JP2000101650A - パケット無線信号の基地局への時間同期 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、無線基地局が正確な実時間でパケ
ットを送信できるようにパケット源から一つ以上の無線
基地局にパケットを伝送するための手段と装置を提供す
る。 【解決手段】 各無線局が、衛星の入力に由来する受信
信号に基づく独立な正確な時間の源を持っている。基地
局により計算された実時間を用いて、基地局は特定の時
間マーカーを持つ信号の到着時間とその特定の時間マー
カーを持つ信号がタイムリーな方式で伝送される時間と
の間のオフセットを計算する。そのオフセットがパケッ
ト源に返送され、将来のパケットの伝送を進めるか遅ら
せるためにパケット源によって使用される。都合がよい
ことにパケットは各基地局から正確な時間で伝送され、
もしパケットがいくつかの基地局から与えられた呼に対
して伝送されているところならば、パケットはこれらの
基地局によって同時に伝送される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はパケット源から無線基地
局に伝送されるパケット化無線信号の同期に関する。

【０００２】

【従来の技術】セルラー移動通信システムにおいて、一
つの基地局は通常特定の移動局と信号を交換する。移動
局が移動しもう一つの基地局に「ハンドオフ」した時、
異なる基地局が移動局に対する信号の伝送及び受信機能
を行う。この調整はアナログ無線伝送システム及びデジ
タルシステムで用いられているが、ＣＤＭＡ（符号分割
多重伝送方式）無線リンクが使われているところでは変
化している。ＣＤＭＡの特徴としてはソフトハンドオフ
と呼ばれる状況で、いくつかの基地局が特定の移動局に
信号を伝送したり、特定の移動局からの信号を受信する
ことが可能なことがある。ソフトハンドオフによって、
たいていはただ一つの基地局だけが特定の移動局と通信
するという形態に対してスムーズな遷移を加える。いく
つかの基地局によって信号が受信されたとき、フレーム
選択ユニットは移動局から受信される最良の信号を選択
するために用いられる。もし移動局が丘の多い地域を通
過している場合、あるいはたくさんの高いビルのある地
域を通過している場合、最も強い信号が一つの基地局か
らもう一つの基地局へ頻繁に移動する。移動局におい
て、何らかの最大制限内にあるいくつかの基地局の各々
からのデジタルフレームが受信されるようにされたと
き、移動局もまた最も強い信号を選択し、その信号を利
用する機能を果たす。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】特定の移動局の呼に応
答する新しい基地局が追加されるときにはいつでも後続
の基地局が他の既に呼に応答している基地局に同期され
る必要があるために問題が生じてくる。多くの手段が同
期をとるための手助けとはなるが、これらの手段は実用
的設計に効果的に統合されてはいない。その手段とは次
の通りである。

【０００４】１．各基地局が航法目的のために使われる
衛星ユニット群から正確な時間を受信する。これらの衛
星からの信号はすぐに基地局のアンテナを使って検出さ
れる。

【０００５】２．移動交換局は基地局に伝送されてきた
各フレームと共に順序番号を送信する。フレームは２０
ミリ秒間隔で伝送され、実質的に時間がずれて基地局に
到着する。時間のずれは移動局によって許容されるずれ
よりも大きい。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明によれば前述の問
題が解決され、従来技術よりも進歩する。本発明におい
て、特定の順序番号をもつパケットの受信に応答して、
基地局は衛星からの入力に由来する時間により、その順
序番号に対して指定される時間にパケットが伝送される
ようにその順序番号のパケットの到着所要時間を計算す
る。計算された時間と実際の受信時間を使って基地局は
オフセットを計算し、移動体交換局や他のパケット源に
オフセットの指示値を伝送する。その指示値の受信に応
答して移動体交換局はオフセットによってパケットの伝
送を進めるか、遅らせるかの調整を行う。もし必要であ
れば他の基地局へのパケットは一つ以上の２０ミリ秒間
隔を置いて遅らされなければならない。もし、移動体交
換局から基地局への信号伝達時間が実質的に異なってい
ても、都合の良いことにこの調整を用いれば全ての基地
局が実質的に同時に同じＣＤＭＡフレームを伝送でき
る。

【０００７】

【実施例】図１は基地局と移動局の間のＣＤＭＡ伝送と
移動体交換局と基地局の間のパケット伝送を用いたセル
ラーシステムのイラストのブロック図である。１のＭＳ
Ｃは呼を制御する移動体交換局である。現在の標準であ
るイリジウム６３４改訂Ａ（ＩＳ６３４Ａ）はパケット
がパケットの順序番号に相当する正確な時間に伝送され
ることを要求する。その順序番号は１６パケット毎に繰
り返される４ビット量である。この条件のために無線送
信器がパケット源から離れているとき、パケットを受信
する基地局と移動体交換局または他のパケット源を同期
させることが必要とされる。さらに二つ以上の基地局が
同じパケットを移動局に伝送しているソフトハンドオフ
の場合、同時に伝送しなければならない後続の基地局が
過度の信号中断なしに同期されるように初めの基地局が
同期されることが重要である。

【０００８】図２は初めに加えられた基地局の同期プロ
セスを図示している。ＭＳＣはいくつかの順序番号を含
むパケットを基地局に送信する（ブロック２０１）。基
地局がパケットを受信する（ブロック２０３）。基地局
はＣＤＭＡシステム時間（衛星信号に由来する）に換算
してそのパケットの到着時間を計算し、受信された順序
番号のパケットの伝送に対するＣＤＭＡシステム時間で
パケットを伝送するために、そこからその順序番号のパ
ケットが受信された時刻を引く。基地局は計算結果すな
わちオフセットを移動体交換局へ伝送する（ブロック２
０７）。移動体交換局は順序番号を調整し、必要なオフ
セットに相当する時間を伝送する（ブロック２０９）。
ＭＳＣは調整された順序番号を持つ次のパケットを調整
された伝送時間で伝送する（ブロック２１１）。

【０００９】図３はタイミング問題とパケット到着時間
エラー（ＰＡＴＥ）を図示した物である。左側は基地局
の時間軸である。幅広い目盛りは衛星システムから基地
局で受信した時間点を示している。各目盛りは現実の時
間間隔に関連づけられる。基地局に対する時間軸の左側
半分の目盛りは各パケットの希望到着時間を示し、パケ
ットは希望時間に無線によって伝送される。パケットが
正確な時間に移動局に伝送されるように順序番号によっ
て識別されるパケットが受信される基地局の時間軸上の
点で「順序番号はＫであるべき」とラベルされた点線矢
印の左端は終端している。

【００１０】右側の垂直な線は移動体交換局での時間を
示している。幅広い目盛りは移動体交換局での繰り返し
のクロック時間である。図３において順序番号が低い場
合はパケットの同期以前の初めの順序番号を示し、高い
順序番号の場合は同期されたパケットの順序番号を示し
ている。時間軸の左側の短い目盛りは同期以前に特定の
パケットが伝送された時間を示している。「ｋ」とそえ
られている左側半分の目盛りは順序番号「ｋ」の初めの
パケットが基地局に伝送された時間を示している。

【００１１】時間軸の右側の短い目盛りはＰＡＴＥ調整
をした後の修正されたオフセットを示している。基地局
は各パケットが正確な時間に受信されるように修正され
たオフセットを伴う時間に送信する。実施例では、ＭＳ
ＣはＫ＋２の希望の到着時間とＫ＋３のパケットの希望
の到着時間の間の時間に順序番号ｋのパケットを送信す
る。基地局は順序番号「ｋ］のパケットの実際の到着時
間と順序番号Ｋのパケットに対する希望のあるいは予想
される到着時間との間のオフセットを計算する。その差
がＰＡＴＥである。基地局はＰＡＴＥの値をＭＳＣに返
送し、ＭＳＣはそのオフセットをＰＡＴＥ調整によって
調整する。このオフセット調整を行いＭＳＣは、ＭＳＣ
の時間軸の左側の半分の目盛りに従ってパケットを伝送
する代わりに時間軸の右側の半分の目盛りに従ってパケ
ットを伝送する。結果としてＭＳＣと基地局の時間軸と
を結ぶ最下の矢印によって図示されるように、ＭＳＣは
順序番号Ｋ＋６のパケットを基地局に正確な到着時間で
伝送する。

【００１２】図４は呼にレッグを加えるプロセスを示し
ている。これはいわゆるハンドオフ、すなわち移動局が
二つ以上の基地局から信号を受信している間にハンドオ
フが実行されるために必要なプロセスである。新しい基
地局はＭＳＣに存在する呼に対してレッグを追加するこ
とを要求する（ブロック４０１）。標準システムと同様
にＭＳＣは全ての基地局に同時にパケットを送信する
（ブロック４０３）。新しい基地局は実際のマイナス予
想時間を計算しその結果をＭＳＣに送信する（ブロック
４０５）。もし新しい基地局がより早いフレームを要求
したならば、ＭＳＣはその結果を用いて伝送時間を調整
し、おそらくより高い順序番号にする（ブロック４０
７）。ＭＳＣは新しい時間に調整された順序番号を持つ
次のパケットを全ての基地局に伝送する（ブロック４０
９）。もし順序番号が調整されたならば、元の基地局は
より遅い伝送に特徴付けられた次のフレームを受信し、
何かあるものを送信し、次の間隔のためにパケットを蓄
積するだろう（ブロック４１１）。

【００１３】多重レッグのソフトハンドオフは符号分割
多重伝送方式（ＣＤＭＡ）無線システムの標準として供
給される。ここで示された調整はパケット源が無線送信
器から離れ、パケットの空を越えて伝送される時間を特
徴付けるような条件のあるＩＳ６３４Ａに類似した標準
システムを用いる他のパケット無線システムに適用でき
る。異なる基地局の間で同期を取ることはソフトハンド
オフがデジタル無線技術によって支持されるときだけ必
要とされる。

【００１４】今まで記載してきたことは本出願発明の一
つの好ましい実施例にすぎない。当業者であれば本発明
の範囲を逸脱することなく多くの他の適用をすることが
できる。本発明は添付の特許請求の範囲においてのみ適
切に定められる。

【００１５】

【発明の効果】本発明によれば、無線基地局が正確な実
時間でパケットを送信できるようにパケット源から一つ
以上の無線基地局にパケットを伝送するための手段と装
置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】同時に信号を特定の移動局に送受信する３つの
基地局を伴うセルラーシステムの図である。

【図２】基地局にパケットを送信する移動体交換局にお
けるオフセット調整に対する流れ図である。

【図３】基地局とパケット源の間の同期プロセスを示す
タイミングの図である。

【図４】呼にレッグを加えるプロセスを示す流れ図であ
る。

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パケット無線リンクにおけるパケットの
   伝送に対するタイミングを調整する方法であって、 周期的なパケット系列源から第一のパケットを伝送する
   ステップであって、前記第一のパケットが前記第一のパ
   ケットについてのおよその伝送時間の指示値を伴うステ
   ップと、 無線送信器部において、前記第一のパケットの実際の受
   信時間と、前記およその特定された時間での前記第一の
   パケットの伝送についての受信希望時間との間のオフセ
   ットを計算するステップと、 前記オフセットを前記パケット源に伝送するステップ
   と、 特定の伝送時間の指示値と前記パケット源からの伝送時
   間とを調整して、前記オフセットと一致させるステップ
   とを含み、 特定の伝送時間についての到着希望時間に前記無線送信
   器部で後続のパケットが受信されるような時間に前記源
   から後続のパケットが伝送される方法。
2. 【請求項２】 請求項１記載の方法であって、前記オフ
   セットを計算するステップが前記特定の伝送時間を決定
   するための時間信号を検出するステップを含む方法。
3. 【請求項３】 請求項２記載の方法であって、前記時間
   信号が地球投影位置決定衛星システムから受信される方
   法。
4. 【請求項４】 請求項１記載の方法であってさらに、 前記パケットの伝送のための追加の送信器部を加える必
   要性を認識するステップと、 第二のパケットについての第二のおよその伝送時間の指
   示値をもつ前記第二のパケットを前記追加の送信器部に
   伝送するステップと、 前記追加の送信器部において、前記第二のパケットの実
   際の受信時間と、前記およその特定された時間での前記
   第二のパケットの伝送についての受信希望時間との間の
   オフセットを計算するステップと、 前記第二のオフセット時間を前記パケット源に伝送する
   ステップと、 特定の伝送時間の候補としての新しい指示値と前記パケ
   ット源からの伝送時間とを計算し前記第二のオフセット
   と一致させるステップと、 前記候補として新しい指示値と前記指示値を比較するス
   テップと、 前記希望の時間で無線送信器部に到達させるために最も
   早い伝送を必要とする無線送信器部に対して前記指示値
   と前記候補として新しい指示値のうちのどちらが時間通
   りにパケットを配達するかを選択するステップとを含む
   方法。
5. 【請求項５】 パケット無線リンクにおける伝送に対す
   るパケットのタイミングを調整するの装置であって、 周期的なパケットの系列源から第一のパケットを伝送す
   る手段であって、前記第一のパケットが前記第一のパケ
   ットについてのおよその特定の伝送時間の指示値を伴う
   手段と、 無線送信器部において前記第一のパケットの実際の受信
   時間と前記およその特定された時間での前記第一のパケ
   ットの伝送に対する受信希望時間との間のオフセットを
   計算する手段と、 計算された前記オフセットを前記パケット源から伝送す
   るための前記手段に伝送する手段と、 特定の伝送時間の指示値と後続の前記パケット源からの
   伝送時間を調整して、前記オフセットと一致させるため
   の手段とを含み、 特定の伝送時間についての到着希望時間に前記無線送信
   器部で後続のパケットが受信されるような時間に前記源
   から後続のパケットが伝送される装置。
6. 【請求項６】 請求項５記載の装置であって、更に前記
   特定の伝送時間を決定するための時間信号を検出するた
   めの手段を含む装置。
7. 【請求項７】 請求項６記載の装置であって、前記時間
   信号を検出する手段が地球投影位置決定システムに由来
   する時間信号を検出するための手段を含む装置。
8. 【請求項８】 請求項５記載の装置であって、 前記パケットを伝送するための追加の送信器部を追加す
   る必要性を認識するための手段と、 前記パケット源から第二のパケットについての第二のお
   よその伝送時間の指示値をもつ前記第二のパケットを前
   記追加の送信器部に伝送する手段と、 前記追加の送信器部において、前記第二のパケットの実
   際の受信時間と、前記第二のおよその特定の時間での前
   記第二のパケットの伝送に対する受信希望時間との間の
   第二のオフセットを計算するための手段と、 前記追加の送信器部において、前記第二のオフセットを
   前記パケット源に伝送するための手段と、 前記パケット源において、特定の伝送時間の候補として
   新しい指示値と前記パケット源からの伝送時間を前記第
   二のオフセットと一致するように計算するための手段
   と、 前記パケット源において、前記候補として新しい指示値
   と前記指示値を比較するための手段と、 前記パケット源において、前記指示値と前記候補として
   新しい指示値のうちのどちらが、その前記無線送信器部
   についての希望の時間で最も早く伝送の到着を必要とす
   るどちらの無線送信器に対して時間通りにパケットを配
   達するかどうかを選択する手段とを含む装置。