JP2000107460A - ビデオゲーム装置およびプログラムを格納した記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロールプレイングゲームのキャラクタの職業
変更において選択肢に幅を持たせることのできる技術を
提供する。 【解決手段】 キャラクタの職業の経歴を記録してお
き、記録した職業の経歴順により選択できる職業を決め
るとともに、キャラクタ間で職業の経歴を交換できるよ
うにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の所属する技術分野】本発明は、ビデオゲーム、
特にロールプレイングゲームにおけるキャラクタの職業
の変更に適用して有効な技術に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種のロールプレイングゲームでは、
複数のキャラクタでパーティを構成し、該パーティをプ
レイヤが操作してゲームを進めるようになっている。ま
たキャラクタには能力特性を決める職業があり、当初か
ら選択できる初級の職業として戦士、僧侶、魔法使い、
盗賊等がある。各職業の能力特性の例としては、戦士は
力は強いが魔法は使えない、魔法使いは攻撃魔法を使え
るが力は弱い等である。これらの職業は、ゲーム開始時
にプレイヤの好みによりキャラクタ毎に選択し、ゲーム
中に登場する敵キャラクタとの戦闘に勝つことでレベル
アップする。またゲームの途中で他の職業へ変更でき、
決められた種類の職業を一定レベルになるまで経験させ
ると上級の職業へ更に変更することができるものが一般
的であった。たとえば、戦士と魔法使いをそれぞれ一定
レベルになるまで経験させると体力もあり魔法も使える
魔法戦士に変更できる等である。

【０００３】

【発明は解決しようとする課題】しかし、このようなロ
ールプレイングゲームおいて、プレイヤはキャラクタに
ゲーム進行を有利に進めることのできる職業の組み合わ
せを選択する傾向があった。このため１回目の職業変更
では該組み合わせを再現するため、当初他のキャラクタ
が選択した職業を相互に交換して選ぶ傾向があった。た
とえば、戦士と魔法使いのキャラクタが必要と考えるプ
レイヤは、キャラクタＡを戦士→魔法使い、キャラクタ
Ｂを魔法使い→戦士と職業変更することが多い。ここで
戦士から魔法使いとなったキャラクタと、魔法使いから
戦士になったキャラクタでは、変更できる上級の職業は
どちも魔法戦士であり、上級の職業に変更させると同一
のキャラクタとなってしまう。

【０００４】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、ロールプレイングゲームのキャラクタの職業
変更において選択肢に幅を持たせることのできる技術を
提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の第１の手段は、
キャラクタを表示手段に表示し前記キャラクタの能力特
性を設定する職業を選択して行うビデオゲーム装置にお
いて、前記キャラクタに選択された職業を経歴順に記録
する職業経歴記録手段と、前記職業経歴記録手段で記録
された職業の経歴順により前記キャラクタの選択できる
職業を判定する選択職業判定手段と、前記選択職業判定
手段により判定された選択できる職業から任意の職業を
選択する職業選択手段とを備えたビデオゲーム装置であ
る。

【０００６】本発明の第１の手段によれば、キャラクタ
が経験した職業順により上級の職業を選択する。このこ
とから上級の職業の選択肢を増やすことができる。

【０００７】ここに、表示装置は、ＣＲＴ、液晶表示等
のディスプレイ装置を意味する。キャラクタとは、プレ
イヤが操作して画面上で動作させるプレイヤキャラクタ
を意味する。

【０００８】本発明の第２の手段は、前記第１の手段に
おいて、前記職業の経歴をキャラクタ間で交換する経歴
交換手段を備えたものである。

【０００９】本発明の第２の手段によれば、キャラクタ
間で職業の経歴を交換する。たとえば、魔法使い→戦士
の経歴を持つキャラクタＡは侍にしかなれないが、僧侶
→盗賊のキャラクタＢとで経歴を交換し、キャラクタＡ
を僧侶→戦士の経歴とすれば騎士に職業を変更できる。
これにより、希望する上級の職業へ容易にキャラクタを
変更でき、ゲームの進行に興味を持たせることができ
る。

【００１０】本発明の第３の手段は、キャラクタを表示
手段に表示し前記キャラクタの能力特性を設定する職業
を選択して行うプログラムを格納した記録媒体におい
て、前記キャラクタに選択された職業を経歴順に記録す
る職業経歴記録ステップと、前記職業経歴記録ステップ
で記録された職業の経歴順により前記キャラクタの選択
できる職業を判定する選択職業判定ステップと、前記選
択職業判定ステップにより判定された選択できる職業か
ら任意の職業を選択する職業選択ステップとを備えたプ
ログラムを格納した記録媒体である。

【００１１】ここに、記録媒体としては、ＣＤ−ＲＯ
Ｍ、ゲームカートリッジ、メモリーカード、フロッピー
ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク等のあらゆる
記録媒体を用いることができるが、この中でも特にゲー
ムに適しているのはＣＤ−ＲＯＭ、ゲームカートリッジ
である。

【００１２】

【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図に基づいて
説明する。

【００１３】

【実施例１】図１は本発明のビデオゲーム装置をビデオ
ディスプレイ装置４（以下、単に「ディスプレイ４」と
いう）に接続した状態を示している。

【００１４】ゲーム機本体１は、外部入力装置としてコ
ントローラ３が接続されており、さらにＣＤ−ＲＯＭド
ライブのカバー２ａの下には図示せぬＣＤ−ＲＯＭ（Ｃ
ｏｍｐａｃｔ Ｄｉｓｃ−ＲＯＭ）２が装着され、ゲー
ムプログラムおよびゲームデータを提供する。

【００１５】ディスプレイ４はゲーム機本体１から出力
される表示記号を表示画像として、またスピーカ５は音
声記号を音声としてプレイヤに提供するためのものであ
り、一般家庭用のテレビ受像機を用いることができる。

【００１６】コントローラ３は、種々の操作ボタンを有
している。平面方向からみたコントローラ３の左方には
方向キー６が設けられている。一方、コントローラの右
方には○ボタン７、×ボタン８、□ボタン９および△ボ
タン１０が配列されている。また、コントローラ３の中
央部にはスタートボタン１１およびセレクトボタン１２
が設けられている。

【００１７】図２は、ゲーム機１を中心としたハードウ
ェアブロック図を示している。バス２０に対してＣＰＵ
（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）
２１、ＤＲＡＭ（Ｄｙｎａｍｉｃ Ｒａｎｄｏｍ Ａｃ
ｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）２２，ＭＤＥＣ２３，ＧＰＵ
（Ｇｒａｐｈｉｃ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）
２４等がそれぞれ接続されている。またＣＰＵ２１には
ＧＴＥ（Ｇｅｏｍｅｔｒｉｃ Ｔｒａｎｓｆｅｒ Ｅｎ
ｇｉｎｅ）２５が接続されている。

【００１８】このうちＭＤＥＣ２３は動画再生用のプロ
セッサであり、ＣＤ−ＲＯＭ２から読み出した動画像を
展開する。またＧＴＥ２５は、グラフィック専用プロセ
ッサであり、並列処理を行う複数の演算部より構成さ
れ、ＭＤＥＣ２３で展開された画像データについて座標
変換やレンダリング等を並列処理で実行する。

【００１９】ＧＰＵ２４はＧＴＥ２５と同様にグラフィ
ック専用プロセッサであり、ＧＴＥ２５で座標変換演算
されたデータを元に、シェーディング、テクスチャーマ
ッピング、ラスター処理等実際の描画を担当する。この
結果得られる画像データは、バッファーとしてのＶＲＡ
Ｍ（Ｖｉｄｅｏ ＲＡＭ）２６を介して伸張装置２７に
送出される。伸張装置２７は画像データの伸張を行うと
共にディジタルアナログ変換し、この結果得られる画像
信号がＲＧＢ（Ｒｅｄ、Ｇｒｅｅｎ、Ｂｌｕｅ）信号と
して出力されると共に、ＮＴＳＣエンコーダ２８に入力
されＮＴＳＣ方式のビデオ信号として出力される。

【００２０】またバス２０には、ブートプログラムが格
納されたＲＯＭ２９が接続され、さらにＣＤドライブ３
０がＣＤ−ＤＳＰ（ＣＤ−Ｄｉｇｉｔａｌ Ｓｉｇｎａ
ｌＰｒｏｃｅｓｓｏｒ）３１、ＣＤ−ＲＯＭデコーダ３
２を通じて接続されている。

【００２１】ＣＤ−ＤＳＰ３１はノイズのフィルタリン
グを行う。ＣＤ−ＲＯＭデコーダ３２には、バッファー
としてのＳＲＡＭ（Ｓｔａｔｉｃ ＲＡＭ）３３，メカ
コントローラ３４が接続されており、デコードした画像
データをバス２０に送出すると共に、音声データをＳＰ
Ｕ（Ｓｏｕｎｄ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）３
５に送出する。ＳＰＵ３５は音声処理を担当するプロセ
ッサであり、接続されたバッファーとしてのＤＲＡＭ３
６を用いてＣＤ−ＲＯＭデコーダ３２でデコードされた
音声データを復号化し、この結果えられる音声データを
ＤＡＣ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ａｎａｌｏｇ Ｃｏｎｖｅｒ
ｔｅｒ）３７でディジタルアナログ変換しオーディオ出
力として送出する。

【００２２】また、バス２０には、コントローラ３と双
方向にデータを送信可能ならしめるＳＩＯ（Ｓｅｒｉａ
ｌ Ｉ／Ｏ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ）３８が接続されてい
る。

【００２３】ここに、ＣＤ−ＲＯＭ２に格納されたビデ
オゲームは、プレイヤがキャラクタを操作し、発生する
イベントをクリアし謎を解いてゆくロールプレイングゲ
ームである。

【００２４】図３は、本実施例の機能ブロック図を示し
ている。処理部４１の選択職業判定部４１ａは、コント
ローラ３のセレクトボタン１２の押下により職業選択処
理が選択されると、職業経歴記録部４２から職業経歴順
を読み取り、また経歴順による選択職業記録部４３から
経歴順により選択できる職業を読み取り選択職業を判定
する。選択職業一覧表示部４１ｂは、選択職業判定部４
１ａで判定された選択職業をディスプレイ４上に一覧表
示する。職業選択部４１ｃは、コントローラ３の方向キ
ー６の押下を受け選択職業一覧から職業を選択する。ま
た選択された職業のコスチュームの画像データを画像デ
ータ記録部４４から読み取り、キャラクタを該職業のコ
スチュームに変更してディスプレイ４上に表示する。

【００２５】なお、職業の経歴順と選択できる職業の例
としては、魔法使い→戦士で侍、戦士→魔法使いで魔導
士、僧侶→戦士で騎士、戦士→僧侶で僧正等である。

【００２６】図４は、ディスプレイ４上に表示された選
択職業一覧を示す。キャラクタＡは現在、魔法使いであ
り、戦士→魔法使いの経歴を持つため、選択できる職業
は初級の職業の戦士、僧侶および盗賊と、上級の職業の
魔法戦士が表示されている。選択する職業として魔法戦
士５１をカーソルで選択すると、選択された職業のコス
チュームでキャラクタＡ５２が表示される。

【００２７】これをフロー図で示したものが図５であ
る。すなわち、処理部４１の選択職業判定部４１ａは、
コントローラ３のセレクトボタン１２の押下により（ス
テップ１０１）、職業経歴記録部４２から職業経歴順を
読み取り（１０２）、また経歴順による選択職業記録部
４３から経歴順で選択できる職業を読み取り（１０
３）、両者を比較することにより選択できる職業を判定
する（１０４）。選択職業一覧表示部４１ｂは、判定さ
れた選択できる職業をディスプレイ４上に一覧表示する
（１０５）。職業選択部４１ｃは、コントローラ３の方
向キー６の押下により（１０６）、職業を選択する（１
０７）。また画像データ記録部４４から選択した職業の
コスチューム画像データを読み取り（１０８）、前述の
一覧表示中に表示する（１０９）。

【００２８】以上説明したように、本実施例によれば、
キャラクタの職業の経歴順から選択できる上級の職業が
決まる。このことから、初級の職業が少なくても変化に
富んだ上級の職業へ変更することができゲームの興味を
増大できる。

【００２９】

【実施例２】実施例１では、キャラクタの職業の経歴順
で上級の職業を選択できるようにしたが、プレイヤが初
期に計画した職業選択の構想を途中で変更しようとして
も、順序を変更するために再度同一の職業を選択する等
の困難を伴ってしまう。

【００３０】本実施例では、キャラクタ間で経歴を交換
することでこれを解決した。すなわち、図３の機能ブロ
ック図で、処理部４１の経歴表示部４１ｄは、コントロ
ーラ３のセレクトボタン１２の押下により経歴交換処理
が選択されると、職業経歴記録部４２から職業経歴を読
み取り、ディスプレイ４上にキャラクタ毎に表示する。
経歴交換部４１ｅは、コントローラ３の方向キー６の押
下により選択された職業をキャラクタ間で交換する。ま
た交換結果を職業経歴記録部４２へ書き込む。

【００３１】図６は、ディスプレイ４上に表示された職
業経歴画面を示す。キャラクタＡ５２の経験した魔法使
いとキャラクタＢ５３の経験した僧侶とが選択されてお
り、該職業が交換される。なお、魔導士５６は現在の状
態（戦士、魔法使い）で選択できる上級の職業である。

【００３２】図７は、職業が交換された状態を示す。キ
ャラクタＡは職業の経歴が戦士、僧侶となり、この状態
で選択できる上級の職業、僧正５７が表示される。

【００３３】この処理をフロー図で示したものが図８で
ある。すなわち、処理部４１の経歴表示部４１ｄは、コ
ントローラ３のセレクトボタン１２の押下により職業交
換処理が選択されると（１２１）、職業経歴記録部４２
から職業経歴を読み取り（１２２）、ディスプレイ４上
に表示する（１２３）。経歴交換部４１ｅは、コントロ
ーラ３の方向キー６の押下により交換する職業を選択し
（１２５）、コントローラ３の○ボタン７押下により
（１２６）、交換表示を行う（１２７）。また交換した
職業を職業経歴記録部４２へ書き込む（１２８）。

【００３４】このように、本実施例によれば、キャラク
タ間の職業経歴を交換する。このことにより、上級の職
業へ変更することが容易となり、ゲームの興味を高める
ことができるようになった。

【００３５】なお、職業の経歴を無制限に行うとキャラ
クタの当初の個性を失うことから、職業の交換回数は、
経歴した職業の種類以下に制限してもよく、また交換す
るためのアイテムを設けてもよい。

【００３６】

【発明の効果】本発明によれば、ロールプレイングゲー
ムのキャラクタの職業変更において選択肢に幅を持たせ
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明のビデオゲーム装置をビデオディスプ
レイ装置に接続した状態を示す説明図

【図２】 ゲーム機本体を中心としたハードウェア構成
を示すブロック図

【図３】 実施例を説明するための機能ブロック図

【図４】 選択職業一覧表示画面を説明するための説明
図

【図５】 実施例１を説明するためのフロー図

【図６】 職業交換画面を説明するための説明図

【図７】 職業交換画面を説明するための説明図

【図８】 実施例２を説明するためのフロー図

【符号の説明】

１ ゲーム機本体 ２ａ ＣＤ−ＲＯＭドライブカバー ３ コントローラ ４ ディスプレイ ５ スピーカ ６ 方向キー群 ７ ○ボタン ８ ×ボタン ９ □ボタン １０ △ボタン １１ スタートボタン １２ セレクトボタン ５１ 職業名 ５２ キャラクタ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キャラクタを表示手段に表示し前記キャ
   ラクタの能力特性を設定する職業を選択して行うビデオ
   ゲーム装置において、 前記キャラクタに選択された職業を経歴順に記録する職
   業経歴記録手段と、 前記職業経歴記録手段で記録された職業の経歴順により
   前記キャラクタの選択できる職業を判定する選択職業判
   定手段と、 前記選択職業判定手段により判定された選択できる職業
   から任意の職業を選択する職業選択手段とを備えたビデ
   オゲーム装置。
2. 【請求項２】 前記職業の経歴をキャラクタ間で交換す
   る経歴交換手段を備えたことを特徴とする請求項１記載
   のビデオゲーム装置。
3. 【請求項３】 キャラクタを表示手段に表示し前記キャ
   ラクタの能力特性を設定する職業を選択して行うプログ
   ラムを格納した記録媒体において、 前記キャラクタに選択された職業を経歴順に記録する職
   業経歴記録ステップと、 前記職業経歴記録ステップで記録された職業の経歴順に
   より前記キャラクタの選択できる職業を判定する選択職
   業判定ステップと、 前記選択職業判定ステップにより判定された選択できる
   職業から任意の職業を選択する職業選択ステップとを備
   えたプログラムを格納した記録媒体。