JP2000109177A

JP2000109177A - コンテナ

Info

Publication number: JP2000109177A
Application number: JP10285638A
Authority: JP
Inventors: Shojiro Tsuboi; 鐘二郎坪井
Original assignee: BUSHU UNYU SOKO KK; TSUBOI TOKUSHU SHATAI KK
Current assignee: BUSHU UNYU SOKO KK; TSUBOI TOKUSHU SHATAI KK
Priority date: 1998-10-07
Filing date: 1998-10-07
Publication date: 2000-04-18

Abstract

(57)【要約】【課題】床面に造り付けにした固定式のローラ機構で
ありながら、荷物の出し入れ時には通常のローラコンベ
アと同じように使用することができるとともに、コンテ
ナ輸送時にはローラ機構を床面内に格納して積載荷物を
平らな床面上に安定に載置することができる格納式のロ
ーラ機構を備えたコンテナを提供する。【解決手段】コンテナ１の床面２に位置して車両の前
後方向に向けて配設した荷物出し入れ用のローラ機構４
を備え、該ローラ機構４は、ローラ設置溝３内に敷設さ
れた膨張・収縮自在な気密式の袋体５と、該袋体の上に
ローラ設置溝に沿って載せられたローラ支持部材６と、
該ローラ支持部材上に回転自在に取り付けられた自転式
のローラ７とからなり、袋体５が膨らんでいない状態で
はローラ７がコンテナの床面２よりも下側に位置し、か
つ、袋体５が膨らんだ状態ではローラ７が床面２から所
定高さだけコンテナ内へ突出するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は荷物輸送用のコンテ
ナに関し、特に、床面に格納式のローラ機構を備えたコ
ンテナに関する。

【０００２】

【従来の技術】コンテナをトレーラやトラックの荷台、
あるいは貨物列車の台車上に積んだり卸したりするに
は、クレーンなどの重機を用いて行なうのが一般的であ
るが、コンテナ内への荷物の積み卸し作業自体は人力に
頼っているのがほとんどあった。トラックの荷台には、
ジョロダー形式の浮上可能な積み卸し装置を備えたもの
も見られるが、従来のコンテナにはこの種の装置はまっ
たく備えられていない。このため、コンテナへの荷物の
積み卸し作業に際しては、労力の軽減と作業の効率化を
図るため、荷物出し入れ用のローラコンベアをコンテナ
内に敷き、この上に荷物を載せて転がすことにより、荷
物をコンテナ内に運び込んだり、持ち出したりする方法
が採られていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のローラコンベアを用いた荷物の積み卸し方法の
場合、荷物の積み卸し作業を行なう都度、ローラコンベ
アを持ち出してコンテナの床面に敷かねばならず、作業
が面倒であるという問題があった。また、積み卸し作業
が終わったら、次の場所での積み卸し作業のためにコン
テナ内の何処かにローラコンベアを収納して持ち運ぶ
か、あるいは次の積み卸し作業先にも同様のローラコン
ベアを用意しておく必要があり、コンテナの運用に手間
がかかるという問題があった。

【０００４】このような問題をなくすため、ローラコン
ベアをコンテナの床面に作り付けにしておくことが考え
られるが、ただ単に作り付けにした場合、コンテナ内に
積み込まれた荷物はローラの上に載ったままとなり、そ
のままではコンテナ輸送中に転がって倒れたり、荷崩れ
を引き起こすおそれがある。したがって、このような事
故を防止するためには、専用のストッパ機構を設けた
り、ロープやゴムベルトなどで荷物を縛りつけるなどの
何らかの対策が必要となる。

【０００５】本発明は、上記のような問題を解決するた
めになされたもので、コンテナの床面に造り付けにした
固定式のローラ機構でありながら、荷物の出し入れ時に
は通常のローラコンベアと同じように使用することがで
きるとともに、コンテナ輸送時にはローラ機構をコンテ
ナの床面内に格納して積載荷物を平らな床面上に安定に
載置することができる格納式のローラ機構を備えたコン
テナを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のコンテナは、コンテナ床面に位置して車両
の前後方向に向けて配設した荷物出し入れ用のローラ機
構を備え、該ローラ機構は、コンテナ床面に形成された
ローラ設置溝内に位置して溝底の長手方向全長にわたっ
て敷設された膨張・収縮自在な気密式の袋体と、該袋体
の上にローラ設置溝に沿って載せられたローラ支持部材
と、該ローラ支持部材上に回転自在に取り付けられた自
転式のローラとからなり、前記袋体内に高圧気体もしく
は高圧液体を送給・排出して袋体を膨張・収縮させるこ
とにより、前記袋体が膨らんでいない状態では前記ロー
ラがコンテナ床面よりも下側に位置し、かつ、前記袋体
が膨らんだ状態では袋体上に載せられたローラ支持部材
が持ち上げられて前記ローラがコンテナ床面から所定高
さだけコンテナ内に突出するようにしたものである。

【０００７】このような構成とした場合、荷物の出し入
れに際し、袋体内に高圧気体もしくは高圧流体を送給し
て袋体を膨らませれば、袋体の上に載っているローラ支
持部材とローラが一緒になって上昇し、ローラをコンテ
ナ床面から所定高さだけコンテナ内に突出させることが
できる。したがって、この突出したローラ上に荷物を載
せて転がすことにより、従来のローラコンベアと同じよ
うにコンテナ内へ荷物を簡単に出し入れすることができ
る。

【０００８】一方、荷物の出し入れが終わった時点で、
前記袋体内の高圧気体もしくは高圧流体を外部へ排出し
て袋体を縮めれば、袋体の上に載っているローラ支持部
材とローラも一緒になって下降し、ローラはコンテナ床
面よりも下側まで下がって見えなくなる。したがって、
それまでローラ上に載っていた荷物は、そのままの状態
でゆっくりと下降して、平らなコンテナ床面上に安定に
載置される。このため、コンテナの輸送中にコンテナ内
で積み荷が簡単に移動して荷崩れを起こすというような
ことがなくなる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図１〜図３に、本発明に係
るコンテナの一実施の形態を示す。図１は本発明に係る
コンテナの床面に設置されたローラ機構の構造を示すも
ので、（ａ）はローラ下降時の略示縦断面図、（ｂ）は
ローラ上昇時の略示縦断面図、図２は前記ローラ機構の
略示平面図、図３は本発明に係るコンテナを積み込んだ
トレーラを後方から見た略示外観図である。

【００１０】図示例に係るコンテナは、コンテナ１の床
面２に位置して、４条のローラ設置溝３が所定間隔をお
いて車両の前後方向に向けて形成されており、これらロ
ーラ設置溝３内に、次のような構造からなる格納式のロ
ーラ機構４をそれぞれ配設したものである。

【００１１】すなわち、前記ローラ設置溝３内に配設さ
れたローラ機構４は、高圧エアを送給することによって
風船状に膨らむ繊維強化合成ゴムなどで作られた気密式
の袋体５を備えており、この袋体５をローラ設置溝３の
溝底に位置して溝の長手方向全長にわたって敷設し、さ
らに、この袋体５の上に、断面Ｈ形をしたローラ支持部
材６を載せ、このローラ支持部材６の上部側左右の側壁
部間に、自転式のローラ７を回転自在に掛け渡して取り
付けたものである。

【００１２】そして、前記袋体５が縮んでいる状態にお
いては、図１（ａ）に示すように、ローラ７がコンテナ
の床面２よりも下側に下がって隠れ、袋体５に高圧エア
を送給して膨らませた状態においては、図１（ｂ）に示
すようにローラ７がコンテナ床面２から所定の高さだけ
コンテナ２内へ突出するように、前記ローラ設置溝３、
袋体５、ローラ支持部材６、ローラ７の寸法関係を設定
したものである。

【００１３】図４に、高圧エアを送給して前記袋体５を
膨張・収縮させるための高圧エア駆動装置を示す。この
例の高圧エア駆動装置１６は、コンプレッサ８、蓄圧用
のサブタンク９、水抜き用のストレーナ１０、タンク圧
力計１１、圧力調整用のレギュレータ１２、各袋体５へ
の高圧エアの送給と排気を切り換えるコントロールバル
ブ１３、エア供給口１４ａ〜１４ｄを通じて各袋体５へ
高圧エアを分配送給するエア分配管１４とから構成され
ている。なお、エア分配管１４の端部に設けられたバル
ブ１５は、緊急時などに袋体５内の高圧エアを急速排気
し、ローラ７を急速下降させるためのバルブである。ま
た、１９ａ，１９ｂは配管接続用のワンタッチカプラー
である。

【００１４】前記高圧エア駆動装置１６は、コンプレッ
サ用の電源とともに、前記コンテナ１の所望の位置に一
体的に付設したり、あるいは、コンテナを輸送するトレ
ーラやトラックの荷台、あるいは貨物列車の台車に一体
的に組み込んだり、さらには、可搬式としてコンテナと
は独立に持ち運んだり、固定式として必要な荷役作業場
所に設置するなど、コンテナ使用者の要求に応じて種々
の運用形態が採られるものである。その場合は、蓄圧用
のサブタンク９の前後いずれかの配管を簡単に着脱でき
るようにしておき、コンプレッサと簡便に接続可能とす
る。

【００１５】次に、上記コンテナの使用方法を説明す
る。高圧エア駆動装置１６が接続されていない状態で
は、袋体５は図１（ａ）のように縮んだままの状態とな
っている。したがって、その上に載せられているローラ
支持部材６とローラ７も、図示するようにコンテナの床
面２よりも下側に位置し、隠れて見えない状態となって
いる。

【００１６】コンテナ１へ荷物の出し入れを行なう場
合、車両コンプレッサからの配管チューブを用いてワン
タッチカプラー１９ａ，１９ｂによりサブタンク９と接
続し、その後コンプレッサ８を稼働し、高圧エアの送給
を開始する。コンプレッサから送給される高圧エアは、
一旦サブタンク６に蓄積された後、ストレーナ１０、タ
ンク圧力計１１を介してレギュレータ１２に送られる。
レギュレータ１２は、送られてきた高圧エアを所定の圧
力に調整した後、コントールバルブ１３に送る。

【００１７】稼働開始時には、コントールバルブ１３の
バルブ切替スイッチ１３ａは排気口１３ｂ側に設定され
ており、レギュレータ１２から送られてきた圧力調整後
の高圧エアは、排気口１３ｂを通じて外部へ排気され
る。また、このときエア分配管１４も排気口１３ｂにつ
ながるようになっており、各袋体５もエア分配管１４を
通じて排気状態となっている。したがって、高圧エア駆
動装置１６を駆動開始しただけでは、各袋体５は図１
（ａ）に示すように縮んだままの状態となっている。

【００１８】この状態で、コントロールバルブ１３のバ
ルブ切替スイッチ１３ａをエア分配管１４側に切り替え
ると、レギュレータ１２から送られてきた高圧エアはエ
ア分配管１４側へ送給され、エア分配管１４を通じて各
ローラ機構４の袋体５へそれぞれ送給される。

【００１９】各ローラ機構４の袋体５は、この送られて
くる高圧エアによって徐々に膨らんでいき、その上に載
せられたローラ支持部材６も一緒になって上昇してい
く。そして、ローラ支持部材６の下縁部がローラ設置溝
３の側壁に形成されたストッパ３ａに当たった時点で袋
体５の膨張がとまり、袋体５は図１（ｂ）に示すように
膨らんだままとなる。この結果、それまでコンテナ１の
床面２よりも下側に隠れていたローラ７が、床面２から
所定の高さだけコンテナ内へ突出した状態となり、ロー
ラ機構４は使用可能な状態に設定される。

【００２０】この状態で荷物を積み込むには、例えばパ
レット１７などに載せられた荷物１８をフォークリフト
車や人力でローラ７の上まで運んで載せた後、ローラ７
上を転がしながらコンテナの奥へ運び込めばよい。これ
によって、通常のローラコンベアと何ら変わることなく
荷物を積み込むことができる。

【００２１】荷物を積み終えたら、コントールバルブ１
３のバルブ切替スイッチ１３ａを再び排気口１３ｂ側に
切り替える。これによって、レギュレータ１２から送ら
れてくる高圧エアは排気口１３ｂから外部へ排気される
とともに、各袋体５内に溜まっている高圧エアもエア分
配管１４を通じて排気口１３ｂから外部へ排気され、各
袋５は図１（ｂ）の膨らんだ状態から、図１（ａ）の元
の縮んだ状態へと戻っていく。

【００２２】各袋体５が縮んでいくと、それぞれの袋体
５上に載せられたローラ支持部材６とローラ７も一緒に
なって下がっていく。そして、最終的に、図１（ａ）の
状態まで下がるとローラ７はパレット１７の下面から離
れ、ローラ設置溝３内に完全に格納される。

【００２３】ローラ７がローラ設置溝３内に完全に格納
されたら、荷物の積み込み作業が終了する。

【００２４】このようにしてコンテナ１への荷物の積み
込み作業が終わったら、コンテナの扉を閉め、例えばク
レーンで吊り下げて図３のようにトレーラの荷台に積ん
だ後、目的の地へと輸送する。

【００２５】上記したように、本発明のコンテナは、荷
物の積み込み作業が終わった時点で、各ローラ機構４の
ローラ７はローラ設置溝３内に引き込まれて格納される
ので、コンテナ１内に積み込まれた荷物は、図１（ａ）
に示すように、コンテナの平らな床面２上に安定に載置
された状態となる。このため、コンテナ輸送中の振動な
どで荷物が移動して荷崩れを起こすというようなことが
なくなる。

【００２６】なお、前記説明では、コンテナ内に荷物を
積み込む場合を例に採ったが、コンテナ内に積み込まれ
ている荷物を運び出す場合も同じ様に行なうことができ
る。この場合には、袋体５はその上に荷物を載せたまま
で膨張動作を行なうことになるが、最大積載荷重以上の
圧力エアを発生可能な高圧エア駆動装置１６を装備する
とともに、最大積載荷重にも十分に耐え得る強度の袋体
５を用いるようにすれば、何ら問題を生じることはな
い。

【００２７】また、高圧エアを用いて袋体５を膨張・収
縮する場合を例示したが、高圧エアだけに限るものでは
なく、例えば油圧やエンジン排気ガスなど、他の高圧気
体や高圧流体を用いて膨張・収縮させてもよいものであ
る。

【００２８】また、荷物１８をパレット１７上に載せて
積み込む場合を例示したが、パレット１７を用いること
なく、荷物１８を直接ローラ７上に載せて積み込んでも
よいことは言うまでもない。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
コンテナの床面に造り付けにした固定式のローラ機構で
ありながら、荷物の出し入れ時には通常のローラコンベ
アと同じように使用することができるとともに、コンテ
ナ輸送時にはローラ機構をコンテナの床面内に格納して
積載荷物を平らな床面上に安定に載置することができる
ので、荷物出し入れ時の利便性と輸送時の安全性の両方
に優れたコンテナを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るコンテナの床面に設置されたロー
ラ機構の構造を示すもので、（ａ）はローラ下降時の略
示縦断面図、（ｂ）はローラ上昇時の略示縦断面図であ
る。

【図２】ローラ機構の略示平面図である。

【図３】本発明に係るコンテナを積み込んだトレーラを
後方から見た略示外観図である。

【図４】ローラ機構を駆動するための高圧エア駆動装置
の構成例を示す図である。

【符号の説明】

１コンテナ２コンテナの床面３ローラ設置溝３ａストッパ４ローラ機構５袋体６ローラ支持部材７ローラ８コンプレッサ９サブタンク１０ストレーナ１１タンク圧力計１２レギュレータ１３コントロールバルブ１３ａバルブ切替スイッチ１４エア分配管１４ａ〜１４ｄエア供給口１５バルブ１６高圧エア駆動装置１７パレット１８荷物１９ａ，ｂワンタッチカプラー

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】コンテナ床面に位置して車両の前後方向
に向けて配設した荷物出し入れ用のローラ機構を備え、該ローラ機構は、コンテナ床面に形成されたローラ設置
溝内に位置して溝底の長手方向全長にわたって敷設され
た膨張・収縮自在な気密式の袋体と、該袋体の上にロー
ラ設置溝に沿って載せられたローラ支持部材と、該ロー
ラ支持部材上に回転自在に取り付けられた自転式のロー
ラとからなり、前記袋体内に高圧気体もしくは高圧液体を送給・排出し
て袋体を膨張・収縮させることにより、前記袋体が膨ら
んでいない状態では前記ローラがコンテナ床面よりも下
側に位置し、かつ、前記袋体が膨らんだ状態では袋体上
に載せられたローラ支持部材が持ち上げられて前記ロー
ラがコンテナ床面から所定高さだけコンテナ内に突出す
るようにしたことを特徴とするコンテナ。