JP2000108247A - ガラス板貼着フィルム - Google Patents

ガラス板貼着フィルム

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JP2000108247A
JP2000108247A JP10296131A JP29613198A JP2000108247A JP 2000108247 A JP2000108247 A JP 2000108247A JP 10296131 A JP10296131 A JP 10296131A JP 29613198 A JP29613198 A JP 29613198A JP 2000108247 A JP2000108247 A JP 2000108247A
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JP
Japan
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film
parts
weight
silicone rubber
component
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Withdrawn
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JP10296131A
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English (en)
Inventor
Hiroyoshi Shimozu
弘義 下津
Masanori Takanashi
正則 高梨
Naofumi Kumazawa
直文 熊澤
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Itochu Corp
Momentive Performance Materials Japan LLC
Original Assignee
Itochu Corp
GE Toshiba Silicones Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/34Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions
    • C03C17/42Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions at least one coating of an organic material and at least one non-metal coating
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2218/00Methods for coating glass
    • C03C2218/30Aspects of methods for coating glass not covered above
    • C03C2218/355Temporary coating

Abstract

(57)【要約】 【課題】 貼着時に発生したしわや、エア巻き等の欠陥
を解決するために、全体あるいは部分的に剥がして貼り
直すことができ、貼着層表面に、ごみやほこりが付着し
た場合でも、水等で洗浄して容易に取り除くことができ
る脱着可能な、そしてガラスあるいは、フィルムを通し
て太陽光にさらされるような環境においてもフィルムと
シリコーンゴム間で脱離・剥離することがなく、生産性
にも優れるガラス板貼着フィルムを提供する。 【解決手段】 金属の蒸着したプラスチックフィルム
(A)と、プラスチックフィルム(A)の金属蒸着面に
鏡面状にコーティングされた(a)1分子中に2個以上
のアルケニル基を含有するジオルガノポリシロキサン1
00重量部、(b)微粉末シリカ5〜100重量部およ
び(c)硬化させるのに十分な量の有機過酸化物を含有
するシリコーンゴム組成物(B)とを具備するガラス板
貼着フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス面に脱着自
由に付着させることができるガラス板貼着フィルムに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス板表面に貼着するためのシ
ート板としては、主に、ガラス飛散防止及び赤外線反射
を目的とした透明あるいは着色半透明のフィルムに粘着
剤層を塗設した構造のものがあった。
【0003】これらのフィルムは、ガラス板表面に貼着
するときに発生するフィルムの微妙な寄れやたわみ等が
原因で、しわが入ったり、空隙が生じやすいものであ
る。
【0004】従来の粘着剤を使用したフィルムは、一度
このような欠陥が発生すると、フィルムを剥がすことが
困難であるとともに、剥がす際に粘着剤の一部が、ガラ
ス面に残ったり、剥がす時の応力によりフィルムが伸び
てしまい再使用ができなくなってしまう。このため、空
隙なくガラス板に貼着するためには、専門施工者の専用
機による貼着が一般的であった。また、脱着を繰り返す
と、粘着剤が硝子面のほこりやゴミを取り込んでしまっ
て粘着剤の粘着性が低下し、再使用できなくなるという
問題もあった。
【0005】プラスチックフィルム表面にシリコーンゴ
ム層を設け、再脱着を可能にするという技術が実用新案
公報実公平6−21711号や特開平10−95073
号に提案されているが、耐候性が要求される飛散防止用
フィルムや熱線反射フィルムの貼着剤として使用した場
合、経時的変化でフィルムとシリコーンゴム層間で剥離
を生じてしまうという問題があった。
【0006】また、縮合型として呼ばれる、脱オキシ
ム、脱アルコール、脱酢酸、脱ケトン、脱水素型等のシ
リコーンゴム組成物は優れた脱着性をもつものの、シリ
コーンゴム配合物のポットライフや、硬化時間の問題等
で生産性が悪く、工業的な生産を行うことが困難である
という問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、このよ
うな問題点を解決すべく鋭意研究した結果、本発明を為
すに至った。
【0008】即ち、本発明は、貼着時に発生したしわ
や、エア巻き等の欠陥を解決するために、全体あるいは
部分的に剥がして貼り直すことのできるガラス板貼着フ
ィルムを提供することを目的とする。
【0009】また、本発明は、貼着層表面に、ごみやほ
こりが付着した場合でも、水等で洗浄して容易に取り除
くことができる脱着可能なガラス板貼着フィルムを提供
することを目的とする。
【0010】さらに、本発明は、ガラスあるいは、フィ
ルムを通して太陽光にさらされるような環境においても
フィルムとシリコーンゴム間で脱離・剥離することがな
く、生産性にも優れるガラス板貼着フィルムを提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のガラス板貼着フ
ィルムは、金属の蒸着したプラスチックフィルム(A)
と、プラスチックフィルム(A)の金属蒸着面に鏡面状
にコーティングされた(a)1分子中に2個以上のアル
ケニル基を含有するジオルガノポリシロキサン100重
量部、(b)微粉末シリカ5〜100重量部および
(c)硬化させるのに十分な量の有機過酸化物を含有す
るシリコーンゴム組成物(B)とを具備している。
【0012】本発明のガラス板貼着フィルムはまた、金
属の蒸着したプラスチックフィルム(A)と、プラスチ
ックフィルム(A)の金属蒸着面に鏡面状にコーティン
グされた(a)1分子中に2個以上のアルケニル基を含
有するジオルガノポリシロキサン100重量部、(b)
微粉末シリカ5〜100重量部、(d)前記(a)成分
中のアルケニル基のモル数とケイ素原子結合水素原子の
モル数の比率が0.6:1から20:1となる量のケイ
素原子結合水素原子を1分子中に2個以上含有するオル
ガノハイドロジェンポリシロキサンおよび(e)前記
(a)成分100万重量部に対して0.1から500重
量部となる量の白金系触媒を含有するシリコーンゴム組
成物(C)とを具備している。
【0013】本発明者らは、金属蒸着したプラスチック
フィルムに、特定の配合のシリコーンゴム組成物を鏡面
状にコーティングするという簡便な手段で、意外にも優
れた貼着性および脱着性を有するガラス板貼着フィルム
が得られることを見出した。
【0014】本発明のガラス板貼着フィルムに用いるプ
ラスチックフィルムとしては、ポリエステルフィルムが
代表として挙げられる。この他、ポリカーボネート、ポ
リプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリレート等
のプラスチックを代用しても差し支えない。これらのプ
ラスチックフィルムは、透明であっても着色してあって
も構わない。着色は、顔料や蛍光色素等を含む通常の印
刷インキ等を用いて行われる。印刷インキには、表面保
護コート剤等、添加剤が添加されていてもよい。また、
これらのプラスチックフィルムの製法は特に限定される
ものではなく、例えば、押出し、二軸延伸、熱固定によ
り製造される。
【0015】本発明のガラス板貼着フィルムの厚さは特
に制限はないが、ガラス窓の貼合用としては通常0.0
1〜2mm、より好ましくは0.02〜1mmの範囲が
適している。
【0016】蒸着させる金属としては、例えばAl、Z
n、Sn、Ni、Cr、Au、Ag、Pt、Cu、T
i、In等、あるいはこれらを主体とする合金およびT
iO、TiO、In、SiO、SiO、Zn
S、CuO、CuO、Al等、あるいはこれら
の混合物が挙げられる。これらの金属および/または金
属化合物の薄膜層は、一層または二層以上積層すること
が可能であり、薄膜層の厚みは上記金属および/または
金属化合物の種類や積層構成により異なるが、通常、5
0〜1000nm、より好ましくは100〜500nm
の範囲が適している。上記金属および/または金属化合
物の薄膜形成方法としては、真空蒸着、スパッタリン
グ、イオンプレーティング等の物理的蒸着方法があり、
特にスパッタリング法が本用途に適する薄膜で均一な蒸
着フィルムを得るのに最適である。これらのほかに、金
属単体についてはメッキ法、熱分解法等の薄膜形成法が
有用であり、金属化合物については化学蒸着法やコーテ
ィング法等の薄膜形成法が有用である。 本発明に使用
される(a)成分のジオルガノポリシロキサンは、本発
明組成物の主剤となる成分であり、本発明における組成
物が硬化後ゴム弾性を有するシリコーンゴムコーティン
グ膜になるために1分子中に2個以上のケイ素原子結合
アルケニル基を有することが必要である。かかるジオル
ガノポリシロキサンは、平均単位式:
【化1】 (式中、Rはメチル基、エチル基、プロピル基等のアル
キル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニ
ル基等のアリール基;3,3,3−トリプロピル基等の
ハロゲン化アルキル基で例示される置換もしくは非置換
の1価炭化水素基である。nは1.9〜2.1であ
る。)で表される実質的に直鎖状のオルガノポリシロキ
サンである。このジオルガノポリシロキサンの粘度は、
25℃における粘度が100センチポイズ以上のものが
使用され、シリコーンゴムコーティング膜の強度と配合
作業性等を考慮すると25℃における粘度が1,000
センチポイズ〜100,000センチポイズのものがよ
り好ましい。(a)成分の具体例としては、例えば両末
端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサ
ン、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロ
キサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端ジメ
チルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチル
フェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキ
シ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン
共重合体等が挙げられる。
【0017】(b)成分の微粉末状シリカはシリコーン
ゴムコーティング皮膜の機械的強度を向上させる働きを
する。(b)成分としては、従来からシリコーンゴム組
成物の補強性充填剤として使用されている周知の微粉末
状シリカが使用可能であり、乾式法シリカ、沈降法シリ
カが例示される。これらの中でも、粒子径が50ミリミ
クロン以下であり、比表面積が50m/g以上である
超微粉末状シリカや、その表面を例えばオルガノシラ
ン、オルガノシラザン、ジオルガノシクロポリシロキサ
ンで予め疎水化処理した微粉末状シリカが好ましい。
(b)成分の配合量は、(a)成分100重量部に対し
て5〜100重量部である。
【0018】(c)成分の有機過酸化物はシリコーンゴ
ム組成物を硬化させるための成分である。前者の有機過
酸化物は硬化剤であり、例えば、ベンゾイルパーオキサ
イド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、p
−クロルベンゾイルパーオキサイド、o−クロルベンゾ
イルパーオキサイドが例示される。この有機過酸化物の
配合量はシリコーンゴム組成物を硬化させるのに十分な
量であり、通常、(a)成分100重量部に対して0.
1〜5重量部である。
【0019】(d)成分の1分子中に2個以上のケイ素
原子結合水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポ
リシロキサンは本発明の組成物の架橋剤である。かかる
オルガノポリシロキサンとしては、両末端トリメチルシ
ロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両
末端トリメチルシロキシ封鎖ジメチルシロキサン・メチ
ルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチル
フェニルシロキシ基封鎖メチルフェニルシロキサン・メ
チルハイドロジェンシロキサン共重合体、環状メチルハ
イドロジェンポリシロキサン、ジメチルハイドロジェン
シロキシ単位とSiO4/2単位からなる共重合体が例
示される。このオルガノハイドロジェンポリシロキサン
の配合量は、このオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ン中のケイ素原子結合水素原子のモル数と(a)成分中
のケイ素原子結合アルケニル基のモル数の比率が0.
6:1から20:1となる量が好ましく、より好ましく
は1:1から4:1である。
【0020】本発明に使用される(e)成分の白金系触
媒は本発明の組成物を硬化させるための触媒であり、例
えば、白金微粉末、白金黒、塩化白金酸、四塩化白金、
塩化白金酸のオレフィン錯体、塩化白金酸のアルコール
溶液、塩化白金酸とアルケニルシロキサンとの錯化合
物、ロジウム化合物、パラジウム化合物が例示される。
この白金系化合物触媒の添加量は、通常、(a)成分1
00万重量部に対して白金系金属として0.1〜500
重量部、好ましくは1〜50重量部の範囲内で使用され
る。これは0.1重量部では反応が充分に進行せず、5
00重量部を越えると不経済であるためである。
【0021】本発明のシリコーンゴム組成物において好
ましい組み合わせは、一実施形態においては(a)成分
100重量部、(b)成分5〜100重量部および
(c)成分0.1〜5重量部、そして他の実施形態にお
いては(a)成分100重量部、(b)成分5〜100
重量部、(d)(a)成分中のアルケニル基のモル数:
ケイ素原子結合水素原子のモル数が0.6:1から2
0:1となる量および(e)成分10-5〜0.05重量
部である。
【0022】ここで、シリコーンゴム組成物の接着性を
より向上させるため、このシリコーンゴム組成物に加水
分解性の有機ケイ素化合物を添加することが好適であ
る。
【0023】このような加水分解性の有機ケイ素化合物
として、本発明のシリコーンゴム組成物(B)および
(C)には、下記に示す化合物等が例示され、これらを
単独あるいは複数で、あるいは、部分加水分解物を使用
することができる。例えば、両末端シラノール基封鎖ジ
メチルポリシロキサンが例示される。
【0024】
【化2】 また本発明のシリコーンゴム組成物(C)には、上記以
外に下記に示す化合物等も用いることができ、単独ある
いは複数を併用したり、部分加水分解させたものを使用
することができる。
【0025】
【化3】 これらの加水分解性有機ケイ素化合物は、薄膜コーティ
ング性を向上させる意味から、0.1〜10重量部、好
ましくは0.3〜5重量部添加する。
【0026】また、本発明のシリコーンゴム組成物の強
度をより向上させるため、このシリコーンゴム組成物に
ビニル基含有メチルポリシロキサンレジンを添加するこ
とも好適である。
【0027】これらのレジンとして、次のようなものが
例示される。(CHSiO /2単位と(CH
=CH)SiO3/2単位とSiO4/2単位からなる
レジン、(CH=CH)(CHSiO1/2
位とSiO4/2単位からなるレジン、(CH=C
H)(CHSiO1/2単位と(CH=CH)
SiO3/2単位とSiO4/2単位からなるレジンが
挙げられる。薄膜コーティング性を向上させる意味か
ら、5〜80重量部、好ましくは10〜80重量部添加
する。
【0028】さらに、(B)または(C)成分のシリコ
ーンゴム組成物に、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベ
ンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線
吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤といった紫
外線吸収剤を0.1から1重量部含有させてもよい。こ
の他、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3−フェ
ニル−1−ブチン−3−オール、1−エチニル−1−シ
クロヘキサノール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−
3−オール、3−メチル−1−ぺンチン−3−オール等
のアセチレンアルコールのような硬化抑制剤やγ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシランやアミノプロピル
トリエトキシシランのようなシランカップリング剤やチ
タンカップリング剤等の接着付与剤を0.1〜10重量
部含有させてもよい。
【0029】また、(B)または(C)成分を金属蒸着
プラスチックフィルム(A)に鏡面状にコーティングし
た後、粘着剤を塗布する必要はない。
【0030】(B)または(C)成分のシリコーンゴム
組成物は、上述した成分の所定量を二本ロール、ニーダ
ー、バンバリミキサー、万混等で混練りすることによっ
て得ることができる。
【0031】本発明のガラス板貼着フィルムは、前記し
た金属蒸着ポリエステルフィルムの金属蒸着面に(B)
または(C)成分、更に好ましくは、加水分解性有機ケ
イ素化合物を添加したシリコーンゴム組成物を鏡面状に
積層または塗布し、これを硬化して得られるものであ
る。
【0032】積層法としては、ナイフコーティング、リ
バースコーティング、ハケ塗り、ディップコーティン
グ、スプレーコーティング、ロールコーティング等が挙
げられる。また必要に応じて、(B)または(C)成分
のシリコーンゴム組成物を必要に応じてトルエン、キシ
レン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、
工業用ガソリン、ソルベントナフサ、ミネラルスピリッ
ト、ケロシン、イソパラフィン、石油ベンジン、等のオ
ルガノポリシロキサン用の有機溶剤を使用して適当に希
釈して使用してもよい。
【0033】(B)成分を積層した物は、150℃〜ポ
リエステルフィルムの耐熱温度の範囲で数秒〜20分間
熱気加硫すること等により硬化することができる。
【0034】また、(C)成分を積層したものは、10
0℃〜ポリエステルフィルムの耐熱温度の範囲で数秒〜
10数分間熱気加硫すること等により硬化することがで
きる。
【0035】シリコーンゴム積層の厚みには特に制限は
ないが、通常0.001〜2mmより好ましくは、0.
003〜1mmの範囲の厚さが適している。
【0036】得られたガラス板貼着フィルムは、シリコ
ーンゴム積層の汚れ、ゴミ等の付着を防止するため、ポ
リエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の保護フ
ィルムを保護して、保存を行い、使用前にこれらのフィ
ルムを取り除いてから使用するのが一般的である。
【0037】本発明のガラス板貼着フィルムは、自動
車、バス、電車等の車両の窓ガラス、家屋の窓ガラス等
に脱着可能に貼り付けて、赤外線を遮断する遮熱フィル
ム、保護フィルム、印刷フィルム、屋外用マーキングフ
ィルム、合わせガラスの中間層フィルム等に好適に用い
ることができる。このように、本発明のガラス板貼着フ
ィルムの形状や大きさは用途に合わせて任意に変えるこ
とができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下に、実施例及び比較例によっ
て本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例中、
「部」はすべて「重量部」を示し、粘度等の物性値は、
すべて25℃、相対湿度60%における値である。
【0039】[実施例1]成分(a)として、ジメチル
シロキサン単位99.80モル%、メチルビニルシロキ
サン単位0.20モルからなる重合度2,000の両末
端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・
メチルビニルシロキサン共重合体生ゴム100部および
粘度50cStの両末端シラノール基封鎖ジメチルポリ
シロキサン10部と、成分(b)として比表面積200
/gの乾式シリカ20部をニーダーミキサーに投入
して、加熱下均一になるまで混練してシリコーンゴム・
コンパウンドを得た。
【0040】コンパウンド30部をトルエン70部に室
温で撹拌しながら溶解した。このトルエン溶液100部
に、(c)成分として2,4ジクロロベンゾイルパーオ
キサイドの50%シリコーンオイルペースト2.5部を
加えてシリコーンゴム組成物のトルエン溶液を調整し
た。
【0041】このようにして得られたシリコーンゴム組
成物のトルエン溶液を、コーターを使用して、アルミニ
ウム層をスパッタリング法にて20nm蒸着させたポリ
エステルフィルムの蒸着面にロールコーターを使用して
鏡面状にコーティングした。このとき、シリコーンゴム
組成物のコーティング量が0.1mmになるようにコー
ティングした。
【0042】次いで、このコーティングフィルムをオー
ブン中で90℃で2分間風乾した後150℃で5分間加
熱硬化させて、ガラス板貼着フィルムを作成した。
【0043】得られたガラス板貼着フィルムを水平に置
いたガラス板の下面に貼り付け30日放置し、経時後の
貼着性を調べた。さらに毎日1度づつ30日間脱着を繰
り返して実施し、脱着性を調べた。
【0044】次に、ガラス板に貼着させたフィルムを8
5℃、相対湿度85%の条件下で72時間放置し、放置
後のフィルムの状態およびフィルムをガラスからはがし
たときの状態を調べた。これらの結果を表1に示す。
【0045】[実施例2]成分(a)として、分子鎖両
末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された粘度2,
500cStのジメチルポリシロキサン100部および
Vi(Me)SiO1/2単位とSiO4/2単位か
らなるビニル基含有メチルポリシロキサンレジンの60
%キシレン溶液(メチルポリシロキサンレジンのビニル
基含有量は5.6%であり、キシレン溶液での粘度が6
0cSt)20部をロスミキサーに入れた。
【0046】次いで、これに(b)成分として比表面積
200m/gのヒュームドシリカ15部、このシリカ
の表面処理剤としてヘキサメチルジシラザン5部と水2
部を加えて均一になるまで混合し、さらに真空加熱処理
して、揮発分を除き、流動性のある液状シリコーンゴム
ベースを作った。
【0047】つづいて、この液状シリコーンゴムベース
100部に、成分(d)として、平均分子式が、Me
SiO(MeHSiO)10(MeSiO)SiM
で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサン5
部、(e)成分として、塩化白金酸とジビニルテトラメ
チルジシロキサンとの錯体1.0部(白金濃度0.3重
量%)、硬化抑制剤として、3,5−ジメチル−1−ヘ
キシン−3−オール0.5部、接着付与剤としてγ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン1部を加えて均
一に混合してガラス板貼着フィルム用シリコーンゴム組
成物を調整した。上記(a)成分のアルケニル基のモル
数と、上記(d)成分のSiH基のモル数の比率は、
1:2であった。この組成物の粘度は、30,000セ
ンチポイズであった。
【0048】得られた組成物を実施例1と同様に200
nmのアルミ蒸着ポリエステルフィルムにコーターにて
0.2mmの厚さに鏡面状にコーティングした。
【0049】次いで、このコーティングフィルムをオー
ブン中で150℃5分間加熱硬化させて、ガラス板貼着
フィルムを作成した。
【0050】得られたガラス板貼着フィルムに、実施例
1と同様の試験を実施した。その結果を表1に併記す
る。
【0051】[比較例1]実施例1のアルミニウム層を
スパッタリングしたポリエステルフィルムの代わりに未
処理のポリエステルフィルムを用いた以外は、実施例1
と同様にして、ガラス貼着ポリエステルフィルムを作成
した。
【0052】このガラス板貼着ポリエステルフィルムを
実施例1と同様に試験した。その結果を表1に併記す
る。
【0053】[比較例2]実施例2のアルミニウム層を
スパッタリングしたポリエステルフィルムの代わりに未
処理のポリエステルフィルムを用いた以外は、実施例2
と同様にして、ガラス貼着ポリエステルフィルムを作成
した。
【0054】このガラス板貼着ポリエステルフィルムを
実施例1と同様に試験した。その結果を表1に併記す
る。
【0055】
【表1】 表1から明らかなように、実施例1および2は、ガラス
板に貼着後75時間(85℃、相対湿度85%)でも良
好な貼着性を有していたが、比較例1および2は剥離し
てしまった。また、75時間後の脱着性については、実
施例1および2は良好であったが、比較例1および2で
はシリコーン層がガラスに残ってしまった。
【0056】[引掻き針による密着性試験]実施例2お
よび比較例2で作成したガラス板貼着フィルムのシリコ
ーン層とポリエステルフィルムの密着性をみるため、初
期状態と、温度85℃、相対湿度85%で75時間経時
させたものについて、サファイア製0.05mmRの引
掻き針をカッターナイフの代わりにして、JIS K5
400 8.5.1の碁盤目法に準じて評価を行った。
その結果を表2及び図1〜4に示す。また、図2の一部
を拡大したものを図5および6に、図4の一部を拡大し
たものを図7および8に示す。
【0057】
【表2】 表2に記した通り、実施例2では初期の場合も75時間
経過後も評価点は10点であった。これに対し、比較例
2では初期の場合は評価点は10点であったものの75
時間経過後には大きな剥がれが生じて評価点は0点であ
った。
【0058】また、図1〜2および5〜6からわかると
おり、実施例2のフィルムは初期および75時間経過後
ともに優れた密着性を有していた。これに対し、図3〜
4および7〜8からわかるとおり、比較例2のフィルム
は初期および75時間経過後ともにガラス板に良好に密
着していなかった。
【0059】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、金属
蒸着プラスチックフィルムに、特定の配合を有するシリ
コーンゴム組成物を鏡面状にコーティングすることによ
って、貼着性および脱着性、さらに耐候性、赤外線反射
および透明性にも優れたガラス板貼着フィルムが提供さ
れる。
【0060】また、本発明のガラス板貼着フィルムには
粘着剤を使用していないため、繰り返し脱着時に貼着面
が空気に触れてもごみ等が付着することがなく、またた
とえごみが付着したとしても水等で洗浄すればよいため
専用の器具等を用いることなく簡単に繰り返し脱着させ
ることができる。
【0061】さらに、金属蒸着プラスチックフィルムと
本発明のシリコーンゴム組成物とは密着性に優れてお
り、太陽光や紫外線等が原因の劣化による剥離を長期間
にわたって防ぐことができる。
【0062】加えて、本発明のシリコーンゴム組成物
は、付加型であるため、耐湿性に優れ、ポットライフが
長く、有害な有機金属化合物触媒を用いることなく効率
よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるシリコーンコーティング後のフ
ィルムに引掻き針により傷をつけた直後の表面の光学顕
微鏡写真(8倍)。
【図2】 本発明によるシリコーンコーティング後75
時間経過後のフィルムに引掻き針により傷をつけた直後
の表面の光学顕微鏡写真(8倍)。
【図3】 従来のフィルムに引掻き針により傷をつけた
直後の表面の光学顕微鏡写真(8倍)。
【図4】 75時間経過後の従来のフィルムに引掻き針
により傷をつけた直後の表面の光学顕微鏡写真(8
倍)。
【図5】 図2の一部を拡大した光学顕微鏡写真(10
0倍)。
【図6】 図2の一部を拡大した光学顕微鏡写真(50
0倍)。
【図7】 図4の一部を拡大した光学顕微鏡写真(10
0倍)。
【図8】 図4の一部を拡大した光学顕微鏡写真(50
0倍)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高梨 正則 東京都港区六本木6丁目2番31号 東芝シ リコーン株式会社内 (72)発明者 熊澤 直文 東京都港区北青山2丁目5番1号 伊藤忠 商事株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AA20C AB01B AB10 AB24C AH02C AK01A AK41 AK52C AK52J AL01 AN02C AT00A BA03 BA07 DE01C EH46 EH66B GB07 JD10 JK06 JL06 JL08C JL09 JL14 JN01 YY00C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属の蒸着したプラスチックフィルム
    (A)と、 前記プラスチックフィルム(A)の金属蒸着面に鏡面状
    にコーティングされた(a)1分子中に2個以上のアル
    ケニル基を含有するジオルガノポリシロキサン100重
    量部、(b)微粉末シリカ5〜100重量部および
    (c)硬化させるのに十分な量の有機過酸化物を含有す
    るシリコーンゴム組成物(B)とを具備するガラス板貼
    着フィルム。
  2. 【請求項2】 金属の蒸着したプラスチックフィルム
    (A)と、 前記プラスチックフィルム(A)の金属蒸着面に鏡面状
    にコーティングされた(a)1分子中に2個以上のアル
    ケニル基を含有するジオルガノポリシロキサン100重
    量部、(b)微粉末シリカ5〜100重量部、(d)前
    記(a)成分中のアルケニル基のモル数とケイ素原子結
    合水素原子のモル数の比率が0.6:1から20:1と
    なる量のケイ素原子結合水素原子を1分子中に2個以上
    含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンおよび
    (e)前記(a)成分100万重量部に対して0.1か
    ら500重量部となる量の白金系触媒を含有するシリコ
    ーンゴム組成物(C)とを具備するガラス板貼着フィル
    ム。
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