JP2000109166A - 包装装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 緩衝保護機能を損なうことなく包装材料の少
ない包装装置を得る。 【解決手段】 前部に羽根車２が突出し、後部にモータ
ー３が突出し、モーター３の中間部の外周から外側に延
び出し自由端側が羽根車２の外方に延びた複数本の取付
足４を備えた換気扇１をモーター３を底側にして周囲に
隙間をもって収納する段ボール箱７と、換気扇１をモー
ター３と複数本の取付足４とを嵌合した状態で段ボール
箱７内に保持する段ボール紙よりなる第１の緩衝部材８
と、換気扇１の羽根車２の外周を囲む段ボール紙よりな
る第２の緩衝部材９とを備え、緩衝部材８は、段ボール
箱７の底面上に嵌合できる中空構造であり、その上面の
支持面１０のほぼ中央にモーター３と取付足４の基部側
とを嵌合する抜孔１１を有し、緩衝部材９は、緩衝部材
８の支持面１０と段ボール箱７の蓋の内面とに端面があ
たり、羽根車２と取付足４の自由端側との間において両
者を離隔する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は電気製品等の物品の
包装装置に関し、特に、モーターの回転軸に羽根車が装
着され、モーターの外周から複数本の取付足が羽根車を
囲むように突出した換気扇に適した包装装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】換気扇のように前部に強度の低い突出部
分として羽根車があり、後部に強度の高い突出部分とし
てモーターの一端側が突出し、モーターの中間部の外周
から複数本の腕状の取付足が延びた物品は、従来におい
ては例えば実公昭６２―１１１３号公報や、特開平３―
９８８７５号公報に示されているような包装装置によっ
て包装されてきた。即ち、図１３に示すように換気扇の
羽根車を囲むように構成された四角形状の角枠４０の羽
根車４１の臨む側に角枠ホルダー４２が装着され、モー
ター４３の突出側にモーターホルダー４４が装着され
て、換気扇が角枠ホルダー４２とモーターホルダー４４
との間に挟み込まれ、これら三者が一括して段ボール紙
よりなる外箱４５に収納されている。角枠ホルダー４２
は、各辺がアングル形の断面をした段ボール紙よりなる
四角形の枠体に構成され、その枠内の四隅に角枠４０の
角部４６を保持するスチロール製のコーナーホルダー４
７が固着された構成である。

【０００３】モーターホルダー４４は、二重折りにした
段ボール紙の片側の板面の中央に台形の突部４８が曲げ
形成された構成であり、その突部４８の一部が開設され
てモーター４３の突出側を嵌合させるモーター収納部４
９として構成されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の換
気扇の包装装置にあっては、この種の換気扇の角枠４０
部分が衝撃に特に弱く、損傷を受け易いため角枠４０の
緩衝保護を、スチロール製のコーナーホルダー４７等を
単体や段ボール紙に固着した状態で用いて行なってい
る。このため廃棄時には面倒でも材料を分別しなくては
ならず、廃棄がしにくく、材料のリサイクルもしにく
い。包装対象の物品としての換気扇の中には、前述した
構成のうちの角枠４０を欠いた構成の換気扇もあるが、
その包装も同様な包装装置でなされている。

【０００５】角枠を持たない換気扇は、複数本の取付足
がモーターの中間部の外周から外側に延び出し中間で屈
曲しそのまま自由端となった取付部を構成している。複
数本の取付足の自由端側は羽根車を囲むように配置され
ている。こうした構成の物品では、取付足が片持ち状態
であるため、外箱に圧縮荷重がかかると取付足が撓み強
度の低い羽根車に当り羽根車が損傷するようなことが起
きる。このような場合には、コーナーホルダーは角枠の
保護には機能するが、角枠に結合していない取付足の撓
み防止には機能しない。

【０００６】本発明は、上記した従来の問題点を資源の
有効利用の観点に立って解消しようとするものであり、
その課題とするところは、前部に強度の低い突出部分が
突出し、後部に強度の高い突出部分が突出し、この強度
の高い突出部分の中間部の外周から外側に延び出し中間
で屈曲して自由端側が前記強度の低い突出部分の外方に
延びた複数本の腕を備えた物品の包装装置について、緩
衝保護機能を損なうことなくその包装材料を極力少なく
すること、廃棄性、リサイクル性の向上を推進するこ
と、組立性の向上やコストの低減を推進することであ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に請求項１の発明は、前部に強度の低い突出部分が突出
し、後部に強度の高い突出部分が突出し、強度の高い突
出部分の中間部の外周から外側に延び出し中間で屈曲し
て自由端側が前記強度の低い突出部分の外方に延びた複
数本の腕を備えた換気扇等の物品を強度の高い突出部分
を底側にして周囲に隙間をもって収納する段ボール箱
と、物品をその強度の高い突出部分と複数本の腕とを嵌
合した状態で段ボール箱内に保持する段ボール紙よりな
る第１の緩衝部材と、物品の強度の低い突出部分の外周
を囲む段ボール紙よりなる第２の緩衝部材とを備えさ
せ、その第１の緩衝部材は、段ボール箱の底面上に嵌合
できる中空構造とし、その上面の支持面のほぼ中央に強
度の高い突出部分と複数本の腕の基部側とを嵌合する抜
孔を形成し、第２の緩衝部材は、第１の緩衝部材の支持
面と段ボール箱の蓋の内面とに端面があたり、強度の低
い突出部分と複数本の腕の自由端側との間において両者
を離隔し、強度の低い突出部分と段ボール箱の蓋の内面
との間に空間を形成する構成とする手段を採用する。

【０００８】前記課題を達成するために請求項２の発明
は、前記構成の物品を強度の高い突出部分を底側にして
複数個積み重ねて周囲に隙間をもって収納する段ボール
箱と、各物品をその強度の高い突出部分と複数本の腕と
を嵌合した状態で段ボール箱内に保持する段ボール紙よ
りなる複数個の第１の緩衝部材と、各物品の強度の低い
突出部分の外周を囲む段ボール紙よりなる複数個の第２
の緩衝部材と、段ボール箱内を多段に仕切る段ボール紙
よりなる仕切部材とを備えさせ、その第１の緩衝部材
は、段ボール箱の底面上又は仕切部材上に嵌装できる中
空構造とし、その上面の支持面のほぼ中央に強度の高い
突出部分と複数本の腕の基部側とを嵌合する抜孔を形成
し、第２の緩衝部材は、第１の緩衝部材の支持面と段ボ
ール箱の蓋の内面又は仕切部材の内面とに端面があた
り、強度の低い突出部分と複数本の腕の自由端側との間
において両者を離隔し、強度の低い突出部分と段ボール
箱の蓋の内面又は仕切部材の内面との間に空間を形成す
る構成とする手段を採用する。

【０００９】前記課題を達成するために請求項３の発明
は、請求項１に係る前記手段における段ボール箱内に、
段ボール箱内で物品の各腕の自由端側に当り各腕を保持
する段ボール紙の積層材による緩衝部材を設ける手段を
採用する。

【００１０】前記課題を達成するために請求項４の発明
は、請求項２に係る前記手段における仕切部材を、物品
を跨ぐ門型に構成し、各物品ごとに配設する手段を採用
する。

【００１１】前記課題を達成するために請求項５の発明
は、前記構成の物品を強度の高い突出部分を底側にして
周囲に隙間をもって収納する段ボール箱と、物品を、段
ボール箱内に固定する固定部材とを備えさせ、その固定
部材は、段ボール箱の蓋又は底の内面に当接する段ボー
ル紙のシートの片面に物品の各腕の自由端を着脱可能に
固定する固定用突部を備えた構成とし、固定用突部に各
腕の自由端をそれぞれ固定して固定部材と物品とを一体
化して段ボール箱内に物品の強度の高い突出部分を蓋側
又は底側にして収め込む手段を採用する。

【００１２】前記課題を達成するために請求項６の発明
は、請求項１〜請求項５までのいずれかに係る前記手段
における物品の強度の高い突出部分が底側に、強度の低
い突出部分が蓋側になるような状態を示す表示を段ボー
ル箱の外表に設ける手段を採用する。

【００１３】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。 実施の形態１．図１〜図５に示すこの実施の形態１の包
装装置は、前部に強度の低い突出部分が突出し、後部に
強度の高い突出部分が突出し、この強度の高い突出部分
の中間部の外周から外側に延び出し中間で屈曲して自由
端側が前記強度の低い突出部分の外方に延びた複数本の
腕を備えた物品の包装に供するものである。このような
物品としては図１に示すような換気扇１を挙げることが
でき、この実施の形態では、物品とは換気扇１を示すこ
ととする。換気扇１は、前部に強度の低い突出部分とし
て羽根車２がモーター３の回転軸端に装着されている。
換気扇１の後部は、強度の高い突出部分としてモーター
３の一端側が突出している。モーター３の中間部の外周
から四本のアーム状の取付足４が放射状に延出してい
る。四本の取付足４は、帯状材で構成され中間で屈曲し
てそのおのおのの自由端側が羽根車２の外方に延び、自
由端は羽根車２の前方において取付部としてフランジ５
を形成している。各取付足４のフランジ５には取付用の
ネジを挿通するネジ挿通孔６が設けられている。この種
の換気扇１は、取付足４が内側に撓むと羽根車２に接触
し、羽根車２が損傷を受け易い。

【００１４】この包装装置は、上記した構成の換気扇１
のモーター３の反回転軸側の一端を底側にして周囲に隙
間をもって収納する大きさの有底有蓋で六面体の段ボー
ル箱７と、換気扇１をそのモーター３の反回転軸側の部
分と四本の取付足４の基部側とを嵌合した状態で段ボー
ル箱７内に保持する段ボール紙よりなる第１の緩衝部材
８と、換気扇１の羽根車２の外周を囲む段ボール紙より
なる第２の緩衝部材９とを備えた構成である。第１の緩
衝部材８は、段ボール箱７の底面上に嵌合できる中空構
造であり、その上面の支持面１０のほぼ中央にモーター
３の後部側と四本の取付足４の基部側（モーター３との
結合側）とを嵌合する抜孔１１が形成されている。展開
形状の第１の緩衝部材８は、図２に示すように段ボール
箱７の内底面の平面積にほぼ等しい支持面１０となる面
１２と底面となる面１３との間と、面１２，１３の両端
縁とに立ち面１４を曲げ罫線１５を介して連接した保管
し易い長方形の平板であり、各曲げ罫線１５を折り曲げ
両端の立ち面１４を重ね合わせて接着剤やステッチング
ワイヤ等で固定することにより図３に示すような角筒状
の第１の緩衝部材８に組立てることができる。

【００１５】抜孔１１は、支持面１０の中央に開設され
たモーター３を嵌合する角形のモーター嵌合部１６と、
このモーター嵌合部１６の四隅部から放射状に延びるス
リット状の取付足嵌合部１７とからなる。第２の緩衝部
材９は、図５に示すように一枚の段ボール紙をコルゲー
トの走る目の方向が中心線方向になるように円筒や角筒
に曲げ形成してなり、第１の緩衝部材８の支持面１０と
段ボール箱７の蓋の内面とに端面があたり、羽根車２と
取付足４との間に介在される。

【００１６】包装にあたっては、まず換気扇１のモータ
ー３の反回転軸側を第１の緩衝部材８の支持面１０の抜
孔１１のモーター嵌合部１６に合わせ、四本の取付足４
の基部側をそれぞれ取付足嵌合部１７に対応させて、モ
ーター３と取付足４を抜孔１１に嵌め込む。モーター３
の反回転軸側端は第１の緩衝部材８の底面に当り、各取
付足４は屈曲部あたりまでの基部が第１の緩衝部材８の
中空部１８に収まる。取付足４が取付足嵌合部１７に嵌
まることにより、換気扇１は回り止めされた安定な状態
に固定される。この換気扇１と第１の緩衝部材８との組
付け総体を、第１の緩衝部材８の底面を下にして段ボー
ル箱７の底側に収納する。この後、第２の緩衝部材９を
羽根車２の外側を囲むように第１の緩衝部材８の支持面
１０に載置し、段ボール箱７の蓋を閉じ、封緘すれば完
成した包装形態となる。包装状態では、反回転軸側端を
除く周囲は全て段ボール箱７の内面から離れており、良
好な空気緩衝効果が得られる。羽根車２は上方からの荷
重に対しては、第２の緩衝部材９によって緩衝保護さ
れ、取付足４の内方への撓みに対しても第２の緩衝部材
９によって緩衝保護される。

【００１７】このように、この包装装置による第１の緩
衝部材８の組立ても含む包装作業は極めて容易であり、
手作業でも機械作業でも行なうことができ、緩衝保護機
能を損なうことなく包装材料を極力少なくすることがで
きるうえ、段ボール紙だけで構成されているため、廃棄
性、リサイクル性も向上する。第２の緩衝部材９は、目
の方向が縦方向になっているので圧縮荷重に対する緩衝
保護機能も優れている。

【００１８】なお、第１の緩衝部材８は四角形のスリー
ブの両端を蓋フラップの曲げ込みにより塞いだ箱型に構
成してもよい。また、取付足４が二本や三本の場合に
は、抜孔１１の取付足嵌合部１７もそれに対応して形成
することになる。

【００１９】実施の形態２．図６，７，８に示すこの実
施の形態２の包装装置も、実施の形態１で示した物品の
包装装置であり、基本的な構成は実施の形態１で示した
ものと同じである。従って、実施の形態１のものと同じ
部分は、実施の形態１のものと同じ符号を用いそれらに
ついての説明は省略する。

【００２０】この包装装置は、複数の換気扇１を一つの
段ボール箱７に多段に包装するようにしたものである。
即ち、実施の形態１の段ボール箱７より深さの深い段ボ
ール箱７とし、これを例えば、門型に構成した仕切部材
１９により上下に二等分して、実施の形態１で示した第
１の緩衝部材８と第２の緩衝部材９を二組使って、二個
の換気扇１を仕切部材１９の下段と上段とに積層状態に
包装する。

【００２１】仕切部材１９は図７に示すように段ボール
箱７の対向する内側面に当接する二面の立上り面２０の
間に曲げ罫線１５を介して仕切面２１を形成した構成で
あり、段ボール紙の目の方向は図７に矢印で示すように
立上り面２０の立ち方向に設定されている。第１の緩衝
部材８は、立上り面２０間に装着するため実施の形態１
のものより少し幅寸法が小さくなる。下段については仕
切部材１９の仕切面２１と第１の緩衝部材８の支持面１
０との間に第２の緩衝部材９を介在させ、上段について
は第１の緩衝部材８の支持面１０と上段の仕切部材１９
の仕切面２１の裏面の間に第２の緩衝部材９を介在させ
る。なお、それぞれに仕切部材１９を設けることで、質
量の大きい換気扇１の包装にも対応することができる
が、質量がそれほどでもない換気扇１では、最上段の仕
切部材１９は省略することもできる。仕切部材１９は、
目の方向が立上り面２０について縦方向になっているた
め圧縮荷重に強く、しかも、立上り面２０が段ボール箱
７の内側面と第１の緩衝部材８の立ち面１４とに挟み込
まれているため、安定した門型の形態で換気扇１を跨が
せておくことができる。このような、集合包装形態を採
ることにより、包装容積の縮小と包装材料の削減を推進
することができる。これ以外の構成及び機能は実施の形
態１のものと同じである。

【００２２】なお、羽根車２の前面を覆う羽根ガードを
備えた換気扇１については、図８に示すように別の段ボ
ール箱２２に別梱包した羽根ガードを仕切部材１９の仕
切面２１上に重ねて段ボール箱７内に包装する。

【００２３】実施の形態３．図９に示すこの実施の形態
３の包装装置も、実施の形態１で示した物品の包装装置
であり、基本的な構成は実施の形態１で示したものと同
じである。従って、実施の形態１のものと同じ部分は、
実施の形態１のものと同じ符号を用いそれらについての
説明は省略する。

【００２４】この包装装置は、実施の形態１で示した包
装装置に圧縮荷重に対する強化策と羽根車２の保護機能
の強化策とを講じたものであり、実施の形態１で示した
ものの段ボール箱７の蓋の内面と、第２の緩衝部材９と
の間に、第３の緩衝部材２３を設けた構成である。第３
の緩衝部材２３は、段ボール箱７の蓋の平面積とほぼ同
じ平面積の段ボールシート２４に各取付足４の自由端の
フランジ５がそれぞれ当る段ボール紙の積層材による緩
衝体２５を貼り付けた構成である。また、第１の緩衝部
材８の底面と取付足４の基部との間にも段ボール紙の積
層材による緩衝体２６を介在させている。

【００２５】こうした構成を採ることにより、かなり強
い圧縮荷重が加わっても、緩衝体２５とこれに当接して
いる取付足４とにより荷重を担わせ、緩衝体２６により
受け支えうるので、羽根車２の破損を防止することがで
きる。また、取付足４も拘束状態になるためその外力に
よる変形や撓みを防止することができる。これ以外の構
成及び機能は実施の形態１のものと同じである。

【００２６】実施の形態４．図１０，１１，１２に示す
この実施の形態４の包装装置も、実施の形態１で示した
物品の包装装置であり、物品についての構成は実施の形
態１で示したものと同じである。従って、物品に係る部
分については実施の形態１のものと同じ符号を用いそれ
らについての説明は省略する。

【００２７】この包装装置は、換気扇１のモーター３の
反回転軸側端を除く周囲を隙間をもって収納しうる段ボ
ール箱７と、段ボール箱７内に換気扇１を固定する固定
部材２７とから構成した簡素なものである。固定部材２
７は、段ボール箱７の蓋又は底の内面に当接する方形の
段ボールシート２８の片面に換気扇１の各取付足４のフ
ランジ５をネジ２９により着脱可能に固定する固定用突
部としての合板の駒３０を備えた構成である。この各駒
３０に各取付足４のフランジ５をネジ２９により締め固
定して固定部材２７と換気扇１とを一体化しておいて、
段ボール箱７内に収め込む包装装置である。

【００２８】駒３０は、本駒と称される木製のものでも
良いが、乾燥して割れ易くネジ２９の利きが悪くなるこ
ともあるので、割れもなくネジ２９の利きも良いパーチ
クルボード等の合板が適している。この包装装置は、段
ボール箱７と固定部材２７だけのいたって簡素な構成で
あるが、段ボールシート２８の所定箇所に換気扇１がし
っかり固定された状態で段ボール箱７内に周囲に空気緩
衝部を保持して包装されるため、緩衝保護機能は良好で
あり、包装コストも低減する。

【００２９】実施の形態１，２，３も含め図１２に示す
ようなケアーマーク３１等の表示で換気扇１のモーター
３が段ボール箱７の底側に、羽根車２が蓋側になるよう
な状態を段ボール箱の外表に表示することによって、保
管や荷役並びに落下試験などにおいて空気緩衝機能の優
れた包装装置の下方部で圧縮荷重に対応することができ
る。

【００３０】

【発明の効果】以上、実施の形態で説明したとおり、請
求項１の発明によれば前部に強度の低い突出部分が突出
し、後部に強度の高い突出部分が突出し、この強度の高
い突出部分の中間部の外周から外側に延び出し中間で屈
曲して自由端側が前記強度の低い突出部分の外方に延び
た複数本の腕を備えた物品を、少ない包装材料で緩衝保
護することができ、廃棄性、リサイクル性、組立性も向
上する。

【００３１】請求項２の発明によれば、前部に強度の低
い突出部分が突出し、後部に強度の高い突出部分が突出
し、この強度の高い突出部分の中間部の外周から外側に
延び出し中間で屈曲して自由端側が前記強度の低い突出
部分の外方に延びた複数本の腕を備えた複数の物品を、
小容積で少ない包装材料により緩衝保護することがで
き、廃棄性、リサイクル性、組立性も向上する。

【００３２】請求項３の発明によれば、請求項１に係る
前記効果とともに圧縮荷重に対する緩衝保護機能が向上
する。

【００３３】請求項４の発明によれば、請求項２に係る
前記効果とともに圧縮荷重に対する緩衝保護機能が向上
する。

【００３４】請求項５の発明によれば、前部に強度の低
い突出部分が突出し、後部に強度の高い突出部分が突出
し、この強度の高い突出部分の中間部の外周から外側に
延び出し中間で屈曲して自由端側が前記強度の低い突出
部分の外方に延びた複数本の腕を備えた複数の物品を、
少ない包装材料により緩衝保護することができ、廃棄
性、リサイクル性も向上し、包装コストも低減する。

【００３５】請求項６の発明によれば、請求項１〜請求
項５までのいずれかに係る前記効果とともに、保護緩衝
機能の良好な姿勢が分り、保管や輸送における物品の損
傷を未然に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 実施の形態１の包装装置の断面図である。

【図２】 実施の形態１の包装装置の第１の緩衝部材の
展開図である。

【図３】 実施の形態１の包装装置の第１の緩衝部材の
斜視図である。

【図４】 実施の形態１の包装装置の第２の緩衝部材の
端面図である。

【図５】 実施の形態１の包装装置の第２の緩衝部材の
側面図である。

【図６】 実施の形態２の包装装置の断面図である。

【図７】 実施の形態２の包装装置の仕切部材の展開図
である。

【図８】 実施の形態２の他の包装装置を仕切部材を除
いて示す斜視図である。

【図９】 実施の形態３の包装装置の断面図である。

【図１０】 実施の形態４の包装装置の断面図である。

【図１１】 実施の形態４の包装装置の固定部材の斜視
図である。

【図１２】 実施の形態４の包装装置の表示を示す正面
図である。

【図１３】 従来の換気扇包装装置の分解斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 換気扇、 ２ 羽根車、 ３ モーター、 ４ 取
付足、 ５ フランジ、 ７ 段ボール箱、 ８ 第１
の緩衝部材、 ９ 第２の緩衝部材、 １０支持面、
１１ 抜孔、 １６ モーター嵌合部、 １７ 取付足
嵌合部、 １９ 仕切部材、 ２１ 仕切面、 ２３
第３の緩衝部材、 ２５ 緩衝体、２７ 固定部材、
２９ ネジ、 ３０ 駒、 ３１ ケアーマーク。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前部に強度の低い突出部分が突出し、後
   部に強度の高い突出部分が突出し、この強度の高い突出
   部分の中間部の外周から外側に延び出し中間で屈曲して
   自由端側が前記強度の低い突出部分の外方に延びた複数
   本の腕を備えた物品を前記強度の高い突出部分を底側に
   して周囲に隙間をもって収納する段ボール箱と、前記物
   品をその強度の高い突出部分と前記複数本の腕とを嵌合
   した状態で前記段ボール箱内に保持する段ボール紙より
   なる第１の緩衝部材と、前記物品の前記強度の低い突出
   部分の外周を囲む段ボール紙よりなる第２の緩衝部材と
   を備え、前記第１の緩衝部材は、前記段ボール箱の底面
   上に嵌合できる中空構造であり、その上面の支持面のほ
   ぼ中央に前記強度の高い突出部分と前記複数本の腕の基
   部側とを嵌合する抜孔を有し、前記第２の緩衝部材は、
   前記第１の緩衝部材の前記支持面と前記段ボール箱の蓋
   の内面とに端面があたり、前記強度の低い突出部分と前
   記複数本の腕の自由端側との間において両者を離隔し、
   その強度の低い突出部分と前記段ボール箱の蓋の内面と
   の間に空間を形成している構成の包装装置。
2. 【請求項２】 前部に強度の低い突出部分が突出し、後
   部に強度の高い突出部分が突出し、この強度の高い突出
   部分の中間部の外周から外側に延び出し中間で屈曲して
   自由端側が前記強度の低い突出部分の外方に延びた複数
   本の腕を備えた物品を前記強度の高い突出部分を底側に
   して複数個積み重ねて周囲に隙間をもって収納する段ボ
   ール箱と、前記各物品をその強度の高い突出部分と前記
   複数本の腕とを嵌合した状態で前記段ボール箱内に保持
   する段ボール紙よりなる複数個の第１の緩衝部材と、前
   記各物品の前記強度の低い突出部分の外周を囲む段ボー
   ル紙よりなる複数個の第２の緩衝部材と、前記段ボール
   箱内を多段に仕切る段ボール紙よりなる仕切部材とを備
   え、前記第１の緩衝部材は、前記段ボール箱の底面上又
   は前記仕切部材上に嵌装できる中空構造であり、その上
   面の支持面のほぼ中央に前記強度の高い突出部分と前記
   複数本の腕の基部側とを嵌合する抜孔を有し、前記第２
   の緩衝部材は、前記第１の緩衝部材の前記支持面と前記
   段ボール箱の蓋の内面又は前記仕切部材の内面とに端面
   があたり、前記強度の低い突出部分と前記複数本の腕の
   自由端側との間において両者を離隔し、その強度の低い
   突出部分と前記段ボール箱の蓋の内面又は前記仕切部材
   の内面との間に空間を形成している構成の包装装置。
3. 【請求項３】 請求項１に記載の包装装置であって、段
   ボール箱内で物品の各腕の自由端側に当り各腕を保持す
   る段ボール紙の積層材による緩衝部材を設けた包装装
   置。
4. 【請求項４】 請求項２に記載の包装装置であって、仕
   切部材を物品を跨ぐ門型に構成し、各物品ごとに配設し
   た包装装置。
5. 【請求項５】 前部に強度の低い突出部分が突出し、後
   部に強度の高い突出部分が突出し、この強度の高い突出
   部分の中間部の外周から外側に延び出し中間で屈曲して
   自由端側が前記強度の低い突出部分の外方に延びた複数
   本の腕を備えた物品を前記強度の高い突出部分を底側に
   して周囲に隙間をもって収納する段ボール箱と、前記物
   品を、前記段ボール箱内に固定する固定部材とを備え、
   前記固定部材は、前記段ボール箱の蓋又は底の内面に当
   接する段ボール紙のシートの片面に前記物品の各腕の自
   由端を着脱可能に固定する固定用突部を備えた構成であ
   り、この固定用突部に前記各腕の自由端をそれぞれ固定
   して前記固定部材と物品とを一体化して前記段ボール箱
   内に前記物品の前記強度の高い突出部分を蓋側又は底側
   にして収め込んだ包装装置。
6. 【請求項６】 請求項１〜請求項５までのいずれかに記
   載の包装装置であって、物品の強度の高い突出部分が底
   側に、強度の低い突出部分が蓋側になるような状態を示
   す表示を段ボール箱の外表に設けた包装装置。