JP2000111894A - 反射型カラー液晶表示装置 - Google Patents

反射型カラー液晶表示装置

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JP2000111894A
JP2000111894A JP10285020A JP28502098A JP2000111894A JP 2000111894 A JP2000111894 A JP 2000111894A JP 10285020 A JP10285020 A JP 10285020A JP 28502098 A JP28502098 A JP 28502098A JP 2000111894 A JP2000111894 A JP 2000111894A
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substrate
polarizing plate
display device
reflective
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Toru Yamaguchi
徹 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周辺領域の影響を受けない、明るく、高コン
トラストの反射型カラー液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 実画像を表示する駆動表示領域16の外
側の、周辺領域17に重なる部分に、赤・緑・青カラー
フィルタを積層してカラーフィルタ積層部分を形成する
ことにより、周辺領域17の光抜けを防止することを特
徴とする。あるいは、駆動表示領域16に重なる部分に
のみ反射型偏光板19を設けることにより、周辺領域1
7の光抜けを防止することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反射型の液晶表示装
置の構成に関し、特にカラーフィルタを内在して多色表
示が可能な反射型カラー液晶表示装置の構成に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、反射型液晶表示装置は、TN(ツ
イステッドネマティック)液晶素子や、STN(スーパ
ーツイステッドネマチック)液晶素子を用いて、白黒表
示の反射型液晶表示装置が主に用いられている。しか
し、カラー化の要求は強く、カラーフィルタを内在した
反射型カラー液晶表示装置の開発が盛んに行われてい
る。
【0003】カラーフィルタを内在した反射型液晶表示
装置は、大別して、以下の3つに分類される。第1の従
来例は、偏光板を全く用いない液晶モードを用いる。液
晶材料に黒色の染料を混合したゲストホスト方式や、液
晶材料を高分子ポリマー中に分散させたポリマー分散方
式等がある。ゲストホスト方式を用いた従来例は、例え
ば特開昭59−198489号公報に開示されている。
ポリマー分散方式を用いた従来例は、例えば特開平5−
241143号公報に開示されている。
【0004】第2の従来例は、1枚の偏光板を用い、反
射板を液晶表示装置の内側に内在させたものである。こ
の方式は、さらに、2つのタイプに分けられ、鏡面の内
在反射板を用い、表面に拡散層を設けるタイプと、散乱
性を持たせた反射板を用いるタイプがある。この1枚の
偏光板を用いた反射型液晶表示装置の従来例は、例え
ば、特開平3−223715号公報に開示されている。
【0005】第3の従来例は、2枚の偏光板を用い、通
常の白黒用液晶表示装置に、カラーフィルタを備えた液
晶表示装置である。偏光板を2枚用いているので、コン
トラストは良好であるが、暗いことが欠点であったが、
反射型の偏光板を下偏光板に用いることで、明るさが改
善され、実用化が検討されている。この反射型偏光板を
用いた従来例は、例えば、特開平10−3078号公報
に公開されている。
【0006】従来例の反射型カラー液晶表示装置の構造
を図面にて説明する。ここでは、反射型の偏光板を用い
た方式で説明する。図3は、従来の反射型カラー液晶表
示装置の構成を示す断面図で、図4は画面の表示領域を
示す平面図である。
【0007】図3に示すように、従来の反射型カラー液
晶表示装置は、酸化インジュウムスズ(以後ITOと記
載)からなる第1の電極3が形成されているガラス板か
らなる第1の基板1と、赤カラーフィルタ7と緑カラー
フィルタ8と青カラーフィルタ9の3色からなるカラー
フィルタとアクリル系材料からなる保護膜10とITO
からなる第2の電極4が形成されているガラス板からな
る第2の基板2と、第1の基板1と第2の基板2を張り
合わせるシール材5と、第1の基板1と第2の基板2に
狭持されているツイスト配向しているネマチック液晶6
とからSTN液晶素子20が形成されている。
【0008】STN液晶素子20の第1の基板1の外側
には拡散層13を、拡散層13の外側には反射型偏光板
14を、反射型偏光板14の外側には光吸収層15を配
置する。また、第2の基板2の外側には位相差板12
と、位相差板12の外側には偏光板11を配置すること
で、反射型カラー液晶表示装置を構成する。
【0009】次に、画像の表示領域について図4で説明
する。日本電子機械工業規格(EIAJ)により、「有
効表示領域」は、「駆動表示領域とそれに続く画面とし
て有効な領域」として定義されている。すなわち、図4
において、実際の画像を表示する駆動表示領域16と、
それに続く画面として有効な領域である周辺領域17と
が存在する。この周辺領域17は、電圧印加されること
が無いため、電圧無印加の背景色のままである。
【0010】ここで、反射型カラー液晶表示装置の場
合、明るさを重視するため、ノーマリー白モードが用い
られることが多い。従って、この従来例の場合、駆動さ
れない周辺領域17は、例え駆動表示領域16と同様に
カラーフィルタを設けていたとしても、最も明るい白状
態である。ここで実画像を表示し、例えば中間の明るさ
を表示したとすると、視認者は、周辺領域17の明るい
部分を強く認識し、中間の明るさの駆動表示領域16に
おける画像を、相対的に暗い状態として認識してしま
う。そこで、この現象を防止するために、従来の液晶表
示装置では、上記周辺領域17に、ブラックマトリクス
と呼ばれる光遮蔽領域を重ねて設ける場合がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの方法
は、従来工程に、更に上記ブラックマトリクスを設ける
工程を追加しなければならず、基板製造工程における負
荷が非常に大きくなり、結果的に大幅なコストアップに
つながってしまう。
【0012】本発明の目的は、この課題を解決して、基
板工程の負荷を増やすこと無く、周辺領域の光抜けを防
止し、視認上の明るさ低下を防ぎ、明るくコントラスト
に優れた反射型カラー液晶表示装置を提供することであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうちで請求項1に記載の発明における反射
型カラー液晶表示装置は、第1の電極を有する第1の基
板と第2の電極を有する第2の基板が前記基板のうちど
ちらか1方の基板に赤色、緑色、青色の3色のカラーフ
ィルタを有し前記第1の基板と第2の基板との間に18
0〜270゜ツイスト配向しているネマチック液晶を狭
持してなるSTN液晶素子と、前記第2の基板の外側に
設ける偏光板と、該偏光板と第2の基板との間に設ける
位相差板と、前記第1の基板の外側に設ける拡散層と、
該拡散層の外側に設ける反射型偏光板と、該反射型偏光
板の外側に設ける光吸収層とを具備する反射型カラー液
晶表示装置であって、前記STN液晶素子の周辺領域に
カラーフィルター積層部分を設けることを特徴とする。
【0014】また、請求項2記載の発明における反射型
カラー液晶表示装置は、第1の電極を有する第1の基板
と第2の電極を有する第2の基板が前記基板のうちどち
らか1方の基板に赤色、緑色、青色の3色のカラーフィ
ルタを有し前記第1の基板と第2の基板との間に180
〜270゜ツイスト配向しているネマチック液晶を狭持
してなるSTN液晶素子と、前記第2の基板の外側に設
ける偏光板と、該偏光板と第2の基板との間に設けるね
じれ位相差板と、前記第1の基板の外側に設ける拡散層
と、該拡散層の外側に設ける反射型偏光板と、該反射型
偏光板の外側に設ける光吸収層とを具備する反射型カラ
ー液晶表示装置であって、前記STN液晶素子の周辺領
域にカラーフィルター積層部分を設けることを特徴とす
る。
【0015】また、請求項3記載の発明における反射型
カラー液晶表示装置は、第1の電極を有する第1の基板
と第2の電極を有する第2の基板が前記基板のうちどち
らか1方の基板に赤色、緑色、青色の3色のカラーフィ
ルタを有し前記第1の基板と第2の基板との間に180
〜270゜ツイスト配向しているネマチック液晶を狭持
してなるSTN液晶素子と、前記第2の基板の外側に設
ける偏光板と、該偏光板と第2の基板との間に設ける位
相差板と、前記第1の基板の外側に設ける拡散層と、該
拡散層の外側に設ける反射型偏光板と、該反射型偏光板
の外側に設ける光吸収層とを具備する反射型カラー液晶
表示装置であって、前記反射型偏光板が前記STN液晶
素子の駆動表示領域と同一の大きさで且つ前記駆動表示
領域の全域と重なるように形成されていることを特徴と
する。
【0016】また、請求項4記載の発明における反射型
カラー液晶表示装置は、第1の電極を有する第1の基板
と第2の電極を有する第2の基板が前記基板のうちどち
らか1方の基板に赤色、緑色、青色の3色のカラーフィ
ルタを有し前記第1の基板と第2の基板との間に180
〜270゜ツイスト配向しているネマチック液晶を狭持
してなるSTN液晶素子と、前記第2の基板の外側に設
ける偏光板と、該偏光板と第2の基板との間に設けるね
じれ位相差板と、前記第1の基板の外側に設ける拡散層
と、該拡散層の外側に設ける反射型偏光板と、該反射型
偏光板の外側に設ける光吸収層とを具備する反射型カラ
ー液晶表示装置であって、前記反射型偏光板が前記ST
N液晶素子の駆動表示領域と同一の大きさで且つ前記駆
動表示領域の全域と重なるように形成されていることを
特徴とする。
【0017】(作用)本発明の反射型カラー液晶表示装
置は、まず第1に、カラーフィルター形成時に、駆動表
示領域に続く周辺領域に、赤・緑・青各色カラーフィル
ターを残してパターニングし、この部分に赤・緑・青各
色カラーフィルターを積層して形成する。これにより、
赤・緑・青各色カラーフィルターが積層されて形成され
た周辺領域は、ほぼ全波長領域で光が吸収され、大幅に
透過率が低下するため、画像表示時に中間以下の暗い画
像を表示した場合でも、周辺領域の高明度による駆動表
示領域の視覚上の相対的な明るさ低下を防ぐことがで
き、明るくコントラストに優れた表示を得ることができ
る。
【0018】第2に、本発明の反射型カラー液晶表示装
置は、下側偏光板に反射型偏光板を用いているが、反射
型偏光板を、駆動表示領域に重なる部分にのみ設ける。
この場合、周辺領域を透過した光は、反射型偏光板の下
側の吸収層に直接到達し、反射することなく、吸収され
る。従ってこの部分の表示は、黒表示となるため、実画
像表示時に、中間以下の暗い画像を表示しても、周辺領
域の高明度による駆動表示領域の視覚上の相対的な明る
さ低下を防ぐことができ、明るくコントラストに優れた
表示を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下に本発
明の第1の実施形態における反射型カラー液晶表示装置
の構成と、この構成を形成するための製造方法とを図面
に基づいて説明する。図1は本発明の第1の実施形態に
おける液晶表示装置の構成要素を説明するための断面図
で、図2は構成要素の配置関係示す平面図で、図4は画
面の表示領域を示す平面図である。以下、図1と図2と
図4を用いて、本発明の液晶表示装置の構成を説明す
る。
【0020】本発明の液晶表示装置は、図1に示すよう
に、酸化インジュウムスズ(以後ITOと記載)からな
る第1の電極3が形成されている厚さ0.5mmのガラ
ス板からなる第1の基板1と、顔料分散法で設けた厚さ
0.4μmの赤カラーフィルタ7、緑カラーフィルタ
8、青カラーフィルタ9から構成されるカラーフィルタ
ーとカラフィルター積層部分17aとアクリル系材料か
らなる厚さ2μmの保護膜10とITOからなる第2の
電極4が形成されている厚さ0.5mmのガラス板から
なる第2の基板2と、第1の基板1と第2の基板2を張
り合わせるシール材5と、第1の基板1と第2の基板2
に狭持されている225゜ツイスト配向しているネマチ
ック液晶6とからSTN液晶素子23が形成されてい
る。更に、前記カラーフィルターは、図4に示す駆動領
域16に赤カラーフィルタ7、緑カラーフィルタ8、青
カラーフィルタ9を単層で順番に形成し、カラーフィル
ター積層部分17aは、周辺領域17に赤カラーフィル
タ7、緑カラーフィルタ8、青カラーフィルタ9を積層
して形成されている。
【0021】STN液晶素子23の第1の基板1の外側
には拡散層13を、拡散層13の外側には反射型偏光板
14を、反射型偏光板14の外側には光吸収層15を配
置する。第2の基板2の外側には位相差値R=0.55
μmの位相差板12と、位相差板12の外側には透過率
46%の偏光板11を配置することで、反射型カラー液
晶表示装置を構成する。
【0022】次に、反射型偏光板14について説明す
る。通常の偏光板は光を透過する軸と吸収する軸を持つ
が、反射型偏光板14は、光を透過する軸と反射する軸
を持つ。反射型偏光板14の外側に光吸収層15として
黒色印刷したり、黒色フィルムを配置すると、透過軸で
は黒表示、反射軸では白表示となり、さらに、反射効率
が高いので、明るい白表示が得られる。
【0023】さらに、反射型偏光板14の表面は鏡面で
あり、入射光の正反射方向は明るいが、それ以外の角度
は暗くなり、視野角特性が悪い。この視野角特性を改善
するために、表面に拡散層13を設ける。本実施の形態
では、拡散層13として粘着剤に微粒子を分散させた拡
散粘着層を備え、裏面に光吸収層15として黒色印刷し
た1体型反射偏光板である、住友3M社製の商品名R−
DF−Bを用いた。この反射型偏光板は、屈折率の異な
る多層薄膜であるが、ほかにも、コレステリック液晶ポ
リマーをλ/4板で挟んだ構成のものや、ホログラム利
用するものでも構わない。
【0024】位相差板12は、ポリカーボネートを延伸
した厚さ約70μmのフィルムで、延伸方向の屈折率を
nx、直角方向の屈折率をny、厚さ方向の屈折率をn
zと定義すると、nx>nz>nyとなっている、いわ
ゆるZタイプの位相差板で、アクリル系の粘着剤で偏光
板11と1体化している。このZタイプの位相差板は視
角を傾けたときのリタデーション変化が少なく、その結
果、液晶表示装置の視角特性も改善する。
【0025】次に、本発明の実施の形態にける反射型カ
ラー液晶表示装置の、カラーフィルタの製造方法および
構成を説明する。図5は、本発明の実施の形態の反射型
カラー液晶表示装置における、カラーフィルタ及びカラ
ーフィルター積層部分17aの製造方法を示す説明図で
ある。ここで、本発明の実施の形態においては、顔料分
散タイプのカラーフィルタを用いるが、これは感光光を
照射した部分のみ硬化する性質を持つ、光硬化型のもの
である。
【0026】まず、第2の基板2の表面上に、図5
(a)に示すように、カラーフィルタのうち、赤カラー
フィルタ7の基材を塗布する。次に、図5(b)に示す
ようにフォトマスク18で赤カラーフィルタ7を形成し
たい部分以外をマスクし、感光光を照射する。これによ
り光照射部分のみ硬化する。この後、剥離液にて、未硬
化部分を除去し、図5(c)に示すように駆動表示領域
16においては、所望の部分のみ赤カラーフィルタ7を
形成し、駆動表示領域16の外側の周辺領域17の全域
に赤カラーフィルタ7を形成する。次に緑カラーフィル
タ8についても同様の工程を実施する。この時、図5
(d)に示すように駆動表示領域16においては、赤カ
ラーフィルタ7に隣接して緑カラーフィルタ8を形成
し、周辺領域17においては、赤カラーフィルタ7の上
に重ねて緑カラーフィルタ8を形成する。同様の工程を
青カラーフィルタ9についても実施し図5(e)に示す
ように、駆動表示領域16に、赤・緑・青のカラーフィ
ルタ7、8、9の所望のパターンからなるカラーフイル
ターを形成し、周辺領域17に赤・緑・青のカラーフィ
ルタ7、8、9を積層した3層のカラーフィルタ積層部
分17aを形成する。
【0027】本発明の実施の形態における赤・緑・青の
カラーフィルタ、及びカラーフィルタ積層部分17aの
製造工程は、従来のカラーフィルタの製造工程に対して
特別な工程を付加する必要はなく、フォトマスク18の
パターンを変更するだけで容易に形成できる。なお、本
説明では、赤・緑・青の順にカラーフィルタを形成して
いるが、どの順番にカラーフィルタを形成しても構わな
い。
【0028】次にカラーフィルタの分光特性について説
明する。
【0029】本発明の反射型カラー液晶表示装置は、反
射型で使用するため、カラーフィルタは、明るさを改善
するために、最大透過率がなるべく高いことが好まし
い。そのため、カラーフィルタの厚さを薄くしたり、顔
料濃度を低くするが、あまり厚さを薄くしすぎたり、顔
料濃度を低くしすぎると、最小透過率が50%以上にな
り、彩度が極端に低下する。各種膜厚のCFで試作実験
したところ、各色の最大透過率は80%以上が良く、9
0%以上が最も好ましい。
【0030】一方、各色の最小透過率は、30%〜50
%の間が良く40%が最も彩度と明るさの点で好まし
い。本実施の形態で採用したカラーフィルタの分光特性
を図6に示す。実線で示す曲線31は青カラーフィルタ
9、曲線32は緑カラーフィルタ8、曲線33は赤カラ
ーフィルタ7の分光特性を示す。どの色も、最大透過率
は約90%であり、最小透過率は約40%に設定してあ
る。また、曲線34は赤・緑・青カラーフィルタを積層
させて形成させたカラーフィルタ積層部分17aの分光
特性を示す。いずれの波長領域においても、透過率は4
0%以下に抑えられている。
【0031】次に、各構成部材の具体的な配置関係を図
2を用いて説明する。第1の電極3と第2の電極4の表
面には配向膜(図示せず)が形成され、図2(a)に示
すように、第1の基板1は、水平軸に対して、右上がり
22.5゜方向にラビング処理することで、下液晶分子
配向方向6aは+22.5゜となる。第2の基板2は、
右下がり22.5゜方向にラビング処理することで上液
晶分子配向方向6bは−22.5゜となる。粘度20c
pのネマチック液晶には、カイラル材と呼ぶ旋回性物質
を添加し、ねじれピッチPを11μmに調整し、左回り
225゜ツイストのSTN液晶素子23を形成する。
【0032】使用するネマチック液晶6の複屈折の差Δ
nは0.15で、第1の基板1と第2の基板2のすきま
であるセルギャップdは5.6μmとする。したがって
ネマチック液晶6の複屈折の差Δnとセルギャップdと
の積で表すSTN液晶素子23のΔnd値であるRs=
0.84μmである。
【0033】反射型偏光板14の透過軸14aは、水平
軸を基準として+70゜に配置し、偏光板の透過軸11
aは、図2(b)に示すように、水平軸を基準にして、
−70゜に配置し、位相差板12の延伸軸12aは、水
平軸を基準にして+60゜に配置してある。
【0034】以上のように構成されている本発明の反射
型カラー液晶表示装置において、電圧無印加の状態で
は、白表示となるノーマリ白モードとなり、画素間から
も光が入射し、明るい表示が得られる。第1の電極3と
第2の電極4の間に電圧を印加すると、ネマチック液晶
6の分子が立ち上がり、黒表示となる。色ごとのオンと
オフを組み合わせることで、フルカラー表示が可能とな
る。
【0035】ここで、駆動表示領域16の外側の周辺領
域17は、電圧が印加されないため、ノーマリー白のま
まである。しかし、先述したように、本発明の第1の実
施の形態では、この部分に赤・緑・青のカラーフィルタ
を積層して形成しているため、いずれの波長領域におい
ても透過率は40%以下になっており、駆動表示領域1
6で中間調表示を行った場合でも、周辺領域17の明る
さは、駆動表示領域16より暗くなるため、駆動表示領
域16の視認上の明るさを損なうことはない。
【0036】以上のように、第1の実施の形態では、カ
ラーフィルタの形成時に、有効表示領域において、駆動
表示領域の外側の、周辺領域に赤・緑・青3色とも残し
て積層させて形成することにより、新たに工程を追加す
ることなく、この周辺領域の光抜けを大幅に低下し、中
間調表示状態においても明るく認識することができる反
射型カラー液晶表示装置が提供できる。
【0037】(第1の実施の形態の変形例)第1の実施
形態においては、周辺領域17に赤・緑・青3色のカラ
ーフィルタを3層に積層させたカラーフィルタ積層部1
7aを形成したが、赤と青、緑と青等の2色のカラーフ
ィルタを2層に積層しても良い。ここで、赤・緑・青の
3色のカラーフィルタのうち、青カラーフィルタが最も
人間に対する視感度が低く、暗く見える。そのため、2
層のうち、1層は青カラーフィルタにした方が好まし
い。
【0038】また、カラーフィルタ積層部は、3色のカ
ラーフィルタを2層に積層しても良い。この場合、2層
のうち、いずれか一方の層を2色のカラーフィルタで一
層に構成し、他方の層を1色のカラーフィルタで構成
し、3色のカラーフィルタを2層に積層する。この場合
も1色のカラーフィルタで構成される層は、青カラーフ
ィルタ9にした方が好ましい。但し、光抜け防止の効果
の点では、3色のカラーフィルタを3層に積層させたカ
ラーフィルタ積層部とすることが望ましい。以下、3色
のカラーフィルタを2層に積層した具体例について説明
する。
【0039】図7は、図1における周辺領域17に重な
る部分に、カラーフィルタ積層部分17bを形成した場
合のカラーフィルタ積層部分17bを示す部分断面図で
ある。カラーフィルタ積層部分17bは、第1層を青カ
ラーフィルタ9、第2層を緑カラーフィルタ8と赤カラ
ーフィルタ7との2色で形成し、緑カラーフィルタ8と
赤カラーフィルタ7は、同一平面上に並べて形成する。
この時、第1層と第2層の構成を入れ替えても良い。ま
た、第1層、第2層の両方ともに2色のカラーフィター
で構成し、同色のカラフィルターが重ならないように積
層配置することもできる。更に、3色のカラーフィルタ
7、8、9、を自由に入れ替えても良い。但し、青カラ
ーフィルタが最も人間に対する視感度が低く、暗く見え
る。そのため、2層のうち、1層は青カラーフィルタ9
で構成する方が好ましい。この場合、周辺領域17に何
も設けない従来例に比べ、カラーフィルタの積層部分1
7bにより配線部領域の光抜けを大幅に低下することが
でき、中間調表示状態においても明るく認識することが
できる反射型カラー液晶表示装置が提供できる。
【0040】また、本実施の形態では、STN液晶素子
として225゜ツイストでRs=0.84μmのSTN
液晶素子23を用いたが、180〜270゜ツイスト
で、Rs=0.7〜1.0の液晶表示装置でも、偏光板
11と位相差板12と反射型偏光板14の配置角度を最
適化することで、同様な反射型カラー表示装置が提供で
きる。
【0041】また、本実施の形態では、位相差板12
に、nx>nz>nyの関係を持つ、Zタイプの位相差
板を用いたが、nx>ny=nzの関係を持つ、通常の
1軸延伸タイプの位相差板を用いても、多少視角特性が
低下するが、同様な反射型カラー表示装置が提供でき
る。
【0042】また、本実施の形態では、カラーフィルタ
として、赤緑青の3色を用いたが、シアン、イエロー、
マゼンタの3色のカラーフィルタを用いても、周辺領域
17の光抜けを大幅に低下することができ、中間調表示
状態においても明るく認識することができる反射型カラ
ー液晶表示装置が提供できる。
【0043】本実施の形態では、透過率46%の偏光板
11を用いたが、良好な明るさを得るためには、透過率
45%以上で、偏光度95%以上の偏光板が好ましい。
もちろん、透過率45%未満の偏光板でも、表示は多少
暗くはなるが、使用可能である。
【0044】(第2の実施の形態)次に本発明の第2の
実施の形態の反射型カラー液晶表示装置の構成について
説明する。第2の実施の形態の反射型カラー液晶表示装
置は、位相差板の替わりにねじれ位相差板を備える点
と、STN液晶素子のツイスト角が異なる点以外は、第
1の実施の形態の構成と同様である。
【0045】本発明の第2の実施形態における反射型カ
ラー液晶表示装置の構成を、図面を用いて説明する。図
8は、本発明の第2の実施形態における液晶表示装置の
構成要素を説明するための断面図で、図9は、構成要素
の配置関係示す平面図である。以下、図8と図9を用い
て、本発明の反射型カラー液晶表示装置の構成を説明す
る。なお、画面の表示領域を示す平面図は、第1の実施
の形態において使用した図4を用いて説明する。
【0046】第2の実施形態における液晶表示装置に
は、図8に示すように、ITOからなる第1の電極3が
形成されている厚さ0.5mmのガラス板からなる第1
の基板1と、顔料分散法で設けた厚さ0.4μmの赤カ
ラーフィルタ7、緑カラーフィルタ8、青カラーフィル
タ9から構成されるカラーフィルターとカラーフィルタ
ー積層部分17aとアクリル系材料からなる厚さ2μm
の保護膜10とITOからなる第2の電極4が形成され
ている厚さ0.5mmのガラス板からなる第2の基板2
と、第1の基板1と第2の基板2を張り合わせるシール
材5と、第1の基板1と第2の基板2に狭持されている
左回り240゜ツイスト配向しているネマチック液晶6
とからSTN液晶素子21が形成されている。第2の実
施形態のSTN液晶素子21は、第1の実施形態とツイ
スト角が異なるだけで、その他の各構成要素は、第1の
実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0047】STN液晶素子21の第1の基板1の外側
には拡散層13を、拡散層13の外側には反射型偏光板
14を、反射型偏光板14の外側には光吸収層15を配
置する。第2の基板2の外側には、ねじれ位相差板22
と、ねじれ位相差板22の外側には透過率46%の偏光
板11を配置することで、反射型カラー液晶表示装置を
構成する。
【0048】第2の実施形態の液晶表示装置において
は、偏光板11、拡散層13、反射型偏光板14、光吸
収層15の構成は、第1の実施形態と同様であるため説
明を省略し、以下、ねじれ位相差板22について説明す
る。
【0049】ねじれ位相差板22は、ねじれを持つ液晶
性高分子ポリマーを、トリアセチルセルロース(TA
C)フィルムやポリエチレンテレフタレート(PET)
フィルムに配向処理してから塗布し、150゜C程度の
高温で、液晶状態にして、ツイスト角を調整後、室温ま
で急冷して、そのねじれ状態を固定化したフィルムであ
る。本実施の形態では、ツイスト角Tc=−220゜
で、ΔndであるRc=0.61μmの右回りのねじれ
位相差板22を用いる。
【0050】次に、各構成部材の配置関係を図9を用い
て説明する。第1の電極3と第2の電極4の表面には配
向膜(図示せず)が形成され、図9(a)に示すよう
に、第1の基板1は、水平軸に対して、右上がり30方
向にラビング処理することで、下液晶分子配向方向6a
は+30゜となり、第2の基板2は右下がり30゜方向
にラビング処理することで上液晶分子配向方向6bは−
30゜となる。粘度20cpのネマチック液晶には、カ
イラル材と呼ぶ旋回性物質を添加し、ねじれピッチPを
11μmに調整し、左回り240゜ツイストのSTN液
晶素子21を形成する。
【0051】使用するネマチック液晶6の複屈折の差Δ
nは0.15で、第1の基板1と第2の基板2の隙間で
あるセルギャップdは5.6μmとする。したがってネ
マチック液晶6の複屈折の差Δnとセルギャップdとの
積で表すSTN液晶素子21のΔnd値であるRs=.
84μmである。ねじれ位相差板の位相差値Rc=0.
61μmであるので、ΔR=Rs−Rf=0.23μm
である。ΔRが大きくなると、白表示が黄色くなり、逆
にΔRが小さいと、暗い画面になってしまう。したがっ
て、ΔR=0.15〜0.30μmが好ましい。
【0052】反射型偏光板14の透過軸14aは、水平
軸を基準として−5゜に配置し、偏光板の透過軸11a
は、図10(b)に示すように、水平軸を基準にして、
−45゜に配置し、ねじれ位相差板22の下分子配向方
向22aは、水平軸を基準にして+55゜に配置し、上
分子配向方向22bは、−85゜に配置し、右回りTc
=220゜ツイストになり、ツイスト角の絶対値の差Δ
T=Ts−Tc=20゜になっている。
【0053】STN液晶素子21は、ねじれ位相差板2
2とツイスト角の絶対値が等しい場合、つまりΔT=0
で、最も補正がうまくゆき、オフ時は良好な白が得られ
るが、オン時に良好な黒が出ず、コントラストは低下
し、反射型カラー表示装置用には適さない。シャッター
性能が良好な黒を出すためには、ΔT=10゜〜30゜
が良く、特に、本実施の形態の反射型カラー表示装置に
用いたΔT=20゜の場合が、オフ時の白の透過率が高
く、かつ、オン時の黒のシャッター性能も良く、さら
に、視野角特性も良好である。
【0054】以上のように構成されている本発明の反射
型カラー液晶表示装置において、電圧無印加の状態で
は、白表示となるノーマリ白モードとなり、画素間から
も光が入射し、明るい表示が得られる。第1の電極3と
第2の電極4の間に電圧を印加すると、ネマチック液晶
6の分子が立ち上がり、黒表示となる。色ごとのオンと
オフを組み合わせることで、フルカラー表示が可能とな
る。
【0055】ここで、第2の実施形態においても、第1
の実施の形態と同様、カラーフィルタの製造工程におい
て、図4に示される、駆動表示領域16の外側の周辺領
域17に、赤・青・緑のカラーフィルタ積層部分17a
を形成する。この場合、第1の実施の形態と同様に、赤
・青・緑のカラーフィルタ積層部分17aは、透過率が
大幅に低下しているため、駆動表示領域16で中間調表
示を行った場合でも、周辺領域17の明るさは、駆動表
示領域16より暗くなるため、駆動表示領域16の視認
上の明るさを損なうことはない。
【0056】以上のように、第2の実施の形態では、偏
光板11と、ねじれ位相差板22と、STN液晶素子2
1と、反射型偏光板14で構成した明るさとシャッター
性能を最適化した反射型カラー液晶表示装置において、
カラーフィルタの形成時に、有効表示領域に、駆動表示
領域の外側の、周辺領域に赤・緑・青3色とも残して積
層させて形成することにより、新たに工程を追加するこ
となく、この周辺領域の光抜けを大幅に低下し、中間調
表示状態においても明るく認識することができる反射型
カラー液晶表示装置が提供できる。
【0057】(第2の実施の形態の変形例)本実施の形
態では、STN液晶素子としてTs=240゜ツイスト
でRs=0.84μmのSTN液晶素子21を用いた
が、180〜270゜ツイストで、Rs=0.7〜1.
0の液晶表示装置でも、偏光板11とねじれ位相差板2
2と反射型偏光板14の配置角度を最適化することで、
同様な反射型カラー表示装置が得られる。
【0058】第2の実施の形態では、周辺領域に赤・緑
・青3色のカラーフィルタを積層させたカラーフィルタ
積層部分17aを用いたが、第1の実施の形態と同様に
2色のカラーフィルタを2層に積層しても、光抜け防止
の効果を得ることができる。
【0059】本実施の形態では、カラーフィルタとし
て、赤緑青の3色を用いたが、シアン、イエロー、マゼ
ンタの3色のカラーフィルタを用いても、周辺領域17
の光抜けを大幅に低下することができ、中間調表示状態
においても明るく認識することができる反射型カラー液
晶表示装置が提供できる。
【0060】本実施の形態では、透過率46%の偏光板
11を用いたが、良好な明るさを得るためには、透過率
45%以上で、偏光度95%以上の偏光板が好ましい。
もちろん、透過率45%未満の偏光板でも、表示は多少
暗くはなるが、使用可能である。
【0061】本実施の形態では、ねじれ位相差板22と
して、室温ではねじれ状態が固定化している液晶性ポリ
マーフィルムを用いたが、液晶分子の1部を鎖状のポリ
マー分子に結合しただけの、温度によりRcが変化する
温度補償型ねじれ位相差板を用いると、高温での明るさ
やコントラストが改善し、より良好な反射型カラー液晶
表示装置が得られる。
【0062】(第3の実施の形態)次に本発明の第3の
実施の形態の反射型カラー液晶表示装置の構成について
説明する。本発明の第3の反射型カラー液晶表示装置
は、有効表示領域において、駆動表示領域に重なる部分
にのみ、反射型偏光板を設けるものである。
【0063】本発明の第3の実施形態における反射型カ
ラー液晶表示装置の構成を、図面を用いて説明する。図
10は本発明の第3の実施形態における液晶表示装置の
構成要素を説明するための断面図で、図11は構成要素
の配置関係示す平面図である。なお、画面の表示領域に
ついては、図4に示す。
【0064】本発明の第3の実施形態における反射型カ
ラー液晶表示装置には、図10に示すように、酸化イン
ジュウムスズ(以後ITOと記載)からなる第1の電極
3が形成されている厚さ0.5mmのガラス板からなる
第1の基板1と、顔料分散法で設けた厚さ0.4μmの
赤カラーフィルタ7、緑カラーフィルタ8、青カラーフ
ィルタ9とアクリル系材料からなる厚さ2μmの保護膜
10とITOからなる第2の電極4が形成されている厚
さ0.5mmのガラス板からなる第2の基板2と、第1
の基板1と第2の基板2を張り合わせるシール材5と、
第1の基板1と第2の基板2に狭持されている225゜
ツイスト配向しているネマチック液晶6とからSTN液
晶素子20が形成されている。
【0065】STN液晶素子20の第1の基板1の外側
には拡散層13を、拡散層13の外側には反射型偏光板
19を、反射型偏光板19の外側には光吸収層15を配
置する。第2の基板2の外側には位相差値R=0.55
μmの位相差板12と、位相差板12の外側には透過率
46%の偏光板11を配置することで、反射型カラー液
晶表示装置を構成する。この時、反射型偏光板19は、
図10、及び図4に示す駆動表示領域と同一の大きさで
且つ駆動表示領域の全域に重なるように配置する。
【0066】位相差板12は、ポリカーボネートを延伸
した厚さ約70μmのフィルムで、延伸方向の屈折率を
nx、直角方向の屈折率をny、厚さ方向の屈折率をn
zと定義すると、nx>nz>nyとなっている、いわ
ゆるZタイプの位相差板で、アクリル系の粘着剤で偏光
板11と1体化している。このZタイプの位相差板は視
角を傾けたときのリタデーション変化が少なく、その結
果、液晶表示装置の視角特性も改善する。
【0067】次に、各構成部材の具体的な配置関係を図
11を用いて説明する。第1の電極3と第2の電極4の
表面には配向膜(図示せず)が形成され、図11(a)
に示すように、第1の基板1は、水平軸に対して、右上
がり22.5゜方向にラビング処理することで、下液晶
分子配向方向6aは+22.5゜となる。第2の基板2
は、右下がり22.5゜方向にラビング処理することで
上液晶分子配向方向6bは−22.5゜となる。粘度2
0cpのネマチック液晶には、カイラル材と呼ぶ旋回性
物質を添加し、ねじれピッチPを11μmに調整し、左
回り225゜ツイストのSTN液晶素子20を形成す
る。
【0068】使用するネマチック液晶6の複屈折の差Δ
nは0.15で、第1の基板1と第2の基板2のすきま
であるセルギャップdは5.6μmとする。したがって
ネマチック液晶6の複屈折の差Δnとセルギャップdと
の積で表すSTN液晶素子20のΔnd値であるRs=
0.84μmである。
【0069】反射型偏光板19の透過軸19aは、水平
軸を基準として+70゜に配置し、偏光板の透過軸11
aは、図11(b)に示すように、水平軸を基準にし
て、−70゜に配置し、位相差板12の延伸軸12a
は、水平軸を基準にして+60゜に配置してある。
【0070】以上のように構成されている本発明の反射
型カラー液晶表示装置において、電圧無印加の状態で
は、白表示となるノーマリ白モードとなり、画素間から
も光が入射し、明るい表示が得られる。第1の電極3と
第2の電極4の間に電圧を印加すると、ネマチック液晶
6の分子が立ち上がり、黒表示となる。色ごとのオンと
オフを組み合わせることで、フルカラー表示が可能とな
る。
【0071】ここで、本発明の第2の実施形態は、図1
0に示す駆動表示領域16と重なった部分のみ反射型偏
光板19を設けている。この場合、周辺領域17を透過
した光は、反射型偏光板19が無いため、直接光吸収層
15に到達し、吸収される。従ってこの部分の表示は、
黒表示となるため、駆動表示領域16に、中間以下の暗
い画像を表示しても、周辺領域17の高明度による、視
覚上の相対的な明るさ低下を防ぐことができる。
【0072】駆動表示領域16に重なる部分にのみ反射
型偏光板19を設ける作業は、これを液晶表示素子20
の形状に合わせて所望の形状に切断するときに、同時に
行えば良く、基板上にブラックマトリクス等を形成する
場合に比べ、新たに追加される工程が無い。従って本発
明の第3の実施の形態は、従来の反射型カラー液晶表示
装置と比較し、新らしく工程を追加することなく、配線
部領域の光抜けを大幅に低下し、中間調表示状態におい
ても明るく認識することができる反射型カラー液晶表示
装置が提供できる。
【0073】(第3の実施の形態の変形例)本実施の形
態では、STN液晶素子として225゜ツイストでRs
=0.84μmのSTN液晶素子20を用いたが、18
0〜270゜ツイストで、Rs=0.7〜1.0の液晶
表示装置でも、偏光板11と位相差板12と反射型偏光
板19の配置角度を最適化することで、同様な反射型カ
ラー表示装置が提供できる。
【0074】また、本実施の形態では、位相差板12
に、nx>nz>nyの関係を持つ、Zタイプの位相差
板を用いたが、nx>ny=nzの関係を持つ、通常の
1軸延伸タイプの位相差板を用いても、多少視角特性が
低下するが、同様な反射型カラー表示装置が提供でき
る。
【0075】また、本実施の形態では、延伸タイプの位
相差板を用いたが、第2の実施の形態と同様に、代わり
にねじれ位相差板を用いても、同様な反射型カラー表示
装置が提供できる。
【0076】また、本実施の形態では、カラーフィルタ
7として、赤緑青の3色を用いたが、シアン、イエロ
ー、マゼンタの3色のカラーフィルタを用いても、同様
な反射型カラー表示装置が提供できる。
【0077】本実施の形態では、透過率46%の偏光板
11を用いたが、良好な明るさを得るためには、透過率
45%以上で、偏光度95%以上の偏光板が好ましい。
もちろん、透過率45%未満の偏光板でも、表示は多少
暗くはなるが、使用可能である。
【0078】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、カラーフィルタ形成時に、駆動表示領域に続
く、画面として有効な領域である、周辺領域にR・G・
B各色カラーフィルタを残してパターニングし、このエ
リアにR・G・B各色カラーフィルタを積層してカラー
フィルタが積層部分を形成することにより、周辺領域は
ほぼ全波長領域で光が吸収され、カラーフィルタが積層
形成されていない場合に比べ、大幅に透過率が低下する
ため、駆動表示領域に中間以下の暗い画像を表示して
も、周辺領域の高明度による駆動表示領域の視覚上の明
るさ低下を生じず、明るくコントラストに優れた反射型
カラー液晶表示装置を提供できる。
【0079】また、本発明によれば、反射型偏光板を駆
動表示領域16と重なった部分にのみ設けるめ、周辺領
域を透過した光は、反射型偏光板に達することなく直接
吸収層に到達し、そのまま吸収される。従ってこの部分
は黒表示となるため、駆動表示領域に中間以下の暗い画
像を表示しても、周辺領域の高明度による視覚上の明る
さ低下を生じず、明るくコントラストに優れた反射型カ
ラー液晶表示装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における反射型カラー
液晶表示装置の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における反射型カラー
液晶表示装置の配置関係を示す平面図である。
【図3】従来の反射型カラー液晶表示装置の配置関係を
示す平面図である。
【図4】従来の反射型カラー液晶表示装置の画像の表示
領域を示す平面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態における反射型カラー
液晶表示装置に用いるカラーフィルタの製造法および構
成を示す平面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における反射型カラー
液晶表示装置に用いるカラーフィルタの分光特性を示す
図である。
【図7】本発明の第1の実施形態の変形例における反射
型カラー液晶表示装置に用いるカラーフィルタの構成を
示す断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態における反射型カラー
液晶表示装置の構成を示す断面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態における反射型カラー
液晶表示装置の配置関係を示す平面図である。
【図10】本発明の第3の実施形態における反射型カラ
ー液晶表示装置の構成を示す断面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態における反射型カラ
ー液晶表示装置の配置関係を示す平面図である。
【符号の説明】
1、1a 第1の基板 2、2a 第2の基板 3 第1の電極 4 第2の電極 5 シール材 6 ネマチック液晶 6a 下液晶分子配向方向 6b 上液晶分子配向方向 7 赤カラーフィルタ 8 緑カラーフィルタ 9 青カラーフィルタ 10 保護膜 11 偏光板 11a 偏光板の透過軸 12 位相差板(Zタイプ) 12a 位相差板の延伸軸 13 拡散層 14 反射型偏光板 14a 反射型偏光板の透過軸 15 光吸収層 16 駆動表示領域 17 周辺領域 17a カラーフィルタ積層部分 17b カラーフィルタ積層部分 18 フォトマスク 19 反射型偏光板 19a 反射型偏光板の透過軸 20 STN液晶素子(225゜ツイスト) 20a 下液晶分子配向方向 20b 上液晶分子配向方向 21 STN液晶素子(240゜ツイスト) 21a 下液晶分子配向方向 21b 上液晶分子配向方向 22 ねじれ位相差板 22a ねじれ位相差板の下液晶分子配向方向 22b ねじれ位相差板の上液晶分子配向方向 23 STN液晶素子(225゜ツイスト) 31 青カラーフィルタの分光特性曲線 32 緑カラーフィルタの分光特性曲線 33 赤カラーフィルタの分光特性曲線 34 青・緑・赤カラーフィルタの積層部分の分光特性
曲線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電極を有する第1の基板と第2の
    電極を有する第2の基板が前記基板のうちどちらか1方
    の基板に赤色、緑色、青色の3色のカラーフィルタを有
    し前記第1の基板と第2の基板との間に180〜270
    ゜ツイスト配向しているネマチック液晶を狭持してなる
    STN液晶素子と、前記第2の基板の外側に設ける偏光
    板と、該偏光板と第2の基板との間に設ける位相差板
    と、前記第1の基板の外側に設ける拡散層と、該拡散層
    の外側に設ける反射型偏光板と、該反射型偏光板の外側
    に設ける光吸収層とを具備する反射型カラー液晶表示装
    置であって、前記STN液晶素子の周辺領域にカラーフ
    ィルター積層部分を設けることを特徴とする反射型カラ
    ー液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 第1の電極を有する第1の基板と第2の
    電極を有する第2の基板が前記基板のうちどちらか1方
    の基板に赤色、緑色、青色の3色のカラーフィルタを有
    し前記第1の基板と第2の基板との間に180〜270
    ゜ツイスト配向しているネマチック液晶を狭持してなる
    STN液晶素子と、前記第2の基板の外側に設ける偏光
    板と、該偏光板と第2の基板との間に設けるねじれ位相
    差板と、前記第1の基板の外側に設ける拡散層と、該拡
    散層の外側に設ける反射型偏光板と、該反射型偏光板の
    外側に設ける光吸収層とを具備する反射型カラー液晶表
    示装置であって、前記STN液晶素子の周辺領域にカラ
    ーフィルター積層部分を設けることを特徴とする反射型
    カラー液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 第1の電極を有する第1の基板と第2の
    電極を有する第2の基板が前記基板のうちどちらか1方
    の基板に赤色、緑色、青色の3色のカラーフィルタを有
    し前記第1の基板と第2の基板との間に180〜270
    ゜ツイスト配向しているネマチック液晶を狭持してなる
    STN液晶素子と、前記第2の基板の外側に設ける偏光
    板と、該偏光板と第2の基板との間に設ける位相差板
    と、前記第1の基板の外側に設ける拡散層と、該拡散層
    の外側に設ける反射型偏光板と、該反射型偏光板の外側
    に設ける光吸収層とを具備する反射型カラー液晶表示装
    置であって、前記反射型偏光板が前記STN液晶素子の
    駆動表示領域と同一の大きさで且つ前記駆動表示領域の
    全域と重なるように形成されていることを特徴とする反
    射型カラー液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 第1の電極を有する第1の基板と第2の
    電極を有する第2の基板が前記基板のうちどちらか1方
    の基板に赤色、緑色、青色の3色のカラーフィルタを有
    し前記第1の基板と第2の基板との間に180〜270
    ゜ツイスト配向しているネマチック液晶を狭持してなる
    STN液晶素子と、前記第2の基板の外側に設ける偏光
    板と、該偏光板と第2の基板との間に設けるねじれ位相
    差板と、前記第1の基板の外側に設ける拡散層と、該拡
    散層の外側に設ける反射型偏光板と、該反射型偏光板の
    外側に設ける光吸収層とを具備する反射型カラー液晶表
    示装置であって、前記反射型偏光板が前記STN液晶素
    子の駆動表示領域と同一の大きさで且つ前記駆動表示領
    域の全域と重なるように形成されていることを特徴とす
    る反射型カラー液晶表示装置。
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