JP2000109301A - 改質器の制御装置 - Google Patents

改質器の制御装置

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JP2000109301A
JP2000109301A JP10281666A JP28166698A JP2000109301A JP 2000109301 A JP2000109301 A JP 2000109301A JP 10281666 A JP10281666 A JP 10281666A JP 28166698 A JP28166698 A JP 28166698A JP 2000109301 A JP2000109301 A JP 2000109301A
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Kiichi Motozono
貴一 本園
Katsuji Yamashita
勝司 山下
Masaaki Yamaoka
正明 山岡
Kiyomi Eimiya
清美 永宮
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エネルギー変換器に接続された改質器の運転
を安定化させてハンチングを防止する。 【解決手段】 エネルギー変換器に供給するべき改質ガ
スを改質燃料の改質反応によって生成する改質器の制御
装置において、前記エネルギー変換器の出力に関連する
出力関連量を平滑化する平滑化手段(ステップ1)と、
前記改質器に供給すべき改質燃料の量をこの平滑化手段
によって平滑化された値に基づいて決定する改質燃料量
決定手段(ステップ2)とを備えている。したがって出
力関連量が急激に変化し、また改質反応に遅れがあって
も、改質燃料量の急激な変化が抑制され、その結果、改
質器の運転が安定するとともに、ハンチングが防止され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、メチルアルコー
ルおよび水などの改質燃料を水素リッチガスなどの所望
のガスに改質する改質器に関し、特に改質器に供給する
改質燃料の量を制御する制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の改質器の一例として、メチルア
ルコール(メタノール)と水とを原料として水素ガスを
主体とする改質ガスを生成する改質器が知られている。
この改質器は、銅合金などを触媒として改質反応を生じ
させるものであって、加熱して昇温した改質燃料を触媒
に供給して水素ガスと二酸化炭素ガスとを生成し、また
メタノールを酸素とを反応させて水素ガスと二酸化炭素
ガスとを生成させる。前者の反応が吸熱反応であり、後
者の反応が発熱反応であることにより、改質燃料によっ
て供給する熱量をも加味して熱収支のバランスが図られ
る場合もある。このような改質燃料と酸素との反応を伴
ういわゆる部分酸化反応を併用した燃料電池システムが
特開平9−315801号公報に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】改質器は、上述したよ
うに、液体燃料から可燃性のガスを生成させる装置であ
り、その可燃性ガスを貯留しておき、必要に応じてこれ
を取り出して使用することも可能であり、また上記の公
報に記載されているように、生成した改質ガスを燃料電
池などのエネルギー変換器に供給して電気エネルギーな
どの他の形態のエネルギーとして出力させることも可能
である。燃料電池などのエネルギー変換器に直接連結さ
れた改質器では、そのエネルギー変換器から出力するこ
とのできるエネルギー量が、これに供給される改質ガス
の量すなわち改質器で発生させる改質ガス量によって規
定されるから、改質器の運転をエネルギー変換器に要求
される出力に基づいて制御することになる。具体的に
は、改質器に供給する改質燃料の量を、エネルギー変換
器の要求出力量に応じて制御することになる。
【0004】ところで、改質器での改質反応は、上述し
たように、触媒を介した反応であって、改質燃料の供給
からその供給量に応じた量の改質ガスが生じるまでには
不可避的な遅れが生じる。そのため、エネルギー変換器
に対する出力要求量に応じて改質燃料(炭化水素)を改
質器に供給しても、改質燃料の供給から改質ガスの発生
までの時間的な遅れが原因となって、出力要求量に対し
て改質燃料の供給量が過渡的に多くなり、その結果、改
質反応の進行に伴って改質ガス量が出力要求量に対して
多くなる。そのために改質原料を減少させるものの、そ
の後に設定される改質原料の量が出力要求量に対して相
対的に少なくなり、その結果、再度、改質燃料の量を増
大させる事態が発生する。すなわち制御のハンチングが
生じ、改質ガスの発生量が増減する。このような状況
は、出力要求量が変化することにより生じ、特に改質器
から改質ガスを供給する燃料電池などのエネルギー変換
器の出力が急激に変化した場合に顕著となる。その結
果、燃料電池が出力要求を満たさなくなる可能性があ
る。なお、ハンチングはいずれは収束して改質ガスの発
生量が要求量に収まるが、それまでに時間を要するの
で、結局、改質器の応答性が悪いものとなる。また、改
質燃料が一時的に過剰もしくは過少になることにより、
触媒の温度が不安定になって改質ガスの質が悪化した
り、また生成する改質ガスの量が過剰になって未利用改
質ガスの増大およびそれに伴う効率の低下が生じること
がある。
【0005】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであり、改質器の制御のハンチングを防止し、
また改質器の応答性を高くすることのできる制御装置を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、エネルギー変
換器に供給するべき改質ガスを改質燃料の改質反応によ
って生成する改質器の制御装置において、前記エネルギ
ー変換器の出力に関連する出力関連量を平滑化する平滑
化手段と、前記改質器に供給すべき改質燃料の量をこの
平滑化手段によって平滑化された値に基づいて決定する
改質燃料量決定手段とを備えていることを特徴とするも
のである。
【0007】したがって請求項1の発明においては、エ
ネルギー変換器の出力要求量などの出力に関連する量が
平滑化手段によって平滑化される。これは、例えば出力
関連量を一定時間の間、累積してその平均値を求める処
理あるいは出力関連量が変化した場合に現在値と変化後
の目標値との偏差の中間値を一定時間の間、設定する処
理などであって、出力関連量の変化を改質器での反応の
遅れに対応させるための処理である。そしてこの平滑化
手段で得られた値に基づいて改質器に供給するべき改質
燃料の量が決定される。その結果、改質器に対する改質
燃料供給指令値の急変が抑制され、制御のハンチングが
防止される。
【0008】また、請求項2の発明は、請求項1の構成
に加えて、前記改質燃料量決定手段によって決定された
改質燃料量を、前記平滑化手段で得られた値と現時点の
出力関連量との関係に基づいて補正する補正手段を更に
備えていることを特徴とするものである。
【0009】したがって請求項2の発明においては、例
えば出力関連量を平滑化した値と現時点の出力関連量と
の偏差が大きい場合には、改質器に供給すべき改質燃料
量が補正される。具体的には、前記改質燃料量決定手段
で決定された量が増量補正され、もしくは減量補正され
る。そのため、平滑化した値にのみ基づいて改質燃料量
を決定した場合よりも改質燃料の量が多く、もしくは少
なくなり、その結果、改質器の応答性が良好になる。
【0010】さらに、請求項3の発明は、請求項1もし
くは2の記載した構成に加えて、前記改質器に供給する
べき改質燃料量の下限値を設定する下限値設定手段を更
に備えていることを特徴とするものである。
【0011】したがって請求項3の発明においては、出
力関連量を平滑化して得られた値に基づく改質燃料量の
決定値が下限値より小さい場合には、その改質燃料量が
その下限値に設定される。そのため、改質器とこれを含
むシステムのストールが未然に防止される。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図に示す具体例
に基づいて説明する。先ず、エネルギー変換器の一例で
ある燃料電池により発電をおこなうシステムに改質器を
組み込んだ例の全体的な構成について説明する。図5に
示すように、燃料電池1の水素極(燃料極)側に、改質
器2が接続されている。この改質器2は、改質燃料であ
るメタノールと水との混合物を水素と二酸化炭素とに改
質するものであって、改質燃料を加熱する加熱部3と、
改質部4と、CO酸化部5とを備えている。
【0013】加熱部3は、改質燃料であるメタノールと
水とを加熱してその混合蒸気を生じさせるためのもので
あり、加熱のための熱を発生させる燃焼部6とその熱に
よって改質燃料を蒸発させる蒸発部7とによって構成さ
れている。その燃焼部6としては、加熱のための燃料
(加熱燃料)をバーナによって燃焼させる構造のものや
加熱燃料を触媒によって酸化させる構成のものなどを採
用することができる。したがってこの燃焼部6には、加
熱燃料の一例であるメタノールを供給するポンプ8がイ
ンジェクタ9を介して接続され、また酸化剤の一例であ
る空気を供給するエアー供給部10が設けられている。
このエアー供給部10は具体的には、エアーポンプによ
って構成されている。
【0014】また、蒸発部7には、メタノールと水との
混合液を供給する改質燃料供給部としてポンプ11が接
続されている。そしてこの蒸発部7と前記燃焼部6と
は、熱交換器12によって熱伝達可能に連結されてい
る。
【0015】前記改質部4は、主としてメタノールと水
との改質反応によって水素リッチなガスを発生させるよ
うに構成されている。具体的には、活性温度が280℃
程度の銅系の触媒を用いて、 CHOH+HO→CO+3H …(1) の改質反応によって水素ガスを主体とする改質ガスを生
成するようになっている。またこの改質部4は、メタノ
ールの部分酸化反応によって水素ガスおよび熱を生じさ
せるようになっており、そのためにエアー供給部13か
ら空気が供給されている。すなわち上記の(1)式で示
される改質反応が吸熱反応であり、これに対してメタノ
ールの部分酸化反応である下記の(2)式の反応が発熱
反応であるから、これらの吸熱量と発熱量とをバランス
させることにより、改質部4の温度をほぼ一定に維持さ
せるようになっている。 CHOH+1/2O→2H +CO …(2)
【0016】上記の(1)式で示す改質反応および
(2)式で示す部分酸化反応は理想状態の反応であり、
また二酸化炭素は可逆的に一酸化炭素に変化するので、
実際には、不可避的に一酸化炭素ガスが改質ガスに混入
する。この一酸化炭素は、燃料電池1における水素極の
触媒を被毒する原因となるので、これを除去するために
CO酸化部5が設けられている。このCO酸化部5は、
CO酸化触媒(図示せず)を備えるとともに、エアー供
給部14を備えており、改質部4で生成させた改質ガス
を通過させることにより、改質ガスに含まれる一酸化炭
素を空気中の酸素によって酸化させるように構成されて
いる。
【0017】一方、燃料電池1は、一例として、プロト
ン透過性のある高分子膜を電解質とし、その電解質膜を
挟んで水素極15と酸素極(空気極)16とを設け、こ
のような構成の単電池を多数直並列に接続して構成され
ている。各電極15,16は、拡散層と反応層とによっ
て構成され、水素極15における反応層は、例えば炭素
に白金やその合金あるいはルテニウムなどの触媒を担持
させた多孔質構造とされている。そしてこの水素極15
に前記改質器2が連通され、ここに水素ガスを主体とす
る改質ガスが供給されるようになっている。また酸素極
16には、ポンプなどのエアー供給部17が接続され、
改質ガス中の水素と反応させるための酸素を供給するよ
うになっている。
【0018】なお、各電極15,16には、外部負荷と
してバッテリー18やインバータ19が閉回路を構成す
るように接続されている。またこの閉回路には、電流セ
ンサ20が介装されている。さらにインバータ19に
は、外部負荷とした例えばモータ21が接続されてい
る。このモータ21は、例えば車両の走行のための動力
源とされる。
【0019】上記の水素極15で生じる水素のイオン化
および電解質膜を介した酸化反応は、燃料電池1に供給
した水素ガスの全てについて生じる訳ではなく、その反
応効率は、数十%であり、したがって水素極15側から
の排ガスには未利用の可燃性ガスすなわち水素ガスが含
まれている。これを有効利用するために、水素極15側
の排ガスを前記燃焼部6に戻すためのリターン管22
が、燃料電池1と燃焼部6とを連通した状態に配置され
ている。またこのリターン管22の中間部には、その内
部を流動するガスの流量を制御するための流量調整弁2
3が介装されている。なお、この流量値調整弁23はそ
の開度を電気的に制御するように構成されている。さら
に、このリターン管22は、その内部を流動するガス
を、燃焼部6に供給せずに適宜に外部に排出できるよう
に構成されている。
【0020】前記ポンプ11による改質燃料供給量を制
御するための電子制御装置(ECU)24が設けられて
いる。この電子制御装置24は、電流センサ20によっ
て検出された燃料電池1の出力電流(FC電流)と、予
め記憶しているデータおよびプログラムに従って演算を
おこない、改質燃料量を決定するとともに、その決定さ
れた量の改質燃料を供給するようにポンプ11に対して
指令信号を出力するように構成されている。したがって
この出力電流(FC電流)がこの発明における出力関連
量に相当している。
【0021】つぎに上述した改質器2を対象としたこの
発明による制御装置による制御例を説明する。図1はそ
の制御例を説明するためのフローチャートであって、先
ず、エネルギー変換器である燃料電池1での出力関連量
を平滑化する(ステップ1)。その出力関連量は、一例
として燃料電池1の出力電流(FC電流)であり、また
その平滑化処理は、FC電流の過去数回のサンプリング
値の平均値を求める移動平均やLPF(ローパスフィル
タ)による処理などの演算処理であり、図1には、現時
点以前の過去数十秒間の出力電流の平均値It を求める
例を示してある。したがってこのステップ1の機能がこ
の発明の平滑化手段に相当する。
【0022】つぎにステップ1で求められた値(具体的
には出力電流の平均値)It に基づいて最適な改質燃料
量(改質メタノール量)Fm を算出する(ステップ
2)。図5に示す構成の改質器2は、メタノールの水蒸
気改質反応と部分酸化改質反応とによって水素ガスを生
成するものであり、したがって CHOH(g)+HO→3H+CO CHOH(g)+1/2O→2H+CO の反応式で表される反応が生じる。その水蒸気改質反応
と部分酸化改質反応との割合をそれぞれ、α、β(=1
−α)とし、かつ改質率をγとすると、1モルの改質燃
料(改質メタノール)から得られる改質水素量は、(3
α+2β)γとなる。
【0023】一方、燃料電池1では、水素が下記のよう
にイオンに分解し、電子が導線を流れる。 H→2H+2e しかしながら改質水素の全てを電流に変換できる訳では
ないので、全改質水素に占める反応改質水素量の割合を
改質水素利用率ζとすると、1モルの改質水素から得ら
れる電流は 2(3α+2β)γζF[C/S]([C/S]=[A]) となる。なお、Fはファラデー定数[C/mol]である。
したがって改質メタノール量Fm [mol/s]は Fm=It /{2(3α+2β)γζF}[mol/s] として求めることができる。したがってこのステップ2
の機能がこの発明における改質燃料量決定手段に相当す
る。
【0024】ステップ2で求められた改質メタノール量
Fm は、出力電流値を平滑化した値に基づくものである
から、出力電流がステップ的に(すなわち不連続に)大
きく変化した場合には、改質メタノール量Fm が相対的
に少なくなり、あるいは反対に過剰になる場合がある。
これを是正するために、ステップ3では、改質燃料量の
補正をおこなう。すなわち、現在の出力電流値If とス
テップ1で求められた平滑化した電流値It との偏差Δ
Iを求め、その電流値偏差ΔIと予め記憶している補正
マップとに基づいて改質メタノール量の補正量を求め
る。図2にはその補正マップの一例を示してあり、電流
値偏差ΔIが正の場合には、改質メタノール量の増量補
正をおこない、また反対に負の場合には、減量補正をお
こなう。したがってこのステップ3の機能がこの発明に
おける補正手段に相当する。
【0025】前述したように図2に示す改質器2では、
改質部4における触媒の活性温度が280℃程度の比較
的高い温度であること、その温度を維持するための熱が
改質燃料の有する熱と部分酸化反応による熱とでまかな
われていることにより、触媒を活性温度に維持するため
には、所定の最低量以上の改質燃料を供給し続ける必要
がある。そこでステップ4では、改質器2のアイドリン
グ時の改質メタノール量すなわち改質燃料の下限値とス
テップ3を経て決定されている改質メタノール量Fm と
を比較し、その多い方の値を採用して改質メタノール量
指令値とする。したがって燃料電池1で要求している改
質ガスが僅少であっても、上記のように予め定めた下限
値以上の改質燃料が改質部4に供給され、その結果、改
質触媒の温度が活性温度あるいは予め定めた所定温度以
上に維持される。このステップ4の機能がこの発明の下
限値設定手段に相当する。
【0026】したがって上記の制御によれば、燃料電池
1の出力電流に基づく替わりにその電流値を平滑化した
値に基づいて改質燃料量を決定しているので、改質器2
に対して供給する改質メタノール量の指令値が急激に変
化することがなくなり、そのために蒸発部7での温度変
化が抑制され、均質かつ良質な改質ガスを得ることがで
きる。また、ステップ2について説明したように、出力
電流値を平滑化した値に基づいて改質メタノール量を求
めるに際して、改質率や水素利用率などを考慮するの
で、未利用水素ガスの発生量が少ない効率の良い運転を
おこなうことができる。これを図に基づいて説明する
と、改質メタノール指令値M1 で供給した改質メタノー
ルに基づいて生成される改質水素量をF1 とすると、こ
の場合に燃料電池1で取り出すことのできる最大電力は
P1 となり、これは図3の電流・電圧特性線図における
A点で示される。すなわちP1 の等パワー線と改質水素
量F1 時の電流・電圧(I−V特性)線との交点で示さ
れる。すなわち出力P1 を得るための最低限必要な改質
水素量がF1 であり、また改質メタノールの最少必要量
がM1 となる。この最少必要量M1 が前述したステップ
2での説明で述べた手順で求められる。
【0027】そして例えばP2 の出力が要求される時に
改質水素量をF1 に設定したとすると、電流・電圧の動
作点は図3のB点となる。これに対して出力P2 の最適
動作点は、P2 の等パワー線と改質水素量F2 時のI−
V特性線との交点Cであるから、このB点とC点との電
流差に比例した分の水素ガスが未利用水素ガスとなって
しまい、効率が低下する。上述したステップ2では、各
要求パワーに応じた最大パワーポイントを算出して改質
メタノール量を決定するので、出力がP2 の場合には、
C点で運転することになり、その結果、未利用水素ガス
量を抑制して効率の良い運転が可能になる。
【0028】さらに上述した制御装置では、ステップ3
についての説明で述べたように、改質燃料量を補正する
ので、応答性を向上させることができる。すなわち図4
の(A)は水素要求量に対して改質メタノール量の補正
をおこなわない場合を示しており、水素要求量が増大し
た時点t0 で改質メタノール量を増大させても改質反応
の遅れによって、改質水素量がその要求量に達する時点
t1 までに長い時間が掛かる。これに対して(B)に示
すように、現在の出力電流値に相当する現在の改質水素
量と平滑化した出力関連量に相当する水素要求量との偏
差が大きいことにより、改質メタノール量を増量補正す
ると、改質水素量の増大割合が大きくなり、改質水素量
が水素要求量に達する時点t2 までの時間が短くなる。
すなわち改質水素量の応答性が向上する。
【0029】そして、ステップ4について説明したよう
に、この発明に係る制御装置では、改質メタノール量の
下限値を予め設定し、出力電流などの出力関連量に基づ
いて求めた改質メタノール量がその下限値を下回った場
合には、その下限値で決まる量の改質メタノールを供給
するので、改質器2の最低限の運転を確保して改質水素
を生成させることができ、したがってエアコン用コンプ
レッサなどの補機に対する電力の供給を継続でき、シス
テムのストールを未然に回避することができる。
【0030】なお、上述した例では、改質燃料としてメ
タノールを例示したが、この発明で対象とする改質器は
メタノール以外の炭化水素を燃料とするものであっても
よい。またこの発明ではエネルギー変換器は、上述した
燃料電池以外の装置であってもよい。さらにこの発明に
おける出力関連量は、上述した燃料電池の出力電流値以
外に、車両におけるアクセル開度や動作している補機類
の容量の総計などであってもよい。そして、出力関連量
の平滑化の方法は、上述の具体例で示した方法以外に、
過去数サンプル回の平滑前信号を値順に並べ、中間値付
近の値のみについて平均をとるメディアンフィルタなど
を採用することができる。さらにまた改質燃料量を補正
する場合、上述したようにマップを利用しておこなえ
ば、演算が容易になるなどの利点があるが、この発明で
は、改質燃料量の補正量を演算して求めることとしても
よい。そしてまた上記の例では、現在の出力電流値と平
滑化した出力電流値との偏差に基づいて改質燃料量を補
正することとしたが、この発明では、要は、現在の出力
関連量と平滑化した出力関連量との関係に基づいて補正
をおこなえばよいのであって、上記の具体例に限定され
ない。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の発明によ
れば、エネルギー変換器の出力関連量に基づいて改質器
の改質燃料量を制御するにあたり、出力関連量を平滑化
し、その平滑化した値に基づいて改質燃料量を決定する
ように構成したから、出力関連量の変化が急激であり、
また改質反応に時間的な遅れがあっても、改質燃料量や
改質ガス量の変動を抑制して改質器の運転を安定化し、
ハンチングを防止できると同時に、良質な改質ガスを得
ることができる。
【0032】また、請求項2の発明によれば、出力関連
量を平滑化した値に基づいて改質燃料量を決定するとし
ても、出力関連量を平滑化した値と現在の出力関連量と
の関係に基づいて補正をおこなうので、改質ガス量ある
いはエネルギー変換器の出力の応答性を向上させること
ができる。
【0033】さらに請求項3の発明によれば、出力関連
量を平滑化した値に基づいて改質燃料量を決定するとし
ても、その改質燃料量が予め定めた下限値を下回った場
合にはその下限値の改質燃料量が設定されるので、改質
器の運転を必要最低限で継続でき、その結果、改質器お
よびその改質ガスを使用するエネルギー変換器を含むシ
ステム全体のストールを未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による制御装置で実行される制御例
を説明するためのフローチャートである。
【図2】 改質メタノール量の補正マップの一例を示す
図である。
【図3】 改質水素量ごとの電流・電圧特性線図であ
る。
【図4】 (A)は水素要求量に対して改質メタノール
量を補正しない場合の改質水素量の変化を示す図であ
り、(B)は水素要求量に対して改質メタノール量を補
正した場合の改質水素量の変化を示す図である。
【図5】 改質器を燃料電池に接続したシステムの全体
的な構成を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1…燃料電池、 2…改質器、 3…加熱部、 4…改
質部、 23…蒸発管、 24…電子制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山岡 正明 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 永宮 清美 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 4G040 EA02 EA06 EB03 EB43 5H027 AA06 BA01 BA09 BA16 DD03 KK56 MM12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エネルギー変換器に供給するべき改質ガ
    スを改質燃料の改質反応によって生成する改質器の制御
    装置において、 前記エネルギー変換器の出力に関連する出力関連量を平
    滑化する平滑化手段と、 前記改質器に供給すべき改質燃料の量をこの平滑化手段
    によって平滑化された値に基づいて決定する改質燃料量
    決定手段とを備えていることを特徴とする改質器の制御
    装置。
  2. 【請求項2】 前記改質燃料量決定手段によって決定さ
    れた改質燃料量を、前記平滑化手段で得られた値と現時
    点の出力関連量との関係に基づいて補正する補正手段を
    更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の改質
    器の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記改質器に供給するべき改質燃料量の
    下限値を設定する下限値設定手段を更に備えていること
    を特徴とする請求項1または2に記載の改質器の制御装
    置。
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