JP2000105077A - 脱水乾燥装置 - Google Patents

脱水乾燥装置

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JP2000105077A
JP2000105077A JP10274930A JP27493098A JP2000105077A JP 2000105077 A JP2000105077 A JP 2000105077A JP 10274930 A JP10274930 A JP 10274930A JP 27493098 A JP27493098 A JP 27493098A JP 2000105077 A JP2000105077 A JP 2000105077A
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JP
Japan
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slurry
drum screen
dehydration
drying
drying apparatus
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JP10274930A
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English (en)
Inventor
Takeshi Yoshida
剛 吉田
Yasushi Niwatsukino
恭 庭月野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱水処理および乾燥処理を安定的に行える脱
水乾燥装置を得ることを目的とする。 【解決手段】 側面に小孔2aが形成されるとともに底
部に回収口11が設けられ、投入されたスラリーを遠心
力で側面の内壁面に付着させ、スラリーを遠心脱水して
このスラリーから固形物を抽出するドラムスクリーン2
と、ドラムスクリーン2を回転させる駆動部3と、ドラ
ムスクリーン2に投入されるスラリーを一時的に貯留し
ておく貯留部7と、スラリーから抽出された固形物に含
まれる水分を蒸発させて乾燥物を生成する加熱部5と、
貯留部7のスラリーが所定量に達した場合、または所定
時間になった場合に貯留部7からスラリーをドラムスク
リーン2に導入して脱水乾燥処理を実行させる制御部1
0とを有する脱水乾燥装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スラリーから固形
物を分離してこれを乾燥する脱水乾燥装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】スラリーから固形物を抽出する脱水乾燥
装置としては、特開平6−281325号公報に記載さ
れているようなものが知られている。当該公報に開示さ
れた脱水乾燥装置は、周囲を覆う囲いと、その囲いに収
納されたドラムスクリーンと、乾燥した固形物を掻き取
る掻き取り装置と、掻き取られた乾燥物を撹拌するミキ
シング用具と、ドラムスクリーンの底部を加熱する加熱
部とから構成されているものである。
【0003】このような脱水乾燥装置によれば、ドラム
スクリーン内に乾燥すべき粒粉体を含むスラリーが投入
されると、ドラムスクリーンの回転が開始され、スラリ
ーはドラムスクリーンの内壁面上を遠心力でほぼ円筒状
に流動し、リング状の付着層が形成される。そして、ス
ラリーに含まれた液体はスクリーンからドラムスクリー
ンの外に流出する。
【0004】ドラムスクリーンの回転数を最大に上昇さ
せ、遠心分離による液体の流出が無視できる程度にまで
減少してきたら、回転数を落として掻き取り装置を作動
させる。すなわち、掻き取り装置を半乾きの固形物に挿
入し、固形物をドラムスクリーンの内壁から掻き取って
このドラムスクリーンの底板上に落とす。このようにし
て、第1の乾燥段階を完了する。
【0005】続いて第2の乾燥段階は、ドラムスクリー
ンを交互に正転および逆転させ、掻き取り装置とミキシ
ング用具を連続的にまたは断続的に往復回転させてドラ
ムスクリーンの底板を掃くことで行われる。このような
ドラムスクリーンの反転や掻き取り装置およびミキシン
グ用具の動作は、いずれもが協働してドラムスクリーン
内の固形物の層を十分撹拌するように調整される。
【0006】ここで、ドラムスクリーンの底部には加熱
部が設けられているので、上述のような攪拌のための各
動作が実行されると、すべての固形物が転動して加熱部
と接触され、残存する液体が速やかに蒸発される。
【0007】このようにして十分に乾燥された固形物
は、吸引による空気輸送やコンベヤーによる機械的輸送
によりドラムスクリーンから搬出される。
【0008】しかしながら、上記従来の脱水乾燥装置で
は、遠心脱水後、固形物を乾燥させるためにドラムスク
リーンの内壁から加熱部に掻き落とす必要があるので、
機械的な掻き取り装置が必要となる。
【0009】また、ドラムスクリーンの底板に掻き落と
されて山積み状態になった固形物を満遍なく加熱部に接
触させるために機械的なミキシング用具などの撹拌機構
が必要となり、コストアップになる。
【0010】さらに、遠心分離するために高速でドラム
スクリーンを回転させるため、スクリーン部に微細な固
形物が目詰まりし易い。そして、掻き取り装置だけで目
詰まりを解消することは難しいので、目詰まりを防止す
るためのメンテナンスが不可欠である。なお、このよう
なメンテナンスを行うことなく目詰まりを解消しようと
すると、新たに目詰まり防止機構が必要となってコスト
アップになる。
【0011】そして、乾燥した固形物は不均一な粒状に
生成されるため、前述のように吸引やコンベヤーなどの
輸送手段で取り出す必要があり、コストアップになる。
【0012】そこで、このような問題点を改善したもの
として、本発明者らは本発明に先立って次のような脱水
乾燥装置を提案した。
【0013】以下、この脱水乾燥装置を用いた厨芥処理
装置について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】図5は従来の脱水乾燥装置の全体構成を示
す説明図である。図5に示すように、脱水乾燥装置1
は、側面に小孔2aが形成され、底部に回収口11が形
成されたドラムスクリーン2を有している。このドラム
スクリーン2は円筒形に形成されており、駆動部3によ
り回転駆動されて、投入されたスラリーを遠心脱水す
る。
【0015】ドラムスクリーン2の底部に形成された回
収口11は、収縮した乾燥物が落下可能なように乾燥物
の外径よりも大きな径の内径を有し、且つドラムスクリ
ーン2の内壁面の内径よりは小さな径になるように形成
されている。
【0016】ここで、図示する場合においては、ドラム
スクリーン2の内壁には、スラリーを遠心脱水した後の
半乾きの固形物からなる付着層4が形成されている。そ
して、この付着層4は、ドラムスクリーン2の遠心力に
より略均一の厚さでドラムスクリーン2の内壁面に付着
している。
【0017】ドラムスクリーン2には、給気ダクト22
と排出ダクト12が取り付けられている。
【0018】給気ダクト22には、熱源である加熱部5
およびこの加熱部5で発生した熱をドラムスクリーン2
内に送るファンなどの送風手段6が設置されている。こ
れにより、加熱部5の熱が付着層4に供給され、この付
着層4が乾燥される。
【0019】また、排出ダクト12は、スラリーを遠心
脱水する際の水分と加熱部5からの熱で付着層4が乾燥
したときのドラムスクリーン2内の水蒸気を排出する。
排出ダクト12には脱水検知手段100が取り付けられ
ており、この脱水検知手段100により検出される水分
量により遠心脱水が進んで付着層4が形成されたことが
検知される。
【0020】このような脱水乾燥装置には、導入口8a
がドラムスクリーン2内壁面に向けて設置され、スラリ
ーをドラムスクリーン2内に導入する導入管8が設けら
れている。また、この導入管8には、ドラムスクリーン
2へのスラリーの流入量を調節する調節手段14が取り
付けられている。さらに、スラリーの流入量を検知する
ための流入量検知手段101が設置されている。
【0021】そして、スラリーがドラムスクリーン2内
に所定量になると、これを検知した流入量検知手段10
1が制御部10に信号を送り、これによって駆動部3お
よび調節手段14の動作が制御されるようになってい
る。
【0022】次に、このような構成を有する従来の脱水
乾燥装置の一連の動作について説明する。
【0023】先ず、制御部10により駆動部3が駆動を
開始し、これによりドラムスクリーン2が回転を始め
る。そして、スラリーが導入管8を介してドラムスクリ
ーン2内に導かれると、このスラリーは回転するドラム
スクリーン2により遠心力を受けるので、回収口11か
ら直接下方(鉛直方向)には落下せず、ドラムスクリー
ン2の内壁上で流動して円筒状の付着層4を形成する。
ここで、スラリーの流入量は流入量検知手段101によ
って検知され、その検出信号が制御部10に送られてい
る。そして、検出信号に応じて、制御部10は調節手段
14を制御してスラリーのドラムスクリーン2への流入
量をコントロールしている。これは、流入したスラリー
が所定量以下でないと、ドラムスクリーン2内に適当な
厚さの付着層4がされないからである。
【0024】遠心力の影響により、スラリーに含まれる
液体はドラムスクリーン2の側面部に多数形成された小
孔2aから排出ダクト12に至り、この排出ダクト12
を経由して脱水乾燥装置1の外に排出される。
【0025】ところで、ドラムスクリーン2の回転数
は、スラリーに含まれる固形物がドラムスクリーン2の
内壁面に略均一な付着層4を形成することができる所定
の回転数以上の回転数でなければならない。但し、回転
数が高すぎると逆に遠心力が強くなりすぎて付着層4が
外部に放出されるようになるため、上限となる所定の回
転数以下の回転数でなければならない。このように、ド
ラムスクリーン2の回転数には上限と下限とが存在す
る。
【0026】ドラムスクリーン2は、このような上限と
下限の間の所定の回転数で、多数の小孔2aから排出さ
れる液体が無視できる程度の流量になるまで回転され
る。そして、このような状態にまでなったことが脱水検
知手段100により検知されたならば、ドラムスクリー
ン2の内壁面に厚さと高さが略均一な円筒状の付着層4
が形成されたことになる。
【0027】脱水検知手段100によって脱水が終了し
たことが検知されると、制御部10はドラムスクリーン
2の回転数を落とし、加熱部5と送風手段6を動作させ
る。ここで、加熱部5は所定の温度にまでドラムスクリ
ーン2や付着層4の温度を上昇させ、その状態の温度を
維持するものであり、送風手段6は加熱部5の熱をドラ
ムスクリーン2と付着層4を乾燥させるものである。
【0028】ところで、このような加熱による乾燥が開
始されると、付着層4に含まれる水分は蒸発を始めてこ
の付着層4が収縮する。具体的にはスラリーの種類にも
よるが、概ね1%から10%程度その径が収縮する。そ
して、ドラムスクリーン2の内壁面は水との接触角が大
きな材料で形成されているため、乾燥して収縮した付着
層4はドラムスクリーン2の内壁面より容易に離脱す
る。ここで、スラリーが厨芥粉砕物の場合は、内部に含
まれる微生物が不活性化することを考慮して付着層4の
含水率を10%以下にすることが望ましい。
【0029】所定時間経過後、付着層4は収縮してドラ
ムスクリーン2の内壁から剥離した円筒状の乾燥物とな
り(図4参照)、回収口11から落下してドラムスクリ
ーン2から容易に排出される。そして、排出された乾燥
物は、一旦集積タンク(図示せず)に溜めた後に廃棄処
分される。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな脱水乾燥装置では、スラリーがドラムスクリーン2
内に導入される都度、その導入量に応じて脱水処理およ
び乾燥処理が行われるので、処理を行う時間帯や処理量
が安定しない。
【0031】また、脱水乾燥装置は頻繁に使用するもの
であるから、ランニングコストが安く省エネルギーであ
ることが望ましい。
【0032】そこで、本発明は、脱水処理および乾燥処
理を安定的に行うことができる脱水乾燥装置を提供する
ことを目的とする。
【0033】また、本発明は、ランニングコストが安く
エネルギー消費を削減することのできる脱水乾燥装置を
提供することを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の脱水乾燥装置は、側面に小孔が形成される
とともに底部に回収口が設けられ、投入されたスラリー
を遠心力で側面の内壁面に付着させ、スラリーを遠心脱
水してこのスラリーから固形物を抽出するドラムスクリ
ーンと、ドラムスクリーンを回転させる駆動部と、ドラ
ムスクリーンに投入されるスラリーを一時的に貯留して
おく貯留部と、スラリーから抽出された固形物に含まれ
る水分を蒸発させて乾燥物を生成する加熱部と、貯留部
のスラリーが所定量に達した場合、または所定時間にな
った場合に貯留部からスラリーをドラムスクリーンに導
入して脱水乾燥処理を実行させる制御部とを有する構成
としたものである。
【0035】これにより、脱水処理および乾燥処理を安
定的に行うことが可能になる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、側面に小孔が形成されるとともに底部に回収口が設
けられ、投入されたスラリーを遠心力で側面の内壁面に
付着させ、スラリーを遠心脱水してこのスラリーから固
形物を抽出するドラムスクリーンと、ドラムスクリーン
を回転させる駆動部と、ドラムスクリーンに投入される
スラリーを一時的に貯留しておく貯留部と、スラリーか
ら抽出された固形物に含まれる水分を蒸発させて乾燥物
を生成する加熱部と、貯留部のスラリーが所定量に達し
た場合、または所定時間になった場合に貯留部からスラ
リーをドラムスクリーンに導入して脱水乾燥処理を実行
させる制御部とを有する脱水乾燥装置であり、脱水処理
および乾燥処理を安定的に行うことが可能になるという
作用を有する。
【0037】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1記載の発明において、加熱部の熱源には畜熱手段が用
いられている脱水乾燥装置であり、ランニングコストが
安くなるとともにエネルギーの消費量を大幅に削減する
ことが可能になるという作用を有する。
【0038】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1または2記載の発明において、制御部は、電力使用量
のピーク時間帯以外にスラリーの脱水乾燥処理を実行さ
せる脱水乾燥装置であり、電力使用量の平滑化を図るこ
とが可能になるという作用を有する。
【0039】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
1または2記載の発明において、制御部は、深夜電力を
利用してスラリーの脱水乾燥処理を実行させる脱水乾燥
装置であり、ランニングコストを大幅に削減することが
可能になるという作用を有する。
【0040】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
1、2、3または4記載の発明において、ドラムスクリ
ーンから排出された排水を浄化処理する排水浄化装置が
設置されている脱水乾燥装置であり、排水をそのまま下
水道や河川に放流することが可能になるという作用を有
する。
【0041】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図4を用いて説明する。なお、これらの図面におい
て同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複
した説明は省略されている。
【0042】図1は本発明の一実施の形態における脱水
乾燥装置の全体構成を示す説明図、図2は図1の脱水乾
燥装置に処理された厨芥粉砕物の粒度分布を示すグラ
フ、図3は液体の固体に対する接触角を示す説明図、図
4は図1の脱水乾燥装置における乾燥前後の固形物の状
態を示す説明図である。
【0043】図1に示すように、本実施の形態の脱水乾
燥装置1は、側面に小孔2aが形成され、底部に回収口
11が形成されたドラムスクリーン2を有している。ド
ラムスクリーン2は円筒形に形成されており、モータな
どの駆動部3により回転駆動されて、投入されたスラリ
ーを遠心脱水して固形物を抽出する。
【0044】なお、この脱水乾燥装置に導入されて乾燥
処理が効果的に行われる適当なスラリーとしては、たと
えば厨芥処理装置に設けられたディスポーザーなどの粉
砕機で粉砕した厨芥の粉砕物などがある。但し、スラリ
ーは厨芥粉砕物に限られるものではなく、固形物を含む
液状物であれば足りる。
【0045】ドラムスクリーン2は軸受けにより装置本
体に回転可能に取り付けられており、前述した駆動部3
によりベルト駆動される。但し、ドラムスクリーン2
は、ベルト駆動ではなく、たとえばチェーンやギアなど
で駆動されるようになっていてもよい。さらに、ドラム
スクリーン2に回転子を取り付け、外部のステータに通
電して駆動するようにしてもよい。
【0046】ところで、小孔2aの大きさはスラリーの
成分により適当な大きさが設定されるが、スラリーに含
まれる固形物がほとんど通過しない程度の大きさであれ
ばよく、たとえばスラリーが厨芥粉砕物の場合は、図2
に示すように、小孔2aの直径が1mm程度であれば厨
芥粉砕物の約80%以上を捕獲することが可能になる。
なお、図2において、乾燥重量百分率とは乾燥重量で約
20%の厨芥粉砕物が通過する割合を示すものである。
【0047】また、ドラムスクリーン2の内壁面の少な
くとも一部は水との接触角が大きな材料で形成もしくは
コーティングされているものが望ましく、特にフッ素コ
ーティングのように接触角が70度以上であることが、
できれば100度以上のものが好ましい。このような接
触角とすることにより、乾燥物がドラムスクリーン2の
内壁面から容易に剥離して固着することがないので、清
掃などのメンテナンスが不要になるとともに装置を衛生
的な状態に保持することができる。ここで、接触角と
は、図3に示すように、水平な固体上に液滴を置いてこ
れを静止させたときに液滴と固体平面とがなす角度のこ
とである。一般に固体が水をはじく性質すなわち「撥水
性」はこの接触角θの大きさで評価されることから、撥
水性の高い材料を用いればよい。
【0048】また、ドラムスクリーン2は、断面が略三
角形状または略台形状の突条物がその内壁面から内側へ
向かって設けられているものでもよい。このようにすれ
ば、乾燥物は小片化された状態で得られるので、取り扱
い性が良くなる。
【0049】ドラムスクリーン2の底部に形成された回
収口11は、収縮した乾燥物が落下可能なように、乾燥
物の外径よりも大きな径の内径を有し、且つドラムスク
リーン2の内壁面の内径よりは小さな径になるように形
成されている。なお、この回収口11は口径を可変にす
ることもできる。ここで、回収口11の口径は脱水乾燥
装置で乾燥しようとするスラリーの種類によって適当な
大きさに設定することが可能である。
【0050】図示する場合においては、ドラムスクリー
ン2の内壁には、スラリーを遠心脱水した後の半乾きの
固形物からなる付着層4が形成されている。そして、こ
の付着層4は、ドラムスクリーン2の遠心力により略均
一の厚さでドラムスクリーン2の内壁面に付着して円筒
状になっている。
【0051】ドラムスクリーン2には、給気ダクト22
と排出ダクト12が取り付けられている。
【0052】給気ダクト22には、熱源である加熱部5
およびこの加熱部5で発生した熱をドラムスクリーン2
内の付着層4に送るファンなどの送風手段6が設置され
ている。これにより、加熱部5の熱が付着層4に供給さ
れ、この付着層4が乾燥される。
【0053】加熱部5には、バーナ、ニクロム線などの
ヒータ、高周波を発生させるマグネトロン、電気的に誘
起された渦電流を用いてドラムスクリーン2を加熱する
装置など種々のものを適用することができる。さらに、
加熱部5の熱源としては畜熱手段を用いることができ
る。ここで、畜熱手段とは、エネルギーを一時的に蓄え
ておいて、このエネルギーをその後利用可能とするもの
である。畜熱手段としては、たとえば太陽熱や潜熱等の
エネルギーを畜熱する畜熱装置、あるいは深夜電力時間
帯に安価な電力を蓄電する蓄電装置などがある。
【0054】また、排出ダクト12は、スラリーを遠心
脱水する際の水分と加熱部5からの熱で付着層4が乾燥
したときに生成されるドラムスクリーン2内の排水を、
後述する排水処理装置13へと排出する。排出ダクト1
2には脱水検知手段100が取り付けられており、この
脱水検知手段100により検出される水分量により遠心
脱水が進んで付着層4が形成されたことが検知される。
【0055】脱水検知手段100には、測距センサや超
音波センサのような排出ダクト12内の距離と形成され
る液膜間の距離をそれぞれ測定し、水分の有無を検知す
るもの、または脱水した状態に対応した駆動部3の電流
値変化によって検知するものなどを用いることができ
る。
【0056】このような脱水乾燥装置には、導入口8a
がドラムスクリーン2内壁面に向けて設置され、スラリ
ーをドラムスクリーン2内に導入する導入管8が設けら
れている。
【0057】導入管8の導入口8aと反対側の端部は、
ドラムスクリーン2へ向かうスラリーを一時的に貯留し
ておく貯留部7の中に設置されている。そして、スラリ
ーは貯留部7に所定量または所定時間だけ貯留される。
【0058】貯留部7には、この貯留部7内のスラリー
の流入量を検知するための流入量検知手段101が設置
されている。ここで、流入量検知手段101には、ボー
ルタップやリミットスイッチ等の機械的なセンサ、ある
いは超音波センサ等を用いることができる。
【0059】導入管8の途中には、チューブポンプやモ
ノポンプなどのように固形物を含有したスラリーを貯留
部7からドラムスクリーン2へと送る移送手段9が設置
されている。
【0060】そして、貯留部7内のスラリーが所定量あ
るいは所定時間になると、これを検知した流入量検知手
段101が制御部10に信号を送る。すると、制御部1
0によって移送手段9が動作してスラリーがドラムスク
リーン2内に導入される、駆動部3が動作を開始してド
ラムスクリーン2内のスラリーの脱水乾燥処理が開始さ
れる。
【0061】さらに制御部10は、スラリーを処理する
時間帯が予め入力された昼間の電力使用量のピーク時間
帯にかかった場合には移送手段9、駆動部3、加熱部5
などに通電を行わず、当該時間帯が終了した後に通電さ
せて脱水乾燥処理を行う制御を実行することもできる。
あるいは、制御部10は、電力料金が安くなる深夜時間
帯になるまでに貯留部7の流入量検知手段101が所定
量を検知した場合には、深夜時間帯に脱水乾燥処理を行
う制御を実行することもできる。なお、この場合におい
て、脱水乾燥処理は必ずしも深夜時間帯に行われる必要
はない、たとえば深夜電力を充電しておいて昼間行うよ
うにしてもよい。つまり、脱水乾燥処理は深夜電力を利
用して行われればよい。
【0062】ドラムスクリーン2の下方には、ドラムス
クリーン2内の排水が排出ダクト12を通って送り込ま
れる排水処理装置13が設置されている。この排水処理
装置13は、ドラムスクリーン2からの排水を活性汚泥
法等の生物処理により浄化処理するものでもよく、電解
凝集のように物理的に排水中の固形分を凝集して浄化処
理するものでもよい。
【0063】次に、このような構成を有する本実施の形
態の脱水乾燥装置の一連の動作について説明する。
【0064】スラリーは規則的に、または不規則的に貯
留部7に貯留される。貯留部7においてスラリーが所定
量に達すると、これを検知した流入量検知手段101が
制御部10に信号を送る。これにより、制御部10は移
送手段9を動作させてスラリーをドラムスクリーン2の
内壁面上に導くとともに、駆動部3の動作させてドラム
スクリーン2を回転させる。
【0065】スラリーが導入管8を通ってドラムスクリ
ーン2内に導かれると、このスラリーは回転するドラム
スクリーン2により遠心力を受けるので、回収口11か
ら直接下方(鉛直方向)には落下せず、ドラムスクリー
ン2の内壁上で流動して円筒状の付着層4となる。
【0066】ここで、ドラムスクリーン2へのスラリー
の流入量は所定レベル以下にコントロールするのが好ま
しい。これは、スラリーの流入量が多すぎると、回転す
るドラムスクリーン2上からスラリーが外部に放出され
るようなことが起こるからである。
【0067】駆動部3により回転駆動されるドラムスク
リーン2に発生する遠心力の影響により、流入したスラ
リーはドラムスクリーン2の内壁面上を流動してほぼ円
筒状の付着層4となる。一方、スラリーに含まれる液体
は、この遠心力の影響によりドラムスクリーン2の側面
部に多数形成された小孔2aから排出ダクト12に案内
される。そして、排出ダクト12から排水処理装置13
に送り込まれて浄化処理され、下水道や河川に放流され
る。
【0068】ところで、ドラムスクリーン2の回転数N
(rpm)は、スラリーに含まれる固形物がドラムスク
リーン2の内壁面に略均一な付着層4を形成することが
可能な所定の回転数以上の回転数でなければならない。
しかし、回転数が高すぎると遠心力が強くなりすぎて付
着層4の一部がドラムスクリーン2の外部に放出される
ようになるため、このような回転数以下の回転数でなけ
ればならない。したがって、ドラムスクリーン2の回転
数Nには上限と下限が存在する。
【0069】ここで、回転数Nは、ドラムスクリーン2
の半径をr(m)としたとき、rの関数になるものであ
って、200/r1/2<N<1200/r1/2を満たすよ
うな範囲の回転数である。すなわち、回転数が200/
1/2以下では付着層4がうまくできないし、1200
/r1/2以上になると、排水に混入して小孔2aを通過
する固形物が増加するようになるので適当でない。
【0070】ドラムスクリーン2は、このような上限と
下限の間の所定の回転数で、多数の小孔2aから排出さ
れる液体が無視できる程度の流量になるまで回転され
る。そして、脱水検知手段100が付着層4の脱水がほ
ぼ終了したことを検知すると、ドラムスクリーン2の内
壁面には、厚さと高さが略均一な円筒状の付着層4が形
成される。
【0071】ところで、脱水検知手段100としては、
この付着層4が形成されたことを超音波センサなどの手
段で厚さおよび高さを測定して脱水状態となったことを
検知する機構であることが好ましいが、このような実測
によるのではなく、前述のように、予め設定されたスラ
リーの流入量に対応したドラムスクリーン2の回転時間
を制御部10によって演算し(あるいは、予めメモリし
ておいた回転時間テーブルから1つの回転時間を選び出
し)、タイマでこの時間を計る機構とすることもでき
る。
【0072】脱水検知手段100によって脱水が終了し
たことが検知されると、制御部10はドラムスクリーン
2の回転数を落とすか回転を停止させて、加熱部5と送
風手段6を動作させる。ここで、加熱部5は付着層4や
ドラムスクリーン2を所定の温度まで上昇させ、その温
度を維持するものであり、送風手段6は加熱部5の熱を
ドラムスクリーン2や付着層4に供給して、この付着層
4を乾燥させるものである。
【0073】加熱部5による加熱で乾燥が開始される
と、付着層4に含まれる水分は蒸発を始め、付着層4の
径が収縮し始める。ここで、ドラムスクリーン2の内壁
面は水との接触角が大きな材料で形成あるいはコーティ
ングされているため、付着層4はドラムスクリーン2の
内面より容易に離脱することができる。所定の時間が経
過して付着層4に含まれた水分量が減少して所定量以下
になると、加熱部5および送風手段6は動作を停止させ
られる。ここで、スラリーが厨芥粉砕物の場合は、内部
に含まれる微生物が不活性化することを考慮して付着層
4の含水率を10%以下にすることが望ましい。
【0074】所定の時間が経過したならば、付着層4
は、図4に示すように、径が縮小してドラムスクリーン
2から剥離した円筒状の乾燥物となり、回収口11から
落下してドラムスクリーン2から容易に排出される。
【0075】このように、本実施の形態によれば、スラ
リーが貯留部7において所定量になったときまたは所定
時間にスラリーをドラムスクリーン2に導入して脱水乾
燥処理を行うようにしているので、脱水処理および乾燥
処理を安定的に行うことが可能になる。
【0076】また、加熱部5の熱源として畜熱手段を用
いれば、ランニングコストが安くなるとともにエネルギ
ーの消費量を大幅に削減することが可能になる。
【0077】制御部10により昼間の電力使用量のピー
ク時間帯以外に脱水乾燥処理を行うようにすれば、電力
使用量の平滑化を図ることが可能になる。あるいは、制
御部10により電力料金の安い深夜電力を利用して脱水
乾燥処理を行うようにすれば、ランニングコストを大幅
に削減することが可能になる。
【0078】そして、ドラムスクリーン2からの排水を
排水処理装置13により浄化処理するようにしているの
で、排水をそのまま下水道や河川に放流することが可能
になる。
【0079】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、スラリ
ーが貯留部において所定量になったときまたは所定時間
にスラリーをドラムスクリーンに導入して脱水乾燥処理
を行うようにしているので、脱水処理および乾燥処理を
安定的に行うことが可能になるという有効な効果が得ら
れる。
【0080】加熱部の熱源として畜熱手段を用いれば、
ランニングコストが安くなるとともにエネルギーの消費
量を大幅に削減することが可能になるという有効な効果
が得られる。
【0081】制御部により昼間の電力使用量のピーク時
間帯以外に脱水乾燥処理を行うようにすれば、電力使用
量の平滑化を図ることが可能になるという有効な効果が
得られる。
【0082】制御部により電力料金の安い深夜電力を利
用して脱水乾燥処理を行うようにすれば、ランニングコ
ストを大幅に削減することが可能になるという有効な効
果が得られる。
【0083】ドラムスクリーンからの排水を排水処理装
置により浄化処理するようにしているので、排水をその
まま下水道や河川に放流することが可能になるという有
効な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における脱水乾燥装置の
全体構成を示す説明図
【図2】図1の脱水乾燥装置に処理された厨芥粉砕物の
粒度分布を示すグラフ
【図3】液体の固体に対する接触角を示す説明図
【図4】図1の脱水乾燥装置における乾燥前後の固形物
の状態を示す説明図
【図5】従来の脱水乾燥装置の全体構成を示す説明図
【符号の説明】
2 ドラムスクリーン 2a 小孔 3 駆動部 5 加熱部 7 貯留部 10 制御部 11 回収口 13 排水処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3L113 AA04 AB03 AB08 AC04 AC08 AC45 AC46 AC52 AC60 AC63 AC67 AC72 AC74 AC78 AC79 AC86 AC90 BA36 CA06 CA15 CA20 CB23 CB34 CB40 DA02 DA05 DA06 DA07 DA22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】側面に小孔が形成されるとともに底部に回
    収口が設けられ、投入されたスラリーを遠心力で前記側
    面の内壁面に付着させ、前記スラリーを遠心脱水してこ
    のスラリーから固形物を抽出するドラムスクリーンと、 前記ドラムスクリーンを回転させる駆動部と、 前記ドラムスクリーンに投入される前記スラリーを一時
    的に貯留しておく貯留部と、 前記スラリーから抽出された前記固形物に含まれる水分
    を蒸発させて乾燥物を生成する加熱部と、 前記貯留部の前記スラリーが所定量に達した場合、また
    は所定時間になった場合に前記貯留部から前記スラリー
    を前記ドラムスクリーンに導入して脱水乾燥処理を実行
    させる制御部とを有することを特徴とする脱水乾燥装
    置。
  2. 【請求項2】前記加熱部の熱源には畜熱手段が用いられ
    ていることを特徴とする請求項1記載の脱水乾燥装置。
  3. 【請求項3】前記制御部は、電力使用量のピーク時間帯
    以外に前記スラリーの脱水乾燥処理を実行させることを
    特徴とする請求項1または2記載の脱水乾燥装置。
  4. 【請求項4】前記制御部は、深夜電力を利用して前記ス
    ラリーの脱水乾燥処理を実行させることを特徴とする請
    求項1または2記載の脱水乾燥装置。
  5. 【請求項5】前記ドラムスクリーンから排出された排水
    を浄化処理する排水浄化装置が設置されていることを特
    徴とする請求項1、2、3または4記載の脱水乾燥装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8037618B2 (en) * 2006-09-20 2011-10-18 Econ Maschinenbau Und Steuerungstechnik Gmbh Device for draining and drying solids, in particular plastics granulated under water

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US8037618B2 (en) * 2006-09-20 2011-10-18 Econ Maschinenbau Und Steuerungstechnik Gmbh Device for draining and drying solids, in particular plastics granulated under water

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