JP2000110596A - 多気筒内燃機関の制御方法と装置 - Google Patents

多気筒内燃機関の制御方法と装置

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JP2000110596A
JP2000110596A JP10284414A JP28441498A JP2000110596A JP 2000110596 A JP2000110596 A JP 2000110596A JP 10284414 A JP10284414 A JP 10284414A JP 28441498 A JP28441498 A JP 28441498A JP 2000110596 A JP2000110596 A JP 2000110596A
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combustion engine
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cylinders
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Kiyoshi Miyashita
清 宮下
Hiroyuki Miyashita
裕之 宮下
Yukio Matsumura
幸雄 松村
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い出力を必要としないとき、燃料を供給す
る気筒数を減らし、燃費の向上が図れる多気筒内燃機関
の制御方法を提供する。 【解決手段】 多気筒内燃機関の各気筒に対する燃料の
分配供給に分配軸機構を用い、分配機本体1内に固定し
た分配バレル2内に、分配機本体1の外部から回転と軸
方向の移動が付与される分配軸3を組み見込み、この分
配軸3の外周の一部に設けた噴射分配溝34と分配機本
体1の外部からの送油管37を、分配機本体1と分配バ
レル2及び分配軸3に順次連通するよう設けた通油路で
常時連通するように接続し、前記分配バレル2に、分配
軸3の回転で噴射分配溝34が連通して、それぞれが内
燃機関の各気筒における噴射弁に接続される分配口29
を内燃機関の気筒数と等しい数だけ設け、この分配口2
9を分配バレル2の軸方向に位置を違えて配置し、内燃
機関の回転条件に応じて分配軸3を軸方向に移動させ、
燃料を供給する気筒数を増減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多気筒内燃機関
の制御方法と装置、更に詳しくは、内燃機関の気筒に対
する燃料の供給を工夫し、内燃機関が特定の運転条件に
あるとき稼働気筒数を減らすことにより、燃費の向上や
騒音の低減が図れるようにした制御方法と装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】内燃機関として知られているディーゼル
機関やガソリン機関は、自動車をはじめ各種産業機械の
動力源として広く使用されており、大きな出力、円滑な
回転を得るために、これらの内燃機関は複数の気筒を有
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車用多
気筒内燃機関の場合、各気筒への燃料の供給は、自動車
の運転条件に合わせ、高速走行時や始動時には多く、惰
性や下り坂の走行や低速走行時、停車中のアイドリング
時には少なくなるように制御され、燃費の無駄をできる
だけ省くようにしているが、従来の制御方法は、低速走
行時、停車中のアイドリング時等、内燃機関の高出力を
必要としない時においても、全気筒への燃料の供給を同
時に均一に行っている。
【0004】しかしながら、自動車の低速走行時、停車
中のアイドリング時等は高い出力を必要とせず、内燃機
関が停止しない状態を維持すればよいが、全気筒への燃
料の供給は、いくら供給量を少なくしたとしても、全気
筒で燃料を消費することになり、このため、内燃機関の
出力は過剰ぎみとなり、かつ、燃料の消費に無駄が生じ
ている。
【0005】また、ディーゼル機関において、燃料噴射
方法として、噴射始めから終わりまで一回の連続した供
給であると、例えば、低速走行時、停車中のアイドリン
グ時等に、どうしても自発火遅れが発生し、複合燃焼で
圧力が異常に高くなり、これがノッキングと騒音や振動
の原因になると共に、燃費の無駄だけでなく不完全燃焼
の状態となり、排ガスによる環境の悪化を生じさせる。
【0006】そこで、この発明の課題は、高い出力を必
要としないとき、燃料を供給する気筒数を減らし、稼働
気筒数の削減で燃費の向上が図れると共に、ディーゼル
機関においては自発火遅れの発生をなくし、ノッキング
や騒音の低減が可能になり、燃料の完全燃焼を実現でき
る多気筒内燃機関の制御方法と装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため、請求項1の発明は、多気筒内燃機関の所要の
気筒に開放弁を設け、この内燃機関が特定の運転条件に
あるとき、開放弁を設けた気筒に対して燃料の供給を絶
つと共に開放弁を開弁することにより、稼働する気筒の
数を減少させる構成を採用したものである。
【0008】請求項2の発明は、多気筒内燃機関の各気
筒に対する燃料の分配供給に分配軸機構を用い、所要の
気筒に開放弁を設け、この内燃機関が特定の運転条件に
あるとき、分配軸機構の作動で開放弁を設けた気筒に対
して燃料の供給を絶つと共に開放弁を開弁することによ
り、稼働する気筒の数を減少させる構成を採用したもの
である。
【0009】請求項3の発明は、分配機本体内に固定し
た分配バレル内に、分配機本体の外部から回転と軸方向
の移動が付与される分配軸を組み見込み、この分配軸の
外周の一部に設けた噴射分配溝と分配機本体の外部から
の送油管を、分配機本体と分配バレル及び分配軸に順次
連通するよう設けた通油路で常時連通するように接続
し、前記分配バレルに、分配軸の回転で噴射分配溝が連
通して通過していくと共に、それぞれが内燃機関の各気
筒における噴射弁に接続される分配口を内燃機関の気筒
数と等しい数だけ設け、この分配口を分配バレルの軸方
向に位置を違えて配置し、分配軸の回転時に該分配軸の
軸方向の位相の変化で、一回転における噴射分配溝の分
配口との連通数を増減できるようにした構成を採用した
ものである。
【0010】請求項4の発明は、多気筒内燃機関の各気
筒に対する燃料の分配供給に分配軸機構を用い、この分
配軸機構の作動で各気筒に対する燃料の供給を複数に分
断して行う構成を採用したものである。
【0011】請求項5の発明は、分配機本体内に固定し
た分配バレル内に、分配機本体の外部から回転が付与さ
れる分配軸を組み込み、この分配軸の外周の一部に設け
た噴射分配溝と分配機本体の外部からの送油管を、分配
機本体と分配バレル及び分配軸に順次連通するよう設け
た通油路で常時連通するように接続し、前記分配バレル
に、分配軸の回転で噴射分配溝が連通して通過していく
と共に、それぞれが内燃機関の各気筒における噴射弁に
接続される分配口を内燃機関の気筒数と等しい数だけ設
け、前記噴射分配溝を回転方向に対して複数に分断した
形状に形成した構成を採用したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
示例と共に説明する。
【0013】図1乃至図3は、特定の運転条件にあると
き、稼働する気筒の数を減少させることができる内燃機
関の例であり、この内燃機関は自吸式のガソリンエンジ
ンで四気筒の場合を示し、所定の配列とした第1乃至第
4気筒(シリンダ)51、52、53、54の各ピスト
ン55がクランク軸56に接続され、各気筒51、5
2、53、54のシリンダに燃料吸入弁57と排気弁5
8が設けられ、これらの各燃料吸入弁57と排気弁58
は既知の機構によって、気筒のサイクルにタイミングを
合わせて開閉動作をするようになっていると共に、各気
筒の燃料吸入弁57は燃料通路59を介して気化器と接
続され、気筒数を削減するときに、燃料の供給が絶たれ
るようにする気筒51、53には、開放弁60が別途設
けられている。
【0014】上記気筒51、53の燃料吸入弁57と気
化器を接続する燃料通路59は、気筒51、53の上部
に設けた室61で開放弁60と導通しており、図示の場
合、気筒51、53の燃料通路59は、一本の通路を途
中で二方に分岐して両気筒51、53の燃料吸入弁57
と開放弁60に室61を介して接続し、この燃料通路5
9の分岐部分を挟んで入り側に吸入弁62と出側に外気
弁63が組み込まれ、吸入弁62と外気弁63はシリン
ダ64やソレノイドに連結したロッド65とリンク66
を介して接続され、該シリンダ64の伸縮動で開弁と閉
弁が同調して交互に行われるようになっている。
【0015】この燃料通路59は、通常吸入弁62が開
弁して外気弁63が閉弁し、開放弁60の開弁時にこれ
とは逆に、吸入弁62が閉弁して外気弁63が開弁し、
燃料の供給が絶たれた気筒51、53内を外気に導通す
ることになる。
【0016】このように、燃料の供給が絶たれる気筒5
1、53に開放弁60を設け、燃料の供給が絶たれたと
き、開放弁60を開弁して気筒51、53内を外気に導
通させるようにすれば、気筒51、53内の圧縮によっ
て内燃機関に負荷が発生するのを防止することができ
る。なお、図示省略したが、常時稼働する気筒52、5
4の燃料吸入弁57も別の燃料通路を介して気化器に接
続され、燃料の供給が絶たれる気筒51、53の燃料通
路と別にすることにより、気筒51、53に燃料の供給
を絶ったとき、常時稼働する気筒52、54に対する気
化燃料の供給圧力の変動発生を抑えることができる。
【0017】また、燃料吸入弁57と開放弁60を室6
1で導通させることにより、燃料通路59の本数を個々
に接続する場合に比べて削減できると共に、気化燃料に
よって開放弁60に対する冷却効果が得られるという利
点がある。
【0018】上記開放弁60の開閉は、シリンダ67や
ソレノイドの伸縮や進退動をラック68とピニオン69
で回転運動に変換し、ピニオン69の軸70に固定した
カム71の回転で上下動するタペット72の上端をロッ
カーアーム73に連結し、該ロッカーアーム73の揺動
で開放弁60を開閉動させるようになっており、この開
閉弁60は閉弁時に気筒内の気密を保ち、気筒への燃料
の供給が絶たれると、シリンダ67の作動で開弁するこ
とになる。
【0019】なお、図示の場合、気筒数の削減数は、四
気筒を内燃機関の低速回転時に二気筒にするものを例示
したが、内燃機関は四気筒以上のものであってもよく、
この場合の気筒数の削減数は、内燃機関の回転のバラン
スを崩さない範囲で自由に選択できる。
【0020】この発明の内燃機関は上記のような構成で
あり、内燃機関の高速回転時は、開放弁60と外気弁6
3が閉弁し、全気筒51、52、53、54が稼働して
いる。内燃機関の回転が低速や低出力状態になると、回
転センサ等による回転低下の検出で、シリンダ67が作
動して吸入弁62が閉弁し、逆に外気弁63が開弁し、
気筒51、53に対する燃料の供給が絶たれると共に、
シリンダ67の作動により開放弁60が開弁し、燃料の
供給が絶たれた気筒51、53内を外気に導通すること
になる。
【0021】これにより、内燃機関の低速回転時や低出
力時に稼働する気筒数が減少し、燃費の大幅な向上が図
れることになり、しかも気筒51、53内は外気圧とな
って圧縮が生じないので、稼働する気筒52、54に負
荷がかからないという利点があり、また、内燃機関が高
速回転に復帰すると、回転センサ等による検出で、開放
弁60と外気弁63が閉弁し、吸入弁62が開弁して気
化器から全気筒への燃料の供給が行われる。
【0022】次に、図4乃至図10は、例えば、ディー
ゼルエンジンである多気筒内燃機関と組み合わせ使用す
る分配軸機構の第1の実施の形態を示し、この分配軸機
構は、燃料タンクの燃料を吸引する高圧ポンプと多気筒
内燃機関の間に配置され、該内燃機関の各気筒に対する
燃料の分配供給を行うものであり、内燃機関の低速回転
時や低出力時に燃料を供給する気筒数を減らすことがで
きるようになっていると共に、多気筒内燃機関の燃料供
給が絶たれる気筒には、図1乃至図3で示したと同じよ
うに開放弁が設けられ、燃料供給が絶たれときに気筒内
を外気圧にするようになっている。
【0023】上記分配軸機構は、分配機本体1の内部に
回転及び軸方向の移動が生じないよう固定した筒状の分
配バレル2内に、分配軸3を回転と軸方向の移動が可能
となるよう嵌合させて組み込み、分配機本体1の一端側
の位置に入力軸4を回転自在で軸方向に固定となるよう
軸受4aで支持して設け、分配機本体1の他端側の位置
に分配軸3を軸方向に移動させるための移動手段5が設
けられている。
【0024】上記入力軸4は、分配機本体1の内部側に
位置する端部に横孔6が軸心に沿って設けられ、分配軸
3の入力軸4側の端部に横孔6内へ嵌合する小径軸7が
連成され、入力軸4と分配軸3は、横孔6と小径軸7の
嵌合部分に設けたスプライン8によって結合され、両者
は分配軸3の軸方向の移動を可能にした状態で一体に回
転すると共に、横孔6内には分配軸3を入力軸4に対し
て常時離反する方向に弾性を付勢するスプリング9が縮
設されている。
【0025】前記移動手段5は、図示の場合電磁石を用
いた構造を示し、分配機本体1の端部に固定したケース
10内にコイル11とヨーク12及び可動鉄心13を組
み込んで形成され、可動鉄心13と分配軸3は、中間軸
14とスラスト軸受15を介して軸方向に当接し、コイ
ル11への通電がオフの時、図4のように、スプリング
9の押圧力で分配軸3と可動鉄心13は退動位置にあ
り、分配軸3は中間軸14のフランジ14aが分配機本
体1の端壁に当接することによって、退動位置が規制さ
れる。
【0026】また、電磁石のコイル11への通電がオン
の時、図5のように、発生した磁力で可動鉄心13が前
進動し、スプリング9の弾性に抗して分配軸3を前進位
置に移動させる。分配軸3の前進位置は、小径軸7の先
端が横孔6の内端に当接することによって規制される。
従って、回転する分配軸3は、電磁石への通電のオン、
オフによって、上記した退動位置と前進位置の間を軸方
向に移動し、退動位置と前進位置の何れかに保たれるこ
とになる。
【0027】この移動手段5は、電磁石以外に、各種流
体シリンダや、内燃機関を動力源とする機械的な機構を
採用してもよく、何れにしても、分配軸3が、内燃機関
の高速回転時は前進位置にあり、アイドリング等の低速
回転時は退動位置にあるように移動するものであればよ
く、内燃機関の高速と低速の検出とこれに伴う移動手段
の制御は、機械的な機構以外に各種センサーやコンピュ
ータ等を使用して行うことができる。
【0028】上記入力軸4の分配機本体1から突出する
部分にガバナ機構16が固定され、このガバナ機構16
と多気筒内燃機関の出力軸がタイミングベルトを介して
連動され、入力軸4と分配軸3が多気筒内燃機関と同調
して回転駆動される。
【0029】このガバナ機構16は、ボス17が入力軸
4に外嵌して該入力軸4とキーで結合した固定円板18
と、固定円板18のボス17の部分に回転可能に外嵌す
る回転円筒19と、固定円板18と回転円筒19の対向
面間に組み込んだ複数の可動子20及びスプリング21
によって構成され、回転円筒19は外周面にタイミング
ベルトの係合歯22が設けられ、図9(A)のように、
内部の端面に複数の直線溝23が放射状の配置で設けら
れている。
【0030】また、固定円板18の回転円筒19との対
向面に、図9(B)のように、直線溝23と等しい数の
弧状溝24が設けられ、直方体を円弧状にした形状の可
動子20は、図10(A)、(B)のように、一方側面
に直線溝23へ嵌合する直線突条25と、他方側面に弧
状溝24へ嵌合する弧状突条26とが設けられ、この可
動子20は、スプリング21によって固定円板18と回
転円筒19の対向面間の内周側に常時復帰する弾性が付
勢されている。
【0031】多気筒内燃機関の回転が回転円筒19に入
力されると、これが可動子20を介して固定円板18に
伝わり、入力軸4と分配軸3が回転することになるが、
入力が低速回転時は、可動子20に作用する遠心力がス
プリング21の圧力よりも小さいため、可動子20は固
定円板18と回転円筒19の対向面間の内周側に位置し
て回転を伝達し、入力が高速回転になると、可動子20
に作用する遠心力がスプリング21の圧力に打ち勝ち、
該可動子20は固定円板18と回転円筒19の対向面間
の外側に向けて移動し、この移動により直線溝23と弧
状溝24及び直線突条25と弧状突条26の作用で、固
定円板18と回転円筒19に回転方向への位相のずれを
生じさせ、多気筒内燃機関の速度変化に対応して分配軸
3に、該内燃機関の入力軸に対する回転方向のずれを生
じさせるようになっている。
【0032】前記分配バレル2には、移動手段5寄りの
端部で内周面に設けた環状の給油溝27と、中間部の位
置に設けた通油口28と、該通油口28よりも入力軸4
寄りの位置に設けた分配口29と、該分配口29よりも
入力軸4側の端部に設けた戻し孔30とが形成され、通
油口28と分配口29は多気筒内燃機関の気筒数と等し
い数が、円周方向に一定の間隔で点在した配置になって
いると共に、上記戻し孔30と分配機本体1の移動手段
5寄りの端部に設けた戻し孔31は、分配バレル2と分
配軸3の嵌合面間から漏れた燃料を燃料タンクに戻すこ
とになる。
【0033】また、分配軸3には、径方向に貫通して外
周面で開放する部分で分配バレル2の給油溝27と常時
連通する通油孔32と、分配軸3の外周面の一箇所に設
けられ、分配軸3の回転で通油口28と連通及び遮断す
る減圧溝33と、同じく分配軸3の外周面の一箇所に設
けられ、分配軸3の回転で分配口29と連通及び遮断す
る分配溝34と、通油孔32と連通して分配軸3の軸方
向に沿う通油孔35とが設けられ、上記減圧溝33は通
油孔35と半径方向の通油孔36aで、分配溝34は通
油孔35と半径方向の通油孔36bで各々接続されてい
る。
【0034】分配バレル2の給油溝27は、高圧ポンプ
につながる送油管37と分配機本体1と分配バレル2に
設けた通油路38で接続され、高圧ポンプから燃料が供
給される。この給油溝27は、軸方向に長さを有し、分
配軸3が軸方向に移動して退動位置と前進位置の何れに
あっても通油口28との連通が維持されるようになって
いる。
【0035】図示の場合、分配バレル2の通油口28
は、四気筒の内燃機関に対応するため、分配バレル2の
円周方向に四等分に配置され、軸心を挟んで対向するも
のが一組となり、これが二組ある通油口28の二組の関
係は、分配軸3の退動位置と前進位置の間の移動ストロ
ークに等しい距離だけ軸方向に距離をおいて設けられ、
各通油口28は分配バレル2の外周に設けた環状の溝3
9で連通していると共に、高圧ポンプにつながる排油管
40と通油路41で接続されている。この通油口28に
対する分配軸3の減圧溝33は、該分配軸3が退動位置
にあって回転するとき、退動側に位置する一組の通油口
28と連通し、分配軸3が前進位置で回転するときは二
組の通油口28と連通するように、該分配バレル2の外
周面に軸方向に長く形成されている。
【0036】また、分配バレル2の分配口29は、上記
通油口28と同様、四気筒の内燃機関に対応するため、
分配バレル2の円周方向に四等分に配置され、軸心を挟
んで対向するものが一組となり、これが二組ある通油口
の二組の関係は、分配軸3の退動位置と前進位置の間の
移動ストロークに等しい距離だけ軸方向に間隔をおいて
設けられ、各分配口29は内燃機関の各気筒における噴
射弁に燃料通路42を介して個々に接続される。
【0037】なお、分配バレル2の分配口29に対する
分配溝34の連通開始タイミングは、気筒の上死点に合
うように設定されている。
【0038】この分配口29に対する分配軸3の分配溝
34は、該分配軸3が退動位置にあって回転するとき、
退動側に位置する一組の分配口29と連通し、分配軸3
が前進位置で回転するときは二組の分配口29と連通す
るように、該分配バレル2の外周面に軸方向に長く形成
されている。
【0039】上記のように、分配軸3の退動位置と前進
位置で、分配溝34の分配口29に対する連通数を増減
することは、内燃機関の低速回転時と高速回転時に稼働
する気筒数を増減できる。
【0040】即ち、内燃機関の高速回転時は、移動手段
5への通電をオンとし、分配軸3を前進位置にしておく
と、二組の合計四個の全気筒に対する燃料供給が可能と
なり、また、低速回転時は、移動手段5への通電をオフ
とし、分配軸3を後退位置にすれば、一組二個だけの気
筒に対する燃料供給となり、低速回転時に稼働する気筒
数を減少させることができる。
【0041】図6乃至図8は、分配溝34と減圧溝33
の位相の関係を示し、分配バレル2の分配口29は幅が
狭いのに対し、分配溝34は分配軸3の回転方向に対し
て広幅に形成され、分配口29に分配溝34が連通して
いる間だけ気筒への燃料の供給が行われ、また、分配軸
3の減圧溝33は幅が狭く、分配溝34に対して分配軸
3の回転方向の後方に位置し、分配溝34の回転方向の
後端部が分配口29と連通している時、この減圧溝33
が通油口28と連通するようになっており、従って、気
筒への燃料の供給が終わる直前に、通油孔32の燃料は
燃料タンクに向けて急流し、分配溝34の燃料は瞬間的
に減圧され、これにより、気筒に設けた噴射弁の弁の座
りが速く、燃料の後だれを防止することができる。
【0042】上記分配軸機構を組み合わせ使用して気筒
数を削減するディーゼル内燃機関の基本的な構造は、図
示省略したが、図1乃至図3に示した自吸式のガソリン
エンジンと略同様であり、各気筒に燃料噴射弁と排気弁
を設けると共に、ガソリンエンジンの燃料通路59が給
気通路に変わり、この給気通路が開放弁60と導通し、
かつ、給気通路に吸入弁62と外気弁63が設けられて
いる。
【0043】また、分配軸機構は、直噴式のガソリンエ
ンジンに組み合わせ、燃料の供給と分配に使用すること
ができ、同様の作用効果を得ることができる。
【0044】この発明の分配軸機構の第1の実施の形態
は、上記のような構成であり、内燃機関の高速回転時
は、図5のように、移動手段5の作動により分配軸3は
前進位置にあり、かつ、内燃機関に同調して回転してい
る。
【0045】高圧ポンプから給油溝27に供給された燃
料は、通油孔32を通って分配溝34と減圧溝33のそ
れぞれに供給され、分配軸3の回転で分配溝34は各分
配口29と順番に連通し、内燃機関の各気筒の噴射弁に
対して燃料を供給すると共に、減圧溝33は分配溝34
が各分配口29に対する連通の終わりの時期に通油口2
8と連通し、気筒の噴射弁に対する燃料を減圧する。
【0046】内燃機関が低速回転になると、移動手段5
は作動が解かれ、図4に示すように、スプリング9の弾
性で分配軸3は退動位置に戻り、分配軸3の分配溝34
は退動位置での回転により、前進位置にある二個一組の
分配口29の位置から外れ、残りの二個一組の分配口2
9とは連通し、同じく減圧溝33の通油口28に対する
連通数も減少し、よって、内燃機関の低速回転時には、
燃料の供給によって稼働する気筒の数を減少させること
ができ、これによって、内燃機関の出力を必要最少限に
することにより、燃費の向上を図ることができる。
【0047】次に、図11乃至図15に従って分配軸機
構の第2の実施の形態を説明する。なお、先の第1の実
施の形態と同一部分及び類似部材には同一符号を付し、
相違点のみを説明する。
【0048】この第2の実施の形態の分配軸機構は、分
配機本体1内に固定した分配バレル2内に、分配機本体
1の外部から回転が付与される分配軸3を組み込み、こ
の分配軸3の外周の一部に設けた噴射分配溝34と分配
機本体1の外部高圧ポンプからの送油管37を、分配機
本体1と分配バレル2及び分配軸3に順次連通するよう
設けた通油孔32、35、36a、36bで常時連通す
るように接続し、前記分配バレル2に、分配軸3の回転
で噴射分配溝34が連通して通過していくと共に、それ
ぞれがディーゼル機関の各気筒における噴射弁に接続さ
れる分配口29を内燃機関の気筒数と等しい数だけ設
け、前記噴射分配溝34を回転方向に対して複数に分断
した形状に形成したものであり、各気筒に対して燃料を
分断供給することにより、ディーゼル機関において、自
発火遅れを防ぎ、複合燃焼で圧力が異常に高くなるのを
防止せんとするものである。
【0049】図11のように、入力軸4と分配軸3は、
一体に回転するよう結合されて定位置で回転するよう分
配機本体1内に設けられ、入力軸4の分配機本体1から
突出する端部にディーゼル機関の出力と連動するタイミ
ングプーリ51が固定され、分配バレル2の分配溝34
と減圧溝33は、それぞれディーゼル機関の気筒数に等
しい数が同一円周上に等間隔で配置され、分配バレル2
の分配口29と通油口28も回転時に分配溝34と減圧
溝33に連通し得るように設けられている。
【0050】図13は、分配溝34の形状とこれに対す
る減圧溝33の関係を示し、分配溝34は平面的に矩形
状でその回転方向の中間部に中断部Bが設けられてい
る。従って、分配溝34は中断部Bを挟んで回転方向の
両側が燃料通過部A、Cとなる。
【0051】このように、分配溝34に中断部Bを設け
て気筒への一回毎の燃料の供給を分断すると、ディーゼ
ル機関における自発火遅れによる弊害を防止できる。
【0052】図14(A)、(B)は従来の一回噴射の
説明図であり、図14(A)の如く、一回の噴射時間を
六等分にして三番目が自発火遅れの発火区間とすると、
図14(B)のように一、二番目が爆発状態で三番目の
噴射がなされて燃焼することになり、このため、二つの
異なった燃焼が複合しておき、異常な高圧となってディ
ーゼル機関のノッキングが発生する。
【0053】これに対して、図15(A)、(B)は二
段噴射の説明図であり、一回の噴射時間を五等分にし
て、図15(A)のように一回毎の燃料の噴射を三番目
の部分で分断する二段噴射にすると、図15(B)のよ
うに、一、二番目が爆発状態で三番目の噴射がなく、こ
のため、異常な高圧の発生がなく、ディーゼル機関のノ
ッキングを防ぎ、燃費の低減にもなる。
【0054】なお、第2の実施の形態における分配溝3
4の中断部Bを設けた構造を、先の第1の実施の形態の
分配溝34に採用することができると共に、第1及び第
2の実施の形態の分配軸機構は、共にガソリンエンジン
とディーゼルエンジンの何れにも使用することができ
る。
【0055】
【発明の効果】以上のように、請求項1乃至3の発明に
よると、多気筒内燃機関が特定の運転条件にあるとき、
燃料を供給する気筒数を減らすと共に、燃料供給が絶た
れる気筒を、燃料供給が絶たれたときに開放するように
したので、内燃機関の高出力を必要としない時に燃料を
供給する稼働気筒数を減らし、これにより、燃費の向上
が図れると同時に、気筒数を減らしたときの内燃機関の
抵抗の発生を防ぐことができ、稼働する気筒数を減らし
ても必要な出力の維持が可能になる。
【0056】また、請求項4と5の発明によると、多気
筒内燃機関の各気筒に対する燃料の供給に分配軸機構を
用い、この分配軸機構の作動で各気筒に対する燃料の供
給を複数に分断して行うようにしたので、爆発行程の気
筒における二つの異なった燃焼の複合を防ぎ、これによ
り、ディーゼルエンジンにおける自発火遅れによる弊害
をなくし、ノッキングや騒音の低減が可能になり、燃料
の完全燃焼を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】気筒数の削減を行う内燃機関の縦断正面図
【図2】同上の縦断側面図
【図3】同上の背面図
【図4】分配軸機構の第1の実施の形態を示す気筒数減
少時の縦断面図
【図5】分配軸機構の第1の実施の形態を示す気筒数増
大時の縦断面図
【図6】(A)は分配溝と分配口の部分を示す縦断面
図、(B)は減圧溝と通油口の部分を示す縦断面図
【図7】分配軸の斜視図
【図8】分配溝と減圧溝の位相の関係を示す説明図
【図9】(A)はガバナ機構における回転円筒の正面
図、(B)は同固定円板の正面図
【図10】(A)と(B)はガバナ機構における可動子
の斜視図
【図11】分配軸機構の第2の実施の形態を示す縦断面
【図12】分配溝と分配口の部分を示す縦断面図
【図13】分配溝と減圧溝の位相の関係を示す説明図
【図14】(A)、(B)は燃料噴射における従来の一
回噴射の説明図
【図15】(A)、(B)は燃料噴射におけるこの発明
の二段噴射の説明図
【符号の説明】
1 分配機本体 2 分配バレル 3 分配軸 4 入力軸 5 移動手段 16 ガバナ機構 27 給油溝 28 通油口 29 分配口 32 通油孔 33 減圧溝 34 分配溝 35 通油孔 36 通油孔 51 気筒 52 気筒 53 気筒 54 気筒 55 ピストン 56 クランク軸 57 吸入弁 58 排気弁 59 燃料通路 60 開放弁 61 室 62 吸入弁 63 外気弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮下 裕之 姫路市砥堀655番地の4 (72)発明者 松村 幸雄 姫路市飾磨区須加155番地の2 Fターム(参考) 3G066 AA01 AA07 AB02 AC02 BA17 BA22 CA29 CB05 CB16 CE22 DA02 DB08 DB12 DB13 DC09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多気筒内燃機関の所要の気筒に開放弁を
    設け、この内燃機関が特定の運転条件にあるとき、開放
    弁を設けた気筒に対して燃料の供給を絶つと共に開放弁
    を開弁することにより、稼働する気筒の数を減少させる
    ことを特徴とする多気筒内燃機関の制御方法。
  2. 【請求項2】 多気筒内燃機関の各気筒に対する燃料の
    分配供給に分配軸機構を用い、所要の気筒に開放弁を設
    け、この内燃機関が特定の運転条件にあるとき、分配軸
    機構の作動で開放弁を設けた気筒に対して燃料の供給を
    絶つと共に開放弁を開弁することにより、稼働する気筒
    の数を減少させることを特徴とする多気筒内燃機関の制
    御方法。
  3. 【請求項3】 分配機本体内に固定した分配バレル内
    に、分配機本体の外部から回転と軸方向の移動が付与さ
    れる分配軸を組み込み、この分配軸の外周の一部に設け
    た噴射分配溝と分配機本体の外部からの送油管を、分配
    機本体と分配バレル及び分配軸に順次連通するよう設け
    た通油路で常時連通するように接続し、前記分配バレル
    に、分配軸の回転で噴射分配溝が連通して通過していく
    と共に、それぞれが内燃機関の各気筒における噴射弁に
    接続される分配口を内燃機関の気筒数と等しい数だけ設
    け、この分配口を分配バレルの軸方向に位置を違えて配
    置し、分配軸の回転時に該分配軸の軸方向の位相の変化
    で、一回転における噴射分配溝の分配口との連通数を増
    減できるようにしたことを特徴とする多気筒内燃機関の
    制御装置。
  4. 【請求項4】 多気筒内燃機関の各気筒に対する燃料の
    分配供給に分配軸機構を用い、この分配軸機構の作動で
    各気筒に対する燃料の供給を複数に分断して行うことを
    特徴とする多気筒内燃機関の制御方法。
  5. 【請求項5】 分配機本体内に固定した分配バレル内
    に、分配機本体の外部から回転が付与される分配軸を組
    み見込み、この分配軸の外周の一部に設けた噴射分配溝
    と分配機本体の外部からの送油管を、分配機本体と分配
    バレル及び分配軸に順次連通するよう設けた通油路で常
    時連通するように接続し、前記分配バレルに、分配軸の
    回転で噴射分配溝が連通して通過していくと共に、それ
    ぞれが内燃機関の各気筒における噴射弁に接続される分
    配口を内燃機関の気筒数と等しい数だけ設け、前記噴射
    分配溝を回転方向に対して複数に分断した形状に形成し
    たことを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006150482A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Fujimi Inc 研磨用組成物及びそれを用いた研磨方法

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JP2006150482A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Fujimi Inc 研磨用組成物及びそれを用いた研磨方法
JP4718164B2 (ja) * 2004-11-26 2011-07-06 株式会社フジミインコーポレーテッド 研磨用組成物及びそれを用いた研磨方法

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