JP2000105529A - 光記録媒体、光記録方法および光記録装置 - Google Patents

光記録媒体、光記録方法および光記録装置

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JP2000105529A
JP2000105529A JP10276819A JP27681998A JP2000105529A JP 2000105529 A JP2000105529 A JP 2000105529A JP 10276819 A JP10276819 A JP 10276819A JP 27681998 A JP27681998 A JP 27681998A JP 2000105529 A JP2000105529 A JP 2000105529A
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light
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hologram
optical
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JP10276819A
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English (en)
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Kazuo Baba
和夫 馬場
Takehiro Niitsu
岳洋 新津
Tsutomu Ishii
努 石井
Yasunari Nishikata
康成 西片
Katsunori Kono
克典 河野
Jiro Mitsunabe
治郎 三鍋
Kiichi Kamiyanagi
喜一 上柳
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 データ情報をホログラムとして体積多重記録
する光記録媒体および光記録方法で、体積多重記録の多
重度を増大させることができるようにする。 【解決手段】 光記録媒体5は、透明基板21上に、光
感応性材料からなる3層の光記録層25,27,29
を、光透過性で光吸収のない誘電体材料からなる非記録
層26,28を介して積層する。このように2層以上の
光記録層を非記録層を介して積層することによって、記
録媒体部分の膜厚Lを大きくしても、個々の光記録層の
膜厚を小さくすることによって、光記録層内の光吸収を
小さくすることができ、読み出し時のホログラム回折効
率の低下を防止することができる。したがって、記録媒
体部分の膜厚Lを大きくすることによって、シフト多重
記録のシフト量を小さくすることができ、体積多重記録
の多重度を増大させることができる。光記録方法として
は、データ情報を保持する信号光をフーリエ変換し、そ
のフーリエ変換像をホログラムとして光記録媒体5に体
積多重記録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、データ情報をホ
ログラムとして体積多重記録する光記録媒体、および光
記録媒体にデータ情報をホログラムとして体積多重記録
する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】相変化型や光磁気型など、書き換え可能
な光ディスクは、すでに広く普及している。これらの光
ディスクは、一般の可搬型の磁気ディスクに比べて、記
録密度は一桁以上高い。しかし、OS(オペレーティン
グシステム)やアプリケーションソフトの高機能化に伴
う容量の増加、各種ドキュメントやプレゼンテーション
用データのマルチメディア化による容量の巨大化、高精
細・長時間の動画ビデオ信号のデジタル記録化による容
量の巨大化など、将来の要求に対しては、十分な記録容
量とは言えない。
【0003】そこで、さらに記録密度を高めるために、
ビームスポット径を小さくして隣接トラックまたは隣接
ビットとの距離を小さくするなどの工夫をしているが、
これらの光ディスクは面内にデータを記録するため、そ
の記録密度は、光の回折限界に制限され、高密度化の物
理的限界(5Gbit/inch)に近づいている。
【0004】このような限界を打ち破るものとして、3
次元的記録領域に由来する大容量性と2次元一括記録再
生方式に由来する高速性とを兼ね備えたホログラムメモ
リが、次世代のコンピュータファイルメモリとして注目
されている。
【0005】ホログラムメモリでは、同一体積内に多重
させて複数のデータページを記録することができ、かつ
各ページごとにデータを一括して読み出すことができ
る。アナログ画像ではなく、二値のデジタルデータ
「0,1」を「明、暗」としてデジタル画像化し、ホロ
グラムとして記録再生することによって、デジタルデー
タの記録再生も可能となる。最近では、このデジタルホ
ログラムメモリシステムの具体的な光学系や、体積多重
記録方式に基づくSN比やビット誤り率の評価、または
2次元符号化についての提案がなされ、光学系の収差の
影響など、より光学的な観点からの研究も進展してい
る。
【0006】図8に、文献「D.Psaltis,M.
Levene,A.Pu,G.Barbastathi
s and K.Curtis;OPTICS LET
TERS Vol.20,No.7(1995)p78
2」に示された、体積多重記録方式の一例であるシフト
多重記録方式を示す。
【0007】この文献に示されたシフト多重記録方式で
は、信号光31と同時にホログラム記録媒体35に照射
する参照光32として球面波を用いるとともに、ホログ
ラム記録媒体35をディスク形状とし、ディスク35の
回転によって同じ領域に複数のホログラムを重ね書きす
る。例えば、ビーム径を1.5mmφとすると、ディス
ク35を数十μm移動させるだけで、ほぼ同じ領域に別
のホログラムを、クロストークを生じることなく記録す
ることができる。これは、参照光32が球面波であるた
め、ディスク35の移動によって参照光32の角度が変
化したのと等価になることを利用したものである。
【0008】この球面参照波シフト多重記録の移動距
離、すなわち互いのホログラムを独立に分離できる距離
δは、上記文献にも示されているように、δspherical
=δBragg +δNA ≒(λzo/Ltanθs)+λ/2(NA) …(1) で表される。ここで、λは信号光の波長、zoは球面参
照波を形成する対物レンズと記録媒体との距離、Lは記
録媒体の膜厚、θsは信号光と球面参照波の交差角、N
Aは上記対物レンズの開口数である。
【0009】この式(1)から、記録媒体の膜厚Lが大
きいほど、シフト量δが小さくなって、多重度を増すこ
とができ、記録容量を増大させることができる。さら
に、シフト多重記録で、より効果的に記録容量の増大を
図るには、記録領域を微小化すればよい。微小領域に多
重記録することによって、より高密度の体積多重記録を
実現することができる。
【0010】上記の目的のために、ホログラムメモリシ
ステムでは、信号光をレンズによってフーリエ変換して
記録媒体に照射する。信号光の画像が細かいピッチ(高
い空間周波数)を有する場合、このとき、記録媒体面で
の信号光の広がりζは、 ζ=kλfωx …(2) で表される。ここで、kは比例定数、λは信号光の波
長、fはフーリエ変換用のレンズの焦点距離、ωxは信
号光の空間周波数である。
【0011】ホログラムとして記録するデータページ
を、例えば、図1のような画像とする。図中の白い部分
がデータ“1”を表し、黒い部分がデータ“0”を表す
ようにすることによって、二値の2次元デジタルデータ
をページごとに記録することができる。d×dの一画素
の大きさが、1ビットデータに対応する。
【0012】このようなデジタルホログラムメモリで
は、記録密度を向上させるために、またはホログラムに
シフトインバリアントな特性を持たせるために、上述し
たように、レンズによってデータ画像(信号光)のフラ
ウンフォーファ回折像(フーリエ変換像)を記録する。
これは、図1に示したようなデータ画像の振幅分布のフ
ーリエ変換に比例することから、フーリエ変換ホログラ
ムと呼ばれる。図2に、図1のデータ画像のフーリエ変
換像を示す。これは、上記の式(2)から求めることが
できる。
【0013】デジタルデータを高密度に記録するには、
データ画像の一画素の面積を小さくして、すなわちdの
値を小さくして、1ページ内に、より多くのビットデー
タを詰め込むことが望まれる。これによって、高密度の
記録に加えて、高速の記録再生を実現することができ
る。
【0014】しかし、一画素の面積を小さくすると、記
録媒体上で、データ画像(信号光)のフーリエ変換像
が、式(2)に従って広がってしまう。これは、上述し
たように、信号光の画像が細かくなると、1/dに比例
する空間周波数ωxが大きくなることによる。
【0015】これを回避する方法としては、式(2)か
ら、信号光の波長λを短くし、またはフーリエ変換用の
レンズとして焦点距離fが短いものを用いることが考え
られる。しかし、信号光の波長λを短くし、またはフー
リエ変換用のレンズとして焦点距離fが短いものを用い
ても、原理的にフーリエ変換像は、その焦点面で無限の
広がりを有するため、記録領域の微小化には十分でな
い。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】図2に示したフーリエ
変換像のx軸方向の広がりは、図1に示したデータ画像
のx軸方向の空間周波数ωxに対応し、x軸方向につい
てみると、フーリエ変換像は、0次光(ωx=0)F0
を中心にプラス方向およびマイナス方向に対称に広がっ
ている。y軸方向についても、同様である。このように
空間周波数はプラスとマイナスの値を有するが、信号光
のデータ画像を記録再生するには、いずれか一方の符号
成分があればよい。
【0017】さらに、記録する画像(信号光)は、アナ
ログ画像ではなく、二値のデジタルデータ画像であるの
で、空間周波数ωx,ωyが無限大の成分まで取り出し
て記録する必要はなく、デジタルデータ画像の一画素程
度を周期とする空間周波数の成分が記録されれば十分で
ある。
【0018】そこで、微小な光透過部を形成した遮光体
を光記録媒体の前方に配置し、図2に示したようなフー
リエ変換像の、例えば0次光F0と全ての方向の1次光
F1のみを、その光透過部を透過させて光記録媒体に照
射して、ホログラム記録することによって、記録領域を
微小化することができる。
【0019】このように記録領域を微小化することに加
えて、あるいは記録領域を微小化することとは別に、シ
フト多重記録では、上述したように光記録媒体の膜厚L
を大きくすることによって多重度を増し、記録容量を増
大させることができる。
【0020】シフト多重記録などの体積多重記録用の光
記録媒体の材料としては、有機のフォトポリマーが多く
研究されている。これは、いわゆるライトワンスの光記
録材料で、上記文献には、このフォトポリマーからなる
厚さ100μmの光記録媒体にシフト量40μmでシフ
ト多重記録できることが示されている。
【0021】これに対して、出願人は先に、特願平10
−32834号(平成10年2月16日、出願)によっ
て、光誘起複屈折性(光誘起異方性、光誘起2色性)を
示す材料、例えば、側鎖にシアノアゾベンゼンのような
光異性化する基を有する高分子または高分子液晶、また
はシアノアゾベンゼンのような光異性化する分子を分散
させた高分子からなる、書き換え可能で、かつ光の偏光
方向をホログラム記録することができる光記録媒体を提
案した。
【0022】しかしながら、このような書き換え可能な
光記録媒体では、光誘起複屈折性を示す材料、例えばア
ゾベンゼンの光吸収が大きいため、記録媒体部分の膜厚
Lを大きくして、上述したように体積多重記録の多重度
を増大させようとすると、記録媒体部分での光吸収によ
って記録媒体部分でホログラムの格子形成ができなくな
るという問題がある。
【0023】図7に、側鎖にシアノアゾベンゼンを有す
るポリエステルの膜厚と、波長515nmのレーザ光の
透過率、およびホログラムを書き込んだ際の読み出し時
のホログラム回折効率との関係を示す。縦軸のレーザ光
透過率およびホログラム回折効率は、対数目盛である。
【0024】これから明らかなように、側鎖にシアノア
ゾベンゼンを有するポリエステルでは、読み出し時の光
吸収によるホログラム回折効率の低下が顕著で、その膜
厚は実際的には50μm程度までしか厚くすることがで
きない。そのため、シフト多重記録のシフト量は最小で
100μm程度であり、多重度も10〜20程度で、高
密度の体積多重記録を実現することができないという問
題がある。
【0025】そこで、この発明は、データ情報をホログ
ラムとして体積多重記録する光記録媒体および光記録方
法において、体積多重記録の多重度を増大させることが
でき、高密度の体積多重記録を実現することができるよ
うにしたものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】この発明の光記録媒体
は、光感応性材料からなる光記録層を光透過性材料から
なる非記録層を介して2層以上積層したものとする。非
記録層は、例えば誘電体層として形成する。
【0027】この発明の光記録方法では、データ情報を
保持する信号光をフーリエ変換し、そのフーリエ変換像
をホログラムとして、光感応性材料からなる光記録層が
光透過性材料からなる非記録層を介して2層以上積層さ
れた光記録媒体に体積多重記録する。
【0028】
【作用】上記のような、この発明の光記録媒体ないし光
記録方法では、光記録層を非記録層を介して2層以上積
層した記録媒体部分の膜厚Lを大きくしても、個々の光
記録層の膜厚を小さくすることによって、光記録層内の
光吸収を小さくすることができ、読み出し時のホログラ
ム回折効率の低下を防止することができるので、記録媒
体部分の膜厚Lを大きくすることによって、体積多重記
録の多重度を増大させることができ、高密度の体積多重
記録を実現することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】〔光記録媒体の実施形態〕図3お
よび図4は、それぞれ、この発明の光記録媒体の一例を
示す。
【0030】図3の例では、ガラス基板などの透明基板
21上に、光記録層22、非記録層23および光記録層
24を順次積層形成して、光記録媒体5を構成する。す
なわち、2層の光記録層22および24を非記録層23
を介して積層する。
【0031】光記録層22および24の材料は、光感応
性で、ホログラムを記録できるものであれば、どのよう
なものでもよいが、例えば、図6に示す化学式で表され
る、側鎖にシアノアゾベンゼンを有するポリエステルを
用いる。この材料は、上記の特願平10−32834号
に詳細に記載されているように、側鎖のシアノアゾベン
ゼンの光異性化による光誘起異方性によって、ホログラ
ムの記録、再生および消去が可能である。
【0032】非記録層23の材料は、光透過性で、光吸
収がなく、光記録層22,24の材料との誘電率の差が
小さいものであれば、任意に選択することができる。具
体的には、非記録層23は、PETやポリエチレンなど
のフィルム状のものを圧着し、またはエポキシや各種レ
ジンなどをコートして形成することができる。
【0033】一例として、光記録媒体5は、透明基板2
1上に上記の光記録材料を有機溶剤に溶解させた溶液を
キャストまたはスピンコートでコートし、乾燥させた
後、コートおよび乾燥を繰り返して、所定膜厚の光記録
層22を形成し、その上に2軸延伸の所定膜厚のPET
フィルムを約80℃で熱圧着して、非記録層23を形成
し、その上に上記の光記録材料を有機溶剤に溶解させた
溶液をコートし、乾燥させた後、コートおよび乾燥を繰
り返して、所定膜厚の光記録層24を形成する、という
方法によって製造することができる。
【0034】この場合、例えば、光記録層22を20μ
m、非記録層23を70μm、光記録層24を10μm
の膜厚にする。透明基板21は記録媒体部分として作用
しないので、記録媒体部分の膜厚Lは100μmとな
る。
【0035】図4の例では、透明基板21上に、光記録
層25、非記録層26、光記録層27、非記録層28お
よび光記録層29を順次積層形成して、光記録媒体5を
構成する。すなわち、3層の光記録層25,27および
29を非記録層26および28を介して積層する。
【0036】光記録層25,27および29の材料は、
図3の例の光記録層22および24の材料と同じにし、
非記録層26および28の材料も、図3の例の非記録層
23の材料と同じにする。製造方法も、図3の例と同じ
にすることができる。
【0037】この場合、例えば、光記録層25を15μ
m、非記録層26を35μm、光記録層27を10μ
m、非記録層28を35μm、光記録層29を5μmの
膜厚にする。すなわち、光記録層25,27および29
の合計の膜厚を、図3の例の光記録層22および24の
合計の膜厚と同じにし、非記録層26および28の合計
の膜厚を、図3の例の非記録層23の膜厚と同じにす
る。この場合も、透明基板21は記録媒体部分として作
用しないので、記録媒体部分の膜厚Lは100μmとな
る。
【0038】図3または図4の例の光記録媒体5では、
このように記録媒体部分の膜厚Lを大きくしても、個々
の光記録層22,24または25,27,29の膜厚を
小さくすることによって、光記録層22,24または2
5,27,29内の光吸収を小さくすることができ、読
み出し時のホログラム回折効率の低下を防止することが
できる。したがって、記録媒体部分の膜厚Lを100μ
mというように大きくすることによって、シフト多重記
録のシフト量を50μmというように小さくすることが
でき、体積多重記録の多重度を増大させることができ
る。
【0039】〔光記録方法および光記録装置の実施形
態〕図5は、この発明の光記録方法および光記録装置の
一実施形態を示す。この実施形態は、上述したような微
小な光透過部51を形成した遮光体50を、図3または
図4に示したような多層構造の光記録媒体5の前方に配
置し、図2に示したようなフーリエ変換像の0次光F0
と全ての方向の1次光F1のみを、光透過部51を透過
させて光記録媒体5に照射して、ホログラム記録するこ
とによって、記録領域を微小化する場合である。
【0040】光源6からのコヒーレント光を、ビームス
プリッタ12で2つの光に分け、記録時にはシャッタ1
5を開けて、ビームスプリッタ12を透過した光を、レ
ンズ10a,10bによって口径の広い平行光にして、
空間光変調器4に入射させる。
【0041】図では省略したコンピュータによって、空
間光変調器4には、図1に示したような二値の2次元デ
ジタルデータ画像を表示する。これによって、空間光変
調器4を通過した光は、デジタルデータ画像の各画素の
値に応じて強度変調されて、デジタルデータ画像の情報
を有する信号光1となる。
【0042】この信号光1を、レンズ7によってフーリ
エ変換し、遮光体50の光透過部51を透過させて、光
記録媒体5に照射する。同時に、ビームスプリッタ12
で反射した光を、ミラー13および14で反射させ、図
では省略した焦点距離の短いレンズによって一旦、集光
させて球面とし、その球面波を参照光2として、遮光体
50の光透過部51を透過させて、光記録媒体5のフー
リエ変換後の信号光1が照射される領域に照射する。
【0043】これによって、光記録媒体5中でフーリエ
変換後の信号光1と球面波の参照光2とが干渉して、光
記録媒体5中にフーリエ変換ホログラムが記録される。
この場合、駆動手段40によって光記録媒体5を所定の
シフト方向に移動させて、ホログラムをシフト多重記録
する。
【0044】この場合、光記録媒体5をディスク形状に
して、光記録媒体5を回転させることによって、光記録
媒体5の周方向をシフト方向としてシフト多重記録する
ことができる。また、光記録媒体5を除く記録再生ヘッ
ド全体を光記録媒体5の径方向に移動させることによっ
て、光記録媒体5中に同心円状の記録トラックを形成す
るようにホログラムを記録することができる。
【0045】読み出し時には、シャッタ15を閉じて信
号光1を遮断し、記録時の参照光2と同じ光を読み出し
光として、遮光体50の光透過部51を透過させて、光
記録媒体5のホログラムが記録された領域に照射する。
照射された読み出し光2は、ホログラムによって回折さ
れる。
【0046】その回折光3を、レンズ8によって逆フー
リエ変換して、CCDなどの光検出器9上に結像させ、
信号光1のデータ情報を読み取る。
【0047】〔実施例〕上述した方法で、実際に記録再
生を試みた。光記録媒体5としては、それぞれ図3およ
び図4に示したものを用いた。光記録層22,24およ
び25,27,29の材料としては、側鎖にシアノアゾ
ベンゼンを有するポリエステルを用い、非記録層23お
よび26,28の材料としては、PETフィルムを用い
た。それぞれの膜厚は、図3および図4に示した通りで
ある。
【0048】データ情報の記録には、図5に示した光記
録装置を用いた。光源6には、側鎖にシアノアゾベンゼ
ンを有するポリエステルに感度のあるアルゴンイオンレ
ーザの発振線515nmを使用した。
【0049】空間光変調器4には、一画素の大きさが4
2μm×42μmで640×480画素のプロジェクタ
用液晶パネル1.3型を用いた。一画素を1ビットとし
て、図1に示したチェスボードパターンをコンピュータ
で作成して、空間光変調器4に入力した。したがって、
信号光1のデータ画像は、d=42μmのピッチに対応
した空間周波数成分を有することになる。
【0050】信号光1をフーリエ変換するレンズ7とし
ては、焦点距離fが55mmのものを用いた。遮光体5
0としては、上述したものを用いた。
【0051】さらに、光記録媒体5を水平方向に50μ
m移動させて、図1に示したチェスボードパターンとは
別の文字パターンを記録した。
【0052】図5に示した光再生装置によって、上記の
ように記録した2枚のホログラムからデータを読み出す
ことを試みた。光源6には、記録時と同じアルゴンイオ
ンレーザの発振線515nmを用いた。シャッタ15を
閉じて信号光1を遮断し、記録時の参照光2と同じ光を
読み出し光として光記録媒体5に照射した。
【0053】その結果、図3および図4のいずれの光記
録媒体に記録した場合にも、1枚目のホログラムからの
回折光3として、チェスボードパターンが鮮明に再生さ
れ、光記録媒体5を水平方向に50μmシフトさせたと
きの2枚目のホログラムからの回折光3として、文字パ
ターンが鮮明に再生された。ただし、光記録媒体5とし
ては、図3の2層の光記録層22,24を積層したもの
よりも、図4の3層の光記録層25,27,29を積層
したものの方が、ノイズの少ない鮮明な再生画像が得ら
れた。
【0054】〔他の実施形態〕上述した実施形態は、シ
フト多重記録の参照光として球面参照波を用いる場合で
あるが、球面参照波に限らず、集光参照波または位相コ
ード多重記録の場合のような変調を加えた参照波など、
各種の参照光を用いることができる。また、この発明
は、角度多重記録や波長多重記録などの体積多重記録に
も適用することができる。
【0055】
【発明の効果】上述したように、この発明の光記録媒
体、光記録方法、光記録装置によれば、体積多重記録の
多重度を増大させることができ、高密度の体積多重記録
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】記録する信号光の一例を示す図である。
【図2】図1の信号光のフーリエ変換像を示す図であ
る。
【図3】この発明の光記録媒体の第1の例を示す図であ
る。
【図4】この発明の光記録媒体の第2の例を示す図であ
る。
【図5】この発明の光記録方法および光記録装置の一実
施形態を示す図である。
【図6】この発明の光記録媒体の光記録層の材料の一例
の化学式を示す図である。
【図7】側鎖にシアノアゾベンゼンを有するポリエステ
ルの膜厚とレーザ光透過率およびホログラム回折効率と
の関係を示す図である。
【図8】シフト多重記録方式の一例を説明するための図
である。
【符号の説明】
1…信号光 2…参照光(読み出し光) 3…回折光 4…空間光変調器 5…光記録媒体 6…光源 9…光検出器 12…ビームスプリッタ 15…シャッタ 21…透明基板 22,24,25,27,29…光記録層 23,26,28…非記録層 40…駆動手段 50…遮光体 51…光透過部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 努 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 西片 康成 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 河野 克典 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 三鍋 治郎 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 上柳 喜一 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2K008 AA04 BB06 EE01 EE07 FF17 FF21 HH18 HH25 HH26

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光感応性材料からなる光記録層が光透過性
    材料からなる非記録層を介して2層以上積層された光記
    録媒体。
  2. 【請求項2】光感応性材料からなる光記録層が光透過性
    材料からなる非記録層を介して2層以上積層され、前記
    光記録層にデータ情報を保持する信号光のフーリエ変換
    像がホログラムとして体積多重記録された光記録媒体。
  3. 【請求項3】請求項1または2の光記録媒体において、 前記非記録層が誘電体からなることを特徴とする光記録
    媒体。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかの光記録媒体にお
    いて、 当該光記録媒体がディスク形状であることを特徴とする
    光記録媒体。
  5. 【請求項5】データ情報を保持する信号光をフーリエ変
    換し、そのフーリエ変換像をホログラムとして、請求項
    1の光記録媒体に体積多重記録する光記録方法。
  6. 【請求項6】請求項5の光記録方法において、 前記光記録媒体の前方に、一部に光透過部を形成した遮
    光体を配置し、前記フーリエ変換像を前記光透過部を透
    過させて前記光記録媒体に照射して、前記光記録媒体に
    所定の形状および大きさのホログラムを記録することを
    特徴とする光記録方法。
  7. 【請求項7】コヒーレント光を発する光源と、 データ情報に応じて前記光源からの光を変調して、その
    波面により前記データ情報を保持する信号光を得る空間
    光変調器と、 前記信号光をフーリエ変換し、そのフーリエ変換像を請
    求項1の光記録媒体に照射する結像光学系と、 前記光源からの光から参照光を得て、前記光記録媒体に
    照射する参照光光学系とを備え、 前記フーリエ変換像がホログラムとして前記光記録媒体
    に体積多重記録される光記録装置。
  8. 【請求項8】請求項7の光記録装置において、 一部に光透過部が形成されて前記光記録媒体の前方に配
    置され、その光透過部を透過させて前記フーリエ変換像
    および前記参照光を前記光記録媒体に照射させる遮光体
    を備えることを特徴とする光記録装置。
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