JP2000107863A - 熱切断加工方法及びその装置 - Google Patents

熱切断加工方法及びその装置

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JP2000107863A
JP2000107863A JP10279104A JP27910498A JP2000107863A JP 2000107863 A JP2000107863 A JP 2000107863A JP 10279104 A JP10279104 A JP 10279104A JP 27910498 A JP27910498 A JP 27910498A JP 2000107863 A JP2000107863 A JP 2000107863A
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Fuminori Komatsu
史典 小松
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Amada Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トーチの周囲の構造を簡単にしてトーチとト
ーチホルダの清掃、衝突検出器の調整を容易にし、制御
装置にノイズの侵入を少なくする。 【解決手段】 熱切断加工機の本体に設けたトーチホル
ダ5のトーチ用挿孔17にトーチ3を嵌挿する。トーチ
3の外周に備えたトーチ支持部19をトーチホルダ5の
上面に載置すると、トーチ支持部19とトーチホルダ5
との間の切換スイッチ29がONしてトーチ支持部19
に備えた吸着装置に吸着力が発生し、トーチ支持部19
がトーチホルダ5に固定される。トーチ3が衝突して傾
くときトーチ支持部19がトーチホルダ5の上面から離
反するので、切換スイッチ29がすぐにOFFして吸着
装置の吸着力が消滅し、トーチ3に無理な衝突力がかか
らないため、トーチ3が損傷せず保護される。切換スイ
ッチ29のOFF信号によりトーチ3の衝突は容易に検
知される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱切断加工方法及
びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱切断加工機としての例えばプラ
ズマ加工機101はワークWを載置するワークテーブル
が設けられている。このワークテーブル上に載置された
ワークを熱切断加工するトーチ103は、図9に示され
ているようにトーチホルダ105に保持される。このト
ーチホルダ105は縦片のブラケット部107と横片の
ホルダ部109とからなる断面L字形状をなしている。
トーチホルダ105はトーチヘッド111に備えた昇降
駆動部に取付けられて昇降自在に設けられている。
【0003】なお、トーチヘッド111はキャリアに左
右方向に移動自在に設けられ、キャリアはワークテーブ
ルの上方を前後方向に移動自在に設けられている。トー
チ103はワークテーブル上でX軸方向及びY軸方向、
Z軸方向に移動位置決め自在である。
【0004】トーチホルダ105のホルダ部109のほ
ぼ中央にはトーチ103を挿通可能なトーチ用挿孔11
3が備えられており、このトーチ用挿孔113の周囲に
は複数のシャフト用挿孔115が設けられている。
【0005】トーチ103の外周には図9に示されてい
るようにフランジ状をなすトーチ支持部117が一体的
に突設されている。トーチ103はその先端側からトー
チホルダ105のトーチ用挿孔113に挿通された状態
で、トーチ支持部117の下面がトーチホルダ105の
ホルダ部109の上面に載置されている。
【0006】さらに、トーチ支持部117に設けた複数
のスプリングシャフト119がホルダ部109の各シャ
フト用挿孔115内を通過して下方に突出しており、ス
プリングシャフト119の下端に設けたスプリング受け
板121とホルダ部109との間にスプリング123が
設けられ、このスプリング123によりトーチ支持部1
17はホルダ部109の上面に常時圧接するように付勢
されている。
【0007】したがって、プラズマ加工中にトーチ10
3が障害物Dに衝突すると、図11に示されているよう
にトーチ103が傾いてトーチ支持部117がトーチホ
ルダ105のホルダ部109の上面から離れるが、この
傾きはスプリング123により吸収されるのでトーチ1
03には過大な力が加わらないためトーチ103は損傷
せず保護となる。
【0008】また、トーチ支持部117には図10に示
されているようにホルダ部109の上面を検知するリミ
ットスイッチLSが設けられている。このリミットスイ
ッチLSは、トーチ支持部117がホルダ部109の上
面から離れたとき、つまりトーチ103が衝突したこと
を検知する衝突検出器125である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の熱切
断加工機においては、トーチ103の周りが複数のスプ
リング123や衝突検出器125などが設けられて複雑
であるので、以下に示されるような問題点があった。
【0010】(1) トーチホルダ105のホルダ部109
とトーチ103のトーチ支持部117との間のゴミや粉
塵を取るには、複数のスプリングシャフト119、スプ
リング123等の部材を分解する必要があるので手間が
かかる。
【0011】(2) トーチ103の周りが複雑であるため
に衝突検出器125の先端とホルダ部109の上面との
距離を調整することが容易ではない。
【0012】(3) 衝突検出器125のリード線eを保護
するためのケーブルベア等の保護機構が必要となるので
コスト高となる。
【0013】さらに、衝突検出器125等の電装品がト
ーチ103の近傍にあるので、プラズマ加工時に生じる
トーチ103からのノイズが衝突検出器125を介して
制御装置内に侵入する心配があるという問題点があっ
た。
【0014】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、トーチの周囲の構造を簡単に
してトーチとトーチホルダの清掃を容易にし、衝突検出
器の調整を容易にし、制御装置にノイズの侵入を少なく
し得る熱切断加工方法及びその装置を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1によるこの発明の熱切断加工方法は、機械本
体に設けたトーチホルダのトーチ用挿孔にトーチを嵌挿
すると共に、前記トーチの外周に設けたトーチ支持部を
前記トーチホルダの上面に載置することにより、前記ト
ーチ支持部とトーチホルダとの間に備えた切換スイッチ
がONしてトーチ支持部に備えた吸着装置に吸着力が発
生し、この吸着力により前記トーチ支持部をトーチホル
ダに固定し、前記トーチが衝突して傾くとき前記トーチ
支持部がトーチホルダの上面から離反することにより、
前記切換スイッチがOFFして前記吸着装置の吸着力が
消滅すると共に前記切換スイッチのOFFによりトーチ
が衝突したことを制御装置で検知することを特徴とする
ものである。
【0016】したがって、トーチ支持部がトーチホルダ
の上面に載置されている状態では、切換スイッチがON
するので吸着装置に吸着力が発生し、この吸着力により
トーチ支持部がトーチホルダに強力に固定される。トー
チが障害物に衝突するとトーチ支持部が傾いてトーチホ
ルダから離反するので、切換スイッチがOFFされるこ
とになり吸着装置の吸着力が消滅する。トーチ支持部が
トーチホルダに吸着されなくなるのでトーチに障害物が
衝突してもトーチに無理な力がかからないため損傷せ
ず、トーチが保護される。
【0017】また、切換スイッチのOFF信号によりト
ーチが障害物に衝突したことは容易に検知される。
【0018】トーチの周囲がシンプルで、トーチ支持部
とホルダ部との分解が容易であるので清掃がし易くな
る。また、上記の分解時は切換スイッチがOFFとなり
吸着装置の吸着力が発生しないので周囲の粉塵などが吸
着されない。
【0019】また、トーチ支持部とトーチホルダとの間
にゴミや粉塵などが噛み込まれた状態も、切換スイッチ
のOFF信号により異常状態が容易に判別される。
【0020】請求項2によるこの発明の熱切断加工装置
は、ワークに熱切断加工するトーチを嵌挿するトーチ用
挿孔を備えたトーチホルダを機械本体に設け、前記トー
チの外周にトーチ支持部を設けると共にこのトーチ支持
部を前記トーチホルダの上面に接離可能に設け、前記ト
ーチホルダの上面を吸着する吸着装置を前記トーチ支持
部に設け、前記トーチ支持部が前記トーチホルダに当接
時に前記吸着装置の吸着力をONとし且つ前記トーチ支
持部が前記トーチホルダから離反時に前記吸着装置の吸
着力をOFFとする切換スイッチを前記トーチ支持部と
トーチホルダとの間に設け、前記切換スイッチのOFF
によりトーチの衝突を判断する制御装置を設けてなるこ
とを特徴とするものである。
【0021】したがって、請求項1記載の作用と同様で
あり、トーチ支持部がトーチホルダの上面に載置されて
いる状態では、切換スイッチがONするので吸着装置に
吸着力が発生し、この吸着力によりトーチ支持部がトー
チホルダに強力に固定される。トーチが障害物に衝突す
るとトーチ支持部が傾いてトーチホルダから離反するの
で、切換スイッチがOFFされることになり吸着装置の
吸着力が消滅する。トーチ支持部がトーチホルダに吸着
されなくなるのでトーチに障害物が衝突してもトーチに
無理な力がかからないため損傷せず、トーチが保護され
る。
【0022】また、切換スイッチのOFF信号によりト
ーチが障害物に衝突したことは容易に検知される。
【0023】トーチの周囲がシンプルで、トーチ支持部
とホルダ部との分解が容易であるので清掃がし易くな
る。また、上記の分解時は切換スイッチがOFFとなり
吸着装置の吸着力が発生しないので周囲の粉塵などが吸
着されない。
【0024】また、トーチ支持部とトーチホルダとの間
にゴミや粉塵などが噛み込まれた状態も、切換スイッチ
のOFF信号により異常状態が容易に判別される。
【0025】請求項3によるこの発明の熱切断加工装置
は、請求項2記載の熱切断加工装置において、前記切換
スイッチにトーチ衝突検知リレーを直列に接続すると共
に、前記制御装置が前記トーチ衝突検知リレーの接点に
接続されてなることを特徴とするものである。
【0026】したがって、制御装置に信号を与える回路
はトーチ衝突検知リレーにより電気的に遮断されるの
で、ノイズが制御装置に侵入しにくい。
【0027】請求項4によるこの発明の熱切断加工装置
は、請求項2又は3記載の熱切断加工装置において、複
数の前記吸着装置をトーチの周囲にほぼ対称位置に配設
し、複数の前記切換スイッチをトーチの周囲にほぼ対称
位置に配設してなることを特徴とするものである。
【0028】したがって、複数の吸着装置がトーチの周
囲にほぼ対称位置に設けられるのでトーチ支持部は複数
の吸着装置の吸着力によりトーチホルダに強力に固定さ
れる。また、複数の切換スイッチがトーチの周囲にほぼ
対称位置に設けられるので、トーチの衝突によりトーチ
支持部がトーチホルダから僅かに離反した場合であって
も、少なくとも1つの切換スイッチがOFFとなりトー
チの衝突は敏感に検知される。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の熱切断加工装置の
実施の形態について、プラズマ加工機を例にとって図面
を参照して説明する。
【0030】図1を参照するに、本実施の形態に係わる
プラズマ加工機1としては、例えばワークWを載置する
ワークテーブル(図示省略)が設けられている。
【0031】また、ワークテーブル上に載置されたワー
クWを熱切断加工するプラズマトーチ3(以下、単に
「トーチ」という)を保持するトーチホルダ5が機械本
体としての例えばトーチヘッド7に昇降自在に設けられ
ており、このトーチヘッド7は図示せざるキャリアに左
右方向に移動自在に設けられ、このキャリアはワークテ
ーブルの上方を前後方向に移動自在に設けられている。
【0032】したがって、トーチ3はワークテーブル上
でX軸方向及びY軸方向、Z軸方向に移動位置決め自在
である。
【0033】トーチ3の先端にはプラズマジェットをワ
ークWに向けて照射するノズル9が設けられている。
【0034】より詳しくは、プラズマ加工機1にはプラ
ズマジェットを発生せしめるために直流溶接電源や高周
波発生源(図示省略)が内蔵されている。この直流溶接
電源や高周波発生源によりトーチ3で発生するアーク熱
でガスが高温に加熱されてプラズマ状になり、このプラ
ズマ状のガスつまりプラズマジェットがノズル9から噴
射され、所望の形状に切断するなどのプラズマ加工が行
なわれる。
【0035】なお、プラズマ加工機1としては、トーチ
ホルダ5を昇降自在に備えた上記のトーチヘッド7が本
体フレームに左右方向(Y軸方向)に設けられ、ワーク
Wを把持するクランプ装置をワークテーブル上で前後方
向(X軸方向)に移動位置決め可能に設けたものであっ
ても構わない。あるいは、トーチホルダ5が本体フレー
ムに昇降自在に設けられ、ワークWを把持するクランプ
装置をワークテーブル上で前後、左右方向(X軸、Y軸
方向)に移動位置決め可能に設けたものであっても構わ
ない。
【0036】次に、本発明の実施の形態の主要部を示す
プラズマ加工機1におけるトーチ衝突検出装置11につ
いて詳しく説明する。
【0037】図1を参照するに、トーチホルダ5は縦片
のブラケット部13と横片のホルダ部15とからなる断
面L字形状をなしている。このトーチホルダ5は機械本
体としての例えばトーチヘッド7に備えた図示せざる昇
降駆動部にブラケット部13を介して複数のボルトBT
で取り付けられており、横片をなすホルダ部15にはト
ーチ3を挿通可能なトーチ用挿孔17が備えられてい
る。
【0038】トーチ3の外周にはフランジ状をなすトー
チ支持部19が一体的に突設されており、このトーチ支
持部19の下面と上記のトーチホルダ5のホルダ部15
の上面には互いに嵌合する嵌合部21が設けられてい
る。
【0039】したがって、トーチ3を先端側から上記の
トーチホルダ5のトーチ用挿孔17に挿通した状態で、
トーチ支持部19がトーチホルダ5のホルダ部15の上
面に嵌合部21で安定した状態に載置されるが、トーチ
3のトーチ支持部19はトーチホルダ5のホルダ部15
に対して接離自在である。
【0040】図2及び図4を参照するに、トーチ支持部
19にはホルダ部15の上面を吸着する吸着装置として
の例えば心材23にコイル25を巻いた電磁石27が設
けられている。なお、ホルダ部15は上面部あるいは全
体が磁石で吸着可能な鉄等の材質で構成されている。本
実施の形態では2つの電磁石27がトーチ用挿孔17を
中心に対称位置に配設されているが、複数の電磁石27
をほぼ対称位置に配設しても構わない。
【0041】図2及び図3を参照するに、トーチ支持部
19とトーチホルダ5のホルダ部15との間には電磁石
27の通電をON/OFFするための切換スイッチ29
が設けられている。この切換スイッチ29としては例え
ば図3に示されているようにトーチ支持部19の下面と
ほぼ同位置に平坦な接点31Aを設け、この接点31A
に接触する接点31Bがホルダ部15の上面に設けられ
ている。なお、接点31Bは図5に示されているように
ホルダ部15の上面から出没自在に設けられ、且つバネ
33により常時ホルダ部15の上面から突出するように
付勢されている。
【0042】なお、本実施の形態では2つの切換スイッ
チ29がトーチ用挿孔17を中心に対称位置に配設され
ているが、複数の切換スイッチ29をほぼ対称位置に配
設しても構わない。
【0043】なお、図3及び図4においては説明の便宜
上、トーチ3のトーチ支持部19がトーチホルダ5のホ
ルダ部15の上面から離れた位置で図示されている。
【0044】上記の2つの電磁石27と2つの切換スイ
ッチ29は図2及び図6の電磁石駆動回路図に示されて
いるようにリード線eにより直列に接続されており、ト
ーチ衝突検知リレー35も直列に接続されて電源Eが供
給されるように構成されている。
【0045】また、上記のトーチ衝突検知リレー35の
接点37は、図7の衝突検出回路図に示されているよう
に切換スイッチ29のOFFによりトーチ3の衝突を判
断する制御装置としての例えばシーケンサ39(/O)
に接続されている。本実施の形態ではトーチ衝突検知リ
レー35の接点37はa接点である。
【0046】上記構成により、トーチ支持部19がトー
チホルダ5の上面に載置されている状態では、切換スイ
ッチ29の接点31Aと接点31BがONするので電磁
石27及びトーチ衝突検知リレー35のコイル25に通
電される。電磁石27に磁力が発生し、この磁力により
トーチ支持部19がトーチホルダ5に強力に吸着され固
定される。なお、トーチ衝突検知リレー35のONによ
り図7の衝突検出回路図のトーチ衝突検知リレー35の
接点37はa接点であるのでON状態になる。
【0047】ワークWをプラズマ加工中にトーチ3が障
害物Dに衝突したときは、図8に示されているようにト
ーチ支持部19が傾いてホルダ部15から離反しトーチ
支持部19とホルダ部15との間に隙間が生じるので、
トーチ支持部19の接点31Aがホルダ部15の接点3
1Bから離れることになり電磁石27の通電が遮断され
磁力が消滅する。したがって、ホルダ部15とトーチ支
持部19が吸着されなくなるのでトーチ3に障害物Dが
衝突してもトーチ3に無理な力がかからないため損傷せ
ず、トーチ3の保護機能となる。
【0048】また、図6の電磁石駆動回路図において、
トーチ3が衝突して接点31Aと接点31Bとの間の接
触が断たれると、トーチ衝突検知リレー35のコイル2
5もOFFとなるので、図7の衝突検知回路のトーチ衝
突検知リレー35の接点37(a接点)はOFFとな
る。したがって、シーケンサ39ではトーチ衝突検知リ
レー35の接点37のOFF信号によりトーチ3が障害
物Dに衝突したことを検知する。
【0049】この検知信号により例えばトーチ3をX
軸,Y軸方向へ移動せしめるためのトーチヘッド7及び
キャリアの移動が停止され、さらには衝突前の移動方向
とは逆方向に移動されることにより、トーチ3及びトー
チ支持部19が原位置に復帰される。
【0050】以上のことから、トーチ3の周囲がシンプ
ルであるのでトーチ支持部19とホルダ部15との分解
が容易であるので清掃をし易くなる。また、分解時は切
換スイッチ29がOFFとなるので電磁石27の磁力が
発生しないため周囲の鉄粉などを吸着しない。
【0051】また、接点31Bの突出量を変更すること
によってトーチ衝突検知感度の調整が容易に行われる。
【0052】また、トーチ支持部19とホルダ部15と
の間にゴミや粉塵などが噛み込まれた場合であっても、
接点31Aと接点31Bが接触しないのでトーチ衝突検
知リレー35の接点37がOFFとなり正常な状態でな
いことが容易に判別される。
【0053】また、シーケンサ39に信号を与える衝突
検知回路はトーチ衝突検知リレー35により電気的に遮
断されるので、ノイズがシーケンサ39に侵入しにく
い。従来のようにトーチ3によるノイズが制御装置に侵
入するという事態を避けることができる。
【0054】また、複数の電磁石27がトーチ3の周囲
にほぼ対称位置に設けられる場合、トーチ支持部19は
トーチホルダ5のホルダ部15に強力に固定される。ま
た、複数の切換スイッチ29がトーチ3の周囲にほぼ対
称位置に設けられる場合、トーチ3の衝突によりトーチ
支持部19がトーチホルダ5のホルダ部15から僅かに
離反した場合であっても、少なくとも1つの切換スイッ
チ29がOFFとなるのでトーチ3の衝突を敏感に検知
できる。
【0055】なお、この発明は前述した実施の形態に限
定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他
の態様で実施し得るものである。
【0056】例えば、前述した実施の形態における電磁
石27はトーチ支持部19に設けられているが、ホルダ
部15に設けても構わない。
【0057】なお、本実施の形態では熱切断加工装置と
してプラズマ加工機を例にとって説明したがレーザ加工
機その他の熱切断加工装置であっても構わない。
【0058】
【発明の効果】以上のごとき発明の実施の形態の説明か
ら理解されるように、請求項1の発明によれば、トーチ
支持部がトーチホルダの上面に載置されているときは、
切換スイッチがONするので吸着装置に発生する吸着力
によりトーチ支持部をトーチホルダに強力に固定でき
る。トーチが障害物に衝突するとトーチ支持部が傾いて
トーチホルダから離反するので、切換スイッチがOFF
されて吸着装置の吸着力をすぐに消滅できる。その結果
として、トーチ支持部がトーチホルダに吸着されなくな
るので、トーチに障害物が衝突してもトーチに無理な力
がかからないため損傷せず、トーチを保護できる。
【0059】また、切換スイッチのOFF信号によりト
ーチが障害物に衝突したことを容易に検知できる。
【0060】トーチの周囲がシンプルで、トーチ支持部
とホルダ部とを容易に分解できるので容易に清掃でき
る。また、上記の分解時は切換スイッチがOFFとなり
吸着装置の吸着力が自動的に消滅するので周囲の粉塵な
どを吸着することがない。
【0061】また、トーチ支持部とトーチホルダとの間
にゴミや粉塵などが噛み込まれた場合などの異常状態
も、切換スイッチのOFF信号により容易に判別でき
る。
【0062】請求項2の発明によれば、請求項1記載の
効果と同様であり、トーチ支持部がトーチホルダの上面
に載置されているときは、切換スイッチがONするので
吸着装置に発生する吸着力によりトーチ支持部をトーチ
ホルダに強力に固定できる。トーチが障害物に衝突する
とトーチ支持部が傾いてトーチホルダから離反するの
で、切換スイッチがOFFされて吸着装置の吸着力をす
ぐに消滅できる。その結果として、トーチ支持部がトー
チホルダに吸着されなくなるので、トーチに障害物が衝
突してもトーチに無理な力がかからないため損傷せず、
トーチを保護できる。
【0063】また、切換スイッチのOFF信号によりト
ーチが障害物に衝突したことを容易に検知できる。
【0064】トーチの周囲がシンプルで、トーチ支持部
とホルダ部とを容易に分解できるので容易に清掃でき
る。また、上記の分解時は切換スイッチがOFFとなり
吸着装置の吸着力が自動的に消滅するので周囲の粉塵な
どを吸着することがない。
【0065】また、トーチ支持部とトーチホルダとの間
にゴミや粉塵などが噛み込まれた場合などの異常状態
も、切換スイッチのOFF信号により容易に判別でき
る。
【0066】請求項3の発明によれば、制御装置に信号
を与える回路ではトーチ衝突検知リレーにより電気的に
遮断するので、ノイズが制御装置に侵入しにくい。
【0067】請求項4の発明によれば、複数の吸着装置
をトーチの周囲にほぼ対称位置に設けたので、複数の吸
着装置の吸着力によりトーチ支持部をトーチホルダに強
力に固定できる。また、複数の切換スイッチをトーチの
周囲にほぼ対称位置に設けたので、トーチが衝突してト
ーチ支持部がトーチホルダから僅かに離反した場合であ
っても、少なくとも1つの切換スイッチがOFFされて
トーチの衝突を敏感に検知できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すもので、プラズマ加
工機におけるトーチ衝突検出装置の側面図である。
【図2】図1の部分的な平面図である。
【図3】図2における矢視III−III線の断面図で
ある。
【図4】図2における矢視IV−IV線の断面図であ
る。
【図5】図3における切換スイッチの接点Bの拡大断面
図である。
【図6】本発明の実施の形態を示すもので、電磁石駆動
回路図である。
【図7】本発明の実施の形態を示すもので、衝突検知回
路図である。
【図8】本発明の実施の形態におけるトーチが障害物に
衝突したときの状態説明図である。
【図9】従来のプラズマ加工機におけるトーチ衝突検出
装置の側面図である。
【図10】従来の衝突検出器の取付状態を示す拡大断面
図である。
【図11】従来例におけるトーチが障害物に衝突したと
きの状態説明図である。
【符号の説明】
1 プラズマ加工機 3 トーチ(プラズマトーチ) 5 トーチホルダ 7 トーチヘッド(機械本体) 11 トーチ衝突検出装置 15 ホルダ部 17 トーチ用挿孔 19 トーチ支持部 27 電磁石(吸着装置) 29 切換スイッチ 31A,31B 接点 33 バネ 35 トーチ衝突検知リレー 37 接点 39 シーケンサ(制御装置)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械本体に設けたトーチホルダのトーチ
    用挿孔にトーチを嵌挿すると共に、前記トーチの外周に
    設けたトーチ支持部を前記トーチホルダの上面に載置す
    ることにより、前記トーチ支持部とトーチホルダとの間
    に備えた切換スイッチがONしてトーチ支持部に備えた
    吸着装置に吸着力が発生し、この吸着力により前記トー
    チ支持部をトーチホルダに固定し、前記トーチが衝突し
    て傾くとき前記トーチ支持部がトーチホルダの上面から
    離反することにより、前記切換スイッチがOFFして前
    記吸着装置の吸着力が消滅すると共に前記切換スイッチ
    のOFFによりトーチが衝突したことを制御装置で検知
    することを特徴とする熱切断加工方法。
  2. 【請求項2】 ワークに熱切断加工するトーチを嵌挿す
    るトーチ用挿孔を備えたトーチホルダを機械本体に設
    け、 前記トーチの外周にトーチ支持部を設けると共にこのト
    ーチ支持部を前記トーチホルダの上面に接離可能に設
    け、 前記トーチホルダの上面を吸着する吸着装置を前記トー
    チ支持部に設け、 前記トーチ支持部が前記トーチホルダに当接時に前記吸
    着装置の吸着力をONとし且つ前記トーチ支持部が前記
    トーチホルダから離反時に前記吸着装置の吸着力をOF
    Fとする切換スイッチを前記トーチ支持部とトーチホル
    ダとの間に設け、 前記切換スイッチのOFFによりトーチの衝突を判断す
    る制御装置を設けてなることを特徴とする熱切断加工装
    置。
  3. 【請求項3】 前記切換スイッチにトーチ衝突検知リレ
    ーを直列に接続すると共に、前記制御装置が前記トーチ
    衝突検知リレーの接点に接続されてなることを特徴とす
    る請求項2記載の熱切断加工装置。
  4. 【請求項4】 複数の前記吸着装置をトーチの周囲にほ
    ぼ対称位置に配設し、複数の前記切換スイッチをトーチ
    の周囲にほぼ対称位置に配設してなることを特徴とする
    請求項2又は3記載の熱切断加工装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012024857A (ja) * 2010-07-20 2012-02-09 Amada Co Ltd 加工ヘッド支持装置
CN107414315A (zh) * 2017-08-08 2017-12-01 江苏大金激光科技有限公司 一种三维激光切割机

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