JP2000114106A - 電気二重層キャパシタの製造方法 - Google Patents

電気二重層キャパシタの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】内部抵抗が低く、単位体積あたりの容量が大き
い電気二重層キャパシタの製造方法を提供する。 【解決手段】再生セルロース繊維を叩解してなる繊維を
50重量%以上含んで抄造されてなる紙をセパレータと
し、該セパレータをあらかじめ90〜250℃で熱処理
した後、炭素質電極からなる正極と負極との間に前記セ
パレータを配置して素子とし、該素子に非水系電解液を
含浸させて電気二重層キャパシタを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高出力、高エネル
ギー密度の非水系電気二重層キャパシタの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気二重層キャパシタの正極と負
極との間に配置されるセパレータとしては電解紙、ポリ
エチレン不織布、ポリプロピレン不織布、ポリエステル
不織布、クラフト紙、レーヨン繊維とサイザル麻繊維混
抄シート、マニラ麻シート、ガラス繊維シート等が知ら
れている(特開平9−45586、特開平1−3047
19等)。セパレータの役割は、正極と負極の間を電気
的に絶縁する一方、充放電に伴って起きる電解液中のイ
オンの移動を円滑化することにある。
【0003】近年、大電流充放電用の電気二重層キャパ
シタが注目されている。ところが、ポリエチレン等の有
機繊維系のセパレータでは電解液の吸液性と保液性が低
いため、イオン伝導度が低くて電気二重層キャパシタの
内部抵抗が大きい。そのため、電気二重層キャパシタの
大きな特性の一つである瞬時の大電流放電を行うと、電
圧降下が大きく実用的でなかった。
【0004】また、従来の紙からなるセパレータは耐熱
性、引張強度に優れているので、太陽電池とのハイブリ
ッド電源のように大電流放電をしない電源用途に使用さ
れる電気二重層キャパシタ用としては有効な場合もあ
る。しかし、大電流放電する電解液が非水系である電気
二重層キャパシタに紙のセパレータを用いた場合は、イ
オン透過性が不充分である。
【0005】また、電気二重層キャパシタでは低抵抗化
と単位体積あたりの高容量化が望まれているため、セパ
レータを極力薄くする必要があるが、紙からなるセパレ
ータを薄くすると正極と負極との間の絶縁性が不充分と
なってミクロ的にショートし、自己放電しやすくなった
り、キャパシタの製造歩留まりが低下するおそれがあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性、イ
オン透過性に優れるとともに、薄くても強度が高くかつ
絶縁性に優れたセパレータを用いて、低抵抗かつ高容量
の電気二重層キャパシタを得るための製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、再生セルロー
ス繊維を叩解してなる繊維を50重量%以上含んで抄造
されてなる紙をセパレータとし、該セパレータをあらか
じめ90〜250℃で熱処理した後、炭素質電極からな
る正極と負極との間に前記セパレータを配置して素子と
し、該素子に非水系電解液を含浸させることを特徴とす
る電気二重層キャパシタの製造方法を提供する。
【0008】本発明は、非水系電解液を使用する電気二
重層キャパシタのセパレータの原料として、高重合度の
再生セルロース繊維や溶剤紡糸レーヨン等の、通常の抄
紙工程に設置された叩解機で叩解可能な再生セルロース
繊維を、叩解して使用する。
【0009】再生セルロース繊維を叩解してなる繊維が
50重量%未満であると、セパレータの抵抗が高くなっ
たり、セパレータの強度が低下する。セパレータの強度
を維持するにはセパレータの厚さを厚くすればよいが、
抵抗が増大するので好ましくない。本発明では再生セル
ロース繊維を叩解してなる繊維は65重量%以上である
と好ましく、80重量%以上であるとさらに好ましい。
【0010】叩解可能な再生セルロース繊維は、叩解処
理することにより均一にフィブリル化され、かつ柔軟性
が増加する。したがって、この繊維を50重量%以上含
んで抄造された紙からなるセパレータは高密度で引張強
度に優れている。また、叩解処理されてフィブリル化さ
れた繊維はきわめて緻密でありかつフィブリルの断面は
ほぼ真円状であるので、この繊維を50重量%以上含ん
で抄造された紙からなるセパレータは低抵抗である。
【0011】本発明における再生セルロース繊維は、J
IS−P8121に規定されるカナダ標準ろ水度(Ca
nadian Standard Freeness、
以下CSFという)が0〜600mlとなるまで叩解さ
れることが好ましい。溶剤紡糸レーヨン等の再生セルロ
ース繊維は、未叩解の状態でCSFが約800mlであ
り、叩解の程度が弱いと充分にフィブリル化されず、フ
ィブリルによる接着点が少なくて強度が低いのでCSF
が600ml以下となるまで叩解することが好ましい。
また、再生セルロース繊維は叩解するほど緻密性が向上
するため高強度化が期待できるので、CSFが0mlと
なるまで叩解してもよい。
【0012】叩解された再生セルロース繊維に配合する
他の材料は特に限定されず、マニラ麻、サイザル麻、ク
ラフトパルプ等の繊維がいずれも使用できる。また、こ
れらの材料は、再生セルロース繊維の叩解の程度に応じ
て叩解することが好ましい。
【0013】本発明におけるセパレータは、例えば以下
のようにして得られる。まず、数mmに裁断した叩解可
能な再生セルロース繊維を叩解機により適度なCSFの
数値になるまで叩解する。他方、混合原料となる繊維も
同様にして適度に叩解を施した後、再生セルロース繊維
が50重量%以上含まれるように適宜混合して所定の厚
さの紙を抄造する。このようにして得られた紙を正極と
負極との間に配置されるセパレータとして使用する。
【0014】本発明におけるセパレータは、厚さは20
〜60μmであることが好ましく、密度は0.30〜
0.60g/cm3であるのが好ましい。厚さが20μ
m未満では電極間を充分に絶縁できないおそれがあり、
60μmを超えると電気二重層キャパシタの容量密度を
充分に高くできないおそれがある。また、密度が0.3
0g/cm3未満であるとセパレータの強度が弱くなり
やすく、密度が0.60g/cm3を超えるとイオン透
過性が不充分になりやすい。特には、厚さは30〜50
μmの範囲が好ましく、密度は0.35〜0.50g/
cm3の範囲が好ましい。
【0015】再生セルロース繊維を叩解してなる繊維を
50重量%以上含んで抄造された紙からなるセパレータ
は、通常3〜10重量%の水分を含有している。非水系
電気二重層キャパシタにおいて漏れ電流を低減し、高耐
電圧を確保するには、この水分を除去することが好まし
い。セパレータとして使用するときは、前記紙中の水分
は1重量%以下であることが好ましい。
【0016】本発明では、水分を効率よく除去するため
には、セパレータを正極と負極の間に配置させる前にあ
らかじめ90〜250℃で加熱する。特に大容量の電気
二重層キャパシタとするために、一対の長尺状の電極を
セパレータを介して巻回してなる素子に電解液を含浸さ
せて有底円筒型容器に収容してなる円筒型、又は正極と
負極とをセパレータを介して複数交互に積層してなる素
子に電解液を含浸させて角型容器に収容してなる角型等
の構造とする場合は、電極とセパレータにより素子を形
成した後では効率よい水分除去ができない。
【0017】熱処理温度が90℃未満であると、セパレ
ータ中の水分の除去が不充分となり、漏れ電流の低減等
の効果が少なくなる。250℃を超えるとセパレータ自
体の熱分解が開始して強度が低下したり水分が発生す
る。より好ましくは、熱処理温度は120〜230℃で
ある。熱処理時間は熱処理温度との関係により適宜選択
されるが、通常3秒以上である。
【0018】熱処理の方法としては、加熱したヒータへ
の接触、赤外線照射、加熱空気等の方法が適宜選択され
る。セパレータは通常巻回された状態で入手されるが、
巻回された状態では加熱により短時間で効果的に脱水す
ることは困難である。セパレータは緊密に重ねない状態
で加熱すると、効果的に脱水ができるので好ましい。具
体的には、セパレータの巻回物を乾燥雰囲気中で加熱し
ながら巻き直して脱水したセパレータ巻回物を作製した
り、あらかじめセパレータ巻回物からセパレータシート
を複数枚切断し、セパレータシートどうしが緊密に重な
らないように例えば耐熱性スペーサ網を介在させて加熱
して脱水してもよい。
【0019】本発明により得られる電気二重層キャパシ
タは、電極は正極、負極とも炭素材料を主成分とする炭
素質電極であり、該電極と電解液との界面に形成される
電気二重層に電荷を蓄積することを原理としている。電
気二重層キャパシタの容量を大きくするためには炭素材
料の比表面積は大きいことが好ましく、炭素質電極は比
表面積700〜2500m2/gの炭素材料と有機バイ
ンダとからなることが好ましい。
【0020】炭素材料としては活性炭、カーボンブラッ
ク、ポリアセン等が使用できる。炭素質電極には必要に
応じて導電性を高めるために導電材を添加してもよく、
有機バインダを加えて金属集電体上にシート状に成形さ
れて集電体と一体化された電極体を形成する。ここで使
用する有機バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン、
ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド樹脂、ポリア
ミドイミド樹脂等が好ましい。また、金属集電体として
は、アルミニウム、ステンレス鋼等の箔、網等が使用で
きる。特にアルミニウムが軽量かつ低抵抗であるので好
ましい。
【0021】電気二重層キャパシタに用いられる電解液
には水系電解液と非水系電解液とがあるが、耐電圧は水
系で約0.8V、非水系で約2.5Vである。電気二重
層キャパシタの静電エネルギーは耐電圧の2乗に比例す
るので、エネルギー密度の点からは非水系電解液を使用
した方が約9倍大きくできるので好ましい。
【0022】本発明により得られる電気二重層キャパシ
タの非水系電解液の溶質としては、R1234+
はR1234+(ただし、R1、R2、R3、R4はそ
れぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基)で表される第
4級オニウムカチオンと、BF 4 -、PF6 -、CF3SO3
-、AsF6 -、N(SO2CF32 -、ClO4 -等のアニ
オンとからなる塩のいずれか1種又は2種以上を混合し
たものが好ましい。
【0023】また、非水系電解液に使用される有機溶媒
としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネ
ート、ブチレンカーボネート等の環状カーボネート、ジ
メチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエ
チルカーボネート等の鎖状カーボネート、スルホラン及
びスルホラン誘導体等が好ましい。特にプロピレンカー
ボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネー
ト、スルホラン及びメチルスルホランからなる群から選
ばれる1種以上が好ましい。
【0024】本発明により得られる電気二重層キャパシ
タの形状としては、一対の長尺状の電極体を長尺状のセ
パレータを介して巻回し、非水系電解液を含浸させて有
底円筒型のケースに収容してなる円筒型、及び矩形の電
極体を正極体及び負極体としてセパレータを介して複数
交互に積層し、非水系電解液を含浸させて有底角型ケー
スに収容してなる角型等が大容量が得られるので好まし
い。特に円筒型の場合は、巻回するときに電極体及びセ
パレータの充分な引張強度が必要とされるが、本発明に
おけるセパレータは薄くても強度が高いため好適であ
る。
【0025】
【実施例】[例1]溶剤紡糸レーヨンをCSFが20m
lとなるまで叩解し、これを用いて厚さ40μm、密度
0.40g/cm3の紙を抄造し、これをセパレータと
した。破断強度は0.70kg/cm幅であった。この
セパレータは水分を7重量%含有していた。このセパレ
ータを5cm×7cmに切断し、あらかじめ空気中で1
50℃で1時間乾燥して脱水し、水分含量を1重量%以
下とした。
【0026】比表面積1500m2/gの活性炭80重
量%、カーボンブラック10重量%、ポリテトラフルオ
ロエチレン10重量%の組成のシート状に成形された電
極(電極面積24cm2、電極厚さ0.15mm)を、
リード端子を有する幅4cm、高さ6cm、厚さ50μ
mの矩形アルミニウム箔の片面に導電性接着剤を介して
接合し、加熱して接着剤を熱硬化させてさらに200℃
で乾燥し、電極体とした。
【0027】露点50℃のグローブボックス内で上記電
極体2枚を、上記脱水されたセパレータを介して電極面
を対向させ、厚さ2mm、幅5cm、高さ7cmの2枚
のガラス製挟持板で挟持してキャパシタ素子を形成し
た。電極体とセパレータ合計の厚さは0.44mmであ
った。次いで、この素子を200℃で3時間真空加熱す
ることにより、さらに電極中の不純物と水分を除去し
た。
【0028】電解液としては、プロピレンカーボネート
に1.5mol/lのトリエチルモノメチルアンモニウ
ムテトラフルオロボレートを溶解した溶液を用いた。上
記素子にこの電解液を真空含浸させて電気二重層キャパ
シタセルとし、電流密度20mA/cm2で直流抵抗と
容量を求めた。直流抵抗は0.20Ω、容量は13.2
Fであった。電圧2.5Vにおける漏れ電流は8μAで
あった。素子1ccあたりの容量は12.5F、素子1
ccあたりの内部抵抗は0.21Ωであった。
【0029】[例2]溶剤紡糸レーヨンをCSFが10
0mlとなるまで叩解した繊維を70重量%と、マニラ
麻をCSFが400mlとなるまで叩解した繊維を30
重量%との割合で混合して、厚さ50μm、密度0.3
5g/cm3の紙を抄造し、これをセパレータとし、あ
らかじめセパレータを200℃で1時間乾燥した以外は
例1と同様にキャパシタ素子を組み立てた。セパレータ
の破断強度は0.96kg/cm幅であった。
【0030】上記素子を用いた以外は例1と同様にして
電気二重層キャパシタセルを作製し、性能を評価した。
電極体とセパレータ合計の厚さは0.45mmであっ
た。直流抵抗は0.24Ω、容量は12.1Fであっ
た。電圧2.5Vにおける漏れ電流は6μAであった。
素子1ccあたりの容量は11.2F、素子1ccあた
りの内部抵抗は0.26Ωであった。
【0031】[例3(比較例)]セパレータの予備乾燥
を行わなかった以外は例1と同様にして電気二重層キャ
パシタセルを作製し、性能を評価した。電極体とセパレ
ータ合計の厚さは0.45mmであった。直流抵抗は
0.24Ω、容量は12.1Fであった。電圧2.5V
における漏れ電流は13μAであった。素子1ccあた
りの容量は11.2F、素子1ccあたりの内部抵抗は
0.26Ωであった。
【0032】[例4(比較例)]未叩解の溶剤紡糸レー
ヨン(CSF800ml)を70重量%と、マニラ麻を
CSF200mlまで叩解した繊維を30重量%との割
合で混合して、厚さ60μm、密度0.35g/cm3
の紙を抄造し、これをセパレータとした。セパレータの
破断強度は0.83kg/cm幅であった。
【0033】上記素子を用いた以外は例1と同様にして
電気二重層キャパシタセルを作製し、性能を評価した。
電極体とセパレータ合計の厚さは0.46mmであっ
た。直流抵抗は1.30Ω、容量は8.2Fであった。
電圧2.5Vにおける漏れ電流は5μAであった。素子
1ccあたりの容量は7.4F、素子1ccあたりの内
部抵抗は1.44Ωであった。
【0034】[例5(比較例)]ポリプロピレン製不織
布(厚さ160μm、目付量52g/m2)からなるセ
パレータを用いた。セパレータの破断強度は1.53k
g/cm幅であった。ポリプロピレンの熱劣化を防止す
るため、キャパシタ素子の真空加熱の温度を120℃と
した以外は例1と同様にして電気二重層キャパシタセル
を作製し、性能を評価した。直流抵抗は2.0Ω、容量
は6.5Fであった。電圧2.5Vにおける漏れ電流は
14μAであった。素子1ccあたりの容量は4.85
F、素子1ccあたりの内部抵抗は2.68Ωであっ
た。
【0035】[例6(比較例)]溶剤紡糸レーヨンをC
SFが500mlとなるまで叩解し、これにサイザル麻
を配合して厚さ70μm、密度0.48g/cm3の紙
を抄造した(溶剤紡糸レーヨン/サイザル麻が重量比で
40/60)。これをセパレータとした以外は例1と同
様にしてキャパシタ素子を組み立てた。セパレータの破
断強度は1.56kg/cm幅であった。
【0036】上記素子を用いた以外は例1と同様にして
電気二重層キャパシタセルを作製し、性能を評価した。
電極体とセパレータ合計の厚さは0.47mmであっ
た。直流抵抗は1.10Ω、容量は9.3Fであった。
電圧2.5Vにおける漏れ電流は8μAであった。素子
1ccあたりの容量は8.2F、素子1ccあたりの内
部抵抗は1.24Ωであった。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、内部抵抗が低く、漏れ
電流が低く、容量密度が高い電気二重層キャパシタが得
られる。また、本発明におけるセパレータは高強度であ
るため、巻回するにも充分な強度を有しており、巻回型
の電気二重層キャパシタも容易に作製できる。本発明に
よる電気二重層キャパシタは、特に放電容量が50〜2
0000F、又は放電電流が1〜1000Aの大容量、
大電流向けの巻回型及び積層型電気二重層キャパシタに
好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 克治 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】再生セルロース繊維を叩解してなる繊維を
    50重量%以上含んで抄造されてなる紙をセパレータと
    し、該セパレータをあらかじめ90〜250℃で熱処理
    した後、炭素質電極からなる正極と負極との間に前記セ
    パレータを配置して素子とし、該素子に非水系電解液を
    含浸させることを特徴とする電気二重層キャパシタの製
    造方法。
  2. 【請求項2】熱処理により、前記セパレータ中の水分が
    1重量%以下とされる請求項1に記載の電気二重層キャ
    パシタの製造方法。
  3. 【請求項3】再生セルロース繊維を叩解してなる繊維
    は、JIS−P8121に規定されるカナダ標準ろ水度
    が0〜600mlである請求項1又は2に記載の電気二
    重層キャパシタの製造方法。
  4. 【請求項4】セパレータは、厚さが20〜60μm、密
    度が0.30〜0.60g/cm3である請求項1、2
    又は3に記載の電気二重層キャパシタの製造方法。
  5. 【請求項5】炭素質電極が比表面積700〜2500m
    2/gの炭素材料と有機バインダとからなり、電解液の
    溶質がR1234+又はR1234+(ただし、
    1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に炭素数1〜6のア
    ルキル基である)で表される第4級オニウムカチオン
    と、BF4 -、PF6 -、CF3SO3 -、AsF6 -、N(S
    2CF32 -又はClO4 -のアニオンとからなる塩であ
    り、電解液の溶媒がプロピレンカーボネート、エチレン
    カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボ
    ネート、メチルエチルカーボネート、スルホラン及びメ
    チルスルホランからなる群から選ばれる1種以上である
    請求項1、2、3又は4に記載の電気二重層キャパシタ
    の製造方法。
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