JP2000105550A - 散乱型表示素子および表示素子の製造方法 - Google Patents

散乱型表示素子および表示素子の製造方法

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JP2000105550A
JP2000105550A JP11212718A JP21271899A JP2000105550A JP 2000105550 A JP2000105550 A JP 2000105550A JP 11212718 A JP11212718 A JP 11212718A JP 21271899 A JP21271899 A JP 21271899A JP 2000105550 A JP2000105550 A JP 2000105550A
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light
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Hiroshi Kubota
浩史 久保田
Kenji Nakao
健次 中尾
Tsuyoshi Kamimura
強 上村
Keizaburo Kuramasu
敬三郎 倉増
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 散乱型表示素子の階調反転やコントラストの
低下などの外光の正反射光による影響を排除または軽減
する。 【解決手段】 反射板26の表面には、表示画面におけ
る上下方向に長い略ストライプ状で、左右方向の曲率が
上下方向の曲率よりも大きい凸部26aが形成されてい
る。すなわち、入射光がある程度乱反射され、かつ、反
射光の散乱程度が表示画面の上下方向よりも左右方向に
大きくなるように、異方性を有して散乱されるようにな
っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯情報端末や、
携帯ゲーム機器等に用いられ、入射した光を散乱させた
り透過させたりすることによって画像を表示する散乱型
表示素子、特に、外光を主な光源とする反射型の光散乱
型液晶表示素子およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ツイストネマティック(T
N)型の液晶表示素子が多く用いられている。この表示
素子は、液晶層と偏光板とを備え、液晶層を介して光の
偏光方向を変化させ、偏光板を透過する光を制御するこ
とによって画像を表示するようになっている。このた
め、明表示(白表示)の場合でも、偏光板の偏光軸に一
致する成分の光しか透過せず、特に、反射板を備えて外
光を光源とする反射型の液晶表示素子において明るい表
示を行わせることが困難であるという欠点を有してい
る。この欠点を改善するために、例えば特開昭61−2
70731や、特開平7−181481、特開平9−8
0426、特開平10−232395などに開示されて
いるように、外光の多くの反射光が主要観察方向(視認
方向)に向くようにしたものが知られている。具体的に
は、例えば図35に示すような横方向のストライプ状
や、扇形状、真円状などの微小突起11aを反射板11
に形成したり、図36に示すように反射板12の断面形
状を鋸刃状にしたり、また、反射面を粗面にしたりし
て、表示画面の斜め上方などから入射した光が正面方向
(視認方向)に多く向くようになっている。しかし、こ
のような反射板を用いても、偏光板によって光が吸収さ
れる点は同じであり、輝度を大幅に増大させることは困
難である。
【0003】一方、近年、偏光板を必要としない表示素
子として、ポリマーネットワーク型液晶表示素子や、高
分子分散型液晶表示素子などの光散乱型液晶表示素子が
開発されている。この種の表示素子は、例えば「フラッ
トパネルディスプレイ’91」(日経BP社 221
頁)に示されるように、1対の基板間に高分子と液晶の
複合体層が設けられて構成されている。上記1対の基板
にはそれぞれ電極が設けられ、これらの電極への電圧印
加の有無に応じて、上記複合体層が光の散乱状態または
透過状態に切り替わるようになっている。そこで、例え
ば特開平7−104250に直視型ディスプレイの例が
開示されているように、上記基板対の背面側に黒色体を
設け、上記複合体層が透明状態になったときに、入射し
た外光が複合体層を透過して上記黒色体に吸収され、暗
表示(黒表示)が行われる一方、上記複合体層が散乱状
態になったときに、入射した外光が散乱され、どの方向
から見ても白濁して見える明表示が行われるようになっ
ている。すなわち、明表示が行われる際には、表示素子
の表面側に向けて散乱された光が、前記偏光板などに吸
収されることなく視野に入るために、比較的高輝度な表
示が行われる。また、特開平9−90352には、反射
板として、42〜70°の傾斜面を有する三角柱状の突
起における上記傾斜面のみに反射膜を付着させ、暗表示
時には入射光を反射板の裏面側に回り込ませるようにし
てコントラストの向上を図ったものが開示されている。
【0004】また、さらに輝度の増大を図ったものとし
ては、「SIDダイジェスト」(The Society for Info
rmation Display 刊 1997年:1023頁、199
8年:758〜761頁)に記載されたIRIS(Inte
rnal Reflection Inverted Scattering )などと称され
る散乱型表示素子が知られている。この表示素子は、図
37(a)に示すように、複合体層13の裏面側に上記
黒色体に代えて反射板14が設けられたもので、複合体
層13の裏面側に向けて散乱された光も反射板14で反
射されて表面側に向けられることにより、より高輝度な
表示が行われるようになっている。上記反射板14の表
面は、鏡面に形成されている。また、表示画面の上下左
右に対して等方的な凹凸が形成された反射板を備えたも
のも考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような反射板14を備えた散乱型表示素子は、明表示時
の輝度は高くなるものの、暗表示時に、表示画像を見る
方向によっては外光の反射光が視野に入り、表示画像の
階調が反転するという問題点を有していた。すなわち、
暗表示時には、複合体層13が透過状態になるので、図
37(b)に示すように、複合体層13に入射した外光
がそのまま複合体層13を透過し、反射板14に反射さ
れた後、再度複合体層13を透過して出射する。このた
め、同図に概ね矢印Aで示す方向から見たときに、外光
の反射光がそのまま視野に入ってしまい、明表示の場合
よりも明るく見えるために、階調反転が生じる。なお、
他の方向(例えば矢印Bで示す方向)から見た場合に
は、上記のような反射光が視野に入らないために、適正
な暗表示が得られる。
【0006】ここで、例えば図38に示すように、表示
素子15を斜めに立てた状態で用いる場合の外光の入射
方向や、画像を見る方向などの関係について、図39に
基づいてより詳しく説明する。図39は、外光の入射方
向等を表すもので、原点Oからの方向によって入射方向
等を表示画面に投影した方向を表し(例えば同図の矢印
M)、原点Oからの距離によって入射方向等と表示画面
の法線とがなす角度を表した(例えば同図の角度Lまた
は距離L)ものである。同図に示すように、多くの場
合、外光(光源光)は同図に位置Pで示す方向(表示画
面の斜め前方)から照射され、表示画像は、領域Qで示
す方向(表示画面の垂直方向から斜め手前左右に広がる
方向)から視認される。一方、外光の反射光は、原点O
に対して上記位置Pと対称な位置Rで示す方向に出射す
る。そこで、視認範囲の一部において、または上記領域
Qを多少越える範囲から視認した場合には、外光の反射
光が視野に入り、階調反転が生じることになる。
【0007】上記のような欠点を軽減する技術として
は、例えば「International DisplayReserch Conferen
ce 1997」(The Society for Information Display
刊255頁)に記載されているように、複合体層の表
面側に回折格子フィルムを設けるものが知られている。
すなわち、回折格子フィルムによって外光をある程度散
乱させ(ぼかし)、その明るさを低減させることによ
り、反射光の影響を軽減するようになっている。
【0008】しかし、上記のような回折格子フィルムを
設けた場合でも、外光の反射光量が多いと、やはり階調
反転やコントラストの低下を生じ、これを確実に防止す
ることは困難である。
【0009】しかも、上記のように外光をぼかすと、図
39に領域R’で示すように、外光が視野に入る範囲が
広くなるため、広い視認範囲でコントラストの低下等を
招くことになる。
【0010】また、上記のように外光をある程度散乱さ
せるためには、反射板等に散乱性を持たせることも考え
られるが、そのような反射板等を製造することは、超精
密加工した金型を必要とするなど比較的困難であり、製
造コストの増大を招く虞がある。
【0011】本発明は、上記の点に鑑み、外光の反射光
による影響を排除または大幅に軽減し、階調反転やコン
トラストの低下を生じにくくすることで、視認性に優れ
た散乱型表示素子を実現するとともに、そのような散乱
型表示素子等の製造コストを容易に低減できる製造方法
の提供を目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1の発明は、入射した光を散乱させる散乱状
態と透過させる透過状態とに切り替わる散乱透過手段
と、上記散乱透過手段の表示面側から入射し、背面側に
散乱された光、および上記散乱透過手段を透過した光を
反射する反射手段とを備えた散乱型表示素子において、
上記散乱透過手段が透過状態の場合に、散乱型表示素子
に入射した光を、異方性を有する範囲の方向に散乱させ
て出射させる異方性散乱手段を備えたことを特徴とす
る。
【0013】また、請求項2の発明は、請求項1の散乱
型表示素子であって、上記異方性散乱手段は、散乱型表
示素子に入射した光を、表示画面における上下方向より
も左右方向の方が広い範囲の方向に散乱させて出射させ
るように構成されていることを特徴とする。
【0014】また、請求項3の発明は、請求項1の散乱
型表示素子であって、上記異方性散乱手段は、上記反射
手段により構成されていることを特徴とする。
【0015】また、請求項4の発明は、請求項3の散乱
型表示素子であって、上記異方性散乱手段は、上記反射
手段の表面に、表示画面における左右方向の曲率が上下
方向の曲率よりも大きい凸部が形成されることにより構
成されていることを特徴とする。
【0016】また、請求項5の発明は、請求項1の散乱
型表示素子であって、上記異方性散乱手段は、入射した
光を異方性を有する範囲の方向に散乱させて透過させる
異方性透過手段により構成されていることを特徴とす
る。
【0017】また、請求項6の発明は、請求項5の散乱
型表示素子であって、上記異方性透過手段は、その表面
に、表示画面における左右方向の曲率が上下方向の曲率
よりも大きい凸部が形成されていることを特徴とする。
【0018】また、請求項7の発明は、請求項6の散乱
型表示素子であって、上記異方性透過手段は、レンズシ
ートフィルムであることを特徴とする。
【0019】また、請求項8の発明は、請求項1の散乱
型表示素子であって、上記異方性散乱手段は、異方性を
有する回折手段であることを特徴とする。上記のよう
に、散乱性に異方性を有する、例えば反射板やシートフ
ィルムなどの反射手段や異方性透過手段を備えることに
より、表示画面における上下方向よりも左右方向の方が
広い範囲など、異方性を有する範囲の方向に、散乱型表
示素子に入射した光が散乱されて出射するので、外光の
反射特性を最適化し、反射光の輝度を減少させるととも
に、視野に入りにくい方向に出射させて、階調反転やコ
ントラストの低下などの外光の反射光による影響を排除
または大幅に軽減することができる。請求項9の発明
は、入射した光を散乱させる散乱状態と透過させる透過
状態とに切り替わる散乱透過手段と、上記散乱透過手段
の表示面側から入射し、背面側に散乱された光、および
上記散乱透過手段を透過した光を反射する反射手段とを
備えた散乱型表示素子において、上記散乱透過手段が透
過状態の場合に、散乱型表示素子に入射した光を、その
入射角と出射角の大きさが等しくない方向に出射させる
出射角変更手段を備えたことを特徴とする。
【0020】また、請求項10の発明は、請求項9散乱
型表示素子であって、上記出射角変更手段は、上記入射
角よりも上記出射角の方が大きくなるように構成されて
いることを特徴とする。
【0021】また、請求項11の発明は、請求項10の
散乱型表示素子であって、上記出射角変更手段は、上記
反射手段により構成されていることを特徴とする。
【0022】また、請求項12の発明は、請求項11の
散乱型表示素子であって、上記出射角変更手段は、上記
反射手段に、反射面の法線が表示面の法線に対して、表
示画面における下方側に傾斜した領域が形成されること
により構成されていることを特徴とする。
【0023】また、請求項13の発明は、請求項12の
散乱型表示素子であって、上記反射手段は、表示画面に
おける上下方向の断面形状が鋸刃状部分を有する形状に
形成されていることを特徴とする。
【0024】また、請求項14の発明は、請求項13の
散乱型表示素子であって、上記鋸刃状部分を有する断面
形状における傾斜面の表示面に対する傾斜角度が、5°
以上、30°以下であることを特徴とする。
【0025】また、請求項15の発明は、請求項14の
散乱型表示素子であって、上記鋸刃状部分を有する断面
形状における傾斜面の表示画面方向に対する傾斜角度
が、5°以上、15°以下であることを特徴とする。
【0026】また、請求項16の発明は、請求項13の
散乱型表示素子であって、上記鋸刃状部分を有する断面
形状が複数形成され、各断面形状のピッチが、5μm以
上、100μm以下に設定されていることを特徴とす
る。
【0027】また、請求項17の発明は、請求項13の
散乱型表示素子であって、上記鋸刃状部分を有する断面
形状が複数形成され、各断面形状のピッチが複数種類に
設定されていることを特徴とする。
【0028】また、請求項18の発明は、請求項17の
散乱型表示素子であって、上記複数種類のピッチがラン
ダムに配置されていることを特徴とする。
【0029】また、請求項19の発明は、請求項13の
散乱型表示素子であって、上記鋸刃状を有する断面形状
が複数形成され、各断面形状のピッチが、5μm以上、
100μm以下の範囲の複数種類のピッチに設定され、
かつ、最大ピッチと最小ピッチとの差が、30μm以下
に設定されていることを特徴とする。
【0030】また、請求項20の発明は、請求項11の
散乱型表示素子であって、上記反射手段は、表示画面に
おける上下方向の断面形状において、反射面の法線が表
示面の法線に対して、表示画面における下方側に傾斜
し、かつ、表示画面における左右方向の断面形状が凸状
である複数の凸部が形成されていることを特徴とする。
【0031】また、請求項21の発明は、請求項20の
散乱型表示素子であって、上記凸部がランダムな位置に
配置されて形成されていることを特徴とする。
【0032】また、請求項22の発明は、請求項10の
散乱型表示素子であって、上記出射角変更手段は、入射
した光を屈折させて透過させる屈折透過手段により構成
されていることを特徴とする。
【0033】また、請求項23の発明は、請求項22の
散乱型表示素子であって、上記屈折透過手段は、厚さが
表示画面における上方側の位置よりも下方側の位置のほ
うが厚い領域が形成されていることを特徴とする。
【0034】また、請求項24の発明は、請求項23の
散乱型表示素子であって、上記屈折透過手段は、表示画
面における上下方向の断面形状が、複数の半凸レンズ状
またはプリズム状に形成されていることを特徴とする。
【0035】また、請求項25の発明は、請求項9の散
乱型表示素子であって、上記出射角変更手段は、散乱型
表示素子に入射した光を、ほぼその入射方向に向けて出
射させるように構成されていることを特徴とする。
【0036】また、請求項26の発明は、請求項25の
散乱型表示素子であって、上記出射角変更手段は、上記
反射手段がリトロリフレクタ状に形成されることにより
構成されていることを特徴とする。
【0037】また、請求項27の発明は、請求項11の
散乱型表示素子であって、上記出射角変更手段を構成す
る上記反射手段は、反射性フィルム基板であるととも
に、上記散乱透過手段は、上記反射性フィルム基板と、
透明画素電極が形成され、上記反射性フィルム基板と所
定の間隙を空けて設けられたアレイ基板との間に設けら
れていることを特徴とする。
【0038】また、請求項28の発明は、請求項27の
散乱型表示素子であって、上記反射手段は、表示画面に
おける上下方向の断面形状が鋸刃状部分を有する形状に
形成されていることを特徴とする。
【0039】また、請求項29の発明は、請求項28の
散乱型表示素子であって、上記鋸刃状部分を有する断面
形状における傾斜面の表示面に対する傾斜角度が、5°
以上、30°以下であることを特徴とする。
【0040】また、請求項30の発明は、請求項27の
散乱型表示素子であって、上記反射性フィルム基板およ
び上記アレイ基板の何れか一方にカラーフィルタが設け
られていることを特徴とする。
【0041】また、請求項31の発明は、入射した光を
散乱させる散乱状態と透過させる透過状態とに切り替わ
る散乱透過手段と、上記散乱透過手段の表示面側から入
射し、背面側に散乱された光、および上記散乱透過手段
を透過した光を反射する反射手段とを備えた散乱型表示
素子において、上記散乱透過手段が透過状態の場合に、
散乱型表示素子に入射した光の少なくとも一部を散乱型
表示素子の内部に閉じ込める手段を有することを特徴と
する。
【0042】上記のように、断面形状が半凸レンズ状
や、所定の傾斜角を有する鋸刃状、リトロリフレクタ状
の反射手段などの出射角変更手段を備えることにより、
散乱表示素子に入射した光を表示画像の視認範囲から離
れた方向に出射させることができるので、階調反転やコ
ントラストの低下などの外光の反射光による影響を容易
に排除することができる。また、鋸刃形状のピッチがラ
ンダムに設定されることにより、ピッチを小さく設定し
ても回折による画像品質の低下を防止することができ
る。請求項32の発明は、入射した光を散乱させる散乱
状態と透過させる透過状態とに切り替わる散乱透過手段
と、上記散乱透過手段の表示面側から入射し、背面側に
散乱された光、および上記散乱透過手段を透過した光を
反射する反射手段とを備えた散乱型表示素子において、
上記反射手段による反射光量を減衰させる減衰手段を備
えたことを特徴とする。
【0043】また、請求項33の発明は、請求項32の
散乱型表示素子であって、上記減衰手段は、光の反射性
と透過性と、または光の反射性と吸収性とを有する上記
反射手段により構成されていることを特徴とする。
【0044】また、請求項34の発明は、請求項33の
散乱型表示素子であって、上記反射手段の光の反射率が
90%以下であることを特徴とする。
【0045】また、請求項35の発明は、請求項33の
散乱型表示素子であって、上記反射手段はクロムを含む
ことを特徴とする。
【0046】また、請求項36の発明は、請求項32の
散乱型表示素子であって、上記減衰手段は、所定の偏光
方向の光を遮断する偏光手段により構成されていること
を特徴とする。
【0047】また、請求項37の発明は、請求項36の
散乱型表示素子であって、上記偏光手段は、偏光方向
が、表示画面における左右方向の光を遮断するように設
けられていることを特徴とする。
【0048】また、請求項38の発明は、請求項36の
散乱型表示素子であって、上記偏光手段は、上記散乱透
過手段と上記反射手段との間に設けられていることを特
徴とする。
【0049】また、請求項39の発明は、請求項32の
散乱型表示素子であって、上記減衰手段は、上記散乱透
過手段の表示面側に設けられた、透過率が70%以上、
かつ、95%以下の拡散フィルムであることを特徴とす
る。上記のように、反射手段による反射光量を減衰させ
る減衰手段を備えることにより、反射光の輝度を減少さ
せることができるので、階調反転やコントラストの低下
などの外光の反射光による影響を容易に軽減することが
できる。請求項40の発明は、入射した光を反射する反
射手段を備えた表示素子の製造方法において、上記反射
手段を形成する工程が、基板上に微粒子を含む樹脂層を
形成する工程と、上記樹脂層上に反射層を形成する工程
とを含むことを特徴とする。
【0050】また、請求項41の発明は、入射した光を
反射する反射手段を備えた表示素子の製造方法におい
て、上記反射手段を形成する工程が、基板上に所定のパ
ターンの樹脂層を形成する工程と、上記樹脂層を加熱
し、軟化させて、その表面が所定の曲率を有するように
変形させる工程と、上記樹脂層上に反射層を形成する工
程とを含むことを特徴とする。
【0051】また、請求項42の発明は、入射した光を
反射する反射手段を備えた表示素子の製造方法におい
て、上記反射手段を形成する工程が、基板上に樹脂層を
形成する工程と、プレス成形により、上記樹脂層の表面
を所定の形状に形成する工程と、上記樹脂層上に反射層
を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0052】また、請求項43の発明は、入射した光を
反射する反射手段を備えた表示素子の製造方法におい
て、上記反射手段を形成する工程が、基板上に樹脂層を
形成する工程と、上記樹脂層上に所定のパターンの保護
膜を形成する工程と、上記基板の法線に対して傾斜した
方向から、サンドブラスト処理、またはドライエッチン
グ処理を行うことにより、上記樹脂層を成形する工程
と、上記保護膜を除去した後、上記樹脂層上に反射層を
形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0053】また、請求項44の発明は、入射した光を
反射する反射手段を備えた表示素子の製造方法におい
て、上記反射手段を形成する工程が、基板上に部分的に
第1の樹脂層を形成する工程と、上記第1の樹脂層の少
なくとも一部を含む領域に部分的に第2の樹脂層を形成
することで断面が非対称形状を有する形状を形成する工
程と、上記非対称形状を含む領域に反射層を形成する工
程を含むことを特徴とする。
【0054】また、請求項45の発明は、請求項44の
表示素子の製造方法であって、上記第1の樹脂層が傾斜
部を有する形状に形成された後、上記第2の樹脂層が形
成されることを特徴とする。
【0055】また、請求項46の発明は、請求項45の
表示素子の製造方法であって、上記第2の樹脂層が傾斜
部を有する形状に形成されることを特徴とする。
【0056】また、請求項47の発明は、請求項45の
表示素子の製造方法であって、上記第1の樹脂層は、ア
ニール処理により、傾斜部を有する形状に形成されるこ
とを特徴とする。
【0057】また、請求項48の発明は、請求項46の
表示素子の製造方法であって、上記第2の樹脂層は、ア
ニール処理により、傾斜部を有する形状に形成されるこ
とを特徴とする。
【0058】また、請求項49の発明は、請求項45の
表示素子の製造方法であって、上記非対称形状は少なく
とも鋸刃形状部分を有する形状であることを特徴とす
る。
【0059】また、請求項50の発明は、請求項46の
表示素子の製造方法であって、上記非対称形状は少なく
とも鋸刃形状部分を有する形状であることを特徴とす
る。
【0060】また、請求項51の発明は、請求項47の
表示素子の製造方法であって、上記非対称形状は少なく
とも鋸刃形状部分を有する形状であることを特徴とす
る。
【0061】また、請求項52の発明は、請求項48の
表示素子の製造方法であって、上記非対称形状は少なく
とも鋸刃形状部分を有する形状であることを特徴とす
る。
【0062】また、請求項53の発明は、請求項44の
表示素子の製造方法であって、上記第1の樹脂層および
上記第2の樹脂層が感光性樹脂であり、上記第1の樹脂
層および上記第2の樹脂層を基板上に部分的に形成する
工程が、基板全面に樹脂層を形成した後、それぞれ所定
のパターンの第1の遮光マスクまたは第2の遮光マスク
を介した露光、および現像によって行われることで、断
面が非対称形状を有する形状を形成することを特徴とす
る。
【0063】また、請求項54の発明は、請求項53の
表示素子の製造方法であって、上記露光が、上記第1の
遮光マスクの遮光部と上記第2の遮光マスクの遮光部と
を互いにずらすことで、上記第1の樹脂層の少なくとも
一部を含む領域に部分的に第2の樹脂層を形成すること
を特徴とする。
【0064】また、請求項55の発明は、請求項53の
表示素子の製造方法であって、上記感光性樹脂がポジ型
感光性樹脂であるとともに、上記第2の遮光マスクの遮
光部が、上記第1の遮光マスクの遮光部よりも大きいこ
とを特徴とする。
【0065】また、請求項56の発明は、請求項55の
表示素子の製造方法であって、上記第2の遮光マスクの
遮光部の幅が、上記第1の遮光マスクの遮光部の幅より
も大きいことを特徴とする。
【0066】また、請求項57の発明は、請求項53の
表示素子の製造方法であって、上記感光性樹脂がネガ型
感光性樹脂であるとともに、上記第2の遮光マスクの遮
光部が、上記第1の遮光マスクの遮光部よりも小さいこ
とを特徴とする。
【0067】また、請求項58の発明は、請求項57の
表示素子の製造方法であって、上記第2の遮光マスクの
遮光部の幅が、上記第1の遮光マスクの遮光部の幅より
も小さいことを特徴とする。
【0068】また、請求項59の発明は、請求項53の
表示素子の製造方法であって、上記第1の遮光マスクを
用いた上記露光、および上記第2の遮光マスクを用いた
上記露光が、上記基板の法線方向からの光の照射によっ
て行われることを特徴とする。
【0069】また、請求項60の発明は、請求項53の
表示素子の製造方法であって、上記第1の遮光マスクを
用いた上記露光、および上記第2の遮光マスクを用いた
上記露光のうちの少なくとも何れか一方が、上記基板の
法線方向からの光の照射によって行われることを特徴と
する。
【0070】また、請求項61の発明は、入射した光を
反射する反射手段を備えた表示素子の製造方法におい
て、上記反射手段を形成する工程が、基板上に部分的に
第1の樹脂層を形成する工程と、上記第1の樹脂層の少
なくとも一部を含む領域に部分的に第2の樹脂層を形成
した後、上記第1の樹脂層または第2の樹脂層の少なく
とも一部を除去することで、断面が非対称形状を有する
形状を形成する工程と、上記非対称形状を含む領域に反
射層を形成する工程を含むことを特徴とする。
【0071】また、請求項62の発明は、請求項61の
表示素子の製造方法であって、上記樹脂層を除去する工
程が所定のパターンのマスクを介したドライエッチング
によって行われることを特徴とする。
【0072】また、請求項63の発明は、請求項61の
表示素子の製造方法であって、上記非対称形状は少なく
とも鋸刃形状部分を有する形状であることを特徴とす
る。
【0073】また、請求項64の発明は、請求項40の
表示素子の製造方法であって、上記反射層は、表示素子
を駆動するための電極であることを特徴とする。これら
により、散乱性や出射角変更性を有する反射手段を容易
に製造することができ、製造コストを低減することがで
きる。
【0074】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施の
形態1の散乱型表示素子について、図1〜図5に基づい
て説明する。この表示素子は、図1に示すように、それ
ぞれ透明電極21a,22aが形成された1対の基板2
1,22の間に、散乱透過手段としての高分子23と液
晶24との複合体層25が設けられて構成されている。
また、基板22の外方側には、反射手段としての反射板
26が設けられている。
【0075】上記基板21,22としては、ガラスや樹
脂から成るものが用いられる。また、複合体層25とし
ては、例えば高分子分散型液晶やポリマーネットワーク
型液晶が用いられる。前者はポリマー中に液晶がほぼ球
状に分散して保持されたものであり(一部の液晶滴が連
結したものでもよい。)、後者は網目状のポリマーネッ
トワークに液晶が保持された、いわゆる連続体網目構造
をなしているものである。なお、図1においては高分子
分散型液晶を用いた場合の例を表している。ここで、上
記液晶24中の液晶分子は、例えば図2に模式的に示す
ように、長軸方向の屈折率ne が高分子23の屈折率n
p と等しく、短軸方向の屈折率n0 は上記屈折率np と
異なるように設定されている。また、液晶分子は、前記
透明電極21a,22a間に電圧が印加されると、長軸
方向が電気力線の方向に向くようになっている。
【0076】反射板26の表面には、図3に示すよう
に、表示画面における上下方向に長い略ストライプ状
で、左右方向の曲率が上下方向の曲率よりも大きい凸部
26aが形成され、異方性散乱手段としても作用するよ
うになっている。すなわち、従来の表示素子のように反
射板26’の反射面が鏡面に形成されている場合には、
図4(a)に示すように入射光が正反射されるのに対し
て、本実施の形態1の反射板26の場合には、図4
(b)に示すように、ある程度乱反射され、かつ、反射
光の散乱程度が表示画面の上下方向よりも左右方向に大
きくなるように、異方性を有して散乱されるようになっ
ている。
【0077】上記のように構成された表示素子におい
て、透明電極21a,22a間に電圧が印加されていな
い場合には、液晶24中の液晶分子は、それぞれ長軸方
向がランダムな方向を向いている。そこで、複合体層2
5に入射した光は、高分子23と液晶24との界面を通
過するごとに種々の方向に屈折する。すなわち、屈折率
のミスマッチのために散乱が生じ(散乱状態)、表示画
面をどの方向から見ても白濁して見える明表示(白表
示)が行われる。しかも、複合体層25の反射板26側
に散乱された光も、反射板26に反射され、表示に寄与
するので、高輝度な表示が行われる。
【0078】一方、透明電極21a,22a間に所定の
電圧が印加されると、液晶24中の液晶分子は、それぞ
れ長軸方向が電気力線に添う方向に向く。そこで、複合
体層25への光の入射方向における高分子23と液晶2
4との屈折率がほぼ等しくなるために、複合体層25に
入射した光は散乱せずに透過し(透過状態)、前述のよ
うに反射板26によって異方性を有するように乱反射さ
れ、再度、複合体層25を透過する。このため、図5に
示すように、位置Pで示す方向(表示画面の斜め前方)
から照射された光源光(外光)は、同図に領域Rで示す
ように主として表示画面の左右方向に広がる方向に乱反
射される。それゆえ、表示画像の通常の視認範囲(領域
Q)では光源光の反射光は視野に入らず、確実に暗表示
(黒表示)が行われる。また、上記領域Qを越える範囲
から視認した場合でも、光源光の反射光は散乱によって
輝度が低下しているため、階調反転が生じることはな
く、また、コントラストの低下は少なく抑えられ、表示
上の違和感が軽減される。
【0079】上記のような透明電極21a,22a間へ
の電圧印加の有無による散乱状態と透過状態との切り替
えが各画素ごとに行われることにより、ビットマップ画
像が表示される。
【0080】なお、実際には本表示素子の駆動には、T
FT(薄膜トランジスタ)を用いたが、駆動方式は限定
されず、例えば、ある程度の低電圧を印加した場合を白
表示としてガンマ調整を行うバイアス印加駆動方法を用
いると、より良好なコントラストが得られた。
【0081】なお、反射板26の表面形状は、上記のよ
うに略ストライプ状の凸部26aが形成されたものに限
らず、縦方向に長い長円状の凸部などが形成されたもの
でもよい。また、縦方向に亀裂が形成されたものや、か
まぼこ状の凸部が形成されたものなどでもよい。すなわ
ち、反射光の散乱程度が例えば表示画面の上下方向より
も左右方向に大きくなるように、異方性を有して散乱さ
れるように形成されていれば、同様の効果が得られる。
【0082】また、反射板を平板として、液晶パネル中
に回折格子を形成するなどしてもよい。ここで、回折格
子として、2次元的な等方性を有するものではなく、表
示画面の上下方向に形成された1次元的な異方性を有す
るものを用いることにより、左右方向に回折が発生する
ので、上記の場合と同様に異方性散乱効果が得られた。
なお、上記のような回折格子は、上面基板付近に形成し
てもよく、背面基板付近に形成してもよい。また、フォ
トレジストを用いて基板上に形成してもよい。(実施の
形態2)本発明の実施の形態2の散乱型表示素子につい
て、図6、図7に基づいて説明する。なお、以下、前記
実施の形態1等、他の実施の形態と同様の機能を有する
構成要素については同一の符号を付して説明を省略す
る。
【0083】この表示素子は、図6に示すように、基板
21の表面に異方性透過手段としてのレンズシートフィ
ルム37が設けられて構成されている。このレンズシー
トフィルム37は、図7に示すように、表示画面におけ
る上下方向の厚さは均一で、左右方向には凸レンズとし
て作用するレンチキュラーレンズが形成されている。ま
た、反射板36の反射面は平坦に形成されている。な
お、反射板36を設けるのに代えて、透明電極22aを
反射性の材料によって形成するなどしてもよい。
【0084】上記のように構成されていることにより、
複合体層25が透過状態の場合には、表示素子に入射し
た光源光の反射光における、表示画面の上下方向の光路
は、正反射の光路になるが、左右方向の光路は、レンズ
シートフィルム37のレンズとしての作用により、広が
りをもって拡散する。それゆえ、実施の形態1の表示素
子と同様に、表示画像の通常の視認範囲では光源光の反
射光は視野に入らず、確実に暗表示(黒表示)が行われ
るとともに、さらに広い範囲から視認した場合でも、階
調反転やコントラストの大幅な低下は抑えられる。
【0085】なお、レンズシートフィルム37は、上記
のようにレンチキュラーレンズが形成されたものに限ら
ず、実施の形態1の反射板26における凸部26aと同
様に表示画面における上下方向に長いの略ストライプ状
で、左右方向の曲率が上下方向の曲率よりも大きい凸部
が形成されたものなどでもよい。 (実施の形態3)本発明の実施の形態3の散乱型表示素
子について、図8〜図10に基づいて説明する。
【0086】この表示素子は、前記実施の形態1の表示
素子と反射板の表面形状のみが異なる。すなわち、反射
手段および出射角変更手段としての反射板46は、図8
に示すように断面A−Aの断面形状が鋸刃状で、かつ表
面の主傾斜の法線方向が表示画面の下方に傾斜するよう
に形成されている。
【0087】上記のような反射板46が設けられること
により、図9に示すように、複合体層25が透過状態の
場合に、表示画面の上方側から表示素子に入射する光源
光の入射角αよりも、出射角βの方が大きくなる。それ
ゆえ、図10に位置Rで示すように、光源光の反射光
は、反射板が平坦な場合の正反射方向よりもさらに下
方、すなわち表示画像の通常の視認範囲からかなり離れ
る方向に向けて反射され、視野に入らず、確実に暗表示
(黒表示)が行われる。
【0088】さらに、反射板46の傾斜角度を大きくす
ることで反射光を基板内部に閉じ込めることができた。
これによって出射光をほとんど、または全く出射しない
ようにすることができた。すなわち、透過状態におい
て、出射角度が大きい場合、特に全反射角よりも大きく
なると光は出射できなくなる。このように全反射が生じ
る場合、出射光がないのでパネルに対しての出射角とい
う角度は存在しないが、後述する図13に示すように、
パネルの内部においては、基板22の法線に対する角度
がγの方向から反射板46に入射し、上記法線に対する
角度がδの方向に反射されるので、これらの角度γ,δ
を実質的な入射角または出射角と考えることもできる。
そして、反射板46に上記のような傾斜が形成されるこ
とにより、上記出射角δは入射角γより大きくなる。こ
のため、上記出射角δが全反射角よりも大きくなると、
光は基板21,22によって全反射され、基板中を伝播
する。このとき光は外には漏れてこない。この閉じ込め
られた光は、例えば隣接する画素が散乱状態にあった場
合には、この散乱状態の画素で散乱されて出射する。こ
れは表示の明るさを増加させるうえで非常に効果が高
い。また、周辺に散乱状態の画素がなかった場合には、
複数回の反射を繰り返すうちにブラックマトリクスやカ
ラーフィルタ等で減衰し最終的には消失する。一部の光
は液晶素子の端面にまで達し、端面を光らせるものもあ
り得るが、この端面を筐体で隠すようにすることなどに
よって解決することができる。
【0089】なお、反射板46の表面形状は、上記のよ
うに鋸刃状に限らず、表示画面の上方側から表示素子に
入射する光源光の入射角αよりも、出射角βの方が大き
くなる方向に反射するように形成されていればよい。 (実施の形態4)上記実施の形態3の散乱型表示素子と
類似した構成の表示素子について、鋸刃形状の傾斜角に
関してより詳しく説明する。なお、図11等において
は、便宜上、傾斜角を誇張して模式的に描いている。
【0090】この表示素子では、図11に示すように、
反射板46が基板22(アレイ基板)の複合体層25
側、すなわち基板22上に形成されたソースライン47
a等を覆う絶縁層48上に設けられ、視差を小さく抑え
得るようになっている。また、基板21(対向基板)と
透明電極21a(対向電極)との間には、カラーフィル
タ21bが設けられている。上記反射板46は、鋸刃レ
ジスト46a上に画素電極を兼ねる反射層46bが形成
されて成っている。上記反射板46における鋸刃形状の
繰り返しピッチは、例えば2μm以上、100μm以下
に設定されている。なお、一般に、2μmよりも小さく
することはエッジのなまり等が生じやすいなどの加工精
度の点で困難である一方、100μmよりも大きい場合
には鋸刃形状の段差が大きくなり、パネルギャップ(複
合体層25の厚さ)の均一性が低下するため、表示むら
が生じやすくなる。
【0091】この表示素子に、図12または図13に示
すように、入射角αで入射した光源光は、前記実施の形
態3で説明したように、出射角βで出射するか、または
基板21と基板22との間に封じ込められる。より詳し
くは、光源光は基板21で屈折されて、反射板46に、
基板22の法線に対する角度がγの方向から入射し、上
記法線に対する角度がδ(反射板46の傾斜角をθとす
ると、δ=2θ+γ)の方向に反射される。上記反射光
は、さらに、基板21により屈折されて出射角β(β>
α)で出射するか(図12)、または、反射板46の傾
斜角θが比較的大きく、角度δが基板21の全反射角よ
りも大きい場合には、基板21で全反射され、反射板4
6で再度反射されてより深い角度で基板21と反射板4
6との間を伝搬し、基板21と基板22との間に封じ込
められる(図13)。(なお、図12および図13にお
いては、便宜上、絶縁層48等は省略して描いてい
る。)上記入射角α、出射角β、および反射板46の傾
斜角θの関係を図14および図15に基づいて、より詳
しく説明する。ここで、図14は、入射角αと出射角β
との関係を反射板46の傾斜角θごとに示し、図15
は、傾斜角θと出射角βとの関係を入射角αごとに示す
ものである。
【0092】ここで、この種の表示素子は、通常、光源
光の入射角αが約30°程度となるようにして用いられ
る。そこで、同図から明らかなように、傾斜角θを約5
°以上に設定することによって、反射光の出射角βが約
50°以上となるようにすることができ、視野角が広
く、輝度およびコントラストの高い良好な表示特性を有
する表示素子を得ることができる。
【0093】また、傾斜角θが15°に設定される場合
には、入射角αが30°の光源光に対して、反射光の出
射角βは約80°になる。すなわち、極角が80°の方
向から視認した場合には、光源光の反射光が視界に入る
ために階調反転が生じるが、そのような視認方向は通常
の視認方向から大きく離れており、実際の使用上は問題
とならない。一方、極角が30°の方向から視認した場
合には、反射板が平坦である場合のように反射光が視界
に入ることはないので、階調反転が生じることなく、ギ
ラツキ感のない良好な画像品質の表示が得られる。
【0094】また、傾斜角θを約15°以上に設定する
場合には、入射角αが0°以上のいずれの入射光に対し
ても、出射角βが約50°以上となるようにすることが
でき、傾斜角θを10°に設定する場合でも、出射角β
が約30°以上となるようにすることができる。
【0095】それゆえ、光源光の反射光が視界に入りに
くいようにするためには、反射板46の傾斜角θを5°
以上、より好ましくは10°以上に設定することが好ま
しい。
【0096】さらに、傾斜角θが例えば18°以上に設
定される場合には、約30°の入射角αで入射した光源
光の反射光は、計算上の出射角βが図14および図15
に2点鎖線で示すように90°以上となり、前記図13
に示すように基板21によって全反射され、基板21と
基板22との間に封じ込められる。このような出射光の
封じ込めは、傾斜角θが大きいほど、より入射角αが小
さな入射光に対しても生じるようにすることができる。
【0097】上記のように、反射板46の傾斜角θが大
きいほど、出射角βを大きくし、または全反射させて光
源光の反射光が視界に入らないようにすることができる
が、一方、傾斜角θが大きすぎると、反射板46におけ
る鋸刃形状のエッジ部分(ほぼ垂直な部分または傾斜が
急な部分)で反射された光による散乱光の影響が大きく
なり、かえってコントラストが低下するおそれがある。
それゆえ、上記のような散乱光によるコントラストの低
下を防止するためには、傾斜角θを30°以下、より好
ましくは25°以下、さらに好ましくは15°以下に設
定することが好ましい。なお、上記のような散乱光を低
減するためには、鋸刃形状のエッジ部分が入射光を吸収
するようにしたり、エッジ部分には反射層46bを形成
せずに入射光を透過させて反射板46の裏面側に回り込
ませるようにするなどしてもよい。
【0098】以上のように、光源光の反射光が視界に入
りにくいようにし、かつ、散乱光によるコントラストの
低下を防止するためには、反射板46の傾斜角θを5°
以上、30°以下、より好ましくは5°以上、15°以
下に設定することが好ましく、この範囲で、所望の光源
光の反射方向、すなわち視野角特性等に応じて設定すれ
ばよい。 (実施の形態5)前記実施の形態4のように反射層46
bが画素電極を兼ねるのではなく、対向電極を兼ねるよ
うに構成された表示素子の例を説明する。
【0099】この表示素子では、図16に示すように、
対向基板65として、鋸刃状フィルム基板65a上に対
向電極を兼ねる反射層65bが蒸着されたものが用いら
れている。また、アレイ基板67には、透明画素電極6
8、上記透明画素電極68にほぼ対応する領域に設けら
れたカラーフィルタ69、およびソースライン47a等
が形成されている。
【0100】上記対向基板65の鋸刃状フィルム基板6
5aには、傾斜角θが10°の傾斜面を有する鋸刃形状
が形成されている。なお、傾斜角θの大きさは、10°
に限らず、前記実施の形態4で説明したように、所望の
視野角特性等に応じて設定すればよく、例えば5°以
上、30°以下に設定することにより、視野角拡大と輝
度向上との両立を図ることができる。上記のような鋸刃
状フィルム基板65aは、例えば後述する実施の形態1
8、19のようにして容易に形成することができるが、
これらに限らず、鋸刃形状の凹凸を形成し得る種々の方
法を適用してもよい。
【0101】上記のように構成された表示素子では、例
えば30°の入射角で入射した光の出射角は約62°で
あった。それゆえ、前記実施の形態4で説明したのと同
様に、通常の視認範囲(例えば極角が50°以内の方
向)から視認した場合には光源光の反射光が視界に入る
ことがないので階調反転が生じることがなく、良好な画
像品質の表示が得られる。しかも、対向基板65にフィ
ルム基板が用いられているため、表示素子の軽量化を容
易に図ることもできる。
【0102】なお、上記の例では、カラーフィルタ69
をアレイ基板67側に形成した例を示したが、対向基板
65側に形成してもよい。また、カラーフィルタ69
は、透明画素電極68にほぼ対応する領域だけでなく、
赤、緑、青の画素領域内で、透明画素電極68以外の領
域にも形成してもよい。
【0103】また、上記のように対向基板65で入射光
を反射する構成は、実施の形態1等に適用してもよい。 (実施の形態6)上記各実施の形態と同様の散乱型表示
素子において、鋸刃形状等を、そのピッチがランダムに
なるように形成した例を説明する。
【0104】この表示素子では、例えば図17に示すよ
うに、反射板46に形成された鋸刃形状のピッチが、5
μm以上、20μm以下の範囲でランダムに(近接する
鋸刃形状のピッチが概ね互いに異なるように)設定され
ている。また、各鋸刃形状の傾斜角は15°に設定され
ている。
【0105】このように構成することにより、前記実施
の形態3等と同様に反射光の出射角が大きくなることに
よって階調反転等が防止される効果に加えて、反射板4
6で反射される光の回折が抑制されるので、画像品質の
低下を防止することができる。上記のような回折の抑制
効果を得るためには、上記鋸刃形状のピッチを5μm以
上、100μm以下に設定することが好ましく、一般に
ピッチが小さいほど(光の波長に近いほど)回折が生じ
やすいのに対して、そのような回折の抑制に特に大きな
効果が得られる。すなわち、ピッチが小さく設定される
場合でも、画像品質の良好な画像を表示することができ
る。なお、ピッチが大きい場合には回折自体が生じにく
くなるが、100μm程度になると、ピッチが目視レベ
ルになるため画像品質が劣化しがちになる。また、画素
の大きさは通常100μm以下であるため、ピッチが1
00μm以上である場合には解像度の低下も招きやすく
なる。さらに、ピッチが大きい場合には、鋸刃形状の段
差が大きくなり、パネルギャップ(複合体層25の厚
さ)の均一性が低下するため、表示むらが生じやすくな
る。また、同様の理由から、ピッチの範囲(最大ピッチ
と最小ピッチとの差)は、30μm以下、より好ましく
は20μm以下であることが望ましい。
【0106】なお、鋸刃形状の傾斜角は15°に限ら
ず、例えば5°〜30°の範囲で種々に設定してもよ
い。また、この傾斜角をランダムに、すなわち、鋸刃形
状ごとに傾斜角が異なるように設定してもよい。より具
体的には、例えば、傾斜角分布を5°:5%、10°:
40%、15°:40%、20°:5%などとしてもよ
い。すなわち、傾斜角が小さいと視認範囲は狭くなる
が、視野角方向(例えば15°方向)から見た白輝度は
高くなる。一方、傾斜角が大きいと視認範囲は広いが、
15°方向の白輝度は低くなる。そこで、傾斜角の異な
る部位を設けることで、視認範囲をと白輝度を任意に調
整することができる。 (実施の形態7)前記実施の形態3等と同様に光源光の
出射角を大きくするとともに、さらに、表示画面の左右
方向にも散乱させる表示素子の例について説明する。
【0107】この表示素子に設けられる反射板49は、
図18および図19に示すように、表示画面に垂直な方
向から見た形状が扇形、半円形状、または部分円形状
で、表面がほぼ球面状(すなわちほぼ部分球状)または
部分楕円体状などの凸レジスト49a上に、反射層49
bが形成されて成っている。上記凸レジスト49aは、
高さが2μmで、ソースライン47aおよびゲートライ
ン47bで囲まれた画素領域ごとに、表示画面における
上下方向のピッチが40μmで密集して複数配置されて
いる。また、上記凸レジスト49aにおける、図19に
示す断面での傾斜角度は、5°以上、30°以下程度に
設定されている。
【0108】このように構成されていることにより、各
凸レジスト49aの形状におけるほぼ対称面(図18の
A−A断面面)内の光路を有する入射光は、前記実施の
形態3等と同様に、入射角よりも大きな出射角で表示画
面の下方側方向に出射するため、例えば図19に矢印P
で示す方向から視認したときの階調反転が防止される。
また、上記対称面内にない光路や方向の入射光は、概ね
表示画面の下方側方向で、かつ左右に発散する方向に出
射する。それゆえ、上記矢印P以外の方向から視認した
ときでも、反射光量が少なく抑えられるため、やはり階
調反転が低減され、したがって、より広い視野角を得る
ことができる。
【0109】なお、凸レジスト49aは、上記のように
整列して配置せずにランダムに配置してもよい。
【0110】また、凸レジスト49aの形状は、上記の
ように部分球状に限らず、例えば図20に示すように、
前記実施の形態1(図3)の凸部26aに示したような
ほぼ紡錘体または楕円体の一部における表示画面の下方
側部分の形状をしたものなどでもよい。この場合には、
反射光を概ね表示画面の下方側で、かつ左右方向に多く
散乱させる方向に出射させることができる。(実施の形
態8)本発明の実施の形態8の散乱型表示素子につい
て、図21、図22に基づいて説明する。
【0111】この表示素子は、前記実施の形態2の表示
素子とレンズシートフィルムの断面形状のみが異なる。
すなわち、屈折透過手段としてのレンズシートフィルム
57は、図21に示すように断面A−Aの断面形状が凸
レンズまたは円柱レンズの上半分だけを並べたような形
状に形成されている。
【0112】上記のようなレンズシートフィルム57が
設けられることにより、図22に示すように、実施の形
態3の表示素子と同様に、複合体層25が透過状態の場
合に、表示素子に入射する光源光の入射角αよりも、出
射角βの方が大きくなり、光源光の反射光が表示画像の
視認範囲から離れる方向に反射されるか、または全く反
射されず、視野に入らないので、確実に暗表示(黒表
示)が行われる。
【0113】なお、レンズシートフィルム57の断面形
状は、上記のように半凸レンズ状に限らず、プリズム状
など、表示画面の上方側から表示素子に入射する光源光
の入射角αよりも、出射角βの方が大きくなる方向に屈
折するように形成されていればよい。 (実施の形態9)本発明の実施の形態9の散乱型表示素
子について、図23、図24に基づいて説明する。
【0114】この表示素子は、前記実施の形態1の表示
素子と反射板のみが異なる。すなわち、反射手段および
出射角変更手段としての反射板66は、図23に示すよ
うにリトロリフレクタ構造を有し、何れの方向から入射
した光も、それぞれ、その入射方向と同じ方向に反射す
るようになっている。
【0115】上記のような反射板66が用いられること
により、図24に示すように、複合体層25が透過状態
の場合に、位置Pで示す方向から入射した光源光は、同
じ方向である位置Rで示す方向に反射する。それゆえ、
表示画像の視認範囲では光源光の反射光は視野に入らな
い。すなわち、非常に特殊な使用条件でない限り、視認
方向に光源が位置することはないので(そのような位置
に光源があると観察者の影ができてしまう。)、光源光
の反射光が視野に入ることはなく、確実に暗表示(黒表
示)が行われる。
【0116】なお、反射板66としては、全反射を用い
るものでも、金属被膜等による反射層が形成されたもの
でもよい。また、厳密なリトロリフレクタ構造を有する
ものでなくても、概ね入射方向と同じ方向に反射する特
性を有するものであればよい。 (実施の形態10)実施の形態2のレンズシートフィル
ム37に代えて、散乱性に異方性を有しない減衰手段と
しての拡散フィルムを用いても、その透過率を所定の大
きさに設定することによって、光源光の反射光量を減少
させ、表示画像におけるコントラストの低下を小さく抑
えることができる。ここで、上記透過率は、入射した光
の総量に対する、その総量から、光源側の半球領域の方
向に返る光の総量を引いたものの割合と定義した。
【0117】上記透過率が、95%以下に設定されるこ
とにより、複合体層25が透過状態の場合における反射
板36からの光源光の正反射光量が減少し、表示画像の
コントラストの低下を抑え得ることが確認された。ただ
し、透過率が50%以下になると、拡散フィルムの前面
で散乱反射されて視野に入る光の量が増加するために、
かえって表示画像のコントラストが低下する。そこで、
透過率を50%〜95%、好ましくは70%〜95%に
設定することにより、良好なコントラストを得ることが
できる。また、上記透過率が小さすぎる場合と同様の理
由により、拡散フィルムの拡散強度は低いことが好まし
い。
【0118】上記のような拡散フィルムは、実施の形態
2のレンズシートフィルム37のように厳密な光学設計
ができないため、視角特性は若干劣るが、実用上は十分
に効果が確認された。しかも、拡散フィルムは、レンズ
シートフィルム37等に比べて安価であるため、製造コ
ストの増大を抑えつつ、表示素子の表示特性を向上させ
ることができる。 (実施の形態11)実施の形態1の反射板26に代え
て、図25に示すような反射手段および減衰手段として
のハーフミラー76〜78を用いてもよい。
【0119】図25(a)(b)のハーフミラー76,
77は、それぞれ、黒色基板76a、または透明基板7
7a上に、反射性と透過性とを有する反射膜76b,7
7bが形成されて成っている。また、図25(c)のハ
ーフミラー78は、透明基板78aと、平坦な反射膜7
8bと、傾斜を有する反射膜78cとが積層されて成っ
ている。
【0120】上記ハーフミラー76を用いると、その反
射率が低いために、複合体層25が散乱状態で明表示
(白表示)の場合の輝度は低下するが(ただし、従来の
反射板が設けられていない表示素子よりは高い輝度が得
られる。)、複合体層25が透過状態で暗表示(黒表
示)の場合の光源光の正反射光の光量も減少するので、
コントラストを高くすることができる。
【0121】より詳しくは、例えばハーフミラー76の
反射率を50%、光源光の光量を1としたときの、明表
示の場合の表示光量、および暗表示の場合の正反射光量
は、下記(表1)のようになる。
【0122】すなわち、明表示の場合には、入射光量の
1/2は複合体層25によって表面側に散乱反射されて
出射するとともに、残りのハーフミラー76側に散乱透
過した光量のうち、さらに50%(1/2×1/2=1
/4)がハーフミラー76に反射されて出射する。それ
ゆえ、合計で、1/2+1/4=3/4が表示光量とな
る。なお、従来の反射板を有しない表示素子では、上記
表面側に散乱反射される光量だけなので、表示光量は1
/2、反射率が100%の反射板を有する表示素子で
は、上記散乱透過した光量が全て反射されて出射するの
で、表示光量は1/2+1/2=1となる。
【0123】また、暗表示の場合には、光源光が表示画
面に対して斜め方向から入射した場合、その入射光の偏
光方向に応じて正反射光量が異なる。まず、表示画面に
垂直な方向の偏光成分(液晶分子の長軸方向の偏光成
分)に関しては、液晶分子の屈折率が長軸方向の屈折率
ne と短軸方向の屈折率n0 との間の屈折率になるの
で、入射光はある程度散乱される。この散乱される割合
をα、散乱されずに透過する割合を1−αとすると、入
射光量のうちの上記偏光成分は1/2、ハーフミラー7
6の反射率は50%だから、正反射光量は、1/2×
(1−α)×1/2=(1−α)/4となる。次に、表
示画面に平行な方向の偏光成分(液晶分子の短軸方向の
偏光成分)に関しては、上記のような散乱は生じないの
で、正反射光量は、1/2×1/2=1/4となる。よ
って、合計で、(1−α)/4+1/4=(2−α)/
4が正反射光量となる。なお、従来の反射板を有しない
表示素子では、入射した光源光は反射されないので、正
反射光量は0、反射率が100%の反射板を有する表示
素子では、各偏光成分の反射光量が、それぞれ(1−
α)/2、1/2となるので、合計で(2−α)/2と
なる。
【0124】上記正反射光量と表示光量との比を求める
と、ハーフミラー76を用いる場合は(2−α)/3、
反射板を有しない場合は0、反射率が100%の反射板
を有する場合は(2−α)/2であり、したがって、ハ
ーフミラー76を用いることにより、反射板を有しない
場合よりも高い輝度、反射率が100%の反射板を有す
る場合よりも高いコントラストが得られる。
【0125】
【表1】 一方、ハーフミラー77を用い、表示素子の背面側から
も外光が入射し得るようにすると、明表示、暗表示の場
合共に背面側からの外光の一部が視野に入るので、コン
トラストは多少低下するが、明るい表示画像が得られ
る。
【0126】また、ハーフミラー78を用いると、明表
示の場合には、反射膜78bを透過した散乱光が反射膜
78cによって反射されるので、前記ハーフミラー76
を用いるよりも高い輝度が得られるとともに、暗表示の
場合には、反射膜78bを透過した光源光は反射膜78
cによって表示画像の視認範囲から離れる方向に反射さ
れ、視野に入らないので、高いコントラストが得られ
る。
【0127】なお、上記ハーフミラー76〜78は、透
過率が50%である必要はなく、反射性と透過性とを有
するものであればよく、好ましくは反射率が90%以
下、より好ましくは80%以下であれば、特に良好な表
示画像品質が得られる。また、黒色基板76a上に反射
膜76bが形成されたものなどに限らず、基板22に反
射膜を形成したり、透明電極22aを反射性と透過性と
を有するように形成するなどしてもよい。
【0128】ここで上記反射率は、入射した光量に対す
る、光源側の半球領域の方向に返る光の総量の割合とし
て定義した。 (実施の形態12)実施の形態11のハーフミラー76
〜78に代えて、基板上にクロムから成る薄膜が蒸着な
どにより形成されたものを反射手段および減衰手段とし
て用いるようにしてもよい。また、透明電極22aをク
ロムによって形成するなどしてもよい。このクロムは、
一般に反射板として用いられるアルミニウムや銀のよう
な反射率の高い材料に比べて、光の吸収率が比較的高
く、反射率が低いため、入射した光のうちの一部だけが
反射される。すなわち、前記実施の形態11のハーフミ
ラー76を用いた場合と同じ効果が得られる。
【0129】なお、クロムに限らず、反射率が比較的低
いものであればよい。具体的には、反射率が90%以
下、好ましくは80%以下であれば、光源光の正反射光
量の減少により、コントラストの良好な表示画像を得ら
れることが確認された。また、そのような反射率を有す
るものであれば、例えば灰色板などを反射板として用い
るなどしてもよい。 (実施の形態13)本発明の実施の形態13として、反
射板の上面に偏光手段としての偏光板が設けられた散乱
型表示素子について説明する。
【0130】この表示素子は、図26に示すように、実
施の形態1の反射板26に代えて、基板22に偏光板8
1が接着されるとともに、反射板82、および保護樹脂
層83が形成されて構成されている。上記偏光板81
は、表示画面における上下方向の偏光成分の光を透過さ
せ、左右方向の偏光成分の光を吸収するように配置され
ている。
【0131】上記のように構成されることにより、前記
(表1)に示すような表示光量、および正反射光量にな
る。すなわち、複合体層25が散乱状態の場合には、散
乱光のうちの一方の偏光成分だけが偏光板81を透過し
て反射板82に反射されるので、表示光量は、反射率が
50%の反射板が設けられている場合と同等の3/4に
なる。一方、複合体層25が透過状態の場合の正反射光
量については、光源光が表示画面の斜め前方から入射す
る場合、表示画面に垂直な方向の偏光成分(表示画面の
上下方向の偏光成分)は偏光板81を透過するので、正
反射光量は、反射率が50%の反射板が設けられている
場合と同等の(1−α)/4になり、表示画面に平行な
方向の偏光成分(表示画面の左右方向の偏光成分)は偏
光板81に吸収されるので、正反射光量は0になる。
【0132】したがって、合計の正反射光量は(1−
α)/4、正反射光量と表示光量との比は(1−α)/
3となり、反射率が50%の反射板が設けられている場
合に比べて、輝度は同等で、より高いコントラストの表
示画像が得られる。
【0133】なお、光源光の入射方向や偏光板81の配
置方向が上記と異なる場合には、コントラストは若干低
下するが、それでも、反射率が50%の反射板が設けら
れている場合以上のコントラストは得られる。
【0134】また、偏光板81は基板21の上面に設け
てもよく、この場合でも、表示光量は低下するが、やは
り反射率が50%の反射板が設けられている場合以上の
コントラストは得られる。 (実施の形態14)上記各実施の形態において、図27
に示すように、基板91上に、樹脂から成る平滑化層9
3を介して反射電極94を形成するようにしてもよい。
このような構成によれば、特に、薄膜トランジスタ(T
FT)92が形成された基板91を用いる場合に、上記
TFT92の影響による反射電極94の凹凸を防止した
り、逆に反射電極94の表面形状を所望の形状にしたり
することが容易にできる。また、反射電極94が反射板
としての機能を有することにより、基板91の厚さに起
因する視差が防止されるので、表示画像の鮮明度を高く
することも容易にできる。さらに、TFT92の位置に
おいても入射した光が反射電極94によって反射される
ので、開口率を大きくして、一層輝度を向上させること
もできる。
【0135】上記のような平滑化層93および反射電極
94は、例えば以下のようにして形成される。 (1)基板91上に、例えばアクリル樹脂から成る平滑
化層93を塗布等により形成する。ここで、上記平滑化
層93を黒色の樹脂により形成すれば、前記図25
(a)の黒色基板76aと同様の機能を持たせることが
できる。 (2)前記実施の形態1、3〜7、9等と同様の表示素
子を構成する場合には、平滑化層93が硬化する前の柔
軟な状態でプレス加工を施すことにより、所望の表面形
状(凹凸)に形成することができる。これにより、複雑
な形状も比較的均一に形成することができ、角度分布を
確実に管理して、理想的な形状を形成することができ
る。
【0136】また、反射電極94に散乱性を持たせる場
合には、例えば各画素に対応する領域97ごとに図28
に示すようなパターンで、傾斜角度が少しずつ異なる領
域97aを形成してもよい。この場合、各領域97aの
パターンは上記のものに限らないが、各画素ごとに傾斜
角度の異なる領域97aが形成されることが好ましく、
また、各画素ごとのパターンは同じであることが好まし
い。 (3)TFT92と反射電極94とを接続するためのコ
ンタクトホールをフォトクロミズムおよびエッチングに
より形成する。 (4)蒸着等により、平滑化層93上に反射電極94を
形成する。 (実施の形態15)前記実施の形態14の反射電極94
に散乱性を持たせる他の構成、および方法について説明
する。
【0137】この表示素子は、図29に示すように、ア
クリル樹脂から成る平滑化層93中に、直径が0.1〜
1μmのガラス微粒子95が混入されている。これによ
り、平滑化層93の表面にわずかな凹凸が形成され、し
たがって反射電極94も凹凸状になり、散乱性を有する
ようになる。上記ガラス微粒子95は、各画素内に数個
から数十個程度の密度であることが、良好なコントラス
トを得るうえで望ましい。なお、平滑化層や微粒子とし
ては、上記のものに限るものではない。
【0138】また、実施の形態1の表示素子のように、
異方性を有する散乱性を持たせる場合には、例えば、比
較的流動性の高い樹脂中に、ガラス微粒子95に代えて
長円形状や短ファイバ状などの粒子を混入させて、基板
91に塗布等した後、基板91に振動を与えたり、基板
91を鉛直に立てたり、また、樹脂膜にエアーを吹きつ
けたりして、粒子に方向性を持たせればよい。 (実施の形態16)前記実施の形態14の反射電極94
に散乱性を持たせるさらに他の方法について説明する。 (1)図30(a)に示すように、基板91上に、塗布
等により例えばアクリル系の樹脂層96を形成する。な
お、同図においては、TFT92は省略されている。 (2)フォトリソグラフィによるエッチング等により、
図30(b)に示すように、樹脂層96をパターニング
し、例えばストライプ状などに分断形成する。
【0139】なお、印刷等の手法により、樹脂層96を
あらかじめパターニングした状態で基板91上に形成す
るようにしてもよい。 (3)樹脂層96を熱処理することにより軟化させて、
いわゆる熱だれにより、図30(c)に示すように断面
形状が丸みをおびた形状に変形させる。 (4)上記樹脂層96上に反射膜を形成することによ
り、上記パターニングおよび熱処理に応じた散乱性を有
する反射電極が形成される。すなわち、上記のようにス
トライプ状にパターニングした場合には、散乱特性に異
方性を有する(反射の角度分布を有する)反射電極94
が形成される。
【0140】上記の方法によれば、金型等を用いること
なく、散乱性を有する反射膜を形成することができる。
【0141】なお、上記のような反射電極に限らず、同
様にして、実施の形態1の反射板26を形成することも
できる。 (実施の形態17)前記実施の形態3などの反射板46
等を形成する方法について説明する。 (1)図31(a)に示すように、基板90上に、例え
ば厚さが0.5μm〜10μmのアクリル等から成る樹
脂層98を形成する。なお、樹脂層98の厚さは、形成
する反射面の傾斜角等に応じて設定すればよい。 (2)図31(b)に示すように、フォトレジストの塗
布、露光、現像により、ストライプ状などの所定のパタ
ーンの保護膜99を形成する。 (3)図31(c)に示すように、斜め方向からサンド
ブラスト、またはドライエッチングを行い、上記保護膜
99が設けられていない部分の樹脂層98を除去する。
すなわち、具体的には硬質の微粒子等を斜め方向から吹
きつけることにより、保護膜99の陰にならない部分の
樹脂層98が多く削り取られるので、同図に示すように
非対称な凹凸を有する表面形状が形成される。
【0142】ここで、サンドブラストは、比較的大きな
表面形状を形成するのに適している一方、ドライエッチ
ングは、微細な表面形状を形成するのに適している。 (4)図31(d)に示すように保護膜99を除去し、
アルミニウムの蒸着等により反射被膜を形成すると、前
記図8に示すような、鋸刃状の断面形状を有する反射板
46が形成される。
【0143】なお、保護膜99のパターンやサンドブラ
ストの吹きつけ方向等を種々に設定したり、上記一連の
工程を繰り返したりすれば、鋸刃状に限らず、種々の断
面形状に形成することができる。また、アクリル樹脂等
の透明度の高い樹脂を用い、反射被膜を形成せずに、図
21に示すようなレンズシートフィルム57を形成して
もよい。ただし、このようにして形成されたレンズシー
トフィルム57は、表面の粗さは比較的粗く、屈折性と
ともに散乱性を有するようになるので、屈折により正反
射光の方向を変えるとともに散乱により光量を減少させ
る場合などに適している。 (実施の形態18)前記実施の形態3等の反射板を形成
する他の方法について説明する。 (1)図32(a)に示すように、ソースライン47a
等が形成された基板22上に、厚さが1.5μmのSi
2から成る絶縁層48を形成し、さらに、絶縁層48
上にポジ型の感光性レジスト(S1811:シプレイフ
ァーイースト社製)を2μmの厚さで塗布し、所定の温
度および時間でプリベークして、第1レジスト層61を
形成する。次に、上記第1レジスト層61を、4μm幅
の帯状の遮光部が10μmのピッチで形成された第1マ
スク62を密着させて、紫外線で露光する。 (2)図32(b)に示すように、現像剤(MF92
6:同)を用いて第1レジスト層61を現像して回折格
子状にした後、180℃で1時間熱処理(アニール)す
ることにより、両側にテール(傾斜面)を有し、高さが
2μmで幅が5μmの硬化したストライプパターン6
1’を形成する。 (3)図32(c)に示すように、ストライプパターン
61’上にさらに感光性レジスト(S1811:同)を
3μmの厚さで塗布して、第2レジスト層63を形成す
る。 (4)図32(d)に示すように、第2マスク64を介
して第2レジスト層63を紫外線で露光する。上記第2
マスク64は、幅が前記第1マスク62よりも広い6μ
mの帯状の遮光部が10μmのピッチで形成されたもの
を用い、ストライプパターン61’における端部から2
μmの部分を覆うように配置する。 (5)図32(e)に示すように、上記(2)と同様に
して第2レジスト層63を現像し、熱処理することによ
り、鋸刃状の鋸刃レジスト46aが形成される。 (6)図32(f)に示すように、鋸刃レジスト46a
の表面全面にアルミニウムを蒸着して反射層46bを形
成することにより、鋸刃状の断面形状を有する反射板4
6が形成される。ここで、上記反射層46bと、基板2
2上に設けられた図示しないTFT素子(薄膜トランジ
スタ)等とを導通させるためには、あらかじめ鋸刃レジ
スト46aにコンタクトホールを形成した後に反射層4
6bを形成すればよい。また、アルミニウムを鋸刃レジ
スト46aの表面全面に蒸着せず、鋸刃形状のエッジ部
分(ほぼ垂直な部分または傾斜が急な部分)には蒸着し
ないようにしてもよい。この場合には、上記エッジ部分
で透明な鋸刃レジスト46aが露出していれば、エッジ
部分での散乱光を鋸刃レジスト46aを透過させて反射
板46の裏面側に回り込ませることができるので、より
コントラストを向上させることができる。 (7)上記反射板46が形成された基板22を用いて例
えば前記図11に示したような高分子分散型液晶層を有
する反射型液晶表示素子を製造するためには、上記基板
22と、透明電極21aが形成された基板21とを図3
2の紙面の左右方向が表示画面の上下方向になるように
して5μmの間隙(パネルギャップ)を空けて貼り合わ
せ、上記間隙に高分子分散型液晶材料(例えばPNM2
01:大日本インキ化学製)を真空注入法で注入した
後、紫外線を照射して高分子23を重合硬化させるとと
もに高分子23と液晶24とを相分離させるなどすれば
よい。
【0144】上記のようにして形成された反射板46の
断面を電子顕微鏡で観察したところ、傾斜角が10°の
ほぼ鋸刃形状を有する反射層が形成されていた。すなわ
ち、テールを有する2層のストライプパターンを位置を
ずらして積層することにより、ほぼ鋸刃形状などの非対
称な断面形状を容易に形成することができる。
【0145】なお、上記(4)(5)の露光および現像
の際に、ストライプパターン61’、およびストライプ
パターン61’上の第2レジスト層63が全て残るよう
にしてもよく、少なくとも、ストライプパターン61’
に対して非対称な部分の第2レジスト層63が残るよう
に、他の部分の第2レジスト層が除去されるようにすれ
ば、非対称な断面形状を形成することができる。
【0146】また、上記(1)(4)の何れかまたは双
方の露光工程において、例えば図33に示すように、紫
外線を斜め方向から照射するようにしてもよい。この場
合には、鋸刃形状の傾斜角や形状をより制御しやすくな
る。
【0147】また、上記のように2層のストライプパタ
ーンを積層するのに限らず、2層以上積層してもよい。
この場合にも、鋸刃形状の傾斜角や形状をより制御しや
すくなる。
【0148】また、レジスト層の厚さやマスクにおける
遮光部の幅、ピッチ等も上記に限らず、表示素子の視野
角特性等に応じて設定すればよい。
【0149】また、マスクとして、帯状の遮光部を有す
るものに代えて図18に示すようなパターンの露光孔が
形成されたものを用いれば、実施の形態7に示す凸レジ
スト49aを形成することができる。
【0150】また、第2レジスト層63は、上記のよう
にストライプパターン61’および基板22上の全面に
形成するものに限らず、ストライプパターン61’の一
部の上だけに形成したり、ストライプパターン61’の
一部または全部の上と基板22の一部または全部の上と
に形成したりしてもよい。すなわち、ストライプパター
ン61’と第2レジスト層63とを相対的にずらして形
成することなどにより、容易に非対称な断面形状を形成
することができる。 (実施の形態19)前記実施の形態3等の反射板を形成
するさらに他の方法について説明する。 (1)図34(a)に示すように、前記実施の形態18
の(1)と同様に、ソースライン47a等が形成された
基板22上に絶縁層48および第1レジスト層61を形
成し、上記第1レジスト層61を所定の幅およびピッチ
で帯状の遮光部が形成された第1マスク62を介して紫
外線で露光する。 (2)図34(b)に示すように、前記実施の形態18
の(2)と同様に、第1レジスト層61の現像(ウェッ
トエッチング)および熱処理により、両側にテール(傾
斜面)を有するストライプパターン61’を形成する。 (3)図34(c)に示すように、上記ストライプパタ
ーン61’のほぼ半分の部分を覆う第2マスク64を用
い、アルゴンビームの照射によるドライエッチング処理
を行う。これにより、図34(d)に示すように、スト
ライプパターン61’における第2マスク64に覆われ
なかったほぼ半分の部分が除去され、テールとほぼ垂直
壁とで囲まれた鋸刃状の鋸刃レジスト46aが形成され
る。 (4)図34(e)に示すように、鋸刃レジスト46a
の表面全面にアルミニウムを蒸着して反射層46bを形
成することにより、鋸刃状の断面形状を有する反射板4
6が形成される。
【0151】上記のように、露光、現像、および熱処理
を行うことで両側にテールを有するストライプパターン
が形成され、次にドライエッチングによりテールの片側
部分を、ほぼ垂直に除去することで鋸刃形状を有する反
射層を形成することができる。なお、上記各実施の形態
においては、高分子分散型液晶やポリマーネットワーク
型液晶などの、高分子23と液晶24との複合体層25
が用いられる例を示したが、これらに限らず、例えば液
晶への交流電圧の有無を制御するものなど、散乱状態と
透過状態とに切り替えることにより表示を行う散乱型の
表示素子であれば、同様の効果を得ることができる。
【0152】また、実施の形態11のようにハーフミラ
ーを用いる場合や、黒色基板76aとして多少透光性を
有するものを用いる場合などには、表示素子の背面側に
バックライトユニットを設け、明るい表示を行う場合に
はバックライトを点灯する一方、消費電力を小さく抑え
る場合にはバックライトを消灯して外光だけによって表
示を行う、いわゆる半透過型の表示素子を構成してもよ
い。
【0153】また、上記各実施の形態を種々組み合わせ
てもよい。具体的には、例えば、実施の形態1の反射板
26を実施の形態11と同様にハーフミラーで形成した
り、さらに実施の形態13の偏光板81を設けたりし
て、正反射光の散乱と反射率の減少とによる光量の低減
を図るなどしてもよい。
【0154】また、カラーフィルタを設けて、カラー画
像を表示し得るようにしてもよい。
【0155】
【発明の効果】本発明は、以上で説明した形態で実施さ
れ、以下に記載される効果を奏する。
【0156】すなわち、本発明の散乱型表示素子は、入
射光を異方性を有する範囲の方向に散乱させて出射させ
る異方性散乱手段や、入射角と出射角とが異なる方向に
出射させる出射角変更手段、また、反射光量を減衰させ
る減衰手段を備える。このことにより、本発明の散乱型
表示素子は、入射光を視認範囲以外の方向に出射させる
などすることで、階調反転やコントラストの低下など、
外光の正反射光による影響を排除または大幅に軽減する
ことが可能となる。以上のことから、階調反転なく、高
コントラストが可能な、視認性に優れた表示が得られる
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の表示素子の構成を示す断面図で
ある。
【図2】液晶分子の屈折率を示す説明図である。
【図3】実施の形態1の表示素子の反射板の構成を示す
図である。
【図4】実施の形態1の表示素子の反射光の光路を示す
説明図である。
【図5】実施の形態1の表示素子の反射光の方向等を示
す説明図である。
【図6】実施の形態2の表示素子の構成を示す断面図で
ある。
【図7】実施の形態2の表示素子のレンズシートフィル
ムの構成を示す斜視図である。
【図8】実施の形態3の表示素子の反射板の構成を示す
図である。
【図9】実施の形態3の表示素子の反射光の光路を示す
説明図である。
【図10】実施の形態3の表示素子の反射光の方向等を
示す説明図である。
【図11】実施の形態4の表示素子の構成を示す断面図
である。
【図12】実施の形態4の表示素子の反射光の光路を示
す説明図である。
【図13】実施の形態4の表示素子の反射光の光路を示
す説明図である。
【図14】実施の形態4の表示素子の入射角と出射角の
関係を示すグラフである。
【図15】実施の形態4の表示素子の傾斜角と出射角の
関係を示すグラフである。
【図16】実施の形態5の表示素子の構成を示す断面図
である。
【図17】実施の形態6の表示素子の構成を示す断面図
である。
【図18】実施の形態7の表示素子の反射板の構成を示
す平面図である。
【図19】実施の形態7の表示素子の構成を示す断面図
である。
【図20】実施の形態7の表示素子の他の例の反射板の
構成を示す平面図である。
【図21】実施の形態8の表示素子のレンズシートフィ
ルムの構成を示す図である。
【図22】実施の形態8の表示素子の反射光の光路を示
す説明図である。
【図23】実施の形態9の表示素子の反射板の構成を示
す図である。
【図24】実施の形態9の表示素子の反射光の方向等を
示す説明図である。
【図25】実施の形態11の表示素子の反射板の構成を
示す図である。
【図26】実施の形態13の表示素子の構成を示す断面
図である。
【図27】実施の形態14の表示素子の構成を示す断面
図である。
【図28】実施の形態14の表示素子の反射板の構成を
示す平面図である。
【図29】実施の形態15の表示素子の構成を示す断面
図である。
【図30】実施の形態16の表示素子の反射板の製造工
程を示す説明図である。
【図31】実施の形態17の表示素子の反射板の製造工
程を示す説明図である。
【図32】実施の形態18の表示素子の反射板の製造工
程を示す説明図である。
【図33】実施の形態18の表示素子の反射板の製造工
程の他の例を示す説明図である。
【図34】実施の形態19の表示素子の反射板の製造工
程を示す説明図である。
【図35】従来の散乱型表示素子の反射板の構成を示す
図である。
【図36】従来の別の散乱型表示素子の反射板の構成を
示す図である。
【図37】散乱型表示素子の表示動作を示す説明図であ
る。
【図38】散乱型表示素子の使用状態を示す説明図であ
る。
【図39】従来の散乱型表示素子の反射光の方向等を示
す説明図である。
【符号の説明】
11 反射板 11a 微小突起 12 反射板 13 複合体層 14 反射板 15 表示素子 21,22 基板 21a,22a 透明電極 21b カラーフィルタ 23 高分子 24 液晶 25 複合体層 26 反射板 26a 凸部 36 反射板 37 レンズシートフィルム 46 反射板 46a 鋸刃レジスト 46b 反射層 47a ソースライン 47b ゲートライン 48 絶縁層 49 反射板 49a 凸レジスト 49b 反射層 57 レンズシートフィルム 61 第1レジスト層 61’ ストライプパターン 62 第1マスク 63 第2レジスト層 64 第2マスク 65 対向基板 65a 鋸刃状フィルム基板 65b 反射層 66 反射板 67 アレイ基板 68 透明画素電極 69 カラーフィルタ 76〜78 ハーフミラー 76a 黒色基板 76b,77b 反射膜 77a 透明基板 78a 透明基板 78b 反射膜 78c 反射膜 81 偏光板 82 反射板 83 保護樹脂層 90 基板 91 基板 92 TFT 93 平滑化層 94 反射電極 95 ガラス微粒子 96 樹脂層 97 領域 97a 領域 98 樹脂層 99 保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上村 強 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 倉増 敬三郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (64)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入射した光を散乱させる散乱状態と透過さ
    せる透過状態とに切り替わる散乱透過手段と、 上記散乱透過手段の表示面側から入射し、背面側に散乱
    された光、および上記散乱透過手段を透過した光を反射
    する反射手段とを備えた散乱型表示素子において、 上記散乱透過手段が透過状態の場合に、散乱型表示素子
    に入射した光を、異方性を有する範囲の方向に散乱させ
    て出射させる異方性散乱手段を備えたことを特徴とする
    散乱型表示素子。
  2. 【請求項2】請求項1の散乱型表示素子であって、上記
    異方性散乱手段は、散乱型表示素子に入射した光を、表
    示画面における上下方向よりも左右方向の方が広い範囲
    の方向に散乱させて出射させるように構成されているこ
    とを特徴とする散乱型表示素子。
  3. 【請求項3】請求項1の散乱型表示素子であって、上記
    異方性散乱手段は、上記反射手段により構成されている
    ことを特徴とする散乱型表示素子。
  4. 【請求項4】請求項3の散乱型表示素子であって、上記
    異方性散乱手段は、上記反射手段の表面に、表示画面に
    おける左右方向の曲率が上下方向の曲率よりも大きい凸
    部が形成されることにより構成されていることを特徴と
    する散乱型表示素子。
  5. 【請求項5】請求項1の散乱型表示素子であって、上記
    異方性散乱手段は、入射した光を異方性を有する範囲の
    方向に散乱させて透過させる異方性透過手段により構成
    されていることを特徴とする散乱型表示素子。
  6. 【請求項6】請求項5の散乱型表示素子であって、上記
    異方性透過手段は、その表面に、表示画面における左右
    方向の曲率が上下方向の曲率よりも大きい凸部が形成さ
    れていることを特徴とする散乱型表示素子。
  7. 【請求項7】請求項6の散乱型表示素子であって、上記
    異方性透過手段は、レンズシートフィルムであることを
    特徴とする散乱型表示素子。
  8. 【請求項8】請求項1の散乱型表示素子であって、上記
    異方性散乱手段は、異方性を有する回折手段であること
    を特徴とする散乱型表示素子。
  9. 【請求項9】入射した光を散乱させる散乱状態と透過さ
    せる透過状態とに切り替わる散乱透過手段と、 上記散乱透過手段の表示面側から入射し、背面側に散乱
    された光、および上記散乱透過手段を透過した光を反射
    する反射手段とを備えた散乱型表示素子において、 上記散乱透過手段が透過状態の場合に、散乱型表示素子
    に入射した光を、その入射角と出射角の大きさが等しく
    ない方向に出射させる出射角変更手段を備えたことを特
    徴とする散乱型表示素子。
  10. 【請求項10】請求項9散乱型表示素子であって、上記
    出射角変更手段は、上記入射角よりも上記出射角の方が
    大きくなるように構成されていることを特徴とする散乱
    型表示素子。
  11. 【請求項11】請求項10の散乱型表示素子であって、
    上記出射角変更手段は、上記反射手段により構成されて
    いることを特徴とする散乱型表示素子。
  12. 【請求項12】請求項11の散乱型表示素子であって、
    上記出射角変更手段は、上記反射手段に、反射面の法線
    が表示面の法線に対して、表示画面における下方側に傾
    斜した領域が形成されることにより構成されていること
    を特徴とする散乱型表示素子。
  13. 【請求項13】請求項12の散乱型表示素子であって、
    上記反射手段は、表示画面における上下方向の断面形状
    が鋸刃状部分を有する形状に形成されていることを特徴
    とする散乱型表示素子。
  14. 【請求項14】請求項13の散乱型表示素子であって、
    上記鋸刃状部分を有する断面形状における傾斜面の表示
    面に対する傾斜角度が、5°以上、30°以下であるこ
    とを特徴とする散乱型表示素子。
  15. 【請求項15】請求項14の散乱型表示素子であって、
    上記鋸刃状部分を有する断面形状における傾斜面の表示
    画面方向に対する傾斜角度が、5°以上、15°以下で
    あることを特徴とする散乱型表示素子。
  16. 【請求項16】請求項13の散乱型表示素子であって、
    上記鋸刃状部分を有する断面形状が複数形成され、各断
    面形状のピッチが、5μm以上、100μm以下に設定
    されていることを特徴とする散乱型表示素子。
  17. 【請求項17】請求項13の散乱型表示素子であって、
    上記鋸刃状部分を有する断面形状が複数形成され、各断
    面形状のピッチが複数種類に設定されていることを特徴
    とする散乱型表示素子。
  18. 【請求項18】請求項17の散乱型表示素子であって、
    上記複数種類のピッチがランダムに配置されていること
    を特徴とする散乱型表示素子。
  19. 【請求項19】請求項13の散乱型表示素子であって、
    上記鋸刃状を有する断面形状が複数形成され、各断面形
    状のピッチが、5μm以上、100μm以下の範囲の複
    数種類のピッチに設定され、かつ、最大ピッチと最小ピ
    ッチとの差が、30μm以下に設定されていることを特
    徴とする散乱型表示素子。
  20. 【請求項20】請求項11の散乱型表示素子であって、
    上記反射手段は、表示画面における上下方向の断面形状
    において、反射面の法線が表示面の法線に対して、表示
    画面における下方側に傾斜し、かつ、表示画面における
    左右方向の断面形状が凸状である複数の凸部が形成され
    ていることを特徴とする散乱型表示素子。
  21. 【請求項21】請求項20の散乱型表示素子であって、
    上記凸部がランダムな位置に配置されて形成されている
    ことを特徴とする散乱型表示素子。
  22. 【請求項22】請求項10の散乱型表示素子であって、
    上記出射角変更手段は、入射した光を屈折させて透過さ
    せる屈折透過手段により構成されていることを特徴とす
    る散乱型表示素子。
  23. 【請求項23】請求項22の散乱型表示素子であって、
    上記屈折透過手段は、厚さが表示画面における上方側の
    位置よりも下方側の位置のほうが厚い領域が形成されて
    いることを特徴とする散乱型表示素子。
  24. 【請求項24】請求項23の散乱型表示素子であって、
    上記屈折透過手段は、表示画面における上下方向の断面
    形状が、複数の半凸レンズ状またはプリズム状に形成さ
    れていることを特徴とする散乱型表示素子。
  25. 【請求項25】請求項9の散乱型表示素子であって、上
    記出射角変更手段は、散乱型表示素子に入射した光を、
    ほぼその入射方向に向けて出射させるように構成されて
    いることを特徴とする散乱型表示素子。
  26. 【請求項26】請求項25の散乱型表示素子であって、
    上記出射角変更手段は、上記反射手段がリトロリフレク
    タ状に形成されることにより構成されていることを特徴
    とする散乱型表示素子。
  27. 【請求項27】請求項11の散乱型表示素子であって、 上記出射角変更手段を構成する上記反射手段は、反射性
    フィルム基板であるとともに、 上記散乱透過手段は、上記反射性フィルム基板と、透明
    画素電極が形成され、上記反射性フィルム基板と所定の
    間隙を空けて設けられたアレイ基板との間に設けられて
    いることを特徴とする散乱型表示素子。
  28. 【請求項28】請求項27の散乱型表示素子であって、
    上記反射手段は、表示画面における上下方向の断面形状
    が鋸刃状部分を有する形状に形成されていることを特徴
    とする散乱型表示素子。
  29. 【請求項29】請求項28の散乱型表示素子であって、
    上記鋸刃状部分を有する断面形状における傾斜面の表示
    面に対する傾斜角度が、5°以上、30°以下であるこ
    とを特徴とする散乱型表示素子。
  30. 【請求項30】請求項27の散乱型表示素子であって、
    上記反射性フィルム基板および上記アレイ基板の何れか
    一方にカラーフィルタが設けられていることを特徴とす
    る散乱型表示素子。
  31. 【請求項31】入射した光を散乱させる散乱状態と透過
    させる透過状態とに切り替わる散乱透過手段と、 上記散乱透過手段の表示面側から入射し、背面側に散乱
    された光、および上記散乱透過手段を透過した光を反射
    する反射手段とを備えた散乱型表示素子において、 上記散乱透過手段が透過状態の場合に、散乱型表示素子
    に入射した光の少なくとも一部を散乱型表示素子の内部
    に閉じ込める手段を有することを特徴とする散乱型表示
    素子。
  32. 【請求項32】入射した光を散乱させる散乱状態と透過
    させる透過状態とに切り替わる散乱透過手段と、 上記散乱透過手段の表示面側から入射し、背面側に散乱
    された光、および上記散乱透過手段を透過した光を反射
    する反射手段とを備えた散乱型表示素子において、 上記反射手段による反射光量を減衰させる減衰手段を備
    えたことを特徴とする散乱型表示素子。
  33. 【請求項33】請求項32の散乱型表示素子であって、
    上記減衰手段は、光の反射性と透過性と、または光の反
    射性と吸収性とを有する上記反射手段により構成されて
    いることを特徴とする散乱型表示素子。
  34. 【請求項34】請求項33の散乱型表示素子であって、
    上記反射手段の光の反射率が90%以下であることを特
    徴とする散乱型表示素子。
  35. 【請求項35】請求項33の散乱型表示素子であって、
    上記反射手段はクロムを含むことを特徴とする散乱型表
    示素子。
  36. 【請求項36】請求項32の散乱型表示素子であって、
    上記減衰手段は、所定の偏光方向の光を遮断する偏光手
    段により構成されていることを特徴とする散乱型表示素
    子。
  37. 【請求項37】請求項36の散乱型表示素子であって、
    上記偏光手段は、偏光方向が、表示画面における左右方
    向の光を遮断するように設けられていることを特徴とす
    る散乱型表示素子。
  38. 【請求項38】請求項36の散乱型表示素子であって、
    上記偏光手段は、上記散乱透過手段と上記反射手段との
    間に設けられていることを特徴とする散乱型表示素子。
  39. 【請求項39】請求項32の散乱型表示素子であって、
    上記減衰手段は、上記散乱透過手段の表示面側に設けら
    れた、透過率が70%以上、かつ、95%以下の拡散フ
    ィルムであることを特徴とする散乱型表示素子。
  40. 【請求項40】入射した光を反射する反射手段を備えた
    表示素子の製造方法において、 上記反射手段を形成する工程が、 基板上に微粒子を含む樹脂層を形成する工程と、 上記樹脂層上に反射層を形成する工程とを含むことを特
    徴とする表示素子の製造方法。
  41. 【請求項41】入射した光を反射する反射手段を備えた
    表示素子の製造方法において、 上記反射手段を形成する工程が、 基板上に所定のパターンの樹脂層を形成する工程と、 上記樹脂層を加熱し、軟化させて、その表面が所定の曲
    率を有するように変形させる工程と、 上記樹脂層上に反射層を形成する工程とを含むことを特
    徴とする表示素子の製造方法。
  42. 【請求項42】入射した光を反射する反射手段を備えた
    表示素子の製造方法において、 上記反射手段を形成する工程が、 基板上に樹脂層を形成する工程と、 プレス成形により、上記樹脂層の表面を所定の形状に形
    成する工程と、 上記樹脂層上に反射層を形成する工程とを含むことを特
    徴とする表示素子の製造方法。
  43. 【請求項43】入射した光を反射する反射手段を備えた
    表示素子の製造方法において、 上記反射手段を形成する工程が、 基板上に樹脂層を形成する工程と、 上記樹脂層上に所定のパターンの保護膜を形成する工程
    と、 上記基板の法線に対して傾斜した方向から、サンドブラ
    スト処理、またはドライエッチング処理を行うことによ
    り、上記樹脂層を成形する工程と、 上記保護膜を除去した後、上記樹脂層上に反射層を形成
    する工程とを含むことを特徴とする表示素子の製造方
    法。
  44. 【請求項44】入射した光を反射する反射手段を備えた
    表示素子の製造方法において、 上記反射手段を形成する工程が、 基板上に部分的に第1の樹脂層を形成する工程と、 上記第1の樹脂層の少なくとも一部を含む領域に部分的
    に第2の樹脂層を形成することで断面が非対称形状を有
    する形状を形成する工程と、 上記非対称形状を含む領域に反射層を形成する工程を含
    むことを特徴とする表示素子の製造方法。
  45. 【請求項45】請求項44の表示素子の製造方法であっ
    て、上記第1の樹脂層が傾斜部を有する形状に形成され
    た後、上記第2の樹脂層が形成されることを特徴とする
    表示素子の製造方法。
  46. 【請求項46】請求項45の表示素子の製造方法であっ
    て、上記第2の樹脂層が傾斜部を有する形状に形成され
    ることを特徴とする表示素子の製造方法。
  47. 【請求項47】請求項45の表示素子の製造方法であっ
    て、上記第1の樹脂層は、アニール処理により、傾斜部
    を有する形状に形成されることを特徴とする表示素子の
    製造方法。
  48. 【請求項48】請求項46の表示素子の製造方法であっ
    て、上記第2の樹脂層は、アニール処理により、傾斜部
    を有する形状に形成されることを特徴とする表示素子の
    製造方法。
  49. 【請求項49】請求項45の表示素子の製造方法であっ
    て、上記非対称形状は少なくとも鋸刃形状部分を有する
    形状であることを特徴とする表示素子の製造方法。
  50. 【請求項50】請求項46の表示素子の製造方法であっ
    て、上記非対称形状は少なくとも鋸刃形状部分を有する
    形状であることを特徴とする表示素子の製造方法。
  51. 【請求項51】請求項47の表示素子の製造方法であっ
    て、上記非対称形状は少なくとも鋸刃形状部分を有する
    形状であることを特徴とする表示素子の製造方法。
  52. 【請求項52】請求項48の表示素子の製造方法であっ
    て、上記非対称形状は少なくとも鋸刃形状部分を有する
    形状であることを特徴とする表示素子の製造方法。
  53. 【請求項53】請求項44の表示素子の製造方法であっ
    て、上記第1の樹脂層および上記第2の樹脂層が感光性
    樹脂であり、上記第1の樹脂層および上記第2の樹脂層
    を基板上に部分的に形成する工程が、基板全面に樹脂層
    を形成した後、それぞれ所定のパターンの第1の遮光マ
    スクまたは第2の遮光マスクを介した露光、および現像
    によって行われることで、断面が非対称形状を有する形
    状を形成することを特徴とする表示素子の製造方法。
  54. 【請求項54】請求項53の表示素子の製造方法であっ
    て、上記露光が、上記第1の遮光マスクの遮光部と上記
    第2の遮光マスクの遮光部とを互いにずらすことで、上
    記第1の樹脂層の少なくとも一部を含む領域に部分的に
    第2の樹脂層を形成することを特徴とする表示素子の製
    造方法。
  55. 【請求項55】請求項53の表示素子の製造方法であっ
    て、上記感光性樹脂がポジ型感光性樹脂であるととも
    に、上記第2の遮光マスクの遮光部が、上記第1の遮光
    マスクの遮光部よりも大きいことを特徴とする表示素子
    の製造方法。
  56. 【請求項56】請求項55の表示素子の製造方法であっ
    て、上記第2の遮光マスクの遮光部の幅が、上記第1の
    遮光マスクの遮光部の幅よりも大きいことを特徴とする
    表示素子の製造方法。
  57. 【請求項57】請求項53の表示素子の製造方法であっ
    て、上記感光性樹脂がネガ型感光性樹脂であるととも
    に、上記第2の遮光マスクの遮光部が、上記第1の遮光
    マスクの遮光部よりも小さいことを特徴とする表示素子
    の製造方法。
  58. 【請求項58】請求項57の表示素子の製造方法であっ
    て、上記第2の遮光マスクの遮光部の幅が、上記第1の
    遮光マスクの遮光部の幅よりも小さいことを特徴とする
    表示素子の製造方法。
  59. 【請求項59】請求項53の表示素子の製造方法であっ
    て、上記第1の遮光マスクを用いた上記露光、および上
    記第2の遮光マスクを用いた上記露光が、上記基板の法
    線方向からの光の照射によって行われることを特徴とす
    る表示素子の製造方法。
  60. 【請求項60】請求項53の表示素子の製造方法であっ
    て、上記第1の遮光マスクを用いた上記露光、および上
    記第2の遮光マスクを用いた上記露光のうちの少なくと
    も何れか一方が、上記基板の法線方向からの光の照射に
    よって行われることを特徴とする表示素子の製造方法。
  61. 【請求項61】入射した光を反射する反射手段を備えた
    表示素子の製造方法において、 上記反射手段を形成する工程が、 基板上に部分的に第1の樹脂層を形成する工程と、 上記第1の樹脂層の少なくとも一部を含む領域に部分的
    に第2の樹脂層を形成した後、上記第1の樹脂層または
    第2の樹脂層の少なくとも一部を除去することで、断面
    が非対称形状を有する形状を形成する工程と、 上記非対称形状を含む領域に反射層を形成する工程を含
    むことを特徴とする表示素子の製造方法。
  62. 【請求項62】請求項61の表示素子の製造方法であっ
    て、上記樹脂層を除去する工程が所定のパターンのマス
    クを介したドライエッチングによって行われることを特
    徴とする表示素子の製造方法。
  63. 【請求項63】請求項61の表示素子の製造方法であっ
    て、上記非対称形状は少なくとも鋸刃形状部分を有する
    形状であることを特徴とする表示素子の製造方法。
  64. 【請求項64】請求項40の表示素子の製造方法であっ
    て、 上記反射層は、表示素子を駆動するための電極であるこ
    とを特徴とする表示素子の製造方法。
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