較することによって明らかなように、レー
ザ/ヘテロ接合フォトトランジスタ500が必要とする
バイアス電圧VCCは、カレントミラー回路556の両端
間における電圧VCMを超えさえすればよい。レーザ及び
HPT回路の枝は、同じ電源からバイアスをかけられて
いるので、最低の回路バイアス電圧VCCはレーザの動作
電圧VLと駆動トランジスタ558の電圧の合計によっ
て制限される。
施態様は、3端子デバイス内におけるレーザとヘテロ接
合フォトトランジスタ間の所望の相対極性を示してお
り、これにより、単一の電源を用いて、レーザに対する
順バイアスの印加と、ヘテロ接合フォトトランジスタの
駆動を同時に行うことが可能になる。更に、当然明らか
なように、同じ構成において、レーザ電流及びヘテロ接
合フォトトランジスタ電流は、レーザ及びヘテロ接合フ
ォトトランジスタの個々のバイアス条件によって別個に
決まり、互いに全く無関係である。後者は、本発明のレ
ーザとヘテロ接合フォトトランジスタとが電気的に分離
されるという特徴を構成する。
測定される所定の応答電流に関して、HPT552には
利得が生じるので、HPT552がパワー測定中に吸収
する光がより少なくなるように、即ちレーザから除去さ
れるパワーがより少なくなるように設計することが可能
である。
る、モノリシック集積化されたレーザ・光検出器構造に
ついて説明したが、当業者には明らかなように、本発明
の原理をほとんど逸脱することなく、上述の本発明の望
ましい実施形態に更に様々な修正及び変更を施すことが
可能である。例えば、低バイアス電圧動作のためにレー
ザ等の発光素子及びヘテロ接合フォトトランジスタの光
検出器のモノリシック集積化を行うシステム及び方法
は、各種半導体技術を用いて実施可能である。更に本明
細書では、光検出器は、レーザ構造の上又は内部に位置
するものとして例示されているが、レーザより先に成長
させることもできるし、レーザ構造の上方又は下方に離
して位置させることも可能である。こうした変形及び変
更は、特許請求の範囲の請求項に定義された本発明の範
囲内に含まれるものである。
と、発光素子の光出力を測定するためのシステム(50
0)であって、P型端子(507)及びN型端子(50
1)を備える発光素子(520)と、該発光素子(52
0)に光学的に結合され、エミッタ(511)及びコレ
クタ(514)を含むPNP構造を備えたヘテロ接合フ
ォトトランジスタ(510)と、が含まれており、前記
発光素子(520)の前記P型端子(507)が前記ヘ
テロ接合フォトトランジスタ(510)の前記エミッタ
(511)と共通であることを特徴とする。
垂直共振器型面発光レーザであることを特徴とする。
0)の光出力を測定し、低バイアス電圧要件を可能にす
るための回路(550)であって、正側端子(507)
と負側端子(501)を備える発光素子(520)と、
コレクタ端子(514)及びエミッタ端子(511)を
備えるヘテロ接合フォトトランジスタ(510)が含ま
れており、前記発光素子(520)の前記正側端子(5
07)と前記ヘテロ接合フォトトランジスタ(510)
の前記エミッタ端子(511)に共通接続が施されてお
り、このため前記発光素子(520)と前記ヘテロ接合
フォトトランジスタ(510)とに個別にバイアスをか
けることが可能であることを特徴とする。
記正側端子(507)と前記ヘテロ接合フォトトランジ
スタ(510)の前記エミッタ端子(511)との間の
前記共通接続部(561)に接続された正の電源が含ま
れていることを特徴とすることを特徴とする。
造の断面図であり、(b)は、関連する典型的な外部バ
イアス回路要素を含む、図1(a)の従来技術によるレ
ーザ・光検出器構造の概略回路図である。
ーザ・光検出構造の断面図であり、(b)は、関連する
単純化された外部バイアス回路要素を含む、図2(a)
のレーザ・光検出器構造の概略回路図である。
の変形である第2の実施形態の断面図であり、(b)
は、関連する単純化された外部バイアス回路要素を含
む、(a)のレーザ・光検出器構造の概略回路図であ
る。
る第3の実施形態の断面図である。
る第4の実施形態の断面図である。
り最も好適となる第5の実施形態の断面図であり、
(b)は、関連する単純化された外部バイアス回路要素
を含む、(b)のレーザ・光検出器構造の該略回路図で
ある。
スタ) 512 pn接合 520 発光素子(レーザ)
Claims (4)
- 【請求項1】発光素子の光出力を測定するためのシステ
ムであって、 P型端子及びN型端子を備える発光素子と、該発光素子
に光学的に結合され、エミッタ及びコレクタを含むPN
P構造を備えたヘテロ接合フォトトランジスタとが含ま
れており、 前記発光素子の前記P型端子が前記ヘテロ接合フォトト
ランジスタの前記エミッタと共通であることを特徴とす
るシステム。 - 【請求項2】前記発光素子が垂直共振器型面発光レーザ
であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。 - 【請求項3】前記発光素子の光出力を測定し、低バイア
ス電圧要件を可能にするための回路であって、 正側端子と負側端子を備える発光素子と、コレクタ端子
及びエミッタ端子を備えるヘテロ接合フォトトランジス
タが含まれており、 前記発光素子の前記正側端子と前記ヘテロ接合フォトト
ランジスタの前記エミッタ端子に共通接続が施されてお
り、このため前記発光素子と前記ヘテロ接合フォトトラ
ンジスタとに個別にバイアスをかけることが可能である
ことを特徴とする回路。 - 【請求項4】前記発光素子の前記正側端子と前記ヘテロ
接合フォトトランジスタの前記エミッタ端子との間の前
記共通接続部に接続された正の電源が含まれていること
を特徴とする請求項3に記載の回路。
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US167,961 | 1998-10-06 | ||
US09/183,030 US6236671B1 (en) | 1998-10-06 | 1998-10-29 | System and method for the monolithic integration of a light emitting device and a heterojunction phototransistor for low bias voltage operation |
Publications (2)
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JP (1) | JP2000114659A (ja) |
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